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10回国会参議院1951/02/21

電気通信委員会 第4号

発言数
25
登壇者
7
会派数
2
開催日
1951/02/21

会議録

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) これより委員会を開きます。官房長官は渉外関係で十一時三十分までこちらにおられることができるそうでありますから、官房長官に対する御質疑を先にお願いいたします。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 官房長官にお尋ねしたいのですが、前の委員会でお尋ねをしたところが、電波監理委員のほうでは、成るべく任命権者である内閣から聞いてくれ、こういう御答弁があつたのでお聞きするわけです。電波監理委員の任命の資格といたしましては、当初如何なる他の職務も兼務をしてはならないというように兼職の禁止の思想があつたのであります。御承知のように、昨年できました設置法によりますと、第八条において謳つてありますように、委員長及び委員は営利を目的とする団体の役員となることは禁止されております。又みずから営利事業に従事し、又金銭上の利益を目的とする業務を行なつてはならないということになつておるのであります。これを文字通りにすらつと解釈いたしますと、公益法人即ち社団法人とか、財団法人の理事者のごときは、その職務に関しまして、団体から報酬、手当等を受けておりましても、この八条には該当しない。即ち電波監理委員に任命される資格があるというふうに考えざるを得ないのであります。この点については殆んど問題がないと承わつておりましたが、電波監理委員会方面では、この解釈について多少の疑があるように聞及んでおりますので、内閣としての今申上げたことについての御答弁を頂きたいと思います。もう一つは、これはこの法律案を審議しますときに、私から数回同じようなことを申しました。又他の委員からも同様の発言があつて、政府側はその趣旨を了承せられたのでありますけれども、何とかして各委員の希望のようにしたいということを言つておられたにかかわらず、実際委員の選任のあとを見てみますると、どの委員がいけないとか、どの委員がいいということを私は言うのじやありませんが、委員会の構成としましては、こういう非常に広い行政各般に関係がある、又あらゆる日本の文化、産業に関係のある委員会でありますから、僅か七人の委員でありますけれども、成るべく各方面の経験を持つておるかたから構成せられるのがいいと思うのであります。片寄つてはいけないと思うのであります。もとよりこれは利益代表ではないのでありますから、そういう意味において各方面から選ばれるほうがいいというのじやありませんけれども、例えば技術方面に偏しても困る、又文化方面に偏しても困る。文化方面も勿論、或いは労働方面でありますとか、経済方面でありますとか、或いは言論報導方面でありますとか、そういう各方面から適当のかたを選ばれて、その選ばれたかたがたによつて構成される委員会というものが、どの方面から見ましても十分な知識経験を持つて、そうしてそれが一体となつて、その電波監理委員会に与えられました職責を全うし得るような構成であつてほしいということを再三希望しておつたのであります。従つてこれにつきましては、今後も任期が参りますので、委員の更迭が順次行われると思うのですが、只今の委員会の構成につきましては、そういう点について遺憾の点があるのじやないかと思います。この点について私は個々の委員をどうこうというのじやありませんけれども、委員会の構成として、そういう方針で任命させられるようにせられることが当然だと思います。この点について官房長官の御意見を伺つて置きたいと思います。

岡崎勝男自由党内閣官房長官

○政府一員(岡崎勝男君) 第一の第八条に関するお話につきましては、実は私はこの法律ができるときは官房長官でなかつたものですから、そのいきさつはよく知りませんが、この条文から見ましても、又私の了解するところからしましても、今お話のように、これをすんなり解決して差支えないものと思つております。ですから御解釈と私は同意見でありますが、但し一つだけ留保を付けて置きます。それは若し法制意見長官等が何か違う解釈を出されたら、これは法律解釈ですから、私は負けてしまいますが、恐らくそういうことはないと思います。それから第二の点につきましては、これもお話は御尤もでありますが、又この委員の人選につきましては、広く無論これは利益代表じやないということは、これはそり通りでありますが、広く各方面の知識のある人というだけでも足りないのじやないかと思つております。というのは、やはりこの電波監理に関する問題に経験のある人が相当ほしいし、又それに特に興味のある人でなければならんと思いますので、背景としてはどうしてもこの電波に理解のある、若しくは経験のある人であつて、そうして成るべく広く各界の意見のわかる人ということになりはしないかと思います。というのは、この電波監理と申しますものは、私が御説明するまでもなく、行政をやるところでありますから、やはり或る程度はどうしてもその方面の知識がなければならないと思います。従つて任命された結果が、少しこう片寄り過ぎているというような御見解もあり得ると思いますが、今のところは私は電波監理委員はなかなかよく動いておると思います。思いますが、漸次任期によつて改選もされることでありますから、そういう場合には各方面の意見を徴して、でき得る限りお話の趣旨に副うようにいたそうと考えております。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 前の点は結構でございますが、あとの点については、大体岡崎さんも同じような意見を持つておられると私は思うのでありますが、私の申上げておるのは勿論電波行政に熱意もあり、或いはそれに対して多少の経験もあるというような人であつてほしいのであります。併しそれは例えば経済界なら経済界方面から物色するときに、その中で比較的そういつた傾向を持つておるおかたを選んで下さればいいと思うのであります。熱意とか、そういうことだけで考えますと、いやむしろそれを第一義的に考えますと、どうしても片寄り勝ちだと私は考えるのであります。極端な例を申上げますと、今の委員の中には言論報導方面の経験のある人は殆んどないと言つてもいいと思うのであります。これは電波行政が言論方面に非常に大きな関係を持つております点から見ましても、先ほども申しましたように、利益代表ではありませんけれども、そういう方面の知識経験を十二分に持つた人を、その中で比較的電波行政についても興味を持ち、又熱意を持つておる、或る程度の経験を持つている人がないということはないと思います。そういう人を選んで頂くと非常に構成の上から行きますと、電波行政全体がうまく行くのではないかという感じを持つておるのであります。大体これと同じような御意見をお持ちだと拝聴いたしたのであります。私はそういう意味で申上げたのであります。この上とも今後選任せられる場合に、その点を御考慮願いたいと思います。それからついででございますが、これは電波監理委員長からもお聞きになつておることかと思いますが、私どもこの電波行政がこういうふうになつて発足しまして、今非常に大事なときだと思つております。又非常にたくさんの問題があるのに、それについて我々委員のほうでも、各種の問題について研究し、又本国会において論議もして、必要なものは法案にして出そうという構えでおるのであります。一方電波監理委員会のほうでは、そういう事情を御承知でありながら、先般伺いますと、委員の中で過半数というか、大部分のかたがこの国会の会期中に外国に行かれるということを承わつたので、私は非常に遺憾に思つておるのであります。もとより外国に行かれることは非常に結構であります。見聞を広めて頂きたいのでありますけれども、御承知のようにこれは主管大臣も内閣でありまして、委員会の行政でありますから、委員の定数が欠けますと委員会を開けない。従つて委員会の意志を決定する方法がないのであります。かなり時期と方法を選んで頂かないと、如何に目的がよくつても、これは行政の上では困ると思います。その辺はどういうことになつておりますか。今日まで出発の御予定がきまつてないようでありますから、恐らく国会の会期中必要な場合には、こちらに残つて行政をとつて行くという態度になられるのかと思うのでありますが、その間の事情を御承知なら伺いたいと思います。

岡崎勝男自由党内閣官房長官

○政府委員(岡崎勝男君) これは私も聞いておりまして、富安委員長ほか関係者ともいろいろ打合せをいたしまして、お話の通り七人のうちの五人の委員が行つてしまえば、委員会の決定ができないのでありますから、こういう関係をどうするかということです。そこで先ず第に原則的に考えて見ますると、五人の委員がいなくなつてしまうことによる不便はたくさんあるのであります。併し同時にこの五人の委員が向うに行きまして、研究すべき項目等を見ますると、これによつて得る利益もかなり多いのでありまして、そこでできるだけは行つてもらいたいが、併しその跡始末がうまくできなければ困る、こういうことになるのであります。そこで差当りは実は二月十日までに出発する予定にしておられたそうでありますが、民間放送、その他の問題が片付きませんので、それが片付くまでというので延ばしておられると聞いております。これは当然のことだと思います。それで、民間放送の問題がずつと片付きますと、委員長ほか一名は残つておられますので、従来の方針通りに処理すればできるという話を委員長から聞いております。又委員会としてはアメリカ側の司令部の関係の係官と協議をいたしまして、若しどうしても委員が委員会を成立させて決定をしなければならんという必要がある場合には、直ちに飛行機で以て委員を日本に送り帰す、こういう了解を明確に得ておるそうでありますから、大体のことは委員が出発前に片付けて行くし、それからその二、三カ月の間に起ると予想される事件については、あらかじめ委員会で以て決定もできて、その方針通りに今度は事務局長が遂行して行けばよろしいし、又委員長が残つておる、それから本当に重大なことが突発すれば委員を飛行機で以て送か帰してこちらでやる、こういうアレンジメントが司令部のCCSとできているということを聞きましたし、又それを確めましたので、それならば委員が渡米して勉強することによつて受ける利益が非常に多いし、丁度民間放送も発足する場合であつて、向う側のやつておることも調べる必要が多々あるのですから、そういうアレンジメトであるならば、これは私どもも行かれたほうがよろしい、こう考えまして賛成いたしている次第であります。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 官房長官の御説明を聞いて大体私もそれで結構だと思います。今お話のように当面非常に問題が多いのですから、できるだけそれを片付けて、そうして若し緊急必要な場合には委員をこちらに送り帰すという了解の下に行かれるならば、私も委員を出張させることについてはむしろ賛成なのですから、そういう意味で一つ是非委員のかたに行つて頂きたいと思います。

岡崎勝男自由党内閣官房長官

○政府委員(岡崎勝男君) これは念のため……。委員会から内閣に対しても書面でその趣旨は確認して来ておられますので、間違いないと思います。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 私の官房長官に対する質問は終ります。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) ほかの委員で官房長官に御質問のかたは続いてお願いをいたします。   —————————————

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) それではこの際お諮りいたします。ラジオ共同聴取施設について電信電話に誘導障害を起すとか、或いはこの施設を利用して行なつております告知放送の問題があつて、いろいろと陳情もありますので、これについて先ず共同聴取施設の現場を視察することがよくはないかと考えられますので、議員派遣の要求をしたいと思いますが、如何でございましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 御異議ないと認めます。それでは派遣の方面、日数、時期等につきましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、如何でございましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) それでは委員長においてさような手続をいたします。   —————————————

鈴木恭一自由党

○鈴木恭君 今日ここに御配付になりまた昭和二十六年度の收支予算という表紙で出ておりますのは、日本放送協会の收支予算のようでありますし、又ここに意見書というものが出ておりますが、これは正規のいわゆる国会に提出された日本放送協会の收支予算計画書でございますか。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) これはまだ正式に提出をされたものではないのでありまして、一応各委員にお配りをして御覽を願う、そういう程度のものであるようでありますから、なおこれにつきましては、改めて委員各位と一つ御相談をいたしたいと思います。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 大蔵省の政府委員が来られてから、まとめてお尋ねしたいと思つておつたのですが、お見えになておらないようでありますから、通産省なり、電波監理委員会の政府委員にお尋ねしたいと思います。かねてから私が申上げておつたのでありますが、電波三法案が発足し、そうしていよいよ民間放送の会社も近いうちに誕生するような段階になつておりますので、私はこの機会に今度の国会では放送に関するいろいろの施策をまとめまして、そうしてこれを強く推進して行く必要が生じて来たと思うのであります。いろいろの問題はございますが、先般来尾崎委員からも述べておられましたように、私は先ず第に取上げなければならん問題としましては受信機の問題ではないかと思うのであります。それでとにかく民間で自由に売られております受信機を見ますと、中には相当性能の悪いものが売られておるようであります。こういう状態を放つて置きますと、いつまでも日本の受信機はよくならない、そこで日本の受信機をできるだけ早くスーパー化する必要があるんじやないかと思うのでありますが、これは單にメーカーに任して置きまして、そうしてスーパーを作れと申しましても、国民のほうでそれを買いやすいようにしませんと、どうしてもスーパーは普及しない、そのスーパーを普及させますには、これもいろいろの施策が考えられるのでありますけれども、私はそれについて先ず第一に言つてどういうスーパーが一番今の日本の国民にとつて手頃であり、又値段の割合には性能がいいというようなことを、どうしても何かの機関によりまして、それを裏付けてもらう必要があるのではないかと思うのであります。聞くところによりますと、受信機の研究をしておられる機関では、これは机の上であるかも知れませんけれども、いろいろの新らしい研究が進んでおるようであります。この研究を元にいたしまして、今ここでその研究機関が協力して行かれますれば、又関係官庁がそれに相当の支援を与えられますならば、相当技術的にも進み得るのではないかと思う。それから第二には、この受信機を国民に普及するために、何か月賦売販のような方法を考えて行かなければならんじやないかと思うのであります。私はこの方面に専門的に研究したわけではありませんけれども、我が国にできておりますいろいろの半公共的な機関、政府機関もありましようし、そうでない機関もあるようでありますけれども、相当資金的な措置をいたしますならば、月賦販売ということも必ずしも不可能ではないように思うのであります。これについて通産省のかたがたの御意も、大蔵省のかたがたの御意見も伺いたいと思つておりますが、一例を申しますと、例えば国民金融公庫というものができておりますが、これは只今は庶民金庫なり、恩給金庫なりの事業を継承しておるのでありますが、主として生産資金の供給を庶民に対して行なつているのでありますけれども、この目的に今のラジオのような非常に国民全体に関係の深い、而も文化的な面の要求の強い、いわば公共的なものを買うという場合の消費資金というようなものをやられることは可能ではないかと思うのであります。この国民金融公庫に限りませんけれども、何か他に適当な方法があれば、それでもよろしいのであります。とにかく何かここで相当思いきつて措置をして、そうして日本のラジオ受信機を急速にスーパー化するのが極めて必要であるというふうに思うのでありますが、丁度大蔵省の政府委員が見えましたから、この点について大蔵省からも何かいいお考えがないか伺いたいと思う次第であります。

舟山正吉大蔵省銀行局長

○政府委員(舟山正吉君) 只今御質問の半分だけ拝聴いたしたのでありますが、国民金融公庫の貸出します金は、生業資金ということになつております。専ら消費のための金融ということは少し無理かと思います。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 舟山君にもう少し具体的に詳しく申上げたいのでありますが、御承知のように、今電波三法案ができてから、非常に日本のラジオ界というものは急速に変つて来ておる。急速に進展しつつあるわけであります。これは国民全体の文化の向上という上から言いましても、非常に結構なことだと思つております。ところが御承知のように、お互いの家庭で持つております受信機は大部分まだ非常に性能の悪い受信機であります。民間放送も始まつて来ることになりますと、どうしてもこれを早くスーパー化するように努力しなければならない。これは当然のことである。スーパー化する上には今の国民の所得から見れば、今スーパー一台で七千円或いは八千円というふうにかかるわけなのですが、到底これでは普及ができないのであります。これを普及するには、一方では日本のあらゆる技術を動員いたしまして、そうして性能のいいスーパーを安く生産されて売るというのが必要であります。と同時に、又一方では国民がそういうスーパーを買いやすいような措置をやつてやるということが必要になつて来ているのでありまして、そのあとのほうの意味におきまして、今申上げれように、何か国民金融公庫であるとか、他の適当な機関を活用することによつて、月賦販売のような制度をここで立てる必要があるというふうに考えておるのであります、恐らく舟山君も日本の国民が持つております受信機をスーパー化することについては何らの御異存はないと思いますが、それをどうしてやるかということについて今問題になつているのであります。お話のように現在の法律によりますと、国民金融公庫は生業資金というふうに限定されておるのでありますが、或る特別の消費資金についても、国民金融公庫は国民全体のために、それを或る条件の下に融通し得るというふうに、国民金融公庫の業務をそういうふうに転換することは絶対的に、法律を変えれば私は不可能でないと思うのですが、法律を変えるか、変えるについて今それが適当であるか、或いは不適当であるかということを問題にしておるわけであります。そういう意味において、あなたの御意見をもう一遍伺いたい。

舟山正吉大蔵省銀行局長

○政府委員(舟山正吉君) 受信機を改善いたしまして、国民の文化水準を高めるということについては異論のないところでございますが、この受信機の普及を図りますために、これに積極的に金融するかどうかという問題につきましては相当問題があると思います。現在金融の問題を離れましても、日本の現状におきまして、月賦販売のごとき制度がうまく行われるかどうかなかかな問題でありますが、その元になりますのは資金の問題でございます。販売供給の十分なる資金がございますれば、月賦販売も可能になると思います。現在資金が逼迫しておる。又特に限られた資金は生産方面に使わなければならんという現状におきましては、金融機関がこの種の範囲まで見るということはなかなかできないことだと思います。然らば国民金融公庫のごとき国家機関において、特にそういうことを配慮するかということについても、とにかく国民の生活を維持し、そうして必要欠くべからざる生産に対して資金を供給するということで、精一ぱいのわけでありまして、そういう消費方面のところにまで国民金融公庫あたりの資金を拡張するということは、現在においてはできない状態であります。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 それはできないというふうに考えれば、それはもう本当にできない。いつまで経つてもできないと思うのです。併しもう少し各委員からも意見が出るでようが、今のこの電波行政の上で一番困つている一つの大きな問題は受信機問題であります。これは何とかして解決しなければならない問題、而も当面の問題になつておるのであります。そういたしますと、一般の金融機関では、これはできないということになれば、やはり政府機関においてこういろ措置をとる以外に方法はないということになりますので、私は必ずしも国民金融公庫だけがこれに適当な機関であるとは考えませんけれども、一例として考えて見ましても、国民金融公庫法の一部改正をやりまして、消費資金についても供給ができるというようにいたしますことによつて、一体どのくらいの資金が要るかと言いますと、年間二十万或いは三十万台というものを目標にいたしましても、僅か二、三億くらいの資金を供給することによつて恐らく私はできる。そういう点を考えると、極めて短期の資金を貸出すことによつて、どんどん日本のラジオ機械が改良されて行く、そういたしますと、それは他の公共事業方面とか、いろいろな方面で資金の要ることはよく知つておりますけれども、この文化的方面にもそのくらいの程度の資金は出されても、又決して均衡を破るものではない、私はこういうふうに考えるのであります。今すぐに舟山君に、これについてやつてみましようという答弁は、私して頂こうとは思つておりませんけれども、非常に切実な問題でありますから、私次の機会に又更にこの点につきまして、あなたなり、大蔵大臣に来てもらつて、十分にこの委員会の希望を述べて意見を聞きたいと思います。この次の機会までにこの点についてもう少し掘下げて研究をして頂き、それは望ましいけれども、やる途がないからやれないのだ、こういうふうに政府の意思がきまるか、或いは非常に望ましいから、何とかして無理をしてでも、少しでもやつて見ようというふうにお考えになるのか、この結論を持つてこの次には来て頂きたいと思います。今日は別に最後の結論を出して頂きたいとは思わなかつたのですが、そういうふうに非常に切なる委員会の希望のある点を今日は伝えて置きまして、御研究願いたいと思います。

舟山正吉大蔵省銀行局長

○政府委員(舟山正吉君) 御要望の御趣旨は十分伺つて、今少し研究したいと思います。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) 何かほかに御質疑はございませんか。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 今の問題について通産省なり、電波監理委員会から御意見があれば伺つて置きたいと思うのですが。

和氣幸太郎通商産業省通商機械局電気通信機械部長

○説明員(和氣幸太郎君) 只今の新谷委員のお話で、民間放送の開始を契機としまして、日本のラジオをよくし、且つ広くこれを普及させるためには、安く手に入るような方法を考えろというお話でございましたが、この点につきましては、通産省としましても、かねがね研究を続けて参つた問題でございまして、ラジオの値段につきまして調査いたしましたところによりますと、昭和十年頃の水準に比べまして、現在の五球スーパーの小売価格は約百倍内外だと思うのであります。一般の物価水準に比べまして、特に高いということは言えないと思うのでございますが、一方国民所得におきます文化費の比率というものは非常に狭くなつております関係上、国民がいい受信機を買いにくいというふうな現状であるのでございます。従いまして、これを如何にして買いやすくするかという問題になるのでございますが、その点につきましては、月賦販売的な方法が最もいい方法ではないかと思つておるのでございます。で、この月賦販売の方法につきましては、いろいろ研究をいたしたのでございますが、例えば卸小売の商店あたりに月賦販売に対する組合を結成させまして、そうして商工中金あたりから繋ぎ資金を供給する方法か一つございます。ただこの方法は飽くまでもコンマーシヤル・ベースに立つた方法でございまして、現在のラジオ企業の信用を以てしましては、大規模な月賦販売ということは望めないような現状でございます。それから第二の方法としましては、例えば月賦専門の金融機関を作るということも考えて見たのでございますが、諸般の情勢から、ラジオの月賦だけのために独立した採算のとれるような金融機関を設定するということは、非常に客観情勢は困難であろうと思います。それから第三に専門の月賦会社を作り、メーカーからその月賦会社が仕入れまして、それを月賦で大衆に売捌くということも考えて見たのでございますが、それは現在のラジオの小売業者を非常に圧迫するというような点で難点があつたのでございます。それやこれやいろいろ考えて、目下対策に非常に苦慮しておる現状であるのでございますが、只今新谷委員から御提案になりましたような、直接消費者に対して信用を附与するというようなことが実現されますならば非常に私どもとしましては結構な方法であろうと思うのでございます。と申しますのは、直接消費者に金融の途を開くとなりますというと、それによりましてメーカーも、それから卸小売商も、更に大衆も共々に繁栄するというふうな結果になりまして、今まで私どもの考えて参つたいろいろなむずかしい問題は一挙に解決されるような気がするのでございます。できますならば、そういう方法の実現を切に私どもとしましては、切望する次第でございます。

網島毅電波監理委員会副委員長

○政府委員(網島毅君) 只今新谷委員から受信機の問題についていろいろお話がございましたが、御承知のように私ども電波行政を預つておる者といたしまして、このラジオの受信機の問題は当面の非常に大きな問題と考えておるものの一つでございまして、先般も私どもの委員会におきまして、この受信機を今後どういうふうに持つて行くべきか、或いは又いい受信機を普及させるのには、どういうふうにしたらいいかということも、いろいろ論議されたこともあるのでありますが、御承知の通り、この受信機の生産及びこれの販売機関に対しましては、通産省が担当省でございまして、私どもといたしまして、直接これに関与する権限もございませんので、私どもの委員会の意のあるところをよく通産省に連絡をいたしまして、そうして私どもでやり得る範囲はやるということ進みたいというふうに、一応の結論も出ておるわけであります。ところでこの受信機の技術面に関しましては、各製造業者もそれぞれいろいろ研究いたしておりまするが、日本放送協会の技術研究所において、最近は相当活発にこの研究に着手しております。この点私どもとして非常にいい傾向だというふうに考えておるものでありますが、この受信機の研究費に関しましては、来年度の日本放送協会の予算におきましても、相当これを考慮するように私どもでは希望して、十分ではございませんが、相当部分協会において考えられておるように存じております。いずれ協会の予算につきましては、正式に国会に提出された曉におきまして、詳細御説明申上げたいと存じておるのでございまするが、私どもといたしましては、日本放送協会に対して、この受信機の問題について、特別に関心を払うように慫慂しておる次第でございます。なお日本放送協会が、この受信機の改善或はその生産の助成という意味で、直接メーカーであるとか、その他の外部機関、或いは特に営利を目的とした外部機関に助成金を出すというようなことは、法律の建前上これは非常にできにくいのでありまするが、何か中間的な機関を通しまして、そうしてそのNHKの研究成果なり、或いは又のNHKの希望するところの受信機の普及というような問題に対しまして、一般国民に裨益するところができるならば、そういう方法もとつたほうがいいのじやないかというふうに私ども考えておりまして、この点につきましては、関係者間におきまして、寄り寄り協議中でございます。

寺尾豊自由党

○委員長(寺尾豊君) それでは本日はこれで散会といたします。    午前十一時五十一分散会  出席者は左の通り。    委員長     寺尾  豊君    理事            村尾 重雄君            新谷寅三郎君    委員            大島 定吉君            鈴木 恭一君            山田 節男君            水橋 藤作君            平林 太一君   政府委員    内閣官房長官  岡崎 勝男君    電波監理委員    会副委員長   網島  毅君    大蔵省銀行局長 舟山 正吉君   事務局側    常任委員会専門    員       後藤 隆吉君    常任委員会専門    員       柏原 榮一君   説明員    通商産業省通商    機械局電気通信    機械部長    和氣幸太郎君

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