食糧管理法の一部を改正する法律案両院協議会 第3号
- 発言数
- 23 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1951/05/08
会議録
○議長(野溝勝君) これより本日の協議会を開催いたします。国会法第九十條によりまして私が本日の議長を勤めさせて頂きます。昨日の協議会におきまして、政府から資料の提出を求め、説明を聞いた上で更に協議をすることを決定していたのでありますが、本日はこの決定に従いまして運営いたしたいと存じます。 政府から提出されました資料はお手許に配付してありますが、農林大臣及び安孫子食糧庁長官が出席されておりますから、先ず資料その他について説明を聞くことにいたしたいと思います。 では政府より説明を願います。
○政府委員(安孫子藤吉君) お手許に配付いたしました資料についての御説明を申上げます。 最初に昭和二十六年四月以降の輸入見込というものがございます。これから先に御説明いたします。これは会計年度で以て大体来年と申しますか、四月でありますからすでに開始されました本会計年度におきまする輸入の見通しがどういうことになろうかということの総計でございます。 最初に「本年四月以降来年三月迄の輸入見込は次の通りである。」これは到着で見ております。これだけのものが到着をするという数字でございます。 ━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━。附加えて申上げますが、この国別、時期別並びに品種別数量の内訳も詳細できておりまして、この点については関係方面とも打合せを遂げまして了解を得ておる数字でございますので、その点を附加して置きたいと思います。 その次は一九五一アメリカ会計年度の需給計画でございます。これは昭和二十五年の七月一日、昨年の七月一日から本年の六月三十日までの需給計画でございます。個々の数字の基礎になりましたものは、二月までは実績をとつております、三月以降は大体の想定でやつております。 供給の面で申上げますと、去年の七月一日の持越高が国内産については百七十万四千トン、輸入分については百十一万二千トン、合計いたしまして二百八十一万六千トンの持越になつております。勿論会計といたしまして昨年の七月一日に持越しましたものは、このほかに「いも」類の関係、澱粉の関係或いは雑穀の関係等いろいろの雑品がありましたけれども、この際御判断に御便宜のようにそうした雑品は全部落しまして、米麦のみを摘出いたしましてこの需給計画を立てております。二百八十一万六千トンの昨年の七月一日に持越があつたのであります。 次に買入及び入港でございますが、国内産のものについては、五百二十六万八千トン、これは昨年の米、御承知のように二千七百五十万石程度にこれを見ております、それに本年の六月に政府が買う見込の麦というものを入れまして、五百二十六万八千トンという買入見込です。到着のほうは外米の、外国の、輸入物の到着は二百五十三万トン、合計いたしまして七百七十九万七千トンの買入入港がある。総計いたしまして合計で供給力が一千六十一万三千トンであります。 次に需用のほうでありますが、主食用は七百五十六万三千トンと推定をいたしました。これは二月までは先ほど申上げましたように、配給の実績をとりまして、三月以降は若干手直しをいたしております。と申しますのは、配給辞退その他の傾向が最近特に顕著になつておりますので、その事情を織込みまして総計いたしました。例えて申上げますならば、三月は普通の計算をいたしますると三十万二千トン近くになるわけでありますけれども、これを二十万七千トンに見ております。又四月は二十四万四千トンというふうに見込んでおります。五月は計画数量三十三万トンでありますが、実際は二十四万三千トン程度である。六月は三十二万トンの計画に対して二十四万三千トンである。この辺の見込は県ごとに細密なる打合せをいたしました結果、この数字を出しておるのであります。そうした総計が三月以降の分についてはございますが、それを総計いたしまして七百五十六万三千トンの需要を見込んでおります。 次に個有用途でございますが、これは米九万九千トン、これは酒であります。次の五万四千トンは主として小麦、澱粉、四万五千トンは、うち三万三千トンはビールであります。ほかにイースト、麦芽糖があります。次の裸麦一万トン。輸入物では米の八万七千トンでございますが、これはブロークン・ライスであります。配給に使いませんブロークン・ライスであります。いろいろ加工原料に使う予定をいたしております。それから小麦の七万九千トンはカナダの特殊な麦でありまして、味の素の原料に使います。大麦の五千トン、合計いたしまして十七万一千トン、総計で三十七万八千トンであります。 次に輸出がございますが、米の一万七千トン、これは朝鮮向であります。これは返つて来るものであります。返つて来ますものは供給力のほうには加えております。それから小麦二万五千トン、これは台湾と沖縄向のものであります。これは供給力には入つておりません。大麦二万九千トン、これは朝鮮向でありまして、こんは、やはり返つて来るものですから供給力のほうに織込んでございます。総計七万一千トン。なお、ここにロスを見ましたが、このロスは三月までは実績をとりました。三月までの実績は、公団の各月の実績を集計いたしまして、ほじいたのでありますけれども、大体平均をいたしますと一%程度あると存じております。四月以降は想定であります。なお四月以降は組替えられました民営の卸機関等ができて参りましたので、若干このロスを多く見る必要があるだろうという考え方で三%と見込んでおります。そういたしますと、需要の総計が八百十六万一千トンございまして、差引き七月一日の持越が二百四十五万二千トンに相成る次第であります。休会前の国会に需給推算を出しまして御審議を願つたのでありますが、その際の七月一日の持越は、米麦だけを拾いますと百九十二万五千トンになつております。全体の数字が二百何万トンであつたと思いますが、その前に国会に出しましたのが二百二万七千トンという資料が出されております。七月一日の想定持越二百二万七千トンであります。このうちには雑穀五万トン、大豆三万六千トン、豆類一万六千トンというものがございましたので、それを差引きますと、只今申しましたように七月一日の持越が百九十二万五千トンであつたのでありますが、その後いろいろの事態の変化によりまして、かような数字が、現在御審議願つておりまするような数字が確実なものであるというふうに考えまして、提出いたした次第であります。結局二百四十五万二千トンと、前に御提出いたしました百八十二万五千トンの差、五十二万七千トンという手持増は、配給辞退が主としてここに積み重なつて来たものであります。そのほか麦の新麦の買入も若干見込みまして、この手持増が出ておるわけであります。 次は最近における主食の実効価格の推移でございます。これは東京都のC・P・Sから取つたのでありまして、全国の主要都市についての実効価格の推移はございますけれども、煩瑣に亘りますので、大体大同小異でありますから、東京都の分を一応御提出をいたしたのであります。一番最初と一番しまいのところだけを申上げて見ますと、二十四年の六月に精米の公定価格が一キロ四十円五十銭でありました。当時の闇価格は百六十二円七銭でありまして、実効価格が百三十六円九十五銭であります。それが月々変化をいたしまして、二十六年三月、一番新らしいところでは、公定価格が五十一円五十銭に上りまして、闇価格は百七円三十八銭に下りまして、実効価格が六十一円七十六銭という数字になつております。小麦粉は同じように、二十四年の六月に公定価格は四十円五十銭でありまして、闇が九十七円十銭、実効価格が四十二円九十八銭でありました。最近は、三月において公定価格が四十二円五十銭、闇価格が同じ、従つて実効価格も同じという数字になつております。押麦は小麦粉に比べますと、若干価格の差がございます。二十四年六月は、公定価格が三十八円四十銭、闇価格が百三十四円五十七銭、実効価格が五十九円四十七銭、二十六年の三月は、公定価格が四十円、闇価格が五十七円八銭、実効価格が四十円六十三銭、闇価格と公定価格が順次接近をして参りまして、実効価格が著しく低下しておるという経過がはつきりいたしております。 それから最近の配給辞退の状況、「麦類の配給計画と実績」という半ぴらの紙がございますが、一月は小麦粉及びその製品については、計画として十九万八千トンで、実績が八万八千トン、十一万トンの配給辞退という形になつております。精麦が九万九千トンの計画に対して実績が六万七千トン、配給辞退が三万二千トン、合計して二十九万七千トンの計画に対し、十五万五千トン、配給辞退が十四万二千トンという厖大な数字になつておりますが、これは一月という消費に関する特殊な月日がありますので、一律に出すわけに参らなかつたのでありますが、さような実績になつております。二月は計で申しますと計画が二十七万六千トンに対して、十九万七千トンの実績でありますから、七万九千トンの配給辞退であります。三月は三十万八千トンの計画に対しまして、二十二万八千トンの実績でありますから、八万トンの配給辞退という状況になつております。 御提出をいたしました資料についての概略の御説明を申上げました。
○議長(野溝勝君) 質疑を願うことにいたします。
○田中啓一君 質問というよりも、昨日以来問題になつておりますのは、専ら輸入計画の前途、計画通り行くか行かんかということであるようでありますが、その裏付になつておりますのは、世界のこの穀物の需給関係といいますか、日本に対する輸出がどうなるか、こういうことではなかろうかと思うのでありますが、まあ大要の説明で結構でありますが、或いは又感じでも結構でありますが、御説明願いたい。
○政府委員(安孫子藤吉君) 世界の穀物情勢全般についての詳細な資料は遺憾ながら私どもといたしましても手持をいたしておりませんので、断片的な情報並びに司令部を通じましての大体の見当というようなことで見当をつけるよりほかなかろうかと思つております。その点については先ほど申上げました昭和二十六年度の輸入計画を見込みます際に司令部の関係方面とも十分折衝いたし、又意見の交換もいたしまして、この先ほど御説明を申上げました数字を固めて参つたのであります。従つて、こうした数字は大体可能であるということがはつきりいたしております。特にアメリカのものにつきましては、私どもの感じは相当甘く見ております。若干内容に亘つて申上げますると、━━━━━━━━━━━━━━━━━穀物の全般的の見通しは大体そんな程度であります。
○片柳眞吉君 今日の読売で見ると、ガリオアで四十万トン程度のものはむずかしいんでございますか。
○政府委員(安孫子藤吉君) ガリオア問題でありますが、一時新聞等にアメリカ会計年度で来年度もガリオアが存続するという記事が一応出たと思います。併しその後黄田君たちがニューヨークに行つておりますので、その辺の情報も入つて来ておりますが、只今のところはガリオアは来年はないと考えるのが差当り適当じやないかというふうに考えております。大体そういうふうな状況のようであります。従つて只今申上げました二十六年度の輸入行画等もガリオアなしでやるという数字であります。又弾きました外貨予算もガリオアなしでやるという前提でやつております。
○片柳眞吉君 七月以降ガリオアはむずかしだろうということですが、六月までのガリオアの残が食糧に当てられるということも問題だと聞きますが……。
○政府委員(安孫子藤吉君) 六月末までのガリオアのズレが二十万トンちよつとあつたかと思います。それを明年度に繰越して使おうという考えでおつたのであります。お話のようにその点がいろいろ問題がありまして、まだはつきりした結論は聞いておりませんけれども、暫らく保留をされるということになつておると思います。それとからみまして、主食の民貿による輸入を、司令部といたしましては多少ガリオアの残もあるから、民貿の分は一つも入れなくてよかろうということで話は済んでおつたのであります。今のような情勢もありますので、ガリオアの分の食糧への使用は暫らく先の問題として、差当り民貿で主食の分を入れようということになりまして、ここに一つ資料が出ておりますが、十九万トンの民貿による輸入というものは認められる段階に行つておるわけであります。
○議長(野溝勝君) 関連して大臣に一応聞きたいのですが、今の片柳君の質問中ですね、特に黄田君から政府に対してガリオア資金の四千万ドルを食糧の四十万トンですか、四十万トン購入の交渉をして頂くということになつておるのですが、そういう経緯については、あらかじめ日本政府と大体打合せをしたことだと思いますけれども、その間、大臣と出先の方面との連絡はどうでありますか。
○国務大臣(廣川弘禪君) 司令部を通じて連絡があつたそうですが、まだ正式に連絡はないのであります。
○議長(野溝勝君) それと、もう一つお聞きして置きたいのですが、そういうことでありますると、大臣の今の答弁によりますると、安孫子長官の決定的な御説明と大臣の答弁の内容とは、そこに少しの違いがあると思うのです。ですから、黄田君から来た意見といいましようか、考え方というものは、どの程度まで真相かということが、私どもとしてはこの審議の上に問題になつて来ると思うのでありますが、そういう点について、安孫子長官として連絡上のことをもう少し詳しくお話願いたいと思います。
○政府委員(安孫子藤吉君) 黄田君のほうからは私直接聞いておらなかつたのであります。司令部を通じての話でありまして、又そのほうの情報と、在外事務所のほうからの状況の見方の違いもあるかと思います。その点、事務的に若干手落ちがあろうかと思います。もう少し司令部と連絡をとりまして、この間のいきさつをはつきりいたしたいと思います。
○片柳眞吉君 悲観論でもないのですけれども、今長官から話がありましたが、今読売新聞の記事から見ますと、ガリオアでも食糧の輸入はむずかしいとなつておる。それから小麦協定に参加しておる国に対しても、アメリカは協定に参加している国に対しても簡単には米の輸出はしないということになつております。ですから、やはりその辺は、そう楽観論はちよつと早いのじやないかというような感じがするんですが、この辺どうですか。
○政府委員(安孫子藤吉君) 只今お話のありました点、一時は私も非常に心配いたしました。アメリカの国内における輸送の逼迫、それから穀物の輸出に対する制限等々の措置が行われましたことを承知いたしております。その後、具体的にその諸法令がどう運用されておるかということについて、実は只今のところ確実な情報を得ておりませんので、はつきりした御返事はできませんが、一時に比べますと全般的な情勢が、相当落ちが来ておる。穀物の価格等も相当横這いであります。アメリカのストックの状況等から考えますれば、この程度の輸出というものは、関係方面でも言つておりまするように十分できるであろうというような見通しの下に、輸入計画を立てておりますので、いろいろ問題があろうと思いますけれども、只今申上げましたような輸入数量につきましては、これはそう問題はないのであります。それから御承知のように船価が上つて来ておつたのでありますが、これが最近におきましては相当下落ちをしておる、輸送賃も下落ちをしておるという状況でもありまするので、一時に比べますと状況は好転しておるというふうに考えております。お尋ねの趣旨にはつきりしたものではございませんけれども、大体私の見ておりますところはそんなようなところです。
○片柳眞吉君 契約のキヤンセルが相当多いというようなことをちよつと聞いておりますが……。
○政府委員(安孫子藤吉君) タイ米の関係は、━━━━━━━━━━と申しますのは、タイの国内におきまする金融が、政府資金は余り出さないために、精米者の現地からの買付が相当遅滞しておる。又できましたものを、イギリス等が相当現地に人を駐在させてできたものを右から左に船積をさしておるというようなために、日本向のものが遅れておるという実情がございます。併しタイ側といたしましても約束の分は日本には必ず出すと言つておりますし、━━━━━━━━交渉の余地はまだあるというふうに承知をいたしております。ビルマのほうは一時考えましたものよりも若干いい状況にあるのであります。尤もあの辺の地帯の状況の変化もあろうと思いますが、さようなことに考えております。
○片柳眞吉君 要するに、食糧問題ですから、やつぱり愼重な立場から私は申上げておるので、今日の読売新聞ではとにかくいいニユースじやないから……。少くもガリオアでやることはいかん。それからやはりキヤンセルも相当ある。或る程度輸入が抑えられておる。それからシヤムの八十万トンに対してもまだ三十万トンしか入らん。外米の買付もやはり相当の困難性もありますから……。
○倉石忠雄君 議長、懇談されたらどうですか。
○議長(野溝勝君) 別に質疑もなければ懇談に移りたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(野溝勝君) 懇談に入ります。 午後三時五分懇談会に移る ————◇————— 午後三時五十一分懇談会を終る
○議長(野溝勝君) 懇談会を終ります。先ほどの安孫子長官の説明中、昭和二十六年四月以降の輸入見込に関する点は、会議録から削除いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(野溝勝君) 御異議ないと認めます。つきましてはその取扱は議長にお任せを願います。 なお本日協議会を開きまして、昨日来の議案に基き種々審議を重ねたのでございますが、事態の変化がこれといつて見当りませんので、本日はこの程度で散会をいたしまして、明後日、十日午後三時から会議を開くことにいたしたいと思います。散会をいたします。 午後三時五十三分散会