通商産業委員会 第5号
- 発言数
- 74 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1951/02/01
会議録
○小金委員長 これより通商産業委員会を開会いたします。 昨日に引続いて、重要物資の需給に関する件について調査を進めます。質問を許します。阿左美廣治君。
○阿左美委員 大体におきまして昨日同僚議員より質疑をかわされまして、私も了承することができたのでありますが、若干お伺いいたしたいことが残つておりますので、二、二質問もいたす次第であります。 第一に染料の輸入の関税についてお伺いをいたしたいのでありまするが、現行法によりますると、従量課税になつておりまして、百斤当り約二百円程度ではないかと思います。染料の価格に対しまして約一〇%くらいになつておるのでありまするが、ただいまの政府におきましては、これを従価税に改める、税率は二五%ないし三〇%の予定のように聞いておりますが、染料製造業者から言わせますと、これを三〇%ないし四〇%の課税を必要といたしておるようでありますが、消費者側から申しますと、無税を主張しております。一体輸入染料は国内で製造のでき得ないものを輸入しておるのでありまするから、従つて国内染料製造業者を保護する意味はないので、ございまして、輸入関税をつくるということは妥当ではないと思うのであります。優良な染料をたくさん輸入いたしまして、結局関税を無税にすることが織物の輸出を促進すると考えますが、この点につきまして、政府の所見をお伺いいたしたい次第であります。
○小峯政府委員 関税の問題は、御指摘のような方向で従来従量税でありましたものを従価税にかえたい。御承知のように非常に物価がかわつておりますから、戰前の従量税をそのまま踏襲いたしますと、ほとんど関税の意味もなさなくなるような傾向があるからでございます。そして一応の案を大蔵事務局でまとめましておそらく今国会に御審議を願うようになるのだと思いますが、私ども広い意味で経済政策を見ております角度から申しますと、今御指摘のような点につきましては、十二分に考慮をする必要があると思います。すなわち制度といたしましては、一応バランスのとれたものができましても、今日私どもが一番必要なのは、輸入物資を加工するという問題、あるいはまた輸出の上にどうしても必要なものだけは関税政策の面でも一応考慮するという点でなければなりませんのですから、もし国内で自給のできないような染料の輸入、特にそれが綿布の加工に使われまして、綿布の輸出が伸びることに役立つものに関しましては、これに税を高くかけるということは考慮すべきではないか。すなわち制度といたしましては、一応バランスのとれた関税というものは考えられますが、今日ただいまの日本の自立経済を促進する建前からいいまして臨時的に関税については再考すべきものが多多あるのじやないか、かように考えます。まだ正式な案になつておりませんが、私どもかような考え方で、制度としての関税税率と、それから今日の経済政策に応じて臨時的に手直しをして行くという二面の点から考慮をしたいと考えておるわけであります。
○阿左美委員 次にお伺いいたしたいことは、輸入パルプの見通しについてお伺いいたしたいのであります。御承知の通り各国とも戰時経済の態勢の強化に伴いまして今後輸入はきわめて困難になると予想せられるのでありますが、このパルプは人絹、スフ等の繊維関係の主要原料といたしまして、必要欠くべからざるものであることは、申し上げるまでもないのでございます。経済審議会の三箇年計画によりますと、人絹、スフの生産計画は三億五千万ポンドを聞いておりますが、これに必要なパルプは二十万五千トンを要すると思うのであります。このうち六万トンは輸入にまつべきものになつておると思いますが、これらの輸入の見通しについてお伺いいたしたいと思います。
○小峯政府委員 輸入資材の関係は、これは單にパルプだけではございませんで、世界のマーケツトがセーラーズ・マーケツトにかわつて来ましたことから、なかなか困難が予想されます。しかしやりようによつてはこの困難を克服する道はあると考えます。たとえばパルプの輸入に使う外貨の割当の問題なども、パルプが高くなつたのに応じて外貨のわくを廣げるような方法、あるいは輸送に困難な場合には、自国船をこれにまわすというような方法——値段は多少上りましても、先日来申上げるように、日本の経済が曲りなりにも国際経済に入つておりますので、その場合に、ドルの使いようでは確保できるのではないか。しかしそれだけでは、国内の人絹パルプの問題がまことに心細い問題でありますから、国内の自給の度の引上げ、すなわち増産の対策を立てておりまして森林資源の関係から、闊葉樹をパルプにすることなども、私どもとしましてはあわせて考慮を進めている次第であります。
○阿左美委員 次に工業塩の輸入に対してお伺いいたしたいのでありますが、これは昨日同僚議員よりお伺いいたしまして、その行き方につきましては、御説明によつて了承はいたしたのでございますが、重ねてお伺いいたします。この工業塩は苛性ソーダ、ソーダ灰、これの最も主要原料でありまして人絹、スフの製造及び綿製品の製造にも欠くべからざるものでございまして特に人絹、スフ製造には、パルプはかりに輸入に心配ないといたしましても、人絹、スフといたしましては、工業塩の百万トンぐらいの輸入確保は絶対に必要だと思うのであります。中共よりの輸入は現在は望みが絶対にないのでありまして、他からこれを輸入いたさなければならぬことになると思いますが、そういうような場合には、船舶の不足というようなことは重大な関係になると思うのでありますが、それらの関係に対して御計画をお伺いいたしたいと思います。
○小峯政府委員 塩の問題は、昨日も委員の皆さんからお尋ねがあり、風早委員からも御指摘になつたのでありますが、私はそのときも、もう少し時間をかしていただきたいと申したわけであります。その意味は、中共から予定しておりましたその分だけを他に振りかえる必要を生じまして、一半は非ドル地域、一半はドル地域からこれを確保するよう今交渉をいたしておるのであります。それに関しましては外貨の問題もありますし、船の問題もあります。その交渉を進めておる矢先でありますから、もうしばらく御猶予願いたいと申し上げたのであります。但し来年度の塩に関しましては、心配をかけるようなことは絶対にいたさぬつもりでありますが、将来の問題もありますので、せつかく努力いたしておる、かように申したわけであります。
○阿左美委員 次に合成繊維工業に対しての見通しについてお伺いいたしたいのでありますが、繊維原料の不足にかんがみまして、国内におきましても合成繊維工業の発達をはかる必要があると思うのであります。そこでこれに要する資材等の輸入計画、また同工業の今後の生産計画に対する見通しにつきまして、御見解をお伺いいたしたいと思います。
○小峯政府委員 私どもの国は、繊維に関しましてお家芸になつておりますので、ぜひ合成繊維の仕事もしつかりやつて、他の繊維と加えて、繊維国の名をますます高めたいと考えております。しかしこの合成繊維の問題は、電力の問題に非常に左右されることが大きい、かつまた多額の設備資金を必要とする次第でありますので、私どもは今後三箇年にわたる自立経済計画を作定いたす場合に、電力の問題、また資金の問題から、その伸ばしたいという意欲そこそこに押さえなければならないような状態であります。従つて電力の問題に目鼻のつく限り、あるいはまた資金に目鼻がつく限り、これもふやしたいと考えております。多分三箇年の計画で五千万ポンドくらいのものを一応読み込んでおるのではないかと記憶しております。
○阿左美委員 糸の問題についてお伺いをいたしたいと思います。これにつきましては、巷間伝うるところによりますると、勧告価格または基準価格を設定するといううわさがあるように聞きますが、これについてお伺いいたしたいと思います。
○熊田政府委員 物価庁の方からお答えを申し上げます。先般来海外の買付から相当騰貴いたしたのでありますが、それにつきまして、こちらとしては別段勧告価格あるいは基準価格等を設定するつもりはなかつたのであります。その後さらに一層騰貴をいたしましたので、いろいろ巷間説をなす者もありますが、すでにアメリカの方では最高価格を凍結したフリーズン価格を設定したという話であります。しかしその品種別の価格、あるいはまた詳細の点はまだはつきりいたしておりませんが、あれによつて一応安定しておる模様でありますので、統制価格的なものは設定するという必要はないと思います。
○阿左美委員 ただいまの御答弁によりまして、大体はつきりいたしましたが、なおこれに関連いたしまして、繊維製品に対して再統制の意思があるかないか。またあるとするならば、その範囲及びその方法についてひとつ御説明願いたいと思います。
○熊田政府委員 ただいまお話の繊維製品の価格の点について申し上げますと、人絹、スフは御承知の通り輸出相場の最高を基準といたしまして、基準価格を設定して、内需向けもそれに応じて価格を安定するような処置をとつております。幸いにしてその結果はいろいろな業者にいい影響を與えておるように考えております。羊毛につきましては、一時ダンピングの問題がありましたので、勧告価格を設定いたしましたが、その後いろいろな情勢を勘案いたしまして、やはり輸出を基準にして、しかも毛糸の輸出というものは多少特殊の事情から無理をしておるということを勘案いたしまして、国内の基準価格は、それより多少ゆとりがあるというようなところで設定をいたしておりまして、今日までそのままであります。綿糸並びに織物につきましては、マル公を設定しておりますが、これ以上マル公を設定する、あるいはそれらの基準価格をマル公にするかというようなお考えかとも思いますが、さようなことはないわけであります。従いまして生糸につきましても、先ほど申し上げました通り、統制を強化するようなことはない、こう申し上げておきます。
○阿左美委員 生糸、絹織物に対しまして、アメリカにおきましては凍結の範囲に含まれておるともいつておりますし、おらぬともいつております。これにつきまして詳細に御説明願いたいと思います。
○熊田政府委員 先般、去年の十二月三十六日から一月二十五日の線をもつてアメリカは統制をするという情報が伝わつておりますので、その範囲についていろいろ情報を集めておる。特に生糸の問題、その製品の問題につきましては重大なる関係があるので、その方面に対しても情報を提供してほしいという申入れをしておるわけでありますが、まだはつきりした情報を入手しておりません。しかし向うの解釈などによりますれば、一般的な凍結令であるから、あるいは一つの全般的な最高価格がきめられておるであろうという解釈であります。今のところさような次第であります。
○阿左美委員 なおお伺いしますが、優秀なる繊維機械設備の輸入についてお伺いいたしたいのであります。繊維工業の合理化対策の一環といたしまして、海外から優秀なる能率の機械設備を輸入する必要があると思いますが、これに対して政府の御方針を承りたい。なお設備近代化法案を今議会に提出するような予定の由を聞きますが、あわせてお伺いいたしたい。
○小峯政府委員 詳細は通産省の繊維局長に尋ねていただいたらいいと思いますが、染色その他の優秀な機械が海外にあるというように聞いておりますので、それを入れて役に立つものでありますれば、一部は見返り資金、あるいは今度長期金融機関のことも考えておりますので、近代化という線に沿つて十分考慮したいと思つております。
○阿左美委員 これも一応お伺いをいたしておきたいと思うのでありますが、絹織物とのバーターによる輸入についてであります。昨年カナダから小麦の輸入をいたしましたが、これにバーターしたことがあるのであります。その際先方の絹織物業者から非常な苦情が出た。それはやはり通過貿易である関係上絹織物の業者以外のしろうとの手によつてこれを販売いたしたために、アメリカの国内の業者を困難ならしめたという苦情があつたというように聞いておるのであります。今後バーター制による輸入、輸出に対しましては、相当考慮する必要があると思うのですが、政府の御見解をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○小峯政府委員 御指摘のようなことを実はただいま伺つておらぬのでありますが、その問題と離れましても、バーター制は最小限度にとどめる方針でありますので、そういうことは今後ないと思います。また取調べまして、ありましたら気をつけるようにいたしたいと思います。
○阿左美政府委員 輸入に関連した問題として、輸入の関税について質問をいたします。 原材料の輸入には関税を免除すべしとの論もありますが、国内産業の育成のためには関税を課する必要がある場合もあります。要は適正なる税率いかんが問題であろうと思います。輸入原油に対する課税は、国産原油採掘に対する保護助成、国内製油業の育成のために従来課せられて来たものであります。わが国原油生産量は一九四六年には十九万五千リットルでありましたが、本年は三十二万五千リツトルを越えると思われます。かくて埋蔵量は一九四六年百五十リツトルのものが、現在では五百八十五万リツトルを越えておるのでございます。二次回収法の実施による生産力の増加は五百万ないし一千万リツトルとみなされております。従つてわが国の原油消費量に対する国産原油の比率に著しく加重せられつつありますが、かかる躍進的発展は、要するに従来の原油資源開発に対する保護政策に負うところすこぶる大なるものがあります。しかるに今般石油鉱業に対する政府の財政援助が打切られまして、自立を余儀なくせらるるに至つた折から、たまたま時を同じうして外油輸入の再開を見るに至つたのであります。関税措置いかんによつては、積極的躍進途上にある国内石油企業にとつて致命的打撃を與えるに至ることも憂慮される次第であります。特に原油鉱業の特質からいつて、一度休止崩壊すると、原状回復は不可能に近いこと、又海上有事の場合、すなわち輸入杜絶の場合も考えなくてはありません。 次に比率の問題でありますが、従来の率との関係、他の関税物資との権衡、基礎物資であること、さらに従来の石油企業は採掘から精製販売まで一貫経営しておつたために、今日においてはこれが許されないこと、また消費者の負担について考えた場合、原油は石油製品に比して価格は低いこと、さらに原油は輸入、製糖、販売等の段階を経て消費者に渡る関係上中途における吸収者の多いことなど、あらゆる角度から愼重に検討を加えなければならないことはもちろんであります。原油の輸入に対する関税についてその必要性並びに適正なる税率について述べたが、これに対する政府の御所見をお伺いいたします。
○小峯政府委員 ただいまの御質問は、一般問題といたしましては保護貿易と自由麦易の調整の問題になるだろうと思います。私どもは平和経済の建前は、昨日も国際分業にのつとり、国際自由貿易を原則といたしたいということを申し上げましたが、それだけに依存いたしますと、経済の安定との問題がありますので、その方針をとりながらも、国内産業の育成も、これが不合理にわたりません限り考えたいと思うのであります。先ほどの原油の問題は、おそらくそういう調整の問題でのお尋ねと思いますが、日本の石油産業を保護する見地ももちろん必要でありましよう。またそれだけの国内産の原油ではとうていまかない得ないほどたくさんの石油も使うのでありまして、そのお考えは愼重に考慮いたしまして、御趣旨に沿うよう検討を進めたいと考えております。
○阿左美委員 これにて私の質問は終ります。
○小金委員長 次は風早八十二君。
○風早委員 質問の前にちよつとお願いがあります。 自立経済審議会から出た経済自立計画案、それと今度ダレスさんの来日に際して提出した日本経済の実態というのをこの委員会の参考資料として配付をお願いしたいのであります。これについてどなたか政府の方で御答弁願います。
○小峯政府委員 自立経済の書類はありますので差上げますが、日本経済の実態というのはドツジさんに出した書類ではないでしようか。
○風早委員 日経にはダレス氏に対してあなたの方から日本経済の実態というのを出しておられるように出ておるのですが……。
○小峯政府委員 多分前のドツジさんに出した書類だと思います。ダレス氏には私の方からは出していないと承知しておりますが、調べまして、なるべく広く資料を整えまして差上げます。
○風早委員 それではまず安本次官にお尋ねしたい。自立経済ということが今日政府当局並びに自由党側から言われておりますが、その前提條件が一つ問題になるように思うのです。こういう点で、今日日本がほんとうの自立経済になるということが根本問題でありますが、もしもこの前提條件が欠けておるということになりますと、せつかくの自立経済が実は地立経済ということにならざるを得ないと思うのであります。そういう点で、講和後の貿易の自立権が一体どういう見通しになるものであるか、ひとつ率直に次官の御見解を伺いたいと思います。
○小峯政府委員 自主権の言葉がどういう内容を意味するか存じませんが、独立国となります以上、貿易に関しましては自主的にできると考えますし、あるいは一般の最惠国の取扱いなども当然受けられるものと考えております。
○風早委員 具体的に申しますと、貿易の自主権といえば、つまり日本の立場から、日本の国民のあるいは、業界の利益になる見地から、自由に日本がやりたいところと貿易をやる、こういうことにほかならないと思うのであります。簡單に言えば、その間にいろいろな外部的な制約がないということだと思うのであります。ところで、たとえば中共との貿易、中日貿易というようなものは、現在はパーセンテージからいえば、わずかなものかもしれません。しかしその品目からいえば、決定的な重要性があるし、また将来のマーケツトとして見れば、これは決定的に大事なものだ。この中日貿易というものがその際どういうことになつて行くか、この実際問題について、それができると考えられるかどうか、これはできなければならないと思いますが、そういうことについて、ひとつ見通しをざつくばらんにお願いしたいと思います。
○小峯政府委員 私は講和條約の精神からいつて、当然御指摘のようになれるものだと考えております。
○風早委員 そう簡單に言つてしまわれればそれまででありますが、それはあまりに甘い考えじやないでしようか。あの十二月六日に突如として中日貿易の禁止があつたということは、これは決して簡単な場当りのことではなかろうと思うのです。まず最初にお尋ねしておきたいのは、私がそう考えておるのはあるいは思い誤りかもしれませんから、あの十二月六日に突然中日貿易の大幅の、ほとんど全面的といつてよろしい禁止的な命令が出たということは、これは一体だれがやつたのかという問題であります。その点につてひとつ教えていただきたいと思うのです。
○小峯政府委員 大分むずかしく御質問のようですが、それは所管の大臣からお答え願う方がよろうかと思います。保留いたしまして、通産大臣にお答え願つたらどうでございましようか。
○風早委員 通産次官でもよいのですが、大体事実をそのままお伝え願ればいいわけです。別に責任がどうこうという問題ではないのです。ただそれだけでいいのですから、ひとつあからさまにお答えいただきたい。というのは、私どもは、安本が考えられたのでもなければ、通産当局が考えられたのでもなかろうというふうに了解しているわけなんですが、そういう点についてはひとつはつきりした政府からの御報告を願いたいというわけです。
○小峯政府委員 先ほど申し上げましたように、通産政務次官あるいは通産大臣からお答え願つた方が、あやまちが少いと思います。
○風早委員 それでは、中日貿易の禁止で日本が得るところのあつたもの、つまりどういう利益が日本にあつたか、その点についてひとつお尋ねしたいと思います。
○小峯政府委員 どういう利益というよりも、実は私も物資の需給の面で困つております点がありまして、その点で、先ほど申し上げましたように、輸入の振替などの問題でも努力しておるわけであります。
○風早委員 これはあとで鉄鉱石その他の具体的な日本の必要輸入原材料についてお尋ねしたいと思いますから、一応次に移りますけれども、結論を言えば、大体日本は非常な打撃を受けているということは、これはおそらく議論の余地がなかろうと思うのです。こういうふうなことが、ただ昨年の十二月六日から一箇月というのでなくて、今度は次々に更新されて、ずつとこれから永続的に将来にわたつてこういう状態が続くというのが、今の見通しではないかと思うのです。そういう際に、かりに半年以内に結ばれようとする講和におきまして、その問題が突如として解消するというだけの根拠が、どうも私どもには薄弱に考えられるのであつて、そういう点で、それは講和だから当然すべてそういうものは解消するだろうと言われる、その根拠をひとつ聞かしていただきたいと思います。
○小峯政府委員 私は講和の建前から、そうあるべきだと思いますが、もし講和條約のほかに別の條約でもできれば、おのずから別だと思います。
○風早委員 講和條約のほかに別のものができるというのは、これはどういう意味だかよくわかりませんが、一旦講和を結んでおいて、そうして今度は日本の発意で中日貿易の禁止をやるという場合を予想されるわけでありますか。
○小峯政府委員 私は講和條約の建前は、自由に自主的にやれるものだと考えておりますが、あなたがそれ以外のことをいろいろ御心配になるなら、あるいはそういうものを規定するだけのものがなければ、根拠なしに私どもが独立してからでもなおいろいろの牽制があるなどとは考えられないと申し上げたのであります。
○風早委員 私はやはり前提として、この中日貿易というものは、日本の生命線だという建前をとつておるわけでありまして、その立場から、日本として自主的に、日本の自由意思が許される場合において、そういうふうなことはあり得ない、これはおそらく政府当局も御同感であろうと思いますが、そういう建前から質問しておるのでありまして、その際に講和條約は講和條約で、一応形だけは日本の独立性を認めるということになつておつて、しかも同時に、まつたくそれと矛盾するような、たとえば中日貿易を制限あるいは禁止するというような、そういう協定が結ばれるということを予想することは、それ自身が不可能であるように思われるのです。ですからそういうことができるという根拠をお尋ねしておるわけです。
○小峯政府委員 もし想像をもつて申し上げるとすれば、私は当然講和條約が結ばれた後は国際連合に加盟するものだと思います。国際連合が世界の平和保障機関である以上、その目的に沿わないような輸出入に関しては、国際連合に加盟する建前上、あるいは制限があるようなことがあるのではないかと考えるだけでありまして、首相の言葉ではありませんが、まだ仮定の問題でありますから、仮定のことについては、今お答えしない方がよいと考えます。
○風早委員 小峯さんは同僚議員でもありますから、そうやかましいことを言いませんで……。こういう点は自由党も含めて重大な問題だと思います。何も私どもだけが一手販売をしたいと考えているものでもないし、すべき問題でなかろうと思います。しかし抽象的に論議しておつてもしようがありませんから、私はまず鉄鉱石なら鉄鉱石について、どうしてもこれは日本の自立経済、日本のこれからの再建ということの基礎的な原料でありまして、しかも日本では絶対的に足りない。昨日通産政務次官がおつしやつたところによつても、四百五十万トンの輸入計画を立てておられるというお話ですが、そういうことがはたしてできるのかどうか、この四百五十万トンをどこからどれだけずつどういう形で輸入されるのか、その点について、一応計画でしようが、これをまず聞かせてもらいたい。
○小峯政府委員 その通産政務次官のお答えになつた数量の内訳だろうと思いますが、あるいは数字が安本と違うかもしれませんが、これは事務当局からお答えしていただきましよう。 なおそのほかにさつきあなたから御発言ですが、私も同僚議員でありますから、ぜひそういう問題は風早君とフランクに話したいと思いますが、政府の役人の一人になつておりますから、どうかプライヴエートに大いに議論して、国家のためにあやまちなきようにしたいと思います。これだけ申し上げておきます。——鉄鉱の問題は実はきのう通産政務次官と同席しておつたのでありますが、通産省のねらつておる量の方が多いので、私の方の自立経済で押えた数字の方が少し低いように思つております。通産政務次官の答弁の資料もなお検討しまして、ちよつと時間を置いていただく、あるいはあすにでもお答えするようにいたしたいと思います。
○小金委員長 風早君にちよつと申し上げますが、今の問題重要でありまして、どこからどういう原料を入れて鉄をつくるかということは、まだはつきりしてない点があるようですから、至急その点を調製させましてお答えさせることにいたしたいが、どうでしようか。
○風早委員 そうしますと、これは私どもはいろいろ新聞その他で見ているところで、たとえばアラスカであるとか、カナダとかいろいろ出ているわけです。これはいわゆる新鉱といいますか、これから初めて掘るというような鉄鉱山だそうですが、そういつたようなものがいろいろ出ておりますけれども、そういう点がはつきりしておらない。どこからどれだけ入るかということがはつきりしておらないままで、しかも中国と禁止してしまうというふうなことは、もう実にべらぼうな話だと思うのです。そういう点ではこれは通産はおられませんが、安本当局としてもどういう感想を持つておられるのか。
○小峯政府委員 実は私ども案を立てましたものに関しましては、どこからとるという見当はつけております。ただ先ほども塩の問題で申し上げましたように、これは外貨の問題もありまして、折衝中でありますから、それが固まるまでというだけで、塩のときも答弁を延ばしております。同じような意味で無根拠に空のような話で自立経済を立てるわけでもありませんし、それから御指摘のようにこれから掘る石を当てにしてやるというようなこともありません。調製いたしまして、委員長からのお話のようにおつかけて御答弁するようにいたします。
○風早委員 もう一点その点に関してお聞きしておきますが、そういう問題について今後の見通しを一体だれにたよつて、だれを相手にしてそういうふうな計画を立てられるのか。そのよりどころは一体何ですか。これは今までの全政策から見ますと、大体これはアメリカ当局が、一応突如としてまつたく寝耳に水の中目貿易禁止の原動力である関係から、これは当然そのときにそれによつてただちに具体的に生れた損害、これはその当時は通産当局としても約百億円だろうというようなお話もありましたが、そういうふうな莫大な損害、これに対する賠償の責任とか、あるいは今後の輸入原料手当の保障であるとか、こういうことは当然その原動力になつているアメリカ当局が心配してくれるだろう。こういうようなことが一般に言われておるのでありますが、やはり政府も大体そのお考えなのですか。
○小峯政府委員 御指摘のような点ももちろん考えております。しかし今まだ地域別の割当の数字はきまつておりません。きまつておりませんというより折衝中でありますが、一応私どもで考えている振替の地域だけお答え申し上げます。鉄鉱石につきまして、ドル地域としては米国、カナダ、メキシコであります。スターリング地域につきましてはマレー、インド、南阿、オープン・アカウントの地域はフイリピン、香港、フランス連合、その間の数字の点は外貨の点、その他の点がありますので、なお調整を要する面がありましようが、こういう地域から分散して集め得られると考えているわけであります。
○風早委員 そこで私はこれが甘いというのです。今のカナダとかアラスカだとかいうものについては、これからという問題であつて、実際その値段の問題であるとか、つまりコストの問題、運賃の問題、そういう点についてもこれはまだわからないわけでありますから、それからその他の地域につきましても、これはアメリカの実に厖大な大軍拡というふうなものによつて、そうして鉄鋼も御承知のように一億二千万トンというような厖大な生産計画を立てており、どんどん買いつけているというような際、これは西欧も同様だと思いますが、そういう際に一体どういう根拠でそれらができ得るのだということをお聞きしたいのでありますが、その点を次の委員会に保留されるというのであればいたし方がありませんのですが、そういうような点が、ほとんどどんな専門家にただしてみても非常にお先まつ暗、何よりもかによりも通産当局自身が輸入については見通しは立たないというような感想はしばしば漏らされておるのでありますが、にもかかわらずこれをやつて行くというような状況になつている。これは私どもとしても何とかして打開しなければならない。要するに向米一辺倒といいますか、アメリカさんにたよつていさえすれば、それでものが解決するというような考え方がもうだんだん破綻して来て、遂に今日ここに至つておるという問題の一つの証明であろうと実は考えられるのでありまして、この際文句を言つておつてもしようがないので、やはりどこからかわれわれは少しでも新しい進路を切り開いて行くか、もちろん中共とすぐ貿易ができる、そこまでふんばれば問題はありません。一番簡單だろうと思いますが、またそのことができないわけでもなかろうとも思います。これはあとまわしにして、たとえばイギリスというような国とどういうような関係に立とうとされておるか、私は特に鉄鉱石についてイギリスとの関係をどういうふうな態度でもつて臨もうとしておるか、政府の所信をお尋ねしてみたい。
○小峯政府委員 ただいま專門家の御意見だとして御指摘がありましたが、私は実は御指摘のアメリカやカナダに限りましても、必ずしも御説のようにも考えておりません。多少私は鉄鋼のことは知つているつもりであります。たとえば現在のアメリカの製鋼設備はもう百パーセント以上の操業をいたしておりますことは、私ども大体見当がつくのであります。そこで新しく設備を設けますのにも、そう簡單にできるはずはない。石をふやすことの方が私は楽だと思います。そういつた意味からいつて今專門家だといつて御指摘になつた面だけを取上げましても、新しく設備を必要とする方が石を掘るより時間がかかると思いますし、石の振替くらいは相当つくのではないかと思います。またフィリピンあたりでもすでに掘つたが、その搬出のために多少問題になつておる山もあると承知しております。そういう問題に対する援助、あるいは投資をすることによつて、これを使うこともできましよう。またさつきイギリスの問題も出ましたが、私はイギリスとは限らず、あらゆる国と、もう私どもは封鎖的な経済をとらないことを建前にしておりますから、お金と船さえあれば広くこれを集めることができましよう。中共に対する問題、香港に対する問題も、私どもとしてはできるだけ打開するように考えて参りたいと思つております。
○風早委員 お答えの中にもいろいろな問題が入つておりますが、まず最初のアメリカからでも入るというような点ですが、それはどうせ新鉱で掘らなければならないものは採算さえとれれば掘ることになるわけですが、そういう場合のコストですね、これは物価庁の責任者も来ておられますから参考のためにそれをひとつお尋ねしておきたい。 それからたとえば海南島から入り得るということになつたと仮定して、その場合の値段の相違を物価庁の方の計算でもけつこうですから、お尋ねしておきたいと思います。それからもう一つは、つまりそれは金さえ出せばどこからでも何とかして入るだろうということになる、ただそういう話ならば、やはり相当の経済的なコストの面からもこれでやつて行かれる、あと日本で鋼材がそれでちやんとつくつて行かれるという程度のものであるか。まあそういう点について、これは單なる軍事的な、軍人がやる物動計画とは違うと思いますから、そういう点についてちよつとお尋ねしたいと思います。それから同様にフイリピンにつきましては、これはフイリピンはやはりフク団の動向に非常に問題がかかつております。やはり今の情勢ではフイリピンの本島関係ではなかなかそんなにたやすくこちらに送つて来る情勢ではないとわれわれは考えおるわけであります。そういう点でもう少し核心的な論拠をこの次でいいからひとつ出していただきたい。 それからイギリスとの関係ですが、イギリスとももちろん門戸を開いてやりたいと言われるのですが、その際いろいろ故障が起つております。第一問題になるのはポンドの不足というような問題もあると思う。そういう点でこれを獲得する具体的な方法というようなものについては考えておられますか。その点についてはどういう見通しを持つておられるか。
○小峯政府委員 私はポンドの資金の問題につきましては、たとえば外銀のフアシリテイーを使うとか、あるいはポンドとドルとのスワツプ、そういうような便宜をはかつていただくというような方法もあろうと思います。 それから先ほど申し落しましたが、鉱石だけに限らず、あるいは銑を考えていい段階もありましようし、あるいはまた二次製品ピレツトなんかも考えていいと思います。戰争をする経済ではありませんから、ことに国際的に鉄鍋の値段が上昇傾向にありますし、今日日本の物価は国際物価の一環として取上げなくちやならぬようなことになつておりますから、その採算の問題でも御指摘のようにあまり神経質には考えておりません。 〔委員長退席、阿左美委員長代理着席〕
○風早委員 この際、リンク制というようなやり方、そういうことについて政府は何か考えられているか、あるいはそれを考えられる気があるか。たとえば、鉄鉱石をもらいましてこつちから鋼材を出す。これは特にスターリング地域で問題になると思いますが、もう中共との関係にしましても、これは向うからは決して門戸を閉鎖しているわけじやないのであつて、開れき炭でも塩でも粘結炭でも鉄鉱石でも、それはやつてもよろしいというような気もあるわけです。しかしこれは何もただやろうという、くれようというわけじやない。この際に少し考えたらどうだというような、大きな政治的な意味もあろうと思う。そういうような点で、いろいろな具体的な方法も考えられる。われわれも政府に対していろいろな、われわれの持つている資料を出してもいいと思つているわけです。中共の人民元とそれから香港ドルと今までいろいろはげしい競争がありましたが、まだ今でも香港ドルは約一億ドルは中国に残つているわけです。そういうものをもらつて、そうしてまたイギリスとやるという方法もあると思います。それには今ただちに、いわゆる戰略物資といわれている禁制品を出せということをやらなくても、いろいろ出せるものがあると思う。そういうような点についてもう少し、この非常に複雑な国際情勢の中に、政治らしい政治をやるというようなところが見えないので、そういうような気がおありになるかどうか。そういう際にリンク制というようなことはちよつと考えられるのですが、そうすれば喜んで向うからも送つて来るということも出て来るわけです。そういう点について安本としてどう考えておられるか。
○小峯政府委員 私もあの手この手でむずかしい段階でありますから知惠をしぼりたいと思つております。御指摘のようなことも当然考えていいと思う。但しこれはコンマーシヤルベースで、材料を支給するから出せというようなよくある手でありますから、こういうことは当然考えていいと考えております。
○風早委員 そういう点について考えていいと今言われますが、実際の施策は非常にかたいものである。そういうふうになつておらないわけです。イギリスなんか特に、香港を中心にしても英国系の資本というものが東洋市場で非常に動こうとしているわけです。それともう少しやはり緊密に結びつくということについて、もう少し具体的な手がありそうに思うのですが、何も打たれておらないように私どもには見える。ただもう向米一辺倒ということではこれはもう日本の経済の破滅あるいはもうしやにむにアメリカの大軍拡の一環になつてしまつてそのおこぼれをもらえばよろしいというような、非常に悲惨な状況に日本を追い込んで行くものだし、また現にどうもそういうところに足が入りつつあるのじやないかと考えるわけなんです。そういう点で、世界は広いのですから、イギリスなんかにももつと深く足場をつくるというようなことをぜひ考えてもらいたい。そういう点で西ドイツあたりは、昨日もちよつと申しましたけれども、まるつきり日本と行き方が違つているように思います。昨年なんかもわれわれの方では盛んに売ることばかりやつておつた。向うは実に猛烈に最大限の借金をして、その輸入に、つまり買い進んでおつたわけです。ですから、工業原料は現在ではびくともしない。そのために、あれは欧洲経済同盟ですか、あそこの借入れ限度三億何千万ドルというふうなものまで全部借りてしまつた。輸出と精算しても、なお国際貸借上、もう一億数千万の赤字になつておる。それくらいにどんどんと輸入を大胆にやつたわけです。しかしこれに対して政府はちつとも押えておらない。そういうことをかつてにやつておる。輸出の場合でも、レールなんか日本から中共へ出し澁る、出すことを禁ぜられるという場合に、西独から向うへどんどん売りつけていたわけです。そういうふうなことの相違は一体どこにあると考えられるか。これは今後日本としてやつて行かなければならない上に、非常に大きな根本問題だと思うのです。一体どこに西独と日本との違いがあるか、この点について政府は考えられたことがあるか、ひとつ御見解を聞きたい。
○小峯政府委員 政府といいますか、私個人としましては、それは経済の力の違いだつたのじやないかと考えております。たとえば、その日暮しで毎日毎日かせいで食わなければなりません、しかもよそからの援助で食わなければなりません家におきましては、物を蓄積するということは、信用の上から行き」ましても、また頭の考慮の上から行つても、できないことじやないかと思います。とにかく働く以外に方法がなかつたのでありまして、そのためには売ることをまず考えて、買う資金を獲得しなければならなかつたということになるのだと思います。私は根本的にそういう経済の違いが、少くとも——今よそから借りたというお話でありましたが、こちらは食うだけで一ぱいだつた日本の経済というものの力が、根本的に作用しておつたのではないかと、私自身としては考えております。
○風早委員 私はそうは思わないのです。これはやはり政府のやり方というものが非常にまずい。ローガン方式になつたということで、これにしがみついておる間に、まつたく情勢はかわつておる。日本よりも少し先にローガン方式に西独は入つたのだけれども、そんなものはかなぐり捨てて、全然その逆を西独は実際にやつておるわけです。日本などでも、それをやろうといえばやれないことはない。問題はつまり政府がやろうとしないということ、向うは借金をして輸入をやつておるわけです。金がなくて非常に困つておるから、その場限りでまず売つて金をもうけるのだと言いますけれども、借金をしてもやる、だから援助資金があつても、その援助資金を輸入の方へどんどん注ぎ込んで行く、こういうようなことをやつておる。これが政府並びに業界にも関係しますけれども、そういうふうな積極的な政策がまつたくとられないで、あまりに遅くその点について気がついた。また前から気がつき始めておつても、それをあえてやろうとしなかつた。こういう非常な失敗がここに出て来ておるんだとわれわれは考えざるを得ない。それというのは、西独では貿易というもものの自主性が與えられておる。同じ占領下にあつても、向うではいわゆる認可の制度がないわけです。しかも西独の政府ができたのは、やつと昨年の秋でありまして、もうそういうことをやつておるわけです。日本は最初から政府があるわけです。政府はあるにかかわらず、そういうことをやろうとしない。そういうところに私は政府の日本の国民並びに日本の経済に対する根本的な責任があると思う。その点についてどうですか。
○小峯政府委員 先ほどお答えしました理由のほかに、先ほどローガン構想のお話がありましたが、あちらさんは少し早くローガン構想を始めています。私は封鎖された敗戰後の経済というものは、だんだん段階を経て発展するものだと考えますが、あちらさんがローガン構想を実施するのが早かつた、そのずれくらいのものでありまして、その以外に日本の輸入に対する目のさめ方というものは、むしろ私はほめていただいてもいいんじやないかと思つております。
○風早委員 それはあまりに少し自己弁護に過ぎると思うのです。今になつて気がついて輸入しようといつたつて、これから一番輸入の困難なときになつて気がついたというのでは、これは遅いのです。向うはどんどん輸出よりも倍以上に輸入をやつておいて、これから物は高くなる、みな買いたがるというときに、どんどん製品を高く売りつけようというのですから、まるきり腕が違うのです。そういうことを考えますと、今までの施策はまつたく誤りであつたということを率直に認められた方がむしろ私は男らしいと思う。それならば、それではどうしたら打開できるかということで、新しい方策をみな一致して生み出すことができると思うのです。これではほめられたくてもほめられない。そういう貿易の自主性というものについては、今後とも講和に関連して問題になるわけでありまして、私どもは今小峯次官が、そういう貿易の自主性のないような講和というものは考えられないと言われましたが、確かにその通りで、講和というものはそういうものなんです。従つてそういう自主性のない講和というものは講和じやないということが同時に言えると思うのでありまして、そういうような意味合いから、ほんとうの講和というものをお互いに考えたいと思うのですが、これは現政府に望んでもだめかもしれません。しかし念のために、ひとつ小峯安本次官個人の考えでもいいですから、聞ておきまして私の質問を終ります。
○小峯政府委員長 だんだんのお話で、私はあなたと非常に考えが似ておるのをむしろ欣快と思うわけでありますが、御指摘のような線で、私も少くとも日本の代議士であり、あるいは日本の政務次官をしておるものでありますから、大いにがんばるつもりでありますから、今後とも御鞭撻を願いたいと思うのであります。
○阿左美委員長代理 河口陽一君。
○河口委員 それぞれ御質問になりましたので、私は国内問題について、肥料の問題を若干お尋ねをしておきたい。肥料は昨年の八月から公団方式が廃止になりました。自由になつたわけですが、当初価格問題で非常に検討されまして、燐酸肥料が、どうしても補給金を出さなければ、いわゆるメモの七割アツプの線にとどまらないというので、燐鉱石に対しては補給金が付されたわけであります。その当時、七割アツプを超過する場合は、政府としては適当の措置をとるということが明示されておるわけでありますが、昨今の肥料の価格を見ますと、すでに七割アツプを突破する情勢にある。昨日の公団の肥料の放出にあたつては、すでに最高価格をもつてほとんど奪い合いの形で落札をしておるという現況でありまして、古い品いたみのしたものがすでに最高価格で処理される段階においては、新しいいいものは当然それを上まわるということが予想されるのですが、これが七割アツプを突破した場合、適当の処置をとるといわれておりますが、いかなる方法によつてこの七割アツプの価格を維持されるお考えか、この際お知らせ願いたいと思います。
○小峯政府委員 自由経済方式を肥料に導入したのでありますから、根本的にはそのことが生産を刺激するであろう、生産がふえるだろうということが実は根本の考え方になるわけであります。しかしその実際の生産がふえるまでの間における施策は、手持のものを放出するなり何なりしまして、その線に沿うように持つて参りたい。もつとも今度の肥料の相場が割合に強いのは、私どもから見ておりますと、新しい事情が生まれるにつきまして、それぞれ中間業者における手持の肥料などもありますし、加えて海外から、もし日本で肥料が相当できるようになれば、売つてもらいたいというふうな希望なども伝えられたことが、相当の原因ではないかと思います。そういうことで、御指摘のようなことはまことに残念でありますが、生産は漸次ふえておりますし、私はよい線をたどつておると思いますから、間もなく肥料の値段もおちつくというふうに見ております。
○河口委員 傾向としては政務次官のおつしやられる通りでありますが、すでに七割の線を突破しておるのに、これに対しては何らかの方法を講じなければ、現段階では価格の維持は不可能なのですが、生産によつて価格低下をはかるということは一応考えられるのですが、もう需要期もさしせまつておるので、すでに肥料が不足をしておる、あるいは高くなるというので、これは具体的な問題になるのでありますが、工場のある府県では、農家がリヤカーを持つて買いに行くというような逼迫した情勢にある。こういう必要以上の混乱を起さすということも、これは政府として相当手を打つていただかなければならぬ。しかしまた七割アツプ以上になつた場合に、これこれの方法をとるのだという安本の御見解がありましたら、これをすみやかに一般に知らしていただいて、必要以上の価格騰貴を避けてもらいたい、こういう考え方なのですが、この点いかがです。
○小峯政府委員 保有になつておりますものを思い切つて放出する計画を立てておりまして、今来月にわたつて相当の量を放出いたしますと同時に、価格などにつきましても、行政上の指導もいたして参りたいと思います。
○河口委員 これはこの場で具体的な御返答はなかなかできまいと思いますから、御研究を願つて適切な処置をくれぐれもお願いをいたしておきます。 次に塩の問題ですが、昨日もそれぞれ質疑がありましたが、私は主として国内の塩の価格を検討いたしますに、ソーダ工業などに、拂い下げると申しますか、売り渡す価格は非常に安くて一般食用に使う塩の価格は非常に高い。具体的な数字を持つておりませんが、一般食用塩はトン当り一万五千円程度、輸入の塩の価格は大体五千円程度、ソーダ工業などの拂下げ価格は三千円程度、結局工業の負担を食用塩の価格にしわ寄せした価格がとられておる。これは私は非常に遺憾であると考え、前々から機会あるごとにそれぞれ質問を申し上げておるのですが、政府の方でも相当考慮してこれを是正するという話を聞いておりましたが、これをいつの時期に行われるか、お知りであつたらこの際お知らせ願いたいと思います。
○阿左美委員長代理 お諮りいたします。この点につきましては、物価庁総務課長高橋時雄君より説明いたしますが、高橋課長を説明員として発言を許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○阿左美委員長代理 それではさようとりはからいます。高橋物価庁総務課長。
○高橋説明員 お答えいたします。ソーダ工業用塩を専売公社から割安にソーダ工業に拂い下げておりますために、それによる損失を一般の食料塩にかぶせておるのは、非常に不当であるというような御質疑であると存じます。この点につきましては、従来ソーダ工業に対しましては価格差補給金を出しておりまして、そのほかに安い塩を供給する、この二つのルートからソーダ工業に補給金が実質上出ておつた、こういう形でございましたが、去年の上半期で価格差補給金の方はやめになりまして現在としてはソーダ用塩が割安に供給されておる、この一つのルートだけ残つておるわけであります。その点につきましても最近におけるソーダ工業の情勢及びソーダ製品を使用する人絹、ガラス等の需要の状態等を見まして、ソーダ製品が若干値上りしても、十分日本の経済としては耐え得るのだ、それによる物価体系の混乱はきわめて少いだろうということも見通せるようになつて参りましたので、近い将来、おそらくは三月末くらいにソーダ工業用塩を相当値上げするということを考えております。 〔阿左美委員長代理退席、委員長借席〕 それから食料塩につきましては、先般一月一日付で内地でとれましたいわゆる白塩と申しますが、トン当り一万七千円のものを一万四千円にまで値下げをいたしましたので、農村方面においては、現在においては去年の終りころよりは塩はずつと割安に入手できる状態にあるかと思います。
○河口委員 私はその是正の段階はまだ余地があると思いますから、ひとつ御研究を願いたいと思います。食料塩と申しましても、みそ、しようゆの食用塩もこれは当然含まれることと思いますが、こういう方面の工業、ことに農村工業に圧迫の加わらないような方策を十分にお考え願いたいと存じます。 次に塩の配給機構の問題ですが、昨日も社会党の今澄君がいろいろと質問された過程において政務次官の御答弁によつて了承ができたのですが、塩は專売公社がそれぞれ元売業者をきめて従来独占的にやつておつたわけですが、独禁法などによつてこれが緩和され、協同組合がこの塩元売の段階に参画できる方途がつくられたわけでありますが、しかしその後の経過を見ますと、依然として協同組合の元売という面が必要以上に制約されて、取扱いを許可いたさぬ方針を專売公社でとつておるように私どもは考えられる。独禁法の解釈には種々ありましようが、従来は一府県で一社が取扱つておつた。それを独禁法によつて分割をしたが、結局は地域的には一社でやはり依然としてやつておられる。具体的に申し上げると、私は北海道の関係ですが、北海道の塩の元売業者を四社に分割いたしておるのですが、これは地域的に分割をいたしておるのでありまして、買う側からいえば、依然として一社でありまして、複数制というものが採用されておらぬのです。この協同組合に関係する者は、いろいろ元売という條件を整備いたしまして、申請書を出しておるのでありますが、公社では複数制にすると取扱い上めんどうであるというような観点からして、これを許可いたさぬわけであります。昨日も小峯次官がマル公配給の統制経済はやらぬとおつしやつておられるが、実態はなかなかそうなつておらぬ。こういう問題に対して公社は必要以上に自由経済の線に沿つてやろうとする線を抑圧しておるのでありますが、これはこまかい問題でありますから御研究にはなつておらぬと思いますが、これに対してお考えがあつたらこの際お知らせ願いたい。
○小峯政府委員 なるべく自由経済の方式を任かしたいというのが、私どもの内閣の不変の方針なのであります。專売公社につきましては、御指摘のようないきさつを不敏にして存じておりません。調べまして、また專売公社の責任者と一緒に御答弁いたしたいと思います。
○小金委員長 通告の質問につきましては、全部終了いたしました。次会は、五日の午後一時に本委員会を開くことにいたしますが、詳細は公報をもつてお知らせいたします。 本日はこの程度にて散会いたします。 午後三時二分散会