運輸委員会 第1号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1951/08/18
会議録
○前田委員長 これより会議を開きます。 ちよつと速記をとめてください。 〔速記中止〕、 〔委員長退席、大澤委員長代理着席〕
○大澤委員長代理 速記を始めて……。
○川島委員 まず委員長にお伺いしますが、運輸大臣は本席に出席できませんか。
○大澤委員長代理 何か特別の支障があつて、きようは出席できないそうです。
○川島委員 それでは政務次官にお伺いしましよう。突然のことでまことに恐縮ですが、国鉄職員の賃金裁定の問題です。御承知の通り国鉄の労働組合と当局との間に団体交渉されたのが本年の春、その団体交渉の際のベース・アップが不調に終りまして、結局調停にかかつたのですが、その調停の結果、次官も御承知の通り本年の六月五日国鉄中央調停委員会が決定をされたのが一万八百二十四円、これを今日の国鉄の従業員の賃金状況、国内の物価の事情、生活の実態等を勘案して、少くとも昭和二十六年度初頭においてこの一万八百二十四円に相当する額を支給することが当然である、こういう調停が出され、その上その後においては、この調停の実施の問題について、組合と当局との間にいろいろの折衝が重ねられました結果、組合の方といたしましては、—今日聞くところによれば、一両日中に人事院からベース・アップの勧告が出るやに承つております。これはしかも一万一千円を越えた勧告案が一両日中に出されるという話を、私はつい先ほど具体的に伺つたのですが、そういう事態にもかかわらず国鉄の労働組合は、この調停案もやむにやまれぬものとして、涙をのんで一万八百二十四円という調停案を了承することにきめて当局と折衝して、当局もこれまたこの一万八百二十四円を支給することを至当と認めまして、お互いに話がついた。そしてできるだけ一日も早くこれを予算化して、生活の日々に困難をきわめております組合員諸君に、適当なる方法によつて適当なる生活補給の措置を講ずるということが、当局としても当然望ましいことであり、また当局を監督する立場におります政府においても、これに対する積極的に熱意を示して、一日も早くこの調停問題の解決に乗り出し、そして労働組合員諸君の生活の安定の一つの方法とすることに、全力を尽すべきときではないかと私は思うのです。承るところによりますと、組合当局は、国鉄当局にいろいろお話をし、辞を低くして、時にはお願いをする形で出ているようですが、しかしながらそれは国会が開かれないので、予算の補正ができない。こういうことで、気持は十分にあるが、遺憾ながらそれができないのだということになつたのです。しかしたまたま国会がこの目的で開かれたとは言えませんけれども、とにかく国会を政府は召集いたしたのであります。この機会に国鉄の四十七万の人たちが、一日千秋の思いで、この調停の額と今日支給されております平均ベースとの差額の幾分でも、とにかく一日も早くほしいもの、そして焦げついているところの台所の補給に充てたいと、非常な念願を久しくいたしているようなありさまであります。これについておそらく当局も心配はされたのでありますが、いかに心配されても具体的には、まだ一銭も渡つておらないという実情でありますが、一体この問題については運輸省当局では、どういうふうに考えられるか、そして今後どういう処置をしてあげようという考え方を持つているのか。その辺のことについて次官御存じの範囲を、この機会に説明してもらいたいと思います。
○關谷政府委員 国鉄の職員の申しております点は、すでに国鉄当局といたしましても、これに対して努力をする、こういうことを約束いたしておりますので、運輸省といたしましても、極力国鉄の当局者が言つておりますその線に沿つて努力をいたしたい、熱意をもつて積極的にやつて行きたい、こういうふうに考えております。具体的なことに関しましては、もちろんこれは補正予算通過後でなければ支払いができないのでありますから、これに対しましては、この二、三日中に—国鉄の労組の委員長でありますか、何かきようも来て話をいたしておつたのでありますが、国鉄と話をして打合せをするというふうなことにいたしております。
○川島委員 この問題は、国会や国会外の組合と当局との折衝の言葉の問題ではないと思う。問題は、実際に困つている組合員の生計を、どうやつて救うかという切実な問題でありますので、実行の方法なんです。何か当局に熱意と誠意、そうして組合員の生活に対する深いあたたかい理解を持ち合せておりますならば、何らか政治的に打つてあげられるような手は発見できるのではないかとさえ、実は私は個人として考えておるのであります。たとえばこれは一例で、次官に申し上げること、また次官のお考えを聞くことは無理かとも思いますが、たとえばこの調停の問題を解決したいという熱意が当局におありの場合、もちろんこれは正式に言えば補正予算を組まなければならぬが、補正予算の国会を召集するのは早くても十月になつてしまう。そうすると今日この際労働組合の諸君は生計に困つている。調停は六月になされたが、問題の具体的な解決は十月までお預けだという形にされることは、とうてい組合員のよく忍ぶところではないという実情にあることは、おそらく次官にもおわかりのことと私は思います。そこでこういうことをこういう席上で申すのはどうかと思いますが、かつて例もあつたことですから申し上げて、その所見を承つておきたいのです。たとえば、今承るところによりますと、国鉄の諸君には、月々の俸給を前期、後期の二つにわけまして、前期では四〇%で、後期には六〇%ですか、その逆であるかもわかりません、忘れましたが、いずれにしても二回払いでやつております。その二回払いを、たとえば後期のものを早く支払いをするという方法、と同時にあわせて次の俸給を翌月の一日にすぐ支払つてやる、こういつた形、これは最低限度の方法だろうと思いますが、これをもつて国鉄の諸君の生活実態改善にはたして寄与できるかどうかということは問題ではありますが、少くとも職員の生活困難を訴えているその感情には、当てはまつて来るのではないか、実際にはそれで救われないといたしましても、要求の気持にはこたえられるような形に若干なるのではないか、こういうようなことが私の試案にうたつた一つの例であります。これはしかも国鉄がかつてそんなことをやつた例もないわけではないと私は記憶にある。そこで私は、政府あるいは当局が、ほんとうに組合員の生活の実態に深い理解と同情を持つて、しかも公正な調停委員会の決定に対して、しかるべく熱意と誠意を持つならば、一例でございますが、そういつた方法によつてでもこの当面の急場を救うという、積極的な態度に出てほしいと考える。そういう事柄についてどんな方針でありますか。私は問題は善処するから、努力するからということではなく、どういう形で彼らの要求のたとえ十分の一でも満してあげるか、そうしてそれによつて生活が改善され、国鉄の輸送増強に向つて一意専心努力してもらう態勢がつくりあげられて行くということになるのではないかと思うのですが、その辺の御見解について次官の所見を承つておきたい。
○關谷政府委員 私たちはできる限り国鉄の職員が、やりやすいというようなことに持つて行きたいという気持はあるのでありますが、今の繰上げ支給というような問題につきましては、国鉄内部の問題でありますので、これは国鉄当局者の方からお聞き願わなければ、具体的な例で聞かれたことに対しての答えは私から申し上げかねます。近く私たち労組の代表者と出会いまして、いろいろ懇談をすることになつておりますので、その際にはそういうような具体的な問題もおのずから出て来ると思いますので、極力国鉄当局と相談をいたしまして善処したいと思います。
○川島委員 この問題でちよつと私は当面の人に聞きたいと思いますので、だれか国鉄のしかるべき人においでを願いたいと思います。
○尾崎(末)委員 川島君の御発言はまことに重大な問題であり、貴重な御発言だと思いますが、本日のこの委員会には日程があらかじめ公示されているわけですから、一応その問題についての説明を聞いたりいたしながら、今の重要な問題についての裁量を下して、しかるべく進行願いたいと思います。
○大澤委員長代理 ちよつと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○大澤委員長代理 速記を始めてください。玉置君。
○玉置(信)委員 私は先般運輸委員一行の北海道国政調査に際してついて参りました。全体の報告は班長からおありだろうと思いますが、当面北海道で緊急を要している問題は、貨車まわりが悪いので、これをひとつ早くまわしていただきたいというのが、主として各炭鉱地帯の要望でありました。今日の石炭の需給状態から見ますと、必要なだけの石炭が掘れないまでに、非常に需要が増高いたして参つた。しかして炭鉱が非常な努力を払つて掘り出したものが、停車場に野積みされておるという状態で、これはぜひ早く送り出してもらいたい。これは特に緊急を要する問題であるから、貨車を増配するように、当局にお願いしてもらいたいという切々たる要望でありましたので、この機会に運輸省並びに国鉄の幹部も出ておられますので、これに対する増配の見通し、時期的に見ていつごろからその措置がとられるのか、これについて言明をいただきたいと思うのであります。
○足羽説明員 ただいまの御質問におお答えいたします。北海道の貨車の逼迫の問題につきましては、ひとり北海道だけでなく、全国的に貨車の逼迫の問題はかなり深刻なのでありますが、北海道の問題につきましても、最近詳しくいろいろ伺つておるわけであります。何分にも全体の貨車が逼迫しております問題でありますので、早急に簡単な解決策もないわけでありまして、われわれといたしましては、問題になつておる貨車増強の問題について、いろいろ努力をいたしておるわけでありますが、さしあたつて北海道に現在の、運用車をいかにまわすかということにつきましては、国鉄当局でいろいろ検討もいたし、また努力もいたしておる事情であります。地元からの御希望に沿うようにどういうふうにするかということにつきましては、非常に具体的な実務の問題でありますので、私ここではつきり申し上げかねますが、その点についての事情は、国鉄においてもよくわかつておりまして、貨車の増配についていろいろ努力いたしておりますので、この程度の御答弁しかできないわけでありますが、御了承願いたいと思います。
○玉置(信)委員 どうもはなはだ物足りない御答弁ですが、実情をよく御承知だというならば、あれはただ漫然として放擲しておけないのが実態でありまして、これは公開の席で申し上げられないようないろいろの問題も、実は聞かされて参つたのであります。ですから、どうもいつまでたつても達成することができないというようなことでも困るのですが、もう少し具体的な、何か国鉄の方に方策があるだろうと思いますが、この点について御意見があつたら、お答え願いたいと思うのです。
○藪谷説明員 本年の春ころまでは、一日全体で二百万トンの滞貨を続けておりました。ただいま大分車両修繕、あるいは新造し始めまして、現在におきましては百七十万トン程度に滞貨が下りました。全国的に見ますと、なるほど日本の端の九州であるとか、北海道あたりは、多少他の地方に比して貨車まわりが悪かつたのですが、その後はこれを是正すべく非常に努力をしております。ことに北海道におきましては、春から夏にかけ、また九月以降は種ばれいしよがありますので、その点私の方も非常に注意して配車いたしております。ただ御承知のように機雷浮流の関係で、夜間運航を停止しております。もう少し国際情勢その他の点から、幸いにして機雷が流れぬようになりましたならば、夜間運航をどうしてもやつて行きたい、そうしますと、貨車が注入いたしますから、配車ができる、こういうことでできるだけ御希望に沿うように努力いたしたい。ことに九月以降の横ばれいしよを中心として、できるだけ御希望に応ずるようにいたしたいと思います。
○玉置(信)委員 実はばれいしよの問題もいろいろ出ております。なおこの青函連絡の機雷の問題について個人的に伺つたところによると、今月あたりから夜間運航ができるやに聞いておつたのですが、機雷の浮流状況等がどういうことになつておりますか。まだ今お話のようにいつまでも見通しがつかぬというわけでありますか。それによつても滞貨の状況も判断できるわけです。種ばれいしよの問題もやかましく叫ばれているのですが、これがただ漫然と放擲されることになると、非常に問題が大きくなつて参ります。事前の対策としてさらに当局の御方針を承つておきたいと思います。
○藪谷説明員 機雷の関係はまだはつきりいたしません。しかしながらどつちかというと盛んにやられたときよりは、やや少くなつておるように思います。実情を見まして、できるだけ早くしたいと思います。
○足羽説明員 機雷の問題について、今藪谷営業局長から御答弁があつたのでございますが、私の知つております範囲で補足的な御説明を申し上げたいと思います。たしか七月は発見された機雷が一個かと思うのでありますが、夜間運航をふやす問題につきましては、いかにして夜間運航をふやし、全体としての航送力を増すかということについて、海上保安庁ともいろいろ協議をいたしております。現在の実情はたしか十三運航いたしており、九月以降になりますと日照時間が縮まりますので、その点から見ると、十一運航くらいにだんだん減つて参る。また種ばれいしよの輸送がやはり九月ごろから内地に対して始まりまして、そのために特にこの点をやらなければいけないというので、大体十六運航したいという計画であります。そこで十六運航するにはどうしたらいいかということで、いろいろ海上保安庁とも折衝いたし、また国鉄自体としていろいろな対策も考えております。そこで連絡船に対する防護設備を、国鉄としていろいろ考えております。また運航時間を延ばすためには、監視を十分にしなければいかぬというので、現在は実働している監視船が二隻あるそうでございますが、これを最近六隻にふやそうというふうに、たしか海上保安庁と話が進んでいるように私承知いたしております。なおレーダーをとりつける、あるいはヘリコプターを使用するとかいう問題も、いろいろ検討されておるのでありますが、これはいろいろな関係並びに予算の関係で、なかなか話がはかばかしく参りません。そこで監視艇をふやすことと、それから船自体の防護施設をいたすこと、そういう点をいろいろいたしまして、はつきり百パーセントに安全だとは正確には言い切れぬわけでありますが、実際問題としてはほとんど支障がないということが言えるのではないかというので、そういう点を考慮いたしまして、監視艇の増備等と相まつて、九月の初めからできるだけ十六運航をするようにやろうということを計画もいたし、努力中のように私承知いたしております。
○江崎(一)委員 関連して一つお伺いしたいのですが、今までに青函連絡船の航路で機雷がどれくらい発見されたのか、その点がわかつておつたらお知らせを願いたいと思います。
○足羽説明員 実ははっきりした数字を私今記憶していないのでございますが、最近はほとんど出ていないようであります。
○江崎(一)委員 過去においてはどうですか。
○足羽説明員 その前の数字も実ははつきり知らないのでございますけれども、季節的に海流の関係がかわるのだそうでございまして、だんだんその危険性は少くなる。たしか春から夏にかけては、海流の関係で向うの方に機雷が流れる危険性が相当あつたのでありますが、はつきりした数字を記憶しておりませんので、ちよつとここで申し上げかねますが、御了承願いたいと思います。
○江崎(一)委員 政務次官と監督局長が来ておられますので、この際国電の事故に問題についてお伺いしたいと思うのです。さきに桜木町で実に大きな事故を起して、そのために百数十名以上の犠牲者が出たのでありますが、これを電気技術的に見るとまつたく同じ状態—条件は多少違うかもしれないけれども、同じ状態で神戸事件が起つております。また最近の新聞の報ずるところによると名鉄で起つております。これを見ますと、桜木町のこの経験が、あとの設備の改善に何ら寄与しておらなかつたというように考えられるのでございますが、その点について、神戸事件並びに名鉄の事件についで、その詳細を御報告願うと同時に、監督局並びに監督官庁としての考えをひとつはつきりしておいてもらいたいと思います。そうしませんと、国鉄がこれからどんどん電化されて行きましても、これでは国鉄に安心して乗れないことになりますので、その点当局の御見解をお話し願いたいと思います。
○關谷説明員 私が御答弁申し上げるといいましても、ちよつと申し上げかねますが、監督官庁といたしましては、極力こういう事故のないように、いろいろ技術的な改善その他を加えるように、監督をして行きたいと思つております。
○足羽説明員 ただいまの御質問に対して、突然でございますので、実は正確な御返答はちよつといたしかねるのでございますが、神戸の事故の場合は、電流が上のパンタ・グラフから屋根を通り、車の側を通つておりますが、その電流を通ずるコンジット・パイプが屋根の上にありまして、そこの下の部分が約十センチと四十センチぐらい、ちようどこれくらいだけ焼けたのであります。それに対する発電機の処置あるいは車掌の処置は非常に適切でございまして、横浜の事件の場合と原因を異にし、あるいはそれに対する処置もはつきり違つておりまして、神戸の場合にはたしか重傷が一名と、あと軽傷が十数名—もうちよつとあつたかと思いますが、その重傷も実は自分で窓から飛び出して、あとからおりた人の下になつて足腰を骨折された、たしかこういうふうな重傷でありまして、その方も入院されて爾後経過はいいように私聞いております。大体そういう経過でございますが、その原因につきましては、この前の桜木町事件とはつきりその内容についても違つておりまして、その当時ちようど私の方の保安課長が神戸の方に出張いたしておりましたので、すぐ原因の内容について調べさしたのでございますが、原因についてはもちろん将来の問題として、その原因の、いろいろな周囲の状況なりを十分調べる必要はあるかと思いますが、原因それ自体としては非常に単純なものでございます。 それから名古屋鉄道の事故は実はまだ私、その内容の報告を受けていないのでございますが、車の下の部分が過熱をして発火をした。それに驚いて乗客が外に出ようとして、そうしてけがをしたという事故でありまして、この点についてはなお詳しく調べたい、こう考えております。
○江崎(一)委員 条件は違うと思いますが、とにかく検車規定の問題に狂いはないか、あるいは規定がはつきりきめられておつても、それが実際に行われていないのではないか、こういう点について懸念があるように思うのでありますが、その点は監督官庁としてどういうふうな御見解でしようか。
○足羽説明員 神戸の事件につきましては、その車はきわめて最近、七月に入つてからと思いますが、全体の検査をいたしております。ちよつと名前は忘れましたが、たしか八千キロぐらい—ある一定の期間をおいて必ずいたす検査でありますが、そのときには全然支障がないということで、事故のありました部分についても検査を終了いたしてあつて、検査の点についても遺憾はないようでございます。なおコンジツト・パイプの発熱した部分の材料を取寄せて調べてみたのでありますが、これも、戦争前の材料でありますので、現在の状況から見ると非常にいい物を使つておつて、なぜそこのところで過熱をしたかという点が、ちよつとはつきりしないようであります。ただ電流の外をおおつておるゴムの被覆の部分が、少し風化しておつたのじやないかというような点があるようでありますが、そういう点について調べております。 それから名鉄の電車の方につきましては、今申しましたように、私まだ詳しい報告を受けておりません。今調べ中でございますので、ちよつとはつきりしたことは申し上げかねます。
○大澤委員長代理 本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十二分散会