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10回国会参議院1951/07/25

地方行政委員会地方財政の緊急対策に関する小委員会 閉会後第3号

発言数
70
登壇者
7
会派数
3
開催日
1951/07/25

会議録

高橋進太郎自由党

○委員長(高橋進太郎君) では只今より地方財政緊急問題に関する小委員会を開会いたします。  先ず本日の日程によりまして大蔵省白石事務官から地方財政、特に昭和二十六年度の財政実態について大蔵省の考え方、或いは問題になつている点、その他の点をお伺いすることにします。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 昭和二十六年度の地方財政の見通しにつきましてはいろいろ議論が分かれておるのでありまするが、大蔵省といたしまして今まで推定しておりまする数字につきまして御説明を申上げますと、すでに先般の議会におきまして御説明をいたした表でございまするが、地方財政の問題点についてという最後に添附せられておりまする表を御覧頂きますと、昭和二十四年度の決算見込額を基礎といたしまして、その後の財政収入需要の増減を検討してみますと、二十六年度の歳出は五千九十四億円程度になると、こういう推計がなされておるわけであります。それに対しまして歳入の方はどのくらいになるかという推計を見てみますというと、前年度からの繰越金がないものと考えますと大体五千百億円程度に歳入がなりまするので大体地方財政全体としての収支は相償うものであると、こういうように考えておるわけであります。この個々の需要収入の見方につきましてはいろいろ議論もあると思いまするがそれは非常に細かな点になりまするので、御質問に応じましてお答えをいたしたいと思います。  そこで問題は前年度繰越金が三百七十一億一応二十六年度の歳入に見込まれておりまして、歳入合計は五千四百八十四億円程度というようにここに数字が現われておるのでありまするが、この三百七十一億というものにつきましては問題があるのでありまして、これは二十五年度について税収入が予定通り確保され、且つ歳出の規模が中央で一応推定した通りのものになるとすれば、三百七十一億程度繰越金が出るはずだとこういう計算になつておるわけであります。従いまして実際問題として二十五年度の地方財政がこれだけの繰越金が出て来るかどうかという点については、これは一応疑問とせざるを得ないわけであります。なぜならば、この点は二つの面から考えられまするが、第一は歳入の千九百億が果して確保されるかどうかという点に一つの問題があると思うのであります。それから又歳出の面でありまするが、これにつきましては中央で計画した場合においてこの程度のものが一応妥当な標準的なものであろうとこう考えたものだけを計算しておるわけであります。併し地方団体は自治団体でありまするから、それぞれその団体として計画し実施せられることがあるだろうと思いまするので、若し財源があるとすればそれぞれ独自の計画がなされるはずでありますから、従いましてそういつた方面に財源が消費される、支出されるということになりますれば、三百七十一億という繰越金は出て来ないということになるわけであります。従いましてこういう点も考えて二十六年度の推計としては前年度から三百七十一億の繰越金の歳入があると同時に、翌年度に三百八十九億の繰越金をなすものだというふうに計算せられておるわけであります。  そこで問題となりまするのは、このように地方財政全体としての歳入歳出を考えてみます場合におきましては一応収支は相償うと、従いまして平衡交付金の千百億で一応地方財政は維持できるとこういうことが推定せられるわけでありまするが、現実におきましてはすでに二十五年度におきましても、殊に府県財政は非常に困難に陥つたということが言われておるが、これは一体どういうことになるかという問題の分析に入らなければならんわけであります。そこでこの二つの問題を考えまする場合に、地方財政の歳入と歳出と両面に亘つて一応考えなければなるまい、そのうちにまず歳入の面について考えますと、税収入が千九百億になつておりまするし、平衡交付金が千八十五億になつておりますから、この二つの歳入がそれぞれの団体に応ずるように適切に確保できるかどうかという点がまず検討せられなければなるまい。そうしますと第一の問題でありますか、平衡交付金の千百億の配分が果して適当に行つているかどうかという検討が必要であろう。その問題といたしまして十頁のところに二十四年度、二十五年度を比較いたしまして地方財政の一般歳入はどのように増減を示したか、こういうことを検討してみたいと思うわけであります。そういたしますと、地方財政の歳入はいろいろありますが、そのうち一般に使える歳入といたしましては、平衡交付金とそれから地方税収入があるわけでありまして、この二つを前年度の配付税と地方税収入の二十四年度の決算見込額と比較いたしてみますと、この表の通り都道府県は千三百二十三億であつたのが千三百六十七億、市町村は千三十三億であつたものが千六百二十六億とこういうようなことになるものと計算せられるわけであります。これは地方財政委員会の方で計算した数字を基礎として出しておるわけでありまして、その基礎数字に若し変更があればこの数字も又おのずから変更するのでありますが、一応地方財政委員会の出された数字かり推定いたしますとこのようになつたわけであります。そこで市町村につきましては約六百億円程度の増加がなされたわけでありますが、府県につきましては僅か四、五十億程度の増加しかなされていないこういうことになつておるわけであります。  ところか歳出の方にふり返つて見ますと、二十四年度と二十五年度を比較いたしまして最初の表で見て頂きますと、二十四年度から二十五年度に歳出か大きく殖えておりますのは公共事業費関係で三百七億円、一般国庫補助関係で百六十二億円というように二十四年度と二十五年度の当初を比較しますと殖えておるのであります。更にこの関係は二十四年度の追加予算で、又国庫補助で五十八億円、それから公共事業で六十億円というように増加しておるわけでありまして、つまり一般国庫補助と公共事業費の増加のために、地方財政の負担の殖えた額というのが非常に大きいのであります。而もこの一般国庫補助と公共事業費の関係は大部分が府県の負担の増加になつて現われておるのでありまして、市町村よりも府県の方が負担が多いのであります。従いまして二十四年と二十五年との一般財源の増加を比較した場合におきましては、府県の方に多く財源を与えて市町村に少く与えてもいいという結論がこの面から考える限りにおいては出て来そうであります。それにもかかわらず二十五年度におきまする平衡交付金の配分が、非常に市町村に厚くして府県に薄かつたというために、府県財政が非常に困窮に陥つたんではないかと、こういう点が先ず研究せられなければならないだろうと思うのであります。然らば幾らが適当であつたか、こういう問題になるかと思いますが、これはいろいろ困難な問題もありまするので、今後の検討に待たねばならないと思うのでありまするが、先ず常識的に考えても六百億も市町村に増加したのに僅か四十億が府県であつたというのは、どうも現実に比較して何だか財政措置が妥当を得ていなかつたんじやないか、幾ら少く見積つても百億程度を府県に多く配分しても、市町村が非常に困難に陥ることはなかつたのであろうということを推定するならば、二十五年度の府県財政が八十五億円程度赤であると地方財政委員会の報告によつて言われておりまするような問題は、解消したのではなかつたかということが先ず指摘されるわけであります。  第二の問題でありまするが、税収入が果してどの程度確保できたかという点が次に検討せられなければならんと思うのであります。これにつきましては最近の数字が明白でないのでありますが、四月三十日でありましたかの現在における府県の収入が九百億円余りの徴税額に対して三百三十億円程度の滞納があるという数字が、地方財政委員会から提出せられております。従いましてこれはいろいろ、困難な問題もあつて滞納を一掃するということはなかなかできないだろうと思いまするが、なお三百三十億の滞納について、或る程度今後の徴税努力によつて確保できるという点があるのではないかという点が、問題として検討せられるべきではなかろうかという点を考えるわけであります。  それから第三の問題は歳出の面に移るわけでありまするが、これにつきましてはいろいろ細かい問題があると思いまするが、最も大きな問題は給与の問題であろうと考えるのであります。御承知のように国家公務員につきましては千円のべース・アツプということで処置せられたわけでありまするので、地方公務員も国の公務員にならうという点から考えますれば千円というベース引上げをなすべきであろうと、こういう考え方から百五十九億円程度の財源が計算せられたわけでありまするが、ところが実際にはこれが千五百円になり或いは二千円になつておるというようなことが現在言われておりまして、このために百億或いは二百億の相違があるということが今問題になつておるわけであります。これにつきましては目下いろいろ大蔵省といたしましても実態を調査しておるという状況でありまするが、このような実態調査と並行して、果して地方が二千円要るならば二百円全部出すべきであるかどうか、国の方が若し千円で済んだとすれば、これは済むのか済まないのかということにつきましては、なおこれも問題があると思うのでありますが、若し今の予算は千円ということで計算せられておりまするので千円で若し事後の処置をしないというような場合において、千円で押し切るということになれば地方はどうするかということが、政策の問題としてこれは検討せられなければならないだろうということを考えるわけであります。  小さな問題はある、思うのでありまするが、大体以上のような点が恐らく大蔵省と地方財政委員会との見解の分れている大きな問題ではなかろうかと考えるわけであります。従いまして最近地方財政委員会から二十四年度の決算見込を基礎としてその後の推計をやつた場合には、二十六年度は約六千億円になるというような数字が出ておるようでありまするが、この中におきましては二十四年度から二十五年の推移について、三百億円程度の需要の増加を見るという点と、それから給与費につきまして数百億円の相違があるという点がやはり問題の大きな分れ目でありまして、その他の点につきましては数字の相違はありまするけれども、これは場合によつてはまあこれだけが妥当であるかどうかというようないわば水掛論になる可能性も多い問題もあると思うのであります。大きな問題は以上のような点ではなかろうかと考えるわけであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 今御説明の主たる点は三百七十一億円の繰越金について説明されたが、私はその三百七十一億は二十五年度に始まつたんではなくそれは二十四年度の決算見込額から始まつて、今の御説明にありませんでしたが伺いたいというのは、この推計表の第一、二十四年の決算見込額におきまして、この年は大蔵大臣が配付税を半分にちよん切つた年なんです。その是非は問題としませんでそういうふうな点を考えましても、地方財政は二十四年度は非常に歪曲された、不自然な財政である。その次の二十五年度は言うに及ばずシヤウプの根本的な改革をした、二十四年度と比較したらそれはできない。二十四年度で半分に配付税を切つてしまつた、而してそのために非常に議会でも問題になつて、二十四年度は予定された千数百億円が見てなかつたために、予算も組み直さなくちやならないというふうな、戦後まだ二三年の時でありましたから非常に困難を来したのであります。そこでそれを根抵として、その際にもかかる現状であるにかかわらず、歳入超過百八十九億というものをそこに挙げておられる。又二十五年度は根本的改革を来したとあるが、その百八十九億を繰越して来たものを考えておる。その出発点において根本的に誤りがあるのではないか。ここに三百七十一億を説明されて、税収入が千九百億がとれるかとれないかというふうなことを言われますが、それより先に大蔵省は自分の考え方、二十四年度を基礎としてやることが妥当であるかどうかということを率直に反省して貰いたい。その点をどうお考えになりますか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 二十四年度の地方財政が非常に困難を呈したときであつたから、その年の基礎にしてその後の推移を考えるということは妥当でなかろうと、二十四年度決算を基礎に下ること自体がいけないという、こういう御質問のようでありまするが、これにつきましては、地方財政を推計するに当りましてやはり何らかの現実に基いて考えなければなりませんので、そういう意味からも、最近における地方財政の実態というものを基礎に置いて、そうして計画をするということが妥当であろうと、こういう意味から二十四年度を基礎としたわけであります。そこで二十四年度の地方財政が困難であつたということでありまするならば、どういう点が困難であつたか、例えば六三補助金が二十四年度の当初においては全部削減されたとか、或は配付税が当初想定の一応半減になつたとか、こういうことのために二十四年度の地方財政がどういう点に困難を呈したかということを分析した上で、その困難を呈した点を救済するためには、どういうような財源の措置を講ずべきであるかという点を考えて、その後の推計をやればこれでいいのではなかろうかと、こういうように考えたわけであります。そういたしますと、二十四年度において先ず問題になりましたのは、六三補助金でありまするが、これが当初において全部削減になつたのがその後追加予算で十五億入れられましたし、更に二十五年度におきましては四十数億円の補助金が出されまして、更にそれに応ずる地方起債もなされたと、こういうようなことで、その個々について困つたというものにつきましては、それぞれ国の方におきましても補助金なり何なりの財源措置を講じて来たわけであります。でここに見込んでおりまするようなもの以外になおそういつた問題があるというようなことになりまするならば、それにつきましてはそれぞれの検討が必要であろうと思うのでありまするが、我々が今まで検討したところによりますれば、この程度のものを増減すれば、これによつて地方財政は一応の水準を維持できるであろうと、こういう推定を下しておるわけであります。その証拠といたしましては、二十四年度の当初の非常に地方財政が急迫したと言われたときの地方財政の規模は三千百億円程度であつたと推計せられるわけであります。それが二十六年度におきましては九千九十四億円になるというように推計せられるわけでありまするから、僅か二十四年から二カ年の間に一応歳出の規模は二千億円の増大を告げるということを計算しておるわけであります。このことは二十四年度の地方財政が急迫しておつたればこそ、これを救済するためにこれだけの規模の増大がなされたわけでありまして、決して二十四年度が妥当であつたというようなことを前提としておるわけではないわけであります。若し二十四年度が地方財政の規模として妥当であつたものならば、一挙にして二千億円も増大をするというようなことは、現在の国民の財政負担から考えてそれこそ妥当ではないと、こういうふうに言わざるを得ないのではなかろうかと考えるわけであります。  次に二十四年度におきまして百八十九億円の歳入超過があつた、この歳入超過がどのような内容を有するかにつきましてはいろいろ問題があると考えるわけでありまして、これは純剰余金であつたと必ずしも結論付けることはできないのでありまして、そのうちには事業の繰越その他があるだろうということが考えられます。併しながらいずれにいたしましても二十四年度におきまして百八十九億円の歳入超過があつたことは、地方財政委員会の提出せられた資料によつて明らかでありまするので、その点は当然二十五年度の歳入になることも当然であります。その後の二十五年度の歳入超過がどのくらいになるかということにつきましては、先ほど申上げましたように、これは諸般の歳入歳出の出方財政の一万有余における団体の実施如何によるわけでありますので、これは中央で計画したような数字がそのまま現実化するとは考えられないわけであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 名前も私は何という事務官か知りませんが、大蔵大臣以上の自信満々たる御意見なんですが、それはそれとして御質問しますが、一体二十四年度はそれじやどこが金が要つたのか、六三制十五億とか、二十五年度四十億を出したというようなことを今御説明になつたが、伺いたいのは、あなたは一体どの程度実際に地方財政を知つておられるか、それが問題だと思うのですが、恐らくは大蔵省の部屋で数字をひねくつて、そうして今自信があるようなことを言つておられるのじやないかと私は思うのだが、今のお話では、何か非常に二十四年度は、私の質問に答えてあなたの考えでは、困つたというのはおかしいじやないかという話だつたが、今六三制はあなたは十五億出したと言うが、六三制などというものは、私鹿児島県出身ですが、鹿児島県だけを考えても、十年余に亘る戦争によつて、小学校なんかぶつこわされておる。今でもぶつこわれたものがたくさんある。それを全部修復するだけでも鹿児島県だけでも十五億や二十億では足りない。そういう馬鹿げた考えを持つてえらそうに二十四年度の困つたというのはどこかと、さような意見を持つておるから喰い違うのです。もう少し我々は大蔵省の意見を聞くときには、率直にあなた方の苦心を聞きたいのであつて、ここでえらそうな大臣以上の答弁をして貰いたくはないのだ。我々は素人ではない。どう思つてあなたはそう言つておるか知らんが、私はもつと率直に大蔵省の考えを聞いて、そうして地方財政委員会と長らく感情的にも対立をしておつて、それではまずいので、犠牲になるのは地方財政ですから、それを何とか調節して辻棲を合せて行きたい、そこに何らかの対策を見出して行きたいと真剣に考えておるのですが、そうべらべらとえらそうなことを言うのじや捕捉できない。質問に、あなたは六百六十六億に切つたことはなんにも言わんが、その是非は私は言わないと言いましたが、必要であるから幾らという数字を法律できめて、それが本当なら二十四年度はこの丁度倍です。六百六十六億の倍です。如何なる理由があつてそれを切つたかも、時の池田大蔵大臣も言つたが、法律ですから破ることはできないわけです。そういう問題はもう過ぎたことですから、一事務官に聞いてもしようがないからそれは棚上げにして議論をしておるのだが、そもそもそういうことから始まつて法律を大蔵省自体が破つて、そうして六百六十六億を出しておいて、そうしてその責任を逃れるためにそのような馬鹿げた数字を出して、繰越金が出て来るのじやないかと思う。今のあなたのお話はどうも実際に即したことでなく、六三制は二十四年度は十五億出した、二十五年度にも四十億出した、そのような金で地方財政の一万数千の六三制の建物だけでもできると思つておるところに誠に馬鹿げた話である。我々の国を考えても、毎年々々台風が来て、やつたものが全部ぶつこわれておる。そういう点でも数十億毎年出して呉れてもその穴が埋らない。十何年に亘る長い戦争で、鹿児島県を一遍見て御覧なさい、小学校の如何に惨澹たるものであるか。金がないからやれない。そんな所は十五億や二十億じや済まない。そういう悲惨な現状なんです。靴もなくて裸足で歩いている、小学校の子供が。そういう現状だ。鹿児島の田舎に行つて見て来なさい。そういうことは知らないでしよう。ただ机上の数字をひねくつておると、そういう自信満々たる答弁になる。我々は地方財政を担当しているからこれに肩を持つて言うのでないのです。そういうふうなのさばつたような考えじや駄目なんで、もつと真剣に、地方財政は困つておる、どうしたら両者が歩み寄れるか、そういうことを率直に考えて貰いたい。我々はあなたより素人じやない。もつと謙遜に本当にこの数字を言つて貰いたいのであつて、そうべらべら余計なことを言わんでもいいです。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 少し言葉の点で言い過ぎがあつたかとも思うのでありまするが、私の話しましたのは、六三制が十五億程度でいいとか何とかいうような意味のことを申上げたのではなくして、二十四年度の決算見込を基礎として推計することが間違いではないかと、こういう御質問であつたと思いましたので、二十四年度の決算見込を基礎としても、その後の二十四年度で地方財政が困難であるとすれば、その困難なところを修正するように爾後の計算をやつて行けばそれでいいのではなかろうかと、こういう説明をやる意図で言つたわけでございまするので、その一例として六三制についてはこうだということを申上げたわけであります。決して十五億で二十四年度六三制が十分であつたとか何とかいう意味のことを申上げたわけではなかつたのであります。その点は一つ誤解のないようにお願いしたいと思います。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 今のお話ならいいので、私が本当に伺いたいのは、三百七十一億を分析しますと、その二十四年度の百八十九億は実際どういうふうな数字からこれが出て来たか、そういうふうなことを資料か何かでよく説明して頂くと、その適否が我々はよくわかるのです。二十四年度は殊に歳出面なんか二行だけで分析のしようがないのですよ、決算の数字だけですからね。ですからどうしたらば大蔵省はそこに百八十九億が出て、それから始まつて三百七十一億が出たか、この辺の考え方の相違といいますか、地方の財務局や何かを通して数字をとつて貰いたい。そういう数字のとり方から雑収入の点なんか非常な問題があつて両者の間隔があり過ぎる。而もだんだんつまつてはきたが、やはりそこに非常な差があつて、而も二十六年度においては百億の予備費ということも考えておられる。而も節約もこれは両者の意見が一致しておられる、而も一方に二十六年には地方の税も自然増収百八十億という問題は同意を与えておられる。こういう繰越が出ているならば自然増収なんかは当然むしろ減税をするというふうな大蔵省の考えがあつて然るべきものだと思うのだが、そうでなく自然増収の方は大いにとれ、而もこの方は節約をしろ、而も予備費は百億も上げておられる。而も実際は理窟を抜きに地方の財政はそんなに余裕がない、ここに数字は出るけれども、あなたがどこを御覧になつても多少の余裕財源や繰越財源はあるかも知れないが、何百億というものはどこの金庫にもないと思う。その点を大蔵省はもつと地方の財政を分析して歩み寄るように事務当局として努力をしてもらいたい。それでないとこの差がだんだん大きくなつて、誠に大蔵省と地方財政委員会の数字が違つて来ることは、我々これを審議する上にもこの上ない不便を来たすので、その故に皆さんに来て頂いてやるのですが、この百八十九億から始まつて三百七十一億の大蔵省独特の算出をなさつた基礎の数字は御説明願えませんか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 百八十九億につきましては、その内容の如何ということにつきまして遺憾ながらまだ的確な資料を持合しておりませんので、御説明が十分できないのでありますが、その中には先ほど申上げましたように事業の繰越に伴うた歳入もありまするし、それから純然たる純剰余金もあるだろうと考えられます。併しそれは純然たる純剰余金にしましてもすべての団体が余つているのではなくして、或る団体は余つているし或る団体は足らない、こういうような状況になつているだろうと思いますし、この歳入超過が百八十九億あるからといつて地方財政が十分であつたということは考えられないと思うのであります。そういう意味におきまして、大蔵省の推計におきましては、大体前年度からの繰越ぐらいのものは翌年度の歳入超過として一応見込んでおかなければ妥当でなかろう。若し別の考え方をするならば、例えば二十六年度において三百八十億の歳入超過になるならば今お考えの減税をしてもいいじやないか、或いは平衡交付金も減してもいいじやないか、こういう議論が出るかも知れませんけれども、それは妥当ではなかろう。何故ならば前年度から三百八十九億の繰越金があるから、やはりその程度のものは翌年度に繰越すものとして考えておつた方が妥当であろうということで、三百八十九億は一応考え方としては或る程度別枠として考えているわけであります。ただこの中にも純然たる純剰余金も幾分あるということも推定せられますので、それだけは地方団体としてはこれを除いたものから考えると幾分そこの財源というものは別に考えてもいいはずだ。ただ併し平衡交付金の算定としては、それについては織込んではいない、こういうことになつているわけです。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 三百七十一億ですね、二十六年度のこの内訳は、今の純増が幾らとか、繰越が幾らとか、大雑把でいいのですからそういう内訳を御説明下さい。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) これは残念ながらそういう推定を今ちよつと下しかねるわけであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 どうもそれでただその二十四年度から始つてだんだん超過をしてここに三百七十一億が出た、それでその内訳を我々が考えると、果してこの三百七十一億が妥当であるかないかということが論議できますけれども、ただこのバランス・シートだけで三百七十一億が出たからこれがいいのだというふうには我々は言えない。どうしてもあなたの方で御説明するのは、この内訳はどういうふうに百八十一億をとつたか、そういう大蔵省の繰越金に対する考え方、その内容を伺えば大体こつちも推定できますが、ただそういうものだけで歳入歳出のやりくりだけの結果から三百七十一億出たのだということであると、どうも三百七十一億はこれは大蔵省の数字である、が、どうも内容が疑問になつて来るので、どうしても我々が納得するには内訳はどうしてこれが積上げて三百七十一億が出たか、その内容を承わらないと、こういうふうに足算、引算をしてこれだけ出たのだというだけじやどうも納得がいかない。その点資料なり何かによつて御説明願えないものでしようか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 目下のところ、そういう検討をしたいと思つておりますが、まだでき上つておりませんので御説明ができかねますが、一応先ほどから申上げておりまするように、地方財政の推計としては繰越金を一応或る程度別枠として考えておりますので、それを一応除外してこの際としてはお考え頂きたいというように考えるわけであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 そうしますと三百七十一億を除外して考えますと、そうすると歳出も大分違つて来ますが、どうも我々がそういうことを内訳を知りたいというのは、失礼な話だけれども、平衡交付金や、その他きまつたものを数字に上げておいた結果を逆算されたようなふうにも見れる節があるので、是非その誤解を解くためにも内訳を承知したいのですが、そうでないと、いろいろ歳出面に上つておる数字を見ると、何かつぎ足したようなふうにもとれるのです。例えば三十五年度徴税費二十四億、こういうふうなこともまさか、大蔵省というものが一万数千の自治体の徴税費を二十四億とは大蔵省自体の徴税費がいくらかかつているかということをお考え下されば、かような過少な数字は恐らく上つて来ないのではないかと私は思うのですが、そういう点がありますので、どうも結果的に穴を埋める、こういうふうな点を考えられるような疑問もあるのですが、これを見ると大蔵省の徴税費というものは相当なものであると私は承わつておりますが、一万数千、小さいものではあるにしても一万数千、とにかく独立した団体の徴税費が二十四億である、こういうふうなことでは少し納得がいかない。而も成績が惡いならば多少の金をかけてもとらなければならない。殊に市町村は田舎ですから相当距離もある、交通機関というものがない。であるから大した交通費ではないけれども数が多いから相当な徴税費もかかると思うのですが、大蔵省の数字を見ると二十四億、こういうふうに出ておりますが、どうもこれは本当に二十四億とお考えになつたのではなく、積上げてお考えになつたのではなく、逆算的になさつたのではないか。かようにもとれますので、できるだけ内訳の数字を承れば非常に明瞭になつて来ると思うのでありますが、こういうふうな点でもう少し何か資料を、この数字は第十国会でも知つておりますから、これの内訳その他の何か資料があつて御説明願えるといいのですが、これは第十国会から御説明を受けて予算でもやりましたし、これはどうにもならない。できるなら内訳の説明を伺えると、これはこの数字で地財委でやつても非常によく行き渡るのです。それで問題の雑収入であるとか、繰越金の内訳を伺いたい。それが焦点なんだから。ですからその内訳の説明が出ないとなるとどうも明瞭性を欠いて来るのです。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 徴税費二十四億は二十四年度と二十五年度を比較した場合に或る程度は増加するであろう、こういう推定になつております。地方の徴税費は御承知のようにこれは決して個々的に積上げたものではございません。ただ国の場合におきましては、大体税収入額の二・五%ぐらいに徴税費がなつておるのであります。地方団体につきましては二・三%くらいのところもありますけれども、七%になつておるのもありますし一三%にもなつておるのもあつたわけであります。こういつたものが二十五年度における税制改革によつてどの程度になるかという問題があつたわけでありますが、これは従来の府県から市町村への税関係の交付金がありましたので、これが今度の税制改革でなくなつて、府県はその交付金で自分の方の徴税費は賄えると、そうしますと市町村だけが徴税費の増額を来たすであろうと。こういう考えをいたしますと、従来の税収入に対しまして今度の新しく改正になりました、つまり増税になりました税収入の五%程度のものを徴税費として見込むならば、大体二十四億程度に増加すればいいという考え方が出て来たわけであります。従来の率で申しますと、大体二十億程度が徴税費ではなかつただろうかということが市町村に関する限り推定せられましたので、大体倍以上になりまするのでこの程度で一応賄えるのではなかろうかと、こういう推定になつておるわけであります。その他個々につきましてはいろいろ算定の根拠は勿論ございまするので後ほど又御要望によりましては差上げたいと考えるわけであります。

高橋進太郎自由党

○委員長(高橋進太郎君) ちよつと私から、先ほど白石主計宮から、歳入超過の三百七十一億というものは要するに計算上こういう数字が出たので、従つて大体一方において歳入超過に三百八十九億というようなのを見ておるから、従つてそれとそれとの見合いで、今言う一種の通り抜け勘定と見て議論をしてもいいのじやないかと、こういうふうにとつていいわけですか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) そう言い切れるかどうかは少し問題はありますけれども、一応ここの議論として歳入超過が非常に問題になりますので、一応そういう意味でそこを通り抜け勘定とお考えになつた方が妥当ではないか。ただ地方団体としましては、いわゆる平衡交付金を配分する場合に、歳入の方が歳出よりも多いために、歳入超過しておつて平衡交付金は行かないという団体があるわけでありますので、そういつた歳入超過の金額との見合いにおいて或いはこの数字が分析して検討せられなければならないという問題が随分出て来るかとも思うのでありまするが、そういつた今まで入らないとすれば、一応この三百七十一億は通り抜けで考えておいた方が無難ではなかろうかと、詳細な資料がありますればそのうちに自分はこれだけは非常に重要だということが主張できますけれども遺憾ながらそういう資料がありませんので、そういつた主張が困難かと考えると、こういう事情であります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 ちよつと関連して、さつきの御説明の中に市町村、府県の割合六百億対二十億で非常に均衡を失しているという話でありましたが、その割合ははつきりせられたのでありますか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) これはそこの十ページに考えられておりまするように、二十四年度と二十五年度の先ず一般財源に当ると考えられるものを比較したわけであります。御承知のように、国庫補助金とか地方債とか雑収入ふいろいろの財源が地方団体の財源に当るわけでありまするが、こういつたものはいわば特定財源と考えられておりまするので、その他の一般的に使われる地方配付税と地方税収入というものの一般財源だけを比較して見ると、二十五年度と二十四年度ではこのような増減を考えて見ると、その場合に二十四年度におきまして補助金となつておりましたもので二十五年度におきましては廃止せられたものがあるのであります。昭和二十五年度におきましては配付税の中でその財源が考えられましたから、その廃止補助金の分を二十五年度の方へ加算いたしまして、そうして一般財源が二千三百五十六億であつた、これが二十五年度におきましては二千九百九十三億になる、こういう数字になつておるわけであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 府県市町村のバランスの問題は、御承知の通りシヤウプの勧告があつて、市町村にウエイトを相当置いて弱体なる地方財政を救つてやろうという考えであつたことは大蔵省もよく御承知でしようが、本年の大蔵大臣の非公式の御意見を承わると、今までのお話にも府県は非常に困つておる、市町村はさようでないというお話であつたが、それはどうも数学的には大蔵省で的確に持つておられるのかどうか、あるならばその数字に基いてそのお話を裏付けして頂きたいと思うのですが、その数字はありますか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 数字で実際上、地方市町村が余裕があるのかどうかと、これを実態についてこれこれだということは、これは非常に困難な問題ではないかと思うのであります。といいますことは、余裕があるということは非常にこれは見方の相違でありまして、例えば現在市町村の行政が、二十四年度程度でよかつたというようなこと、これは少し言葉が過ぎるかと思うのでありまするが、二十四年度程度でよかつたというならば殖えただけは余裕があると、こういえるのでありますが、併し現状においても非常に市町村の道路は荒廃しているし学校もよくないと、こういうようなことを一般にやるということになればなお足らんということは言えるわけでありまするので、これをどの程度を地方財政の規模として適当と見るかということは、これは一つの政策の問題ではなかろうかと思うのであります。ただここに現われておりますところの数字は、そういつた行政の実態に触れた問題ではなくして、二十四年度と二十五年度との一般財源の増減というものを考えてみると、市村町に対しては六百億も殖やして府県に対しては僅かに四、五十億しか殖やさなかつたと、これは地方財政を全体として考えた場合には果して適当であつたかどうかということは、先ず常識的に考えて如何なものであろうか。ということは、二十四年度と二十五年度を比較いたしますと、財政需要の方では、先ほども申したように府県の方に相当殖えたと考えられる。公共事業費とか一般補助金とかそういつたものの増加に対応するような行政をやるとすれば、府県の一般財源は相当殖やさなければならない。それにもかかわらず、一定の枠の中の金の配付が市町村の方に六百億も多く行つて、府県には四十億程度しか行かなかつたというのは、どうも実態を考えてみると妥当ではなかろうと、こういうような推定をしておるわけであります。それでは市町村がそれほど余裕があるかと、こういう問題になりますれば、これは又別個の問題でありまして、なお市町村についても現在の財源でも不十分であると、こういうような議論も当然出て来る可能性はあると思うのであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 今の配付の仕方のバランスが取れてないというお話ですが、これは我々も地方財政委員会の説明を聞いておるわけですが、例えば平衡交付金の問題を考えても、これは財政需要、ああいうふうな必要な金と財源とを睨み合せて、その足らない分を配分しておつてやつておるわけだから、そうでたらめな数字を、少数の人員を擁した地方財政でそうでたらめをやつておるとは我々も考えておらないのですが、今のお話だと、やるべからざる金を市町村の方にやつておつて、どうもやることの極めて必要である府県の方にはやらなかつたというように今の御説明だと取れるのですが、その根拠は一体どこにあるのか。あなたの方でそういう議論をなさるその数字は、大まかでもいいから我々に示して頂きたい。それじやないと、ただ今の政策であるとか何とかいうことなら問題じやない、要するに事務官に伺うまでもないのですから。数字上大ざつぱな数字でもいいから、このように赤字があつたと、こういうように足りないのにこれをやらんで、必要ではないような所にうんとやつておるという、その数字を伺いたい。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 地方財政委員会によつて行われておりまするところの平衡交付金の配分は、御承知のように平衡交付金に基いて單位費用その他の詳細なる積算の下に行われておるわけであります。ただその場合に府県の総額を幾らにするか、市町村の総額を幾らにするかということを先ず最初におきめになつて、その総額がきまつた上で、これを各団体間に分ける場合に、單位費用その他の詳細な方式を用いられておりますので、府県と市町村間の配付額を如何にするかという点に問題があるのではないかと、かように考えられるわけであります。それが幾らが適当であるかということはいろいろ問題はあると思うのでありまするが、二十五年度において行われましたその配付の結果を見ますというと、御承知のような数字になつておるわけであります。そこでその数字の結論を見てみると、どうも六百億と四、五十億では余りにも府県のほうに薄かつたのではなかろうかと、こういう推定をいわば常識的に下しておるわけであります。それでは幾らが適当であるかということになりますと、これは府県と市町村の財政の需要をやはり詳細に検討しなければなりませんので、なかなか軽卒には数字が出せないのではないかということを考えるわけであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 その点は大蔵省のほうにお伺いしたいのですが、例えば平衡交付金の総額の決定というのが大蔵省がやつて最後にきめられる、それまでには地方からもらつたところの数字を財政委員会が集計して大体のめどを付けて大蔵省に出すのだが、これを決定なさるのは大蔵省がなさるのであつて、府県並びに市町村のこの数字を勘案されて決定されるのですが、そういう財政委員会が出す資料に基いてあなたのほうがきめられるのだが、そうするとそれは誤つておつたと言われるが、その数字をひつくり返して配付されるわけはないのであつて、飽くまでも同じ資料に基いて大蔵省も地方財委もやつておるのですから、どうも今のお考えでは果してその数字に基いて本当にやつておられるのか、その大蔵省の考え方、総額を決定したのは大蔵省ですから、決定された後に大蔵省の考えと全然違つたような配分もできるわけもないのであつて、ウエイトを見てもどのくらい府県は必要であるか、どのくらい市町村は必要であるか、総額をずつと積み上げて申告しておるのですから、そういうような御意見はどうも納得が行かないのです。数字を出して頂かないと……。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 平衡交付金の総額の決定につきまして、それをどういう積算をしたかということにつきましては、議会におきまして、内閣と地方財政委員会とのそれぞれの数字を挙げまして、そして御審議願つた通りでありまして、ああいつた積算におきまして、総額においては千百億あれば大体地方財政は維持できると、こういう算定をしたわけであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 そう言われるけれども、地方財政委員会の数字はそうではないのです。地方財政委員会は百億切つて下さいと言つたわけではない。全額必要であるが、否応なしに切つたのは大蔵省であつて、切つて下さいと言うたのではなく、あなたのほうがむりやりに切つたから今日我々が小委員会を設けているのであつて、同じ数字を用いてなされたのだから、結果的に配分のほうが誤つておつたということで、地方財政委員会の全責任のように言われる。その資料を以てあなたのほうはやられるのだから、この辺がどうも納得が行かない。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 総額の決定につきましては、地方財政委員会から出された数字と、内閣が決定した数字と、どこにどういう相違があつたかということにつきまして、予算のときに御審議願つたような経緯によつて決定したのであります。従いまして地方財政委員会が出された数字と内閣の数字がそれぞれどういうふうに違うか、あの数字によつて明らかであると思うのであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 明らかであることは、間違つておることが明らかだつたのです。我々はあなたがたが切つたのは誠に不当であるという結論を予算委員会に出したので、我々は削つたのは不当であるという結論を出した。決してあなたがたが削つたのは妥当であると言つたのではなく、我々は今日も反対しておるのです。であるからそこに今日問題があるのであつて、我々は反対なんです。あれは不当である、我々は全く双手を挙げて賛成したのではないのです。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) それに御賛成願つたというようなことを言つておるのじやなくて、数字の点はあそこに挙げたような数字があつたのです。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 削つたのは不当だつた。大蔵省の決定した総額は地方財政全般については不当であるという結論を我々は持つておるのであります。あなたがたが勝手に削つたのであつて、我々は不当である。その削つた金をちやんと出せば、配分ももう少し監督もできたかも知れんけれども、必要な金を削つておいて、あれこれ言つても、我々は今日でも不当だと思つております。

安井謙自由党

○安井謙君 西郷委員の御質問に関連して二つばかり御尋ねしたいのですが、結局繰越金が三百七十億出ておる。この繰越金の性質がこういう公共団体の財政収支であるから、当然これはこういつた程度のものは出る、一種のいわゆる繰越金であつて剰余金でないという考え方になるのか。飽くまでもこれは剰余金であるという考え方をなされるのかということを一つお伺いしたいのです。それに関連しまして、二十五年度の当初推計ではこれは四百九十五億という繰越の見込がある。これに対して非常に足りないということでいろいろな手当をしたあげくが繰越金が三百七十億になつた。百億減つておるわけです。そこにすでにこの二十五年度に対する手当が十分なものじやなかつたということが言えると思うのであります。その点についての御見解を一つ伺いたいのと、それからもう一つ続いてお願いしておきますと、西郷委員の先ほどからの御質問に関連して、平衡交付金その他の都道府県と市町村の内部のやり方が地財委においてまずいのであろうという結論が一つあるのです。その点について例えば二十四年度の税収の側から分析して見ると、都道府県の場合には二十四年度と二十六年度と比べて百二十億程度の増収にしかなつていない。それに比べて市町村のほうは五百六十億からの増収になつておる。それから国庫支出のほうで見ても、二十億ぐらいの、都道府県では増収でしかない。ところが市町村では百五十億からの増収になつておる。従つてあと平衡交付金で操作し得る余地というものがどうなるかというと、平衡交付金では三百五十億からの増額を府県のほうへ認めておる。そうして現在平衡交付金を三百数十億しか市町村に与えていない。こういうことになると、基本的に税制自体が、今の制度自体から都道府県に非常に不利な財政収入になつておる。これを今平衡交付金だけでやりくりしろと言つて見ても、総額の足りる足らんはこれは勿論足りないと我々思うのだが、やりくりのでき得る限度のものじやなかろうと考えられる。従つてこれは税制或いは基本的な収入組織の問題になつておるので、何と言つても二十六年度の問題を解決する手段になり得ない、そういうことからどうしても起債なり平衡交付金などで更に都道府県を中心に見た操作を大蔵省に是非お願いしたい、こう考える。この二つの点について……。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 第一の繰越金の問題でありますが、先ほどから申上げておりまするように、三百七十一億という二十六年度の繰越金の歳入が第一あるかどうか、現実にあるということはこれは問題だと申上げておるわけです。なぜならばそれは二十五年度において歳入が予定通り確保され、且つ歳出がこちらで計画した通りにとどまるならば、これだけのものがあるだろうけれども、現実には地方自治団体でありまするから、財源に余裕があればいろいろなことをおやりになるだろうから、現実にはそういつたものは恐らく出ないだろう、これが第一点でありますが、ただ中央が一応地方財政の標準的な歳入歳出というものを計画して見ればこういつたものになるのだと、こういうことが三百七十一億の繰越金を一応計上したもとでありまして、従つて現実とは相違するかもわかりません。第二の問題といたしまして、三百七十一億の内訳如何でありまするが、これは事業繰越として歳出に伴つたものの繰越もあるでありましようし、中にも純然たる純剰余金もあることは違いないと思います。但しその数字がどのようになるかということは遺憾ながら昭和二十四年以来の内容の分析ができておりませんので、今その内容について申上げることはできないわけであります。  それから第二の平衡交付金の配分の関係でありまするが、先ほどの御質問のように税収入が都道府県は殆んど殖えずに、ここの財政委員会が出された資料によりますと、逆に減つておるのであります。そうして市町村のほうが五、六百億をも税収入が殖えておるということになつておるのでありますが、これは改正の地方税法によつた場合にこういうことになるという地方財政委員会の数字であります。従いましてこういつたことになるとすれば、その前提の下におきまして、一応地方の府県と市町村との財政需要との関連において、平衡交付金の配分は今少しく府県に有利になさるべきではなかつたりうかと、こういうことを申上げておるわけであります。何故ならば市町村が配付税が二十四年度におきまして三百三十三億であつたのが三百七十六億と殖えておるのであります。若し税収入が非常に市町村にこんなに厚くなつておるのが実情とするならば、少しくその配付税のほうは市町村のほうを前年よりも減らしてもいいのじやないかということは言えるのじやないかと、そういうことを意見として申上げておるわけであります。

安井謙自由党

○安井謙君 配付税……。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 配付税が大体平衡交付金と同じような性質のものでありまするので、二十四年度の配付税の三百二十三億と二十五年度の平衡交付金の三百七十六億を比較した場合に、その税収入でも殖え、それから平衡交付金のほうでもやはり殖えておるという市町村がこれだけ殖やす必要が果して市町村にあつたのかどうかという点が財政需要との関連においてもう少し研究の余地があるのではなかろうかと思います。

安井謙自由党

○安井謙君 今の税金の平衡交付金の関係ですがね、これが総額にしたつて一千百億しかないものを今分けて七百数十億と、三百数十億に大体分ける、これは相当大きな操作を加えるということは実際上無理であろうと思うのですが、府県というものの性質がどうしても国家の委任事務とか、或いは委託事務というものをやる性質上、国庫の支出金に仰がなければならないという面が非常に強いということは言えると思いますけれども、財政規模そのものは市町村の収入はそれぞれ相当独自でやれるような計画を立てておる。そうして従つて平衡交付金もそうむやみな増し方にはなつていない。殆んど殖えていないのです。この操作でやり得る部分というものは非常に少い。一方府県としては国の委任事務その他があつて非常に増加しておるというような現状から、当然これは平衡交付金の増額、或いは起債の増額へ話を持つて行かなければ現実の解決はできないと思うのですがね。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 総額において平衡交付金が妥当であるかどうかという点につきましてはいろいろと問題になつておりまするので、それはその点として御審議を願いたいと思うのでありまするが、若し今内閣が考えておりまするように千二百億で一応妥当であると考えた場合に、なぜ然らば現実にこういうように困つておるかという問題につきましては、その点は府県のほうが平衡交付金の配分額が少なかつたからそれで困つておると、こういう原因があるのではなかろうかということを申上げておるわけであります。

安井謙自由党

○安井謙君 財政規模に比較して二対一の割合なんですが、これが必らずしも非常に不合理であるとは言えないと思うのですね、市町村と都道府県の財政規模というものを比べて平衡交付金は少くとも二対一の割合で府県には行つておるのですから、だから非常に大きなそこに百億とか二百億の余裕があるというような推定は数字上はちよつとつけられないと思うのです。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) ただ二十四年度と二十五年度と比較いたしますと、行政事務の再配分は行われておりませんので、従来通りの行政事務を二十四年も二十五年も府県市町村がやつておるわけであります。そうして而も財政需要は府県のほうに相当殖えたと考えられる要素が非常に多いのであります。こういつた現実について成るほど二十四年度の市町村は困つておつたのに違いないから、それを殖やすことについて別に異議を申すわけじやないのでありますが、六百億も殖やす必要があつたのか、そうして五十億程度府県に殖やすに過ぎなかつたということは果してそれで妥当であつたであろうかどうかという点を問題にしておるわけであります。

安井謙自由党

○安井謙君 六百億円殖えるということは大部分税の関係なんですか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 税と平衡交付金と両方が一般の財源になるわけでありますので、その両方を合計して比較して見るとこのようになる。つまり税で非常に市町村は殖えたから従つて平衡交付金はそれほど殖やす必要がなかつた、こういう結論も出て来るのじやないか。

安井謙自由党

○安井謙君 平衡交付金は殖えていないのです。七十億しか殖えていない。二十四年度と二十五年度と比べても……。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 若し極端なことを申上げますならば、税収入で五百億も殖えたならば平衡交付金は前年度よりも百億減つてもいいじやないか、こういうようなことが極端な議論としては言えるわけなんですね。三百三十三億二十四年度に配付税が行つておつた。だからその数字については問題がありますけれども、若し極端なことを言うならば、税収入で四、五百億も殖えたから平衡交付金は二百億程度でよかつたのだ、こんなことも言えるのではなかろうか。その数字がいいということを申上げているのではないので、一つの例として申しでいるのに過ぎない。だからそういう点の検討の余地はあるだろう。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 今の大蔵省の御研究について……。収入だと言われるが、年々歳々いろいろな、文化国家というので六三制も出た何も出たというので歳出がどんどん殖えざるを得ない現状であるということを頭においての議論ですか。而も府県、市町村というものは府県は四十六、市町村というものは一万数千ありますよ。而も独立ですよ、今までお世話になつておつたが、今度はつまらん村でも独立してやるのですから、非常に今度はお世話にならないから金がかかる。やる仕事が殖えたから支出面も前と比べて減つたのか殖えたのかということを頭に置いての議論なんですか。ただ歳入が殖えたから多いじやないか、歳出も考えないで議論するなら問題じやない。ナンセンスだ。あなたのほうはそれを議論される前に歳出はどうだというようなことを考えて議論をしておられるのですか、どうですか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 先ほどから再三申上げておりますように、二十四年度と三十五年度を比較いたしますと、市町村よりもむしろ府県のほうが支出は増加したのではないかということが考えられるのであります。なぜならば公共事業費が三百億、一般補助金が百六十億殖えておるから、これに伴うところの歳出の負担というものが地方に被つて来るわけであります。而もこういつたものは府県のほうは市町村よりも多かつたのであります。こういつた意味におきまして二十四年度と二十五年度の歳出の増加はむしろ市町村より府県のほうが多かつたという推定をせられる原因が多々ある。これも必ずしも的確であるとは主張できないのでありますが、一応私どもの推算によりますと、二十四年度におきまする歳出は都道府県が二千百十八億、市町村が千六百六十三億であつたと考えられますが、これを基礎に置いて二十五年度を検討してみますと、都道府県は二十四年度における二千百十八億が二千五百八十八億程度になり、市町村は二十四年度は千六百六十三億が二千三十七億程度になるだろう。これに対して歳入のほうは都道府県においては大体二千五百億円程度となるから八十億程度赤になり、市町村のほうは二千四百九十億になりますから、四百億以上相当財源が歳出の増加したと考えられる以上に増加せられておると考えられる。従つて市町村の分を府県のほうに廻わせば地方財政全体としては一応の行政が維持できるのではないかと、こういう結論が下されそうであることを申上げておるわけであります。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 今の御意見でありますと、さつき安井委員からも言われましたが、この平衡交付金、起債は別にして、一般財源、根本財源は税収入に従つておるのですが、この税収入は御承知の通りシヤウプの勧告に基いて根本的な改革をした。而も第七国会に出したが不当であるので我々否決したのです。而もそれを押したほうは誰かというと大蔵大臣である。大蔵大臣並びに政府です。而もそれを、妥当でないという徴税を押し切つたのは我々でなく政府なんです。吉田内閣なんです。だから根本の問題になると地方の徴税の体系の問題なり現状の問題になるのであります。これは我々の責任ではなく、飽くまでも特に大蔵省並びに吉田内閣の責任なんです。かような結果になるということを我々は言つたんです。而もそれを押し切つたのは、第七国会で否決したのを第八国会に又提出して通した、それは現内閣がやつたんです。お先棒を担いだのは大蔵大臣なんです。その結果は市町村は割合によくなつたが、税目は独立税でありますから、府県はそのために非常に、非常にというとどうか知らんが、前よりは困難を来して来るというようなことも初めからわかつていた。問題はそれにあるのですが、それを今論議したのでは緊急対策になりませんから、税制の問題をこれからかれこれ言つているんじやないのです。それを言つても始まらないのです。政府がやつたことですから。そういうあなたの御議論は税収入、本来の税収入になると地方税ですが、これはこの政府が押し切つてやつたんです。我々は何回もシヤウプにも反対意見を言つた。大蔵大臣にはもとより。而もそれを押し切つたのは今あなた方の頭におられる吉田内閣であります。それを言うても、今税制を根本的に改革する委員会でない。又緊急対策に間に合いませんから、今の地方税制度はそのままにして、而して議論をしなければこれは収拾できんのですから、それはそれとして言つておるのであつて、あなたがそれを言われると税収の問題になる。それから税目の問題になる。それはシヤウプの勧告に基いて吉田内閣は強行したんですから、これはそこに持つて来るのです。そうなるとそれをいじつているとどうにも間に合わないから、それはそれとして、その打開策を今考えているので、さつき安井さんも言われたが、税体系の問題をやつていても始まらん、間に合わんのです。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 少し何か話が筋違いになつているのじやないかという気がしますが、私の申上げておりまする趣旨は、地方税の税制がどうだということを言つておるのでなしに、いいか惡いかということを言つておるのでなしに、地方税制の結果はこういうような税収入が府県と市町村に与えられることになるから、それを補うものは平衡交付金でありますから、その平衡交付金を財政需要に合致するように配分すれば、地方財政は妥当な行政が維持できるんだ。だから税制がいいとか惡いとかということを申上げておるのでなしに、その現実にマツチするように平衡交付金で調整するのが本来の平衡交付金の任務でありますから、それでその配分がどうであろうかと、こういうことを問題にしておるわけなんです。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 その配分も大蔵省がそう言われるようにでたらめの、あなたのほうの意見を是認すると、地方財政委員長も馬鹿者であつて、最も非妥当性の適当ならざる配分をしたということになるが、そういう点もあるかもしれませんが、前提としてやはり平衡交付金法に基いてやつておるのでありますから、やらんでもいいようなところにうんとやつたことは、国会も監視しておりますからないだろう。ただ水掛論みたいな論議で、もう少しやつたらいいだろうということを言われるかもしれませんが、根本的に議論の根本をなすような、非常に誤つた配分をしてはいないじやないか。そこに多少の議論があります。配分に……、であるけれどもそれはただポケツト・マネーを国が無心するやつにばら撒くのでなく、法律に基いてやつておるだけだし、起債にしてもその数字に基いてやつておるのだから、殊に地方行政委員会においては、それはどういうような配分をしたかということを常に言つております。だから大蔵省がただ開けつ放しにし、配分の仕方は根本的に誤つておるんだぞ、やらんでもいいようなところに多くやつて、困つておるところにやらなかつたから、こういう結果になつたとは言い切れないので、それですから議論だけではいけないから、その数字を出して説明して下さい。数字を……。

高橋進太郎自由党

○委員長(高橋進太郎君) 白石主計官あれですか、それに関連して先ほど西郷委員からも言われておる通り、大蔵省が平衡交付金を算定せられた場合の基礎は一体どうなつておるのですか。要するに都道府県とそれから市町村の割合は。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 都道府県をどう見ておつたか、その資料が出なくちやわからん。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 平衡交付金の総額の算定のときには府県、市町村を一本にしまして、地方財政全体としてこうだというのが地方財政委員会から出て参りましたので、それを主体として議論を進めたわけであります。従つてその場合に府県がどうである、市町村がどうであるという議論は出て来ておりません。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 そんな馬鹿なことはない。だから駄目なんだ。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 先ほどから白石さんにお伺いして、大蔵省が出した問題点というのを考えて見ますと、結論としては千百億円という平衡交付金で財政収入から睨み合せて行けば平衡交付金は間に合うのだと、ただそれを府県、市町村の配分の仕方を操作すれば大体行くんじやないかと、こういう結論になるようでありまして、而もその前提となるものは、税収が増になつておる部分の比較だけが多い。支出のほうでは地方公務員の給与が国家公務員より多過ぎるようだからこれを何とかしなくちやならん。それから警察関係において、何か余計な支出をしておるようだからこれを何とかしなくちやならんと、こういうような二つの例だけ挙がつておつて、結論は平衡交付金の適正な配分に待つと、検討を要すると、こうなつております。そうして結局は今度は一千百億という平衡交付金の妥当性という問題から言うと、結局事業の簡素化とか経費の効率的な使用、そういうようなことによつてもつと圧縮すれば、地方財政規模を圧縮すればいいんだと、こういうふうな意見のようなんです。それで私考えますか、二対一で配分しておつたものを三対一にする或いは二・五対のなんぼですか〇・五にするとがいうことは、これは程度、限度の問題であつて、それでもう賄い切れない。平衡交付金の制度そのものが要求している標準財政需要を市町村関係において切られれば、もう平衡交付金を今より切られれば、市村町のほうが切り下げられる、実際地方自治をやつて行けないというだけに切下げられて、都道府県にその金が行くと、こういうような結果にもなるのじやないかと思うのです。極論するというと。そこで私お伺いしたいのですが、先ず結論として本年千百億でもういいのかどうか。いいというならば、この一番後についているような資料ではちつとも結論的な数字がわからないので、少くともいいという根拠を示すような地方財政を都道府県或いは市町村別々に大蔵省として捕捉した計数を出してもらいたい。そうでなければただ單に西郷さんが言うように水掛論であつて、特に私は紙切れのこういうものを一枚もらつただけで大蔵省是、地財委非という結論などは到底出せない。少くとも地財委がいろいろの積算の資料とするものを出しているのですから、それと同様に大蔵省のほうも主張があるならばそれだけの計数を出して、客観的な計数において論議して、我々に判断させるというふうな積極的な御好意があつて然るべきじやないかと思う。さつきからの話だけではどうも水掛論で、程度の問題だけである。そこで私そういう資料をお願いしたいし、特にその場合には千百億というのは都道府県、市町村にどういうふうに配分すればいいと大蔵省は考えておるか、その計数を出してもらいたい。ただ検討を要するというくらいにこの地財委の上におつて客観的な批判をし、裁判官みたいなことを言わないで、あなたのほうも計数を出してもらいたい。その上で我々は適正な判断を下す。こういうふうにやりたいと思いますが、如何でございますか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 地方財政の実態に関することにつきましては、折角地方財政委員会と協力いたしましてでき得る限りの資料を目下集めておりまするので、その集計が近日中にはできると思いますから、それができましたらできるだけ速かに提出いたしたいと考えております。それから平衡交付金の配分をどうするかはやはり地方財政委員会の権限に属することでありまするので、これは地方財政委員会として一つよく御検討願いたいということを考えているわけであります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 それは権限に属することはわかるので、大蔵省がそんなに地財委の権限に属するものを御承知であるならば、余り言い過ぎや変な資料を出されなければいいと思うのです。あなたたちのほうで地財委を批判するのだから、それは実際に配分する権限があつて配分することは地財委にやらせてもいいのですが、あなたたちの意見というものを出す責任はそれはあるのです。そんな不適当なことを言われては困るのですよ。これは是非とも出して下さい。御返事を頂きたい。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 そのことで……。これは小笠原君一人の意見でなくて、私たちも重要だと思います。権限だとか理窟を言えば、シヤウプ勧告にまで遡れば市町村にうんと平衡交付金をやるほうがシヤウプ勧告の線に沿つていて、地財委は当然なことをやつているのだから、ただ問題は今になつてあつちがやり過ぎだこつちが足りないということになつているから、我々としては、小委員会としては計数的なものを御見解を承わりたいとこういうわけですから、出してもらいたい。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 私の第一の質問に答えて下さい。千百億でいいというのか、これでは間に合わないというのですか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 只今までのところ内閣としましては千百億で一応維持するということで進んでおつたわけでありますが、なお実態につきまして詳細承知していないところもありますので、折角その点につきまして目下実態を調査しておりまするから、その結果如何によりまして又どういうことになりますか、検討をすることになるだろうと考えます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そういう答弁はわかる、あなたはそういう答弁しかできない、できないはずなんで、そういう答弁はわかるが、事ここまで来て話をしている限りにおいては、中間的にあなたたち事務当事者として考えることにおいてこれは考え直す部分が出て来ているのか、出て来ておらんのか、本体もう計数をいじくつておる限りにおいてはそれぞれの判断もあるだろうからと思つて聞いているのです。そういうふうに紙に書いたようなことを言うなら何も聞く必要はない。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) いろいろ問題はありますが、例えば一番大きな問題は給与費だろうと思うのであります。これが大蔵省としましては千円ということで計算しておりますが、実際は千円以上、あの給与法規をそのまま当はめれば千円以上になるのであります。

相馬助治日本社会党

○相馬助治君 それはなるのですよ。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 計数はそう弾いているのじやないか、大蔵省でその計数は弾いているのですよ。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 目下その点集計しておりますので、まだ集計まででき上つておりませんから、でき上つた結果はどういう数字が出るか問題だと思いますが、ただその場合におきまして、先ほど申上げましたように国の公務員の場合には千円ベース引上げということでやつたわけでありますので、これも足るか足らないか私承知いたしませんが、若し千円ということで予算の追加が行なわれないということになりますれば、その場合には地方公務員について例えば千五百円かかり、二千円かかつたとしてもこの財源をどうするかは一つの政策の問題になることと考えます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 では簡單にお聞きいたしますが、国家公務員が実態調査の結果千四百五十円という給与ベースが引上げられたという結果が出ておるとすれば、地方公務員二千円或いは二千円を突破した場合において、その全部をカバーすることはこれはできないが、国家公務員なみにはカバーすると、こういうふうに論理的に話は行くと思います。その点はどうですか。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 私も個人としてはそういうふうに行くのではなかろうかと思いますが、それをどうするかはどうもこれは私どもの答弁する限りではなかろうかと考えられるわけであります。

高橋進太郎自由党

○委員長(高橋進太郎君) それに関連して白石主計官にお伺いしたいのですが、先ほどから市町村と府県との間の平衝交付金の配分についての議論があつたのですが、ただその点市町村は要するに一万数千からの独立した市町村になつて、総体論としては税収入というようなものが相当上つて来て、そうして平衝交付金において若干配分上演してもいいというような議論が出ている、言い換えれば税収入の多い町村、例えば川崎、そういうようなもの、そういうような個々の実態に入るとそれを調整するところのやはり平衡交付金というものが相当考えられなければならないと思うのですが、その点について調査といつたようなものが大蔵省として考慮されているかどうか、その点をお聞きしたいと思います。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) いわゆる歳入超過、基準財政収入が需要よりも増加する団体の存在でありますが、これは地方財政委員会から只今まで受取つた資料によりますると、二十五年度の実績におきましては約三十八億程度そういう団体があるという数字を承わつております。これは七割の割合でありますので、七割で換算いたしますと大体五十四億という数字が地方団体の言わば平衡交付金で調整できないところの財源があると、こういうことが予想されるわけであります。従いましてこの点につきましてはやはり平衡交付金の総額の決定上考慮すべき問題であろうと考えます。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 先程平衡交付金の配分が府県と町村の間におけるやり方に是正すべき点がある。そうすればすべてが解決されるようなお話の向きもありましたが、これを見ますと、要点は私はそこにあるのではないように思つているのですがね。収入から見ますと、地方財政委員会としては五千二百五十二億程度の収入がある。大蔵省は五千四百八十四億の収入がある。併しながらそこの中には繰越金の三百七十一億が入つている。仮に三百七十一億というものはまあゼロと見てもよろしいということになると、結局大蔵省の見た収入というものは五千百十三億になる。地方財政委員会のほうの収入は五千二百五十二億ですが、全部繰越金を見るとすれば地方財政委員会の収入のほうがむしろ百四十億ぐらい多くなつている、これによりますとですね。問題は支出のほうにあるのでして、結局五千百億程度の支出で間に合うと大蔵省は見ているのに、地方財政委員会においては五千八百二十三億必要だ、こう見ているのですから、そこに七百億程度の支出の増が両方において見解が異つているという点なんですね、そうしてどこに重点があるかと言えば、大蔵省から話がありましたように給与改訂の部分だと思うのです。即ち大蔵省は給与改訂によれば百七十二億でたくさんだというのに、地方財政委員会としては三百三十九億必要である、こういう見方ですから、そこの差が百六十七億程度のもう差が出て来ておるわけです。而も第二次の今後起るであろうという給与改訂によれば、百六十六億程度の需要が増になつて来る、ここに問題があると思うのです。そこで大蔵省としまして、この支出の見当というものはかくあるべきであるという考えから、五百九十億ということでなくして、現実に即応した見合う数字を出して、そうしてこの百六十七億程度の両者におけるところの違いというものを成る程度歩み寄るということが、やはり要点ではないかと思うのです。千百億を府県と町村に割当てるやつを惡いとかいいとかいうようなものは、私は根本的な問題ではない、勿論それはありましよう、併しそれが要点ではないと思います。その要点を突きますと、先ほどのようにあなたは一齊攻撃を受けますよ。人がやつているものをいけない、而もそれが要点ではない、ちよつとしたそれは窮屈な点と或いは余つた点もあるでしよう、併しそれはやはり要点ではない、やはり給与ベースの数字の見合いというものを両者において歩み寄るということが必要じやないかと思うのです。そこでお聞きしたいのは、この第二次の給与改訂を国が今度やるであろう、その際に新聞等によりますというと、国は平衡交付金等によつてそれは追加しないという新聞もあります。地方財政委員会の資料によりますと、第二次の給与改訂のためには百六十六億というものを要求しておる、こういうものに対しての措置は考えられるかどうかという点を一つお願いしたい。

白石正雄大蔵省主計局主計官

○説明員(白石正雄君) 問題が給与費の問題であるということにつきましては、御意見の通りだと思います。ただ歳入のほうにつきましては余り問題がないようにおつしやいましたのですが、これは起債とか、その他の点につきまして多く見積られておるというような点がありまするので、この点がやはり幾分関係して来るということは御承知願いたいと思います。それから第二次の百六十億という給与改訂費の見合いというような新聞記事が出ております。これは私も拝見いたしましたが、どこからああいうのが出たかにつきまして私承知しておりません。又私の知る限りにおきましては、そういうことはまだ何ら決定していない問題であると考えます。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 相当時間も経過しておりますから、午後がありますからこの程度にしたいと思いますが、併し大体大蔵省事務当局の御意向というものは、あとは数字が出ない限りは余り前進した意見をお聞きすることはできないと思いますから、日程を半日繰上げまして、午後には地財委のほうもお呼びして、それで両方一つ御一緒で、昨日、今日出て来た意見の食い違いについてお尋ねして、いわゆる所期の目的を達成する途を開くようにやつたらいいじやないかと考えるわけです。お諮り願いたいと思います。

高橋進太郎自由党

○委員長(高橋進太郎君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

高橋進太郎自由党

○委員長(高橋進太郎君) 速記を始めて下さい。  それではこれで散会いたします。    午後零時四十二分散会  出席者は左の通り。    委員長     高橋進太郎君    委員            安井  謙君           小笠原二三男君            相馬 助治君            西郷吉之助君            鈴木 直人君            石川 清一君   事務局側    常任委員会専門    員       福永與一郎君    常任委員会専門    員       武井 群嗣君   説明員    大蔵省主計局主    計官      白石 正雄君

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