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10回国会参議院1951/05/29

通商産業委員会 第38号

発言数
70
登壇者
10
会派数
4
開催日
1951/05/29

会議録

結城安次緑風会

○理事(結城安次君) それでは只今から委員会を開会いたします。  本日の議題はニツケル製錬事業助成臨時措置法案、緊要物資の売払に関する法律案、この二つを同時に議題にいたしたいと思いますが、どちらからでも一つ御質問のあるかたからお始め願いたいと思います。どちらでもよろしうございます。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 ニツケル製錬事業助成法から……。

結城安次緑風会

○理事(結城安次君) それではニツケル製錬事業助成臨時措置法案を議題に供します。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 大臣からでも或いは他の政府委員からでも結構でございます。今度この緊要物資の売払に関する法律案が通りますとニツケルの国内の価格は大体どのくらいにつきます見通しですか、これを先ずお尋ねしたいと思います。

横尾龍自由党通商産業大臣

○国務大臣(横尾龍君) ちよつとお伺いいたしますが、今のお話は緊要物資の売払に関する法律案でございますか。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 この法律が通りますとニツケルの政府払下げ値段が市価より非常に安くなりますでしよう。

横尾龍自由党通商産業大臣

○国務大臣(横尾龍君) 緊要物資のほうはこれは制限をいたしまして、そうして特需に売払うので、それ以外には売らないわけです。但しこのニツケルの助成法によりますと私は現在の約四、五十万というものが幾らか下る、かように考えております。これは併し生産は来年からでありますから、今から予想はできませんけれども下るのが原則じやないか、そのつもりで今後のニツケルの助成積立金を考えなければならないと、こう考えております。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 そこで今の特需関係の現在のニツケルを使つているものと、それからこの法案に基いて払下げられた安いニツケルを使つた場合と、まあ製品にもよりましようけれども大体平均したらどれくらい特需の値段の引下げができるのでしようか。

井上尚一通商産業省通商振興局長

○政府委員(井上尚一君) 今度の緊要物資の売払に関する法律に基いて、米国からニツケルが参ります場合には援助物資特別会計を通じて緊要物資特別会計に入ります、これを軍の発注証明書を有する業者に売渡すというわけでありますが、今日の輸入原価、即ちCIFジヤパンとして大体トン当り四十万円程度ということでありますから、これに運賃諸掛り、まあいろいろ諸掛りを加えましても、大体四十五万円乃至五十万円程度ということに大体なろうかと考えておりますが、一方におきまして現在のニツケルの市中相場というものを考えて見ますと、これはまあ非常に国内のその取引の数量が微々たるものでありまする関係上、はつきりした市中相場というようなものを把握することは極めて困難ではございまするけれども、大体三百万円或いは三百二十万円或いは三百五十万円というような声もまま聞くわけでありますが、今度この特需用としてのニツケルが入つて参りますれば、そういう今度輸入に相成るニツケルは勿論特需用に限定になるのでありますが、一般の市中相場に対しましても心理的な影響と申しますか、実際上はかなりの値上りになるだろうという予想をいたしておるのでございますが、なお今申されました実際特需用としまして納入するコスト、原価が結局如何なる程度で引下げになるかという御質問の点につきましては、これは当該製品によりまして、いろいろ異なろうかと考えておりまするが、言い換えれば、特需でニツケルを原料とする注文製品としましては、不鋳鋼でございますとか、その他の特殊鋼でございますとか、或いは鋳鍛鋼というような素材で要求する場合と、電気通信機械その他の製品機械としまして要求になります場合と、いろいろその発注の内容が区々まちまちでありまする関係上、全般的に申しまして、どの程度の引下げになるかということはちよつとここでははつきりお答えを申しにくいかと存じます。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 まあこういうことで非常に安いものが入つて来る。これは若干でも一般の市価に影響を与えるということは大変結構でございますが、私はこの助成法のほうについてお尋ねいたしますけれども、昨日私は委員会に出席できませんでしたので他の委員から質問があつたり、重複するものはお答え願わなくても結構でございます。この助成の対象になる会社は大体どういう会社が対象になる予定になつておりますか。

横尾龍自由党通商産業大臣

○国務大臣(横尾龍君) 只今のところは別子を大体考えております。併しこれは必ずしも別子と限つたわけじやないので、ほかにもやらさんというわけじやないのでありまして、ただ現在まで二、三当つて見ましたところでは、ほかのところでは余りやるという意思表示がなかつたのです。よく一つの会社を対象として考えると、ともすると疑いを生じやすいということもありますけれども、このニツケル製錬につきましては現在やつているところもないし、そうして又設備を或る程度持つているところが、或いは太平と別子かと思います。両方とも大体はあらまし当つて見ましたけれども、進んでやるというところはないのです。それで或る程度の戦時中にやつた経験もあり、そうして設備も或る程度残つている、そこにやらせることが最も早い道じやないかという気もいたします。併し必ずしもそこと限らんで、ほかに適当なところがあればそれも考慮に入れる、こういうことに考えております。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 私の聞いておりますところでは、別子でやるのは純ニツケルだと聞いているのでありますが、併し実際のニツケルの需要の中にはフエロ・ニツケルで間に合うものが相当たくさんあると伺つているのですが、今の国内の需要の状況で純ニツケルと、フエロ・ニツケルと大体需要の数量がどのくらいの関係になつているか、お伺いしたいと思います。

永野量資源庁鉱山局鉱政課長

○説明員(永野量君) 御説明いたします。フエロ・ニツケルと、そのほかのものにつきましての割合は、大体年間の需要を千五百トンと最低需要を抑えた場合に、その三分の一くらいという見通しでおります。

小野義夫自由党

○小野義夫君 どちらがですか。

永野量資源庁鉱山局鉱政課長

○説明員(永野量君) フエロ・ニツケルのほうが三分の一というように一応見ております。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 そうすると現在純ニツケルだけを別子にやらせるとしますと、フエロ・ニツケルで間に合うところへも純ニツケルを全部使つて行く、こういうことになつて行くわけでありますか。

永野量資源庁鉱山局鉱政課長

○説明員(永野量君) 一応そういうことだと思つておりますが、今私の申上げました千五百トンと申します年間の最低需要量と言いますのは、これは一応現在の配給統制を存続し、なおその上にいわゆる用途別の使用制限をいたしまして、相当程度の消費規正をやつた上での需要でありまして、いわゆる最低需要ということで考えております。その上に更に需要がどのぐらいあるかと申しますと、千五百トンを出しました部門別の検討の際に一応のフリーな需要というものをとつて見ましたところが、これは大体倍程度集まつた。そのうちでそう必要でないものを割当の方法で相当削除いたしまして、結局千五百という現在の情勢で最小限確保しなければならん数字として弾き出した数字でありますので、それ以下に相当程度のフエロ・ニツケルもあるし、そのほかの部門で製造になりますれば需要は相当下ると見てよいのではないかと考えております。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 もう一、二点伺いますが、フエロ・ニツケルの国際価格と日本の国内価格との差、これが一点、もう一つは日本で現在フエロ・ニツケルを生産しておるところがあるかどうかということをお尋ねします。

永野量資源庁鉱山局鉱政課長

○説明員(永野量君) ちよつと国際価格の正確な数字を今日覚えておりませんが、国内の価格は大体一〇〇%一万円、従つて二〇%のフエロ・ニツケルでありますと、トン二十万円というふうに一応抑えております。それから現在フエロ・ニツケルをやつておりますところは現在のところはまだありません。今後やる計画のは若干ありますが、現在ではありません。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 そうしますと、フエロ・ニツケルを作るところへは将来政府は助成して行かれる方針ですか、その点を一つ伺います。

横尾龍自由党通商産業大臣

○国務大臣(横尾龍君) ニツケルの施設に対しては、法人税法第六条で、所得税法の二十条の重要物産の品目が並へられでおります。これは民需の品目であります。その中に実はニツケル地金ということになつておりまして、閣議でフエロ・ニツケルを追加することにいたしまして、大蔵省のほうはすでに了解いたしまして、GHQに一応問合せつあるのであります。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 そうすると、とつております法人税の免税措置、その程度のことをやれば現在設備が多分あると思うのでありますけれども、そのフエロ・ニツケルの業者は十分採算もとれて、そうして企業が興つて行くというようなお見込でございますか。

横尾龍自由党通商産業大臣

○国務大臣(横尾龍君) さように考えております。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 もう一つお尋ねしますけれども、現在すでにニツケルは非常に高くなつてから或る期間続いて来ておるわけでありますが、そこですでにフエロ・ニツケルの生産を始めようとしておるか。或いは準備に入つて行くというようなお考えでありますかどうか。その点を伺いたい。

永野量資源庁鉱山局鉱政課長

○説明員(永野量君) フエロ・ニツケルにつきましては先ほど申しましたように、現在計画しておるところは若干あるように聞いておりますが、まだ具体的には聞いておりません。過去においてフエロ・ニツケルを生産した会社は相当ございます。それを申上げますと、日本鉱業の佐賀関、加茂川ニツケル、日本曹達の富山工場、日本特殊鋼の東京工場、日本ニツケルの群馬の鬼石、大同製鋼の藤崎、三菱製鋼の深川の工場、過去においては各社がやつておりまして、最も大きな生産を挙げておりましたのが日本鉱業の佐賀関でありまして、昭和十五年の数字を参考に申上げますと、今の各社の一応の生産実績でございますが、日本鉱業佐賀関では千三百八十六トン、加茂川ニツケルはございませんで、日本曹達百六十七、日本特殊鋼の三百五十トン、日本ニツケルの二十五トン、大同製鋼の十四、三菱製鋼はございません。合計昭和十五年度の実績が千九百五十二トンということになつておりまして、その後戦争中ずつとこの程度の数字が維持されておりましたが、十八年頃から例の鉱石の輸入が殆んど期待できなかつたために大分減つておりますから、十五、六、七年あたりは大体この程度になつております。なお設備の問題でありますが、大体一番大きいのは日本鉱業の佐賀関でありまして千三百から千六百くらいの能力は現在ございます。これは殆んど大した補修もなしに鉱石その他の手配ができれば設備としては殆んど保全されておるという状況のように聞いております。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 純ニツケルを使わなければならんところにフエロ・ニツケルを使用するということは殆んどできないと思いますが、フエロ・ニツケルの場合に純ニツケルを生産すると経済的に馬鹿々々しいというようなところもあるだろうと思いますが、そこで折角のこういう助成をなさる場合に、国家経済の見地から言つてフエロ・ニツケルで間に合うところはフエロ・ニツケルで生産させる。こういう考え方から単に法人税がどうとかという生ぬるいことでなしに、この法律を適用して、同時にフエロ・ニツケルのほうも処置して行く方法が考えられないものですか。    〔理事結城安次君退席、委員長着席〕

永野量資源庁鉱山局鉱政課長

○説明員(永野量君) 只今のお説でございますが、一応私どもの考えておりますのは、鉱石で一貫でやりますのは非常な設備も要りますし、若干の設備はあるにいたしましても相当の補修をしなければいかんということになつておりまして、これに反してフエロ・ニツケルのほうは只今申上げましたように現在千六百トン程度の能力は殆んどそのまま保全されておりまして、一貫でやります金属ニツケルの事業ほど、それほど助成の必要は薄いのではないかというふうに考えております。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 私はまだはつきりわかりませんが、これだけニツケルが値段が上つて来ておつても、私は事情がよくわからんので、こういう疑問が起るのだと思うのですが、上つて来てもなお且つフエロ・ニツケル等の特に活溌に企業化ができないということは、どつかにこういうような純ニツケルを助成しなくちやならんのと同じような企業の危険性を伴うのではないかというふうに考えられるのですが、そうなりますれば同じように政府で面倒みて上げるほうがいいのではないか、こういうふうに思われるのですが、その点はどうなのですか。

永野量資源庁鉱山局鉱政課長

○説明員(永野量君) 一応政府の援助ということは考えられるわけでございますが、この鉱石から一貫として純ニツケルを製造する一貫の製錬業に比べまして、その助成の必要性が若干弱い。従つて国民の負担において補償してまでも助成するというところまでは考えないでおるという程度でありまして、フエロ・ニツケルの重要性はよくわかつております。それからなお附加えて申上げますが、フエロ・ニツケルにつきましては先ほど大臣から御答弁がございましたが、免税の措置も無論必要でございますが、輸入の鉱石からやるということになりますと、鉱石の入手の手配その他につきまして今まで相当はつきりしなかつた。特に資金の割当の問題で一部から言われておりましたように、こういう一貫の製錬業者を助成するということになりますと、フエロ・ニツケルの原料である輸入鉱石は相当差別待遇をされはせんかというような御意見もございますので、これは衆議院その他でも若干意見がありましたので、輸入鉱石の確保については十分注意をする。差別待遇はしないということでずつと来ておりますし、なお外貨の割当につきましてもその方針で現在検討しております。この輸入のための外貨の割当と、それから税金の免税ということで一応助成はいいのではないかというふうに考えております。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 もう一つだけお尋ねします。大体千五百万トンのうちでニツケルが間に合うのだという御説明なんですか。そうしますとこの分だけフエ口・ニツケルだと何千トンになりますか。量は殖えると思うのですが、鉱石が、この法律を見ておりますと鉱石が入らないで損害をこうむつたりした場合に、政府が補償するような形になつておると思うのですが、それをフエロ・ニツケルのほうにはそういう補償がないということになると、片手落のように思いますけれども……。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) フエロの助成につきまして政府側できめました事項は、御承知の一つは、その外貨資金の割当につきましてニツケル地金を作るのと差別待遇をしないでやるのだということが一つと、それからもう一つは設備の拡充、新増設がありました場合の、それによつて生産される場合に法人税を免除して行くということでございます。その点はニツケル地金の助成と比べますと、ニツケル地金の本法案で考えております助成は、設備投資に対する危険についで国が補償するということ、そこに相違があるわけであります。あとの点は結局実態問題と申しますか、フエロ・ニツケルの生産が現在置かれておる地位と申しますか、この点からそういう目安の違いが出て参るというふうに了解をいたしております。その事情は私実は直接には鉄鋼局長の所管でございますけれども、本件に関連しまして鉄鋼局から聞かされておりまする事情を御説明申上げまして御了解して頂きたいと思うわけでございます。いろいろな段階があるようでございまして、一つは純ニツケルから行かなければ品質の関係から困るというフエロ・ニツケル、それからニツケル鉱石を使つて間に合うものとあるわけです。で、フエロ・ニツケルで輸入鉱石を使うフエロ・ニツケル事業が問題になつておるわけなんです。過去におきまする生産の状況等と、それからそれの生産に充てられた設備の現状というものを見ました場合に、その非常に大きな部分というものが、何と言いますか、そつくりそのまま残つておる。従いまして鉱石を当てがいさえすれば相当程度のフエロ・ニツケルというものが確保できるという状況にあるわけです。その点は純ニツケルの場合のように新たに相当の設備投資を行わなければできないというものと事情が違う点があるわけであります。そういう関係から設備拡充を絶対的に必要とするということには若干のまあ問題があるというようなことから、設備拡充を絶対的な必要条件とし、それが必ず可能になるような措置、この本法のような措置というところまで行くには若干行過ぎになるというような事情があるから、その間にニユアンスをつけるというような事情でございます。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 別子で千五百トン生産させると、こういうことにしていますか、今は。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) これはそれらのことは決定いたしておるわけでもありませんし、又非公式に出ております計画も三・五%の鉱石が当てがいとして、それによつて月百トン、従つて千二百トンというものを別子では計画しておるということを非公式に了解しておるというようなわけであります。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 非常にまあ企業としては恩典のあるやり方だと思いますので、これを一社だけでやつていると何か妙に思われる節もあるように思うのですが、繰返して伺つておきますが、仮にニツケルの生産が、需要量が千五百トンになつてもつと殖えるというような場合、ほかの業者からそういう希望があつたら、別子にかかわらず、ほかの業者にも許可してやらせるというようなお考えがあるわけですか。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) この法律の要件といたしましても、一定の要件に合致いたしております限り、認めなければならないというような建前にも相成つておることでありまするし、又私ども感じといたしましても衆議院なりこちらなりでもよく問題にされますように、一社だけの助成になるのは余り感心しないのではないかというような御意見、これは私どもとしても感じとしてはまさしく同じような感じを持つておるわけであります。相成るべくはさようなことにならないで済むことを私どもは期待もいたしておるわけでありますが、その要件に合致する適当な企業者があるかどうか。それがありました場合に、生産の何と申しますか、分担と申しますか、そういう面の調節が大した経済的ロスを伴うことなしに可能かどうか。若干の問題があると思いますけれども、私ども気分としてはまさしくそうしたいということが私どもの気分であるわけであります。ただ事実問題としてそこまで行き得るかどうかというところにまでまだ確信を持ち得ないという点があるかと思います。

下條恭兵日本社会党

○下條恭兵君 今鉱山局長のお話を聞いて、ちよつと辻褄が合わないように思うのです。というのは千五百トン必要なのを別子にやらせればほかにやらせたくなつでもやらせる余地がなくなつて来ると思うのですが、むしろこういうことなら二、三の業者を最初から選定し、そこでやるということにすれば又五百トンずつ三社という考え方もあるし、或いは将来千二百トンを五百トン、七百トンずつやらせるとかいうような考え方が起つて来るのは成るほどだと思うのです。ところが千五百トン必要なのを一社でやらせるということは、もうこの法律自体が別子のために作つておるような恰好になつてしまうのです。私はそういう点をちよつといけないと思うのですが。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) 昨日も私お答え申上げたのですが、千五百トンという数字は実はミニマムな数字であるわけであります。それから別子の計画はまあ非公式に出ておりますものは千五百トンではございません。千二百トンでございます。それの三・五%のものが全部できるという前提でありまして、鉱石の取得状況によりまして、例えばそれが三%に下るとか、或いは二・五%に下るとかいうことになりますれば、生産量もおのずから或る程度下つて行くということも考え得ることであります。大きくはこの需要量を幾らに見るかということが根本になろうかと思いますが、この点につきまして昨日も実は申上げましたように、このミニマム千五百トンという数字、これは大観してそう狂つておるとは思いませんけれども、実は作りましたのは昨年の暮頃でございまするし、このほうの責任を持つておりまする安定本部と、幸いにして本法が通りました場合には、最も新らしい状況における需要に供給が過剰にならない数量というものは幾ばくであろうかというようなことも算定した上で出したものと考えております。

小野義夫自由党

○小野義夫君 どうもこの問題に対する政府の説明が甚だ不十分と思われるところがあるのです。私どもは鉱山業者で、場合によると別子と利害相反しておると見てもよいと思いますが、それでも別子にやらせるがよいという点が説明がわからんのです。別子に今残存しておつて今度の償却対象とならない施設というものが、私どもがただ空に考えて見ても相当大きな設備が、新らしく投資するのでなく、そこへ何億とか、何千万円というものが寝ておる。これにプラスX、保全料若しくは新らしくプラス何がし、合計して大体企業の予算というものになるのであるが、今これに同じような、例えば太平鉱業なりその他にこれを命じてやらせるということになると、これは国家的に見ると二重投資になつて、而もそれの償却をこのニツケルが背負つてということになるから、この別子なら別子にやらせるやり方もある。併し無茶になるというとやりつ放しということで、恐らく政府は原価計算、販売価格については相当強い監督を行うということを前提として考えれば、先ず企業の集中整備で以てやるのがよいのであるか、それとも二重投資の可能性があるかないか。それから今一つフエロ・ニツケルというものは、私の常識によると、大体品位は確定しないのじやないか。例えば大山のニツケルの鉱石を使つてフエロ・ニツケルにしても、フエロ・ニツケルのコンテンツというものについて非常に差等があつて、これを更に鋼に仕上げるときにおいて、それを幾ら程度配合すればよいかという、いわゆるニツケル・ステイールに影響が及ぶということになつて、高級なるニツケル鋼を造るのには、日本の現在の、若しくは過去におけるいわゆるフエロ・ニツケルの組織では甚だ悪いのではないか。又それからその工程が頗る簡単であつて、電気炉か何かの中にニツケルの鉱石を鉄鋼と一緒に熔かせばここにフエロ・ニツケルができて来るというようなことで、何億とか、何千万円という施設を要するものではないので、小さく言えば簡単なそういう炉を以て造るのでありますから、企業の性質がここに本法の対象にするには小さいものであるという、その辺の説明をよく我々もただ概念的には知つておるが、数字的に知らないので、そこを説明されれば疑惑のある一点の企業集中整備の一点だけはそれで解けるのではないかと思いますが、どうですかね。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) 別子鉱業の復元の計画と申しますか、只今説明がございましたように、或る程度は昔の設備というものが使いものになるわけであります。それを全部新規にやるとするとどのくらいの金になるだろうか。それは当時の建設費と最近における物価の変動等からの推算になるわけでありますが、私たちのほうの担当官で約二十億か、二十二、三億であろうというように言つております。が、併し、只今本法におきまして償却と申しますか、対象と考えようとしているものは、新たに注ぎ込んだ設備資金ということでございまして、それは三億か、それを越えても大したことはないという見当のものを考えているわけでございます。一口に考えました場合に、新規に設備を、全然新らしく誰かが作るといたしました場合には、恐らく遊休のものの大半を利用する、別子の計画より優れた計画のものはそう出て来ないということが常識的に言えると思います。ところが昨日もちよつと申上げました、日本アルミの計画というものは、やはり遊休の設備を使うのであります。これはニツケルを作つた設備ではございませんで、アルミを作つておつた設備を転用してやる。それから方式が別子の計画は、いわゆる乾湿併用式製錬、日本アルミの計画は、いわゆる湿式製錬ということでございまして、私どもまだ十分の検討はいたしておりませんけれども、出て参つております計画を見ましたところによりますと、鉱石代は別といたしまして、国内製錬費といたしましては、一応計算上そう大差はないという数字が実は出て参つているわけであります。これは大きな原因は、やはり帳簿上は零になつて出ているんですが、遊休設備を多く使つているその一部を手直しするということになろうかと思います。ただそのほうの計画につきましては、昨日もちよつと申上げたのですが、実情はまだ問題があるわけです。と申しますのは、太平鉱業が研究所におきましてできた技術をアプライしてやる、日本アルミが技術を持つているわけではありません。太平鉱業の技術を借りてやるということであります。太平鉱業の技術というものも過去におきまして、実際に工業的に生産した実績を示しているわけじやございませんので、まあ非常に常識で言えば、研究室程度の成績であるというところに、私どもそれを取上げるかどうかということをきめるにつきまして、慎重を要する点があると考えているわけでございます。せめてこれが中間工業試験でも行われて、研究室の段階を一歩出たものになるということに相成りました場合には、そこに肩を並べて対象に考えるという可能性が生れて来るのではなかろうかということを考えて見た一人なのであります。

小野義夫自由党

○小野義夫君 そうすると今差当りは、別子が二十億にもなんなんとする遊休設備にプラス三億なら三億ということを先ず第一に取上げて、将来日本アルミがいろいろ革新の生ずるによつて、且つ需要が多かつた場合には、それにも許す、そういう御趣旨ですか。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) まあ平たく申上げますれば、今の御指摘のございました通りに、需要等の関係、技術の点で心配なしになつた。それから需要の点から見ても何とかよろしいということならよいというようなことに考えているわけでございます。

小野義夫自由党

○小野義夫君 これは昨日でしたか、一昨日でしたか、栗山委員から質問して、私も誠にその趣旨は同感と思つたのですが、要するに原価百七十万円なら百七十万円でできる。これは厳格にだんだん原価計算を……、そこで、それにおよそどのくらいが償却利潤を、原価、この百七十万円というものについても、我々同僚議員では、そんなにどうもかかり過ぎるじやないかという御議論もあるようでありますが、一体その中には償却が入つて百七十万円であるのか、或いは償却は入つてないのか。又それから仮にそれが入つてないとすれば、今度は償却に対するのと利潤を何ほどくらい、マージンに対して何カ年間に回収するというお考えか。その辺をちよつと……。それは無論時勢は変化しますから、ここで声明されても何の責任をとれという問題じやないが、そういうことを一つ説明して下さい。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) この償却費というものは、前々から申上げております計算の、生産費と申しますか、その中に含めてないものでございます。償却費に該当するものがこの積立金で、償却に該当するような組み方を考えておるわけであります。それでその生産費の中に何がしかの適正利潤というものを織込んでおかなければ、方一積立基準額まで到達しない間に、事業が休廃止の止むなきに至つたという場合を考えて見ますと、いわば事業者の損失は国からカバーされる。この償却費損の分は国からもらえるにいたしましても、その期間中はまあ俗に言えばただ働きで働いたというようなことにも相成るわけでありまして、それはいささか条理上不穏当である。何がしかの適正利潤というものは認むべきじやなかろうかと思うわけであります。この適正利潤は独立した費用じやございませんで、その一部としてやるという場合を、その事業分としての適正利潤を幾らに織込んで行くかという問題になりますと、その仕事ばかりやつておる企業者の場合ですと、割合考え易いのでありますが、その辺のところば私どもというよりも物価庁の専門のことになりますので、物価庁にこの辺は任して、そういうことをしよつちゆうやつておる……。

小野義夫自由党

○小野義夫君 発言中で何ですが、時間の関係で……、つまり二百万円で売るとか或いは二百十万円で売れば、例えば九十万円或いは八十万円に大体なる。それに二十万円かければ何年で……、これはそう長くは実際に続かんと思うのですが、恐らく二、三年だろうと思うのですだからそこのところの見通しを物価庁といえども勝手にやられたのではやはり鉱業政策に関連するのだから、凡そ目標というものがつかんという話はないと思うのですが、どうですか。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) 少し混線がございますが、特別積立金を幾らにするか、これは投資額を回収するための基準額でございます。トン当り幾ら積立てるかということによつて、その積立額によりまして投資額幾ら、それを割れば何ヵ月なり何年で回収できるということ、これらの問題は物価庁の厄介になつておるよりも、むしろ主管は私のほうと、及び国家財政の予算との関係もありますので、大蔵省というものがきめるべきであるというふうに考えております。併しながらその積立金をさようにしてきめたといたしまして、それから原価を幾らに査定し、これは償却費を除いた原価ですが、原価を幾らに査定し、その原価の中にある適正利潤を幾ら織込むべきかという適正利潤というものを、物価庁の判断を主として私どもが相談にあずかつておるというのが、私どもの仕事の建前ではないかというふうに考えております。

小野義夫自由党

○小野義夫君 僕はもつと簡単に、常識的に、余りむずかしく質問的に私は今伺つておるのではなくて、私仮定的に二十万円とか三十万円ぐらいをその原価の上に加えればこうなるのだという、例えば千二百トン作つてやればこうなるのだという、どの方法で行くと事業計画といいますか、株式会社の目論見書と言いますか、そういうことがありそうなもんだと申上げでいるのですが、それはどうですか。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) 投資額、本法の第七条でございましたか、積立基準額をきめるところがございますが、それで仮に別子の月八トンくらいの計画というものに、幾らの投資が行われるであろうかということを推定いたしたのでありますが、そういたしますと設備の基本設備及び附帯設備といたしまして、三億か三億何がし、そのうち全額をこの対象に考えておりませんので、基本設備は九〇%、附帯設備は五〇%というように見ておりますので、大ざつぱに見まして、三億円か、それ以下であろうということは言えるのであります。それから万一の場合に作業をやめた場合に、手持ちしでおる鉱石が大体ただになるということを考えると、それが仮に三月分としますと、一トン当りの鉱石が八十万円と只今のところで推定いたしております。一月分が八千万円、三月分が二億四千万円、その両者を合計すると、五億ぐらいが危険の額ということになる。特別積立金をトン当り幾らということで何ヵ月で回収可能かという数字が出て来ます。仮に特別積立金をトン当り三十万円ということにいたしますれば、五億円なら十七カ月くらいになりまするし、それから仮にトン当り五十万円ということにいたしますならば、十カ月ということになります、そこの最終的な数字をトン当り三十万円にすべきか、五十万円にすべきということは、もう少し先できめることがいいのじやないかと思つておりますが、計算上の便宜として見当の数字を申上げれば、こういうことになると思います。

小野義夫自由党

○小野義夫君 これは是非……、今私はこの法案をいろいろ審議する便宜上説明を伺つたのですが、まだその点についてはもう少しよくはつきりそれを……、狂つたら狂つたときに上げればいいんだから、今のような現状のスタートでやるということは、そういうことがなぜ必要かというと、今日市場価格が二百五十万円になつており、或いは闇相場が三百万円もするというようなときに、仮に二百万円で売り出すということになれば、非常にこれは福音だと思うのです。然るに何ぼになるかわからんということでは、現在のいろいろな思惑は、更に思惑を生むので、やはりこれで別子がやり出せば、およそ二百万円くらいで市場に出るということは、これは相当早く言う必要もあるし、それからそういうことを一応きめて行かなければならんと思いますが、鉱山局長は大分遠慮されているようだから、これは一つ追つて承わることにして、先ずその前に、今度、今日の新聞を見ると、禁制品は四百、四百というと非常に細かいものだと思うのですが、ニツケルにしたら何トン出るのか知らんけれども、これは理論的にはそうであるかも知らんけれども、一方でかくのごとき増産をするという政策と、この四百種に余るところのそれは、必ずしも皆贅沢といえないと思う。やはり経済的だからニツケルを使つているので、他の金属を以てこれに置き代えた場合には非常に不利だからニツケルを使つていると思う。それがたとえ家庭用品であれ、何であれ……、然る場合にこの法律を出すゆえんは使用禁止とまさに政策が矛盾しているように考えるが、この点は大臣はどうお考えですか。

横尾龍自由党通商産業大臣

○国務大臣(横尾龍君) 私らも使用禁止は成るべく少くし、成るべくやりたくないのでありますが、併し現在の我が国にありまするニツケル保有量が非常に少いので、而もこの法案を可決して頂きますにつきましても、来年の一月にならないと、製品が出んというような状況でありますので、そのために先ずこのくらいのものを禁止しても、大して国民生活に不安を与えないのじやないかというような考えでやつております。それから先刻から鉱山局長から価格の問題についていろいろと私聞きましたが、私は大体本法が通りまして、ニツケルの製錬ができるということになりますならば、そうして製品が出る頃には現在の高い市場価格は下ると思います。今生産費を二百万円と見て、五十万円くらいを特別積立しましても、販売価格は二百五十万円で、現在の市価よりも五十万円くらい安い額で売られることになります。一番我々が考えなければならんのは五十万円にすることがよいか、三十万円にすることがよいかということの問題は、実はどれくらい現在の情勢が続くだろうかということを判定する必要がありはせんかと思うのであります。成るべく早く特別積立をやつてしまえば国家に損失をかけることは少い、それはその通りでありますから成るべくそうしたいのですが、併しそうも行かない。又これによつて生ずる製品の価格も考え合せなければなりませんので、或る程度は安ぐしたい。こう申しますと、甚だ矛盾するようでありますけれども、でき得れば、安くしてできるだけ早く償却をし得るように値段をきめることが適当じやないか、かように考えております。

小野義夫自由党

○小野義夫君 それならば今の禁止の品目はここに明示されておりませんが、新聞に出ております四百種に上る禁止という、これは暫定的措置だ、いわゆる本法案によつて別子なら別子が作る間はやむを得ないが、それがどんどんとできるようになればああいう禁止は解除するという御意思ですか。

横尾龍自由党通商産業大臣

○国務大臣(横尾龍君) 私は成るべく早く生産ができまして、禁止品をやめることに努力することが最も必要じやないかと考えております。

小野義夫自由党

○小野義夫君 わかりました。もう一つ、これはよく皆わかるのですが、仕上り原価、これは過渡的なもの、予想的なものですが、鉱石代が、例えばカナダは五万円、イギリスも五万円、フランスは一万円、日本は三十一万円、これは運賃が入つておるかと見ると、第二段の運賃に別に四十六万円日本は計上しておりますから、鉱石が高いということは先方がなかなか安く売らないということなんでしようか、どうでしようか。その理由は……。

徳永久次資源庁鉱山局長

○政府委員(徳永久次君) この鉱石代が日本の分が三十一万円であつて、別に運賃が四十万円で合計して八十万円近くのものになつておりますが、この鉱石代がなせこんなに高いかということでございますが、フランスのものはすでに現に仕事をしておるのであります。過去の設備投資、恐らく設備費は償却済みになつておるものだと思います。日本が供給を受けますものは新たに設備投資を行なつて開発されて吸収されるというところ、そこに一つ無理の出る要素があろうと思います。それに対しましても、常識的に考えまして、これほどべらぼうに値段が開くということは実は私どもとしておかしいと思います。でこれは結局まともの生産費の差ということでなしに、日本へ鉱石を供給しようとする業者の立場になつて考えて見ました場合に、日本がどの程度継続して買つてくれるかということ、これが実は保証がないわけであります。そこらの点から、相当程度まあ仮に一応の契約は二年間なら二年間にした。ところが一年で駄目になるかも知れんということを、向うの供給者側は供給者なりに判断し、その危険負担をどう見るかというものを大きくかけておるので、設備を新たに投下するのであるし、そういうようなところから大きく言つて来ておるのじやないだろうかというふうに想像する以外には途がないわけであります。従いましてまあそこは程度問題になりますが、それだけに日本が買手の側から言いますと、或る程度叩く余地があるのではないかということで、その努力というものを私ども国内の需要者側に期待いたしておるという工合に考えております。

小野義夫自由党

○小野義夫君 それならこれは商売的に、例えば今恐らぐなんでせう、誰がやつても千二百トンのニツケル、それは先ず四十倍、二十倍くらいになるでしようね。三・五ですから三十倍、月に百トンのニツケルを使うと三十倍ですから三千トンですか、原鉱としては……、それで一年に三万六千トン、それを三年やる、どれくらいやるどいう、つまり保障がないでしよう。だから一年きりでやめられたら困る、二年でやめられたら困る。ニツケルの山はカリフオルニアあたりでも露天掘のようなものだと思う。それでこれは商売的に考うべきではないかと思う。三年継続してどうせ日本はフエロ・ニツケルとか何とかやるのですから、そこで三年分を契約するか、一年分を契約するかで、差が付けばどつちが有利かというそろばんを以て、そうしてこれで考うべきであろうと思うのですが、そこまでやつたのではこれは大体商人のオツフアーを基礎として推算したものだと思いますが、この点どうも大いに山の設備費を全部背負つて立つということになれば、これは原鉱三%半、実収二・六%、原鉱で三%半のものがフランスが四%、それからカナダは四%で四、五十円、六分の一のものが……、ちよつとここに問題があるように思うので、今局長のお話でわかりましたが、併しながらこれは少し商売的に考えて見る必要がある。十万トンの注文を発するか、三万六千トンの注文を発するかによつて、これは問題が違うのではないかと思うのですがね。

横尾龍自由党通商産業大臣

○国務大臣(横尾龍君) 小野議員のお話は最も商売的なお考えで、我々もこの点は確実にこれだとはつきりしたことを言うのではなくて、今お話のように年度契約に応じて三年契約をするか、それで若しも二年度で終つたときに一年度の分が残つても、価格はそのほうが安くはないか。その点はよく考究して鉱石の購入はやつて行かなければならんと考えております。

深川榮左エ門国民民主党

○委員長(深川榮左エ門君) それではちよつと……、実は同僚山川委員より特に委員長に伝言がありましたからお尋ねいたします。それは曾つて石炭国管法が実施されたときには、同法による補償問題が提起されたときに、政府は実際問題としてこれを行なわなかつた。今度のニツケル助成法における補償と、それから予算との関係はどうなつておるか。特区予算に定める金額の範囲内とはどういう意味であるかということですね。この法案の中に「予算に定める金額の範囲内」という文句があるが、それはどういう具体的な意味であるのかということ、それとさような予算はいつ編成されて、事業の廃止時期と、補償金の支払時期とはどういう関係にあるかということを伺つておきたい。

首藤新八自由党通商産業政務次官

○政府委員(首藤新八君) 石炭国管法におきましては、政府が石炭の生産命令を出した場合、その炭鉱に損失の事実のあつた場合には国家が補償するということになつておうたのでありますが、先般の国管当時におけるところの石炭の生産といたしましては、法律上では生産命令を出し得ることになつておつたけれども、実際は出していないのでありまして、目標のトン数だけを指示しましてその程度にとどめて、命令を出していなかつたのであります。従つて国家が補償するような事実は存在しなかつた。従つて政府はこれに対して補償しなかつたのであります。今回のニツケルの助成法案は政府が指定をいたした場合にすぐに国家が補償する義務が生ずることになつておるのでありまして、従つてこの間石炭の国管問題とは事情を異にしておるのであります。同時に補償の対象となりますのは、先ほど鉱山局長から御答弁申上げました通りに、今度新らしく設備をいたしまする設備費並びに廃止した場合に、或いはそれが全部損失になるかも知れないと想定される原鉱石、それらを一応想定いたして、大体五億円内外に推算いたしてもいいのじやないかというふうに考えております。併しながらこれは実際問題としてこの国家補償を必要とする問題が起きて、そうしてその場合に一応幾らの国家補償を必要とするかということを推算いたしまして、それが決定してから後に国家補償の予算を取るということに相成つて参ります。

深川榮左エ門国民民主党

○委員長(深川榮左エ門君) もう一つ予算編成の時期ですね。事業の廃止時期、いつ頃補償金が払われるかという予算との関係ですね。

首藤新八自由党通商産業政務次官

○政府委員(首藤新八君) 只今申上げましたごとく国家補償を必要とする状態にはつきり決定してからその一番近い国会に予算を提出するということになつております。

深川榮左エ門国民民主党

○委員長(深川榮左エ門君) ほかに御発言ありませんか。

西田隆男国民民主党

○西田隆男君 私も質問が実はありますが、今日はやめます。

深川榮左エ門国民民主党

○委員長(深川榮左エ門君) ほかに……、ニツケルの助成法案並びに緊要物資の売払に関する法律案に関する衆議院の模様を各担当局から御報告願いたいと思いますが……。

首藤新八自由党通商産業政務次官

○政府委員(首藤新八君) 緊要物資の売払に関する法律案は午前中の衆議院で決定いたしました。更にニツケル製錬事業助成臨時措置法案も先刻衆議院の委員会で決定いたしました。両法案とも終了いたしております。

深川榮左エ門国民民主党

○委員長(深川榮左エ門君) 本会議はいつ頃になつておりますか。

首藤新八自由党通商産業政務次官

○政府委員(首藤新八君) 本会議は明日の本会議に提出されることになつております。

深川榮左エ門国民民主党

○委員長(深川榮左エ門君) ニツケル助成法案を衆議院側で修正する意向をお聞きになつたようなことはありませんか。その点はどういう状況でございましたろうか。

首藤新八自由党通商産業政務次官

○政府委員(首藤新八君) ただ希望条件を附帯決議として決定しておりますが、これは製錬所の指定並びに販売価格等に対して審査会を設けてもらいたい。それからフエロ・ニツケルについて助成の何らかの方法を講じてもらいたいということの附帯決議がありました。   —————————————

深川榮左エ門国民民主党

○委員長(深川榮左エ門君) 本委員会は通商及び産業に関する一般調査を進めておつたのでありますが、会期も残すところ少くなりましたので、一応未了報告を提出して、それから開会中の継続調査要求をいたしたいと思つておりまするが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

深川榮左エ門国民民主党

○委員長(深川榮左エ門君) その手続、内容につきましては委員長にお任せ願いたいと思います。  それから閉会中に議員派遣を行いたいと存じますが、これの手続等も全部委員長に御一任願いたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

深川榮左エ門国民民主党

○委員長(深川榮左エ門君) 御異議なければさよう願います。  委員会はこれにて散会いたします。    午後三時十二分散会  出席者は左の通り。    委員長    深川榮左エ門君    理事            廣瀬與兵衞君            古池 信三君            結城 安次君    委員            小野 義夫君            上原 正吉君            下條 恭兵君            山川 良一君            西田 隆男君            境野 清雄君   国務大臣    通商産業大臣  横尾  龍君   政府委員    通商産業政務次    官       首藤 新八君    通商産業省通商    振興局長    井上 尚一君    資源庁鉱山局長 徳永 久次君   事務局側    常任委員会専門    員       山本友太郎君    常任委員会専門    員       小田橋貞壽君   説明員    資源庁鉱山局鉱    政課長     永野  量君

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