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10回国会参議院1951/02/19

電力問題に関する特別委員会 第5号

発言数
180
登壇者
16
会派数
6
開催日
1951/02/19

会議録

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) それでは只今から委員会を開会いたします。  去る十六日には電気事業再編成計画に関する事項、日発含み資産に関する再調査の結果の説明を聞くと同時に、渇水期の電力需給状況及びその対策、並びに電源開発計画に関する四件の説明を聽取して、質疑の一部を終りました。本日は時間の関係もありますので、再編成実施に関する件を中心として重点的に質疑を行なつて頂きたいと考えております。  なお質疑を始めます前に委員諸君に本日の公益事業委員会側からの出席者に対する問題について経過を御報告して、委員諸君の御意見を承わりたいと思います。この前の委員会のときに私松本委員長に御相談いたしまして、本日午後一時から委員会を開くことをきめました。松本委員長の御出席が若しできなければ、副委員長と申しますか、委員長代理と申しますか、松永委員の御出席を斡旋してもらりようにお願いをいたして置きました。若し松永さんも御出席できない場合においては、公益事業委員会五名のうち、誰でもよろしいから一名だけ是非出席願いたい。委員長は時間のあくと同時に委員会に出席してもらうことを約束しておつたのでありますが、本日種々交渉いたしましたけれども、公益事業委員会においては今日何か重要な委員会を開いているので、どうしても来れないという御返事がありました。併し私は公益事業委員会としては、国会の意思を十二分に聞いた上でいろいろの問題についての決定を願いたいという考え方から、且つ公益事業委員会の運営は是非五名が協議に参加しなければ決議ができないということになつていないので、少し理窟ぽくありましたけれども、三名で議決はできるということになつているから、その中の一名だけは是非出席せよということを再度要請いたしましたけれども、どうしても出れない。委員長が四時からならば十分か十五分くらいは当委員会に出席するという御返事のまま現在に至つたわけであります。従つて本日の出席予定者は中川経理長、平井技術長、松田事務総長、それに提出されます資料の説明並びに質問に対する回答をしてもらうために中部配電の取締役清水金次郎氏の出席が予定されております。私はさつきも申しましたように国会の委員会としては、どうしても公益事業委員会において電力の再編成問題の決定される以前に、本委員会の意見を十二分に織込んでもらうべく考えているのでありますが、さような事情で、本日委員長も四時までは出席できない、松永氏も出席できない、他の委員諸君も出席ができないというようなことで、甚だ遺憾に委員長としては考えております、併し委員長としては盡すだけの手段は盡したつもりでございますので、どういう意見を持つておられるか、委員諸君の御意見をこの問題に関して承わりたいと思います。

水橋藤作労働者農民党

○水橋藤作君 先ほど本会議で佐々木君の質問に対しても答弁がない。又当委員会におきましては前以て約束してあるにもかかわらず、今日出席がない。聞くところによると重要会議があるから出席できないと申しますのは、その委員会が、この国会の本会議及び我が日本の電力に寄與せんとしているところの電力特別委員会以上の、如何なる用件があるか、出席されました事務総長のかたですか、どういう重要な用件であるかということを御説明願います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私は今水橋君から御発言がありましたが、それよりももうちよつと突つ込んだところで、これはこの委員会として一応意見の交換をせられて、何らかの結論を出さなければ、今後のこの特別委員会の運営が非常に工合悪くなるのではないかと、こう思います。例えば水橋君は、今日重要会議があつて出られない、従つてその重要会議の内容を先ず明らかにしたいという御意見でありましたけれども、私は委員長が先ほども指摘せられました通りに、国会と委員会との関係が明らかになりまして、そうして国会にすべての説明をし、国民の意思としての要望を十分に委員会の運営に汲み入れるというようなことになりますならば、万障繰合せて出席になるべきものだ、この点を先ず明らかにしなければならんと思います。僕といたしましては、これは前に恐らく各委員諸君ともお気付きの点であろうと思いますが、行政府と国会との一般の問題と違いまして、公益委員会なるものの国会に対するいろいろな性格がまだはつきりしていなかつたと思うのですが、今日まで公益委員会に対して国会がいろいろととつて参りました関係の中においても、私どもは釈然とし得ない点が多々あつたと思うのであります。従つて僕としましては、公益委員会の運営、国会との関係につきまして、これは公益委員会の責任を持つておられる内閣の首班の意思をはつきりと確める必要がある。そうして内閣の首班が、現在行なわれておる公益委員会の運営について毛頭差支えはない、国会の関係において差支えないと、こういう意思であるとするならば、私どもは首相とこの委員会の問題として更に論争を重ね、この委員会の運営、延いては国民の意思を十二分に電気行政に伝える、こういう恰好まで、是非とも達成をしなければならんと思うわけであります。従つて只今委員の出席がないのを補う意味か何か知りませんが、松田事務総長初め事務の各長のかたが出席せられて資料の説明をせられるということでありますが、これはただ單なる公益委員会から提出せられた資料の説明をして頂くだけなのか、或いは委員からはつきり代理権を持つて来られまして、そうして委員会の意思というものを、所信というものをはつきりとお述べ願えるか、又述べられたことについて完全に責任をお持ちになるか、そういうような点を明らかにしてからでなければ、この委員会を続開いたしましてもこれは意味のない話で、又この次からの委員会も同じことを繰返すことになるわけであります。従いまして私は今申上げました点を是非とも先ず明らかにして頂きたい、こう考えるわけであります。

水橋藤作労働者農民党

○水橋藤作君 私の要望は、国会及び委員会以上の用があるということがはつきりわかりまして、成るほど国会或いは委員会以上のこれは大変な用だ、国会と委員会を無視しても、出席できないのは仕方がないという納得ができるかできないかを、我々が説明を聞かないと、我々は判断に困るのであります。その点をはつきりして頂きたいというのが私の要望であります。

石坂豊一自由党

○石坂豊一君 本日は事務総長が御出席になつておりますが、実は先日本員からの質疑の北陸地区に対する電力の不足並びに新規開発の帰属問題についてでありましたが、これに対して一応事務総長から答弁がございましたけれども、私はそれの重大なる点から見て、一応公益委員長の答弁を求めるために質疑を留保してあることは御存じの通りであります。重ねて又最近新聞等によりますと、新規成立するところの首脳部の構成に対する構想に関して種々取沙汰がありますので、これに対して非常に国民がどうも不安を持つておるような場合でありますから、これらの件について公益委員の出席を要求しなければ質疑の進行はできまいと私は感ずるのであります。公益事業委員におかれてはこの再編成、及び公益事業委員会令というものはポツダム政令によつて、いわゆる一部の国会審議権無視の取扱いになつておるということが皆言われておる。さような場合においては、そのさような構成の下においては委員長たる人々は、又委員たる人々は、一層民主的に議会に出席して、できるだけ親切な御答弁があつて然るべきものである。政令によつて出ておるのだから、自分たちはもうその権限の範囲に立て籠つて、国会のごときはどうでもいい、もともと電気事業に対して余り智識のある人でもないから、我々のほうでやつてしまつたあとで話をすればいいんだと、さようなお考えを持つておるのであつては、誠にこれは事態を考えざるも甚だしいものでありまして、これは松永君などがやられた当時においては、どんなことでも押付けることができたかも知れませんが、もはや今日の新憲法治下においてはさようなことは何人も許されない。殊に幾万の従業員という者は、それぞれおのおのの職域において、若し首脳部の構成等について不満があつたとすれば、どんなことが勃発せぬとも限らない。かような場合において委員の職にあられるかたは、一層公明正大、ガラス箱の中において処置をするように、何人からも非難を受けないように公明正大にやられることが必要なことであろう。それが即ち当議会において各委員と質疑応答をせられることによつてそれが解決できる。この場合において、今水橋君も言われたが、どうしたら議会に出席できるのであるか、我々はかすに時をもつてするわけには行かん。二十三日という日に至つては万事解決する。その暁において何を言われても、済んでしまつたのだから仕方がないというので、涙を呑んで我々は万事窮する態度をとる方法以外に途がない状態になつて押付けられることになつておる。その限りある範囲においては努めてこの議会に出席せられるのが当然と思いまげるが、余り無理なことは申しません。晝夜を分たず、いつ何時に手があくのでありますか、夜、夜中でも構いませんが、その日を明示して頂きたい。然る上にこの審議を進めないと、我々は公益事業委員諸君が就任の際において憲法擁護の誓約をなさつておるということであるけれども、それを信用することができない。どうかその点を委員長から公益事業委員にお伝え下さい。又今御臨席になつておる事務総長から当委員会の空気を十分お伝え下さいまして、万障を排して当委員会に出席されることを要求します。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 今栗山君、水橋君、石坂君の御三方から御発言がありましたが、栗山君からの御発言に関しましては、私はたとえポツダム政令によつて出された法律であるとはいいながら、法律ができた以上は、内閣に直属しておる一行政機関であると、公益事業委員会そのものについては考えております。従つて国会としては行政に介入することはできませんけれども、これを監督し、善用するような動きは、当委員会としては当然なし得るものだと思う。ただ相手かたがそれを好意的に受取るか、受取らないかが問題であるけれども、それをなし得ると委員長自身は解しております。又水橋君の言われた、国会の委員会に出るよりももつと重大な用事があるのかどうかということを確めろという御意見に対しては、委員長としては非公式でありますけれども、委員長個人の意見として、若し今後公益事業委員が当委員会に出席の不可能のごとき場合があつた場合においては、委員会を開いておるならば、今委員会でかくかくのことを協議しておるのだ、その経過はこうなつておるということを委員会に常時連絡して頂きたい。司令部と交渉しておられるならば、司令部にこういう内容を以て交渉に行つておるのだ、経過はこういうふうになつておるから、今離せないという程度の連絡だけは、参議院の電力特別委員会に対して公益事業委員会は取つて頂きたいということを非公式に要請して置きましたが、併しながら未だ一回もがくがくのことをこうやつておるという連絡を受けておりませんけれども、委員長としてはそういう手段を取あえずとつて置きました。従つて本日は委員会に出席するよりも、もつと内容の重要であるということを、少くとも公益事業委員会のほうではお認めになつた議題について御協議を行われておると私は考えております。  石坂委員の御発言は御尤もであります。本日ここに事務局であるとは言いながら、松田事務総長がお見えになつておりますが、当委員会の各委員のお考え方、委員会全体としての空気だとかをお汲み取りになつて、松田事務総長は公益事業委員長に対して、是非委員会の空気を尊重して委員会に出席をして頂けるように、松田事務総長から一つお取りなしを頂きたい。それも私がさつき申しました、栗山君の御発言に関するように、公益委員会としてはポツダム政令であつたのだから、我々だけで勝手にやるのだ、国会が何を言うかということを考えておれば、お取りなしを必要といたしませんけれども、私の申上げたことに若し松田事務総長が同じ御意見であるならば、是非公益事業委員会のかたにこの空気を伝えて御出席かたをお取りなしを頂きたい。

水橋藤作労働者農民党

○水橋藤作君 私のあれを皆さんにお諮り願いたいのですが、仮に先ほど本会議においても、或いは向うと折衝中とかいうことを言われた。そして我々は或る程度まで納得したが、聞くところによりますと、委員会も開催しておられるということを聞くのであります。どつちが本当だかはつきりしないのですから、だから事務総長にこういう会議に出ているのか、いないのか、それから又先ほど委員長も言われる通り、決議する場合は五人いなくてもいいのですから、誰か一人来ても来れないものでもないと、我々は一応そういうふうに解釈をする。併しながら国会や委員会以上の、実際今日出席できない理由がはつきりするならば、又我我は納得せんけりやならん。なお又先ほど委員長も言われるように、連絡するということをお願いして置きながら、こつちから頼むというような形に我々が紳士的に出ているにもかかわらず、今日の会議を開くということがわかつておるのですから、若し出席できない場合は、今日の会議を開いても無駄になるのだ。今日の会議というものは、我々議員に時間を無駄にさせて、而もその間、今日はこういうわけで出席できないから、委員会をこの次に廻してくれろとか、或いはこういう重大な用件があるので出席できない、止むを得ないということの了解を求むべきだ。そういう事実からして国会なり委員会なりを無視したものだというふうに我々は考える。それでは遺憾だから、私の納得できるように、成るほど国会や委員会よりもこの用件は大切であるということが納得できれば、場合によつたら四時まで待つことも止むを得ないと思う。併しそれにしても、聞くところによると十五分くらいなら行つてやるという態度は、我々国民の代表としてこれはどうしても納得でき得ないと、かように考えるのであります。で今日の出席できないという理由を事務総長から、かくの通りで出席できないのだと、我々が納得の行くような御説明を願いたい。こういうことを私は一度お願いしておるわけなんです。どうぞそれに対しての事務総長のありのままのお答えを願いたい、こう思うのであります。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 水橋君に御相談いたしますが、あなたの今の御意見と栗山君から御発言になつた御意見とは対立しておるように考えますので、私から今御説明した点について栗山君のほうに御異議があるかどうかを先に一つ……。

水橋藤作労働者農民党

○水橋藤作君 よろしうございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 いや、僕はそれを確められることに反対をするわけではないわけです。それは結構です。が問題は、今ここでそれでは水橋君のおつしやる事務総長に重要性を聞くと言いましても、公益事業委員会の委員という者と事務総長との間の権限は、私よく知りませんけれども、果して公益事業委員会の完全なる責任体制下においてそういうことが御発言できるのかどうか、私はその点非常に疑問があるわけであります。従つてこの場合は公益事業委員会の委員のかたがとにかく御出席になつて、そうして直接その口から水橋君の今要求されておるようなことをはつきりと申述べられないと、私は権威がないと思いますことが一つと、それから第二点は先ほど申上げましたが、今までの空気を率直に解釈いたしますと、本日恐らく開かれておる委員会も重要な決定がされつあると、私は若し開かれておればあると思うわけです。従つてそういう中で事務当局のかたが来て、ここで縷々その経過を説明されるということは、その説明したままを決定され、そのあつたことを国会が報告を受けるということに過ぎないことになるわけです。国会の意思というものは全然参酌される余地がなくなるわけです。従つて僕はそういう意味の報告を聞くならば、本日非常に忙しいときに多数がここで聞く必要はないのであつて、決定されてからでもちつとも差支えない。従つて私は本日説明されるかたが、公益委員会の代理として正式な権限を持つて、そして議員から発せられる質問についてはつきりと責任のある所信を表明し得る立場をとつておいでになるのか、その点を確めて頂きたいというのです。そうしませんと、私は本日説明を伺うこと自体が大して意味のないことになりはしないか。そういう具合に考えるからであります。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 栗山君の只今の御発言に対してお答えいたしますが、今までの委員会の運営としましては、事務総長以下御出席願つた事務当局からは、現在公益事業委員会に事業者から出された再編成計画に関する御説明を一応聽取して、事務当局でわかる点は事務当局に質問を繰返したのです。今までは松本委員長がしよつちゆう御出席になつておりましたので、公益事業委員会としての意見を聞かねばならんような場合には松本委員長に質疑を行なつておりましたので、今回が初めて当委員会に公益事業委員のかたが御出席になつていないので、今までの委員会の運営は今栗山君が言われたような、支障を来たすような運営ではないと私は考えております。本日はたまたま公益事業委員会からの御出席がなくて、事務総長以下の御出席だけでありますが、併し本日提出されておりまする資料の説明と、且つこの資料に対する質疑応答は、別に公益事業委員会の委員のかたがお見えになつていなくても、或る程度の質疑は繰返されるのではなかろうか、かように考えておりますので、従つて電力の再編成の基本問題に関する質問に対しましては、公益事業委員会の委員のかたの御出席を現在まで要請して来たわけでありますが、本日は四時にならなければ出て来れないという状況でございますが、栗山君の言われるようなことを先にこの委員会できめて置かなければ、今日の資料の説明ができないものでしようか、どうですか。私は説明はして償いて、事務的な質疑は繰返して置いても差支えないと、委員長は考えておりますが、どんなものでしようか。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それは前提があつて、本日公益委員のかたが、日時を切るのはどうかと思いますが、とにかく二十三日に決定される前にこの委員会に出席せられて、そして参議院の意思をその決定に十分に織込み得るような措置をとられるということが前提であるならばそれはいいと思います。ですけれども、そうでない場合においては、その説明を強ち今日してもらわなければならんと、そういうものではないと私は思うのであります。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 先ほどから水橋さん栗山さんが答弁を求めておられますが、一々水橋さんの御発言に対してお答えを得たほうがいいと思うのですがどうですか。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 今委員会の今後の運営についての基本的な問題について栗山君の意見と水橋君の意見が出て、考えておりますので、事務総長の答弁は、この問題の片が付いてから頂きたいと思います。委員長は今そういう意味の発言をしておりますので御了解願いたい、どんなものでしようか。委員諸君にお諮りいたしますが、どう運んだらいいでしよう。

水橋藤作労働者農民党

○水橋藤作君 くどいようですが、私は、納得すればこの委員会はスムースに行くかも知れません。つまり重要な会議をやつている。国会や委員会以上の仕事をしておられるのだというならば、納得して我々は或いはこのまま続行できるかも知れません。併し我々が納得できないとすれば、最高の国会の本会議及び今日の委員会へ出席できないまま、この委員会を続行することについては私は反対するのであります。ですからその理由がはつきり、内容まで私は聞こうとするのではありません。今日はどういう用件をしておられる、だから国会や委員会以上に用件があるのだとすれば、我々も納付して、場合によつては四時までも待つことも止むを得ない。でなければ我々は四時まで、説明を求めるためにぼんやり四時まで待つていたり、或いはこの次に開くということについては、新たに我々審議を……皆さんの意見もあることと思います。ですからそれをはつきりしてからでなければ、今栗山さんの言われる意見には同感なんですが、それを聞いてからでなければ、栗山さんの提案されている問題を審議するのは、我々ははつきりしないから、それを先に明らかにして、こうである、一応委員会としての線を出して、然らばどうするかという問題に入りたいと、かように考えるのであります。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 委員長は重ねて発言いたしますが、水橋君の御意見は、今日公益事業委員会が当委員会に出席のできないような、我々の了解のできる重要な協議をしているのかどうかを確かめろという御意見、栗山君の御意見は、公益事業委員会は当委員会の意見を十二分に参酌して、そうして電気事業の再編成の司令部に出す案を決定する意思があるかないかということによつて当委員会の運営が変るという、こういう二つの御意見が出ているのですが、どちらを先にどう取扱うかについて委員諸君にお諮りいたします。  ちよつと速記をとめて下さい。    午後二時八分速記中止    —————・—————    午後二時四十九分速記開始

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 速記を始めて下さい。  それでは只今から委員会を再開いたします。提出されておりまする電気事業再編成の添附書類の概要についてのこの資料について説明を求めます。

中川哲郎公益事業委員会経理長

○政府委員(中川哲郎君) 先日の委員会におきまして御要求のございました資料は、電気事業再編成計画書に附きました添附書類といたしまして、本日提出いたしましたもののほか電気料金表、それから地域別の調整料金表とこの二つが御要求ございましたが、電気料金のほうは取あえず新会社が発足いたします際は現行の電気料金を踏襲する、こういう予定でございましたので、電気料金表というものは予定いたしておりません。  それから地域間の調整料金につきましては、便宜上本日提出いたしました損益予算表に一括して記載いたしましたので、その点もお含み置き願いたいと思います。  それからこの添附調書の性質でございますが、この印刷物にも一番最初に書いてございまするように、再編計画書といたしましては法定の記載條項ではございませんで、委員会といたしまして一応参考人、各社から提出してもらうという意味合いにおきまして、これらの需給対照表、損益予算表等の提出を求めたものでございます。従いまして非常に時日の少なかつた点もございまして、各社間では鋭意調書の作成に協力いたしまして、一応のものをまとめられたものでございまするが、何分にも時間的な点からいたしまして十分最終的な検討を済ましておらないのでございます。一応添附調書を出しまして後、引続きまして各社間で更にこの点を練つております。新会社発足と予定いたされております五月一日までの間に、更に相当の変更がある見込でございます。従いまして委員会におきましてももう一回各社でやられましたものを基本にいたしまして、それの日にちを決定してもらいたい。かようなつもりでおります。その意味合いで御覧頂きたいと思います。  なお委員会といたしましても、従いましてその性質上一応の内容の審査はいたしましたけれども、実際の計算の基礎等につきましては電気事業の再編協議会というものがございまして、そこの幹事の清水金次郎さんに本日一緒に来て頂きましたので、清水さんのほうからその詳細の点の御説明はして頂きたいと思います。  大雑把に申しますと、需給対照につきましては、新会社の需給をどういうふうに見るかと申しますると、二十四年度、二十五年度は相当の豊水でございまして、その豊水の下に最近の電気事業の需給を一応見ておつた。収支もその影響を受けておつた関係にございますので、二十六年度の需給といたしましては、出水率をどういう程度に見るかという点が一番問題の基礎になるわけでございます。一応会社間の案におきましては、平水の一割程度の豊水を見込むことにいたしまして、全体の供給力からいたしますと二十五年度の供給力に見合う程度まで、その間を火力の供給力によつて埋める。現在の火力の設備をフルに動員いたしまして、水力が二十五年度の実績までに出ないと想定いたしました場合に火力でこれを埋めて、供給力全体といたしましては最近の二十五年度の実績程度まで確保したい、かような意味合いで作られております。  それから損益予算表のほうにつきましては、現行料金を踏襲いたしまして、各社の最近の経費を基礎にいたしまして支出と睨み合わせまして、一応地区別の収支バランスをきめまするか、この間経費が最近のコストといろいろ合いません点もございます。例えば人件費その他の経費につきましても、固定資産税とか、今までのコストに入つておらない分もございますが、これは最近の牧支におきましては、いわゆる豊水によりまして供料力が非常に殖え、收入も殖えておるということで、実質的にはカバーされている点でございますが、二十六年度につきましても一割程度の豊水と見まして、それで必要経費は全部組込んでございますが、それと現実の料金との開きと申しますのは、いわゆるバランスの若干の食い違い点が出て参つておりまするが、これは新会社としての企業の合理化等によつてこの間の経費の増加を極力食いとめまして、現行料金で維持することを建前にこの案を組んでおります。なお地域的の調整料金につきましては、従いましてさように組みました料金收入と経費との穴を、各社におきまして成るべくバランスを得られるような意味合いにおきまして水力の賦課料金並びに火力の供給単価を組んでございます。なお一応各社間で協議いたしまして一応はまとまつた形になつておりますが、或る地区におきましてはその協議に副い得ないということで、調整料金につきましては全体の総計が合つておりません所がございます。その点は後日の補正によつて修正せらるべきものと考えます。さような点をお含み置き頂きたいと思います。なお詳細の点につきましては先ほどお願いいたしましたように、再編協議会のほうから若しよろしければ御説明さして頂きたいと思います。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 委員諸君にお諮りいたします。参考人として清水金次郎君の出席をお願いしてありますが、参考人に発言を許したいと思いますが、異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 御異議ないと認めます。それでは清水金次郎君に御説明並びに委員諸君からの質問に対する御答弁をお願いします。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 私会社側におります清水でございます。本日は国会の委員会に際しまして、何か御質問に対して御答弁しろというお話でございましたのでございますが、会社側からこういうことを申上げることはどうかと思いまして実は御辞退したのでありますが、どうしても出席せよというお話でございましたので参つたわけでございます。  実は只今中川経理長さんから御説明ございましたようなのが本筋でございますが、なお一、二補足をさして頂きます。それから御質問はお答えいたしたいと思います。  実は今度の再編計画書が去る一月八日会社側に命令が出まして、一カ月の猶予を以ちまして二月八日に一切の書類を提出せよという厳命がございました。従来はこの友誼団体といたしまして九つの配電会社と発送電会社との間にいわゆる経営者会議という組織がございまして、そういう組織を通じまして政府といつも連絡をしておつたのでございますが、今度の計画につきましては、その形ではどうしても工合が悪い、いわゆる新会社的性格で漸次形が変つて来ると申しますので、形を変えまして再編成中央協議会というものを組織いたしました。日本発送電会社からは総裁と副総裁、各配電会社からは社長がそのメンバーになりました。その下に常務級の幹事会という組織ができまして、更にその下に計算をいたします組織もできたわけでございます。そういう組織を通じましていろいろ再編計画書に対する御答弁をしたのでございまするが、いわゆる再編計画書そのものにつきましては、命令に従つて出すわけでございますが、その際に特に公益事業委員会から次のような書類を参考書類として提出するようにというお話がございました。    〔委員長退席、理事栗山良夫君委員長席に着く〕 それは大体四種類ございまして、その第一は、新会社の一カ年の収支計算の予想を立てろ、それからもう一つは、この一カ年間の電力需給の対照表、こういうものを出せ、それからもう一つは新会社の工事計画を出せ、それからもう一つは資金計画のようなものを出せ、こういうお話がございましたが、かねて収支計算につきましては、再編成が施行されますと、非常に地帯間の料金というものが注目されておりますので、これは非常に研究しておりました点でございます。それからそのほかの需給バランスも、従いましてこれは電力の割当と関連いたしまして、これも長い間調べておつたのであります。他の二つの問題は、何といたしましても従来見返資金その他に対しましては発送電会社が主になつておりました関係上、配電会社側は余り関係がなかつたわけでありますが、今回はこれを急速に出さなければなりませんので、完全とは申上げかねますが、取りあえず一応目下着工しておりますところについて出したわけでございます。従いまして資金計画も非常に不備でございますが、一応そういうものを御提出申上げたのであります。残る問題はその需給バランスと収支計算でございますか、ここにはその結論を書いてございまして、これだけを見ましたのではその要を得ませんので、先ずその主要と思われます一、二について御説明申上げたいと思います。  先ずその需給対照表でございますが、これは今度新会社の性格を見まして一番困ります点は、各社がどの程度の火力を発電することによつて地帯間の問題が解決するか、これが非常に困りましたものでありますので、一応こういうことで考えたのでございます。現在終戦以来火力発電設備は非常に修繕費を掛けまして回復いたしまして、大体百九十万キロ最大限出せるようにいたしました。この百九十万キロの火力発電力に対しまして、まあ無理の行かない程度に石炭を焚けばどのくらい焚けるかと申しますと、大体五百万トンでございます。そのほかにそれだけでは足りませんものですから、炭鉱その他の自家用火力を動員さして頂きまして、それと配電会社側に従来ございました火力も焚きまして、これが大体約六十万トン程度でございます。両方合わせまして約五百六、七十万トン程度の石炭を焚く状態において、最近特需関係がございますが、これを或る程度打切りまして、その程度の需要を充たすためには、どういうふうな需給対象があるかと申しますと、大体平年度の出水率に対して一割くらい殖えたところで漸く需給が安定をする、こういう結論が出たのでございます。勿論何年平均の水を機械的に全部一〇%増したのではございませんで、大体利用率その他から考えまして、冬期のほうに割合に水が出るというような想定をいたしました。  そこでその次に問題になりますのは、いわゆる地帯間の電力の融通関係でございます。これは公共事業令にもございますように、この地帯間の電力の融通という問題と、後ほど出て参ります水火力の調整という問題は、事業者が自主的にはきめかねる問題でございますので、    〔理事栗山良夫君退席、委員長着席〕 いろいろ相談いたしましたけれども、利害が錯綜いたします関係上、これを一切政府の御決定、公益事業委員会の決定に委ねるという方針で進もうかと思つたのでございますが、折角自主的にやれという御命令もございますので、まあ曲りなりにも一応ここにお示しいたしました案を参考として添附したのでございます。従いまして我々業者といたしましては、これが若し公益に反するようなものであるならば、その決定が変つても当然な措置であろうと、こう考えるのでございます。それならば地帯間の融通というものをどうして計算したかと、こう申しますと、時間も非常にございません関係上こういうふうにやつたのでございます。この新会社の需給地点並びに発電力から勘案いたしますと、他の会社との間の融通地点というものは明確に計算されるのでございます。これをいろいろ勘案いたしますと、三つの種類に分れたのでございます。その第一が、発電所はその会社に帰属しておるが、全然送電系統がその会社の供給区域に関連がない、その電気はどうしても当分の間は他の区域にそのまま販売しなければならんという地点でございます。例えば私の所属いたしております中部配電について申しますと、高瀬川の発電所の系統と志久見川の発電所の系統でございますが、高瀬川の発電の系統は五十サイクルでございまして、関東電力さんに配当せざるを得ない。志久見川も同じく五十サイクルで、これは東北電力さんに配当せざるを得ない。こういうものは、仮に発電所がその会社に帰属しておりましても、電力は全出力を他の会社に販売をする、こういうふうになるわけでございます。第二はその反対でございまして、自分の区域に使われておる変電所であるが、その電気を他の会社に帰属された水力発電所からもらわなければならないという場所であります。これは主として中部と関東、北陸、この三社の間にございまして、発電所は他の会社に帰属しておりますが、供給区域がその会社にある、こういう点でございます。これはその会社の需給がバランスしていなくても、是非電気は欲しいという地点になるわけでございます。残りました第三番目の問題は、これがいわゆる地帯間の融通地点というのでございまして、原則的に申しますならば、十五万四千ボルトの主要送電系統にあつて、而も非常に大きな変電所の容量を持つておる地点でございます。これをだんだん分析いたしますと、関東とか関西とかいうような大きな会社では大体十万キロ単位でございますが、その他の単位は大体五万キロの程度でございます。なお中国九州間あたりは、実際は五万キロくらいが必要でありますが、計算といたしましてはその半分の二方五千キロくらいがいわゆる地帯間の融通という計算になるのでございます。これをいつ現在でそういう需給量をきめるかと申しますと、きめかねる点がございますので、仮に昭和二十五年の一月から十二月までの実績を基といたしまして、最近の事情の変化、例えば非常に水が出たとか、出ていないとか、特需関係があるとかいうものを考慮いたしまして、その地点の需給量を変えまして、それがここに書いてございます地帯間の受電及び地帯間の送電というふうになつておるわけでございます。ところがその料金をどうきめるかということにつきましては、これは地域差とも非常に関係いたしますものでございますから、計算も困難でございますが、再編計画書に織り込まなければなりませんものですから、仮にこういうふうな計算をいたしますと、発送電会社から一応新会社の地区の発電費、送電費というものを頂きまして、その原価と覚しきもので電気の需給をするという計算をいたしたのが、一応ここに書いてございます地帯間の料金でございます。その結果どういうことになるかと申しますと、一応電力の需給は或る程度バランスして、会社によつては電力制限が特にひどくということはあり得ないという数字が一応出たのでございます。併し実際問題といたしましては、或いは火力を以て焚かなければならん、或いは一方に制限をしなければならんという状態も起きるのではないかという懸念もございますが、こういう詳細なことにつきましては、目下公益事業委員会みずから調査をいたしておりますので、いずれ五月一日までの間には我々業者がやりましたことに対して矛盾がありますならば御修正があろう、こう考えているのでございます。  その次の第二表のほうについて申しますと、これはどうしてこういうことをやつたかと申しますと、電気事業につきましてはいわゆる他の事業の再編計画書と違つて、再編計画書がありさえすればそれで済むというわけには参らないのでございます。なぜならばこの地帯間の電力の過不足、大体収支の見込が現在のような状態で九分断されますと、水力地帯と火力地帯の経営の差というものが明瞭に出て参りますので、第七国会におかれましてもその需用家の料金の地域差を可及的に現状にとどめるために水火力の調整を行えということがございますので、それとこの地帯間の料金とも関係ありますので、仮に地帯間の料金のほうを先ほど申上げましたように一応クローズして置きまして、そうして水火力の調整をやつたのでございます。これをどうして計算したかと申しますと、大体こういうふうに計算したわけであります。第七国会の政府案とおぼしきものを拝見いたしますと、現在全国におきます水力発電量の総出力に対して、大体一キロ一カ年千五百円程度を調整料金の限界というふうに出ておつたのでございますので、それを結局そのまま採用いたしまして、それを常時に換算いたしますと、丁度一キロ一カ年二千四百円という数字が出て来たのでございます。それは丁度この三枚目の所に、水力調整金の所にところどころ二千四百円と書いてある件でございます。本来ならば水力の調整金、いわゆる賦課金のほうはどの会社も二千四百円金額を出しまして、それで今度火力のほうの調整をすべきでございますが、こういう点で非常に困難を極めたのでございます。東北とか北陸とかいう火力発電設備のない会社が賦課金だけ取られますと、その結果火力より料金が高くなる、火力地帯より料金が上るという現実に直面いたしまして、その会社を代表されておられますかたがどうしても承知されなかつたのでございます。これは事情非常に御尤もでございますので、火力調整金が仮になくても、それに見合うように特にその会社だけは最小限度に水力調整金を減らす、ここに書いてございますように北陸の五百円といたしましたのはそういう理由でございます。それから四国で同じく五百円と書いてございます理由は、これはこういう理由でございます。この四国だけはいわゆる供給力と需用家と申しますと、配電会社と発送電の直配のほかに、もう一ついわゆる供給事業者とおぼしき住友系の自給電力量がございます。こういうものに対しましてはどうしても調整金を出す能力が現在の段階ではないように見えておりますので、この点も考えております。その他で変えましたのは北海道と東北だけでございます。北海道は何分にもこの需用密度の低いという点などもございますし、なお東北につきましては本来ならば北陸同様にすべきでありますが、一応会社側の収支といいますものは非常にいい関係にございますので、一応こういう数字が出たのでございます。その結果一応水力調整金の総額は二千四百円で計算いたしましたが、相殺する金額もございますので、平均は二千七十二円、こういうふうにきまつたのであります。そういたしましてこの七十九億円の原資を、それなら火力の調整金にどうして分けたかと、こう申しますと、次のように考えてやつたのでございます。勿論この水火力の調整は、大きな眼目といたしましては現状の地域差を変えないという点にございますので、その現状の地域差を変えないというのはどういうところにあるかと申しますと、発送電地帯のほうの発電状態が水力であつたり火力であつたりすることに大きな原因がございますので、火力発電費の一キロワット・アワー当りの費用、要するに石炭の消費率と炭価の相乗積に大体比例してこの水火力の調整金を分けたのでございます。ここに載つておりますのは、このしまいのほうの水力調整金が七十九億五千万円で、火力の調整金が八十一億五千五百万円と書いてありますのは、恐らくこの会社間の意思表示の差で、再編計画書には違つた数字をお書きになつたのではないかと思います。元来ならばこれは両方一致しておるべきだと思います。そういたしましてその火力発電費一キロワット・アワーに掛けますと、大体全国平均で一円三十銭くらになるのであります。実際は石炭費は全国平均で三円何がしになつておりますので、約三分の一乃至五割近く補給をしておるという結論になるのであります。そこで実はこの分けかたにつきまして、会社側ではこの再編の途上におきまして一円七十銭乃至二円を調整することによつて、水火の調整はなされるのであるというきつい御希望がございましたけれども、遺憾ながら時間がございませんので、水力地帯の御希望と火力地帯の御希望と併せますと、非常に不満足ではございますけれども、こういう程度の計算が一応できたのでございます。その結果収支の差といたしまして、いずれの会社もみんな収支の赤字が出まして、合計して八十何億円という赤字が出たのでございます。この数字はそれならどういうふうに処理するかと申しますと、こういう点になるのでございます。第一番の点は、この固定資産税がここに三十二億円、特別費五十六億四千八百円の中に三十二億円の固定資産税が入つております。これは電気事業が三千八百億円のような再評価をされましたものに対して、一・六%の課税がすでになされております関係上、これがどうしても赤字の大きな対象になるのであります。その次に大きなのは、何と言いましても石炭が五百七十万トン入つている。これは大体料金ではまあ四百数十万トン分しか收入がないというふうに計算されるのではないかと思います。その二点の結果、収支が八十三億のような赤字が出たのでございます。それならば収入の中に火力料金というものが相当入つておるのではないかというお話がございまするが、これはこういう点でございます。会社側の或る数社は、最近の状態で、アロケーシヨンで今後継続さるべきだという御主張に対しまして、この計算に入れましたものは大体二十五年の一月から十二月までの平均とおぼしき電力割当、主としてこれは五百キロ以上の需用家でございますが、そういうものが仮に二十六年度でも割当られるという仮定の下に作られました収入がこれに含まれておるわけでございます。そういう計算は非常に無謀のことでございまして、昨年の一月乃至三月頃のような目茶苦茶な割当が、一応その何分の一か入つておるということが前提でこういう収支を組むということは面白くないという御趣旨もございましたが、我々当事者といたしましては、とにかく五百七十万トンも焚かれるのでありますから、最大限度の企業努力を以てしても、なお且どういうふうな収支に狂いが出るかということを計算して見たい意思もございまして、決してこれは直ちに新会社の経営が行詰るということを意思表示しているわけでもございませんが、何分にも只今申上げましたように、固定資産税の三十二億円と石炭が相当程度焚かれるということは、何といたしましても再評価しない以前の新電気事業に対しましては非常な重荷になるということを書いてあるのでございます。但しその重荷の程度は、ここに書いてございます合理化の金額が大小様様でございまして、率直に申しますと、水力地帯である東北、関東、中郷は比較的軽く、火力地帯ではやはり比較的重く出て来たのであります。そうならばこれを全国が同じような赤字になるように水火力の調整をもう一ぺんやつて見ようというお話もございましたが、そういたしますと次のような矛盾が出て来るのでございます。水力地帯におきましては、水力の調整金を最高限度出して、今度逆に火力の補給金は辞退して、更にある金額を逆に醵出をするというと、水火力の調整の限界を超えるような意味合いが出て参りますので、一応この計算といたしましては、程度の差こそございますが、或る程度こういうものがなければ水火力の調整の解決はできないであろう、こう考えておるのでございます。勿論この地帯間の電力融通の契約と、この水火力の調整料金の単価は、公益事業委員会が決定権を持つておるのでございますので、我々矛盾は十分検討してやつて頂くということは一向やぶさかでないものであります。大体以上の点で、私ども二月八日に、非常に時間がございませんけれど、曲りなりにも作りました点はさような点でございます。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 只今清水君から御説明がありました資料に対して、御質疑がありましたら逐次御発言を願います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 細かい点ですが、二、三ちよつとお伺いしたいと思いますが、第三表で差引再編による合理化が即ち赤字ですが、この八十三億というのが今までよつて出た理由はお話し願つたのでありますけれども、これを吸収しなければならんと思いますが、どういう方法で吸収されようとしておるのか伺いたい。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) ここには書いてございますが、その大半は料金の値上げをお願いせざるを得ない、こう考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それは大体どれくらいの率で、現行料金に対して。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 大体一割、要するに再評価する前の電気料金を全国平均いたしまして一割は是非上げて頂きませんと、固定資産税すら抑えないのです。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それからこの需給対照表の中で、地帯間の点はいろいろ議論があると思いますが、特に伺つて置きたいのは、BAの損失率の問題ですが、実は過日二十四年度の第四四半期の増収について公益委員会からパンフレットを頂いたのでありますが、これを見ましても、電力需給状況の比較は計画で三一・三%になつている。そうしてこれは相当去年、一昨年あたりから電気事業の合理化が叫ばれて、その結果ここまで下つて来た、にもかかわらず去年のあの豊水期の実績では三四・三%になつておる。実際にこれくらい大きなロス率が出るという話がはつきりしており、而も電気事業の合理化が叫ばれておるにもかかわらず、このロスを実績で証明しているわけでありますが、それが正しいかどうか。若しそれが正しいとするならば、計画で三四・三%というロスを出して置かれては、これは将来の電力需給の調整に大きな狂いを生ずることになつて来ると思いますが、その点如何ですか。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 只今の点につきましてはこういう事情があつたのでございます。実は再編成計画書に各社が釘付けせられております範囲以外の点につきまして、大体この需給対照表と新年度の損益計算その他でございますが、一応発送、配電の分割されました新会社が、こういう計画をお出し願いたいという希望を申述べたのでございますが、何分にも時間がございませんので、この供給力は今申上げましたように過去七カ年に一〇%、石炭は五百七十万トン、そういうものに対しまして適当な、適当と申しますと語弊がありますが、実績に近いところの擅用損失その他を計算いたしますと、販売電力量が現在の実績より下迴るというふうな結論が出てしまつたのであります。そういうことに対しまして非常に会社側の、各社は苦慮いたされまして、こういう非常措置をとつたのでございます。擅用その他につきましては、現在の実績とおぼしきものを大体二割程度切つてしもう。それから損失その他ももつと合理化、恐らくできないと思いますが、するように努力して見よう、こういう点でございます。なぜそういうことを申すかと申しますと、現に昭和二十五年度の第四四半期並びに第三四半期の末期頃の割当につきまして、司令部からお指図を得ましたのは、ここに書いてあります二八・四を大体二六で抑えろ、こういうような決定を受けまして、現在の割当をなされております関係上、仮に実績が三一乃至三〇ございますけれども、非常に会社側が窮状に陥りました結果、こういう数字が出たのでございます。この大要は擅用その他について企業努力を非常に真剣にやるという意味合いで書いたのでございまして、料金の改訂につきましては、会社側の行き過ぎかも知れません。これはこういうふうに考えております。新会社が一、二カ月の実績を取りまして、それによつてこれの修正を政府並びに各方面にいたしたいと、こう考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そのどうも損失率の点がよくわかりませんが、これは又あとでもう少し詳しく伺いたいのでありますが、結局今までで随分やかましく言つて損失率を抑えて行つて、もうぎりぎりに去年三一・何パーセントと下げて来たんで、一躍司令部が何さして、二六%まで下がれば結構だけれども、これは恐らくできないと思いますがね。そういう架空のような数字が若しこの再編計画書の中に入つているとすれば、これは電力の需給上非常に私は問題になると思う。やつぱり水力が平水の一割増しということになつておりますが、これそのものが不安定だと思いますが、更にそこにアサンプシヨンに不安定が出て来るということは困ると思いますが、その点はまあ私の意見でありますから申上げませんが、大体事情は伺いました。それからその次にこの内容ですけれども、関西は三四%、どうしてこんなに高いのでしよう。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) これは擅用が多いようでありますね、伝統的に。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 最近関西から非常に電力が足りないというので中央へも陳情がありますし、それから関西、中部との電力のやり取りにおいても、需給の面で随分この問題が起きておるように思いますが、そういう場合に擅用が、率でこれほど飛び離れておるというのがはつきりわかつておるとすれば、その擅用の内容がどういうものであるのか、又それをどういう工合に始末される計画があるのか、これを一つ伺わないとちよつと納得ができないと思います。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) これはこういうふうに考えております。現在何と申しましても、配電会社のほうの、いわゆる発送電の需給規正以後の分につきましては非常に正確でございますが、発送電会社から来る送電系統、発電系統にまだメーターが完全に附いておりません関係もございますので、これが五月一日を待たずに附き次第、もつと糾明して行くと、こう考えておるわけであります。漸く御猶予願います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 重ねて私意見だけ申上げて置きます。メーターが附く附かんは別としまして、電力の潮流は現在とそう大して変りがないはずです。従つてメーターが一つ減つたとか殖えたということによつてロスがこんなに高くなつたり、低くなつたりするわけがないと思います。この点はもう少しポイントになるところですから、糾明を願いたいと思います。もう一点伺いたいのは、第二表の従業員の給料手当は、これはどうなつておるのですか。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 実はこの調書を作成いたしますところで恐らく各方面から問題になります点は、人件費、石炭費、修繕費というような点であろうと思いまして、この人件費につきましては次のように考えたのでございます。現在電気事業につきましては労働組合と協定いたしまして、新規採用は最小限度にとどめて置きまして、自然の減少というものに任せておるのでございます。これをもう一カ年、昭和二十七年四月まで御継続願うことにいたしまして、但し本年の四月には新規の最小限度の採用がございまして、そういう者は入れまして、あと自然の減少に任せまして、ここに書いておりますのは、一応二十六年五月から二十七年四月までの平均人員につきまして、現在組合と協定しております八千五百円べースの賃金と、現在出ております程度の基準外労働賃金を入れまして、そのほかに現在すでに期末決算その他に当りまして多少の期末手当らしいものが出ておりますので、その程度のものを一応入れまして計算した結果でございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そうしますと、只今従業員の賃金は中央労働委員会に提訴されておつて、近く改善される見込だろうと私は思いますし、それから又事実公務員の給與ベースが改訂になつたときよりもこれはあとだつたと思いますが、従つて公務員はすでに千円ばかり上つておる。従つて石炭労働者も数日前に続々解決されつつある。従つて来年度の賃金というものは、どうしても損益予算表の中では新らしい額で見込んで置かなければいけないと思いますが、そういうことに対してはどういう考えでおられますか。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 勿論協定が成立いたしました曉には、即座にそれを正常な予算といたしまして、適当にそれがペイできるような措置を公益事業委員会にお願いするつもりでございますが、これを作られます去る一月の末では、まだその段階まで行つておりませんので、非常に苦慮した点でございますが、決定いたしましたならば、五月一日を待たずに改めて申請をいたしたいと思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そうすると今度の中央労働委員会の調停で、労使間で賃金ベースの更改が協定成立したときには、この計画書に更に追加補正をしたい、こういうことでございますね。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 何か適当な方法を以て意思表示をいたしたいと思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それから最近各社から出された再編計画書の中に、赤字を吸収する方法としまして人件費を節約するということが書かれておるのがあつたように私見受けたのでありますが、そういう内容をあなたお気付きになつておるかどうか。又人件費を節約するということになると、どういう考えでそれが行われるのか、その点を。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 只今の点は非常に重要問題でございますが、私ども中央幹事会におきまして、この経営合理化の説明につきましては主として料金の改訂並びに諸費、その他人件費以外のところで合理化されるべきだというふうに考えておつたのでございますが、又各社の提出書類を最近拝見いたしますと、一社ではないかと思いますが、たまたまそういうことが書いてございますので、実はそれに対して組合中央本部からも説明を求められておりまして、現在経営者会議におきましても答弁をすべく用意しておると思います。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そうすると人件費の節約といいますと、すぐに人員整理というのが念頭に浮ぶわけでありますが、人員整理ということは、今まではたびたびしないということを私どもも確約を願つておるわけでありますが、そういうものは、その中に毛頭ないと、こう了解してよいのですか。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 少くとも各社のこういうものを作りますその合理化の内容の中にはないと信じております。私もそういう意味で申上げたわけではありません。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 先ほどの清水さんの御説明の中で、この支出のほうでコストに入つていないものが大分あるとおつしやつたのですが、それは具体的にはどんな科目でございますか、原価計算のコストの中へ入れていないものがあるということ。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) ちよつと意味が了解できないのですが、それはこういうことではないかと存じます。これは大体二十五年度の現在の実績をベースにしております関係上、最小限度の費用を掲げておる。従いまして新会社的の性格になりますと、いろいろ改良したり変更したりする見込のこともあろうと思いますが、現在のところではそういうことに対しまして、発送電会社のほうと配電会社と協議をして、十分その結果においてこの経費費目を考えたことではないという点につきましては、合理化する費用もあるかも知れませんが、逆に増加する費用もあるであろう、こう考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 最後にもう一点伺いますが、この地帯間融通はいろいろと私も意見がありますので伺うのですが、私一人で質問を独占しているのも如何と思いますが、一点だけ伺つて置きます。それは先ほど地帯間の融通をやります場合に、各地の火力をフルに五百万トン程度を予定して焚く、こういうことをお話になつた、これはこの計画書の通りに、水のほうが計画の通りに出れば、これは全くこのテーブルの通りに配給ができるわけで、各社の経理内容にいささかの計画内の動揺は来たさないと思う。ところが若し異常渇水が来たときは、恐らくこの需給計画書というものは一朝にして私は乱れてしまうだろうと思う。そういう異常渇水が来て、即ち発電の水力、これがぐつと減りましたときに、火力のウエイトを多分に持つておる地域、そういう所の発電量というものが、果してこういう恰好で地帯間の融通量を見ての維持ができるかどうか、そういうことを私非常な疑問を持つておるわけですが、その点は如何ですか。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 只今のお話非常に御尤もでございまして、大体この五百七十万トンでもう火力は一ぱいかと申しますと、異常渇水期には或る程度限度かも知れませんが、その他の月で渇水があつた場合は、例えば八月に渇水があつたとか、十一月頃に渇水があつたという場合には、何といたしましても痛手をこうむるのは水力地帯であつて、火力地帯はもう収支は別勘定といたしましても、電力の不足には水力ほどの需用家に御迷惑をかけないであろうということが言えるのであります。仮にその場合に火力地帯では火力料金が入らずに、単に水力が渇水のために火力がただ焚かれるかと申しますと、或る程度はそういうことは言えますが、必らずしも増加して焚いた石炭費が無駄であろうとは私考えないのでございます。一方水力地帯におきましては、水火力の調整の限度がございますので、逆に水力地帯に渇水が来た場合には電力制限を行わざるを得ないと、こう考えております。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 先ほど数を挙げて申された八十三億という数ですね、これはちよつとこの数がおかしいのですが、計算間違いはどこかにないでしようか、第二表の最後の収入のほうの計ですね、これをその次のページの百一億、それから引いたものが八十三億とということだろうと思いますが、そうすると六十三億、二十億円違うのですが……再編成による合理化額というものを横にずつと合計すると八十三億になるのです。差引きするというと六十三億にしかならないのですが、どこか二十億数が間違つてはおりませんでしようか。二十億違うと思うのです。又含み資産が出て来るのと違いますか。(笑声)

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 歳入の九百五十五億は九百三十五億の印刷間違いであります。第二表に書いてあります収入の一番右の合計ですね、九五・五三〇が九三・五三〇の間違いでございます。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 それでわかりました。それから支出のほうで給料手当ですね、従業員の……、これは今の電産の賃金ベースで計算されているのですか。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) そうでございます。今の賃金の平均は次のようでございます。基準賃金が八千六百三十円、基準外が二四・五、そのほかにまあ職務手当とか何とかというのが四百五十円。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 それからもう一つお伺いしますのは役員の給料ですが、各会社によつて額が違つておりますが、大体平均どのくらいになるのですか。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 大体これは、実は定款のきまります前にこういうものを作つたものですから、定員を仮に二百二十人として計算してございまして、それはちよつと申上げるのもどうかと思いますが、関東、関西の会社は三十名、それから東北、中部、九州、中国、これは二十五名、その他の会社が大体二十名、合計しまして二百二十名、そういう数字で計算してございまして、これは定款がきまります前に仮にやつたものですから、別にきまつたら本来ならば変えなければならんと思つております。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) ほかに御質問ありませんか。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それからもう一つ伺いますのは、経費の差引損益ですね、赤字になるわけですが、それと料金収入との比率、それをとりますと、合計してマイナス一〇・五%、これに対しまして北海道はマイナスの一一・六%それから東北はマイナスの一〇・一%関東はマイナスの五・一%、中部がマイナスの四・二%、北陸がマイナスの一七・二%関西がマイナスの一四・二%、中国がマイナスの一三・八%、四国がマイナス一四・二%、九州がマイナス一五・三%、こういう工合に非常に不均衡なんです。従つて先ほど清水さんのお話のように、差引再編による合理化額、いわゆる赤字を料金の値上げ等で調整しようということになりますと、この料金の値上げの場合は、現行料金に或る一定の率がかかるのでしようから、一律に行くということになると、決して均等には吸収されないということになる。従つて若し均等に料金の修正をやれば、均一の率を以て修正すれば依然としてこの赤字は各社でこぼこになる。それから営業収益だけ補償するような恰好で行けば料金差が今度は附いて来るということになると思いますが、その点はどういう工合に考えておられますか。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 只今のお話は、先ほどもちよつと触れたのでございますが、こういう点があるのでございます。先ず第一点に取上げますのは収入でございますが、いわゆる割当の付く五百キロ以上の需用家の割当電力量というものが今後どういうふうになるかというのが一つの疑問の点でございます。第二の点は、この経費のうちに非常にウエイトを占めます修繕費が、これは発送電と配電と約半々の修繕費になるのですが、その大半がまあ従来火力の改修に依存しておつたのでありますが、最近は漸次水力発電所の改修のほうに変りつつある。従いまして発送電側から頂きました修繕費の新会社別の割付けというものは、過去の実績と現在考えられておる改修工事の予想とを勘案して出したというお話でございますが、実際新会社がどういう形でそれが行われるかということが非常に疑問でございますので、仮に発送電から頂いた修繕費をそのまま割付けてやりますと、こういう結果になるのでございます。逆に今のアロケーシヨンと修繕費が仮に妥当であるとして、この差引の赤字が全国平等のように一割になるように、まだ水火力の調整と地帯間融通が間違つているのじやないかというふうに計算いたしますと、先ほどちよつと申上げたように関東電力につきましては水力の調整金を二千四百円全部出して、火力の焚いた電力料を恐らく一キロワットアワー何十銭、恐らく七、八十銭出さないとよそと同じような値上率にならない、こういう結果になつたのであります。それでは如何に関東といえども一円三十銭、ここでは十銭と計算してありますが、逆に何十銭も火力調整金を出して、水力調整金を出すという結論の出るのではおかしいではないかというまあ意見があつたのであります。そのほかこの料金そのものは、收支そのものは実績の経費を見ておりますが、すでに合理化されておる経費を更に合理化するということもどうかと思うというふうな意見もございまして、実際拂われる経費が全部合理的であるならば、お説の通りこの差引の合理化は全部平等であるべきであるわけでありますが、まだ新会社的に見た経費收入の平等な判別というものがつきかねるものですから、もう暫く猶予を置いてやるべきではないか、こう考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 まあそういうことでしようけれども、一〇%という平均率に対して上下五割振れておるわけですね。五割以上です。一番大きいのは北陸の一七%、一番低いのは中部の四・二%、こんなに大振れしているやつを、少くとも再編計画をおやりになる場合にそのままそろばんで寄せてお出しになるというのは少し工合が悪いじやないかと僕は考えるわけです。ここの一七%と四%の開きというものは相当なものだと私は思いますが、そういう点はもう少しチエツクして頂かなくちや……。この点はいつか又伺うとして、今日は私注文を一つ申上げて置きます。それでこの問題と先ほどの増収率の問題と二つ、それからもう一つ先ほど地帯間融通のことで質問中に須藤君から御質問があつたので、私遠慮したのですが、先ほどの続きでございますけれども、率直に例を挙げてお尋ねしたいと思いますが、異常渇水が来たときに、例えば関西と中部の場合を一番卑近ですから例にとつて申上げますと、山のほうで非常に渇水が来た、それの補給を関西の火力でやらなきやならん、その火力の電気を逆に今度中部に送らなきやならん、そういうような事態が来たときに、恐らく私はこの計画の通りに火力を焚いてほかの会社へ電力を融通するというようなことは少くなるのじやないか、ここが私は一番問題だと思うのです。例えばこれと逆に中国の場合でもようございます。中国の水が非常に渇れた、従つて関西の火力で中国を救援しなきやならんというときに、水力の救援ならするかも知れないが、わざわざ炭を焚いて中国の不足電力の救援はしない、これは私は恐らく事業として独立採算を目標にしてやられる限りはむずかしいと思いますが、そういうものを、公益事業委員長おいでになりますからあとで伺いますけれども、事業者としては自主的にどういう工合に解決なさるおつもりか、又自主的にそれを完全にやり遂げるような何か成算がおありになるか、それを伺いたい。

清水金次郎中部配電取締役電気事業再編成協議会幹事

○参考人(清水金次郎君) 只今のお話は我々も非常に注目いたしました結果、次のように考えたのでございます。地帯間の融通地点のC地点につきましては、いわゆる地帯間の大きな融通地点の操作は協議整わなくてもスイツチは絶対切らないという約束をいたしまして、但しその授受された電力量につきましては、もつと合理的な料金の受渡しをする、若しその授受の量につきまして両者の意見がまとまりませんときは公益事業委員会の御決定による、こういたしまして、更にもう一歩この段階を進めまして、どうしても再編成が済みましても、当分の間は何か公益事業委員会のほうに中央給電というふうな組織を通じて円滑に運営さして頂くより方法がないであろうかと、こう考えております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そうしますと、事業者としては今の需給調節をやるために、これは法的にどうなるか知りませんが、一応中央給電指令のようなものをおいて、現在の日発がやつているのと大体同じようなことをやらなければならん、そうしなければ完璧を期せられんと、こういうふうにお考えになつておると了解してよろしうございますか。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 委員長がお見えになりましたので、資料の説明に対する質疑はこの程度で打切りたいと思いますが、如何ですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) ではさように取計らいます。これから松本委員長に対する質問をお願いしますが、その前に一言委員長から松本委員長に対して要望したい、それはいろいろ御事情もあつたかと思いますが、本日の委員会に委員長又は他の公益事業委員会の委員の御出席を求めてあつたにもかかわらず、さつきまで委員長はお見えにならないし、他の委員諸君も御出席にならないというので、この委員会では大分その問題、並びに公益事業委員会と国会との本質的な問題について論議が戦わされた、松田事務総長からの御答弁によつて本質的な問題は一応解消いたしましたが、公益事業委員会としては、松本委員長が前回か、前々回の委員会において確か小川委員の質問に対して、国会の意思を十分に尊重する旨御答弁があつたように私は記憶いたしております。併しながら今日の当委員会における論議の焦点は、果して公益事業委員会が、国会の委員会の意思を十二分に尊重して電力再編成の計画をやつておるかどうかという点について、委員諸君の間には非常に疑問を持たれておるように私は看取いたしました。公益事業委員会としては、事業者の間には協議会を設けて協議をしておられます。且つ輿論を聞くためには陳情その他の方法で輿論を聞いておられるように私は承知いたしております。なお、一部の人々の御意見も御聴取になつておると考えておりますけれども、この参議院の電力特別委員会は、電力の再編成問題が起きて以来、熱心に電力再編成の問題について長い間研究を続けて参りました。最も多く輿論を聞いたのも当委員会であろうと考えております。従つて公益事業委員会としては、松田事務総長のお答えになつたような本質のものであるならば、当委員会の意見を十二分に尊重されて、そうして最も公正妥当な電力再編成の問題を解決されることが国家のために望ましいことであると、私は考えております。松本委員長としては、電力再編成に当つては、国会の意思を十二分に尊重して、そうして国のためになるような電力再編成を行うという御意思を持つて、今までやつて来られたかどうか、この点に対して委員諸君も多分に懸念を持つておりますので、松本委員長から、あなたの御見解を承わりたいと思います。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 只今委員長の仰せられた通りの考えで我々勉強をしておるつもりであります。今日出席の御請求がありましたが、つい遅れましたのは、実は非常に期日が迫つておりますので問題が山のようにある、今日は朝から委員会を開いて、二つの会議を同時にやりました。私のごときはあつちの会議に、こつちの会議に、両方へ顔を出して、なおその間に面会の人、用談の人が来ましたりしまして、全く暇がなかつたので、恐縮しております。なお他の委員も今なお会議を開いてやつております。そういうことで実際上伺うことができなかつたことは、甚だ遺憾で、又相済まんことと思つております。できるだけ一つ皆さんの御意見を伺つて胸襟を開いて申上げることは申上げて、進んで参りたいと考えております。ただ実はまだその委員会を続けておるような次第で、私はそのために声を潰してしまつて、今日は少し声も出ないぐらいになつております。甚だ不十分とは思いますが、成るべく一つ私に特におつしやりたいようなことを先ず伺つて、お答えのできることは、できるだけお答えをして参りたいと思つております。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) もう一点委員長から松本委員長にお尋ねしますが、私は聞くところによりますと、本日公益事業委員会においては、満場一致で決定せねばならんことがあるので、誰も出られないというふうな意味合いのことを、事務当局から公益事業委員会に折衝の結果として承わりました。従つて本日の公益事業委員会においては、電力の再編成に関する重要な議案について何か委員長がお見えになるまでに決定されたことがあるのか、若しくは決定されないままにまだ協議が続けられておるのか、公益事業委員会発足以来現在までの間で決定されたことがあるならば、その決定された問題を当委員会で委員長から御発表が願えるのか、願えないのか、その二つの点についてもう一回御答弁を願いたいと思います。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 我々の委員会で今頻りにやつておりますことは、各関連性を持つておつて、確定的な決定はどうも最後のときまでできないときが多いのです。例えば人事のようなことも、或る部分の人事について或る点までは決定したに近いものはありましても、それが果してその通り行くかどうかということがわからんというようなことで、要するに確定的に決定したということは、まだその再編成についてはないというほうが正当かと考えております。電源の開発に関する帰属の問題、そういうことは非常にむずかしい問題です。今日或る程度まで目鼻がつきかけるぐらいのところまで行きましたけれども、まだ確定的には決定しておりません。その決定前にこういうことということを申上げるのは、どうも時期がよろしきを得ないかと思います。その点は御勘弁を願いたいと考えております。なお人事も同じような状態で関連しておりまして、まだしつかりときまつておりません、或る程度のものはできかかつておるという状態にしかございません。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) もう一点お伺いいたします。これは今委員長の御答弁になりました人事の問題でございますが、この問題について参議院では当委員会の委員である佐々木良作君が、本日の本会議において緊急質問をいたしまして、松本委員長の御出席を求めてあつたけれども、渉外関係のために来られないという議長の発言によりまして、公益事業委員会のどなたもお見えにならないので、林副総理を相手に佐々木良作君が質問をいたしましたが、その質問の中で現在下馬評に上つておる……、佐々木君は確定的であろうという表現を使つておりましたが、新会社の首脳部の人事の問題を考えて見ると、主として配電会社の主脳であつた人が、大部分新会社の首脳になるように自分は見ておるが、併しこれは日発も配電会社も、両方とも解体されて、新らしい会社が発足するのである。従つて配電会社に日発が吸收されるのだというような考え方を持つような人事には反対であるというような意見を開陳になつておりましたが、私も佐々木君の意見には同感のものであります。何故かと申しますならば、この電力の再編成の問題が起きまして以来、電気事業者としての日発と配電会社の間には全く対立した意見のまま今日に至つております。而もこの意見を調整して国民の輿望と付託に応えねばならなかつたにもかかわらず、僅か数回の会合を催しただけで何らこれに善処した形跡が見えておりません。当委員会において私が日発の前総裁、副総裁並びに高井関配社長等に対して証言を求めました際にも、首脳者の人々は全く国民諸君に対して道徳的な責任を痛感しておるという証言が当委員会でなされたことがございます。少くとも公益事業委員会としてはさような考え方は持つておられないだろうとは考えますけれども、人事の問題に関しましては特に御留意願つて将来の日本の電気事業の経営が本当に国民のための経営になるような、経営をし得る人を公益事業委員会としては御選任になられたいという点を特に委員長に要望いたしておきます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 幸いに松本委員長のお話によりますと、人事の問題もまだ決定していないというお話でありますので、私は佐々木君とは又別個な観点より一つ伺いたいと思います。それはこの前の委員会におきまして私は人事の基本方針につきまして私の意見を述べ、又松本委員長もこれに御賛成を頂いたわけであります。ところが巷間私どもが仄聞しておるところによりますと、有力なる電力会社の社長、或いは会長制を布く会社の会長と言われておる人でありますが、この人が事労働問題について極めて非民主的な態度を持つておられる具体的な事例がある。そうしてその例は、只今私どもが承知しておるだけでも数点具体的な事実として挙げることができるようなことがありました。組合のほうにおきましてはこういう人を不当労働行為として適当に処置をしたいということを考えておるような人でありますが、そういう人が今日新会社の最高首脳に選任されようとしておる。殆んど確定的であるということを聞きまして私どもは驚いたのであります。従業員の絶対に信頼を得る人でなければならん、こういうことを私ども唱えて御賛成を得ておりますが、従業員の信任ということは終戦後の今日におきましては労資間の問題を最も円満に解決し得る信義と、そして責任を持つ人でなければならんと思うのです。そういう人をあなたは御選任になる御予定でありますかどうか、これは若し具体的に事例を挙げろということならば私は挙げるに吝さかではございません。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 只今のお話のことは、私にはほぼこういう意味かということは察せられないことはございませんが、まだ確定しておりませんので、これについて只今ここで個人の、何と申すか人について申上げるのは、確定後はともかくその前には当を得ないように考えます。何にも申上げんことにいたしておきます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そういたしますと、まあ確定してからでなければ伺えない。確定すれば当然伺えるわけでありますが、私が只今申述べましたような具体的な行為、これは労働大臣も認めております。労政局長も認めております。或いは中央労働委員会の中山委員長も認めておられますが、そういう人はあなたは新会社の首脳として若し只今選任の一人に挙げられておるといたしました場合に好ましい人物とお考えになるかどうか、この点お伺いいたします。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 只今まだお答えできません。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 ですけれども、この前あなたは労資間の問題を平和裡に解決する、即ち従業員の信任を得られる人、この意見には全く、三つ私は挙げましたが、いずれも同感である、こういう工合におつしやつておつたわけでありますが、たまたま具体的に、私必要であれば労働大臣を呼んでここでその証拠を挙げてもいいわけでありますが、そういう点があるわけでありますから、これは御意思表示を願えると思うのでありますが、如何ですか。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 栗山君に申上げますが、如何でございますか、松本委員長はさつきからそのことについては口を固くしておるようでありますが、今まで栗山君が再三再四松本委員長に対して質問されたような内容については人事問題を決する場合に十二分なる考慮を拂われるかどうかというような点の質問で、御答弁をお願いしたらどうかと考えますが、どうでしよう。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 よろしうございます。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 勿論その考慮は十分に拂うつもりでおります。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 他に御質問ありませんか。

山川良一緑風会

○山川良一君 これは公益委員長にお願いしていいことかどうかわかりませんが、先ほどこの経理の説明を聞いたわけでございます。ところがこれでいわゆる一割ぐらいの値上げをしなければ赤字の埋め合せは付かんだろうとなつておりますが、そうしますと結局合理化のための再編成であると思いますが、この現状の形で行けばどれくらいの経費になるべきものがどれくらい合理化されて、これくらいの経理になりまして、そうして更に一割くらいの電力の値上げをしなければならないとなりますのか。これは再編成をやられる委員のかたにはどうかと思いますが、一応それがありませんと、やはり再編成の問題であるだけに国民はちよつと納得しかねるだろう。而も一割値上げになりますとなおこの問題がむずかしくなるだろうと思いますから、今御即答をお願いするわけじやございませんが、一つ納得できるようなものを、できますならば今日頂いた各費目につきまして、各会社別はとにかく、統計の上ではこうなるぞと、多少その主なものにつきましては理由を添えて御説明願えれば、今すぐではありませんが、お願いします。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 私細部の点につきましては今日は又後に譲りますが、もう一、二点お伺いします。先ほど会社側、事業者側の清水重役から御説明がありましたように、二十六年度の新会社の損益計算書の予定表がございました。その中で、この予定表の中に含まれておる従業員の給料、手当のベースの問題を伺つたのでありますが、これは現行ベースそのままである、こういうことをおつしやつた。そこで只今電気関係の従業員は中央労働委員会にベース改善の提訴をいたして着々作業が進んでおるわけであります。すでに公務員と殆んど同時に策定された現在のベースにおきまして公務員はもうすでに昨年の暮に賃金の引上げが行われております。それから石炭の労働者の諸君も数日前から着々と引上げが行われつある。そういうような情勢にあつて、今度中央労働委員会が新らしい協定案を出し、そうして労資間がこれを認めたときにはどうされるかということを質しましたのにつきまして、その場合にはこの損益計算書を公益委員会の承認を得て修正をしたい、こういうことをおつしやつたわけであります。従いまして公益委員会はさような事態が起きましたときには、この事態に対して善処をせられまするか、或いはそういう問題については否定的な態度をおとりになりますか。この点を伺いたい。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 実はこの損益予算表というものについては私はよく内容を承知しておりませんが、併し予算表は予算表としていつでもそのときの賃金を基礎にしてやつておる。或いはこれが上がるということになりましても、他の点で又これを償うようなものも出て参りましようし、そういう場合のその修正することに決してやぶさかで私はないつもりでおります。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 前の議会で日発の不正問題が出まして、そのとき、大西、櫻井、それから高井の各氏が出ていろいろ証言なさつたのであります。その節も松永証人が見えなかつたために、我々非常に心の中に何か残つたものがある。その矢先三十何億という含み資産が日発から出て来た。今日の本会議で、佐々木君の発言によりましても、日発にそれだけの否み資産があるならば、それに似た額の含み資産が配電のほうにもあるはずだということを佐々木君が発言したようであります。そういうことは絶対にないのか、あるのか、委員長の意見を伺いたいと思います。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 私はないと思つております。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 そうすると、いつかの新聞で、この委員会の委員長も三十何億じやない、もつとあるはずだ、七十億近い額があるのじやないかというようなことを委員長がお話になつたように新聞に出たようにちよつと私伺つているのですが……。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 私の名前が出ましたから私からお答えいたします。日発の含み資産というのは、当委員会に資料が来ました、それによると、二十四年度は十七億何千万円、二十五年九月末現在十八億何がしというのが日発の含み資産であつて、新聞に載つております七十何億というのは豊水による利益金というのが、日発に七十億近い金があるということで、一昨日の委員会で資料が出て御説明になつておりますから、あとで資料を御検討願います。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 なかなか帳簿が複雑で、そういうことは何百人という人手をかけてやらなければわからんことだというふうに、松本委員長は前におつしやつたのでありますが、小坂さんがいらつしやつて、すぐぱつと発見されるような帳簿上の含み資産がこれまでわからなかつたという責任はどこにあるのでしようか、どこが負うべきものなんでしようか。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 小坂総裁が行かれて直ちに発見されたものとは聞いておりません。小坂君が就任された後数カ月を経て、そうして発見されて、且つ相当に会計のわかる人を社内において使つて、そうして発見されたように私は聞いております。いろいろ調べ方如何によつては、勿論何か不正なことがあれば発見さるべきわけですが、併し外からのただ単純な監督というようなことではなかなかむずかしいだろうと思います。我々これから先は、これを成るべくやさしく監督ができるようにしたいという意味で、今会計規則を非常に細かく数百條にも亘るようなものをこしらえて、そうしてやろうというので検討しております。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 須藤君にお諮りいたしますが、本日の議題の中に、日発の含み資産の問題が勿論入つておりますけれども、電力の再編成のほうが時日が切迫しておりますので、この点に質問を集中して頂きたいと思います。松本委員長は御老体でもあるし、さつきも松田事務総長から言われたようなこともありますから、松本委員長でなければならないという重要な点に関してだけ、特に再編成問題に関して御発言を願いたいと思います。

石坂豊一自由党

○石坂豊一君 実は差し迫つた問題でありますので、一昨日、過般の質疑におきまして、委員長がおいでになりませんでしたそのときに、私から事務総長に対して御質疑を申上げ、一応のお答えは得ておるのでありまするけれども、なお最高の責任を持たれるところの公益事業委員長の松本委員長に対して特に御明答を煩したい。それは電源の帰属問題であるのでありまして、再編成の結果、私ども地方の電源は九十三万キロもある、その中三十三万キロは地方に残して、あと六十万キロばかりは他の地方に持つて行かれておるのであります。併しながら現在留保されておる三十三万キロは、県内の消費に適用するものかと申しますと、現に今まで多量の電力を使つております工業が残つておりまするし、又今後も拡張を要するような工事もありますので、正確に計算いたしまして少くとも十万キロの不足を生じておるのであります。我々はこの機会において、いい機会に多量の電源を確保しようとするものではないのであります。ひもじいから食を求めるのであつて、ただよきを求めんとする状態では決してないのであります。この場合における電力の不足に対して増配のことは、これは当然とつて頂かなければ地方の工業の盛衰に非常な影響がある。それは今の国家の経済再建に大なる関係を持つことは松本委員長も御存じであろうと考えます。これに対する御処置が如何になされるものであるか、それを一つ、それからもう一点は、電源の不足しておるこの際において、幸いに新規電源開発が行われておる、それがたまたまその地方に流れておる水流において、今発電計画がなされておるのでありまするが、水の流れに従つてその区域は、当然今後においてもその地方に帰属するものであることは、これは私は当然のことだろうと考える。又地方の県民もさように考えておるのであります。その一例は庄川の上流にある成出の工事でありまして、これはこの庄川は御存じの通り、北から出て富山県に流れておる、そうして一切の水の利害は、県内の県民がそれを背負つておるのであります。或いは流送の問題、或いは漁業の問題、或いは又水害に関する復旧問題、或いは山の砂防問題等とも全部富山県において利害を背負つておる。今度電源を開発する、その開発した電力は全部関西の方面に持つて行くということは新聞紙上に現われておるが、恐らくはかような措置はなさらないと思いますけれども、この点に対しては県民挙げて非常な不安を感じておるのであります。こういう点について特に首脳部におられる松本委員長はどういう御裁定になるのであるか、この点を私、一応この間事務総長から説明がありましたけれども、それに一層委員長の責任ある御明答を煩わして、更に次の質問をいたしたいと思います。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 只今の電源帰属の問題でございます。これはこの前たしか申上げた通り、最も有利にたくさんの電力の出るような所に、電源を帰属さしたいと、而してその出て来た電気は必ずしもその帰属しておる所の会社にのみ使わすものではなく、必要に応じて最も必要の強いところに使わすようにしたい、即ち電源の帰属問題と、それからその電力の利用問題は必ず一致さすことは必要がない。例えば或る甲電力会社が電源を開発しましても、それによつて新たにできた電力の、或いは相当大部分は却つて乙会社のほうの区域に使用さすというようなことも認めるのが相当であるというように考えております。そういうようなことで、今いろいろ具体的な計画を進めております。すべての地方のかたに必ず御満足の行くような結果になるということは期し難いとは思いますが、そういうことでやつて行きたいと考えております。なお遠い将来のことを考えますれば、必ずしも今すでに政令によつて定められておるものが不変でなければならんというわけはありませんので、必要に応じて、或いは或る時期には再考すべき時期もあるかも知れん、そう考えております。

石坂豊一自由党

○石坂豊一君 只今の御答弁は、将来において何かものがきまるときにおいて差障りがあると困るからと、煙幕を張つて体裁よくお答えになつたというようにしか考えられないのでありまするが、これが極めて聰明なる委員長がこの河川その他の水利関係というものと、その地方民との利害を非常によくお考えになればわかることであり、又その新規開発の電源は、地方においてもう渇望して開発を願つておるような電力であるのでありまして、決して余つたものを配給するのではないのであります。若し電力の帰属にして、高い所に地盛りをするというようなことにして、みすみす眼前に見ておるものを他のほうに持つて行かれて、そうして地方民を困らせるということについては万々私はさようなことはないものと考えまするけれども、その点特に御考慮を願いたいのです。で、我々の北陸電源地は御存じの通り、殆んど一年の四カ月は雪に閉じこめられている。殊に成出の所は約七カ月雪に閉じこもつておる。そういう所の電源地を殊更あり余つているような所に持つて行き、又地方において平素から勤勉にして素朴なるところの人が最も熱心に希望しているものはそれをおいて顧みず、却つて利口に立廻つている者のほうにそれが帰属するというようなことになつたならば、必ずしも公平な処置と見られんと我々は考えるのであります。現在これについで県民、百万県民が非常に目を見はつてその処置を見ておるわけでありますが、何分一つ公平なる処置をして頂くようにお願いしたい。それから今一つ、この現在不足しておる十万キロの問題に対しては、これは最も日々眉を燒くような問題でありまして、これについて地方の工業の成績に非常な影響を持つておる。お耳にも入つておることでありましようけれども、これらに対するこの企業家は連日心配の余り東京に手を変え品を変え、又入れ代り立ち代り来て、お願いしておるというような姿であります。この点に対しましても決してこの理窟一遍でなしに、その実地の状況又国家的、地方的の利害を見て、その経済再建に対する如何なる寄與、貢献するところの度合いがあるかということをよく考慮になつて、処置して頂きたい。もう一つお急ぎですから、お答えの前に申しまするが、新設会社に対する機構の構想ですが、先ほど委員長からもよく御説明になりました。又この問題に対しては非常に地方において波瀾を生んでおる問題でありまするので、かような問題はきまるまでは当議会に発表にならんのかも知れませんけれども、私は新聞紙上等においてこれが洩れている以上は、我々国会に対してその構想は御発表になつて差支えないものではないか。で、これによつて我々はやはり将来審議の資料に供しなければなりません。又当国会としての要求もなすべきことはなさなければならん、かように考えております。この点一つ御明答願いたい。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 先ほど申しました通り、人事のことは、これは具体的にきめて、発表すべきときに発表いたします。それまでの間は確定しておらんので、その間に軽卒には申上げることはできません。その点だけは御容赦を願いたい。これは新聞紙上等に出ておりますものもありますが、必ずしも当つておるのでもない。或いはこれから当るようになるかも知れませんが、我々の考えないことも中には随分出ておるようで、これについて一つ一つどうもこれはどうだということをここで申上げることは適当でないと考えます。どうぞ御容赦を願いたいと思います。

石坂豊一自由党

○石坂豊一君 只今のお答えは一応の御弁明として拜聽いたしますが、併しこれらについては各地方において相当の要望があるのであります。公益委員諸君のお耳に相当入つておるのでございまするから、やはり地方の要求するところを極く公平に取入れられまして、おきめになつても、独善的でないように、えこひいきでないようにいたして頂きたいと、かように我々は熱望しておる次第であります。

境野清雄国民民主党

○境野清雄君 二三点お伺いしたいのですが、再編後の新会社は独立採算による責任経営を重点として経営になるのか、或いは又しばしば政府が言つておりまするように、この地域の拡大を防ぐために独立採算制は捨てるのではないか、犠牲になるのではないかというお話があるのでありますが、その点は如何ですか。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) これはどつちを立てて、それを立て通すという考えはないので、即ち独立採算制が原則でありますが、どこでも独立採算制で何ら融通をさせんという考えはありません。そのときに融通をさせるからといつて独立採算の基礎をこわすようなことには行かんようにしたい。そう考えております。

境野清雄国民民主党

○境野清雄君 先ほど石坂委員から質問しました電源の帰属と割当というものは全然別個であるというような委員長のお話でありまするが、そういうふうにした場合には地方自治体がやります新らしい電源の開発というようなものに対しての意欲は喪失するというような点は、お考えになつておりませんですか。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 地方自治体が、新たに全くほかに電源と関係のないような所で、新らしく電源を開発するというようなときは恐らくこれは許されることと思つております。ただ幾つかの電源と相関連しておりまして、一つものを甲に他のものを乙に、その間に非常に関連性があつてただ他のもののために、他のほうの開発が十分に行かんというようなことはあつては困ると、そういう点が電源の帰属という問題に非常に関係が多い点だろうと考えております。而して出て来た電気を如何に使うかということは、これは別な問題として考えていい。そういうように私は考えています。

境野清雄国民民主党

○境野清雄君 次に、株式の割振りの問題でありますが、先般一対一に定められたというお話でありましたが、一対一に定められたというような根拠は、どんなような点で一対一に定められましたか、今日も本会議で佐々木君の質問によりましても一対一・七四というくらいではないかというお話でありましたが、この点は一般は相当疑惑というよりも判断に苦しんでおるので、この点の御説明を願いたいと思います。プラス・アルフアというようなものを先般委員長がお話になつておるのであります。このプラス・アルフアについても日発は二十五円、配電は五円を主張するというようなふうに聞いておりますけれども、公益事業委員会としてはどんなふうに考えておられますか、これに関連して端株の整理の問題でありますが、これは株券の問題や何かを考えまして、四国や何かでは五百株以下は端株として切らなければその割当がつかないのじやないかと考えられますので、委員会としてこれに対して如何なる方法を考えておられるか、その点をお伺いいたしたいと思います。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 只今のお問いのうち、日発の財産が非常に多い。つまりほかよりも再評価額が多い。それを一と一というように見たのはどうかというお話でございますが、これは御承知のように配電会社がすでに九つある。この九つの配電会社相互の間でも非常に差異があります。それからして日発と或る配電会社と比べますると、それは日発のほうが再評価額が多いので、他の又配電会社と比べると必ずしもそうでもない。一々若しこの再評価額によつて評価をし直すと、到底やりようがなくなつてしまうということになるので、それでこの再評価額というものが、さほどに何と申すか、尊い標準であるかどうかというと、これは決してそうではないと思うのです。新たにそこへ電力を起すために工事をするというようなことから申せば、それは再評価額というものは非常に物を言うべきものであろうと思いますが、併しながら財産の価値というものは、むしろそれを作るために幾らかかるというよりも、それがどういう働きをして、どのくらいの収益力を持つておるかというほうが、むしろ重きをなすのです。そういう点から考えますと、日発の財産、それから他の九配電会社の財産との間に大きな差等を設けて、株式の割当を違えることは却つて不当であろうということに結論が出たのであります。併しながら、ただ考えなければならんことは、日発の株主は九会社に分れた。新らしい九会社の株を今度はもらうことになります。端株が非常にたくさん出ても大変な煩雑な目に会う。そういうことは非常に不公平なことでありますから、そういうことによつて生ずる不利益はないようにしたい。その意味において日発の株主に対してはプラス・アルフアを與えるということにしようというので、そのプラス・アルフアの計算についていろいろ検討中で、まだ本当に確定しません。今日もその検討が最もむずかしいこととして、実はまだ研究しておるのであります。私ももう一遍帰つて研究したいと思つておるのであります。なおその端株の処理についても何かその便宜な方法を講じたいということで、金融界の各般の人々を実は今日委員会に招きまして、その人たちの話を聞いておつたのであります。まだ実はそういう人たちを少し……、今帰られたかどうか知れませんが、残つておる。そういうようなことで実は非常に忙しいのでございまして、この委員会のあることも……、非常に遅れたような次第であるし、考えれば考えるほどむずかしいのでございます。併し何とかして適当なところに持つて行きたい。即ち日発の株主に、端株がたくさんできるというようなことによつて生ずる不利益をこうむらしめんようにしたいという考えでおります。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 今の問題に関連して私から一言お聞きしたいのですが、この端株の整理の場合、株主が株主権の行使を主張して、若しあなたがたのお考えになつておるようなふうに整理ができないというような場合を御一想像になつておりませんか。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 商法上から申せば解散する会社の株主が、その会社の持つておる株をもらうということは、これは変則でありまして、これを強制することはできません。だから若しも株主が、いや自分の会社は解散したから仕方がないから、残余財産の金でもらう。株を持つておつてもそんなものはもらわんという人がたくさんあるとすれば、或いは一人あつてもその人にはやはり金で、残余財産の整理をして、即ち日発の持つておる株を売つてしまつて、そしてその割合で金を拂うよりほかないのであります。ただそういう人は余り、恐らくは生じまいと思う。又そういう人を生じさせないように端株の整理について便法を設けたいといつて、今研究しておる次第であります。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) この問題でもう一つですが、その問題はプラス・アルフアの問題とも関連性があると考えるのですが、プラス・アルフアが株主諸君を承知させ得ることで、若し施行されるならば、或いはよいかとも考えますが、今委員長がおつしやつたようにどうしても株主が株主権を主張してやまない、だから日発財産を全部売つてしまい、清算をして、清算したところの金をもらうということになりました場合に、プラス・アルフアの金額と、株主が日発に清算をしてもらう人に対する金額との差が非常に大きく開きがあるという場合はなかなか困難なことと考えますが、その点はどんなですか。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 私の想像では、株主が何でもかんでも金にしてもらいたいといつて、株ではもらわんという人は恐らくは生じまい、そういうまあ一種の何と申すか経済的でないことを考える人は恐らくは生じまいと思いますが、併しながらむしろ株主自体が面倒である、少ししか、本当に二株か三株持つている、そのためにいろいろな手数をかけることはうるさいから黙つていた。株などはもらわずにいるという人は相当できようと思います。文中には株主であつても株主であることを知らないでしまう人がたくさんあります。そういう人がよほどできようと思います。そういうような人に対しては全部を清算する。そうしてその残つた残余財産で金を分ける。若しその人が受取りに来なければ供託する。こういうことをしなければ清算が終了し、ない。どうもそういう供託というような問題も多少はできるだろう。それがどのくらいできるかということを想像して清算費をきめなければならんということも実は今日考究をしたので、まあそういうことを予想しますと非常にこの予想はむずかしい。清算費はどのくらいでいいか、或いはどのくらいのアルフアを與えれば公平といえようかということが非常にむずかしいのであります。最もむずかしい問題としてまだ実は残つておるというような状態であります。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) もう一つでございますが、仮に端株の整理の方針が、端株の整理がスムースに行くという見通しがついた場合、公益事業委員会としてこの端株を整理する上において、金融機関とか或いは特定の業者とかいうようなものに端株を引受けさせるというようなお考えがありますか、どうですか。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 御質問の問題を今検討しております。証券業者及び信託業者及び銀行というような各方面の人に十数名今日集まつてもらいまして、具体的にいろいろ相談をいたしました。朝からまだ帰らずに、大会社の社長さんも二人ぐらいは朝からずつと我々のために来てくれられておるのであります。そんなようなことで非常に研究をしております。

石原幹市郎自由党

○石原幹市郎君 私もやはり電源帰属の問題についてでありますが、たびたびお尋ねしまして恐縮なんですが、どうも電源帰属の根本的考え方について、いつも松本委員長の御答弁、抽象的で我々まだ安心というか、納得できかねる点もあるのでありますが、そこで今日は具体的にどういうふうなきめ方をするのか、というのは例えば建設中のものはいずれ今度帰属をきめられるのはいいと思いますが、そのほか準備命令の出ている箇所も相当ありまするし、それから水利権の決定しておるようなところもあるのでありますが、こういうもの全部が今回この帰属をきめられるのであるかどうか、それらの点について……。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 私の承知しておるところでは、すでに着手しておるものは勿論ですが、着手前のものといえども、もう具体的に着手せんとしておるものについては、勿論これをきめます。ただこれから或いはやるかも知れんというものについては、必ずしもきめないところもあり得るだろうと思つております。

石原幹市郎自由党

○石原幹市郎君 そこでそういう際に、いわゆる川筋の総合開発というような、或いは総合利用、こういう点は今回きめられるについて十分考慮されておるかどうか、これはもう相当具体的なところに入つておられると思うのでありますから、委員長から是非御答弁願いたいと思うのでありますが、水系の総合開発、総合利用ということについて、十分考慮を拂われておるかどうかということについてお聞きしたい。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) その通りで、水系の総合開発ということは最も有利にその水を使つて、最大の電力を出させるということが最も必要な要件の一つと考えております。

石原幹市郎自由党

○石原幹市郎君 もう一つ具体的な聞き方をするのでありまするが、一つの川が段階的にこれはA会社に所属するとか、その上はBに入る、更にその上は又Aに入る、こういうようなきめ方をされることがあると、その地方に非常な影響があるのでありまするが、そういうことがあるかどうかということについて、これも相当具体的な段階に入つておると思いますから御答弁願いたい。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) そういうことは先ずないようにしたいと考えております。ただ現に政令においてそういう場合がすでにあるものもあるようです。そういうものについて、適当な時期に或いは改めることも必要ではなかろうかと考えております。

石原幹市郎自由党

○石原幹市郎君 もう一つ、これはこの前の委員会の最後において、西田委員長から今後の電源開発のいわゆる根本方針は、今日本は電力が不足しておるのであるから、現在の産業を先ず保護する建前から、電源開発なり送電その他のことを考えなければならんという意見に対して、松本委員長は私も同感であるというお話があつたのでありまするが、私は今後の産業の構成というものは、今までは大体石炭中心で来ておつたものが、電力、殊に水力電気に非常に依存される形になると思うので、従いまして非常な資金をかけて今後大いに開発をして行く電力については、最もその電気を有効に使えるような産業構造にならなければならんと思う。言葉を換えれば石炭べースで発達している産業機構が、電力ベースに変つて行かなければならんのではないか。だから採算さえとれれば、工場の移転ということも場合によつては考えられるのではないか、そういう見地から今後の電源開発の総合企画を立てねばならんと思うのでありまするから、この点について松本委員長はどういうふうにお考えになつておりますか、御所見を承わりたい。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 将来のずつと先のことを考えますれば、あなたの仰せられる通りと思つております。ただ現下の状態において、電力状態が現にある工業にも足りないような状態の下において、将来の、えらい先のことだけを考えて、足らないものを我慢させておくということはできまい。そういうような意味において、現にある工業というものに先ず目をつけまして、それからずつと先に開発されるべき電力について、今仰せられたような意味で立地條件等を参酌して考えなければならないと思います。

石原幹市郎自由党

○石原幹市郎君 これ以上は議論になりますから繰返しませんが、今後、電力を非常に用いる産業はやはり電源地帯、電力地帯にその商業を中心として考えねばならんという考え方をとるべきではないでしようか。この点重ねてお伺いいたします。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 例えば肥料とか、或いは石灰窒素その他この頃はやりのビニールとか何とかいうものの材料を作るというようなものは、成るべく電力の豊富なところでやつて行くのが当然だろうと思いますが、わざわざ遠くに持つて行つて大きな送電ロスを出すことは望ましいこととは思いません。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 新らしい会社の株の配分の問題なんですが、今話によるというと配電の株を持つている人は非常に利益をして、日発の株を持つている人は損が行くように思うのです。特に小さい株主、これが非常に大きな損失を受けるような感じがするのですが、今後新らしく九つに日発の株を分ける場合に、日発の現在の財産を時価に見積つて、それを株主に一株幾らというふうにして分けるのですか、それとも額面で分けるのですか。それで非常な小さい株主は非常に大きな損失を招くことになるのじやないかと思います。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 小さな株主が損失を受けますのは、たくさんの端株が出まして、その処分がなかなか付かず、又処分しようと思つても非常な数の株のために多くの費用が要するということが、小さい株主の損をする原因だと思います。そういうことのないようにしたいということで、今いろいろ方法を具体に考えております。若し今日あたり相談しておることができますと、小さい株主も殆んど余り手を労さないで相当の金をもらつて、そして清算の終るまでを待たずして、事が済むようにやつて行きたいという考えでおります。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 先ほど公益事業委員会の電気事業再編成計画書の添附書類の概要というものにつきまして会社側の清水さんから御説明を頂きましたが、そのうちで三点ばかり重要な点がありまして、先ほど私は意見を述べましたけれども、改めて松本委員長の御考慮と御善処をお願いしたい。  その第一点は、これは委員長の御所信も承わりたいのでありますが、電力の地帯間の融通の問題であります。この第一表の計画書によりますと、計画されたいわゆる水量の、手水の一割増というものが、そのまま出れば問題はないのであります。若しこれを割つて渇水が一度参りますと、地鶴間の融通上混乱を生じまして、具体的な例を申しますならば、中部、関西、中国の場合を申上げますと、中部の山岳地帯に渇水が参りましたときには、勢い関西の火力に依存しなければならない。そういうときに関西の火力は、中部の救援或いは中国の救援に立たなければならない。併し恐らく現在の日本発送電の一社でありましてもなかなかうまく行かないのであるから、こういう独立採算を目標にした三個の会社の間におきましては、うまく電力の融通が付かない。成るべく無駄な石炭を焚くことをやめたいというのが心理であるから、こういうことになつて来る。このことは先ほど清水さんも大体或る程度肯定されて、将来中央に現在日本発送電が持つておりますような中央給電指令所みたいなものを事業者間に置く必要があるといわれたのでありますが、そういう考えをあなたはお持ちになつておるかどうか、私は是非必要だと思いますので、こういう恰好のものが置かれるように御善処願いたい。  ぞれから第二点は、この需給バランスの表を見ますと、いわゆる山元で起きました電気が需用家に参りまして、取引の対象になつた電力量との差額をいわゆる損失率といつでおるのであります。これは全国平均二八・四%と計画されておる。併し極く最近の二十四年度の第四四半期の例を見ますと、計画が三市・三%、実績は三四・三%というような非常に大きな開きがある、この計画のロスは約六%ほど上廻ると思います。従つて若しこういうような少いロスで計画を立てますと、電力の需給バランスに非常に大きな影響がある。のみならずあとにあります損益計算表を見ましても二八・四%のロスがあるということで計画をしたのでありますが、三四%も出るということになりますれば売上代金がぐつと減りまして、結局約八十九億の赤字が現在でも出るというのでありますが、更に赤字が出まして会社経営は非常に苦しくなると思います。従いましてこういうような基準をきめる計画、需給計画表というものはもう少し実情に副つた損失量を以て計画を立て、そうして私どもにお示しを願わないと、どうもぴんと来ないのであります。この点は先ほど会社側にも私は願つておきましたが、特に委員会のほうにもお考えを願いたい。更にこの損失率の中の全国平均二八・四%の損失率におきまして関西は三四%であります。去年の全国平均の実績とほぼ等しいわけであります。その理由を伺いますと、関西は擅用が多い、いわゆる盗用が多いからこういうことになるということでありますが、実は先ほども関西の鉄鋼関係のかたが見えまして、今度の電力制限によつて非常に割当をカツトされて操業が不能に陥つておるというふうなお話がありましたが、そういう地帯において全国で飛び離れて最高の盗用率があるということは、全く電力の安定上遺憾なのであります。こういうような点も何らか特殊な事情があるのだろうと思いますが、全国平均並みになるように一つ御考慮を願いたいということが一つ。  それから第三点は、今度の再編成損益計算書を見ますと、いわゆる赤字が八十三億出るのでありますが、この赤字の、個々の新設予定会社に対する比率、收入金額に対する赤字の比率をとつて見ますと非常にアンバランスであります。平均値一〇・五%收入に対して赤字でありますが、そのうちで一番赤字の少いのが中部の四・二%、最高は北陸の一七・二%、平均値にしまして上下約五%、一〇%の開きがあるのであります。従つて若し今後地域差料金を現状のまま維持する、それでそのために料金の値上げなどをやろうとする場合には、到底この赤字を同率に消すことはできないのであります。各社の経営は非常に不安定になると思うのであります。それを伺いますと、それは修繕費だとか、非常に各社の計画の上にアンバランスがあるとおつしやつておりましたから、私も了承したいのでありますが、少くとも新会社が発足し、而もその損益計算書は初めから八十億も赤字が出ておるということになりますれば、そういう点ももう少し私どもの納得行くように一つ整備を願いたい。そういうように考えております。今の点は新会社の発足上私は重要な点だと思いますので、特にその善処をお願いいたしたい。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 只今お話の第一の点、これは私もこの間日発へ行きまして見まして、非常にこれは有用なものだろう、仮に今度日発がなくなりましてもこういうものがあることは望ましいことだと思います。それは成るべく保存することを、どういう方法でやつたらいいかということを研究しております。何とかして残すことにしたいものだと思つております。  それから第二の点はロスの率であります。これはどうも少し日本のロスの率は多過ぎると思うのです。そのロスの率は勿論送電線、配電線等が悪くなつているというようなことも関係がありましよう。先ほどおつしやつたような、擅用というか、いわゆる盗用というもの、これが非常に多いようであります。殊に或る地方には非常に盗用が多いということを聞いております。先ほど関西地方のとかいうお話でありますが、私どもの聞いておりますところでは、関西地方の或るところでは非常に盗用が多いということを聞いております。こういうものは厳格に取締らなければならんと思います。我々節電のためにどのくらい不自由しているか知れません。そういう状態にある際に全然権利なくして電力を盗用している……、刑法上のちやんとした罰を受くべきものであります。そういうものを看過しておくことはよくないと思います。それで今度も法規上の措置をとりますと共に、盗用に対して相当の取締りをしてくれということを申しまして、各配電会社でこれに努めているはずであります。なお必要がある場合には検察当局等とも連絡をして、そうして盗用をなくしたい。全然なくせないにしろ、できるだけなくすように進めたいということを考えております。  それから第三の点は、今のアンバランスでございますが、これはまあ予算表でございますから、いろいろあろうと思います。殊に急いでこしらえたものでありますからアンバランスもあろうと思いますので、他日だんだんと改められることを希望しております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 第二の点ですね、実はこれは少し細かいことだものですから、委員長もおわかりにくいと思いますが、問題は損失率がアメリカよりも非常に高いということはこれは事実なんです。けれども今ここでもう三年もかかつて努力をして来ましても、実績は三〇%を割ることができないという状態にあるわけであります。で、昨年の豊水期などには三四・四%も出たという実績が計算上出ております。これが正しいといたしますならば、二八・四%というような計画の数量は到底これは下げられないのです。そういう不可能な数字をベースにして新会社の計画を立てられるということが如何かと申上げているのでありまして、若し二八・四%が正しいということであるならば、昨年の第四四半期の三四・四%という数字がおかしいということになりまして、この数字に対して私ども又この次に少し委員のかたに御質問申上げたいと思つておりますが、これならば又根本から問題が変つて来るわけであります。その点を一つ伺います。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) ロスの細かい技術的のことは私は承知しませんが、私の知つているところでは戦前においてはロスは極めて少かつたように聞いております。これは全く戦後のいろいろな設備が悪くなつて修繕が行き届かない、或いは盗用というようなことが公然とされているというようなことに基いていることが多いと思います。これは十分に努力をしてできるだけ減らすというほうに進んで行きたい。これは予算ぐらいのところの、二八幾らというお話でしたが、それは全国平均であるかどうか存じませんが、できるだけ減らすということで、そういう標準を掲げてそれに向つて邁進して行くことが必要だと思つております。

境野清雄国民民主党

○境野清雄君 最後に、新会社の設置箇所でいろいろ問題が起つているようでありますから、新会社の設置箇所というものはどういう方法で公益事業委員会としては御決定なさるのか、例えば四国の四県の中の三県が一致で、高松に会社を置くように強く要望しているのに愛媛に決定される。愛媛では立地條件も非常に悪いので、徳島、香川から二日もかかるというような話も聞いておりますので、この新会社設置箇所というものはどういう方法で決定せられるのか、その点を伺いたいと思います。

松本烝治公益事業委員会委員長

○政府委員(松本烝治君) 今の御質問は恐らくは四国だけの問題だと思います。四国は御承知のように高松には現に何もないのです。何もないところへ本店をおきますということになりますと、少くともそこへこの今の配電会社の本店及び従業員等が移るようなことのために、何千万円か、或いは億を超えると……、会社に言わせると四億とか何とか、これはどうも過当のように思つております。併しそういうような金がかかる。そういう金のかかることを筆先で我々がやるわけには行きません。止むを得ない……、私は高松がいいと思つております。これはそういうことに思つております。併しその通りに筆先で言つても会社から金を出さなければ移れない。だからまあ止むを得ず今の松山にしておく。併しながら高松市その他で醵金でもされ、寄附金等も或いは出され、同時に会社のほうもいろいろの費用を捻出して、そして移せるということになつたら、できるだけ早い機会に株主総会で定款を変更して移されたらよくはないか、そう考えております。つまり何にもないところの野原の中へ家を建てろといつて筆先で書いても建てられませんから、そういうような意味において止むを得ず松山という案のほうを取るということにするのはかなかろうかと考えております。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 御質問ありませんか。御発言なければ委員長はお疲れでもあるし、お急ぎになつておるようですから松本委員長だけは御退席をお許し願いたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 次に、委員諸君にお諮りいたします。関西地区の鉄鋼関係者のかたを参考人として呼んでありますが、このかたがたに発言を許したいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 御異議ないものと認めます。それでは代表者の神戸製鋼所社長の町永三郎君御発言を願います。

町永三郎神戸製鋼所社長

○参考人(町永三郎君) ちよつとこの席を拝借させて頂きまして、今度の十二月に発令されました緊急制限について関西の実情を申上げまして何分の御協力をお願いしたい、こういうふうに存じます。御承知のように最近における電力事情というものは非常に急迫しておるということは私どもも十分承知しておるのでございますが、今度突然とこの二月十二日付を以ちまして公益事業委員会のほうからして例の五十六條と申しますか、これが発令になりまして、そうして割当電力の七五%以内にしろ、若しもこれを超過して使うならば体刑に処するとか、或いはこれを法律によりまするというと、体刑、或いは十万円以下の罰金というようなことになつておるようでありますが、これは鉄鋼全般の要望でもあると存じますが、特に関西地区の実情というものは非常に急迫いたしておりまして、実情を無視したところのこの規定が発令されましたために、十二日からしてすでにひどいのは三日間の枠しかない、あと月末まで十万人の人間を遊ばさなければならんというような急迫した実情にあるのでありまして、その点一つ何とかこの委員会を通じて議会に反映するものかどうか知りませんけれども、御協力をお願いしたい、こういうことが趣旨でございます。今度の発令というものは実績を無視したところのものであるようでありまして、実情は関西におけるところの割当というものは前々非常に少いのであります。でありまするので、それを補うために使うなら使つてもよろしい、その代り火力料金を拂えというような指導方針でございまして、従来二〇%の分は火力によつて補つて来たような次第であるのであります。ところが、今回はその火力というものをネグレクトしてしまつて、そうして水力の割当だけの、それの七五%、こういうふうの御指定でございまするので、合計四五%の制電というようなことになりまして、私どもの例を申上げましても大体節電できる面においてはもう十分御協力を申上げて、例えば電気炉のごときは三基のものは一基にする、或いは又圧延工場のごときは三つの圧延工場を一つだけ減らす、こういうようなことにいたしましても、なお且つ二月の割当量の枠から言いまするとあと四日分で以てなくなる。でありまするからしてこの十二日から四日分でありまするので、少し超過して使つておるというような実情でございまするので、業者皆、寄り寄り集まりまして、この際実績の七五%以内で一つ何とかお互いにやろうじやないかというような話合いをして、できるだけの節電をいたしまして実績の七五%程度で以て一つおさめるように努力して、その上で体刑を受けるならしようがない、お互いに体刑を受けようじやないか、こういうような決定をいたしまして、先週の金曜日に皆業者をやつて来たような次第であります。この機会においてそういうふうの面をよく御了承下さいまして、何分の御援助を賜りたいというのが趣旨でございます。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 只今の御発言を聞いておりますと、基本割当になる水力の割当をする場合に、火力は何ぼ使つてもいいから、鉄鋼は儲かるから火力で欲しい電力を使えというようなことで、水力の基本割当と申しますか、電力の基本割当が関西方面がなされておるために二〇%、二五%、結局火力を切られて超過して使えないという現状になつたので、操業上非常に苦しんでおるというような御発言のように聞きましたが、こういう事情を委員会としてはこの割当に関して何か特別な処置を講ぜられるような方法がありますかどうか、松田事務総長から一つ御証言を願います。

松田太郎公益事業委員会事務総長

○政府委員(松田太郎君) この問題につきましては、先ず第一に緊急な電力の規正措置をとりましたことによつて、皆さんがたに非常に御迷惑をかけておりますことは委員会として誠に遺憾に思つております。ただ問題はそうかといつてそれをそのままにして置きましたために、先般来のように四サイクルから五サイクルぐらいに周波数が落ちまして、全く電気といつていいかどうかわからんようなものを皆さんがたに差上げるということは結局需用者側のほうにも非常に御迷惑をかけると同時に、又発電設備自体についても相当の故障を起すことになりまするので、この際止むを得ずあの措置を講じたわけであります。それで御承知のように然らばどういうような発電の力をフルに起しておるかと申しまするというと、御承知のように渇水期でございますので、できるだけ火力発電をフルに動かしたいというので、例えば昨年ぐらいは火力につきましては百六十万キロワツトぐらいを渇水時に焚いて出力を出しておればよかつたのでありまするが、それを只今は場合によりましては二百万キロワットぐらいのフル稼動をいたしておるのであります。そういうようなことで、却つてそれが原因をなして設備を損ずるというようなことも実は起つておるくらいなのでありますが、それほどまでに水力は勿論、火力に全力を注いでやつておるのであります。従いまして従来鉄鋼関係に対しましてはお話のような割当をしておつたと私は思います。併しながら一日は何分にもその割当の元になつておりました火力もフルにいたしまして、而もなお且つ緊急制限をしなくちやならんような状態になつておりますものですから、その点は誠に一律に行くという結果になつて申訳ないのでありますが、いわゆる電力の正規の割当をいたしております量の七五%ということにお願いをしておるのであります。併しながら同時に、今のお話のようないろいろの産業におきまして、どうしてもこの問題について或る程度の解決を見なくちや困るというような御意見もあります。併しながらいわゆる商業生産の見地からこれをどうするかということにつきましては、公益事業委員会としてただいろいろの御陳情を承わつて、それならばそれを殖やそうということをいたしましても、これは切りがないものでございますから、実情を申しますとこれは経済安定本部なり、通商産業省のほうにも話しておるのでありますが、よく両省間の関係で活がつくものにつきましては、安定本部としても通産省の意向も十分聞かれて、この点に最重点を置いて、そうして若しも多少なりとも電力の出量が殖えた場合にはこういう順位で迴してもらいたいということを、お話し願うようにいたしておるのであります。現に石炭或いは化学工業等についてはその順で、電力が多少なりとも殖えた場合には枠を殖やしてもらいたいというお話がございまして、只今石灰につきましては多少そういう措置を講じておりますが、何分にもこの電力の枠が多少なりとも殖えません限りは、如何ともいたし難いのであります。只今も通産省のほうからも強い申出がございました、その点につきましてはなお安定本部とも打合せ中ということでございますので、いずれ公益事業委員会のほうにも至急御連絡があると思いますが、今の電力の出量が殖えますれば安定本部として決定しました順に沿うて我々としても何とか措置を講じなければならんと、かように今考えているような実情でございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 ちよつと委員会のほうに伺いますが、この水力ということでなくて、火力料金フアンドのアワーを全部含めまして、総発電電力量に対して全国の九ブロックの制限ですね、これは全部同率でありますか。或いは関西だけ特に厳しくなつているのですか、その点そういうような現象がありますか、この点だけ伺いたいと思います。

松田太郎公益事業委員会事務総長

○政府委員(松田太郎君) 只今北海道と四国は制限いたしておりません。他の地区につきましては全部同率にいたしております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 それからもう一つは、いわゆる標準電力量の割当を決定せられたときは或る一定の基準をベースにしてやられたわけですね、設備だとか、或いはロード・ファクターとか、いろんなものをとつてやられたわけですね。それがこういう工合に非常に大きな不足量を生じたという理由は一体どこにあるのですか。前年度の実績と今年度の操業度との間に、非常に増産とか何か殖えているのか、或いはその他に、役所のほうで割当を査定されたときに何か基準に若干変動があつたのですか、そういう点は何かありますか。

松田太郎公益事業委員会事務総長

○政府委員(松田太郎君) この点につきましては御承知のように、一昨年の暮あたりは大体五百二十万キロワツトぐらいの需用であつたのでありますが、昨年の暮から今年の初めにかけましては、それが六百四十万から六百五十万キロワット・アワー、言い換えれば百二十万から百三十万キロワツトぐらいの需用増になつて参つておるのであります。昨印の暮までは御承知のような水の関係で、何とか辻褄を合わせて参つたのでありますが、本年に入りまして相当この水の量も、昨年、一昨年の只今頃に比べまして今年は相当苦しいのであるということもいろいろ考えまして、従つて火力のほうにつきましては先ほど申しましたように従来にないフル稼働をいたして何とかこの急場を逃れたい、かように考えておりましたが、何分にも需用が先ほど申しましたように非常に殖えたものですから、それで今のような結果になつておるのであります。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 六百五十万キロワツトというのはどういう何でございますか。只今殖えたとおつしやつたのは関西だけですか。

松田太郎公益事業委員会事務総長

○政府委員(松田太郎君) いやそれは全国でございます。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 全国ですね、全国のあの……。

松田太郎公益事業委員会事務総長

○政府委員(松田太郎君) 発受電の最大電力です。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 最大の発受電力の意味ですか。

松田太郎公益事業委員会事務総長

○政府委員(松田太郎君) 六百四十万ということに訂正いたします。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そうしますと、今はアワー制限になつておりますが、この制限を始めなければならん直前の時の一日の電力量、それから制限された直後七五%で押えられたときの量というのは、どれくらいになつておるのですか。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) 大体制限いたします直前の状態と、それから最近の状態では天候その他で非常な狂いがありますので、正確な数字の比較にはまだ迷つておるのであります。おおむね最近に至つて五、六%くらい減つております。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 五、六%……。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) 五%から、正確に言いますと五・七%という数字……。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 そのくらい緊急需用に対して供給力が足りないということですか。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) そうではないのでございまして、供給力はもつと足りないのです。それで昨年の暮から今年の一月中のおおむね凌ぎました段階では、先ず最初の段階では、これは先に業者と需用家との話合いによつてピークのキロワットを下げることに工夫したのです。従つて生産量に対応するキロワツト・アワーとしては減らないようにということを先ず第一段階の努力として、進められたのです。ところが河水がだんだん減りまして、すでに一月の下旬から最近の二月初めの頃の状態というものは前年度の同月に比べまして、水の減り方はおおむね半分近く減つて来るというところまで下りて、平年の渇水以下のところまで来ているのです。そういう段階であるので、そのキロワツト・アワーをどうしても押えて行かなければならない。その前半の段階は、やはり業者と、需用家との間の話合いによつていろいろやる、それでできるだけ節約して頂いたが、それだけでも足りませんので、止む得ずこの足らないままで供給力一杯にいたしていたものですから、サイクルが下つて来た。この下り方も一サイクルから二サイクル程度ならどうにか需用家のほうにも御迷惑をかけないのですが、月末から二月の初旬にかけてはそれがすでに四サイクル半から五サイクルというふうに、もう系統の混乱の直前の段階になつてしまつた。そういう事態なんです。

栗山良夫日本社会党

○栗山良夫君 数字がちよつと……。それでは制限を発令せられました日、その前まではとにかく無制限ですからそれはいいですが、業者と需用家との協力によつて節電が行われた。そして先ほども鉄鋼のがたがおつしやつたように、節電に努めておつたとおつしやる、ですからその制限の発令日の前の日と、それから七五%全国的におやりになつた後とはどれくらい違つたわけですか。全部私はお聞きしますが、何故そんなことをお聞きしておるかというと、七五%……、二五%減らしたんですけれども、火力のほうのベースを限られたんで四五%減つたとおつしやるのてすが、それは合点が行かないのです。全国的に減れば発令日前にあつたものを、七五%に切れば電力の安定が保てるというのであれば、鉄鋼だけ余分に二〇%足しをつけて切るということはない。そこのところがよくわからないので伺つておるのです。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) 大体において今度の冬場の大口需用家に対する割当の決定は、これはまだ委員会発足直後でありますので、引続きまだ安本のほうにお願いをしておるのでありまして、その辺の割当の内容等につきまして、どういう方針かということは私はここでちよつと申上げかねるのですが、ただこういうことは申上げられるのです。割当の総枠をきめるについては、予想した供給可能量というものがべースになるのであります。その枠内で配給するのであります。その供給可能量をきめます場合に、最近二カ年は非常に豊水でありまして、特に二十五年度は十二月までに平均一割の豊水であつた。そうして二月の前半は相当豊水で推移したという段階にありましたので、一—三月についてもいろいろ関係方面と折衝いたしましたが、結果的に先ず一割豊水であろうということで、一割の豊水を期待して割当をしたわけであります。従いまして例えば二月の今度の割当を見ましても、前年度の二月は三千キロワット・アワー以上の大口需用への割当電力量は六億キロワット・アワーなかつたのであります。五億七、八千万と私記憶しております。これは大体平水年というベースで大口割当をしておりました。平水年という想定ならば当然その電力は……、今年度は更に大口需用が殖えておるのでありまして、供給量は余り殖えておりませんので、六億程度を限度に抑えざるを得ないのでありますが、豊水期であるという線で以て、いろいろな事情からとにかくそういう割当をした、ところが、結果は豊水どころではない。その平水年の平均流量より下廻るような状態になつて来た。そこで実は一割豊水という仮定でやることについては非常に危険がありますので、これもいろいろ苦労したのでありますが、何分にも需用が多いので、生産に少しでも寄與したいというわけで努力的な割当をしましたが、豊水期待で割当をしたのだから、そのときに水が予想のように出なかつた場合には、やはりその割当を受けた大口の部分について減らさざるを得ないであろう、こういう肚構えを以てかかつたのであります。従いまして、冬場の割当は小口とかその他については変更しておりませんで、相当大口のほうに期待分の変更をしたわけであります。結果が水が減つたものでありますから、どうしてもその大口のほうの期待分だけを、おおむね期待分程度を先ず創らざるを得ない。それが二割五分に相当する数字であります。そうして二割五分創つたのでありますが、それだけではどうしても国民の気持に合わないと思いまして、二割五分と申しましても、これは公共企業だとかその他保安電力などはいろいろな事情で、その通りに行かないものが相当ございますので、そうしたものを相当考えなければならないので、同時にネオン・サインとか不急不要の需用というものを一面において許すということは、どうしても国民感情としてうなずけないので、そのほうも相当制限を強行したわけであります。その全体を合せましたものが一応数字は二割五分と申しておりますが、需用末端においての二割五分であります。不急不要の需用等も引いて、或る程度の期待をかけてやつたのであります。今日までのところでは大体五、六%くらいまでは減つて来ておるのであります。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) あなたの御説明を聞いていると、抽象的には、数学的には合うのですが、鉄鋼側の言われておるのは、平水年で割当てすべきものを、期待分は、金を持つておるから八十にして、それからあとは超過電力量で拂えという割当をしているのに、それを火力も使えるようになつたからいけない、こういうお話でしよう。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) その点は私どもも実はわからないのであります。これは先ほど申上げましたように、安本で、総供給量がこれだけある、これはおおむね生産活動のための割当ということになつておるはずでありますが、一般の産業の場合を見ますと、特に関西の鉄鋼の場合にはその後恐らく事情の変化があつたのではないかと私は想像いたしますが、結果的に一月などにつきましても二割程度の超過使用になつております。その二割の半分近くは特殊の形になつておる、結果的に六割近いものが火力電力量であり、実績から見ますと、今のように四割以上を削つておる形になります。私ども実はその点非常に苦労したのでありますが、その点についてはそういうふうで一応安本の割当に基いて一律の操作をいたしましたものの、実情を伺つて見ますと、これは何か考えなければならない。その場合には現実にまだ非常に苦しいものでありますから、少しでも成果の出た分を有効に重要産業に戻して行きたい。そういうような気持で通産省のほうにも、安本のほうにもお願いいたしまして、どういう面を先ず優先的に緩和したらいいかということについて、御意見を待つておる次第であります。この点については先ほど総長からも申上げましたように、石炭等につきましては一応お話を聞いておりますが、石炭等についてはすでに緩和をしたと言つております。鉄鋼につきましても今日何かお話を伺えるかと思います。その上に立つてできるだけのことは善処いたしたいと考えております。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 今平井さんの言われたことによると、安本でやつたから余りよく知らないということですから、実際に使用されておる日から、もう一遍どういう状態であるかということを御意見を承わつたあとで、御答弁を頂きたいと思います。

日向方齋新扶桑金属取締役総務部長

○参考人(日向方齋君) 実はこの割当の問題でございますが、鉄鋼業は最近どしどし伸びておりましたために、過去の基準に基いて割当をしたことは、或る程度現在において無理になつておるということも一つの実情だと思います。これは根本において我々が割当そのものについて相当頑張つて取らなけばならないのでありますが、他面において業態もいいものだから、或る程度我慢しろ、料金を出せば取れるじやないかということも一方にありまして、我々としてもそう無理をせんでも料金を抑えば取れるという気持があるものですから、火力を使つて来たわけであります。それに対しては相当高い料金を拂つて来ておりますけれども、実際それは基本の割当に入るものを、そういう妥協した形になつて来ております。従つてこの問題を根本的に考えます場合は、割当そのものを変えなければならないのですが、これは今更言うても仕方がないのですが、現実の問題として四割五分切下げられるのを、ほかの産業並みに二割五分の切下げでやつてもらいたい。仮に二割五分乃至三割、四割になつても、他産業と同じならばよろしいというのが我々の主張であつて、それが割当方法の……、たまたま火力を使つて来たがために四割五分切下げられるということは困るのでありまして、先ほどの事務総長のお話では、鉄鋼なんかの重点産業に、余力が出ればそれに振向けるというようなお話でありましたが、これでは困るのです。余力が出つこはないことは我々わかつている。我々は飽くまでも実績によつて、他産業と同じような切下げ率で辛抱さしてもらいたい。そのために、現に我々は実施しているのですが、一週のうち一回でも休電で休んでおるのでありまして、更にウイーク・デーを一回休み、結局ウイーク・デーは二回休んで、日曜は操業をしております。二回休みまして、そのときは電気をとめる措置によつて極力我々は協力しているのでございます。只今の割当方法によつて余力が出たらということでございますが、それでは困るのであります。割当そのものを何らかの措置によつて変えてもらいたいというのが、我々の主張でございます。

古池信三自由党

○古池信三君 ちよつと委員会のかたにお伺いしたいのですが、先ほどの説明を聞いておりますと、安本が根本的な割当をやられるということは承知しておりますけれども、実際具体的にこの業種を担当している、例えば今度の例でいえば鉄鋼業、更に電気事業全体のことをしていられる公益事業委員会、この三者の連絡が甚だ密でなかつたかの印象を受けたのですが、その間の連絡に遺憾の点があつたのでしようか。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 先ほどのお話では電気の割当が一律に、四国、北海道を除いたほか、一律に減らされたというお話でありますが、一律に減らされたことによつて各地方共一律の被害を受けているのでしようか、ちよつと伺いたいのです。関西のかたが受けた被害と、それから北陸なら北陸のかたが受けた被害の率が同じかどうか伺いたい。

日向方齋新扶桑金属取締役総務部長

○参考人(日向方齋君) 基本料金について二五%引くという点については同じでございます。ただ関西の鉄鋼業は、たまたま基本料金のほかに、超過電力二割を使つて平常作業をしておつたために、二割プラス二割五分でありますので、よその倍以上被害を受けておるというのが実情であります。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 その料金の面だけではなしに、生産の面……。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 公益事業委員会のほうから一括して答弁させますから、今のあなたの御質問はそれでおわかりになつたでしよう。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 もう一つ伺いたいのは、その電気料金の問題だけでなしに、いわゆる生産の面とか、労働者がそれから受ける被害とか、そういうことが、使用量が減つたことによつて皆一様に損害を受けているのならいいのですが、そうではなしに、関西とか関東とかいうところはその被害が非常に大きいのではないかという点を、私は心配するのです。

日向方齋新扶桑金属取締役総務部長

○参考人(日向方齋君) その通りでございます。その点は先ほど町永社長からも説明がありましたように、この二月の十二日以降操業できる日数が、一番ひどいのは三日、そのほかは四日、五日、六日、正常に行きますと、今日明日のうちに関西の鉄鋼業の主要工場は殆んど全部とまります。そうしますと、約十万の従業員が仕事がなくなる。こういう打撃を受けているところはほかにはないのです。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 私は関西から出ているために、関西の肩を持つわけではないのですが、そういう面を考えるならば、やはり一律に割当を減らすというようなことは、余り機械主義的ではないかと思うのです。やはりその被害を同じくするということを考慮に入れて、電力の割当を考えて頂かなければ困るのではないか、そういうふうに私たちは労働者の立場から申上げたい点なんです。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 三者の質問に対して、委員会側から御答弁を願います。

松田太郎公益事業委員会事務総長

○政府委員(松田太郎君) 第一の御質問でありますところの、今度の電力の割当について、公益事業委員会、安定本部、それから通産省の連絡が不十分ではなかつたかというお話でございますが、この電力の割当につきましては、従来と少しも変らん緊密な連絡をいたしまして割当をいたしておるのであります。ただ問題は、今度の電力の緊急制限措置を講じますのに際しまして、事前に十分安定本部、通産省等と緊密な連絡をとる暇がなかつたのであります。これにつきましては、そういう意味で先ほども申しましたように、今後少しでも電力が楽になつた場合に、どういうところに重点を置いて総和して行くかということについては、安定本部とも通産省とも十分打合せをいたしまして、その重点をどこに置くか、又順位をどうするかということについて御連絡をして頂くように今いたしておるのであります。そういう意味で、私どもといたしましては、この全体の量が何とか殖えるように工夫をいたして、又それによつて非常にお困りになつておるところに対しては、何とかその優先順位に応じて電力の供給をいたして参りたい、かようなつもりで今安定本部ともいろいろ打合わせをいたしておるわけでございます。  なお又、もう一つの御質問でありますところの、今の二割五分によつて非常なそれによる被害というものか、ところによつてまちまちではないかというお話でありまするが、私どもといたしましては、大体相当のこれは率でございますから、各方面におきましても大同小異のお苦しみを願つておるのだと思つて、誠に恐縮に思つております。ただ関西におきましては、特に鉄鋼業につきましては、先ほどお話のような、従来火力料金とか或いは特殊料金によつて賄い得るところの電力の供給を受けておられたという事実がございましたために、何か特にこれによつて一律な被害以上に被害をお受けになつているということのように伺うのであります。従つて、その点も我々といたしましては、関係省のほうからも非常にその点を何とかしてもらいたいという御要望があるわけで、今日国会においてもこういう御陳情がおありになるわけでありますから、何とかその点は全体の上から見まして考えなければならんと思つておりますけれども、ただ何分にも供給力が今日のままで、鉄鋼業だけに特に今すぐお迴しできるかどうかということは、もう少し安定本部のほうとも相談いたしまして、同時に供給力というものと睨み合せまして、考えなければならん点ではないかと思いまして、先ほど来のような御答弁をいたしておるわけであります。なお又、私の足りませんところは技術長から申上げますが、さように御了承願いたいと思つております。

日向方齋新扶桑金属取締役総務部長

○参考人(日向方齋君) 只今の事務総長のお答えでありますが、先ず第一点の、そうしますと、関係官庁と協議の上鉄鋼業を見るというならば、ここで改めてよろしいという点が一つだと思うのであります。その次の第二には、その場合に関西の実情等も考慮するが、何分にも電力の余力がないからなかなかむずかしいということでありましたが、その点が根本的に違うのでありまして、我々余力が出たならば関西の鉄鋼業を見てくれと、こういうのではないのであります。現在の電力の出力を以て犠牲を均分にしてもらいたい。極端に言うと、全国が三割或いは四割切るならば、我々も四割でよろしい、その点はよいのであります。ただたまたま火力料金を使つたが故に、全国よりも倍以上に切られるという点は困る、この点を現実に直してもらいたいというのが趣旨でありまして、電力の余力があつたら関西の製鋼業に迴してもらいたいというのではないのであります。現在の出力を基礎にして、そうしてたまたま火力を使つたがためにこうむる余計な犠牲、これを直してもらいたい。そのために必要ならば、一割でも四割でも切つてもらいたいというのでありまして、これは止むを得んというふうに考えるのであります。この点が最初から事務総長と全然考えが違うのでございます。尤もこの点については、安本の考えが基礎になつたとか何とかいうような手続上の問題がありますが、これを言いましては切りがないのでありまして、現に我々の十万の従業員がすでにもう仕事はできないというこの重大な問題に対して、現実に一つ調整してもらいたい。その方法として、或いは鉄鋼業というものを一応重点産業という名前を取上げてもよいのでありますが、現実に均分化してもらいたい。我々製鋼業として、よそより以上に電力が欲しいということは申していないのであります。よそと同じ犠牲でやらしてもらいたいということを言つておるのでありまして、そのためには、例えば全国の産業を五日制にすることもよろしいでしよう。これはかたがた実行上の問題もあると思いますが、実績を基準にして二五%なり三〇%なり切るのもよろしいと思いますが、何らかの方法において、現在の出力を基礎にして我々は均分なる犠牲にしてもらいたい、こういう点を繰返しはつきり申上げてお願いしたいと思います。

町永三郎神戸製鋼所社長

○参考人(町永三郎君) ちよつと今の話に附け加えまして申上げたいと思います。只今の日向君のお話で大体よろしいのでありますが、現実に私ども関西における火力料金の多いときは八〇%鉄鋼部門で持つておるというような実情でございますので、今度こういうふうなトラブルに追込まれてしまつたようなわけでありますが、まあ現実にもうすでに私どものところは超過して使つておるのでありますが、これを果してそのまま使つてよいのかどうか、この点も併せてこの際お聞きをしておきたいと思います。若しもいかんということであれば、今から直ちに工場を閉鎖するということになつてしまうのでありますから、その辺のことを一つお願いしたいと思います。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 関西側の御意見は一応御尤もと思いますが、今日向さんの言われたよりに、全国画一的にやれということは、これは各配電会社との間に電力の融通が完全にできない限り、日本全部が一緒にはならないのであります。これは理論だけの問題で、現実としては不可能じやないかと思います。従つて、あなたがたの御要求をどの程度容れるかという問題は、関西電力会社の供給しておる電力の総量と、あなたがたの御要求を容れることによつて関西配電が供給しておる地区の需用者がどんなふうな迷惑を受けるかという、この二つの問題を睨み合せて適当に善処してもらうという以外に私は解決の方法がないと思うのです。そこで平井さんにお伺いしますが、さつき栗山君も質問しておりましたが、供給量三千キロ以下の消費者の電力をどの程度まで最高根削減ができて、鉄鋼のほうに迴されるという今お考え方を持つておられるか、一つも廻せんのか、或いはそれを制限したら廻せるという余裕がどの程度持てるのか、それで鉄鋼業者が満足できる状態になるのか、その点を一つ技術的に説明して下さい。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) 実は、その辺のめどを見つけるのに毎日情報を集めながら苦慮しておるわけであります。所期の目的をまだ達しておらないのであります。然しながら恐らく今日あたりは更に少しずつの成果が出て来るのじやないかと期待しておるわけであります。それでそういう方法によつて一面サイクルの低下の食とめの度を見ながら、若干でも出ますものを超した分を調整に活用したいと思うわけです。それでその数字が幾らになるかということはもう少し実績を見なければ何ともいえませんが、それで恐らくこの委員会といたしましては、全国的な産業種別のそういう緩和段階の取扱いについて、やはり通産省なり安本のほうからの一般方針というものを尊重して考えなければならないと考えております。そうでなくて、その方針から逸脱しない範囲内で、やはり多少具体的な事情等で調整し得る余地のありますものについて、やはり円滑を期したいという気持ちを持つております。その両面をどの程度に近寄せるかということか、今の大きな問題でありまして、一応通産省のほうでもお話合いがあるようでありますし、安本のほうと今連絡中であると聞いておりますが、その遍の結果等も見まして、又手許のデータも比較しまして、できるだけのことは考えなければならないという気持でおるわけなのであります。今ここでそれがどういう数学が出るかということはちよつとはつきり言いかねるのであります。ただ今のように関西の場合には鉄鋼が非常に割当と実績と違つておつたために非常な減少が来ておるということは、私どもよくわかつておりますので、早くその面について何らかの安本その他の話合いによつて調節し得る面を見つけたい、こういうふうな考えでおるわけであります。

古池信三自由党

○古池信三君 先ほどの西田委員長の御意見では、関西の鉄鋼業の電力制限は、これは大体関西だけの地区において、他の産業その他の需用に影響するのだから、その間の調節を図らねばならんというふうに、ちよつと私お聞きしたのですが、本当にその鉄鋼の需用が大事なものであるならば、何も関西に限る必要はない、或いは北陸、或いは中部からも融通できるのじやないか、こういうことも国家としてはやれるのじやないか、こう私は思います。もう一つ、先ほども再三お話がありましたが、二五%の基準電力量の割当削減のほかに、火力電力量二〇%の削減があつたというお話でありますが、さように火力料金の部分を二〇%削減するというような例は、ほかの業種に今度はあつたのでしようかどうですか、それを一つお伺いしたい。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) 火力料金によつて超過使用しておられる産業は相当ございます。鉄鋼業だけなどというわけではございません。

古池信三自由党

○古池信三君 二〇%も火力の部分で制限を受けるというのが、地方にも相当ありますか。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) 一つ一つ当つておりませんが、鉄鋼、全国の平均では……、ほかの産業にもあるのでございますが、鉄鋼も関西だけというわけではございません。関東にもやはり相当の超過使用をしておられた工場もあります。

古池信三自由党

○古池信三君 一番やはり鉄鋼策が大きな制限を受けたというわけですか、概観すれば……。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) この表にあります数字によりますと、鉄鋼業は一番大きいようでございます。それに近いものがございます。それから二割五分というような制限は非常にできにくいという産業があるわけです。例えばソーダ工業……。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 私から聞きますが、委員会のほうで今の関西鉄鋼の問題に関連して、今古池君から北陸、中部から融通できるじやないかという御意見があつて、私の議論を反駁されましたが、実際に北陸、中部から現在関西のほうにはどのくらいの電力が融通されているのですか。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) これはやはり古池さんのお話になつたような実情でございます。言い換えればその地方限りで供給力を区切つてはおりません、現状では……。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) それはわかつているのですが、どのくらい融通しておるのですか。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) 今ではむしろ大阪から行つております。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 大阪のほうから北陸に行つている……。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) そうして西のほうから順番に追込んでおります。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) そういうふうにやらなければならないほど……。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) やらなければ均等の制限ができないのです。つまり供給の均等を図れない……。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 関西鉄鋼のほうは均等の破れた條件でやつておるのですか。北陸に却つて関西のほうから送電している……。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) 関西から北陸というのは、ちよつととんでもないことですが……。最近は冬場になりますと、関西の火力が関西の殆んど大部分を持つております。中部や北陸のほうからの水力の送電はない……。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 融通は現在やつていないという現状ですね。

平井寛一郎公益事業委員会技術長

○政府委員(平井寛一郎君) 送電はやつておりますけれども、その量は非常に少うございます。渇水しておりますから……。

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 委員会はこの程度で一つ閉じまして、あとは懇談会に入りたいと思います。如何でしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西田隆男国民民主党

○委員長(西田隆男君) 御異議ないと認めます。それでは本日の委員会はこれで散会いたします。    午後五時五十八分散会  出席者は左の通り    委員長     西田 隆男君    理事            尾山 三郎君            高橋進太郎君            栗山 良夫君            結城 安次君            佐々木良作君            水橋 藤作君    委員            秋山俊一郎君            石坂 豊一君            石原幹市郎君            小野 義夫君            岡田 信次君            古池 信三君            山田 節男君            野田 俊作君            溝口 三郎君            山川 良一君            小川 久義君            境野 清雄君            須藤 五郎君   政府委員    公益事業委員会    委員長     松本 烝治君    公益事業委員会    事務総長    松田 太郎君    公益事業委員会    技術長     平井寛一郎君    公益事業委員会    経理長     中川 哲郎君   事務局側    常任委員会専門    員       林  誠一君   参考人    中部配電取締役    電気事業再編成    協議会幹事   清水金次郎君    神戸製鋼所社長 町永 三郎君    新扶桑金属取締    役総務部長   日向 方齋君

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