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11回国会参議院1951/10/09

公職選挙法改正に関する特別委員会 閉会後第1号

発言数
34
登壇者
6
会派数
4
開催日
1951/10/09

会議録

池田宇右衞門自由党

○理事(池田宇右衞門君) 只今より委員会を開きます。  本特別委員会は御承知の通り一応本日を以て消滅いたしますので、本日は先ず小委員会において成案を得ました結果につき小委員長に報告を求め、次いで議長宛提出する調査報告書についてお諮りいたしたいと思います。小委員長の御報告をお願いいたします。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 私が小委員長の御不在の間代理を仰せ付かりましたから、私から報告さして頂きます。この委員会において最初に選挙法改正に関する方針を確認いたしました。それを改めて申上げます。  一、改正の範囲を、原則として過般の地方選挙の結果に鑑みたる現行公職選挙法の改正に限り、選挙区等の根本問題には触れぬこと。  二、改正立案のための根本原則を(一)言論の自由、(二)公営の徹底化、(三)費用の適正化、の三点に置くこと。  以上の方針を確定いたしまして、各党から御提出になりましたところの文書による改正意見を先ず基本として、これを整理しまして小委員会で審議いたしました結果、只今申上げまするようなことに一応落着いたわけでございます。この中には未決定のこともございますが、このまま御報告を申上げます。  第一は選挙期日の公示又は告示の件でありますが、これはそこに記載の通りに小委員会では決定いたしました。で、これは大体衆議院の案と一致いたします。但し一点だけ違いまして、(三)に都道府県知事は選挙期日前三十日とありますのが、衆議院においては二十五日となつております。この点はなお委員のかたがたに御考慮を頂きたいのでございますが、只今全国を見渡しますというと、全県を一区として衆議院議員の選挙をいたしておるものが九県ございます。然るに小委員会においては(1)に衆議院議員は選挙期日前二十五日といたしましたが、これは全県一区であります。そうしますというと衆議院議員は二十五日でやつて、都道府県知事は三十日でやるということと矛盾いたしますので、衆議院のきめた通りに三十日をやはり二十五日とすることが前後相連関して妥当ではないかという意見が出ております。これを附加えて申上げておきます。  第二は投票方法でございますが、小委員会は参議院全国選出議員及び市町村の議員の選挙を除き、記号式投票方法を、採用することと定めました。これは衆議院には全然ない案でありまして、参議院独自の最も進歩したる一つの意見だと信じます。但しそれを実施するとしまするというと、註に書いてありまするように記号式投票方法の採用に際し、次のような問題を考慮しなければならんということになるのでございまして、(1)から(7)までを挙げております。御説明は申上げませんが、どうぞ改めて御審議のある機会に御審議を願いたいと思うのであります。  第三は代理投票であります。これは成るべく多数の選挙人を参加させる建前の下に、次の趣旨の規定を整備して存置することといたしました。「(1)代理投票においては、補助者二人を選任し、その一人に選挙人が指示する候補者の氏名を記載させ、他の一人をこれに立ち合わせなければならない旨の規定を法律に設けること。」こうしませんと、代理者が文盲である等を利用しまして、本人の意思に背いたことを記載する実例があるという各方面からの希望がありますのを取上げたのであります。「(2)右の補助者の不正行為に対しては、詐偽投票と同じく処罰すること。」かようにいたしました。」これは又衆議院と全く一致する案でございます。  四、不在者投票。「病気等の事由による不在者投票は、都道府県の選挙管理委員会の指定する病院等において行う場合に限りこれを認めること。」昨今行われておりますところの家庭における病人と称する者が医師の証明書だけで投票用紙を何十枚か掻き集めて、持つて来るというような、あの不正を防ぐためにこの條項を設けたわけでございます。これは衆議院と全く一致いたします。  第五、立候補の届出。「立候補の届出は、選挙期日の公示又は告示の日から次の期限までとすること。」これは前と関連しまして、かようになつたのでございますが、その中で(2)の参議院地方選出の選挙届出の期間が二十日となつておりますが、これは衆議院がこれが十五日となります。そこだけが違つておりますので、あとは全く一致いたします。  六、公務員の立候補制限。これは現行法通りとする意見も出まして、現行法通りときまりました。  七、決選投票。現行法通りとし、決選投票の手続の簡素化を図るという意見でありました。又法定得票数の制限を撤廃して決選投票を廃止すべきであるという意見もございました。法定得票数を四分の一に引下げて、決選投票を廃止するという意見も出ました。種種の意見が出ましたが、結局できる限り決選投票を避け、首長の選挙の趣旨を貫徹する方法を考究することを決定いたしたのでございます。首長の選挙でありますからして、せいぜい念を入れて多数の納得するものによつて決定いたしたいと、但しこの点につきましては、衆議院のほうでは、法定得票数を四分の一に引下げて決選投票は廃止するとなつております。この点が違います。  第八、選挙運動の期間は、これ又前の例によりまして自然にかようになるのでございますが、知事のところで衆議院と一致する点がありますことは、自然に前提から推して参るのであります。  第九、事前運動、これは相当議論もありまして、事前運動は廃止しろという意見もあり、事前運動は構わないじやないか、自由にやらしてもいいじやないかという意見もございまするし、事前運動というものの定義は一体わからない。これを明文化してその弊害を除去する方法は考えなければならないが、一々やかましい規定を設けることはどうであろうかということでございまして、ここでは具体的なものは決定いたしません。例えばこうこういう行為はしてはならんというふうに消極的に限定するかどうか、この点につきましては結論を得ておりません。  第十、選挙事務所の数。現行法通りとすること。なお、参議院全国選出議員候補者の選挙事務所設置者に対し事務所所在の都道府県の選挙管理委員会にも届出るべきことを義務付けることは、事務手続が非常に煩雑となるから反対である旨を決定いたしました。これは衆議院の案に対立いたします。衆議院では全国選挙管理委員会からの申出の通りに、十五だけは御承知のように地方に選挙事務所が設けられますが、それを一々その事務所に設立者から届出るようにという希望は出ております。それを衆議院は取上げたのでございますが、参議院で以てみずから体験した諸君の御意見では、それは煩雑でとてもできるものではない。あの忙しい中に一々遠い府県に事務所を設置するということを届出ることはできないから、中央にまとまつた全国選挙管理委員会があるのだからこれ一つでいいじやないか、その手続は中央から地方に通知するべきものであるという意見のほうがたくさんございましたために、衆議院とこの点においては対立いたしております。併しこれは参議院の体験から出たものでありますから重んじてもらいたいと思います。  十一、運動員及び労務者の数の制限。現行通り数の制限を設けないことといたしましたが、後段に出まするところから実質的には若干の制限ができます。あとで御説明申上げます。  十二、戸別訪問。全面的に禁止すること。但し戸別訪問の概念を「投票を得若しくは得しめ又は得しめない目的を以て選挙人の住居又は事務所、その他住居に準ずる場所を順次に訪問すること」というように明文化すべしと意見が出ております。御報告申しておきます。  十三、飲食物提供の禁止。全面禁止、制限撤廃の両論がありましたが、結局現行通りということに決定いたしました。これは湯茶もいけないという意見が出たのでございますけれども、それは余りに酷である。事実に反するものであるというので、現行通りということになりました。従つて湯茶はよろしいということになります。  十五、自動車、拡声機及び船舶。町村の選挙に使用する拡声機は、一揃いに制限し、その他は現行通りとすることに決定いたしました。その点衆議院と異なります。その異なる点、ちよつと堀合課長から説明して下さい。

堀合道三参議院法制局参事(第三部第一課長)

○法制局参事(堀合道三君) 衆議院では国会議院と都道府県の議員、知事、それから教育委員会の委員、五大都市の議会の議員、長、及び教育委員会の委員、これらの選挙について自動車一台、又は船舶一隻及び拡声機一揃いといたしまして、それから参議院の全国選出議員の選挙につきましては、自動車三台、又は船舶三隻及び拡声機三揃いで、五大都市以外の市、それから町村の選挙におきましては、自動車、船舶の使用を禁止いたしまして、拡声機一揃いのみに限定して認める。こういう案でございます。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 十四を落しましたから附加えます。気勢を張る行為ということが問題になりまして、自由とすべしとの意見が相当あつたが決定いたしません。衆議院においてはこの点に触れておりません。  十六、文書図画の頒布。無料郵便物の範囲の拡張及び枚数の増加について考慮すること。なお、全有権者に無料郵便物を頒布するという意見が出たのでありますが、この意見は誤つて配達されなかつた選挙人の感情を損う虞れがあり、その反面頒布の効果が減殺せられるし、又印刷発送の経費が嵩む等の理由でこれを採用しないことにいたしたのであります。これは共産党から全有権者に無料郵便物を頒布するという意見が出たからでございます。これは否認されました。  十七、文書図画の掲示。(1)候補者がたすき、腕章その他候補者たることの標識を身につけることを認めること。(2)第百四十一條に規定する選挙運動用自動車及びそりに使用する看板を法認すること。この二つは衆議院にないところの独自の新案であります。これは候補者がたすきや腕章を身に付けて廻つてはいけんということは今なつておるのであります。そういう解釈になつております。汽車の中でもたすきを外せということになつておりますが、それは候補者というものが成るべく広く知られなければいけない。汽車の中でもあれは何の某の候補者であるということを多数の人に知らせる必要がある。そういうことからして今度はさような候補者たることが、一目にわかるようなものを身に付けさせることを法において認める。又只今の選挙法では候補者の乗つておる自動車、運動用の自動車及びそり等に使用する看板、それは法認せられておりません。ポスター立札等の延長と認められておるのであつて、法認になつておりませんから、これは非常に不便でございますので、看板を法認する。いやしくも候補者が乗つておる以上は、候補者の乗つておることを掲示する看板があつてよろしい、こういう意味でございます。  十八、文書図画の掲示。これも新案であります。文書図画のうち、選挙運動用ポスターの掲示は、全面的に禁止するということに一致いたしたのでございます。異論もございましたけれども、右により選挙運動用ポスターの廃止に伴い、現行の公営による候補者の氏名等の掲示制度に関し、掲示の箇所、掲示の期間等に改善を加え、これを活用すること、個人のものは許さない。(8)公爵施設使用の個人演説会を開催する場合においては、候補者一人につき、同一施設、ことに一回を限り、公営により、候補者の氏名、日時及び演説会場を表示する立札一箇、ポスター十枚を演説会開催当日その会場前に掲示すること。(会場内に限り現行の通り個人の自由とする。)かようにいたしたのでございます。これは衆議院案と一致いたすのでありますけれどもが、併し衆議院の案はこの上にもう一つ特例が設けてあります。参議院の全国区に限つて……。ちよつとそれを堀合課長から説明して下さい。

堀合道三参議院法制局参事(第三部第一課長)

○法制局参事(堀合道三君) 一般的に選挙用のポスターの掲示を禁止するのでございますけれども、参議院の全国選出議員選挙につきましては、例外的にこれを存置いたします。そうして大体それは現行法通りでございますが、掲示箇所の制限を緩和いたしまして、橋梁とか電柱、公営住宅等にも掲示ができるようにいたす。こういう案でございます。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 衆議院の案では、全国選挙区の人に限つて拡張する。それに掲示ができるということになつております。  十九、新聞紙の報道の自由。報道は成るべく自由にしなければならないけれどもが、人気投票をするようなことは行き過ぎであるから、これは禁止する。衆議院案同様であります。  二十、政見放送。録音の利用及び放送回数の増加について考究することといたしました。これは録書装置のない放送局もあつたという過云の事実に鑑みまして、いろいろ議論もありましたけれどもが、今日はすべての放送局は録音施設が備わつたものと認め、従つて議員は録音を極力利用するようにして、議員の行動を放送のために制限しないようにいたしたい。できる限り回数も増加するようにいたしたい。かようなことにいたしたのでございます。なお将来民間放送の実情を見た上で、必要があればその制限を考慮すること。民間放逸は有料でございまして、あれはサービスはしてくれないのでございますが、今後利用しようという人があるかも知れない。これは民間放送の実情を見た上で制限を考慮しようと、只今においては民間放送は認めません。  二十、公営立会演説会。都道府県及び市町村の議員の選挙においては、任意に立会演説会を開催することができるものとすること。註、市町村の教育委員については、任意制立会演説会もできないこととする。これは委員に立候補するのでありまして、教育委員までが立会演説会をせなければならないというふうには認めなかつたのであります。従つてこの点は除かれております。  二十二、個人演説会の施設の無料使用。これは現行通りとすること。  二十三、特定の建物及び施設における演説。(1) らい療養所内においては、管理者の定めるところにより個人演説会を行い得るようにすること。これはらい療養所内の患者から請願も参つておりまして、比較的体の自由もきき、暇の多い者が、直接に候補者の肉声を聞きたいという希望がありましたので、管理者の定める位置、時間等によつて、管理者から申出があつたときには個人演説会ができるようにしようというのであります。厚生省の側と相談しましたが、厚生省の側ではそれはいいけれども、或る一党だけが入つて頻りにひつ掻き廻すというような弊が従来あつて、相当療養所では困つた事実があるから、できる限り立会演説会にして欲しいという希望も出ておりました。(2) 職員団体が当該建物の管理者の承認を得て市町村選挙管理委員会に申し出た場合には、公共建物において個人演説会を行い得るようにすること。(3) 公共建物を私営立会演説会に使用する途を開くこと。これは御説明申上げますが、(2)は例えば県庁の前の広場等において正午から午後一時までの、あの自由休憩の時間においては一定の範囲を限つて、市町村選挙管理委員会に申し出た場合においては、どの候補者でも入つてそこで自由に演説会ができる。こういうふうにいたしたいのであります。専売局等も同様であります。それから公共建物を私営立会演説会に使用する途を開くというのは、例えば公会堂をば、公営の演説会場ときめますというと私営の立会演説会に貸さないのでありますが、それは空いておるときには、新聞社等が催すところの私営立会演説会、青年団等がやりますものには使用する途を開きたいという趣旨でございます。  二十四、街頭演説。(1) 選挙運動のためにする街頭演説については、一定の証明書及び標旗を所持する場合でなければ、これを行うことができないものとすること。(2) 右の証明書及び標旗は、当該選挙管理委員会が候補者一人につき各一箇(参議院全国選出議員の場合は各十五箇)を交付すること。これは衆議院案によつたのであります。こうしますというと、標旗を所持しておればどこに行つても自由に街頭演説ができるようにいたしたいというのでありまして、小委員会でもいろいろ意見も出ましたが、最後にこれを取上げました。  二十五、連呼行為。連呼行為については、街頭演説と同様のものとみなし、街頭演説を行い得る場合の証明書及び標旗を所持する場合及び第百四十一條第一項に規定する自動車又は船舶の上において行う場合でなければ、これを行うことができないものとすることと、制限をいたしたのでございます。街頭演説を行なつて標旗を立てておる場合においては、その場所では幾らでもできると、又自動車又は船舶の上において行うこともできるといたしたのでありまして、これは衆議院案と同様でございます。それは選挙運動用拡声機を使用している場合でなければ、これを行うことができない。かようにいたしたのでございます。字句を修正いたします。  二十六、選挙公報。(1) 発行、義務制選挙公報を発行する選挙以外の選挙については、任意に選挙公報を発行し得るものとすること。任意に選挙公報を発行する自由を認めるというのでございます。(2) 発行回数、掲載字数、配布期限等に関しては、おおむね現行通りとすることというのでございます。掲載字数ももう少し殖やしたらという意見もございましたが、それはとても紙を要し、余り多くなつたのでは人も読むまいし、三百字から五百字になつたので、今日の程度でよろしかろうということでございます。  衆議院は配布期限をば五日前といたしておりますが、今回はそれは運動期間が集約されておりますから、それで現行通り三日前でよかろうというのでございます。只今の所に、註に衆議院案通りとありますが、衆議院の案は五日前でございます。参議院の案は三日前、現行通りでございます。  二十七、選挙運動費用。適正な額に改訂することを考慮すること。註を申上げます。(1)選挙運動に関する収支報告は、中間報告を廃止し、選挙期日から十五日以内に精算の上一回報告させることとするか、という意見がございます。(2)費用超過による当選無効の出訴期間(三十日以内)を延長するか、もつと延長するか、こういう意見が出ておりますが、いずれも決定しておりません。この中間報告を廃止するという意見には相当賛成者も多かつたのでありますが、決定いたしておらんのでございます。  二十八、運動用自動車の費用の除外。第百四十一條第一項に規定する選挙運動用自動車の費用は、各選挙を通じて選挙運動の法定費用に加算しないことにいたしたのであります。これは衆議院と同様でございます。参議院議員、衆議院議員、県の教育委員だけは選挙費用の中に加算しないことになつて、その他のものは加算するというのが酷であると、すべて候補者の自分の乗つて廻る自動車だけは費用に加算しないという平等の法にいたしたいのであります。  二十九、罰則。詐欺投票の未遂を罰するものとし(二三七條)その他罰則を整備することと、なお、左のごとき少数意見がありました。(1)第二百五十一條第一項(当選人、総括主宰者の犯罪による当選無効)の但書(連坐の免責規定)は、連坐制度を有名無実にしてしまうので削ること。(2)選挙犯罪者(罰金刑に処せられた者を除く。)に対して選挙権及び被選挙権を停止せず、又はその停止期間を短縮する裁判所の情状酌量権を認めないこと。この二項を入れたいという少数意見が出ております。これは私の主として主張した意見でございまして、若干の御賛成を持つておりますが、成立はいたしておりません。併し私に希望を少し述べさして頂きとうございます。(「小委員長、報告は客観的に報告してもらう」と呼ぶ者あり)、では、あとで発言さして頂きます。  以上は小委員長の事務的に整理しましたところの報告でございます。

池田宇右衞門自由党

○理事(池田宇右衞門君) 只今小委員長の御報告がございました。右御報告について御異議ありませんか。若し御質問の個所がありましたら、この際発言を許すことにいたします。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 質問がありますが、実は、私昨日これを小委員会で配付を受けて、これは私も小委員として参画した小委員会の当時の結論であろうと思つて承認したのでありました。ところが只今の御説明を伺いますというと、その後において修正を加えられておる事実を発見したのであります。これは小委員長も御列席のありました先月の二十九日以前における小委員会において、一応終末までの部分について討論をしました結果、結論を得たのであつて、その得た結論が松原小委員長代理によつて逐次駄目押しをせられて、この程度で一応のことがものになつたのだが、さて、そうすると次の二十七日頃からもう一度小委員会を開き案文を整理して、そうして本委員会に報告をして、一応の終末をつけようと、こういう話であつたと私は記憶しております。然るにその後において、一応の小委員会として討論済みのものが、遡及されて又異議が起つて、修正がなされておるということについては、それはおのおのの自由であつて修正したのであるというならば、それでもいいのでありまするが、併し私は手続上の問題として、そういう議事の進め方をするということならば、今後においてあらゆる意見についての結論を得るということは、容易でない問題であろうと思うのです。どういう理由で、なぜこれが一応の結論として駄目押しまでもせられたことが修正になり、而もそれが衆議院と一致しているというような形で、衆議院案というものに変つて来たのであるか。こういう点について私は疑義があります。具体的には十八の「文書図画の掲示」、それから二十三の(2)、それから二十四、二十五、これは主なる、最も重要なその後における修正部分であります。而もそれは全面的に修正せられておるということなんです。もう少し詳しく申しますならば、十八においてはいわゆる選挙運動用のポスターというものは許容せられ、而も掲示場所の拡張までも行なつておつたものであります。又二十三の(2)においては「市町村選挙管理委員会に申し出た場合」というようなことはなかつたのであります。二十四は全部これは二十三年の、その選挙法に立戻るというような行き方でありまして、言論の自由という原則という原則に外れておる。再三これは論議したところであります。又二十五の「連呼行為」これは禁止されておるのであります。以上、その他にも部分的な修正があるようでありますが、全面的なこういう修正を中間においてずれ変えてやつたということについて、私は先ず内容については論議いたしません。論議の過程において、なぜこういうことをやつたか。而もこの次にもう一度検討し直そうということであつたらいい、そうではなくて、そのときには小委員会の一応のこれは結論として、おしまいまで一通り問題になる点は見たということで、文章表現のことを事務局に委託して、次回においては本委員会に報告するという建前で、二十七日頃からの委員会招集ということまでも確認をしておつたはずなんです。この点について御説明を求めます。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 お答え申します。十八のポスターにつきましては御説の通りであります。これは公共の所有又は管理する電信柱、橋梁等にもポスターを掲示するということの御意見が多数出ました。私に整理しろというところの御委託を受けております。ところが二十九日の小委員会においてこの案を再検討いたしましたところ、衆議院案の説明がありましてむしろそれは衆議院案のほうがよくはないか。ポスターの掲示は全部公平にしたほうがよろしくはないかという意見が出まして、一応それは二十九日の日に変つたのでありますから、それは整理としては誠に小委員長は委託に背いております。併し小委員長の私意でやつたのではございません。それで御承認を得て二十九日の日にきまつたのでありますから御承知を願います。このポスターをなくするということにしますと、自然橋梁その他電信柱等がなくなるのであります。必要がなくなりますので、私もこれはここで除いたことについて法制局のほうに整理をお願いしてどうして除かれたかと言いましたらば、これはポスターをやめるということのほうが承認になつたから自然と除かれたということであります。そういう経過でございます。それから二十三の(2)、これは「職員団体が当該建物の管理者の承認を得て」という字を入れましたのは、「承認を得て」というところまではこの前に皆さんの御意見できまつたのであります。「市町村選挙管理委員会に申し出た場合には」という字はまさに付け加えております。これは……。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君  付け加えてない、候補者の申し出た場合はとはつきりしておる。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 その候補者の申し出たという場合になりますと、そうすると一部に偏する虞れがあつて、公平を欠きはしないかというところから、二十九日の日に御相談申上げまして、法制局のほうから御注意もあつて、それは選挙管理委員会を通ずるということならば候補者が申し出ても、誰が言つてもよろしいということにして機会均等にしよう……。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 誰がこういう意見を出したか。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 今はつきり私は記憶しませんけれどもが、これは機会均等、或る候補者だけを指名して、他の候補者が入られないということは、これは選挙の公平の趣旨に背くというような意見で、かように修正いたしたのでありますから、小委員長は責任を負います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 内容について私はお伺いしておるのじやないので、そういう手続について二点聞きましたから、それについて伺いますが、先には衆議院案の説明にもあつたから再検討を要するとして、こういうふうに十八の部分はなつたというのであります。衆議院案を誰が説明したか、又誰がその説明を求めたか、又そのことによつて再検討をして修正するということが、前回の小委員会における決定であつたかという問題を、私は問題にするものです。それから今のこの二十三の(2)もその通りでありまして、誰がこういう意見で、誰がこれを如何ほどでも再検討をすることができるとして議事を取運んだのかということについて私は異議がある。それが前回の十八日かの委員会におきましては、そのとき決定された案文を整理して、そうして本委員会にかけるということまでで、一応この程度で結論を得たものとするという確認をしておる。なぜそれを途中においてこういうふうに手を入れて来るかということについて私は問題にするものです。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 お答え申上げます。小笠原委員の御出席のときの御意見はその通りでありますが、あれは決定案ではございません。御意見として認めております。決定したものとは認めません。そうしてこれは更に法制局ともよく検討した上で、文字等は整備する。それから整備というものの中には全部を矛盾撞着のないように、法の公平を期するという点まであると信じまして、整備はできるだけ親切にやるべきだと信じておつたのでございます。なお、そのために二十九日にも小委員会が開かれましたが、決定いたされんのであります。この中には決定いたされない事項がたくさんにございますが、そういう点は残しまして、更に昨日小委員会を開いて最後の決定をお求めしましたところが。小笠原委員はこれでよろしいからという御承認があつたのであります。昨日に全部これでよろしいから承認するということであつたので、御承認を得たものと私は心得た。修正の箇所があることは勿論であります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 その前提は、私が認めている前提は、私の考えに従うならば、議事手続においてそういう途中の修正はないという前提に立つて、私は昨日取急ぐから認めたわけなんです。然るに今の話は、あなたは文章の整備という拡張解釈をしておるんですが、文章の整備とは全面的な修正を加え、前回の小委員会の決定を無視してしまうということであるのか、私はそうだと思わない。この十八等においては、或いは二十四等においては全面的にこれは廃棄して、そうして新たに設定しておる。こういうようなことを十八日の小委員会において認めておると私は思わない。各委員に聞いたつてそうだと強弁するかたはないだろうと思う。そうではなくて、いわゆる論議の対象となつて未決になつておる部分については、無論考究の必要あることを認めて、そうして逐次検討を加えて行つたものについては、それで異議ないと思う。決定でなく意見だということは、これは詭弁も甚だしい。そうではない。そうして一応の確認がなされて、その整備等については事務当局等に一任するとして、これは散会しておるはずなんであります。で、立会つている法制局関係の者の答弁を求めます。私は議事手続上違法なことを言うておるのであるかどうかということについて答弁を求めます。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 法制局の御答弁の前に、私からお断りいたします。たしかに小笠原委員の言われる通り、この街頭演説のほうは挿入したものでございます。間違いございません。この点につきましては御異存があるならば、委員長はお詫びを申上げます。それから「管理者の承認を得て市町村選挙管理委員会に申し出る」ということは、確かに法制局と相談したのでございまして、これが妥当であると認めましたから同意を得たものとして、私は義務を完全に果したと心得て出したのでございます。

堀合道三参議院法制局参事(第三部第一課長)

○法制局参事(堀合道三君) 二十九日の小委員会におきまして、昨日から本日に配付になりましたような案が、これは採決をいたしたわけでは、ございませんけれども、一応御懇談的にまとまつたわけでございます。それでその前の、今小笠原委員のおつしやつた案は、これは勿論法律的には採決の段階には入つておりません。懇談的にお進めを願つたわけでございますが、そういう点で二十九日にもそれが懇談的にその修正があつたわけでありまして、昨日の小委員会で正式に小委員会の採決があつたものというように、私ども考えておるわけでございます。衆議院案との対照ということにつきましては、自由党の委員のかたがたの御要求もございまして、私のほうから御説明申上げたわけでございます。その参考の結果衆議院の小委員会案がいいのではないだろうかということで、この際には小笠原委員はおいでになりませんでしたけれども、社会党からは大野委員と多分金子委員がお見えになつたと思います。で、そのお二方の御承認もございまして、大体懇談的でございますけれどもそういう案でよかろう、そういうことで前回の案が全面的ではございますけれども改正になつたわけでございます。これは私のほうも事務的にはそれを前の案を全部削除することについては若干疑問がありはしないか、両方残して置かれてはどうかということを申上げたのでございますけれども、新らしい案でまとめてよろしい、こういうようなお話もございましたので、そういうふうに取りまとめたわけでございます。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 ちよつともう少し……、実はこれは報告書としましては非常に不備なものでございます。具体的に示すものがないのを報告することは非常に私としては躊躇いたしまするし、なお出入りもございますので、二十九日によく検討いたしまして、最後の案を得たいと思うてお待ちいたしましたが、御出席が少うございますし、そこで昨日これを最後の検討をして、今のように委員長は若干筆を加えた点もないではございません。又法制局の示唆によりまして修正した点もございます。それでもなお且つこれは不備でございます。このままの御報告はできないのでございますけれども、日にちもなし、御出席も少し、止むを得ずありのままにこれは中間報告なんですが、実は中間報告として、かようなふうにしてまとめてよかろうということでございましたが、中間報告はおかしい。小委員会はすでに最後の決定を得たものとして、この中間報告をそのままありのままに本委員会に報告するがよかろうという御承認が昨日あつたのでありますが、小委員長としては非常にこれは良心的にも不本意なものであります。もつと整備して報告いたしたいのでございますが、日にちもなし、御出席も少し、万止むを得ずかようなままに出しましたので、若しお取上げがなければいたし方がございません。私が責を負います。

金子洋文日本社会党

○金子洋文君 今のに関連して……、この間の会はですね、中間報告を聞くということで、承認するとか、しないとかの問題ではございません。その点あなたの今の御報告は間違つております。訂正して頂きたい。

堀合道三参議院法制局参事(第三部第一課長)

○法制局参事(堀合道三君) 中間報告として御説明があつたわけでございますけれども、併しその前の案と原案と、こういう点を改正するという点についての御相談があつたように……。

金子洋文日本社会党

○金子洋文君 全然、ございません。

池田宇右衞門自由党

○理事(池田宇右衞門君) 速記をとめて下さい。    午後三時二分速記中止    —————・—————    午後三時三十二分速記開始

池田宇右衞門自由党

○理事(池田宇右衞門君) それでは速記を続行することにいたします。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 小委員長の報告の中に手落ちがございましたから、修正の意見を申上げます。十八、二十四、二十五は、去る九月十八日の第一回の小委員会の際に、整理して出しましたものの條項を主体とし、只今取上げておりますものは、かような意見もあつたものとして附け加えることとして修正いたしたいと思つております。どうぞ御賛成を願います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 ちよつとそれに関連してお尋ねしておきたいと思います。この前小委員会で当初きめました言論の自由ということと、選挙公営の徹底化ということと、選挙費用の適正化ということ、この原則は小委員会限りできめて、今度本委員会においてはその効力を失うのですか、今後とも参議院のこの選挙法改正の特別委員会としては、この三つの原則に基いて審議するという意味ですか。それをはつきりと了解しておきたいと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 形式上は本日を以て本委員会は消滅するのでありまするから、今後においては如何ようであろうともかまわないという論理にはなると思いまするが、構成せらるる委員各位が同一人である限りにおいては、異なる意見というものは、およそ起らないで、或る段階が来るまでは、一通りの方法というものは従前通りきまつておるものであろうと、内容的には私はそう考えております。

池田宇右衞門自由党

○理事(池田宇右衞門君) 兼岩君に申上げますが、只今小笠原さんの御発言通りと考えます。

兼岩傳一日本共産党

○兼岩傳一君 了解しました。もう一つお尋ねしたい。もう一つは、松原委員の非常に主張しておられる腐敗防止、そのためにイギリスと、それからウインスコンシン州の例まで出して下さつて、我々非常に賛成なんですが、この二十九に出ております罰則につきましては、このあなたの提案しておられるものは、英国のものに比べて、同一なんですか。イギリスのものよりもうんと譲歩したものなんですか。あなたの少数意見として出しておられる二十九の(1)(2)ですね。それはあなたの出して下さつたイギリスとウイスコンシン州の腐敗行為及び不法行為防止のものと比べて一致しておるんですか。相当違つておるのですか。

松原一彦第一クラブ

○松原一彦君 お答えいたしますが、私はこの案を出しました趣意を極く簡単に申上げますが、選挙費用を軽減するということが主題目となるならば、選挙費用に一番多くかかるのは饗応、酒が出る飯が出る、いわゆる饗応です。それから二つはまあいわゆる買収です。これが一番大きな金であつて、この二つを除けば、あとは自動車の費用とか、ポスターの費用とか、公営を拡充すれば費用は軽い。若し選挙費用を拡充するということならば、隠れたる闇を軽減するのが一番大きいという観点と、いま一つは選挙で一番大事なのは、候補者の選択意思に目つぶしをくれない、麻痺させないで、自由意思で選択させるように仕向けなければならないという点から、この二つをば取除きたいというのが多年の要望であり、皆さんすべてこの点については御異議はなかろうと思うところが、これはなかなかできません。それでイギリスのごときは御承知の通りに腐敗防止法案というものができて、すでに百年もたつておる。そうしてこれには非常に手厳しい連坐があつて、その総括主宰者或いは出納責任者、選挙委員と言つておりますが、選挙委員等に選挙違反行為があつたときには、当選は無効になる、同時に連坐して七年間の選挙、被選挙権を停止するというところまで参つておるのであります。これは全く一番正しい行為によつて政治を行おうとする候補者を、最も反省せしむるところの、背中に冷水のかかる一つの大きな制裁だと思うのです。私は禁錮とか懲役とかいうようなものは必要はないと思う。むしろ選挙権、被選挙権を停止することによつて反省を求めるべきものであろうと思う。さような意味において最高の紳士であり又最高の道徳といわれるこの政治に当る人々として、いやしくもさような不正行為があつてはならんし、その運動員等にもそういう行為をあらしめてはならない、自粛自戒をしなければならんものである。少くとも英国法ぐらいのところまでは行きたい。百年かかつて漸く英国も今日のような状態になつたのでありますから、それであの但書を除けばこれがほぼ生きて来るのであります。但書は、世間ではあれは繩向けと言つておる、議員みずから作つた繩向けの法律であると。連坐は日本でもあるのであります。あるのでありますが、何十年来法文の上では規定しておきながら、但しこうした場合においては候補者はこれを免れるようになつておる。これは選挙に関心を持つ人々が常に不快に、最も不快にしておるものの一つでありまして、この但書をお取除きを願えれば、英国のように七年なんということにはなりませんが、日本の法律では五年になつておりますから、一回の選挙だけできない。二度目にはできるということになるのであります。これは法の権威の上から言うても、選挙法というものを改正するならば、ここに焦点をおかなければならない。あとは枝葉末節であります。で、少くとも参議院ではこれぐらいな峻嚴なるものを一つお示し願つて、参議院の権威を厚からしめたいと思うので、実は申上げましたが、これは余り御賛成がありませんので、残念ながらこれは今では消滅しております。少数意見として申上げます。

池田宇右衞門自由党

○理事(池田宇右衞門君) 以上を以ちまして委員長の報告を終了いたすことにいたします。委員長の報告に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

池田宇右衞門自由党

○理事(池田宇右衞門君) 全員の御賛成を得まして委員長報告を決定いたしました。  次に調査報告書の件でありますが、この作成は前例通り委員長にお委せを願いたいと存じます。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

池田宇右衞門自由党

○理事(池田宇右衞門君) 御異議ないものと認めます。それでは御異議ないと認めさよう取計らいいたします。  更に多数意見者の署名をお願いいたします。  多数意見者署名     松原 一彦  北村 一男     上原 正吉  安井  謙     大野 幸一 小笠原二三男     吉川末次郎  兼岩 傳一     小林 政夫  相馬 助治     有馬 英二  金子 洋文    柏木 庫治

池田宇右衞門自由党

○理事(池田宇右衞門君) 本日はこれにて散会いたします。    午後三時四十二分散会  出席者は左の通り。    理事           池田宇右衞門君           小笠原二三男君            松原 一彦君    委員            上原 正吉君            北村 一男君            安井  謙君            大野 幸一君            金子 洋文君            相馬 助治君            吉川末次郎君            柏木 庫治君            小林 政夫君            有馬 英二君            兼岩 傳一君   法制局側    参     事    (第三部第一課    長)      堀合 道三君

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