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10回国会衆議院1951/05/17

農林委員会 第35号

発言数
34
登壇者
6
会派数
3
開催日
1951/05/17

会議録

千賀康治自由党

○千賀委員長 これより農林委員会を開会いたします。  本日の議事に入る前に理事及び小委員の補欠選任についてお諮りいたします。ただいま理事が一名欠員になつております。この補欠を委員長において指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

千賀康治自由党

○千賀委員長 御異議なしと認め、原田雪松君を理事に御指名いたします。  次に吉川久衛君より肥料対策小委員を辞任いたしたいとの申入れがありますが、これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

千賀康治自由党

○千賀委員長 御異議なしと認めます。  なお畜産に関する小委員が目下二名欠員でありますので、先ほどの吉川君の補欠と畜産に関する小委員を委員長において指名いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

千賀康治自由党

○千賀委員長 御異議なしと認めます。それでは肥料対策小委員に小林運美君、畜産に関する小委員に平野三郎君、大森玉木君をそれぞれ指名いたします。     —————————————

千賀康治自由党

○千賀委員長 これより昨日本委員会に付託になりました内閣提出、参議院送付の地方自治法第百五十六条第四項の規定に基き、輸出食料品検査所の出張所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたし、まず本件の趣旨について政府の説明を求めます。島村農林政務次官。     —————————————

島村軍次緑風会農林政務次官

○島村政府委員 ただいま議題となりました輸出食料品検査所出張所設置承認につきまして提案の理由を御説明申し上げます。  輸出品の声価の向上及び品質の改善をはかり、輸出貿易の健全な発達を期するため、昭和二十四年三月から輸出品取締法に基いて輸出品の検査を実施して参つたのであります。食料品につきましてはその実施機関として、輸出食料品検査所を東京に置き、小樽、横浜、静岡、神戸及び門司の五箇所にその支所または出張所を設置しているのでありますが、最近におけるわが国輸出品に対する海外の批判にかんがみますと、輸出品の検査を一層強化する必要があるのであります。そのために今国会におきまして、輸出品取締法の一部が改正され、四月一日から施行されることになつたのでありますが、これと同時に検査機関を整備いたしまして、その実施に遺憾のないようにいたしたいと存じております。  食料品の輸出数量は年々増加し、特に長崎地方において生産されるカン詰及び乾製水産物等が今後英国、アフリカ及び南方諸地域に相当多量に輸出される見込みであります。現在同地方には食料品検査所が設置されておりませんので、必要があるときは、門司支所から出張して検査しているのでありますが、検査業務を円滑にするため長崎に出張所を設置したいと存ずるのであります。  以上が出張所設置に関する提案の理由であります。何とぞ愼重御審議の上すみやかに御承認あらんことをお願いいたします。

千賀康治自由党

○千賀委員長 御質疑があれば発言を許します。

宇野秀次郎自由党

○宇野委員 検査所の支所あるいは出張所が五箇所今あるわけでありますが、今回長崎に出張所を設けるという趣旨は、門司だけでは、今の朝鮮あるいはまた南方との貿易上支障があるという見解で、ふやさなければならぬということであるのでありますか。

田下武弘農林技官(大臣官房検査課長)

○田下説明員 それでは今の御質問に対しまして、事務的に簡單な数字でございますが、御説明いたします。  今門司に食料品の検査所がございますが、御存じのように、長崎はいわしのカン詰の日本での大生産地でございます。大体本年度は五十万ケースのトマト・サーデイン——いわしのトマトづけでございますが、これを生産する見込みであるというので、年々非常にふえておりまして、今年度は大体五十万ケースぐらいでありますが、その大部分のものは輸出されるのであります。輸出見込み数量は三十五万ケースぐらいはぜひ出したいということで、非常に地元でも努力しておられるのであります。輸出を三十五万箱いたしますと、その輸出は従来の例から言いますと、長崎港に今まで外国船があまり入りませんので、そのうちの半数あるいは三分の二ぐらいのものは、結局神戸に回送されまして、神戸から海外に輸出されるという状態にあつたのであります。ところが最近いわしのカン詰が非常にふえて来ました。そうすると外国船も、数量がまとまれば長崎に寄港するということで、長崎港から直接積み出されるものも年々非常に増加して来ております。これは暦年でございますが、昭和二十四年においては、長崎から直接積み出されたものが五万箱ぐらい、それから昨年は十万箱ぐらいでありまして、本年はさらにその割合がふえて来るものと考えられます。それでは今までどういう検査をしておつたかと申しますと、先ほど申しましたように、門司に検査所がございまして、長崎の検査をする場合には、門司から検査官が一々長崎に出張して検査をする、こういう行き方をとつております。昨年度において検査をいたしました件数は四百三十件ぐらいございます。それから箱数にいたしまして二十四万箱ぐらいのものを、門司から長崎に出張して検査しております。もちろん今申しましたように、長崎で検査しましたものは、全部長崎港から積み出されるのではございませんので、その一部は——あるいは半数以上と思いますが、これは神戸あたりから積み出されておりますけれども、そういう事情にあります。本年は先ほど申しましたように、さらに生産もふえ、輸出もふえる見込みでありますので、これは一一門司から出張することは、経費の面においてもあるいは時間的にもかなり不経済になりますので、長崎に検査所を置いた方がいいという、地元からの非常に強い御要望があつたわけでございます。

宇野秀次郎自由党

○宇野委員 今の御説明でよく事情がわかりました。しからば今後他の地方でも、こういつたような生産事情、あるいは輸出事情等が発生したときには、また出張所を設けるということであろうと思うのでありますが、それらに対してもそういうお考えを持つておられますか。

田下武弘農林技官(大臣官房検査課長)

○田下説明員 事務当局としましては、そういう場合にはぜひやらなければならぬじやないかと考えております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 提案説明の中に、海外の批判にかんがみてということが書いてありますが、どういうような批判ですか。

田下武弘農林技官(大臣官房検査課長)

○田下説明員 お答えいたします。最近は、海外からかなりいろいろのものについてクレームがついて来ております。カン詰などについては、昨年の春から夏にかけまして、かなりたくさんのクレームが来ております。そのほかの輸出品につきましても、最近はまたベニヤ板などがございますが、こういうものについても、海外からかなりクレームがついて来ておる。なお在外事務所からの連絡では、日本製品は悪いから、検査を嚴重にして出してくれなければ、将来の販路を失うのではないかというような情報を、外務省を通じてわれわれはたびたびいただいております。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 海外のいろいろな国と言われますが、一体どういう国に今言われたいろいろの品物が行つておるかということを聞きたいのです。その一つの現われとして、今日の新聞にまぐろのカン詰の問題が出ておりますが、具体的にその内容を話していただきたい。

田下武弘農林技官(大臣官房検査課長)

○田下説明員 お答えいたします。ただいまの御質問、私実は今日数字を持つて参りませんので、はつきり数字ではお答えいたしかねますが、大体クレームはアメリカに出ておるものに非常に多いのでございます。これはアメリカは食品衛生の取締りが非常に嚴格で、その点で日本から行きますもので、クレームのつくものが非常に多いと思います。それからベニヤ板のようなものも、アメリカに出ておるものについてクレームが多く来ております。なお、今日の新聞のまぐろというお話でございましたが、私けさその記事を見ませんでしたので、わかりません。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 アメリカに行つておつたものがたくさんクレームになつておる、それは食品衛生が非常に嚴重だ、こういうようなことを言つておられますが、そうしますと、検査所をこしらえたからといつて解決する問題じやない。検査所をこしらえる、そのことがいい悪いと言つておるのではないのでありまして、アメリカにおいては食品検査が非常に嚴重である、こう言つておられるのですが、それと、検査所をこしらえて、アメリカから返つて来るものを返らないようにするということと話が大分違うじやありませんか。その間の関係はどうなつておるのですか。

田下武弘農林技官(大臣官房検査課長)

○田下説明員 御質問の要旨がはつきりいたしませんが、今の御質問は、検査所をつくつて検査所で検査することと、アメリカから返るということとは別問題ではないか、こういう要旨の御質問と思いますが、さようでございますか。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 あんたが私の聞いたことに対して、数字を持つて来ておらない、しかも答弁しておられる、それとちようど同じです。非常に具体性がなくて、あいまいです。何で検査所をこしらえるのですか。アメリカから返つて来るものが非常に多いと言う。どういうわけですかと聞きますと、アメリカにおいては食品衛生が非常にやかましく言われておる、だからして返つて来るのでしようというように聞けるのです。そういたしますと、アメリカにおいては食品衛生を嚴重にやる。日本の場合におきましては、そういうような施設をするに至らない。町においては、すし屋でも、パン屋でも、あるいはいろいろの飲食店でも、アメリカ人がジープに乘つて来てやかましいことを言うので、金網を買わされて、かえつてすし代が高くなつておる。そういう意味合いにおいて、私の聞きたいのは、検査所をこしらえることで、日本の食品衛生に対する検査が嚴重になることと、製品がうまく行くこととは別なことだと思うのです。検査所をこしらえるのではなくて、アメリカの要望に合うようにするなれば、政府が金を出しまして、食料品をこしらえる設備それ自体をかえて行かなければならないのではないか、だからその点において非常に違つておるのではないかということを、私はあなたに聞きたいと思います。

田下武弘農林技官(大臣官房検査課長)

○田下説明員 今のお話でございますと、私の説明が少し足りなかつたと思いますので、現在の輸出品の取締法では、今の食料品の輸出につきましては、最低の標準をきめまして、その標準以上のものを輸出するように規定されております。その最低の標準に合うか合わないかを、生産者あるいは輸出業者が自分で表示をつけて、その表示をつけたものでなければ輸出をしてはならぬ、こういうことに今の輸出品取締法はなつております。そうしてその表示と内容が合うか合わないかについて、国の検査機関が随時まわつて検査をする制度であります。そうして、今申しました食料品についての最低の標準は、大体アメリカでも通る程度の標準をつくつております。ただ検査の制度が、全部を国が検査する、あるいは検査を受けなければ輸出をしてはいけないという制度になつておりませんので、輸出することは自由に輸出ができる。たまたまこつちが行つてみて、そうしていけないものについては、輸出をとめるなり、あるいは罰則で処罰をするというような制度になつております。その点でわれわれのところで検査しておりますものは、アメリカに出るもの全部は検査しておりません。いつ出るかわからないというものがたくさんございます。食料品のカン詰につきまして、今農林省の検査所でやつておりますのは、約半分は検査しております。しかしあと半分は実際いつ船積みするかわからないというようなことで、あるいは船積み時期が重なりまして、こちらの人数で同時にみな見ることができないというようなことで、検査をしないものが約半分ございます。そういうものにつきましては、先ほどお話しましたようなクレームが相当来ておるわけであります。できるだけ陣容も整えて、なるべく検査を受けずに出るもののないようにしたい、かように努めておる次第でございます。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 検査しておるものが半分で、半分は検査していないと言われましたが、どんなものを検査してどんなものを検査していないのですか。

田下武弘農林技官(大臣官房検査課長)

○田下説明員 お答えいたします。今お話しましたのは、カン詰全体について約半分は国の検査所で検査しております。あとの半分は、いつ出るかわからないから検査ができないのであります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 出しなに検査するのですか。

田下武弘農林技官(大臣官房検査課長)

○田下説明員 そういうことでございます。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 それからここに検査機構を整備するというのが出ておりますね。それと今あなたの言われた随時見まわつてということと、何か関連をしておるように思います。今の話を聞いておりますと、カン詰はできておるのだ、出しなに検査するのだというように受取れましたが、見まわつて、出しても出さなくとも一応検査に行くのですか。それとも出すというような系統のものを検査しに行くのですか。

田下武弘農林技官(大臣官房検査課長)

○田下説明員 お答えいたします。今の見まわつてと申しますのは、製造のところまではわれわれはやつておりません。輸出される輸出港で、検査のために届け出る必要もなしに輸出できるわけでありますから、いつ出るかわからないものを、こちらで見まわつてなるべくつかむ、そして検査をするというやり方でやつております。そのためには先ほども申しましたように、陣容も十分ではありませんし、また長崎に検査所も置かないと、相当困りますので、そういうところに人を配置し、人員を整備して、なるべくそういうように拔けて行くもののないようにしたい、かように考えているわけであります。

横田甚太郎日本共産党

○横田委員 小さい問題でありますから、なるべく簡單にしておきますが、まぐろのカン詰の問題については、今わからなかつたならば、後ほど文書ででも答えてもらいたい。それが一つ。それからもう一つこの輸出品の検査ですが、それについて私たちが非常に不可解に思いますのは、いかに占領下とはいいながら、日本から、向うに行くものは嚴重に検査するようなやり方ばかりをして、向うから入つて来るものに対しては一つも検査しておらない。これは農林省でひとつ立案して、嚴重に検査するというような方法を講じてもらえないのかということが一つ。そういたしますと、今年の春にあつたように、小石のまじつた米を買つて行かなくてはならぬというようなこともなくなるわけです。ところが農林省で向うから入つて来るものを検査するという法案をつくらない。輸出には十分検査しておるにもかかわらず、日本はアメリカの占領下にあるので、こういうものを無理やりに押しつけられる、かようなやり方について疑問を持つているので、説明していただきたい。日本の一般の人に聞いてみなさい。みんなが不思議に思つていることは、簡單に言つたらこうじやないですか。外国から来るものは何でもかんでも悪いものを押しつける。この間の予算委員会に持つて行つた硫安なんか、こんなかたまりで使えますか。あれはアメリカから援助物資としてもらつて来たものです。米はどうですか。一握りの中に小石が三十も入つていたじやないか。こういう点は嚴重に検査してこそ、初めて日本の財政はうまく使いわけているということが言える。そういうことはしていない。占領下だからそんなことをしてもいかぬといつて、輸出品に対しては検査機構を整備する、輸入関係にはしない。この間の関係をはつきり説明してくれと言つているのですよ。こんなことは考える必要もありません。アメリカ軍は日本には長くおらぬのですから、おらぬものと思つて話をしてごらんなさい。

島村軍次緑風会農林政務次官

○島村政府委員 お説は御意見として尊重し、将来大いに研究いたしたいと思います。

千賀康治自由党

○千賀委員長 この程度で質問を終了いたしたいと思いますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

千賀康治自由党

○千賀委員長 御異議なしと認め、終了に決しました。  なお本件に関しまして討論はございますか——討論もないようでありますから、省略いたします。  これより採決いたします。本件に承認を与えることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

千賀康治自由党

○千賀委員長 御異議なしと認めます。よつて本案に承認を与うべきものと決しました。  なおお諮りいたします、本件に関する衆議院規則第八十六条による報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

千賀康治自由党

○千賀委員長 御異議なきものと認めさようとりはからいます。     —————————————

千賀康治自由党

○千賀委員長 これより畜犬競技法案を議題といたして質疑を進めます。河野君。

河野謙三自由党

○河野(謙)委員 きわめて重大なる法案でありますから、私はこの機会に委員長から、次の委員会に私がこれから申し上げます人の出席を求めていただきたいと思います。まず教育関係に及ぼす影響がきわめて重大だと思います。従いまして、文部省の関係当局を呼んでいただきたい。同時に国の治安、道義の点に影響するところ大きいのでありますが、これにつきまして、従来の競輪その他の、この種に属する競技の結果、国民の倫理性に与える影響、これらについて私は詳細説明を求めたいと思います。この両方面の関係当局の出席を求め、そのときまで質問を保留いたします。

千賀康治自由党

○千賀委員長 他に御質疑がありますか。——それでは今日は畜犬競技法案に関する審議はこの程度といたしまして、暫時休憩いたします。     午前十一時四十二分休憩      ————◇—————

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