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10回国会衆議院1951/01/30

予算委員会 第2号

発言数
11
登壇者
5
会派数
1
開催日
1951/01/30

会議録

小坂善太郎自由党

○小坂委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りいたすことがあります。理事風早八十二君が先般委員を辞任せられましたので、理事が一名欠員でありますが、この補充は前例によりまして委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小坂善太郎自由党

○小坂委員長 御異議がなければ林百郎君を理事に指名いたします。  去る一月二十三日政府より提出せられました昭和二十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算の各案を一括して議題といたします。まず政府の説明を求めます。池田大蔵大臣。

池田勇人自由党大蔵大臣

○池田国務大臣 昭和二十六年度予算の大綱につきましては、過日本会議において説明いたしましたが、予算委員会の御審議をお願いいたすにつきまして、あらためて御説明申し上げます。  昭和二十六年度の予算は、あくまでも堅実な経済施策の基調を保持しつつ、内外の諸情勢に対応し、経済の自立達成に向つて着実に邁進することを基本構想として編成いたしたのでありまして、そのおもなる特色は、第一に、総合予算の均衡を確保したこと、第二に、二十五年度に引続き財政規模を縮小し、財政と国民経済との調和をはかつたこと、第三に、大幅な減税を行い、国民負担を軽減して、国民生活の安定と資本の蓄積に資するよう考慮したこと、第四に、民生の安定、文教及び科学の振興等のため、積極的な施策を講じたこと、第五に、政府資金の産業金融面に対する積極的活用をはかつたこと等であります。  これら特色の内容につきましては、過日の本会議において申し述べましたので、本日は予算の内容について御説明いたします。なお計数につきましては、便宜上億円單位にて申し上げます。  まず一般会計について申し上げます。昭和二十六年度一般会計の歳入歳出予算総額は、歳入歳出とも六千五百七十四億円でありまして、これを前年度歳入歳出予算額六千六百四十五億円に比較しますと、七十一億円を減少いたしております。  まず歳出予算のおもなる経費について申し上げますれば、公共事業千百五億円、政府出資及び投資関係経費として、外国為替資金特別会計へ資金繰入れ五百億円、農林漁業資金融通特別会計へ繰入れ二十億円、中小企業信用保險特別会計へ繰入れ十億円、緊要物資輸入基金特別会計へ繰入れ二十五億円、国民金融公庫出資金二十億円、住宅金融公庫出資金五十億円、日本輸出銀行出資金五十億円、その他百三億円、計七百七十八億円であります。国債費は二百九億円、特別会計等損失補填金六十七億円、輸入食糧価格調整補給金二百二十五億円、地方財政平衡交付金千百億円、社会保障関係経費として、生活保護費二百十二億円、社会保險費三十七億円、結核対策費七十五億円、失業対策費百四十三億円、同胞引揚費三十六億円、計五百五億円、国立学校運営費百四十七億円、育英事業費二十四億円、終戦処理関係経費千三十八億円、警察予備隊経費百六十億円、海上保安庁経費五十五億円等がおもなる経費と相なつております。  以上のうち前年度に比べて減少いたしましたおもなる経費は、価格調整補給金におきまして四百十五億円、国債費におきまして三百七十七億円、終戦処理関係経費におきまして七十三億円等であります。一方前年度に比べて増加いたしましたおもなる経費は、出資及び投資関係におきまして五百二十六億円、社会保障関係経費におきまして百十九億円、公共事業費におきまして七十四億円、国立学校運営費及び育英事業費におきまして四十二億円等と相なつております。  以上申し上げました重要経費のうち、地方財政平衡交付金に関しましては、地方財政平衡交付金法第六條第二項の規定によりまして、地方財政委員会が内閣に勧告いたしました地方財政平衡交付金の総額は千二百九億円でありますが、内閣はこの総額を変更いたしまして、千百億円と決定いたしましたため、地方財政平衡交付金法第六條第四項の規定に基きまして、歳入歳出予算にその算定の基礎及び比較の詳細を付記いたしました次第であります。  次に歳入予算について申し上げます。政府は昭和二十四年度並びに昭和二十五年度を通ずる相当大幅の減税に引続き、先般の第九回臨時国会において暫定的措置として、本年一月より相当額の減税を行つたのでありますが、今回所得税における基礎控除、扶養控除の引上げ、その他各種控除制度の創設、税率の引下げ、資産所得合算制度の廃止等の広汎な改正を中心といたしまして、法人税、印紙税等各税の改正を行い、もつて国民負担の軽減をはかることといたしております。その結果、昭和二十六年度の租税及び印紙收入の予算額は四千四百四十五億円でありまして、これは改正前の税法を適用した場合に比較いたしまして、七百四十三億円の減税となつております。前年度予算額に比較いたしまして五億円を減少いたしております。  おもなる租税の予算額を申し上げますと、所得税二千二百二十七億円、法人税六百三十六億円、酒税千七十二億円、物品税百二十六億円と相なつております。  次に、專売益金は千百三十八億円を計上いたしておりまして、前年度に比較いたしまして八億円を増加いたしております。このうちタバコにつきましては、昨年の値下げに次いで、本年四月よりさらに相当の値下げを実施いたすこと等を予定しております。  その他の歳入のおもなるものを申し上げますれば、病院等官業收入八十三億円、政府出資回收金等收入百四十一億円、公団等整理收入九十一億円、日本銀行納付金五十一億円、復興金融金庫政府納付金四十五億円、前年度剩余金受入れ百九十五億円等であります。  次に、特別会計予算について申し上げます。昭和二十六年度特別会計予算は、外国為替資金特別会計外三十二の特別会計に関するものでありまして、昭和二十六年度より従来の外国為替、大蔵省預金部、不正保有物資等特別措置、貿易の四特別会計を廃止し、外国為替資金、資金運用部、農林漁業資金融通、緊要物資輸入基金、郵便貯金の五特別会計を設置することといたしました。  以上三十三の特別会計の歳入歳出予算総額は、歳入一兆二千七百五十七億円、歳出一兆二千四百五億円でありまして、前年度予算額に比較いたしまして、歳入において八千七十八億円、歳出において八千八億円を減少いたしておりまするが、この減少のおもなる理由は、従来の外国為替特別会計にかえて新たに設置せられます外国為替資金特別会計におきまして、従来予算に計上せられておりました外国為替の売買を歳入歳出外として処理する制度といたしましたこと等によるものであります。  次に政府関係機関の予算について申し上げます。昭和二十六年度政府関係機関の予算は、日本專売公社、日本国有鉄道、連合国軍人等住宅公社、公団、復興金融金庫、国民金融公庫、住宅金融公庫、日本輸出銀行、商船管理委員会、持株会社整理委員会、閉鎖機関整理委員会、証券処理調整協議会に関するものであります。このうち公団につきましては、二十五年度において配炭公団の外三公団の清算が結了し、昭和二十六年度においては、価格調整公団外六公団もすべてその業務を廃止し、清算の段階に入ることとなつております。  以上の政府関係機関の昭和二十六年度收入支出予算総額は、收入四千五百五十六億円、支出三千四百十四億円でありまして、前年度予算額に比較いたしまして、收入において九千五百億円、支出において九千五百二十一億円を減少いたしておりますが、この減少のおもなる理由は、各種公団の業務が廃止せられますこと等によるものであります。  以上をもつて、昭和二十六年度予算の説明といたします。なお詳細につきましては政府委員をして説明いたさせます。何とぞ御審議をお願いいたします。

小坂善太郎自由党

○小坂委員長 次に、事務的にこれを補足させるために主計局長の説明を求めます。河野主計局長。

河野一之大蔵事務官(主計局長)

○河野政府委員 それでは大蔵大臣の説明に引き続きまして、多少事務的な御説明を申し上げます。お手元に「昭和二十六年度予算の説明」というのを配付申し上げてあります。これを読んでいただけば、大体おわかり願えるのでございますが、この中にも書いてございますように、まず予算の編成にあたりましてとつております経済的な諸條件あるいは諸指標というようなものについて多少申し上げてみたいのであります。  まずこの予算を編成するにあたりましてとりました物価の基礎でありますが、大体昨年の十月ごろの物価を基準といたしまして予算を編成いたしております。従いまして朝鮮動乱が発生いたしました後の状態をある程度織り込んでおるわけであります。ものによりまして多少違いますが、大体においてさよう御了承願いたいと存じます。もちろんその後におきまして物価の騰貴傾向はあるのでありますが、これは繊維製品とか、あるいは金属等のものについて相当値上りがございますが、政府で需要いたします物資は、こういうものの複合物資でありまして、それも企業会計等がおもなものでありますが、実効物価におきましてはまだそれほど上つておりません。従いまして、この予算を物価の面から変更いたし、調整を要するというようなことは、私ども今のところ必要はないというふうに考えておる次第であります。  それから貿易の問題でありますが、貿易は明二十六年度は外貨の受取りを十四億六千万ドル、外貨の支拂いの方を十三億八千二百万ドルという基礎のもとに計算をいたしております。外貨受取りの方は、輸出が十一億ドル、特需が一億八千万ドル、貿易外の受取りが一億八千万ドル、これで十四億六千万ドルということにいたしております。支拂いの方は、輸入が十三億二千七百万ドル、貿易外が五千五百万ドル。これに相当いたします、前年度の補正予算において予定いたしました数字は、外貨の受取りが十一億四千三百万ドル、支拂いの方が九億五千五百万ドル、こういう基礎のもとに外為の予算その他を計算いたしておるわけであります。差引きまして七千八百万ドルの受取り超過ということに相なるわけであります。外国為替資金特別会計の五百億円の算出の基礎は、この七千八百万ドルという外貨の受取り超過と、日銀の手持勘定、現在ユーザンスをやつておりますので、二十六年度末におきまして二十五年度に比較いたしまして日銀の外貨の減少、すなわち外為会計が買取る外貨というものが四千三百万ドル減りますので、合計一億二千万ドルを基礎といたしまして五百億円の外為資金繰入れを計算いたしておるわけであります。  その次は対日経済援助でありますが、明年度におきましては一億四千八百万ドルという計算でいたしております。前年度はこれが三億二千五百万ドルでありますので、約一億八千万ドルほど減少することに相なります。アメリカの会計年度は七月から六月に至るのでありますが、これは一九五〇年、すなわち昨年の七月から今年の六月までの分が、予算で一億八千二百万ドル、それの七箇月分と、それから今年の七月から来年の六月までの分、これを一億ドルと見まして、その五箇月分の四千二百万ドルという計算から出て参るのでございます。アメリカの議会に今年の初頭に提出いたしました予算によりますと、日本及び沖繩を含めまして一億五千万ドルということが出ておるのでございます。大統領が議会に提出いたしました予算教書にあるのでありますが、一億五千万ドルのうち、大体一千万ドル程度が占領地の事務費であり、二千万ドル程度が沖繩関係だといわれております。従つて一億二千万ドルぐらいが大体日本に来るものであるといわれております。これを一億ドルと予算をいたしておりますが、これはアメリカの議会に提出いたしました分は、従来の例でも見られます通り減らされております。前年におきましても一割程度減らされておるわけであります。これが議会の議決によりまして多少変動することも予想いたされます。かつまた一応物資が参りましても、それを売り拂つて援助資金の方に積み立てますのが約二箇月遅れるのでありまして、翌々月の末までに納めるということになりますので、この一億ドルの分が響きますのは三箇月分であります。そういう点から考えまして、アメリカの議会に提出せられたのが一億五千万ドルということに相なつておりましても、この予算を変更する必要はないと考えております。  それから食糧の問題でありますが、食糧の需給計画は二十五年度からの持越しを大体三百八十六万トン、二十六年度の供給量を八百六十二万七千トンと予定しておりまして、需要が九百三万トン、翌年度への持越しが三百四十五万七千トンほどでありまして、持越量が約四十万トンほど減少いたすことになつております。食糧の輸入は玄米石換算で二百八十六万七千トン、これは原石に直しますと三百二十万トンでありまして、前年度とかわつておりません。三百二十万トンの輸入は米が九十万トン、小麦が百七十万トン、大麦が六十万トン、計三百二十万トンであります。国内の買入れ価格は二十五年産米につきましては一八二・二パリテイーで、これに従来の奬励金加算分を計算いたしまして五千五百二十九円。今年産米につきましては、一九五のパリティーで同様な計算をいたしまして、六千百六円ということにいたしております。早場米の奬励金は三十億円でありまして、石当り九十五円程度に相なります。麦でありますが、今年産の裸麦及び小麦は六十キログラム当り千五百三十五円、大麦は四十五キログラム当り九百七十一円という計算になつております。それから外国から来る食糧の方は国によつて非常に違うのでありますが、米につきましては大体百四十ドル程度、小麦につきましては九十ドル程度、大麦が七十一ドルないし七十七ドルという計算にいたしまして、二百二十五億円の価格調整補給金が組んであるわけであります。消費者価格でありますが、消費者価格は、精米につきましては、この一月から内地米は十キログラム五百十五円、従来は四百四十五円であつたわけであります。外来は内地米の大体一割引程度でありまして、四百六十五円、これは従来は四百四十五円であります。小麦粉、精麦におきましては、これは価格をすえ置きまして動かしておりません。小麦粉は十キログラム当り四百二十五円、精麦は四百円、平均いたしまして八・五%の主食の値上りになり、標準世帶に及ぼす影響は一・三三%程度であります。これは減税及び塩の値下げ等によります生計費の負担の軽減が約三%でありますので、十分に吸收できる建前にいたしておるわけであります。  以上が予算編成の基礎になりました諸條件でありますが、これに基いてこの予算がどういうふうな特徴があるかということにつきましては、大蔵大臣の財政演説、またただいまの説明で大体明瞭なことでありますが、なお多少詳細に申し上げますならば、まず財政規模の縮減ということであります。二十六年度の予算は六千五百七十四億円で、前年度の六千六百四十五億円に比較いたしまして、約七十一億円を減少することに相なつております。国民所得の計算はまだ正確なものは出ておらないのでありますが、大体明年度三兆七千億円、本年度が三兆二千六百五十億円ということでありまして、一般会計のこの国民所得に対する割合を見ますと、前年は約二〇%、二十六年度は一八%、国民経済に対する財政の比重が減つて参つております。すなわちある意味においては財政の正常化というふうなことに相なろうかと思うのでございます。  六千五百七十四億円の予算を解剖いたしますと、終戰処理費関係、すなわち本来の終戰処理費のほかに、賠償だとか、連合国財産返還だとか、そういうような経費を全部合計いたしますと、これが千三十八億円、前年度はこれが千百十二億円、約七十四億円ほど減つております。地方財政平衡交付金が千百億円、前年度は千八十五億円、差引十五億円の増加。それから公共事業費は千百五億円、前年度は千三十一億円で七十四億円の増加。それから価格調整費が二百二十五億円、前年度が六百四十億円で四百十五億円の減であります。次にいわゆるインヴエントリーと称せられる外国為替貸金会計への繰入れ五百億円、これが前年度は百億円。国債費が二百九億円、前年度は五百八十七億円で三百七十七億円を減少いたしております。終戰処理費、地方財政平衡交付金、公共事業費、価格調整費、インヴエントリー及び国債費で四千百七十九億円でありまして、残りの二千三百九十五億円、約二千四百億円ほどのものが、一般行政費というふうにお考えを願いたいのであります。  前年度のこれに対する計数は、今申し上げた特別の経費が四千五百五十五億円、一般の行政費的な経費と認められるものが二千九十億円、約三百億円ほどふえておるのでありますが、このふえておるおもなものは、社会保障制度関係で百二十億円ほどふえております。文教の振興その他において五十五億円ほどふえております。それから今年の一月から行いました給與改訂によりまして、これが平年化することによつて約九十億円ほどふえておるのであります。それから出資投資の関係で約百二十六億円ふえております。それから貿易会計をやめまして、その残務整理を一般会計に引継ぎました関係で三十三億円、こういうものがふえまして、他面警察予備隊の経費二百億円が百六十億円となつて四十億円減つております。それから海上保安庁の経費が約三十億円減つております。それから特別会計等の損失補填の経費が十一億円減つております。こういうようなわけで差引七十一億円の予算の減少に相なるわけであります。  その次は減税の問題でありますが、これは主税局長から詳細御説明願うわけでありますが、予算上におきましては約五億円の減少であります。これを従来の税法を適用して参りますと、七百四十三億円の減税に相なるわけであります。減税の中心は申すまでもなく所得税でありまして、七百四十三億円のうち六百十四億円が所得税の減税であります。源泉で三百十一億円、申告で三百三億円ということに相なつております。この詳細は予算の説明の十九ページをごらんになりますれば掲げてございます。酒税におきましては六十七億円、物品税において七十六億円ということに相なつております。それから減税に関連いたしまして、タバコの値下げをいたすことに相なつております。明年度のタバコの專売益金は千百三十億円、今年度は千百億円でありますので、三十億円ほどかえつて專売益金は増加いたすのでありますが、タバコの販売数量は前年度は七百八十億本でありましたが、明年度は増産いたしまして、八百二十億本となる関係におきまして、ピース、光を十円値下げいたしますが、総体の專売益金としては減らないでかえつてふえるという計算に相なるわけであります。同様な事情は酒についてもあるのでありまして、酒税は千七十二億円と予算になつておるのでありますが、前年度は千四十六億円であつたのでありまして、減税による消費の増がそこに見られるわけであります。  それから第三には資本の蓄積の問題でありますが、これは三つの面が考えられるのでありまして、まず第一は税制の問題であります。この減税が資本蓄積に有効に作用するであろうことは当然でありますが、そのほかに今回提出いたそうといたしまする税制改正案におきましては、資本蓄積のためにある程度税制上の調整を行つております。たとえて申しますならば、預金の源泉選択の問題でありますとか、あるいは生命保險料の控除でありますとか、あるいは資産の特別償却、固定資産耐用年数の短縮等の点によりまして、税制上資本の蓄積を積極的に促進して行く措置をとつておるのであります。  第二は財政支出による資本の蓄積であります。これはまず一般会計の問題でありますが、これは先ほど大臣も言われた通り、国民金融公庫への出資、農林漁業資金融通特別会計に対する二十億円の資本繰入れ、あるいは開拓者資金融通特別心計への繰入れ、日本輸出銀行への出資、こういつたものがあるわけであります。つまり一般金融機関のコマーシャル・ベースでは金融のなかなか困難というものにつきまして、財政支出によつてこの資本供給を行う考え方であります。  第三は見返り資金と預金部資金——今度は資金運用部資金ということに相なるわけでありますが、この積極的活用でございます。見返り資金への繰入れは五百八十三億円でありますが、これに前年度の剩余金五百二十七億円、運用利殖金七十億円、運用資金回收十三億円ということで、千百九十四億円というふうに予定いたしております。前年度はこれが千五百八十一億円でありまして、前に申し上げましたように援助が減る関係で、相当見返り資金の額は減ることに相なります。この数字は予算の説明の二十六ページにあります。前年度におきましては公企業支出、私企業支出のほかに、債務償還五百億円を予定しておつたのでありますが、明年度におきましては主として私企業支出に重点を置きまして、債務償還は行わないということに相なつております。公企業といたしましては、日本輸出銀行に対する出資五十億円、農林漁業資金融通特別会計に対する資本交付四十億円でありまして、前年度にありましたような公共事業に対する支出は行わないことに相なつております。私企業支出は三百五十億円でありますが、電力百五十億円、海運百十五億円、中小企業四十億円、その他四十五億円という計算に相なつております。  次は預金部でありますが、預金部は明年度から改組いたしまして、資金運用部ということにいたしまして、政府関係の資金を一手にここで預かりまして、五分五厘の確定利子を付することに相なつております。資金運用部全体の資金計画は予算説明の二十五ページにあるのでありまして、郵便貯金、簡易保險、厚生保險その他のいわゆる預金の増加及び従来の貸付金の回收、前年度からの繰越しということで千五百五十億円の原資を持つわけであります。これは大体前年度と同様であります。運用は国債——国債と申しましても、国鉄に対する貸付は国債ではございません。いわゆる広義の公債でありますが、従来は公債及び地方債のほかはいけないことになつておつたのでありますが、前回の補正予算からこれを金融債にも拡充ができるということに相なつて、金融債の引受を四百億円と一応予定いたしております。従来見返り資金、預金部資金を通じまして、国がせつかく集めた資金を国庫に滯留さしておるという非難があつたわけであります。前年度で申しますれば見返り資金で三百七十七億円、預金部で四百三億円、合計いたしまして七百八十億円の吸い上げを二十五年度では計画しておる。そのほか見返り資金で予定いたしておりました五百億円の債務償還は二十五年度中は実行いたさないで、そのまま持ち越すという予定にいたしておりますので、この関係によりまして、両会計だけを通じてみると約千三百億円ほどの資金を、見返り資金と預金部でもつて滯留させておるというような計算になるのであります。明年度におきましては見返り資金で引揚げ超過が百六十二億円、預金部の方においてはかえつて二百三十六億円の放出超過でありまして、差引七十四億円の放出超過ということに両会計としてはなるわけであります。従いまして両会計が従来ややともすればこうむつておつたような非難は、明年度については解消するものと考えるわけであります。つまりこの点におきまして、両会計の財政の正常化というふうなことにもいわれようかと思うのであります。もちろん二十五年度におきましてもこのように資金を引揚げましたけれども、一方外国為替特別会計におきまするユーザンス等におきまして、相当政府資金が出ておるのでございまして、この見合いを考えませんと、この会計だけで單に引揚げ超過になつておることを非難するわけには参らぬと考えるわけであります。  それから地方財政の問題でありますが、地方財政につきましては、平衡交付金を千百億円ということにいたしておるのであります。これは前年度に対して十五億円の増加であります。地方財政委員会の方におきましては百五十数億円の増加を勧告しておられまして、これは平衡交付金につきましてその詳細を予算書に付記してございます。十ページの右の欄から十一ページの左の欄にかけてであります。内閣といたしましては、地方財政の負担増加は二十五年度の当初予算に比較いたしまして、五百八十億円、これを地方財政委員会の方では七百十一億円とごらんになつておられます。五百八十億円の充当財源といたしましては、既定経費の節約八十億円、地方税が千九百八十億円から二千八十七億円と増加いたします。百七億円の増加でございます。地方債が九十億円、これは前年度当初予算におきましては二百十億円ということに相なつておつたのでありますが、明年度は九十億円をふやして三百億円、そのほか百億円は公企業関係の起債に相なつております。使用料、手数料で百八十一億円、平衡交付金増額五十億円、これは当初予算に比較して、すなわち千五十億円に比較して五十億円ふえるということであります。地方財政委員会では百五十九億円ということでありまして、明年度に計上されておる千百億円の予算に対しまして、百九億円の増加を必要とするという御勧告に相なつておるのであります。  次はこの予算の特色でありまする民生安定の問題、あるいは文教の振興等の問題でありますが、これは予算書の各項目を詳しくごらんになりますれば御了解願えることであります。社会保障制度の関係におきましては、明年度五百六億円、前年度に対して百二十億円程度ふやしております。生活保護費において約五十億円ふえております。また母子保護、兒童保護等におきましても、相当な経費の増加を見ております。保健衞生の問題につきましては、結核に重点を置いたのでありまして、結核病床につきましては、十九万床を目標のもとに、現在十万四千床あるのでありますが、今後五年間に残りの八万六千床をふやすという建前のもとに、一万七千六百床の増加を予定いたしております。そのほかストレプトマイシンを国家で買い上げまして、輸入品とプールいたしまして、公定価格の三百三十円程度で売るように、約九万八千人分のストレプトマイシンを確保するという計画に相なつております。そのほかストレプトマイシンの治療につきましては、これを国と地方団体が二分の一程度補助するということでありまして、気胸その他の成形手術についても同様であります。また癩の療養所に一千床をふやすことになつております。文教の振興については、特に申し上げるまでもなく、よく御存じのことでございます。学校等の研究費も相当ふやしております。育英資金も増加をいたしております。義務教育の教科書を無償で配付するというような経費も含んでおるわけであります。  次は、特別会計の問題でありますが、特別会計は、廃止する会計が四つあります。それは外国為替、大蔵省預金部、貿易、不正保有物資等特別措置、この四つでありまして、新しくつくるものといたしましては、外国為替に対して外国為替資金特別会計があります。従来外国為替特別会計は、為替の売買そのものを予算に計上いたしておるのでありますが、為替の売買が予算的な制約をこうむるということは適当でありませんので、これを歳入歳出外の処理といたしまして、経費関係だけを予算に計上するというふうに改めました関係で、廃止新設の関係に相なるのであります。同様に新設廃止の関係は大蔵省預金部の廃止、資金運用部の新設であります。農林漁業資金融通、これは一般会計から二十億円、見返り資金から四十億円の資金をもちまして、大体十五箇年の年賦期限、最低四分五厘から最高一割くらいの利子で、農林漁業金融の疏通をはかつて行く考えであります。平均六分程度の利子に相なります。郵便貯金、これは従来の郵政事業と、大蔵省、預金部におきまする郵便貯金の在来の関係を別途の会計として処理することにいたしましたものでありまして、この会計の資金コストは現在六分三厘程度であります。従いまして五分五厘の利子を資金運用部からもらうのでは不足いたしますので、十五億円程度を一般会計から繰入れることにいたしております。資金が二千五百億円程度に相なりますと、五分五厘程度の利子で均衡することに相なろうと考えておるのであります。緊要物資輸入基金、これは御承知のごとく、時局柄急速に特需または緊急必要な物資を確保するための輸入回転資金でありまして、二十五億円の資金を一般会計から入れまして、年四回回転いたしまして、それで百億円程度の輸入をいたすことになつております。  次に政府関係機関について申上げますれば、各種公団は、今年度をもつて全部新規業務を停止しまして、明年度四月から清算の段階に入るのであります。価格調整公団、産業復興公団、これらは九月をもつて清算を完了するという建前にいたしております。従いまして明年度末におきまする政府関係機関は十一ということに相なります。  次は一般会計、特別会計、政府関係機関全体を通じましての予算定員の問題でありますが、明年度末における予算定員は、警察予備隊を入れて百五十二万五千人でありまして、今年度末の予算定員は百五十七万八千人であります。これを会計別に申しますと、一般会計の明年度は五十万三千人、前年度が五十万七千人で約四千人減つております。特別会計では五十万七千人で、前年度が四十九万八千人、約八千六百人を増加いたしております。この増加いたしておりますのは、電通省関係におきまして電話局がふえる等の関係によるのであります。政府関係機関におきましては五十一万四千人で、前年度は五十七万二千人、約五万八千人減じております。全体といたしましては五万三千人を減少いたしておる次第であります。  大体以上をもつて御説明を終ります。なお詳細につきましては御質問によつてお答え申し上げたいと存じます。

小坂善太郎自由党

○小坂委員長 次に歳入について事務的な説明を主税局長より求めたいと思います。平田主税局長。

平田敬一郎大蔵事務官(主税局長)

○平田政府委員 租税收入につきまして概略を御説明申し上げたいと存じます。その前に若干税制改正のことにつきまして要点だけを申し上げておきたいと思うのでございます。別途お配りいたしてありまする予算の説明の十八ページにその概要を掲げておりますので、それによりまして概略御説明申し上げたいと存じます。  税制の改正につきましては、先般の国会におきまして、間接税の方は、大体におきまして本年度を通じましての基本的な改正を行つたのでございます。すなわち酒税の引下げ、物品税の軽減、それから砂糖消費税の軽減、ガソリン税の軽減、これらの措置をいたしたのでございまするが、直接税につきましては、給與所得についてだけ、一月から三月までに支拂いを受けるものにつきまして暫定的な軽減をいたしたのでございます。この法律は一月から三月までの給與にのみ適用する法律でございまして、本格措置はいまだ講じていないのでございます。従いまして、今回提案予定のものは、主として直接税の方になるわけでございますが、改正の考え方といたしましては、第一はできる限りの減税を行うという減税に関連した法律でございます。それから第二の点は、制度の補正的な改正を行うと申しますか、二十五年度におきまして、相当国税、地方税を通じまして根本的な改正を行いましたので、二十六年度といたしましては、国税、地方税を通じ、いずれも制度の補正的な改正を行うということにいたしております。簡素化、あるいはさらに一層負担の公平等を期するために、若干の改正を行う予定でございます。それから第三の点といたしましては、最近特に自立経済の促進に関連いたしまして重要性を増して来ましたところの資本蓄積上、税制に関しまして特別の考慮を拂う点でございます。以上の三点が主たる改正点でございますが、そういう点を考えまして、これに掲げておりますように、所得税以下の改正を行おうというのでございます。  まず所得税につきましては、特に御説明申し上げる必要もないかと思いますが、基礎控除につきましては、二万五千円を三万円に引上げる。扶養控除は一万二千円を一万五千円に引上げる。それから不具者の控除は、一万二千円を一万五千円に引上げる。税率につきましては、これも先般の国会に臨時措置でお配りしました資料の通りでございまして、現在の所得階級のうち、八万円と十二万円という階級区分を廃止いたしまして、その反面三十万円と百万円の階級区分を新たに設けまして、税率をそれぞれ上にずらして軽減をはかろうという考えでございます。これらの諸点は、大体におきまして、暫定措置等の中にもすでに繰込み済みの分でございます。これを今度の改正によりまして本格改正をいたそうという点でございます。それに対しまして、さらに今回新しくつけ加えようという点が以下述べる点でございます。  その一つは、社会政策的な点を考慮いたしまして、特に担税力の低い方面に対しまして、特別の控除を行おうという点でございます。すなわち扶養親族のある未亡人につきまして、年一万五千円の特別控除を行う。それから六十五歳以上の老年者に対しまして、これもやはり一万五千円の控除を行う。それと、最近一般家庭の生活状況がよくないので、学生が非常に勤労をしておりますが、その勤労学生につきまして、これまた同じく一万五千円の特別控除を行う、こういうような特別な控除制度を行いまして、それによりまして、比較的担税力の低いクラスの所得税を、一般の減税以上に軽減いたそうという考えでございます。  それからその次は生命保險につきまして、二千円までを控除することにいたしたい。拂込み保險料の二千円でございますから、普通の場合でありますと、大体保險金五万円くらいの金額になるようでございます。もちろん年齢その他によつて違いますが、大体五万円くらいまでの保險金の拂込みに必要な保險料を所得から控除しようという考えでございます。これはすでに保險に五万円以上入つておられる方に対しましては、実質的に基礎控除を二千円だけ引上げたのと同じ結果になります。まだ入つていない方々につきましては、保險料の控除によりまして、拂込み保險料が所得税の軽減されただけ軽減になると同じ結果になりまして、保險の普及促進に相当役立つかと思います。これは主として資本の蓄積と申しますか、保險の形による貯蓄の増加に資する考えでございます。  それからその次は、資産所後につきまして、現在合算いたしております。昨年度の改正で所得税の合算は、実は大部分はずすことにいたしたのであります、未成年の子供とか奥さんなどの少数の同居親族の資産所得、利子、配当、不動産の賃貸料に対しましては合算所得にいたしております。それから扶養家族に所得がある場合につきましては、合算所得にいたしておりますが、これらの合算制は非常に手続が煩雑でございますし、なかなかむずかしいことになつておりますので、簡素化等の見地にかんがみまして、所得税はあくまでも個人ごとに所得者に対して課税する建前にいたして、この制度を廃止しようという改正でございます。  それからその次は、預貯金の利子に対しまして、従来ありました源泉選択の制度をこの際復活しようという考えでございます。税率は大体五〇%にいたす見込みでございます。これは預貯金等の最近の情勢に顧みまして、やはり大いに預貯金等の増加をはかる上におきましては、このような税制上の改正が必要であろうという点からいたしまして、この源泉選択制度を再び設けようというのでございます。  それから次は、青色申告書に対しましては、従来もたとえば損金の繰越し、繰りもどしというような特別の恩典を若干與えておつたのでございます。それから青色申告書に対しては、もちろん帳簿書類を調査した上でなければ、税務署は更正決定ができないということにいたしておるのでありますが、さらにその上に今回新たに追加いたしまして、青色申告書に対して更正決定が行われた場合は、再調査審査の請求が出たという場合におきましては、再調査審査の処分が完結するまでは差押え、公売等の強制処分は行わないということにいたしたいと考えておるのでございます。それによりまして、行政処分の段階にある間は、青色申告者に対しましては、こういうような強硬措置は行わないという措置をはかろうという趣旨でございます。  それからその次は所得税の納期でございますが、現在所得税の納期は、六月、十月、一月となつておりますのを、一月ずつずらして、七月、十一月、二月にいたそうという改正でございます。農業納期はこれと同じでございますが、この農業納期と一本にいたしまして、納税及び徴税の円滑をはかると同時に、簡素化を期したい、こういう考えでございます。  そのほか所得につきまして若干、たとえば源泉所得者が申告をしなければならない限度が今三十五万五千円でございますが、それを五十万円程度に引上げる等の簡素化を主としたもろもろの改正を行うつもりでございます。  それから次は法人税でありますが、法人税につきましては、二十五年度の改正で相当根本的な改正をいたしましたので、この際といたしましては、比較的軽微な改正でございます。主として、資本蓄積にさらに一層便になるようにという意味におきまして、若干の改正を行おうというのでございます。その第一点は、積立金に対しまして、現在二%の課税をいたしておりますが、これを租税特別措置法で廃止しようという考えでございます。但し同族会社は五%の課税を存置する。  その次は償却の問題でございますが、減価償却につきましては、昨年度の改正で相当改善をはかつたのでございますが、なお問題が二つほど残つております。一つは耐用年数をこの際最近の事情によりまして、全面的に改訂することにいたしております。これは昨年度から引続きの計画でございますが、目下成案をとりまとめ中でございます。それによりまして最近の実情に応じました減価償却ができるようにいたしたい。その際にはあわせまして陳腐化等による特別償却の方法等も導入いたしたいと考えております。これはしかし前から引続きやります改正でございますから、この要綱にうたつておりません。この要綱にうたつております事項は、そのほかに特定の機械設備に対しまして、特別の償却を政策的に認めようという点でございます。これは通産省で目下立案いたしております機械の近代化等と関連いたしまして考えているのでございますが、特定の緊要と認められる機械設備を取得しました場合におきましては、今後三年間に、普通の償却額で計算いたしました額に対して五割増しで特別償却を認めよう、こういう考えであります。これによりまして相当購入の促進をはかり得るのではないかと考えております。  それからその次は、こまかいことでございますが、見返り資金の持つております銀行や農中等の優先株の配当、これは社債の利子と同じように見まして、所得から控除しようという改正でございます。以上いずれも法人税に関しましては、最近の資本蓄積の点から考慮する事項につきまして改正しようとするのでございます。  次は相続税でございますが、相続税につきましては、生命保險につきまして、十万円までを特別控除しよう、これは一口ごとに十万円でございますから、たとえば子供さん三人で、それぞれ別々に保險金の受取人にしていただきますと、三十方円まで相続税がかからない、こういうことに相なるのでございます。これによりまして所得税の控除税率と合せまして、インフレで非常に犠牲を受けました保險の再建並びに今後の増加に資しようという考えでございます。  それから通行税につきましては、航空機の乗客が汽車と同様の税率であります。その反面、汽船の二等乗客に対しましては、これは非課税にしようという考えでございます。  砂糖消費税は、今まで輸入砂糖は免税にしておりますが、これは課税する考えでございます。砂糖消費税の税率は、従来普通砂糖百斤につき二千円を千円に引下げました。輸入砂糖を課税することにより、大体小売価格に対しまして二〇%くらいの課税をこの際行おうという考えでございます。  その他といたしましては印紙税で若干の改正、骨牌税等でございますが、これはいずれも微細なものであります。  なお税法といたしましては、そのほかにも改正の点がございます。資産の再評価につきましては、本年実行いたしたわけでございますが、最近朝鮮動乱以来会社の企業の状況がよほどかわりまして、收益がその後著しく増したものもございますし、見通し等につきましても、従来と比べまして相当変化を来しているものもあるようでございますので、この際一回、大体同じ條件によりまして再評価をやり直すことを認めたいと考えているのでございます。  以上がこの税法の主たる改正の要点でございまして、目下法律案を総司令部に提出いたしまして、なるべく早く承認を得まして国会に出すという見積りで取運んでおる次第でございます。  以上の改正によりまして所得税その他相当増減もございますが、歳入につきまして若干御説明申し上げておきたいと思います。詳細な説明は目下実はプリント中でございまして、プリントはできるだけ詳細に作成いたしまして、いずれ提出いたす見込みでございますので、簡單に御説明申し上げておきたいと思います。  まず現行法による收入見込額でございますが、これは最近の資料に基きまして、各税ごとに妥当な見積りをすることに努めまして算定いたしたのでございます。所得税のうち給與所得につきまして要点だけを申し上げますが、二十六年度の給與所得課税の基礎になる給與所得は、二十五年度の給與所得に対しまして八・二%の増加を見込んでおります。そうしまして、それぞれ現行税法を適用いたしまして算定いたしました税額でございます。二十五年度分及び二十四年度分の繰越しを若干ずつ見込んでおります。それから申告所得税におきましては、農業、営業、その他事業、その他にわかちまして、最近の生産物価等の数字によりましてそれぞれ課税所得を算定し、それに税率を適用しまして現行税法による收入見込額を算定いたしたわけであります。大体二十五年に対しまする二十六年の増加割合は、農業が一〇・四%、約一割の増加、営業が一五・二%の増、その他事業が一〇・二%の増、その他が一〇・二%総合いたしまして一二・一%の増加を見込んでおります。それでそれぞれ現行法によりまする税額を計算いたしましてこの税額を算定いたしたのでございます。これによりますと、現行法による課税見込みが、申告所得全体で千六百十九億一千五百万円でありますが、二十六年度内の收入を七五%と見込みますと、千二百十四億円が二十六年分の所得税として二十六年度中に入つて来る見込みでございます。その額に過年度分の收入二百六十五億七千二百万円を見込みまして、現行法による收入額を千四百八十億円と見積つたのでございます。これは農業、営業等にもそれぞれ内訳がございますが、資料としましてあとでプリントしまして提出いたしたいと考えるのであります。  所得税の現行法による見積りは、それぞれ今申し上げたような方法で算定いたしたのでありますが、それに対しまして、税制改正に伴う減少額というのをそれぞれ基礎控除、家族控除の引上げ、それから先ほど説明しました勤労所得税及び申告所得税につき算定いたしまして、税法改正による減税額を計算してそれを差引きいたしましたのが二十六年度所得税、予算額の二千二百二十七億四千四百万円という数字になるのでございます。これもその内訳は後ほど資料としましてプリントでお配りいたしたいと考えております。大体所得税でございますが、改正の項目別に若干の減收額を申し上げますと、基礎控除の引上げによりまして百八十五億六千九百万円、扶養控除の引上げによりまして二百四十三億七千四百万円、税率の改正によりまして百四十七億三千二百万円、以上の三つの改正で五百七十六億七千五百万円という減少でございます。所得税の減税額の六百十四億一千六百万円のうち大部分はこの三つの改正に基く減税でございます。その他未亡人控除は約五億五百万円、老人控除が五億円、勤労学生の控除が三億一千七百万円、合算制度の廃止によりまして七億四千万円、保險料の控除、これは相当大きく響きまして十六億七千百万円、その他減価償却等による減が八百万円と合せましてこれらの改正で三十七億四千百万円、合せまして六百十四億一千六百万円の所得税の減少になります。これらの資料も後ほど印刷しましてお配りいたしたいと考えているのであります。  次は法人税でございますが、法人税につきましても、最近の状況に照しまして、それぞれ妥当と認められる課税所得を計算し、それに対しまして現行税法を適用し、それぞれ計算いたしたのでございます。大体見積りの方法は、最近の利益状況等を調べまして、それに基きまして来年度の資本金に対し利益の率を五二%程度と押えまして、それで課税所得を算定し、それによりましてそれぞれ税法を適用しまして計算いたしたのでございます。現行法による税額、これも後ほど資料は詳しく印刷して差上げますが、六百六十六億三百万円。ちよつと追加して申し上げますと、資本金が昭和二十五年三月三十一日現在で二千二百五十一億になつておりますが、積立金と、その後の増加額を計算いたしまして、全体で三千九百十六億四千二百万円程度に見ております。それに対しまして利益率五二%を乗じまして所得金額を二千三十六億五千四百万円と押え、それに対しまして先ほど申し上げました耐用年数等の改正による減を差引きまして、改正現行法による算定を基礎にいたしました法人税の来年度の課税所得を千九百十一億円と見込んでおります。それに特殊法人の分が約二十一億円、合せまして千九百三十三億円でございます。それをもとにしましてそれぞれ税率あるいは各種の計算をいたしまして、現行法による見込みを出したわけでございます。それに改正案の方の、今申し上げました改正による減を見込んだのでございます。それを申し上げますと、積立金に対する課税をやめることによりまして五億四千万円、さつき申し上げました機械等の特別償却を認めることによりまして七億四千五百万円、見返り資金の持つ優先株の配当金の損金算入による減を一億三千万円、資産の再々評価を行うことによりまして減価償却がふえますが、それがふえることによりまして法人税が減ります。その額が十五億四千三百万円、もつともこれはほぼ同額の再評価税の歳入増が初年度に出て参ります。それを歳入額に加えまして、法人税の改正によつて二十九億五千八百万円減るという計算でございます。これらの内容も後ほど書類で提出いたしたいと思います。  相続税、その他の税收入もおおむね最近の課税実績をもとにいたし、富裕税は新税でございますので、現在の予算と大体同額のものを基礎にいたしまして、現行法による税額を算定いたしております。その他再評価税、酒税、砂糖消費税、揮発油税、物品税、その他の現行法による税額は、最近までの課税実績等をもとにしまして、それぞれ妥当な見積りをすることにいたしたのでございます。  こまかくなるので資料を提出いたしたいと思いまするが、大体改正による増減を少し申し上げてみますと、相続税は一億八千三百万円減少になつておりますが、これはさつき申し上げました生命保險金の特別控除によるものであります。これは最初の年度でありますから低くなつておりますが、これは将来にわたりまして累積して多くなるものと考えております。それから印紙税及び骨牌税の改正によりまして一億一千三百万円の減少になるのであります。それから再評価税につきましては、これは先般の資産再評価によりまして、大体三千五百億円程度の再評価差額が出ております。それに対しましてさらに一千億円程度評価増しが行われるのではないかということを基礎にいたしまして、再評価税の増を十五億一千二百万円見込むことにいたしたのであります。これは先ほど申し上げましたように法人税の減と大体においてとんとん、若干減になるということに相なるのであります。それから輸入砂糖に対しまして免税措置をやめましたことによりまして六十億円の増收であります。  それからあとは旧税法と申しますか、先般国会で改正になりました分を実はこの表では旧法による收入見込額として計上しておりますが、これは、一環として考えております。従いましてここに出ております物品税、酒税、揮発油税、この減はいずれも前回国会を通過しまして、すでに成立しておりまするあの改正によるそれぞれの減でございますことを御了承願いたいと思います。それぞれ先ほど申し上げましたように物品税については品目等の内訳もございますが、酒税だけ参考に石数を申し上げたいと思います。酒税の改正前の課税見込石数、これが全部合せまして三百二十一万九千石の見込みであつたのでございます。それが酒の値下げ及び原料の増加等によりまして、来年度の課税の基礎にいたしております石数は四百十万石程度にふえる。つまり八十八万石程度消費がふえる、こういう計算にいたしております。改正前の酒類は清酒が六十六万四千石、これは自由販売酒でありまして、それに配給が十万石、合せまして七十六万四千石でございます。それに対しまして改正の場合におきましては、自由販売が百十一万二千石、配給が十万石、合せまして百二十一万二千石、こういう数字に相なつております。これは米の原料が昨年の五十万石から六十万石に増加したのと、今まで売れ行きが悪かつたのが相当よくなつておりますから、こういう計算を出したのであります。その他の酒類につきましても、それぞれ内訳をつくつておりますが、これは別途印刷しましてお配りいたしたいと考える次第であります。  最後に関税の点について申し上げますが、関税につきましては目下別途関税定率法の一般的改正を考えております。大体関係方面の内諾を得まして、目下関税率審議会で審議しまして、この国会へ提案したいということで、最後の案をとりまとめ中でございます。それによりますと、おおむね五十億程度の関税收入が期待できるのではないかという意味におきまして、五十億の関税收入を見込むことにしたのであります。これはいずれ法律案を提案しました際詳しく御説明いたしたいと思いますが、大体砂糖、原油等の新税率によりまして、この程度の関税が期待し得るのではないか、このように見込んでおる次第であります。  以上歳入の点につきまして要点だけ御説明申し上げました次第であります。先ほど申し上げましたように、こまかい資料はなるべく早く調製いたしまして提出することにいたします。

小坂善太郎自由党

○小坂委員長 次に金融事情につきまして、銀行局長より説明を求めたいと思います。舟山銀行局長。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 最近の金融の基調並びに財政との関係につきまして、大要御説明申し上げたいと思います。  昭和二十五年度の予算は当初千二百八十億円の債務償還を見込んでおります。この運用のいかんによりましては、民間資金を相当引締めるという傾向にあつたのであります。そこでその運用につきましては注意しておつたのでありますが、年度開始間もなく朝鮮動乱の勃発を見まして、この金融の基調には多大の変化が参つたわけであります。すなわち朝鮮動乱の勃発に伴いまして特需の発注を見、また輸出が非常に伸張して参つたのであります。この二つの現象は、年末に近づきアメリカが軍備に專念するに至りまして、ますます顯著となつたのであります。輸出の数字を見ますと、一月から六月までは、一月平均五千四百万ドル、この邦貨百九十四億円でございましたものが、七月から十一月に至りましては一月平均七千六百万ドル、この邦貨二百七十三億円に増加いたしたのであります。なお特需関係の契約高の累計は、一月七日までで一億九千百万ドル、この邦貨は七百六十七億円、特需の代金の支拂いの判明しましたもの、十一月末までに四千九百万ドル、この邦貨百七十六億円と相なつておるのでございます。このことは、換言いたしますれば、外為特別会計を通じまして、政府の支拂いがふえたということであります。なおこの輸出伸張に伴いまして、輸入の促進にも、金融上の方策といたしまして、いわゆるユーザンスの制度を採用いたしたわけであります。このために、この四月から十二月までの国庫金の対民間收支の実績は、八百四十八億円の支拂い超過となりました。そのほかに、日本銀行の貸出し増加がやはり四月から十二月までに五十七億円、日本銀行の国債買入れが二百七十四億円、いわゆるオペレーシヨンでありますが、これが行われましたために、日本銀行の信用も膨脹いたしました。日本銀行券は昨年末におきましては四千二百二十億円でありまして、一昨年の三千五百五十三億円に比べまして、六百六十七億円上まわることになつたのであります  さて今後の見通しでありますが、さしあたつて一—三月の国庫対民間收支の予想につきましては、昨年度は九百二十七億円の引揚げ超過であつたのでありますが、本年度は外為会計を重点といたしまする政府資金の散布も予想せられますので、本年度は三百五億円程度の引揚げ超過に終る見込みであります。なおこれには、最近実施いたしますポンド・ユーザンスの関係を見ておりませんので、これが実施に伴いましてなおこの引揚げ超過は、数十億円減少する見込みが強くなつておるのでございます。こういうふうに、金融の基調が引きゆるむ要因が多いのでございますが、輸出の伸張に伴いまして、半面物資を輸入する緊要性というものが高まつておりますので、輸入の促進につきましては、金融上の措置はできるだけ円滑ならしめるように配慮いたしておるわけでございます。日本銀行の外国為替貸付、いわゆるユーザンスの実績を申し上げますと、最近一両日はもうすでに二千億円を突破いたしたのであります。さらにユーザンスによりまして輸入いたしました後の物資の引取り金融につきましても、いわゆるスタンプ手形の制度を鉄鋼関係あるいは皮革関係に拡張いたしまして、金融の便をはかつておる次第でございます。ユーザンス制度につきましては、むしろ非常に広げて参りましたので、今後の問題といたしましては、その品目別に適当なる期間というようなものを再検討しなければならぬ情勢にあろうかと考えております。さらにこの輸入促進の一つの方途といたしましては、船腹の不足が訴えられておりますので、この用船でありますとか、買船でありますとか、あるいはさらに新造等に対しまする資金手当につきましても、政府資金その他を極力活用するように努めておる次第でございます。ただいま申し上げましたように、輸入につきましては、金融的に相当の措置をしなければならぬ。これらの資金需要に比べまして、一月から三月までの間におきましては、納税資金の需要もございます。それから物価の先高を見越しまして、多少の思惑資金というものも動いておるのでございます。また証券取引におきましてレギユラー・ウエイを実施いたしますと、そちらの方面にも若干の資金が必要であるというようなことがございまして、なかなかに資金需要が多いのでございます。そこでこの一—三月の間におきましても、日本銀行の信用はなお若干増加する見込みでございますが、現在の予測におきましては、三月末に日本銀行券はやはり四千億円を上まわるのではないかというふうに考えておるのでございます。どの程度が適正の通貨であるか、なかなか議論のあるところでありますが、昭和六年から十五年ごろまでの時期をとつて考えますと、年末の発行高と三月末の発行高を比べますと、一五%から一八%くらいの減少を示しておるのが通例でございます。これを昨年末の銀行券に適用してそのまま機械的にいたしますと、大体三千六百億円ないし三千七百億円という通貨量が、三月末の通貨量となるべきであるということになるのでありますが、しかし取引その他にはいろいろの事情の変化もございますので、これをむりに押えるつもりはないことはもちろんでございます。  こういう事態に対しまして、金融政策といたしましては、第一には預貯金の増加をはかるということを努めたいと思うのでございます。すなわち税法上の優遇その他を行いまして、民間滯留現金の金融機関えの回收をはかる、そうして蓄積資金で所要の金融をまかなうという方向に力を入れたいと思います。また銀行が日本銀行から漫然と貸出しを受けるという弊を生ぜしめませんために、日本銀行の高率適用といつたようなことにつきましても再検討を要する時期である。さらに日本銀行の公定歩合についても、この際研究をすべきではないかと考えておる次第であります。  預金の状況でございますが、昨年は一昨年に比べましてやや低調たるを免れなかつたのであります。四月から十二月までの預貯金の増加は、推算を加えまして二千八百八十六億円、前年の同期は三千百九十五億円でございまして、九〇%ばかりになつておるのであります。経済界には一部活況を呈しておる面もございまして、それらのところに滯留しております現金の吸上げということに一段の力を入れべきものと考えるのであります。  次に来年度の予算と金融との大体の関係でありますが、来年度予算は本年度とは多少趣を異にいたしまして、大体中立的な均衡予算ということが言い得るので、そこで本年度におきまするごとく、政府資金の吸上げということに対応する金融政策とは多少趣をかえて参らなければならないのでございます。財政によりまして、時期的の金融の繁閑はもちろんございますが、財政の大勢は中立的な予算であるのであります。なおまた諸外国の例を見ますと、アメリカ初め、中央銀行の金利といつたものは、公定歩合を引上げ、あるいは預金準備率を引上げたりしております。これらもわが国の施策の上に参考にすべき点が多々あるのではないかというふうに考えております。  そこで来年度の金融政策の基調は今年と異なるものがあるということを申し上げたのでありますが、こういう基本構想に基きまして、政府財政におきましては、金融機関の自主的融資というものをもつてはまかない切れない。補足的な、あるいは調整的な金融を財政によつて行いたいという配慮をいたしております。来年度予算に盛られておりますおもな項目を掲げますと、まず第一には見返り資金であります。この受入れ、拂い出しの計数は、主計局長からも御説明申し上げましたが、大体前年度からの繰越しが千二十八億円、二十六年度中の收入が六百六十六億円に対しまして、二六年度中の支出は千百九十四億円、繰越しが五百億円あります。そこでこの收支におきましては、金融的には二十六年度中は一応支拂い超過ということになつておるのでございます。しかし支出の中に含まれておりますところの再建及び安定のための七百五十四億円、この使途が必ずしも現在きまつておりませんので、これらを使い切るかいなかということによりまして、見返り資金の来年度の散超であるか、揚超であるかということがきまるわけでございます。それから現在預金部の收支は前年度からの繰越しが六百六十六億円、二十六年度中の資金増加は八百八十四億円、二十六年度中の運用は千百二十億円、繰越しが四百三十億円でございます。これもこの中には預金部の改組によります金融債の引受というこも入つておるのであります。この金融債四百億円の引受を実行いたすといたしますれば、この預金部の資金は、二百三十六億円の支拂い超過になる仕組みになつております。その他財政から計画しております日本輸出銀行に対する出資、農林漁業資金融通特別会計に対する出資、中小企業信用保險特別会計に対する出資、あるいは国民金融公庫に対する出資、住宅金融公庫に対する出資、これらのものがあることはすでに説明がありましたので省略いたします。  次にこれらの金融政策を具現いたしますための制度の改廃でございますが、まず第一には、現在の預金部を改組いたしまして、資金運用部といたします。そして国民大衆から信託されておりました資金を金融債の引受、すなわち産業方面にも還流できるようにいたしたいと考えておるのであります。関係法案は今国会に御審議を願うことになつております。  次には日本開発銀行とも称すべき一つの長期産業資金を供給する金融機関を設立すべく研究を重ねておるのであります。さしあたつては見返り資金あるいは復金の回收金、これらの回收金を出資といたしまして、いわゆるインフレを起さないような配慮のもとに民間金融機関の足らざるところを補う長期金融機関というものを設置したいと考えておる次第でございます。  なお次には一般金融機関の制度の改正問題でございます。銀行制度につきましては、相当長い期間時間をかけまして、研究をいたして参つたのでございますが、内外経済情勢変転きわまりない際に、軽々に制度の切りかえをやることはいかがかという考えもございまして、銀行法につきましては、今国会の提案は目下考慮中でございます。しかしながら中小金融の重要性というようなことにかんがみまして、現在の無盡会社及び信用協同組合、これの足らざるところを補い、さらに積極的な活動がなし得るようにいたすという改正につきましては、あるいは議員提出の法案として提出されるように拝承しておるのでございます。  以上大要を御説明申し上げました。

小坂善太郎自由党

○小坂委員長 ただいま政府より昭和二十六年度予算に関する説明を聽取いたしたのでありまするが、総予算につきましては、御承知の通り国会法第五十一條によりまして、必ず公聽会を開かねばならんことになつております。つきましてはさつそくその開会につきまして諸般の準備をいたさなければなりませんが、その手続等につきましては、前例によりまして、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小坂善太郎自由党

○小坂委員長 御異議がなければさよう決定いたします。  明日は午前十時より開会いたし、質疑に入ることにいたします。本日はこれにて散会いたします。     午後零時十五分散会

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