予算委員会 第8号
- 発言数
- 69 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/02/13
会議録
○理事(木村禧八郎君) これから会議を開きます。 本日は貿易の問題につきまして政府委員から説明を聞きまして、それから質疑に移りたいと思います。本日政府委員としては、ここにお見えになつているのは経済安定本部の貿易局長湯川盛夫君、それから大蔵省の主計局次長東條さん、それから同じく大蔵省主計局次長石原さん、それから外為委員長の木内さん、それから説明員として日本銀行外国為替部長の吉岡さん、それから同じく日本銀行の総務部長の佐々木さんがお見えになつております。そこで先ず政府委員から説明を伺いたいのですが、湯川さんから政府の貿易政策、それから今後どういう方針でこの貿易の問題に対して対処して行こうとしているか、その計画とか方針について先ず御説明願いたいと思います。 ちよつと先ほど外為委員長の木内さんがお見えになつていると申上げましたが、木内さんではなく、外為委員会の委員の大久保さんがお見えになつているので、その点訂正して置きます。
○政府委員(湯川盛夫君) それでは最近の貿易政策について簡單に概要をお話し申上げます。昨年六月二十五日朝鮮事変の勃発は、我が国の輸出入貿易に大きな影響をもたらしたのであります。即ち輸出の面におきましては、通常の輸出のほかにいわゆる特需が出て來まして、これによつて相当多額のドル收入が期待されるようになりましたが、他面輸入物資は相当値上りの気勢を示して、又将来輸入の困難を見込まれるものとか、或いは或る程度備蓄を必要とするものとか、船腹の、運費の関係から成るべく早く買付けたほうを有利とするものなどがありますので、緊急に輸入を確保する必要を生じたわけであります。そうして輸入の問題が大きくクローズ・アツプされて、貿易政策の重点も輸出から輸入に移行をしたのであります。 輸入促進方策として第一に着手されましたのは、外貨予算に関する幾多の改善であります。先ず輸入予算の枠が大巾に拡大を見まして、政府は七月から九月に至る期間の外貨予算をば七月の二十日に決定をいたしましたが、その輸入の枠は当初二億五千七百万ドルで、これを一月—三月期の一億二千二百万ドル、四月—六月期の一億八千百万ドルに比較すると、これは非常な大きなものであつたのでありますが、而もこの輸入の枠がその後数次に亘つて増額修正されまして、七月—九月予算の最後に修正された形では、輸入の枠は四億四百万ドルになつたのであります。これに次ぐ十月—十二月の外貨予算の輸入の枠は三億八千六百万ドルで出発しましたが、その後数回の増額修正を見まして、期末に五億二千九百万ドルとなりました。そのあとを受けました本年一月—三月期の外貨予算の枠も五億二千五百万ドルでありましたが、その後これも増額になりまして、現在は六億七、八千万ドルに上つております。こうした先ず輸入予算の枠を大巾に拡げて來ております。 その次に輸入方式の簡易化ということについてもいろいろ改善が加えられたのでありますが、それは従來の資金割当先着順制度のほかに、新らたに自動承認制度を創設したことでありまして、この輸入の方式による品目も、昨年の八月にこの制度が発足しました当時は、コム、皮革、タンニン材料など四十八品目に過ぎなかつたのでありますが、現在は綿花、鉄鉱石、燐鉱石、加里などを含めまして合計百七十品目ほどに増加されており、金額的にもこの自動承認制度に振り当てられておる金額は、大体総輸入予算の四割五分ぐらいに該当する金額になつております。 次に自動承認制度の創設と前後しまして、昨年九月から採用されたものに長期契約予算というのがございます。この予算は、いわゆる先物について購入計画をすることが、入手を確実且つ有利とする場合においてそういう契約の締結を可能ならしめるためのものでありまして、初めは鉄鉱石、強粘結炭、塩、燐鉱石、ボーキサイト、レーヨン・パルプ、サルフアイト・パルプ、米、小麦について設けられたのでありますが、その後砂糖、重機械などにも拡張されまして、七月—九月の期及び十月—十二月の期におきましては、先ほど申上げました通常の外貨予算と併行しまして、その別枠として約一億一千三百万ドルが計上されておるのであります。 次にこの外貨予算面における輸入促進のためとられた措置としては、そのほかに最近になりまして求償貿易方式、いわゆるバーター取引による輸入を局限したことも挙げられるかと思います。この方式は輸出振興の見地から過去において多少の異議がないこともなかつたのでありますが、世界市場がバイヤーズ・マーケツトからセーラーズ・マーケツトに転換した現在においては、余り複雑な條件を附せず、買付けを容易にすることが肝要で、この立場から求償貿易を條件とする取引をだんだん減したのでありますが、例えば七月—九月期の当初の予算では、輸入予定の総額の二七%までが求償貿易方式によることになつておりましたが、その後だんだん減りまして、今回の一月—三月期の外貨予算では、その比率は〇・六%まで縮小しまして、而もその対象もコーヒーだとか、ココアなど特別の物を輸入する場合にだけ残すことになつたのであります。外貨予算面における輸入促進の措置については以上のようないろいろな手が打たれて來たのでありますが、最後に残されたものがポンド資金の問題であつたわけであります。我が国とスターリング地域との貿易協定は大別して三つからなつておりまして、いわゆる英本国及びその植民地、濠洲、ニユージーフンド、インド、セイロン、南阿等を相手にしておる輸出入、それぞれ九千二百六十万ボンドに上るいわゆる日英貿易協定、それからパキスタンを相手とします協定、それからビルマを相手としております協定、この三つございますが、この三協定を合計した日本とスターリング地域との貿易額は、輸出入ともそれぞれ年間約三億八千万ドル程度に達しておりまして、非常に日本の貿易では大きな割合を占めておるのであります。従つてポンド資金の問題が非常に外貨資金の面では重要でありまして、殊にこのスターリング地域との貿易では、我が国からの輸出が工業製品が主で、季節的に変動のあるものが少いのでありますが、こちらで買うほうは綿花、羊毛、米、小麦、大麦など、買付が季節的に集中する品目が多くて、その結果双方の貿易額が年間を通ずればバランスするようになつていても、季節的には必ずしもバランスしない嫌いがあります。そこで毎年十月頃かち三月頃までに掛けましてポンド資金が非常に窮屈になるのが恒例でありますから、これは先般日英間にポンドユーザンスの話合いがまとまつたので、この難点も一応解消したのであります。外貨予算面における輸入貿易促進の努力は以上の通りでありますが、輸入予算の拡大につれて、前から問題であつた業者の円資金不足と金利の過重ということが深刻に現れて來ました。これにつきましてはあとで又主管の方面から御説明があるかとも存じますが、その対策としては、先ず昨年九月以來実施を見た日銀のいわゆるユーザンス制度、正確に言えば外貨手形の円決済延期措置というものがとられました。その程度で当面の輸入金融は一応解決しました。 次に輸入物資の引取段階の金融が問題になつて來たので、この点につきましてはこれも後ほど御説明があるかとも思いますが、引取資金の問題についてスタンプ手形がだんだん拡張を見るようになりました。綿花、羊毛については従来からでございましたが、原料についても昨年末からそれぞれスタンプ制度が採用されるようになります。更に本年に入りましてからは鉄鉱関係の原料、それから皮革についてもその制度が実施されるようになりました。次に国際情勢がだんだん緊迫したのに伴いまして、世界の船腹事情が急激に増大して、海上運賃もだんだん高騰して参りましたが、それについては新造船、沈船引揚げ或いは戰標船の改造等、いろいろな措置と平行しまして、買船、傭船といつたようなことについても相当額の外貨予算を計立て、できるだけ船腹の拡充に努めております。それで輸入の実績のほうから参りますと、昨年は大体四月が非常に高くて九千三百万ドルほどの輸入がございましたが、それから漸次下つて、七月頃が六千三百万ドル余の輸入実績ということになつております。併しその後先ほどお話しましたような外貨予算の枠の増大といつたようなことがだんだんと成績を現わして来まして八月には六千八百万ドル、九月には七千七百万ドル、十月には七千八百六十万ドル、十一月はこれはまだ暫定数字でありますが、もう少しこれはあとで集計が完備すると殖えるかと思いますが、現在のところ七千三百万ドル、十二月、これも同じく暫定数字で後日まだもつと殖えると思いますが、今のところは九千九百五十九万ドルというふうに、七月を底としてその後だんだん上つて来ております。 大体最近の貿易政策の中心、特に私どものほうの所管であります外貨予算、それから最近の輸入実績等はそういつた模様でありますが、あとは何か質問があつたらお答えすることにいたしたいと思います。
○理事(木村禧八郎君) それでは次に大蔵省のほうから、予算面から貿易政策について、どういうことをやろうとしておるのか、その方針とか計画、まず予算に関連しまして、いろいろありますから、輸出信用保險とか、輸出銀行或いは緊要物資輸入基金等、いろいろ項目が出ておりますから、そういうことについて大蔵省側から先ず御説明をお願いしたいと思います。
○政府委員(石原周夫君) 本日実はそういうような御説明をいたす準備をいたしておりませんので、果して今御注文に相成りましたようなことにお答えできますかどうかわかりませんが、別途お配りをしてございます二十六年度予算の説明というもので、まあ大蔵省側から申上げる点につきましては大体を盡しておるわけであります。ただこの説明におきまして或いはおわかりになりにくい点がありはしないかと思われまするので、これらの点につきまして二、三申上げて置きます。別に通産省のほうからも見えておられますから、内容につきましては通産省側から十分に説明があると思いますので我々のほうで、この説明では足りなかつたのではないかと思われる点につきまして二、三申上げて見たいと思います。第一に申上げて置きますることは、これは外国為替管理委員がお見えになつておられまするので、そのほうから詳細に御説明があると思いまするけれども、私どもかお配りをいたしました書類ではちよつとおわかりにくいと思われまする点を申上げて置きまするが、二十四ページに外国為替資金特別会計の五百億円の繰入の説明がございます。この五百億円の繰入の右側のほうの欄に差引の外貨受取、支拂の計数が出まして、七千八百万ドルという数字になつている。それに括弧しまして二百八十億円となつておりますが、それが日本銀行の外貨貸付制度の運用により外国為替資金における資金の不足は上記の通りと、即ち五百億円になる。その五百億円の内訳といたしまして、その少し上の所に六十六億をとりまして、輸出超過等に伴う外国為替買入超過に基くもの四百三十四億という数字がございます。ちよつとこれだけ御覧になりましたのでは、二百八十億円と四百三十四億円との関係はおわかりにくいかと思いまするので、この点先ず説明を補足いたしたいと思います。御承知のように日本銀行のユーザンス制度というものが発足をいたしまして以来、外国為替資金の特別会計は、輸入の関係におきましては日本銀行を通じまして為替の売買が行われることに相成るのでありまして、極く簡單に申上げますると、輸入の契約がきまりまして、信用状を出す時期になりますと、日本銀行に対しまして外国為替資金特別会計、この会計がその輸入信用状の金額に当りまする外貨を日本銀行に売るわけであります。従いまして外国為替資金特別会計の收入の面から申しますると、ここの国際收支と申しまするか、外貨受取十四億六千、外貨支拂十三億八千二百という数字に現われておりまする国際收支の立ちます時期と違いまして、收入に関しまする限り、信用状が発行せられますときにこの会計といたしましては受取になるわけであります。信用状が発行せられましてから輸入せられまするまでの期間、それだけ早く外国為替資金といたしましては收入が先に入るという形になるわけであります。従いまして外国為替資金特別会計におきまする円の收支は、貿易の金額或いは信用状を発行いたしまする金額というものが毎月同じであるという場合におきましては、今申し上げました期間のズレがありますだけで、金額におきましては変化がないと思いまするが、先ほど安定本部の貿易局長が申されましたように、二十五年度の下半期におきまして相当な輸入の促進の方策が考えられておるわけであります。従いまして輸入信用状の発行せられまする金額も、現在のところば非常に大きい金額になつておるわけであります。従いまして現在のところ外国為替資金の特別会計といたしましては、いわばその個々になつておりまする信用状の発行金額に当りまする收入を受けつあるわけであります。これの大体年度の末におきまする信用状の発行残高と申しますることは、日本銀行が外貨を外国為替資金から買いまして、まだ手形が落ちない、即ち貨物が輸入のいたさない金額は、これは先般来申上げておりまするように、大体一億八千八百万ドルという数字に相なつておるわけであります。それに対しまして安本その他と打合せをいたしまして立てました来年度の貿易計画に基きまして、我々の見込んでおりまする来年度の、二十六年度の末におきまする同様の金額は一億四千四百万ドルという数字に相成るわけであります。その間の差額を計算いたしますると、差引ちよつとはしたがあるわけでありまするが、四千三百万ドルばかりの外貨が日本銀行の手持から減るわけであります。それだけ輸入信用状の残高が減るという見かたをいたしております。従いまして外貨の支拂、この三十四頁にございまする十三億八千二百万ドルという金は外貨の支拂をいたすわけでありまするが、これを外国為替資金特別会計の收支におきまして見ますると、この日本銀行から為替銀行に貸しまする外貨は自分自身の手持で、今申上げました四千三百万ドルで賄いまして、十三億八千万ドルの差額であります十三億三千九百万ドルという外貨を得ることになるわけであります。従いまして外国為替資金特別会計におきまする円資金の不足は、この二十四頁の右側にありまする七千八百万ドルに今申上げました四千三百万ドルを加えました一億二千百万ドルという数字が円資金の不足に該当いたします、る外貨額になるわけであります。それ に三百六十円を乗じますると、この二十四頁の左側にございます四百三十四億という数字になるというのです。外国為替資金特別会計におきまして外貨の国際收支から見ますると、もう少し少い差額になるのであるが、外国為替資金特別会計の円の收支から見ますると、今のような日本銀行の操作の関係上、より多くの円資金が要ることになるということの御説明になるわけであります。
○理事(木村禧八郎君) お諮りいたします。只今会議が始まりましたので、一時この予算委員会を休憩いたしまして、あとで又再開したいと思います。 一時休憩いたします。 午後二時五分休憩 —————・————— 午後二時二十五分開会
○理事(木村禧八郎君) それでは休憩前に引続き委員会を再開いたします。 通産省の通産行政の立場から貿易の問題について説明を伺いたいと思います。
○政府委員(黄田多喜夫君) お手許に配付いたしました資料で一昨年の貿易実績、この計数並びに地域別の輸出入実績というものがお配りしてございます。大つかみに申しまして輸出が年間で約七億八千万ドルと、それから輸入が九億ドル乃至十億ドルという数字が出ているのでございます。一昨年のその数字は輸出が五億で、輸入が九億ということになつておりますので、輸出のほうにおきましては昨年相当の進捗振りを示し、なおそのほかにいわゆる特需というものが、ございましてこれも輸出に算入いたしますならば、輸出の方面におきましては相当の進捗振りを示しておるということに相成る次第でございます。輸入の方面におきましては、一昨年に比べましてそれほどの大差はないという結論が出て参るのでございます。これが最近に至りまして、輸入促進の要という声が膨湃として起りました原因になるのであります。さてそこで、然らば輸入促進をするのにどういう手を打つかということが問題となつて参りますのであります。この点に関しましては、先ほど経済安定本部の貿易局長のほうから輸入促進の措置ということに関しましてお話がございました通りでございます。これを私のほうから通産省として、やはり通産行政の面から如何なる手を打つべきであるかということを補足的に御説明いたします。 先ほどのお話で輸入促進措置といたしまして、外貨予算の編成並びにそれの運用の改善という面から見まして、案本の貿易局長からお話があつたのでございますが、即ち四期別に編成いたしておりますところの輸入外貨予算の増大ということ、それから自動承認制の拡大、長期契約予算の実施、ボンド資金の不足をどういうふうに賄つて行くかということ等につきましてお話があつたのであります。私のほうから補足をいたしますことは、更に以上の措置に附け加えまして、協定面からしてこれをもつと改善し、輸入促進に資する途なきや否やということでございます。即ち今やつております貿易方式といたしましては、先ほどもお話がありましたスターリング協定という協定を筆頭に、協定貿易の線に沿いまして貿易の振興、拡大を図るというのが、今までの一貫せる方式であつたのであります。そのうちでもオープン・アカウント、即ち清算勘定と呼んでおりますけれども、ドルを使うことなくして、お互いに帳面ずらだけで決済して行こうという方式が広く採用されました方式でありまして、只今も三十幾つぐらい協定を結んでおりますけれども、そのうちの大部分が清算協定というものになつておるのであります。これは当初この清算方式というものを採用いたしましたのは、世界各国ともドル不足に悩んでおる。而も貿易臓やりたいということを如何にしたらばうまく行くかどいうことから考え出された方式なのであります。ところがこの方式を採用いたしまして以来、世界情勢の変化が相当あつたのであります。殊に朝鮮事変以来におきましては、漸く買手市場になろうといたしておりましたところの世界の市場が、再び逆転して売手市場に変るということになつたのであります。この売手市場になつて参りますると、各国ともドルが欲しい、ドルでなければ売らないという機運が強くなつて参りますことは当然のことであります。従いましてオープン・アカウントで物を買おう、物を売ろうという方式は、これは少し陳腐になつて参つたわけであります。各国とも殊に重要物資につきましてはオープン・アカウントでは売らない、ドルでくれということになつて来たわけであります。この機運に如何にミートするかということが只今の問題なのでありまして、オープン・アカウント方式を全然やめてしまうというのも一つの手でありまして、現に成る国との話合いはそういう方向に行かざるを得ないのではないかとすら考えておる次第でありますが、併しそうかと言つてこの方式を全般的に撤廃するということは、とても我が国の資金状況からは不可能でありますので、品目ごとに一定の額を限つては清算協定で買うけれども、それを超えた場合には直接ドル佛いによつてこれらの物を買おうというふうな方式の採用、或いは品目ごとに一般のオープン・アカウントは存続せしめるけれども、特殊の品目はそれの埓外といたしまして、それらの品目を買う場合には直接のドル仰いで買うというふうな方式の採用ということに関しまして案を練りつつありますし、又一部すでに実施中のものもある次第であります。尤もこのオープン・アカウント方式と申しますものには、常にスウイングの限度というものがございまして、片方の輸入が一定の金額を超えました場合にはドルを佛うということになつておりまして、現にフイリピンに対しましては最近三百万ドルほど限度を超過いたしました分に対しましてドルを支拂つておるということもあるのであります。その超過限度、スウイングの限度を超過いたしましたものに対しましては、直接ドルを拂うということによりまして或る程度の運用をなし得るという面もあるのでありますけれども、それ以外に先ほども申上げましたような三つの方法を併用することによりまして、オープン・アカウント方式の欠点を補おうというのが只今とつております方策でございます。それから次にこれも先ほど安本の貿易局長からちよつとお触れになりましたけれども、今までの方策と申しますものは、成るべくドルを節約しようという線で参つた次第でございます。それの一つの現われが先ほど申しましたオープン・アカウント協定の締結ということも、根本を質しますればドルの節約ということから出発いたしておる次第でございますが、それと同時に成るべくこのドル地域からの購入を澁つて、できる限り買い得るものは非ドル地域から買おうというのが大体今までの方策であつたのでありますが、世界市場の変転と共にその方策もやめまして、買える物はどんどんどつからでも、ドルを拂つてでも買おうという方策に転換いたしました。例えば綿、これはメキシコ、エジプト等から買うのでありますけれども、綿花、それからカナダ、アメリカの大麦及び小麦、キユーバの砂糖、ノルウエーのパルプ、アメリカの皮革であります。それからつい最近やりましたところのドル地域からの塩の購入というものにつきましても、今まではともすれば澁りがちでありましたドル地域からの購入ということを最近は一擲いたしまして、これらの地域からもどしどしこれらの品物を買おうという方策に変えた次第でございます。そのほか輸入促進の措置といたしましては、規則で縛りまして、仕入地域の変更とか或いは標準外の決済の許可とか、輸入限度の超過の問題とかいうものが相当な規則に縛られておりまして、なかなか運用の次第によりましてはこれが輸入促進の阻害にもなり得るということになつておるのでありますけれども、これは運用の仕方によりまして輸入促進第一という目的に合致せしむるようこれらの規則の運用にも手心を成るべく加えて行きたいという考えでやつております。なお輸入金融の円滑化という問題に関しましては、これも先ほど安本のほうからお話がございましたし、又通産省のほうにおきましても、これは振興局のほうで主として担当いたしておりますので、そのほうから御説明があることと存じます。 なお船腹の確保、それから政府輸入の実現ということに関しましても、相当考えているのでございますが、大体この最後の政府輸入の実現ということは、今までやつて参りました成るべく民間貿易への移行という線から申しますれば、それをまるで外れる、或いは逆行するというふうなことになりますので、相当の問題があるのでありますけれども、品物によりましては、これは政府が入れなければできなくなりはしないかというものもございますし、又政府が入れなくても、一定の限度を超えた以上のランニング・ストツクを持つというふうなことになります場合には、これは或いは政府のほうにおいてやらざるを得ないのじやないかということもございまして、この問題に関しましては目下研究中でございまして、まだどつちになるかということに関しましては未だ予想もできないような状態でございまして、目下研究中ということ以上には出ておりません。輸入促進のほうの問題といたしましては大体そのくらいでございます。従つてその他はお手許に配布いたしました資料がございますから、これを御覧願いたいと思います。
○理事(木村禧八郎君) それでは通産省振興局経理部長から御説明を伺います。
○調味員(石井由太郎君) 輸出信用保險法の施行状況につきまして御説明申上げます。 この輸出信用保險法は去る第七国会におきまして御承認を得まして、三月三十一日に公布いたされたのでございます。爾来施行令或いは附属の保險約款等の作成を急ぎまして、五月十九日に施行令を公布いたし、同時に保險約款等の作成を終りまして六月一日から施行いたしました。この信用保險の内容は、掻摘んで申上げますと、輸出を振興いたしますために不可抗力に生じて参りまする為替の制限でございますとか、輸入の制限でございますとか、或いは外国における内乱、戰争とか乃至はストライキ、或いは天災地変といつたような事件でありまして、本邦内ではなく、外国において生じました原因によりまして輸出契約が履行できなくなりました場合によつて生じまする損害の一部を、保險料金を取ることによりまして保險金として愼補いたす、又同様な事案でございまするが、本邦内におきまして新たに輸出の制限禁止乃至は船積みの差止めといつたような異例な事態の生じました場合にも、保險者が保險契約に基きまして保險金を受取り得るようにいたした制度でございます。勿論これは国際貿易取引が順調な正常の状態になりまするまでの措置でございますので、その危險の頻度の算定でございますとか、或いは経済的に見ました場合に、非常に重い保險料になるとかいう問題がございまして、一般の商業ベースではなかなか行いがたいところでございまするので、国家が各保險会社の取りました保險を再保險の引受けをするということによつて填補しようとした制度でございます。六月一日に施行いたしまして、間もなく朝鮮事変が勃発いたしました。この当時約三億五千万円程度の信用保險のかかつておる契約があつたのでございます。朝鮮事変の勃発いたしますまでは、この信用保險制度につきましても一般の関心が極めて薄うございましたのでありますが、爾来その保險に掛けまする商品の種類も殖えて参り、又地域も拡がつて参る傾向でございまして、内容につきつましては資料を以てお配りいたしました通り、現在までの契約の金額を累計いたしますと百十二億程度と相成つております。うち保險事故が発生したという通知の我々に参つておりますものが十二億ばかりございます。但しこの十二億と申しまする保險事故の発生金額中、国内に対象物品を転売等いたしまして回收し得る金額がございまするので、約三〇%近いものを実際の損金と見まして、三億五千三百万円見当の保險金を支拂わねばならんかと考えておる次第であります。一番大きな保險事故は、昨年十二月六日に起りました中共地域向けの貨物の船積み差止めであつたのでございます。只今申上げましたように約十三億に近い保險事故の発生の通知を私ども受けております。目下その損害額の査定等を急いでおる次第でございまして、調査の済み次第、支拂を行うつもりでおりますが、幸いと申しますか、偶然と申しますか、実際は国内における転売価格等が相当上つておりますので、実損は予想よりも非常に少くて済むのではないかという見通しでございます。なおお手許に配りました資料に輸出信用保險の契約引受状況並びに各地域別の状況を配布いたしてございます。これによつて御覧願えばわかりますように、大体輸出信用保險では仕向地が中共地域並に香港地域等でありまして中共地域、香港地域等のものを合計いたしますと六三%見当となるわけでございまして非常に多くの危險が同一地域に集中いたしておる傾向がはつきりいたしておるわけであります。このような関係からいたしまして本制度の運用並びにその裏打ちをなしております輸出信用保險特別会計の運用につきましてはいろいろと苦心いたしておるわけでありますが、飽くまでも本制度は国家の制度といたしましては、採算ベースに載つておるということになつております関係上、一部には料率の改訂等を行い、同時に不測の支拂に当てますために借入限度の拡張等も図らねばならんわけでありまして、今回この特別会計の予算といたしましては、従来五億円でございました借入限度を十億円に増加いたしますことを提出いたしてある次第であります。 なお本制度の運用上問題となりまする主な点を申上げますと、今後の問題ではございますが、只今申上げました借入限度を拡残しなければならないという要請が起つておりますことが一つ、第二には被保險者の範囲を拡大するかどうかという問題でございます。この保險制度におきましては被保險者は輸出業者と相成つておるのでございますが、輸出の禁止でございますとか為替の制限等によりまして実際損失をこうむります者は実は輸出業者だけに限らないのでございまして、或いは輸出手形を買取ります銀行や製造業者というような者もあるわけでございまして、それらをこのうちに入れるかどうかというようなことも検討されつあるのでございます。更に危險の愼補の範囲といたしまして、本邦内におきまして起りました不可抗力の事項をこの保險の対象に入れるかどうかという問題があるのでございます。一般の関係の業界からは、或いはストライキでございまするとか、先頃ありました台風でございまするとかいうようなものをも含めて欲しいという要求が非常に強いのでございまするが、現在の段階ではまで検討中の域を脱しておらないような状況でございます。非常に簡單でございまするが、概要を御説明申上げました。
○理事(木村禧八郎君) 次に説明員として日本銀行総務部長の佐々木さんがお見えになつておりますので、貿易金融の問題について御説明をお願いしたいと思います。特に貿易金融、日本銀行を通ずる貿易金融につきまして政府対民間の收支の関係、それが通貨にどういうふうに影響を及ぼすかというふうな点についても具体的にお話し願いたい。それから二十五年鹿本においてはユーザンス等の関係から通貨はどのぐらいになるか、又二十六年度についてはどういうふうにこれを見通されているか、そういう点についても御説明願えれば結構だと思います。
○説明員(佐々木直君) それでは貿易金融の問題につきまして御説明を申上げます。 貿易金融の問題につきましては、これを輸出金融とそれから輸入金融と二つに分けて御説明することが適当と思います。輸出金融につきましては、御承知のように輸出貿易手形という制度を開始しております。これによつて輸出業者が日本の国内で品物を集めるときの資金を調達するようにいたしております。そうしてこの貿易手形は日本銀行におきましてはLC、信用状が附いておりますものはこれを再割、即ち一銭四厘という今の日本銀行の公定歩合の一番低いものを適用いたしまして資金を出しておるわけであります。この点は先ず今のところ順調にその役割を果しでいると思います。最近貿易金融の問題が特に取上げられておりますのは主として輸入金融の問題でございまするので、輸入金融のほうを少し詳しく御説明申上げたいと思います。 輸入金融につきましては去年の八月までは外国為替管理委員会のほうで、品物が到着しますまでの外貨の手当をいたしまして、品物が日本に到着いたしましてから以後は日本銀行の輸入貿易手形という制度で金融をつけておつたわけでございます。この輸入貿易手形というのは、品物が着きましてから二カ月間を金融する措置でございまして、日本銀行における取扱は、今申上げました輸出貿易手形と同じようにこれを再割いたすことにいたしております。ところがだんだん輸入が殖えて参りますに従つて、最初は委員会が荷物が着くまで外貨を見まして、そのあと輸入貿手に切替えるということが、輸入金融の上でいろいろ問題を生じやすいので、丁度そのときにやつておりました外国銀行のユーザンスと同じように輸入信用状が発行されまして、最後にその品物の国内における代金の回收ができるまでを一本に金融のできる措置が非常に希望されたわけでございます。そのときには九月のたしか九日でございますか、大蔵大臣、通産大臣、安本長官の三人のお名前で司令部に対して、外国為替管理委員会が外貨を最後まで貸すという方法によつて輸入金融を賄うことが望ましいという書簡が出されたわけでございます。ところが九月の十三日に司令部から、マーケツト少将から、それはやはり委員会が向うから船積書類が到着するまでを金融をして、その後やはり日本銀行の、今申上げました輸入貿易手形と同じ制度で金融することが適当である、こういう返事が参つたのであります。それでそのときには、やはり船積書類の到着で又金融の方策が一遍切れますので、それでは輸入の促進に支障を生ずるということで、いろいろ考えました結果、翌々の十五日に更にマーケツト少将から手紙が参りまして、日本銀行が外貨の貸付をやることによつて、この問題を解決することも差支えないという指示がございました。それによりまして最近新聞などで問題になつております日本銀行のユーザンス制度が始まつたわけでございます。この制度はさつきもちよつと御説明の中に触れておられましたが、輸入信用状を出しますときに、その信用状に相当する外貨を日本銀行が為替銀行に貸してやります。そうしましてその品物が輸入されまして、船積書類が到着いたしましてから三カ月、地域によりましては四カ月となつておりますが、三カ月乃至四カ月はその決済を日本銀行が待つわけでございます。若し輸入信用状が発行されましてから船積書類が到着するまでに二カ月と見ますれば、あと三カ月、通計五カ月乃至六カ月間ずつと真つ直ぐ一本の金融として金が出される。こういう制度になつておるわけでございます。ただこの制度は、日本銀行が外国為替管理委員会から外貨を買いまして、それを為替銀行に貸付けるという制度になつておりますので、日本銀行としては外貨の貸付になつております。従つて国内の金融とは一応切離された形で運用されております。従つてその金利も一般の国内金利とは全く別に扱つております。それからいろいろな手形の形式その他も国内金融とははつきり区別されているわけでございます。この方法によりまして輸入金融は非常に円滑になつて参りまして、金融の面からする輸入の障害というものは大部分克服されたと考えられております。ただ先ほど通商局長からもお話がございましたが、輸入後の引取り金融と申しますか、その輸入業者が輸入した物を買取る側の金融をどうするかという問題が残るわけでございますが、これは今、日本銀行のスタンプ手形制度、これは工業原料を買うメーカなどはスタンプ手形で、銀行から金を借りましたときに、それに日本銀行がスタンプを捺しまして、日本銀行の担保として融通する措置でございます。それは今まで綿花と羊毛、それから油、石油でございます。それについてやつておりましたが、最近それを製鉄原料、それから皮革に拡張いたしまして、今後も大口のそういう原料の引取り資金につきましてはそのスタンプ手形制度を拡張いたして金融をけて参る。こういう考えをいたしております。現在この日本銀行の外国為替貸付、現在は残高が二千四百億近くになつております。日本銀行の発行高が今二千九百億円でございますから、それに見合います資産としては最も大きな一つの資産になつておるわけでございます。これは今後輸入が殖えるに従つて増加いたします。この外国為替貸付金の残高を以てすぐこれが膨れればインフレであるとういうような考え方を持たれるかたがあるかに聞いておりますが、この日本銀行の為替貸付の残高と申しますのは、先ほど申上げましたような制度の手形であります結果、ただ輸入の金額が殖えさへすれば殖えるという性質を持つております。そうしてこの貸付金の金は、円としましては外国為替特別会計、外貨特別会計へ入るわけでございますから、これが殖えましても、日本銀行から政府の特別会計へ金が渡るだけで、それだけでは決してインフレの原因になるものではございません。これが外為特別会計の輸出手形の買取金、即ち輸出の代金として市中に支拂われまするときに、初めてこれがインフレと言いますか、資金が外部に出て行くのであります。ですから極端に申しまして、若し輸出が一文もないといたしますれば、この日本銀行の外為貸付が二千億になりまして、二千億はそのまま特別会計の日本銀行に対する政府預金として、日本銀行の勘定の中に両建になつて、決して外にはインフレ的な効果を持たないのであります。ですから最近貿易関係で日本銀行の信用が外に出て追加されているといたしますれば、それは輸出の量と輸入の量とがアンバランスである。即ち輸入の決済として入つて来る金と、輸出手形の買取りとして出て行く金との間にアンバランスがあるので、金が外へ出て行くということに相なるわけであります。そういう観点から見ますと、二十五年度におきましては、最初考えられていた以上に輸出が伸長し、而も輸入がそれほど伸びなかつた結果、外為特別会計を中心といたしまして政府資金の受拂いが、初め考えられていたと異つて非常に支拂い超過になつた。その支拂い超過になりました分が去年の六月以降の通貨の膨脹の相当大きい原因になつております。この三月末の発行高が幾らになりますかということは将来のことで、私どもも十分な自信を持つて見通すことができないのでございますが、只今の現状から見ますれば、大体四千億見当になるのではないかと思います。四千億になるといたしますと、去年の三月三十一日の発行高が三千百十三億円でございましたので、約九百億円の通貨の膨脹になるわけでございます。この九百億円のうち、今の外為特別会計の支拂超過によります分が相当大きな部分を占めておりまして、日本銀行の追加信用の供給によりますものは、四千億と年度末で一応仮定いたしましても、約二百億前後のとまりではないかと推察いたします。 最後に二十六年度の見通しでございますが、これは只今のところ私どものほうでちよつとはつきりした見通しは立てかねておりますが、これも予算の面といたしましては、政府資金の面では大体とんとんになるというふうなことに聞いておりますが、今申上げましたように輸出と輸入のアンバランスが依然として続きますと、外為特別会計のほうでどういうことになりますか、その点が今後に残された問題でございます。今のところ来年の三月末が幾らになるかということについては、ちよつと数字を私どものほうとしては準備いたしておりません。
○理事(木村禧八郎君) それではこれから質疑に入りたいと思います。
○佐多忠隆君 二十六年度の貿易の計画はどういうふうにお見込みになつておられるか、それの数字なり品目の問題、或いは地域の問題まで含めて御説明を願います。
○政府委員(湯川盛夫君) 二十六年度の貿易計画につきましては、年度の始まります頃までには確定の計画を作りたいと思つて、目下作業中でありますが、現在のところ一応仮の計画としましては、大体輸出のほうは十一億ドルと見ております。その品目別の大きな分類で申上げますと、大体纎維類が六億二千万ドル、機械類が九千七百万ドル、鉄鋼類が一億七百万、非鉄金属が二千百万、非金属礦物が五千六百万、食糧及び衣料が五千七百万、木材及び紙二千三百万、動植物製品一千六百万、化学品及油脂三千百万、その他六千八百万、合計十一億ドル、大体百万ドルで切りますと、そういつた数になります。これに対しまして輸入のほうの見込は、これも只今のところ仮の計画でございますが、援助輸入を含めまして総額十四億七千五百万ドルと見込んでおります。これは原則としてCIF建になつております。この見込は二十六年度中におきます輸入を外貨の支拂べースで作成したものでありまして、買付から支拂への歩どまり及び買付季節が或る時期に大巾に集中する物資、例えば食糧とか綿花とか羊毛、農産物につきましては、買付と支拂との時間的ずれというようなものも若干ございますので、買付計画で、計画を編成します場合には、今申上げた十四億七千五百万ドルを若干上廻ることになるかと思います。で十四億七千五百万ドルをば大体大きく品目別に分類をいたしますと、食糧が四億五千六百万ドル、農業用品及び肥料といたしまし三千八百万ドル、石油及び石油製品としまして一億三千九百万ドル、工業原料としまして八億一千二百万ドル、この工業原料の内訳をもう少し詳細に申上げますと、工業原料のうちで先ず纎維が四億六千四百万ドル、金属及び金属鉱物が九千万ドル、非金属及び非金属鉱物が三千二百万ドル、化学薬品が千百万ドル、樹脂二百万ドル、ゴム類八千万ドル、石炭三千七百万ドル、木材六百万ドル、パルプ及び紙二千百万ドル、皮一千六百万ドル、その他動物製品二百万ドル、油脂蝋及び同原料四千五百万ドル、その他の植物製品これは六十万ドル、医薬品二百万ドル、機械及び書籍二千二百万ドル、雑二百五十万ドル、大体今申上げましたのは百万ドルで大体切りましたので、大分下の数字で変つて参りますかと思いますが、そういつたところを総計しますと十四億七千五百万ドル、こういつた内訳になります。 それから今地域別のお話がございましたが、輸出のほうはドル地域に三億八千九百万ドル、ポンド地域に四億、オープン・アカウント、つまり清算勘定地域に三億一千万ドル、大体そういつた内訳であります。それから輸入のほうの地域別は、ドル地域から七億三千六百万ドル、スターリング地域、即ちポンド地域から四億三千二百万ドル、オープン・アカウント地域から三億六百万ドル、現在持つております仮の貿易計画の数字は大体以上の通りであります。
○佐多忠隆君 今の数字は後ほど資料で提出をお願いしたいのですが、今のそういう計画をお立てになるときの見通し、或いは計画の結果、二十五年度と対比してどう、いうことが特色になつているのかという問題、特にお聞きしたいのは中共貿易がその計画の中にどういうふうに取扱われておるかという問題であります。
○政府委員(湯川盛夫君) 計画の作成につきましては、大体いつものように国内の需給の計画等から見て、必要量の輸入というものをば海外市場の買付の可能な所から買うということでやつておりますが、特にお尋ねのありました中共地区からの輸入につきましては、最近の事情で余り多くも期待できませんので、この計画に余り期待数量としては載せておりません。
○櫻内義雄君 只今の輸入の計画ですね。これは緊要物資輸入基金特別会計の今度設定を見ておりますが、その会計が設定するにつれて輸入の方式はうんと変つたように聞くのですが、今のところはそれをも織込んだ計画ですか。
○政府委員(湯川盛夫君) この輸入計画は、できるだけ必要な物は十分に入れたいと、こういうことでできておりますが、特にこの本年度に必要な分を超えて備蓄するといつたような数量があるとすれば、そういうものはまだ織込んでおりません。
○佐多忠隆君 その場合に單価をどういうふうに御覧になつたのかという点ですが、特に輸入物資について一つ一つずつはお聞きしなくてもいいですが、物価情勢をどういうふうにお見込になつて七千五百万ドルという数字が出たのか、それとの関連において数量的には去年と二十六年度との推定実績の対比においてどういう見当になるのか、その点を。
○政府委員(湯川盛夫君) 只今の御質問の單価の点につきましては、まだ非常に動いておりますし、特に運賃の点は非常にフラクチエーシヨンがありますが、この仮の計画で一応大体昨年の十二月ぐらいの單価を見ております。 それからこの数量に関する御質問につきましては、主なる品目について大体のこの計画の数量をお話申上げたいと思いますが、米については八十万トン、小麦については百七十五万トン、大麦は六十五万トン、大豆三十万トン、砂糖五十万トン燐鉱石百二万トン、加里塩三十五万トン、石油二百三十二万キロリツトル、綿花百七十万俵、羊毛三十四万俵、鉄鉱石三百九十五万トン、銑鉄六万トン、屑鉄三十万トン、ほかにボーキサイト十六万三千トン、銅鉱石七万九千トン、ニツケル千百トン、塩百四十万トン・生ゴム六万トン、原皮一万八千トン、レーヨン・パルプ六万トン、強粘結炭百六十万トン、これは米炭換算であります。大体そういう主要品目では、この仮計画ではこのくらいの数量でございます。
○佐多忠隆君 今の数字は後ほど資料で御提出願いたいのですが、特にその場合に数量のみならず、單価についても附記して頂きたいと思います。 それからもう一つ先ほど外貨予算の問題が出たのですが、外貨予算は先ほどの御報告によりますと、当初予算を何遍も改訂をされて、最終の予算とに相当の違いがあるように思うのですが、それも一つ資料で数字的にお示しを願いたい。 それから更に我々が新聞でときどき散見するところによりますと、予算と公表額との間に非常な相違があつて、例えば昨年の一—三月当りはむしろ予算よりか非常に低目に公表されたようでありますが、その後四—六、或いは七—九、或いは十—十二月というようなときには、予算よりも遥かに高くのものを公表されたように思うのですが、それらの事情はどういうふうなことでそういうことになつたのか。特に私たちが昨年臨時国会で問題にした場合には、外貨予算に対してそれは余り見積りが少いのじやないか、もう少し輸入の必要から言えば、もう少し多くのものが組まれなければならないし、輸出の現在の情勢から見ても、そういうことが可能だと思うのだが、これをどう政府ではお考えになるかという質問をしたときに、いや大体今の見通しではこれでやつて行けると思うというようなことで突張つておられたと思うのですが、今さつきのお話によると、予算自体が何遍も組替えられているのみならず、公表額は三〇%とか五〇%、非常に上廻つている。最初にそういうふうな予算の組み方をされて、あとから追つかけて行くというような形でやられたから輸入を適時に適切に手当するということができなくて、先ほどのお話のような実績しか示さなくて、ここに来て非常に輸入の問題が重要になつたのじやないかと思います。そういう点、それからそれと対比して更に承認額と言いますか、輸入の実績との対比でありますが、予算或いは公表額は相当高くなつているにかかわらず、まだその実績が十分に現われているとは思えないような気がするのでありますが、先ほど十一—十二月の推計実績をお示しになつて、若干は輸入実績としても上廻つて来ている数字はわかるようでありますけれども、もう少しあの予算或いは公表額が実績として現われて来るとすれば、もう少したくさん現われなければならないのじやないかと思うのですが、その辺の事情はどうなつているのか、それらの点について御説明願いたいと思います。
○政府委員(湯川盛夫君) 外貨予算の毎期の原予算、それが修正された形の予算、それからその公表額等についての細かい資料は用意いたしまして差上げることにしたいと思いますが、その概略だけ今申上げますと、一—三月、昨年の一—三月の予算、これが外貨予算の一番初めでありますが、そのときには原予算が一億三千七十万四千ドル、修正されました最後の形では一億二千二百七十四万ドルということになつております。この輸入公表額は、その予算の約六〇%、即ち七千三百一万五千ドルでありまして、これに対して輸入承認をされました額は、公表額の八九%、即ち六千五百三十二万二千ドルでありまして、これは予算としては余り成績がよくないのであります。これは何しろ日本側としては初めてこういうことをやつたので、いろいろな点で事務的な要領が惡かつた点もあり、輸入公表が遅れましたり、又その前までに司令部で買付けていた数量、金額等がはつきりわからなかつたような点があつたりいたしまして、十分行かなかつたのでありますが、併しこの予定通りの公表ができなかつた一番大きな原因は、昨年の一月から三月頃相当ポンド資金が不足しておつた。それからオープン・アカウントの勘定が赤字のものが相当多くて、当時の考え方としては相当赤字のアカウントで、大規模の買付けをするということが建前上認められなかつたのであります。又輸入承認額の少なかつたのもこれは実際の業界のほうでも民間輸入方式に不慣れな点もあつて、輸入のリスクを全面的に負担するということについては、やや臆病な点もあつて、結局これは官民両方とも新らしい予算制度初めて採用した予算制度について不慣れな点が多かつたという点が、予算と実際の結果と相当大きな齟齬があつたのでないかと思います。その次に四—六月の予算はこれは原予算が億四千百三十二万一千ドル、修正予算が一億八千百八十五万五千ドル、そのうちで輸入公表額は約九〇%、即ち一億六千百四十五万一千ドル、そうしましてそのうちで輸入承認額は公表額の約八六%、一億三千九百六万九千ドルであります。これは四、五月頃からスターリング地域の先方の買付けが進み出しまして、ポンド資金も楽になり、他方民間の意欲も積極化して来たからでありまして、四—六の予算はほぼ消化されたわけであります。次に七—九月の予算は原予算が二億五千七百三十四万ドルであります。これが先ほど申上げましたように朝鮮事変後の輸入増加の情勢を受入れまして、漸次追加修正を加えまして、最後の修正された形では四億四百二十一万二千ドルの相当大きな額に上つたのであります。輸入公表は殆んどフルに行われまして九八%、即ち三億九千八百六十五万ドルに達して、そのうち輸入承認額は公表額の約八七%になつております。それから十—十二月の予算は、原予算が三億八千五百九十四万七千ドルでございましたが、これがやはり追加をいたしまして、最後には五億二千九百十九万一千ドルというふうになつております。このうち公表されましたのが、約八八・三%の四億六千七百十九万九千ドルとい数になります。そのうち輸入承認になりました額は四億三千六百万ドル、これは一月末現在の数字でありますから、もう少し殖えるかと思いますが、公表額に対して相当によい。パーセンテージを……ちよつと計算をして参りませんでしたが、よいパーセンテージであると思います。それで予算を作りますときには、先ずそのとき見通し得るいろいろな要素を入れるのでありますが、その後やはり單価の値上り等がありましたり、それから又国別の各アカウントの状況が刻々に違いまするので、当初予定しておりましても、そのアカウントが十分にそこから買入れるものがなかつたり、或いは当初の予想よりもその地域に対する輸出が出て勘定がよくなつたり、そういつたような事情が始終ありますので、その都度修正をしまして、できるだけ、外貨事情の許す限りできるだけ輸入を十分にしたいということでだんだん増額をして、いずれも当初の額よりも相当な額になる次第であります。
○佐多忠隆君 その数字はあとから頂くとしまして、その外貨予算の編成或いは公表、或いは承認等の手続その他について非常に煩雑なものがあるために、そういう何遍も改変したりなんかというようなことが行われるんじやないかどうかということは、もつと言えば、そういう予算の編成或いは実施に当つてどれくらいに自主的にやつておられるのか、どれくらいに制約があるのかというような問題を、少しお示し願いたいと思います。
○政府委員(湯川盛夫君) 外貨予算の作成は閣僚審議会でいたすわけでありますが、ただ予算の最後的決定の前には、司令部に連絡してその承認を得なければならない。こういうことになつておりますので、予算の変更の場合にも、その度合によつて一々司令部側の承認を求める、そういうことになつておりますという事情だけ申上げて置きます。
○理事(木村禧八郎君) ちよつと私からお伺いしたいのですが、先ほど二十六年度の援助資金は十四億七千五百万ドル、そのうち援助輸入はどれくらい見込まれておりますか。
○政府委員(湯川盛夫君) 十四億七千五百万ドルのうちには一応……一応でありますが、一応ガリオアとしては一億四千八百万ドルという額を想定してございます。これは併しまだ一九五二米会計年度のガリオア資金も全然きまつておりませんので、これは全くのそのような想定ということになつております。仮りの想定は一億四千八百万ドルということになつております。
○理事(木村禧八郎君) 大蔵省のほうに伺いたいのですが、この予算説明書で、大体二十六年度の援助資金が一億ドル見込んでいるわけですね。それと確実には見合わないでしようけれども、この予算説明書にある輸入計画、これは貿易局長の先ほどのお話と違つているのですが、十三億二千七百万ドル、これを加えますと十四億二千七百万ドルになるのですね。ガリオアを加えますとそこで差が出て来るのですが、その差額は若しかその数字が仮に正しいとすれば、外国為替資金特別会計における五百億の不足ですね、こういうものは又変つて来るのじやないかと思うのですが、その辺の関係はどうなんですか。
○政府委員(石原周夫君) お尋ねの第一点になりまするが、予算の説明の二十六頁のところを御覧願いますると、ここに対日援助見返資金特別会計におきまする一九五〇—五一年予算、一九五一—五二年予算、その両者を見ましてどういうふうに援助物資が入つて参るかという金額の計算が出ておるのでありまするが、只今貿易局長が答えられました一億四千八百万ドルという数字は、この五〇—五一年の一億八千二百万ドル、それと五一—五二年の一億ドルを物資買付から日本に到着まで四ヵ月の時間のズレ、御承知のようにアメリカの会計年度は七月から始りまして六月に終るのでございまするから、この両者をその時間のズレを見まして弾きますと、一億四千八百万ドルという貿易局長が答えられた数字になるわけであります。 それから先ほど私が申上げました外国為替資金特別会計におきまする五百億繰入の基礎になつておりまする金額との関係でございまするが、先ほど申上げました收支の数字はいずれも援助関係を除きまして、外国為替資金特別会計におきまして援助関係は関係がないものでございますからそれを落しまして、国際收支におきまして十三億八千二百万ドル、外国為替資金特別会計の関係におきましては十三億三千九百万ドルと申げたのでありますが、この十三億八千二百万ドルに一億四千八百万ドルをお加え願いますれば十四億五千万ドルという数字になつて来るのであります。そこにちよつと二百万ドル……。それで数字が合うわけであります。
○櫻内義雄君 ちよつとお尋ねしたいのですが、先ほど来輸入計画をいろいろお聞きしましたが、これが若し計画通り遂行できない、予測、或いは現に計画は立てたが、国内の消費量、需要量と言いますかそれと差がある場合、こういう場合に事務当局としては消費規制のようなことをお考えになつておるように聞くのですが、そういう事業があれば、例えばニッケルなんかが国内の需要とそれから輸入計画と大分差があるように思えるのですが、若しニツケルの地金、鉱石の、そこに輸入計画がありましたらそれを承わりたい、かように思います。
○政府委員(黄田多喜夫君) 外国のほうで物資の割当、特別割当とかというふうなことをやる品目がだんだん殖えて参りまして、そういうものに関しましてはそれを国内において自由に使用せしめるということにいたしますれば、外国のほうから入つて来ないというようなものがございます。こういうふうなものに関しましては国内におきましても使用の規制乃至制限をするということはこれは止むを得ないだろうと考えております。それから国内において非常に稀少な物資というふうなものに関しましても、これの使用制限をやるということもこれ又止むを得ないだろうと考えております。ニツケル鉱その他の輸入に関しましては極力できるだけたくさん輸入したいというので努力いたしております。現に鉱石等に関しましては話が進行中のものもございます。具体的にはまだ進行中でございますので、どこから何をどのくらいということは申しかねますけれども、現に話の進行中のものはあります。
○佐多忠隆君 先ほどのどなたかの御報告でしたか、十二月六日にこの対中共向の輸出船積を停止したというお話があつたのですが、それに関連して一体どういう経緯でそうぜざるを得なかつたのかという問題、そのために当初そういうことをしない場合と対比して、どういう貿易の計画なり、実績に狂いが出て来たという問題を一つお聞きしたいのです。というのは、今まで私たちがそれ以前くらいまでに受けていた報告によると、鉄鋼製品は、機械器具類の対中国向けが相当上昇して来て、それも一つの輸出好転の、特に重化学工業製品輸出への展望に非常に希望を持たすような方向にあるというような報告を受けていたと思うのですが、それが突如として停止されたためにどういうふうになつたかという問題で、それに関連しましてアメリカが対中共に対する貿易政策をどういうふうに推進しているか、どういうふうに或いは禁止しているかという問題、それからそれに対比してイギリスが対中共の貿易をどういうふうに考えて、どういうふうに実績を挙げて来ているかという問題、同じようにヨーロツパ諸国特に西ドイツあたりで中共に対する貿易がどういうふうな状況に最近にはなつておるのかという問題、それから日本が船積停止をやつたために、先ほどちよつとお話が出ましたが、相当各方面に損害を與えているのじやないかと思うのですが、その損害の額を大体どれくらいと見込まれるか、而もその損失は保險だけの問題で解決するのかどうか、若し保險だけで解決しないとすれば国家補償の問題はどういうふうになつているかという点、それらの点を御説明願いたいと思います。
○政府委員(黄田多喜夫君) 昨年の十二月六日に中共に対しまして輸出制限の強化をやる。実は表面上何も中共というあれが出ておるのじやないのでありまして、輸出貿易管理令の別表に出ております品目につきまして、それの輸出品目を少し調整もいたしましたし、又それらの品目の輸出に関しては手続上相当従前に比して厄介になつたというのが本当の姿なのです。つまり狙いといたしまして国連軍が朝鮮で戰争をしている、そうしてそこに中共が出て来て国連軍に対抗している。その中共軍の戰力を増大せしめるようなことは、これは日本としてはやめるべきだというのが、そういう政令を改正をいたしました趣旨でございます。 それから中国に対してどのくらいのものが出ており、又入つており、その十二月六日の措置のためにどういう影響があつたかというお話でございますが、中共に対しましては一昨年の一月から十月までの輸出入額は、輸出が一千二百万ドル、輸入が三千四百万ドルという数字が出ております。この輸出の方面は十月、十一月と相当殖えて参りまして、たしか十一月の数字が四百五十万ドルに達していたと思うのでありますが、相当尻上りに輸出のほうが伸びて来ていたという状況であります。その輸出の殆んど七、八割が機械類でありまして、その機械類は先ほど申しました輸出制限の強化によりまして、全部出し得ないということになりましたので、全面的にこれは影響を受けたわけであります。但し先ほど経理部長からも申上げましたように、国内への転売ということによりまして、損失をカバーする度合が相当ございましたので、果してどのくらいの実際の損害があつたかということは、これは後ほど振興局のほうから申上げると思いますけれども、大体輸出のほうで影響を受けましたのは機械類であります。それは輸出信用保險によつてカバーされているというのが概略の状況であります。 それから輸入に関しましては、輸出が出ないので輸入のほうも影響を受けるということは、これは大体の数字でありますけれども、実は中共のほうからもまだ物が実は入つておりまして、果してどれだけの影響があるかということは、まだ申上げかねるのであります。御承知の通力、中共のほうから入りますものは、大体開らんの炭と、それから鉄鉱石、桐油、大豆というふうなものでございますが、大豆その他は非常に入りにくくなつたことは事実でございます。これらのカバーは他地域からの輸入に待つという状況であります。それからアメリカのほうは、中共に対しましては、全面的にエンバーゴーを布いております。船も近寄らなく一切の物を持つて行かないという状況であります。我が国においてとりました措置は、そういう全面的な禁止措置ではございません。まだ自由品目というものがございます。綿布、綿糸、海産物、塩干魚、自転車の類であります。こういうものはまだ自由にやつておりまして、現に自転車のごときは相当数量中共地区に出ております。 それからイギリスのほうは、これは詳しく存じませんけれども、アメリカのやつているような全面的な輸出禁止ということはまだやつておりません。戰略物資、中共の戰力を増強するというようなものは、これは中共への輸出を禁止しておるようでありますけれども、全面的なエンバーゴーというところまではまだ行つていないようであります。それからドイツに関しましては、遺憾ながらまだ資料を持合せておりませんので、只今のところどうなつておるかお答えできません。
○説明員(川出千速君) 輸出信用保險のことについて申上げます。十二月の六日に船積の差止めを受けた当時に、輸出信用保險の中共、或いは香港向けに輸出契約で加入しておりました額が約五十億円でございまして、その五十億円のうち三十億円が具体的に船積差止め措置を受けた保險でございます。三十億円のうち現在までに損失が起きたという通知を保險会社にいたしておりますのが約十二億円でございます。ての十二億円のうち荷物が国内にあるわけでございますから、実損はその三乱程度、三億から四億ぐらい、多くてての程度になるのではないかと思つております。
○佐多忠隆君 その三億から四億ぐらいの損失の全部を保險でカバーできるというお見込ですか。
○説明員(川出千速君) 現在輸出信用保險の基金は十億円ございまして、そのほかに五億円を限度とする借入金もできることになつておりますので、十分に愼補できるというように考えております。
○佐多忠隆君 それから先ほどの中共向けの禁止の問題でありますが、アメリカが全面的に経済制裁をやつておるので、それに大体調子を合せたと言うか、というふうな形で、今のような措置がとられておるというお話なんですか、その点について、先ほど余りはつきりしなかつたですが、イギリスあたりはもつと違つた政策をやつておるじやないか、特に今局長のお話では、戰略物資についての輸出は禁止しておるというようなお話でしたが、これも一応そういう建前になつておるかも知れませんが、戰略物資という場合には、非常に嚴密な意味での戰略物資を指定しておるようなんですが、相当むしろ貿易は伸びでおるじやないかという気がするのです。殊に西ドイツではこれは私たちただ噂として聞いておるので、はつきりしないのですが、レールその他まで中国のほうに輸出しておるというような噂も聞きますので、若し占領治下にあるドイツなんかでそういうことをあえてやつてあるのであるならば、我が日本としては、もつと近接な関係を持つておる中国に対する貿易の問題はもつと重大にお考えになつていいじやないかと思うのですが、これらの点については更に大臣にお尋ねしたいと思いますけれども、そういう点をもう少し正確に判断する必要があるので、イギリスの、或いは西ドイツあたりの中国に対する貿易状況、政策がどうなつておるかということを後刻でよろしうございますが、もう少し詳しい調査を一つお示しを願いたいと思います。
○藤野繁雄君 これに配付して頂いておる商品別輸出入実績というのはこれは実際我が国に言つて来た数量であるかどうか。これを先ずお尋ねいたします。
○政府委員(黄田多喜夫君) 御質問の御覧になつておる数字はこれでありますか。これでありましたならば、実際に入りました数量でございます。
○藤野繁雄君 若し実際に入つた数字であるとしたならば、このほかに買付の契約をやつた数量がどのくらいあるか。それは食糧及び飲料について御説明を願いたいと思つております。
○政府委員(黄田多喜夫君) 契約したものがどのくらいあるかということに関しましては、そういう統計は作つておりませんので、食糧及び飲料が問題でありますならば、直ちに取調べまして回答いたしたいと思います。
○藤野繁雄君 私がお尋ねするのは、これだけが実際到着したものであるとしたならば、あと二ヵ月あるからどのくらいの数量が入つて来るか、その数量と二十六年度の四億五千六百万ドルの比較はどうなるか、こういうふうなことを見たいと思つているんです。この実績からしますというと、二十五年度と二十六年度は非常に数量に差があつて、二十六年はたくさんの輸入をしなくちやいけないことになりますが、これだけの輸入ができる見込であるかどうか、これをお尋ねいたしたいと思います。
○政府委員(黄田多喜夫君) 二億九千万とおつしやいますのは食糧及び飲料、この数字であろうと思うのですが、十一、十二を入れますと、これが恐らく三億五千ぐらいになるんじやないかとこう考えます。そういたしますと、来年度の輸入計画であります四億五千万ドルというものと約一億の差が出ますが、値上り、それから恐らく二十六年度におきましては、二十五年度の数量と同じでございますから、その点まだはつきりいたしませんが、数量も二十五年度に比べましたならば幾分殖えているのじやないかとも考えます。恐らくそういう事情であろうと思います。的確なところを調べまして御返事いたしますが、恐らくそういうことだろうと思います。
○藤野繁雄君 最近の結果からしますというと、味噌と醤油が非常に値上りをしていることは、原料であるところの大豆の輸入が困難だというようなことからなつて来るのでありますが、現在のように味噌、醤油が値上りすることがないように対策を練らなくちやならないと思うのでありますが、大豆の輸入に対して値上りがしないような対策があるかどうか、或いは輸入があつてでも味噌、醤油の値上りはするのか、こういうふうな点を私はお尋ねしたいと思います。
○政府委員(黄田多喜夫君) 大豆の輸入は先ほどちよつと申上げましたように、戰前は満洲が殆んど大部分でありましたが、これが最近の情勢によりまして満洲のほうから入らなくなつたというのが大豆の輸入難の一番大きな原因でございます。それでその代替といたしまして、代りにアメリカのほうから大豆を入れるという途しかないのであります。ところがアメリカの大豆は例のガリオアで買付けておりました関係上、ガリオアの買付けをアメリカでやつております間は日本のほうで更にアメリカの市場に買付けに参りますと、大豆は御承知の通り非常に敏感な商品でありますために、値段を上げてガリオアの買付けの邪魔をするということからそれが許されない。従いまして最近に至りましてやつとアメリカのほうのガイオアの買付けも終りましたので、今度は日本のほうから買い得るという條件に揃つたのでありますけれども、何しろアメリカのほうにおきましても大豆は非常に輸出余力というものが余りございませんので、これの買付方法に関しましては相当研究をしなければならないのであります。つまり一時に買付けが殺到いたしますると値段をむやみに釣上げるということになりますので、買付方法に関しましてはよほど愼重にやらなければならんという状態であります。ただ若しアメリカのほうで大豆の最高価格というふうなものを釘付けにするということになりますれば、買付けが殺到いたしましても値段を釣上げることが少いということになりますので、この條件も考慮に入れなければなりません。どういうふうな方法で大豆を買うかということは、只今実はあれこれと、いろいろの條件を勘案いたしまして、どういう場合にはどういう買付けをするのが一番いいのかということを考えておる次第であります。大豆は結局非常に輸入がむずかしいということになりますので、国内の需要を全部賄えるかどうかということに関しましては相当疑問がございます。ただ大豆粕、搾り粕でありますが、これが予想外に相当多量に入つております。味噌のほうはそれでうまく行くのじやないかというふうな考えをいたしております。
○藤野繁雄君 くどくお尋ねするようですが、現在の状況から言えば、大豆の輸入ができない。結局味噌、醤油が原料がないというふうなことで値上りをするということが現在の状況だろうと思うのでありますが、今お話のように困難な事情があるにしてでもこれをどうしたつて確保せなければいけないという現在の状況にあるのでありますから、この点更に一つ御検討を願いたいと思うのであります。 それから緊要物資輸入基金特別会計についてお尋ねしたいと思うのでありますが、これは本会議でも質問したのでありますが、この特別会計が四月から始まるということであるとしたならば、その間の二ヵ月間、これからの二ヵ月間は特に輸入を促進せなくちやいけないのでありますが、この二ヵ月間にこの基金に代るところの何かの金融対策をとつて輸入を増加するようにせなくすやいけないのじやなかろうかと思うのでありますが、そういうふうな金融策があるかどうか、それをお尋ねしたいと思います。
○説明員(小室恒夫君) 緊要物資の輸入の特別会計に関する法律案が通過いたしますまでは、現在の貿易特別会計が政府輸入の仕組を一応裏付けているわけでございます。で特需用の原料、その他どうしても政府輸入でやらなければならんというようなものについて、貿易特別会計のほうに金がなければ予算外国庫の負担となる契約ということで或る金額まではカバーできるようになつております。尤も、まあ三月末まで、つまり年度末までの状況でございますると、大体民間貿易の普通の形式で輸入を促進いたしますれば、大体において必要なものは確保できる見通しでございます。むしろそれから以後のほうが政府輸入の必要が更に増大する可能性がある、こういうふうに考えておる次第でございます。
○佐多忠隆君 緊要物資の輸入計画ですが、一体どういうものを緊要物資としてお考えになつているのか、それからどういう計画でどの程度のものを、金額のものを買おうとしておられるのか。仮に大蔵大臣の説明によると、何か四回転くらいに考えておるから六十億くらいには回転すると言つておられたが、その程度のもので賄え得る需要量なのかどうかということ、更にその緊要物資に狭く解釈しておられるのか、もつと大きく考えて普通の原材料、或いは食糧まで引つくるめて備蓄輸入或いはランニングストツクの相当なものを手持するというようなことまで積極的にお考えになつているのかどうか、その辺の事情をお伺いしたい。
○政府委員(黄田多喜夫君) 只今のところ予算が二十五億しかございません。それを四回転いたしますといたしましても、大体百億、実はこれだけの金では特需とか或いは極く限られた地域から政府貿易でなければ買えないようなものというふうなものを賄うのがやつとでありまして、それを超えまして緊要な物資を輸入する、いわんや備蓄的な意味を持つととろのランニングストツクの増大を、これによつて賄うということはもう不可能でございます。二十五億に更に使い得る金額を相当額加えまして、それを元にして、例えば備蓄というふうなものをやつたほうがいいのじやないかという案を実は考えまして、そのやり方、或いは第一そういう考え方自身、それからやるとすればどういうふうな方法でやるかということに関しましてはまだ検討中の城を出ておりません。果してそれがどういうふうに落ちつくかということは、まだ予断を許さないような状況であります。
○佐多忠隆君 その点大臣にもお尋ねしたいと思いますが、検討中だというようなことで、一体いつ頃それが成案になるのか、そういうふうなことで、今の非常に急がれている輸入の問題、特に備蓄の問題あたりを解決できるのかどうか、その辺のお見込はどうなんですか。
○政府委員(黄田多喜夫君) 見込はまだ実は立たないのであります。ただ、若し今考えておりましたような案が実現できません場合には、これは結局金融の問題に帰著いたしますので、必要なる金融の措置を講ずるということに落ちつかざるを得ないと思うのであります。若し政府が只今検討しておりますような政府輸入による備蓄というようなものができません場合は、それは姿を変えまして、今度は政府による金融措置の裏付というほうに方向を転換いたしまして、そういう方法によりまして必要なる原材料の輸入というものをやりたいというふうに考えております。
○佐多忠隆君 そうしますと仮に今のような備蓄なり緊急輸入を考えないで、先ほどお示しになつた貿易計画だけで遂行するとしても輸入引取資金は相当必要になるのではないか、すでに来年度の問題ではなくして今年の一—三月からすでに相当多額のものが需要されるのではないですか。今年の一—三月までに何ほどの引取資金が必要であるとお見込になつておるか。更に四月以降はそれがどういうふうに金額的に殖えるとお考えになつておりますか。従つてそれの金融を具体的にどう処理して行こうとしておられるのか。その辺の御説明を願いたい。
○説明員(石井由太郎君) 只今御質問ございました一月乃至三月の輸入物資の引取資金は大体七百億見当となる見込でございます。それから四月乃至六月の期間におきましては約千億と見込んでおるわけであります。これの輸入金融をどうしてつけるかという問題になりますと、これは御承知のごとく只今まで行われておりました日本銀行ユーザンス制度の再検討というような問題もございますが、国内金融方策といたしましては大体先ほど日本銀行からも御説明がございましたようにスタンプ手形制度の運用ということによりまして解決して参りたいというのが、現在までに到達しておる結論でございます。
○佐多忠隆君 先ほどのお話によると羊毛、綿花とかそういうものについてはスタンプ手形の制度があるのだが、それは従来の制度のことで、それだけでは今おつしやつた七百億とか或いは一千億というような金融になれば、單にスタンプ手形の制度あたりでは処理し切れなくなるから、金融の問題が非常に重要になつて来るのではないかと思うのですが、その辺はどうなのですか。
○説明員(石井由太郎君) 只今御指摘のございました七百億乃至千億の金額中スタンプ手形では賄えないものがあるのではないかというお話でございますが、大体輸入を大きく色分けして見ますと塩、食糧のごとく政府会計に繋つておりますものについては、これは入着と同時に政府会計で賄いますから、実際輸入等が増加いたしましても、先ず金融は問題ないわけでございます。残るところの大きな品目は、綿花、羊毛、鉄鉱石、粘結炭等の鉄鋼原材料、或いは皮革、原油というのが先ず輸入金額中の食糧を除きました非常に大きな割合を占めておるわけでございまして、これらの大きな品目につきましてスタンプ手形制度等が行われますれば金融的には大体の筋は解決することとなるものと考えております。
○佐多忠隆君 それじや今の引取資金を政府輸入の分と民間の分を、もう少し詳しい資料にして御提出を願いたいと思います。
○理事(木村禧八郎君) ちよつと、通商局長が会議で行かれますから、行かれる前に櫻内さん通商局長に御質問ございますか。
○櫻内義雄君 ちよつと簡單に、輸出の問題でございますが、例えば水産加工物、或いは雑貨類、これは非常に価格のむらがあつて相手国の商人も困る、いわばダンピングまでは行つていないが、非常に安い価格で濫売しておるというような場合がございますね、これについて輸出の抑制策が考えられておるように聞かれるのですが、これに対する事務当局の考え方と、それからもう一つは、そういうような濫売をするという主たる原因が金融上の問題に繋つておるのです。もう少し金融が円滑であれば今安く売らなくてもいいという場合がままあるのですから、尤も輸出が非常に好調にあるから割合に関心が薄いが、もう少し有利に輸出をして行こうという考えを持たなければならない、その場合の金融面に対する考え、この二点についてお聞きしたいと思います。
○政府委員(黄田多喜夫君) 農水産物、それから雑貨類をいうものに関して輸出抑制策をとろうという考えは持つておりません。金融の問題に関しましては、これは一般的な輸出の場合の金融と全く同様な問題なんでございまして、特に雑貨類或いは農水産物というようなものに関してどうするかという特別な措置はございませんけれども、ただまあ考えられまする途は、例えば輸出組合というものを作つて同業者の仲間の利益を増進するというようなことが考えられますけれども、これは御承知の通りほかの法律との関係がございますのでこのほうもまだうまく運ばないというような関係であります。
○理事(木村禧八郎君) ちよつと私通商局長にお伺いしたいのですが三つばかり結論だけお尋ねすればいいのですが、一つは輸出関税というようなことですね。通産省で検討されているかどうかですね。例えば鉄鋼などの海外の契約値段と国内の値段とが著しく開いているようですね、こういうことを放つて置けばどんどん海外に鉄が出て育つて、内需は非常な圧迫を受ける。その調整をどうされるか。実は具体的に、もう御存じと思いますが、例えば富士製鉄、日本鋼管にアルゼンチンから来ているものの契約値段と国内値段とを比べれば問題にならんほど開いておりますから……それでこれを調整する方法としては為替の問題があると思うのです。これは新聞に為替の問題について通産省でデイスカツシヨンが行われたということがちよつと出ておりましたが、そういう問題を検討されているかどうか。為替の問題、それから輸出関税の問題ですね。それが二つ。 それからもう一点は、先ほどこれは安本の貿易局長からお話がありましたが、輸入計画の数量の御説明があつたのですが、これはもう契約が、幾らで輸入するという契約ができているのではないと思います。それで価格の問題ですが、これは通商局長からも貿易局長からもお伺いしたいのですが、通産省としては今後こういう物量的た輸入計画はあるけれども、価格の点から言つて輸入できるかどうか。我々に配付された予算説明書の四十七頁によりますと、食糧の輸入価格——小麦、米、大豆というものについては最近の相場と非常なる差異があるわけです。例えば小麦については、シカゴの小麦は二月七日の相場ではCIFで百六ドル見当と言われておりますね。予算の証明書によれば小麦のアメリカから輸入する分は米国船による輸入はCIFで九十七ドル、日本船による輸入は九十五ドル。ところが二月七日のシカゴでは小麦相場は、これはCIFに直して見ると百六ドル見当となりますね。こんなに開いております。大麦につきましても、二月七日のシカゴの相場ではCIFに換算すると九十四ドルと言われている。ところがこの予算説明書では米国船による輸入のCIFの値段は七十六ドル、日本船による輸入は七十四ドル。ところがシカゴの相場による大麦のCIFの値段は二月七日で九十四ドル、こんなに開いている。又米につきましてもビルマ米は産地でこの頃では百二十九ドルくらいでなければ買えないと言われているのです。これに運賃その他を入れますれば相当高くなるはずです。ところがこの予算説明書ではCIFで百三十ドル、今はもうビルマ米が産地で百三十ドル近くなつて来いる。こんなに開いているのです。そうしますと、成るほど数量的な計画は立つておりますが、その対価の予算ですね、予算の範囲内で買えるのかどうか、この数量との関係、価格との関係です。それをどう考えておられるか、この三点についてお伺いしたいのです。
○政府委員(黄田多喜夫君) 通産省の事務当局といたしましては、輸出関税或いは為替の問題というものは只今のところ考えておりません。それから価格の問題に関しましては、これも今までにもしばしば起つたことでありまして、例えば羊毛とかゴムとかのごときは三倍乃至四倍になつている。従つて初めの数量全部は買えなかつたというものもございます。但し先ほど御説明がございましたように、予算の修正ということをたびたびやるのでありますが、そういう修正のよつて来たる理由の一つは価格の変動ということもあるのでございます。予算を修正することによりまして、できるだけ価格の高騰によりますところの供給量の不足ということは補いたいと考えております。
○理事(木村禧八郎君) ちよつとその点で、この予算説明書に書いてあるような価格で以て今後食糧が輸入できるとお考えですか。
○政府委員(黄田多喜夫君) それはできません。先ほどおつしやいましたビルマの百二十九ドルというもの、それからタイのライスにいたしまして現にこの一月から高くなつております。契約も高い値段でやつております。従いまして価格が上りました場合は、その上りました価格で買わざるを得ないという状況でございます。
○理事(木村禧八郎君) 只今の点につきまして貿易局長はどうお考えですか。
○政府委員(湯川盛夫君) 大体今通商局長の話された通りでございます。そういう主食の最近の値上り、特に船賃の値上りが大きい、そういつた点で前に予算した金額ではなかなか買えない。ただ将来小麦協定に入るといつたような場合には、小麦の値段が相当安くなる、そういつたような点は又そのときにはそういう要素も考えなければならんと思つております。
○理事(木村禧八郎君) それでは主計局長にお伺いしたいのですが、只今貿易局長も通商局長もこの値段では買えない、そうなりますと相当高くなるのでして、その場合、この補給金の所要額はどういうふうになるのですか、その関係についてお伺いいたします。
○政府委員(石原周夫君) 輸入食品の値格が上ります場合におきまして補給金の予算がどうなるかというお尋ねであります。通産省の通商局長、安定本部の貿易局長も申されましたように、最近におきまする食糧の輸入価格は木村委員が御指摘になりましたように、大体予算に見ました單価に比べまして十ドル内外、物によりまするというと十二、三ドル高目になつておるようであります。そのうちでその半分以上は運賃、なかんずくアメリカのほうから輸入せられますものにつきましては、そのうち大部分が運賃の騰貴であり、南方のものにつきましても相当な部分が運賃であるということであると思います。そこで今後それでは補給金が足りるかどうかという点でございますが、この点につきましては私ども素人なのでありまするが、殊に最近この二、三週間にむしろ下り気味でありまするが、その少し前の一ヵ月余というものは非常にアブノーマルな上り方をいたしておるのでありまして、私どもいろいろ聞くところによりますと、例えばアメリカにおきまするリバテイ船のレリースというようなことなどもありますれば、現在の多少アブノーマルだと思われますような船運賃は若干低下をいたすのじやないかというふうに聞いておるわけであります。それが果して二ドル、三ドルでありまするのか、もう少し大きく下りますか、これは恐らくなん人もわからないと思いますが、現在のところでは相当高過ぎる形にあるのじやないかというふうに聞いておるのであります。もう一つの点は安定本部の貿易局長が申されました小麦協定の問題でありまして、この小麦協定に参加できるかどうかという問題は依然としてわからない問題の一つであると思います。併しながら若し小麦協定に参加を許されるということに相成りますというと、大体アメリカ乃至カナダということで考えまして、F ○Bプライスにおきまして十ドルちよつと値下りをいたすはずであります。これは仮に入れるにいたしましても、その数量も問題でございまするし、その時期も勿論問題であります。そういうような未確定な点がございまして、併せまして果してどの程度に補給金が不足になるのかということにつきましては、非常に見通しが困難であると思います。従いまして今私ども事務当局として考えておりますことは、そういうようないろいろなフアクターの落ちつきを見ながら、果してどういうような形勢になるかということを研究して参りたいというふうに考えております。
○理事(木村禧八郎君) ちよつとその点結論だけ……ですから補給金の不足がどの程度になるかは、まだいろいろなフアクターがあるからわからないけれども、二百二十五ドルでは足りそうもない、こういうことだけは結論として言えるかどうか。
○政府委員(石原周夫君) 二百二十五ドルで足りるか足りないか結論を申せという仰せでありますが、ちよつと非常に技術的な問題で恐縮でありますが、今申し遅れました一点がちよつとございます。それは御承知のように本年度におきまして価格調整補給金が本年中に支拂われますものだけを考えて見ますと若干の余裕を生ずるかというふうに考えております。ところが御承知のように四月以降に入着になります食糧で現在契約がすでに締結せられておる、乃至はすでに船が出港いたしておるというような問題、そういうようなものにつきましては財政法の規定によりまして繰越しをいたすことに相成るのであります。その金額はなおいろいろ検討いたす余地があるのでありますが、二十億を若干上廻りはせんかというふうに考えております。それらの点を考えまして、而もそれではどの程度不足するか、どの程度ということは言えないにしても、不足するかしないかということでございますが、これにつきましては何分にも数字の問題でございますので、不足をしないことだけは確かだろうというふうにはちよつと申上げかねるのであります。
○理事(木村禧八郎君) ほかに何か御質問ございませんか……御質問がたければ本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十八分散会 出席者は左の通り。 委員長 波多野 鼎君 理事 佐多 忠隆君 藤野 繁雄君 櫻内 義雄君 東 隆君 木村禧八郎君 岩間 正男君 委員 池田宇右衞門君 泉山 三六君 大島 定吉君 小野 義夫君 長谷山行毅君 一松 政二君 平岡 市三君 安井 謙君 山縣 勝見君 加藤シヅエ君 山田 節男君 吉川末次郎君 若木 勝藏君 高良 とみ君 高橋龍太郎君 前田 穰君 菊田 七平君 堀木 鎌三君 矢嶋 三義君 政府委員 外国為替管理委 員会委員 大久保太三郎君 大蔵省主計局次 長 東條 猛猪君 大蔵省主計局次 長 石原 周夫君 大蔵省理財局長 伊原 隆君 通商産業省通商 局長 黄田多喜夫君 経済安定本部貿 易局長 湯川 盛夫君 事務局側 常任委員会專門 員 野津高次郎君 常任委員会專門 員 長谷川喜作君 説明員 通商産業省通商 局通商政策課長 小室 恒夫君 通商産業省通商 振興局経理部長 石井由太郎君 通商産業省通商 振興局金融保險 課長 川出 千速君 日本銀行総務部 長 佐々木 直君