地方行政委員会 第17号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1951/02/28
会議録
○前尾委員長 それでは会議を開きます。
○木村(榮)委員 ちよつと議事進行について……。きようは十時開会の予定のものが、もう二時間十五分たつたのですが、そこできようの予定を一応委員長の方で午後はどうやるか、あるいは今度開会して行けば、何分なら何分、一時間なら一時間やるという予定をしていただかぬと、私どもは午後にいろいろな会合、もあるし困る。そうしておいてもらわなければやはり午後の議事の運営も定足数の問題なんか言わなくても、お互いの襟度を示してやればやれると思う。そういう点はお互いに紳士的にやるから、とにかく順序はよくやつてもらいたいと思います。
○立花委員 ちよつと関連して……。御承知のように共産党は理事会に入れていただけない、入れないという方針らしいのですが、今理事会をおやりになつて、何をお話になつたのか、委員長から報告していただきたい。 それからあす警察の視察があるようですが、私ども案内状をいただいておりません。なぜ共産党を警察の視察に招請しないのか、これをひとつ明らかにしていただきたいと御います。
○前尾委員長 あとの警察の問題については、私の方から別に招請状を出しておりません。あるいは小委員長が招集しているのかもしれません。
○立花委員 では地方行政委員会においてはだれとだれがどの党派が行くことになつておるのか、ひとつ明らかにしていただきたい。
○前尾委員長 それは野村君がきよう見えておりませんので、あとで野村小委員長からお聞き願いたいと思います。私は全然関知していないのです。
○立花委員 地方行政委員会として視察に行くのだろうと思うのですが、それなのに委員長が知らないということは私はないと思うのです。この問題は前々から問題になつております警察法の改正の委員会に、共産党を入れないという問題と重大な関係がある。それを委員長はいまだにサボつておられるのですが、その結果こういう事態が起るわけです。地方行政委員会として警察の視察に行く。それも近く提出されるのであろう警察法の改正に関して視察に行かれるのでしようが、その場合に共産党をボイコットする、こういう事実が現われて来ておるわけです。これに対して、委員長は、知らない、小委員長に聞け、そういうことであつては済まされない問題である、こういうことからきのうから委員長に対する不信任の問題が起つておるわけです。この問題を明らかにしてもらいたいと思います。
○前尾委員長 それは先ほど来言つておりますように、地方行政委員会としては全然招請していないのです。それは野村君の小委員長の方でやつているのではないかと思いますが……。
○立花委員 では野村君が来たら、あとで明らかにいたしますが、これは委員長にも責任があるということを申し上げておきます。 それから理事会の決定、これは木村君から要求したきようの議事の運営だけではなしに、今後のことについても話し合われたと思うのですが、どういうことをどういうふうに話されたのですか。
○前尾委員長 あすは休んで明後日に地方税法をやろう、きようは地方財政をやろうということを今相談したので、それ以外に何もわたつておりません。
○立花委員 そういたしましたら、地方財政についてはもうやらない、あすは休んで、あさつてから地方税法に移るのだ、そういうことでございますと、きようの地方財政の審議は非常に重要な審議、最初から懸案になつております地方財政平衡交付金に対する問題が重点になつて来ると思うのですが、きようだけでその審議が終るとすれば、それに対してどういうふうな審議の進め方をお考えになつておるのか。私どもは前々から、この問題については、委員会として結論を出す必要がある。大蔵省の見解に賛成するのか、地方財政委員会の見解に賛成するのか、あるいはその他に委員会としてのどういう考え方があるのかということを、明確にする必要があり、また委員会として責任があるというふうに、今まで委員長に申し上げておつたわけなのです。で、きようでその問題が終つて、次から地方税法に移るとすれば、きようは当然その結論を出さなければならないと思うのですか、その点でどういうふうなお考えで委員会を……。
○前尾委員長 あなたの前提としておられるきようだけで地方財政を切り上げるということは、今何も相談したわけではありません。ことにきよう質問される予定になつておる門司君もお見えになつておりませんから、きようで切り上げるつもりはありません。
○立花委員 では木村君の提出した質問に答えてください。きようの運営の仕方は……。
○前尾委員長 きようの運営の仕方は、できる限り地方財政に関して、きようおられる方の質問を終りたいと思います。それで切り上げるわけではありません。だからどのくらい時間がかかりますか、私はきよう見えておられる方は少いから、時間はそうかからぬのではないかと思つておりますので、大体皆さんの地方財政に関する質問が終りましたら、きようは散会したいと思つております。
○立花委員 最後にちよつと念を押しておきますが、野村小委員長が来られましたならば、あしたの警察の視察に、共産党が参加できるようにお話を運んでいただけるかどうか。あしたの警察の視察には、どうしても共産党を入れないというお考えなのかどうか。
○前尾委員長 どうしても入れないという考えは、私としては何も考えておりません。要するに、これは私が招集したのでも何でもないのですから、私のところにも招集のあれが来たかどうか、たしか来たような気がしておりますが、別に何も相談したわけでも何でもないのであります。
○久保田委員 議事進行に関して……。時間も非常に遅くなつておりますし、立花君からの質問もありまして、地方財政の問題も非常に重大な問題でありますと同時に、平衡交付金の問題等も片づけなければならぬ。これは先決問題である。これは先ほどの理事会でも、決してきようで打切るというわけではない。きようで結論が見出せなかつたら、幾日かかつても、その結論を見出さなければならぬ。そのために一応晝食にしてもらつて、午後適当な時間から再開してもらうということで、腹ごしらえをしましよう。 〔「質問々々」と呼ぶ者あり〕
○前尾委員長 それではまあとにかく質問に移つて行きましよう。 地方財政に関する件を議題といたしまして、岡野国務大臣に対する質疑を許します。藤田義光君。
○藤田委員 地方財政の問題に関して二、三お尋ねしたいと思います。 昨年の十一月と十二月に地方財政委員会から政府並びに国会に対して勧告が出ております。それによりますると、二十五年の補正予算で中衛交付金を八十八億増加してもらいたい。起債のわくも百九十五億ふやしてもらいたいという勧告が出ております。ところが御存じの通り、昨年暮れの臨時国会においては、平衡交付金が三十五億増加しただけでございます。これがどこにしわ寄せられて行くかということは、地方自治体として重大な関心事でございまして二十六年度予算を見ましても、この地方財政委員会の勧告の線が受入れられた形跡がございません。どういうふうにして、この地方財政委員会の勧告の趣旨を具体化するかということが、非常に大きい問題でございます。二十六年度の起債のわくは四百億でございますが、そのうち約三十億は二十五年度分に実質的に充当される。残る三百七十億の中から災害用の起債も、すでにこれに予定されておるというようなことを拜聴いたしております。そうしますると、二十五年度の起債のわくよりも、実質的には相当少くなつております。平衡交付金が二十六年度千百億でございまして、最小限の地財委の要求であります一千二百九億よりも下まわつておりまして、地方自治体の最後の望みは起債でございましたが、これも地財委の要求の六百十五億よりはるかに少い数字になつておりますので、昨年秋の地財委の勧告の今後の処理方法、及び十六年度の起債と平衡交付金のわくが、地財委の要求と相当離れておる、こういう点をどういうふに今後財政的に処理されますか。地財委の責任者ではござませんが、非常に重大な関連のあります自治庁の長官として、岡野国務大臣の御所見をひとつお伺いいたしたいと思います。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。御説の通りに、昨年度において平衡交付金並びに起債のわくの拡張に対して地方財政委員会から勧告がありました。それに対して、今仰せのごとく平衡交付金が八十八億に対して三十五億しか出るに至らなかつた。これは中央財政のふところぐあいからいたし方ない次第でございます。それでこれをいかにしわ寄せされて行くかということの御質問でございますが、とにかく地方財政としては、昨年税法の改正によりまして、相当の税収の確保もできたわけでございますけれども、地方財政委員会が検討いたしました結果といたしまして、やはり補正予算が中央で出ました以上は、それに対して新規に八十八億なり、起債が百九十何億増さなければならぬ、こういう情勢になつておつたのでございますが、どうも中央としてそれが出し得ない状態に立ち至りましたものですから、地方公共団体としましても、やはりこれに対して相当のしわ寄せ、すなわち節約もしなければならぬということになつております。まだ各地方公共団体から、しつかりした報告も来ておりませんけれども、概括いたしまして私が承つておるところによりますれば、いろいろ不急の事業もありましようし、また行政規模の圧縮と申しますか、そういう方面で、できるだけ意識的に物件費なんかを節約し、同時に仕事の量を減して、すなわちあまり急がないことだとか、今すぐ着手しなければならぬ仕事でないものはそれを繰延べて行く、こういうふうな調子にやつて行つておるように伺つております。しかしこれに対しては、地方財政委員会で、まだ各地方公共団体から集まりましたところの数字がはつきりいたしませんし、また整備もいたしておりませんから、数字をあげて、いかに事業が縮小されたということは申し上げかねます。しかし大体の方向といたしましては、給與費かなんとかいうものには、できるだけあの線に沿うてやつて行く。しかしながらほかの事業をちよつと中止するとか、もしくは繰延べて行くという方向に進んでおるように伺つております。それから明年度の予算でございますが、これも御説の通りに、平衡交付金が百九億足りません。また地方財政委員会としては起債のわくを六百十五億ということにして、今要求しておるのでございます。しかし起債は四百億でわくをはめられ、同時に平衡交付金は千百億で、百九億円不足ということで、決定になつておりますものですから、また明年度につきましても、相当行政規模の圧縮とか、あるいは不急不要の——不要という事業もございますまいけれども、今急いで着手しなければならぬというようなことも一応繰延べして行くような情勢になるのじやないか、こう考えております。地方財政に対しては非常にお気の毒な情勢にあるということだけは、はつきりと申し上げたいと思います。なお来年度の起債のわくなんかにつきましても、私といたしましては四百億ではどうしてもやつて行けないだろうと考えておりますから、そのうち各地方公共団体から集まりました数字なんかによりまして、でき得るだけひとつ起債のわくあたりも広げてもらいたいという努力をしようと考えておる次第であります。
○藤田委員 終戦によりまして民主主義というものが非常に叫ばれまして、これが基盤ともいうべき地方分権を確立するために、新しい自治法が制定されたのございます。新自治法が実施されましてから、相当の年月を経ておりまするが、これはその方面に終始一貫重要な事務をとつておられました鈴木次長にお伺いしたいのですが、実施してみました結果、現在の自治法において、相当改正すべき点も出て来ているのじやないかと思いますが、近い将来に自治法の改正等のごとき準備を、事務的にされておりますかどうか、また現行自治法の不備と申しますか、欠陥がはつきりしたものがありましたらば、この際お伺いしておきたいと思います。
○鈴木(俊)政府委員 地方自治法を改正するような考えを持つておるかどうかというお尋ねでございますが、地方自治法は終戦後昭和二十一年の第一回の地方制度の改正を受けまして、昭知二十二年に憲法と同時に公布され、施行されることになつたわけでありますが、その後の地方自治制度につきましての改革は、次々にいろいろありましたわけでございまして、年とともに改正せられて来ておりますけれども、御承知のごとく行政事務の再配分ということが、今日程に上つておるわけでございまするし、またこれに関連をいたしまして、国と地方団体との間の關與の方式と申しますか、両者の関係をどういうようにするかということも、今あわせて検討せられておるわけでございまして、そういうような観点からいたしますると、現在の地方自治法の規定に、やはり相当再検討を加える必要があると存じております。従つてこれらに対する措置に関連をいたしまして、近い将来に地方自治法につきましても、再検討を加える必要があるのではないか、私はかように考えております。
○藤田委員 新自治法の精神はまことにけつこうでございまして、これは今後ますます強化すべきであると考えまするが、先ほど来大臣からも御答弁のありました通り、地方財政の現状まことに憂慮すべき状態でありまして、この地方財政の根本的な対策を確立するためには、どうしても全国自治体の区域の再編成、市町村の廃合等が、当面先決の問題ではないかと思います。これによりまして地方財政の出費を削減し、ほんとうに新自治法にふさわしい自治体を再建するということが、当面の急務ではないかと思います。幸い地方行政調査委員会議からも同様趣旨の勧告があつたのでありますが、この勧告に基きまして、われわれはぜひとも至急に地方自治体の廃合を断行すべきだという気持を持つております。もちろん新自治法の建前からいたしまして、強制することは妥当でございませんが、全国民の代表機関であります国会におきまして、これが法的措置を講じまして、至急に具体化することが必要ではないかというふうに考えております。国会としてはそういうふうな行き方をわれわれは考えておりますが、自治庁等でそういう御計画がありますかどうか。これは官庁としてそういう立法措置を考えられ自治体に強行するというお気持はないかもしれませんが、われわれの今申し上げましたよう趣旨に対しまして、岡野大臣にどういうお気持でございますか、お伺いしてみたいと思います。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。私は新自治の確立ということにつきましては、ただいま次長からいろいろと申し上げました通りに行政事務の再配分なんかがございまして、新しく出発しなければならぬいろいろの仕事もございます。それとまた厚生施設とか福祉施設とかいうようなものを、全国が大体同じ水準というわけにも行きませんけれども、ある程度以上の水準の厚生施設なんかをして行くためには、やはりただいまの町村の現状では、あるいは不可能なのじやないかと考えます。でございますからわれわれといたしましては、地方自治に対して干渉はいたしたくございません。しかしながらある程度のスケールの町村になつていただきたいということは、これは大局から見て非常に望ましいことと存じております。でございますから機会あるたびにもし合併でもなさるということがあれば、それに対してはいかなる援助でも惜しみませんということを、私は言明している次第でございますが、ただ私自身としましては、藤田さんの御意見に非常に共鳴をいたす点がございます。と申しますことは、新自治法を施行いたしますにつきまして、自治団体の規模というものが昔のままの規模で、それに植えつけるということになりますと、畑が狭いのに新しい仕事をたくさん、すなわち苗を植えるということになりますものですから、新自治法を施行して、そうしてほんとうの自治を確立して行くという場合には、あるいは国が一応畑の大きさをきめてやつて、もしくは今までのを改正して、すなわち畑がちやんといい苗が植えられるように準備してやつて、それから苗を植えつけた方がいいのじやないか、こういう考えを持つております。しかしただいま、制度といたしましては、自治庁がそういうことをすることはできません。そこで藤田さんのお考えの通りに、国会は国家の最高機関でございますから、国家のために、すなわち新自治法を確立して行くために、最高機関としてひとつ畑を広げてやろうというようなおぼしめしがあれば、それを法制化して、一応畑を広げておいて、それから事務再配分とかなんとかいうことをやれば、なお仕事がしいいのじやないかと思いますから、しごく同感でございまして、もし国会においてそういうような立法をしていただけるならば、私としてはまことに仕合せと存じます。でございますから、自治庁といたしましては、自治庁の立場上、今の行政措置の権限内においては、そういうことはできません。しかし国家の最高機関たる国会で、そういうことをしていただくということは、まつたく私の考えておることと同感でございますから、できますならば、そういうような法的措置をおとりくださることを切に望みます。
○藤田委員 四月に迫りました地方議会の選挙を前にしまして、議員の定数の問題をきつかけに、全国に町村の廃合という声が、非常に強くなつて参つております。従いましてこの全国の雰囲気を、われわれがただちに法的措置に反映させることが必要であるというようなことも考えておるのでありますが、何分にも会期の都合その他で、この国会においては間に合わぬと思います。しかし全国的に現在の地方財政の大きな財源であります起債とか、平衡交付金制度のみをたよりにしても、永久に地方財政の確立は望み得ないということが、だんだん浸透してまいりまして、自分の足元をまず固めよう、自治体の規模を再検討しようという声が非常に強くなつたわけでございまして、この点はわれわれが平衡交付金の額の多少を論ずる前に、考えねばならぬほど差迫つた問題になりましたので、自治庁におきましても、こういう全国の声を十分参酌されまして、今後の施策を推進されるように私は希望いたします。 実は昨年の春以来、地方財政平衡交付金制度というものが実施されたのでございまするが、これはこの法案の実施の都合もありまして、概算交付ということになつております。やつと今最後の決定がされておるのでございまするが、実施されて一年間の結果から見まして、この制度をはたして永続し得るものかどうか、永続するためにはどういう欠陥があるか、あるいは従来の配付税に比べてどちらがいいのかという点に関しまして、この際次官でもけつこうでございますが、御所見を伺つておきたいと思います。国会ごとに平衡交付金制度の問題が、深刻な論議の対象になつておりますが、実際に一年間、これが配分に当られました貴重な体験から出されました結論がありましたら、この際お伺いしておきたいと思います。
○小野(哲)政府委員 私からお答え申し上げます。地方財政平衡交付金制度が昭和二十五年度から創設された次第でありますが、ただいまお話になりました、根本的にこの制度を将来存続するやいなやという点につきましては、十分愼重に考えなければならぬと思つております。ただいまのところでは、将来これを永続すべきものである、かように考えておるのであります。ただ御指摘になりましたように、この制度を実施いたしまして以後に、運用の上においてはなお検討を加えなければならない問題も起つておるものと私は考えております。従いまして現在の地方公共団体の財政の現況から考えまして、その間の財政調整の措置を講じて行くためには、この種平衡交付金制度というものは、相当の効果があるもと考えておりますが、これが運用の実際につきましては、改善すべきものはできるだけ改善して行く、それによりまして制度自体の完全を期して行きたい、かような考えをもちまして、目下研究をいたしておるような次第であります。
○藤田委員 実はこの平衡交付金のわくをきめる問題に関しまして、常に問題を起しておりますが、従来の地方配付税時代のごとく、国税の徴収額に対する一定のわくを規定するということによりまして、国家財政と地方財政の混淆を阻止する。一方におきましては国税の徴収額というのは年々減つております。今年も約七百億の減税が目下院内において論議中でございますが、恒久的な措置としては、国税の徴収額が減つても、この国税徴収額に対する、たとえば所得税と法人税に対する一定のわくというものをきめておいた方が、地方財政委員会としても、あるいはそれと非常な関係にあります自治庁としても、地方行政の運営上安心してやれるのじやないかというような気がいたしますが、この点に関しましては小野さんどういうお気持でございますか。
○小野(哲)政府委員 ただいまお話になりましたような御意見も、一応考え得るかと思うのであります。しかしながら過去の実績から考えましても、法律によつて国税の一定率を、地方配付税として特別会計に繰入れるということにつきましても、相当問題があつたことは、藤田さんも十分御承知かと思います。地方財政平衡交付金制度自体の精神と申しますか、基本的な考え方を今後も持続しながら、その実際の算定の方法等について、あるいは国家予算の上に計上する場合における現在の手続なり方法が、はたして妥当であるかどうかということにつきましては、なお研究をしなければならぬ問題もあろうかと思うのでありますけれども、何分国税の一定率を、平衡交付金の総額として定めるようなことに相なりますと、国税の動きと相まちまして、平衡交付金の総額につきましても、影響があるということを考えておかなければなりませんし、かりに法律において一定率を定めましても、国家財政の関係上あるいはその率を増減と申しますか、逆に減らさなければならぬというふうな場合も起つて参りますので、この辺の問題につきましては、どういうふうにやつたらよいかということにつきまして、必ずしも配付税と同じようにやることが、はたしてよい結果を生むかどうかということは、なお研究の余地があるのではないか、かように思つております。
○藤田委員 先ほども鈴木次長の御答弁にありました通り、事務の再配分の問題が自治法に関連して起きておりますが、事務再配分という問題を控えまして、何と申しましても新しい税法あるいは平衡交付金制度の創設等によりまして、地方財政は大きな転換期にございます。従いまして、一度事務当局で考えられたと私は記憶しておりますが、ここ三、四年か、あるいは二、三年か、臨時財政調整交付金と申しますか、臨時に平衡交付金のうち二〇%程度を、地方財政委員会で保留いたしまして、極端な地方財政のでこぼこあるいは各般の新制度の実施に伴う混乱を防止する調整金というような制度を用意されたら、非常な妙味を発揮できるのじやないかというふうに考えておりますが、平衡交付金法を制定される際におきまして、事務当局においてかかる案を一回考えられたやに記憶いたしておりますが、こういう制度を今後考えられる余地はございませんかどうか、現在の一般交付金と特別交付金という二つの柱で、現行制度を推進して行かれますか、この点もう一回調整金というようなものを考えられたら、非常に機動的に地方財政のでこぼこを補正しながら、どうにかこの大転換期に即応できるのじやないかというふうな気がいたしますが、この点に関して小野さんのお考えを伺いたい。
○小野(哲)政府委員 御説のように、地方財政平衡交付金制度を考えました際に、従来ありました財政調整に関する特別な交付金制度のようなものも、あわせ研究したことはあるわけであります。しかしながら特別平衡交付金制度が最も効果的なものである、こういうふうに考えまして、この制度をつくつたのでありますけれども、御承知のように昭和二十五年度あるいは二十六年度というふうな場合におきましては、切りかわりの際でありますので、その間財政調整の方においても、できるだけ万全を期して行きたいというので、特別平衡交付金を考えておるようなわけでありますが、従つて特別平衡交付金を出し得る道が開かれておる限りにおきましては、さらに特別に財政調整のために措置を講ずるというのはいかがなものであろうか、この特別平衡交付金のやり方がなくなるようなるような場合におきましては、将来どういうふうにしたらよいかということは研究しなければならぬかと考えておりますけれども、ただいまのところでは特別平衡交付金によりまして、御趣旨のような特別の調整の役目を演じさせる、こういう考えを持つている次第でございます。
○藤田委員 最後にもう一つお伺いしたい思います。まだいろいろありますけれども、あとは大蔵大臣にお伺いしたいことばかりでございまして、大蔵大臣に対する質問を後日に保留したいと思います。 今度新聞その他にも報道いたしております通り、大蔵省の預金部が資金運用部となりまして、資金運用部資金法という単行法をつくりまして、郵政省所管の簡易生命保険等を一元化するという用意が着々進められております。これによりますと、現在の地方財政委員会の起債に対する権限が相当弱体化しやしないかという、これは私の懸念がございまするが、この点に関してどういうお見通しでございますか。 それから資金運用部ができまして、郵政省関係の保険金等を一元化しますると、起債のわくを拡張するのに有利になりはしないかという見通しもございますが、この二つの点に関しましてお見通しをお伺いいたしたいと思います。
○鈴木(俊)政府委員 資金運用部が将来設けられました場合におきましては、各種の資金が資金運用部によりまして、統一的に運用されることになるわけでございまするが、その結果としては国家資金の一元的運用ということからいたしまして、地方団体の必要とする資金につきましても、やはりそのわくの中に入つて参りまして要望を調整される、こういうことになりまするので、そういう意味では統制が強くなるという点もあると思いまするが、逆に全体的に資金が有効に使えるという面もあると思うのであります。ただ簡易郵便貯金と申しますか、従来の逓信省系統の資金につきまして、地方団体としては、長年にわたつてそこから借り受けて来たような、そういう沿革もあるわけでありまして、そういうような点につきましては、従来もそういう方式を要望しておるような地方団体も一、二あるのであります。一元化せられたことの結果として、資金の運用が非常に地方団体に不利にならないようには、十分調整をして行かなければならぬと考えております。それには資金運用部の運用委員会といいますか、そういうものができるようでありまして、そういうものにつきましては地方財政委員会等の代表者が参加するような措置も講ずるように政府としてはいたしておりますので、調整はできるのではないかと考えております。
○上林山委員 時間の関係もありますので、私は平盤式に一、二の問題について簡単にお伺いいたしたいと思います。 まず第一にお伺いいたしたいことは、平衡交付金に関連いたしまして、北海道、東北地方の寒冷地方面に対しましては、相当にこれを政府は考慮して来たのでありまするが、九州方面におけるしらすの災害あるいはぼら、こらというような特殊火山灰の地帯の問題に対しては、今日まで何ら考慮していない、しらすは御承知の通りに寒冷地方の災害以上の災害を受けておるのであります。非常に地層が脆弱であります関係上、豪雨がありますと、非常に荒れるのであります。またぼらあるいはこらの地層を見ますと、これを取除かないと、作物は普通の五分の一あるいはところによつては十分の一だけしか収穫が上らない、こういうように九州地方におきましては、非常にひどい災害を受けております。特殊の方面の対策を東北、北海道で考えておるのに、九州地方におけるこうしたような特殊事情は、今日まで何ら考慮していないが、政府はこれに対して近く何らか具体的な方法を考えておられるかどうか、政府がこの問題を取上げないとするならば、われわれは今議員立法を用意しておりまして、われわれの方からこれを出さなければならぬというように、非常に事態が迫つておりますので、この際政府の御意見を伺つておきたいと考えます。
○岡野国務大臣 ただいまのお説は鹿児島県ではほとんど過半、宮崎県と熊本県の一部でそういうことがあることは伺つております。それは特別平衡交付金で考慮しようと考えております。そして今年の特別平衡交付金の分配については今検討中でございまして、その特別平衡交付金の分配において、その点は考慮して適当にお助けする、こういうことになつておりますから御了承願います。
○上林山委員 政府が九州地方の意見を尊重していただきまして、特別平衡交付金によつて考慮するという言明を得ましたことは、確かに一歩前進であると考えますけれども、よほどこの実情を詳しく御調査になりまして、もつと積極的な方法を御考慮願いたい、こういうことを私は希望いたしまして、この問題はこの程度でおきたいと思います。 第二の点といたしまして、政府が裕福なる府県あるいは貧乏なる府県との実情をよくあんばいするために、災害に対する国庫補助金、こういうような問題について調節をとろうとしておることは、これまた私は今の形式的な数字を基礎に置いた調節のやり方に比べて、一歩前進した実情に即したやり方だと考えておるのでありますが、この基礎となるところの実情を検討してみまするに、まず災害の率と同時にその府県の税収入とを勘案いたしまして、これらの富裕なる府県と貧乏なる府県との調節をはかろうとせられるようでありまして、すでに閣議で決定をしたとも言われておるのでありますが、この点はどういう事情になつておるか、これが第一点。 さらにそれにつけ加えて御答弁願いたいことは、私は単に府県の税収と被害高とだけ勘案せずして、これに加うるに税収以外の収入というものを考慮しなければならない。有力なるところの府県においては、税収以外の収入が相当に上つておるところがあります。こういうところを勘案しなければ片手落ちである、全国的に調節をとるのに不公平である、こういうふうに考えるのでありますが、この点に対してはどういう考えを持つておられるか。ことに地方財政については、所管の大臣でもありますので、これは閣議において有力なる発言をしてもらわなければならぬと思うのでありまするが、これらについてどういう考えを持つておられるか、この二点についてお伺いをいたしておきたいのであります。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。災害の起債につきましては、先般閣議決定ができたのでございまするが、これはやはりお説の通り、税収を基礎にしてやつております。そうして税収の〇・五のときにはそのまま、〇・五から一倍までは四分の三、それから税収を越し、それ以上になりますと、全般国庫負担ということになつております。これは大体閣議で決定いたしましたから、追つてその法案が出ることになると思いますので、十分御審議していただきたいと思います。 それから税収以外のものを見るという点は、これはお説の通りでございますが、その辺のところは、あまり基準もございませんが、大体において財政委員会におきまして、たくさんの公共団体のほんとうの実情を調査しまして、それこそ良識によつて判断して、そして、裕福なる府県と、それから非常に貧弱なる府県というものに対しては、差別をつけて行きたい。こういうことで手心を加えることにしておりますから、御了承願います。
○上林山委員 私は富裕なる県と貧乏なる県との地方財政の調節をはかつて、公平にやつて行くという現政府の態度は、確かに今までよりも一歩前進したやり方だ、こういうふうに申し上げたのでありまするが、なおそれにつけ加えて、税収以外の収入を考えてもらわなければならぬという質問に対しても、明快なる答弁を得ましたので満足でございまするが、ただここに税収以外の収入で、府県によつては千万円、あるいは数億円の収入を持つておる。こういうような実情を考えますと、この点はよほど真剣に、それぞれの因縁情実を清算して、はつきりお考えにならなければ、全国的に公平な処置がとれないと考えますので、この点はくれぐれも政府の御奮闘を要望いたしておきたいと考えます。最後にお伺いいたしたいことは、地方選挙についてであります。先ほどこれに対してこの質問もあつたかのごとく考えまするが、現在大阪の布施市におきましては定員四十名の市会議員を自発的に二十名に減少した。これは私は盛り上るところの、良識による判断であるだけに、非常に敬意を表しておるのでありまするが、政府としては、予算委員会においての大臣の答弁を聞いてみましても、定員のことは地方の自治にまかすべきであつて、政府はこれに干渉すべきではない、こういうような、自治体の自主性を考える点から行きますと、もつともな答弁をされておつたようであります。しかし地方財政の逼迫を考え、あるいは自治の運営を適正、円滑にやるという意味から考えまして、現在の日本の地方議員の数が多いということは、これは世界各国の例を見ましても事実であります。だからこれを強制するということはいけないが、何らか政府が基準を示して、できるならばこういうふうにして行きたいものであるという一つの示唆を與える程度の方法は講じられたのであるか、あるいはまた講じられようとするお考えがあるかどうか、この点をまず伺いたい。 それからその後における全国の状況をお聞きしたいのであります。大体現段階においてどれくらいの市町村が減員をしつつあるか、この実情を承つておきたいと思います。この二点についてお伺いをいたします。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。お説の通りに、地方の議員が、この販政逼迫のときに少し数が多過ぎるんじやないかということは、一般の常識になつておりまして、私もその通りと考えております。しかしながら、先般予算委員会において御答弁申し上げました通りに、ただいまの法制上の立場から申しますと、自治庁が指令とか、命令とか、命令とかいうものを出して、こうしろということはできないことになつております。それは御承知のことと存じますが私自身といたしましては、繰返して申し上げますが、市町村議員に対しては地方自治法において、総選挙のときにはこれを減員することができるという法律の根拠を持つております。この法律があるということは、減らすことがあり得る。また減らすことがいいということのために置かれておると、私は了解しておる次第であります。同時に先ほどもお話の通りに、布施市におきましては、ああいうようなことを自発的にやつたという事実がある。そうしますと、法的根拠においても予想しておつたと同時に、地方自治団体が自発的にそういうことをした、こういうことはいいことだという考えを私は持ちます。ただ今われわれが権力を持つていないからということで、地方財政並びに地方自治体の健全に育成されて行くという一つの段階があることを、見のがすわけに参りませんから、私自治庁の長官といたしまして——実は自治委員会議というものがございますが、この自治委員会議は御承知の通りに知事会の代表、市長会代表、町村長会の代表並びに県議会の議長の代表、各市町村議会の議長の代表、すなわち公共団体の首脳者の全国代表の集まつておる機関でございますが、先般この自治委員会議に諮りまして、こういうことがあつたのだが、権力はないけれども、地方自治のために、こういうお勧めをした方がいいのじやないかという考えを持ちまして、そうして干渉でなしに勧奨、すなわち勧告に類した私の通知を、各地方団体に出しましてお勧めした、こういうことをやつておる次第でございます。それにもかかわりませず、ただいま申しました自治委員会議の各委員諸君が、ひとつ自治委員会議からも、そういうふうなお勧めをしたらいいじやないかというような、これも盛り上る力によつて意見も出ておりますから、そういうこともできることと思います。 それから第二点としまして、その後どういうふうな動きが出ておるかということについては私まだよく事務当局の方から報告を受けておりませんで、事情をよく知つておりませんが、もし事務当局の方で、よくわかつておりましてわかつておりましたら、事務当局の方からお答え申し上げます。
○鈴木(俊)政府委員 地方でどの程度議員を減員するような動きが進んであるかということでございますが、これは今大臣が申し上げましたように、まだ詳しい報告が参つておりません。また報告の出るような制度の建前にもなかつておらないのであります。ただいろいろ聞くところによりますれば、人口の増加に伴いまして、数名議員がふえるわけでございますが、少くともその程度の議員はこの際ふやさないで、現状維持で行つたらどうかという意見が、非常に各地で多いというような話は伺つております。
○前尾委員長 暫時企憩いたします。 午後一時十一分休憩 ————◇————— 〔休憩後は開会に至らなかつた〕