公職選挙法改正に関する特別委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 31 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1951/07/10
会議録
○理事(池田宇右衞門君) これより公職選挙法改正特別委員会を開会いたします。 去る六月二日、委員長堀君が渡米することに相成りまして、委員長理事打合の上におきまして、不肖不敏にも各位の御選挙を頂きまして委員長代理を勤めさせて頂くことに相成りました。不敏、法規典礼に暗く、民主政治の基盤とも言われるところのこの重責を全うするに対して自責の念に駆られるものであります。併しながら皆様方の格別の御指導と御援助を頂きまして、その職を汚すことにいたすという決意をいたしたのでございます。何とぞ今後よろしくお願いいたします。 議事の順序は、西郷理事より理事辞任の件、続いて理事補欠互選の件が順序として議題になつておりますが、本日は大野委員さんその他の皆さんから、派遣議員の報告を先にして欲しいという申出がございましたので、派遣議員報告をこれよりお願いすることにいたします。順序を変更いたしまして大野委員を御指名申上げます。
○大野幸一君 私は第三班の御報告を、本来池田委員長代理から職分されるべきだと思うのですが、委員長席においでになりますので、便宜上私から御報告申上げます。 第三班は、池田委員、大野委員両名で六月十九日出発、予定通り岡山、福岡、大分、高松の四市において、県並びに県選挙管理委員会主催の公聴会に臨み、派遣議員司会の下に公職選挙法改正に関し、現地各界の活溌なる意見を聴取するを得たのであります。なお大分においては、民主党岩男議員の御参加を得たことをここに申添えて置きます。以下各地において聴取いたした改正意見を事項別に逐次御報告申上げますが、いずれの地においても必ず問題となつたのは次の諸点であります。即ち選挙公営の拡充、不在者投票、代理投票、戸別訪問、連呼行為、動期間の短縮、それに教職員の政治活動について論議がありました。これらの点について先ず申上げまして、それからその他の相当問題になつた事項についても御報告申上げたいと思います。 選挙公営の拡充強化については、公営の拡充強化は各県各界とも一致した意見でありました。なお特にこれについて香川県においては高松の弁護士会長より次のごとき意見が述べられました。即ち選挙公営制度を徹底拡充強化して公営一本化とするために選挙費用の収支は全部選挙管理委員会においてすることとするが、候補者側は直接には一切の選挙費用を支出しないことにし、法定選挙費用を選挙管理委員会へ予納するのみとする、こういう意見でありました。これはあたかも帰京後、内閣設置の選挙制度調査会第三小委員会案の選挙費の小切手制度という発表がございましたが、この考えと考えをにしておる方向であります。この意見については、私たち派遣議員の二人の間で、非常に注目すべきものであつて、選挙公営を拡充強化すると共に、選挙費用を節約する意味において、これは重要な意見であるというように話合つて参りました次第であります。 不在者投票につきましては、(イ)、不在者投票は弊害が多いので廃止すること、これは岡山県選挙管理委員会、次に(ロ)、適当な制限を加えること、例えば病人等の不在者投票は弊害が多いので廃止すること、これは岡山県自由党、国警、福岡県、大分県、香川県等の公聴会において意見が述べられました。その次は、(ハ)といたしまして、令第五十条及び五十一条の規定による投票用紙及び投票用封筒の交付請求は選挙期日の前日までとあるのを選挙期日の三日前までに改めること、これは大分県において聞きました。次に(ニ)、投票用紙及び投票用封筒の交付を受けたが、不在者投票を行なわず、又投票所における投票も行わなかつた選挙人は、投票用紙及び災難用封筒を令第五十三条第一項又は第五十四条の委員長に返還(選挙期日から五日以内)しなければならないように規定せられたい。大分県、福岡県等において聞きました。 代理投票につきましては、文盲者は政治意識に欠け、買収等紛議の因となる場合が多いので代理投票の制度はこれな廃止すること、これは各県各界において聞きました。 戸別訪問につきましては、(イ)、買収の弊害があるので全面的に禁止すること、これも各県各界共通の意見でありました。次に(ロ)、これについて又別に議論するところに民主々義の発展があるので、戸別に訪問し、大いに話し合うべきだ。現高では人々が選挙を口にすることをこわがつている。買収などの弊害はあつても長所のほうが多いと思われるので許さるべきである。こういう少数説がありましたが、これは香川県自由党支部長個人の意見として一つの少数意見として聞いて参りました。 連呼行為については、(イ)、喧騒を極め、且つ単に立候補者の名前を知らせるのみにとどまり、一般民の選挙意識の発達と公正なる判断を阻害するものでその弊害は大きい。よつてこれを禁止すること、各県でこういう意見がありました。次に(ロ)、全面的な禁止ではなく適当な制限の下に実施さるべきである。これは岡山県国警、町村議会議長会などから発言がありました。大分県共産党は現行通りにして置くべきであるという意見もありました。 選挙運動期間の短縮については、知事に三十日、県会議員は二十日、市町村長は十日、市町村議会議員は十日とする、これは岡山県、大分県地方裁判所、検事局、香川県等にありました。次に県会議員、市長、市議会議員、市教育委員会委員は十五日、町村長、町村議会議員、町村教育委員会委員は十日とする、福岡県選挙管理委員会、大分県議会等で拠りました。選挙区が極めて小範囲であるから、選挙運動は短時日を以て徹底せられる期間に余裕を生ずることは、却つて脱法行為を醸成し、加えて小額の選挙費用は運動期間との均衡を失し、勢い収入支出規正違反を誘発する因ともなるので短縮すべきである、福岡国警等。 次に教職員の選挙活動についてでありますが、私たち公聴会を開きますに、最初口火を切るに当りまして、誘導的に、あとに報告いたしますように団体推薦を認めることの可否というような問題を先に提供いたしますると、勢い教職員の選挙活動等について活溌なる意見がありました。その議論のうち、理論上はともかく、実際面において弊害が非常に大きいので禁止すべきである、これは各県の県庁とか、検察庁、こういう方面からの声でありましたが、一方教員組合とか、進歩政党側に属する意見といたしましては、教職員であるが故に禁止することはおかしい、憲法の精神から言つても、現行より拡充すべきであるという議論が多くありましたが、大分県民主党はひとり現行通りでよろしい、こういう意見がありました。 その他の改正意見につきましては、選挙権について、名簿調製後同一県内で転住した者には、元の居住地において選挙権が行使できるように改められたい、福岡県選挙管理委員会。次に名簿調製後同一県内で転住した者には、どこででも選挙権の行使ができるようにしてもらいたい、香川県の公聴会において言われました。立候補につきましては、公務員はその地位を選挙の事前運動に利用する疑いを多分に持つている故に、少くとも四カ月前に公職を辞さなければ立候補できないようにすべきである、大分県自由党。この議論につきましては、各地方選挙の結果、お互いに苦杯を嘗めたというような感じが見られました。この問題について、選挙によらない公職の地位にある人が立候補するには、二年前にやめなければならないようにすべきである、これは曾つて前の選挙法改正委員会においても問題になりましたところの意見が相当ありまして、香川県自由党などもこれを唱えておりました。同時選挙について、同時選挙は無効投票が多いのでやめてもらいたい、福岡県共産党、大分地検などからありました。 先ほど申しました団体推薦の可否につきましては、公務員を除き、他の団体が正当な手続を経て候補者を推薦することはよい、岡山県、大分県等において開陳せられました。なお香川県婦人会代表より、公務員にも事務に差障りのない限り認めてもらいたいとの意見がありました。同様な議論といたしましては、各県の共産党、福岡県農村連盟、香川大学学長などの意見は、正当な手続を経て推薦がなされる限り、すべての団体に許さるべきである、一方これに対して、全面的に禁止すべしとする意見といたしまして、個人の自覚が高まるまでは害があつて益がない。即ち団体幹部が自己の利益に基いて利益代表を出す傾向となり、その場合日本の現状においては、幹部の意思に組織は引ずられがちであり、団体幹部がボス化する虞れがある、福岡県自由党などからありました。団体の幹部が買収される例が多く、団体買収の弊害が大きいのでやめるべきである、福岡県自由党、香川県四国新聞社一高松地検などから、この意見が出ました。 公務員の選挙活動について、全面的に許すべきである、福岡県共産党、大分県労働組合評議会。現行通り禁止すべきである、その区別をいたしますと、罰則がないために実際上は骨抜きの感があるので罰則を設けてもらいたい、一時公務員をやめて選挙運動をし、選挙後すぐ復職する例がある、これを今後禁止してもらいたい、福岡高検、大分地検、国警から、こういう意見がありました。 学生生徒の選挙運動については、学生生徒の選挙運動は禁止さるべきである、岡山県国警、市警、福岡県選挙管理委員会。学生生徒の選挙運動は適当に制限さるべきものであるが、そのために特に罰則を設ける必要はないと思う、大分地検。学生生徒を罰するような法律を作つても、それは実際上罰し切れるものではないという意見がありまし人、次に学生生徒を選挙運動に使用する、学生生徒が選挙運動を行うこと及び学生生徒に選挙運動を行わせることは許さるべきであるという大分県共産党などの意見がありました。未成年者の選挙運動について、未成年者の選挙運動は制限すべきである、大分県、福岡県、香川県。 事前運動については、現職知事の職権濫用の禁止は、これは岡山県教員組合などから発言がありました。実際の問題としては、具体的に認定が困難である、推定規定でも置けば取締もできると思われるというのが、岡山地検、福岡高検。検察庁側は、これまで現職知事の事前運動と正当なる職務との限界が困難であるから、かくかくの具体的行為をしましたときには、これは事前運動とみなすどいう推定規定を設けざる限り、これは取締困難だという意見でありました。 運動員の制限について、運動員の数の無制限は選挙運動の無秩序と無統制をもたらすこととなるので、旧法のごとく数の制限を設けるべきである、福岡県町村長会、社会党、地検、大分地検、香川県婦人会、地検。現行通り自由にしておくべきである、香川県自由党、大分県民主党、労農党、共産党等でありました。街頭演説につきましては、街頭演説は候補者に限つて認めてもらいたい、福岡高検、大分地検。現行通り自由にしてもらいたいというのが、大分県共産党、労農党の意見でありました。街頭演説は候補者及び法律に基く特定の弁士に限つてもらいたいというのが、大分県議会の意見でありました。 選挙費用について、選挙費用の制限は撤廃すべきである、これは大いに使えというのではなく、殆んど守られていないような有名無実な法規を廃止せよという趣旨で、香川県自由党、弁護士会、福岡地検、これは多くは取調べ困難であるということで、実際に行われていないという感情論があるように考えられました。選挙費用は増額すべきである、適当なる実際額に合うようにしてもらいたいという意見でありました。福岡県社会党、福岡県選挙管理委員会等であります。費用の内部項目を羅列規定し、その範囲内で候補者から予算書を提出せしめる、候補者の諸条件が異なるように、費用もおのずから異なるのであるから、その予算額を告示して、それを監視するようにすること、有権者より少額の金を徴収して登録せしめるいわゆる選挙登録制を実施し、それによつて集まつた金額を選挙の費用として使用するようにしてはどうか、こういう意見がありましたが、制限選挙の類似というような意見もこれに対してありました。 自動車、拡声機の使用について、大都市を除く市の選挙においては使用を禁止してもらいたいという意見が相当ありまして、福岡市議会は意見書を出しておりました。併し福岡県自由党のほうでは現行通り認めてもらいたいという意見でありました。文書図画の制限について、実際上取締が困難であるから制限を撤廃すること、制限を現行よりゆるめること、単にポスターの枚数を制限しても実益は上らない。従つてポスター掲示の場所、日時等の制限をなすか、或いは思い切つてすべての制限を撤廃し、自由な選挙運動を許すか、いずれかを選ぶ以外に方法はあるまい、こういう意見が福岡県、大分県各地でありました。新聞雑誌の報道の自由について意見がございました。新聞雑誌の報道の自由が悪用されることが多い、故に選挙時だけ特定の候補者を利することを目当てとした出版物の頒布は禁止するよう措置せられたい。福岡県、大分県でありました。寄付について、寄付が非常に多いが認定が困難である、推定規定を置いてもらいたい、こういう議論でありました。福岡県。 選挙違反に対する審理について、選挙違反に対する審理が焚くかかり過ぎる故、早期に終結するように努めてもらいたい、それと共に別に事件係属中は登院停止等の措置を講ぜられたいというのが福岡県、大分県等においてありました。審理を早期に終結させるために控訴を認めないようにしては如何、これは岡山市警などの意見でありました。罰則について、法第二百三十七条詐欺投票罪に未遂を罰するように改めること、各検察庁においてこの意見がありましたが、これは詐欺投票をしようとする現場においてそれを発見したけれども、未遂に終つた場合に、何とも処罰のしようがないということを経験したのでありますが、顧みれば前選挙法改正のときに、この未遂を罰しなかつたことは失念したものだと考えております。今度はこれは入れなければならないものだと我々は痛感いたした次第であります。地方公務員及び教職員の選挙運動に禁止罰則を設けること。これは選挙活動を禁止すると共にその制裁規定を設けようという意味であります。選挙運動者の選挙犯罪については候補者の当選を無効とすること。運動者いわゆる総括主宰者の選挙独罪については当選無効の規定を設けよということであります。選挙権、被選挙権の停止を裁判所の自由裁量に任すことは、全国でまちまちとなり統一がとれないので適当に改正してもらいたい。選挙権被選挙権停止は裁判所の自由裁量で全く各判事の主観的立場にあつて不公平を生じているから、これを一定の刑罰以上は当然選挙権、被選挙権を停止するという意味の法律規定によつて統一したいという念願でありました。選挙違反者が直ちに一般犯罪者と同列に扱われるのはどうかと思われるので、アメリカの例に倣い、罰金徴収に代るに税金徴収を以てし、体刑に代るに選挙権停止を以てしては如何。こういう意見などもありました。岡山県では選挙違反に対し、検察庁がなかなか起訴しないとの意見があつたが、検察庁側の答弁によると、五月末現在で四一%の起訴率だという答弁がありました。 一般に政治意識が低く、政治教育の徹底を期することが、やがて選挙の公平を期する要因であるということになりました。 以上御報告を申上げます。甚だ冗長になりましたが、新聞紙上いろいろな国会の派遣に対して批判されておりますが、我々は誠心誠意を以てやつて来たことを御報告申上げておきます。
○理事(池田宇右衞門君) それでは第二班派遣議員の代表のかたから御報告をお願いいたします。
○鈴木直人君 私と石村議員は第二班の派遣議員といたしまして、長野県、石川県、愛知県、三重県、この四県におきまして、六月十七日から二十三日にかけまして、公聴会を開いたのでございます。公聴会に出席されておりまするかたは、県市町村の選挙管理委員会或いは県庁、県市長村の議会、検察庁、国警、自治警、新聞、放送、各政党、各種団体その他一般ということにあらかじめこちらからお願い申上げておりました標準に従いまして、相当多くのかたがたが出席されておりました。いずれの地方におきましても、あらかじめ非常に熱心に研究されておられたのであります。そうしまして、その意見を謄写等によりまして、あらかじめ文書にいたしてございまして、その文書に基きまして公聴会の御説明を求めて質疑応答等をいたしたのであります。私たちの所感としましては、どの県におきましても非常に御熱心でございまして、数時間絶ちましても質疑応答、御意見の開陳というようなものがやまらないという程度の御熱心さでございましたことを御報告申上げておきます。大体におきましては、只今第一班から御報告されたと同じような御意見でございましたが、ただ長野県の前の県会議長をやつておられたかただということでありまするが、宮澤佐源次というかたは、特別に選挙に対するお考えを持つておられまして、選挙運動期間になれば一切の選挙運動はやめてしまえ、そうして静かにして、どの人に投票すべきかということを判断すべきである、そうして選挙運動期間に入る前に、その人たちの、例えば本日でも、自分は次に立候補したいというような考えがあれば、それを表明されて、それから何年もその表明したことを世間が知りつつ、その人の政治活動等を見守つて行くことが必要である。そうして常にその人たちに関心を選挙民が持つており、いよいよ選挙期間になつたならば、ああいう運動なんかすべきものではない。気違いのような状態である。ああいうのはやめて、そうして何日かの間静かにして、従来におけるところのその人たちの行動をよく見まして、そうして誰に投票すべきであるかということを沈思黙考すべき期間が即ち選挙運動期間である。そうして厳粛に投票すべきである、こういう違つた御意見がございました。それからもう一つは、石川県でありましたが、新聞記者のほうでございまするが、選挙公営一本に徹底するか、徹底的に自由選挙にしまして、一切の制限を加えないか、どちらかをやるべきであるという御意見がございました。それ以外は殆んど現在の選挙法というものを頭の中に置いて、そうして先般の地方選挙を又頭の中に置いて、そうしてどうしてこれを改正して行くかというようなお考えの下にいろいろ御研究になつて頂いたように見受けられるのであります。その詳細につきましては、詳細の御報告を今書いておりますが、四県とも詳しく書きまして、そうして又別途に御報告をいたしたいと思いまするので、その報告書は適当に速記録等に掲載をさして頂きたいと思うのであります。 ただもう少し簡単に御報告をいたしますと、殆んどどこでも、共産党も含めてどこでも一致したと思われるのでございますが、少数意見というのは殆んどなかつたと思われるのは、戸別訪問を絶対に禁止してもらいたい。勿論少し制限したらどうかという意見もありましたが、併し殆んど全部は禁止したほうがいいという御意見でありました。それから第二は、いわゆる連呼行為というものは、これは禁止してもらいたいというのが殆んど一致したものでございます。これも選挙法は候補者側から考えた選挙法とか、或いは選挙民のほうから考えた選挙法とか、取締官のほうから考えた選挙法の考え方がありますが、三者のいずれのほうから見ましても、この連呼行為は一つやめてもらいたい、こういう一致した御意向でありました。その連呼行為というのは大体常識的に見ますと、メガホンのようなものをやつて、そうして子供や何かいろいろな人をたくさんやつて、そうして主として候補者の名前を述べる、候補者の政見などは殆んど言わないで名前ばかり言つてうるさくてしようがないというのが普通のどの人もの考え方であります。そうしてもうとてもこれはたまらん、だからこれはやめてもらいたいというようなことが一つ、それからもう一つは人海戰術と言われているようですが、もう一つの村が全部一緒になつてやつてしまう。そうしてその村の中に、自分はあの候補者は嫌だと思つておつても、自分が行かないというと村八分にされるような形になつて、嫌でも何でも出てしまう。それが連呼行為であるが、実際にその人に対するところの自分の応援の表明というようなことになつてしまつて、実に自由意思さえも束縛されるような形になつてしまう。そういうようなことで労務者として金を払う、飯を食わせるというようなことで、この連呼行為というものは実際に政見も何も言わないのであるから、選挙の趣旨から見ても、これは趣旨に反することだから、これは一切やめてもらいたいというのが、まあ殆んど全部の御意見のように私たちは聞いて参つたわけであります。 それに関連いたしまして、然らば街頭においてトラツクに候補者が乗つて、そうして連呼して歩くのはどうかという問題については、それだけはよかろうとか、或いはそれもいけないというようなこと、トラツクは必要であるが、連呼して歩くのはいけない。併し街頭演説は候補者がトラツクの上でやるならよろしい、そのときはとまつてやつてもらいたいとか、いろいろそれぞれの思い付きでございますが、いろいろなそういう考え方は至るところにございました。これはそういう事情であつたということを一応御報告をいたすわけであります。これに関連しまして、街頭演説を或る程度まで制限したらよかろう、こういう御意見があつたわけです。街頭演説とは何ぞやというようなことが三重県の検事正などの御意見などにございました。又その後新聞を見ますと、静岡の検事正も御意見をお述べになつておられるようでありますが、非常に御熱心に検事正さんが御研究になつておられましたが、その連呼行為というものと街頭演説というものとの違いが、取締の点から見ても非常にむずかしいというようなことで、流して歩くところの街頭演説というか、流して歩くところの連呼行為というか、その程度のものは候補者としては、きめられたトラツクの中でやつておるのは止むを得ないかも知れないというようなお話もございましたが、これも我々としましては、どういうふうにきめようかということについて相当検討すべき問題であるということを感じて参つたわけであります。又連呼行為に関連しまして先ほどもお話がございましたように、未成年者、これは又未成年者と言いましても、或る県においては中学生と小学生だけでいいという県もありますし、或る県では有権者の年でよろしい。有権者でないその若さを持つておる年、それは選挙運動乃至選挙の労務者として使つてはならんという程度にしたならばよかろう。併しながら連呼行為を禁止したならば、或いはその規定はなくてもいいとか、いろいろそれに関連しての御意見がございました。次に運動員、これは労務者を含めて運動員を或る程度制限したほうがよかろうというふうな問題が盛んにあるのですが、然らば第三者の運動というものは、今自由になつておるわけですけれども、それは一切禁止して、或る候補者については何名という運動員をきめて、たすきでもかけて、それ以外の者は一切選挙運動してはいかんというふうにするのかと聞きますと、その点はなかなかはつきりしない。それでは昔の選挙のようなことになる。そうしてその運動員を制限したりするということは、連呼行為を禁止すれば、それでいいのかと、だんだんと追いつめて聞きますと、そういう御意見にもなつたりしまして、その点は先般の地方選挙の選挙を通じまして、いろいろやはり現実に即応して、こうしたらいいのじやないかといういろいろなお考え方がありまして、そうしてそのお考え方に基づいていろいろ御意見の御発表がございましたが、然らばどういうふうに具体的に法律の中に規定するかという場合には、この点についてはつきりした法律的ないわゆる見解に基いた御意見という結論はなかつたわけでございます。 次に先ほどの法定費用の問題もございました。これは選挙公営を拡張しろというのが殆んど全部の御意見でございましたが、それと別に選挙費用は今のような選挙においては法定費用の範囲内において選挙しておるものはないのであるから、やはり実際に即した程度の選挙費用というものを法定をしてもらいたいというような御意見はあらゆるかたからあつたわけであります。それから、変りましたというわけではありませんが、新らしい制度に対する考え方としましては、記号式投票制度を採用したらよかろう、こういう御意見が相当強い信念の下に二、三言われたわけであります。即ち候補者が三人あるならば、三人の人の候補者を印刷いたして置きまして、そうしてそれを投票所において渡しまして、投票する人はそのうちの最も自分が適当と思う名前の人に括弧で〇を付けるということにすると、間違つて〇を付けたりすると困るし、或いは隣の〇か、或いは前の〇かわからないというような〇の付け方もあるから、名前に括弧を付けて行くというと、括弧でぐるつと名前を鉛筆かベンで以て囲むわけですから、そうすると、その人だということが相当はつきりわかるし、ほかの人に投票しているということは間違いもない、そういうような二とにしてやつてもらえば、もうすべてが解決するんだ、無効投票なんというものも全然なくなつてしまう、随分無効投票で問題がありましたが、それもなくなつてしまうというようなことになりますし、とにかく記号式投票にすればこれは一番いいと思う。ただその際にみずから名前を書く場合の考え方と、ただ名前が印刷してあるものに括弧にするということでは、投票するという選挙民の意思の弱さがあるというようなことでありまして、そこに投票の公正が或いは期せられないかも知れないというような憂いがありましたが、この記号式投票の制度は一度は必ずやつて見たらいいというような確信を持つて言われておるかたが二、三県にございましたことを御報告をいたして置くわけでございます。 それからどこでも問題になりましたのは不在投票でございまして、そのうちのいわゆる自宅で以て書くところの現在地投票と称するところのものでありますが、これは医者の証明書などが濫用されまして選挙権が行使されておるという事実が各県においてあつたようでありまして、これは是非はずしてしまつたほうがいいんじやないかというような御意見でございました。勿論それを入れたということは、やはり選挙権を重んずるという民主主義の制度に則つて、それを尊重したきめ方ではあるけれども、丁度戸別訪問の場合に但書があつたけれども、あの但書というものは効んど問題にならなかつたと同じように、こういう選挙の規定というものははつきりしたほうがいいと思うので、むしろ少数者のためには止むを得ないのだから禁止してしまつたほうがいい、いい加減な制限的な、こうしたならばそれは守られるだろうというような考え方で規定するよりも、むしろ思い切つてなくしてしまつたほうがいいという御意見も相当有力であつたわけでございます。なおいわゆる代理投票でございますが、これは養老院あたりに大変にそれがあつたようでございますが、そいうものもやめたほうがよろしい。殊に養老院等におきましては、それから又警察予備隊等におきましてのそこの責任者に対しては選挙開票管理者ですか、投票管理者ですか、そういうような資格も与えてもらいたい。そうしますと、仮に養老院の院長というのがそういうふうな選挙をするところの執行官になりまするから、法律によつて選挙運動はできないということになる。だからしてそこに余り違反がないが、それをやらないためにそこの院長などは特定の候補者を考えて、そうしてその代理投票なんかさしたということになるというような御意見もあつたわけでございます。勿論その他先ほど大野君からお話されたような各項目のことがたくさんございました。そのことにつきましては、一つ詳しく書きまして、そうして印刷いたしまして御報告をいたしたいと思いまするので、今後この委員会において選挙法の改正について御審議に当る場合におきましては、どうぞその公聴会におけるところの御意見を尊重されまして、そうして御審議をお願いいたしたい存ずるのであります。以上でるあります。
○理事(池田宇右衞門君) 只今鈴木委員の御報告中に、後ほど詳細は文書によつて御報告をいたしますから、速記に載せてとの御希望がございましたが、皆さんの御了解を得まして、速記に載せることに御承認を頂きたいと、かようにお願いいたします。 次に第一班派遣議員の代表のかたの御報告をお願いいたします。
○小笠原二三男君 私が参加いたしましたのは第一班でありまするが、六月二十日栃木県宇部宮市、二十二日に岩手県盛岡市、二十三日青森県青森市、二十五日北海道札幌市において、各道県選挙管理委員会の主催の下に会議を開催して頂きまして、各党の道県連合会の支部代表或いは道県議会代表、道県庁、地方検察庁、国警札幌方面本部或いは各県本部、道県庁所在地の自治体警察、地方事務所、市町村管理委員会連合会代表、市町村議会代表、市町村長会代表、新聞関係者、商工会議所、婦人会、青年会、各種労働組合等の代表或いは各界の代表の参加を得まして、その熱心な意見を聴取して参つたのでありまするが、その報告の詳細は、鈴木委員の先ほどのお話にもありましたが、別冊として書類を作成しておりますので、この報告のあとにこれを速記に載せて頂きたいと考えるのでありまして、それによつて詳しくは御覧頂きたいのでありまするが、差当つてその概要を申上げることにいたします。 先ず各地において述べられた主な共通意見を申述べますと、次の通りであります。 (1)公務員の転勤、婚姻等による転居の場合は、天災地変による転居の場合と同様、新住居地で選挙権を取得するものとすること。 (2)同一市町村内の他の投票区に転居したもの及び婚姻等により改姓したものについては、選挙人名簿調整期日後でも申請により名簿を修正するものとすること。 (3)文盲者に対して代理投票を認めることは弊害が多いから廃止すること。 (4)疾病等の事由による不在者投票を廃止すること。 (5)同時選挙は無効投票を発生しやすいから廃止すること。これについていろいろ意見があつたのでありまするが、 (6)投票用紙を別々に交付するとか、投票記載所を選挙ごとに区別して設けるとかの方法により、無効投票の発生を防止することができるから、選挙執行経費の節減のため、むしろ成るべく同時選挙を行うものとすること。 (7)運動期間が長ければ選挙費用が嵩み、且つ違反の機会が多くなるから、できるだけ短縮すること、都道府県の選挙は十五日、市町村の選挙は十日程度とすること。 (8)教職員の選挙運動は禁止すること。これに対しては禁止に反対であるという意見も各地にありました。 (9)戸別訪問は買収の機会を与える弊害があると共に選挙人の仕事の邪魔になり、又痛くない腹を探られ迷惑となるから禁止すること。これはちよつと申上げておきまするが、候補者のために都合がいいから、或いは買収の機会になるから戸別訪問をやめてほしいということよりも、選挙人の立場から、或る候補者は出て来、或る候補者は戸別訪問に出て来ないというようなことがいろいろ村においてさまざまな影響が大きいというのです。加計を維持して行くためにいろいろ影響される部面があつて迷惑である。だから各家庭には、そういう候補者が入つて来ないようにしてもらうことが、各家庭にとつては誠にいいのだ、こういう意味なんです。 (10)文書図画の制限を緩和又は撤廃すること。 (11)ポスターの制限枚数を増加すること、又地域の広狭、人口の多少によつて制限枚数を実情に副うように定めること。 (12)投票所の入口から一町以内の区域に掲示したポスターは、選挙の前月及び当日、選挙管理委員会が撤去すべきものとする。現行制度を廃止するか、或いは候補者又は掲示責任者が撤去すべきものとすること。 (13)文書図画は、選挙の終了後掲示責任者が撤去すべきものとすること。 (14)選挙期日前における人気投票、予想投票は禁止すること。これは北海道の或る地方新聞が、選挙期間中に道知事候補のどつちがとれるかということの人気投票をやつて、逐次この投票数を新聞に掲載して、公正な自由な選挙に影響を与えることが甚大であつた。併し取締規定はない。そこで禁止してほしいというのでありました。 (15)地方議会の議員の選挙についても任意制公営立会演説会を適用すること。 (16)立会演説会開催当日、他の演説会は開催時間中及び開催前後各一時間に限り禁止すること。ということにして、一日禁じておくという現行法をやめてほしい。 (17)新聞社、婦人会、青年会等の主催する立会演説会については、官公有の建物等の使用を許可すること。これは特に申上げておきまするが、派遣された地域におきまして、県会議員の候補者の立会演説を民間団体がやるという場合に、一切適当なる公共物の使用を現行法によつて禁止されておるがために非常に困つたという実情から、こういう主張があつたのであります。 (18)連呼行為は効果が少く弊害が伴い、又間接的に買収と同じことになるから禁止すること。 (19)すべての選挙について選挙公報を発行すること。 (20)選挙運動員の数を制限し、届出制とすること。 (21)法定費用を実情に即するように改正すること。 (22)買収等の選挙犯罪による選挙権の停止は情状により免除し、又はその期間を短縮することを一切認めないこと。これも特段に御報告いたしたいのでありまするが、取締側のほうでは、警察側では違反容疑を検挙し、そしてこれを検察に送り、検察側においてもこれを起訴してある。ところが裁判所においての判決は大体特例のほうを適用して、選挙権の停止というようなことをやらない。そのことのためにどうも警察側の士気が沈滞する。であるから、もう一切の条件を認めないで、この選挙権というものを厳重に停止してしまうというやり方がこういう違反を阻止する一つの方法である。こういうことで取締側から強く要望された点であります。 (23)御運動員が買収の罪を犯したときは、当選人を連坐させること。 (24)買収を受けた側を罰しないこととし、買収犯の捜査を容易にすること。 (25)諸物価の高騰に鑑み、選挙執行経費を増額すること。 (26)立会人の費用弁償額を三百円に増額すること。これは各第一線における選挙の場合の立会人の費用弁償額が現行においては余りに低い。それで三百円に増額する、或いは旅費等も支給するということをやつてもらわなければ、北海道のような広大な地域を持つ町村等においては非常に実態に合わん、こういうことであります。 (27)政治資金規正法と公職選挙法との関係を調整すること。これは各種団体の選挙運動に関して各府県とも違反容疑が出ておりますのが、この二つの法律の調整と申しまするか、ぶつかり合う点が非常に不明確である。そのことのために過ちが犯されており、又解釈も統一しておらないがために、非常に選挙運動を行う側の団体も、取締側のほうもデリケートな問題があつて困る。従つてこれは国会の責任であるから、国会のほうでこの二つの法律ははつきりと具体的に、あいまいな解釈を許さないように改正して欲しい。それで趣旨を貫いて欲しい。こういう意見るであつたのであります。 以上申上げたのが大体共通する各府県の意見であつたのでありまするが、次に特に注目すべき意見を挙げますると、次の通りであります。 (1)選挙法の改正は、公布から施行までの相当の期間、少くとも六十日を置くものとする。という原則規定を設けてもらわなければ、第一線の選挙管理をするところでは非常に困る。選挙が行われようとするとたんにだけ国会のほうではきめてやられるので迷惑だ、こういう意見が強かつたのであります。 (2)選挙管理委員会の專任職員を充実すること。これはどこの県にもあるのじやないかと思うのですが、町村役場においては專任職員を置かず、町村吏員を書記として兼任せしめているところから、不在者投票の投票用紙を勝手に渡したとかいうような、いろいろな情実に絡んだ選挙管理委員会の責任になるような選挙上の異議申立或いは訴願等が多々あるのでありまして、責任の範囲を明らかにしたいという意見であつたのであります。 (3)都道府県の選挙においては、同一郡内の町村への移転ということは選挙権に影響しないというふうにして欲しいということであります。これは尤もな意見であるというふうに聞いて参つた次第であります。県知事を選ぶのに、選挙権がその県内の町村に移動したがために選挙樺を持たんということは不合理だ、従つて川内の移動転籍はすべて選挙権があるというふうにしなければ、民主的な選挙とは言えない話であるから、県会議員であるならば、その選挙区である郡内における町村の移動は、これは選挙権を喪失したものとすることはいけない、こういう意見なのであります。 それから(4)選挙区制に関しましていろいろ意見があつたのでありまするが、(イ)衆議院議員の選挙は、小選挙区とすること。(ロ)参議院の全国選出議員を廃止し、地方選出議員のみとすること。(ハ)都道府県会議員の半数は、都道府県の全区域において選挙するものとすること。これは青森県における意見であつたのでありまするが、現在の都道府県会議員というのは、大かた地域の利益代表というような形で出て、県全体のための公正な議会における政治的な運営をやらない。自分の出身郡、町村等の問題だけ扱つている、あとのことは我関せず、こういう程度の議員が多いのだから、従つて全県的な立場で物を考えるのを半分くらいは入れるということに、やはり参議院の全国区と同じに、全県一区の地方議員というものを半数くらい出さなければ地方自治が伸長しないという理由だつたのであります。(ニ)都道府県の教育委員会の委員については、選挙区を設けること。 (5)選挙人名簿の調製は申告主義を原則とし、職権主義をこれと併用すること。 (6)記号式投票法を採用すること。 (7)減点投票制度を採用すること。 (8)不在者投票制度に関しまして、(イ)証明書を発行する医師等の指定制度をとること。(ロ)虚偽の証明書を発行した医師等を処罰し得るような法律規定を設けること。(ハ)伝染病の隔離区域内にある選挙人の不在者投票を認めること。(ニ)現住地外で不在者投票を行おうとする者は、現住地の選挙管理委員会から選挙人名簿登録証明書の交付を受け、これと引換に滞在地の選挙管理委員会から投票用紙の交付を受けて投票するものとすること。(ホ)北海道においては、市町村の区域外に滞在中の者にも不在者投票を許すこと。(ヘ)投票用紙等の交付は、投票日の前々日までとすること。(ト)投票用紙の交付を受けながら不在者投票をしなかつた者は、日の前日までに投票用紙を返還すべきものとすること。この意味は不在者投票をするという理由を以て投票用紙をもらい、そうして町村に帰つて来て、その投票用紙に場外で名前を書いて持たせてやり、もらつたほうのものはそれを懐ろに入れて来、もらつて行つた投票用紙で投票し、外へ一枚持つて来る。又書いたものを次のやつに持たしてやるというふうに、盥廻しで悪用せらるる虞れがある。而もこれは田舎のほうで小さな選挙において一票を争うというような場合、部落等においてこういうことがあつては重大なことであるから、投票用紙の行方だけははつきりこれは確定して置く必要がある、こういうのであつたのであります。 (9)開業は投票当日でなくその翌日に行うこと。これはいろいろ間違いを生ずるということと、何か競輪、競馬の結果でも知りたいというような変な空気をかもし出すので、こういうことはゆつくりやつたほうが正確であろう、こういうのであります。 (10)立候補に関し、(イ)非常勤の公務員例えば作物報告調査員などの立候補は、制限外とすること。(ロ)町村長の選挙についても供託を必要とすること。 (11)戸別訪問に関し、(イ)候補者の親族に限ること。(ロ)町村の選挙に限り禁止すること。或いは(ハ)全面的に禁止すること。これが最も圧倒的であります。 (12)自動車、拡声機等の使用に関し、(イ)町村の選挙についても制限を設けること。(ロ)都道府県の地域により行う選挙については、地域の広狭により制限台数に差を附すること。 (13)文書図画に関し、(イ)選挙用葉書はすべて無料とすること。これは地方議員の場合もそうでございます。(ロ)ポスターの掲示場を指定すること。(ハ)襷、腕章の使用を認めること。 (14)新聞紙の予報の禁止は言論の自由を侵すから反対。これは新聞関係の意見であります。 (15)新聞広告に関し、(イ)回数を無制限とすること。(ロ)無料公告の回数を増加すること。 (16)個人演説会を禁止し、すべて立会演説会とすること。 (17)街頭演説会は、候補者の現在する場所に制限すること。これに対しましては、候補者のみでは政見発表が十分に徹底しないという反対意見がありました。 (18)選挙公報に関して、(イ)すべての選挙に公報を発表することとする場合でも、町村の選挙においては候補者の一覧表で足りること。(ロ)掲載字数を二倍から四倍程度増加すること。これは特に申上げたいのでありまするが、都道府県知事の選挙において、参議院等の選挙公報と同じあの程度の字数制限を以てして、県の行政における施策を公報で県民に訴えるということは不可能に近い。従つて少くとも知事たる執行者を直接選挙で選ぶという、こういう場合には多数の候補者が出るわけではないのであるから、十分に政見が公報によつて徹底できるように字数制限を撤廃してほしい、こういう意見があつて、これは注目すべき意見と聞いて参つた次第であります。 (19)すべて選挙について無賃乗車券を交付すること。 (20)選挙運動員に関し、(イ)報酬額を法定すること。(ロ)選挙権のない者、特に学齢の児童及び生徒が選挙運動に参加することを禁止すること。 (21)選挙費用に関し、(イ)制限額超過による当選無効は当選人の無過失責任とすること。(ロ)候補者の乗用する自動車の費用はすべて選挙費用に加算しないこと。これについても御承知のことと思いますが、ちよつと申上げますと、県会議員の選挙等でトラツクを使用する、これはトラツクを使用したら必ずや選挙費用超過になつておるわけであります。実際上東北の視察した地域においては、一日六千円ぐらいのトラツクの使用料をとられる、然るに選挙管理委員会は協定値段なるものを出して、多分あれが一日トラツクは三千九百円ときめておつたわけで、初めから選挙管理委員会が選挙費用というものを実際どれだけかかろうとも、届出の費用単位をこれだけにするということをきめてかかるのがそもそもおかしい話なんで、初めからこういう選挙の法定費用などというものを無視ずる矛盾したやり方を現に行なつておる。で、実際実情に合せるならば、こういう有料とするというようなことで加算するというようなことでは県会議員の選挙は執行できない。こういう意見だつたのであります。 (22)選挙訴訟に関し、(イ)異議申立及び訴願を処理する特別の機関を設けること。これは現在行われておる訴願は選挙管理委員会のやり方に対して異議があるとする訴願が多い。然るに選挙管理委員会が手落ちであるということをその選挙管理委員会に異議を、申立て、その選挙管理委員がそれを判定するということは、これはどうも矛盾が甚だしい、自分のやつた手落ちを手落ちでないとして却下してしまうという向が多いので、特別の機関を持ち、公正に判定をすべきであるという意見だつたのであります。(ロ)異議申立及び訴願に関する手続規定を詳細に明文化すること。これは第一線の選挙管理委員会が非常に困つておるようであります。あの公職選挙法における解釈がなかなかはつきりしないという点と、それから規定がないということで扱い方について困るという点があつたのであります。(ハ)選挙訴訟を專門に処理する裁判所を設けること。そうして期限を切つて速急に選挙違反等の処理をしてしまう必要がある。二年も三年もかるつて何らニユース・ヴアリユーがなくなつてから、こそつと無罪というようなことが出るような世の中では、幾ら取締規定を厳重にし、取締つたところでしようがないじやないか、こういう意見が強かつたのであります。岡買収犯のあつた当選人に対しては減票すること。 (24)選挙執行経費に関し、(イ)投票、開票管理者並びに各立会人に対しても旅費を支給すること。(ロ)面積の広大、寒冷等の特別の事情ある地域については特に経費の基準額を増額すること。これは東北、北海道の強い要望であつたのであります。そうでなかつたならば、冬季間の選挙はしないという特別立法をしてほしいと、こういう意見が強かつたのであります。国会が勝手に冬季でも何でも選挙をやるようにきめてしまつて、十分その裏付けになる金は出さんというのはけしからん、こういうお叱りを受けて参つたので御披露しておきたいと思います。御保健所、土木事務所の職員の管轄区域外における政治活動を認めること。これは地方事務所のほうは地方事務所管内外の政治活動は認めておるのでありますが、それと同性質を持つ保健所、土木事務所等の公務員は同管内の政治活動しかできないということは不当であるということであつたのであります。 大体以上特異なる点について申上げた次第でありまするが、暑いところ長い報告で非常に恐縮でありまするが、地方において熱心に会議に参加せられて、御意見を発表して頂いた各関係者に対して敬意を表する意味から、詳しく御報告したいと考えたのであります。以上で私の報告を終ります。
○理事(池田宇右衞門君) 以上を以ちまして派遣議員の御報告を終了いたすことにいたします。
○相馬助治君 只今派遣議員の報告が行われましたが、丁度この期間に私ども地方行政委員会では、地方行政の実態並びにこの事務再配分に関して視察を行いましたところ、丁度そこに市町村長、市町村の議会の議長というようなかたが集まりまして、たまたまこの選挙法改正について、いずれの場所においても発言がございました。これは專門的でございませんので、只今三委員の報告に聞きますと、全部網羅されておることが断片的に聞かせられたのですが、特にこの市町村長の立場から強く意見が表明された点だけを簡単に御参考までに報告しておきたいと存じます。 第一点は、何らかの規定を設けて決選投票をやめにしてもらいたい、こういうことなんであります。これは決選投票によつて非常にトラブルがいよいよ深まるのでむずかしいと思うが、考慮してもらいたい。それではどうするんだというところまでは考えておらないが、考慮してもらいたい。それから泡沫候補者、名前はおかしいが、これに対しては一定の法定費用をとる規定を設けて、何らひやかしのような候補者の出ないようにしてもらいたい、こういうことです。それから選挙運動の期間を町村会等においてはもううんと減らしてもらいたい。極端なことを言う人は五日もあればよろしいなんということを言つておりましたが、結局十日ぐらいのことになるんでしようが、以上三点を市町村長が強く要望しておりましたのですから、報告しておきたいと存じます。以上であります。 —————————————
○理事(池田宇右衞門君) 次に理事辞任の件をお諮りいたします。理事西郷吉之助君から、地方行政委員長になられましたので、本委員会の理事を辞任いたしたい旨書面を以て委員長に申出ております。千灯いたすことに御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(池田宇右衞門君) 御異議ないものと認めます。それでは西郷吉之助君の理事辞任の件は決定いたしました。 —————————————
○理事(池田宇右衞門君) 次いで理事補欠の選任をいたしたいと思います。理事の互選は成規の手続を省略して、その指名を委員長に御一任願うことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(池田宇右衞門君) 御異議ないものと認めます。鈴木直人君を理事に指名いたします。(拍手) —————————————
○理事(池田宇右衞門君) この際お諮りいたしたいと思いますが、衆議院におきましても小委員会を設けまして運営の進行を図り、立案に対して詳細に検討いたしております現状でございます。本委員会におきましても、委員各位の御了解を頂けますならば、この際小委員の皆様を煩わしまして、立案に対しての慎重審議の方法をとることにお願いしたいと思いますが、この点をお諮りいたします。
○小笠原二三男君 はつきりしないのですが、小委員会を持つことから諮つておるわけですから、持つことはもうおきめになつて、どういうふうに持つかということをお諮りになつておるのでありますか。
○理事(池田宇右衞門君) 小委員会を設けたいという点をお諮り申上げるのでございます。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(池田宇右衞門君) 只今小笠原さん、相馬さんから御異議がないというお言葉でございました。御一同の皆さんには御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(池田宇右衞門君) 御異議ないものといたしまして、小委員会を成立いたすことにいたしたいと思います。その委員の員数及び選出方法について御相談をいたしたいと思います。ちよつと速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
○理事(池田宇右衞門君) 速記を開始します。
○小笠原二三男君 先ほど小委員会を設けることが決定しましたが、それの委員の各会派における構成につきましては、自由党五名、社会党二名、緑風会二名、民主党一名、第一クラブ一名、労農党一名、共産党一名とせられるよう動議を提出いたします。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○理事(池田宇右衞門君) 只今お聞きの通り小委員会の成立に当り、委員の数において小笠原委員の御動議の通りに決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(池田宇右衞門君) 全員の御賛成を得ました。決定いたします。次に選出についてお諮りをいたします。
○小笠原二三男君 これは本日ここにおいてきめることなしに、各会派に持ち帰つて相談の上、委員を各会派きまつた数だけ出して委員長に報告したら、それによつて小委員会委員が指名せられ構成せられるというふうに了解して、一つやつて行くようお願いしたいと思うのです。
○理事(池田宇右衞門君) 只今お聞きの通り、委員の選出は各派によつて選出し、委員長の手許にその御報告を願い、委員長からそれぞれ御嘱託を申上げることにいたすことに御動議が出ました。御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(池田宇右衞門君) 決定いたします。以上を以ちまして本日の議事は終了いたしたのでございます。なお委員の皆様にお願いいたしたいことは、散会後全国市区選挙管理委員会連合会長宮島幸太郎さんほか十七名より陳情したいというので、陳情に参つておられます。どうか暑さの折柄でございますが、皆様の陳情にお出で下さいました熱意をお汲取り下さいまして、お聞き取り下さらんことをお願いいたします。
○中田吉雄君 陳情がありますまでにお願いいたしますが、各党派から小委員が出てやるわけでありますが、最終案が出るまでに小委員会における中間的な報告のような形で、この委員会をときどき招集されてやるような御意思はありませんか。今後の運営についてですが、やはり選挙につきましては重大でありますので、まあ簡単に結論が出れば結構ですが、そうでない場合、やはり中間報告のような形式を以ちまして、事情が許しますれば、ときどきこの全体の委員会を招集してお諮りのような機会を持つてほしいと思いますが、如何なものでしよう。
○理事(池田宇右衞門君) 只今中田さんのお話の通り、当委員会は非常に今後の民主政治の確立の上に大きな役割をもたらすものでございますから、小委員会におかれましても、立案及び審議の過程においてときどき御報告を願い、中間報告を願つて、運営において極めて円満に各委員の御意見をその中に十分に織込まれるように、小委員会のかたがたと御相談をしてみたいと、かように思います。
○前之園喜一郎君 先ほど各会派から小委員を選定して委員長のほうに申上げるということに御決定になつたのですが、それは成るべく早く委員長の手許におまとめになりまして、いつまでかというようなことを、休会中ですからなかなか……。(「今日ここで出せばいいでしよう」と呼ぶ者あり)
○理事(池田宇右衞門君) ちよつと速記をとめて……。 〔速記中止〕
○理事(池田宇右衞門君) 速記を始めて、それでは小委員会の委員の選出に対しては前之園委員、小笠原委員の御発議もございまして、本日のうちに決定いたして、それぞれお願いすることにいたしたいと、かように思います。なお公職選挙法小委員の名前といたしまして、公職選挙法改正立案に関する小委員という名前を以て今後進みたい、かように御了解をお願いいたします。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(池田宇右衞門君) それから更にこの委員会に対しまして、各專門員のあるごとく、專門に事務担当者との連絡をお願いする必要ありと、こう考えまして、皆様の御了解をお願いできるならば、法制局第一部第二課長の堀合道三君を主任といたして、皆様がたと共にこの立案に当つて頂くことに御了解をお願いしたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(池田宇右衞門君) それでは堀合道三君をお願いし、御紹介をいたします。以上を以ちまして本日の委員会は散会いたします。 午後三時十五分散会 出席者は左の通り。 理事 池田宇右衞門君 小笠原二三男君 鈴木 直人君 前之園喜一郎君 松原 一彦君 委員 上原 正吉君 北村 一男君 楠瀬 常猪君 安井 謙君 大野 幸一君 相馬 助治君 中田 吉雄君 柏木 庫治君 西郷吉之助君