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10回国会衆議院1951/05/31

法務委員会 第35号

発言数
4
登壇者
3
会派数
2
開催日
1951/05/31

会議録

押谷富三自由党

○押谷委員長代理 これより会議を開きます。  人権擁護に関する件を議題といたします。発言の通告がありますから順次これを許します。猪俣浩三君。

猪俣浩三日本社会党

○猪俣委員 東京華僑総会から私のところへ、まあ人命を保護してくれというような意味で、幹部の諸公が七、八名見えられまして訴えられたのであります。その件につきまして刑政長官にお尋ねしたい。これは特審局長にもお尋ねしたのでありますが、はつきりわからぬという御答弁でありました。その事案はどういうことであるかと申しますと、いわゆる国民政府の代表団と一緒にCC団と称するもの、それから軍統と称するもの、それから保密局、こういう祕密警察あるいは祕密憲兵あるいは祕密の暗殺団というような人たちが、七、八十名随行して来ている。それがしよつちゆう自分たちを脅迫していて困る。これに対して国警の警備課五係それから警視庁の捜査二課というような人たちがやはり加担をして私どもをときどき脅迫する。この人たちが国民政府を支持するという声明を世界に発表せいということを華僑総会にしばしば追つているけれども、そういう政治団体でもなし、そういうふうな声明をするということは穏当を欠くということで、華僑総会はそれに応じないでいる。そうしたところが、それではお前たちは中共のまわし者であろうということから、華僑総会の選挙を前にして七名のレツド・パージというものを指定した。国民政府のレツド・パージ。そうしてそれらに指定された者は候補に立つてはいかぬということを言つて来たけれども、やはり本年の五月の華僑総会の選挙には、パージにかかつている者四名が候補に立つて四名とも最高点で当選した。そうすると国民政府の連中は対日理事会に対して、この指定した七名の送還を要請した。ところが対日理事会はそれは日本政府の方へ交渉したらよかろうということで拒否したので、今度は日本政府に向つてその送還方を要請し、この件は法務府の草鹿刑政長官が取扱つている。こういうふうなことを訴えて参つたのであります。そこで一体かような事案があるかどうか。なお彼らはどうもいつ自分たちは暗殺せられるかわからぬような脅迫を受けておつて、非常に生命の不安さえ感ずるが、何とか特別の保護をしてもらえぬだろうか。ところが日本警察は保護するどころか、その五月行われた選挙に際しては警察官でもつて会場を包囲した。しかもそれは国民政府側の秘密憲兵、軍統という、これの要請に基いて警察官を派出している。そこで自分たちは非常に心配でしかたがないから一体どういうふうに日本政府は考えているのであるか、聞いてもらいたいという訴えがあつたのであります。  以上申したようなざつくばらんな訴えがありましたので、刑政長官の本件についての御意見を承りたいと存ずるのであります。

草鹿淺之介刑政長官

○草鹿政府委員 ただいまお話になりました事実につきましては、全然聞いておりませんです。これは御承知と思いますが、こういう華僑の人々を送還するとか、あるいは追放するといつたような事柄は、現在日本政府の権限に属しておりません。従いまして私の手において、こういうような事案を取扱つてはおりませんです。今私個人といたしましても、こういうようなあつせんないし要求といつたようなことを受けたことは一度もございません。これらの人につきましては、これは法務府の関する限りにおきましては、一般の日本人民同様に、その人命保護につきまして、十分に努力をすることにはかわりはございません。

押谷富三自由党

○押谷委員長代理 ほかに何か——それでは本日はこれにて散会いたします。     午後二時二十三分散会

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