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10回国会両院1951/03/13

両院法規委員会 第5号

発言数
14
登壇者
4
会派数
3
開催日
1951/03/13

会議録

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) ただいまから両院法規委員会を開会いたします。  参議院の法制局でできました議案の撤回及び修正に関する案が、この前から議題になつておつたのでありますが、それにつきまして衆議院の委員部長、法制局部長、参議院の委員部長の意見を承つたのであります。それに参議院の法制局の意見、この四つの意見を承りますと、衆議院の委員部長、参議院の委員部長及び衆議院の法制局部長の意見が大体一致しておるのでありまして、参議院法制局の意見と違つておるのであります。私の記憶に残つておりますところをごくかいつまんで御報告申しまして、それがもし間違つておりましたら御修正願いたいのですが、そうでなかつたら、それをもとにして皆様の御意見をあとで承りたいと思います。  まず衆議院委員部長の意見を申し上げます。現行国会法第五十九條の解釈で、一院の議決を経た議案については、修正も撤回もできないことになつている。改正の趣旨は——改正の趣旨というのは、参議院の法制局でできた案のことを言つております——政府優越主義の旧憲法へ後退するものであり、また後議の議院の議題となつている議案についても、両院の承諾を得て撤回できるとすると、先議の議院で修正可決した場合、特に内閣提出議案と、議員提出議案とを二者併合して一議案とした場合に、原案がどれであるか、原案の提出者がだれであるかの疑問を生じ、この点から承服できない。次に参議院委員部長の意見は、現行国会法第五十九條については三つの解釈か存在し得るが、旧議院法からのいきさつもあり、われわれとしては一院を通過した後は、修正も撤回もできないという事務の取扱いをしている。改正の趣旨はきわめてまれな場合に利益があるかもしれないが、右のように取扱うことによつて、内閣の議案提出を愼重ならしめる利点があり、また国会の議決権を尊重する立場から、特に議員提出増加の傾向にある今日、あらためて勧告案のように改正する必要はない。要するに現在は改正の時機でなく、いま少し慣例にまつべきである。第六十條の二の議院提出議案の撤回については、もう少し研究したい。それから衆議院の法制局の部長の意見、これは第一回に述べられた際は研究未了である。修正と撤回とを区別して考え得る。撤回については勧告案の趣旨でけつこうだと思うということを述べられましたが、その後二回目の説明では、衆議院の委員部長の説とはほとんど同じであつたと記憶しております。それから参議院の法制局の意見は、現行国会法第五十九條では、一院の議決を経た議案については、修正も撤回も許されない旨が必ずしも明瞭でない。憲法が内閣に議案提出権を認めておるところから、一院の議決を経た議案についても、その修正、撤回に関し、内閣にある程度のイニシアチーヴを與えても、それが国会の承認を條件とする限りは、何らの国会の議決権を軽視するものではなく、その必要な場合もあろう、ただ修正も認めることは、事務手続上複雑な問題を生ずるので、それを避けたものである。以上が二局二部長の意見であります。前に申しましたように、大体から申しますと、参議院の法制局以外は修正も撤回もできないということに、現在までは取扱つて来ておるのであるから、ことさらに今條文をいじつたりする必要はないではないかという意見のように承つたのであります。これは私の記憶であります。御参考までに申し上げまして、この問題についてどうとりはからつたらいいか、御協議願いたいと思います。御懇談願いましようか。速記はいかがいたしますか。

高橋英吉自由党

○衆議院両院法規委員長(高橋英吉君) 速記はいいでしよう。

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) それでは速記をやめてください。     〔速記中止〕

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) 速記を始めてください。

佐瀬昌三自由党

○委員(佐瀬昌三君) 本問題については、多数説が、現国会法第五十九條の解釈上、議案の修正、撤回は、後議の議院に係属した場合には不可能だという解釈が一般である。しかしまた事実上の取扱いも、これを確認して、一種の慣行とされておるというような事態にかんがみまして、これを修正して、後議の議院に係属した場合に、なお修正、撤回ができ得るとする必要性もないという点も同時に勘案して、本問題に対する研究は、一応この程度で終了し、将来の事態のいかんによつて、さらに取上げるということに扱われたらいかがかと思いますが、この点をお諮り願いたいと思います。

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) ただいま佐瀬君から御意見がございましたが、どなたか御意見ございましたら……。

大野幸一日本社会党

○委員(大野幸一君) 参議院側としても、今の御意見に同感であります。

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) 大野君から賛成の御意見がございましたが、皆さん御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) それでは御同意のものと認めまして、そういうことに取扱います。ちよつと速記をやめてください。     〔速記中止〕

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) 速記を始めてください。

大野幸一日本社会党

○委員(大野幸一君) 先般参議院の議院運営委員会におきましてこういう意見がありました。このごろ頻繁に法律に基いて国会に報告または意見を提出する場合がある。たとえば証券取引法百七十九條の第一項には、「証券取引委員会は、大蔵大臣を経由して、国会に対し、毎年この法律の施行の状況を報告しなければならない。」第二項に、「証券取引委員会は、大蔵大臣を経由して、国会に対し、この法律の目的を達成するために必要な事項に関し、意見を提出することができる。」こういう法律がありまして、これは私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の第四十四條にも同様な規定があるのであります。そのほかにもあるようでありまして、国会がこの報告もしくは意見の提出を受けたときの処置に関し、国会法にいまだ何ら規定がないために、これらの場合にいかに対処するかということに対して、適当に事実上取扱つているだけで、法規に基くことができないので、参議院議院運営委員会では、両院法規委員会において至急に研究して、その結果を勧告してもらいたいという意見でありました。そこでこの点を当委員会において取上げてもらいたいと思うのであります。同様に、手近なところでは、本委員会の勧告案は議長に提出いたしまするが、その内容によつては、これをたとえば所管の委員会に付託し、そこで審議を開始するというような場合も想像されます。従つて報告、意見、勧告に対する国会の受入れの法規についての研究を、至急する必要があると思うので、この旨を提案いたします。

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) ただいまの大野君からお述べの問題につきましては、昨年の暮れごろの委員会におきまして、協議の事項になりまして、当然両院法規委員会として取扱わなければならない問題であるから、取扱うことにしようということにつきまして、全員の意見の一致を見た次第であります。つきましては特に大きな問題でもあるし、急ぐ問題でもありますので、次の委員会の際に、両院の法制局及び両院の事務局の今日までの取扱いぶり及びこれに関する意見などを承つたらいかがかと思いますが……。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) それではそういうことにいたします。  それから継続審査の問題につきましても、この委員会において取扱おうということに一応昨年の委員会で話合いができておるのでありまするが、ただいま大野君の提案された問題を先に取扱うことが適当だと思いますし、今そういう御決定もあつた次第でありますから、継続審査の問題は、また後日適当な機会に取扱うことにして、あとまわしにしたらどうかと思いますが……。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹下豐次緑風会

○会長(竹下豐次君) そういうことに取扱うことにいたします。  ほかに何か御意見ございませんでしようか。——それでは本日はこれで散会いたします。     午後四時四分散会

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