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10回国会参議院1951/03/19

決算委員会 第15号

発言数
31
登壇者
8
会派数
4
開催日
1951/03/19

会議録

仁田竹一自由党

○理事(仁田竹一君) それでは只今から決算委員会を開会いたします。委員長が所用のため欠席でございますので、私が委員長代理を勤めたいと思います。御了承願います。  それでは昭和二十三年度一般会計歳入歳出決算及び昭和二十三年度特別会計歳入歳出決算中終戦処理費の部について、御審議をお願いいたします。  先ず前回の委員会で御要求になりました、そうして保留になつておりました職員の犯罪に関する件について関連しました職員の採用、質の向上、身許引受人の問題に関しまして、政府側より官房長官及び人事院事務総長が出席されておりまするので、御質問をお願いいたしたいと思います。官房長官はすぐお見えになることになつておりまするので、お見えになつてから官房長官に対する御質疑をいたすことにいたしまして、人事院事務総長に対して御質疑をお願いすることにいたします。

千田正第一クラブ

○千田正君 前回の当委員会におきまして、只今委員長から御説明がありました通り、昭和二十三年度一般会計のうち大蔵省に関係する終戦処理費の問題につきまして、その間に殆んど各件に一貫した同じような犯罪事項が現われて会計検査院の批難事項として当委員会に付託して来ておるのであります。この一貫した問題と申しまするのは、いわゆる終戦時における、その後における渉外労働事務局の給与係、こういう官吏の人たちが詐欺若しくは拐帯というような非常に遺憾な犯罪を犯しておる。その額におきましては相当多額に上つて、およそ三千万円を越しておる。これは大蔵当局の御説明によりまするというと、終戦のどさくさの当時であつて、十分に修養或いは教育したところの職員を求むることができなかつたのでそういう欠陥が非常にあつたので、誠に遺憾であるということを述べておるのであります。この点につきましては、我々委員も十分了解するのでありまするが、二十三年度、二十四年度と、或いは一昨日の新聞にも同じいわゆる渉外事務所の人がやはり詐欺を働いておるということが新聞に載つておる。こういうような問題が続出して来て、而もそれが国の会計に関係する問題だけにその賠償という問題につきましては非常にこれは国の会計に及ぼすところの影響が大きい。これを何とかしなければならないというのが我々委員の考えておるところでありまするが、この要望趣旨の内容に見受けられるのでありますが、先般来この点につきまして政府当局にお尋ねしたいと思つておりますのが、どうしたならばこういう犯罪を再び繰返さないような方法があるかどうかという点と、今後そういう方面に対して措置を講ずるだけの用意があるかどうかと、こういう点を只今官房長官も見えておられますからお尋ねしたいのであります。又人事院のほうにもお尋ねしたいのでありまするが、この国家公務員の法律を見ておりまするというと、国家公務員のいわゆる懲戒の件につきましては、第八十二条に「職員が、左の各号の一に該当する場合においては、これに対し懲戒処分として、免職、停職、減給又は戒告の処分をすることができる。一、この法律又は人事院規則に違反した場合、二、職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合、三、国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合、」こう三つの懲戒処分を規定されておるのでありまするが、懲戒の処分は勿論厳重を極めておるということは我々も察知できるのであります。併しながらこの混沌とした状態におけるところの国内事情において、かくのごとく、而も国家の威厳を保たなければならない大蔵省官吏にして、かかる腐敗した、いわゆる犯罪を犯すようなことは、誠に遺憾とするのでありまして、これに対する方法をどう考えておるか。諺にも、風と泥棒は隙間からということがありまするが、これはやはりこの国の会計に携わつておるところの職員に対して、何らかの予防する規定が十分じやないからこういう犯行が起きるんじやないか。例えばこの犯罪などを見まするというと、未だ三十歳に満たないような青年が数百万の現金を坂扱つておる。遂にそういうものを拐帯して国に迷惑をかける。犯罪を犯す。これを予防する方法が何かないだろうか。我々決算委員はいつまでも遺憾に考えるのは、各省を通じて起きるところのこうしたいわゆる国家公務員の犯罪であります。これをどうして防ごうかということをしばしば我々は当局とも相談しておりまするが、未だに完全なる法律も或いは規定もできておらない。この点で私は人事院にお伺いするのは、先ず第一に犯罪を犯させるようないわゆる機構を改革して欲しい。犯す前にこれを予防するような何らかの規定を定むべきではないだろうか。罪を犯した者を罰するような結果論じやなくして、犯さない前にともかく国家公務員としての身分を保障し、又こういう現金を取扱うような職員に対しましては、何らか保証人を立てるとか何かの賠償の、若しも不幸にしてそういう事態の起きた場合にはこれを補償し得るような規定を何か考えるべきではないだろうかと、こういう点について現在そういうような規定があるかどうか。将来これに対して何らか方法を考えておるかどうか。こういう点について人事院の当局にお尋ねしたいのであります。官房長官にお尋ねしたいのが、これは単なる大蔵省の関係ばかりでなく、運輸省若しくは郵政省、或いは建設省とあらゆる面におきまして、この現場と申しまするか、現金を取扱う職員或いは資材を取扱うところの職員がしばしば犯罪を犯しておる。殆んど枚挙にいとまないほど会計検査院の批難事項の大半というものは犯罪であります。これに対して何らか、先ほど申上げました通り国家の公務員が犯罪を犯さずに済むような方法、或いは犯罪を犯す前にこういうような、犯さないような規定、若しくはそれに対する補償の方法を政府全体として何かこれに考えるところの御意思があるかどうかと、或いは、その方法を緊急に作つて頂きたいというのが私の質問するゆえんなのであります。この点について御答弁を頂けば仕合せと存じます。

岡崎勝男自由党内閣官房長官

○政府委員(岡崎勝男君) 只今のお話誠に御尤もでありまして、我々も非常に心配しておりますが、吉田総理自身もこの点は特に問題にしておられるのでありまして、すでに多少でも、事実はなくとも、疑とか噂でもある人は起用することは厳に避けたいというので、重要な人事につきましてもそういう心構えで総理自身がやつておられることは御承知のことかと思います。それでまあ今の直接の質問のお答えにはなりますまいが、例えば統制を撤廃するというときの、いろいろの考慮の中にも、統制というものがそれ自体の是非は別として、現行においては自然に贈賄とか收賄とかいろいろのスキヤンダルの原因になるという点も考えまして、多少無理でもそういう腐敗の原因になるような事態はできるだけ早くやめてしまつたほうがいいという考えからも、この統制撤廃というものが考慮されたのは事実であります。今おつしやつたようなこの予防の措置として一番考えなければなりませんことはやはりその面でありまして、つまりお金を取扱うのを厳重に監督するとか、或いは保証人を立てるというのも無論必要でありますが、そういう腐敗行為が起らないような事態に成るべく組織を持つて行くということを考えなけりやいかんと思つておるのであります。でいろいろ考えてはおりまするが、これはまあ終戦以来の社会道徳といいますか、こういう点も幾分か影響をしておると思いまするし、又戦争で空白の時代がかなりありまして、精神的の教育とか修養とかいうことが多少おろそかになつて、大きくなつた人間が役人に採用されておるというような点もあるのではないかと思つておるのであります。それで仮に非常に事細かに、うまく規定して予防的な規則を作つたと思つても、片方はそういう規則を破つて悪いことをしようとする考えの人だと、どうもうまく行かないのはこれは実際でありまして、甚だ残念に思つておりますが、まあ統計的な数字を見ますと一昨年よりは昨年のほうが件数から言つても、金額から言つても大変少くなつて来ておるようでありまするし、一昨々年よりは昨年のほうが少し、まあだんだん世の中の落ちつきが取戻されるに従つて多少ずつは改善して来ておると思います。まあ直接これと関係はありませんが、青少年の犯罪の統計などを比較して我々も見ておりまするが、大分まあその点は政府の措置がよかつたとか悪かつたとかいうことではなくして、一般の落ちつきのために多少ずつはよくなつて来ておるという点もあると思います。それで我々のほうでもいろいろ研究しておりまして、これは実は総理大臣からの直接の指示もありまして、今おつしやつたような意味で研究をしております。が、白状しますとこれはという名案は出ないのでありまして、やはり常識の範囲を出ない。つまり金を扱う者は成るべく世帯持ちの相当の年配の人にやらせる。或いは或る場合に、特殊の場合においては、相当の金額を保証の意味で積立てさせるとか、それができなければ保証人を立てさせるとか、まあその本人の家庭の状況等をよく調べて大丈夫と思うような人を選ぶとか、いろいろ常識の範囲を出ないようなことはやつておりますが、これだけではどうも不十分のように思うのであります。それから今おつしやつたように、犯罪が出たあとで厳重に罰するということもこれは必要ではありますが、これは直接犯罪の防止にはならないのでありまして、その点ではこういう委員会でも御心配になつておられますので、若し何らかお気付きの点がありましたら、我々のほうにもほんのお気付きの点でいいのでありますからお知らせ願いたいと思うのであります。そうすればまじめに一つ取上げて見たいと思います。決してこれは口だけのことじやありませんで、我々も困つておるのでありまして、できるだけのことはいたしたいと思いますが、これなら大丈夫という自信のある組織とか、規則とかいうものは私のほうでは今のところ本当の意味で自信のあるというものはない。ないと言つては悪いですが、自信があるとははつきり言えなないのは何と言つてもその犯罪をする人間が現に出ておるのでありますから、何とかこれは我々のほうでも無論考えますがいいお考えがありましたら、この際どういう形でもよろしいのでございますから、我々のほうにも話して頂きたいというぐらいに思つております。これは決して責任逃れにそう言うのじやありません。できるだけのことは私のほうでいたすつもりでありまするし、今も行政管理庁その他とずつと相談しております。それから先ほど申しましたように、総理の指示もありますので、何とかいたさなければいかん、こう考えておる次第であります。

千田正第一クラブ

○千田正君 今の官房長官のお話ではなかなかむずかしいというようにお考えのようでありますが、成るほどむずかしいのでありますけれども、私は決算委員をやつてから今年で五年でありますが、決算委員会でいつでも審議の中心になるのはこうした犯罪の問題で、これを政府に向つてこうすべきであるということを我々が申上げてもなかなか実行されておらない。そこで私どもの考えるのは、例えば現金を取扱う者、若しくは資材を取扱う者に対する監督者、或いは上司は、月に一回若しくは半月に一回ぐらいずつ残高証明なり、そういうものを最後の品物と引合せて検査するとか、或いはこれは民間の銀行や経理であれば毎月残高表であるとか、試算表というものを出さして厳重に金庫のあり金を調べて見たり、資材の有無を審査するのでありますが、官庁は大体今までの状況を見るというと、年度末まではまあまあ大体放つて置く、或いは第一四半期の終りあたりに調べて見るとか、第三四半期の終りあたりに調べて見る、こういう程度にしかやつておらないところに多少隙間があるじやないか。そこで多少金はかかつても国に迷惑をかけないというような予防処置から考えるならば、月一回或いは十日に一回とか、その衝その衝に当る者に十分に監督させるとか、その残高その他に対する現物に当つての証明を監督官庁に出させるとか、そういうような手続がこうなつて来ると必要じやないだろうか、こういうふうに我々は考えるのであります。煩雑のようであるが、一応さつき官房長官がおつしやるように、終戦のどさくさでやつて、人心も落ちついておらなかつた、社会状態も経済状態も十分じやなかつたところに、いわゆる戦後派のそうした犯罪が起きる、止むを得ないというふうに見るでありましようが、これはやはり落ちついて来て、一つは国民の責任ある常識を蓄わえて来るというと、自然にそういうような法的処置を講じなくても、国民がおのずから自分の職責を十分に感ずるようになるまでは相当の期間がいる。その期間の間でも厳重にそういうような責任ある処置をとらすべきのが私は当然じやないかと思いますので、この際私は幸い官房長官がお見えになつておりますから、どうぞ現金或いはこの資料の現物の取扱いの衝に当る者に対しては、月に一回とか、そういうふうに必ず残高を照らし合せてその証明をすべきものを提出する、上司はそれを監督して若しものいわゆる犯罪など起きたとすれば、その監督の不行届ということもありますから、この国会公務員法によるところの懲戒処分に処されても止むを得ない。要するに責任を十分痛感して職責を完うするような方法を作つて頂きたい、これを特にお願いする次第であります。  人事院のかたからは先ほど申上げました通り、何かあなたのほうでは規定を考えておられるか、今までどういうふうにやつておつたかという点について伺いたいと思います。

佐藤朝生人事院事務総長

○政府委員(佐藤朝生君) 先ほどお尋ねがありました点でございまするが、我々もこういう事態に対して非常に遺憾に存じます。我々として現在やつております制度のことを大体申上げますと、人事院ができましてから新らしく学校を出た者の採用試験につきましては、身許調査、人物試験を行なつております。そうしてこれまで採用いたしましても、何と申しますか、見習採用、仮採用と申しましようか、六カ月の間を見習期間といたしまして、その間でよく人物を見、又研修を施しまして、その間に人物等の悪い者はそこでやめてもらうという方法をとつております。これは新らしく採用された者についてでありますが、従来から公務員である者につきましてはこういう制度はございません。これは一に私どものほうの考えでは、監督者がよく監督されて、これによつてこういうことを未然に防いで頂くほかないと考えております。勿論先ほどのお話の通り、事前の処置が大切なのでございまして、あとで懲戒等のことはいろいろの法律の定めもございますが、事前にこういうことの起らないようにすることが大切なんでございますが、先ほどお読み上げの懲戒の条文にも、国民全体の奉仕者たるにふさわしくないような場合というような文句もございまして、公務員全部が国民全体の奉仕者たるに徹するようにいたさなければならないと思います。いろいろ私どものほうで考えておりますことは、こういう観念を各公務員にしみ込ませるためにいろいろのことを考えておりますが、例えば監督者に対しまして部下を指導しますにつきましてのいろいろの指導方法等につきましても、私のほうでいろいろのことを計画して、各省でこれをやつて頂くように考えておりますが、まだそれが実行までに移りませんが、今計画はいたしております。その程度でございます。

千田正第一クラブ

○千田正君 そこで私は特にお伺いしたいのは、この実際会計検査院から見まするというと、この問題などは曾つて今までこれほどの大量の犯罪を犯したような事件が起きたことがない、初めてであるということ、日本のいわゆる解放された政治をやつて以来の、有史以来のこれは官庁の犯罪でありますがね。併しこれに対して我々が考えることは、然らば懲戒処分を抑えて、刑事処分しても国の損は依然として損である。入つて来ないのです。中には逃走したまま行方不明である。誰がこの責任を負うかということになるというと、いわゆる我々としては国民全体の負担になることであつて、当然政府としましてはこの問題について十分慎重に研究しならなければならない問題じやないだろうか。そこで注文したいのは、こういう現金を取扱う人がこうした犯罪の結果国に迷惑をかけるようなことが起きるから、少くとも現金を取扱う者、或いは資材を取扱う者に対する、国に損害をかけた場合は単なる刑事問題として取扱うばかりではなく、それを補填するだけの義務を負わせる何らかの方法を考えなければならない。その点につきましては何か構想がおありでございましようか。

佐藤朝生人事院事務総長

○政府委員(佐藤朝生君) 只今のお尋ねの点は私どもとして考えます事柄にはちよつと属しません。人事院の所管でもございませんからちよつと私からお答え申上げませんが、大蔵省、会計検査院のほうでお考えになつておることと思います。

カニエ邦彦日本社会党

○カニエ邦彦君 先ほど千田君の質問に対して、官房長官がお答えになつたのですが、何かいい方法があれば教えてもらいたい。自分たちも非常にこの問題については苦慮しておるのだ、これは御尤もなことだろうと思うのです。ところが私本問題がこの委員会で非常に問題化して一応政府なり、或いは人事院のかたも呼んでよく一つ話を聞こうじやないかということになつたのは、大体今千田君の言われた犯罪の点もあるのですが、二十三年度の会計検査院の批難事項を我々は審議をして参つたのであります、そうして漸くこれが最終段階に来た。ところがこの会計検査院が批難をいたしました件数は六百二十三件からの尨大なものになつておるのですが、これらのものの中には、今言われるただ犯罪によるというものばかりじやないのですね。中には僅か各省の官吏が注意を怠つたために国に対して数千万円、数億円の損害を与えてしまつておるというような官吏の注意を怠つたことにおいて生じておるところの国損というものも実に尨大な数字に上つておる。それを一々ここで調べました事例を挙げて説明するということになりますと時間が非常にかかりますので、これを要約して簡単に言いますと、直接の今問題になりました終戦処理費の職員の犯罪の件でも十一件である。その金額は三千二百十六万円余に亘つておる。ただ終戦処理費の関係だけでもこういつた調子である。これが各省に亘つては随分何百億という尨大なものになつて来るのじやないか、そこでこれらの犯罪を予防することも大切でありますし、今官房長官が言われたように直接の予防にはならんが、これらの人たちの処分に関して十二分に処分がなされていないということなんですね、一つは。少くとも六百件に近いものを眺めて見ましてもその処分されておるものの中で、本当に本人が手痛い処分を受けておるというものはほんの〇、〇〇の何がしといつたような少いものじやないかと考えられるのです。然らばその他のものは処分をしてないかというと、一応形の上では成るほど処分はされておると思うのです形の上では……。併しながらこの処分が先ほど千田君も言つておられましたが、法的による行政処分というものはちやんとあるのですね。こういう法的な行政処分というものは何か、一番きついものは免官である、それから減俸、それから休職、それから譴責というものがあるのでして、ところがこれらの処分の中には大多数のものが入つていないのですね。そうしてそのほかに訓告とか或いは厳重なる注意を与える、注意というようなものがあるのですね。これは処分じやないのですね、私たちに言わするなれば。こういつた処分で全部が、あとが片附けられて来ているのです。それが今年にとどまらず年々そういう形で現われて来ている。而もそういう形で名前だけでも、処分をしたという名目だけにでもなつておるのならまだいいのですねところがひどい例になると同じ事柄でありましても、それが機構改革によつて逓信省が電気通信省、それから郵政省に分れたでしよう、そうするとその前の批難の事項が、職員が両方に散るのですね、機構改革において、そうすると一方ではそういう形だけの処分を行なつても、片一方ではそこに行つた人間は処分が行われていない。而もそれが二十三年度の決算の中にあるものですらそういう形で今まで放棄されておる。たまたま委員会がそれを見つけ出し、指摘して厳重なる処分をせいということを政府当局に言つておる。と、こういうような形なんですね、実際は。そういうことになりますと年々批難事項が少しも減つて行かないのです。というのは、やつた人たちは非常にこの処分がされても何らそれが自分の身に痛くも痒くもないということであれば、やはりそれはお座なりになつて来る。大体長期に亘つて我々が二十三年度を調べました上で、そういうようなことが現実にはつきりして来ているのです。だからせめてこれらの処分は、処分にあるように大なり小なりそれぞれの重科はあるでしよう。併しながらそれらの重科に勘案した行政処分が行われておれば少しはやはり減つて来るのじやないかと思う。年々確かに私は減ると思う。それは減るということはどういう事例でそれが証明されますかというと、経済調査庁ができまして、これが終戦処理費の関係のものを一年間やられるということになりましたことは官房長官も御承知であろうと思います。そうしますとあれほど乱脈を極めておつたところの終戦処理費がだんだん非常によくなつて来ております、最近は。やはり厳重なる処分をし、厳重なる監督をすることによつてやはりこれは少くなるのじやないか。ところが使つちやつたものだからあとはしようがないということで、それがお座なりにされて来ておるというところに大きな問題があるのじやないか。これからどうするかということよりも現在ある制度が現実に厳格に行われていないという点に私は問題が一つはあると思うのです。  それからもう一つは、責任の所在が今千田君が言われたようにはつきりしないのですね。勿論はつきりしがたいものがあるのです。中には数人の人或いは数十人の人がよつて、そうしてそれらが不注意によつてここに何億の国損を来たしたという問題があるのです。併しながらそういう場合においても責任のいわゆる監督の所在がはつきりする、はつきりさせる、そうしてその人間がその一切の責任なり処分を受けて立つという制度がなかりせば、やはりそういつた分野に対しては非常にお座なりになるのですね。俺じやないお前だ、お前じやない役のほうだ、いやそうじや彼だという工合にだんだんに責任の所在がぼやけて来るのですね。こういつたものをやはりはつきりせしめて行けばそういうことは非常に少くなるのじやないか、こう思われるのです。ところでお尋ねしたいことは、先ずどうやつてよくするかという新らしい方法を考えるまでに、政府は今後これらの批難、或いは又批難事項に出て来なくとも不注意等によつて犯したところの国損に対してでも厳重に処分するという大綱を一つきめて臨むか従来のような脱法行為というか、何というか行政処分にならざる注意とか、厳重なる注意とか訓告とかというような制度でお茶を濁して行くか、先ずこの点について政府のお考えを私ははつきりとやはりお聞きしたいのみならず、官房長官は熱心にやつておられる吉田首相に対してやはりそういうことをはつきり進言して、政府として徹底せしめる熱意があるかどうか、これについて先ずお伺いしたいと思うのです。

岡崎勝男自由党内閣官房長官

○政府委員(岡崎勝男君) 只今のお話につきましてはもう研究してお答えする必要もないくらいでありまして、方針はきまつております。厳重に今の制度はとにかく実行して行くという原則はもう間違いありません。ただちよつと言い訳みたいになりますが、我々もそういう事例が起りますと、まあ二十三年度のことは私知りませんがその後のことです、些細なことでも不正のようなことがあるような場合には、関係者に大体その責任者の系統はどこまであるのだ、本人、その局長とか課長とかずつとあります、これに対してはどういう処分、その次にはどうとずつと聞くおけです、どのくらいの処分をするかどうかと……そうして見ますと、本人、実際にやつた者に対しては懲戒免官を原則としてやつておりますが、今はその上のほうになるといろいろ我々も余りよく知らないせいもありますが、やはりその各省々々では部下を保護するといつちや語弊があるかも知れませんが、まあいろいろなことで以てああでもない、こうでもないと結局戒告になつたり、或いは進退伺いというようなものを出すということになりますが、これは部内でも多少異議があるのかも知れませんが、我々の目から見るとどうもただ形式的に出してそれで済みということになつてしまうのではないかというようなことでどうも歯がゆい点があるのであります。これは今後ともやるつもりで、厳重にやらせるつもりでおりますけれども、とかくやはり理屈は理屈でいろいろありまして、何かやつているうちに延び延びになり、余り延びるとこつちも忘れてしまう、初めは勢い込んでやるつもりでおりましてもいつの間にかうやむやでわからなくなつてしまうということは、白状すると実情なんであります。併し私はかなり厳重にやるつもりで考えておりますし、この点は総理も全く同感だと私は信じております。  それから先ほど千田さんが言われました資材、或いは現金の調査ということにつきましては、これを今すぐあなたのおつしやるようにやるとお請合いができないのは、或る部門は非常にたくさんの在庫品なんかがあるのじやないかと思うのです。実際半月に一度なんかということはできるかどうか、これはちよつとお請合いできかねますが、御趣旨は賛成でありますから、一つ次官会議あたりに持出しまして各省に研究してもらいたい、こう考えております。

カニエ邦彦日本社会党

○カニエ邦彦君 今の官房長官がおつしやるように、まあ下の者は厳重にそれはやつた、当人は処分するが、その上のほうに行けばだんだんそのものがぼけて行つちやつてなにするのじやないか。それからそれが日にちがたつとだんだんやはりぼけて来るということ。それからどうしても自分のほうの下の者がやつたのだから、処分する上のほうはやはり庇おおとするということ等の理由によつてだんだんぼけて来るのじやないか、これは当然だと思う。又人情としてもそうあるべきであろうと思うのです。  そこで方法論の問題でありますが、そういつたものを各省で、上のほうでその担当の課長なり、或いは局長なりがそれをきめるということ自身に私は少し無理があるのじやないか。で勿論この犯罪によるものは、これは会計検査院なり、又第三者が摘発すれば直ちにこれは別個の機関である検察庁なり裁判所がこれはきめちやう。そういう場合はこれは割に思い切つてというか、公平にその情実が伴わずしてやれるのです。それは当然だろうと思うのです。そこでそれらの行政処分について私は今官房長官が言われるように同輩であり、或いは又部下であり、或いは又場合によれば自分より先輩である個人的な人を如何に職務の上とは言えそれを処分するということは余りにむずかしいのじやないか。やつてやれないことはないが、やはり人間のやることですから……でありますからそれらについては何か別に、別の機関でそういうものについては報告するということのみを原局にさして、そうしてその他は適当に独立した機関でよく親切に調べて上げて、そうして処分をする。例えば人事院の一つのところでやるのも一つの方法であろうし、又内閣の一つのところでやるのも一つの方法であるが、そういうふうにして行くというほうが割合に厳密に行くし、又公平に行くのじやないかという感じもするのですが、それに対して政府のお考えはどうでしようか……。

岡崎勝男自由党内閣官房長官

○政府委員(岡崎勝男君) 今の点はすぐには私何と申していいかわかりませんが、もう一遍考えて見ましよう。但し徴戒に値いする事例でありますと、徴戒委員会がありまして、この事務を担当しておるところでは、これは詳細に調べて、関係の省だけでなくほかのほうからも材料を取りましてずつと調べまして、そうしてどのくらいまで責任が行くか、その責任者のこれは戒告でいいとか、或いは減俸とか、或いは懲戒免官だとか、かなり詳細に調べて公平にきめる仕組になつておる。私も前に懲戒委員をしておつたのでありますが、割合にこれは公平に丁寧にやつております。二年ほど前までは……私はその時分よりしか私やつておらないのですが……これは徴戒委員会にかかる事例だけでありまして、懲戒委員会にかからない事例につきましてはそういうものはないのです。各省々々でやつているわけです。ところが大きな新聞に出るような事犯は、直接の下手人は、下手人というか、犯罪人は懲戒にかかるわけですが、そうでなくてもいろいろの問題があるだろうと思います。これはどの程度、外部の委員会のようなものでも、何かそういうものを作りまして、懲戒委員会にかからない程度のものは、どのくらい各省が進んで出してくれるかという問題もあるのです。もう少し研究して見たいと思つておりますが、私の趣旨は、如何なる御提案についても我々も苦慮して名案が出ないのでありますから、虚心坦懐に研究していろいろのものを持ち寄つて、併せて何か名案でなくしても、とにかく差当り今よりも工合がいいというようなことでもあればやりたいと考えておりまして、多少手数がかかつても面倒でもこれはやらなければいかん、こう思つております。その意味で更に研究して見たいと思います。

岩男仁藏国民民主党

○岩男仁藏君 今の身許保証ですね、これはここだけでなしに、国全体で、大蔵省、或いは主務官庁で……。

佐藤朝生人事院事務総長

○政府委員(佐藤朝生君) 只今取つておりません。身許保証制度の官房長官からの御答弁にちよつと補足いたします。只今官房長官からお答えのございました国家公務員法ができまして……今官房長官がお答えになつたのはちよつと違つておりますから……懲戒委員会のありましたのは国家公務員法のできる前で、国家公務員法ができましてから懲戒委員会の制度は廃止になりました。任命権者が懲戒を行いましてそのあと不服のあるものは人事院の公平委員会に訴える、そこで正否を判断するという制度になつておりまして、事実上各省の中で各局長等の意見を問われてやることがありましても、懲戒委員会という制度そのものはございません。

岩男仁藏国民民主党

○岩男仁藏君 どういうわけでそうなつておるのですか。その根拠というのは……。

佐藤朝生人事院事務総長

○政府委員(佐藤朝生君) 根拠と申しますか、身許保証と申しますのは、民法上の規定、民法上の特別規定の身許保証等もいろいろございますが、我々のほうは何と申しますか、本人を国家公務員に採用いたします場合に、本人を主として考えまして、本人の今までの能力、或いは人物等を見て、ほかのほうのことを考えないでやる方針をとつております。本人だけの身許保証制をとつております。

岩男仁藏国民民主党

○岩男仁藏君 そうする近頃非常にこういう犯罪が殖えるので、県あたりでも取つておるところが相当多いのです。これは将来ともあなたの考え通り取られるというのですか。

佐藤朝生人事院事務総長

○政府委員(佐藤朝生君) 只今のところではそういう考えを持つておりませんが、なお研究いたします。

岩男仁藏国民民主党

○岩男仁藏君 さつき千田委員からも話がありましたが、予防の一つの方法としても、身許保証を取るということは私は必要だと思うんです。と同時に罰則のほうも、いわゆる一罰百戒で昔からある言葉なんですが、思い切つた一つ懲罰を加えるということが、やはり予防の方法になると私は思います。そういうことについて一つ善処されるように私は要望して置きます。

カニエ邦彦日本社会党

○カニエ邦彦君 只今私が質問をいたしました趣旨は、人事院のほうもお聞きだつたと思いますので重ねて申しませんが、こういつたその処分について、人事院としてはこれからはどうか知りませんが、今までは割に無関心であつた、而もいつかこの委員会が人事院に対して質問をした場合においても、そういう処罰をするようなものは見当らなんだというように答弁をされておるんですね。ところがそれどころじやない、実際国民の血の出るような税金が僅かな不注意によつて、而もそれも僅かな金額ならとにもかくにも、何千、何億といつたような金が……、告訴になつて来ておるんですね。そういうものがたくさん拾い出せば会計検査院の中にも相当あると思うんですよ。先ほど官房長官が言つておられたように、各省で出せと言つてもなかなか自分のほうで出すのは人情で出さない。出すにしても少い。ところが会計検査院から指摘されて来た分、この分についてだけでもせめてその処分が適否であつたというぐらいは人事院が目を通して、そうしてその処置をすべきじやないか。私はこういうはつきりと出て来たものの処分について、なお先ほど官房長官が言つておられたような方法はどうか知らんが、そういつた公平にして而も親切なやり方による処分の決定機関というか、そういつた委員会が、或いはそういうものをお作りになつて人事院はおやりになる意思があるのか、今までやつておつたことはこれに対しては関心を持つていなんだというのか、或いは手が廻らなんだというのか、今後はどういう工合にこの点については考えておるというのか、こういつた三点について一つ了解の行き得る御答弁を願いたいと思います。

佐藤朝生人事院事務総長

○政府委員(佐藤朝生君) 懲戒につきましては、国家公務員法におきまして、任命権者がやるほかに、人事院自身も実は懲戒できるようになつているわけでございます。人事院自身が各種のことを調査いたしまして、人事院がその本人を懲戒することのできる権限者で与えられております。只今のお話でございますが、端的に申上げますが、我々の手が廻らなかつたという点だろうと思いますが、今後よくこの点は気を付けまして、そうしてそういう例えば懲戒に付しましても、その程度は低かつた、そういう点があれば我々のほうで勿論これは調査してやる権能まで与えられておりますから、これは又昨年の法律におきまして会計検査院にもそういう権能が与えられておりまして、会計検査院と協力してやるべきことだと思います。よく協力してやりたいと思います。

カニエ邦彦日本社会党

○カニエ邦彦君 それともう一点伺つて置きたいことは、これは官房長官と人事院両方からお答え願いたいと思うのですが、今の場合の逆の場合ですね、非常に僅かな注意をやつておつたために、僅かなその努力をしたために、国家に対して相当その利益を与えた、国民に対して非常に喜んで頂く結果が出た、というものに対する今度は褒賞のお考えがあるのかどうか、現在それを制度の上ではどういうようなことをやつているのか、行なつたことがあるのかないのか、こういう点について一つ官房長官のお考えを聞いて見たいと思います。

岡崎勝男自由党内閣官房長官

○政府委員(岡崎勝男君) 今私それは知りません。事務総長は知つておられると思いますが、これは当然やつてもいいわけなんでしようが、実際はどうなんですか、消極的のことですから、つまり何か注意があつたから起るべきものが起らなかつたという、どう言いますかな、ちよつとこれはよくわかりませんが、ちよつと事務総長からもう一遍聞いてから一つ……。

佐藤朝生人事院事務総長

○政府委員(佐藤朝生君) お答えいたします。只今お尋ねの点、現在制度といたしましては、これは新憲法ができます前から官吏表彰令というものができたのでございまして、これは非常に官吏として功労を立てた場合、例えば警察功労賞と同じようなのが官吏にもございます。それからそのほかの一般的な表彰制度につきましては、現在各省でいろいろのことを考えられてやつていられるところもありますが、統一的な方法としてのものは今ございません。ただこの間の新給与法におきまして、非常に功労があつた場合には俸給を一つ跳んで二つ上げることができるという規定が新給与法の改正でこの間制定されたわけでありますが、その細則につきましてどういうふうな場合にそれをやるかというようなことにつきまして現在我々のところで研究をしております。まだちよつと結論が出ませんで、この席で申上げるほどのものに至つておりません。

森八三一第一クラブ

○森八三一君 先刻官房長官からもお話がありましたが、非常に終戦直後の混乱のときでありまして、二十三年度は比較的こういう事件が多かつたと思います。その後だんだん一般的な社会情勢も安定をして参りましたので、漸次減少はしておると思いますが、といつてこういうような不正事件が絶滅になるというような情勢ではありませんのでありまして、御心配になつていますように、何らかの方法によつてこれがあとを断つようにして行かなきやならん。そのために一つの方法としては、厳重な処罰を加えまして再びそういうような犯罪不正が起きないように、一罰百戒と申しますか、戒をとるということも一つの方法であると思いますが、長官もおつしやいましたように、そういう方法よりは、更に一声積極的にそういうような事態が未然に防止されて行くというような方法が考えられますることは一番好ましい行き方であると思いまするのであります。そこで起きておりまするいろいろの不正事件を考えて参りますると、これは必ずしも公務員の場合だけではありません。一般の問題もそうであると思いますが、不正事件の背後には必ずいろいろの、端的に申しますれば、私生活の紊乱だとか膨脹だとかいつたような問題が私は附随をしておると思うのであります。そういうような関係を抑えて行くことができますれば、それが逆に不正を防いで行く一つの方法にもなるのではないかというように考えられるのでありまして、単なる過払とか誤払ということでありますれば、これはそれぞれの職階によりまして上司の十分な注意によつて防ぐことができる部面も相当多かろうと思うのでありまするが、横領的な不正になりますると、なかなかそういつたようなことだけではこれは防ぎ切れない問題が多かろうと思います。そういうような多かろうと思いまする事件の大部分は、申上げまするように、そういつたことによつて生じた利得というものがいろいろ好ましからん方向に多くの場合においては使われておるというような内容を私は持つておると思います。そこでそういうような問題を巻き起さないような事前の対策が考えられて行くというのでありますれば、極めて消極的かとも思われますが、問題を防ぐということも可能であると思うのでありまして、そういうようなことから考えて参りますると、特に税務の関係であるとか、会計の関係というような直接現金の収受に関係をいたしまする諸君の私生活というものが正しく守られて行くようなことを考えて上げるということが一つの方法ではなかろうかというように思うのでありまして、これは人権の問題にも関連して参りまするので、非常に実施の上においては困難が伴うかとも思うのでありまするが、そういうような職場に関係をしておる公務員諸君の何か生活上の出納等を報告せしめて絶えず監督をして行くというような方法が一つ考えられて然るべきじやないかというようにも考えるのでございます。これは非常にむずかしい問題でございまして、公務員法上そういうことが可能であるかどうか、疑問はありますが、卑近な例をとりますれば、税務関係なんかで新聞に出ておりまする事例を見ましても、特に税金を負けてやるからということで収賄をしたというような例は、多く洋服を作つたとか特別な飲食が伴つておるというような内容があるのでありまして、その職員の月々の生活についての何か報告を徴するということになりますれば、すぐ検察当局の目に触れる前に監督もできるというように考えますので、そういうことが一体考えられるのかどうか、これは人事院のほうでどうお考えになりますか、お伺いしたいと思います。

佐藤朝生人事院事務総長

○政府委員(佐藤朝生君) 只今の御意見御尤もでございますが、公務員の私生活まで余り立ち入ることもどうかと思います。ただ監督者がその下の部下の者の相談相手になりまして、いろいろ私生活を部下の者から相談を受け、又部下の者に対して監督者はよく面倒を見てやるという意味におきまして、いろいろな規則等でなくて、事実的のことで部下の者を導いて行くという方法でやつて行くほかないと思います。そういうふうに考えます。

千田正第一クラブ

○千田正君 これは会計検査院にお伺いしますが、只今は官房長官及び人事院からいろいろの御説明がありましたが、あなた方の側から見まして一番妥当な方法はどういうふうなことかということを私は伺いたいのは、会計検査院から見れば、これは家の中であれば新しい畳でも叩けばほこりが出るようなものであつて、あなた方の見方から見れば如何に新らしくても新らしい欠点が見えると思います。問題は毎日掃除しておるか、きれいに畳を掃除しておるかどうかというところにいわゆる犯罪の有無が現われて来るのでありまして、その点につきましてあなた方の検査の対象になるところの各行政官庁に対して注文する点があるとするならば、この問題について何か特殊な点があつたならば、あなた方の御意見を伺いたいと思います。幸いに官房長官もおられますし、人事院もおられますので、あなた方の今までの体験から見ましてこういう問題を未然に防げる方法があるとするならば伺いたいと思います。

小峰保榮会計検査院事務総局検査第四局長

○説明員(小峰保榮君) 今の千田さんの御質問でございますが、今議題になつておりますのは、実は終戦処理費関係の問題であります。終戦処理費以外にも不正行為というものが相当多いのでございます。二十三年度で申しますると、ざつと四十件くらいになるかと思います。ところが実は二十四年度になりますと税金関係の横領というようなものが非常に多くなつて、二十三年度も数件載つておりますが、二十四年度になりますと又二十数件にもなつておるような次第であります。全体の件数から申しますと、二十三年度より二十四年度のほうが実は多いのでありまして、全体的なお答えは私から申上げる筋ではございませんので差控えますが、終戦処理費につきましては、実は先般も申上げましたように、二十三年度、二十四年度は非常に減つておるのでありまして、二十三年度は十一件、ここに検査報告に掲載してございます二十四年度は七件になつております。そうして二十三年度の十一件のうち十件は進駐軍労務者関係の給与の犯罪であり、一件はちよつと性質が違うのでありますが、二十四年度になりますと、七件のうち五件が進駐軍労務者関係の犯罪なのであります。あとの二件はちよつと性質が違う犯罪であります。終戦処理費に関する限り二十三年度をクライマツクスとしまして逐次減少の傾向にあるわけであります。一般はちよつと様子が変つて参ります。終戦処理費は二十二年度、二十二年度非常に犯罪が多いので、私どもでも気の付いた点はいろいろ御注意申上げまして、当局の手続の改善ということをして項く。相当実はあるのでございます。一番顕著なのは、この間ちよつと申落したのでございますが、給与の未渡金というのがございます。これは進駐軍労務者は非常に転々と変るのが多いのでございまして、今月分少し働いてすぐ変つてしまう、今月分の給料日になりますと、若干の支払があるのに本人は取りに来ない、それから退職金を取りに来ない、こういうのがありまして、未渡金というものが始終金の保管扱者のところにだぶだぶしていた時代があるようでございます。これが犯罪の誘い水みたいになりまして相当弊害が多かつたのであります。これが一体国の金なのか、行方不明になつた労務者の個人の金なのかというような点にもいろんな疑問があつたのでありますが、ともかくも弊害の根源をなくするにしかず、取りに来たら又払えばいいじやないか、一応国の金に入れてしまえ、こういうような方針でいろいろお話もしたのでありますが、現在ではこの未渡金というものは全然なくなり、一週間くらいたちまして労務者が取りに来ない場合はすぐに前渡金の中に戻入してしまう、取りに来たら又払う、こういうような方法にお直し願いまして、こういうようなことはほかにもいろいろありますが、これは一例を申したのですが、取扱方法を変えるか、それから監督を厳重にして頂く、手続が、いつかも申上げましたが、非常に横文字を縦に直したような訳のわからん手続がたくさんございまして、実際出先では非常に取扱に困るというような面もあつたのでありますが、それに対する修正なり指導なりを徹底して頂く、こういうようなことで終戦処理費の今まで犯罪が多かつた面につきましては、恐らくは二十四年度は今申上げましたように、約半分になつております。二十五年度は更に減るのじやないだろうか。こう考えておりまして、結局取扱者の質が逐次改善されて来た。先ほどいろいろお話ございましたが、終戦後の混乱状態から逐次改善されているということも一つの大きな事実だろうと思います。拐帯、持逃げが非常に多かつたのでございますが、こういうようなことはだんだん減つて来ております。その面から申しましても、質がよくなつたということもあると思います。それから今一例として未渡金のことを申上げましたが、取扱い方法をいろいろお考えになつて改善して頂く、それから監督を徹底して頂く、こういうような面で大体改善されつある、終戦処理費に関する限り私どもは現在のところそう思つております。それで今後とも気の付きましたことは遠慮なく申上げまして、改めて頂く、そうして不正の起きる根源をなくしたい、まあこう考えている次第でございます。

仁田竹一自由党

○理事(仁田竹一君) この場合お諮り申しますが、大体政府の意向も判明したようでもございまするし、先般来内閣委員会のほうへも官房長官出席を要求されておるそうでありますので、この場合に官房長官並びに人事院の事務総長に対しまする質問を打切りまして、先に議を進めて行きたいと思いますが、御異存ございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

千田正第一クラブ

○千田正君 大体御異存はないと思いますので、むしろ決算委員会では恐らくこの問題につきましては集約した結論を作りまして政府に申入れることと思いますので、特に政府のほうにおきましてはこういうような問題につきましては十分に改善の方法を考慮して頂きたいということをお願い申上げます。

仁田竹一自由党

○理事(仁田竹一君) それを坂計らうことにいたしまして一応官房長官並びに人事院総務総長に対して退席願うことにいたします。  重ねて御相談申上げますが、本日は委員会がたくさんございますので、特に水産委員会は、すでに採決に入るけれども、速記者がおらないために採決に入れないような事情にあるのだそうであります。速記者を早く帰してくれんかというお話がございますので、どうでございましようか、御相談でございますが、そういうところがありますならば今日の委員会はこれで閉じまして、後日に譲りたいと思いますが、御異存ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

仁田竹一自由党

○理事(仁田竹一君) それではこの程度で本日は委員会を閉じます。    午後三時五分散会  出席者は左の通り。    理事            岩沢 忠恭君            岡崎 真一君            仁田 竹一君    委員            小杉 繁安君            西山 龜七君            廣瀬與兵衞君            カニエ邦彦君            小泉 秀吉君            小林 政夫君            常岡 一郎君            岩男 仁藏君            鬼丸 義齊君            木内キヤウ君            千田  正君            森 八三一君   政府委員    内閣官房長官  岡崎 勝男君    人事院事務総長 佐藤 朝生君    特別調達庁財務    部長      川田 三郎君    特別調達庁契約    部長      長岡 伊八君    特別調達庁技術    監督部長    池口  凌君   事務局側    常任委員会専門    員       森 莊三郎君    常任委員会専門    員       波江野 繁君   説明員    会計検査院事務    総局検査第四局    長       小峰 保榮君

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