内閣委員会 第22号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1951/06/13
会議録
○木村委員長 これより会議を開きます。 本日は、まず行政機構に関する件を議題といたし、岡崎官房長官より行政機構の改革についで政府の意見を求めますが、さらに行政機構の改革に伴い、追放解除の問題をも議題に供したいと思います。 初めに岡崎官房長官より行政機構の改革について、政府の所見がありますればこれを承りたいと思います。
○岡崎説明員 行政機構につきましては、吉田総理もしばしば言つておられますように、最近の仕組みが非常に複雑になつておりまして、なかなかわからない、また手続もあの省に行き、この省に行くということで煩瑣をきわめておりますので、でき得る限りこれを簡素化したいというのが一つの考え方であります。 なお行政機構全般を通じて、これを合理的に改めるということも考えておりまして、いろいろ行政管理庁を中心にして研究は続けて来ております。しかしながらまだ申し上げる程度の成案を得たのではないのでありまして、いわばいまだに研中究だというところであります。しかしながら行政機構は、中央、地方を通じて直さなければならぬと政府として考えておりますところもずいぶんありますので、ただ研究を続けるというのみでもいたし方がありませんので、でき得る限り早く結論を得るようにというので、ただいま鋭意努力中であります。
○木村委員長 岡崎官房長官に対しまして、行政機構の改革に関する御質疑等がありますれば、この際発言を許します。御質疑はありませんか。——御質疑がなければ追放解除の問題を議題といたし、官房長官に質疑を行いたいと存じます。山口喜久一郎君。
○山口(喜)委員 世間でいろいろうわさ等が乱れ飛んでおるようですから、この機会に政府の所見を承りたいと存ずるのであります。巷間伝えられるところによると、何か新聞等によつて発表された予定の期日が遅延されるとか、あるいはその追放のわくが狭まつたとか、広まつたとか、こういうことがよくうわさされておりますが、これに対して何か政府が特殊な手段をもつてこれを左右されておるというような印象を受ける次第であります。こういう点に関して、この場合政府のお考えを承わつておきたいと思います。
○岡崎説明員 政府としましては、いつ解除を行うというような発表をいたしたことは一回もありません。従いまして遅れたとかいうような言葉は正確でないと思います。むしろ吉田総理大臣も言つておられますように、追放解除はなるべく大幅に、かつできるだけ早く行いたいということで努力を続けておるのであります。従いまして政府として追放解除を左右するとか、あるいは故意に遅らすとかそのようなことがあつてよいものではないのでありまするし、またあるべきものでもありません。これはまつたくうわさにすぎませんので、この際特に委員諸君の御了解を得たいと思います。
○山口(喜)委員 そうしますと、今回の追放解除をなすに至つた法的根拠といいますか、五月三日のリツジウエイ総司令官の声明以来この措置が講ぜられておるかに承つておりますが、そういうふうな法的根拠に対して政府の所見を承つておきたいと思います。
○岡崎説明員 リツジウエイ総司令官の声明は、政府において占領中に発せられたデイレクテイヴ等に基く政令を現状に照して検討する権限を与えるということになつております。従つて一般の政令ももちろんでありまするが、追放令もポツダム政令——その当時はポツダム勅令でありますが、それによつて実施されたものでありますから、これも検討すべき政令の中に入つておるわけであります。これが法的根拠と申せば法的根拠と言ふべきものであろうかと考えております。
○山口(喜)委員 承るところによると、政府で今回政令諮問委員会というようなものを設けられたというのでありますが、これは公のものであるか、あるいは私的のものであるか、この点を明確にしておきたいと思います。
○岡崎説明員 これはただいまのリツジウエイ声明に関連いたしまして、総理として自分一箇の考えでいろいろのことをきめることは誤りがあるとよろしくないというような考えから、一般的に社会で認められておる、いわば第一流の人々で、しかも常識に富んでおる方々にお願いいたしまして、総理に対して意見を述べてもらう、こういうことでこれらの方々をお願いいたしましたが、これはまつたく私的の関係でありまして、たとえば総理が自分の友人にちよつと話を聞くというのと同じ程度であります。従いましてこれは委員会といわれておりまするが、定足数があるわけでもないし、また過中数の意見できめるというような約束もないし、実は名前もないのです。いわばまつたくの私的の機関であります。
○山口(喜)委員 そうしますと、こういうものが将来ともやはり私的の機関である限りは、必要に応じて総理としては、学識経験者あるいは業界の代表等を一堂に集められる場合もしばしば生じて来るのではないか、それがややもすればあるいは公的のものであるかのごとき感じを与えるのです。ですからこういうものに対する取扱い方は、さらに突き進んで行くと、何か国会の権限と抵触するかのごとき感を生じやすいわけであります。しかしながら国会は立法機関ですから、われわれとしてはそこまで邪推する必要はありませんが、将来やはりこういうふうな私的な会合に対する企て及びこの発表、そういうことについて、何か公的な意味を含まれるというような感じを起させないようにするのが、ほんとうでないかしらと思うのですが、これに対していかようなお考えを持つておりますか。
○岡崎説明員 われわれもまつたく同感であります。ただ法令等に縛られないで、自由な意見を総理に述べてもらうという意味では、むしろ私的な自由な立場にある方々に、拘束せられない状態で意見を述べてもらうことが一番よろしいであろうと考えて、この方々にアドヴアイザーのような仕事をお願いしたのでありますが、今山口委員が言われましたように、これは純然たる私的の機関でありますから、何か公のことに携わるような印象を与えることは避けたいとわれわれも考えております。そこで私も内閣記者会等に対しては、この委員会は単に意見を総理に述べるだけであつて、その意見を採用するかしないか、また意見を採用した結果どうなるかということについての責任等は、一切総理大臣にあるのであつて、委員たちには、責任がないのであるということをはつきり述べております。ただ、たとえば税に関する懇談会というこれまた同じような私的の集まりがありまするが、同じ私的の集まりでも、税の方の関係のことはあまり大げさに取扱われてもおりませんが、片方の方は非常に大きく新聞等で取扱われておりますので、とかく誤解を招くようなことがありはしないかと思つて心配はしております。しかし性質はそのようなものでありまして、われわれの方からいえば、新聞等でこれを大きく扱われようと小さく扱われようと、いかんともいたし方ないのでありますので、この点は御了承願いたいと思います。
○山口(喜)委員 これを委員会等というような名称を冠して発表されたのは内閣ではございませんか。この名称はどこから出たものであるかということを承つておきい。
○岡崎説明員 内閣ではこれを委員会などと言つたことは一度もありません。また言うべきものでないのであります。これは名前がないのでありますが、名前がないと不便なものですから、自然にそういうことになつてしまつたのだろうと思つております。
○山口(喜)委員 それで政府のお考えはわかりましたが、将来もあることですから、こういうものは懇談会とか何か明確に名称をつけて、まぎらわしくないように御注意願いたい。 そこで本論に入りますが、伝えられるところによれば、今月の七日には相当数の追放解除者が発表される、こう言つておりまして、最近では、あるいは十二日といい、あるいは二十日ごろだろうと揣摩臆測されておりますが、第一面に追放解除を発表される大よその員数はどれくらいであるか、またそのわくはどの程度であるか。その期日はいつごろであるかということを、でき得べくんばこういう機会に、いろいろな風説が飛ばないいうに明確にしておいてもらう必要がありはしないかと思います。
○岡崎説明員 七日とか十二日とか言われておりますことについでは、私などはそういうことを言つたこともありませんし、むしろそうではないであろうというような印象を与えるように努めて来たのでありますが、一般にそう伝えられて来てしまつたのであります。そこで発表し得る期日とか、どの程度の方々が解除になるかというようなことにつきましては、私どもの考えでは、それがきまりましたらば、できるだけすみやかに発表いたしたいと思つております。いわば発表できる状況においてまだ発表せずに押えておるというのではなくて、今その準備を進めておるのでありますから、ただいまのところでは、いろいろの関係もありますので、これを申し上げることを差控えたいと思つております。しかしながらここで申し上げ得ることは、準備が整つて、いよいよ発表できるという段階になりますれば、それを少しでも延ばそうという気は全然ありませんので、たたちに発表しよう、こう考えております。
○山口(喜)委員 時期が明確にされないとすれば、その第一回の発表のわくはどの程度であるかということと、その第一回にはメモランダム・ケースというのは入るか入らないか、これくらいの程度はお答えできませんか。
○岡崎説明員 これもやはり発表の時期というのは、要するに内容がきまれば発表するということになるので、今内容を明確にすべくいろいろやつておりますので、およそどのくらいということを申し上げることは、他方面との関係がありますので、ただいまの段階では差控えたいと考えております。またメモランダム・ケースということをしきりにいわれますが、これはただ出された方式がメモランダムということだけで、内容からいいますと、追放ではAからGまでありますが、そのどれかに入る性質のもので、そのどれかで審査される、こういうことになるのだろうと思います。
○山口(喜)委員 しかしこういつてここで議論をしておつても、もうあすの日にはどこから漏れるか、いつごろ発表があるというようなことが、新聞紙上に伝えられて来るわけなんです。それよりもむしろ大体の見通し等を、こういう場合に明確にされる方が、私は非常に明則でいいかもしらぬと思う。お答えができなければこれもやむを得ません。 そこで聞くところによれば、これも新聞用語でしようが、ボーダーライン・ケースというのはどこにそのラインが引かれるのか。あるいは漏れ聞くところによれば、そのケースの中に六、七百人あるというようなことを聞いておるのですが、官房長官は世間でいうボーダーライン・ケースというような一々のけじめはなかなか困難でしようが、どのわくとどのわくの間ぐらいというようなことぐらいは御存じだろうと思いますが、何かこれについて御見解があれば承つておきたい。
○岡崎説明員 初めのお話の、新聞紙に漏れるとおつしやいますが、なるほど、御承知のように新聞紙にはいろいろ出ておりますが、決してわれわれがそういうことを言つたのでない証拠には、七日とか十二日とかいいましても、実はその通りにはならなかつた。もつともわれわれの方からいえば、できるだけ早くやりたいのでありますから、必ずしも七日にできなかつたといつても、もし七日に発表ができるような状態になればなおけつこうな話でありましたが、実際はそう行かなかつた。そういうわけで、正確なほんとうの発表をあすにもするなら今やつたらよかろうとおつしやいますが、まだその段階に来ておりませんので、本日はそういうことを申し上げることができないし、また差控えなければならぬと考えております。 それからボーダーライン・ケースということをよくいわれております。私も承知しておりますが、これはおそらく審査いたしまして、解除になるかならないか疑問の部類という意味だろうと思つております。つまり明らかに解除になるべきものはボーターラインではなくて、どうなるかまだよく調べてみなければわからない、こういう意味のことだろうと思いますが、そういう意味であれば、AからGまで項目がありまして、その項目の中にもたくさんあります。たとえばC項などというものは二百幾つという段階がずつと並んでおりますが、その段階の一々についておのおのボーダーラインというものがあり得べき理論ではありましようけれども、しかしながら私の方からどれがボーダーラインだということを申し上げることもできないと思つております。事実やつてみてむずかしいところがボーダーラインでありますけれども、これは先ほどのお話とも関連いたすものと思いますが、私的のそういうアドヴアイザーのような人々に個人的の審査までまかせるということは、個人の利益に関係することについて私的の機関にまかせるという結果になりますので、正しくないだろうと考えまして、ただいま政令の根拠のある、いわば正式のそういう審議をする機関を設けたいと考えております。その機関ができまして、その機関がいろいろ研究をする、その結果ボーダーラインがどこにあるか自然にきまるだろうと思いますが、われわれの方からここがボーダーラインだというように注文をする立場にはないのであります。
○山口(喜)委員 そうしますと、伝えられるところによれば、この追放解除というものは一回だけにとどまらず、二回、三回というふうに解除されて行くようにわれわれは承つておりますが、第一回の解除が終了したら、そこで政令に基く委員会を設けて、それからその委員会によつてわくの審査あるいは個人的審査をなさるのか、あるいはもうわくというものだけは大体第一回の解除によつて解決されてあとは個人的審査を新たに政令によつて設けられる委員会において議審される、こういうことに承知してさしつかえないですか。
○岡崎説明員 大体今のお話のあとの方のお考えになるのであろうと考えております。
○山口(喜)委員 これはあとのことでさしつかえないのですが、今回解除されぬ人に対する観察措置であるとか、あるいはまた解除された者に対する恩給の問題、そういうこともやはり政令に基ずく委員会によつていろいろ検討されるのですか。それはまた別に政府においで研究されるということに相なりますか。その政令委員会というものは追放解除のみに限つておやりになる、こういうお考えですか。
○岡崎説明員 ただいまのいろいろの恩給その他の措置については、ただいま政府において考究中であります。
○木村委員長 中川俊思君。
○中川委員 大体わかつて来たのですが、去る五月三日にリツジウエイの声明が発せられまして、日本の自立権限の拡大がおれたのでありますが、一体追放に関しまして、日本政府に対してどの程度の権限が付与されたか、具体的に御説明願いたいと思います。
○岡崎説明員 これは原則的に申しますと、追放に対して特別の権限というものはないのでありまして、一般のリツジウエイ声明に基く政令に関するレビユーの権限であります。あれにははつきりレビユーと書いてあります。検討する。そうしてその上でどうするかということは、スルー・エスタブリツシユド・プロシーヂユア、今までのきまつた方法によつて改廃するものは改廃する。そうして実際に検討するのは日本政府でやつて、その以上の、それを具体的に実現するかどうかということについては総司令部の方できめる、こういうことであろうと思います。
○中川委員 そういたしますと、これは先ほど来山口委員からしばしば御質問になつておることに関連することがありますが、一体政府が今その権限付与に基いて研究されておる、その研究の過程——むろん現在過程たと存じますが、A項からG項まで幾段階か階級がある。その階級のうちで、どの程度のものは政府としてすみやかに解除してもさしつかえない、それからこの程度のものはボーダーラインになるとか、あるいはこの程度のものはむずかしいとかいう、大体の基準が政府の方であるだろうと存じますが、それがもしはつきり言明ができますれば、お伺いをしておきたいと思います。
○岡崎説明員 これもむろん、政府でその点について検討をしました結果は、まず総司令部に持つて行きまして、総司令部の意向をただすわけであります。その前には申し上げる立場に政府としてはないと思いますが、ただいま実際のところはいまだに検討中でありますから、結論として出ているわけではないのであります。しかしいずれ早急にこれは結論を出したいと思つて、ただいま努力中であります。
○中川委員 了承いたしますが、岡崎さんの個人の御意見として、どの程度のものはさしつかえないというようなこともむずかしゆうございますか。
○岡崎説明員 こういう場合に個人の意見を述べることは差控えさしていただきたいと思います。
○中川委員 今度追放解除につきまして、政令検討諮問委員会という——先ほど来言つておられるアドヴアイザーの役目を果す委員会ができておるようでありますが、さらに新聞の伝えるところによりますと、追放解除審議会というものができるように伺つたのございますが、これは事実政府としてその議を進めておられるのでございますか、どうでございましようか。
○岡崎説明員 ただいまそのつもりで研究を進めております。
○中川委員 この追放解除審議会というものは、政令による審議会でございますか。それとも、やはり政令検討諮問委員会のようにアドヴアイザーの役目を勤めるのですか。
○岡崎説明員 政令に基くものをつくりたいと考えております。
○中川委員 新聞に、メンバーはすでにきまつておるがごとく発表されておりましたが、岡崎さんはあれをごらんになつたでしようか。もしごらんになつたとしますれば、大体ああいうメンバーでおやりになるのかどうか、お伺いいたします。
○岡崎説明員 あの新聞は拝見しました。但しわれわれの方ではただいま総理の手元に候補者を提出しつつある最中でありまして、まだ相手の人にだれにも話したいことも、下相談をいたしたいこともありません。総理の方で内定したということもありません。従いましてあの新聞記事は正確でないということになると思いますが、あの人たちがそれじやりつぱな人でないかといえば、むろんりつぱな人であります。しかし適任であるとか、ないとかいうことは別問題として、われわれの方はそこまで人選については進んでおらないのが実情であります。
○中川委員 御研究中だということを聞きまして私も安心いたしたのでありますが、先ほど来山口委員からも御質問になつておりますごとく、今回の追放解除につきましては、世間いろいろな疑惑を生んでいるようであります。これに政府におきまして慎重におやりになつておる。一人でも多くの解除者を出さなければならぬという、いわゆる親心からおやりになつていることが、一般にわかつていないように私どもも考えますので、幸いにこの追放解除審議会の委員を目下人選中ということでございますれば、この委員の選任にあたりましては——先般ちよつと新聞に掲載されておるのを見ますと、いかにも政府の一部の方に特殊の関係のあるような人が大勢まじつているというような、すでに一般に非難をされているところでございますので、この審議会の委員を御選定になります場合は、特にそういう点において、きわめて公平なる人を委員会のメンバーにしていたたくようにお考えを願いたいと思います。 さらにもう一点たけお伺いしたいのでありますが、聞くところによりますと、先般すでに廃止されたのでありますが、公職追放訴願審査委員会が再び設置されるということを聞くのでございますが、これは事実でございましようか。
○岡崎説明員 ただいまのところ、少くとも私はそういことは聞き及んでおりません。全然知らないことであります。
○中川委員 もし公職追放訴願審査委員会というものが復活されるとして、それから今お述べになりました追放解除審議会、こういうものを設置するというお考えのようでございますが、これと、いたずらにダブリはしないか、こういうような点が非常に心配でありましたので実はお聞きいたしたのでありますが、公職追放訴願審査委員会というものがもし決定するようなことがありとするならば、これがダブらないように、しかも先ほど来申し上げましたように公平なる人選をお願いしたいこ思うのであります。 さらに私はこの際に岡崎さんにお願いをしたいと思うのでありますが、先ほど来山口さんもおつしやるように、今回の追放解除につきましては、世間いろいろの疑惑を生んでおる。一部の人がことさらに追放解除を遅らしておる、こういうようなことをまことしやかに宣伝をしておるたぐいがおるのであります。これは私どもといたしましましてもまことに遺憾なことであつて、伝え聞くところによりますと、西ドイツにおきましては、すでに全面的な解除がとつくに行われた。しかるに終戦後六箇年も経過するのに、日本ではまだ二十万名に近い者が追放のうき目にあつておる。こういうようなことについて、国民はみなこの追放解除のすみやかならんことを念願しておるだろうと私は考えるのであります。そういう点におきまして、政府としては親心をもつて一人でも多くの解除者を出そう、こういう努力を続けられておるということが、一般国民に徹底していないように思うのであります。そこで岡崎さんの談として今朝の新聞にも出ておつたと存じますけれども、さらに全国民に徹底さすような何らかの方法で重ねてそういう声明としていただけば、非常にその間の誤解を解き得られるのではないかということを私ちよつと考えましたので、もしできますれば、その点をお願いいたしたい。
○岡崎説明員 いろいろ御意見を伺いまして、たとえば委員は公平は人を選ばなければならぬ、世間の誤解を解くべきだ、まことにけつこうな御意見でありまして、私どもまつたく同感でありますから、十分御意見は参考にいたしたいと考えます。
○木村委員長 この際委員長から、重要な問題でありますので、再確認をしておきたいと思います。先ほど来の岡崎官房長官の御答弁中、確められましたことのうち、二つを再確認いたしたいと思います。 一つは、追放解除の権限はいまなお総司令部にあつて、日本政府にないということ、第二の問題は、五月三日のリツジウエイ司令官の声明によりますれば、占領中の諾政令を検討する権限が日本政府に与えられたのであつて、解除権限はあくまでない。この二点については御答弁に明らかでありまするけれども、念のため再確認をいたしたいと思いますから、官房長官のお答えをもう一度お願いいたします。
○岡崎説明員 法律的に見れば、むろんその通りでありまして、最終的の権限は総司令部にあるのであります。しかしながら現状におきましは、日本政府が、たとえば法令の改正につきましても、この点を直したいという相当責任を持つた意見を出すべき立場にありまして、何と申しますか、何でも責任は司令部だ司令部だといつて責任のがれをすべきものでないと思います。ですからわれわれが意見を出しますれば、これは政府としては、十分なる責任を持つた意見を提出すべきで、最終的決定はむろん総司令部にあるのでありまするが、ただ責任を司令部に押しつけるような印象を世間に与えることは、政府としてはおもしろくないであろう、こう考えております。法律的に見れば、むろん委員長の言われる通りであります。
○木村委員長 青木正君。
○青木(正)委員 ただいま中川委員から質問したことに関連しまして、ただ一点ちよつと伺つておきたいと思います。それは政府が近く設けようとする審議会の制度でありますが、これは本来のあり方から見れば、総理府設置法に基く総理府の附属機関としての審議会、こうすべきが当然ではないかと思うのであります。そうでなくて、国会も閉会中でありますので、この機関を設けようとしますると、法律にかわるものとして、ポ政令に基く政令としてお設けになりますものですか、それともまたそうでなしに、単純な国内法の政令に基いて設けるものであるか、審議会の性格についてお伺いいたします。
○岡崎説明員 これは前者の方であろうと思います。
○木村委員長 山口武秀君
○山口(武)委員 この追放解除の問題について疑惑を招いておるということは、先ほどから言われておりましたが、私の考える疑惑というのは、先ほど来から他の委員が言われたような疑惑でなくて、日本がせつかくあの大戦争によつて大きな犠牲を払つて民主化の方向をたどつたのが、また逆転するのではないか、こういうような疑惑が起つておるのだろうと思う。この追放解除は当然日本の再軍備の問題と関連して参ります。それから外国に日本の国土を軍事基地として提供するというような問題とも関連して参りますので、それらの線に乗つて、日本が再び元の軍国主義的方向へ逆もどりをするのではないかという疑惑が起つて来ておる、こう考えておる。それでお尋ねいたしたいのは、五月三日にリツジウエイ声明が出たのでありますが、あのリツジウエイ声明が出るにつきまして、極東委員会の方との関係はどうなつておるのか、あるいはそれ以前に極東委員会におきまして何らかの決定があつたのかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○岡崎説明員 われわれは総司令部との関係はありますけれども、極東委員会との関係は全然ありません。極東委員会は総司部とは関係があるのでありましようが、われわれの方には直接関係がないのであります。従いましてそういうことはわれわれは存じておりません。
○山口(武)委員 そうしますと、日本の政府としては極東委員会でどのような決定があつたかということは、全然承知してない、このようにおつしやるのですね。
○岡崎説明員 もし必要があれば、総司令部から日本政府べそれは伝えらるべきものであります。
○山口(武)委員 この追放解除を行いますについて、当然諸外国からの反響というものが起るだろうと思うのです。これはこれまで新聞に散見するところによりましても、諸外国との関係を考慮するというようなことがいろいろ出ておりました。そういう点から考えてみましても、極東委員会の意向がどうなつておるかということは、当然これらを考慮する上においても、私は政府として知るべき必要があつたのではないだろうか、単に総司令部と極東委員会との関係、日本政府との関係というようなことでは、割切つてしまえる問題ではなかろうと思つて質問したのです。その点については答えがないからよろしいのですが、この追放解除の問題が出て参りましてから、外国の反響というものはどういうふうになつておるか。聞くところによりますと、外国の反響がまずくて、この追放解除を進めることについて、いろいろ蹉跌も起つたというような話も聞きますが、この外国の反響ということについてお聞きしたいと思います。
○岡崎説明員 われわれの承知しでおる限りでは、外国の反響というものは特に聞いておりません。なおリツジウエイ声明のあとで、政府がいろいろ政令等の検討を加えるというときに、私も政府としての談話を出しておりますが、これは民主主義の原則に逆行するようなことはいやしくもない。むしろ民主主義を推進するために、できるだけ現状に合うように、そして長くこれが続かれるようにというために検討を加えるのである。また総司令部が出されておりまするデイレクテイヴをかえるという意味でもないということは、しばしば声明しておる通りであります。
○山口(武)委員 ただいまのお言葉の中に、私には了解しがたいことがあつたのですが、民主主義のため、日本の民主化のために好ましくないというような理由で追放された人を解除することが、どうして日本の民主主義の推進になるのですか。 〔発言する者あり〕
○木村委員長 他に御質疑はありませんか。 〔山口(武)委員「委員長、委員長……。」と呼ぶ〕
○木村委員長 他に御質疑がなければ本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十八分散会