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第10回国会参議院1951/05/15

電気通信委員会 第15号

発言数
20 件
登壇者
6 名
会派数
3
開催日
1951/05/15

会議録

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) これより会議を開きます。  富安電波監理委員長より御説明があります。

富安謙次電波監理委員会委員長

○政府委員(富安謙次君) 電波監理委員会といたしましてのその後の所掌事務の問題につきまして、若干のことをお聞き取り願いたいと存じます。この委員会の前回に、実は私他のほうへ参つておりまして出席ができなかつたのでありまして、そのときに御質問を頂いたりいたしたそうでありまして、今又一般的のことを申上げるというのは、少し順序といたしましてどうかと思うのでありまするけれども、その点は御了承を願いまして、当面の一般的の問題につきまして、私からここに改めて御説明することをお許しを願いたいのであります。  先ず最初に、一般放送事業、即ちいわゆる民間放送事業に関することであります。御案内の通りに、昨年の十二月初めに放送局開設の根本的基準が制定されましたが、これに伴いまして、無線局免許手続規則というものが改正をされました。これらの規則によりまして、新たに提出されました免許申請に対しまして、電波監理委員会は本年の初め以来、慎重に審査を進めて参りましたが、漸く去る四月の二十一日関係方面の了解も遂げまして、標準放送の申請に対する免許の許否を決定いたしました。その結果はお手許に御配付申上げた通りでありまするが、その資料で御覧の通りに、十六局に対して予備免許を与え、四局に対して保留をいたし、その他の十四局に対しましては免許を拒否するということであつたのであります。過去のことを振り返つて見ますると、終戦後に民間放送開設の要望がとみに高まりまして、昭和二十年の末に当時の逓信院に対しまして、初めて民間放送局開設の申請が提出されました。それ以来すでに五年余りを経過いたしておるのでありまするが、その間におきまして申請のほうも逐年増加をいたして参り、電波法等関係の三法律が施行されました昨年の年末頃になりまして、全国各地からの申請の総数は、実に七十三件の多きに達していたのであります。昨年六月に当委員会が発足をいたしました後に、民間放送に関する委員会の仕事の運びの経過につきましては、時々国会に御報告をいたして参つたところでありまするが、その経過におきまする大きな段階といたしましては、昨年十二月初めに只今冒頭に申しました放送局開設の根本的基準というものを制定いたしたのであります。で、委員会はこの基準を議決いたしますると同時に、委員長談という形を以ちまして、民間放送の免許の方針、いわば委員会のポリシーとも申すべきものを発表いたしました。その発表の内容につきまして、重ねてここに概略を申上げて見たいと存じます。御承知の通りに、電波法は放送局免許の申請を審査をするに当りましては、四つの項目について、これに適合するかどうかを審査すべきことを命じておるのであります。即ち設計が技術基準に適合するかどうか、周波数割当が可能かどうか、財政的基礎が確実かどうか、それと今一つ電波監理委員会が定める規則による根本的基準に合致するかどうか、この四つの条項なのであります。それでその最後の根本的基準も制定されまして、ここに免許の法規上のよりどころも全部整つたわけでありまするが、委員会は只今申しました委員長談を以ちまして、これらの法規を実際に運用する上の方針を同時に発表いたした次第でありました。即ち委員会は法規の要求するところを実際の申請に適用するに当りましては、我が国の現在の経済力、又は放送事業者の財政状況とか、現在一般に普及しておる受信機の性能の点などをとくと考えました上で、差当り日本に幾ばくの放送局を免許することが実情に適すると認めるかという放送局のおよその数とか、これを中央にのみ偏在せしめないで、成るたけ地方に分布させたいという要求とか、そういうようないろいろなことを総合して考慮するという見解を明らかにしたのであります。結局これを具体的に申しますれば、「東京においては差し向きのところ二局、その他の都市においては大体一局より多く免許することは困難ではなかろうと考えておる。」という見解を発表したのでありました。  委員会のこの意向が明らかになりますると、申請者の側におきましても、各地とも大体その線に沿つた動きが関係の申請者同士の間に起りまして、その間いろいろ曲折を経たりもいたしましたが、結局のところ前に申し上げました許可十六局、留保四局という結果に落着いたものであります。大阪地区に二局免許しましたことにつきましては、前回この委員会で御質問も頂いた由でありますが、これは前の委員長談の主旨には必ずしも副わないのではありますが、大阪におきまする申請者側対立の状態その他いろいろの事情もありまして、この際として二局に予備免許を与えた次第であります。何分にも日本に始めての民間放送であり、日本の放送に画期的な変革をもたらすことでもありますので、委員会としても特に慎重を期したのでありますが、関係方面にも相当意見もあつたようでありまして、交渉は意外に手間どり、漸く先月二十一日に最後の折衝を終えて発表できたような次第であります。  大体右のような経過を辿りまして、ここに漸く国民の待望久しかつた民間放送はその第一歩を踏み出しました。早きは本年夏頃から放送を開始する段取のものもあります。申上げるまでもなく民間放送事業の経営は容易のことではなく、我が国においてこの事業が健全に発達いたしまするためには、関係各方面の御協力と一般からの深い御理解に待たなければならぬのでありますが、電波監理委員会といたしましても、その育成につきましてできる眼かの努力をいたす所存であります。  なお、民間放送の育成ということに触れまして、受信機の改善が持つ役割の極めて重いことは申すまでもありません。委員会は今後国民の経済力に応じて低廉且つ性能優秀な受信機が容易に一般に入手できるように、関係政府機関並びに民間製造業者とも連絡して職責の限りの最善を尽したいと存じております。この委員会におかれましては従来受信機の改善の問題には格別深き関心を持たれ、いろいろ御鞭撻を頂いておるのでありますが、この上ともに何かと御厚配を頂きたいと存じます。次に、有線放送の実施状況について御説明申上げます。有線放送業務の運用の規正に関する法律が、御案内の通りに四月五日公布され、これに関する政令、規則が同月九日公布になり、これらの法令が一括して四月十日から施行されましたのでありまするが、何分にも早急の施行でありますので、電波監理委員会といたしましては、直ちにこの法律及び法令の趣旨の周知徹底に努力いたし、万遺憾のないことを期して参つたのでありますが、幸いこの法律と関係の深い先般の地方選挙におきましては、取り挙ぐべき事故もなく、我々といたしましても喜んでいる次第であります。  なお、先般当委員会からの要求もありましたので、この法律施行時における有線放送の施設状況を調査いたしましたが、現在なお取りまとめ中でありますので、正確な数ではございませんが、その概数を申上げますと、有線放送施設の数は、全国で五千六百三十二で、そのうち、共同聴取施設が四百五十一、街頭放送施設五十日九十であります。更にこれらの施設か今次の選挙に利用された状況を申上げますと、共同聴取施設数が百二件、街頭放送が二百六十二件でございます。  そしてこれらのらち新らしい規則に基き業務開始の届出をいたしましたものは、四月末現在、三百十九、まだ少いのでありますが、あと二カ月の定められた期間のうちには大体届出も出揃うものと期待しておる次第であります。  最後に、電波関係の国際会議について一言申し添えます。  目下当面している会議といたしましては、国際無線通信諮問委員会第六回総会並びに臨時無線通信主管庁会議の二つでありまして、いずれも国際電気通信連合主催の会議であります。前者の国際無線通信諮問委員会は、六月五日から七月六日までジユネーブにおいて開催されることに決定をみておりまして、この会議の任務は、無線通信に関する技術上の問題及びその解決が主として無線技術上の考慮にかかる運用の問題について研究を行い意見を表明することであります、我が国における主管庁としての電波監理委員会におきましても、電波技術の向上発達を図る見地から適当な代表を参加さすべく各種の準備を進めております。  次に、臨時無線通信主管庁会議は、これまた同じくジユネーヴにおきまして、本年八月十六日から三カ月間の予定で開催されるのでありますが、これは、延期となつた昨年のヘーグ会議の代りとして開かれるものでありまして、この会議は、一九四七年アトランテイツクシテイ会議以来の十数個にのぼる各種の業務的、地域的会議の作成した周波数割当案を最終的に統合して新らしい国際周波数表なるものを作成し、世界的に電波管理を図ろうとするものでありまして、この会議の成果如何によつて各国の電波利用の枠が定められると申しても過言ではありません。この会議によつて一九四七年のアトランテイツクシテイの無線関係の国際規則が全面的に実施されることになつており、将来の電波行政にとつて至極重要な会議であります。各国の利害に対して極めて重大な影響を与えるこの会議については、相当の紛糾が予想され、我が国における主管庁としてこの任に当る電波監理委員会におきましては、各種の準備を進めておりますが、この会議は専門的な分科会に分かれて短期間に審議を進めることとなつておりますので、方遺漏のないことを期するためには、我が国の代表団としてできるだけ多数の専門的知識を持つた者を派遣する必要があると存じ、その準備をもいたしておる次第であります  簡単ではございますが、これを以ちまして電波監理委員会所掌事務についてその後の状況についての御説明を終ります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 今の民間放送が始まつて並四球くらいのものではなかなか混同して聞けない。これに対して受信機をよくするということについては、具体的にはどういうことを考えておられるのですか。

富安謙次電波監理委員会委員長

○政府委員(富安謙次君) 今度免許を与えまするにあたりまして、そういう民間放送ができたら、並四球程度のものでは分離が困難で、聞えなくなるのではないか、そういう声は聞かないではないのでありまするけれども、そういうことはないように、今の普及している受信機の程度であつて先づこの程度ならば差支えなく聞えるということを標準にいたして準則を作り、又実際の免許を与えておるような次第でありまして、かような心配はないという考えで出発をいたしておるのであります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 聞えるのですね。

富安謙次電波監理委員会委員長

○政府委員(富安謙次君) そのように準則を作り、又免許を与えておる次第であります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 それからもう一つ、これは新聞で見たのですが、放送局で、あすこで放送した演劇なんかを出版する場合に二割ピン撥ねをやると、一般の民間放送も将来この民間放送でそういつた演劇なんかやつた場合も、やはり同じような方針でこれを取るようになるので、何か作家か何かで非常に抗議を申込んでいるようなことを聞いたんですが、これは今までNHKでそういうことをやつておつたことを監理委員会としては黙認か、黙過されたのか、そういう事実があるのでしようか。

富安謙次電波監理委員会委員長

○政府委員(富安謙次君) お尋ねの件につきましては、私も新聞で昨日か一昨日見たばかりでありまして、その件につきましてまだよく調査をいたしておりませんので、あの新聞が出ましたにつきましては、至急に調べまして、向うのNHKのほうでどんなことを事実やつておるのか、新聞に出ておる通りであるか、又若しそうだとしますれば、委員会としてはどういうふうに対処すべきであるかというようなことを調査をいたして見たいと存じております。御了承を願います。

山田節男日本社会党

○山田節男君 そうしてまあ放送でそれだけの問題が起きていると、更にこれが将来テレビジヨンでもできるというような場合、テレビジヨンの場合に演出でこれがもつと違つて来る、もつと効果的につて来る。そういうものが今度単なる演劇というけれども、目に見える美術ですから、テレビジヨンではこれはもう大きな紛争の中心になりはせんかと思う。ですからこれはアメリカでもイギリスでも、ヨーロツパ諸国でテレビジヨンをやつている。ラジオにしてもこういう作家の著作権、放送権それから出版権、こういうようなものは国際的に或る一定の共通した何があるのじやないかと思う。この点はやはり電波監理委員会としても調査して頂いて、少くとも国際並みの取扱を、一応基準をきめておかなければ、テレビジヨンのときにはもつとこんがらかつた争議が起きるのではないかと思う。ああいつた問題が今作家から提起されておりますが、テレビジヨンについても将来考えると、これはどうしても……、やはり国際的な一つの基準でやればこれは文句ないのですが、この点を一つ電波監理委員会としてできるだけの範囲の調査をして頂いて、又我々もそういうものを見せて頂くと、一応英米だけでもいいから、どういう工合になつているのか、この点調べて頂いて、できれば一つデータを……。

富安謙次電波監理委員会委員長

○政府委員(富安謙次君) 了承いたしました。御趣意に適いまするように、できるだけのことをいたしたいと存じております。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) その他に御質問ありませんか。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 今の山田委員の御質問に関連するのですが、阪神地方で非常にたくさんの数ができたわけですが、大阪二つと、京都、神戸、徳島というふうに、勿論パワーも違いますから、地域によつては入るのと入らんのとありましようが、或る地域では山田委員が言われたように、現在のNHK関係の分が三つ、それから大阪が二つ、そのほかに京都とか神戸或いは徳島のものが入つて、今の並四ではどうも食い違いが起つて因るというようなことは技術的にはないのでしようか。

長谷慎一電波監理長官

○政府委員(長谷慎一君) お答え申上げます。この日本におけるラジオの受信機の分布状態を見ますと、先ほど来御指摘になりました並四球が依然として相当の部分を占めているのでありますが、而も並四球はその調整の如何によりまして受信状態が非常に変ります。而もラジオを聞いている聴取者の或る人々は、最も適当な調整法というようなことが現在余り必要でないために、ないがしろにされている向きもあるように思われるのであります。翻つて只今御指摘になりました阪神地方の状況でございますが、最初私どもで幾つの民間放送が阪神地区に置かれるであろうかというようなことをいろいろ検討いたしましたときに、御承知のように大阪地区においても進駐軍が専用として使つている電波がございます。これが全国に数カ所ございますが、これらの進駐軍に使用されている電波を適当に変更してくれるならば、日本側として都合のよいことなのでございます。民間放送が一つでも余計入れるような配置状況になるのでございます。いろいろ折衝の結果、最初私どもが進駐軍関係の周波数は変更ができないのではないかといろ考え方で按配をいたしておつたのでありますが、関係方面の御理解による御協力もありまして、進駐軍の周波数も今回相当変ることになつて、その結果非常に理想的に近い配置を以ちまして阪神地区の周波数を割当変えをすることができるようになつたのでございます。その結果から一体どの程度の混信状況というものになるかということについて申上げますと、先ほど申上げましたように、受信機が相当一律的には言えない状態にあるという点も考えなければならんのでございますが、大体平均的に申上げますと、従来第一、第二の間、或いは進駐軍の放送、その三者の間の混信状態と大差のない状態において民間放送或いはNHKの放送を相互に聞き得るという目安であるとお考えになつてよろしいかと思います。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 この前の委員会でお尋ねしたのですが、電通大臣がお見えになりませんでしたが、二つの問題を申上げたのであります。  一つは、電話の施設が足りないために、東京大阪だけではなしに、中小都市においても非常に関係の役所も困つておりますし、それから国民一般に電話に対しては要望が強くなつて来ているわけであります。これを解決するために、委員会でもいろいろ従来協力をして来たのですが、何とかしてここ暫くの間に目安をつけて置かないと、このままの状態ではもう殆んど計画も立てにくいのじやないかというような事態にまで追込まれておるように見えるのです。それでこの問題についてはこの委員会も国民の立場から研究をすることにはしているわけですが、電通省として実現の可能性のある方法について今どういつた事柄をおやりになつておるか、どういう方向にそれが向つておつて、どの程度進んでおるかというようなことをお伺いしたわけですが、これはなかなかむつかしいことだおもいますが、差支えない限り大臣から御説明願つて置くと、委員会の活動もそれによつて一つのめどができると思うのです。その点が一つと、もう一つは特別俸給表の問題でございます。電通、郵政を通じまして、こういう特殊の現業でありますから、私どもの考えではやはり特別俸給表を早く作つて、現実の問題としてはいわゆる頭打ちをしておる職員の給与の引上ができるようにする。それで一般的にはそれによつて勤労意欲を増すと言いますが、将来に対する多少明るい希望を持つてもらう。そうして一生懸命になつて仕事のほうに精出してもらう、志気を向上させるという意味から言つても特別俸給表は成るべく早く制定されたほうがいいじやないか。この前の説明員からのお話によりますと、殆んど年度中に補正予算の必要のない程度のものであるというようなことであります。それならば制度だけでも早くこの国会ででも提案されることが私は必要じやないか。若し人事院等の関係があつて提案がむつかしいということであれば、場合によつては、我々有志の委員で発案することも考えなければならんというように考えておるわけです。これについてもどの程度に進行しておりますか。それをお伺いできれば一つ……。

田村文吉緑風会郵政大臣・電気通信大臣

○国務大臣(田村文吉君) お尋ねの第一の問題でございますが、これは先般参議院において強い御決議を願つておりますようなわけでありますので、当局といたしましても鋭意これが研究を進めて参つておつたのでありますが、現在の財政状態からいたしまして多くの資金を獲得するということは相当困難な実情にもございますので、或る程度まで利用されるかたがたに幾らかの御負担を願うというようなことも考えて見たらどうかというようなことで、いろいろ案を作りまして関係方面との折衝を進めておるのでありますが、恐らくは今日か明日くらいにはそれを承認してもらえるかどうか、はつきりすると思うのでありますが、大体の要領は一般の加入電話につきましては或る金額、或いは三万円とか二万円とかというようなものを、今後の加入されるかたがたに御負担を願う。それでPBXにつきましては金額を御負担願うと、こういうことにして、できればそれを長い間にお返しするというようなことも考えて見たのでありますが、そういう債務を残すことについてはなかなか関係方面で了解が得られないのでございます。そういうことでなければ或いはできるのじやないかと思つて、実は今日も次官以下出て折衝をやつておるわけであります。それによりまして二十億でも三十億でも資金を稼ぎたいと考えております。今都会の大都市のほうに集中するために、地方がゆるがせになりやせんかと、こういう御疑念も御尤もなんでありますが、これは地方のほうも、無論地方としてもあれはいたしますが、新たに資金を獲得いたしまして、一番日本で電話の状態が悪くなつておりますまり復興状態の悪いのは、大阪が戦争前の、数から言いまして六〇%、それから東京が七〇%ちよつと切れますけれども、そのくらいしか実は復興しておりません。なお電話の疏通率については先般申上げましたように依然として四二、三%程度でございますので、日本の心臓都市がさような状況になつておりますということは、如何にしても不当と考えますので、このほうには別に一つ力を入れる。こういうことで在来の計画自体をどうこうしようというのじやございません。なお、在来の計画にいたしましても今後物価の値上り等によりまするものに対しては補正予算をお願いしなければならんと考えておりますが、工事だけはどんどん進めるようにいたします。なお、できるだけ経済的に資金を使いますように心掛けて参りたいと、こういう考え方であります。  それから今の給与に関する問題でございますが、これは至極御尤ものお考えでございますので、昨年来これが調査に従いまして大体調査資料は全部でき上りました。でき上りまして、併し要は今御指摘のございましたように、いわゆる現業の官庁としての給与の体系が甚だ不合理ではないか。こういう点にございますように思いますので、いわゆる幅を拡げることにつきまして、而も今差当つてすぐ予算の改訂を伴うことになりますというと、困難であろうと思いますので、将来の幅を拡げて置いて、昇進が楽にできると、こういうような途を考えたいということで、人事院にも電通、郵政、両省の意見書を出しまして、私も参りまして詳細の説明をいたしました。大体人事院としてもその趣旨が皆わかつたようでありまして、わかられましたようでありますので、実はできればこの国会にも間に合わせるように是非一つやつて頂きたい、将来いずれ給与ベースの勧告もございましようけれども、それまで待たないでも、これだけは単独にやつてくれということで、強硬な実は申入れをいたしておりますんですが、両三日一つ検討を許してもらいたいということになつておりますので、今の事柄は大体理解されておりますが、それの提出の時期につきましては人事院として今慎重に考えておられる状況でございます。  以上御報告申上げます。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 給与問題のほうは、恐らく人事院との間に全般の給与体系の確立と言いますか、給与体系を整える全体の問題に関連いたしまして時間的には或いは電通、郵政省の意見と人事院の意見が、提出する時期については必ずしも一致しないかも知れないと思うのですが、併し私も申上げておりますように、これは大した補正予算が要るわけではないし、当面の問題としてはこういう頭打しておる職員の給与昇進の途がここで開かれるので、非常に明るい将来に対する希望を与えることになるのでありますから、これは少しでも早くやつて頂いたほうがいいと、思うのですが、場合によりましては委員長にお願いして、この次の機会に人事院の事務総長なり給与局長なり、或いは人事官あたりに来て頂いて、この点について人事院の意見を聞くことも一つの方法だと思つております。これは別といたしまして、とにかく何とかこの国会でそこまで進んでおれば、委員会としてもこれを取り上げて成案を得るようにしたいと考えておりますので、大臣のほうでもこの点特に急いで手配をして頂きたいと思うのですが、ここで一つ申上げて置きたいことは、実はこの問題は今に始つた問題ではないことでありまして、速記録を御覧になるとわかりますが、実は私はあの政府職員の給与に関する法律ができましたときに、何故逓信の現業官庁だけが特別表に入つていないのか、入れなければならないのじやないかということを私は主張したのであります。時当名前は申しませんが、逓信省の主管局長の意見では、これは特別表にしなくてもやれるのだ、十分実際の効果を挙げられる。従つて特別表を、特別の俸給表を出すことが如何にも余計なことのような答弁があつたのです。併しそれでは、少くとももう初任給から違うじやないかというので、大分この委員会では議論をしたのですけれども、どうも逓信省のほうから是非出したいという要望が足りなかつたのじやないかと私は思うのです。それから先般もいろいろ御説明を聞いたのですが、その際にこれは電通省のほうから特に要望されておることにつきまして、その報奨手当制度というものと、今度の特別俸給表との関係につきまして、電気通信省は私の目から見れば、ともすれば報奨手当制度のほうに非常に重点を置かれるような嫌いがあるのじやないかと想像するのです。これでは私いけないと思うのです。やはりその基本になるのは特別俸給表のほうでありまして、報奨手当制度というのは、それ以外に報奨手当を支給するような事態が起つた場合に、極く限られた小さな範囲において特別報奨をするというだけのものですから、基本はやはりこの特別俸給表のほうにしなければならんと思うのです。その点も実は先般非公式に説明を聞きましたときに、心配をした事柄なのであります。この点も大臣に特に考えて頂いて、先ず何といつても特別俸給表のほうに重点を置いて、この国会で何とかこれを通すようにするということを眼目にして、交渉をして頂いたほうが、一般従業員には大きな意味で将来に対する希望が出て来る。私はこういう考えでおるのです。これは念のために申上げておきます。

田村文吉緑風会郵政大臣・電気通信大臣

○国務大臣(田村文吉君) 御尤もなお考えでありまして、今の給与全般、特別俸給表を作るという問題と報奨金とはおのずから性質が違う。で、特別俸給表のほうは将来の給料……固定的な給料は将来本人の努力精進の如何によつてはどんどん上ります。同じ職種で、いつまでも係長とか、課長とかにならないから、給与は上らんというようなことでは困るという点が主な狙いであります。報奨制度は現在でも現金で支給はいたしませんけれども、厚生設備とかというようなことでやつておるのであります。これはつまり毎日の働きに励みをつけるという点で若干目的が変つております。又一方が本当の治療薬であれば、一方は或る程度まで注射的な性質を持つております。こういうわけでありますが、併しこれも能率的に運営してもらうためには、或る程度これはやはり考えて行くということがいいのじやないか、こう考えておりますので、それが今までのように厚生費用とかということで、甚だはつきりしない給与方法となつておりますが、もう少しよく働く人にはよく報いられるという意味で、この報奨制度をもつと合理化いたしたい。こういうような二つの点が多少目的は違いますが、その意味で折衝をいたしておるわけであります。なお、お話がありましたように、私の心配するのは給与準則全般を作り変える、人事院ではこの次の臨時国会には出したい。こう言つておられるのですが、これは口だけで言つておられても、事実はなかなか容易でありませんから、それと切り離して、これは過去における鉄道の例を見てもすぐわかるので、これだけは切り離して別に一つ急いでやつて欲しい。こういうことで折衝をしておりますようなわけでございます。人事院の勧告等がありませんと、政府としてこれは出す場合に、ちよつと困難な点もあろうかと考えております。その辺は委員諸公のほうでよく御検討頂きまして……、実情だけは今申上げたようなわけであります。よろしくお願いいたします。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 それから先般の予算の分科会でもちよつと申上げたことですが、こういうふうに従業員の給与というものを、事業の実体に即するように合理的にやるということは、非常に結構だと思うのです。同時に、これは事業の経営全般に関係する大きな問題だと思うのですが、そこで一方から申しますと、料金政策というものについて、やはり根本的に考え直して行かなければならんのじやないか、先般来委員会で私の私見としてたびたび申上げておりますが、例えば減価償却にいたしましても、或いは災害の復旧費にいたしましても、十分に必要とする経費を取つてない。そういう予算の経理の仕方で、今の料金がいいかどうかということを判断することは、これは困難だと思うのです。やはり必要な経費は必要な経費として立てて、そうして節約すべきものは節約することにして、一体料金を今後どういうふうにしたらいいかということを根本的にお考え直しになる時期になつているのじやないかと思うのです。今申上げましたように、従業員のほうも給与の改善がありますと相当経費が要ると思います。又一方でいろいろ積立金とかそういつたものを考えて行けば、これも経費が要ります。これは当然要る経費、事業を経営するについては当然要る経費であります。そういつたものを考えて、一方においては節約方面でも、又大臣の言われたように、あらゆる面で、人的にも物的にも節約をして行くということにして、一体料金はどの辺で、どういう制度でして行くのが妥当であるかということが自然に出て来るのです。これは次の予算編成期項にはどうしてもやらなければならんことであります。今から特別会計法の問題と併せて、それは真剣にやつて頂かなければならんことだと私は思います。この料金政策の問題については、私は個人的には意見を持つております。必ずしも料金を幾ら幾らに引上げるのが妥当であるということは、私ここでは申上げませんけれども、電気通信事業の現在の状況を見ておりますと、今料金が非常にいろいろ政治的な考慮から釘付にされておるということから、非常な無理があちらにもこちらにも起つて来ておる。そのために事業の経営自体がいろいろ窮地に追込まれておるという事実がはつきりとわかるのであります。政治的な考慮は勿論必要でありますけれども、一応事務的には料金はかくあるべきであるというものをはつきりとお出しになつて、そうして国会のほうでも十分に審議をして行くという措置を、政府としてもお取りになる必要があるのじやないか。この点は大臣に将来に対する希望として申上げたいと思います。  それに関連して節約方面ですが、いろいろ機構が変つたようでありますが、機構についていま少しお考えにならないといけない点があるのじやないかと考えるのであります。特に地方に参りますと、今度は通信部の権限が大きくなり、その下にあります官署との間の調整がどうもうまく行つていない。これは当初から予定されたことですが、そのいずれかが必要でないような気がするのであります。管理所、通信部、それから電気通信局、この三つを並べて見ますと、どうも段階が一つ多過ぎるような気がするのであります。これらも料金政策を立てられます場合に、節約の一つの大きな問題として取上げて頂く、そうしてもつと簡単に仕事が運べますようにおやりになることが必要であると思います。これも併せて私の意見として希望を申上げて置きます。

田村文吉緑風会郵政大臣・電気通信大臣

○国務大臣(田村文吉君) 今御指摘になりましたような問題は、省といたしましても考えつつある問題でもありまして、非常に有難い御注意だつたと思います。御承知のように電話の大体の料金は、戦争前に比較し三十倍程度にとどまつております。ただ倍数が戦争前に比べて、ほかの物価との比較上非常に安いからただ上げるという、こういう性質のものでもありませんが、御指摘になつたように償却等は現在八十数億やつております。現在の資産から計上する場合になりますと、百二、三十億は当然持たなければならん、こういうような点もございますので、将来国民の要望に副うように電話事業をもつとしつかりした、もつと便利なものにするという点から考えまして、この料金の問題も根本的に一つ考えて行きたい、又殊に賃金べースでも上りますような場合になりますと、それに対する経費のことも考えなければならん。いずれは補正予算でも出します場合に一つ御審議を頂いて、それまでに私どものほうとしましては十分なる案を一つ作りたい、こう考えております。なお、今の機構に関する問題も全く同感なのでありまして、何とかもつと簡素化する方法はないかということも考えつつございます。さよう御承知を願います。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 本日はこれで散会いたします。    午後零時三十三分散会  出席者は左の通り。    委員長     寺尾  豊君    理事      新谷寅三郎君    委員            鈴木 恭一君            山田 節男君            平林 太一君   国務大臣    郵 政 大 臣    電気通信大臣  田村 文吉君   政府委員    電波監理委員会    委員長     富安 謙次君    電波監理長官  長谷 慎一君   事務局側    常任委員会専門    員       後藤 隆吉君    常任委員会専門    員       柏原 栄一君

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