大蔵委員会 第6号
- 発言数
- 80 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1951/02/02
会議録
○夏堀委員長 これより会議を開きます。 本日の議事に入ります前に、理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。実は去月三十日理事西村直己君の委員辞任に伴いまして、理事が一名欠員となつております。この際理事一名の補欠選任をいたす必要がありますが、前例によりまして委員長において指名いたすに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○夏堀委員長 異議ないと認めます。それでは西村直己君は去月三十一日再び本委員となられましたので、西村直己君を理事に指名いたします。 —————————————
○夏堀委員長 次に郵政事業特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律案、及び厚生保險特別会計法の一部を改正する法律案の両案を一括議題といたしまして、前会に引続き質疑を続行いたします。 —————————————
○奧村委員 質疑に先だつて動議を提出いたしたいと思います。本委員会に提案されておりますところの食糧配給公団の清算に関する法律案及び食糧管理特別会計に繰入れの法律案、この法律案に関連しまして数日間審議を進めておりまするが、経理にわたりますので、審議が非常に微細な点にわたりますと、この委員会全体の審議がはかどりにくいと存じますので、これは別に切離して小委員会を設置して、この小委員会において十分審議を進められたいと思いますので、この二法案に関する審議は、小委員会でいたすようにお諮り願いたいと思います。
○夏堀委員長 ただいまの奧村君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○夏堀委員長 御異議なしと認めます。それではただいまの動議の通り決定いたします。委員及び小委員長の指名は委員長に御一任願います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○夏堀委員長 御異議ないと認めます。それではここでただちに指名いたします。自由党から奧村又十郎君、小山長規君、苫米地英俊君、民主党から内藤友明君、社会党から松尾トシ子君、共産党から竹村奈良一君、この六名にお願いいたします。 なお小委員長には奧村又十郎君にお願いいたします。 —————————————
○夏堀委員長 それでは質疑に入ります。きようの政府からの出席の方々は大蔵省主計局法規課長の佐藤一郎君、説明員は厚生省医務局から国立療養所員日下部君に山田昇君、郵政省経理局の会計課長牧光雄君、厚生省保險局健康保險課長友納武人君、この方が御出席になつております。質疑は通告順によつてこれを許します。竹村君。
○竹村委員 健康保險に今度繰入れられるのを予算で見ますと、九億七千七百六十七万円ということになつておるのでありますが、つきましては現在こういう福利施設は、一体全国でどれだけあるか。しかもその福利施設——たとえば病院施設あるいはその他の施設、そういう点についで詳細に御説明願いたいと思います。
○友納説明員 現在の厚生保險特別会計——すなわち健康保險と厚生年金保險の合したものでございますが、その特別会計におきまして持つておりまする施設は、二十九都道府県にわたりまして五十二箇所の病院、診療所を持つておるわけであります。これらの病院、診療所は、昭和十九年から逐次買收をいたしまして、開業医等のみにたよつておりました健康保險診療の欠陷を補正するという意味におきまして、特に健康保險診療の不円滑な地方にまず設けたわけであります。それが数年続きまして、ただいま申し上げたような数字になつておるのでございますが、これらの施設は大体におきまして申し上げますると、そう大きな施設はないのでございまして、一番大きな施設が名古屋の市にございますが、これが百八十床でございまして、総合病院でございます。一番小さいのは、東京の葛飾区にある葛飾診療所というのでございますが、これは病床はございません。そういつたようなわけでございまして、その間にその五十二箇所の分が並んでおるわけでございますが、大体において申し上げますると、平均において三十床に満たないのでございます。一昨年医療法が出まして、かような病院、診療所施設につきましては、ある程度内容を充実しなければいかぬ、特に国が持つておる施設につきましては、他に模範を示さなければいかぬというような意味におきまして、これを少くも医療法の基準の総合病院——すなわち百床以上ということになつておりますが、その程度に引上げだいという希望を持ちまして、一昨年より逐次補修予算を組みまして、これの増強をはかつておるのでございます。しかし御承知のごとく、健康保險の財政が赤字でございまして、意のごとく参りませんで、現在のところ先ほど申し上げましたように、いまだに平均して三十床に満たないというような病院が多いのでございます。これらの病院は経営方法といたしまして、関係方面の、旧医療団のような一括した経営主体でやることはどうかというような御意見もありましたので、その地方地方におきまして、都道府県知事が、社会保險に関係の深い公益法人もしくは地方公共団体を選びまして、それに経営を委託するという形をとつておるのでございます。その施設につきまして、特にこの法案に関係のあるところだけを申し上げますると、健康保險関係においても、結核患者の診療が非常に重大でございまするので、国の結核対策の一環を背負うことになりまして、今回明年度予算におきまして、政府管掌において四千床、健康保險組合、すなわち大工業でございまするが、かようなところが組織しておりまする組合管掌において三千床、合計七千床の結核病床を御提案申し上げておるわけでございます。これらの健康保險関係の病床が占める国の結核対策における位置につきましては、後刻結核予防課長が参りまして御説明申し上げますが、さしあたりここに御提案申し上げで御審議いただいておりまする厚生保險特別会計の改正にからみますのは、ただいま申し上げました七千床の中で政府管掌分、すなわち中小事業を対象にしておる健康保險関係の被保險者を收容せんとする、四千床の結核病床の問題なのでございます。この病床をどこに付設するかということが問題なのでございます。いろいろ專門家の意見等を聞き合せますと、独立の結核療養所として二百床單位くらいで各府県に建てるのが、一番理想的であるというような御意見も承つておるのでございますが、何分御提案申し上げておる予算は、一床につき十五万八千円という平均單価になつておりまして、理想案にはほど遠いわけであります。そういうわけでございまして、とうていそういう理想案によつておるのでは、所期の四千床という病床が建たないというような関係になりますので、独立病床はある程度やむを得ない数字くらいにいたしまして、大部分は先ほど申し上げました五十二箇所にあります国有財産である厚生保險特別会計所管の健康保險関係の病院に付設いたしたい、かように考えておるわけでございます。なおこの健康保險病院も先ほど申し上げましたように、また完備しておる状況でいございませんので、やむを得ないものにつきましては、都道府県の知事等の意見を徴しまして、公立もしくは公益法人立の結核の施設の十分な病院等に付設したい、かように考えておるわけでございます。
○竹村委員 もう一点お伺いいたしたいのでありますが、いわゆる健康保險で扱つておる結核の患者は大体どのくらいになつておりますか。
○友納説明員 厚生保險におきましては政府管掌だけでございますが、被保險者は三百四十八万人おります。それに対しまして、結核患者が七万八千人という数字になつております。なおこの三百四十八万人の被保險者の家族——健康保險では被扶養者と言つておりますが、それが五百九十二万人おります。その家族の中で七万四千六百人というのが結核患者の数字でございます。 なおついでに申し上げますが、健康保險の支拂つております診療費の総計が、たとえば昭和二十五年度をとりますと、一年間で九十五億円という概数になるのでありますが、その中で結核の診療費に充てておりますのが、実に三十三億に当つておるのであります。率で申し上げますと、三割七分というような大きな数字になつております。
○竹村委員 そうすると今の説明を聞いておりますと、これくらいの予算で完全とはいえないと考えられるわけであります。これは全般的な結核対策とも関係するわけでありますけれども、たとえば健康保險に加入しておつて、しかも結核患者はその家族をまぜて相当な数になつておる。これを完全なものにするというためには、一体どれくらい予算を必要とするとお考えになりますか。その点を聞きたい。
○友納説明員 理想を申し上げれば切りがないと思うのでありますが、さしあたり厚生省として考えておりますのは、健康保險の財政等としにらみ合わせまして、現在お願いいたしております予算を、明年度を入れまして四年計画をもちまして継続して、同額程度のものを御計上いただいて、そういうことによつてさしあたりの最小限度の需要は、満たせるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○三宅(則)委員 私は郵政事業特別会計の歳入不足を補てんするための一般会計からする繰入金に関する法律案、これについて伺います。今の郵政事業関係から考えまして、非常に費用のかかる割合に收入が少いと思うのであります。最初に大ざつぱに質問しまするが、郵便料は高過ぎるので、郵便物が少いというふうにも考えられます。私は少しく極端な論になるかもしれませんが、少くとも封書のごときは六円くらいに値を下げてやつた方が、もつと頻繁に封書が出る。たとえば開封のごときは四円とか五円とかいうふうにお下げになる方がよろしかろうと思いますが、これに対しまして、どういうふうに当局は考えておられるか。その根本の観念を伺いたいと思うのであります。
○牧説明員 現在の郵便料金につきましては、非常に検討をいたしておるのでございますが、はがきの現在の二円というのは非常に安過ぎるのではあるまいか。封書の八円と申す分につきましては、いろいろ見方がございまして議論はあろうかと存じておりますが、現在のところ郵政省といたしましては、八円は大体適当な料金ではあるまいかというふうに考えておるのでございます。
○三宅(則)委員 立ち入つたことをお伺いするようでありまするが、郵政省といたしまして、はがきは一年間にどのくらい流通しておるか、また封書の方はどのくらい流通しておるか、開封の方は、どのくらい流通しておるかということを、お調べになつた統計があると思いまするが、もし資料がありましたら、承りたい。
○牧説明員 その統計は毎月とつておるのでございますが、詳しいものが御必要でございましたら、追つて資料を差上げてもよろしいと思います。
○三宅(則)委員 非常に大ざつぱな質問で恐縮ですが、なるべくそういうような資料をお届け願いまして、われわれが検討するに便益をはかられたいと思うのであります。私の想像するところによりますれば、どうも郵便を出したいけれども、値が高くなつたから出さぬというようなものもありますから、むしろ政府のお考えと反対に、封書の方を六円ぐらいにし、開封の方を四円とか五円とかにお下げになつたら、もう少し活発になるというふうに思うのでありますが、政府といたしましては、過去の経験からいたしまして、そうではなくむしろ上げるというふうな魂胆でありますか。はなはだしく矛盾すると思いますが……。
○牧説明員 郵便料金のはがきの方をもう少し上げたいということで、かねてそういう希望を持つておるのでございますが、封書につきましてはいろいろ議論がございまして、ただいまのところまず現行料金をすえ置いて、はがきの方を上げて行くならば、大体郵便事業の收支は償い得るようになるんじやあるまいか。そのほか御承知のように第三種郵便物、第四種郵便物がございまして、それらの料金が非常に低料になつております。そういう基本料金を改訂できるといたしまするならば、それらの他の種類の郵便物につきましても、均整のとれた料金を確立したいというふうに思つておる次第でございます。
○三宅(則)委員 ちよつとこれに関連いたしまするが、電気通信の方は相当もうかつておる。しかるにもかかわらず、郵政事業の方は欠損である、こういうふうな当局の説明であります。もちろん電信電話というような電気通信の事業に関しましては、相当活発に利用されている、こういうわけですが、郵政事業の方におきまして、速達その他についても早く届くようにだんだんなつては参りましたが、なおいまだに遅延する場合が相当あります。これは各下の方の役人の弛緩でありまするか、それとも手不足でありまするか、また能率が減退いたしておるのでありまするか、その辺について郵政当局の御答弁をいただきます。
○牧説明員 最近郵便の送達が比較的計画通り参るようになりまして、大体中央で計画いたしましたような速度で、普通通常郵便物も送達されておるように聞いておりますが、御承知のように公務員の勤務時間が以前とは大分かわつて参りまして、従いまして従事員の勤務いたしまする時間が、従前のようなわけに参らぬようになつております。いろいろこの郵便の施設につきましても、その改善をはかることにいたしまするならば、それに伴う要員を必要とするわけなのでございますが、現在のところ現在のサービスを維持する程度におきましては、大体定員といたしましては、ほぼ適正な定員ではあるまいかというふうに考えております。私ども郵便事業のサービスをもつとよりよくするためにできますだけの企画をし、従事員に対しましてもそういうことをよく伝えまして、そういう方向に指導して参つておるわけでございますが、大体郵便事業の現在の運行は、戰時中から見ますならば相当改善されまして、大体のサービスを戰前にほぼ返つて来たように考え得るのじやあるまいかというふうに考えております。
○三宅(則)委員 もう一、二点。これは私が地方をまわりました際、陳情を受けたことでありまして、本省の方でもおそらく了承せられておると思いまするが、地方に参りますと郵便配達であるとか、局員等が少くとも地方税では一、二番である。たとえて言いますと、昨年の源泉所得を基準といたしまして百分の十八を課税いたしまする関係上、町村等におきましても地方税、たとえば住民税等は優位に属する、こういう陳情を受けておるのでありまするが、本省といたしましては、そういうことは関係ないと考えておりまするか。むしろ従業員等におきまして、末端に参りますと地方税等が加算されまして、非常に困つているということをお聞きであろうと思いまするが、それに対して政府は今どういうふうに考えておりまするか、この際承りたい。
○牧説明員 郵政関係従事員の給與が他の官庁と比較しましてよいとは、私ども決して考えておりません。いろいろ課税の問題につきまして、特に郵政従事員が他の官庁の従事員に対して、多く課税を受けているというわけでもないと思うのでございますが、何分現在のベースで十分かと申しますると、決してそうではないように考えております。
○三宅(則)委員 今の政府の御答弁はちよつと的をはずれておるわけです。郵便局の局員であるとか、あるいは集配人というものは、どちらかというと村でも下級の月給取りということになつておる。ところがそういうものが、農山村に参りますると、地方税を基準にいたしまするに、昨年とりました源泉所得の百分の十八ということになりまするから、むしろ小学校の先生とか郵便局の局員とか配達というものが、村でも一、二番、三番になりまして、かつての村の一番、二番といつた地方税を納めましたものが、十番ないし十五番に下つておる、こういう例があるわけですが、あなた方の本省の方ではそういう末端の陳情を受けておりませんか。監督なさる上におきましては、もつと末端のこともよく調べておつしやつていただくことが一番よろしいと思いまするが、それに対して感想がありましたならば承りたい。
○牧説明員 そういう意味の陳情はあまりよく聞いておらないのでございますが……。
○夏堀委員長 三宅君にいま一点だけ許します。
○三宅(則)委員 この際ひとつ政府当局に御忠告といつては失礼でありまするが、希望を申し上げたい。官庁の上層部におきましては、判を押すことには妙を得ておりまするが、末端をお調べになることはなかなか手が足りない、こういうふうに考えるわけであります。郵政事業のようなものは全国にばらばらになつて、津々浦々にまでその末端が行つておりますから、よく末端の事情をお聞きたなつて、そうして地方の改善のために、また中央の心構えを改良するために、最善の努力をなさることが必要であろうと思う。もちろんここにありまするところの三十五億の一般会計から繰入れるという点につきましては、私ども反対するものではない。郵便行政、郵政事業につきましての御当局並びに末端の努力については、常々感謝いたしておるわけでありますが、もう少し円滑にいたしまして、いわゆる従業員もありがたく感謝をし、またこれを受取りまする一般国民も、なるほど郵政事業によつてうまく円滑に文化が交流しておる、こういう感激と感謝に満ちて行けるように、政府当局に十分の忠告を與えたい、かように考える次第であります。
○夏堀委員長 清水逸平君。
○清水委員 今三宅委員の御質問によつて、満足したものもございますが、前年度の不足金は十二億八千三百万円、本予算に計上された不足金が三十五億九千万円で、相当に金額が上昇しております。こういうふうに不足金が非常に多くなつた原因は、どういうことが原因しておるか伺いたい。
○館野説明員 御答弁申し上げます。本年度の予算におきまして十二億八千万円の補給をいただいております。その内訳は郵便事業及び総掛りと申しますか、郵便貯金、保險、電気通信、その他各業務の総体に共通にかかりまする経費のうちの郵便分担分、その二項目につきまして半月分の年末給與、及び一月からの公務員のベース・アツプの分といたしまして、十二億八千万円を一般会計から補給を受けております。このたび御審議をいただきます三十五億八千万円につきましても、内容はまつたく同様でありまして、郵便事業、及び先ほど申し上げました各事業の共通にかかりまする経費のうちの郵便事業分担分につきまして、年間の給與ベース・アツプの分と年末補給金の分といたしまして、全部人件費といたしまして三十五億八千万円の補給金を必要とするということになるのでございます。
○清水委員 こうして年々不足金が大きくなる場合において、この特別会計においては、先ほど三宅委員からも御質問がございましたように、料金の値上げということが当然必要であろう、こういうふうに私は思うのでございます。それは今の御答弁によつても大体わかりましたが、また一面から見ますと、料金が高いのではないか。せんだつて私設郵便局の摘発などがありましたが、ああいうことが起るのは、郵政事業のサービスの点と料金の点が非常に関係があるのではないかと思います。重複するようでございますが、この郵便料金についてのお考えを、明確にもう一ぺん伺いたいと思います。
○牧説明員 郵便料金が、特に第一種の封書が高いがゆえに、私設郵便というようなものができるのではないかという御質問かと伺いますが、御承知のように、郵便事業は大都市のみならず、地方僻陬の地に至るまでサービスをいたしておるのでございまして、大都市間のみを取上げまして、その間の私設郵便というようなものをつくります場合には、これは相当收益があり得るのではないかと思われます。これを全国的に、都市と地方と同一のサービス——とは申しませんけれども、大体そのような郵便のサービスをいたします場合には、やはり地方に多く経費がかかりまして、都市だけを取上げますならば、そこの收益は黒になるという状況でございます。この私設郵便ができましたのも、郵便のサービスが不十分であるがゆえにできる。たしかにそういう点もあろうかと考えられるのでありますが、全体の経営といたしましては、特に大都市だけを取上げて、私設郵便をやつていると同じようなサービスを、ただいまただちにするというわけには、ちよつと参りかねるのではないかと思われるのであります。しかしながら郵便のサービスをできるだけ十分にいたしまするために、別途郵便法の改正を考えておつたのでございまするが、あたかも私設郵便で扱つておりましたようなやり方の取扱い方法を新たにくふういたしまして、そういうことについてさらに御審議をお願いしたい、かように現在思つておる次第であります。 郵便料金の点につきましては、先ほども申しましたように、はがきなり、第三種、第四種郵便料金が非常に低料であつて、とても原価をまかなうに足りない料金であると考えられるのであります。さらに郵政省といたしましては、この郵便料金がはたして現在の原価とどういうふうになつておるかということについて、原価調査を始めておりますので、近く相当正確な数字を得られるのではないかと思われるのであります。そういう綿密な調査をいたしました数字に基きまして、さらに料金について相当検討いたしたい、かように考えておる次第であります。
○夏堀委員長 深澤君。
○深澤委員 お伺いしますが、この赤字の根本原因です。大体特別会計が独立採算をとつておるのは、赤字を出さないようにというのが根本方針だと思いますが、この赤字の根本の原因は一体どこにあるか。これを明確にお聞きしたいと思います。
○館野説明員 お答え申し上げます。御案内の通り郵政事業は郵便を中核といたしておりまするが、郵政会計全体といたしましては簡易保險、郵便貯金及び電気通信省からの特定局における電気通信の業務委託、その他一般国庫金の取扱いというように、いわば寄合い世帶になつております。それで簡易保險、郵便貯金及び特定局における電気通信の取扱い、国庫金その他の取扱いということに関しましては、それぞれの特別会計なり、一般会計から必要な経費を繰入れておりまして、その会計自体の独立採算の問題はございますが、郵政会計に繰入れました面におきましては、常に理論的にも実際的にも、收支とんとんということで行くわけでございます。郵政会計におきまして、一般会計から補給を受けなければならないというような事態に立ち至つておりますのは、もつぱら郵便事業に関してでございます。郵政事業は御承知の通り電気通信、鉄道事業等と異なりまして、ほとんど事業の実態が人間によつて営まれ、従いまして人件費の占める割合が非常に多うございます。二十六年度のただいま御審議をいただいております予算におきましても、六八・八%は人件費でございます。それで本年度におきましても、物価の事情は別といたしまして、いろいろ施設の改廃、拡充という点におきましても、ほとんど物件費は増しておりませんで、昨年より増したものは、結局人件費ということになるのでございますが、御承知の通り戰前と比べまして、労働條件その他が国家的に非常に向上されましてたとえて申しますれば、戰前日に十一時間勤務の外勤員が、ただいまは八時間勤務ということになりました。それに従つての定員の増ということは、独立採算上からも、また国家財政全体からも、機械的な増員ということは絶対行われておりませんで、結局従事員の非常な努力をもつて、かつ企画の面におきまするくふうをもつて処理しておるわけでありますが、ただいま申し上げましたように人件費が七割を占め、しかも給與が公務員として一般政策のもとに規制されておるということから、それに対する大きな節約ということはほとんど望まれませんし、また物件費におきましても、ただいま申し上げましたように、全予算の二七・何パーセントにしか当りません。物件費におきまして、全国一万四千の局舎をかかえております施設といたしましては、それを大幅に節約することは、通信サービスを大幅に落さしめませんことにはほとんど望まれませんので、結局はただいまの料金体系がよろしいかどうかということに、独立採算制が維持されるかどうかということの解決点があるように存じております。
○深澤委員 郵政事業に関係する諸君が、非常な労働強化、あるいは非常な努力をされておるという事実は、否定することはできないですが、この事業自体が最初から赤字が出るような根本的な宿命になつておる。電気通信を分離しない前は、プールして一応赤字がカバーされて来たのでありますが、根本原因はあの分離にある。分離の際に、独立採算をとつて赤字を出さないようなことにして行くという確信があつたのかどうか。あの出発当時において、これはどうしても赤字を出すべき性費の事業であるという状態にあつたのか。それとも赤字を出さずに行けるという確信があつたのか。そういうことが明確になつて来れば、この赤字は一時的なものでなくして、恒久的なものであるということになると思う。そういうことを明確に知りたいと思うので、ひとつお聞きしたいと思います。
○牧説明員 お答え申し上げます。電気通信と郵政事業を一緒にいたした通信事業特別会計ができましたのは昭和九年でございました。その当時から、非常に正確というわけではございませんが、事業別の計算をいたして参つておりました。戰前におきまするその事業別の計算から見ますると、一番利益が出ておりましたのは電話事業でございまして、通信事業特別会計が一般会計に対しまして八千二百万円以内の納付金をいたし、その制度が廃止されました後に、臨時軍事費特別会計へ相当繰入れをやつておりましたが、その剰余金の大部分は電気通信事業から出ておつたと一応見ることができるかと思います。しかじながら、その当時におきまする郵便事業の事業別計算におきまして、郵便事業が赤であつたかと申しますると、必ずしもそうではなくして、わずかではありますが、若干の剰余を出しておつた状況でございます。その後戰争になりまして、そういう事業別計算が非常に困難になり、また従事員の相互使用ということをやりましたために、その計算が一時くずれて参つておりまして、戰争中の計算がはつきりいたしていないのでございまするが、両省分離に際しましても、昨年もし郵便料金の改正が認められておりましたならば、昨年欠損を生じました額は、欠損をしないで済んだのではなかろうかというふうに考えられるのであります。今年さらに公務員のベース・アツプがございまして、そういうものをさらに考えまするならば、昨年考えましたような郵便料金の改正だけで足りるか、どうかという問題があるのでございまするが、郵便事業それ自体の性格が、必ずしも常に欠損を生ずる事業であるかどうかということにつきほしては、私どもはそうでないように一応考えておる次第でございます。
○深澤委員 この郵政事業は、現在日本の大きな国家資金である預金部資金に集まつて来るパイプになつているわけで、非常に重要な役割を果しているわけです。この預金部資金は現在の日本のあらゆる面の運営について重大な役割を果しているが、その吸い上げるパイプの役割をしているこの郵政事業が、いつも赤字で苦しんでいるということは、われわれも気の毒にたえない次第である。従つて今まで預金部資金の吸い上げる役割をやつている皆さんの方に、預金部資金を吸い上げたための何か報償と申しますか、そういうものは今までなかつたのですか。ただ吸い上げてそれを預金部へ入れて、大蔵省でそれをかつてに使つて、吸い上げる努力をした諸君は赤字で苦しんでいなければならぬということは、私はどうも不合理だと思う。それについて預金部資金の方からそれに対する繰入れか何か、あるいは補助か何かが今までおありになつたのかどうか。それをひとつお聞かせ願いたい。
○牧説明員 郵政事業のやつております仕事の中で、大きなものは郵便事業、為替、貯金の仕事、それから簡易生命保險特別会計から委託を受けております簡易保險の取扱い業務、それから特定局におきまする電気通信の委託業務でございますが、今御質問になりました貯金の関係の仕事は、郵政事業の中の為替貯金事業として、郵便事業とは一応区別して考えておるのでございます。その貯金の取扱いにつきましては、従来大蔵省預金部から取扱いに要する経費の全額を繰入れていただきまして、その範囲内で諸経費を支拂つておるのでございます。その関係におきましては、大体繰入れを受けました範囲で支出いたしておりまして、繰入額と支出額はほぼとんとんに参つておりますので、この点におきまして、その事業だけを取上げて考えますると、赤字というわけではないのでございます。郵政事業が現在赤字と申しておりますのは、郵便事業における收支が償わないためであるということになつておのるでございます。
○深澤委員 それではこの郵便事業の赤字を解消するという問題を、当然お考えになられていると思うのです。今各同僚の委員の諸君からも質問があつたのでありますが、郵便料金の値上げという問題はすぐに出て来ると思う。ところがわれわれは、郵便料金というものの値上げは、大衆生活を圧迫することになるので賛成できないのでありますが、これをやられる方針を持つておられるのか、おらぬのか。この点を明確にしていただきたいということが一つと、最近聞くところによりますと、何か企業合理化という問題がおありになるような話を聞いておるのであります。そういう問題についてはどういう方針を持つておられるか。その点をひとつ伺いたいと思います。
○牧説明員 郵便料金の値上げの省としての方針の問題につきましては、私から申し上げかねる点がございますので、後刻さらに御答弁申し上げたいと思います。 それから事業の合理化の点につきましては、これはかねがね相当考えておるのでございまして、昨年六月から原価調査を始めております。これも製造工業におきまする原価調査、原価計算という事柄は、すでに民間会社その他においても行われておるところでございますが、サービスに対する原価計算ということは、いまだ行われておらないようでございます。いろいろ計算上困難な問題があるのでございますが、昨年六月東京郵政局管内で試験的にやつてみましたところ、比較的いい成績が出て参りましたので、それを基礎にいたしましてさらにやり方を再検討いたして、昨年十月から全国的に原価計算をやることにして、現にその作業を始めておるのでございます。従来事業の運営につきましてあらゆる点から合理化をはかつて、できるだけのむだを排除し、冗員の配置をしないように、定員の配置の合理化ということにつきまして、いろいろ調査をいたしておるのでございますが、この原価調査並びに定員の実態調査をいたしまして、相当むだのないように切り詰めて経営して行くということで、せつかく努力いたしておる状況でございます。
○深澤委員 提案理由の説明によりますれば、一応繰入れました経費は「後日この会計の財政状況が健全な状態になりました曉には、繰入金に相当する金額は、予算の定めるところにより、一般会計に繰り戻す」こういう提案理由の御説明があるのでありますが、後日一般会計に繰りもどすような健全な状態になる。そのときはいつなのか。それに対するどういう計画を持つておられるか。この点をひとつお聞きしたいと思います。
○牧説明員 郵便料金の値上げの点につきましては、二十六年度予算におきましては値上げをしないという方針で、予算の御審議を願つておる次第でございます。それでは将来郵政事業が、收支償い得る経営がいつごろできるかという点につきましては、私ども料金の値上げができない限り、とうてい現在のところでは收支とんとんの経営は困難であるというふうに考えております。
○深澤委員 最後にもう一点お伺いしておきますが、そうするとこの提案理由にある、後日この会計の財政状態が健全な状態になるということは、郵便料金を値上げするというその意味を含めて、「後日」ということが言われておるのかどうか。もう郵便料金を値上げする以外に、健全な状態になる方法はないのだというぐあいに解釈していいのですか。
○牧説明員 現在の情勢におきましては、料金値上げをしない限り、とうてい財政の改善はできないじやないかというふうに見ておりますが、郵便の物量の動きを見て参りますと、現在のところだんだんその通数が増し来ておる状況であります。その増して来ておりますのは、特に二円のはがきの通数がかなり増しておるのでございまして、八円の第一種の方はかえつて減少を示しておるといつたような実情でございます。もともとこの郵便の利用と申しますものは、一般の経済事情の動きによりまして非常に影響があるのでございまして、郵便物が非常にたくさん出るようになりますならば、相当收支は改善され得るということが言えると思うのであります。提案理由に「後日」とございますが、これはいつという目安は現在のところ立ちかねるのでございまして、現状から参りますならば、料金値上げをしなければ、とうていこの一般会計の繰入金を返還する時期は参らないのではないかと思います。物量の動きと申しますものは、何分郵便事業が受身の仕事でございまして、郵政省が働きかけて郵便物をたくさん出していただくというような性格の仕事ではないのでございますから、その辺確たる見込みがつきかねておる次第であります。
○小山委員 郵政事業の問題について、私設郵便対策ということについて伺つてみたいと思つたのですが、この問題は、先ほど清水さんの質問に対するお答えで大体見当がつきましたし、まだ十分の資料も整つていないようでありますので、後日伺うことにいたしまして、ちよつと方面をかえてい伺たいのは、今度の年賀郵便で気がついたことでありますが、平生は必ず届いておる郵便の名あてのところに出したのにもかかわらず、年賀郵便が私のところなどは相当返つて来ておる。平生は届いておる先であります。これがこんなに大量に返つて来るというのはどういう原因によるのか。つまり郵便配達夫の気持が弛緩しておるのか。どの辺にあるとお考えになるか。それを伺つておきたい。
○牧説明員 常に届いておる郵便物が、年賀郵便に限つて返つて来たというお尋ねでありますが、事実そういうことがありますかどうか、私ども実は聞いておらないのでございます。郵便従事員が年賀郵便の扱いにつきまして、平素の扱いより気持が弛緩してやつておるというようなことはないと思つております。年賀郵便の取扱いにつきましては、定員を増加せず、超過勤務を支出いたしまして、かなり労働強化をやつたのでございますが、従事員はその仕事に、実に涙ぐましいような努力を拂つておる実情でございまして、決しそてういう気持が弛緩しておるというようなことはないと存じております。おつしやる通り、平常届く郵便物が返つて来たという事実がありますならば、これにつきましては具体的にどういうわけであつたかということを、よく実情を調査いたしてみたいと考えます。
○小山委員 その事実は私のところにあるのでありますが、そのような場合には、私は法律はよく知りませんが、再送付という方法はないのでありますか。つまり必ずここに届くという確信をもつて出したのが返つて来た場合、また郵便料金を拂つて出さなければならないということでは、実に郵政事業としては不親切きわまるのであります。そのような場合には、自分の方で名あてが違つていないという確信がある場合は、再投函する方法はないのでありますか。
○牧説明員 ただいまここに郵務局関係の者が来ておりませんので、制度上、法律上どうなつたおるかということを、はつきりお答えしかねるのでございますが、もしそういう事実がございましたならば、郵便局長にそうおつしやつていただけば……。
○小山委員 非常に遠い先の郵便局ですがね。
○牧説明員 差出し郵便局の方へ言つていただけば再送付とか、そういうことは扱うのではないかと思います。
○小山委員 もう一つ、今度は健康保險のことでちよつと伺いたいのでありますが、結核対策として相当予算をとつている。ところが健康保險組合の問題におきましては、方々に健康保險組合の病院をつくりたい、あるいは診療所と申しますか、その診療所をつくりたいと申しますところが非常に多い。私の選挙区にその一つの例がありますが、村が貧乏になつた原因を調べてみたところが、それは全部療養費である。療養費が非常にウエートが多い、こういう結論に達しまして、どうしても健康保險組合の病院を村につくらなければならぬ、こういう結論に達した。そうして病院長も内諾を得ておる、敷地も内諾を得ておるのだが、さて病院をつくる金がない。こういう場合に政府の補助とか、政府の予算という問題がからんで参りますけれども、そういう新しく病院をつくろうという非常な熱意に燃えておる町村に対しましては、政府としてはどういうような処置をとられるつもりであるか。また政府の予算上それができない場合には、借入金でやつてもよろしいというふうな熱意に燃えておる場合には、どういうふうな処置をとられるのであるか。これを承つてみたいのであります。
○友納説明員 ただいま御質問になりましたのは、これは保險の方は非常に制度が混雑しておりまして、現在提案を申し上げまして御審議を願つておりますのは、労働者に対する健康保險についてでありまして、今御質問になりましたのは、労働者以外の自営者を対象にしておる国民健康保險という関係ではないと思います。その関係においてお話のような事情があることはよく承知しております。それにつきましては国民健康保險を経営しておるという場所でありますならば、建設費の三分の一を補助しておるのでございます。しかしながらこれは今年度、すなわち二十六年度予算としてお願いいたしておる分が約四億円だと思いましたが、予算に限度がございますので、いろいろ緊急度とかいうようなものをにらみ合せまして、いわゆる査定が行われますので、必ず三分の一行くとは限りませんが、一応そういう制度になつております。それからなお借金をして建てるという問題でございますが、これはむしろ厚生省以外の問題ではないかと思いますが、起債等をして建てておる例はたくさんございます。
○小山委員 その起債について厚生省としてはどういう助力なり指導をされておるか。たとえば地方債のわくというものは四百三十億なら四百三十億という地方債のわくがある。そのわくの拡大についてどういう努力をされており、あるいはどの程度の地方債のわくというものを、国民健康保險の病床、診療所建設のために二十六年度においてとつておられるか、そういうふうなことを伺つておるわけであります。
○友納説明員 私国民健康保險の主管ではございませんので、はつきりしたことは申し上げかねますが、従来やつておりますのは国庫補助の対象になりました三分の一の残額についてでございます。三分の一は国庫補助で行く。三分の二は地元が負担しなければならない。その金につきましては関係の筋に対しまして、厚生省の方で積極的にあつせんをお願いいたしまして、大体において成功しているのでございます。しかし国庫補助を伴わないものにつきましては、これは従来も成功率が少いと申しますか、厚生省でもそう積極的にお話申し上げた例はございません。
○川野委員 先ほど来よりの質疑応答を聞いておりますと、郵政事業のうち郵便事業が赤字であるから、近く値上げもやむを得ないのである、サービスも戰前に復している、こういうような御答弁があつたようでありますが、しかし私はただ値上げだけでこの赤字が解消するとは考えられません。そのゆえんは、さきに專売公社が赤字解消のためにピースの値上げを断行したことがございます。ところが、あまり値上げがはなはだしかつたために、遂に売れなくなつて、ピースの値下げを断行した、こういう事例もございます。さらに汽車ですが、汽車賃も非常に値上げをやりましたために乗客が少くなつて、結局汽車賃の一等、二等の値下げを断行した。さらに、距離の長いほど汽車賃を下げる逓減制、こういうことを断行せざるを得なくなつて断行した。さらに酒ですが、酒もあまり値上げをいたしましたために売れ行きが惡くなりまして、先般値下げを断行いたしましたことは御承知の通りであると存じます。そこで私はあまり値上げをするよりも、安いはがき等をたくさん使わせる方法を研究する、こういうことが最も必要でなかろうかと考えるわけであります。そこで実は私消費者の面からいろいろ常に感じているわけでありますが、現在郵便局等におきましては時間励行でございまして、朝九時から夜五時になりますと切手を売つてくれません。電報も打つてくれません。そういうわけで、実ははがきを出したい、郵便を出したいと考えましても、切手がないために、あるいははがきがないために、遂に出すことができざる場合が往々あるわけであります。そこで民間人をして、はがきあるいは切手等を売る場所を相当ふやす、こういうことになりますと、思うままにはがきが買え、切手が買え、従つて投函率も多くなる、こういうことになりますので、そういうことにも御研究を願つたらどうであるか。さらに、一枚のはがき代と、一万枚買いましても実は値段が同じであります。そこで実は今度の年賀状を出すにいたしましても考えたわけでありますが、あまり金額がかさみますので、従つてもうやめよう、こういう考えで年賀状をやめた人も多数ございます。そこで、たくさん買えば買うほど、ある程度の値段の割引をする。汽車がキロ数がふえますと、ある程度汽車賃の割引が断行されている、こういうことをひとつ郵便事業にも加味されまして、一枚のはがきを買う場合も一万枚のはがきを買う場合も、値段が同じであるということは不都合であります。そこで、できるだけ購買心をそそのかすような御研究を願つたらどうか。先ほど答弁を聞いておりますと、郵政省は働きかけはしない、こういうようなお話も実はあつたようでありますが、私は、昔の郵政省と違いまして、現在の郵政省は民間人の気持で事業をやつていただきたい。それにはうんと働きかけて、ぜひひとつはがきを買つていただきたいということを、国のすみずみまで宣伝いたしまして、はがきを買わねばやまないような心理に落し込むようにまで、郵政省が働きかけることが必要でなかろうかと、こう私は思うわけであります。それについては、ただいま申しましたように、たくさん買うものにはある程度の割引を断行する、こういうような方法を考究されますならば、千枚買えば幾ら割引である、一万枚買いますならば相当割引があるから一万枚買つておこう、こういつて一万枚買います。そうすると、かりに五千枚の年賀状を出しますと、五千枚残りますので、残りのこの五千枚をまた時候見舞等に使う。こういうことになると、自然とはがきの使用量が増して来る。そして收入がふえますので、そういうようなことをひとつ御研究になりませんか。この点をお尋ねしておきたいと思います。
○牧説明員 御答弁申し上げます。切手やはがきの売りさばきにつきまして、郵便局の時間を延長したらどうか。実はこの点につきましては相当考えておるのでございまするが、窓口の時間を延ばしますと、どうしてもそれだけの人の配置を必要といたしまして、その辺の人件費との関係をよくにらみ合す必要が実はあるのでございます。 それから一般の民間に切手類の売りさばき事務をやつていただくのをもつとふやしたらどうか。この点につきましては、私どもの方におきましてはできるだけたくさんふやして、はがきなり切手を買つていただく人の御便宜を増したいというふうに考えております。 それからはがきなどをたくさん買えば、買つた量に応じて売価の逓減方法を考えたらどうか。これは一般の物の売買の関係から見ますると、まことにおつしやる通りでございまして、私どもの方でもそういう点を考えないでもないのでございます。ただこういう点——これはまことに事務的なことでございますが、切手でもはがきでも、これは印刷局で印刷いたしまして、そして郵政省が印刷費を拂つて買い受けるわけでございますが、郵政省内の扱いといたしましては、いろいろ取締りの関係もございまして、どういう種類のものを何枚どこの局へ送つたかということを、非常に明確に取扱つております。そしてその売りさばきました金額と、どういう切手を幾ら売つたかという枚数を換算いたしまして、歳入にどれだけの金が上つていなければならないかということを、嚴密に検査いたしておるのでございます。そういう体制をとつておるわけでありますが、逓減方法を設けますると、千枚売れた場合、五百枚売れた場合、それぞれ競合いたしまして、内部監査が非常に困難になつて来るのでございます。そういう点も合せて、ただちにどうであろうか。特にまた切手の売価なり、はがきの売価などは法律との関係もございまして、事務的な扱いと、そういう関係とをなお研究しておるという実情でございます。なお料金一般の問題でございまするが、実は小包郵便につきましては、現在全国均一制でございますが、近い所と遠い所と料金に差を設けてやるのが妥当であるまいか、そういうことにする方が、小包郵便を利用していただくのに御便宜でちり、また取扱い量がふえるのではあるまいかというふうに考えまして、別途郵便法の改正を提案いたしまして、御審議を願うことにしておる次第でございます。先ほど郵便事業は受身であると申しましたが、これはおつしやる通り、できるだけ郵便事業を周知宣伝いたしまして、そしてなるべくたくさん利用していただくように持つて行くということは、当然やるべきことでありまして、いろいろ郵便セツトをこしらえて、はがきなどを買つていただくのに便利な方法を目下いろいろ研究している次第であります。なお周知宣伝なり、サービスの改善、郵便をより多く利用していただくような方策は当然とるべきことと存じまして、そういう考えでやつて行きたいと存じます。
○天野(久)委員 ただいま聞いておりますと、川野さんのお考えまことに当を得たお考えだと思つております。そこで御答弁の中に、時間を延長すると時間外に費用がかかる。これもごもつともの話であります。そこで私は当局に考えていただきたいことは、郵便切手売りさばきということに対しては、やはり商人が物を売る心構えで売らせれば、これはもつと売れ行きがふえることも、火を見るよりも明らかであります。そこで一体当局はこういうことを考えられぬかどうか。以前特定局いわゆる三等局長制度の時代には、郵便局長が切手の請負制度と申しましようか、歩合制度によつて販売をいたしておつたのである。歩合がありますので、同じ一枚のはがきを売るにもあいきようよく、自分の局、自分の販売所にまた来てもらいたいという気持があるので、満足なサービースをする、こういうことになつておつた。現在は切手を幾ら売つても売らなくても、それは給料だけで何ら関係がない。そこで今は独立採算制で、この大きな事業が赤字であつて、一般会計から援助を仰がなければならないという哀れな状態になつた。その原因というものは、あまりに郵便局が官僚式になり過ぎた。こういうことを考えなければならぬ。以前の三等局制度の時代には、局長が請負制度であつて、これに対して全家をあげて熱心にこの事業に当つた。かりに電報が来ると、カチカチとキイをたたいて受付けている間に、電報配達は仕度をして飛び出すようにしたものです。また郵便配達などもあるいは二回にし三回にして、そうしてできるだけ客の便宜をはかつたものであるが、今はもう官僚として超然として、頼まれれば仕事をしてやる、こういうような形になつておる。こういうことも偽らない事実であるということを認めてもらわなくては、この事業の発展は期し得ないと思う。従つて今の郵便の問題などは値上げをいたすよりも、この制度を歩合制度にして、各局及び売りさばき所が、自分がかりに千円売れば百五十円であるが、二千円売れば三百円になる、こういう形に持つて行くならば、自然にその売りさばきに対するサービスは、しいなくともよくなつて来て、客はこれを使うようになる、こういう結果になる。そういう制度について改正なさるお心構えがあるかどうか。むしろそういうふうになさることが、收入を増す原因であると考えております。
○牧説明員 特定局におきまする切手、はがき類の売りさばき制度を改正いたしました理由は、いろいろあるのでございますが、その一つの大きなものといたしまして、郵便料金の改正がしばしば行われまして、しかして特定局長が従来通りのはがきなり切手を保有いたしますためには、かなり多額の資本金を投資しなければできなくなつたのであります。そういう関係でむしろ直轄にした方が、特定局長の負担が増す、大きな資金を特定局長自身が調達するということがなくなるというような点が一つございました。もう一つは売りさばき歩合の分配といいますか、そういうような問題がからんで参りまして、一般官吏制度の改正などもございまして、直轄ということになつたのでございます。その結果特定局における売りさばき意欲が、従来のようではなくなつたのではないかということでありますが、必ずしもそうでないように思つておりますけれども、確かに心理的にそういう作用が考え得るのでございます。今ただちに特定局の売りさばき制度を旧のごとくに返すということにつきましては、さらに相当研究いたしませんと、にわかに変更するというわけには参らぬと思うのであります。別途御承知のように、簡易郵便局制度というものがございまして、さらにその簡易郵便局の普及をはかり、増置ができますように、別途その法律の改正について御審議をお願いすることになつておりますが、そういう面をもちまして窓口をふやし、公衆の御便宜をはかりたいと存ずる次第であります。
○天野(久)委員 今のお答弁を聞いておりますと、第一点として局長の資金がどうかというお考えらしいのですが、現在は、あるいは従事員から選出された局長がありましようが、大多数の局長は、その地方における地位、名望高き人である。そうして財産を保有しておる人である。こういうことが一つの條件となつて局長を選んでおりまするので、おそらくその点は御心配御無用だと思います。そこでそれはいろいろ官の機構制度等の改革によつて、あるいはその局員に対する利益の分配等の問題から、そういうことはあり得ると考えまするが、今日これだけの大きな仕事が、一般会計から援助を抑がなければできないという状態に立至つたときに、いかに自立して行くかということを考えまするときに、今まで三等局長いわゆる請負制度時代には、一般会計に繰入れたときもあつたと聞いております。従つてこういう際に、印紙切手の売上げが收入の大部分を占めておる郵政省は、これをまず第一に考うべきではないか。いかに理論的に、また官僚式でやつても、この事業が円滑に行かないということを、よく考えてもらう必要がありはしないか。これは民間と直接の関係があり、しかも民間の日々の生活に重大なる影響がある。川野先生が言われたように、時間を限つて手紙を出したいと思つても、買いに行つたら郵便局は窓口を締めておつた。これでは出すことはできない。こういうことはまたあることである。それが歩合制度であるならば、夜中に売つても、時間外料金の請求などはおそらくないと思う。売れば歩合によつて自分の收入が得られるのであつて、決して郵政省がその時間外の給與の心配をせずとも、自動的に喜んで売つて行く。それが結局收入になり、ひいては一般大衆の利便になる、こういうことです。あるいはその他緻密な科学的研究をする場合には、従事員の関係あるいはいろいろなことが生じましようが、それは局長がおのずと適当にさばいて行くと思う。従つてこの事業は一般大衆の利便のためにやることであり、しかも経営が自立して行かなかつたならば、施設その他ができないということは明白なことでありまするので、公衆の利便と自立の方法とを考えて進むべきが当然ではないかと思う。従つて、局長が郵便切手買入れ資金に不足して困るだろうというお考えは、あまりにも思い過ぎではないかと思います。その点はおそらく百人のうち九十八人までは、決して資金ぐらいに困りはしないということを私は保証いたします。
○竹村委員 先ほど深澤委員の質問に対しまして、いろいろお答えになつておる中で、私の感じたところを申し上げます。かつて郵便事業も黒字であつたときがある。現在は人件費が高騰しているから赤字である。あたかも労働賃金が上つておるから赤字が出るのであつて、前のように労働賃金等が特に安かつた時代においては黒字になつた、こういう感じを受けるわけであります。従つてこの赤字を補填するためには、いわゆるはがきその他郵便料金の値上げをするか、あるいは合理化等によつて労働者を整理し、あるいは労働賃金を下げるか。合理化というより、むしろ低い労働賃金に置いておくというような傾向を感じるわけでありますが、そういうようなことが赤字の原因ではなしに、先ほど答弁になつたところを聞いておりますと、たとえば大蔵省の預金全部資金の一番バルブになつておるいわゆる貯金事業等も、貯金事業の特別会計から経費だけは補つておる、経費だけはとんとんになつておる、こういうふうに言つておられるのであります。しかし私の考えでは、経費だけがとんとんになつておる、こういう事業は、これをうまく運営するならば、たとえば大蔵省の預金部資金に入れて、そのままほうつておくのではなしに、これを郵政事業と一緒に一つのものにして、独立採算制にするならば、この赤字というものはなくなつて来る。しかも郵政事業方面だけでこれをやろうとするところに、赤字の原因があるのではないか、こう思うわけです。従つて今いろいろ各委員会から質問がありましたが、結局におきましては、問題は大蔵省の預金部資金に入れておるところの郵便貯金事業、こういうものを一つのものにしてやつて、そうしてそこから利益を上げて行く。こういう考え方にならなければならないのではないかと考えるわけでありますが、そういうような点についてどういうふうに考えておられるか。このままに続けて行つて、前は労働賃金が安かつたからとか言いますけれども、昔郵便事業が黒字を得ていた当時、いわゆる逓信省に勤めておつた従業員というものは、日本で一番賃金が安かつた。妙隷的賃金であつた。それをそのまま復活さすことによつて、この赤字の問題を解決しようというようなことは、私は反対である。そういうことはでき得ないことである。従つてそれよりももつと利益が上り得るような事業であるところの貯金事業というものを、一体にやるのが正しいのではないか、こういうふうに考えるのですが、このことについてはどういうふうに考えておられるか。これだけを伺つておきたいと思います。
○牧説明員 お答えいたします。郵便貯金事業の経営について、取扱費だけでなしに、そのほかの收入を得て、そして郵便事業と合同経営したらいいのじやないかというふうな御質問かと存じました。郵便貯金に関しましては、別途御審議をお願いすることになつておりますが、特に予算におきましても御審議をお願いするようになつておりますところの郵便貯金特別会計を別に一つ設けまして、郵便貯金事業経営の收支を明確にするということにいたしておるのでございます。郵便貯金の経営につきましては、それに必要な経費を預金部から繰入れまして、それで経営をするということでございまして、現在のところ貯金の取扱いに伴う收益をただちに郵便事業べ持つて行つて、郵便事業の欠損を補うという方針はとつておらないのでございます。郵便事業の独立採算をはかるために、労働賃金をもつと下げるといつたようなことは、私ども現在のところ考えていないのでございまして、現在の料金が正しいかどうかということについては、さらに十分検討いたしたいと思うのでありますが、経営の合理化、むだを省くということと、そうしてむだを省いた上において、それをまかない得る程度に郵便の料金を定めるということが、適当じやあるまいかというふうに思うのであります。しかし特に料金の決定につきましても、ある限界がございますので、先ほどタバコの例また鉄道の例などのお話もございましたように、いくら上げても上げるだけ收入があるかと申しますと、やはりそれは物量の点とにらみ合せる必要があると思うのであります。いずれにしましても、二円の料金が安くて、コストをカバーするに足らない現状である。二十六年度におきましては、その不足分として、一般会計から繰入れをいただくというようなことに相なつておるわけでございますが、現在のところ貯金の運用による收入によつて、郵便事業の方の赤字をまかなうということにはできていないのでございます。
○竹村委員 委員長にお願いしておきたいと思います。この問題については、第五国会で、しかも満場一致で各党各派が賛成いたしました決議案が通つているわけであります。従つてこの決議案に対して、政府は一体どういうふうにしたかということをお聞きしたいので、後日次の機会に郵政大臣をお呼び願いたいと思います。 次に結核の問題でありますけれども、前に質問したときに残つておりました、全国において結核患者が何人あるか。これに対して政府はどういうふうに結核対策を立てておられるかという点をお伺いいたしたい。
○小川説明員 厚生省の結核予防課長でございます。ただいまの御質問にお答えいたしたいのでございますが、結核対策全般といたしますと、はなはだ広範囲になりまして、どの程度に申し上げていいか、お時間の関係もあるかと思いますので、概略的に申し上げたいと思います。 まず第一に、全国にどのくらいの結核患者があるかという点でございますが、これはなかなか実情把握の困難な問題でございまして、いろいろ專門的に御意見が出ておりますが、私どもが一番結核患者について掌握しやすいのは、結核死亡者数でございまして、結核死亡者数の何倍であるかということで推算いたすのでありますが、定説的には大体死亡者の十倍くらいが結核患者であるというふうに考えております。昭和二十四年度の結核総死亡者数は十四万九千ぐらいでございまして、従つて約その十倍としますと、百四、五十万というところを一応考えております。ところが現在では、いろいろな結核の近代的医療が発達して参りまして、昔なら死ぬものが、現在では相当存命いたします。従つて実際の患者数の推測は、今後は十倍以上になるのではないかと考えております。一応私どもといたしましては、結核患者数は死亡者数の十倍であり、従つて百四、五十万を対象にして施策を進めております。 その対策の概要でございますが、まず第一に一般的な施設の面から申し上げますと、大別いたしまして患者を入れる病院と、結核療養所等と、もう一つは予防的活動をいたします保健所とわけてありますが、まず療養所について申し上げますと、現在国内に九万五千床ほどございます。それの整備といたしまして、私どもは大体ここ四、五年間ぐらいで、これを十九万床にいたしたいという考えを持つております。昔から結核療養所の病床の整備目標は、世界各国ともに、死亡者数と同数ということが目標とされておつたのでございます。私どもも従来は死亡者数と同数ということで施策を進めて参つたのでございます。従つて十三、四万の死亡数であるならば、十三、四万の結核病床が必要であるというふうに考えておつたのでございます。昔は結核は入れて寢かしておくだけというふうに考えておつたのでありますが、近ごろは手術しております。あるいはストレプトマイシンという薬を適時注射いたしますれば、これまた治癒を早めるという関係で、病院的な性格が非常にふえて参りまして、従来のように、ただ隔離の目的であるとか、静養の目的であるだけではありませんので、結核療養所の使用がふえて参りました。そこで今では、死亡数の二倍ないし二倍半ぐらいを目標とすべきであるということになつておるのでございます。そこで現在の状態から見ますと、幸いにして、大体において結核死亡者数は減少いたして参つております。昭和二十五年の統計はまだできておりませんが、私どもは十三万から十三万二千くらいというように推測いたしておりまして、逓減いたしております。従つて今後現在のような施策だけでも若干数逓減いたして参りますので、将来のベツド計画としては、逓減数と倍数とをにらみ合せまして、一応十九万という目標を立てております。とりあえず本年度の予算におきましては、一万七千余を新増設する予定でございます。そのうち国立で千五百、都道府県あるいは市町村という公立関係で六千九百、健康保險組合に設置していただく分が七千、一般の公益法人等に属しますものが千八百というような内訳でございます。以上が大体病院施設についてでございます。 次に予防活動をいたします保健所について申し上げますと、私どもは結核予防の第一線事業として予防接種をやり、健康診断をやり、患者の家庭を訪問させるというようなことは、すべて保健所に責任を持たしております。これの設備につきまして、大体人口十万について一箇所というねらいを持つております。現在では全国で七百四箇所でございますが、とりあえず二十六年度におきましては、これを七百二十にいたしたいという考えでおります。なおまた各保健所に働きます医師とか保健婦とかいうような定員について、あるいはいろいろな機械設備についても、全面的に改善をいたしたいという考えであります。以上が大体の施設関係についてでございますが、一般の予防事業といたしましては、まず第一に健康診断の普及、予防接種の普及ということを考えております。それは現在おります結核患者をできるだけ多く発見し、できるだけ多く手当申し上げたいという考えで、健康診断をいたしておるのであります。これは御承知のように、行政的にやりますものは、あるいは学校教育法、あるいは労働基準法、あるいは人事院規則、いろいろなものでなされておりますが、これとあわせて結核予防法というものでもなされておるわけてございます。これらを統合いたすような考え方で効果的な健康診断を広くやりたいというふうに考えております。なおまた患者の家族でありますとか、都市、工場等から病を得て農村に帰る方、こういう帰郷者についても、できるだけ多く把握して健康診断をやりたい、こういうふうに考えております。なおまた未然に防止する方策といたしまして予防接種、すなわちBCGの接種ということの普及をはかりますが、現在の予防接種法では、満三十歳までは毎年一回受けなければならぬという義務が課されております。昭和二十五年までにおきましては、接種材料の不足、これは従来は生きた生のワクチンを使つておりましたが、現在は乾燥ワクチンに切りかえまして、その切りかえの過程に時間をとりまして、安全なワクチンにするために検定制度が実施されました関係上、たまたま二十四、五年においては実施に至りませんでしたが、二十六年におきましては義務実施者全員に行きわたることが予想されますので、広く実施いたしいと考えております。 その他の事業といたしましては、多々あるのでありますが、あまり時間をとりますので、特に本年度から実施する新現なものについて申し上げたいと思います。本年度から結核医療費を一部公費をもつて負担いたしたいという考え方で、予算の御審議をお願いいたすことになつております。これは一面には結核患者の医療費の軽減をはかるというねらいと、他面には結核の近代的医療、特に早期治療というものが可能になりましたので、早期治療の普及という二点をにらみ合せまして、それらに該当する適応症の特別の医療費を、公費で二分の一負担いたしたい。その公費負担の分の半ばを国が負担するという考え方であります。その内容は、現在考えておりますところでは、成形手術と申しまして、胸部の一部、肋骨をとりまして、そして上層部を縮めて治癒におもむくやり方、この成形手術と、それから人工気胸と申しまして、肋膜と肋膜の間に空気を入れまして、上層部を萎縮させて治癒におもむかせる。この二つの積極的な治療、あわせてストレトプマイシンあるいはパスといういうな、近代的な特効薬の適正な運用ということの四つの療法に関すする限り、都道府県知事に二分の一持たすという考え方でおります。従いましてこれらをうまく運営いたしすれば、相当予防上効果があるのじやないかと思ます。 その他根本的な問題は、結核に関係します技術者の教育であります。どこの地域においても、どの患者も、最もいい手当を受けるということが望ましいし、また予防活動におきましても、適切な予防活動、診断等が必要でございますので、一応技術者の教育ということにも主眼を置いて、あるいは結核研修所を設置する、その他一般的に公国的に医療の教育をするというような計画もございます。またそれらを広く国民に理解いたしていただくために、一般の衛生教育あるいは結核に関する広報活動を強化するというようなことを考えております。 以上が包括的な意味で考えております結核対策でございます。
○宮腰委員 ちよつとお尋ねしますが、現在の住宅難の関係で、一つの家に数世帶が入つている、そういう関係から、一人の患者からどんどん感染して、その一軒が全滅の状態にあるというところがたくさんあります。こういう場合に、今回この健康保險で病床をふやして行きたい、こういうお考えのようでありますが、他方民間側でも、たとえば軍需施設を買收しまして、そこでこの療養所をつくりたいという希望者がたくさんあるわけですが、民間のこういう療養所に対して、政府ではどういうお考えを持つておられるか。たとえば買收したいという場合は、金のあつせんをしてあげるとか、あるいはまたそういう買收について特に努力してあげるとかいうようなことが必要じやないかと考えるのです。この問題について、前の委員会でも厚生金融金庫をつくつて、この病院の建設なんかに金を貸してあげることが必要だということを、再三私らも主張しまして、銀行局長も厚生金融金庫をつくらなければいかぬと言われた。今病院が焼けたり災害で焼失した場合には、必ずこの金融問題が持ち上つて来る。銀行へ行つても、商業でもない、工業もないといつて、金は拒否されます。私は秋田県の能代の災害のときにもこの問題に直面しまして、ずいぶん苦しみました。銀行へ行つても銀行では貸しません。また医療協同組合をこしらえて商工中金へ申し込んでも、拒否された事実がたくさんあります。こういう意味で、この結核療養が政府の直営事業という形でなく、民間にも遊休施設を買收させて、金融を見てあげる、こういう形で行けば——現在のこの住宅難の隘路のために一家全員が感染して、患者がふえて行く、ということは、予防上も非常に重大問題でありますから、政府直営の事業でなく、民間にもこういうようなことを奨励してやらせる必要があると考えるのでありますが、政府ではそういう点はどういうふうにお考えになつているか、御意見を伺います。
○小川説明員 民間の病院施設に対することでございますが、従来の制約された資金関係の時代にきましては、金融関係は病院建設とかいうものはあとまわしになりまして、これはもちろん私ども厚生当局として力の至らない点でございますが、何分の努力はいたしたのでありますが、御指摘のようにあまり芳ばしい成績は上げておらないのであります。ただ問題を結核に限局いたして考えてみましたときには、結核の病床などは、その病院経営によつて黒字が出るということはなかなか困難であります。もし結核療養所が多大の黒字を出すようでありますれば、これは患者をそういためるわけではございませんでしようが、相当惡い待遇をしなければなりません。従いまして療養所が民間経営でしかも借入金をやつて行くということにつきましては、相当疑問があると存じております。そこで私どもは、民間の場合はやはり公益法人的なもの、少くとも営利を目的としない法人的なものを育成する必要があるのではないかという見解であります。現行法でできますのは、民法三十四條によりますところの公益法人につきましては、政府としては補助規定を持つておりまして、これにはその拡充整備等につきましては若干の補助を與えます。そうしますと黒字が多大でなくても相当その整備にはみずから耐え得るという考え方であります。従つてまた政府の補助があるような施設につきましては、銀行方面においても相当御理解が高まるというようになつております。従来、昭和二十五年までの予算につきましては、この方面の助成の経費が非常に少うございました。どちらかと申しますと経営赤字の補助的な予算でございました。昭和二十六年度におきましては正式の整備予算が入りまして、そうした法人面におきましては、御意見のように相当活発に行けるのではないかと考えております。
○宮腰委員 課長さんの御意見はよくわかりました。今の住宅難の折柄、一軒の中に数世帶が入つておるということに関しまして、この人たちをこのままにしおくならばだんだん患者が増加して行く、こういう意味合いで、政府でそれだけの資金を出せないというならば、私は民間側に相当助力していただけば、たとえば軍の施設を安く借りてそこに收容した方が、かえつて予防上必要ではないかという考えなんです。この点は今後も十分御研究を願いたいと思う。先ほど言つたように、厚生金融金庫は当然つくるべきだと思う。これは病院の問題ばかりでなく、この間の大阪の颱風の場合も、社会事業団体の施設がほとんどこわされておる。補給金もとれない。従つてその再建もできないで今まごついておるような状態でありますから、私は厚生省では厚生金融金庫というものにはぜひ力を入れて、急速につくり上げる必要があるのではないかと思う。こういう意味からも民間の施設を奨励させる意味からも、厚生金融金庫は必要だと思います。この点につきまして、特に今後御注意を願いまして、厚生省は全力を盡していただきたい。 もう一つはごく最近民生病院がたくさんできて参つておるようでありますが、この民生病院の場合に、結核患者を收容する病床もこの中につくつて行くものでありましようか。それともこれと関係なく、ほかの方法でやつて行くものか。その点ちよつとお伺いします。
○小川説明員 民生病院というのはちよつと存じあげないのでありますが……。
○宮腰委員 民生病院は、たしか厚生省の直営だと思いますが、この場合に結核患者の病床は付設するものでしようか。それともそうでなく付設しないで独立にやつて行くものか。
○友納説明員 秋田県の民生病院のことでございますね。固有名詞でございますね。それは国といたしましては各県にわくで予算をやります。県の知事が具体的にどこにきめるかということを意見を付して参ります。その意見を聞いた上でないと、そこに行くかどうかということはわかりませんが、厚生省としては何ら異議はございません。
○宮腰委員 もう一点、厚生金融金庫の問題ですが、これは厚生省としてやる意思があるか、その努力をする意思があるかどうかということを承りたい。
○小川説明員 ちようど担当者がおりませんので、帰りまして連絡いたしまして、十分に努力をいたすようにいたしたいと存じます。
○佐久間委員 時間の関係上きわめて簡單に私はお尋ねします。従つて答弁は簡單でよろしゆうございますからお伺いします。それは二、三日前にラヂオで退所患者の悲痛な叫びを私たちは聞いて、胸を打たれるものがあつたのでありますが、これに対しまして厚生省の医発六百四十九号、これをひとつお尋ねしたい。
○日下部説明員 御質問にお答えいたします。医発六百四十九号と申しまするものは、現在国立療養所に入院している患者のうちで、特に病毒伝播のなくなつた、要するに全治した方です。そういう方とか、それから退所しても別に他に治療の方法、自宅療養の方法を心得ている者とか、こういう例をあげまして、退所可能な者はできるだけ退所していただきたいという通牒を出してあるのであります。従つてこれ以外の者に対しては、六百四十九号でぜひ退所してもらわなければならないというような通牒は別に出しておりません。
○佐久間委員 ただいま御答弁がございましたが、さしつかえないから退所させるのでありましようけれども、先ほどいろいろお話を聞いておりますと、御説明によりまして予防とか、あるいは治療というようなことについては非常に詳細に承りまして、よくわかりましたが、他に影響がないとか、あるいはまた大体治療を完了したとかというようなものが退所されて、その後のことについては何のお話もわれわれは聞くことができなかつたわけであります。これが、私は一番重大問題じやないかと思うのであります。せつかく治療いたしまして、どうやら出て来られる。出て来ても仕事がない。あるいは過激な労働に入つて生活を維持しなければならぬとかというような事態にさらされる場合は、再びこれが元へ返つてしまうというようなこともあり得ると思うのであります。その点に関する御所見を承ることができなかつた、こう私は感ずるのであります。私のところに入つております統計数字でございますが、これははたして完全なものかどうか知りませんが、退所者が五年後で死亡が三一%、再発が二六%というようなことになつております。ことにそこで私が考えるのに、患者が治療をしているうちに徐々によくなつて行き、その人たちが出る場合に何か身につける。いわゆる作業療法とか言うているそうですが、こういうものに相当国家は力をいたしてやつたらどうか。この方の統計によりますと、作業療法を受けたもの、まあきわめて簡單なラジオ組立てとか、あるいはまたそのほか手仕事というようなものを持つて出たものは割合に低い。死亡が三%くらい、それから再発が九%くらい、こういう点から見ましても、いかにこれが必要であるかということを考えるのでありますけれども、これに対して将来どういう御所見をもつて対せられるのか、承りたいのであります。
○小川説明員 ただいま御指摘の点は、先ほど御説明を省略いたしましてはなはだ恐縮でございましたが、私どもといたしましても相当苦慮いたしておるところであります。特に長く療養所におられまして、前の職場に帰れない場合が多々あるのであります。と申しまして、一方にはまた入院しなければならぬ、もつと緊迫した病勢にありまして、大勢の子供と同室にいて他に病気を伝播させるというようなことで、病床問題の最大の悩みにもなつております。要は現在では、一方には健康者といえども、必ずしも全部が就職戰線に入つているというような時代ではございません。一方そうしたからだのハンデイキヤツプのある方が出て、かりに技術がありましても、必ずしもうまく納まらない現状でございます。要は総合的な国の経済力の回復するということが、最大の点だろうと思います。と申しまして、私どもが現状をそのまま放擲するわけに参りませんものですから、ただいま申し上げましたように、とりあえず病床についてもまず増設をはかつております。そうして今御指摘の点は、私どもいわゆる後療法、後保護とかいつておりますアフター・ケアという意味に使つて、いろいろ研究いたしている事項でございますが、いわゆるアフター・ケアと申しまするうち、医療を主とした時代と、医療を主としませんで職業補導といいますか、回復期の作業時代との二つに、結核患者の回復期がわかれるのでございます。先ほど申しました十九万床計画のうちには、いわゆる後療養と申しますか、医療を主とした時代は、この施設で扱うという考えであります。それから医療を主としない、従とした時代につきましては、これを社会福祉施設としてやつて行くように、大体現状では考えるようになつているのであります。従来一般の結核療養所の中で、全面的にやるという考え方であつたのでありますが、いわゆる管理の面から、実務の面から支障がありまして、従つてこれを社会福祉施設としてやるということに、ようやくはつきり方針が厚生省として固まりまして、あるいは厚生住宅の面、あるいは保護施設の面、あるいは将来もし予算が許されるならば、身体障害者の例にならいまして、これらの施設を強化して行くという考え方になつております。遺憾ながら昭和二十六年度におきましては、これに見るべき予算が入つておらないという点は、私どもが率直におわびをいたさなければならぬと考えております。
○奧村委員 資料の要求をいたします。郵政事業特別会計の赤字は今年度に始まつたことでなしに、今までもあるので、累計すると今年度で約九十億を越えることになります。そこでこの原因はいろいろ追究されたのでありますが、私がひとつ調べておきたいことは、ほかの会計からの繰入金が約二百数十億ありますが、これが妥当であるかどうかということが問題であろうと思う。特に郵便貯金特別会計から七十三億、厚生保險、その他簡易生命それぞれ入つておりますが、この受入れがそれぞれどういう基準というか、どういう計算方法でもつて受入れされることになつたか。この受入れがこれらに対する経費に対して妥当なものであるかどうか。この点をお聞きしたと思いますので、この次その資料を、なるべく明細にプリントにして出していただきたい。それからそういう繰入れに対して妥当であるかどうか、大きな立場からお聞きしたいと思いますから、その係の方のお越しをお願いしたいと思います。
○館野説明員 詳細の資料はお話の通り後刻提出申し上げます。
○夏堀委員長 本日はこれをもつて散会いたします。 午後一時散会