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10回国会衆議院1951/02/21

大蔵委員会 第19号

発言数
66
登壇者
8
会派数
3
開催日
1951/02/21

会議録

夏堀源三郎自由党

○夏堀委員長 それではこれより会議を開きます。  開拓者資金融通特別会計において貸付金の財源に充てるための一般会計からする繰入金に関する法律案、団等の予算及び         決算の暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案、国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案、及び国民金融公庫法の一部を改正する法律案の四案を一括議題といたします。質疑を許します。何か御質問ありませんか。——銀行局長が間もなく参りますからそれまで……。速記をやめて。     〔速記中止〕

夏堀源三郎自由党

○夏堀委員長 速記を始めて。  質疑に入ります。天野君。

天野久国民民主党

○天野(久)委員 この国民金融公庫は非常にいい制度でありますが、貸付等の手続は現在どんなふうにされておるか。また国民は現在のこの不況の中にあつて一体どのくらいの貸付金額を要望しておるか、ちよつとお聞きしたい。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 国民金融公庫につきましては、東京に本社がありますほかに、全国二十九の主要都市に支所があります。それからそのほかに各地の銀行、信用組合、無盡会社等、四百四十四箇所を代理店といたしましてこれらを窓口として貸付を行つておるのであります。この公庫の本来の業務といたしましては、出資金によります小口貸付、これはもつぱら大衆の生業資金に充てるものでございますが、一人一口原則として五万円、例外の場合十万円、なお十人連帶で貸付を認めるという措置をとつておるのであります。そのほか厚生省から貸付を受けるいわゆる厚生資金の貸付を行つております。これは遺家族とか引揚者とかの更生に資するための資金でございます。普通貸付につきましては、このごろは大体毎月十億ないし十一億ぐらいの貸付申込みがございまして、この十上月の年末には思い切つて七億ばかりの貸付をいたしましたが、大体その他の月は二億ないし三億程度の貸付になつております。

天野久国民民主党

○天野(久)委員 二億あるいは三億ということになつておりますが、われわれが普通聞くと、この金融公庫に借入れを申し込んでもなかなか借りられない、こういう事実がたくさんあるのでありますが、幾らぐらいあつたらこの申込みに対して貸付に応ずることができますか。その額を承りたい。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 貸付申込みは、小口の申込みもずいぶんあるのでございます。貸付の決定にあたりましては、迅速を旨としておるのでありますが、事実上相当の時間がかかりますゆえんのものは、申込みが非常に多く、これをさばく人員が比較的に足りないということです。なお一つ一つの貸付にあたりましては実地調査等、その借入れ申込者の信用状況を調査して貸し付ける建前をとつておりますので、手がまわりかねるということで遅れておるわけであります。先ほど申しました一人一口五万円の原則、例外としてその倍の十万円、この金額の範囲内でありますれば、金額の大小を問わず、真に資金を必要とするものにつきましては、貸付を認めておる次第でございます。

天野久国民民主党

○天野(久)委員 現在貸しております金で、回收状態はどんなふうになつておりますか。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 この国民金融公庫の貸付の回收状況でございますが、本来の業務であります普通小口貸付というのは、非常に回收率が良好でございます。十二月末におきまして、延滯になつております件数は〇・八%、金額におきまして〇・七%、つまり一%以下の延滯率でございます。しかし他に行つております更生資金の貸付の方は、大分成績が無いのでございまして、四〇%見当の延滯になつております。

天野久国民民主党

○天野(久)委員 この国民金融公庫は、零細な人たちに生活救済のために資金を貸されるという趣旨であることはよくわかつております。そこで回收率が非常にいいということでありますならば、いま少しこの貸出しを迅速にして要望に応じたらいいのではないか、こんなふうに考えておるのであります。そこで更生資金の回收率が惡くて四〇%ということでありますけれども、残りの六〇%が順調に回收されておるということは、これは非常に良好な成績ではないかと思う。そこで政府としては、こういうものはいま少し簡易にお貸しになるべきではないかと思う。私どもが聞いたのでは、二十人ばかりで組合をこしらえて何かやろうとしたが、なかなか保証人が見つからないので、貸してくれないというようなことで、せつかくもくろんだ希望がなかなかうまく行かなかつた。しかしそれには事業の経営という面から考えて、世話をやかれていることもよくわかつておりまするが、いずれにしましても、せつかくこういう規則があつて国民が要望し、しかも引揚者ないしは戰争負傷者などがやつたのに、貸付が完全に順調に参つておらぬ。こういうようなことを聞いておりまするが、そういう点に対して銀行局長の方としては、今後の運営についてどんな考えを持つておられますか。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 国民金融公庫も業務として貸付を行つております以上、ただ貸しつぱなしで回收を考えない金融であつてはならないのでございます。そういう建前でいたしまするならば、健全な貸付でもこれを返さなくなるどいうおそれもあるわけであります。そこで貸付先の信用を十分に調査をして、一応金融ベースに沿つた貸付をするということは、仕事の性質上必要なことでございます。普通小口貸付の方で、貸付の線に漏れるという例につきましては、現在金庫の持つております資金の量とかあるいは金繰りの状況であまり大きな金額は勢い御遠慮願わなければならぬ場合もあるかと思います。なるべく小口の貸付を優先いたしまして、金庫本来の趣旨に沿いたいという面もあるかと思うのでありますが、主として現在の金庫の金繰りの状況によりまして、あまねく借入れ希望を満たし得ない場合もあるかと存ずるのでございます。  更生資金の方につきましては、本来の資金の性質を考えまして、回收等につきましても嚴に失せず、あるいはゆるきに失しないように、適当に手心は加えておる実情でございます。

天野久国民民主党

○天野(久)委員 国民金融公庫は貸付事業であつて、回收を考えるということは当然のことであります。ただ金融機関としてこういうことを考えていただかなければ、これからの社会において非常に国民が迷惑する。こういう機関がなくして金が借りられないということが最初からはつきりわかつておれば、その予定で生活計画を立てますが、こういう機関があつて金を貸してくれるというので、そこで申込みをする。貸してくれそうな形であるので事業の計画を進めておる。しかもその調査期間が二箇月、三箇月あるいは六箇月もかかるような状態も、なきにしもあらずと聞いておりますが、その結果が金は貸せない。こういうことになると、その借入れを申し込んだ人は、その期間があつたためにえらい迷惑をする。こういうようなことをよく考えていただかなければならぬと思います。  そこで、これと関連はないのでありまするが、現在商工中金などの貸付などに対しても、世間は非常に迷惑しておる。これは実例でありまするが、酒精業者が、昨年から本年へかけて金融が非常に困難であつた。そこで商工中金が貸してくれるというので、それを引当てにかりに一方でタンクを買つたところが、調査とかいろいろなことがたいへんにめんどうで、とうとう借入れを放棄して、ほかで金策をしたというような例もありますが、えてしてこういう官庁のようなところには、そこに非常にぎごちないところがある。その点借入れる方はその資金を当てにして仕事をしておる。これがもし長い間貸すのか貸さないのか確定しないで、最後に貸さないと断わられると、非常に国民は迷惑するということを、貸付けになられる方でも、借りられる国民の気持、引当てにしておるその態度等をよく考慮に入れてやつていただきたい、こんなふうに考えます。また今後においても、いろいろと物価が高くなつて参りまするので、国民金融公庫等は潤沢なる資本をもつて、迅速に健全なる貸付をなされるようにしていただくことを、われわれは切に要望いたします。  なお続いて開拓者の問題でありまするが、開拓者に対する手続、あるいは貸し付けた金額等は、どんなふうにされておられるか承りたいと思います。

佐藤一郎大蔵事務官(主計局法規課長)

○佐藤(一)政府委員 これは農林省の営農課長が間もなく見えますので、詳しいことは農林省の方から答弁する方が適当かと思いますが、ただいま私どもでお答えできる範囲でお答えいたします。開拓者資金は、御承知のように営農資金を中心にいたしまして、それに付随するところの共同施設というものの建設に必要な資金を、入植者に貸す建前になつております。今回十四億円繰入れております金額のうちで、営農資金として、すなわち農機具代であるとか、肥料代であるとか、種子代であるとか、そういうような一般的な営農資金に貸しますものは十億一千四百万円でございまして、共同施設の資金として貸し付けますものが四千二百万円でございます。なお過去において貸付漏れのございました部分につきまして、牛馬等を購入する資金を貸し付けるために三億六千七百万円、合計いたしまして十四億二千三百万円というものを貸し付けることになつております。これは従来は特別会計が借入金をいたしまして、その借入金によりまして貸付金を調達して、そうして入植者に貸すということになつております。大体営農資金につきましては五年間のすえ置き、共同施設資金につきましては一年間のすえ置きになつておりまして十五箇年の元利均等償還を行つておるわけであります。従来までの大体の実績を申し上げますと、昭和二十一年度におきまして営農資金、住宅資金、共同施設資金等を含めまして四億一千万、二十二年度で八億、二十三年度で三十七億、二十四年度で十五億、二十五年度で十一億というふうに貸し付けて参つております。二十六年度におきましては、ただいま申し上げましたように営農資金の十億と、そのほかの四億、こういうことになつておりまして、その戸数を申し上げますと、二十二年度に四万六千戸、二十三年度に九万六千戸、二十四年度に一万戸、二十五年度に一万戸、二十六年度に六千五百戸という計画でございます。従来はこれを借入金でまかなつておりましたのが、御承知のドツジ政策に基きまして、インヴエントリー・フアイナンスという一環の政策によつて、この財源を、従来借入れでまかなつておりましたのを一般会計から繰入れる、こういうふうにかえて参りまして、その結果特別の権限を得るために、この法律を出しておるわけであります。

天野久国民民主党

○天野(久)委員 食糧不足の折から、こういうぐあいに開拓者に貸し付けていただくことは非常にいいことでありますが、この貸付金額をいわゆる営農資金として貸してその金額が少いために開拓者が営業不振に陷つて、入植したが、それをまた放棄しなければならないというような事態が今まであつたか、なかつたか、お調べがあつたらひとつ承つておきたい。

夏堀源三郎自由党

○夏堀委員長 農林省から今政府委員が参りますから……。

天野久国民民主党

○天野(久)委員 それではここでやめておきます。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 私は国民金融公庫についての質疑をいたしたいと思います。先ほど天野委員の御質問を聞いておりませんから、多少ダブるかもしれませんが、お許しを願いたいと存ずるのであります。  私は日本の零細中小商工業岩の金融を円滑にするためには、銀行によるということは思つておりますが、実際はたよつておりません。市中にありまするところの夢み金利等に悩まされておる者が往々あるのでありましてこれを救済せしむるには、どうしても国民金融公庫というような、いわゆる庶民階級に適当なる公庫を必要といたすことは当然であります。これにつきましては、先般来たびたび質疑をいたしたことでありまするから、銀行局長からも同じような御答弁があつたことこ思いまするが、国民金融公庫というものは、ある意味におきまして半官半民ということになりましようけれども、むしろ国民のほんとうの味方であるという意味合いにおいて、官吏であるとか、あるいは役員であるという意味合いをほんとうに拂拭いたしまして、真に中小企業者の味方である、こういう線を強く出さなければならぬと思つております。しかしややもいたしますると、国民公庫の総裁を初めといたしまして、末端に至りまするまで、一つのお役所式という認識が実に濃厚でありまして一般の人のとりつく島がない、こういうことを言われておるのであります。私どもたびたびこの委員会におきまして発言を求めていたところでありまするから、だんだんよくなつては参りましたが、まだ末端の方へ行きますると、そういうことは遵奉せられていないという声を聞くのでありましてこれを是正せしむるのが、金融をあずかつておりまする銀行局長といたしましては当然であると思いますが、これに対しまして、今どういうような監督をしておられますか承りたい、かように考えます。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 公庫とか、その他の政府の特殊機関の役職員が、お役所式な態度に出るということは適当でないことは、申すまでもないことでありまして、これにつきましては、輿論も十分に聞きまして、絶えず公庫にそういうことのないようにという注意をしておる次第でございます。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 まことに大ざつぱな御答弁でありまして、もう少しく承りたいのであります。私は国民の味方であり、国民の代表でありまするから、政府にとくと御了解を得たいと思つて申し上げるのでありますが、一旦申し込みましてから——だんだん早くなつて参りましたが、この数箇月前からいたしまして、非常に金庫が枯渇いたしたために、いわゆる貸す金がないために、申込人の約八〇%は杜絶いたしておるということを聞いておりまするが、最近は幾らかよくなつて参りましたか、その辺を承りたいと考えております。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 昨年夏から秋にかけましては、公庫の予定しておりました増資の時期が遅れましたので、資金的にも非常にきゆうくつになりまして、そのころは山積いたしまする申込みの処理に遅延を来し、御迷惑をかけたことがあつたかと存じますけれども、その後は昨年末十億の増資もいたしまして、その際にはあたかも年末でございましたので、公庫といたしましては思い切つて貸出しをいたしました。先ほども申し上げたのでございますが、毎月二億ないし三億の融資をしておりますのに、十二月には七億二千万の大量の融資をいたしたのでございます。一月には二億八千万程度の融資をしております。申込みはこれに対しまして、一月には十億ばかりになつております。そこでただ申込みに対する比率だけを問題にすることも、いかがかと思われるのでございまして、申込みの中には、初めから專門的に見ましてとうてい問題にならぬというものも、相当入つておるわけでございます。大体一月に十億に対して二億八千万程度の融資をしておる。これが大体軌道に乘つた数字だと存じております。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 銀行局長は大分よく行つているようにお話になるのでありまするが、私どもはこれをすなおに受入れることに躊躇いたしておるのです。はなはだ意地が惡いようでありまするが、実際借りる方にいたしますると、もちろん最初からえてかつてに、あるいは自分の思うままになるというので、薄弱な根拠のもとに借りる人もありましようが、おそらく半分くらいはそういう者でない。国民公庫の金をたとい十万でも五万円でも注入すれば、ここで立ち上れるというような思想を持つた方々が相当あるわけです。こういう人がお百度を踏みましても、たとえば申込みに行きますと貸借付対照表、損益計算書あるいは財産目録——然当のことでありますが、これを要求いたしましてまた見に行きました者も、これに対しましてかれこれ言いますが、なかなか返事をしない。もちろん出張いたした者がイエス、ノーを言う権能はないわけでありますが、これを早く御返事なさらないと、時機を失しましたり、また場合によりますと借りる人の感情を害しましたり、また費用と労力を使いまして結果が得られない、こういうものがありまするから、はなはだこまかいことを聞いて失礼でありますが、局長といたしましては、末端の人の気持になりまして、申し込んでから幾日くらいでイエス、ノーを実際はきめるかということを御調査したことがありまするか、ありましたら承りたい。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 申込みを受けましてから貸付の実行が遅れますことは、はなはだ遺憾なことでありますので、この点は手続、調査等を迅速にするように、絶えず注意を発しておるのでありますが、通例三週間から四週間くらいで結論が出ておるのではないかと思います。先ほどのお話に、二箇月も三箇月もかかるというような例をおあげになりましたけれども、そういうことはきわめて異例な場合でございまして、そういうことはないように努力をいたしております。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 今銀行局長も申されました通り、最初申し込んで一週間、これの整理に一週間、三週間目には出張して来るというわけで、四週間日くらいには必ずイエス、ノーがわからなければならぬというのが通例でありますが、ややもいたしますると、私どもも多少経験を持つておるのでありまするが、二月ないし三月かかつた例がたびたびあるわけでありまして、これが改善されたとは思いまするが、なおそのために非常に国民公庫は不満の種である。はなはだ失礼なことでありますが、貸すような甘いようなことを言つておいて、実際は貸さない、こういうことを聞きまして、私どもも実は遺憾に考えるのであります。そういう点は早く見て、実際いけないならいけないということを、二週間くらいのうちに言つてもらつたならば、またこれを借りる人も考え直しまして專業の整備に当り、また他から金融を受けるということができるわけでありますが、ひつぱつておいてしかる後につつぱなすということは、はなはだおもしろくないことでありますから、私は少くとも三週間内にはイエスかノーかをきめるということをお願いしたいと思います。もう一度下の方の官吏の方あるいは係官をつかわしまして、どのくらいであるかということを詳細に調べて御答弁を得たいと思いますが、いかがでありましようか。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 できるだけ早く処理するように申しておるのでありますが、時期的に申込みが輻湊いたしておりますと、今日の人員で処理して参りますると、やむなく遅れるところもあるかと思うので、一概には何週間以内で片をつけるということを約束するわけにも参らぬかと思いますが、できるだけ早く処理いたしますように、なお注意いたしたいと思います。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 全国に相当数の国民公庫の支店があるわけだと思つておりまするが、支店の方に行きますると、また東京のおひざ元よりもますます官僚的になる、こういうことを言われまして、私の選挙区である愛知県等におきましては、ほとんど断わる万が多いということを聞きまして、実に遺憾千万に考えておるのでありまするが、この法案によりまして、二十六年四月一日から四十億円が六十億円に増資になるとありますから、この予定では四月から何月ぐらいまでが潤沢にまわつて、あとは枯渇するだろうか、こういいう予定がありますか。ありましたらお知らせ願いたいと思います。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 二十億の増資は来年度を目標としたものでございまして、これは適当に各月別の計画を立てて平均して出して参りたいと考えております。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 これはもう前々の国会からたびたび質問しておりますので、私は簡單に重複を避けて聞きたいのですが、今度二十億増資をされる。それで前々から国会でもこの委員会においても、いろいろ問題になつておりましたところの、たとえば均等にできるだけ国民に広くこれを利用できるように改めてもらいたいということが、本委員会でもいろいろ問題になつておつた。そこで大体今度は、たとえば信用組合等に代理を委託されているというような所におきましては、事実上において貸出し等の利用はなかなかその組合員だけしかできない。だからたとえば直接的な出張所等をどれだけ設けられるか、その点をお聞きしたい。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 この地方の支所におきまして、また特に代理所におきまして、機会均等の扱いからそむくというようなことがありますことは、本意ではございません。この公庫の直接扱いもできるだけふやしたいのでありますが、来年度は八箇所の支所を増加する予定でございます。これによりまして大体各県一つの支所を持つということに相なります。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 これは各県必ず一箇所は置かれますか。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 まだ支所を置かない県も三、四あるかと思います。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 それは大体どこの県とどこの県ですか、置かない県だけ……。

最上考敬国民金融公庫理事

○最上説明員 来年度支所を設けます所を申し上げたらいいかと思いますが、今大体きまつておりますのが、南の方から申しまして佐賀県でございます。それによりまして九州は全県みな一箇所の支所が設けられることになります。それから中国地方で松江でございます。それでまた中国地方は全部行き渡ります。それから四国で高知でございます。もう一つ東北地方の山形、大体これが確定しております。あとはまつたく予定だけでございまして、大体各地方に行き渡るように、東北に一箇所、あるいは関東地方は水戸などが予定されております。それから近畿の津などを考えておる次第であります。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 大体確定していないところの予定地を除いて、これが設けられない県、この予定にも入つていない県、これをひとつお伺いいたしたい。

最上考敬国民金融公庫理事

○最上説明員 北の方から申しますと、東北は二箇所になりますが、青森と岩手はまだありません。関東におきましては千葉、中部の山梨、福井、富山、四国で徳島、大体そんなところではないかと存じます。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 そういたしますとこういう所は代理所なんかはあるのですか、どうです。

最上考敬国民金融公庫理事

○最上説明員 代理所がございます。それから先ほど言い落しましたが、奈良県が設けておりませんです。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 そこで問題は、先ほど申しましたように、実際問題として代理所は組合員だけが利用することになるわけですが、あと青森から徳島までずつと設けられていない所は、一般的な利用というもうがほかの県より劣るわけです。そういう点から考えまして、もちろん資金が不足だというので、設けられないだろうと思うのでございますが、しかし前々から国会でも委員会全体の要望もあるわけです。二十億ではそういうもうを設けられないということがはつきりしておるならば、まだあと三十億や五十億ふやしても、国の現在の予算から見ればふやせるわけです。たとえば大蔵大臣のきのうからの答弁でも、勤労所得税の中で五、六百億とれるというようなことを言つておられるから、ずいぶんこういうところに資金はふやせるわけですが、これはどうですか。現在はこう出ておりますか、もう一ぺん練り直して資金をふやす考えはありませんか。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 中小業者に対する金融につきましては、いろいろの方面からその疏通をはかつておりますので、国民金融公庫のねらいといたします五万ないし十万の金融というようなことにつきましては、ほかの金融情勢もにらみ合せまして、二十億程度が適当であろうと考えた次第でございます。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 問題はもちろんほかの資金とのにらみ合せもあるでしようけれども、しかしこれは政府の指摘しておるように、中小企業のうちの最低の人たちが利用するということははつきりしておる。そういたしますと、そういう人たちは全国においてほとんど平均しておるわけです。しかもあげられました県を見ましても、非常に小さい県もありますが、そういう所は中小企業のいろいろなほかの面における金融にも、非常に困つている所が多いわけです。従つてそういう趣旨から言うならば、たとえば設置されていない所に、まず率先して支所なんか置かれるべきではないか。それにここだけが除かれておる。たとえば青森、そういう点から見ても、そういう所が抜けておるということになると、ほかの点からのにらみ合せと、こうおつしやるのでありますが、そのにらみ合す資金、たとえば銀行等で見ておつて、ほかの中小企業に出すところの貸金等が、設けられていない所が潤沢にまわつておる、あるいは潤沢にまわつていないというような一つの資料でもあれば出してもらいたい。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 大体算出の根拠は、申込みは毎月平均約十一億程度でございます。年間百三十億くらいといたしましても、そのうちの貸付の適確性があるものは四〇%内外、そういうような目算をもちまして二十億と決定した次第であります。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 私は先ほどの続きを少しやりますから、御答弁を願います。大銀行でも貸付金に対しまして、たとえば一%なら一%だとするならば、一般の貸倒れ損金というものがあるのです。中小企業もしくはそれ以下の企業者に対しまして、国民公庫は貸しておるのですが、どのくらい貸倒れと申しますか、倒れますものがあるか承りたいと思います。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 先ほどお答え申し上げた通りでありますが、普通小口貸付の延滯比率は、件数において〇・八%、金額において〇・七%、これは十二月末日現在でそうなつております。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 今承りますと非常に貸倒れは少い、こういうわけでありましてまことにけつこうに運用せられておるわけであります。私はこれらに対しまして、回転と申しますか、一旦借りたものを返したとき、またすぐ貸してもらいたいということもあると思いますが、そういう手続はとつておりますか。一旦返しまして、その返却を完了したときには、またすぐ借りられるか、こういうところを承りたいと思います。

最上考敬国民金融公庫理事

○最上説明員 今のような例は多々あるように存じます。全部お返しになりませんでも、ある程度お返しになりましたときに、さらに追貸しとしてお貸ししておるのが大分あります。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 今の御説明によりまして、たとえば半年なり一年なりまじめに返すということになりますれば、信用を増すということになるし、追貸しということもでき得るわけでありまして、こういうような点を頻繁に回收と申しますか循環することによつて、経済が順調に動くものであるということを信ずるわけでありますから、どうかそういう節には十分御考慮願いたいと思います。  次に立入つてお聞きしますが、国民公庫の総裁とか副総裁、あるいは理事というふうな人は相当高額をはんでおると思いますが、一体どのくらいか承りたいと思います。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 国民金融公庫の役職員は一般職の国家公務員でありまして、決して高禄をはんでおらないのでございます。総裁、副総裁が幾らとつておりますか、具体的な資料をちよつと持ち合せませんが、一般職の公務員級と少しもかわらないのであります。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 もう少し具体的に質問いたしますが、往々にいたしまして事業会社あるいは銀行等もそうでありますが、交際費あるいは研究費、あるいは出張費でありますとか、あらゆる部門を通じまして俸給以外にとらなければならぬと聞いておりますが、大蔵省といたしましては、そういうようなむだな出張、むだな経費、こういうものに対しましては実際監督をせられつつありますか。それとも野放しでありますか。その辺を露骨でありますが承りたい、かように存じます。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 機密費等一切ございません。公庫も金融業務を営むものでありますから、融資その他も潤沢にしてくれという要望があるのでありますが、それを聞き入れておらぬ状況でございます。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 舟山銀行局長はまじめな御答弁でありまして、どうか今後もひとつ各管下にありますところの金融機関、並びに出張所等におきましても、そうしたようなあやまちの起らないようにいたしてもらいたいと思います。この席で恐縮でありますが、決算委員に出ておりますと、往々官吏もしくはこれに準じまする公務員が、相当権益を拡張と申しますか、あるいは濫用と申しますか、会計検査院から問責を受けておる場合がありますが、少くとも大蔵省はそういうことはないと思いますが承りたいと思います。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 決してそういうことはございません。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 だんだん時間が進みますから簡略にいたします。国民公庫は事業資金でありますから、事業資金にもう一つ関連いたしまして、設備資金というものがあるのですが、これについては別の金融機関、たとえば商工金融機関とか、農林中金というふうなものがありますが、国民公庫はほんとうに事業だけを目的としておりますか。設備資金の方にはどういうふうに考えておりますか、承りたいと思います。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 これは小口の生業資金を供給することを目的としておりまして、たとえばミシンを買つて内職するとかいう場合には、これを設備資金と見てよろしかろうと思います。その他運転資金に属するものも貸すのでありまして、別に設備資金でなければ貸さないとかいう制限は設けておりません。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 先ほど竹村君も質問されたのですが、全国各府県に必ず一つ固く、こういう構想は非常によろしいと思うのです。但し置けない所には、銀行もしくは信用組合等を代理せしめておるということでありますが、それは実際八箇所くらいあるのですか。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 全国で四百四十四箇所ございます。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 いや府県で……。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 府県では全県にわたつております。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 もう一、二点で終ります。国民金融公庫ということにつきまして、われわれは前の庶民金融金庫がなかつたということを聞いておりますが、大衆諸君の御利益になるように政府も鞭撻しておられるわけでありますから、私どもの考えからいいますと、東京とか大阪というような、もちろん中小工業の多いところが多いと思います。各府県、農山村にはあまり関係はないかと思いますが、農山村の方については、主業会社あるいは事業資金としては貸しておりますか。これを承りたいと思います。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 別に都市農村の区別は立てないのでありますけれども、実際問題として都市に貸付が多いと思います。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 私は農村を選挙地盤といたしまする関係上聞くわけでありますが、農村の小さい町等になりますと、県庁に出て来るのに半円も一日もかかる。バスに乘つても百円もかかる。往復で二百円も三百円もかかる、こういうことを言つておりますが、県庁の所在地に出張した場合になりますと、ああいう書類が足らぬとかいつて、結局貸されなかつたといつて訴えられております。こういうのについてはひな型等をよく整備しておいて、いつでも渡してやつて、これに適当するものを書き込んで来いというような親切があつてよかりそうなものだと思いますが、これについてはなはだ恐縮でありますが、下の方によくわかるように徹底しておりますかどうか、承りたいと思います。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 手続はできるだけ簡素にということを要望しておるのでありますが、もし現在改善を要すべき点がありますれば、いろいろ研究いたしまして改善を命じたいと思います。

三宅則義自由党

○三宅(則)委員 もう一点だけ、はなはだ農民の代表であり、零細農民あるいは中小工業者の意見のようでありますが、私は少くとも県庁の所在地、もしくはそれに類するような大都市におきましては、出張所もしくは代理店等において、相当簡單にしてまた要を得ますようなひな型を出す。出したならば必ず二週間なり三週間にはイエス、ノーをとれるという線を出していただきたいということを重ねて要望いたしまして、これに対する銀行局長の誠意ある御答弁を承りたいと存じます。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 先ほど申し上げましたが、そのときの申込み状況、処理能力等から見て、いつでも何週間以内にできるというお約束はあるいは困難かと思いますが、できるだけ迅速に処理いたしますように、さらに公庫に対して注意を喚起したいと思います。

川野芳滿自由党

○川野委員 国民金融金庫の貸本が、昨年の臨時国会におきまして十億、今回二十億増加いたしましたことは、国民のひとしく喜ぶところであります。先ほど来御議論がありますように、実は今回の二十億でもまだ不足いたしておると考えるわけであります。しかしいろいろ財政の関係で、今回は二十億と御決定に相なつたものと考えますので、この辺については異論をさしはさむものではございません。しかし実際問題といたしましては、非常な借り手の希望が多い、こういう現状から考えますと、この借り手に対する対策はどうしたらよいか。この点が今日でも問題であろうと存じます。そこで預金部資金を国民金融金庫に預託いたしまして、そしてこの金をもつて貸出しをする、こういうことに相なるならば非常にけつこうではないか、こう考えますので、預金部資金をある程度国民金融公庫に預託する、こういう方面に御努力をされる考えはないか。この点をお尋ねしてみたいと存じます。

舟山正吉大蔵事務官(銀行局長)

○舟山政府委員 国民金融公庫におきましても、預金部資金等を活用するようにはいたしたいという強い希望もあるのであります。ただいまのところは、こういうような政府機関では、財政で認められた一定金額以上の事業をすることは適当でないという有力意見がございますので、私どもとしては希望も捨てず初志の貫徹に努めておるのでありますが、今回御提案するには至らなかつた次第でございます。

川野芳滿自由党

○川野委員 関係方面に対しましても国民の熱望するところをよくお伝え願いまして、今後もさらに努力していただきたいことを希望申し上げて、質問を終ります。

夏堀源三郎自由党

○夏堀委員長 ただいま議題となつております開拓者資金融通特別会計において貸付金の財源に充てるための一般会計からする繰入金に関する法律案、及び国家公務員等に対する退職手当の臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案の両案につきましては、すでに質疑も盡されておることと思いまするので、この程度において質疑を打切りたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

夏堀源三郎自由党

○夏堀委員長 御異議ないようでありまするから、右両案に対する質疑は以上をもつて打切りとし、明日午前討論採決いたしたいと思います。御了承願います。   本日はこれをもつて散会いたします。     午後三時十四分散会

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