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10回国会参議院1951/02/21

地方行政委員会 第16号

発言数
44
登壇者
8
会派数
4
開催日
1951/02/21

会議録

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。  今日は地方財政に関する件について御審議をお願いいたします。先般全国知事会議のほうから幹事の知事各位が十名ほど地方行政委員会に参られまして、地方財政平衡交付金増額に関する要望決議というものを提出されました。又、その際地方財政の実態調査を国会と地方財政委員会とそれから大蔵省と三者、同一の府県についてしてもらいたいという要望もありました。又災害復旧費の国庫負担額の増額に関する要望というものも出されました。なお、二月十六日付を以ちまして内閣総理大臣から、参議院議長宛に地方財政法第十三条第二項の規定により、左記各県の知事から、これは埼玉県ほか二十二県でありますが、別紙の通りそれぞれ意見書の提出があつたので、同条第三項の規定により内閣の意見を添えて提出するというので、書類を送付して参りました。で、それは各府県知事のほうから地方財政平衡交付金決定後、法令等に基いて県の義務的経費の負担が増加し、これが財政措置を何ら政府のほうで講じておつてくれないので、地方自治の自主性を根抵から破綻に導くことが明白である。それで政府は速かにこの財源措置を講じて地方財政の健全運営に意を用いられ、その義務を履行されたいというので、意見書が出ておるのであります。内閣はこれに対しまして次のような意見を添えて参議院議長に出しております。「国が地方団体に対し法令に基いて新たな事務を委任する場合においては、必要な財源措置を講じなければならないことは地方団体の意見の通りである。政府は先に昭和二十五年度補正予算の編成に当り、平衡交付金総額決定後の法令等に基く地方団体の義務的負担の増額について、地方財政委員会の提出した意見を参酌の上、地方財源所要額を算定し、これが財源措置として、地方財政平衡交付金の総額三十五億円を増額するほか、地方債の発行計画額の増額及び既定経費の節約により生ずる余裕財源並びに使用料、手数料等雑收入を以つて充当することとしたのである。地方財政が窮屈であることは地方団体の意見の通り、尤もではあるが、国民経済の現状においては、以上の措置で賄うのほかはないものと認められるので、国と地方団体とは今後共に力を合せてその行政の規模に再検討を加え、既定経費の節減に努めると共に、財政規模の圧縮を図るようにいたすべきものと考える次第である。」こういう内閣の意見を添えて提出をしております。これは今印刷に付しておりますので、その印刷ができ次第お手許に廻します。こういう問題につきまして、地方財政と委員会側の意見を聞いておきたいと思います。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) 私どもの意見は、前の臨時議会における補正予算に際して地方財政委員会として意見を提出した通りでありまして、その点政府と申しますか、大蔵省と見解を異にしておりまして、決して政府の三十五億円を以てしては今年度の財政措置をしたものとは認められないのであります。殊に昨年末の半カ月分の年末手当及び一月から三月までのべース・アツプの給与等、人件費に関する大幅の増加がありまして、昨年我々が出しました八十億円余の要求はほぼ事務的な人件費の経費でありますので、これも実は私ども人件費の策定については極めて内輪な見積りをいたしておるのでありまして、地方団体側の実情にはまだ相当及ばないのじやないかというように思つております。又そういう資料もまだ確実に……、お手許に差上げるほどのものは集つておりませんけれども、ぼつぼつ集つておるところによりましても、私どもの意見ですら足らないと思つておるのでありまして、従いまして政府側の言われるところと我々の算定の……、例えば地方公務員のベース・アツプのための算定の基礎自身にも食違いがあり、又使用料、手数料等の動的な財源を以てこれに代えられるという点においても、著しく我々と見解を異にしておるのでありまして、殊に使用料、手数料等臨時的な收入につきましては、或いは起債の不足分を補うという意味においては、或る程度現下の状況に鑑みまして納得せざるを得ないところがありますけれども、これを以て人件費等の不足分に充てるということは到底承服しがたいところであります。私どもといたしましては前に出しました意見書並びに今回の予算に付しました勧告案のものが最低限度であるというように考えておりまして、政府は決して十分な財政措置をしておるものとは認められがたい、こう考えるものであります。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) なお申し添えますが、地方財政法第十三条の規定は「地方公共団体」、中を略しまして、地方公共団体が、「法律又は政令に基いてあらたな事務を行う義務を負う場合においては、国はそのために要する財源について必要な措置を講じなければならない。」、それから二項は「前項の財源措置について不服のある地方公共団体は、内閣を経由して国会に意見書を提出することができる。」、この二項に基きまして二十三県から意見書を内閣に出した、それが廻つて来た、こういうわけであります。三項は「内閣は、前項の意見書を受け取つたときは、その意見を添えで、遅滞なく、これを国会に提出しなければならない。」、こういう次第であります。なおお尋ねいたしますが、知事の代表が見えたときに実態調査を要求せられたのでありますが、そのときにいろいろ参考資料を持つて見えました。例えば群馬県からは二十六年度の收入、支出の見積書を持つて見えたのですが、人件費等の増加によつて二十六年度の予算というものが県予算というものが、編成することができない、何とかこれを打開してもらわなければいかんということの陳情があつたのでありますが、そのことについて地方財政委員会はどういうふうに考えておられるか、これは群馬県のみならず全国の府県の中の、相当の府県がそういう状態にあるだろう、こういうふうに思うのであります。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) これはこの問題は実は重大な問題だと思つておるのでありまして、これは実は私どもの予算の私ども自身が測定した予算よりも人件費が一人頭大体四五百円くらい平均違うのじやないか、これはまあ一般に貧乏な群馬県とかいろいろな県の人がたから、知事さんがたから聞きましたが、給与ベースの切替えの結果どれくらい上るかと申しますというと、まあ大体県庁の吏員が千五百円くらい、教職員が千八百円から二千円程度であるというように皆さんがおつしやつておられるのであります。これはまあ東京とか大阪とかといつた、或いは相当富裕な所でありまして、元来ベース・アツプは国家公務員並みよりも格付が上のものである、或いは国家公務員よりも格付をやや上にしてある場合におきましては、この上る率というものが一般公務員よりも上るということは当然なんですが、国家公務員並みにしておつた場合においても、或いはそれ以下にしておつた場合においてもその程度上るという場合になりますというと、これは相当私どもといたましても当初の予算を作る……、千円上ると大蔵当局が申しておつたが、千円上るということに対しましては、相当今度の給与表を当てはめるというと恐らく予算が組めない、組めないということの中には二つ原因があると思うのです。私どもが要求した百億の予算に入つておらんということと、他のもう一つは、重大な条件は私どもが百億円要求しておるものが通らんのみならず、百億要求した基礎でも足らないというところに相当の大きな問題があるのじやなかろうろかと思つておりますが、どの程度客観的に見て府県庁の予算は足らんかということにつきましては、これは我々もなおよく客観的妥当な線というものがどの程度かということを、なおよく私どもが予算を要求した、予算の編成の際に要求しました勧告を基礎にしても足らないというふうに思うのでありますが、どの程度足らんかということにつきましては、もう少し研究して見まして出して見たいと思いますが、いずれにせよ或る程度足りないのじやないかということが、今度都道府県の予算が組めないという原因には、来年度予算が我々の予算要求が通らんというだけじやなしに、そういう点が多分にあるのじやなかろうかと思つております。それとまあ大体はそういうことになることと、もう一つは来年度の問題と税法の問題で、都道府県には事業税の増徴と申しますか、自然増收が相当見積られておるのであるが、これが貧乏な県にはないということになり、富裕な県には殖えるということになりますと、富裕の県には今年は平衡交付金で行きましても来年は行かなくなる、貧乏な県について余計廻るということに調節が相成るのじやないか、そういう意味の県差もありましようが、これはまあ比較的少額と思いますが、いずれにしても以上の三つの原因によつて人件費が多い、殊に事務的な人件費が多い、非常に事務的な人件費の多い都道府県においては特に苦しいということになると思うのでありまして、これの打開策につきましては、いよいよ地方税法等が固まりまして、各府県においてそれぞれ私どものほうでも今度新らしい税法と睨み合せまして、明年度の平衡交付金の与えられた範囲内においては公平に分配するということを念願といたさなければなりませんが、不足分につきましては、これは事業の縮小ということが先ず第一に来るのじやないかと思うのでありまして、その事業の縮小の中には或いはこういうことが起るのじやなかろうかと思います。従来災害とか公共事業費等の負担につきまして起債で残額分を全部見ても無論足らない、まあ四割とか五割とかいう程度負担をしておつたのでありますが、そうするとその残額分は自己支弁ということになつて来る。そうすると公共事業費における地方負担に対して起債が許可された分しか納められない、起債の不許可分が納められない。そういう昨年度においては自己資金を以て公共事業費の起債許可分以外のものを相当程度負担しておつたものが、負担できなくなるという現象が相当起きるのではなかろうか。従つて公共事業の運営に或る程度影響を及ぼしはせんかということを、心配しておるのであります。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 都道府県の財政收入として、まあ平衡交付金は除きまして、県税それから使用料、手数料、そういうものが非常に片寄る、殊に標準財政需要のほうは同じくらいの府県におきまして、そういう県税收入というものが非常に少い所がある、それはみんな平衡交付金で補うことになるんですが、結局は県税として事業税のほかに入場税と、それから遊興飲食税、大体この大きな三つの税の三本立てでやつて行くということに無理があるので、殊に入場税でも遊興飲食税でも非常に高率な税が今課せられておるのでありまして、これはどうしても国並びに市町村、府県の財政状況が落ち着いて来ると共に、だんだん引下げてやらなければならんという情勢下にあつて、都道府県が苦しむことは当然であると思うのであります。平衡交付金を都道府県が望んでおる、而も国から出してやられれば問題ありませんけれども、そういうことは現下の情勢において非常な難事業でありますから、この点を何とか地方財政委員会としては検討しておられるのだろうと思いますが、その点はどうなんですか。具体的に申しますと固定資産税なんかにおきましても、施設とかそれから設備だとかそういうものにかける、いわゆる償却資産にかける税は当時新地方税法案がこの委員会にかかつておりますときにおきましても、これは都道府県の税にしたほうがいいのではないかという意見も大分あつたんでありまして、そういうようなことは一例でありますが、何かそういうことを再検討されつつあるのかどうか、そういう面から都道府県の財政を改善するように考えておられるのかどうか、この点を伺つて置きたいと思うのであります。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) 都道府県の財政收入が片寄つておることはお説の通りであります。それでこの問題は、恐らく私は事務配分の問題を確定的におきめになつて、それと一つ照応しておきめになつたらどうかと思うのです。というのは教員俸給を都道府県等に持たせて置くかどうかということを先ずきめて、教員俸給というものを先ず誰が持つかということ、どの団体が持つかということを先ずきめられて、そうしてそれに順応するような法制を作るというようなことでありますが、その際に今の都道府県……、これはあらゆる意味において個人的な意見に過ぎんのでありまして、委員会は、五人の委員の過半数の決定でなければ委員会と言えないのでありまして、私がこれから申すのは以下私見に属するわけであります。例えば固定資産税というようなものは教員俸給と相関連せしめて考えるというようなことは大いにあり得る、考えられ得ることだろうと私は思つております。それから固定資産税の中の、お説のように償却資産につきましては、これは非常な偏在の問題が起きて来るのであります。例えば山の中にある発電施設或いは工場などについても同じ問題があるが、大きな工場なり発電施設などがありますと、そこに大きな固定資産税がぽつと入つて来るということになりまして、私ども実は税法の運用によりまして隣接の町村等にこれを配分しておるのであります。併しながら一応これは関係のある町村、隣接町村となつておるものですから、この範囲はおのずから限定されるという問題もありまして、必ずしも平衡交付金のような考え方通りには参りませんけれども、大体地元には少くとも地方基準財政需要の十三割はやる。それから隣接の町村には十一割までやる。税收入、基準財政需要の十一割に満つるまで分配してやるというような考え方でやつて、できる限り条文の許す限度においては平衡交付金のような考え方で、山の中の固定資産税だとか或いは大きな工場、殊に製鉄関係が多いのですが、そういう税金について附近の町村に分けてやることを現にやつでおりますけれども、これはそういう意味の偏在を防止するという趣旨なれば、或いはお説のように、もう少し大きな団体のほうにこれを移すということも考えられるのではなかろうかと思うのですが、私はこれは税法施行以来一年でありますから、この教員俸給をどの団体を……、府県にするか、或いは市町村の中のどの程度の規模以上について、どの規模以上の団体、市町村については教員俸給を移してよいのだということを決定せられて行く、勿論早く決定せられることと思いますが、そういうことも関連せしめて一つ考え直す必要がなかろうか、これは私の個人的意見であります。地方財政委員会としましては、未だこの点に関しましては委員会全体としての意見ではありませんことを申添えて置きます。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 地方税法が改正されまして半年経過いたしまして、新らしい年度の予算が組まれるに当つて、いろいろ質問したいこともたくさんありますが、我々としては確定法案が出てからやつたほうがいいと思うのです。それで今日はこれで打切つてもらつたらと思うのですが如何ですか皆さん。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) ほかに御質問ありませんか。

西郷吉之助緑風会

○西郷吉之助君 質問はないどころか地方税案が出た場合に、それを勘案して地方財政全般について精細に検討しなければならんのです。質問はないどころじやない大いにあるのですが、政府の出すのが揃わんから出るのを待つているだけで、今出しているような地方財政の政府の設定した額では絶対的に賛成しかねる。ついては地方税や何かのすつかり出たところで徹底的に質問したい。その予定は大体いつ頃ですか。そちらにお聞きするのも何ですけれども。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) 今日OKが来ましたところでございますから、恐らく近日中に……、今日十二時にOKが来ましたから。

中田吉雄日本社会党

○中田吉雄君 それから資料をお願いしたいのですが、平衡交付金の一般交付金の分ですが、あれは本決定したようですから一つ仮決定の分と本決定の分を各府県別に一つ早急に資料を出して頂きたいと思います。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) 大体まだ本当の細かい数字まではどうかと思いますけれども、府県分につきましては内定いたしました。それから市町村分は実は計数整理中でありまして、或いはちよつと遅れるかとも思いますけれども、できましたものは差上げます。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 打切りのお話も出ましたが、もう一つお聞きして置きたいことが実はあるのです。それは地方財政委員会規則第八号第九号というものをお出しになつて、そのプリントを皆様のお手許に回してございますが、それについてなお地方財政委員会規則第二十八号、これは今関連いたしました固定資産税の償却資産に関する分ですが、その御説明を願つて置きたいと思います。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) 規則第八号はこれは配分基準でありまして、船舶とか車輌とかを、つまり分けるときにどうしたならば合理的であるかと言うんで、恐らくまあ面積だとか延長だとか、或いは船舶の繋留日数だとか走航マイルだとか、そういう技術的な分け方を命じた……、はつきりさせたわけです。それから第九号は、これは大規模工場でありまして、これが先ほど申上げました主に発電所、製鉄所関係の仕事が多い。約十八工場だと思つておりますが、この次に工場名が書いてあります。お手許にに第三百九十一条第一項の工場名の書いたのがありますね。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) ええ、それはどうしてそういうふうに限定しましたか。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) これは要するに従業員やその他の関係から、隣接市町村があるということが先ず前提であります。それからもう一つは、そこの固定資産の超過分がその市町村の財政需要を上廻つておるという二つの条件でやつております。例えば東京都の中に大きな工場があります。東京都内とか或いは名古屋とか大阪というところに幾ら大きな工場がありましても、これはまあその財政需要を遥かに上廻るということはありません。或いは八幡とか室蘭とかいうふうなところになりますとそこの財政需要を遥かに上廻るという收入になる、而も隣接市町村があるということになる、これは或いは後に御質問になるかも知れませんが、川崎は横浜と東京の間に、挾まつておつて、隣接町村がないということになりますから、ちよつと分けにくいというような例外的な場合、或いは尼ケ崎は神戸と大阪の間に挾まつておつて隣接町村がない。そういう問題があるのであります。大体隣接の町村に影響力がある、殊に従業員が相当数通つておるということによつて、我々といたしましても固定資産税の、償却資産の町村に余り偏在することを、できる限り法律の規定の許す限り防止したいという趣旨と、工場に或る程度関連性のある隣接町村に幾分でも分けてやりたいというわけであります。又分け方は地元には少くとも財政需要の百分の三十を見てやる。それから分けてやるのは、隣接のところは百分の十まで見てやる。百分の十では平衡交付金でもらつたほうがいいと言われても困ると思いますが、まあ徴税費もかかると思いますから百分の十まで見てやろう、それ以上は……。つまり百分の三十乃至百分の五十程度地元に残る。大体地元に半分程度残つて、あとのところを分けてやるという考え方の規則を作つております。それから発電所も、これはまだ資料は出しておりませんが、これも大体今申上げましたような考え方で隣接町村に分けております。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) この問題についてこういう苦情があつたのですが、例えばそこに田川市というのがあるのですが、そこに三井鉱山があつて、それが隣接町村から従業員も通つておる、影響も与えるというので、これは指定工場になつておりますね。ところが、一つでそんな大きな工場はないけれども、或る町に存在する三つの会社とか鉱山を合わせると、三井鉱山よりなお大きなものになる、又隣接町村から通つている人がもつと多い。そうすると田川の場合は分けなければならない。そうでないところは分けないで済むというのはおかしいじやないか。こういうまあ議論が出て来るのですが、そういう点はどういうお考えなんですか。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 固定資産税の敗り正が出るんだからそのときに……。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) その問題は極く極端に申しますというと、全然平衡交付金のような式になさるというところに弊害が私はあるのだと思うんですが、できる限りこれは法律の運用でやつて行く以外に、法律の条文の正面からは大規模な工場とか、発電設備に或る程度限定されておりますから困難じやないか。具体的な事例については承知いたしておりません。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) つまり指定の場合はこういうことは考えなかつた、こういうことになるんですね。そこに不公平がありはしないかということは御検討願いたいと思います。  それではほかに御質問がおありのようですけれども、この程度で地方財政に関する問題は、今日は打切ることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) それでは地方財政の問題はこれで打切りにいたします。   —————————————

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) なおもう一つ、御相談を申上げておきます。それは過般文部委員会に連合審査を申込んで、連合委員会で検討をいたしました教育公務員特例法の一部を改正する法律案についてでございまして、文部委員長から今日連絡がありまして、文部委員会におきましては、この法律案を明日討論採決をしたい。そこで社会党のほうからこれに対する修正案が出て来た。二点修正がございまして、一点は二十五条の六という、この法律案で附加えた条文に関して修正案が出ている。それはこの間この連合委員会におきまして岩木委員からも質問が出て研究しておつたのでありますが、それは職員団体は、当分の間給与勤務時間その他の勤務条件に関し、都道府県の当局と交渉するため、これらの職員団体の間で連合体を結成し、又はこれらの職員団体の間で達成された職員団体の連合体に加入することができる。こういうふうに改めるのであります。これは県単位の団体でなくて、市町村の団体を本体にしておつて、都道府県と交渉するときには連合体を結成しておれば、その結果連合体で交渉する、こういうふうな建前になつておつたのであります。これは地方公務員法のほうとその原則が違いはしないかという岩木委員のお尋ねでありました。地方自治庁のほうへも意見を求めましたが、牴触していないということでありました。それに対して社会党の修正案は、県単位の連合体じやなくて、団体を作り得ることができるような修正にせられるということが一つであります。  それからもう一点は、この勤務に関しまして、病気、肺結核のために欠勤をせられておる教職員のかたが、現在は二カ年間療養期間があるわけであります。休職になりまして全額の俸給をもらう、二年間はそれで療養ができるということになつております。それを三年間の療養期間、一年間療養期間を殖やそうというのであります。これにつきまして調査をして見ますと、一年間療養期間が延びますことによつて、約八億円くらいの負担が増すのではないかということを、文部省のほうでは言つておるのであります。この点につきまして委員の各位から御意見を承わりたいと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 社会党として修正案を出そうと考えております手前、地方財政に関連する部分がありますので、この際地方行政委員会の各会派の委員のかたがたに事情を私から申上げまして、誤解のない、真実の上に立つて一つ御判断の上、相成るべくは同調して頂きたいという考えを持つて発言する次第であります。  第一点の職員組織の問題でありますが、これは地方行政調査委員会議の勧告等もあり、或いは市町村まで教育委員会が下つて来るというようなことが、二十七年度から教育委員会法においても実施されるように定めてありますが、そういうことのない、当分の間、各府県二百数十市町村に置かれる小さな職員団体を実際上連合体として、府県当局と折衝をするということ技術的に不可能に近い問題がありますので、実際上職員団体の合同ができますように、又地方公務員の利益が、地方公務員法に意図するように保護せらるるがために、実質的に県全体の組織となつて、県当局と折衝が持ち得るように道を開きたいということで、この修正案ができておるのでありますが、これは飽くまでも法が実施になるまでの当分の間であることは当然のことでありまして、この実際上の不便を一つ十分御賢察頂いて同調して頂きたいという点だけ、これは財政的な問題には関係ございませんので、申上げておきたいと思うのであります。実際上原案通りで行きますと、運営は不可能になるであろうとさえ思われるのであります。  それから第二の点の、肺結核にかかつた教職員を、二カ年間休職で而も給与を支給して療養させるということは、従来のこれは特例法においても認められておつたところであります。これは終戦後いわゆる教職員が他の官吏諸君との間に非常に懸隔のある給与をもらい、而もそれが同じ教職員の間でありながら、地方による落差が非常に大きかつた。これらを払拭して、終戦後の教育建直しをやるがために、さまざまな教職員の組織というものができ、そうして労働協約なるもので当時の森戸文部大臣との間に締結せられた協約の中には、教職員の結核罹病者には現職のまま三カ年給与を支払うことができるというのがあつたのであります。ところが、あの労働情勢の変化から司令部の勧告が出て、政令二〇一号が実施され、労働協約が破棄せられました際において、いつとはなしにこのことは有効でないかのごとき印象を与えられたのであります、ところが御承知のように、当時の自由党内閣のこの政令二〇一号の解釈なるものの中にも、争議行為その他マ勧告に違背しない限り、従来の労働協約で締結せられた実質的内容は尊重されるということが各地方公共団体に通達されて、それぞれの労働組合団体は当局者よりその解釈を頂いたわけであります。併し元来は、法律の裏付けがないために非常にあいまいになつておつたのであります。あいまいにはなつておりましたけれども、これは現にその協約に従つて現職で休養をしておつたかたがたはあつたのであります。ところが一昨年、義務教育費半額国庫負担法なるものが廃止せらるるようになつて、廃止せられる前提として定員定額制というものが出たのであります。即ち或る県においては小学校の学級数がこれだけあるから、学級数について教員は一・三五である。この教員給単価は五千三百二十円である。こういうふうに定員定額を以て地方に半額負担の金を渡すという制度を文部省が考えたのであります。これは理由は、年々教職員の増、又給与の増等から国費の膨張を憂い、その最大の限界をきめて置かないと、この教育関係に国費が厖大に流れ出るというために、これを阻止するということで、定員定額、きまつた金額の給与補助金しか出さないというようになつたわけであります。その場合に、結核で現場におらん、入院しておる者の部分については、当然別途給与の関係を見なければならなかつたのに、過般来私文部省を追及しておりますが、文部省はこれを頬被りして、そうして金は一文も見なかつたのであります。従つて現に例えば一万人を抱えておる府県では、その一万人のうち二百人結核で倒れておる。その場合に、どうしても現場には一万人という人間を確保しなければならないということになれば、一万二百人というものの給与予算を府県が見なければならない。ところが国からは一万人分の半額しか金が流れないというような結果になつて、各府県当局は非常に困つたのであります。そうして困つたしわ寄せが一万人で仕事をすべきもめを、八千人で児童生徒の教育を賄えといろ形になつたのであります。そこで、それでは学級一人当りの教員も置けないというところもあるから、これは当然緩和してもらわなければならないということになつたのでありす。そうしていろいろ運動をしたのですが、その当時において、即ち特例法のほうで休職となつて二年間給与をもらうという法律が出まして、それで現実に結核患者は休んでおつたのであります。そうして昨年になりまして漸く文部省では地方教育委員会なり、県当局からの熾烈な要望に耐えきれなくなつて、全国の教員の一・三三%だけは結核の患者がおる、休養しておる患者がおるということを推定しまして、その分だけ定員定額の枠外に給与の補助をするという形をとり、それが現に平衡交付金の中に見られておるところなのであります。ところが現実に各府県においては一・三三%だけ療養所その他に入院し、休職しておるのではなくて、現在においては四・四七%ぐらいのこれは結核患者があつて、そのうち現に療養所その他に入つておる者は共済組合の調査によりますと、二・五%からあるのであります。然るに国からは一・三三%しか平衡交付金が見られないというところで、各府県では現に休職し、入院しておる者の代りの教員を、教壇上に置くことができない。それだけ余裕財源がないということで、定員定額はおろか、それさえも圧縮して、先ず休む者は休ませる。そうして各学校ではいわゆる定員といと比率を割つて、小学校一・五、中学校一・八という一学級当りの教員を必要とするのでありますが、どこにおいてもそれだけの現実の教壇上に立つ教員はいない。小学校において大体一・一五、中学校において一・四五から一・五くらいになつておるのであります。そうして教員同士がお互いの職場における友愛に基いで、教員不足を克服して教壇を守ると共に、この肺結核患者のかたがたの療養を十分にさせるという形をとつておる。それを理想通りに教壇上に教員を置けというても、これは各府県非常にお困りになるところであります。まして文部省は現に二・五の入院患者があり、体職患者があるにもかかわらず、一・三三しかこの平衡交付金の中で見ることをしないというしわ寄せが、現に各府県の非常に教育向上のために困つた問題になつておるわけであります。従つて文部省は、このものが二年間でさえも非常に経費がかかるのに、三年になるならば増加分約七、八億円必要であるというようなことを言つておりまするが、これはいわゆる文部省のインチキな点がある。その七、八億必要だという場合の計算の基礎は、現に四・七%結核患者があり、入院患者が二・五%あるという基礎の上に立つて推定した計算なんです。併し文部省が現に地方に措置している一・三三という率で持つて行くならば、これを理念的にどうしても枠外に、各府県において、結核療養患者分の給与を取らなくちやならんとなつた場合においても、二億五、六千万円から三億程度になるという計算を、これは共済組合の統計によつて我々ははつきり見ることができるものです。それを文部省は出してやるほうの金の基礎は内輪に見ており、そうして反対するがために、三年になるとこれだけ金がかかりますよというときには、その資料は隠して、そうして現に生のまま出ておる資料でやつておる。併し各府県は現実にこの休んでおる教員を枠外として別に予算を取つているのではないのであります。全体の教育費予算の枠というものの中で、そうして当然止むに止まれない病人は休ませて行かなければならん、一方欠員を補充しないで、そうして現場の教員を以てその教育を賄つて行くように努力してくれと、こういうようなことでやつている向きが多いのでありまして、而も現に官庁職員の結核対策要綱なるものができておりまして、一般の官庁職員の休職二年というものの上に、一年間共済組合によつてこれらのことを措置するようになつておる、これをこの教員の場合に当てはめれば、当然三年でもいいという根拠が成立つのであります。私たちとしては、一・三三というものは、初めの出発に当つても、誠に過小評価された結核患者の数でありますので、これを当然何とか財政が許すならば、逐次実態に副うようにして頂きたいと考えますが、ただこの際地方財政の困窮しておるときに、三年に、休職期間が延長になつたからというて、直ちに国がこの平衡交付金において二・五なり或いは三なり見なければならんという、こういう建前にはならないものと我々は考えておるのであります。又各府県ともそういうふうに理論的に割切つて、県教職員の給与予算というものを作つておる府県は一県もないのであります。従つて願わくばこういう実情を御勘案の上、この措置に御賛成願いたい。而もこの今結核で入院しておられる者は、全部これは二十歳台から二十五、六歳台の青年が多いのであります。その原因は、或る地域において調べた場合におきましても明らかなのでありまするが、戦争中、中学時代における学徒動員の疲労が、今こういう形において現われているのであるということを言つておるのであります。それで、私たちとしてはこうした人たちが二年間で教壇上に復帰できるほどなま易しく治療ができない状態において、二年になつて、入院しておつてそのままおつぽり出される。そうして共済組合のほうで四千五百円なら四千五百円という入院費だけをもらつてやつて行くというのでは、今生活上非常に困難な教育がますます治療の希望さえも失うという悲惨な状況を、我々は全国歩いて見ておるのであります。国立の結核療養所に大体は入院しておるのでありますが、国立の結核療養所には御承知のように待遇が悪いというので立派なお医者さんがいない。インターンなどのかたが入つて来る。一年たてばすぐにいなくなる。看護婦はというと、看護婦養成がやかましくなる、一般民間の病院の看護婦は待遇がいいというのでどんどん逃げて行く、そして一人の看護婦が或る療養所においては十八のベツトを受持たなくてはならんというほど困つておる。そういう中でこの人たちが療養しなければならんということは本当に困つた次第なのであります。こう申しますと一般官庁の職員の結核患者もその他も同じ、なぜ教職員だけこういうことにするかという御不審の点はあろうかと思いますが、教職員だけは、これは昔から結核というのは教職員病であります。もう他のものとは比較にならないほど年々これは累増しておるのでありまして、各府県一カ所ぐらいずつは統計的にも現われておるのでありますが、教壇を死守するという昔気質のこの精神主義の教育者がたくさんやはりあるのでありまして、結核にかかつても教壇を去らない。休職せよといつても休職になれば飯が食えないというので休職することを肯んじない。そうして俺は教壇を死守するのだということでやつておる血を吐いてもやつておる。という教員がある。その結果同僚の教職員十名内外が集団感染し、その学級の始んどの児童が感染したという事実が私の岩手県内の或る小学校にあるのであります。こういう実態から教員としての過労の結果これが起る。その遠因が又戦時中の学徒動員その他の事情があつたという点等も多々考えられますので、特段に一つ、従来の政府当局との労働協約上における協約、或いはその他の実態に即して三年間だけは療養期間を与えて、十分なる療養の上教壇上に復帰するというふうにさせて頂きたい。現在新制大学ができまして、小学校教員は新制大学前期二年を経つた者がなるのでありますが、これは本年の三月初めて小学校教員になるのであります。あと中学或いは小学教員となろうとする者でも、あと二年たたない限りは一人も全国で教員になる者は、正規の資格を持つた者は出ないのであります。こういうときにおいて経験を積み、教壇上の教養あるこれらの人たちに教壇に復帰してもらうということが、やはり私は必要であろうかと思うのであります。二十五年の十月の統計によりますと、大体入院しておる患者が六千五百二十二人あつたのでありまするが、これを毎月の統計から見て二十六年度以降になりますと相当殖える見込ではあります。けれどもこれは生徒、児童の実際の増というものとも比例し、教員も又一応殖える見込も、これは必至でありますので、総体としては先ほど申しました二・五%程度というものは基礎的な比例ではないかと考えられ、ます。で再三申上げますが、今直ちに地方予算を殖やし、そうしてこのことによつて結核患者の給料を賄うという措置をとることなしにも、現にやつている方法を以てできるのでありまして、希望としましては、逐次始めから間違つた計算の基礎でやつておるこの問題でありますから、地方財政委員会等も特段な御好意を示して頂きたいということを申上げるわけでありまして、御質問がありましたらお答えするとしまして、卒直に申上げて、これは高橋先生等も宮城県の副知事等をせられて、結核患者のそれには非常にお困りになつた事実もあろうかと思うので、私は嘘いつわりを申そうとは考えないのであります。又私自身としては、地方行政委員会の一人として地方財政圧迫云々を盛んに言つておりながら、こういうことを言うのは誠に怪しからんじやないかというお叱りも受けるかも知れませんけれども、日本の現実の教員を維持するという非常に重要な問題であり、全国六十二万の教員の士気に関する問題でありますので、特段な御同情を願いたいと存ずる次第であります。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) お諮りいたします。この問題に関しまして参議院議員の荒木正三郎君から、委員外発言を求められております。許すことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) 御異議ないと認めます。荒木君。

荒木正三郎日本社会党

○委員外議員(荒木正三郎君) それでは暫らく時間を拝借いたしまして一言申し上げたいと思います。実はこの問題につきましても文部委員会で非常に論議かございますが、その中心は、新らしく予算的措置をする必要があるのではないか、こういう見解です。併しこれに対しまして私どもは、そういう措置をする必要がないという考え方を持つておりますので、その点だけを御了解頂くために暫らく御説明を申上げたいと思います。  現在の小学校並びに中学校の予算編成の建前は、大体一学級五十名といたしまして、その一学級について小学校は一・五人、中学校は一・八人の定員と見て、平衡交付金の中に基礎計算としてこれが算定されておるのでございます。ですから特別に結核教員が何人で、それでこの分は幾ら、こういう算定はなしに、総合的に或いは養護教員、或いは校長、そういう人も入れて、結核教員も入れて総合的に一学級一・五人という数字を出しているのでございます。従つてここに結核教員が多少殖える、或いは減るということは、全体の一・五人には影響がないわけでございます。又現在政府が立てておりまするその予算を見ましても、平衡交付金の基礎計算に結核療養者として一・三三を見込んでおりますが、この一・三三は昭和二十四年に結核にかかつた数でございまして、二十五年度の分は何ら見ておらない。こういうことは実際上文見ることのできない性質の問題でございます。従つて一応一・三三という数字を踏襲しておりますけれども、実際はそれの倍以上になつておりますけれども、この基礎数字を変更しなくてもいいのは総合的に一・五或いは一・八という数字を以て抑えられて行くからでございます。今ここに三年に延長するということになりますと、多少実際の人員は増加いたします。併しそのことは、全体の総人数には影響がないのでございましの立場から予算的に新らしい措置をする必要がないと、こういうことになつておりますので、文部委員会では多少の誤解が各方面にあつたようでございますので、一言だけ申上げまして、よろしくお願いしたいと思います。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 只今の荒木さんのおつしやつたことの、一・五、一・八ですが、それだけの実数を各府県で持つておらない、平衡交付金はもらつてもそれだけ教員としては実際上は持つておらない。余裕というものがあるわけなんです。それで今の結核のそれがあるからと言つて、理論的に殖やすという……実数だけ殖やすとしても、一・五や一・八まで届かない、こういう考え方も一つ成り立つ、こういう話なんです……。

高橋進太郎自由党

○高橋進太郎君 荒木さんにお聞きいたしますが、そうすると結局あなたのおつしやる意味だと、二年が三年になれば、その分だけ総額が出されないということになれば、現在おられる先生がそれだけ過重労働と言いますか、その分だけ余計働くということになるわけですね。今の二年なら二年で補充ができたものを、三年ならば、結局三年間だけ補充できないから、その分だけ今の学校の先生が余計働かなければならんということになるのではないですか。

荒木正三郎日本社会党

○委員外議員(荒木正三郎君) そういう問題も起つて来るかと思います。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) なおこの問題につきまして、地方財政委員会のほうで、文部委員会において発言をしておるようでありますから、当委員会においてもこの問題について木村政府委員の意見をお述べ願います。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) これはどうも、私は国会におかれまして、これは多少私見に亘りますけれども、いろんな国会の立法、国会自身からの立法の場合において、国家財政の負担における立法が非常に少くて、地方財政の負担になる立法が非常に多いので、非常に私ども迷惑しておるのでありまして、その点は一つ地方行政委員会、こういう委員会あたりとして、是非その点は一つ何とかして頂きたいと思います。殊に私も曾つて社会保険に関しては相当の同情も持つておつたのでありますけれども、元来長期結核乃至は精神病というものは、一つの小さい団体では持てないのです。これはやはり国家的な大きな社会保障制度なり、国家的施設で以てやるべきものだと思います。併しこれは健康保険の対象には困難だと思います。そういう長期の結核乃至は精神病について、これは相互扶助の範囲を或る程度逸脱しておる、ですから私が二年を三年にされることは趣旨においてはちつとも反対でない、むしろそうあるべきものだろうと考えておりますが、これはむしろ国家的負担においてやるべきものである。地方の単なる使用者としての、使用者的地位にある府県の当該団体がその負担においてやるのは、これは十分な、もう少し財政的措置を考えなければいかんということになると思います。只今申されました財政措置の関係は必要ないとおつしやいますことは、私どもとしては非常に残念に思うのであります。当委員会においては殊に。ということは、私どもは今度のベース・アツプの点においても同じように思うのです。ベース・アツプは大蔵省は千円でよろしいと言つたことと同じことだと思うのです。我慢しておればいいというようなことで、結局は何とか相当の教育をしなければならんという団体においてはそれを負担いたしますし、どうしてもできなければ教員の負担においてそういうことになるということになつて、教育上は非常に面白くないのみならず、そういう負担において物事を解決して行くということは、これはもう少し根本的にお考えになつて解決されることを私自身は希望しておるのであります。地方の負担においてそういうことを解決されることをしないで、物事はもつと大きい解決方法を以てすべきで、時期としては遅らせる原因になりはしないか、多少個人的見解になると思いますが、そう思つている次第であります。要するに、地方に直接の負担を及ぼすようなことは、この際は少くともやめて頂きまして、むしろこれは国庫の負担においておやりになるというところのほうが筋道じやないか。社会保険の本質から言つても、病気の本質から言つても、筋道じやなかろうかと私どもは考えております。地方財政委員会としては、相当の負担になることについては反対せざるを得ないということで、かねがね主張しておりました百億の予算すら通らないところに持つて来ましてこういうことになりますと、非常に私どもの負担が殖えるという意味におきまして、私どものほうで勧告を政府を通じて議会に出しております筋から見まして、当然御了承願えることと私は考える次第であります。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 今の木村さんのお話は、私至極御尤もと伺うわけです。抜本的な対策を講じてやつて行くということも一つの途でありますが、それができない今日において今の急場に立つている者を救済するためには、このほうの財政以外にはないように私たちは考えているわけなんで、而もこれが地方行政調査委員会議の勧告の実現或いは教育委員会法にある教育委員会の市町村への移行、こういうことも二十七年度或いは二十八年度においては必ずやこの問題は根本的に掘下げて考えなければならないものと私たちも考えておる次第なのでありまして、経過措置として、三月三十一日を以て大体三千人なり二千人なりの者が路頭に迷う、而も病床にあるということをほつたらかしにはできない、こういう考えから、一応こういう措置をとつたのでありまして先ほどから申上げている通り、若しも各会派の御同意がある場合にこれが通過したとなつたら、木村さんにおいてもこれだけのものを講じてくれなどということはしないのでありまして、従来木村さんのおつしやつているように、機械的に一つ配分のほうは御措置願うようにして、何とかこの際は御了解を願つて置きたい。まあ了解しなくてもいいのですが、積極的に反対意思を表明しないようにして頂きたい、この点だけは御同情を願つて置きたい。こう申上げて置きます。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) ほかに御質問なり御意見ございませんか。

高橋進太郎自由党

○高橋進太郎君 ちよつと荒木さんにお聞きしたいのですが、先ほどのように予算をそのままにして置いて現状でいいということになると、何と言いますか、一・五と言いますか、或いは一学級についての一・五なり一・三三に対して、それじやその分だけ余裕があるのじやないかという議論があるのだと思うのですが、その点はどうなんですか。言い換えれば、今まで二年であつたものが三年になつて、而も今の予算内で、逆に言えば今の定員内でやり繰りして行けるのだということになれば、今の一・五の経営自体に余裕があるのだという議論を誘致するような気がしますが、その点はどういうことになりますか。

荒木正三郎日本社会党

○委員外議員(荒木正三郎君) その点は、私が先ほど申上げたのは、新らしく予算的措置をしなければこの法律を成立せしめることは困難であるという見解に対しまして、私ども見解を述べているのでありまして、現在一学級について一・五人或いは一・八人というのでは、教育を十分にやつて行くのには不十分であります。ですからそういう点からは、そういう問題の解決は別個に考慮されなければならないと思います。併し先ほど小笠原君からお話がありましたように、平衡交付金の基礎計算については一・五、一・八を認められておりまするけれども、地方の財政の地方予算の実際を検討して見ますと、かなりの府県が一・五に達しておるところもございます。これはいろいろの理由があつて、私はその理由を一々挙げることはできませんけれども、そういう実情に立つております。従つて予算的措置をしなければ、新らしく予算修正をしなければ、この法律はいけないのだ。こういう見解に対しては、それはそういうことではないということを申上げておきます。重ねて申しますが、教育を十分にやつて行くためには、やはりこの一・五の定員を増加してもらいたいという希望は持つております。  従つて今日そういう人員に余裕があるという見解ではないのであります。

高橋進太郎自由党

○高橋進太郎君 只今の荒木さんのお話、そうすると、平衡交付金は一・五配付しておるが、実際は一・五を使わずに一・三なり四なりでやつておるから、そこに一種の幅があつて、或いはほかに流用しておる部分があるから、それをほかへ流用させずに、その分で三人なら三人というものの財源を生み出せる、こういう御見解ですか。

荒木正三郎日本社会党

○委員外議員(荒木正三郎君) 地方の実情はまちまちでございまして、一・三くらいのところもありますし、一・五を突破して一・八くらいにオーバーしておるのもある。これは地方財政によつてかなりの相違がありますので、その幅だけでこれができると、いうことは、府県によつて、できるところもありますし、できないところもあつて、現に超過しておるところもありますから、これは一般的には申上げにくいと思いますから……。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 そうすると理論的には何といいますか、予算をやはり増額しなければ問題の解決にはならないのじやないでしようか。

荒木正三郎日本社会党

○委員外議員(荒木正三郎君) ですから先ほども申上げておりまするように、予算的な裏付けがあることが一番私は望ましいと思うのです。そうしないと、実際の教育面において影響が出て来ると思うのです。けれども今即刻予算的措置をしなければこれが実施できないという性質のものでないということを申上げておるわけです。

木村清司地方財政委員会委員

○政府委員(木村清司君) 私どもも実はそういう点につきましては、法律なり制度なりを新らしく実施いたしまして、成るほど実施面と計画面とは違うことはお説の通りであります。併しながら国会がいやしくも法律上命令いたしますときには、これに必要な財源をとにかく或る程度結果においては見積るお考えがあるのは当然でありますけれども……、するということがこれは当然であつて、それをしないではこれはできまいと思うのです。やはり法律が国家の最高機関の意思決定として出た以上は、やはりこれに相応する見積りはどうであろうと、或る程度やるということがこれは必要なことじやないかと思うのです。これはお説のように、例えば給与べース、今度給与ベースは、恐らく今年などは配当の人員以上に………、例えば校長さんが受持たなければならんということがあると思うのですが、これはどういうことかというと我々政治家が算定しておる給与ベースが間違つておるという結果、他方では予定の人員が雇われんということが起ります。併しこれは我々が実際の予算を、或いは実情に合う予算が組めないという点でありますけれども、やはり私どもは、この法律をいやしくも作る以上は常に合理的な、とにかく予見し得るところの合理的な予算を組むということがやはり習慣になつておらんといかんと思うのです。そういうことなしに、こうやつて行きますと、これは自然に結果は予算が殖えるのですから、今のそういうことがいいのだということには結局ならない。そういうことを認めて行くこと自体が非常なことで、そういう意味において、それならこれは地方財政というものの具体的の面について、或いは経過的措置だから止むを得ないという意味で、或いは謙虚な手段として議会にお求めになるということが万一あり得ても、筋道としては実は私はできまいと思うのです。筋としては、これはどうしてもいやしくも国会が意思決定された以上は、私はこれに相応するものを認めるということは、これは当然なのであつて、社会福祉法の関係などで国会で議員立法したものが相当ある。そうなりますと、実は予算的措置はできんでも、法律が施行された以上は、その法律に善処するに必要な、或る程度合理的なことは、私どもは認めなければならんというように考えておつて、平衡交付金の問題についても考えておるわけです。例えば社会福祉法等の議員立法についてもそういうことは実はあるのでありまして、その点で今の御説のように、ものを考えて行きますとえらいことになるのであつて、そういう説を全部認められたとすると、大変なことになるのであつて、或る程度原則については是非一つこれは御了解を願つて、私どもとしてはそういう原則については絶対反対せなければならんということに御了承願いたいと思うのですが、あとはこれは私の地方財政委員会として当然の職務だと思う次第であります。(「了解」と呼ぶ者あり)。

石川清一第一クラブ

○石川清一君 只今の木村さんの説明で、小笠原さんや荒木さんは納得されたのですか。

小笠原二三男日本社会党

○小笠原二三男君 地方財政委員会のかねがねの主張であり、我々の立場から言えばそれは当然であるということは重々認めております。そこで先ほど来通つた暁においては、その認められている範囲において幾分でも善処して頂くことは再三お願いしておるわけなんです。而もさつきも申しましたが、そんならば十分に初めの定員定額なり、或いは結核患者のための枠外教員の給与なんというものを、国が見ておつたかというと見ておらない。それで逆に言うならば、そういうものが十分見られる方向にあつたのですから、それを見てさえもらつておれば、こういう或いは三年にまで延長しなくても、二年の間に十分な休養を早期にさせて、現場に復帰できるかも知れなかつたのです。然るに休職になればもう給料は出ない。それで飽くまでも教壇で頑張つて、教壇で倒れた人を、最低限度県当局も止むを得ないと認めた範囲において、今入院させておるわけなんです。従つて根本的な問題を言うならば、国が当然の措置さえしておつてくれて、定員定額が地方の実情に合つた一・五なり一・八というもので措置されておつたならば、こういう不幸は或いは見なかつたのじやないか、一部は無論長いものもあるでしようけれども、そう考えられる。今倒れておる者はもうとことんまで教壇に立つておつて、そうしてもう何と言いますか、孔や何かもうたくさんできて、そうして咯血をしてどうにもならんという者だけなんです。その前の初期感染の者等もこれは隔離し、或いはベツトにおいて静養させなければならん者をこれらは含まれておらなかつた。だから私はこの際、そうしたみじめな者のためにも一応そうした予算措置もなくて、こういうことをやることは大変心苦しい。是非この始末をして行くような暫定的措置が欲しいものだと考えておるわけなんです。而も各府県当局の大抵のところは、実質的には三年休ませてやりたいということは、県知事なり教育委員会なりが認めているところが多いのです。併し法律上の規定がないために、違法になるということであつては困るということでおつたのですが、最近漸く官庁職員の結核対策要綱なるものができて、実質的にそれでやれるんじやないかということで、これは府県名を言うことは差控えますが、了解を与えて実際上は給与を支給して、そうして二年以上休ませる措置をとつておつた府県も十数県あるのであります。そこでこの際府県当局が困難をしておる点を一応打開し、そういう事情で倒れた結核教員を救済したいという意味合いで、こういう法を出すのでありまして、地方財政委員会のお考えは重々原則として御尤もであります。そこで私たちとしては二十六年度予算はこういう問題で修正等のことは不可能でありますから、二十七年度等において、これが恒久的措置を考えられるというような場合には、少くとも一・三三などという実態の半数にも足りない、こういう考え方は何とか一部でも克服して頂くように御努力が願いたい。又定員定額の一・五、一・八などというものもこれは実態には副わない。例えば私の県は岩手県でありますが、岩手県中の児童生徒を一束に集めて、五十人で割つた数に一・五というものを掛けて、それが岩手県の教員数だとされたところで、岩手県のように地域が広く、十五人二十人と、大きな村で部落の学校等をたくさん持つところでは、これは到底賄いきれない人数、一学級に対しての一・五、一・八などはどこの府県にもないのであつて、而も学級で言うならば東北地方は辛うじて一・〇から一・一程度、中学校は一・三ぐらいから一・四—五程度になつておるのであります。その中には事務職員なり養護教員等もあつて、現に教壇に立たないものがたくさんあるのですから、それを除きますならばますます児童の教育のための、理論的な教員数というものは弱体であるのは事実であります。併しこれ以上の負担に県当局は堪え得ないという実情もわかりますので、教員諸君がお互いの友愛の立場で、こうした結核で倒れたかたがたをカバーして、先ほど高橋先生は労働強化になるということを言いましたが、そういう形でやつておる面もできて来ておるのであります。そこで荒木君が先ほど言つた予算措置を先ずこの法そのものによつて実施される場合には、必要でないことを申上げたというのは、これは是非この案を成立たせて、そうしてこの倒れておる教職員に将来に対する希望と光明を与えたいという念願を持つてやつておるのでありますから、何とぞいろいろ各般の事情はありましようとも、一つ委員のかたがたには、十分この点だけは御理解頂いて、善処方を特段とお願いしたい次第であります。

石川清一第一クラブ

○石川清一君 私は結核に経験がありまして、日華事変で腹膜、肋膜は勿論のこと、肺門淋巴腺から、肺尖カタル、更に肺結核になりまして、先ず最初に二カ年療養いたしまして、辛うじて癒りましたけれども、すぐ翌年再発をいたしまして、更に三年の療養をいたしました。単にこれは私だけの経験でなくて、私自身がそうした結核病にかかつて闘病いたしておりました、自分たちの同病同憂の経過から見ましても、二年で結核が癒るということは、私は極く早期に発見しない限りできない、こういうように考えております。現在のような教員の結核の療養の状況がどういろ数字を表わしておるか私は知りませんけれども、恐らく三年は如何なる人でもかかるのではないか、かように考えております。こういうように私自身の経験から見まして、三年という年限をきめまして、この中で療養でき得るという自信を与えるとしましたら、恐らく三年かかるものが二年半、或いは二年で私はできるのでないかと、かように考えております。そういうような意味で結核病といろ病気の全体的な一つの中で部門的な措置を私は委員長がとられておる、とられるのだという経験の上からこれはお話になつたと、こういうふうに考えておりまして、非常に私は結構だと、私の経験から見てそういうふうに考えております。

岡本愛祐緑風会

○委員長(岡本愛祐君) ほかに御意見ございませんか。  それから教育公務員特例法の一部を改正する法律案全体についても別に御意見ございませんか。それではこの法案につきましてはこれで打切りいたしたいと存じます。  なお、お手許に先ほど廻しました消防組織法の一部を改正する法律案、これは衆議院の地方行政委員会におきまして案を決定いたしまして、明日の本会議に上程をするということになつておるそうでございます。御覧おきを願いまして、できるものならば成るべく早く上げたいと、こういうふうな心組みでおります。御研究おきを願います。今日はこれで散会をいたします。    午後三時四十七分散会  出席者は左の通り    委員長     岡本 愛祐君    委員            石村 幸作君            高橋進太郎君            安井  謙君           小笠原二三男君            中田 吉雄君            西郷吉之助君            鈴木 直人君            石川 清一君   委員外議員            荒木正三郎君   政府委員    地方財政委員会    委員      木村 清司君    地方財政委員会   事務局財務部長  武岡 憲一君   事務局側    常任委員会専門    員       福永與一郎君    常任委員会専門    員       武井 群嗣君

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