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10回国会参議院1950/12/12

厚生委員会 第2号

発言数
60
登壇者
5
会派数
4
開催日
1950/12/12

会議録

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 只今より厚生委員会を開会いたします。  本日はかねて中山委員から御要望もありまして、健康保険組合関係の実情につきまして聴取するということに相成つておりますが、健康保険組合連合会の常務理事上山顯君の出席を得まして、上山理事から詳細聴取したいと存じます。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 只今御紹介頂きました健康保険組合連合会常務理事上山でございます。広く申せば社会保障全般のこと、又狭く申しますと健康保険、殊に健康保険組合のことにつきましては、今までもたびたび国会方面にも御陳情申上げておつたような次第でございまして、始終御厚意をこうむつておりますことを、私この機会にお礼を申上げたいと思います。  健康保険組合の現状につきまして簡単に御説明いたし、御質問に応じたいと思うのでございますが、丁度只今お手許にも差上げましたように、最近私どものほうでこしらえました健康保険組合要覧というのと健康保険事業年報という二つの資料がございますので、これを御覧頂きたいと思うのでございますが、要覧のほうは、これは二十五年度の予算によつてこしらえたものであります。それから事業年報というのは二十四年度の決算に基いてこしらえたものでございます。それで予算ということになりますと、必ずしも予算通りに動かないという場合もありますので、決算のほうを見ることも、これも非常に大切でございますが、何と申しても、この予算のほうが一面新らしい数字でありまするし、それからこの要覧のほうには最後に概況が附いておりまするが、事業年報も近くこういうものを出すつもりでありますが、まだそれが附いておりません。ただ各組合の現況を一覧の表にしたというものでありまして、お話申上げるのにまとまりがつきにくいと思いますので、この健康保険組合要覧のほうの最後にございますところの概況を基礎にいたしましてお話しを申上げたいと存じます。  八十三ページから申上げたいと思うのでございます。それでこれはもう皆さんとくと御案内願つておりますように、健康保険の被保険者といたしましては、大雑把に申して政府管掌、組合管掌を通じまして六百万ばかりあるのでありまするが、そのうち政府といたしましては、相当大きな事業場については組合を作らせまして、自主的にやらせて行きますことが、いわゆる民主的の運営という点からも好都合でありますし、又事業主が最低限度以上の負担をいたしまして、相当高い給付もやつて行けるということを考えまして、今申しましたように相当大きな規模の事業場につきましては、組合の設立というものを認めまして、政府管掌と並んで組合の経営で保険の仕事をやらせて行くと、まあこういう建前になつておるわけであります。それで法律上の建前としましては、三百人以上の事業場については認可を受けて組合を設立することができるというような規定になつております。只今実際の認可標準としましては、大体千名ぐらいもある相当大きなところでなければ認可をいたしていないような状況でございます。但し前々から認可になつた組合がありますし、それから元は相当大きな事業場として組合の設立をいたしましたが、その後事業の不振、殊に戦争中の大軍需工場が、終戦後非常に従業員数が減つたというような関係で、只今では比較的少くなつて、百人という程度の被保険者しかない組合も若干はあるような状況でございます。  それで組合の数全体として御覧頂きますと、二十五年四月一日現在では、七百四十八組合ということでありまして、ざつと申して七百五十組合、大体その前後のものが組合数ということになつておるのであります。そうして被保険者の数といたしましては、同じく八十三頁にありますが、二百八十七万二千六百九十三人ということでありますが、約二百八十万ばかり、大雑把に申して三百万ばかり、かように申しておるわけであります。政府管掌が約三百三十万くらいありますので、政府管掌よりは少し少いのでありますが、まあ大雑把に申せば政府管掌と殆んど同数くらいを組合の関係が占めておる。かように申していいと思うのであります。そうして今申したように、約七百五十の組合があるわけでありますので、一口に組合と申しましても、その内容としましては、相当千差万別あるのであります。組合の大きさから申しても、小さいのは二、三百というような組合もありますし、大きな組合は、近頃できました進駐軍要員関係の組合のように二十致万というような被保険者を持つておるものもございます。かように大きさでも非常に違いまするし、又保険料率の点におきましても、千分の三十ぐらいから最高は千分の八十というふうに非常に高低がありますし、給付の内容として、それから保険料の事業主と被保険者の負担割合がありますが、政府管掌は御承知のように折半負担という原則でありますが、組合のほうは、事業主はその負担割合を増加してもいいと、こういう規定ができております。従いまして折半よりも遙かにたくさん事業主が負担しているというような組合も相当あるのでありまして、極端な場合には、九五%までが事業主負担だというような例も絶無ではないのであります。それから給付の内容といたしましては、政府管掌と同じような内容のものが、いわゆる法定給付として、これは最小限度の給付として勿論やらなければならんわけでありますから、政府管掌よりも悪い内容の給付の組合は一つもないわけでありますが、それ以上に附加給付としまして、政府管掌の内容以上のいろいろの給付をやつておるわけであります。例えて申しますと、政府管掌の場合には、家族の医療につきましては五割の一部負担を払わなければならんということになつておりますが、組合の場合は、家族の負担を三割にしているところもありますし、又全額を組合で持ちまして、家族は一文も払わなくてもいい、こういうことにいたしておるところもあります。又結核問題についても非常な御関心を持つて頂いておるわけでありますが、結核の療養の期間は、原則としましては二カ年間ということになつておりますが、これも組合によりましては、附加給付として三カ年間というようなものもありまして、非常に高い給付の内容のものもある。それから更に事業主として持つている場合もありますし、或いは組合の所有という形式のものもありまするが、病院、診療所の施設を持つておりまして、非常にいいお医者も抱えておりまするし、又それと組合との間の診療料金の関係におきましても、一般については御承知のように、六大都市なら一点が十一円、その他ならば十円という単価で保険医に対して支払いをするわけでありますが、事業主病院等ではそれを非常に割引しまして、例えば五円でありますとか、七円でありますとかというように、非常に安くやつているところもあるわけであります。従いまして組合の長所としましては、一つには民主的な運営と申しまするか、事業場と表裏一体の関係でありまして、事業場の人が、自分の事業場の従業員の世話をすると同じようなやり方で、非常に親切にいろいろな世話ができるという長所がありますと共に、もう一つでは、事業主が相当これは金を出すことになるのでありますが、相当金を出しまして、被保険者からいえば、非常に有利ないろいろな施設をやつている、こういうことが組合組織の一つの長所になつているわけであります。それで今申したように組合と一口にいつても、内容はぴんからきりまでと申しますか、非常にまちまちなんでありまして、これからあと申上げますことは、それを平均いたしましたものを申上げるのであります。従つて上下には相当な幅があるということを最初に頭に置いて頂きたいと思うのであります。  それからここで一つ申上げたいことは、組合数なり被保険者数が殖えているか減つているかという問題でございます。組合につきましては今申したように、厚生大臣の認可によつて設立いたすのでありまするが、組合がその組合の存立の目的を達し得ないというような場合には、組合の解散願によりまして解散を認めるということになつております。極端な場合には、組合の意思にかかわらず強制的にも解散を命ずることができる建前になつておりますが、実際の取扱いとしましては、実際上の指示はいたしまするが、形式の上では解散願の形で、任意解散という形でやるのが通例であります。それでここ一両年来組合の中でも、今申したようにぴんからきりまでありまして、経営状態が相当苦しいのがあるわけなんであります。これは結局組合運営自体がまずいというよりも、組合をこしらえておりますところの事業が、終戦後のいろいろな条件によりましてやつて行けない、従つて事業主が組合に対する保険料を払うことができない、こういうようなために組合運営に相当困難を来しまして、これも皆さん御承知のことと思いまするが、支払基金というのがありまして、保険医に対する支払の窓口をなしているのでありますが、その支払基金に対する支払も延滞いたしまして、極端な場合には、半年も払えんというようなのがあるわけであります。或いは二月、三月払えないというのがあるわけであります。そういうものに対しまして、勿論私たち連合会としても申しているわけでありますが、組合方式には非常に長所があるのだから、一時的の経費の悪いために暫らく困るというものについては、むやみに解散しないようにしてもらいたいということを、厚生省には要望しているわけでありますが、どうしても当分の間は立ち直る見込のないものというものもあるわけでありまして、ここ一両年来、一年に三十とか四十とか、五十というような組合が解散になつているわけであります。併し一方新設の組合も殖えておりまして、相当数の組合がかなり新設されております。殊に銀行関係でありますとか、市町村吏員関係であるとか、ああいう新らしいものも非常に殖えておりまして、結局差引としまして、組合数は若干の減少という程度にとどまつております。八十三頁で御覧願いますと、二十四年と二十五年との比較がありますが、結局十八組合の減少ということになつております。  それから一方被保険者のほうでありまするが、大体解散になる組合は、何百台というような小さい組合が多いわけであります。中には千以上の組合も勿論ありまするが、概して申せば小さい組合であります。それから新設の組合は、概していえば千名以上の大きな組合ばかりでありますので、組合の数が割合減つているのに比較いたしまして、被保険者数は大した増減がないというような状況になつております。  それから八十六頁には、組合の規模別、又業態別の分布の一覧表がございますので、おひまのときに御覧頂きたいと思います。  それから八十七頁に参りまして、平均標準報酬月額がありますが、業態別に書いてございますが、端折りまして、全産業という最後の線に書いてありますのだけ御覧願いたいと思います。そういたしますと、男女別の標準報酬の平均が書いてあるのでありますが、それに組合平均という欄と被保険者平均という欄と二つあります。非常にややこしいことでございますが、組合平均というのは、三万の組合も、五百の組合もおしなべまして、とにかく一つの組合の平均が一万円、片方の組合の平均が六千円といたしますれば、その平均は八千円だというふうに機械的に組合の平均を見たのが、この組合平均のほうであります。それから被保険者平均というほうは、被保険者数というものを加味いたしまして、一方円の標準報酬のところは二万人いる、それから六千円のところは五千人しかいないということになりますと、その数の点を加味いたしまして見ましたものが被保険者平均であります。大体は似かよつた数字が出ておりますが、そういうやり方によりまして若干の違いが出ております。それで組合管掌の被保険者全体の重さを考えて申しますると、被保険者平均で申上げるのがいいかと思うのでありますが、それによりますと男は一万二百七円、女が五千六十六円、平均いたしまして九千六十三円と、こういう標準報酬の金額が出ておるのであります。予算でございますが、これは今政府管掌の保険料率の引上が問題になつておるのでありますが、そういう場合に一つの大きな考えなければならん要素になると思うのでありますが、政府管掌は相当の標準報酬の引上げを見ましても、大体七千円見当を予想しておつたと思います。一応六千八百三十五円というようなものを男女平均として予想しておるようでありますが、七千円足らずということであります。こちらは九千円ということでありますので、そういう組合管掌のほうが標準報酬が高いということになつております。そのことを一つ御記憶におとどめ願いたいと思うのであります。  それから八十九頁に参りまして、業態別に見た保険料率というのがあります。これも業態別の一々は申さずに、全産業の平均で申上げたいと思うのでありますが、これにも先刻申上げたように各組合の保険料率を機械的に平均しましたものと、被保険者数というものに重さをかけまして平均しましたものと二つあるのでありますが、この被保険者平均で申しますと、千分の五七・三九、こういう数字が出ておるのでありまして、現行の政府管掌は千分の五五でありますから、それよりは若干上廻つておる、こういうことを御観取願えると思うのであります。即ち標準報酬が組合のほうが上であるにかかわらず、なお被保険者平均の保険料率というものは、只今の政府管掌よりは上を廻つておるということになるのでありまして、それだけ全体的に申せば、組合形態のほうが財政的基礎が強固でなければならないはずだということが申せると思うのであります。但し繰り返して申しておりますように、組合自体によりまして非常に差異がありますことを申上げて置きたいと思います。九十頁に保険料率が千分の八十の組合というのがありまして、昭和二十五年度におきまして十八組合ということになつております。  それから九十一頁の上のほうに、昭和二十四年度の分が参考のために書いてありまして、昭和二十四年度においてはそれが十一組合であります。漸次組合関係におきましてう保険料率が上つておる状況を御認識頂けるかと思うのであります。  それから非常に細かい数字で恐縮でありますが、最後のほうにばらばらになりました附表があります。それの第二表に、業態別保険料率の度数分布というのがありまして、七百四十三組合の保険料率がどういうところで分布されておるかということを示した表であります。それで保険料率の一番低いのは三十までと申しましたが、理論上は三十になるのでありますが、丁度二十五年度の予算としましては、一番低いのが三十三というのがあるのでありますが、それが一組合というふうにずつとありまして、御参考のために三十三から三十九までの数を合計いたしますと、丁度十組合あります。右のほうの欄に三十三組合の合計が一、三十五の組合の合計が一、三十六が五、三十八が一、三十九が二、こういうのが一番右の欄でありますが、それの三十三から三十九までが十であります。四十から四十九までを台計いたしますと百十一になります。それから五十から五十九までが三百五、こういうことになつております。それから六十から六十九というのが二百三十九ということになつております。それから七十から七十六までが六十。それから八十は先刻申したように十八、こういうふうな分布になつておるのでありまして、最初に申上げたことでありますが、保険料率も相当まちまちであるということであります。  それから組合によつては政府管掌よりも遙かに低い保険料率のものもありまするが、組合によつては、只今の政府管掌よりも遥かに高い保険料率のところもあるということが御覧願えるかと思います。  それからもう一つは、九十一頁の下のほうに保険料率の事業主と被保険者の負担割合が書いてあります。これも業態別は省略いたしまして、一番下の線の全産業というのを御覧願います。そのうち今私が申上げておりますのは、左のほうから三番目の欄になりますところの二十五年度保険料率負担割合でありまして、それを御覧になりますと、事業主が六十五、被保険者が三十五、こういう負担割合になつておるのであります。二対一にはなりませんが、大体それに近いような割合になつております。六十五対二十五の割合ということになつておりますので、御覧願いたいと思います。  それから九十三頁のほうへ移りまして、業態別に見た二十五年度収入予算というのがあります。それから九十五頁に行きまして、業態別に見た二十五年度支出予算というのがあります。そこで御注意申上げたいと思いますことは、健康保険組合には先刻申したように附加給付というのがありまして、政府管掌の保険がやつておりまするような最小限度の給付のほかに、附加えましてのその組合限りのいろいろの給付があるのであります。繰り返して申しますと、家族の全額負担でありますとか、保険給付期間が切れたものに対して引続いて給付をやつて参るというようないろいろな給付があるのでありまして、その金額が二十五年度の金額で申上げますと、十二億九千八百四十二万円、こういう相当の金額が特別給付のために使用されておる、こういうことが言えるのであります。但しこの十二億という金額は、九十七頁の上から五行目の辺にありますところの支出の合計の二十五年度の数字でありますが、それが二百億五千三百九十二万五千円という数字であります。約二百億の数字であります。それに比べますと、六・五%というような数字になつております。でありますから、一方から申しますと、政府管掌に比べて財政的には非常に基礎が強固でなければならんはずだということを申上げましたが、一方金を食う方面におきましても、政府管掌にはないところの特別給付というものが、予算全体の六・五%程度を占めておつて、それだけは政府管掌にはない余計な金がかかるという面がありますことを指摘いたして置きたいと思うのであります。  それから九十九頁に飛びまして、病院診療所数というのがあります。それを御覧になりますと、組合関係といたしまして、病院がどのくらいあるかということがわかるのでありまして、これも全産業の合計で申上げますと、事業主経営というのが千七百七十四、組合直営が八十六、計で千八百六十ということになつております。それで組合自体もその目的を達するための保険施設として病院の経営ができるのでありますが、実際上こういうような病院施設等については、事業主が相当の金を出すことになりますので、わざわざ組合に保険料金を出して又組合でそれを建てさすというようなこともいろいろな煩雑な事情もあつたりしまして、事業主が直接病院、診療所を持つているという例が遥に多いことになつております。そうしてこの表の一番右の欄にありますように、診療施設のない組合が百五十六組合ということでありますので、七百五十ばかりの組合の中で六百ばかりの組合は、病院か診療所か、いずれかを持つているということであります。而してその数が全体で千八百六十でありますから、一組合平均が三というような数字が出て参ります。組合と申しましても一つの事業場だけを基礎にしている組合もありますが、一方全国に事業場を持つておるというような組合もありますので、そういうところでは一組合で相当たくさんな病院、診療所を持つておるというような関係になつているわけであります。それでこの点で一つ申上げたいと思いますことは、これも最初に触れた点でありまするが、これらの病院、診療所との間では、いろいろな形式で医療の費用を払つておるわけなのでありますが、その場合に概括的にいえば、一般の保険医に対しますよりも安い単価で金を払つている、こういうことが言えるのであります。やり方等についてもいろいろなやり方がありまして、非常に複雑な関係になつておりまするが、大体で申せば二割乃至三割程度のものが、一般の保険医に比べて安いということが言えると思います。従いまして、一方この附加給付がたくさんあるという点では、政府管掌に比べて組合管掌は、仮りに同じ歳入を前提としていえば、それだけ余計の金が要るということにもなりますが、この医療費の点で申しますと、事業主が自己直営の病院を持つておりますために、政府管掌に比べて金がかからない、こういう一つの関係があるわけであります。その二つの差引がどのようになるかという細かい計算等はいたしておりませんが、相当程度医療費が政府管掌よりも安いという面があることだけは申上げられると思います。  大変細かい数字を申上げましてお聞きずらかつたと思いますが、一応この程度で御説明を終りたいと思います。

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 保険料率の三三から三九までのものが十個所ある、このような低いのは、どういうわけでこんな低いのが出ているのですか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) これは具体的の事例について一々検討いたしませんので、具体的に申上げかねると思いますが、例えば事業主病院等において非常に安い診療費で見てやつておるというような場合、医療費がかからんというようなことになります。それから又ここに紡織工業なんかが割合に安いのでありますが、三六の場合は、全体では五組合ありますが、そのうち紡織工業が二組合を占めておりますが、紡織工業等は寄宿舎に収容しておりまして、扶養家族が非常に少いというようなフアクターもありまして、そういうものと、今申した事業主のフアクターがくつきますと、そういう例外的に低いものが出ております。

中山壽彦自由党

○中山壽彦君 受診率は。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 受診率は直接政府管掌等の比較は持つておりませんが、若干政府管掌よりも上廻つておるかと思います。むしろそのくらいじやないかと思います。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 この保険料率を今三三%から三九%ということですが、低いのは、実際の保険料率が低い場合と、事業主が相当出しておるために低いのと二つあるのですな。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 只今申したように、病院の費用を事業主のほうで持つてやつて、病院に対する単価が非常に安いというような例があります。そういうようなものは、医療費が相当少いということになりますので、そういう場合は事業主が持つております事務費は、これは全体の割合からいえば大きな割合ではありませんが、事務費を殆んど会社あたりで出しておるというような例があるわけであります。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 それがこちらのほうの表で、事業主とそれから被保険者との料率が、片方は三五%で、片方は六五%というふうになつておる。そういうふうに事業主のほうがたくさん持つておるために、被保険者の何か料率が少いということもあるわけですね。今のお話に、大変病院のほうが安いということから料率が安いということ……。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) ここの保険料率の三三とか三六というのは、事業主を含めましての全体のあれであります。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 わかりました。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) それから今日は皆さんには差上げるだけの用意を持つておりませんが、前に私のほうで健康保険組合の現状分析というような、こんな嵩だけは厚いものをこしらえたことがあるのでありますが、その場合に、病院との間のいろいろな診療契約のやり方なんかも或る程度調べたのでありますが、そういう場合に、点数単価によるもので、例えば一円から二円までとか、二円から三円までとかいうような、非常に安いものも若干あるというような結果が出ておるのであります。それから平均としましては、一点単価が御承知のように只今六大都市は十一円、その他は十円ということになつておりますが、この調べました範囲については、単価、一点単価いくらというやり方によつておるものでは、病院の平均が七円十二銭、診療所の平均が五円六十六銭、歯科の平均が六円八十五銭というような非常に低いことになつております。それから何割引というようなやり方でやつておりますものの平均が、病院の場合では二六、二%の割引、診療所の場合では三三、七%の割引、歯科の場合では二八、四%の割引、こういうふうな割引をいたしておるわけであります。先刻ざつと二、三割見当は低くなつておると思いますということを申上げたのは、こういう資料を根拠にして申上げておるような次第であります。

谷口弥三郎国民民主党

○谷口弥三郎君 ちよつと伺います。この病院と診療所の数はどのくらいですか。病院が幾つ、診療所が幾つ、それから同時にわかればベツドの数は、病院で幾つ、それから診療所で幾つ……。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) そういうような調べがありませんので、ちよつと手許に見つかりませんので、又わかりましてから。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 それからちよつと伺いますが、この病院と診療所の事業主経営と、それから組合直営というのは、組合で病院、診療所を作つて、独立採算制をとつてやつておるのでございますか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) そうでございます。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 それから事業主経営というのは、これはどういうふうな形でやつておるのですか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 組合の施設自体が事業主の所有で、それから経営の状態におきましても、大体は事業主の経営ということになつておるわけであります。従いましてそれに対して、今申しましたように十円単価のところを八円でやつてもらつたり、七円でやつてもらつたりして、安いのでやつておる。従いまして事業主から申せば、結局病院の人件費等を相当事業のふところから余分に出しておる、こういうことになつておるわけです。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 最近事業主経営の病院なんかで一般診療をやつて、そうして保険診療のほうの欠損といいますか、これをカバーしようというような傾向があるというふうに聞いておるのですが、実際にそういうところもあるのでございますが、そういうふうなものはどういうようなことになつておるのでございましようか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 若干外部に対して開放しておるのもあると思いますが、組合関係においてはそういうような例はないと思います。私も、たくさんの病院でありまするので眼が届かないのがありまして、具体的な御指摘があれば十分調べて見たいと思いますが、そういうことは、組合関係の病院にはないのじやないかと思います。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 これは私のほうに実際そういう例がありまして、可なり大きな組合、これは直営病院であろうと思うのですが、尤もこれは終戦後、医療機関がないために一応一般診療をやらしたところが、そのほうを引続いてやつておる。この頃になりましてり本来の姿に戻したらということで、現在やめろと言つております。それをやると経営が非常に困るので、やめさせようということで、まだ十分な解決がついていないところもあるのでございますが、そうすると事業主経営というものは、今お話のように非常に強い基礎でやつておるというようにもとれん点もありますが……。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 私も全部じかに把握しておるわけではありませんので、何とも申しかねますので、仮りにそういうものがありましても、ほんの特殊な例外ではないかと、その点は考えております。

中山壽彦自由党

○中山壽彦君 上山さん、進駐軍の組合の病院、組合員数も非常に多いのですが、あの病院なんかは、一般診療というようなものも同時にやるという条件の下にあるのですが、一般の人も皆診療するんだ、そうしてその上に組合員の診療は無論するんだ、こういう二つのものを同列にやつておりますが、それはやはり病院の位置が、その区域には総合的なものがほかにないために、社会的に、そういうふうにしたほうが一般の福祉にいいのじやないかというような立場からそういうふうなことがあると私は聞いておるのですが。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) その例は、一般の外部に利用さしておるのが相当あるのじやないかと思います。

中山壽彦自由党

○中山壽彦君 いや、そういう……。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 今お尋ねになりましたのは、保険のほうの診療でいわば相当持ち出しておるものを、一般診療でカバーするために、少し何か高い料金を取つておるというのがあるのじやないかというお尋ねかと思いまして、さように申しておつたのでありますが、これは例えば元連合会自体が経営いたしておりましたが、今いろいろな事情で、連合会の大阪支部のほうに経営を委任しており、それは組合関係は何割引か知りませんが、五分引、一割引、単位よりも低くして、一般の市民に対しては十一円の単価でやつて行く、そういうのは勿論私たちは聴取しております。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 事業主経営の病院が、今度できた医療法人でそれに代つて行こうと、こういうような傾向はありませんか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 一般的にそうたくさんは聞いていないですが、具体的な例としては、神戸の川崎重工業の東山病院というか、あれは知つております。只今まで事業主病院であつて、これが事業主の方がいろいうことがあつてその組合へ譲るということも考えられますが、極端な場合をいえば、組合に譲つたものは、組合が解散すれば国に所属するという、いろいろなデリケートな関係はあつたようであります。結局医療法人という形でやつたという例は知つておりますが、まだ余りだくさんはないんじやないかと思いますが、そんな事例も出ることは出ると思います。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 これは非常に考えなければならない点で、この事業主の、事業場の福利施設を考えてある病院が、医療法人の形でやるというのは、医療法人の病院というのは、これは先ほど申上げたように一般診療、自由診療をやつて差支ないわけですが、そうするとこういうふうに病院が自由診療をやるということは、仮りに目的に合つても、そこに相当狙いがあるんじやないか、保険診療では十分でないので、一般診療をやつて、収支のバランスをとろうというふうな傾向もあるんじやないかというふうにも見られるのですが、今後そういうふうな傾向が或いは殖えるかどうか、私は非常に注意して見ておりますが、今おつしやつた川崎重工業病院は、そういうふうになつておるということですが、まだそういう傾向は出そうにはございませんか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 特別その問題を頭に置いて検討……。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 川崎だけですか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 私の知つておるのはそれだけですが、ほかにも一つくらいはできたかも知れません。

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 受診率のカーブは、先ほど中山委員からお尋ねがありましたが、大体横這いになつておりますか。やはりそのカーブは、政府管掌と比べて、大体安定的な段階に入りそうですか。まだ殆ど無制限的な上昇的な傾向を持つておりますか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 御承知のような支払基金では、政府管掌、組合管掌、そういうものの統計を毎月出しておりまして、それをカーブにしておるのは、いつも目に触れますが、それを見ると、政府管掌と組合管掌というのは、大体パラレルの傾向を辿つておつて、特に組合はどうこうというような様子ばないように思つております。従つて今までは、大体政府管掌におきましても、非常に上昇一方でありましたが、昨年の夏の盛りを越えて一度下がつて、又今年夏は上つておるというようなことになつて、それが又だんだん落ちついているような様子であることは御承知のことと思いますが、大体組合もそんな様子でありまして、もうこれで受診率は極限まで行つたとは、ちよつとまだ言えない節もあると思いますが、その傾向は相当落ちついたということだけは申上げられると思います。

中山壽彦自由党

○中山壽彦君 一部負担はどうなつておりますか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 一部負担は、先刻申上げたように全額負担まで会社がやりまして、全然一部負担を認めんというようなところもありますが、それは全体の組合のものからいえばやはり少いのでありまして、半額負担が一番多いと思います。それもちよつと詳しい調べを今手許に持つておりませんので……。

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) ちよつと伺いますが、組合管掌の運営の妙味ということは、いうまでもないごとく保険の適正利用ということにあるわけですから、そこの運営についてどういうふうな方策を持つておいでになりましようか。政府のほうにおいては、被保険者がこの保険を或いは濫用し、或いは診療担当者が濫診しても、なかなかこれを適正に指導するということの方策のないことは、貧困性といいますか、これはもう万人が認められておるところである。そういうところが組合管掌において妙味を発揮して、適正な指導が若し行われるとすれば、どういう点でしようか。若しそういうことをしなくても、政府管掌のいわゆる受診率のカーブ等を見ましても、その他一件当りの点数でありますとか、或いはその他の医療費等の、そういう数字が、組合管掌と大差ないことになると、放つて置いた分の成績が、妙味がある、妙味があるといつて、よく運営が行届いておる組合管掌も、そういうやり方をしておるというと、もう殆ど同じだということになりますね。どこに妙味があるか、ちよつと納得しがたいことになるのです。従つてこの保険の適正な運用、利用といいますことについて、一体経営上どういうところにこつがあるのか、どういうところに努力しておいでになりますか、その点を一つ承わつて置きたいと思います。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 組合管掌におきましても、ここ一両年来財政の危機ということをいわれておりますし、政府管掌と大体似たり寄つたりでございまして、大体どうすれば組合経済の危機が切抜けられるかとうことをいつておるわけですが、組合の長所は、今まで申しましたのは民主的な運営、関係者全体の意思が反映するという面を特に申上げましたが、只今委員長から御指摘がありましたように、濫用防止といいますか、そういう面も非常にあると思うのでありまして、組合が設立されました、組合主義というものが認められました当初の趣旨の中には、相当そういうことが強く強調されておるように私ども記憶しております。私も組合の実務を第一線でやつたという人間でございませんので、詳しく具体的な例をたくさんは持つておりませんが、私たちの議論が……、委員会等で始終議論いたしますことは、例えば扶養家族等の問題につきまして、政府管掌等では非常に対象が茫漠としておりますので、なかなか捉えにくいというようなことがありまするが、組合管掌あたりでは、その関係が割合把握しやすいのでありますので、家族関係が濫用になりましたり、極端な場合には、被保険者証を転々と人に貸したというようなケースが割合少くないのじやないかと思うのであります。それでよく厚生省の御当局と私たちのそういう委員会の連中等とが議論いたしますときに、政府のほうでは、被保険者証を一年ごとに色を変えてはどうかというような改善意見なんかも出たのでありますが、組合によりましては、そういう意見についても賛成するところもありますが、組合によりましては、自分のほうの組合にはそういう濫用なんか一つもないと確信していると言つて、見栄を切つた組合なんかもありましたわけでありまして、そういう濫用防止法ができますとか、或いはもう相当元気になつておるにかかわらず、なお入院ということでぶらぶらしているというような者が、組合の場合には、何と申しましても対象が固定いたしておりますので、発見しやすいとか、そういうようなことは多分いえると思うのであります。もう一つは、お医者関係のいろいろなデリケートな問題になりますが、よくお医者さんの方面の濫診、言葉は悪うございますが、濫診濫療ということが問題になるわけですが、極端な場合には、不正な請求ということが問題になるわけですが、そういうようなことにつきましても、組合におきましては、ときどき被保険者にじかに当つて見まして、こういう診療を受けたかどうかというようなことを調べましたりして、そういう弊害が発生しないように努力するとか、まあそういうようなことをやつておりますが、そういうことが政府管掌というような、何方というような対象よりも、一つの事業場でまとまつておりますので、遙かにしやすいということは言えると思います。

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) その点ですが、結局それが、私は率直に言いますが、組合管掌の場合においては、或る程度会社が、いわゆる被用者であり、被保険者である場合ですが、それが給付を求めることについて暗々裡に、まあ制限といいますか、ちよつと表現に無理を言えば、圧迫するといいますか、余りどんどん病気の治療を受けることを嫌がるというようにですね、又被用者のほうでも遠慮するというような傾きが若しあるとすると、私はそういう点に弊害があるのではないかという心配があるわけです。いわゆる工場の勤労管理と密接に附着して、いい意味で附着していればよろしいのですけれども、弊害的に、暗々裡に制限的な気分が漂うていることがあると、これは欠点になつで来るのではないかと思うのです。その点はどうでしようか。  それからいま一ついつも私が疑問に思いますのは一つの組合は非常に適正にできるだけやつておる。併し一つはまあ放漫に仮にやるという、そういうことになりますと、それは全組合の、全体的な上について非常に不公平ができて来ますから、それらのバランスはどういうふうにとつておいでになるでしようか。連合会全体としてですね、その二点を承わりたいと思います。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) 前のほうの点でありますが、組合のほうでいわば実態を把握いたしまして、濫用を防止するということが、その弊に堕する虞れはないかという点でありますが、その点は只今の事例で申せば、そういう心配は絶無じやないかと思うのであります。むしろ私はつい最近或る組合を見まして感じましたことは、事業主病院を持つているにかかわらず、案外事業主、病院の利用が悪くて、外部の保険医にかかつているものが多い、どういう原因であろうかというようなことを問題にしたのがあるわけでありまして、殊にその工場は、寄宿舎の従業員でさえも自由に外部の開業医にかかつているというような例もあるのでありまして、今御心配のような点は、少くとも只今、終戦後の時勢としては絶無じやあないかと思つております。  それからあとの御質問につきましては、誠に御尤もな御意見でございまして、組合全般としましてのレベルを高めて参らなければならないわけでありますが、そういう点につきましては、連合会本部としましても、又各府県ごとに支部があるわけですが、そういうところで研究会等を開きまして、いろいろ改善の方策を立てて、これを地方に流すというようなことにいたしておるわけでありますが、一方厚生省のほうの監督と相待つてやつているという次第でありまして、そういう点につきましては、連合会方面でもまだか弱いと思つておりますが、まあまあ或る程度のことをやつております。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 この事業主経営の病院、或いは組合直営の妙味なり経営状況はどうでしようか、事業主が相当たくさん注ぎ込むようですか、或いは若干利益を挙げますか、如何ですか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) むしろ相当程度事業主としては注ぎ込んでおるわけで、そのために事業主がいわば儲かる、こういうことは殆んど考えられないのじやないかと思います。若干その年々の経営で黒字が出るということは、これは考えられますが、併しそれは修繕費だとか設備改善等に投下するのが普通でありまして、そのために事業主が差引において儲かつて行くというようなことは、全然考えられないと考えております。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 そうすると事業主のこういうふうな種類の病院は、いわば健康保険の診療、健康保険を対象としての診療であるために全然利益がない、又利益があるべきものでないという結論になるわけですね。ところがそこで問題になるのは、一般の開業医等については、健康保険で相当な利益率があるということで、課税の対象になりまして、そうしてこの委員会あたりにもよくその健康保険診療費に対する減税とか何とか問題があるのでございますが、こういうことでやられて利益が少いということと、今言うような一般の医者のところに利益が出るという、この食い違いはどういうふうに考えておりますか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) それは非常にむずかしい問題でございまして、私たちもそういうことを更に突つこんでいろいろ検討いたしたいと思つておりますが、組合病院は、それぞれ非常に事情が違いますので、なかなか十把一からげには結論を出すことはできないわけでございまして、丁度ぴつたり合うような詳しい資料がないわけでありますが、先刻来申しておりますように、事業主として優にやつて参れるという場合には、その代り単価を非常に低くしておる、一般ならば十一円なり十円のところを、七円とか六円とかでやつているというような、単価が非常に違つて来るのではないかと思うのであります。それからもう一つは、これは特に辺鄙なところの鉱山でありますとか工場等でも同じような問題が起つておりますが、そういう場合には、多分に労務管理の要請もかねまして、非常にたくさんな分科を揃えているというような場合には、一応の営利、採算的に考えれば、不経済に人が遊んでいるというような場合もあり得るかと思います。併し鉱山なら鉱山としましては、これは労務管理の要求等も考えまして、例えば患者が比較的少くても、専門のお医者さんを置いておく、分科のお医者さんを置いておくということもあろうと思います。そういうような面も掘り下げて検討いたしませんと、一口に黒字が出ておる、赤字が出ておるという結論は出しにくいのじやないかと考えております。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 そうしますと、こうしたところでも保険診療をやつておる、ただ単価が非常に安くできるということです、それでこういうところの組合の平均一点単価はどのくらいになりますか。そういう調べはございませんですか。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) それは先刻ちよつと申上げつたかと思うのでありますが、大体二、三割程度低いという数字を先刻申上げたのでありますが今ちよつとどこでありましたか、出て来ないのであります。

藤森眞治緑風会

○藤森眞治君 その程度で結構であります。そうしますと一般の開業医者でやつておるのと、こういうところでやつておるのと二、三割がた違うということが、結局これはその課税の対象になるということを問題にしますと、二、三割ということが対象になつて来るわけですね。そういうような考え方ができますね。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) その辺はもう少しいろいろな事情を具体的に申しませんと、ここでちよつとお答えはすぐできないと思います。

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) ちよつと速記をとあて。    〔速記中止〕

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 速記を始めて。

中山壽彦自由党

○中山壽彦君 先般大会を開きまして、保険経済の危機の対策についていろいろな御研究、御議論が出たわけですが、どういうふうにしたら危機を打開し得るかということを、あなたの希望をこの機会にお話しを願いたい。

上山顯健康保険組合連合会常務理事

○参考人(上山顯君) この席を借りましてお願いいたしたいと思いますが、先般全国の組合の大会を開きまして、各地方から持ち寄りましたいろいろの案について検討を加えました結果、決議の形にまとめまして、各方面へこれが実現方をお願いしているわけでございまして、参議院に対しましても、委員長のほうへ取りあえずの陳情もいたしましたし、その後に正式の請願の形でお願いをいたしているようなわけでありますが、結局保険経済の危機の対策として考えられますことはり収支のバランスということになりますので、一つは収入の方面で、保険料なり何なりをたくさん取るというような問題と、支出の方面におきましては、給付を制限するという問題と、診療費を安くするというようなことが、対策として取上げられるわけであります。ところが給付の制限ということは、これは社会保険から申せば、勿論逆行になるわけでありまして、これも保険財政が潰れるか潰れないかというような瀬戸際になりますれば、或る程度認めなければならんということが議論になろうかと思いますが、私たちとしましては、何とかそういう逆行する方法で解決せずに、やはり保険は大いに利用するものだという方法で解決したいと思うのでございます。  それからもう一つは、診療報酬の費用を少くするという問題でありまして、この点につきましては、この間私たち組合大会といたしましては、是非診療費を切下げるようにいたしたい、診療費の引下げという点につきましては、単価を下げるということも考えられますが、点数を合理化いたしまして、適正にするということも考えられますが、とにかくそういう方法によつての診療費の単価の引下げをいたしたい。  それから更に一部のかたではありまするが、濫診濫療というようなこともあります。そういうものはお互いに自粛して行つて頂きたい、そのためのいろいろな方法を講ずるというようなことも一つ出ているわけであります。併し濫診濫療を是正するということにつきましては、これは今積極的に御協力を願つており、医療関係者全体としても御異議ないことであろうと思うのでありますが、当然それはそういうことでなければならんということについて御賛成頂けると思うのでありますが、診療費の引下げという問題になりますと、私たちのほうでは是非これはこういう保険財政のときだから、医療担当者方面でも財政の点を考えて頂きまして、御協力願いたいという意味でお願いをしたいのでありまするが、先刻来のいろいろ御質問等でもそういう点に若干触れましたように、これはいわば相手方の考え方があるわけでありまして、一方的にこちらだけでやれる問題でないわけであります。いずれにいたしましても、そういう点についても公正ないろいろな資料をお揃えの上で、私たちとしましては、是非切下げをお願いいたしたいと思うのでありますが、いろいろむずかしい問題がありますことは、私たちも十分承知いたしております。そういたしますと、それじや保険料率の引上げかということになりまして、現在まで組合関係においても漸次保険料率の引上げが出ておりまするし、政府関係においても先年来料率を順次上げて行くというような状況でありますので、私たちとしましても、それは決して希ましいことではないのでありまして、被保険者のふところから申しましても、事業主の負担から申しましても、この際保険料率の引上げはやりたくない。これも最後に延ばしたいことには相違ないのであります。ただ給付の制限というような問題に比べては、むしろ保険料率の引上げを選ぶべきじやないかというふうな大体の傾向で、健康保険組合としては考えていたのでありますが、併しいずれにしましても、保険料率の引上げも、これ以上は私たちとしても成るだけ避けたいという希望を持つているわけであります。そういたしますと、どうしても国庫負担金を成る程度増してもらうということが大事な問題になるのでありまして、これも私たちも、国の財政状況を若干はわからないわけじやございませんので、そういう一足跳びの無理なことは言いかねると思いますが、一歩心々でも明年度の予算からでもそういうものを増額してもらいたいということを切望しているわけであります。それで事務費につきましては、法律の建前も、大体事務費は国が持つような建前なわけでありまして、現に健康保険施行当時においてそうなつておつたのでありまして、これは勿論全額負担すべきものであります。それから給付については、私たちの希望としましては、三分の一の国庫負担ということを要請いたしておるのでありますが、財政と睨み合わせまして、一歩づつでも是非一つ負担の増額をお願いいたしたい。給付に対する国庫負担が殖えますことをお願いいたしたい、かように考えているわけでございます。  それから特に最近の保険経済を脅しておりますのは、結核関係でございまして、私たちのほうでも結核につきましては、特に特別の調査等もいたしておるのでありますが、結核関係に非常にたくさんな保険給付が廻つているような状況になつているのであります。それでこれだけにつきましては、どうしても国民全体を対象とする立場からでも、国としても放つて置けないのでありまして何かもう少し積極的な施策を盛つてもらいたいということを要望いたしているような次第であります。  それからもう一つ、特に国会方面で御配意頂きたいと思つておりますことは、保険組合といたしましてもいろいろ財政的な困難がありまして、金が要るわけなんであります。それでその金といたしましては、御承知の預金部のほうに厚生年金の積立金が、只今なららばすでにもう三百億に近いものが蓄積されているわけなんでありましてそれで私たちは、前から何とかその厚生年金の資金が福祉施設資金に還元融資になりますようにということを切望いたしておつたのでありますが、殊に明年度の予算といたしましては、これはまだ今後国会で御検討願う件ではありまするが、政府の案としては、結核ベツドにつきまして、健康保険がこしらえます分については、国庫の補助をしようという、これは私たちとしては、非常に嬉しい案なんであります。そういう案も出ておるわけであります。併しこれは今申したように国庫負担はその一部の補助、即ち三分の一の補助でありまして、あとの三分の二については組合が負担します。こういうことになつておるわけであります。ところが組合財政も苦しい状況でありますので、やりたくても三分の二の組合の自己負担ができないというようなものがありますことは心配しておるわけでありまして、これらにつきまして、是非一つ預金部の資金が利用できるようにいたしてもらいたいとお願いしたいと思うのであります。預金部資金の利用につきましては、先般司令部のほうから日本政府へ覚書が出まして、金融債引受というような形でなければ駄目のようなことを実は聞いておるのでありますが、何とかその金融債の枠の中で、社会保険関係の厚生施設等に出ますものが賄われますように、何らかの一つ工夫をやつてもらいたいということを熱望いたしておるのでありまして、この点特に御配意を頂きたいと思つておる次第であります。その他いろいろございますが、時間もございませんのでこの辺で……。

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) それでは本問題につきましてはこの程度にとめて頂きたいと思います。保険者組合の上山さん大変有難うございます。

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) この際お諮りいたしたいことがございます。保険経済、医療、社会福祉の実情及び生活困難者の処遇、その他厚生施策の現地調査を行い、社会保険制度確立に資し、特に各地民衆の生活保護適用要求、騒擾事件を調査し対策確立に資する目的を以ちまして議員派遣要求書を提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんですか。    「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 御異議ないものと認めます。なお要求書提出の手続、その他につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 御異議のないものと認めます。それではさよう取計らいます。暫時休憩いたします。    午前十一時四十七分休憩   —————————————    午後一時五十七分開会

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 休憩前に引続いてこれより開会いたします。  この際お諮りいたしたいと存じますが、当委員会に付託になりました健康保険法の一部を改正する法律案につきまして、労働委員会から連合委員会を持ちたいという希望の申入れがございますので、当委員会といたしましては、労働委員会に連合委員会開催の申入れをいたしたいと存じますが、御異議ございませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 御異議ないものと認めます。  つきましては本案審議のために証人といたしまして慶応大学教授園乾治君、産別労働組合保健部長の吉田秀夫君、総同盟の総主事の高野実君、以上の三名を証人として喚問いたしたいと存じますが、御異議ございませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 御異議ないものと認めて決定いたします。  なお証人の都合によりまして、代理等の申出がありましたときには、委員長におきまして適宜取計らうことにいしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山下義信日本社会党

○委員長(山下義信君) 御異議ないものと認めます。  それでは次回は十五日午前十時に開会いたします。本日はこれを以て散会いたします。    午後一時五十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     山下 義信君    理事            有馬 英二君    委員            大谷 瑩潤君            城  義臣君            中山 壽彦君            河崎 ナツ君            常岡 一郎君            藤森 眞治君            谷口弥三郎君            松原 一彦君   参考人    健康保険組合連    合会常務理事  上山  顯君

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