議院運営委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1951/08/10
会議録
○委員長(山田佐一君) それでは只今から会議を開きます。 先ず第十一国会召集に関する件の御協議を願います。官房長官の御説明を願います。
○説明員(岡崎勝男君) 政府はかねてから臨時議会召集の要求を受けておりましたので、その要求に応ずべく諸般の準備を進めております。併しながら補正予算等につきましては、来年度の予算との関連もありまして未だ結論を得ておりませんので、できるだけ早く準備を完了しようと努力中でおつたのであります。ところがその間に御承知のように九月四日からサンフランシスコで講和條約調印の会議が開かれるということになりまして、政府に対しても全権派遣の要求があつたわけであります。そこで全権の人選を考慮いたしまして、でき得るならば国会の各勢力を代表するかたがたにも全権に出て頂きたい、こういう考えで各党にもお話をいたしたのでありますが、そのうち賛成を得た向きもあり、賛成を得なかつた向きもあるのでありますが、いずれにいたしましても国会議員を全権として派遣する場合には、国会の承認を要するのでありますので、今まで計画しておりましたいわゆる御要求に応ずる普通の意味の臨時国会は間に合いませんでしたが、この突発的な、九月四日という日取りがきまりましたので、全権派遣に必要な手続を了するために急遽国会を召集することに決定いたしたのであります。ただかねての御要求もありまして、その中にまだ準備の都合上間に合いませんものは今申した通りいろいろありまするが、ただ今月の十三日を期日として最終的の講和條約の草案が決定されると伝えられております。但し最近少しこれが延びるであろうということで、最終的な草案が国会開会中に発表になるかどうかは我々のほうにはまだはつきりわかつておりませんが、少くともかなり確定的なものがすでにできておることは事実でありますので、その草案決定に至る経緯については報告し、御説明をすることができると考えておりまして、その部分については、この臨時国会の際にできるだけ納得の行くような御説明をいたしたい、こう思つております。草案は結局は調印後国会に付議することにはなりますけれども、それに至る経緯だけは御説明はできる、こう考えておりますので、その部分だけの御要求は、この臨時国会においても満たし得ると考えております。 以上が臨時国会に関する政府の考えであります。
○委員長(山田佐一君) 何か官房長官に対して御質疑がありましたら……。
○森崎隆君 今度の臨時国会につきまして今官房長官からの御説明を承わつたのでありましたが、これは憲法五十三條の前段で召集することを決定するつもりであつたのですか、それとも後段の線に従つて召集を決定するつもりであつたのか、どちらでございますか、それをはつきりお答え願いたい。と申しますのは、私たちはすでに参議院の議員総数の四分の一以上の署名を得まして臨時国会召集を要望しておるわけでございます。その内容につきましては、今全権派遣についての問題に局限されるようにお話があつたのでありますが、その他の補正予算等については準備がまだできていないといつたようなお言葉もあつたようでありまするが、準備の問題は、これは政府自体の責任の問題でございます。私たちが四分の一以上の多数の署名を以て要求しておるこの臨時国会の内容につきましては、御承知のように補正予算は勿論でございますが、講和についての問題も勿論、更には公務員が随分長い間待ちぼうけされておりました例の地域給の問題並びに給與水準の引上げの問題というような、すべての問題を含んだ臨時国会というこの性格をはつきりと私たちは確認した上での次の臨時国会と了承しておるわけであります。今の官房長官のお話を聞きますと、何か一方的な、準備が不完全だというただそれだけの理由で、全権派遣についての承認ということだけに局限しておるというようなお考えのようですが、これじやどうも私たちとしては納得しかねるのでございます。この点についてもつと進んだ積極的なお考えは出せないものかどうか、これについての御意見を聞きたい。
○説明員(岡崎勝男君) これは先ほども申しました通り、政府は議員四分の一以上の御要求がありましたから、その御要求に応じて国会を召集する準備を進めて来たわけであります。但し法律的に申しますれば、国会は召集するけれども、政府の準備その他の関係によつていつ召集するかということは、法律的には政府に委されているわけであります。そこで政府としてはできるだけ早く国会を開いて御要求に応じようという準備を進めて来ておりましたが、先ほど申しましたように、例えば補正予算の問題にしましても、或いは給與水準の問題にしましても、十五カ月予算といいますか、二十七年度の予算を通観いたしまして、そうして財源等も按配しなければ決定がいたしかねるのでありまして、その準備にまだ時を費しておつたわけであります。そこでその御要求に応ずる国会は成るべく速かに召集しようということで準備中のところが、急に九月四日に調印の会議が行われるということで招請状が参りましたために、急遽全権を決定する必要が生じたのであります。若しこれがなければ政府はできるだけ準備を進めて、通例の意味の臨時国会を成るべく速かに開催するはずであつたのでありますが、こういう突発的に日取りがはつきりきまりましたので、全権派遣のために国会の承認を求める等の手続に関して臨時国会を召集する必要を認めましたので、十六日から臨時国会を召集するということにいたしたわけであります。ただ準備が付かないと申しましても、先ほど申しましたように、條約草案が決定に至る経緯等はすでにわかつていることでございますし、前の国会で説明した以後の変化もありますから、その点は御説明ができると考えまして、この点だけは御要求に応じ得るけれども、その他の点はまだ準備整つておりませんので、もう一回準備整い次第臨時国会を開く、それも早く開く、こういう考えで今努力中であります。
○森崎隆君 重ねて……。そういうお考えも一応わからないこともないのでありますが、御承知のようにベース・アツプ、地域給の問題につきましては、現在主食の値上げはすでに八月一日から実施している。政府のほうでは給與水準の引上げの問題は米価の値上げ決定と同時に並行して当然やるということを前に一度ならず申しておつたわけであります。折角臨時国会を開くとなりますれば、との面だけは一緒にこれは議題としておいて、これについてだけの枠内の補正予算を一応抜き出しましても、当然これは今度の国会でこの問題と地域給の問題は早く解決しなければならん、そういう観点に立つのです。地域給の問題につきましても、御承知のようにすでに政府は準備が前の国会末期においては大体できていたと聞いているわけです。今日まで相当日にちがたつて参りました現在の段階で、僅か十五億、十六億の特別の枠外でやることはやろうと思えばできるわけです。これだけの誠意は、折角臨時国会を開くとなれば、この二つの問題だけは、すでに主食の値上げを実施していることと並行して当然やるべきだと私は考える。これはやろうと思えばやれる。やろうと思わなければやれない。これは政府の良識と責任の問題であると私たちは考えているのですが、これは今官房長官の申されました今度の臨時国会召集の内容の非常に限定された面につきましては非常に遺憾でございます。 更に続いて一つお尋ねいたしたいのは、講和の交渉に関するいろいろ経過報告ということは政府のほうで十分に説明して頂けるということでございますが、これにつきまして各党からの切実なる質疑というものについては、勿論やはり含んだ上での説明でございますか、この点は確認してよろしうございますか。
○説明員(岡崎勝男君) これは質問等については成規の手続もございますし、国会の運営であつて、我々のほうは成規の手続で国会がおきめになれば我々のほうは拒否することもできないわけであります。
○大野幸一君 只今官房長官の説明、後段のほうは非常に私嬉しく思つたのです。成るほど臨時国会を召集することは、決定権は内閣にありますが、一旦開く以上はすべてのことは国会が権限を行使するわけであります。政府はその目的に向つて国会を制限する必要はない、そういう意味での今の最後のお答えですね。
○説明員(岡崎勝男君) 政府としては制限したくともできないわけであります。ただ政府のほうから用意しておりますのは全権承認の件を持つている。ほかのものはまだ準備ができておらない、こういうことを申上げたのであります。
○大野幸一君 ただ森崎委員の言つたようにその他の地域給或いはベース・アツプの問題についても今までの経過は報告できるかどうか。
○説明員(岡崎勝男君) これは実は政府としては、すでに天下に公表してあります通り、米価引上げに際しては減税の問題と給與ベース引上げのこの二つの問題を補正予算の際に優先的に考慮する、こういうことを言つております。そこで我々としてはベース・アツプの問題と同時に減税の点も考慮いたしまして、そこで成案を得るつもりで今努力中であります。これは私からは今明確には申述べられませんが、大蔵大臣がその中間においていろいろ御説明することは、或いは困難かも知らんと想像はいたしますが、その点は明確にはまだわかつておりません。
○大野幸一君 それじや講和のことに関してでありますが、経過説明のみならず、疑義がある点について質問をするということになれば、政府は差支えないのですか。
○説明員(岡崎勝男君) これも先ほど申しましたように、政府としては議員の質問を差止めるような権能は持つておらない。
○兼岩傳一君 政府の態度が、質疑に対しては飽くまで誠意を以て十分答えるというふうにまあ理解されるので、それでいいと思うんですが、ただ説明の時に、突発的であるとか、経緯を説明するというような、突発的だとか、経緯だとかいうことを非常に重点的に説明される一方、実は十三日に最終的草案が発表されるつもりでいたところ、それが延びる模様だということを説明されておりますが、そういうような点から政府の態度としては議院が説明を求める態度によつて変更するでしようけれども、一応官房長官の説明から窺われるのは、草案の内容について委曲を盡して説明するという意思は今のところないという、或いはそういう権限がない、余儀なくそういう態度をせざるを得んという点を少しく含んでおるのでしようか、その点一つ明確にして頂きたいと思います。
○説明員(岡崎勝男君) 只今もいろいろお話がありましたが、政府は質問に対して十分答えると私は申しておるのではないので、質問に対しては答え得る問題と答え得ない問題もあると考えております。私の申しておるのは、経緯について御説明をする用意をしておる、こういうことであります。 それから草案自体につきましては、これはまあ法律的じやないかも知れませんが、この講和会議に臨みまして調印した時に、国会に提出し得る原案ができるわけでありまして、それまでは国会に提出し得る原案はできておらないのであります。従いまして調印後に国会の審議を求めるために、條約案を提出する。その時に国会としては十分審議の機会があるわけでありまして、その時は條約の内容についても十分に説明をする。それまでは原則としては條約草案がここに至つた経緯を御説明をいたす。こういう考えでおります。
○兼岩傳一君 そうするとあれですか、内容については触れられないということを含んでいるんですか。あなたの今の経緯ということに力点をおかれるのは。つまり国会としては、内容に関連した経緯というふうに了解すべきで、経緯ということに力を入れて、内容ということについてはいずれ国会は調印したあとでそこで初めて発表されるという、そういう態度ですか、政府の態度は……。
○説明員(岡崎勝男君) つまり講和條約草案を国会に付議する時に、国会としては條約のその内容について十分審議の機会があるということを申上げておるのであります。経緯を説明すると申しても、これはまあ常識的な話ですが、経緯を説明する間においてはいずれ内容にも触れざるを得ない場合があるわけです。併しながら條約案の内容そのものを正式に国会に付議するのは別の国会であるという、こういうことを申したのであります。
○兼岩傳一君 ややはつきり政府の態度がいたしましたが、そうすると十三日の最終的な草案の発表が延びるということによつて若干の変更を受けたというふうに考えておられるのですか。
○説明員(岡崎勝男君) これは私どもも正確な報道は何も持つておらない。ただ新聞にも出ておりますように、いろいろの国からいろいろの注文も出ておるようであります。新聞報道によりますと、最終決定は十五日頃になるであろうということを報道されておる。仮に十五日としても、それが幾時かの問題もありますが、アメリカの十五日と言いますと、時差の関係で日本では十六日。それが新聞に出るのは十七日になるかも知れない。十三日に予定されておつたものが十五日に延びるということであるならば、或いは十六日に延びるということもあり得るかも知れな、これは何らわからない。それで我々は初め十三日ということを聞いておつたのでありますが、最近どうも延びそうだということを聞いておる、こういうことを申上げたのであります。
○大野幸一君 政府は十六日から召集をされるというのは、十三日に最終草案が発表されるだろうという予想の下に三日間という余裕を置かれたのでありますか。
○説明員(岡崎勝男君) そういう点もあるわけでありまして、時差の関係も考えまして、日本の新聞に出る時間等も見まして、それからそれを読んで研究される期間も必要であろうというようなことも一応考えておるわけであります。
○大野幸一君 そうすると、それが仮に三日間延びると、三日間くらいの余裕があつたほうが喜ばしいというふうに考えるのですか、どうですか。
○説明員(岡崎勝男君) これは成るべくならばと政府としては考えておりまして、実は大きな点で草案自体が非常に変化するということは予想いたしておりません。最終決定と申しましても、字句の修正とか、その他多少の点の変化はあるかも知れませんが、すでに発表されました講和條約草案なるものが非常に大きく変化することは予想もいたしておりませんし、又事実そうでないと信じておるのであります。従つて最終草案が発表されようとされまいと、大綱を御説明することにおいて、つまり今までの経緯をここで御説明する上においては別に差支えないと考えております。
○委員長(山田佐一君) そうしますと官房長官に対する御質疑は……
○油井賢太郎君 官房長官に伺いたいのですが、そうしますと、政府側としては今までの経過の説明というようなものに対してどのくらいの日数と、どんなふうなスケールでなされるということをお考えになつておりますか。
○説明員(岡崎勝男君) 経過の説明は今までの国会においてもいたしておりまして、その後の今日までの間の経過の説明でありますから、時間はそうかからないで済むであろう。併し成るべく丁寧に諸君の御納得の行くようにいたしたいと考えております。
○油井賢太郎君 そうすると具体的に言つて召集をし開院式を行なつて、それは第一日目なら第一日にして、第二日に両院で説明をするというようなことはお考えになつておると思うのですが、その構想をちよつとお聞かせ頂きたいと思います。
○説明員(岡崎勝男君) それは会期等については無論この国会でおきめになるのでありまして、それに基いて政府としても計画を立てるわけでありますが、政府の考えておりますのは、今申しましたように、前国会以後今日までの経過と、今まで説明が足りなかつたり、或いはまだ十分決定いたしておらない関係上説明がなかつたりした部分を補足追加する説明でありますから、そう長い時間は要しないと思つております。
○油井賢太郎君 長い時間を要しないのですから、どのくらいの日数なり、或いは両院で以て説明なさるのにあなたのほうで時間的にどのくらい必要があるか。大体の構想はおありと思うのです。
○説明員(岡崎勝男君) これは無論持つております。我々の説明は、例えば第二日目に時間を両院で頂ければ十分その日のうちに終了のできるものと考えております。
○鈴木清一君 私のお尋ねしたいのは、先ず第一には、仮に議員の要求によつて成規の手続を経て開会を要求しておつた。あなたのお話を聞いておりますと、たまたまその要求に応じるために準備しておつたところが、こういう全権問題についての非常に緊急を要する問題が出たので、それで開くようにしたのだ、こういうお話ですが、それだと憲法五十三條の後段から考えますると、議員の要求権があつて成規の手続で要求をしたのだが、内閣はこれに応ずるために準備が整わないというようなことでずつと持つて行くことが自由にでき得るというふうに解釈しておられるかどうかという点をちよつと……。
○説明員(岡崎勝男君) これもやはり常識の問題ですが、御要求があり次第できるだけ早く準備を完了して国会を召集すべきだと考えておりますが、問題の次第によつて準備が早くできるときもあり、遅くできるときもあり、又過去の例もそういうふうになつておるようであります。政府としてはできるだけ誠意を持つて、速かに準備を整えて国会を召集する、こういう心がけでおるわけであります。
○鈴木清一君 誠意という言葉の使いわけがどうにでもできるのであります。そうしますと、先ほど森崎君のお尋ねしておりましたように、人事院勧告の問題や、給與ベースの問題は、御承知のように前国会から問題になつておるのであつて、前国会でさえ勧告が出ないので困つておるのでありますが、この問題についてどうのこうのという準備というようなことは、あなたの言う最終国会におけるところの言明から言つても、政府でできていないとは言えないわけです。そうしますとあえて全権派遣についての承認を求めなければならんから国会を開くのだというようなお言葉ではなくして、要求に応じてすでに出さなければならなかつたという態度があつて然るべきだと思うのですが、それも誠意の問題で、誠意を持つてやつておるのだけれども、来年になるかも知れない、通常国会に出るかも知れないというような、あなたのほうで態度をとられればそれも仕方がないのだというふうな解釈にもこの條文がなつてしまうので、私どもは非常にこの條文の解釈を危惧を持つて見ておる、常識では割り切れない。というのは、私どもが常識で割り切ろうといたしましても、今申上げましたように、すでに最終国会において問題になつておることについてさえ、この議会を利用するむしろ態度を闡明すべきであるにもかかわらず、その点については一言もこちらの要求に対しても御返事がない。従つて今度これについての質問をしていいかということになれば、国会の権限で、勿論そうでしよう、そうでしようけれども、そうだといたしますると、誠意を持つて何すると言われるけれども、この点については少しも誠意が感ぜられない。ですから私はあえて全権を派遣するために国会に承認を、議員が行くから承認を求めるために国会を開くのだということでないように解釈したいのですが、その点どうでしよう。
○説明員(岡崎勝男君) 只今のお話の中で、これは憲法五十三條のことだと思いますが、政府としては要求があれば臨時議会は召集することにいたしております。ただ召集の期日は、準備の都合もありますから、これは政府のほうできめるように法律で認められておる、こういう解釈をとつておりますが、併しできるだけ早く召集すべきだという意向には変りがないのであります。併し先ほど申上げましたように、たとえ給與べースの問題とか、その他の問題を見ましても、これは十五カ月間の予算を編成して、それにうまく当てはまるようにいたさなければなりませんし、場合によつたら十七カ月くらいの、今年の残りの分及び来年度全部と、こう見なければなりませんから、やはり全体の予算の大体の骨組を作り上げませんと補正予算というものはなかなか組みにくいのであります。それで今大蔵省も鋭意努力しておりますが、只今のところでは間に合いかねる、こういうのが実情であります。
○鈴木清一君 次にちよつとお尋ねしたいのは、先ほどの御説明の中で、十三日に大体発表になると申しますか、大まかに出ると思つておつたので、それを基礎にして大体まあ御説明をしたい、こういうつもりでおつたところが、それが出なくなつたのでと言われましたけれども、国会の期日を過日内閣で決定したのは、これはそういう予測のないときにしたのだと私は解医いたしておりますが、そうだといたしますると、そのとき大体十三日を基礎にして説明しようとした案が、只今のお言葉で言つて十五、六日になるのだということになるのだとしますと、この三日の例が先に延びてそれを説明するということになれば、必然的に決定された十六日からの召集国会は二十日頃まで延びざるを得ないということに解釈してもいいか。それといま一つは、内容説明のようでありますが、過日の国会からの今日までの変化の内容を説明したいというようなことであつたのでありますが、これはそれに対しまするいろいろの各党の質問や何かあると思うのでありますが、それに対して答える意思は十分あると解釈していいかどうかをお尋ねいたします。
○説明員(岡崎勝男君) 初めの点については、先ほどから繰返しておりますように、草案の大綱はすでに決定しておるのであります。それで仮に最終案が決定いたさない場合におきましても、大綱について十分御説明ができる、つまり草案決定の経緯でありまして、その日までの経緯を御説明するというつもりで、これはいつでもできるわけであります。そして別に最終案の決定を見る必要もないかと思つておりますが、たまたま十三日頃に最終案ができるという報道がありましたので、それも一応考慮をいたしておつた、こういうことだけであります。最終案の公表の有無には我々の御説明は直接の関連はないのであります。 それから御質問に対して答えるかどうかというお話でありますが、これも先ほど申しましたように、問題の性質が性質でありまするから、お答えのできる部分もあり、できない部分もあるであろう。これは御質問の内容にもよることと考えております。
○大野幸一君 そうすると、先ほど国会を召集するに至つた、今度の召集は憲法による両院の四分の一の要求があつた場合には該当しないのだということに解釈してよろしいですか。これは民主党から全権を派遣するかしないかということを決定するために国会を召集したらどうかということが言われて、それで国会が政府のほうで憲法による請求でなくても開かれるようになつたのか。それとも民主党のそういう希望もこれは考えないで、それとは別個にこれは決定されたかどうですか。
○説明員(岡崎勝男君) 民主党の要求がどういうことであるか、私もここで正確に申上げるだけの知識を持つておりませんが、全権派遣の條件とか何とかいうことでは全然ないのであります。いずれ全権が行く、行くならば国会議員を全権として派遣するために承認を求めたい。その承認を求める臨時国会であるならば、能う範囲の、つまり今までの経緯はここで国会を通じて国民にも説明しておきたい、こういうつもりであるのであります。
○鈴木恭一君 官房長官に対する各会派の質疑はこれで打切つて、官房長官に御退席願つていろいろ討議したいと思います。
○委員長(山田佐一君) よろしゆうございますか。
○兼岩傳一君 もう一つちよつと伺いたい。あとで又討議のときに議論になるといかんと思いますから、油井君の先ほどの質問に対して、政府は説明の分量としては一応どういう質問が出るかということは問題外として、一応政府の説明の分量として一日ぐらいか、こういう意味ですね。質疑応答の全部を盡して一日の分量だというふうにあとで各会派のかたがたの議論がなると、一緒に議論しにくくなりますので、そういう説明のあるべきものではないと思いますが、念のために聞いておきたい。
○説明員(岡崎勝男君) 質問をどの程度なさるか。又それをどういうふうにやられるか、これは国会、議運等がきめられることで、我々は今のところ予想もできないわけです。我々の言つておりますことは、ただ常識的に言つておることで、質問が非常に多ければこれ又別でしようが、一日でも十分意を盡し得るということを言つているだけで、若し政府の説明だけにどのくらいかかるかと言えば、これは極めて短時間で終了できると思います。
○兼岩傳一君 もう一つ、極めて短時間という問題は、事柄によつては答えられないものもあり、事柄によつては答えるというふうに、我々こういう重要な、実に重要な問題に対してどこに限界があるのですか、どこに限界を持つておられるか、これはこの場でなくてもいいのですけれども、若し明快にできるならば、その事柄によつては説明でき得る限界とでき得ない限界を政府はどこに置いておられるか、これは又あとで論議のときに非常に重要な関係になつて来るから……。
○説明員(岡崎勝男君) 政府としては條約草案の決定に至らんとしておる今日、今までの説明のうちでまだやつておらない部分を説明する用意があるのであります。條約案そのものは、いずれ成規の手続で国会の審議を得るために提出するわけであります。そこで質問の内容を予想しない現在において、はつきりどれとどれということは言えませんけれども、いずれ国会の審議を経るためにこれを提出する場合に、説明し得るものと、それから説明し得ないものとはおのずから差があると考えます。
○兼岩傳一君 非常にわかりにくいのですが、もうちよつと説明わかるように願いたいと思います。
○説明員(岡崎勝男君) 早く言えば、経緯については御説明は十分できるけれども、草案自体については、これも考えようですけれども、草案自体については国会に付議したときに十分御説明をする、こういう考えであります。
○兼岩傳一君 それならば、先ほど鈴木君からあれがあつたように、十三日に最終草案が発表されるものとして十六日を選んで置かれたならば、それが十五日頃に延びるというならば、国会の開会を延ばしてでも、委曲を盡して説明されるのが、国民の代表に対する政府の秘密外交じやない正しい態度じやないかとこういうふうに感ずるのですが、そういう点、つまりそういう説明しにくいものならば、もう二、三日延ばしても、委曲を盡して説明することが政府として正しい態度ではないか、こういうふうに感ずるわけです。
○説明員(岡崎勝男君) 只今のは御意見でありまして、御意見は御意見として伺いますが、草案が確定しても国会に付議するためには、調印したものでなければ付議できないのであります。でありますから、草案の確定と経緯の説明とは直接の関係はない問題であります。
○兼岩傳一君 そうすると政府はあれですか、国会に付議する以前においては、政府の態度というもの、條約の内容、これに対する態度、如何なる態度を以て全権を出すのだという、全権を承認することについての前提條件となるべき政府の態度については明らかにできんとおつしやるわけですね、内容については。そういうふうにあなたの説明を了解してもいいでしようか。そうじやございませんか。
○説明員(岡崎勝男君) 政府の態度等を、つまり條約に臨む政府の態度等を御説明するために、條約草案決定に至る経緯を御説明しようと、こう言つておるのです。
○兼岩傳一君 それならば十三日と予想して十六日とされておるものならば、やはり委曲を盡すという立場からいつて、これは無論十五日のものならば十八日乃至十九日、鈴木委員が言われたように延ばして、委曲を盡されるということのほうが、これは意見でなくて、当然政府の態度からいつてそういう結論になつて来やしないかということなんですが、そういう考えは全然ない……。それならばいいですよ。
○説明員(岡崎勝男君) つまり草案を一々説明いたすのでなくて、経緯を御説明するのでありますから、草案の資料と言つてはおかしいですが、技術的の字句の修正とかなんとかいうことがあるなしにかかわらず、大綱はもうすでにはつきりきまつておるのでありますから、御説明は十分できる。草案の決定を待つ理由はない。(「了解、了解」と呼ぶ者あり)こう我々は考えております。
○兼岩傳一君 十分説明できる……。
○三輪貞治君 会期の決定等と深い関連があるのですが、全権団の出発の予定、日取りの予定はどういうふうにお考えになつておりますか。
○説明員(岡崎勝男君) これはまだ正確にはきまつておりません。甚だ形式的なような言い方ですが、全権がはつきりきまりますと、それに伴う人数もきまるのでありまして、従つて、それによつて飛行機をとるとか何とかいうことも可能でありますが、まだ形式的には人数もきまつておらないのであります。日取り等にきめておりません。
○三輪貞治君 最悪の場合に、一番速かに到着する方法を選んだ場合に、どこまでが限度になりますか。いつまで御出発になれば間に合うことになりますか。
○説明員(岡崎勝男君) それは飛行機を仮にチヤーターして行くようになれば、時差の関係を見ましても、九月の一日の夜中に出れば間に合うだろうと思います。併し普通はそういうことはいたさないわけです。
○鈴木清一君 官房長官、こんな議院運営委員がおつたと思わないで下さい、とんだ質問でありますから……。私気になつているからお聞きしますが、先ほど来の御説明の中で、草案については、あとで、決定後三月ということを言われたのですけれども、その前に一応大体国民の代表である国会議員に、こういうふうな草案というものを決定されたが、これに対する、そういうことについての国民の意思を代表する議員にそれを投げて質問させるというようなことが、これは勿論常識的か法律的かの問題でしようが、法律的にはできるのか、でき得ないのか、常識的にとつて、そういうことができ得ないというような解釈であるかどうか。というのは、御承知のように、何か引揚問題等で非常に悲壯な運動を起されたことを聞いておりますが、その人たちの條件を取入れての政府の考え方として、新聞に発表された点で伺いますと、何か大綱、勿論草案の大綱には何でしようけれども、幾分修正もでき得る、こちらの希望も場合によればでき得るかの印象を與える新聞記事等に私は解釈しておるのです。そういたしますると、この草案を調印する前に、全権を決定するこの機会に、勿論経過というだけの説明でなく、なお進んで大綱についても幾分でも国民の代表としての意思を聽取るだけのことをやつてもらいたい。そういう希望を私が持つたとすれば、これに対しまして、政府としてはどういうふうに考えておられるかということだけもちよつとお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(岡崎勝男君) それは国会議員の考に対して、政府がどう考えるかということを聞かれても、なかなか政府としてはどうも行政権をやつておるものが説明をいたすことはむづかしいと思いますから、御容赦を願いたいと思います。
○鈴木清一君 そう言われると誠に話がまずいのですが、まあそういたしますると、私が最前質問ということを言いました含みの中には、経緯についての質問という程度のものでありますれば、これは私は余り重要な問題ではないと解釈しております。経緯は一方にこうこうこういうことをしたとあなたのほうで説明すれば、裏を廻つて私どもは知つているわけではないのです。これは理に合つた説明さえ聞けばそれ以上我々には追求できない。ただ聞き流しになる経緯の説明ということよりも、最も国民が関心を持つておるのは、大綱に対する、少くとも現在の内閣がこの程度のことは或る程度考えておられるということを、国民の代表を通じて質問をするということがあり得た場合、それに対するところの或る程度の、まあ勿論或る程度の説明ということはでき得るだろうし、又やるだけの政府であつて欲しいという気持から、最前の質問の内容という含みも入れてあつたわけであります。でありますので、でき得れば私の希望とすれば、そういうことが政府としては相当にでき得るのかどうかということをお尋ねするわけです。お答えになりかねるというのならば別問題ですが……。
○説明員(岡崎勝男君) これは先ほどのお答えでお許し願いたいのですが、要するに例えば国会に提出する法律案であれば、閣議の決定を経なければ提出できないわけであります。つまり提出すべき議案というものが内部的にいえば閣議の決定が必要である。これと同様に條約については調印という手続が行われた後において国会に提出し得る段取りになるわけであります。そのときに提出したときは十分内容の御説明をし、又これに対する意向も伺う、これが普通のやり方だろうと思います。
○鈴木清一君 今話がやはり出たようですが、結局調印されたあとに国会に出すのだ、こういうお話ですね。この点についてどうなんですか。これは日本国民の常識としてそう考えるのか、それとも国際法上の法律的な解釈からいつてそう考えなければならないのかということを、愚鈍にして私よく存じませんので、お聞かせ願えたら聞かしてもらいたというのが先ほどの私の質問です。
○説明員(岡崎勝男君) これは憲法の規定等にもありまするので、法律的にも見ております。又各国の今までの例も研究しております。調印したら必ずしもそれが批准になるということでないことも例えば前の第一次欧洲大戰の際のヴエルサイユ條約は調印されたけれども米国の上院においては認められずに批准が得られなかつた、條約が、アメリカに関する限りは成立しなかつた、こういうような事例もあるのでありまして、従つて調印後に批准を求めるために国会に提出するというのが当然の手続だろうと思います。
○鈴木直人君 今の御説明では、講和條約に限つてということであれば別ですが、條約につきましては内閣が提出する、併し事前に、時宜によつては事後にすべてこれを国会に付議して承認を求めるのだという。憲法の七十三條にあるわけですが、それによりますると、調印前に国会に、調印せんとするところの條約案を付議して、あらかじめ承認を求めて後に調印をするというのが、どうも七十三條から見ると原則のように考えるのですが、現在の御説明によると、調印を内閣がして、そのものを国会に出す以外に途はないというような御説明のようでしたが、その点は憲法七十三條とはどういうふうな御解釈ですか。
○説明員(岡崎勝男君) これは非常に條約上の問題で、余り官房長官がはつきり申上げかねるのでありますが、普通に考えれば、條約には調印と同時に効力を発生する條約と、批准條項というのがありまして、批准を行なつた後に効力の発生する條約とあります。調印と同時に効力を発生する條約は、調印の前に国会の承認を得て、そうして調印する、そうして調印すれば効力が発生する。それから批准條項の入つておりまする條約は、批准の手続は国会の承認を得て、それを内閣で批准書を作つて批准をするのであります。その場合は当然国会に批准のためにかけるのであります。その批准のためにかける場合には、これは理窟からいえば調印前にかけたつていいかも知れませんが、普通調印して、こういうはつきりしたものになつております。これを国会に承認されるかどうかといつてかけるのが当然だろうと思います。要するに事前、事後というのは、條約の効力発生のときを見まして、それの事前、どうしても間に合わなかつた場合には効力発生後の場合でも止むを得ないと思います。
○鈴木直人君 緑風会内には、憲法の七十三條を解釈して、事前に国会の承認を得て、その承認を得た案文を持つて行つて調印するというのが、正しい日本の憲法の行き方ではないかという議論が非常に多うございまして、多いわけじやないが、そういう御意見も非常にありましたし、今回の場合は九月四日ということにはつきりしておりますし、到底尨大な條約については、各條項について質疑応答する暇もなし、又調印されるべき條約案の原案についても、八月十三日に決定するという報道であるけれども、それも一方的な報道であつて、いつ決定されるかわからない、こういう段階において、現実の問題としては憲法七十三條を強く主張するということは困難な現実にある。従つて憲法七十三條の但書、「時宜によつては」という点をこの際用いなければ困難だろうというような考え方で、緑風会は批准前の承認という、「時宜によつては」というのを活用する以外に途はないだろうということで、実は一致したという過程にあるのでありますが、そういう点から先ほど官房長官は、調印してから後に初めて国会に承認を求めることができるようになるのだという御説明を、そのまま聞いておくわけには行かないので質問したのですが、今の御説明では、批准を必要とするというような場合には、「時宜によつては」というもので行くのだ、ところが調印と同時に條約の効力を発生するというものが大部分であるとするという日本の憲法の解釈から、原則的に事前承認主義をとつたのだというふうに解釈してよろしうございますか。
○説明員(岡崎勝男君) それは正確な御説明は專門家にしてもらつたほうがいいと思いますが、批准という行為は、若し鈴木さんのおつしやるようですと、非常に形式的なことになるのであります。初めに調印してしまつて、調印してからあとで批准を求める。そのときは前に承認しているのだから、批准というのは何か非常に形式的なものになると思うのであります。批准というのは実際的な行為である。各国の行なつている例もそのように思われる、こう思つております。批准條項を入れるか入れないかということが、なかなか條約を作るときにはむずかしい問題であります。
○三輪貞治君 ここではつきり日時を覚えておりませんが、第十国会の外交問題に関する各党からの質問のときだろうと思います。総理大臣がはつきり、調印前に国会の承認を求めるということを言われたことを私は記憶しているのであります。必要があればすぐ速記録を見て頂けばわかると思うのであります。その次の日の新聞に、條約局長が、調印後に批准を国会に求めるという記事を載せておられたように思うのであります。承認を求めるとはつきり総理大臣が言明されているところでありますが、一つこの際速記録を調べて、その点の真偽を確かめて頂きたい。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○大野幸一君 官房長官は、先ほど鈴木委員の質問に、何も答えられていないように思うので、鈴木委員の質問の要旨は、この国会において国民の輿論、いわゆる国会議員の希望を討議せしめてはどうか、こういうわけなんです。その意味においての質問に対しては雅量があるかどうか。雅量というか責務があるのじやないか。例えば我が党の鈴木委員長がネール氏に会つたときに、領土問題に対しては、日本は、社会党だけの希望か、それとも全政党の希望かということを聞いた。勿論それは全政党の希望だ、そういつたら、そうだろうといつたと言うのです。その後新聞の報道するところによると、沖縄及び琉球についてインドは意思表示をした。かような外交上の効果をあらしめるために、政府も国民の輿論を聞いたらどうか、こういうことを鈴木君言つたのだろう。それに対してはもつと政府は、大切な講和條約だから、各党の意見を聞く機会たらしめたらどうか。政党ではいろいろ言つているけれども、国会議員として発言をとどめておきたい、希望をとどめておきたいと言うのですが、それはどうですか。そういう意味でどこまでも講和草案についてはやはり親切詳密に亘り最終草案を考えたほうがいいのじやないかという考えなんだが、あなたはどう考えるか、こういう意味です。それについてどうですか。若し今までの秘密外交を要するに修正して、本当に国民外交に移つたらどうかということなのです。
○説明員(岡崎勝男君) それはでき得ることはいたしますし、でき得ないことはできないのであります。それは問題の性質によると思います。
○大野幸一君 原則的にはどういうところができないのですか。
○説明員(岡崎勝男君) それは実際の質問が出ていなければお答えができません。
○三輪貞治君 私のさつさ申しました議事録について至急に当局にお調べさして頂きたい。はつきり言つておられる。長官もたしかそのとき御同席のあつたはずだと思います。御記憶ありますか。
○説明員(岡崎勝男君) 私は記憶がありません。
○三輪貞治君 それでは調べて下さい。
○委員長(山田佐一君) もう官房長官に対する質疑はよろしうございますか。
○鈴木清一君 先ほど私がやはり心配していたようなことを各委員のかたがたの発言の中では言つておられる。例えば先ほど長官から憲法のうちでと言つて私にお答えがあつたようですけれども、明らかにこの憲法の鈴木さんの言われた七十三條から行きますれば、はつきりそれは我々国民の代表の国会において一応議論すべき問題であるということになるわけです。そういう解釈で私どもは憲法を解釈し、而も今の三輪さんの質問によりますと、曾つてこの点について心配している余り聞いたお尋ねに対してはつきり答弁しておられるという、そういたしますと私どもは憲法を守つていいのか、守らんでいいのかわからんことになる。解釈の違いということで私どもはこういう問題を解決したくない。これは観点が違うからということで解釈したくない。少くとも国会から代表として派遣するのであります。そうするためには派遣される人たちにしても、この解釈を国民の代表として行く限りにおいては十分その点を吟味し、向うに行つての発言の内容にも亘るので、責任を持たなければならない。従つて私はそうしたことがどうしてもでき得ないのだというような一つのあれがあられるならば、明確にしてもらいたいし、それが明確にならなければ行かれる人たちにも非常に御苦心だと思う。そういう意味でこれを承認する国会議員としても、こうした点についての質問は私はあえてして差支えないと思う。たまたま緑風会の人から言えば、そうしたことは憲法上から解釈して期間がないと言われますけれども、全権の派遣ということを大体決定しまして、あと恐らく一週間もかけまして專門にかけますれば、期間がないということは言えないと思う。その意を体して国会から派遣される議員は行くべきである、こういう解釈も成り立つと思います。どうかそういつた点をいま少し誠意を持つてやつて頂きたい。 それともう一つ、私は三浦君はどう解釈されたか知らないけれども、そうした答弁もするということがはつきりしておられるならば、而も議事鉄に載つておられるならば、この会期の問題を討議する前にはつきりして出しておいてもらいたい、そうでなければちよつと私は会期の問題にも非常に残ることと思いますので、その点は一つ事務局のかたにここで出して頂きたい。出して頂きたいということを私は動議とします。
○委員長(山田佐一君) 速記録を只今調べておりますから、あとでお知らせします。官房長官に対する御質疑はこれでよろしうございますか。
○鈴木清一君 今ちよつと質問したような気がするのですが、お答えになられるのかならないのか、私はお答えを聞くつもりで質問したのですから、改めて質問する必要はない。
○説明員(岡崎勝男君) 御質問の部分がわかりません。
○兼岩傳一君 皆同じことを聞いておるのですから、僕がわかりやすく簡單にいい直したいのですが、つまり全権の承認を求めるために、止むを得ざる最終区分の説明をしてやるから全権だけ承認したらいいじやないかという一方的な態度で国会に臨まれるのか、それともこの機会にあらゆる会派の、国民の代表の意見を聞いてそうしてその趣旨に副うべく善処するという、そういう民主的な誠意を持つて行かれるかという質問なんです。どういう態度にこの国会を召集されておるか。なおそれに附け加えて言うならば、おれに任しておけ、外交はおれに任しておけという秘密外交でやつた結果余り芳ばしくなかつたために、吉田総理は非常に煩悶しておられるという噂さえも、これは噂です、あるからこの際やはり政府としては、今度のこの重大な臨時国会を求めるには、一方的な高圧的な秘密的な態度でなくて、全国民の代表から十分委曲を盡して聞くという、そういう態度を今回は持つて出られておるのか。従来通りの態度で国会に政府は臨んでおられるのか。これを鈴木清一君が聞いておるのです。
○説明員(岡崎勝男君) 政府としては、先ほどから何遍も申しました通り、国会に対して全権の承認を求めるために召集したのであります。それでかねてからの御要望もありますから、そのうちの可能なもの、つまり草案作成に至つた経緯についてはできるだけ御説明をする、こういうつもりでおります。
○大野幸一君 それじや国民の意見を聞く国会じやないということを了承していいのか。
○説明員(岡崎勝男君) それは先ほどから申しておりますように、国会の発言は国会でおきめになるのであります。
○鈴木清一君 そうしますと、先ほど鈴木直人さんが質問された、非常に重要な点であつた、いわゆる国会は、四分の一の要求がなければ政府は開くつもりはなかつた、そういう理由になる。なぜかといえば、講和問題については政府は現在の内閣の責任において調印し、そうしてあと国民に批准を求めるだけである、こういう解釈でおつたところ、たまたま国会議員が派遣の中に入つたので、これを送るために開くことになつた、こういうふうな解釈を我々がとつていいか。とすれば、それはどのように憲法で明快にされておられるかということを先ほどから聞きたいわけです。これについての私の口が下手だつたので、先ほどの御質問の中にはつきりしなかつたようですから、再質問としてお尋ねします。
○説明員(岡崎勝男君) 憲法に事前又は事後という、事というのは何であるかという問題になるようですが、これは私は條約の効力発生の事前、事後と考えております。但しこの点は先ほど申しました通り、この問題は法律專門家の御意見を徴せられるようにお願いしておるわけであります。
○鈴木恭一君 これは、今の憲法の解釈については官房長官からは意見が発表されて、質疑の形としては答弁されておるのです。従つてその内容について意見がある場合においても、これは当院で決定すべき問題であつて、官房長官に質疑という形で続ける必要はないと私は思います。
○鈴木清一君 たまたま鈴木さんから話が出たようです。
○鈴木恭一君 そこでこの問題は本院の法制局があるのですから、法制局長の意見を聞いて我々は意思を決定すべきであると思う。(「官房長官に聞いたつてね」と呼ぶ者あり)
○鈴木清一君 その点は了解しておる。
○鈴木恭一君 よつて本院としては、法制局長の意見を聞きまして、決定するということにいたしたいと私は考えますので、皆様にお諮りいたします。
○鈴木清一君 鈴木さんのお言葉御尤もなんです。私もこれはもう了解するのです。けれども問題は御承知の通り先ほどから内閣に行つておると思うのですよ。現在の内閣で條約を結んでいいのですか。調印してそうしてあとで国会で承認を求めるのだという方針で進んでいるわけなんだなあ、実際の問題は現在少くとも……。その点は国会の、今のあなたが言われた法制局の意見を聞いて論議されない過程においてどんどん一方的に進めておる。これを若し国会で議題として取上げてこれを話し合うということは、どうして進めて行くかということを一応聞かなければ、この議題の中心にならない。いいですか。それで国会が内閣が何をやつてもいいということを承認していいのか。このことをあなたがたが承認するというのならば、これから内閣で何でもやらせるがいい。国会で文句を言う必要はない。ほかの問題なら別といたしまして、少くとも国民の重大関心事である講和問題等についてのそういう重大な解釈は、見解の相違という点だけでは済まされないので、お互いに内閣も含めて話合いたいというのが国会の気持なんだ。あなたが言われるところの国会で論議されることは後段といたしまして、その前に私事内閣の見解というものを先に聞いておいて、それを参考としたいという意味なんだ。
○鈴木恭一君 今の鈴木君のお話は官房長官からもう報告になつておるのであつて、その点ははつきりしておるのです。
○鈴木清一君 おれにはわからない、みんなわかつたか、おれは頭が悪いのか……。
○大野幸一君 鈴木委員に答弁されているということであるけれども、答弁されていない点は、国会法に基いて、憲法に基いて四分の一の署名で、請求で政府が今度の召集をしたのではないと、こう言うならば、全権問題が起きなかつたならばこの召集をしなかつたかと、こういうのです。それはどういうのですか、答弁上ない、聞かないのですが。(「速記を見ているのだ」と呼ぶ者あり)
○鈴木清一君 それをはつきりしてもらえばいい。これがポイントなんです。
○兼岩傳一君 速記録にちやんと残して置こうじやないか。
○説明員(岡崎勝男君) 政府としては、どれだからということはないのでありまして、全権の承認を求めるためにはいずれ国会を開かなければならん。それでその議会には従来の経緯を十分御説明しよう。こういう意味と、両方から来ておるのであります。
○大野幸一君 それでは話が違う。その召集に基くものはあとにする。全権問題が起きたからそこでこの機会に説明するだけであるというのであつた。この全権を承認すればいいというだけで、国民代表の意思を聞こうという気持も何もないのだ。だからそれだけでいいのかということです。
○兼岩傳一君 明快に答弁してもらおうじやないか。
○説明員(岡崎勝男君) それは先ほどから繰返して申しておりましたように、四分の一の署名を以て要求された国会は召集するつもりで準備中である。ところが準備がまだできておらない。このほうの要求は別に臨時国会を召集するつもりであると、こう申上げておるのです。
○大野幸一君 その召集の理由中には講和問題も含めておるけれども、それじやその講和問題の事前に、調印される前に、我々が講和問題について召集してくれというのに、それについては臨時国会は開かないのでしよう。どうです。
○兼岩傳一君 憲法五十三條の問題である。
○三輪貞治君 僕が先ほど要求した速記録が大体お調べがついたようですから、この機会に御発表になればいいと思う。はつきり総理大臣が締結前に国会に諮るということを若し言つておれば文句はない。その時にやつてもらえばいいのである。
○委員長(山田佐一君) それでは速記録を読みます。
○参事(河野義克君) 先ほどの三輪さんの御指摘になりました点は、誰が質問したのかはつきりしませんので、第九国会、第十国会等でそういう問題について総理が答弁された点を大急ぎで調べて見ました。それは御指摘になりました和田さん、加藤シヅエさんが質問しておりますが、今申しました点は、和田さん、加藤さんに対する答弁の中にはそれと思われる部分はないのでありまして、櫻内さんが第十国会の昭和二十六年五月十一日に質問されておりますが、その第五点の「條約の締結前に国会の承認を求めるかどうかということを伺いたいのであります。云々」と質問されておる答弁の中に関係する事項があると思いますが、その中には、それに当る部分については、「又講和條約ができた場合に国会の審議にかけるかというお話でありまするが、無論国会の承認を経て條約はいたすのでありますからして、決して政府独断で、諸君の御承知のない問に締結をいたすようなことは断じてございません。」こういうふうに答弁しておられます。(「了解」と呼ぶ者あり)
○三輪貞治君 今の国会に諮らないで、諸君の知らない間に締結されることはないという、締結というのは、九月四日からの講和会議問題じやないですか。(「調印だよ」と呼ぶ者あり)
○川村松助君 この問題は批准が終つた時を以て締結が完了すると思うのですが、それで話がわかると思います。
○大野幸一君 そんなことは当り前のことだ。
○森崎隆君 ちよつと暑いのかいろいろごたごたいたしましたが官房長官に結局どうしてこうもつれるかという問題を一つ申上げたいと思います。第一には、官房長官にお考え願いたいのは、我々の要望いたしております。ところの臨時国会の性格が今度の臨時国会の中に盛られていないという点は、政府として怠慢で非常に遺憾であると思います。お考え願いたいと思います。それはちよつと例で申しますれば、 我々から要望しておる問題は、内容は別にいたしましても、その時に親戚に不幸でもありまして、香奠を持つて行かなければならん、ぐずぐずしておつては間に合わんという時にあるのです。給與ベースの問題も、地域給の問題も、本当を言えば八月一日以前にやらなければならん。これを延ばしておる間に……その問題が出るということはわかつておつて、それを全権問題だけ今やるということは政府の手落ちであるということは明白だ。もう一つは、準備中でほかの問題が出せなかつたというが、今も大野委員から申されました通り、この講和草案その他の問題につきまして補正予算を組むのでもなければ、準備の問題ももうできておるはずですが、この点についてもはつきり御答弁を願いたい。それからもう一つは、これは私の意見として申上げます。それからもう一つは鈴木直人さんの意見にまつわる問題は、書近私見ますと、素人でごいますが、国会につきまして非常に不思議なことがございますが、すべて法律の條文には、それの大きな精神というものを調つてあるはずである。こうこうしなければならないとか、そうしなければならないとか、やらなければならないとか、特別のときには例外を出す。ところが最近例えば憲法の戰争放棄の問題にしましても、あれを改正しないで再軍備ができるというようなことをのうのうと言つおるような人も出て来る。それで今の七十三條の三にしましても、事前にと書いてある。時宜によつては事後、事前にやらなければいけない。ですから時宜によつては事後ということは、よほどはつきりした理由がなければならない。この理由を事後にやる、調印後批准まで、事後に国会にかけるとなれば、それによつて国家の運命を左右する重大な問題、はつきりした理由を政府の責任においてこうこういう理由だから、今度は事前でなく事後に承認をしてもらわなければならないという理由をはつきり出さなければいけない。それを問われて、今になつて私はわからないから専門家に聞くということ自体が私は怠慢だと思う。すべて法律は正しく読んでもらわなければならない。事前にと書いてあれば、事前にやつてもらいたい、はつきりと。私はそう考える。理由をはつきり言つてもらわなければならない。私はその理由が正しければ止むを得ないということになつて調印ということになる。これは何も言わないで、講和調印後にやろうと、かように考えておりますから、今になつてこういうふうにもめる。この点を私はつきりしてもらいたいと思います。
○説明員(岡崎勝男君) 只今のお話では憲法七十三條の三号において、調印の前にとは書いてない、締結と書いてある。森崎さんの言われるのは、調印前のように憲法を解釈されておりますが、これは締結の事前、止むを得ざる場合は事後、こういうことになつている。條約の締結というものは、調印と同時にその條約が効力を発する場合、調印のときが條約の締結であります。調印の後に、批准という行為を経て條約が成立する場合は批准したときが條約締結のときであります。従つて調印だけで効力を発するものは、できるだけ事前に、止むを得ざる場合は事後に国会の承認を求める。それから締結が批准を條件としておるときには、批准の前に、そうして止むを得ざる場合は批准の後ということがあるかも知れませんが、これは別問題として、いわゆる締結であつて、調印ではないのであります。
○森崎隆君 官房長官の御意見の通りでありますと、調印と批准と二つの問題がある場合には、調印以前にはその問題については絶対国民の意見は聞けないということに解釈していいのですか、そういうふうになりますが、それでいいのですか。
○説明員(岡崎勝男君) それは政治的の問題と法律上の問題とを一緒にしておられるのですが、私は今法律論をいたしております。
○三輪貞治君 七十三條の第三号で「條約を締結すること。但し、事前に時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする」。ということになつておる。それで私がその速記録におけるところの首相の答弁を質しましたところ、国会の批准かあつたときが即ち條約の締結のときである、こういう御解釈があつた。そういうことになれば、事後に国会の承認を得るということはもう存在しない。(「わからないのだよ。もう少し勉強しなければ駄目だ」と呼ぶ者あり)冗談じやない、わかるわからないの問題じやない。余計なことを言うな。
○木村守江君 講和條約を前にして非常に熱心な皆さんの御意見を拜聽して誠に有難く思います。そこでこの問題について国民の輿論を聞いて、そうして講和條約を締結するのだという御意見は私尤もだと思います。政府としてもその方針に則つて私は進んでおると考えます。我々といたしましても、これは勿論……(「そういう発言は要らない」と呼ぶ者あり)実際問題として社会党がこの條約に対して協力する気持があるか、気持があるならなぜ全権を出さないのだ。こんなことでつまらない問題を講和條約の……ちよつと変な問題なんだ、講和條約を本当に社会党も労農党も共産党もみずから進んで全権団に加わつてアメリカまで行つてやつたらいいでしよう。大体においてこの問題はこの程度で打切つて、あと本論に入つてもらいたいと思います。(「本論とは何だ」と呼ぶ者あり)
○鈴木清一君 木村さん自身も御熱心にお話をされて感謝いたします。それは確かにうちの党なり社会党の諸君も入りたい。(「いや、入りたくないのだろう、初めから」と呼ぶ者あり)いや、そんなことはない。入りたいのですけれども、例えばこの草案が示された範囲においては入りにくい。いま一つは、この点を政府なり何なりが責任を以てはつきり我々の質問に答え、それに十分審議さして頂いたら、そのあとで入るか入らんかということを決定する。そういう熱意があるからこそこの問題を我々は取上げるので、あなたの言われるような話であつたら、我々はこの問題は政府にお返しします。憲法も何もあつたものじやない。我々四分の一で以て要求したことは、この中に講和問題を審議しろということを含めて、講和問題を審議するという條件にして四分の一の成立を持つた。これに対する答弁といたしましては、現在の内閣はこの点のけじめをつけてくれと言つている。あの官房長官の答弁で行けば、こうしたことは全然考慮してない。憲法に謳われてある成規の手続のことを全然考慮せずに、全権を承認させるための国会だ、そうだとすれば私どもはそのけじめが、我々が憲法に則つて要求した趣旨というものが、どこに行つてしまつているかということを最前から御答弁求めている。若し答弁しないとすれば、我々はそれは結局講和問題ということは論議するつもりでなかつたのか、そのつもりで国会を開くのかということを重ねて聞いているわけです。ああそうでしたという答弁を聞けば又別である。その答弁がない。ですから、木村さんの言われる全権に加われとか何とか、そんなこと言いなさんなよ。我々は行きたいが、その前にはつきりさせるということが問題だ。
○上原正吉君 社会党の諸君がかねがね主張している講和に対する根本理念というのは、ときの政府、我々自由党が考えているものとは根本的に何か背馳しているように感ずるのです。そこでこういう議論をいつまでやつておつても国のためにも何のためにもならんから、議論はこの辺で打切つて官房長官に対する質問は終了したものということに……。
○兼岩傳一君 憲法五十三條に対するものと七十三條に対するものを明確に答弁してもらわなければ困ると思うのです。
○木村守江君 してある。
○兼岩傳一君 してない。つまり四分の一以上の法定條件を具備して要求した講和條約に対する説明というものを政府は認めた上でこの臨時国会を要求しているのかしていないのかという点と、それから吉田総理が国会に諮らないで締結することはないといつているこのことに対する政府の態度如何。法律論じやなくて政府の態度を明確にしてもらいたい。この二点についての答弁を官房長官から求める。
○説明員(岡崎勝男君) 政府はもう先ほどから繰返しておりますように、四分の一の要求を以て国会召集を求められているので、これに対しては鋭意御要求に応ずるように努力した。ただ今まだ準備が整わないので間に合いませんから改めて臨時国会を開くつもりであります。但しその中で御要求に応じられる分については、この突如召集いたしました臨時国会においてやります。まあ條約草案の成るまでの経緯は御説明することができるからいたします。こういうことであります。 七十三條につきましては憲法に書いてありますが、政府は、内閣は條約を締結することができるのであります。條約を締結するに当つては事前に、若しくは時宜によつては事後に国会の承認を得る、こういうふうになつておりますから、その憲法の規定通りにいたします。
○三輪貞治君 さつきの木村委員の発言は非常に遺憾である。君たちは大体全権を出す気がないじやないか。そういう気持でいるのだから聞く必要がないじやないか。これは非常に遺憾である。これは話は別問題で、我々は出す出さんということを前提として……、きまつているわけじやない。その内容如何によつてきまるのであつて、そういう態度であつたならば聞く必要もない、聞かせる必要もな。こういう発言は非常に不穏当である。それならば国会は自由党の諸君だけが開けばいい。私はこの際木村委員の発言の取消を要求いたします。
○委員長(山田佐一君) それも御尤もですが官房長官が行つてから……。官房長官は一時からどこかにお約束があるそうでありますから質問だけどうぞ……。よろしうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田佐一君) それではどうも御苦労様でございました。
○木村守江君 私は三輪さんから取消の要求がございましたが、新聞等の報道で以て何回も見ているように、社会党の人々が非常に講和問題に対して熱心に考えておられるということはわかつている。併しながら現在草案として提出されている講和條約には反対である。それで全権を出さないということを明確に党議によつて決定しているということを承知しております。そのような点からこの草案の下に講和條約を締結される場合に、これにもつと国民の輿論を打込んでよりよき講和條約にしたいというような社会党の熱意がありますならば、私はこういう草案であつてもこれをよくするがためにみずから全権の中に入つて、そうして内地においてできなかつたならば、アメリカにおいてでもどこにでも行つて社会党の意のあるところを示して、国民によりよき講和條約を締結すべきじやないか。私は講和全権を出さないということは、この講和を否定するというようにも解釈できると思います。否定するというようなことは、ここにこの講和條約の問題を前に国家を憂うるならば、勿論憂えているでしようが、心配しているならば、講和問題について次から次へといろいろな御意見を吐くことはちよつと本末を顛倒しているのじやないか。本当にもつて衷心を打込んで、なぜみずから全権に加入してやらないのか。(「そいつを討議しよう」と呼ぶ者あり)私は失言とは絶対に考えておりません。
○委員長(山田佐一君) お諮りいたしますが、食事をやつてまだ継続いたしますか。或いは衆議院は十四日に次回の運営委員会を開くそうですから、次回を十五日にやつて今日は開会式の件だけを簡單にお取決め願つて、この程度でやめますか、どうですか。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田佐一君) それでは開会式の次第は衆議院できまりましたようですから、一応事務当局から御説明願います。
○事務総長(近藤英明君) 昨日の衆議院の議運におきまして、今期の問題は次回の十四日の午後一時からの議運できめる。開会式につきましては十六日召集当日の午後において開会式を開くようにいたしたい、かような申入れをいたしております。
○鈴木恭一君 だんだん講和の期日も切迫しておりますし、成るべく審議を有効にしたいという意味を以ちまして、期日がどういうことに決定されるかわかりませんが、午前中に召集して、午後に開会式をやるという段取りでよろしいと思います。
○兼岩傳一君 これは前段からいえば、そう悠々と午後からやるべきでない、午前にやるべきだと思う。
○鈴木恭一君 午前はできないのです。召集をやる以上は、どうしても午後になつてしまう。
○兼岩傳一君 ところが事務当局の考えではそれはできなくはなくて、これはやはり全体の日取りというものに関連して来るので、内容を離れてそういうことだけきめてしまうのは軽卒の議りを免がれませんか。
○委員長(山田佐一君) それじや開会式は十六日の午後ということで御承認を願つて御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
○委員長(山田佐一君) 御異議ないと認めます。会期の件につきましては十五日にいたしますか。十四日が衆議院がやるから十五日午前……。
○森崎隆君 私はむしろ会期は両院の決定が異なつたときには衆議院の決するところによるということになつている以上、むしろ参議院は先に決定すべきである。それでなければ衆議院の決定に非常に拘束される。それでなければ反対したつて駄目だから、それには前に参議院の意思を示すべきであると思う。
○鈴木清一君 やはり一応参議院で態度を決定して、衆議院の決定に対してそれを示すというような意味で、私は衆議院より先に参議院はなすべきだと思うのです。
○委員長(山田佐一君) ではちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(山田佐一君) それでは速記を始めて。次回は、十四日午前十時から開会するということに決しまして御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田佐一君) 御異議ないものと認めまするさよう決しました。
○事務総長(近藤英明君) なお衆議院の昨日の議院運営委員会におきまして、事務的なものですが、お申合せが一つできております。これは従来の申合せを確認されたわけで、こちらで今まで御実行になつておる問題でございます。暑いときですから服装が非常に乱れがちであるということからこういう申合せができたと存じます。議場内において開襟ワイシャツで、ネクタイを外しておやりになるということはよろしいが、上衣だけは議場で着て頂きたい、つまり上着なしに半ズボンといういでたちがときどきございましたが、そういうことは従来もおやめ願つておりましたが、重ねてそれをはつきり申合せをしたということでございますので、こちらでも再確認して頂ければ誠に仕合せに存じます。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山田佐一君) それでは本日はこれを以て閉会いたします。 零時五十一分散会 出席者は左の通り。 委員長 山田 佐一君 理事 加藤 武徳君 鈴木 恭一君 鈴木 直人君 大隈 信幸君 委員 上原 正吉君 川村 松助君 木村 守江君 大野 幸一君 三輪 貞治君 森崎 隆君 赤木 正雄君 片柳 眞吉君 小宮山常吉君 高橋 道男君 油井賢太郎君 森 八三一君 鈴木 清一君 兼岩 傳一君 ————————————— 議長 佐藤 尚武君 ————————————— 事務局側 事 務 総 長 近藤 英明君 参 事 (事務次長) 芥川 治君 参 事 (記録部長) 小野寺五一君 参 事 (議事部長) 河野 義克君 参 事 (警務部長) 丹羽 寒月君 参 事 (委員部長) 宮城 完孝君 法制局側 法 制 局 長 奧野 健一君 参 事 (第二部長) 岸田 實君 説明員 内閣官房長官 岡崎 勝男君