労働委員会 第5号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1951/02/19
会議録
○委員長(赤松常子君) それでは只今から労働委員会を開会いたします。 前回の委員会におきましては、二十六年度の労働省所管の予算に関し、労働大臣の説明を求め、これについて各委員から質疑があつたのでございますが、各局に亘る詳細の説明は、時間の関係上延期いたし、別に取計らうことになつておつたのでございます。労働省関係の予算で特に重要性を持つておりますのは、職業安定局並びに労働基準局の予算でありまして、只今申上げました予算説明の取扱につきましてはの安定行政並びに基準行政を議題とする次回以後の委員会におきまして取上げるのが運営上便宜ではないかと思います。さよういたしますことに御了承願いたいと存じます。 これより本日の日程に入りたいと存じますが、この際皆様にお諮り申上げたいのは、前回より炭鉱ストの問題が委員のかたの関心を集めて参つておりましたので、先ずこれについて、その後の経過の説明を求め、そのあとで日程表に従つて審議を進めたら如何かと存じますが、これについて何か御意見ございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤松常子君) ではさよう取計らいまして、炭鉱ストのその後の経過について、労政局長の説明をお願いいたします。
○政府委員(賀來才二郎君) 今度のストライキは、昨年の四月、十二月におきまする賃金協定が基準日が来ましたので、この更改を中心とする紛争であつたわけであります。従つて各組合は昨年の十二月の初めから要求を出しまして交渉に入つたのでありますが、もう一つの特徴といたしましては、昨年の協定は統一交渉に基きまする統一賃金でありまして、一応基準を坑外夫二百十六円というところに置いておつたのであります。併し今度の交渉は、各企業別に行われておりまして、各企業別に要求も出され、又交渉が行われておつたのであります。大体の要求は、企業別でありますので、各社一致しておりませんが、主要なる四社、即ち三井、三菱、井華、北海道炭鉱、この四社が先ず中心になりまして、これと分れまして古河と常磐が別に交渉をし、更にその他の炭鉱におきましては、九州九社が連絡を保ちつつ別に交渉する。山口地区、常磐地区も又別に地区の連絡を保ちつつ交渉をする。この外に日本鉱山連盟、鉱山組合連合会ですか、日鉱というのがありまして、これは炭労とは別でありまするが、これも又別途交渉を持つたという形で交渉が開始されたのでありまして、三井その他四社の要求は、坑外夫一かたあたりが大体高いので三百三十円、低いので二百九十円くらいというところで要求が出されたのであります。さような形において各企業別に交渉が持たれたのでありますが、組合は炭労を中心といたしまして、相互に連絡を保ち、特に四社の三井、三菱、住友、井華及び北炭は、四社共鬪という形において炭労はこれを集約し、経営者側におきましては石炭連盟が中心になりまして相互連絡を集約いたしておつたのであります。 問題の最も中心になりました点は、一つはベース二百十六円即ち五千四百円ベースを大体四〇%あたりに持つて行くという点と、もう一つは、基準作業量をどうするかという点であります。基準作業量は、前回の協定におきましては採炭夫一人当り一日四・五九トン、総平均にいたしますと一人当り一カ月九トンという程度のものであつたのでありますが、これを基準にして五千四百円となつておつたのであります。その後労働者の能率が上りまして、現在十二月末の状況におきましては、大体十一トン近いところに行つておりました。組合側は、ベースを上げるのみならず、このベースは上りましても基準はやはり前の基準で上げるべきだ。経営者側は、ベースは仮に上げましても基準はやはり最近の基準によるべきだという争点が、これが一番むずかしい争点になつておつたわけであります。その後十二月から一月にかけて交渉いたしましたが、妥結の見通しが付きませんでしたので、組合側は二月七日から先ず四社の同盟罷業に入つたわけであります。続いて九州の九社が同盟罷業に入つたのであります。政府といたしましては、今度の争議は、只今申しましたように協定を更改するという純経済的な闘争でありますと共に、その運動の実態を見ましても、背後的な、政治的な性格というものがないと見ておりましたし、昨年の三月鬪争以後組合の健全化いたしますに従いまして、政府といたしましては、でき得ればさような紛争は労資の自主的な解決によるという慣行を確立したいという考え方も持つておりましたし、更に労資とも今度は、昨年は実は強制調停等の手段をとつたのでありますけれども、その経験からいたしましても、今度は是非とも自主的な解決をして行きたいという希望もありましたので、この紛争状態につきましては、見送つて来ておつたわけであります。ところが争議が、ストライキが始まりましてから約一週間ぐらいたちました即ち十二、三日になりますと、貯炭の状況が全体としてはそれほど逼迫はいたしておりませんでしたが、九州地区の電気或いはガス、コークス等に部分的に相当逼迫した状態が出て参りました。このまま放置することは全体の産業にも影響を及ぼす慮れがあるに至りましたので、十三日だつたと思いまするが、労働大臣世びに通産大臣は両者の代表を招致いたしまして、速かに自主的な解決を図つてもらいたい、どうしても自主的な解決がむずかしいというならば中労委の中山会長を交えて交渉打開の方法について相談をしてもらいたい、こういう申入れをいたしました。これに対しまして両者とも政府の示唆は諒とするけれども、更に一層相互の交渉を早めて解決に努力したいということで別れました。その後やはり政府はそのままの状態を見送つて、静観しておりました。勿論貯炭の状況、交渉の進行状況等については、常時これにタツチしておりまして様子を慎重な態度で見守つてはおつたのであります。ところが漸く三日前に三井が妥決をいたしました。これは妥結と共に直ちに争議中止の命令を出しまして、土曜日の三番方から就業をいたしたのであります。その日に常磐炭鉱はストライキに入る予定でありましたのが、同じく妥結をいたしましてこれはストライキに入らずに済みました。なお翌日日曜日に三菱が妥結をいたしまして、これは日曜日の一番方から就業をいたしました。今朝五時半に住友、即ち井華が妥結をいたしまして、これは今朝の一番方から入るということになつておるだけでありまして、先ほど申しましたように、この四社共鬪と離れておりました古河は、これは三井の妥結いたしまする前日であつたと思いまするが、妥結をいたしまして、その前日から就業をいたしております。今四社共鬪のうち、残つておりますのは北海道炭鉱だけであります。北海道炭鉱は、特に今争点になつておりますのは、生産基準量の点が争点になつております。非常にむずかしい状態に入つておるわけでありまするが、なお本日の状況を更によく観察をいたしておきまして、適当な処置、即ち速かに解決するように努力を、協力をいたしたい、かように考えておる次第であります。その他の九州の九社につきましては三菱が妥結をいたしますと共に、昨日あたりから具体的な交渉に入つておりますので、我々の見ておりますところでは、本日一ぱいで大体妥結するのではないか、かように考えておる次第でございます。 以上大体の経過御説明申上げました。
○委員長(赤松常子君) 只今炭鉱ストの問題についてほかに御意見なり御質問なりございましたら御発言願います。
○山花秀雄君 ちよつとお尋ねしたいのですが、解決の大ざつぱな条件を御説明願いたい。
○政府委員(賀來才二郎君) 大体基準は、先ほど申しましたように、昨年の基準は坑外夫一人当り二百十六円、生産基準量は、採炭夫一人当り四・五九トンというのであつたのでありますが、三井の解決条件は、坑外夫一人当り二百七十二円、これはこのほかに二千四百円の生産奨励金と申しますか、賞与金を三カ月分として出す。基準作業量は一月——三月は十月——十二月の実績の九二%、四月から十二月は実績の一〇四%、こういうことになつております。同時に従来出しておりました精勤賞与平均一人十九円、生産賞与平均二十円というものを廃止いたしております。この計算で行きますと、坑内夫は四百五十九円になります。三菱は坑外夫二百六十七円、坑内夫が四百五十五円であります。井華は坑外夫二百六十七円、坑内夫四百五十六円、三菱の賞与は十——十二月の一〇〇%に達したものは月三百円から始まりまして最高八百十円とまりであります。それから井華のほうは、基準量は七月——十二月の九八%、これを一〇〇%達したものが四百円から始まりましてトンにつき三十円を上下いたします。最高は九百円どまりであります。北海道炭鉱は、現在坑内夫四百五十六円、鉱外夫二百六十六円というのが会社側の最後案であります。生産基準量は一月——三月の間は十——十二月の九七%、四月から十二月が一〇〇%といたしまして、一〇〇%形足したものが四百円、トン当り三十円ずつ前後上下いたしまして、最高五百二十円どまり、これが会社側の最後案であります。先ほど申しましたようにこの基準量の点について主として問題があるようであります。
○山花秀雄君 何かあとから経過の資料は作られそうですか……。それを頂くことにしまして、質問を打切ります。
○一松政二君 今伺つただけではちよつと素人わかりのしにくい点がある。坑内夫、坑外夫の大体極く真面目に働いた人は、大体一カ月二十五日程度働いたとしてどのくらいの收入になるのですか。
○政府委員(賀來才二郎君) この点は非常に炭鉱の賃金制度が複雑でありまして、この協定の数字だけから計算することは困難であります。組合に聞きましてもよくわからんと申しますし、使用者側もよくわかつていないようであります。これをどうして、いや二円上げろ、五円上げろと言うのか我々もよくわからんのでありますが、ざつとした計算を申上げますと、現在五千四百円べ一スで支払実額で総平均九千二百円程度になつております。それが今度はこの協定によりますと大体総平均いたしまして千円前後收入増といいますか、支払額増という見通しをつけでおるわけであります。坑内夫は総平均いたしまして一万、今までの基準でありましたならば一万五百円前後で、坊外夫が八千円を越した程度であつたわけであります。それが恐らく坑外夫におきましては八百円前後、坑内夫が千百円前後收入増ということになると、我々といたしましては推定いたしております。
○一松政二君 何だかどうも局長もよくわからんと言うし、私がわからんのは当然わからんはずですが、何か新聞で見るとですね、経営者側と従業員のほうとの要求に非常な開きがあるように最初見えたのですが、今のお話ですと、約一割くらいの收入増で落付いているように見えるのですがどうもあの基準では非常に何だか開きがあつて、歩み寄りにくいような不当な要求であるのか、或いは不当に低いことを言うておつたのか、第三者から見ると一つもわからんのですが、要求と今の妥結点との開きは、一体素人わかりのするように言つたらどういう程度になつておつたのか、それを承わりたい。
○政府委員(賀來才二郎君) これは我我も、或いは組合も使用者も、大体ざつと当ります点は、坑外夫一方当りを大体基準にして話をしております。それによりますと三井の例をとりますと、従来の協定は坑外夫一方当り二百十六円になつております。それが実際支払額におきましては、三井は最近約一万二千名程度の整理をいたした結果、この基準賃金というのが二百三十円になつておりました。それに対して組合の要求は坑外夫一方当り三百三十円という要求で、妥結いたしたものが二百七十二円で妥結いたしております。それで御疑問に思うのは御尤もでありますが、先ほどちよつと申上げましたが、この金額の争いが一つでありますが、この金額のほかに一つ重要な争いがあります。それはこの二百十六円という基準は、採炭夫一人当り一日四・五九トンを掘つた場合のこれは一つの基準になつております。その基準を掘りましたときには、これに従つていろいろな全体に旦つての賞与等が出るわけであります。で、これを総平均、坑内外その他一切の従業員を以て生産量を割りますと、この四・五九トンの場合には大体一人当り月に九トン前後になるわけであります。それが十月——十二月の実際の生産量は、採炭夫の一人当り多分五・四九くらいだつたと思いますが、これを月平均総人員で割りますと月に十一トン足らずというところまで上つておつたわけです。で経営者のほうではこの十——十二月の生産量を、今度はその実績を賃金の基準とする。こういう主張をするわけなんです。組合はそれでは賃上げにならんじやないか。二百十六円のときには一人当り九トンであつた。その九トンを基準として三百三十円なり二百七十何円なり上げるならば賃上げになるけれども、その基準を九トンから十一トンに上げ、そうして二百十六円から二百七十二円に上げるのでは、これは賃上げにならないのではないかという点が非常に争点になつております。ところが二百十六円という墓準、五千四百円の基準で、実際の支払額を坑夫の坑内作業というような事業の実態から考えて行きますと、鉄鋼関係が今一万一千円平均になつておりますし、その他大体平均九千円から一万円程度になつております。一般産業の賃金から炭鉱の坑夫の実態と比較して考えて見ますと、昨年中の賃金協定の状況というものは、これはやや低めだということは言えます。併しながら一方生産実績から見ますると、戰時中は十九トンまで行つたのでありますが、これは勤務時間が長かつたり、或いは新鉱開発をやつておりませず、保鉱という点もほつたらかしの濫掘をやつたという点がありますので、十九トンとなつた。で、合理的な基準と言えばどのくらいだろう、大体通産省で考えておりますのは十二トン程度、そうしますと現在の十一トンはまで低めである。経営者側が生産基準を上げようという点も、尤もであります。労働者側が賃金が低いと言つて上げよというのも、尤もなんであります。この間のそういう問題が解決しましたのは、三井におきましては十号——十二月の生産実績に対して一月——三月は九二%、それが四月以降は機械化その他ができるから一〇四%に上げましよう。その他の会社は大体七月——十二月の九八%でありますとか、或いは十月——十二月の何%というふうな基準をとつて妥結に至つた、こう思うのであります。
○一松政二君 なお重ねて伺いますが、今の平均收入というのは、大体家族手当とかいろいろないわゆる附帶的な手当が入つた金額ですか。入らない金額ですか。
○政府委員(賀來才二郎君) 平均で申しますと九千二百円程度と申しましたのは、総收入であります。
○一松政二君 そうすれば、まあそれはこういう請負制度であるとすれば、ぴんからきりまであるわけですが、先ほど私が申しました最もまじめに精勤している優良な坑夫は一体どのくらいの程度とつているか、それはわかりませんか。
○政府委員(賀來才二郎君) 調査のしつかりしたものを持つておりませんが、大体聞きますところによりますと、坑内夫の採掘夫でありますが、それは二十二万程度まで働く人はやはり一万五千円から二万円に近いものをとる人もあるそうであります。併しこれは特例でありまして、最もまじめな人で坑内夫は大体一万五千円ぐらいじやないかこう思つております。
○委員長(赤松常子君) 他に御発言ございませんでしようか。
○片岡文重君 今最高の御質問があつたのですが、これはかなり含みのある質問だと私考えるのであえてお伺いするのですが、通常出勤しておつて一体どのくらいの收入が、最低の者か得られるのか、それを一つ伺いたい。つまり故意に怠惰であるとかいうことでは問題にならないが、普通に出勤して普通に働いている者、これが大体どのくらいの收入が得られるのか。
○政府委員(賀來才二郎君) 資料を持つておりませんが、我々の大体組合或いは使用者から聞いております状態から申しますと、坑内夫で一万一千円前後、坑外夫で八千円を越した程度、こうじやないかと思つております。
○片岡文重君 これは後刻資料も頂けると思うのですが、これらは山によつて違うと思うのですが、家族構成とか年齢の構成とかいうようなことについても、ちよつと今ここにお持ちですか。
○政府委員(賀來才二郎君) 只今資料を持つておりません。
○片岡文重君 これは一つ、後刻でも結構ですが、調べて頂きたいと思います。
○委員長(赤松常子君) それでは炭鉱ストの問題はこの辺で一応打切ることにいたしましてよろしうございましようか。この際皆様方にちよつと委員会の運営に関してお諮りいたしたいのでございますが、先ず請願及び陳情でございますが、現在までに付託せられておりますものが七件、その内訳は、請願五件、陳情二件でございますが、これを如何に取計らつたらよろしうございましようか。委員長の考えを申上げますと、予算委員会と睨み合せまして、時期的に早く審議を要するものを選んで、次回の二十二日又は三月一日の委員会でそれを審議し、その他のものは一括してその後の委員会で審議するようにいたしたいと存じますが、如何でございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤松常子君) 御異議ないものと認めまして、さように取計らいます。 —————————————
○委員長(赤松常子君) それから一つ、議員派遣の問題でございますが、近く政府より提出を予定されておると考えられます法案に関連し、地方公営企業職員及び單純労務者の問題、次に労働者災害補償保険に関する問題について実情を調査研究して置く必要があるのではないかと思うのでございますが、この点について、議員派遣の点如何取計らいましようか。一応こちらで考えております要目について、専門員からちよつと御説明いたしましようか。この議員派遣につきまして皆様のお考えを伺うことにいたしましよう。
○山花秀雄君 只今委員長が言われました議員派遣の件ついて、いろいろ実情を調査して検討するのは非常にいいことだと思いますので賛成いたします。従つて事務局その他で一応お考えになつているような要領を一つ説明して頂ければ甚だ結構だと思います。
○委員長(赤松常子君) 専門員から、一応案を持つておりますので、御説明いたします。
○専門員(磯辺巖君) それでは私から御説明申上げます。 只今委員長からお話がございましたように、地方公共団体の経営する事業、つまり公営企業と申しますか、その職員及び單純な労務に従事する職員の労働関係に関する立法が今準備されているのでございますが、これに関連いたしまして、それらの職員の実態を把握して、なおこれに関連するいろいろな問題を調査いたしまして、そうして審議の参考に供することを目的といたします。 どんなことを調査するかと申しますと、第一に、單軍純労務という言葉が非常に今日のところ内容がはつきりわかつておりませんので、その範囲を明確に調べる。それでどういう範囲を單純労務とするかという、その決定の公正を期したい。 第二に、單純労務職員、公営企業職員の労働法上の地位をどの程度に取扱うのが妥当であるかということを検討する。 第三に、これらの関係者の組合が今までどういう活動をしておつたかという状況を調査するというようなことを考えております。 第四に、調査の方法でございますが、現地において関係組合の意見を聞き、且つ組合活動の実情を調査する、又地方自治団体の意見も聞く。それから單純労務に取入れられるべき職種の実情を調査する。 期間といたしましては、二月下旬から三月上旬までの間約一週間くらいを適宜に皆さんがたの御都合できめて頂けたらいいかと思います。 それから労働者災害補償保険法の改正も今準備されておりまするので、それにつきまして最近災害率が非常に増加しておる、その原因はどこにあるかというような問題も調査するのがこの際必要ではないかと思うのであります。又今度の改正はいわゆるメリツト・システムというものを採用されるように承わつておりますが、それにつきまして各業者の意見も聞いて見るというようなことも必要かと思うのであります。 それで先に申上げました地方公営企業單純労務者の調査一班、それから今の労災補償法の改正に関して一班と、二班に分けましてその編成はおのおの委員さんがたの御希望によつて作つて行つたらどうかと考えております。
○委員長(赤松常子君) 只今の御説明に御意見なり御要望ございますか。
○一松政二君 丁度国会の開会中ですから、その派遣の地方を成るべく近い所を選ぶ心組みがありますか。
○専門員(磯辺巖君) 私どもも只今の一松委員のように考えておるわけでございますが、委員さんがたのお考えによりまして、そこは適当にしたらと思います。
○一松政二君 まあできるだけほかの委員会、或いは会期中でありますから、近くて大体の様子のつかめるような方法にお考えを願いたいと思います。
○山花秀雄君 只今一松委員の発言がありましたように、成るべく短い期間で能率の上るような所を一つお選び願つて、具体的な問題は一つ理事会あたりで御相談を願えれば結構だと思います。
○委員長(赤松常子君) それでは各委員がたの御意思を尊重いたしまして、理事会でもつと皆さんに具体的な問題を御相談いたして、そうして皆様にそれぞれ御説明申上げて、最後の決定をいたすことにいたしましよう。それでよろしうございますね。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤松常子君) それでは一応こちらで今日お諮りしたい議題は以上でございますので、今日予定いたしておりますこの議題について日程を進めて参ることにいたします。 先ず労政局長からレツド・パージの経過について御説明を願うことにいたします。
○政府委員(賀來才二郎君) 参考までに資料を差上げたと思いますが、重要産業からのレツド・パージは、昨年七月二十四日の新聞、通信、放送の各社に行われましたのを皮切りにいたしまして、八月二十六日に電気産業関係、九月の二十二日に映画、演劇、二十五日目通関係、九月二十六日に総司令部の工ーミス課長が主要産業の労資の代表を招致いたしまして、これらレツド・パージの件につきまして示唆を与えまして、越えて十月六日から各産業に亘りまして、殆んど十一月で終つております。その結果は、十一月末の状況を見ますと、新聞、放送、通信、含めまして会社数で五百七十三社、整理された者が一万九十人名ということになつておりまして、この実施いたしました会社の総従業員に対しまして、率は〇・四%になつているのであります。この間民同系の組合におきましては、便乗整理その他不然なる整理を極力警戒するという態度を以ちまして、軽挙妄動は避けておりましたが、左翼系労組におきましては、これを反税闘争或いはベース・アツプ、越年資金闘争等の要求に結付けまして闘争を展開しようとしたのでありますが、これは失敗をいたしました。極く一部の工場におきまして、外部団体との連絡によつて反対闘争なり、事故が起つたのでありますが、これは極く一部でありまして、全体といたしましては無事に終了をいたしているのであります。この間政府におきましては、レツド・パージは経営者の責任において行われるものであるという態度でおりましたが、併し便乗解雇が行われる、或いは不当なる解雇が行われないように十分注注意をいたして参つたのであります。 その後の状況、パージされた人たちがどういう状況にあるかということにつきましては、これは労働者の保護という建前からいたしまして、労働省としては十分注意は払うべきであり、又払つても参つたのでありまするが、個々の人たちの行方は現在どうなつているかというふうな調べ方をすることは、これは誤解を受けますし、又さようなことをいたすべきでないというような建前からいたしまして、詳細なる資料は持つておりませんが、併し組合或いは使用者、或いはその他各方面から得た情報を総合推定をいたしますると、大体四割程度の人は就職或いは自家営業、或いは帰農等をいたしておりまして、大体職業に就いているのではないか。更に四割程度の人は、これはまだ就職先がなくて失業状態にある。あとの二割はよくわからないというふうな状態にあるものと推定をいたしております。
○委員長(赤松常子君) お手許にいろいろ資料を配付いたしてございますので、御覧頂いていることと存じますが、ほかに御質問ございますか。
○山花秀雄君 只今賀来労政局長から一応の説明がございましたが、今度のパージ問題につきまして、いわゆる便乗解雇というものが相当各企業において行われているのでありますが、監督指導といえば、多少語弊がございますが、労政局あたりではそういうような問題について、具体的に経営者側に勧告したような事例があるかどうかということをお伺いしたい。
○政府委員(賀來才二郎君) この点につきましては、先ほどもちよつと御説明を申上げましたが、我々は電産以後のレツド・パージの問題につきまして十分注意をいたしておりましたところが、これは放任して置きますると便乗解雇が行なわれる虞れがあるとみなしましたので、通牒を全国の労政当局に出しまして、十分注意をいたしたのであります。結果から見ますると便乗解雇というものは現在出ておりませんが、その行われまする途中におきまして、組合からの情報により、或いは関係者の情報によりまして、個々の経営者につきまして、個々の問題について注意を与えた事例もございます。更に又その事例に基きまして一度解雇した者を両者の合意によつて復職した事例も、多くございませんが二、三あります。
○山花秀雄君 只今労政局長の御答弁によりますと、結果として便乗解雇は見られなかつたという御答弁でありますが、私どもの見解と只今の御答弁とは大きな開きを持つておるのでありますが、特に官庁関係の関連性でお伺いしたいと思いますが、又官庁関係の関連性の企業だと労働省あたりでもよくおわかりになると思いますが、これは一例でありますが、例えば公企労法の関係でありますが、全専売労組で、この資断に示されておるように、全員が只今苦情処理にかかつておるような状態で推移をしておりますが、全専売あたりに関するパージ問題について、そのうちの若干は、私どもから考えて承服できない便乗解雇のように考えておりますが、労政当局としては、この問題についてどうお考えになつておるか。やはり同一の官庁内の一つの組織としてよくおわかりになつておると思いますから、一つお答えを願いたいと思います。
○政府委員(賀來才二郎君) 専売につきましては、組合側から只今山花委員の御指摘のような申出がございました。ところでこの際に全体の処置に関連いたしまして申上げなかつた点を補足申上げますと、労働省といたしましては、全般的に便乗解雇が行われないようにという注意の通牒を各地方庁に出しまして十分注意をいたしますと共に、一つの手段といたしましては、若しそのようなことがありましたときの救済の方法についても十分注意をいたしておりまして、解雇せられました人たちが、労働委員会或いは公共企業体労働関係法の苦情処理機関によりますとか、或いは裁判所の救済を求める方法とかいうふうな救済方法につきましても、公平にこれが行われるように注意をいたして参つたのであります。その結果、労働委員会の処理状況を見ますると、二月四日現在で百三十七件のものが不当労働行為としての申立が出ております。申立の人数は七百八十八人であります。このうち中央労働委員会で取扱いましたものが六十八件、地方労働委員会で取扱つたものが六十九件であります。これが処理の状況は、和解の成立いたしましたものが十七件、申立却下されたものが七件、申立人が申立を取下げたものが十件でありまして、解雇取消の命令の出たものはございません。現在審理中の事件は百三件でございます。和解によりまして元の会社に復した者は、現在判明しておるところでは三名でございます。只今御質問の公共企業体関係でありまするが、国鉄専売関係につきましては、調停委員会にかかつておりますのが、二月五日現在で四件であります。国鉄関係におきましては四件でございます。そのうち一件は、取下げ、他の三件は当事者間の団体交渉又は特別苦情処理機関を設けることにいたしまして解決をいたしております。これは専売も含みまして考えますると、現在解雇されました者で、苦情処理手続中のものが、国鉄は百三件、専売は三十九件とぎいうことになつているのであります。従いまして御指摘のようなものは、この苦情処理機関によりまして、いずれとも判定をせられるであろう、かように期待をいたしております。 裁判所の処理状況を見ますと、地方裁判所に対しまして民事訴訟を起したものの件数は、最高裁の事務当局の調査によりますと、一般民間産業及び国鉄、専売を含めまして、一月二十四日現在で、仮処分及び本案訴訟併せまして三百四十四件に及んでおりますが、このうちすでに決定又は判決の出たもの及び訴訟の取下げられたものは百八十九件、係争中のものは百五十五件であります。判決又は決定の出たもののうちで、すでに異議の申立てをし又は控訴、抗告をしたものが三十五件、これに対しまして判決の出たものは入件係争中のものは二十六件であります。仮処分の決定又は判決によりまして解雇の効力の停止又は取消を受けたものは一件もございません。
○山花秀雄君 私の只今お尋ねいたしましたのは、この便乗解雇が労政当局から見てあつたかなかつたかという点であります。そこで一般の企業についてはなかなか労政当局もおわかりならない点が多分あると思いましたので、一番わかりやすい企業という意味で、専売の問題をお尋ねしたわけでありますが、現在三十九名が苦情処理を申請して審理中でありますが、私どもは全員が便乗解雇とは考えておりませんが、この中には若干名がやはり便乗的に解雇されたものというふうに私どもは見ておりますが、労政当局としては、この三十九名がレツド・パージの基準に則つて解雇したもりと認めておるかどうか。或いはその中に若干の便乗的解雇も含んでいるとお認めになつているかどうか、こういう質問であります。
○政府委員(賀來才二郎君) 経過につきましては、いろいろ聞きましたし、又調べもいたしましたが、目下これは苦情処理委員会で調査をいたしておりまする途中でございます。係争中の事件でもございますし、我々労働省といたしましては、労働委員会の事件にいたしましても、又これらの事件にいたしましても、我々の意見というものは言うべき筋合いでもないと考えておりますので、ここでこれについての意見を申上げることは差控えさせて頂きたいと思います
○青山正一君 先ほどの久宗さんからのお話では、主として法人税の四十五億五千万円の関係を何とかして少くしようというふうな問題について述べられたわけでありまするが、この所得税も二十三億七千三百万円という非常な厖大な数字になりますが、この点を何かこれは解決する途はないのですか。その点を一つ。
○山花秀雄君 この席上でこの問題に関して意思表示ができないという点は、私も或る程度認め得るのでありますが、併し実情はよくおわかりになつておると思いますので、仮にこの中で若干名の便乗解雇があるとお認めになつておりまする場合には、一つ苦情処理委員会が円満に解決できるように側面から努力願いたいと思うのであります。その理由はずつと以前に、労働省の労政局長の立場としてレツド・パージの問題いろいろ説明がありましたときに、単なる共産党員という意味ではパージの対象にしない。飽くまで外国の指導によつて破壊的行為をする者、一つの企業について経済再建の立場から見て破壊的行為をなす者、例えばそれは共産党員でなくとも今度のバージ問題では該当する。言い換えれば共産党員であつても、そういう立場に立たない人は該当しないというような説明を労政局長から聞いたことを記憶いたしておるのでありますが、共産党員でなくても、専売の場合を見ますると、パージに引つかかつておる人もございますし、それから共産党員であつても残つておる人も相当あるのでありますが、私たちから見ますると、労働組合の日常利害活動を活発に圖つておる、言い換えればそうい立場の人が当局から見て好ましくない人物というようなことで、レツド・パージの基準から随分外れた立場で解雇されておる人が、この四十二名の中に相当含まれておるというふうに見ておるのであります。従つて労政局のほうでもこの間の事情は十分おわかりになつておると思いますので、これは専売当局だけの一例ではありますが、他にもそういうような具体的事例は相当あると思うのであります。例えば和解の成立した十七件の中に、実際原職に復帰した者は三名というような報告でございますが、係争期間がかなり長い故に、みずから主張すべき人権をそのまま放擲して泣寝入りになつておるというのも、相当他の企業にもあるのでございまして、苦情処理委員会が急速に解決するような方策を一つ進言願うと同時に、便乗的首切りと思われる点は極力そういうようなことのないように労政当局としては、監督、或いは指導の立場から一つ働きかけて頂きたいということを希望いたしまして、私のこの問題に関する質問は終りたいと思います。
○委員長(赤松常子君) それではまだ予定の日程もございますが、実は今日散会後労組法並びに労調法の改正の問題について労政局長及び労働法規課長のかたがたと懇談の予定を持つておりますので、お書を中心にいたしたいと思つておりますので、この辺で今日の議事を打切り懇談に入りたいと思いますが、如何でございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(赤松常子君) それでできるだけ皆様御出席願いたいと存じております。特に法規課長は最近アメリカでこういう問題に対する研究を積まれて帰つておりますので、いろいろ豊富な知識も承わることができると存じますので、御出席願いたいと思つております。 それでは本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十九分散会 出席者は左の通り。 委員長 赤松 常子君 理事 一松 政二君 原 虎一君 波多野林一君 委員 片岡 文重君 中村 正雄君 山花 秀雄君 堀木 鎌三君 政府委員 労働政務次官 山村新治郎君 労働省労政局長 賀來才二郎君 事務局側 常任委員会專門 員 磯辺 巖君 常任委員会專門 員 高戸義太郎君