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10回国会衆議院1951/02/16

水産委員会 第10号

発言数
28
登壇者
10
会派数
2
開催日
1951/02/16

会議録

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 これより会議を開きます。  この場合委員長より当局に御質問申し上げます。  まず第一に商品取引所法に基く海産物上場並びに海産物取引所設置に関し、その後の経過につき御説明を願います。水野説明員。

水野彦治郎国民民主党

○水野説明員 海産物の商品取引所設置の問題につきましては、昨年の終りに上場品目の指定、つまりするめ、こんぶ、魚油、魚かすを商品取引所法の規定に基きまして、上場品目として指定することについては、商品取引所審議会の決定を得ましたので、さつそく司令部の方へ連絡をいたしたのであります。最近二月十四日付をもちまして先ほど申しました四品目、これに農政局の方から出ておりますところのばれいしよ、澱粉などがあるのでありますが、この品目を加えて上場品目に指定することはさしつかえないという承諾が参つたのであります。従いまして、商品取引所法の規定に某きまして、これを政令に指定品目として出すことになるのでありますが、これは政令でございますので、一応閣議に申請を要しますので、近く案を閣議に諮りまして、正式に政令で指定する段取りにいたしたいと思つております。なお業界からは、函館と小樽両市から海産物取引所の設置について陳情がございますが、これは先ほど申しました政令が出ましてから、実際問題としては設置の問題は取運ぶことになりますので、政令が出ますのに並行しまして、函館並びに小樽の両市に、どういう品目で、どういうような規模の海産物の取引所をつくるかということを決定いたしまして、これもやはり国内的には商品取引所審議会の意見を聞かなければいけませんし、また司令部のオーケーをとらなければいけませんので、政令が出ましてから、こういう手続をいたして、設置の問題は進めて行きたいと考えております。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 次に石油類の輸入関税の件につきまして当局から説明を願いたいと思います。政府当局は関税一率法を改正して、石油類しも課税するように進んでおるようでありますが、関税の対象になる物品は、国内でも相当量産出され、輸入を絶対要件としないもので、司内のすべての面に大きな影響を受けないものであります。しかしその反対に大部分が輸入に仰がねばならず、国家の要求する重要物資で、国家の経済と国内生産力の維持のために、国の責件において輸入されるものに対して国が課税することは、不当といわざるを得ないと考えておるのであります。国内にては一〇%以下の生性である石油類、綿花、ゴム等はそれであります。ことに石油類におきましては、その需要は漁業が第一位で五十三万キロ余でありまして、金額にすれば百三十億円にも上る現状で、輸入石油類の関税は約二十億円余と推定され、その七億円余りを漁業者が負担することになるのであります。わが国がかつて知らなかつたほどの漁業用資材の高価に苦しみながら、辛うじて漁業を続け、とつた魚の値段は非常に安いアンバランスに、漁業者は生活の苦難、経営の困難に立ち至つている上に、この石油類の関税に直面しているのであります。もしこれが施行されれば、水産業は破壊されるおそれが十分認められ、石油類の関係は絶対に無税であるべきと考えますが、政府当局はいかなる考えでありますか、またいかなる手を打つておられますか、お尋ねいたしたいと思います。

家坂孝平水産庁長官

○家坂政府委員 今日わが国における動力付漁船は十三万三千隻、その馬力二百三十三万馬力に達し、これら漁船が使用しておりまする石油の需要は年間約九十万キロリツトルに及ぶ現況であります。これを内釈いたしまして申しますると、最も多上に使用しておりますのは重油で七十三万三千キロ、次は軽油で十一万五千キロ、第三位は潤滑油の五万六千キロ、第四位が燈油の一万四千キロと相なつております。うれを現行価格に見積りますと、総額百二十四億九千万円の多額の金を、漁業者は石油製品を購入するために支拂つていることとなるのであります。  以上は、年間の漁業者が石油類を使用する需要の点から算出したのでありますが、これを二十五年度の正規に割当てた割当量から見ますれば、総量五十六万キロで、そのうち重油が四十四万キロ、軽油が七万五千キロ、潤滑油が三万三千キロということになります。  さて石油類は、わが国においては、どのような産業にどのくらい使用されているかと申しますれば、経済安定本部が二十四年度の割当実績として発表したものによりますると、液体石油類として総量百六十九万キロでありますが、そのうち最高は水産用の五十三万二千キロで、第二位が四十八万八千キロの鉱工用で、第三位は自動車用の三十一万三千キロというぐあいになつており、水産用は全体の三八%を占める、最も多量に石油類を使用する産業であるということができるのであります。  しかるに一方漁業は、漁獲物の統制が昨年四月解除になりましてから、魚価は一般物価の値上りにもかかわらず、無価の指数は低下するばかりでありまするが、反対に漁業上なくてはならぬその資材は、棉漁網綱にしましても、マニラ麻、ワイヤーロープ、石油、食糧等にいたしましても、必要な資材は次々と値上りとなつて参りまして、まことに漁業の経営は、今やその危機をはらんでいる憂慮すべきときとなつて参つたのであります。これを石油類について見ますれば、その価格はたびたび改正になつておりまするが、順次値上りとなり、最近におきましては昨年末、すなわち十二月十三日から、さらに重油におきましては一六%の値上り、軽油は二九%の値上りの改正があつたばかりであります。このときも漁業者としましては、極力重油のごとき、漁業と重大な関係がありますものは、できるだけ低率の値上げにとどめるよう関係方面にお願いして、やつと以上のようなこととなつたような次第であります。しかるに年末の改正のら、またここに一、二箇月を経過するかしないかで、外国からの輸入運賃が高騰することを予想されるのであります。このとき、これに加えて関税がさらにかけられんとし、これではどうしても大幅の値上げが予想されるのであります。すなわちその税率は、大蔵省案によりますると、原油、重油、粗油の三品目に対しましては一〇%、潤滑油が三〇%、その他軽油、燈油等が二〇%となつているのであります。かくては本邦における国民蛋白質供給源として大きな役割を演じておりまする漁業の経営をまつたく困難ならしめ、ひいてはこれを萎縮せしめるものであります。それで水産庁といたしましては、去る一月三十日の関税率審議会におきまして、当省次官から右の趣旨を訴えたのでありまするが、原案は遂に改正にならず、審議会を通過いたしましたことは、まことに遺憾に存じている次第であります。  そこで私は参議院、衆議院の各大蔵委員長初め関係議員の方々に、これらの事情をよく御説明申し上げることを過般いたしたのでありますが、かくなつてはどうしても国会でもつて関税率の原案訂正をお願いするよりほか道がなくなつた次第でございます。  それでは、どういうふうに改正を希望するかと申しますれば、原油を国内に輸入して、それから重油、ガソリン等をつくるのでありまするから、その原油と重油をこれまた相当輸入することになりますので、その原油と重油とは少くとも無税にしていただきたい次第でございます。重ねて申し上げまするが、国会におかれまして、ぜひ重油と原油とは無税となりますよう、お骨折りをいただきたい次第でございます。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 この場合は、大蔵省にお尋ね申し上げます。今の石油関税の問題について御意見を承りたいと思います。

藤田茂大蔵事務官(主税局税関部調査統計課長)

○藤田(茂)説明員 石油類に関する関税につきまして御説明を申し上げます。石油類に対して、来年度どのくらい関税がかかるかという点につきましては、お手元に差上げました資料のように、昭和二十六年度の関税收入見込額は、全体で四十九億二千万円でありまして、そのうち炭化水素油にかかりまする関税が十六億一千万円、さらにその内訳を申し上げますと、原油に対しまする関税が九億八千五百万円、毒液に対する関税が三億二千三百万円、軽油に対する関税が一億二千一百万円、潤滑油に対する関税が一億八千一百万円ということになつております。  以上が昭和二十六年度の関税收入見込額でございますが、なおこの石油類に対する関税の原案が作成されまして理由につきまして、簡單に御説明申し上げますと、要するにこの石油類に対して関税を課するということの理由は、国内の採油業の保護という点にその重点があるのでございまして、国内の採油は、現在必要といたしまする石油類の一〇%ないし一五%をまかなつておるにすぎないのでございますが、これに対しまして、政府の補助金だけで行くということも、現在のように税金が非常に国民生活の圧迫となつておる現状から申しまして、十分な額の補助金も望みがたいという点もございますので、その一部分は関税によつて保護しようということが、この石油類に対しまして関税がかかりまする重要な理由になつておるのでございます。前会に御説明申し上げましたように、原油、重油、粗油に対しまして一〇%、それからガソリン、軽油類に対しまして二〇%、潤滑油に対しまして三〇%という税率を、大蔵省を中心といたしまして、経済安定本部、農林省、通産省、外務省、厚生省等の関係各部局が集まりまして相談いたしまして、以上申し上げましたような理由によつて相談がまとまりまして、そういうように原案を作成いたした次第でございます。そうしてこの原油は、一月三十日、三十一日に開催いたしました関税率審議会にかけまして、その承認を経た次第でございます。この原案はただいま閣議を稟請する予定でございまして、近くこの関税を経きますと、GSのオーケーを絡まして国会に提出されるという予定になつております。

松田鐵藏自由党

○松田委員 この前も関税の問題についていろいろと論議されたのでありますが、ただいまの御説明から行きますと、原油を輸入するために四十九億の関税がとれる。これは歳入をふやすためにこういう操作をするのであるという御説明のようでありますが、まだまだ歳入のふえる面はたくさんあるのであつて、この前もお話したように、永産業に対する今日の状況がどのようになつているかということは、もはやくどくどしく申し上げる必要もないし、またあなたに申し上げても何にもならぬことと思うのでありますが、そもそも水産業であるとか、船舶であるとか、運搬用に使う車などというものは、国民の最も重要なものである。それに対して、その業者がどれもこれもみな苦しみつつある今日において、これをあえて歳入が不足であるからこうしなければならないという理由は、私どもは絶対に受入れることのでき得ないものであります。しかも自由党の政策として、インフレを克服しなければならないという考え方をいつの間にか捨ててしまつておる。こういう点はまことにわれわれとして聞き逃すことのでき得ない状態である。歳入をふやすために、欠陥を補うためにというのであつたならば、何のためにこの前石炭に対してああした補償をした、また木炭に対してああいう補償をしたか。そしてそれは残つておるような現状である。かような大蔵省のやり方に対しては、われわれはとうてい承服することのでき得ないものである。昨年の年末において、食糧によつて余つた金額もまだまだ相当額は残つておるのであります。かような点からいつて、ただ歳入をふやすためにといつで、日本の企業滅ぼすようなことは、われわれは絶対に、承服でき得ない。これは委員長、私は申し上げますが、次の機会において、大蔵大臣の出席を私は希望するものであります。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 承知いたしました。川口委員。

田口長治郎自由党

○田口委員 ただいま大蔵省説明員のお話を承りますと、今回の関税税率の改正は、主として内地石油の保護のためにやるのである、こういう御説明のように承るのであります。この点につきまして、多少私らは意見を異にするものでありますから、私らの考えておることをよく翫味して聞いていただいて、そして、はたしてそういう理由が現在実際にあるかどうかということによつて、この問題を判断し直していただきたいのであります。大体ただいま御説明がありましたように、内地石油は全消費量の五%ないし二五%である。われわれは普通一〇%ということを申しておりますが、この一〇%の保護のために、九〇%の輸入石油——しかもこの石油は日本の現在から申しまして、すべて重要な産業に使われておる。この重要なる産業が立つか立たないかという実情にあります今日、この一〇%の内地石油を保護するために関税を引上げる、このことが第一に私はわからないのであります。普通の常識から申しますと、現在の重要産業の実情からいたしまして、この一〇%の内地石油の、一部分は犠牲に供しても、九〇%の石油に関税をかけてはいけないという考えでなければならないと思うのでありますが、その点が根本的にわれわれと考えの違つておる点で、もう一度お考え願いたいと思うのであります。  第二に価格の問題でございますが、内地石油のために、岡の財源から、この経費を捻出するために関税を上げるのである、こういうようなお話のように承るのでありますが、いろいろ内地石油と輸入石油の最近の価格の研究をいたしますと、ほとんど現在において同じ程度の価格になつておる。しかも最近タンカーが非常に高くなつたというからいたしまして、物価庁ではこの輸入石油の価格問題について目下研究をされております。ほのかに聞くところによりますと、今回の価格改訂によりまして、内地石油よりも輸入石油の方がずつと価格が高くなるというような結果になるようでございます。そういたしますと、価格価におきまして内地石油を保護するという理由も全然なくなつてしまう。しかもわれわれの記憶によりますと、今日まで輸入石油と内地石油との価格のずれによつて、輸入石油が負うておりました金額は、大体一千円ないし一千五十円程度と考えておるのでございますが、今回の輸入石油の価格の改訂によつてもし内地の石油よりもトンについて一千円程度高くなるというようなことになりますれば、—歩も二百歩も譲りまして、一〇%の石油を保護するということも是認し、そして価格自体も内地石油のある部分をカバーするということも認容するといたしましても、従来のずれによつてかぶつておりました一千円ないし一千五十円、この程度の開きが新しくできますところの石油価格によつてできるとすれば、その価格で内地産の石油も販売をさせる、こういうことによつて価格問題も完全に解消してしまうのじやないか、こういうことを考えます。もし大蔵当局がただいま申しましたような価格問題によつて、内地石油の保護の意味におきまして、この関税の改訂をやられるといたしますれば、そういう気持で原案を立てられたといたしますと、今日におきましては、その理由は完全に解消してしまつておると考えるのでありますが、なおほかに理由があつてそういうことをやられるのであるか。もしその理由だけといたしますれば、今日では皆さんが案を立てられたそのときの事態とは全然違つて、さらにこういう理由は立たないという実情になつておる。こういう実情になつておりながら、なおこの関税の改訂をされる意思があるのであるかどうか、その点をお伺いいたします。

藤田茂大蔵事務官(主税局税関部調査統計課長)

○藤田(茂)説明員 御説明を申し上げます。この原案を作成いたしましたのは、大体過去三箇年くらい、いろいろ各省関係部局の間で相談いたしましてつくつたものでございまして、最近タンカーの値上りその他によりまして、——ことに朝鮮におきまする事変以後、ことに値上りを見せております。このことはもちろんこの原案を作成いたしますときには考慮に入れていなかつた事態でございまして、現状から申しますと、ただいまお話のございましたように、内地の採油業の保護のために関税を課するということの必要はないように用いております。しかしながらこの現状がずつと永続するものであるかどうかという点につきましても保証がございませんので、関税はやはりある程度長期間の事態を基礎にして考えなければならないと存じますのでたとえばタンカーの運賃が急激に値下りしたというような場合には、またたちまち関税の方が必要になるという事態が予想されるのでありまして、その意味におきまして現在のタンカー運賃の値上り等によつて、輸入原油の価格が高騰したということを基礎にいたしまして、ただちに石油類の関税を上下するということは考えられないのではないかというふうに、考えておる次第でございます。

田口長治郎自由党

○田口委員 ただいまの御説明によりまして、どうも大蔵省が発案をされましたときの理由は完全になくなつた。しかし現在の状態がいつまで続くかはつきりわからないから、関税の改訂をやるのだ、こういうような御説明のようでございますが、理由がなくなつたとすれば、関税の改訂はやるべきものではないと思う。現在の状態が急変をいたしまして、また輸入石油が安く入れられる、そういうような事態になりましたら、そのときに改訂を考える、こういう考え方が妥当であり、また常識でないか。こういうふうに考える次第でございますが、その点につきましてはいかがお考えでございますか。

藤田茂大蔵事務官(主税局税関部調査統計課長)

○藤田(茂)説明員 関税に関しましては、いろいろ対外関係などもございまして、無税にいたしておきまして、これを事態がかわつたといつて急激に上げるということは好ましくないので、一応特定税率としては関税率を持つておくということが必要である。もし将来関税の保護ということが必要な事態が考えられるならば、やはり一応特定税率としては、税率を掲げておくということが、諸外国に対する関係から申しましても、必要であるというふうに考えられるのでございます。

田口長治郎自由党

○田口委員 どうもただいまのお話は、話としてははなはだ筋の通らない話のように考えるのでございます。初め考えたときの理由はなくなつた。しかし将来また安くなるかもしれぬから、そのときの準備に改訂をしておくのだ、こういうようなお考えのようでございますが、必要がある場合に改訂するので、将来必要があるかもしれぬ、そういうような事態が発生するかもしれぬ。このかもしれぬということに対して準備をしておく、こういうことは、それ自体が非常におかしいばかりでなしに、このあるかもしれぬということで困る産業が非常に多い。日本の重要なる産業が立つか立たぬかというようなそういう場合におきまして、今必要でないけれども、将来困る場合があるかもしれぬから準備をしておくのだ。こういうような話は、一体いかなる方向から考えましても受取れない話なんでございますが、もう一度ここで皆さんに押し問答をいたしましても、どうもほんとうな責任を負う方でありませんから、私つつ込んで申しませんけれども、今の持つておられる理論、やろうとされる考え、こういうことは、社会常識からいたしまして、どうも通じない。このことだけを申し上げておきます。

二階堂進自由党

○二階堂委員 油の関税率の引上げにつきましては、ただいま松田委員並びに田口委員からいろいろ反対の意見が出ましたが、まつたくその通りであります。私はこれは大蔵省当局の関税引上げの考え方に、非常に根本的な間違いがある、こういうことを指摘せざるを得ないのであります。先ほどから伺つておりますれば、国内需要の五%ないし一〇%の石油産業を保護するために、かような関税の引上げをいたさなければならない、こういうことを言われております。この引上げによつて受けるところのほかの産業の影響はきわめて大きい。かように少いわずかな産業を保護するために、しかも水産業のごとき、日本経済再建の上にとりまして、大きなこれは産業であるべきものが、現在においても非常な窮乏の極に達しておる。この産業をますます窮地に陷れるような考え方をしていいものかどうか。私はここに大きな間違いがある、かように考えるのであります。こういうような関税の引上げ等をお考えになつた場合に、水産業あるいはほかの産業に及ぼす影響がどんなに大きいか、あるいは水産業に及ぼす影響がどんな程度にあるかということを、お考えになつたことがあるかどうか。同時にまた、こういうような問題を取上げる場合におかれましては、大蔵省当局としては、水産庁当局の方とこれらの問題について、引上げたあとにおける影響がどのようなものであるかということについて、御懇談されたことがあるかどうか。また水産庁の当局といたされましても、かような問題について大蔵省の当局とお話合いをされたことがあるかどうか。この税は、大きな産業を育成するということが根本的考えでなければいかぬ。水産庁におかれましても、かような問題が起きた場合に、どの程度積極的に大蔵省と話合いされたか。あるいは大蔵当局は、これらの問題を取上げた場合に、先ほど申し上げましたように、この及ぼす影響というものをどれくらい真剣に考えられたことがあるかどうか。この点についてお伺いいたしたい。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 この場合に委員諸君にお知らせ申し上げます。物価庁動力課長藤田勇君が出席せられております。

藤田茂大蔵事務官(主税局税関部調査統計課長)

○藤田(茂)説明員 ただいまの御質問につきまして御説明申し上げます。関税を上げます場合には、その消費者に與える影響はもちろん非常に大きいものがございますので、もちろん生産者に対する保護という意味もございますが、消費者に與える影響も他面考慮しなければなりませんので、この点につきましては、大蔵省、農林省、通産省、経済安定本部等の間で、いろいろ生産者に対する影響、消費者に対する影響等を考えまして打合せいたしました結果、この原案を作成いたしました次第でございます。なお水産庁の方と直接打合せたことがあるかという御質問でございますが、その点につきまして、私十分のことを存じておりませんのでございますが、私直接といたしましては御相談したことはございません。

松田鐵藏自由党

○松田委員 農林省はたれ……。

藤田茂大蔵事務官(主税局税関部調査統計課長)

○藤田(茂)説明員 農林省は官房の田下検査課長でございます。

家坂孝平水産庁長官

○家坂政府委員 この油の関税問題につきましては、実は水産庁におき」ましても、若干手遅れをいたしましたきらいがありますことを潰憾とするものであります。実は関税定率の改正につきましては、本省の田下検査課長が当つて、各省の連絡議会でいろいろ相談しておつたのでありますが、水産庁との連絡も少し遅れたような形になりましたために、私どもの意向が迅速に徹底しなかつたということを、非常に遺憾に存じておる次第であります。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 この場合お諮り申し上げます。ただいま委員外質問として田渕君から発言を求められております。これを許したいと思いますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 御異議なしと認めてこれを許します。

田渕光一自由党

○田渕光一君 委員外の発言をお許しいただきましたので一言伺います。とかく行政事務官庁は、戰時中あるいは敗戰後にできたところの、あらゆる審議会を中心とする思想をかえなければいけないのであります。たとえば今お話を伺つておりましても、関税の審議会の議を経てやつた、およそ国権の最高機関である国会以外にかようなものをきめても無効である。それを国会を無視してあらゆる審議会を通ればいいというのが官庁、ことに官僚陣営のとり方です。たとえば大蔵省ばかりでない、運輸省におきましても、鉄道の敷設の路線などを審議会できめて、国会から剥奪しようとする、これを国会にさらに諮問しようというようなことで、今の事務官僚のとつておることは国会を軽視しておる。彼らのつくつた審議会においてつくつたものを国会に諮問し、国会を従属化しようとするようなこの根本思想を改めなければいかぬ。何でも審議さえ通ればよいと思つてやつて来るから、こういう間違いを起すのである。たとえば関税の審議会さえ経れば、閣議で決定しさえすればよいと思うけれども、たとい閣議で決定したことでもわれわれ国民代表として納得のできないことは拒否しなければならぬ。こういう国会との摩擦を起し、ことにこういう連絡の準備のない水産庁の——今の水産長官の御説明を伺いましても、当然にこれだけ事務繁忙なときに、そう一々大蔵省がどんな方法を立てておるかということを聞けるものではない、こういうものは、少くとも必ず国会において、水産委員会にかかれば問題が起るということが頭に入つておれば、事前に十分水産庁に連絡したと思うのであります。大蔵省、運輸省にかかわらず、すべての審議会が万能であるというような思想を改めてもらわぬと、こういう間違いを仕でかすのじやないかと思うのであります。  次に大蔵大臣に次の機会に出席を求めて説明を聞くというお話がありましたが、この関税審議会のメンバーを聞きたい、この委員に水産の委員がありやいなやろくでもないでくのぼうばかりでつくつた審議会万能ということは、国会を軽視しておる。何でも審議会でなければいかぬということは、徹底的にお考えを改めてもらわなければいかぬと思いますので、この際に御注意を申し上げておきます。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 物価庁に対する御質問はございませんか。

石原圓吉自由党

○石原(圓)委員 かねて小委員長におきましては、水産省設置の問題につきまして、小委員長個人としてオーケーをとるべく手続き中であります。この問題については、本委員会が終りましてから、委員諸君にお残りを願つて、今後の方法について御相談を願いたいと思つております。  次に、新漁業法、資源培養法、この二つは各関係方面の意見も聞きまして、目下專門部におきましてそれぞれ成案をまとめ中であります。なお本日より、さらに水産庁の長官を初め、次長その他当局の参加を願つて、十分愼重を期して提案したいという方針であります。昨今成案となる予定でありましたが、御承知の天候等で、少し延びた点を御了承願つておきます。

松田鐵藏自由党

○松田委員 ただいま石原委員から御発言のあつた水産省設置の問題でありまするが、もはやわれわれ水産常任委員会は、成案をつくるべく努力しておりまするので、石原委員のお話の通り、どうしてもこれをつくらなければならないということに決定しておるものでありまして、ただいまお聞きするところによれば、石原委員個人の名をもつてオーケーをとる段取りになつておるそうであります。この問題は、いろいろな関係があつて個人の名前になつておるのでありまするが、どうかゆるみなく御努力されて、一日も早くオーケーをとるようにしていただきたいと希望するものであります。

小松勇次国民民主党

○小松委員 ただいま問題になつておりまする水産省設置の点につましては、多年の宿題でありまして、われわれ今ここに機が熟したような感を深くするのであります。この際に一個人の名護をもつてオーケーをとるというような姑息な態度はやめて各党においてその態度をはつきりいたすとともに、この水産常任委員会は常任委員会としても、ここで正式に水産省設置の問題を議題として、そうして水産常任委員会の決議によつて堂々とオーケーとるような運びにしていただきたいと私は思うのであります。

石原圓吉自由党

○石原(圓)委員 小松委員の御発言はしごくごもつともであります。それにつきまして、私個人の名においてオーケーを求むべくきまつたのは、過日委員諸君のお集まりを願つてそうきまつたのでありまして、そのときに小松委員は御出席なかつたと思うのでありますが、その事情は、この委員会の終了後に御報告、御懇談を申し上げたいと思います。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 それでは本日はこの程度で散会いたします。     午前十一時五十四分散会

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