文部委員会 第4号
- 発言数
- 38 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1951/09/11
会議録
○長野委員長 これより会議を開きます。 本日は、まず第一に、六・三制問題について質疑応答をいたしたいと思います。岡延右工門君。
○岡(延)委員 目下文教関係において、最も重大なる問題は、六・三制問題及び給食の問題であることはもちろんでございます。六・三制の問題につきましては、この前の委員会におきましても、主として私からいろいろ文部当局の意向等もただしたのであります。本日は実は文部大臣に御出席を願つてと思つておつたのでありますが、文教関係の閣議だそうでございまして、大臣の御出席がかなわないようでございますから、水谷政務次官その他から、当局の御意向を伺いたいと思います。 六・三制の問題は、御承知の通り新聞紙等におきまして、六・三制を六・二制に切りかえる、しかもこれが自由党の方針であるかのように喧伝されたことによつて、非常に問題化したのでございます。それがそうでないことは、私がこの前の委員会において、相当これをはつきりと鮮明にいたし、また補正予算におきましても、ある段階におきましてゼロであつたものが、九億五千六百万円の予算の内示があつたのでありますから、六・三制を六・二制にするというようなうわさは、相当駆逐されたと思うのであります。また私は、特に大蔵大臣に対しまして、補正予算に六・三制関係の予算を組むことによつて、こうした世間の誤解を一掃してもらいたい、その意味において、どうしても補正予算に組んでもらわなければならぬ、こういうことを申しましたところ、大蔵大臣もこれを了承されたのでありますから、私は万々われわれ自由党の文教関係委員が知らぬうちに、文部当局あるいは大蔵当局等におきまして、六・三制を六・二制に切りかえるというようなことは、絶対にあり得ないことであると確信いたしておるのであります。この点につきまして、文部当局の所信を伺いたいと思います。
○水谷説明員 お答えいたします。ただいま岡委員からお述べになりました通りでありまして、六・三制堅持の問題につきましては、追加予算に十九億二千万円の追加補正予算を要求して交渉しておつたのでありますが、そのうちただいま岡君が申されたように、九億余万円の内示を受けまして、六・三制は堅持せられることになつたわけであります。文部省といたしましては、従前からたびたび申し上げました通りに、六・三制を堅持するために、その設備を充実する、内容を拡充する、こういつたようなことを申し上げておりましたが、その方針にかわりはございません。そういうわけでありますので、ただいまのところ、六・三制が六・二制にかわるようなことは全然ございません。
○岡(延)委員 六・三制の問題につきまして、文部当局がさような方針であるべきことはもちろんであります。私はその点につきましては、これ以上呶々するを要しないと思います。 さて、次に重大問題は、給食の問題でございます。この給食を何とかして続けて行きたいということは、おそらく文教関係者ならば、みんなが一致した考えであろうと思うのであります。しかるに最近新聞等によつて承るところによりますと、この給食を堅持して行くことが、非常に困難なように言われておることは、まことに遺憾に存ずる次第であります。実は学校当局はもちろん、PTA関係におきましても、全国一齊に蹶起して、この方針を貫いてもらいたいという運動をやりつつあることは、皆様の御承知の通りであります。何がゆえに給食を続けなければならぬか、また続けた方がよろしいかという点につきましては、ここにおられる方々は、皆さん十分御理解を持つておられる方々のみでありますから、私はこれについて多くを申しません、文部当局におきましても、いろいろこの方針を貫くために苦労され、努力をしておられるようでありますが、その間、予算の額などにおきましても、幾多の変転があつたように漏れ承つておるのであります。その間の消息について、さしつかえない程度にひとつお知らせを願いたいと思います。
○水谷説明員 御質問の給食の問題でありますが、この給食の問題は各位御承知の通りに、その効果は非常に重大である。この点は十分御認識をいただいておりますので、給食が科学的に説明して、まことに効果のあるものであるというようなことは、いまさら繰返して申し上げませんが、精神的に考えましても、同じ環境で、先生のもとに同じものを食べまする給食は、民主教育を徹底する上には特に必要なものである、こういうふうに文部省は考えておるのであります。さらにまた、国の子供であるというところから、いわゆる次代の国民を養成するために、子供の発育のために、国家がここまで心配をするということが、愛国心を養成する上において、最も大切なことであると文部当局においては考えておる次第であります。 なお給食の問題は、アメリカに対しまして先般の二回にわたる閣議における決定が、国際信義の上から考えましても非常に重大な関係がありまするし、また国内に対しましても、閣議においてこれを継続してやるのだと決定したことによつて、地方においては、給食の設備を相当完備したのであります。これに対しまして、国家が従前に続いての補助をしない、補助を打切るということは、その期待に反することになりますので、これまた信用上の問題になります。いわゆる給食に対して国家がその経費をちつとも負担しないということになりますと、国の内外に対して信用を失墜するという関係もありますので、これもあわせてわれわれは考慮をしなければならぬと考えるのであります。こういう意味合いにおいて、どうしても給食を継続してやつて行きたい。かように考えまして、来年度の予算といたしましては、日本の今日の財政面も考慮いたしまして、三十六億円余を要 求したのであります。ところが大蔵省におきましては、来年度の三十六億円だけでなしに、本年度のことが問題になりました。それは、御承知のことと存じますが、本年の六月三十日にガリオア資金を打切ることになりました。その以後来年の三月まで、これを実施いたしますると、三十四億円のお金がいるわけであります。これを見返り資金によつてまかなつて行く予定でありましたが、これがそのままできないことになりました。そのうちの五億円は大体決定いたしておりますから、十月末までは引続いてこれが実施できるのでありますが、それ以後の分に対しまして、日本の政府においても、この経費を相当負担すべし、それでなければ見返り資金を認めないということになつて参つたので、文部省といたしましては、大蔵省に対して来年の一月から三月まで十五億円を要求しておるのであります。これが可能になりますと、十二月末までは見返り資金で認めてもらうことになるのであります。ただいまのところでは、本年度の分が非常な問題になつております。私どもは来年度もこれを続けてやりたいと思いまして、来年度の分を先刻申しましたように三十六億円要求しておりますが、これは非常にむずかしいようであります。そこでいろいろ実施の方法を考えまして、その一つの方法として、十八億余万円でもつて来年をひとつ処理して行こうという案も示してあるのであります。しかしこれがまた問題でありまして、大蔵省等におきまして、あるいは閣議においても、あるいは自由党の幹部の間におきましても、来年度を打切つてしまえば、本年度は相当可能性が認められるのでありますが、来年度も続けてやろうということについては、非常な難色がある、こういうところに逢着をいたしております。私どもはあくまでこれを継続したいと考えておりますので、それぞれの関係に向つて、極力主張、要望をしておる状態であります。ただいまのところ見通しがつかないのでありますが、大蔵大臣が講和会議を終えて帰朝いたしますると、いかようとも問題がここで決定することになろうと思いますので、それまでにできるだけ認識をしてもらい、また実現の可能性のあるように努力を続けておる次第であります。各位におかせられましても、特に御協力を賜わり、また御要望をいただいておりまするので、さらに一段の御協力を得まして、われわれは目的を達成したいと考えておる次第であります。経過は大体以上の通りであります。
○岡(延)委員 ただいま水谷政務次官は、この給食を打切ることによつて、内外に信を失うということを申されましたが、まさにその通りであります。私はさる委員会におきましても、六・三制の問題に触れるときに、文部当局、あるいは財政当局といたしましても、あるいはまた政治家といたしましても、国民の間に信を失うことが一番恐るべきことだ、かようなことを申したのでありますが、この給食の問題もまたしかりと思うのであります。実は今これがために一層苦しんでおりますのは、至誠をもつて学校教育に協力をしつつあるところのPTA関係でございます。実は私も十年間PTAの会長をやつたことがありますが、その間において疎開の問題と給食設備の完備の問題が、一番骨の折れた問題でございます。やつとこの設備等も新設され、あるいは改善されて、理想の境に達した今日、これを急に打切るということは、非常に信を国民の間に失う。また特に至誠をもつて協力しつつあるところのPTA関係を失望せしめ、その立場を非常に苦しくすることになるのでありまして、水谷政務次官のおつしやつた通り、これは内外に信を失うことになる。今までアメリカの救助物資によつて行いつつあつたのでありますから、それによつて内外に信を失うことはもちろんであります。かかることのないように、ぜひ努力をしていただきたい。私はもうこの問題について多くを申しません。ただ最近、児童がたどたどしい文をもつてわれわれのところにいろいろ陳情いたしております。その国民の声、児童の声をこの国会に反映しておきたい。そういう意味におきまして、二、三のものを読み上げて、記録に残しておきたいと思います。これは地方の名前はわかりませんけれども、地方であることは事実であります。 私は新壮小学校の六年生です。完全給食ありがとう。私達は今お晝の時に皆でおいしくパンをたべています。私達はもつとつづけてパンを出してくれるとよいと思います。みんなは毎日々々おひるごはんになると大さわぎです。又家の人もパンを出した方がせわなしですといつています。それですからおなじごはんをたべているので、おいしくたべられます。これからもつづけてもらいたいと思います。お願いします。その次は茨城県水戸市内から参つたものであります。 私らしくなつてまいりました。完全給食についてお願いがございます。完全給食は、つづけていつたほうがよいとぼくは思います。みんなそろつてパンをたべられるし、それにやすいです。家の人もさんせいです。だから完全給食をつづけた方がよいとぼくは思います。次にこれも水戸市内でございますが、わたくしたちのおひるは、おいしい。かんぜんきゆうしよくのパンは、おいしくておいしくて、パンがくると、いそいでてをあらいにいきます。パンをわけるとき、わたくしはうれしくて、うれしくてたまりません。こういう内容であります。これ以上申し上げぬでも、文部当局もおわかわでありますから、これ以上は申しません。ただ大蔵省のちようど文部予算の関係の査定をされる岩動さんがお出でになつておるようでありますから、こういう国会の声、国民の声、PTA関係の声、児童の声、こういうものをよく謙虚な気持でおくみとりを願いまして、財政の許す範囲において、どうかこの制度を続けて行つていただきたいと思います。かように念願する次第であります。 それから大臣が御出席の御都合ができるそうでありますから、ちよつとその点だけは留保いたしまして、私の質疑はこれで終ります。
○長野委員長 ほかに御質疑ありませんか。
○小林(信)委員 大臣は出席しますか。
○長野委員長 今ここへ参ることになります。
○小林(信)委員 今の御質疑に関連して、少しお伺いしたい点を申し上げるのですが、ただいまの岡委員の質問に対して、政務次官は、六・三制の問題は、一般国民が非常に心配しておつたのだが、心配する必要はない。しかもりつぱに六・三制は堅持するというような御意向をお漏らしになつたのですが、しかし文部省がこの際要望いたしました十九億円という補正予算の要求額というものは、決して文部省の考えておる意図全部を要望しておるものでなくて、ほんとうにつつましい要求のように私は考えます。文部大臣はしばしばこの席で、本年度必ず〇・七坪を完成するということを言明されておつたのであります。しかし当初予算におきまして、〇・七坪は不可能の状態になつて来た。そこで補正予算で必ず〇・七坪を要求しなければ、文部省としての面目を立てることができないということまでおつしやつておつた。しかしその〇・七坪も、補正予算の情勢から見まして不可能の形になつておる。十九億円というものは、文部省のごくつつましい要望をようやく満たす状態でありまして、ほんとうにこの十九億円を獲得してこそ、初めて文部省としましては六・三制が堅持できるのだということが言えるのじやないかと思います。それが九億なにがしに削減された予算で、文部省としましては、六・三制は堅持できるのだという確信を持つておられるのかどうか。もし堅持できるならば、十九億円というのは、多少山をかけたものであつて、九億円あれば足りるのだという見解を私は持たなければならないのです。その点もう少し次官から、ほんとうに堅持できるのかどうか、確信をお伺いしたいと思います。
○水谷説明員 御質問の点でありますが、これは追加補正で、私どもは単価の値上りの分と、それから御承知の通りの建築負担の分を要求すべきものであると考えておつたのであります。これは単価の値上り、または木造を鉄筋コンクリートにかえるといつたようなものをすべて計算いたしますると、先にお示しいたしましたような七十八億円余になるわけでありますが、この七十八億円という額は相当厖大な額でありますので、今日の日本の財政から申しますと、なかなか一度にこれを実現することは困難であると考えたのであります。従つて追加補正においては、私どもは十九億円余を獲得して、その他は二十七年度においてひとつ獲得をしたいと考えておつたのであります。ただいまお話しの通りに、その十九億円余のものが九億円余に内定した形でありますが、これでは私どもの要望した通りではありません。しかしながら、この財政の非常に逼迫した折でありますので、これを大蔵当局の非常な御努力によつて認めていただいたことは、六・三制をこれで堅持するという証左になるのでありまして、その点を私どもは十分喜んでおる次第でございます。従つてその不足分は二十七年度において認めてもらうように、今後において最善の努力を盡したいと考えておるのであります。それでなければ〇・七坪を完成することができないわけであります。この点については、見通しとして非常に困難でありまするが、これを実現するために最善の努力をいたしたいと考えておる次第であります。
○小林(信)委員 次官の六・三制に対する御熱意というものは、私は十分知つておるのでありまして、ただいまのお話によりましても、いかに御苦労なさつておるかということもうかがわれるわけでりますが、しかしわれわれ国民の立場からいたしますと、もつと切実なものを持つておるのであります。ただいまも次官のお話を聞いておりますと、やはりそういう観点からいたしまして、非常に遺憾の点が多々あるのであります。とにかく〇・七坪という問題は今年度においてこれを完成し、さらに〇・九坪というものを来年度においては実施するというようなことが、やはりこの席でも当局から言明されたのでありますが、これがだんだんずれて行くというふうな実情から考えてみますと、あながちこの六・三制というものは、次官の言明されたことで六・三制が堅持されるというふうに確信することができない、こうもうかがわれるのであります。さらに今回六・二制というふうな問題が出まして、全国から父兄の方たち、あるいはそれぞれの立場からいたしまして、非常に心配して参られたのであります。文部省としましてはこれに対して、あくまでも六・三制をわれわれは堅持して行くという態度でおられたのですが、要は大蔵当局であつて、大蔵省あたりとわれわれも折衝する機会があつたのですが、やはりこの席でも、大蔵省としましても言明される通り、決して六・二制というものは考えておらないとは言明されておるのでございますが、しかしいろいろな話の中からわれわれがうかがうものは、決して大蔵省として六・三制を六・二制にするというふうな意向はないけれども、しかし国家の財政上の問題として文部省の要望に応ずることができなければ、従つて文部省として何らかの考慮をしていただかなければならない、それがあるいは六・二制になるというふうなことにならぬとも限らぬというふうに私たちは、はつきりしたお言葉じやないのですが、お言葉のはしはしからうかがうことができるのです。それに対して次官の御見解は、今回九億何がしというものが出されたことは、これは大蔵省としてもりつぱに六・三制を堅持して行くという、その証左になるというふうに見解を持たれておるのですが、われわれの立場からすれば、こういうふうにその都度文部省のつつましい要望すら満たすことができなければ、これが必然的に六・二制という形にならざるを得ないのじやないかというようなことを私たちは憂慮するのでありますが、そういうような御見解はお持ちになつておられますか。
○水谷説明員 六・三制といたしまして、各位の御協力によりまして今日まで進んで参つたのでありまして、新制中学の建築もすでに四分の三は完成して、もう残り四分の一となつておるのであります。こういう場合に、制度まで変革して行かなければならぬということは、容易なことではありません。重大な問題でありますし、こういうもう見通しのついた場合でありますので、〇・七坪を完成することは確かにできる、私はこう確信をしておる次第であります。先ほど仰せになりました、文部省がさきに理想としてお話申し上げておりました〇・七坪、さらに小学校は〇・九坪にし、また中学校は一・二坪に拡充をして、そうして特別教室をも完備したい、こういう考えは、ただいまの日本の財政におきましては可能性は薄くなつて来たのでありますから、私どもはこの現状においては、これは将来の問題にしなければならぬと考えておりますが、〇・七坪を完成することについては極力要請をいたしまして、実現をしたいと考えておる次第であります。
○小林(信)委員 ここでこの問題を取上げることは、非常に時間を要することでありますから、私は差控えますが、とにかく講和という問題はやはり今後の教育行政には大きな問題を投げかけておると私は考えています。講和の問題はどうであろうとも、結ばれたあの内容からいたしまして、今後われわれ日本の国が教育行政にいかに処して行かなければならぬかという点について、私はあの内容からして大きな問題が生れて来ておるのじやないかと思うのですが、財政的な措置ができないから、国家の財政が許さないから、教育行政はそのために萎縮することもやむを得ないということは、今後あの結論からして私は考えられない。どうあつても教育行政に一層重点を置いて今後やつて行かなければならぬということは、宿命的にわれわれに與えられておるような感がするのでありまして、そういう点から見ましても、われわれが今日出発しました六・三制というものは、少しでも予定を狂わせることなく、いよいよこれに国家は大きな努力を拂つて行かなければならぬのであります。ただいま次官のおつしやつたように。〇・七坪というものをどうしても獲得される、こういうことで、まことに私たち意を強くするのでありますが、しかしその〇・七坪というものも、実際の地方の要請というものを考えますときに、地方の財政的な負担というものは、相当以上の努力を拂つておるのでありまして、しかも地方の要望というものは、新制中学におきましては、新しく特別教室を設置するとか、第二段階の整備の時期に入つておるのであります。さらにこのために等閑視されておりました小学校の腐朽校舎の改築とか、修理とかというふうな問題が、ここに新しく頭を出しておりまして、これらを考えてみますると、大蔵省のそういうような御意見があろうとも、これに対して相当積極的に文部省としても働き、大蔵省の理解を得てこの問題は解決していただかなければならないと思うのです。しかしいまだどうも私たちは全体的な情勢からうかがいまして、六・三制必ずしも安心できないという感を持つものであります。さらに給食の問題におきましても、ただいまの御説明を承つておりまして、これで安心したというような考えを私たちは持たないのであります。まして来年度におけるところの三十六億、さらにそのほかの予算というものもあるだろうと私は考えておりますが、それらがはたして文部省の要望通り実現できるかどうかまことに私たちは心配であるわけでありまして、ぜひとも一段の御努力を願いまして、大蔵大臣が帰られたら、ただちにあらゆる努力を傾注されまして、ただいま持つており文部省の要望というものは最低限度の要望であり、国民はこれ以上の要望をしておる、しかもそれに対しては相当な犠牲を拂つておるのでありますから、一段と御考慮を願いたいと思います。それにつきましても、先ほど岡委員から申されましたこの教育行政の問題を通して、国民が政治に対して一つの不安を持つておる。今日六・三制を六・二制にするというようなことが簡単に流布されるということは、政治に対して非常な不信を持つものである。しかも、ことにその中で教育行政に対しては最も信頼を欠くことになるのでありまして、かかる見解からしては、日本の文化国家というのは、とうてい及びもつかないことになるわけでありまして、この際文部省の体面からいたしましても、また文化国家の面目からいたしましても、私はこれがいささかも動ずることなく、一層の御努力をお願いしたいと思います。なお大臣がおいでになりましたら私はいろいろ御質問したいと思つているのでありますが、以上私のお願いを申し上げておきます。
○長野委員長 小林君に申し上げます。大臣が今すぐ見えられるそうですから、大臣への質疑はどうぞあとへまわしていただきます。 —————————————
○長野委員長 それではこれより、先般来国政調査に関して派遣をせられておりました各位から御報告を願いたいと存じますが、便宜、まず私から申し上げたいと思います。去る八月二十三日より三日間にわたり、横田専門員を帶同いたしまして、一昨年より当文部委員会においても懸案となつておりまする神戸海技専門学院の商船大学設置の件、並びに神戸市を中心として同地方の産業教育の実態、六・三制教育の実情等に関しまして調査並びに視察を行いましたので、その結果の概要を簡単に御報告いたします。 さて海技専門学院のことでありますが、このことにつきましては、お手元に差上げましたこの問題の沿革書の通り、すでに第六国会の時より懸案になつておりますことなので、皆さんも御承知のことと存じます。ただここに御報告いたしますことは、海技専門学院の立地條件、設備條件等を直接視察いたしまして、今日においては同学院を商船大学にいたしますのに妥当であると考えましたことを申し添えたいと思います。それらのことにつきまして、ただいま兵庫県神戸市より陳情の方々がお見えになつておりますので、その代表者の方から陳情をしていただき、実情を把握していただきたいと存ずる次第であります。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○長野委員長 この際御報告いたしておきます。ことは、天野文部大臣、秋山運輸事務次官、山口運輸省船員局長がお見えになつております。何かこの海技専門学院について御質疑等があれば、この際お願いいたします。
○岡(延)委員 実はこの問題は去る第六国会において、主として自由党では私と、その当時文部政務次官をしておりました平島さん、今日は文部委員として御出席でございますが、その間に質疑応答が行われ、当時平島政務次官は、それは当然神戸に商船大学をつくるべきだ、要するに海技専門学院を昇格すべきだというような御意向でございました。そこであの清水の商船大学をつくる際、あの法案を通過せしめるとき、この委員会におきまして、私は自由党を代表いたしまして、それを要望付で賛成ということにしております。また松本さんからも御発言があるかもしれませんが、社会党の松本委員もやはり海技専門学院を大学にするということの要望付賛成、こういういきさつを経ておるような次第でございます。そこで文部当局も、それをつくることが賛成であるということになつておつたのでありますが、今日においてもその通りであるかどうか、大臣にその所信を承りたいと思います。
○天野国務大臣 その御趣旨においては、私もまつたく賛成でございます。
○松本(七)委員 関西にもう一つ商船大学を設置する必要があるというような点については、だれも異論がないと思います。大臣も趣旨には賛成だと言つておられますが、問題はその大学にふさわしいだけの設備をして、これを充実して行く意思があるかどうかということなのであります。当時の私どもの要望に対する政府委員の答弁も文部省としてもぜひそうしたい、しかし将来設備その他の関係から、大学にできるような状態になつたらということをはつきり申されておるわけであります。そこへもつて来て、今日は天野文部大臣は、新制大学特に大学については、再検討したいというような御意向もあるやに新聞紙上なんかで承つておる。そういうところともこれは関係して来るのじやなかろうかと思います。ただ現在の日本の置かれておる情勢、あるいは国際情勢からして、私どもはこれを商船大学にして、そして設備を充実する必要こそ増大しておるのじやなかろうかと考えますので、はたして文部省が来年度において、その方針で進められる具体策をお持ちかどうか、この点を伺いたいと思います。
○天野国務大臣 私は関西にそういう商船大学があるということは、非常に望ましいことであり、また目下の国際情勢からいつても商船大学の増設ということは、これは非常に緊急を要することだと思つております。けれども、何といつてもこの新制大学というものをつくつて行くということは容易ならざることでざいますので、今ここでただちに来年度の予算に計上するというようなことは、私言うことができませんが、よく事務当局に研究させてみたいと思つております。
○受田委員 今の松本氏からの質問によりまして、新制大学の構想について文部大臣がいろいろと御意見を述べておられるようでありますが、あるいは地方の経費の足りない、設備の悪い、教授陣の悪いところは、これを短期大学にするとか、あるいはこれを格下げするとかいうような御意図があるのではないか、この点一応お伺いしたいと思うのです。
○天野国務大臣 私は元来、非常に設備の悪い、また教授陣の整わないものを無理に四年の大学にするということには、反対な立場を持つております。けれども、一度すでに四年制の大学として出発したものを、むやみにこれを二年制に直すとか、そういう考えは持つておりません。現在四年制として出発しておるものは、できるだけこれを育てて行きたいという考えを持つております。
○長野委員長 この際受田君に申し上げますが、本問題に関連することをお願いいたします。
○受田委員 当然それに及ぶわけです。従つて神戸に商船大学が認められることになりましても、これが設備、あるいは教授陣容等において、あるいは今後の経費の不足等の関係から、これを再検討するというようなことにならざるように、われわれは考えなければならない。特にこの二十六年度の最初から国立の商船高等学校が現に運輸省から移管された。この現実の立場において、すでに大蔵省自体においては、予算をできるだけ削ろうという傾向があるようであります。この点文部省は非常に努力をしてくれているようでありますが、この商船大学と一貫した高級船員の養成機関である全国に五つあるこの商船高等学校が、運輸省から文部省に移管されたために、すでに二十六年度から合計二十名の定員が削られておる。この点各校とも四名ずつの定員が削られて四苦八苦している状況なんでありまするが、運輸省から移管するときには、一切文部省において運輸省の時の待遇を下げない、職員の身分も確保するというようなことが言われておりながら、現に整理をどんどんされるというような実情で、これはいかにも残念なことであります。この点文部省としては、この商船大学と関連して、商船高等学校というものが、すでにまま子扱いされておるということ、運輸省においてもまま子扱いされて非常にいためられ、今度文部省にかわつて来たら、さらにまたこれがまま子扱いされる。産業教育振興法によつて職業教育が非常に充実されようとするときに、商船学校系統が、こういうふうにそまつな扱いをされるということは、まことに遺憾でありますが、文部省としてはこの商船教育というものに対して、もつと馬力をかけてやらなければならぬ。商船大学が神戸にできることは、むろん私ども賛成でありますが、それをつくつたが、遂に六・三制のように、あとがしり切れとんぼになるということは、国の文教行政を牛耳る文部省としては、まことに国民に相済まないことになりますので、ぜひこの有力な天野さんを迎えて、商船教育については一貫した立場から、文部行政の中においても他の教育に比べて一切まま子扱いしない、特に商船高等学校が移管された今日、商船教育を一本にするというところに、将来海国日本になるという立場から重点を置くということに対して、大臣としてはどういう構想を持つておられるかをお伺いしたいのであります。
○天野国務大臣 商船高等学校が、運輸省から文部省へ移管されて、文部省がこれをまま子扱いにするということは、決してございません。私は商船という教育、ことに商船高等学校などの重要性を認める上において、人後に落ちない覚悟で、ますますこれを盛んにしようとは考えても、これをまま子扱いにするという考えは毛頭持つておらないということを御了承いただきたいと思います。定員減ということは、これは文部省へ移つたから起つて来たことじやなくして、一般の整理に伴つて予想されることであつて、商船学校だけ特に定員減するという考えは全然ございません。ぜひこれは盛んにしなければならない一つのわかれた教育の部門だということを強く考えておるものでございます。
○受田委員 大臣が帰られた後に、まだ質問の時間が認められますか。
○長野委員長 はい。
○受田委員 それでは関連質問はこれで終ります。
○若林委員 ただいま受田委員から、海員養成に関する教育施設の充実ということについて、お話があつたのでありますが、幸いに秋山運輸次官が見えておられますので、講和後におけるところの日本の海運の発展状況といいますか、それをひとつ伺いたい。大体文部委員会というものは、次官も御存じの通り、そういう方面には非常にうとい、知識をあまり持つていないと思うのでありますが、われわれにもひとつ簡明率直に、わかりやすいように御説明を願い、また海員養成に伴う運輸省としてのお考えを伺えたらと思います。
○秋山説明員 ただいまの若林さんの御質問に対しまして、お答え申し上げたいと思います。 わが国は、戦争前には六百三十万トンの商船隊を持つておりまして世界第三位の海運国であつたのでございます。しかるに、戦争中にその大部分を失つたのであります。戦争中の急造船腹量が約三百万トンでございます。合せますと九百万トンの船があつたわけでありますが、そのうち八百万トンを戰争のために失いました。終戦後残つておりました船が百三十万トン、そのうち終戦直後に現実に動かし得る船が七十万総トンという状態だつたのでございます。これでは日本の経済を運営することができませんので、あらゆる方法を講じまして、海上輸送力の増加をはかつたのでございますが、その方法は、戦争でいたんでおりまする船を直すということが第一でございます。次には、日本周辺に沈んでおります船を引揚げて使うということが第二でございます。第三には、戦争中からつくりかけておりました戦時型の船、これは将来一本立ちで世界貿易には使えないのでございますけれども、しかし、とりあえず国内の輸送需要には間に合う、これらの船をつくり上げる。これらのことが、とりあえずとられた方策であつたのでございまするが、幸いに昭和二十四年度になりまして、わが商船隊の回復が非常に顕著でございまして、たまたまドツジ・ラインとかいわれます政策によりまして、一体に荷動きが減少いたしましたということと相まちまして、二十四年からは船の需要と供給力とで、供給力の方が強くなつた。つまり国内輸送に関する限り、船の方は十分その力があるという状態になつたのでございます。その時から、われわれは海外の貿易、つまりわが国の海運が本来持つております使命に充てる船というものを考え始めたのであります。戦争中にいたんでおります船、あるいは戦争中につくりました船は、国際的な條約で、国際貿易に使う船はこの程度の強さがなくちやならぬというような標準がございますが、これに全部合つておらないのでございまして、そういう船を外航に出しますと、條約加盟国は、危険であるから入港を拒絶するということができるのであります。そこで二十四年から外航船の復活ということに着手いたしました。二十六年三月三十一日現在におきましては、百八隻、六十三万総トンの外航船がようやくできるに至つたのでございます。ところが現在造船所の船台に乗つております船、あるいは現在補強をいたしておりまする戦時型の船、こういうものを全部合せますると、二十七年の四月末には大体二百三十隻と思いますが、百五十二万トンの外航船ができる。国内船と合せまして、約二百万トンを超過するということになるわけでございます。この状態が非常に急激な増加であるというので、諸外国から非常な警戒心をもつて見られたのでございます。それは、わが国の海難が六百三十万トンありまする当時、非常に優秀な船隊と優秀な船員をもちまして、太平洋や大西洋、いわゆる世界の七つの海に日章旗を翻し、そして諸外国の船と競争いたしまして、これに打勝つたのでございますが、その時の苦い経験がございまするために、世界各国からは日本の海運をむやみに復活させてもらつては困るではないかというような空気が非常にございます。特に昭和二十四年から来年に至りまする増加の歩調が、あまりに急激であるというので、非常にいろいろと非難を受けたのでございます。しかしながら私どもがとりあえず考えております商船隊の目標は、わが国の必要といたしまする原料その他の物資を、大体五〇%運べる程度まで持つて行きたいということを努力いたしておるのでありまして、これが、現在の通り約三十万トンないし四十万トンの新造をいたしまして、これに相当の輸入船を加えましても、昭和二十八、九年に至りませんと完成したい。その時分には経済の実態の方もだんだんと伸張いたしまして、はたしてその程度の造船でそこにおつつくかどうかという点にも、若干の疑問があるという程度の努力をいたしておるにすぎないのでありまして、それ以上にむやみに造船をいたしまして、そして世界の海運を脅威しようというようなことを考えておるのではないのでございまするから、その点をいろいろと明らかにいたしまして、関係各国の了解を求めておるような次第でございます。しかし四十万トンの造船と申しますと、わが国の造船能力から申しますれば十分の能力があるのでありますが、なかなか資金がたいへんでございまして、大体一トン当り現在ではかたく見積りましても、約十四万円程度の金がかかると思うのでありますが、その半額をかりに見返り資金に、半分を民間の金融に仰ぐといたしましても、四十万トンでありますと、見返り資全二百八十億、民間資金二百八十億、合計五百六十億の資金を要するというような次第でございまして、今日の困難な資金事情ではなかなかそれだけの建造も困難だと言わざるを得ないのでございます。従つて諸外国が恐れておりますることは、これはむしろ杞憂にすぎない、われわれはもつともつと造船なり海運の増強に着手しなければならない、こういうように申しておる次第でございます。もちろんわが国の船隊が諸外国に対しまして非常に競争力を特ちましたということは、これは会社経営者の能力もございましようし、またいろいろな点もございますが、何と申しましても、日本全体の生活レベルが低いために賃金が低い。従つて諸外国の生活レベルが高いところの船に比べまして、運航コストが安いということも、非常に大きな理由でございます。そのほかに造船の面にいたしましても、あるいは造船の設計にいたしましても、世界の意表に出たものがあるということも、あのような繁栄をもたらしました重要な理由でございます。戦後におきましても、なおその技術的な優秀性は十分持つておると確信いたしております。それにも増して大事なことは、船員の素質ということでありまして、いい船員を持つということが、わが国の海運の世界的に進出いたしまする最も大きな強みの根本であります。その意味におきまして、船員教育につきましては、私どもは非常に重大な関心を持つておるのでございまして、大体商船教育というものは、本来は今の運輸省の前身であります逓信省が持つておつたのでございまするが、途中に学制の統一というふうな点から文部省の所管になりました。後にまた戦争中の必要から運輸省が所管いたしたのであります。われわれとしては、この船員問題に重大な関心を持つておりまするために、船員の教育行政を引続いて所管いたしたいということを熱望いたしたのでございますが、諸般の事情に考えまして、学校制度の統一等の見地から、文部省にお願いをするということにいたした次第でございます。従いまして、教育が漸次盛んになり、大学あるいは商船高等学校というものの施設が充実いたしますることは、私どもが熱望いたしておるところでありまして、できるだけいい施設で、いい船員を養成してもらいたいと思つておるのでございます。 そこで、当面の神戸の問題でございますが、私どもはかような大学ができるということにつきまして、趣旨としまして、決して反対の意見を持つているわけではございません。ただ現実問題として、今日一番困つております問題は、当面の船員需給の問題でございます。終戦後高等船員の、いわゆる就職できない人が非常にたくさんございまして、実はこの失職問題というのが、船員行政の大きながんであつたのであります。幸いにいたしまして、昭和二十四年以来、急速な外航船の整備に伴いまして、だんだんと船員の需要供給がきゆうくつになつておるわけであります。特に最近のごとく年に四十トンの新造船ができ、それに加えて十万トンないし二十万トンの買船ができるというふうになりますると、この高級船員の供給ということが、非常に困難になつて参るわけであります。そういたしますると、大学のごとく四年間も待つて初めて一人前の船員さんになつてもらうという教育機関だけの増員に待つておるということが、どうも今困難な状況であります。これがためには船員の方々の志気の高揚、あるいは向上心というふうな面もございまして、従来海技専門学院というような、再教育を援助する機関を持つておつたのでございますが、船主ともよく相談いたしまして、適当なものを推薦せしめて、これを短期間に再教育をして、そうして免状の向上をはかる、これが緊迫しました船員の需給に対処する唯一の方法なのでございます。そういたしますると、現在の海技専門学院の責任といいますか、使命といいますか、そういつたものが、当面非常に重要なことに相なつて参るのであります。従いまして、ここに大学ができるということについては根本的に反対がないといたしましても、もしそのことが現在の海技専門学院の再教育ということの能力に制限をされますと、当面の船をつくりましても、これに乗る船員がないというふうな事態を来しはしないかということを、非常に心配いたしているような次第でございます。
○圓谷委員 六・三制の問題、それから給食問題について質問したいと思つておつたのですが、大体文部省の腹はわかりましたので、問題は予算の問題だと思うのです。ここで文部省とわれわれが一問一答をしても、これはあまり効果はないと思うのです。でき得べくんば、大蔵大臣は現在おりませんので、次官でもけつこうだと思うのでありますが、責任ある方にここに来ていただいて、そうして大臣が帰つて来てから伝えられてもいいと思うのですが、ぜひ大蔵当局との話合いをしたい、こういう考えを持つておるのです。われわれは国民の代表者なんであります。ことに文部行政については、われわれが国民の代表者としてきめたことを、従来から見ていると、大蔵大臣はあたかも自分が自分の財産のやり繰りをするような考え方で、大蔵大臣がどうだこうだということになると、文部大臣も弱くなつて、いつでも六・三制の問題で難儀をしておる。アメリカの議会等においては、文部委員の決定したことについては、容易に予算の削除ができないというようなことを聞いておるのです。どうもこの点私は遺憾に思うものですが、これはせんじ詰めると予算の問題だと思う。ぜひこの処置を委員長においてとりはからつてもらつて、大蔵当局との質問をやつてみたいと思つております。私給食については質問を持つているのでありますが、今文部当局と話し合つても、これはもう腹はわかつておりますから、申し上げません。
○長野委員長 圓谷さんの御意見はごもつともと思います。きよう主計局長に出席を求めましたところが、主計局長は予算会議のために、どうしても出られないということで、岩動君がいまさつきまで来ておつたのですが、岩動君も予算会議に出なければならぬというので帰りました。それで、きようはどうもぐあいが悪いようですから、この次はぜひ関係者を出席させます。
○岡(延)委員 先ほど六・三制の問題及び給食の問題につきまして、文部大臣に対する質疑のみを留保しておりましたので、簡単にその問題に触れたいと思います。圓谷委員のお説ごもつともでありまして、これは財務当局を大いに鞭撻し、質疑する必要があるのでありますけれども、今日はここにおられませんので、文部大臣にひとつお伺いいたします。実は私、この前の委員会において、または本日、何がゆえに六・三制を堅持しなければならぬかということ、及び給食の問題も継続しなければならぬかということにつきまして、自分の所信を披瀝しつつ文部当局の御意向を承つたのでありますが、大臣に対しては初めてでございまして、大臣は非常に信念の人である。その意味においてわれわれは非常に尊敬しておるのでありますが、実は八千万国民及び文教関係者に、この国会を通じて正式に、その魂をゆすぶるといつたような意味合いの強い信念を吐露していただきたいと思うのであります。
○天野国務大臣 私は、給食につきましては、子供の健康ということももちろんでございますけれども、子供がみんな同じものを食べ、どんな金持ちの子でも、貧乏人の子でも、できる子もできない子も、同じものを食べるということによつて、民主的な精神を子供の時から養つて行くということが、教育上非常に重要だというふうに思つております。その上に、国家が子供の晝飯をも世話をするということは、子供たちがただ親の私有物ではなくして、国の子供なんだ、あなた方はほんとうによい日本の子供になつてくれ、あなた方の将来に対しては国が非常な期待を持つているのだということを、そういう給食という実践を通じてしみ込ませるということが、非常によいことだという考えを抱いておつて、これは私が国旗を立ててほしいとか、国歌を歌つてほしいとか、また子供の入学祝いには書物をやりたいとかいうのと連関した一つの教育政策でございます。でありますから、私はぜひこれを継続するようにいたしたいという考えを抱いております。六・三制については、これはもうどうあつても変更できない。もちろん財政上の都合もございましようが、しかし私どもの方でも、もしも六・三の三を二にしたら、どれだけの財政上の余裕ができるかというようなことは、詳しく検討をいたしております。そういう財政上の見地から考えてみても、また昨日までは六・三をやり、講和條約が成立すればすぐ六・二にするというような、そういうことでは日本の信義を保つこともできないし、また教育のシステムというものは、そんな朝令暮改で行くべきものでないということは、論を要しないところだと私は思つております。この六・三堅持ということは、私はどうあつてもしなければならない、これが日本の国のためであるという考えを抱いておるものでございます。
○岡(延)委員 大体了承いたしました。天野博士の信念と手腕に期待をかけつつ私の質疑を終ります。
○長野委員長 それでは、圓谷君の御要望もあり、非常に緊迫した問題が多いようですから、明日午前十時から引続いて本委員会を開会することにいたしまして、なお先ほどの報告だけは一応朗読して完結したいと思います。 〔「文書報告で了承」と呼ぶ者あり〕
○長野委員長 それでは簡略の方法をとりまして、速記録に掲載することにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十四分散会