通商産業委員会 第6号
- 発言数
- 103 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1951/10/05
会議録
○小金委員長 ただいまより通商産業委員会を開会いたします。 本日は、かねて御通知申し上げております通り、電気事業に関する件について調査を進めます。 この際お諮りいたしますが、本件に関する調査につきましては、去る九月二十九日参考人町永三郎君の意見を聽取いたしたのでありますが、その後電力事情はますます悪化しておるようでありまして、さらに補充的の説明を聞くことにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小金委員長 御異議なしと認めます。それでは、その意味におきまして、新扶桑金属工業株式会社取締役日向方齊君、日本鉱業協会専務理事園原巖君、以上二名の方々を参考人と決定し、御意見を承りたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小金委員長 それではさよう決定いたします。なお参考人の方々に念のため申し上げておきますが、衆議院規則によりまして、発言の際はその都度委員長の許可を受けられることになつておりますので、右御了承願つておきます。 それでは、まず日向方齊君に御発言を願います。
○日向参考人 ただいま御指名を受けました参考人の日向でございます。ただいまから関西方面における鉄鋼業の各社の意向を代表いたしまして、電力不足の実情並びにそれに対する所見等を申し上げて御参考に供したいと思います。 去る九月六日の電力規制以来、電力規制はすでに第五週にわたりまして、その影響はきわめて甚大であります。しかしながら、現下の電力不足の原因が異常なる渇水にある点も考えまして、われわれ業者といたしましては、全力をあげてその制限に協力いたして参つたのであります。その実績を見ましても、大体において、その制限内で操業しておるのでございます。しかしながら、その影響はきわめて甚大で、ございまして、工場の操業度は約半減いたしておるのであります。この間におきまして、われわれも極力発電量の増加をはかる目的をもちまして、先日われわれの血の出るような石炭五千トんを無條件に供出いたしまして、火力発電の増加をはかつたりしているのでございますが、その後電力の状況は刻々悪いように聞いておるのでありまして、仄耳するところによりますと、近くさらに五割の制限になるというようなうわさも聞きます。またその制限はここ一週間、二週間という問題ではなく、おそらく来年の豊水期まで続くのではないかというような観測が持たれるので、これではどうにもなりませんので、ここに関係当局に陳情するとともに、行政官庁の監督者であられる国会に対しましても、直接実情を申し上げたく、上つて来た次第でございます。 まずこの制限の実況でございますが、お配りいたしました「関西地区鉄鋼業電力制限による影響」という表で、ごらんいただきますと、その二ページの下から二つ目の欄に、七月の電力の使用実績と、この制限後との電力の比率が出てございます。一番上に七月実績を一〇〇%としてあります。その次に現在の制限量でございますが、その結果といたしまして、六二%に下つております。それから近く実施せられるといううわさの五〇%制限になりますと、その下の四三・五%になります。またその制限を、一部に言われるごとく、十月の仮わくに対して五〇%制限になりますと、実に三一%に下るのでございます。それからかかる制限量による操業状態を申し上げますと、たとえば第一ページの一番上にあります神戸製鋼の例をとつてみますと、七月の実績が週六日操業で、ございますと、この現在の制限量によりますと、その次の三・五日操業、というのは、これは保安電力等にとられてしまいますから、実際操業するのは非常に小くなるのであります。その次は五%制限になりますと一週間二日ということになります。さらに十月仮わくによる五〇%になると、〇・五日という計算になるのであります。今回の制限がいかに大きな影響を與えるかということはこれでもわかるのであります。現在も操業を中止いたしました日に対しましては、従業員に約六割の賃金を拂つておりますが、こういうことは今後永続することは困難でございます。従いまして生産の減少はもとより、企業の基礎を危うくし、さらにひいては、従業員の生活を危うくし、一般社会問題になりつつあるのであります。現に中小企業におきましては、賃金の遅拂いは続出いたしまするし、このままで参りますると、企業的に崩壊するものも続々現われると思うのであります。この制電の実情につきまして特に申し上げておきたいことは、制電の基礎でありますところの基準をどこに置くかということであります。ただいまの基準で申しますと、五〇%制電によりました場合に、四三・五%の電力量になる。現在は三〇%制電で六二%ということになる。少くともこの様式を採用いたしていただきたいのでありましてその下にあります十月の仮わくに対して五〇%というようなことになりますと、これは全然問題にならなくなりまして、工場は全部とめざるを得なくなります。また現在の様式による五〇%制電、いわゆる四三・五の電力量下におきましても、事実工場の操業を継続することは不可能になるのでございます。まず第一は、この基準の割当を少くとも現状の行き方にしていただかなければならぬ、十月の仮わくでやることは、全然問題にならぬということが一つ。それから五%制電ということは事実実行不可能であろうかと思います。現在の三〇%制電といいましても、用意くふうを重ねまして、どうやら維持しておりますが、さらに五〇%制電ということになりますると、事実上工場の操業は経済的に不可能になりますので、それを維持するということは、事実問題として不可能だと思います。このことをぜひお含み願いまして、今後の対策を樹立願いたいと思うのであります。 その次に対策につきまして、少しく私見を申述べさしていただきますと、もちろん労働問題とか、あるいは資金の問題とか、いろいろの面にわたるのでありまして、それぞれ担当をわけて研究しておりますが、一番手取り早い、かつ即刻必要な問題は、申すまでもなく石炭の確保であると思うのであります。この点につきましても、別にここに陳情書が出ておりますので、それを、ごらんいただきたいと思います。要するに関西地区におきましては、火力発電の石炭さえありますれば、それを十分にたぎさえすれば、現在におきましても少しも停電の必要はないのであります。その発電余力はあるのであります。それに対しまして、その二枚目の一番うしろにありますように、関西配電の会社からは、電力会社の希望案として、六箇月百四十二万トンを要求しておるのであります。これに対しまして、公益事業委員会は百十五万トンを割当てる計画になつておるようであります。われわれの面からいいますと、大体月二十万トン、六箇月百二十万トンは絶対ほしいのであります。そういたしまして発電量が最悪の場合におきましても、百万キロ出すことができますれば、大体関西の方は一割、あるいはそれ以上の制限でありましても、しんぼういたしまして、どうやら行けるのであります。いわゆる二十万トン、百万キロがおおよその見当でありますが、これに対しまして公益事業委員会は百十五万トンという割当でありますが、これまたわれわれといたしましては、もしこの通り調達できるならば、何とかこれでしんぼうして行きたいと思うのであります。どうかひとつこの百十五万トンを確実に、また時期も間に合うように調達できるように願いたいと思うのであります。 それにつきましてここにわれわれといたしまして、三つほどあげておるのでありますが、その一つは、要するに大手筋に依存度を持つことをもう少しふやしていただきたいという点で、ございます。関西配電の石炭の調達がなかなか困難な一つの原因といたしましては、大手筋に依存する度が他の地区よりも非常に少いということが、今日になつて一番石炭を調達する困難な原因になつておるのであります。このことにはいろいろ前から原因があるのでありますが、ともかくもひとつよそ並に、大口に依存させていただきたい。そうして確実に石炭を入れていただきたいと思つておるのであります。 その次の第二項目は、中小炭砿からの石炭の供給を確実にしてもらいたい。そこにありますように、第二・四半期におきまして、平均月十二万トンを契約いたしたのでありますが、それが実際に入つたのは実に二割程度であります。その炭が一体どこへ流れておるかというのが、われわれの最も聞きたい点でございます。どうか議会におきましても、一体どうして中小の炭がどこへ流れて行つておるのか、関西電力で契約したものが、いかなる原因でよそへ流れて行つたか、それをよくお確かめ願いたい。と同時に、それらの炭、今後約十二万トンの中小企業に対する炭と、それからまた前に契約の引取り未済である炭、これをぜひひとつ関西電力に確保願いたいと思うのであります。 それから第三項目といたしまして、重油の混焼でございます。これにつきましてもすでに資源庁の方でお考えのようでありますが、ぜひこれも実行していただきたいと思います。また重油混焼設備等につきまして問題があるなら、あるいは製鋼会社に重油をまわし、それから代替として石炭を出すというようなことを考えていただいてもいいと思うのであります。なおインドの炭の輸入等についてもお話を聞いておるのでありますが、これまた確実に入手いただきたいと思うのであります。なおまたここには差控えましたが、聞くところによりますと、朝鮮方面に相当量の炭が出るようなお話もあります。これまたいろいろ事情があるかと思いますが、関西におきまして現在すでに操業度が五〇%になつておる。さらに五〇%制電になりますと、三割ぐらいに操業が下り、一般従業員が職を失うというようなことになりますので、何とかこれまた一時なりとも延ばしていただくことができたらと思うのでございます。 その次に申し上げたいことは、実はわれわれの方もここまで来ますと、もはや工場をとめるかどうか、いわゆる生死の関頭に立つているのでありまして、われわれといたしましては、このまま拱手傍観、座視するに忍びないのでございます。そこでわれわれの考えておりますことは、せめて現在の送電量を維持するために、これ以下に送電を制限するならば、たとえば五〇%になるならば、現在の七〇%と五〇%との差の二〇%を確保するために、自分たちで石炭を調達する。そうしてこれを配電会社に供給するから、その見返りとして電力をわれわれに還元してもらいたい、かように思うのであります。と申しますのは、現在の電力会社の石炭調達能力は実は頼りないのでございます。もちろん社長以下幹部は懸命に努力を続けておりますが、これはスタッフの問題でありまして、長年お役所仕事をしておつた現在の電力会社には、なかなか調達することが困難な面があるのであります。なおまた電力会社と石炭との関連が、非常に事業的にもなかなか行き届いてなかつた点と、従来も感情的にもおもしろくない点がありまして、おいそれと炭が集まるとはどうしても思えないのでございます。しかるにわれわれの方は実は長年石炭とタイアップいたしまして資材的にも関連がありますし、なおまた担当者もしよつちゆう山をまわつておるのであります。一例を申し上げますと、この緊急事態になりましても、配電会社から石炭山へまわる数よりも、われわれの担当者が石炭山をまわる数の方がはるかに多い。これは石炭山の方でも、実は鉄鋼会社から来る方がはるかにまだ多い、こういうことを言うのであります。これは現在の配電会社の担当者を責めても急には行かないのであります。そこでわれわれが調達すれば、何とか少しの炭ができるという自信を持つておるのであります。しかもその炭を供給して発電したものを、全部が全部われわれに還元してくれとは申しません。こういう際でありますから、ある程度のものは、他の産業にまわすことを、決してやぶさかに思わないのであります。われわれといたしましては、何とか自分たちにも電力をまわしてもらい、また他の産業にも少しでもプラスして行きたいと思うのであります。かりにわれわれのこの提案を入れなければどうなるかといいますと、結局炭が集まらなくて、制電中火力発電があいてしまうということになるのであります。現に関西の今津の発電所はあいておるのであります。これを一つ貸してもらつても、必ず動かす自信がある、こういうことを公言してはばからぬのであります。もつともこれにつきましては、私どもは公益事業委員会の方へも申し上げまして、現地の方は割合に賛成でありますが、中央の方はまだ当つておりませんが、こういう懸念をお持ちのようであります。そうすると、実力のあるところだけがいいことをする。こういうふうにお考えになるかもしれませんが、こういう意味からいいますと、自家発電を持つている会社は、いまだに制電を受けずにやつおるのであります。たまたま自分が設備を持つておるからというて、国家の炭を百パーセント活用しているのに、われわれだけが利用できないということはないように思うのであります。なおまたわれわれがやれば、全部われわれにくれというふうには言わない、他の産業にも必ず幾らかまわすというふうに考えるのでございます。この点も規則とかいろいろあると思いますが、この際規則の末にとらわれずに、何とかして産業のために少しでも電力がよけいになるように、われわれの創意くふうもぜひひとつ喜んでいれていただきまして、何とか打開していただきたいと思うのであります。 第三は、各地区にもう少し自主性を持たしていただきたいと思うのであります。電力の送電につきまして各地区にはそれぞれの特殊事情がありまして、各地方々々で事情が違うのであります。これを一々中央のこまかい規則に縛られておりますと、こういう火急の際になかなか実効が上らぬのでございます。今の石炭の委託加工のような問題にいたしましても、現にある地区にはそういうようなことをしておる地区がある。そして実際に配電量を増し、それを受けている会社もあるのでございます。これは中央で認めているかどうか知りません。そういうことを行うにいたしましても、ある程度各地に自主性を持たすということが一番肝要なように思うのであります。その意味におきまして、電力規制に対して各地区に自主性を持たしていただきたい、かように思うのであります。さりとてわれわれは全然各地区で自由にやれという意味ではないのであります。こういう際に、たとえば関西だけがいいことをしようとか、そういうような考えはないのでありまして、むしろ全国的に共通の悩みを受けて行きたいというのが、われわれの年来の希望であります。従つて大きなわくにつきましては、全国的の統制は、現在よりももつとやつていただきたいのであります。しかしながらそのわく内における活用については、各地区にもう少し自主性を持たしていただきたい、かように思うのでございます。 さらにこれは私見でありますが、現実の対策もさりながら、根本的な対策というものをぜひ政府においてお取上げ願いたいと思うのであります。なるほどいろいろな事情はありましようが、月々四百万トンの石炭が出る日本において、わずか二十万トンの炭が関西全産業のためにどうしてわけられないか。その二十万トンの炭のために、関西の全産業が五〇%操業を停止するというようなことは、いかにも知恵がないように思うのであります。それではどこが無いか、いろいろあると思うのでありますが、根本は異常な渇水にはよりますが、また石炭山なども大いに協力する意思はあるようでありますから、何とかこれを政府の力によつて動員して、わずか二十万トンの炭が関西の全産業のためにさいてもらえぬか、その点がどうしてもわからないのでございます。これほど炭がなくなつたといいましても、極端なことを言いますと、列車一本減つたわけでもないし、どこに炭がどう行つたのかわからぬのであります。そうかと思うと、朝鮮方面に持つて行かれるとか、いろいろなことを聞きますと、どうもわれわれは納得が行かない。そうしてこのままで関西の産業をとめるということは、絶対に納得ができません。従いましていかにきつい規制をなされましても、このままで制限を出したら、絶対服従できないことになると思うのであります。この点もひとつお考え願いたいと思います。また電力の需給計画にいたしましても、ついこの間まで銀座にネオン・サインが輝いておるときに、われわれの工場は四〇%とまるという矛盾はどういうわけです。絶対にわれわれにはわからぬ。近郊の遊覧電車はいまなお一本だつて減つておらぬ。そういうときに日本の基幹産業である鉄鋼が、半分とまるというばかなことがどうしてあり得ましようか、この点もわれわれはわからぬのであります。 もう一つは、これは対策ではありませんが、どうも陳情や何かをしているときに、われわれの担当者の方から、どうもこれはかつて電力値上げに少し反対したしつぺ返しではないかということをよく言われるのであります。われわれはそう思いたくありませんし、そう思いませんが、往々にして電力料金の解決が不徹底であつたがために、こういう事態になつたかのごときことを相当の責任者の口から聞くのは、はなはだもつて不愉快でございます。われわれはあの問題も、われわれの事業のために言うだけではなくて、日本全体の産業の価格政策をどうするかという大きな見地から、ああいうところで妥協したと思うのでありまして、今日の電力規制とは全然関係がない、別の問題であると思うのであります。もちろん長い目において、わが国の電力問題を解決するためには、電力料金の問題も関係があるかと思うのでありますが、少くとも現在の電力の規制には関係がない。しかもわれわれが陳情に行つたときに、そういうことが責任者の口から出るということは、はなはだ不愉快であります。この点特に申し上げておきます。 なおまた関西におきましては、私もたいへん激越なことを申し上げたようでありますが、日々陳情が繰返されておりまして、現に関西電力では、ハンストの陳情団が押しかけているような状況であります。そういたしまして、中小企業等は現に刻々弱りつつあるのでありまして、これを政府といたしましてこのままにしておくということは、まことに重大なことになると思うのであります。関西は電力九分轄以来、いろいろの面におきまし電力問題には絶えざる不満を持つておるのでありますが、今回もこういう事情におきまして、関西の全産業が逐次圧縮されて行くような気持を持つているのであります。どうか政府御当局を鞭撻せらるる国会におきましては、現政局に対しまして十分御監督を願いまして、関西の電力問題打開のために、国会の職能を十分お盡し願います。
○小金委員長 次は園原巖君。
○園原参考人 御指名によりまして、全国の金属鉱業の現在の電力事情の、非常な窮状を申し上げまして、鉱山方面の要望等もお話申し上げたいと思います。 金属鉱山におきましては、現在ほとんど鉱石におきましては約三〇%、メタルにおきましては約五〇%の生産しか上げていないのであります。十月の割当量にしますれば、鉱石においては約四七%、メタルにおきましては約六二%の生産が見込まれるのでありますが、実際におきましてはこの割当量の現物が確保されていないのであります。たとえば東北地方におきましては十月分の割当量は全然無視されまして、九月二十七日から十月三日まで五百キロ以上の工場、鉱山は全部生産をとめておるというような状態で、十月四日以後はなおこれが相当強化されるというような状態になつておりますために、十月の割当量程度の確保ができないという点に非常な問題がありまして、この調子で参りますと、今年の第三・四半期、それから第四・四半期の渇水期における生産の状況を想像いたしまして、実に肌に粟を生ずるのであります。なぜせつかく通産省、安本、公益事業委員会が手続を盡されて割当てられたその電力量が、現物で確保できないのかという点はわれわれは非常な疑問を持つておるのでありまして、ぜひとも割当量を確保していただきたいというのが第一の願いであります。鉱山方面はこの割当量がすでに他産業に比較しまして少いのであります。しかもその少い割当量の中から保安電力として生産に直接関連のない、必要のない電力を消費しなくてはならないものですから、生産にまわされるものはその中のほんの幾部分ということになるのであります。保安電力と申しますと、たとえば鉱山におきまして坑道の保安、保坑のための排水その他これに関連します生産に直結しない電力でありまして、この問題につきましては、公益事業委員会の告示は保安電力は百パーセント確保される、生産用につきましては七〇%確保されるという告示が出ておりますが、実際は、保安電力は最小限度確保されるが、生産用に向けられる七〇%の量が保安電力に充たない場合に、保安電力だけは確保されるという解釈になつておりまして、この点も告示の素直な解釈と公益事業委員会の御見解とは大分差があります。われわれはこの点も、保安電力は生産に直接の関連のない必要な電力であるから、消費規正の場合縮減率からこれを控除して、やはり百パーセント確保していただきたいということを切にお願いする次第であります。それによりまして各産業の操業率が平均するというようなことに期待されるのであります。 それから今度の電力事情の悪化は、地域的に非常に差が多いのであります。現在金属工業におきましては、東北地方と今お話の関西地一方とが特に事情が悪化しておりまして、中国地方もこれに続くというような状態になつております。この地域的な電力事情のでこぼこは、自然條件、ことに水力発しの事情によるのでありまして、まことにやむを得ないのでありますが、全体として量の少いときには、各地域間に融通を円滑に行つていただきまして、各地域における産業の操業率にあまり差のはなはだしいというようなことはどうしても納得ができないのであります。ぜひとも地域間の融通を円滑にしていただきまして、東北地方にばかり操業傘が著しく低下するというようなことのないようにしていただきたいというのが第二の要望でございます。現に東北地方におきましては、先ほども申し上げました通り、五百キロ以上の事業をする鉱山はほとんど生産をとめております。先ほど申し上げ渡した十月の割当量によりますと、四七%、現在こおきましては約三〇%という数字も全国の平均でありまして、東北地方、関西地方におきましてはこれよりよほど下つておるのであります。ほとんども保安電力かすかすというような状態でありまして、その結果は非常に大きいものがあるのであります。たとえば一例を申し上げますと、硫化鉱でありますが、これは東北地方の各地の銅山、鉛山、亜鉛山、それから硫黄山、この方、面で硫化鉱が出まして、これが化学肥料の原料になるのでありますが、十月の割当によりますと、化学肥料はこれを増産して十万トン輸出するという線に沿いまして割当も多いし、操業率も高いように想像されるのでありますが、そのかんじんの原料である硫化鉱がほとんど三〇%程度に生産が下つておるのでありまして、化学肥料、その中間製品であります硫酸方面に向う硫化鉱は、ほとんど三割程度しか全国から出ないという状態になりますから、せつかく化学肥料を増産する態勢ができておりましても、その生産を確保することは絶対にできないのではないかと思うのであります。このように各産業に割当がでこぼこもありますし、産業と非産業との先ほどのお話のような、現在の割当制度の不合理というようなことがここに現われておるのであります。 その次は質の問題であります。たとい割当量程度の電力がかりに入つたとしまして、現在の受けます。電力はボルテージが下り、サイクルも低下しましてほとんど使用にたえないのであります。たとえば坑内のポンプを動かす場合に五十サイクルのものに対して三十七、八くらいのサイクルでは、ポンプの運転は不可能でありまして、量的には三〇%の保安電力が配給されましても、事実は保坑に事を欠くというような現象を生じておるのであります。質の問題、これは結局量の問題でありまして、現在の万遍なく産業、非産業に量を配分しようとする結果、どうしても質的低下を来すのでありますが、良質多量の電力を確保していだだいて、重要産業の最低生産量を維持するためには、この際現在の割当制度を再検討されまして、非産業用の不急不用の電力は、これを極力圧縮して、ほかの産業の原料となるような重要な金属を生産している金属工業のような基礎産業に対しては、最低の必要量を確保していただくというふうなことをお願いしたいと思うのであります。 それから最後につけ加えますが、このように操業率が非常に低下して、ほとんどストップの状態にありますために、各鉱山では労働者は毎日用がない。出て来てもかんじんの原動力がとまつておりますので、用がなくて遊んでいるのであります。これに対しては、生活費を保障するために賃金は拂つておるのでありますが、この人たちの生産意欲がせつかく張り切つているにかかわらず、いつまでこの調子で遊んでいるのか、一体どうしてくれるという状態で、現に松尾鉱山などでは労働者の代表が東京に参りまして、どの方面にでも、どういうお願いでもするから、ぜひわれわれを各方面に出してもらつて、われわれ労働者の窮状を訴えさせてほしいという切なる願望があるのでありますが、これは合筋々にわれわれ代表がそれぞれ陳情して実情を訴えてお願いしているからと言つて、かろうじて押えているような状態でありまして、せつかく各方面で労働者の張り切つた気持が原動力のないために押えられるというようなことは、現在の渇水期ばかりではなく、今後に及ぼす影響が非常に甚大でありまして、この点を非常に憂慮されておるのであります。電力はただに電力の問題ではございませんで、産業全体の問題であろうかと思います。また国民の士気全体の問題であろうかと思いますので、金属工業の実情を訴えまして、皆様の御理解、御鞭撻、御指導、御協力をお願いする次第であります。
○小金委員長 以上をもつて参考人の御発言は終りました。 この際委員の変更についてお知らせいたします。ただいま江田斗米吉君及び深澤義守君が辞任せられまして門脇勝太郎君及び立花敏男君がそれぞれ補欠選任せられました。以上お知らせしておきます。これより質疑に入ります。今泉貞雄君。
○今泉委員 私は一般産業の電力割当について、それぞれの関係当局に質問をいたします。この問題は、要するに割当てるもとになる全体の電力量を、できるだけふやすということ、そうしてこれを適正に割当てるということ、この三点に帰着すると思うのであります。第一の供給力確保については、供給力の想定がよろしきを得ること、火力用の炭を確保すること、損失の軽減に最善の努力を拂うこと、自家発電の動員に極力努めること、さらに必要に応じて地区間の融通についても考慮すること。第二の割当の適正化については、業種別あるいは大小別等の各種の需用者聞に割当の合理化をはかること、割当基準の適正化に努めること、特に保安電力に対しては特別に考慮すること。以上の八項目について順次お伺いをしたいと思うのであります。 まず供給力想定の問題についてお伺いいたしまするが、公益事業委員会の本年度下期の電力需給対照表を見ますと、水力発電量は、二十五年度は豊水期として除いておるが、最近八箇年の平均出水量によるものであつて、終戦後の産業の萎縮時代、あるいは電産スト当時の供給力寡少時代はそのまま算入しておるので、二十四年度、二十五年度の実績に比べて著しく下まわつている。当初割当を行う際に、水力の発電量をかように寡少に評価しておるということは、実際の出力増加分を火力料金で供給する結果となり、はなはだしい矛盾が感ぜられるのであります。かかる観点から渇水準備金のごときものを考えておるというり説が言い伝えられておると思うのですが、かかることを当事者は考えておるのかどうかお伺いをいたしたいのであります。なお水力発用量をあまりにも安全に見積るために、あるいは地区的に火力発電設備が小規模のために、かかる措置を考えても実際上消化し得ないものがあるのではないだろうか。特に東北のごとく火力発電の設備が小規模なるところでは、渇水準備金の効果がほとんどないと思うのでありますが、この点お伺いいたしたいと思うのであります。
○平井説明員 二十六年度の水力の需給計画において、出力の予想が内輪過ぎはしないかという御質問でございましたが、年初に十六年度計画を立てましたときには、上半期分につきましてはすでにデータもそろつておりましたので、二十五年度を入れた九箇年の平均をとつてみました。それから下半期につきましては、その当時まだデータが、そろつておりませんでしたし、これは本年度に入る前につくつたもので、八箇年平均をとつたものでありますから、若干数字はかわつておるのであります。しかしこれは実際に発電しました八箇年ないし九箇年の実績の平均をとつておりますれば御質問のような事態が考えられるのでありますが、とりました数字は、川の水が流れて来ましたものを設備に受入れ得た場合に出るであろう出力を全部計上しておるのであります。従いまして、需用がまだ伸びなかつたころにおいて川の水をむだに流しておつた場合がありましても、発電所の設備でその水をのみ得る限りにおいてはのめるものとして計算を立ててございますので、この数字は、すなおに八箇年間の平均の川の水によつて期待し得る出力を計上しているものと御解釈を願いたいと思うのであります。また火力発電所につきましても、戦時中の爆撃や、その他苛酷な使用によつて終戦後相当設備が低下はいたしておりましたが、戦後これの復旧に鋭意努めました結果、本年度においては、火力の総合出力においては、冬季においては二百万キロワットの予定数量になつておりました。本年度のこれによつてふえる保有出力は、火力だけでも二十万キロワット・アワーを現状でも計上しておりますが、そういうふうにしまして火力発電所の出力も一般にふえるように考える。そして石炭は年初の計算といたしましては六百三十万トンを計算したのでありますが、現状ではその後の需用増加というものが、さらにはげしい事情もありまして、今日では七百万トン近い石炭をば年間使うものとして供給力をはじいておるのであります。従いまして供給力は寡少になつておるという意味ではなくて、設備の許す限りにおいてできるだけの供給力を計上して、そしてその限度において需給のバランスをとつておるものと御了解願いたいと思います。下半期について渇水準備金の運用は、実際にはこういう状態ですからあまり期待できないと思います。
○今泉委員 次は火力用炭の確保についてお伺いいたします。公益事業委員会の計画によりますと、本年度の火力用の石炭は六百八十六万三千トンであり、また下期は四百七万五千六百トンとなつておりまするが、この数字を確実に取得し得るやいなや、特に火力用炭の手配のよろしきを得なかつたため、深刻な電力飢饉に悩まされているところの関西地区に対する下期計画量の百十五万トンの確保に対しては、自信を持つておられるのかどうか。量だけでなく、質的にも計画通りのものを取得し得るのかどうか、またただいま参考人から、鉄鋼業者がみずから石炭の確保を援助して、そうして電力増加をはかり、その増加した電力の割当をしてもらいたいというような申出があるということは、各電力会社の石炭の確保の面に非常な欠陥があるのではないかというふうに考えられるのである。なお火力用の内地炭を予定通りに取得し得なかつた場合に対する輸入炭あるいは重油、代燃等についても、十分なる手配を考えられているかどうか、この問題に関連して、電気事業者のこの石炭の確保あるいは重油その他代燃の確保ができなかつたために、事業を麻痺状態に陷れた場合に対する電気事業者の責任についてはどういうふうに考えておられるか、一括してお答え願いたいと思います。
○平井説明員 本年度の、特に下半期の石炭の獲得について自信がありやとの御質問でございましたが、御承知の通り、本年度における石炭の需給の実情と申しますと、非常に石炭の不足の状態にありまするので、これが予定量の確保につきましては、非常なる努力を要するものと考えております。この点につきましては、委員会といたしましても各電力会社を早くから強く督促をいたしまして、年間の石炭月別の受入れ計画、消費計画というものを立てさせまして今日まで推移して来ておるのでありまするが、現にこの第三・四半期までにおいての石炭の消費状態は、年初の予想よりぐんぐんと需要がふえましたために、よけいに使つております。そうした事情と石炭の受入れが思うように行かなかつた点から、九月末における貯炭は非常に少いのであります。これがために第三・四半期には、先ほど数字等の御開陳がありましたような計画でもつて、石炭の受入れに最後の努力を続けておるのでありまして、これはとうてい委員会で電気業者を鞭撻するだけではなかなか容易に見通しがつかないのであります。これらにつきましては、石炭行政に関する責任官庁であるところの通産省、また総合産業面の責任官庁でありますところの経済安定本部等ともよく連絡をとりまして、電力用の石炭の数最の確保のためには非常なる御協力を願つておる次第であります。現在この面につきましての、特に担当官庁であるところの資源庁における御配慮は、われわれとしても非常に感謝している次第でありますが、目下資源庁の方で、いわゆる行政上と申しますか、内面的にいろいろと、ごあつせんをいただいておるのであります。第三・四半期の石炭は、——石炭の買付は四半期ごとに契約をしておるのでありまして、第三・四半期の買付につきましては、目下その契約量の確定のために最後の努力を続けている次第であります。この辺の点につきましては、今後しばらくの推移のぐあいによりましては、さらに齟齬のないような方法も考えなければならないかとも考えておる次第であります。 それから石炭の面につきましては、なお詳しくは資源庁の方からお聞き取りいただけばけつこうだと思うのであります。 次に重油の使用の問題でございますが、この点につきましても、こういう石炭の苦しい際でありまするので、火力発電所といたしましても、重油を使い得るものはできるだけ使う方針を立てまして、ちようど八、九月の間にいろいろと調査して、今日では早期に完成を期待し得る部分の設備の増強をいたしております。と申しますのは、戦時中に石炭の炭質がひどく下りました当時に、助燃装置として若干とりつけたものもあります。一、二の発電所ではバーナーもつける構想もしておるのでありますが、それらの電気会社は、パイキング、ポンプの設備も鋭意とりつけております。これをこの暮までに完成いたしましてこの十月以降三月までの四箇月間に約八万トン近い重油を使うことになつております。重油は御承知のように非常に熱量が多いのでありまして、石炭換算で約二倍の十五、六万トンの石炭に匹敵する力を得られることになると思うのであります。なお来年度につきましては、さらに進んだ計画を今いろいろと進めております。 インド炭の輸入というお話も、ございましたが、この面につきましても最近各方面と打合せをいたして、インド炭の輸入方策についていろいろと善処いたしておるのであります。電力の面といたしましては、少くとも三十万トン程度のインド炭をもらいたいという線で今話合いを進めておるのでありますが、まだその辺の見通しは立つておりません。
○今泉委員 先ほど関西の鉄鋼業者からいろいろと御意見がありましたように、現在電力会社が中小炭鉱に対して発注いたしておるところのその契約量の二〇%程度しか入手されておらないと考えるのであります。かかる現状では予定量の電力をとうてい確保することができないので、各鉄鋼業者みずからが石炭の確保に乗り出して、電力の増加をはかりたい。かように熱意を込めて陳述されておりまする通り、現在の中小炭鉱の契約のわくが入手できないというその反面には、何か電力会社の入手方法について欠陥があるのではないか、さような点をわれわれも非常に心配するものでありますが、ただいま御説明を承りますと、十分に納得が行かないような点があるのであります。私がお願いしておりまする百十五万トンの確保が十分に果し得るのかどうか。そして現在関西地区が見舞われておるところの電力危機をどういう方法で切り抜けることができるか。それらについて具体的に御説明を承りたい。
○松田説明員 ただいまの石炭の確保方につきましては、特に先ほどからお話のございますような、大手筋と中小炭鉱とのウェイトをどうするかという点は、まことに大きな問題でありまして、ただいま関西電力といたしましては、十月以降十二月までの契約といたしまして、大手筋と中小炭鉱との比率を、従来は大手筋が二割、中小炭鉱が八割という比率になつておつたのでありますが、これを五割、五割にしたいということで契約の締結に進んでおります。資源庁におかれましても、特にこの点につきましては非常な力添えをしてもらつておりまして、まだ大手筋の分の全体とは申し上げられませんが、大体六、七割のところまでは、大手筋の各炭鉱と関西電力との間に、具体的な数量について契約がとりかわされるようになつたのであります。 それからもう一つの問題は、中小炭鉱の問題でございますが、中小炭鉱につきましては、先ほど来お話のうちにもありましたように、中にはブローカーと申しますか、いわゆる商人を通じて買つておりましたような実情があるのであります。この点が中小炭鉱から入れます上におきましても、非常な隘路になつておつたのであります。この点は関西電力といたしましても十分反省してやつてもらつておるのでありますが、具体的に申しますと、大手筋の方は、今日大体中央において、数量等につきましても、さしあたりまずきめるべきものはきまつたのでありますが、中小炭鉱の方におきましては、何分にも中央だけでその数字を検討することがむずかしいというので、ごく最近に資源庁の方からも九州の現地に出ていただきましてれひとつ現地において各炭鉱ごとの契約数量をきめてやろうというところまでにお話を進めていただいておるのであります。もちろん委員会といたしましても、現地でその努力をしたいと思つておりますし、関西電力としましても、もちろん当然その努力をしてくれると思つておりますが、特に先ほど来申し上げますように、資源庁におきましても、そういうふうな非常な好意を持つた努力をしてもらつております。
○福田(一)委員 ただいま同僚の今泉氏よりいろいろ質問があるのでありますが、私はそれに関連して一つお伺いいたしたいことがあります。今回の電力再編成後の電力会社及び公益事業委員会の動きその他につきましては、いろいろの御努力をなさつておる点もわかるのでありますが、実は電力再編成にあたりまして非常に問題になりましたことは、ロスは軽減することができる、そして、そのロスの軽減には擅用の防止ということが非常に大きなテーマの一つになつておつたと考えるのであります。ところがこのロスの防止の面では、独立採算制をとるようになれば、会社は擅用を防止するという意味で当然努力することになるといわれておつたのでありますが、その後の経過を見ておりますと、メーターのとりつけという面においては、あまり努力をされておらないのではないかという感じがいたすのであります。先般委員会を開きましたときに、メーター関係者より陳述があつたのでありますけれども、このメーターのとりつけ——今までメーターをとりつけない五灯以下の電力を使つておるようなところ、あるいは工場などで擅用しておる疑いのあるようなところに対してメーターをとりつけるについて、公益事業委員会は電力会社に対していかなる処置を命じておられたか、あるいはまたこれに対して電力業者はどういうような措置を今までとつておつたかということについて、説明が願いたいのであります。
○平井説明員 ロスの擅用防止対策ということは、今年度の電力政策の一つの大きなテーマとして、年初来委員会としては強く取上げまして、電気会社を鞭撻して今日に至つているのでありますが、特に御質問のメーターのとりつけは擅用防止の大きな要素なのであります。委員会といたしましては、今年度の擅用防止計画というものを詳細に立てさせまして、これをぜひ実行するように推しておるのでありますが、御承知のように年初来のしばらくの間というものは、いろいろと資金面における苦しさのために、メーターの買付けが若干遅れておるのであります。今年度の資金計画を立てましたときに、メーターの買付けの一部については、見返り資金を若干つけるということも予想いたしまして、そういうふうな線で見返り資金の方途も講じておつたのでありますが、新規着工工事分の見返り資金の決定が今日まで延びております関係上、その面の資金がまだ出ておらなかつたような点もあるのであります。そういうような両方の面からいたしまして、しばらくの間メーカーの方にストックができるような傾向になつておつたのでありますが、先般委員会の方では、各社の首脳者の集まりましたときに、この点につきましてさらに強く要請をいたしました。そしてそのときいろいろ聞きますると、その後最近においては大分メーターも注文を出し得るような状態になつておるようであります。また今年度の見返り資金も順次進んでおりまするので、この方が順調に行きますれば、さらにその面もよくなるだろうと思うのでありまするが、メーターの問題につきましては、この遅れは後半においてできるだけ取返させるべく引続き鞭撻しておりますので、さよう御承知願いたいと思います。
○福田(一)委員 そのメーターのとりつけは、本年度の計画で何万個とりつけさせる予定でありますか。
○平井説明員 ただいまちよつと正確に覚えておりませんが、大体百二十万個であつたと覚えております。
○福田(一)委員 私は百五十万個の計画を持つておられたやに聞いておるのでありますが、その数字の当否は別といたしまして、実際にメーターをとりつけた場合口には、一般の家庭では一月に二百五十円なり三百円くらいの利益を得るというふうに開いておる。そうすれば年間三千六百円の利益があると、一応ラウンド・ナンバーで計算ができるのでありますが、メーター一つの価格は二千円前後と聞いております。こういうことになれば、需用家のために大いにひとつ今度新しい電力会社は骨を折つてそして皆さんの満足の行くようにするんだということを言つておられたにかかわらず、電力会社のこういう方面に対する努力が非常に足りない。今言われるところによりますと、見返り資金であるとか、あるいはその他の政府資金を融通してもらうというようなことを計画されておるようでありますが、最近のいろいろの問題はすべて資金の面において行き詰まつておるのでありますが、金がないからできないというようなことで、サービス改善を努力しておるけれども、金がないからできませんというようなことを言つておつたのでは、今の日本の経済では、あらゆる産業、あらゆる問題にわたつて私は一つもうまく行くものはないのじやないか、その資金がない面を考慮しながら、なおかつ自分の努力によつて、あるいは別途の方法によつてでも需用家の利益をはかるというところに初めて電力会社の努力がある、公益事業委員会の存在価値があると私は考えておる。こういうような意味合いにおいて、私は今の技術長のお話では実は満足ができないのであります。もしそういう金がない、あるいは今のお話だつたら今度は見返り資金が出るかもしれないということだが、見返り資金が今度またGHQに押えられたらどうなりますか。そういう場合も考慮して、見返り資金だけに頼らない、そういうような外から持つて来る金でなくして何らかの方法を考えておられるか、その場合にどういうふうに措置するかというようなことについて意見を持つておられるかどうか、質問いたしたいのであります。
○平井説明員 先般首脳者をさらに強く鞭撻いたしましたときに、具体的にもう一言つけ加えたのでありますが、そうした資金の苦しい中でも、ぜひメーーターを早くとりつけさしたいと思いまして、いろいろ打合せをしたのであります。そうして、たとえば需用家の方でメーターを一時買つて、みずからとりつけたいと言われる場合もありまするし、また買付をしましたものをば、一時金を立てかえてやつてもよろしいというふうな御意見のものもあるのでありますが、そうした点もありまして、この方につきましては、そういうお申出の分は、積極的にとりつけをするようにと強く話をしておきました。また自己資金のうちでも、メーターの買付には遅滞なく早く手を打つようにということを強く申しております。
○福田(一)委員 私は、それだけの対策しか持つておられないとすれば、まだ不満足であります。というのは、たとえば年にすれば二千六百円一応利益が上るだろうと想定されている。メーターの価格が二千円くらいであろということになれば、とりつければ千六百円得だということになるわけでありますが、そういう場合に、需用家に対してメーターを買わせる。そうしてその二千円は結局は需用家の負担になるというような考えでおやりになるところに、この問題の隘路があるではないか。むしろこういうことは、電力会社が二年なり三年の期限の間にその金は需用家に割りもどすというようなことにして、そうしてメーターを積極的にとりつけさせるくふうをいたしましたならば、需用家の方でも一時、金を三千円立てかえるというようなことをやつたにしても、あとで返してもらえるならば喜んでつける。そうなつたならば、どんどんメーターがついて行くだろうと思う。それを需用家は買いたければお買いなさい、それは結局あなたの得になりますからお買いになつたらよろしい。一方メーターはどんどんできて来ている。そうして生産過剰になつてストックしているのに、片方においては電力会社において金がないからとりつけられません、こういうような知恵のないことでは、とてもこの問題は解決できないじやないか。この点については、公益事業委員会のお方も出ておられるから、公益事業委員からひとつ御答弁が願いたい。
○松永説明員 御説明申し上げます。先刻からの福田代議士の御注意はもつともであります。その問題に関連しまして、資金以外の面から大局的にどうしてもやらなければならぬというので、かれこれ十六日ばかり前に私自身各社に通達して、注意すべきことを申し上げて、そうしてそれについて、資金の関係等についてもこういうふうにおやりになるのがしかる、べきじやないかということを申し上げた点がありますので、それを各社は今取上げてしきりとやつておられまするが、なおらちが明きませんので、実は昨日会社の社長の集会のある所で再び繰返してそのことを申したのであります。それは福田氏の言われるような意味において、電源開発をするといつても、その基礎となるものは、まず、%のロスをできるだけ軽減しなければ、今日水力をつくるというても、二年、三年かかる仕事を待つわけにいかぬから、国家的にも必要であるか、また会社からいつてもたちまち收入を上げることができるし、また需用家はそれらのために利益をすることもできる、国家貸金がほしいとかあるいはそのほかのことをかれこれ考える必要はないのであつて、もし出家資金がいるというなら、それは大きな電源開発に向つてお願いせんならぬ問題だ。日常のロス軽減でメーターをとりつけるということは、自分の預金をする銀行と話合つて、一時メーターを買いつけることについてお互いに手形を出したり何かしてメーター製造業者と話をするとか、あるいは今お話のあつたように、需用家に持たして何年後にそれを会社で償却するというように各種の手は打てるものである。それはメーターだけでなくて、他の、たとえば変電器の改造にしたところが一ぺんにやれるものではない。毎日の仕事ですから、あちらに二十、こちらに十というようなふうにして行けば、金高といつても大したものではない。だからそれは毎日々々進んで行つて、ロス軽減というものは約九十億万円と仮定されておつたのでありますが、それはメーターのとりつけという建設費は別であります。全体を入れると二百四十億がロス軽減並びに改修の費用でありますが、そのうちに固定資本に属して修繕費に属さないものも一部にあり、他に大きな変電所等の改修問題もあります。そのうちロス軽減にとりあえず必要な資金は一年ないし一年半で八、九十億円の金というと、月に割つて八、九億円、九社で割つて一億円、そのくらいの融資は国家経済をまつ必要はないわけであるから、ぜひ努力しなさい。私はこの問題について一万田総裁にお目にかかつたときにも、これはもう銀行がやつてくれることであつて、大蔵省にお話をする次第のものでないから、日本銀行としてもお考えくださらんといかぬということを申し上げ、よくわかつた、というただお話であつただけで、ありますが、各社はよろしく各銀行並びに日本銀行に対して、自分の当座預金の貸し借りの範囲においてでもこういう問題をやれということを強く深く主張したのでありまして、今平井技術長の課されたように、メーターが最近約六十万箇ばかりたまつた、困るから何とかしてくれぬかというお話があつて、再び各社とその話をしております。多少その後引取り取次をいたしておリまして、たいがい御希望に沿うように行けると思つておりますが、何しろなかなかむち長くして馬進まずで困つております。(笑声)
○福田(一)委員 新しい電力会社ができてプラスの面が何か社会的に少し出て参りませんというと、非常にわれわれとしても、また国民としても失望するだろう。このロスの軽減の問題は、ちよつと見ますというと非常に小さな問題のようにあるいは見えるかもしれないが、こういう問題をしつかりやつて行くことによつて初めてサービスの改善とか、あるいは今言われたような意味での建設資金をその方面に使わせないで済ますというようないろいろな利得も出て来る。国民が喜ぶような仕事も少しやつていただくようにしていただきませんと、どうも電力会社が九つ新しくできても、ちつとも値打がないということになる可能性がある。こういう意味合いで、私はまだまだ建設の問題にしても、特に最近の渇水対策にいたしましても、いろいろの創意くふうがここに出て来なければならないと思うのでありますが、どうもこの面においてわれわれがピンと来る問題が少いように思われてならない。ただ一つのロスの軽減の問題だけを取上げてみましても、今言われたようにいろいろ御相談になり、あるいはまた指示された、多分行くだろうという程度のお言葉を承つておつたのでは、国民は納得いたさない。今の渇水対策などにいたしましても、実際にこれはどうなつて行くんだろうという見通しも、国民にははつきりしておらないのでありまして、これは後刻今泉委員あるいは神田委員から、ちやんとした御質問があるでありましようが、私はただ一点だけ今のロスの問題を申し上げて、そうしてほかの問題についても、今の委員会の空気を見ましても、これだけ国民が騒いでいる問題に対して、答弁される内容としてはあまりにも抽象的であり、あまりにも具体性がなさ過ぎる。非常に何かよその問題のような感じを受けるような気がして真剣味が出て来ないのははなはだ遺憾だと思うのであります。この問題はもつと真剣な問題だ。日本の産業を復興し、経済を安定し、国民生活を安定して行くという上で、この電力の問題ほど真剣に取上げなければならない問題はない。こういうふうなふわふわした立場において論議が行われておるということだけについても、私は不満を感ずるのであります。従いまして、同僚委員からもどんどん御質問があると思いますから、どうかこれに対してはもつと具体的な数字をもつて、国民が納得し、国民が安心して公益事業委員会を信任できるように答弁をなされることを特に要望いたしまして、一応私の関連質問を終ります。
○今泉委員 損失の軽減の問題につきまして、同僚福田委員から積算電力計の購入あるいはとりつけの方法等についてお話がありましたが、公益事業委員会の電力需給対照表を見ますと、今年の下期分の総合損失の率が二五・八%となつておるのであります。しかるに先般参考人が陳述したところによりますと、現在の実績は三五%の高率を示しておる、かようなお話があつたのでありますが、ただいま松永委員長代理のお話によりますと、損失三〇%というようなお話でありましたが、はたして実情は損失が何パーセントになつておるのか、 〔委員長退席中村委員長代理着席〕 またこの損失軽減については、ただいま話題となりました積算電力計のとりつけによつてもカバーできるものでもないのでありまして、そのほかの損失軽減の対策について、いかなる方策を講じておられるか、これらの点についてお伺いをしたいと思います。
○松永説明員 簡単に私のわかつておることだけ申し上げます。大体現在の実際におけるロスは、発電端より需用物端に至るまで約三〇%と見ております。三五%と言われたことについては私承つておりません。ただこの三〇%というものは、私どもの古い時代、二十四、五年前営業しておつた状態でも二十二、三パーセントであたのでありますから、少くとも営業の常識において八%あるいは六%はむだになつておるということは常識的にわかるのであります。この三〇%を少くとも二六%くらい持つ来ることはそうむずかしくないはずである。これはメートルのとりつけしないことからも起りますし、設備の不足からも起るのでありますから、設備の不足の分は、金をかける、常業上の努力の足らぬものは努力を拂つて、少くとも三〇%より四%ないし五%は急速に収縮してもらいたいということを主張しておるのであります。それが今言われる通りいい実績を上げつつあるのでありますけれども、昨日もさらにまた催促して、五月一日以後九月末までの間にこのロス軽減に関する動きをどういうふうに各社はやつたかという九月末までの表をぜひ出してくれということを催促しておりますから、もしその数字ができますれば——数字ははなはだ微々たるものでありますけれども、その動きの一端はわかると思いますので、催促してこちらにも御報告することにいたしたいと思います。
○今泉委員 次に自家用火力発電所の動員についてお伺いいたしますが、九州、常磐その他の炭田地区において自家用火力発電所が、今日なお休眠しておるものが少くないと聞いております。これはもとより料金を比較せる場合の採算関係にもよることと思うのでありますが、石炭を地元に多数持つておりながら、自家発電所の休眠するということは、遺憾千万といわなければならないのであります。もしこのようなことが事実ありますならば、これらの休眠発電所を動員されてはどうか、これらに対する動員対策についてお伺いいたしたいと思います。
○松田説明員 ただいまのお話の自家発の活用の問題につきましては、従来相当豊水期のときには、全部について活用方をお願いをしておらなかつた時代も確かにあつたのであります。しかしながら今日のごとく非常に渇水をいたしております場合におきましては、現在四国と北海道は別といたしまして、九州並びに本土におきましては、全部電力会社の負担におきまして自家発電の活用について委託発電をいたしておるのであります。今日も実は東北のある会社の方が見えまして、自分のところにも自家発を持つておるのだが、実は今日ではまだ修理ができてない、それでもしもこの自家発について委員会なり通産省の方からこれを働かすことの了解を得るならば、一箇月くらいで何とか修理を完了して自家発をたかすようにしてみたいと思うが、というようなお話も参つておりましたが、そういうふうに、中には現在修理ができていない、言いかえれば活用ができないというような自家発電所が幾つかはあると思いますが、そうでない限りは今日におきましては、全部各電力会社におきまして炭をつけまして委託発電をいたしておるのであります。先ほど申し上げましたように、四国と北海道だけは比較的今日電力の事情がよく、また送電線による本土とのつながりがないものでありますから、幾分そういうところがあるかと思いますが、今日必要な範囲におきましては全部活用をいたすようにいたしておるのであります。
○今泉委員 次に地区間の融通について質問いたします。電力九分割のために地区間の融通の円滑を欠き、国全体として転力の利用上著しい損失を生ずることになりはしないか、当時九分割の際に大いに論議せられたところでありますが、今日わが国の産業施設は九分割を前提として設備せられたものではないのでありまして従つて九分割の発足早々今日のごとく著しい電力飢餓に見舞われ、しかも各地区の逼迫状況がふぞろいである場合には地区間の融通に対する要請が起つて来ることは当然のことといわなければならないのであります。たとえば先ほど日向参考人が言われましたように、東京の町にネオンが輝いておつたり、遊覧電車がどんどんと走つておるのに関西地区の重要産業であるところの鉄鋼業が四〇%の電力の制限を受けておるというようなこの矛盾は、ただいま申し上げましたような地区間の融通が杜絶しておるということに基因するのではないかと思うのであります。公益事業委員会は地域間の電力の融通をやらせる意思があるかどうかお伺いをいたしたい。はたしてありとするならば、今日最もはなはだしい逼迫を告げておるところの東北、中国地区に対しては、融通命令を発動させるべき段階に達しておると考えられるが、急速に行う意思があるかどうか。現在はまだその時期にあらずと考えておられるならば、いかなる時期に達したならば発動させる考えであるか、これらを具体的に御説明願いたいと思います。
○松永説明員 説明を簡単にするためにお手元にこういう刷りものを差上げておきましたので、これをちよつとごらんくださいませんか。これは図表にしておりますから、図表で説明すると最も楽でありますから……。余裕力ありやいなやという、ことがこの図表に出ております。この表は大体において融通する力があるかないかという常識的に判断のできる表を、昨夜各会社の方を集めて一表にして、きようなるべく御質問に対して簡単な御返事ができるつもりでつくつて来たのであります。 この表の書き方を第一に御説明したいと思いますが、九州の方と中国の間が約三万キロばかり融通のできる送電線があります。多いときは九州から始終もらつておつたのでありますが、現在のところでは九州も非常に不定を訴えたものですから、中国へ送るということはやめておるのであります。しかしこれでごらんの通りに九州は——九州という字の中に八七と書いてありますのはどういう意味かと申しますと、大体七月の九州の供給量を一〇〇と見て今なお九州は八割七分に低下しているという状態であります。中国はこれに比べると一〇〇のものが七一となつておりまするから、もしこの融通を働かせれば、九州の分の八七を中国に融通さすべき余地があるというような考えの一つになるわけであります。それから九州の上にありますものが、八一・七(七六・七)というのがありまするが、この八一・七というのは、ただいまのお話の自家用だとか、そのほかを入れたものの総計でありまして、その総計だけについし申し上げますが、九州はなおかつ八十八万一千七百キロ、まだ火力をたけば補充し得る余地があるというわけであります。中国に向つて石炭さえたけばこの八十八万一千七百キロを中国に送る送電線の余地があるわけであります。こういうふうにしてぼつぼつ近接のところから話を始めるつもりで、今日みな集まつてこの表によつてただいま協議させております。 ついでに中国と関西の関係をちよつと申し上げておきますと関西から中国の方に始終受入れの状態になつている。矢のついた土の方にマルのありますのは、これが両者間の約束してある大体標準のキロワット・アワーであります。それが六十三万八千キロというのが関西から中国に送るべきキロワットの最大量であります。ただいまのところ——ただいまと申しますのは十月一日より三日間の年力融通状況といいますから、つまり三日間の実情から見ますと幾ら送つておりますかというと、ようやく八千キロ送つている。要するに六十三万八千キロはほとんど送らないと同様の状態になつております。それから中国をこれから救うものは、やはり何とかして、九州から中国を救うというのがとりあえずの話になる。関西がもう少し中国にやつてくれというのは、今のところ中国も七月に比べると七一%出しており、関西も同じくそれに近い七六%でありますし、関西は先刻からお聞きのようではなはだお困りのことであるのであります。これを無理に中国に今後送るなどということはどうしても常識的に考えられぬことでありまするから、もし融通の話がありましても、中国は関西に向つてはもはや話はできないのが現状であります。しからば関西はどういう状態かといいますと、七月に比べて七六%しかないのであります。これについて強力な電力の需用があるのであります。この電力の需用に対して幾ら足らぬかというようなことは潜在需用でありますから、数字に出すわけには行きませんが、おそらくは中国よりも、東京よりも関西は非常に潜在需用が多いだろう、従つてあるいは節電の結果はなはだしいアンバランスが起つておるだろうと思われますがために、関西を中心としてほかの区域からいかに融通するか、あるいは関西自身はどうすればもう少し石炭をたいて関西の鉄鋼業者そのほかに対してできるだけ御迷惑をかけずに満足させ得るかという問題になりますと、しからば関西に幾らのものをたく余裕があるかと申しますと、この上に書いてあります数字の三十万キロというのをごらんくださいますと、石炭なり重油なりで行けば三十万キロはたけるものである。さいぜん鉄鋼関係の日向さんのお話のように、自分がとつてもよろしい、お前の方のボイラーでたけばよろしいという。石炭が来ても余裕がなければしかたがないのですが、この三十万キロをいろいろなくめんによつて生かすことができますると、関西をほぼ充実することができる。ほぼ充実というのは、この数字でいいますと、私の考えではどうしても関西はやはり九十くらいにもどらないと——この数字が七十六か九十くらいになつても、それぞれまた御不満はあろう。これが七十六になつているようなことであれば、それは私も昔商売したことがありますが、とてもやつて行けるものではないのでありますから、どうかして頭の上に書いてあります三十万キロというものを生かす。石油によつてかあるいは業者の御協力によつて石炭をとつていただくかして、そしてせめてこれを九十くらいに上せたい。ところが、ともかく自分の力ではいかぬからそれでは他から融通し得られるか。関西は東京からも少し持つて来たらどうかということになりますと、あとで申し上げますように、もうこの関西は東から入る見込みはほとんどないように思うのであります。 それで関西はこれで打切つて、今年北陸との関係を申し上げますと、下に北陸の区域を書いてあります。これがはなはだしく悪い状態でありまして、今数字で北陸の比較のまん中の北陸の合い中に六七%というのがあります。これは今では日本一悪い。東北がまだ思うございますけれども、ともかく関西では北陸が中国よりも悪い状態であります。この取引はどうなつておるかというと、おもに関西から八万ないし十四万キロ関西火力で北陸の足らないのを補充しておつたのであります。ところが最近は関西が苦しいものですから、八万ないし十四万というのが一万六千キロに最近減つておるわけであります。少く送つておる。けれどもこれを送らなければ北陸の六十七というのはまだ減りまして、北陸に非常な問題が起りますので、関西さんもこの程度はどうしても維持していただく、あるいはもう倍くらいは送つていただかなければ、北陸はもうどこにも火力を持ちませんから、この点は関西の産業家にどうしても御同意を得て、北陸をお助けしなければならぬものだと考えております。 そこで関西方面はこれで打切りまして、関西と東京、関西と中部の間はどうなつておるかがこの表にあります。それについて中部の方の表を申し上げますると、この関西から中部に至る矢の線のところにまるがあるのが、三十七万四千キロ関西から中部を補給しておつたのでありますが、最近はようやく四万八千キロないし二方六千キロの補給にとどまつておりますが、これは架線の関係で、実はこの最低くらいは関西にとるよりも、中部に線路の関係でとるようなものでありまするから、これ以上関西から中部に行く必要もありませんし、むしろ中部に電力が少しできました場合は、中部の線をどこかで利用して関西を補正給する方法があるかないかという問題であります。これも技術的送電線の関係で非常に困難であります。そこで関西、北陸、中国、九州というものは、まずいかに関西の石炭をたくかということ、それから九州の石炭をたいていかに中国へ送るかということで一応この線は御了解を得ておきたいと思います。 それから東京と関西の間に二十六万二千キロの電力が流れております。これは黒部川の六十サイクル程度でありまして、各種の関係上この電力はおよそ自然に流れ得る量であります。これはむりにあともどしすることの困難な線であろうかと思います。まあこれは結果として関西は七十六になりております。従つて東京あたりからもはや補充する見込みはないというのがこの表で示してあります。 そこで今度は東京に行かずに中部に下りまして、中部の御説明をしますと、中部は幸いに石炭の手当もかなりありましたのと、それから水力が、ときどき雨が降るのがやはり何かの足しになつて、現在制限をしながら七月に比べて九二・五%というものを使つております。しからばこの中部に何か余裕があるか、中部でもつて少しボイラーをたいて働かしていいかというと、中部は火力が二万一千キロ余裕がありますが、この二万一千キロをさらに動かす。それに対する石炭、重油の手当をいたしますれば、中部の状態をよくして、今度はさかさまに東京なりあるいは関西、ことに関西が少いのでありますから、関西に向つていま少し御努力ができるのではないか。これは関西と中部の方で目下話合いをしてもらうように進めております。 それから今度東京に移りまして、ついでに東京と中部のまん中の線を申しますと、六十五万五千キロというものが大体約束で中部から東京に行くことになつておりまするが、それが今八掛くらいのものになつて、四十万キロないし九十万キロの間を動いております。これも五十サイクルの天龍川送電線によつて行くものでありますから、あまり減らしようも増しようもない状態になつております。中部が東京をもはやお助けするという余裕は、中部自身の力はそうないであろうと思つておりますが、ただ中部は東北の方が今非常に少いのですから、これが中部の区域の長野県によつて、新潟方面の東北につながつている線で旧来五万五千キロやつております。それが七万キロやつておるのでありますが、現在のところこちらから七万キロに行き、向うから五万五千キロ行くというので……。 (笑声)
○平井説明員 お許しを得まして数字の点を御説明いたします。中部と東北との間では、むしろ東北から中部の方へ五万五千キロワット・アワー送るのが目標になつておるのでありますが、実際には東北の窮状に対して、逆に七万キロワット・アワーこいうものを送り込んでおるという状態でありまするから、こういうふうに手配をして、相当の応援をしておるということに御了解願いたいと思います。
○松永説明員 今の数字はさように御承知願います。それからこれは非常に微妙ですが、わずかでも連絡よくさしたいと思つておりますが、このまるの書き方が悪いものですから、説明がまごついたのです。どうぞお許しを願います。 それで今度は東京と東北の問題に限りまして、ここにはつきりした融通をするかせぬかというポイントに入りますから、ついでにそこまで申し上げます。東北の状態は今実に悲惨な状態で、七月に比べると五割八分に供給が減つておるのであります。従つて先刻御陳情があつたように、とうていこれでは硫黄鉱山でも仕事はできないわけであります。来月もさらにまた制限を強化するということがあれば、東北の鉱業は全体としてとまらなければならない状態になろうかと思うのであります。新規に東北に何かできれば別ですが、できない限りどうにもならぬ。先刻御注意の平方面の予備の火力があれば、これをたいたらどうかというお話、これも調べましたけれども、ほとんど今間に合いませんような状態であります。しからばどうしても東京からもらつて来るよりほかないのでありますが、東京の実情を申し上げますと、七月に比べて九十五たいている、ほとんど百に近いものをたいているということは、関西に比べましても、東北に比べましても、東京こそもう少し余裕があるのじやないかということが言えるわけであります。それでおもに関西を救うよりも、とりあえず東北を救う意味において、東京はもう少し東北に電力を融通してもらいたいというのが、昨日から今日にかけて融通をお願いしておる中心点となつておるわけであります。東京は御承知の通り、中央都会地でありまして、あるいは文化に、治安に必ずしもそう簡単に行きかねるところでありますがために、東京の当事者も非常に悩んでおられます。けれどもできないことはないじやないか、というのは東京はまだボイラー、火力そのほかの自家用及び自分の事業用を合わして五万九千四百キロ、約六万キロ石炭か何かたけば出る余地があるのであります。これをたいてもらうのが一つ、それからいま一つは、北海道の石炭で、もし北海道電力がよこしてくれますると、北海道の炭鉱業者がその電力の割当に対してバーター式に石炭を東京に送つてくれるということも今交渉中であります。その石炭がもし北海道から特に移入されますれば、それを運輸省の燃料炭として鉄道に送りまして、運輸省の方では約五万キロを信濃川の水力で最近つくつておりまして、現在でも三万キロくらいもらつておりまするが、さらに二万キロばかりもらいますれば、この五万九千キロと申し上げた上に、さらに五万キロで、かれこれ十万キロをもらうということになりますると、東京の九五%をいささか落して、かりに八十五としても、東北の五十八というのを六十五とか、七十とかに持つて行くことは必ずしも困難ではないと思つております。問題はこの三、四日をどうするか、四、五つをどうするかということで、東北の事情もたびたび御陳情によつ聞いておりまするが、三日、四日、五日というものをこのままにしておくことが非常に困難であります。早急にあしたからでも東京電力からいま少しこちらを減らして送つていただく。そうしてその門に東京の手当をしてもらうというふうなことで、非常にめんどうでありまするけれども、話合いをしております。従つて今今泉さんの御質問のように、かような場合に業者の間で話合いをつけさすというようなことはまどろつこしいじやないか、だから公益事業委員会の特別命令で融通契約を強化し、そうして融通せよという命令を出してはどうかというお説も多いわけであります。委員会におきましては、最後のきめ手をむやみに発動して、それでうまく行かぬ場合には一体どうなるかということになりますと、それ以上に手がないのでありますから、やつてみて案外ものがはかどらぬ、命令を出してみたところが、どうにも動かぬという時分には、国民の公益委員会及び日本の国家に対する信頼を失うおそれもありますので、昨失の会合でもこういう説が非常に盛んであつて、委員会においても決心してはどうかという話があつたが、やるとかえつてめんどうだから、君らの方で絶対にやつてくれろということを言つて、昨夜も遅くまで首脳者会議をやつておるのであります。今日も引続いてやつております。私はこちらが済みましたらまたその会合に行つて、少くとも九州と中国をどうするか、それから関西を助ける余地がないとすれば、関西の方はどうしても皆様の御盡力によつて石炭を増す、あるいは重油をたくとかいうことによつて至急解決したい。おもなものは東北をどうするか、これは長い先の話をしてはいかぬから、明日からでもやつてもらうということで、命令どころじない、こちらが頭を下げて昨日から懇願しておるわけであります。 以上、はなはだ行き届かぬ点もありますが、なかなか司令武部の関係も容易でありませんので、この命令の発動そのほかも、明日もう一ぺん司令部とも折衝するつもりであります。命令の発動はいつするかわかりませんけれども、なるべくしないで明日からでも、明後日からでも東北の急を救う、大阪方面はるる説明申し上げたように、もはやどうにも余地がありませんから、大阪で石炭、重油を至急に手当するために産業家の皆様の御協力を得たい、このために平井技術長に東京の話の模様によりましては、あした関西に参つてもらうことにいたしております。私も明後日あたり出たいと思うておりますが、まだこういうこちらの問題で行くことができませんが、要するに関西に非常に力を入れる、それから東京が東北を救う、この二点でたいがい解決できると思うております。
○門脇委員 私は主として中国地区の電力問題について政府の御決意をお伺いしたいのでありますが、ちようど今、の同僚今泉君の御質問と関連性がありますので、この機会に私は割り込んで行きたいと考えます。中国地区は、電力問題につきましては過去におきましても現在におきましても、日本の九分割地区の中でも一番虐待されている。しかし同じ国内の電力会社からいつて、中国団地区だけが虐待されるということは非常に悪い政治なんだ、こういう悪い政治を幾らかでも是正するために公益事業委員会というものがあるのでありますから、公益事業委員会がもう少し常識に共いて機能を発揮してもらわぬといかぬ。ただいまこの席上に参りましてから議会事務局の方からまわしていただいた全国の制限状況を見ても、火口電力において中国地区だけは五〇%の制限比率になつております。少いところは三〇%であるにもかかわらず、中国地区だけが飛び離れて五〇%も制限を受けておる。あるいは一般配電線においても中国地区だけは週三日休電しておる。中国地区だけが全国からかけ離れてこういう悪い状況下に置かれなければならぬということをどうして政府は是正できないか、こういつたことをもうちよつと真剣に考えていただきたいる私もこの間中国地区の電力事情の視察に参つたのでありますが、五〇%も制限をされるとほとんど事業が成り立たぬ。そのために事業会社がもう崩壊に直面しておるのです。本日もこういつた関係者が大挙こちらへ上京しておるようなわけでありますが、これについて——これは少し古いことになりますけれども、電力問題の再編成の際に、前年のことでありますが、九分割するということは料金の地域差が非常に拡大してよろしくない、また地帶間の融通が日本発送電が一本でやつておつたときよりか不円滑になる、この二つに重点を置いて私どもは政府に警告を発したのです。ところが政府におかれては、地域差の料金の拡大については、水力、火力の調整金を徴収してその間にあんばいをして、料金の地域差を当時より以上に拡大しないといつたことをしばしば国会において言明された。ところが先般の料金改正に際して、若干ではありますが中国地区の地域差が従来よりか拡大されて政府の従来の発言が無責任であつたということをこれで証明したわけでありますが、第二項の地帯間の融通の不円滑ということについても、こういつたような電力危機に直面しますとますますその差が拡大されて行く。中国だけが不均衡に虐待されて、料金にしてもあるいは融通にしても差率がますます拡大されるということについては、ほんとうに真剣にこれが対策を公益事業委員会の方でお考え願わぬといかぬと考えるのであります。先ほど来全国の各地区の現在の状況について松永委員からいろいろ御説明がありましたが、現在の危機の深刻の度合いについても、中国のように全面的に火力発電をさせてなお五〇%も制限されるという事情のところもありますし、また他地域はまだ全面的に火力を発電させておらぬ、ごく一部分しか発電しておらぬで、しかも中国よりは制限の度合いが少い。こういうことは公益事業委員会あたりで水力、火力両方通算して、その地区々々の不足の度合いを真剣に御調査になつて対策を講じられなければいかぬ。 次に日本発送電が一本でやつておるときに、小石川の本社に、いわゆるワンマン・コントロールといいましたか、中央指令所があつて、全国の電力事情を時々刻々に調べて全国に均等に融通をして行つた、九分割されればそういつたことができなくなるから、九分割はいけない、全電力の経済上いけないということを私どもは絶叫したのでありますが、その当時政府は、これはやはり公益事業委員会に十分な権限を持たせて、ことに第五十五條によつてこれは十分日本発送電が一本で、全国的に調整指令を発したと同じような機能を付與して、これを実行するかちそういうことは心配いらないというような非常に責任のある御答弁が当時あつた。ところがただいまの松永さんのお話を伺うと、これは各地区々々の電力会社の利害関係が非常に濃厚であるので、いやしくもそういつたことに手を出そうものなら、各電力会社間の葛藤を深刻化せしめて、むしろそういつたことが円滑に行われない、そういうことを行うのは最後の場合だというようなお話で、公益事業委員会が権力によつて日本発送電当時のような電力の融通というものを最も敏活にやるということに対する御熱心が大分薄いように私は感ずるのです。 〔中村委員長代理退席、委員長席〕 この点につきましては再編成当時非常に論議の中心であつたのでありますが、あの当時の政府の責任的表明からいいますと、今日の松永さんのお話とは大分縁が遠いのです。公益事業法の第五十五條というものは最後の伝家の宝刀であつて、とにかくそれまでは円満にあつせんをするといつた程度のようにしか聞えませんが、各会社がそれぞれ利害関係を持ちますから、元のようなことは期待してもとうていできない。こういつたことを期待上得るために公益事業委員会があつて、これが適切な指令を刻々に発することによつて、こういつたような不均衡が是正されるものであるということに私は考えておるものでありますが、この考えがどうもそれだけの真剣味がないように感じますから、あらためてはつきりとした御決意を伺いたい。
○松永説明員 ただいまの御議論に対してお答えいたします。その当時の地域差の問題、あるいは日発を分断する結果起る各地域間の融通の困難あるいはその困難なからしめることに対する分断の理由というようなことについてお話があつたのでありますが、私はその大きな問題をここに取上げてかれこれ十分に御満足の行くような説明を今日いたすこともいかがかと思いますから、何かそれは別の機会において申し上げさせてもらうと非常にけつこうだと思います。大体簡単にそれを申し上げますれば、ものの一面においては、必ず長所もありまするが、反面においては欠点もあるわけであります。分断にいいものもある。たとえば各自が非常に努力して、そして電力を大いに発生するという方面はいいことであります。また各自の利益を守つてその会社の信用によつて業務を発展させ、サービスをする、それもいいことでありますが、一面は今お話のように分断そのものに対する電気の調節というものが、一会社でやつているように行かぬというような欠点もまた起り得るのであります。このまるをうけておりまするのは、大体平常の場合において、電力の調節があるべきものと思つた融通契約量であります。この量は多大の渇水とか、また本年のように過度期的事情が突発せざる限り、大よそ三年、四年の需給と、発生電力の表によつてだんだんこの輪をふやしたり縮めたりして、毎年あるいは半年ごとにこれをかえて行つて調節はできるはずになつておつたのであります。本年はたとい日発がありましても絶対量の不足であります。そしてその不足によつて九州に送るという機能も困難になつている。また関西が北陸方面の電力を取入れ、中部方面の電力を取入れ、東京と連絡し北陸と連絡して、中国の電力を日発当時から送つたような形において、この送つたまるが、今日日発ありしといえどもなかなかこの実行ができない情勢にあります。その辺のことは特殊的の別な理由になつております。その説明は、先刻大体の事情は申し上げたつもりであります。そこで問題は、自発であれば一会社でやれたと仰せられるが、日発といえども今日のこういう状態になりますと、中央の指令があつてもやれぬ、今日われわれが中央指令を動かしてもやはりやれぬ。要するに東北が足りなければ東北にやり、それから中国が足りなければ九州の石炭をたいてやる。それから関西が足りなければ今申しましたように関西にある余力の石炭をたいて関西に絶対量を増して行く、そして区々を守つて行つて会社の努力にまつ。努力した結果の結実されたものが連絡になつて行く、連絡することによりて各社の努力が報いられて行くというふうな話合いを、コマーシャルベースにおいて、相互扶助の精神においてやつて行つた方が民主的でもあり、商業的でもあろうかと思つて、強権の発動というようなできるだけ物騒なことを避けて懇談しておりますが、その懇談ができなければ、やはり国家権力で命令するよりほかないと思つておりますが、もう少しごしんぼう願いたい。
○門脇委員 電力危機であるということはもちろん全国的のものでありますすが、この危機の度合いを全国各地区平均にたいというのが中国地区の強い希望なんです。そこで九地域の会社の経済が別々になつておりますから、やはり自己第一の観念があるために、先ほど申し上げるように火力設備を一ぱいに働かせても、中国のようになお不足している地区、またその火力の設備を全面的に発動せぬでも中国よりはずつと危機の度合いが少い地区、こういつたような非常に大きな不公平が起る。これは、昔の発送電一本の場合においては、もちろん現在よりもずつとよく地帯間の調整というものはできたと思うのです。それはやはり経済が一本ですから今のような経済の対立がない。しかしその当時政府は、電力が国家的施設であるから、もし将来経済的関係の異なる九地域会社に分割しても、公益事業委員会というものの権限によつて、そういうようなすべての度合いが全国一般に均等に影響されるように必ずはからうということをくれぐれも約束した。この約束に基いて公益事業委員会に相当強権が與えてあるわけです。先ほどおつしやつたように、これが円満裡にできるということは望ましいことではありますが、現在がすでに円満裡にできておらぬ。この表にあるように、中国地区は五〇%も制限を受けておるのに、中には三〇%しか制限を受けないところもある。五〇%以上の制限になるとそれぞれの事業会社が崩壊するのです。先の問題が今の問題です。そういう危機に直面しているのでありますから、同じ危機であつても危機の度合百いというものを全国平均したい。私は、日本の電力政策を担当する公益事業委員会は全国を同一にお取扱いにならねばならぬと考えるわけですが、中国の場合においては、すでに各事業が崩壊に直面している。こういうような不均衡な度合いに供給をあんばいされているということによつてこうむる損害、これを公益事業委員会はどういうふうにお考えになるか、これに対する率直な御意見を伺いたい。
○松永説明員 門脇さんのは論議に対する答弁としては、はなはだ簡単かもしれませんが、御了解を願いたいと思います。 九会社に分断される場合に、各社間の電力の融通が非常に少くなるだろうということは、昭和二十四年の十二月ならびに一月の再編成審議会においても討論されたことであります。そのときには、分断すれば約三割ほどロスがふえるという数字が、その委員の一人並びに参考学者の表によつてたびたび提示されました。国会においてもそのパンフレットはすでにお読みになつて御承知になつておることでありまして、私どももそれについてはつぶさな検討を加えました。検討を加えました結果は、まつたくそういう数字は起らない、九分割後といえども、これまで融通している各社間の融通量というものを、二箇年平均あるいは三箇年平均においてちやんと確保することにしようということになりました。そこで、最大渇水が起ればどうするか、あるいは平均渇水が起ればどうするか、たとえば平常の中部と関西間のものをどういう程度の割合に減らして行くかという問題、それから九州と中国はそのころ、さきに申し上げたような融通契約があつたのでありますが、それが現在のごとくできない場合は別といたしましても、普通の場合は中国からどのくらいはやれるのだ、それが関西から押して来る数字によつて得られるのだ、関西が減つた場合はそのパーセンテージを減らして行くので、全体の量においてはかわらないという建前でありましたので、分断すれば電力が三割も減るという数字はほとんど起らない。数字は減らない数字になります。しからばそれはどういうふうな方法をとるかということに二段構えに話がなりまして、公益事業委員会において電力融通の各社間の委員会をつくりまして、そうして各社間でこの融通契約を確守する。そうしてその間において、電力が足りない場合は減らすとか増すとかいうことは、お互いに事前にできるだけ打合せするというようなことによつて、不時に起ります問題、たとえば大きなボイラーが破裂したとか、水路が崩壊したとかいうような場合は別といたしまして、平常の場合は何らさしつかえなく行くので、分断によつてロスが起るということは学問的にも技術的にも起らないということになつておりまして、今日といえどもその理論的、技術的なことはかわらないのであります。しからば今日こういう事態を起したならばどうであるかというに、一にそれは台風が十一年ぶりに日本に来なかつたというふしぎなる現象、この現象は過去日発が各社間にわけておつた割合を頭からひつくり返しております。すなわち中国のごとき水力のなかつたところは、ともかくその中央部から送るべき水力そのものがかれたのでありますから、ここにおいて大なる量の変化というよりも、むしろ質の変化を起しております。これはおひまがありましたならば、場合によつては私どもの技術部からこまかく御説明させて御得心の行くようにしたいと思いますが、しばらく私の弁明を聞いていただきたいと思います。そこでお話の通りに、ただいまのところでは表でごらんの通り中国が最も困難であります。それから東北、北陸も同じく困難を感じております。これに対する対策は、先刻申し上げたことを一応やるよりほかないのであります。くれぐも各社の努力を奨励しておるわけであります。
○門脇委員 時間の御都合もあるようでありますから、いま一問で済ましたいと思いますが、ロス等の枝葉末節の問題ではなくて、電力のような国家的事業は、全国の需用者に均分にやはり配分される必要があるのです。それでその理想的な方途として、従来日本発送電の単一会社がいいということも考えておつたのでありますが、しかし現在の制度にかわつたのであります。現在の制度にかわつて、公益事業委員会が全国の需用に対して均等に配分することの能力にもし欠けることがあるということならば、はれは制度を根本的にかえなければならぬと思いますが、しかし私は現在の制度においても、もう少し積極的にこの法則即を真剣に御運用になれば、もつともつと改善されると思います。現在の全国の融通状況というものは、日本発送電当時の技術者もずいぶんおいでになりますが、その当時と比較して大いに手ぬるいと思います。制度がかわつて手ぬるくなるようなことはいけないと思います。日本全体の産業の発展に非常に悪影響を及ぼすと考えますから、現在の法規の範囲においても、もつと真剣に運用されて、過去の制度に劣らないような結果を得るように努力されたいと思います。それから現在のような不足時期に際しましても、なお火力料金制度があつて場合によつては不要不急の方面にまで電力が流れておるということも開きますが、そういうことも是正していただきたい。それから自家発電の活用とか、あるいは新しい開発等に際して、公益事業委員会がややともすれば九地区電力会社のみを対象とされているというようなことは、開発に非常に不便があるということでございますが、これはどの程度具体的になつているか、一々資料を持つておりませんが、こういうような電力第一の時代でありますから、あまり九地区の電力会社のみを中心的対象にせずに、広く開発に向つて熱意を注がれるように、この点希望として申し上げておきます。
○松永説明員 ほかのことはもう申さないつもりでありますが、公益委員会は九電気会社に片寄つて、自家用そのほかのことをおろそかにしておるとか、あるいは発電を阻害しておるというようなお言葉があるいはあつたかと思いますが、これはまつたく反対でありますことをよく門脇さんにお聞きを願つておきたいと思います。 最近、私ども九会社を監督するだけでありますが、電力不足ということは九会社の問題ではなくて、国民の問題であります。私ども電気に関係する以上は、九会社の力が一ぱいに働いてもらわなければなりませんが、これもいろいろな隘路がありましてそうやれぬ場合はできるだけ他の方面の力を借りて、相ともに手を携えて、日本の電力の足らぬのを是正して行かなければならぬと思います。自家用は通産省の監督になつておりまして、たびたび御相談もありますが、また私の方からも積極的なお話をして、最近神通川の上流におきまして神岡鉱山に大きな自家用発電を許しました。関西電力または北陸電力はその下流に当つておりまして、かなり反対もありましたけれども、自分がすぐやるかというと、やる計画になつておりません。しからば自家用をすみやかに許すべきであるというので関西電力も北陸電力も同意をいたしまして許しておるのがその一つであります。最近二つ三つ私ども異議を言わず、それに協力することに骨を折つております。それからまた出た電力を旧来の会社に結びつけて、両方とも効力を増すようにさらにお話合い等もしておると思いますからしてその辺のところをどうぞ誤解のないようにお願いいたします。
○門脇委員 いろいろ御説明を聞いて大いに了解する点もあるわけでありますが、要するに電力の問題は、あしたの問題でなくしてきようの問題です。私は中国だけに片寄るようでありますが、中国地区が冒頭に申しましたように全国各地区に比較して一番虐待されております。この虐待に対して、あしたから少しでも公益事業委員会のきき目があるように、これは現実にひとつお手並を拝見したいと思いますから、特にお願いいたします。
○今泉委員 ただいま電力不足の問題について長い間質疑応答がかわされたのであますが、今日のごとく非常に電力が逼迫いたしておりまする際には、産業別の割当のよろしきを得なかつたならば、陰になる産業が極度の電力飢饉に見舞われまして、操業の短縮はもとより、これがために企業の整備、失業等の社会問題を引起すことは当然のことと思われるのであります。従つて産業別あるいは規模の大小等に対する電力割当につきましては、あらゆる角度から慎重に検討して、万遺憾なきを期さなければならないことは論をまたないのであります。これらの各種需用面に対する電力の割当、特に使用制限を順次強化する場合における割当の根本方針について、政府当局の御説明を承りたい。
○平井説明員 ただいま実施しておりまする需給調整規則によりまする法的措置は、実は雨の降るまでのほんの暫定的の気持でありましたものが、いろいろな事情で今日まで次々と延ばさざるを得ない形になつているのでありますが、委員会といたしましては、ほんとうの恒久対策につきましては別途に対策を今検討しているのであります。一日も早くこれを実施いたしたいと思いまして目下各方面と最後の折衝を続けているところでございます。そのおおむねの構想を申し上げますと、これは下半期における期を通じての需給の大体の見通しを立てまして、それぞれの事態に対応し得るような段階を設けた制限の方法を考えているのでありまして、おおむね五段階程度を考えております。そうして出水状況あるいは石炭事情等により、供給力と需用との均衡におおむね合うように、その段階をあるいは強化し、あるいは緩和する、あるいはこれをやめるというふうな操作をするつもりでございます。しかもこれをでき得べくんば、なるべく特定の時期に深刻な事態が起らないように、あらかじめ長い期間に割振つて、そうして窮迫の程度を少くいたしたいという気持でおるのであります。それからまた業種の大小によりまして、また産業の種類によりましてそれぞれ産業政策上の考慮を十分拂いたいと思つて、これらの点につきまして経済安定本部その他ともよく打合せをしながら、そういうふうに業績別の扱い等も愼重に考慮しておる次第であります。ただ現業の問題といたしまして、本年の夏から秋にかけまして、いまだに台風が来ませんものでありますので、その滑り出しの直前の現段階が非常に深刻な制限の実情に直面しておるというような事態でございますので、この点はまことにわれわれも苦慮しておるというわけであります。こうした事情、またこうした事情から現実にぶつかつておりますところの貯水も非常に低くなつております。また石炭事情等もなかなか楽観を許さないのであります。これらの点とも見合いまして、できるだけこれが不足の窮迫が非常な深い形にならないようにということを今から考えて、こうした制限段階を実施したいと考えております。これにつきましては大体の案をば近く聴聞会にかけて、そうして国民の各方面の御意向等も十分伺つて正式にこれを決定するような順序をふみたいと考えておるような次第であります。
○今泉委員 今回の使用制限というものは七月の実績を中心として考えられておる。しかるに関西地区のごときは七月はまれに見る豊水期であり、鉄鋼業のみでも約八百万キロワット・アワー以上の特殊電力を使用しておるのであるが、しかるにこれらの特殊電力の使用可能なために、電力割当の量が非常に削減せられておる。しかるに今回の使用制限は、この関西地区の鉄鍋業者に対して、これらの電力を含まないところの電力を中心として割当をされておる。こういう実情から考えましても、この基準を七月以外の月に求めるか、あるいは特殊電力を含むところの使用実績によらなければ、関西地区の鉄鋼業者の電力の割当というものは、今後生産を続けて行くことのできないような実情に当面しておるということを、先般松永参考人がこの委員会の席上で陳述せられたのであります。これらにつきまして当局はいかような考えを持つておられるか承りたい。
○平井説明員 ただいまの法的措置の制限の目安になりますところの基準量をどこにとるかということにつきましては、われわれとしてもいろいろと考えたのでありますが、そうした検討の結果、できるだけ新しい近い時期の実績を基準として、公平に圧縮するという建前をとることがよかろうというので、その見地から七月の実績をとつたのであります。ちようど法的措置を最初に実施いたしましたのが九月の初めであつた関係もありましたし、また八月という月は、実はすでに地帶によつては相当実質的な制限と申しますか、渇水による影響がかなり深刻に出ているところもあちらこちらにもあつたような関係もありまして、全国的に公平を期する意味から七月の実績をとつたのであります。四、五、六というのを考えられないことはないのでありますが、今後さらに公聴会によりまして正式にきめます冬場の対策の場合につきましては、さらに各方面の声を聞いて最終決定をいたしたいと思いますが、この七月をとりましたときの基準的なお考えの中に、ただいまの御質問の鉄鋼部門において特殊電力量をお使いになつているのを実績として認めろという御意見でございますならば、この点につきましては委員会といたしましてはやはり電力が足りない場合には特殊の供給は実績の中から除外して考える、こういう考えを持つているのであります。これは供給力に余裕があつた場合に特殊電力というものを需用者から売る形になつております事情もありますし、これは別途にはずしまして、そうして常時の電力量としてお使いになつたその実績を使うという建前をとつたのであります。鉄鋼部門等におきましては特殊の電力量が相当に電解電爐という面にまわつているのであります。鉄鋼需用というものは非常に重要でありますので、われわれも十分考えなくちやならないのでありますが、しかしこの電気制限をいたします場合には、まはり電爐工業のような電気の消費量が製品のトン当りにおいて非常によけいいるような部分、あるいはまた労働の面から見ましても、その生産をとめることによつて労働量の減少というものの割合に少い、電気にむしろよけいよつているというような電爐工業のような部分につきましては、気持といたしましては、それを少しとめることによりまして、機械工業その他の電気消費の少い、割合に労働力その他の稼働数の多いものをより残して行きたいという気持もあるのでありますが、今回の措置といたしましては、そうしたものは、一応触れずに、まず特殊の分だけは除きまして、常時の電力量の七月の実績を基準として、三割なら三割、あるいは四割なら四割という考え方で、現在の制限は実施をしているわけであります。基準月の問題につきましては、われわれもなお幾多除外的な個々に検討すべき面もあると思いますので、別途に研究いたしておりますが、現在のところ実施いたしております建前は、以上申し上げたような事情であります。
○小金委員長 ちよつと公益事業委員会にお尋ねいたしますが、今の技術長の御説明は、そういう気持ということであるから、それからまださらに研究しているということだからまあいいとは思いますが、公益事業委員会で失業者あるいはまたその産業の種類を考えられて自分だけで適当に電力の割当をやられるような誤解を招くおそれがありはしないかと思う。その点をひとつはつきりさせていただきます。
○平井説明員 私も御注意を受けまして、たいへん恐縮する次第であります。そうした気持もあつたというのは、端的に不用意に申したのでありまして、正式の答弁としましては、この点取消しをさせていただきます。ただ産業種別の制限段階をどういうふうにするかということにつきましては、産業政策上の考慮によつて当然考慮を総合的にせられるところの経済安定本部の御意向を主としまして、この方とよく打合せをして、これをきめました次第であります。
○今泉委員 私が申し上げましたのは、関西の鉄鋼業界が七月の豊水期に約八百万キロワット以上の特殊電力を使用しておつた。この全関西の八〇%にわたる特殊電力使用のために、一般の電力の割当が著しく削減されておつたところの七月を基準としての割当では、とうていこのまま作業を続けて行くことができない。それで今回の制限はとつさの場合であつて、適正妥当を欠くこともまた了とすべきではあるが、これらの点を考慮いたしまして、次期割当については十分に寛大なる措置をとつていただきたい。かようなことを私はお願い申し上げた次第であります。 最後に保安電力についてお尋ねいたします。先ほども参考人から陳述がありましたように、保安電力の確保は、鉱山、工場の生命線を守る大切なものであり、従つて保安電力は圧縮すべきではなく、圧縮の対象から除外すべき性質のものと考えられるのであります。九月六日付の公益事業委員会告示第二号第四條の第二項、第三項は、この意味に解釈すべきものと思うのであるが、これらに対する御見解を承りたい。
○平井説明員 保安用の電力といたしましては、設備保安の面とそれから生産保安の面と両方あるのであります。われわれもこの取扱いにつきましては、十分愼重を期さなければならないと思つておるわけであります。先般公布いたしました法令におきましての鉱山用の電力につきましては、鉱山保安ということについては圧縮しない、こういう建前をその意味においてとつたわけであります。ただあそこの文章の実際の取扱いは、あそこの法文にも書いてございます通りに、保安用の電力を含めた総需用量の実績に対して何割というふうに率をかけまして、それが保安用電力を下まわる場合には、保安用の電力の限度にとどめる。それから保安用の電力だけは絶対に確保するという建前で実施いたしておるのであります。しかしこれを今後の長期の対策として考えまする場合には、この辺の点につきましてはもう一応よく検討をいたしたいと思つております。御趣旨の点を承りましたので、この点につきましてどういうふうないい方法があるか検討はいたしたいと思つております。
○今泉委員 了承しました。
○小金委員長 次は神田博君。
○神田委員 たくさんお伺いいたしたいのでありますが、先ほど来同僚委員諸君から大分お尋ねもあつたようでありますし、またさらに特に野党の諸君から簡単にやつてくれというような陳情もあつたようでありますから、大事なこと二、三お尋ねいたします。 八月の二十日でありましたか、私がきようおいでになつておられます松永委員長代理に非常な渇水期である。そこでこれはよほどしつかりした対策を立てないとえらいことになるおそれがある。どういうような対策をおとりになつておられるのか、またとろうと考えておられるのか、詳細ひとつ承りない。くれぐれも万々手落ちのないようにということをお尋ねしておつたわけでありますが、その後天候のぐあいもますます渇水の状態が続いて参りまして、今後さらに一層悪化して行くというふうにも見受けられるのでありまして、われわれ同僚委員の心配ももとよりでありますが、全国産業界、また国民生活に及ぼす影響もきわめて重大なのでありまして、まことにこれは心配にたえない。去る三日でありましたか、当委員会を開きましたのにつきまして、公益事業委員の方々が、全部そろつてかぜをひかれたか、おなかをこわしておいでにならなかつた。そこできように延びたというようなぐあいでございまして、なかなかたいへんなことと私ども心配しておるわけであります。幸いきようは委員長代理も宮原委員も見えておられますので、お伺いいたしたいと思うのであります。ただ一つ非常に心配なのは、いろいろ御答弁なさつておられる。すなわち質疑応答されておるのでありますが、私の感じのせいか、先般の電気の値上げのときに比べますと、委員の方々の元気が非常にないように考えます。値上げのときの御元気を、もう一ぺんひとつ渇水対策に現わしていただいたならば、何かまたいい方法があるのじやないかというようなことを考えるようなわけでありまして、とにかくこの渇水期の対策につきましては、やはりどうして渇水になつたか。これは自然現象でありますので、天候のことは何ともいたし方ないと思いますが、それとして、渇水の対策をどうも怠つておつたのではないか。それらのことを十分掘り下げて対策を立てないと非常に混乱をして行くんではないか、よく地帶間の融通の問題が先ほど来同僚議員からも叫ばれておりますが、これは日発のできた後疎開工場あるいはいろいろ立地條件等にもよりましたでしようが、工場が全国的に散在して参つたので、地帯間の融通を一ぺんにとめるというようなことでは工場が成立たないものが大分出て来ますから、どうしても相当長期間にわたつて地帶間の融通をして、解体後の影響を少くしたいということをしておつたわけでありますが、先ほど委員長代理からの御説明を聞いておりますと、また資料によりますと、東北のごときは九月に比べて五八%だ、関西も悪ければ中国も悪い、さらに電源地帶である北陸も非常に悪いというようなわけでありまして、これらをひとつある程度是正するということを委員長代理も言われておるのでありまして、これは再編成のいきさつから考えますと当然のようになると思いますが、しかしその前に渇水の対策を怠つておつても、他から援助が来るのだというような感じを與えられると、はなはだ迷惑する地帯ができて来るだろうと思う。石炭の手当をしないでおつた、電力事情が悪くなつて来て、上その地帶から持つて来るのだというような結果になりますと、これははなはだおもしろくないことではないか。関西電力が石炭の購入が非常に困難になるであろうということは、日発の再編成、分断反対の一つの理由にもなつておつたわけでありまして、渇水が一たび見舞つて参るならば、関西電力は非常な石炭手当に困難を来すであろう。はたせるかな非常な困難を来しておる。これらはもう少し手の打ち方があつたのじやないか。済んだことを数えてもいたし方がないわけでありますが、どうもそれらの点につきましてもう少し手ぎわのいい打ち方があつたのじやないか、こういうふうに考えるわけであります。そこでこういうような大きな満水になつて参りまして、この表によりましても東北は保安電力だけしか送つておらない。あるいは中国では、五〇%しか送つておらぬというようなことになりますと、これは産業の麻痺状態ということが事実になつて現われておるというように見受けられるのでりまして、いろいろ電力会社の御苦心もあろうかと思いますが、何かひとつ思い切つた手をお打ちになつて、こまかい手もたくさん重なつて打てば大きな効果もあろうかと思いますが、その上ひとつ根本的なことを考えてみる必要があるのじやないか、こういうふうに考えるわけでありますが、先ほど来いろいろ伺つておりましても、根本的な問題もどうも出て来そうもない、結局ないからしかたがない。水力と火力と、その次には他力だというようなことに相なるのではないかというようにも聞えて参るのでありまして、まことに残念なことだと考えるわけであります。委員長代理は、強権の発動はできるだけ避けて行きたいという考えのようでありますが、これは私も同感であります。強権の発動は伝家の宝刀でありまして、これは拔かないところになかなか妙味があるわけでありまして、抜いてしまつてはあまり効果がないのではないか、さりとて拔くぞくぞということでも、これは効果が出るわけのものもなければ、拔かずにしかざる名案をひとつ至急立てて対策をとつていただきたい、かように考えるわけであります。 そこで渇水の対策の根本の問題は、やはり需用もふえておる関係もありますので、電力が不足なんだ、開発が需用にマッチしておらない、そこに異常な海水があり、また石炭の需要が増加して参つて、さらに電力事情が悪化したというようなわけであるのでありますから、先般八月二十日の際にも、私公益事業委員会に要望したのでありますが、早くひとつ電力開発の手を具体的に打つ必要があるのではないか。これは一番困るところは資金の面だろうと思う。セメントもあり、鉄もあり、労力もあり、また開発地点を大体調査してみる箇所も相当あるわけでありますから、問題は資金の面にあろうかと思うのでありますが、この資金の面も、これはできてしまつてからやるならどなたもやれる。こういう非常の際には非常な手段をおとりになつて、ここ一つ始めるのだというようなことで、これはやらざるを得ないのではないか。今日の電力事情によつて、国民が非常に電力の足らないということを、この機会に幸か不幸か大きな認識を持つたことは事実だと私は思う。それからまたさつき電力のロスの問題も出ておりましたが、需用者自体としても電力の有効使用ということを考えるについて、いささか効果があつたろうと思う。こういう際にこそ電力の開発をする、すなわち電源の開発をするということに手をお打ちになる必要があるのではないか。当面の渇水対策もさることでありますが、電源の開発の緒に急いでつくこともやはり国民をして明るい希望を持たせる。そこで今日のこういつた苦痛を幾らかでもやわらげる効果も大きいと思う。電力の開発についてもいろいろの方法があろうかと思う。先ほど委員長代理も、自家発電の電力についてはできるだけひとつ開発をするように、またそれら開発自体が総合計画の一環として他に支障がない、そこの開発が望ましいということであるならば、ひとつどんどん許可してやるんだということを述べておられたが、これは私は当然なことであつて、ぜひこの方針をどんどん実行に移してもらいたい。さらに九電力会社の事業自体においても早く電源開発をするように、これは十分な指示をしていただく必要があるのではないか。さらにまた九電力会社だけではなかなか開発を進めにくいというようなものもあろうかと思います。大規模なものになりますればなかなか一社でやれない。一社でやれないなら二社でやつてもいいのではないか。それでもむずかしいければ三社でやつてもけつこうですが、他に開発会社をつくるなり、あるいはまた公共企業体としてこれをやる。今日は電源をひとつ開発するということが何より大事なことであつて、できたらどうするかということは、これは一番簡単なことじやないかと私は思う。送電線にブランチすれば、需用の方がひつばつて、ひとりでに流れるわけで、ほかのものとは違う。大いに開発の構想を最近の機会にお持ちになつていただいて、われわれに説明をしてもらいたいということをお願いしておつたわけでありますが、きようは当面の渇水対策に追われておつたようでありまして、私が八月二十日要望いたしました、一体どこをどういうふうに開発するのか、だれがするのか、どうするのかというようなことについて資料もいただきませんし、また御説明もなかつたように思つておりますが、さようなことがありましたならばこの機会に御答弁を願いたい。いろいろ伺いたい点があるのでありますが、まずその点をひとつお伺いいたしておきたい。
○松永説明員 確かに御注意を承つておりました。渇水並びにただいま申し上げた問題はしばらくおきまして、その当時御注意を受け、今日もお話がありました開発の問題を簡単に申し上げたいと思いますが、三月末に人事がきまりまして、できれば五月一日に新会社が出発したいというときにあたりまして、何から開発に手をつけるか、資金をどうするかということは、会社が五月一日にできる前の問題でありまするがために、四月一日一ばいかかりまして、各社の向う五箇年間における需用と、それからその需用を満たす各社の発電地点、できればごく大きなダム式のものをやつて石炭をなるべくたかない方式をと思いましたけれども、いろいろな資金の面あるいは手当を早く急がなければならぬために、日発当時計画されたものを全部取入れ、それに新たに各社の必要とする電力地点を開発することをきめまして、四月二十八日をもちまして、九会社の発電計画並びにロス軒減及び改修工事という予算をつくりました。その分はその後修正等を相当加えたのでありますが、大体はそれをもつて五箇年間に必ず完成するというものをつくりました。これはお手元に差上げてあることと思いますが、もし上げてないようでありましたならば、明日でも差上げることにいたします。それによつて目下やつております。それからまた二十六年におよそロス軒減でどのくらい出る、また二十六年に旧来の火力、水力かどのくらいまでつくり上げる、また二十六年から向うにかけて着手をするものはどうするかということを、ただいま詳しく調べておりますので、これもあわせてお手元に届けたいと思つております。ただいま九会社の努力によりまして、本年中または二十七年初頭にかけまして電力が十月五日できる見込みがついたものを御参考に書き抜いて持つて参りましたから、一応申し上げておきます。それは全国九会社で水力において二十万八千キロをつくるということにしております
○神田委員 二十六年ですか。
○松永説明員 二十六年度に、つまり二十七年の初めにかけましてできるものを二十万八千キロ、これは確定したものと見ております。そのほか先刻御質問と同じ意味の自家用の水力発電ができ上るのが五万キロであります。 それから火力におきましては、新規にできるものが十二万キロであります。これは石炭さえ行けば、それだけ最大ピークを出し得られるのであります。従つて石炭等の手当をせんならぬ次第であります。 それから古いボイラー等を補修しまして、一月、二月等の渇水に充てるために、十二万キロの復旧をいたしました。これも使えるようになりました。二十四万キロが火力で増したのであります。そのほか自家用の火力が六万キロほどやはりこの冬中にできるはずになつております。以上合せますると、約五十五万八千キロが、二十六年度に竣工して働くということであります。これは過去ほとんど十年間できなかつたものを一挙にして取返したわけですから、幾らか新会社の人の努力もひとつ買つていただきたい。これだけ申し上げておきます。
○神田委員 二十七年当初までに五十五万八千キロが働くということでありますが、この水力の二十万キロというのは、日発当時の工事の継続したものができて来るわけですね。
○松永説明員 そうです。大体それが急いででき上るのであります。
○神田委員 今計画されているのは二十七年、二十八年というのは、計画されておる数字はわかりませんか。
○松永説明員 二十六年に計画して着手したもの等をただいま申し上げたように調べて申し上げたいと思います。ただ記憶によつて申し上げますと、水力の大きなものは丸山の地点が長く八年間もさらしものになつておりまして、これは見返り資金もとうとうついておらぬのでありまするが、関西電力を勧めまして、木曾川の下流におきまして十万五千キロのダムの発電所ができました。これでよほど石炭の代用もし、キロワット・アワーも多くできることになつております。これは予定は三年半くらいでありましたけれども、やかましく切り詰めまして、二年四箇月ばかりでぜひ成功させたいということで督促してやつております。これはむろんそれまでにできるつもりであります。 それから北陸におきまして五條方の電力、これはあまり大きなものでありませんけれども、北陸の方でこれを二年半の問でつくりたいと思つております。これも二年以内に縮めるように督促しております。それから中国におきまして、これも目発以来一向話ばかりで手をつけていなかつたのですが、また見返り資金もついていないのですが、明塚、いわゆる山陰、日本海に流れております江山の発電を、今日私が参るまでにだんだん設計及び工事をきめて差上げましたから、一両目に着手されることになつております。これができますと二万玉千キロでありますが、中国に向つて多少ダムの形式をとつております。これもひまがいつて、旧来は四年も五年もかかつておつたのですが、あるいは二箇年あるいは二箇年半で仕上げるように、工事を督励するつもりであります。それから中国においてまだ着手しませんけれども、宇部に近い長門峡におきましても工事を促進するつもりで、目下中国電力が努力しております。それから同じく中国の電力の不足にかんがみまして宇部において火力の発電を増強することになつて、小野田方面において一二万キロ、これも至急着手し、一年以内において成功することを期しております。そのほか今東北におきましても、東京におきましても、着手もしたいと思うところもたくさんありますが、中部において、ことに火力と水力電気の開発に多大の力を盡し、たとえば朝日あるいは四日市における火力の、ごとき目下やつております。いずれこれはいつ、ごろにかかり、いつごろにでき上り、金も幾らかかるということでありますが、先刻お話のように金の勘定をしてからではとても間に合いませんから、実は金なしでみなやれといつて、責任は委員会で持つようなほらを吹いているのですが、委員会も、松本先生も、私もとてもだめですから、どうぞまた皆さんもよろしく……。
○福田委員 いろいろ伺つたのでありますが、まだまとまつた表がないようでありますが、電力会社の三年計画か、あるいは五年計画で御計算なさつておられると思いますが、自家発電の計画されておるものがどういうことになつておるか、自家発電でも公益事業委員会としては不可能と思うようなものもあると思うから、そういうものをマークをつけていただきたい。それが自家用発電としてあるいは三年なら三年、どのくらい開発されるか、それから九電力会社が三箇年計画なら三箇年計画、あるいは五箇年計画なら五箇年計画でどういうような開発計画を持つておられるか。それがその会社自体の力で一体どの程度開発できるかというような一応測定ができるかと思いますので、そういう表をいただきたい。それからさらに需用が今後どういうようなふうになつて行くか、その計画と、現在の設備と需用がどういうような状態になつているか、またその差を一体どういうふうに解決して行くかというような構想がおありだろうと思いますので、これは公益事業委員会の一応の案でけつこうでありますから、この委員会にひとつ御提出願いたいと思います。これもこの前からお願いしておつたのですが、まだいただいておらぬように思いますからぜひひとつ……。別にその表をもつてあとで証拠にしてどうしようという気持はないのでありまして、日本経済の将来の目途を測定する一つの標準にしたい。私がいつも申し述べておるわけでありますが、電力の問題こそは、これは八千万国民のすべての協力なくしてできることではないのだ。外資が入つて来れば非常にけつこうであるけれども、外資を待つておるということがもう許せないような時期ですから、どうしてもこれは国民的総力を結集して、一大勇気をもつて開発に前進して行かなければらなぬだろう。幸いにまた外資が入つて来ればそれを加えてさらにこれをやるべきものだ。いたずらにこの貧乏国の資源を日本海や太平洋に流しておるべきではないと思います。それをどうしても早急に開発したい、こういうようなことは私はどなたもお考えになつておられることと思いますが、非常に熱心に考えておるわけであります。これに対して公益事業委員会の一つの目途をお示し願いたい。もちろん案、通産省、いろいろ関係の方もおありと思いますので、御当局としては当然だと思いますが、何か一つ目途をお立てになつて、その案をこの委員会に提出願いたいと思います。それによつてなおわれわれは十分電力がすみやかに開発されるような方途を講じたい、かように考えております。金の面につきましても多少の考えなきにしてもあらずでありますので、大いに元気を出してやつていただきたいと思います。いろいろお伺いしたい、また調査もしたいのでありますが、大分時間もたつておりますのと、同僚諸君お待ちかねのようでありますから、本日はこの程度にしておきたいと思います。
○松永説明員 ただいまの神田さんのお話に対しては答弁を省きますが、電源開発をひとり九会社のみがやつておるのでは、どうも不十分なことは各位も御了解のようで、さいぜんより自家発によつて日本の電力を増したいということについて、われわれも努力しておりまするが、いま一つ、どうしても議会にお願いして大きなソースである電源開発に協力願わなければならぬのは、建設省所管における公共事業を早く電力化して、この治水治山に公共事業としてお使いになつている各種の仕事を、なるべく重点的におまとめ願つて、そうしてそれをだれが使うとなく、ともかく電気にして世の中に出していただけば、それは地域によつてはその電気会社が使いもしましようし、あるいはまた他の方法によつて御協力して国家に使いますから、現在よく記憶しませんが、公共事業費でやつているものは二百何十箇所もあるかと記憶します。そのうちに大きなものも多々ありまするが、一例を申し上げると、利根川の開発ということは、建設省自体としても毎年治水費に何億、何十億をお費しになつておりますが、あの上にある大きな藤原ダムの問題が解決しないために東京電力が本年私どもとともに利根川の上流の開発をやろうというときに、あの問題にぶつかつて、どうしても上の矢大沢ダムの開発、それから藤原ダムも自分でやる場合はこうなるけれども、政府が許さぬ場合はどうもトンネルを掘つて横道をとらなければならぬというようなことにぶつかりまして、いろいろ話しもありますけれども、その問題はまだ未解決である、これをもし政府がおやりになる気か、あるいはそれは東京電力にやらすから、早くお前の方でやれということになりますか、ともかく力を合してやりますと、利根川上流においてもまだ五十万キロの電力は三年、四年のうちにできるのであります。これは利根川だけの話でありますけれども、北上川にしても最上川あるいは九州、四国のごときも、十数箇所があるいは県営、あるいは公共営として、もはや六年もやつても遜々として進まぬようなものが幾多ありまするが、これらのものもまとめて、そして早く電力化することについて皆さんのまた御高見を伺いたいと思いますが、私どもから建設省にもいろいろお願いをいたしておりますが、いろいろまだきめかねているような問題もあると思います。そういうことは、すべて国民の力、官民の力を合同して電力化することに骨を折りたいと思います。どうぞお願いいたします。
○小金委員長 次は加藤鐐造君。
○加藤(鐐)委員 私は質問に先だつつて委員長にお願いしたいことが、ございます。本日のようにきわめて限られた時間にいろいろな重要な問題書を質問し、かつ検討します場合に、従来與党の諸君が非常な長い時間をとられて、野党に対してはきわめて短かい時間しか割当てられない。これは従来の委員会運営の慣例に従つておやりになるのでありますけれども、しかし私は電力問題のような国家的な問題については超党派的に検討し、あるいは協力しなければならない問題だろうと思う。そうしてさらに電力の開発というような問題については、これは単に一公益事業委員会のみにまかせておくべき問題ではなくして、政府の政策によつて強力に推進しなければ、この現在の電力危機の難関を突破することはできないという実情にありますので、私は政府の政策に対する批判は、與党の諸君では言いたくても言えない点が多々あろうと思う。神田委員のごとき毒舌家をもつていたしましても、やはり核心を突き得ない点が多々あろうと思います。その点は野党の側から遠慮なく申し上げた方が、與党の諸君にとつても便宜であろうと思いますので、こういう際にはもう少し野党側にも時間をまわしていただいて十分に質問し、検討の時間を與えていただきたい。今後そういう考えで委員会の運営をしていただきたいということをお願いをいたしたいと思います。 私は本日は電力問題の根本問題についてお伺いをいたしたいと考えておりますが、しかるに政府側から通産大臣も通産次官も御出席になつておりません。従つて私は、いわゆる政府の施策としての根本問題についてお伺いいたしましても、十分な御答弁が本日は得られないであろうと思うので、ございますが、私はぜひこれは他日通産大臣あるいは大蔵大臣あるいはまた吉田総理大臣にも御出席を願つて、日本の自立経済達成の根源でありますところの電源開発あるいは電力の充実をはかる問題について、十分なる検討をいたしてみたい、また要望をいたしてみたい。與党の諸君もそういう点でぜひ吉田総理大臣をひつばり出して、十分にその点についての検討を本委員会において行うようにお考えを願いたいと思うのであります。 そこで委員長、政府側は資源庁からどなたが来ておられますか。
○小金委員長 炭政局長が来ております。それから電気施設部長も来ております。
○加藤(鐐)委員 そうですか。今申し上げました通り、政府の政策の根本問題については、本日お伺いしても十分なる御答弁は得られないであろうと思いまするので、行政的な措置によつて実現できる程度のことを主として政府にお伺いしてみたい。それからその都度公益事業委員会からも御答弁をお願いしたいと思うわであります。今松永公益事業委員長代理の、いろいろな御答弁を拝聴いたしましても、結局問題の降路の中心は、資金の問題であると思うのであります。従つて私は今申し上げました通り、この資金の獲得というような点については、軍に公売事業委員会のみにおいて御計画なさつたり、あるいはまた電力会社に命令をせられるということでは、とうてい追いつかない問題であると思うのであります。これは政府のいわゆる直接融資というような方法によらなければ、実現は不可能な問題ではないかと思うわけであります。電力料金の大幅な値上げ等を計画せられた際にも、自己資金によつてこの電源開発あるいは補修の費用をまかなうというようなお考えもあつたようでございまするが、私はいわゆる電気事業のような公益性を持つた事業が、しかもその補修あるいは新たなる開発に莫大な資金を要しまする際に、そうした方法をもつて自己資金によつてのみまかなうということは無理であり、また公益性を没却し、日本の自立経済達成を遅らせるものであると思う。あるいはまた外資の導入というようなことも考えられておるようであります。いわゆるこれをもうかる企業にして、外資の導入をはかるというようなことも考えられておるのではないかというふうに推定をいたしておるのであります。現に伊藤委員がアメリカに行つておられるという話も聞いておりまするが、そうい点について、松永委員の御見解を承りたいと思います。松永委員は、いわゆる会社の自己資金あるいは会社でまかなえる範囲においてのみ行おうとしておられるのか、あるいは政府資金をこの際投じなければならないというふうにお考えになつておられるのか、おるいはまた外資の導入等についての見通しにつきまして、まず、第一にお伺いいたしてみたいと思うわけであります。
○小金委員長 加藤委員から委員長への御要望について、ちよつとお答えしておきます。お説よく体して委員会の運営には気をつけますが、実は時間がなかなか守れないので、きようも與党のみはほとんど定数参りましたが、與党だけで委員会を開くのもいかがかと思つてお待ちしておりましたところ、あなたがようやく二時ちよつと前にお見えになつて開いたような次第でありますので、時間の厳守もこれからなるべくお願いしたい。そうでないと、理事会を開いてきめるわけにも行かぬのです。そういうことで、與党の方からもずいぶん自粛してもらつて、時間はきよう切り詰めましたが、今後そういう御要望は十分いれて運営して行きたいと思います。
○加藤(鐐)委員 委員長がそういう皮肉な答弁をせられれば私も言わなければならぬ。きよう私が多少遅れて来たからといつて、それを口実にして切り返すようなことをおつしやらないでください。社会党としては、今澄君と私と二人なので、きようは今澄君がおられないので、私だけ多少遅れて来たというようなわけで、そういうことを口実に切り返すようなことをしないでください。これは長い間野党側としての非常な不満の声を私が代表して申し上げたので、率直にそれを受入れて今後の運営をはかつていただきたいということなんです。
○小金委員長 それはよくわかつておりますが、実はきようはいろいろな質問も陳情もあるので、探したのですよ。そういうことで、決してそれを切り返したわけではないのですが、そういうこともありましたから、ちよつと御参考に申し上げておきます。松永委員長代理。 〔委員長退席、中村委員長代理着席〕
○松永説明員 皆さんお疲れのようですから簡単にお答え申し上げます。二つお答えしたいと思います。一つは、公益事業委員会に関する限りにおきまして、あるいは電力再編成の趣意に基きまして電力を開発するのは、国家の資金により、国家の助けにより、またそのおさしずによつて動くものであるか、あるいはできるだけ自分で働いて、自己資金をできるだけつくつて、お金を借りてもちやんと返せるような方法を立てて、九会社が各自に腕を比べて働き、自己を合理化し、自己を粛正して、そうして世間の信用を得、その蓄積によつて仕事をするものかという点ですが、電力の需用が非常に増しておる場合にはそうは行かない、しかも自分の金でやれないという場合は、公益委員会またはそのほかのものに相談して、呼びかけて国家資金を貸してもらう、あるいはまた外資を導入するように政府に御盡力を願うというようなことをお願いしなければならぬのは当然の意識でありまするけれども、またこの資本主義経済のほんとうの生きたとこるは、やはり借りたものは返す、そして自分の力において自分で開発する。それであればこそ独占も許され、それであればこそ国民の信用にもこたえるゆえんであるというふうに、事業者みずからが奮発してやるということに最も重点が置かるべきであると思います。私どもまたその趣意によつて公益委員会として、立つております以上は、なるべく業者に無用な干渉を加えたり、あるいは無用なる保護を與えたりして、その精神をしびらしたり、あるいは保護に甘んずるようなことをさしたくもなし、またさすということは、民衆に対する電気事業者の根本のサービスにもどるわけでありまするから、その意味で監督して行きたいと思うております。従つて私の考えでは、外資が入るとすればアメリカから入ると思いまするが、これについては、むろん公益委員会とか何とかいうものでなく、大きな日本政府で保証を與えなければ、ただいまの日本の民業に対してのみは入らぬことは、これも当然の常識のように思います。けれどもただ日本政府が判を押しても、中の事業は非常に高くて、電力をつくつてもとてもその電力が売れつこもないというものに金を貸すはずもなければ、またそれをやる事業者がとうてい金を拂うような力もないということであると、これは向うの人が来て調べて、日本政府の保証によつて貸そうとしましても、足踏みする問題と思いまするから、内外の資本を借りるという立場におきまして正は、やはりただいま歩いている九会社がしつかりして、收支の状態を明らかにし、借金は必ず拂い得られるという自信のもとに政府にお願いし、あるいはこれを通じて外国にお願いするということが常道と心得ております。これはあえて政府と御相談するまでもなく、私どもが再編成のとき引継いだ精神であります。今後それで行きたいと思うております。 それから伊藤委員のことは、何ら外債に関係はありません。最近手紙も参りまして、いろいろ向うから各種類の話、技術上の話、財政上の話などすべてしておる、で、できれば日本では九会社の状態が非常によくなることをやはり外国の資本家も期持しているようである、ただいままだ日本の電力会社の事情が好転しない前に外債の話をすることは非常にむずかしいから、自分らは今度はしないで帰るつもりである。もつとも前から資金をつくる使命は持つておらなかつたのでありますが、手紙の内容はさように申して参つております。これも御報告申し上げます。
○加藤(鐐)委員 もちろんいわゆる自由主義経済の範疇のもとに行われる事業でありますから、私は政府の金をただそこに投ずるとか、そういうことを考えなさいということを申したのではありません。先ほど来由したような事情で、電力の開発は急を要する問題である。しかも自己資金の蓄積というものは、まだ十分に行われておらない。外資の導入もむずかしいという場合に、政府資金を借入れるというこによつて、そういう方法でやらなければ急の間に合わないのではないか、こういうことを申し上げたわけでございます。これはもちろん政府側が特にお考えにならなければならないことですから、その点を松永委員に繰返して御質問いたしませんが、私は現下の電力不足の原因が、先ほど来お話のように、需用の著しい増加、それから異常な渇水、それから石炭の確保の困難、この三つがあげられておるのでありますが、特に先日来この委員会において問題とされました石炭の確保の困難、こういう問題につきましても、私はいろいろ検討しなければならない問題があるのではないかと思うわけであります。たとえば過日の松田事務総長の話の中にも、従来火力発電所が、いわゆる石炭の大口、需要者であるにもかかわらず、大手筋の炭鉱にあまり依存しないで、たしか八割までが中小企業に依存しておつた、こういうお話でございました。火力発電所がいわゆる大口需要でありながら、そうした中小炭鉱に依存しておつた、という事実の裏にも、いわゆる営利追求にのみ重点が置かれておつた。たとえば小さい山の方が炭価を値切りいいとかいうような考えで、そういう点中小炭鉱に依存しておつた。こういうような点がありはしないかと思うのです。私はこの際電力会社が電力危機を切り拔けるために、そうした常利という点に重点を置いたということが、今日の電力危機の一つの大きな原因であるといたしまするならば、私はいわゆる自由主義経済のもとにおきますところの企業の経営という問題につきましても、その公益性の度合も考えて、そういう点についての政府の監督、あるいはまた公益事業委員会が、その公益事業の性質というものを十分に発揮して、そういう公益性のいわゆる自覚というようなことで解決できる道を考えられなければならない、こういうふうに思うわけであります。それでこの石炭不足の問題につきまして、いわゆる炭価の高騰というような点から、このごろ特に中小炭鉱に依存して、高品位炭を使用しなければならない火力発電所に、ボタ同様の石炭がたくさん使用されておるというようなお話も過日ございました。その点についてそうした石炭入手の困難という問題を解消する上においての公益事業委員会の態度について、もう一応松永委員からお伺いしてみたいと思います。
○松永説明員 先刻その問題について事務局の方からも相当詳しく申し上げたと思います。簡単に始末を申し上げますが、石炭の前の負い方が今度新会社になつてたたつておる。それがひもを引いて、なかなか弊が改めにくいということは事実でありましようから、最近はその関係者等の人をとりかえたりしまして、会社によつては人事を刷新して新規にやつておるところもあります。それから事務総長からお話がありましたように、小山に依存することでは、いつまでも悪い炭を買うようなことになりますので、大口に相談を持ちかけておりますが 〔中村委員長代理退席、委員長着席〕 大口はまたそれぞれ古い大きなお得意があるので、これはとうてい余地がないのであります。通産省そのほかの御助力をもちまして、出荷命令を発動する一歩手前のところで、電力会社に大口方面からも一切をあわせて、優先的に嘱力を供給するように御配慮を願つておりますが、これは会社の努力と相まつて、外から助けていただく力で、石炭の状態は少くとも関西方面は改善されると思うております。しかしこれもいろいろの故障あることを考えなければなりません。また電力が少くなればなるほど、石炭の方面の需要がまた増加するのでありますから、これがプラス、マイナスが二つともこたえて、ますます電力用石炭を確保する希望を、薄くして行くわけでありますから、そのまぎわになつてどうということはできませんので、石油の手当をするつもりで、いろいろ骨を折りました結果、約八万トンだけは手に入れることに大体手はずがつきまして、これが石炭の十五、六万トンにかえ得られますならば——御承知の通り大阪では何としても十万トンくらいは始終貯炭がなければ困るのですが、ただいま一万五、六千ほかないというような状態であります。そういうものが参りまして、名古屋と東京と大阪の三箇所でいろいろわけていただけば、少くとも各方面の電力事情を緩和し得られる。それから輸入炭についても、これはなかなか見通しのしにくいことでありますが、九州、北海道の電力が、当てにしておつて万一そう行かぬ場合も想像されますので、外国炭輸入に向つて各社、貿易商、そのほかを通じて今引合い中でありますが、これはまだ見通しがついておりませんから、御報告はできませんが、そのうちまたこちらで御集会のときに、通産省なりまたわれわれなり、各社のそういう事情はさらに明るいお話ができるかと思いますが、今日のところはその程度になつております。
○加藤(鐐)委員 次に電力消費規正と割当の問題について、主として政府にお伺いしたいのですが、電力の異常なる不足によつて鉱工業生産に非常な支障を来しておるという問題は、先ほど来御質問がございました。これはやはり政府が何か手を打たなければならない問題だと思います。総司令部の意見として聞いたところによりましても、電力不定は配分と供給方法にむだがあるからであるというようなことがいわれております。先ほど来の諸君の御意見もそうであるし、私もそういう事情が大いにこの電力のむだな消費という、問題となつておると思うのでありまするが、そういう点について政府は——大臣も政務次官もおいでになりませんが、事務当局として何か御意見を持つておいでになりましたならばお伺いしたいと思うわけであります。それと同時に電力の割当についても、家庭用あるいは重要産業という点に重点を置いて、電力と生産を直接結びつけるという方法が考えられなければならないと思うわけであります。そういうような点について事務当局としてお考えになつておるところを承つてみたいと思うわけであります。
○岩武説明員 ただいまの御質問に対するお答えに、私からお答え申し上げていいかどうか存じませんが、事務的に考えておりますところを若干申し上げておきたいと思います。 第一点の電力の配分の問題でありますが、御承知のように電力の配分は普通の物資と違いまして、なかなか割当その他の統制によりましてもうまく参りません。需用家が使えばそのまま流れ込んでしまうものでありますから、特定の需用を指定しまして、その消費規正をするということは、結局場合によつては供給の方から行きませんと、非常にむずかしいという状況でありますが、現在のように消費規正を強度に建つて参りますと、結局はある程度需用によりましてウエートをつけまして——比較的不要不急というものがあるか、どうかしりませんが、ややそれに近いものを考えまして禁止することになるだろうと思います。現在やつておりますネオンサインでありますとか、多燈式街路燈でありますとか、投光器でありますとかいうような、電力消費としては比較的僅少でありますが、なくてもあるいは済むのではないかというような用途につきましては現在禁止されております。次に問題はその他のいろいろな用途の需用でありますが、片一方産業需用との振合いもありまして、ある程度規正しなければならぬだろうと思ております。目下公益事業委員会といろいろ相談しおりますが、あまり産業にのみウエートをかけて、非産業用の用途は野放すということには参りませんので、場合によりましては電燈需用等につきましても、若干考えなければならぬのではないかと思います。現在もちろん晝間の電燈はある程度制限されておりますが、今後たとえば産業用は五割ということになりますと、どうしても家庭においてもある程度の節約はしなければいかぬだろう、それがただ消費節約運動とかいうことではありませんで、やはり供給の方から制限して参るということになるだろうと思つております。現在地域によりましては、いろいろ緊急遮断と称して電燈を切つておるところがあるようであります。これはあまり感心はいたしませんが、場合によりましてはもう少し組織化しまして、電力会社がばらばらにやらないように、うまく秩序を保つてやることも必要ではないかと考えております。御質問の点につきましては、いろいろ公益事業委員会と相談しております。それから割当の活もありましたが、現在では標準料金分の割当ということは、こういうふうな強度の使用制限を一方でやつておりますと、ほとんど意味をなさないのであります。三割以上の消費規正をしておることになりますと、大体割当量未満になつてしまうということになつておりますので、大口電力を、通じまして、割当よりもむしろ消費制限の方を事業部門別あるいは産業部門別に考慮して行かなければならぬと考えております。
○加藤(鐐)委員 私は今申し上げました通り、電源開発並びに確保の根本問題として、電源開発に対する政府の考えと、それから特に石炭対策として、この石炭を今のような自由放任経済の中にほうり出しておくということが、自立経済達成の非常な障害になつておるという点から、石炭の再統制というような点について、政府の考えを承つてみたいと思つておりましたが、きようは省略いたしまして、最後に一つ承りたいことは、電力会社のような公益性を持つた会社に対しては、ある程度信賞必罰というような制度が考えられなければならないと思うわけです。特に最近の電力不足から、いわゆる需用者が、特に工場等におきまして、休電日が多いために給料の遅配というような労働不安が非常に起つておるのであります。こういう点についてはある程度会社側も責任を負うべきではないかというふうに思います。今日はいわゆる休電はかつて次第、その責任は一切会社は負わないというようなことでありますが、この点はいわゆる、定額制についてはある程度割引の方法が考えられなければならないと同時に、この供給制限によつて起つて参りますところのこうした給料の遅配あるいは労働不安というようなものに対して、何らか会社が責任を負うような制度を考えるべきではないかというふうに思いますが、それについて公益事業委員会としてはお考えになつておるかどうかという点を承りたいと思います。
○松田説明員 電力の不足によりまして各需用家の方面に非常な御迷惑をかけておりますことにつきましては、委員会といたしましてもまことに遺憾に思つておるのであります。先ほど来いろいろお話のございましたこの電力の不足につきましては、いろいろな原因があるわけでありまして、特にまた地区的にもそれぞれの違つた原因もあるかと思つております。そのうちでただいま私どもといたしまして考えております点につきましては、長期的な電力の制限規則を今度新しくつくりますときには、もちろん先ほど平井技術長から申しましたように、聽聞会を開いて国民の皆様方の御意見を聞きたいと思つておりますが、やはり電力をある程度停止をしたというような場合に対しては、電力料金の割引制度を考えてみることが当然ではないか。現にある程度の割引制度もございますが、それをもう少し実情に適したように改めるべきではないか、かように委員会としては考えておるのであります。 それからまた次の問題として、これによつて各企業体として相当の損害をこうむる、あるいは賃金不拂い等からいろいろな労働不安の問題等が出て来るが、これに対して委員会としてはどういうぐあいに考えておるかというお話でありますが、この問題はなかなかむずかしい問題であります。率直に申しまして、はたしてそういう個々的な場合に対して電力会社にその責任があるかどうかということでございますが、現在におきましても一応電力会社が正当の理由なくして電力の供給を怠つた場合には罰則の適用がございます。それからまたいわゆる契約上の不履行の問題として一応民法の上におきましては損害賠償の問題もあると思いますが、しかしその場合には、それに対して故意ないしは過失があつたかどうかというような具体的な問題になりますと、どうしても裁判所において決定しなければならない問題であります。やはりいろいろな場合に個々的な事情々々によつて考えなければならぬ問題でありまして、電力会社に対して今申しましたような点について十分検討しなければならぬと同時に、私どもとしてここで必ずそれに対してどういう措置をしなければならぬ、またどういう措置をする義務があるということをはつきり申し上げるわけには行かぬと思います。要は今申しました全般の事情に照して各方面の十分な御意見等も承つて、委員会としてもその問題を考慮しなければならぬかと思つておりますけれども、非常にその点はむずかしい、なかなかここでどうとかこうとか簡単に申し上げる問題ではない、かように存じております。
○加藤(鐐)委員 それでは時間がありませんから、最後に具体的な問題について一つ政府当局と公益事業委員会にお伺いしたいと思いますが、わが国には僻陬地、特に農山村におきましてはまだ電燈さえついておらないところがたくさんございます。こういう地帯に対して、いわゆる公益事業としてある程度の犠牲を拂つて、また時には政府がそれに対してある程度の補助をして、この文化の恩典に浴させることが当然で、はないかと思うのであります。特に私は開拓地におきます電燈、あるいは電力の導入の問題につきましては、特別の配慮を願わなければならぬと思うわけであります。開拓地におきますところのいろいろな困難と闘つて食糧問題の解決のために努力しておられる開拓団の諸君に対して、その僻陬地であるような事情のために、電燈さえつけることができない、またその開拓地において多角経営によるところの経済の向上をはかろうと思いましても、電力がないためにそれが行われないということでございまして、私は公益事業委員会もぜひとも特別の御配慮をお願いしたいと思うわけであります。特にすでに政府の予算の上においてもそういう点が考えられておるにもかかわらず、それが今日実行されておらないという事実がございますので、その点についてお伺いをしてみたいと思うわけであります。開拓地の電気の導入については、私の知つております範囲によりますと、二十六年度の予算において公共事業費の中から開拓地の電気導入補助金として千三百万円が計上されておるのでございます。そしてその予算の範囲によりまして、工事費の大体三割三分程度を国が補助する、さらにそれに対して霊力会社が二割を負担し、さらに地方の府県においても二割の補助金を出す、こういう建前でこの予算が計上されて、また公益事業委員会としてもそれを御了承になつておるという話を聞いておるのでございます。ところがその後電力会社がこの二割の負担をしないというので、政府としてはこの予算に対する認証を與えておらないというような事情になつておることを私は承つておるのでございます。その点ついて、安本からも来ておいでになるようでありますから、安本と、また農林省——直接この問題を扱つておいでになりますところの入植課長がおいでになつておるようでありますから、入植課長、それから公益事業委員会、三者からこの問題についての事情について御答弁を願いたいと思います。
○和栗説明員 御答弁を申し上げます。開拓地の電気導入施設の問題でございますが、お話のごとく、現在開拓者は終戦以来約十三万戸の開拓者が食糧増産のために、あらゆる苦難を乗り越えまして日本の食糧増産に努力をいたしておる次第であります。その開拓者の総数のうち、大体まだ無点燈である開拓農家が入植者のうち約七〇%ございます。こまかく申しますと六七・九%でございますが、約七〇%の開拓農家がまだ無点燈の状況で困つておるわけでございます。そこでただいま御質問がございましたように、昭和二十六年度の公共事業費の予算におきまして開拓地の非常に強い積極的な要望に基きまして、昭和三十六年度から開拓地への電気導入施設の補助金が計上をされております。その大体の建前は、その電気を導入いたします施設費の二割は会社で持つていただく、残りの八割を三分の一ずつ国と県と開拓者の自己負担というようなことで予算が成立しておるわけでございます。その内訳に基きまして国なりあるいは県の方は予算を計上いたし、また開拓者の方は資金の調達をいたしまして、それぞれ配電会社の方に折衝をいたしておるわけでございます。現在までこういつた形で会社が二割その施設費を負担して、電気導入施設をやつてやるという話ができましたのが大体全国で三十地区成立をいたしておるのでございます。予定といたしましては、こちらで考えております地区は八十地区でございますが、八十地区のうち三十地区までは電気会社の方でそういう事情ならばというので二割の負担をしてくださいまして、開拓地に電気を導入するということに話が成立しておりますが、あとの地区はどうしてもこの話がうまくまとまらないのでございます。開拓地といたしましては非常に困つておる次第でございまして、ラジオも敷けませんし、子供の教育をいたします場合でも、電気がないために非常に困つおります。また開拓地ではいろいろ生産物をつくりますけれども、何分にも交通の不便なところに多く入つております関係上、ある程度生産物を加工して市場に出さなければならないというような関係もございますので、現在の開拓地ではそういう面におきまして非常に電気の導入を希望いたしておる次第でございます。ところがただいま申し上げましたように、配電会社の方になりますと、やはり会社の採算という観点から、経営上なかなかそこをうんと言つていただけないところが非常に多くて困つておるわけなのでございます。私どもの希望といたしましては——営利とか採算というような会社それ自体の立場から考えればごもつともなことだと思うのでございますけれども、現在十余万戸のこの開拓者が非常に要望し、日夜非常に困つておるというような点、また日本の食糧増産のために一生懸命皆が働いておるという点を十分にお考えをいただきまして、電気の公益性なりあるいは国家的な見地から、ひとつこの際公益事業委員会あるいは国会の皆さん方のお力添えによりまして全国の配電会社の御協力を得まして、この開拓地に電気の導入をやつて参りたいというふうに熱願いたしておる次第でございます。大体私どもの方の状況なり要引いたしております点は以上の通りでございます。
○松田説明員 ただいまのお話は、実は私初耳でございまして、私どもの方にもおそらく今日まで御連絡はなかつたのじやないかと思います。しかしながら、今お話になつております通りであるとすれば、要するに開拓地の問題といたしまして、今お話のように非常に重要なことではありますし、またその中の八割というものをそれぞれ国、県その他において御負担になるというような御関係にもあるようであれば、これは私どもとしても十分考えて見なければならぬと思つております。ただその場に、従来の配電会社——電力会社の中で、あるところは認め、あるところはまだ認めてないというようなお話が今ございましたが、あるいはこの工事負担金の規則と申しますか、制度の上で解釈その他におきまして多少そういうような違いが出ておるのじやないかと私は思います。この問題と関係なく、工事負担金の制度につきましては、近くある程度の改正もしたいと私どもは考えておりますので、今お話のような点につきましてさらに具体的に打合せをいたしまして、その辺の具体的なお話を公益事業委員会としてもよく承りまして、今の規則改正その他の機会に十分考慮してみたい、かように考えております。
○岩武説明員 ただいま担当者が参つておりませんので、後刻取調べまして御答弁いたしたいと思います。
○加藤(鐐)委員 安本のこの問題についての取扱いについてもぜひ承りたいと思いますが、この問題についての会社側の意見というものは、今入植課長の申された通り、どうも統一しておらないように思います。私どもは開拓団の諸君と至るところに接触がございまするので、この問題については必ずいろいろ御依頼を受けます。それで会社側と折衝してみましても、ある会社はどうも需用者にあまり負担をかけてはいけないという建前で、それかと申しまして会社の方でもあまり犠牲を排うわけには行かないので御期待に沿うことはできない。こういうようなことを言う会社もございます。かと思いまするとまた一方に、最近公益事業委員会大阪支局長の名前で、関西電力会社社長あての文書が出ておりまするが、それによりますると、ある限度需用者が工事負担金をもつて、申込みに応ずることが困難である場合が考えられるが、当分の間、かくのごとき場合で、申込み需用者が特に工事費の全額負担を申し出たときは、解釈上工事費の負担金取扱要綱第一号に該当するものとしてその申出に応ずるようとりはからいたいというのであります。要するにこの文書によりますると、需用者がこの全額負担を申し出た場合百はその申出に応じてもいい、こういうようなことで、結局需用者が全額負担を申し出るならば工事を施行してやろうという趣旨だと思うわけであります。これはあるいは大阪支局だけのお考えでおやりになつたことか、今松田事務総長のお話だと、いわゆる公益事業委員会としては一切関知しておらないというお話でございますので、あるいは大阪だけのお考えでおやりになつたことではないかと思うわけでありますが、こういうとりはからいをせられますると、おそらく全部需用者負担でなければ工事を施行せられないということになると思う。先ほど入植課長からお話のありました通り、今開拓人植地において働いておられる諸君はそうした莫大な工事費を自己資金によつて負担する能力がとうていないので、ございます。従つて一切の文化の恩典に浴することができない。あるいはまたせつかくいろいろな加工事業、生産事業を計画してもやれないということになつて、まことにお気の毒な問題である。さらに日本の食糧需給計画の上からいつても、これは重大な問題であると思うわけであります。こういう問題について、今松田さんのお話を聞いても、どうも非常に不統一である。中央においては何ら関知しておられないのに、地方でいろいろな扱いをしておるというふうに想像できるわけであります。そういう点について、今申し上げました大阪支局長の関西電力会社の社長に発した文書は、中央においては関知しておられないかどうか。さらにそうした全額負担というようなことを考えておられるかどうか。ただいま松田さんの話ではそういうことを考えておられない、ある程度会社も犠牲を拂つて工事を施行するような処置を講じたいというふうに受取られるのでありますが、もう一度この点について御答弁が願いたい。
○松田説明員 ただいま私が関知して、いないと申しましたのは、この開拓民の今のお話の具体的なケースについてまだ私は関知していないということを申し上げたのでありまして、ただいま大阪の支局の方で冬関西電力の方に通知を出しております。この問題につきましてのいわゆる一般原則については、もちろん中央でその指示をいたしておるのであります。従つてこういう通牒はそれぞれの電力会社に各支局長から参つておると思いますが、この通牒の解釈等につきましてあるいは支局長あたりがその辺を相当幅をつけて解釈して、先ほどお話のように三割程度に見ておるのではないかと思いますが、一応その点十分調査いたしまして先ほど申しましたように、この制度の改正等もさらに考えてみたいと思つておりますから、そのときあわせて考究してみたい、こう考えております。
○加藤(鐐)委員 大体誠意のある御答弁でございますから、これ以上私は質問いたしませんが、この問題は実に重大な問題でございますので、誠意をもつて、しかも親切に、ある程度の犠牲を会社側が拂うという建前で、できるだけこうした開拓地に対しては電気の導入をはかつていただきたいと思うわけであります。金額から申しましても、一軒一軒について考えてみますれば、大した金額ではございません。ただ会社側が採算上有利でないという理由で、ある施設を躊躇されるのではないかと思うわけでありますが、私は長い将来のことを考えますれば、電燈がつき、電力が導入されることによつてその開拓団はおそらく栄える。一年々々と入植者がふえるというふうに考えまするので、こうした入植地に対しましては特別な御考慮をお願いいたしたいということを希望しまして、私の質問を終ります。
○小金委員長 次は風早八十二君。
○風早委員 電力制限の問題で全国的に衝動を起しております。特に関西では中小企業者並びに市民がハンストで関西電力に押し寄せたという事態まで起つておる。まつたく生きるか死ぬかの、業者にとつては重大問題になつておる。ところがこれに対しましては公益事業委員長の松本氏はどういうことを言つておられるか。これは十月五日付の日刊工業新聞でありますが、松本公益事業委員長談としていきなりこう言つておられます。「このような事態に立ち至つたことは、だれの責任といつたところで、仕方のないことで、あえて言うならば、国の責任である。要するに昔さんざん道楽して、今になつてからだが悪くなつたようなものである。いくら騒いでみたところで、今すぐ電力がふえるわけではない。電力会社にはできるだけのことは行うように十分指導しており、委員会としても開発資金、石炭手当など打つべき手はずべて打つているここういうことが書いてある。これは新聞の談でありますから、あえて責任はどうということは言われないかもしれません。しかしながら大体においてここに、口では何と言われようと、公益事業委員会の本音が出ておるのではないかと思うのでありますが、これではわれわれいくらこの問題で皆さん方公益事業委員会の方々にここで要請しても意味はないことになる。これは松本公益事業委員長の談でありますが、この点で、きようは松永公益事業副委員長が来ておられますから、一体公益委員会としてはこういうことが本音であるかどうか、これをまず伺つておきたい。
○松永説明員 その新聞に松本委員長が話されたかどうかわかりませんが、そのお話になつたかどうかわからぬことに対して、本音であるかどうか、実際本心からお答えしにくいことなんであります。それじや、うそのお答えをするわけにも行きませんけれども、かりにそういうふうなことをお前も思うておるかという御質問ととりかえてお話しすれば幾らか御返事がしやすいと思います。私はこの原因は非常に深いところにあると思います。つい話が余談になつてしまいますが、一例を簡単に申しますと、先刻御報告申しました丸山の水力は、木曾川の最後のとどめのものであります。これが約十万五千キロワット・ダムで、非常にキロワットの多いものでありまして、大阪並びに場合によつては中京の電力を潤すもとになるのです。その当時の話を聞いた控えも持つておりますが、長くなるから申し上げませんが、十七年ごろ日本政府も許して、着工すべきはずのもので、セメントなども持ち込み、すべてやりかかつておる時分に、軍の命令で逓信省かに何らの通知もなく、ほとんどその資材をどこかの軍事地点に引上げ、工事をむなしく中止させておるのであります。十八年から十九年、二十年、二十一年、二十二年、二十三年、二十四年、二十五年、二十六年と、ようやく今日これをやることになつておる。いかに大きな原因が今日の事態に災いしているかということを御想像くだされて、この点において松本先生の言われたことはもつともだと思います。それから先刻もこちらで申し上げたように、電力はダム式をやらなければ、石炭の足らぬことはわかつております。ダム式にに二十三年ごろから早くとりかかつておりましたならば、今ごろ丸山などはもう大分できているころである。それもほとんど見返り資金の供給もなく、政府もまたこれを鞭撻する意欲もなく、事業者はいたずらに日発という一会社で、何らの企業意欲を持たなかつた結果としてれ三年、四年というものはほとんどむなしく暮した。五年に至つてようやく見返り資金をもらつて箱島その他の、着手をしている。それらの急いだものはすでに来年の春にはできる状態になつておりまするので、それをその前から通じてやるのみならず、百億ばかりのちつぽけなものでなく、三百億、五百億という、金を早くから投資しておつた、ならば、おそらくは今日の電力危機というものは起りますまい。要するに渇水になつても求める石炭が案外増産されていないここ、需用が非常に増加したこと、これらが最近の原因でありまするけれども、中間の原因は、やはり二十三年ころに災いをしているのであります。松本先生が言われたかどうか知りませんけれども、壁に馬を乗りかけたときに、その馬をどうするのかと言われると、私でもその質問には返事に因るのでありますから、ついやむを得ず古いぐちを言うこともあろうかと思うのであります。私でも言うだろうと思つております。けれどもぐちばかり言つてみたところが、たいへんな騒ぎでありますから、先刻来申し上げましたように、できるだけの手を打つて、各社を動員してやりたい。ただ動員しましても、ないものはないのでありますけれども、多少余裕のあるところ、たとえば九州は多少余裕がある。関西は余裕がないといえば、やはり中国を助けるものは九州を少し減らすよりほかにないということになる。それから関西はもう何ら力は持ちませんから、関西を助けるものは、やはり中部の力をまわして関西を助けるよりほかにない。東北を助けるものはもうどこも手を打てませんから、やはり東京の電力も多少減らしてでも東北を助けるよりほかにないというのが、まあ電力の融通——それも命令しても、やはりそうなる、命令せぬでもそれくらいのことはやつてくれということは申しております。これは必ずハンドレド・パーセンテージとは人間のことですから行きますまいけれども、何とかこれをやつておりまするうちに、石油の手当、石炭の手当等ができますれば、そのそち雨が降るということもあります。あまりそう心配ばかりせぬでもいいかと思つておりまするから、私がかりに松本先生の場合でありましたら、何ともしかたがない。罪は前にある。しかしながらそうは言うておれぬから、やるだけは大いにやるつもりである。私ならさような返事をしたいと思つております。
○風早委員 さすがに松永委員長代理は電力の神様だけありまして、大分松本委員長よりは進んでいるようです。問題は、今まで国家の責任だということを松本委員長が、われておりますが、確かにわれわれもそう考えておる。しかし公益事業委員会として自己の責任をそこへ解消してしまうというような、これは明らかに談話でありますから、そういう意味で、特に今念を押したわけです。幸いに松永委員長代理は大いに努力すると言われるのでありますから、その立場でひとつ御答弁をお願いしたいと思います。まずこの問題は緊急対策としてわれわれは出したいと思う。いろいろ先ほどからの御質問の中には非常に緊急対策になるものもあります。またかなり長きにわたつての対策、また大きな開発計画、これもきわめて重大な問題でありますけれども、しかし今日さしずめこれをどうしなければならぬかという点から問題を出して行きたいと思います。 まず業者が非常に不思議に考えておることの一つは、降雨量か——つまり渇水である。先ほどの業界の方々からの公述の中にもありましたが、渇水対策、渇水ということを何か前提にしておられるようでありますが、どうも必ずしも渇水とは考えられない。少くも五月、六月あたりの実績を見ましても、昨年よりも降雨量はよけいになつしおるように思うのです。そういう点で、もう少し正確に、昨年のあの大豊水に比べてどうであるか、また近年、の数箇年に比べてどうであるか。ここには最近九箇年とありますが、九箇年では少し事情が、大分條件が違いやしないか。昨年あるいは一昨年、この最近の電力問題がやかましくなつてからの降雨量と、現在とを比較してもらつて、これがはたしてそれほど決定的な原因になつておるかどうかということについて、資料とともに御見解を聞きたいと思います。
○松永説明員 簡単に口でこのくらい減つているという割合はわかるかと思いまするが、それより念のために、またこの両三年前の水の出方、それから七月、八月、九月ごろの需用の状態等の表をそろえて皆さんに差上げることにいたしましよう。それから対策は、先刻から申した以外には今のところあまり考えもありませんから、これは何か御注文でもありましたら、また考えてみたいと思います。
○風早委員 松永さんお急ぎのようですから、それでは間をはしよつて具体的な一、二の問題を伺つて、またあと他の委員の方にお尋ねしたいと思います。 一つは、さしずめ解決してもらいたいことは、関西で百二十万トンの石炭を要求している。これに対して公益委員会としては具体的に今どういう見通しを持つておられるか。これは先ほどの御答弁では、一向まだ要領を得ないのですが、とにかくそれ以外に今当面出力の方法がないとすれば、これに対して責任のある見通しというものを出してもらわぬことには、何のためにきよう業界の代表がはるばるここへ来られたかわけがわからなくなつてしまう。その点だけひとつお答えを願いたい。
○松田説明員 今全国で、私どもの方といたしましては、第三・四半期に二百五十万トンの炭を要求いたしておるのでありまするが、現在まではつきりいたしておりまする点を率直に申し上げますると、そのうち大手筋の関係で契約の大体きまりました点が、八十四、五万トンであります。これをあとまだ四十万トンくらいは大手筋との関係におきまして量をふやしてもらう、追加契約と申しますか、これをどうしてもしてもらわなければならぬと思つております。それから残りがいわゆる中小炭鉱との契約になるのでありますが、これにつきましては、先ほどもちよつと私申したかと思いますが、何分にも数の多いことでありまして、中央で一々当つております時間もないので、特に資源庁におかれては、ごく最近の機会に九州まで出ていただいて、現地で今申しました点についての打合せを具体的にしてもらつて、契約量等もきめてやろうという段取りにまで行つておるのであります。大体関西は全国の三割五分ないし四割近くを占めておるのでありまして、今申しまし数字のうちにおきましても、その程度の点については関西との話がついておるのでありますが、何分にもまだ大手筋におきましても不足の量がありますし、また中小炭鉱は現在契約等についてはつきりきめてもらつておらぬという状態が現実の姿であります。
○風早委員 今の御答弁で現実に今困つておる手当としては非常にこれはたよりない御答弁だと思うのです。しかしいくらお尋ねしてもその点までしか御答弁願えないのははなはだこれは遺憾千万だと考えます。時間を非常に急がれておりますから、松永さんにお帰りになる前にもう一つだけお尋ねします。 それで不足の原因というのは、いろいろ先ほどからあがつておりますが、結局もう不足ということは、石炭対策で見ましても、あるいはロス対策、それからその他の開発関係から見ても、今すぐには間に合わない。この不足という現状の中で一番日本の国民経済全体に対する悪い響きを少くする方法は何かという点から問題を出して行く以外にはなかろうと思う。そういう点で、先はど同僚加藤委員も電力の配分の問題を出しておられましたが、主としてこの配分が地域的な問題にみな集中されておる。これもきわめて大事なことです。それぞれその地域の利害を代表して、その地域のことを考えられることは当然でありますが、しかしこれとても、先ほどからのいろいろなたびたびの御答弁を通じてみて、結局松永さん自身がどこをどうしようにもしようがないという結論をあの表から出しておられる。つまり公益委員会としてのいわゆる伝家の宝刀を抜く以外には道はない。しかもそれは抜く意思は今のところない、こういうわけで、地域的な面から問題を解決するということも今公益委員会としてはできない相談ということになつておる。 もう一つ、これは全体にも通じますが、それぞれの地域の中でやはり配分の問題があると私は思う。先ほども平井技術長がちよつと出されまして、つまり特別にたくさん電力を食つておる部面に対して、これを押えることによつて他の大部分のものを生かすというような気持はあるということを言われたが、これは不幸にして小金委員長の発言によつてその点をひつ込められた。しかしこれはひつ込められる必要はない。きわめて大事な問題でありまして、そこに問題のかぎがありはしないかと思う。私どもはかねぞれとにかく今度の不足は結局は何も電力が全体的に出なくなつたわけではない。電力はふえておる。しかし需用があまりに増大しておる。その需用の中でほとんど大部分は、これは全体の需用がたとえば前年度に比べますと全体としては一四・四%くらいもふえておるが、その中で特に特別大口、つまり大口の丙という三千キロワット以上のやつは二八%という実に厖大な増加をしておるわけです。そういうところに問題がある。この大口の中でも——今日来ておられる業界の代表は大体大口の代表であるようにお見受けしますが、大口の中でもきわめて特殊のものに対して非常に電力を食つておる。たとえばアルミでありますが、アルミのごときはもしも今向うさんから要請のあつたような場合にはアルミの増産ということが始まる。かりに七万トンの増産ということになるとすれば、それだけでも莫大な電力を食つてしまつて、これが大口の面力量の中でも十七、八パーセントというような比重を占めるわけです。そうなつて来ますと、あとはみな迷惑してしまう。こういうところに対してどういう手を打たなければならぬかということがきわめて実際的な今の問題になると思う。また日刊工業にも出ておりますが、たとえば日本鋼管の河田社長なんかは東北の肥料メーカーに対して電力はあり余るほどやつておつて、あり余つた電力で軽合金をつくつておる。こういうような実に矛盾きわまることがあるということをきわめてひどく憤慨して書いておる。こういつたような実情でありますから、そういう点についてもう少し根本的に考えて行かれる趣旨はないか。これは電力会社自身の採算の面からも実に自己矛盾をしておるわけです。そういうところによけいやつて、安い電力をつくることは採算がとれない。そうしてまた現在困つておるこの電力不足の対策としても、これははなはだ矛盾した話だ。でありますから、こういう点でどういう対策を持たれる意思があるか、これをお聞きしておきたい。かつて私はこの委員会で伊藤忠兵衛さんにお聞きしたときには、伊藤さんもこれには困つておつて、場合によつてはこれはこういうところに送ることは困難かつむしろ不可能と考えるということを言われたことを私は強く脳裏に刻んでおる。こういつたような考え方がやはり公益委員会の中にあるとするならば、私はこれはきわめて重要視すべきことだと思うのであります。松永委員長代理はこの点についてどういう抜本塞源的なお考えを持つておられるか。この点は電力行政をあずかる以上は、何としてもこの日本の現在の産業のあり方そのものを、ちよつとこれに手かげんを加えれば、この問題はずつと緩和されるという事態になつておると思うのでありまして、ひとつ松永委員長代理の御意見を伺つておきたいと思う。
○松永説明員 風早さんは二つ、われたようであります。一つは地区別に起るアンバランスがある、そのためにたとえば東北にしても、中国にしても、あるいは関西にしても非常に困つておる。これは地区を調整することは見込みがないと言われておるというので、それを條件として次に起る、産業別にも話が及んで来ておる。それははなはだ前提が困るのでありまして、かりに東京に余つているものを——余りはしませんけれども、東京の平均数を少し減らして、あるいは東京をさらにの増加する方法をとつて、そうして東北の五八%というものを七八%に上げるということは不可能であると御返事を申し上げた覚えはないので、それは強力を用いずともできることであろうと申し上げたわけであります。要するに否定的でなくて肯定的であるということを御承知おき願いたい。その肯定的であるということを前提としますと、第二の産業別に起る今のはなはだしき大口と小口の調節というものを幾らかそこに緩和する道があるのでありますから、それを否定して、産業別に起る大口電力の配分に、前に伊藤委員が申したようなことを二つの例にとられて、それと結びつけて何かアルミニウムそのほか特需工業というものをそのまま公益委員会がだまつて見ておつてはいかぬじやないか、何か方法があるのじやないかということは、その前提と多少の数字上のお考えに無理があると思います点を御了承願いたい。 そこで第二の点のみに移つて参りますが、この三千キロ以上のアローテーシヨン、すなわち割当は公益委員会で持つておりません。これは経済安定本部がつかさどつてそれぞれ国家経済の全体から見て割当をしておられる、いまだにその話合いはそのまま残つております。かりに私ども御同感の考えであると思いましても、現在の段階ではそれをどうすればいい、こうすればいいということを申し上げて十何にも役に立たぬのみならず、かりに何とかしてそれを中小工業の方面にも、平均してまわしたいという考えが起りましても、話の行きがかりとして話に角が立つて目的を達することは困難でありますから、こ返事を責任ある公益委員に御指名くださることをしばらく御猶予を願いたいと思います。何とかそういうことについては、むろん必要なこともありますけれども、そう急にいろいろの事情で改めにくいこともあろうかと思います。できるだけ善処したいと思います。
○風早委員 一応よくわかりました。その地域的な差は何とか融通がつく、つまりこれは可能性がある結論に大体了解したのですが、そうなりますと、さしずめたとえば関西をとりましても、ここに非常に大きな矛盾があるわけです。この表によりますと、関西から中国に向つて送る、北陸にも送る、中部にも送る、皆送つておられるわけです。それを合計しますと三十三万二千ないし百一万になるわけです。これはつまり一番上と一番下と全部とつたわけですね。そしますとあそこの火力自家発電が、最低をとつても五十万、それを全部ほかへ出しているというような矛盾があるのですが、こういうことは関西の今の実情から見て即刻改める必要があると思いますが、そういう点は具体的には一体どうされるつもりですか。
○松永説明員 その数字は少し——少しじやない、大分間違つていると思います。それを総合しますのは時間がかかりますから、こういうことに御了解願いたい。これまでやりおつたものは、関西からやることは困難だろうと思います。むしろ中部からお返しして、なお足らぬものは中部から送るくらいに、中部の力を増強したいものと今考えております。しかし数字がどうなるこうなるということは今ちよつと数字的討論に入ても私困りますから、しばらく……(「この表は間違つているのか」)その数字の検討ならもう一ぺん時間をかけてせんなりませんから、お許しを願いたいということを申し上げます。
○風早委員 あなたの説明に従つたのですからすぐわかると思います。
○松永説明員 それは、十月初頭においてやりとりしておるのを、さらに増加して関西から中部に送るという考え、あるいは中部から関西に送るという考えよりも、むしろ関西の足らぬ点を中部方面から増加したいと思いますが、その表に上げたように、関西の実情は先刻るる申し上げたように、よその助け、融通を借りずに、関西自身の余裕でもつて、相当電力の設備は余裕がありますから、これを増強することによつて、むしろほかの方面を助けて行きたいという考え方を持つております。そこでその考え方がいかぬとおつしやられれば別ですが、その数字が違つている、違わぬというということの話は、今日はどうぞごめんをこうむりたいと思います。(笑声)(「説明にならないじやないか。」)ならなければしかたがありません。(笑声)何かもう一つ、そのほかに何でしたか。
○風早委員 やはりあなたもいろいろ御都合もおありでしようから、松永さんは放免します。
○小金委員長 風早君まだ長いですか。
○風早委員 いやもうわずかです。そうしますとこの三千キロワット以上のものは、これは安本の権限だということになつておりますが、先ほど私が申した点について安本の見解をこの際明らかにしてもらいたい。
○岩武説明員 アルミニウムのお話がありましたけれども、アルミニウムにつきましてはまだはつきりしたことはきまつておりません。ただわれわれ事務的に考えますと、このような電力事情で七万トンとかというようなアルミニウームが日本でできるとは思つておりません。その他の問題でありますが、特定大口用をうんと減らせば一般が潤うじやないかというお話でありますが、なるほど数学的にはさようであります。特定大口は全体の四割程度を占めておりますからさようでございます。ただ特定大口は日本の産業の一応基盤になつておりますので、いろいろ原材料関係あるいは電力関係等を通じまして三千キロ未満の産業にも相当関係を持つております。従つて特定大口を激減さして、ほかの産業にならしたところで、うまく行くかどうか、相当問題だろうと思つておリます。従つて問題は特定大口のいろいろな業態その他に応じまして、渇水期に適するような制限をして行くのが今後の問題だと思つております。なおお話のありました日本銅管の河田社長とかのお話であのますが、私その新聞を見ておりませんし、また軽合金が肥料の工場でできるかどうか、ちよつわれわれ事情をよく存じませんが、多分軽合金は肥料工場ではできにくいのではないかと思つております。なお取調べまして御返事いたしたいと思います。
○風早委員 今の君武次長のお話によりますと、結局先般の公益委員会の伊藤忠兵衛さんが、われた意見とはまつたく相反してそういう特需関係について、一般的にもこれは考慮する余地はないし、また特にその中のアルミというふうなものについて、これを制限するというような余地はないと言われておりますから、これはもうきわめてはつきりしておると思います。ここにやはり問題があるのです。われわれは大口全体について言つているわけではないのでありまして、特に今特別に国民の需要のためにできているアルミでもない、そういうふうなものに対して非常な多量の電力を食い、しかも採算からいつても電力会社自身も必ずしもありがたくない、こういうところにメスが加えられなければ、結局電力をいくらふやしても、次から次へこれをやられたら毎年々々高じことで、だんだん困難に導いて行つているわけです。問題は、やはり安本が今日のいわゆる日米経済協力というこの点をどこまでも、墨守しようというところに問題があるのです。ですからこの意味で今日の電力不足の根本の原因は、やはり安本のそういう経済計画自身にあるといわざるを得ない。 そこで私最後にお尋ねしたいことは、こうやつて電力を制限することによりまして、非常な損害を與えておることは先ほどからも出ておつた通りです。これは決して電力の料金を免除するとか、割引するとかいうようなことによつてどうなる問題でもないわけです。電力料金なんか問題でない。こうなつて来ればその電力で生産ができない。そのよつて生ずる損害というものは実に莫大なものでありまして、これに対しては当然公益委員会としても損害賠償の道をはつきり考えておかなければならぬと思います。先ほど松田さんでしたかの御答弁の中では、その点はもつぱら提訴があつて、そして裁判所でしかるべくきめることに譲るようなお話であつたと思いますが、それでは申訳なかろうと思います。かりにいわゆる過失がない——これは重大な過失があると思いますが、過失がないという場合でありましても、いわゆる無過失損害賠償責任というものは、今日民法上も認められておるわけです。そういうものの提訴が当然これはあることと思いますが、この提訴にかかわらず、あらかじめそういう損害に対してこの際救済手段を講ずるということは、やはり公益事業委員会として当然の任務ではないかと考えるのでありますが、この点について宮原委員の御答弁を願います。
○小金委員長 ちよつと補足するそうですから、経済安定本部君武産業局次長。
○岩武説明員 ただいま風早さんのお言葉の中に特需を制限するというようなお話がありましたが、私が申し上げましたのは、アルミニウームを現在大量に——数字を申し上げましたが、七万トンというふうな程度の大量に生産するということは考えておらないということを申し上げたのでありまして、特需一般を制限するとは申しておりませんから、さよう御承知願います。 それから今お話を伺いますと、何かある特定の結論に持つて行かれるようにいろいろ電力の消費状態の御批判がありましたが、その点は若干意見も違いますし、また討論になりますからとりやめさしていただきたいと思います。
○宮原説明員 ただいまお尋ねの、将来起ることあるべき損害賠償要求については、どういうふうな対策を持つているかというお話でありますが、先刻松田総長からお答えしたことについて御不満がありましたが、私はやはり委員会としての御返事の要領としては、それに盡きておると思います。たださようなことについては、その起きたときにおいてする程度のことで、むしろ私どもとしてはあらかじめここで公表してお約束申し上げるべきでないと思いますので、そのように御承知願います。
○風早委員 では損害賠償の起つたときに、損害賠償をするというその方針というものはおとりになつていると認めてさしつかえありませんか。
○宮原説明員 御忍定は御随意でありますけれども、私はそういう返事をしたつもりではございません。ことに一委員がさような重大なことを、いわゆる委員会の決議を経ずしてお答えすべきことでないと思います。さように御承知願います。
○風早委員 時間もないようですから私はこれで終ります。
○小金委員長 それでは本日は参考人の方々に長時間にわたり御出席をいただきましてありがとうございました。 次会は公報をもつてお知らせいたします。 本日はこの程度にて散会いたします。 午後六時四十三分散会