水産委員会 第2号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1951/01/26
会議録
○冨永委員長 これより水産委員会を開きます。 議題に入る前に小委員会設置の件についてお諮りいたします。漁業制度に関する小委員会、漁業経営安定に関する小委員会、水産行政の充実に関する小委員会、水産金融に関する小委員会、水産資源に関する小委員会の各小委員会を設置いたしまして、調査の慎重を期したいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○冨永委員長 御異議なしと認めまして、以上五つの小委員会を設置することに決しました。 なお各小委員並びに小委員長の選任につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○冨永委員長 御異議なしと認めます。それでは追つて他日の委員会において御指名することにいたします。 —————————————
○冨永委員長 この場合発言を求められております。これを許します。石原委員。
○石原(圓)委員 講和問題につきましてダレス大使がお見えになつたのでありますが、この機会に、産業、経済、その他各部門より、それぞれの立場からわが国の実情並びに要望等を申し出ようとすることは、新聞紙上その他でよく了解するのであります。しかるにわが水産関係にありましては、各種業種別の団体等が、おのおの自分の方面の希望、要望等を強く反映せしめんとするような傾向がありまして、そのために、全体として日本の国の水産国策そのものに対する反映が非常に弱められるのではなかろうかという杞憂を持つものであります。よつてこの際各種団体の希望意見をことごとく参衆両院へ集めて、参衆両院の水産常任委員会はそれを十分検討いたして、そうして日本の水産としての要望を一本にまとめて、そのものをダレス特使に説明し、要望し、答申するという、統制のある形をとることが最も妥当なりと信ずるものであります。ゆえに諸君の御賛成が得られるならば、委員長はこの方針のもとに参議院水産常任委員会と即時御協議の上、その方向に進まれんことを強く希望するものであります。この意見を提出をいたします。
○冨永委員長 この際委員の皆様におはかりいたします。このたびアメリカよりダレス特使が来日されましたにつきまして、当水産委員会におきましても、水産業の立場から、講和問題に対しての要望をとりまとめておきたいと考えている次第でございます。ただいま石原委員からもその点につきまして申入れがありましたが、この点につきましては、衆参両院におきましてもよく懇談をいたしておきたいと思います。なおこの申入れにつきましては、渉外課長より正式に委員長としてダレス氏の会見申込みの手続をとつておりますので、いずれ会見ができるものと思つておりますが、この点委員各位の御賛同を得ておきたいと思います。なおさらにつけ加えて申し上げておきますが、こうした申入れその他申入れ事項につきましては、やはり政府とも折衝して、その上でさらに適当な措置をとりたいと思つておりますので、この点をもあわせて御承認を願つておきたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○二階堂委員 ただいま石原委員からの御発言に対しましては、私も賛成であります。きわめて時宜を得た考えであると思つておりますが、ただわれわれ衆議院の意見としても、業界のみならず、これは広く国民全体が要望する大きな問題でありますので、参議院の委員長ともよく打合せて、そうして衆参両院の一致した意見として、これを政府を通すなり、あるいは直接ダレス大使にお会いくださつて、業界の強い意見とし、なおまた国民全体の大きな問題でありますので、そういうバツクをもととした意見として要望されることを、私は切にお願いいたす次第であります。なお木下長委員の出しておられます案をちよつと見たのでありますが、もちろんダレス大使におかれましても、国際関係のきわめて逼迫した現下におきまして、日本の各方面について相当な関心と御配慮をいただいていることとは存じますが、この際特に漁業の問題につきましても、今回のこの要望事項はあまり具体的にわたらない方がよいのじやないかというふうにも考えますので、きわめて原則的な意見を持つて行かれまして、陳情される方が適当じやないか、いろいろな国際的な関係を考えてみましてもそうじやないかということを、私は考えておるものでございます。その点もひとつお含みの上陳情されんことをお願いします。
○冨永委員長 了承いたしました。速記をとめてください。 〔速記中止〕
○冨永委員長 速記を始めてください。 —————————————
○冨永委員長 水産金融に関する件を日程に追加して議題といたします。(発言を求める者あり)この場合松田委員より発言の通告がありますから、これを許します。(発言を求める者あり) 井之口君に申し上げます。しばらくお待ちを願います。
○松田委員 農林大臣に対して御質問を申し上げます。農林大臣は、かねてから水産政策に関して熱心な関心を持たれて、過般私どもに、非公式ではありましたが、漁業法の改正によつて、各種漁業権に対する漁業証券のあり方を、もし政府の施策を法令通りに実行して行く場合においては、あの漁業証券が二十五箇年の年賦償還となるのである。さきに交付された農地証券においてもさようなことになつておつて、もしこれがこのままに二十五箇年間の年賦償還において償還される場合においては、他のあらゆる業界が、たとえば中小企業において、または鉱工業において金融の措置が講ぜられておるのであるが、ひとり水産関係においては、この一番困つておる金融というものに対して、その方途がどのようになるかはかり知ることができ得ない。何とかこの漁業証券を金融化することに君らが努力する意思があるかないかということを、非公式に私どもに問われたのであります。まことに私ども感激にたえない次第でありました。ゆえに十二月十六日に、私ども水産委員会から三名大蔵委員となつて大蔵大臣及び農林大臣に漁業証券の資金化、しかして水産業界における金融の措置を、特殊金融機関をつくつてやつていただきたいという質問を申し上げたところ、大蔵大臣及び農林大臣においては、非常にこの点に親切なる御答弁があつたのでありまして、私ども水産委員会といたしましても、真に水産行政の面から水産金融という最も重大なる事柄に直面したものでありまして、農林大臣といたしまして、水産委員会においてこの構想をお聞かせ願えましたならば、私ども水産委員会としてまことに幸甚の至りであると考えるのでありまして、ひとつ御抱負を御発表願いたいと存ずるのであります。
○廣川国務大臣 松田君がただいま言われました通り、私農林省に参りましてから、一番農林省の問題となつておりますものは、各部門を通じて金融面において非常に拘束されておるということを考えましたので、今回の国会に提案いたします農業関係の長期低利資金を入れるということに最初に目途を見ておつたのであります。なおまた一般農業関係、水産関係等において、市中銀行があまりにも農業水産方面を重視していないということからいたしまして、一万田君等とは特に話をいたしまして、われわれに共鳴を与えてもらつておるのでありますが、特にこの目前に迫つておる水産の再編成の問題でありますが、これはよほど慎重に取扱わなければならぬのであります。先般行われました農地改革における農地証券とは趣を異にすることは、先刻皆さん御存じの通りだろうと思うのであります。この農地証券を資金化すると同時に、また日本が世界一番の水産国と言われるにかかわらず、今まで水産に関する特殊な金融機関を持たないこと、並びにこの大きな資源を活用いたしておる水産業界に対しまして、国家資本を投入することが非常に少かつたということを、この場合われわれは解決いたしたいということで、水産業界並びに国会の衆参両院の委員の方々に対して、私非公式ではありましたが、農林省といたしましては、特殊な金融機関をつくろうということをそれぞれ打診いたしておつたのであります。ところが業界に対しましては、私昨年八月ごろから声をかけておるのでありますが、業界自体からの声は、なかなか具体的なものが見えて参らなかつたのでありますが、だんだん日がたつにつれまして、特殊な金融機関を持ちたいという希望が業界からわいて参つておりますので、農林省といたしましては、民間の事情あるいはまた衆参両院における空気、あるいは昨年末における大蔵委員会と本委員会との合併委員会とでも申しましようか、あのころから非常にその熱が高まつて参つておりますので、農林省といたしまして、関係各金融機関のそれぞれの経営者と省内においてたびを重ねて会議を開いて、この問題を実現しようとして努力をいたしておるのであります。これはまだ正式に発表する段階に立ち至つていないのでありますが、先ほども申し上げました通り、漁業権証券を資金化するという一つの目途と、それから一般金融に対して両建で行く、これを国家資本を投入する方面に強く力を入れて行くか、あるいはまた民間資本を糾合して特殊なものをつくるか、あるいは協同組合の結合体における金融組織をつくるかということは、まだはつきりした案はまとまつていないのでありますが、それぞれの方面から検討をいたしておるのでありまして、最も合理的な案を、法律が必要でありますならば本国会においてこれを解決いたしたいと思つておるのであります。今国会において解決できませんというと、遺憾ながら間に合いませんので、われわれといたしましては、日夜、昼夜兼行この問題に取組んでおりまして、それぞれの部面と折衝中であります。大体その程度より今のところ申し上げる内容を持つおりませんが、いろいろな作文をつくつておることは事実であります。これは官庁言葉で言うと作業ということだそうですが、懸命に作業を続けておりますので、どうか皆さん方も全国の漁民の気持を察知していただきまして、われわれのやつておることに御協力をお願いできればけつこうであると思います。
○松田委員 ただいま農林大臣から、その抱負の一端及びこれに対する御構想について、懇篤なる指示があつたのでありまして、私どもといたしましてはまことに幸福な次第であると存ずるのでありますが、だがこの問題が世間のうわさとなりましてから、金融業界において、また水産業界において、二つの議論が流布されておるのであります。それは金融業界においては、水産銀行などという特殊銀行は絶対にでき得ないものであるという断定のもとに、この議論を反駁しておるのであります。但し、その内容を彼らは金融業界においては逆に宣伝をしておるのであります。要するに国民の有志の中から株式をもつて金を集めて、普通の銀行をつくるがごとき、金融機関をつくるがごとき方法をもつてやるのであつては、絶対にでき得ないものであるということと、また一つの業界、要するに水産そのもののみに利用する銀行、金融機関などというものは、立ち行くものではないというような議論と、この二つを一つの反対理由に持つて行つておるのであります。私ども考えまするに、あの復金であろうが、何のために復金がつぶれたかという問題は、要するに所期の目的以外のものにその金融を持つて行つたがために、今日の復金のような形になつておるのであります。この点も農林大臣においてはよくお考えおき願いたいと存ずるのであります。 また水産団体の中に、業界の中からも反対意見があるのであります。これらはただ個人、自己の利益をはからんがためにさような議論をもつ者もあるように、われわれには考えられるのでありまして、さような小さな考え方から反対をするような議論は封じて行かなければならないと考えます。ところで私は、この農林大臣の構想に対して、あらゆる苦難を克服して、今にして、この金融機関の設置を見なかつたならば、水産業界の金融というものは永遠に葬られるであろうという考え方を持つておるのでありまするが、この前非公式に農林大臣にお伺いしたときこの問題がもし、でき得なかつたような場合にはどうするか、でき得たならばどうするかという質問をしたときにおいて、農林大臣はこの問題ができ得なかつたならば、僕は農林大臣の職を捨てるという決意を聞かされたのであります。またできたならば、一つのりつぱなる業績として、農林大臣は凱旋将軍として職を去つてもよいという御意見を聞かされたのであります。農林大臣にそれまでの御決意があつたならば、われわれ水産業界は必ずやでき得るという確信をもつてやりますが農林大臣は現在においても、さような決意をもつてこの仕事に臨まれておるかどうか、これによつて私どものふらふらしたような気持をなくして、この問題に献身いたしたいと思うのでありますが、農林大臣の決意のほどをひとつ聞かせていただきたいと思うものであります。
○廣川国務大臣 これは単に農林省だけの問題ではありませんので、海の資源は実際に利用されまして、外貨の獲得に非常な大きな役割を果しておるのであります。また食糧増産におきましても、これまた非常な強いウエートを受けておるのであります。なおまた、もう一つ大きく取上げられるいわゆる水産業の再編成、この三つがからまつて来ておりますので、これをほんとうに所期の目的を達成するのには、特殊の金融措置を講じなければならぬということは、だれが見てもわかることなのでありまして、私の決意というか、信念というか、決心というか、どうしても今議会においてこれを作り上げたいという決心にはかわりございません。
○石原(圓)委員 農林大臣が、さきに漁業法の制定された直後に御就任されて、そうして漁業法の制定と不可分の関係にある水産金融の問題を解決しようという御決意をされたことは、まことに日本の水産に徹底的に御理解を持たれる点でありまして、漁民全体は大臣に対して非常なる感激を持つておる次第であります。御承知のように、漁業法の改正によつて水産の各種団体が改組されまして、そうして旧団体より新団体へ移された、いわゆる焦げつき、滞りの負債、このものが今日の日本の漁村の停頓を来しておるのでありまするが、これに対しては、農林省の水産庁の漁業協同組合課において、別個に救済の法案を出すべく努力をしておられるとは考えるものでありまするが、これらの問題も、この銀行、金融機関ができることにおいて一挙に解決されて、そうして今憂鬱なる状態にある全国の漁民が、非常なる明朗なる態度で、ここに海に活動できるようになることと思うのでありまして、どうかただいま大臣の言明されたように、絶対に本国会において実現するように、強く要望するものであります。しかるにこの問題について、私の説明を要しないかもしれませんが、各金融機関がその内容に対して了解がつかない点があつて、そのために杞憂の念を持つておつて、そのためにこれの促進が幾らかにぶるのではないかという心配があるのであります。それは第一農林中央金庫であります。この中央金庫の実際の仕事をしておる人々は、水産金融機関が別にできることを、中金の非常な脅威になるかのような考え方をもつて、これに協力しないというような気持が相当あるのではないか。それからまた資本漁業と沿岸漁業、この点にもいろいろな考え方を持つていると思うのでありますが、私は、資本漁業と沿岸漁業等すべての水産関係が打つて一丸になつた組織が最も必要であると思うのであります。農林大臣もお考えであろうと思いますが、今は沿岸漁業と資本漁業というような対蹠的な考え方を持つて、腰かけ的な施設をもつてすべきときではないのでありまして、日本の水産関係者はあくまで打つて一丸となつて、大乗的な立場から、最も堅実な、最も利用価値のある金融機関をつくらなければならぬと考えておるのであります。どうかその点を特に御考慮の中に入れられて水産関係者、漁業関係者に、大臣の意図のあるところを強く、早く了解せしめるように、特段のおとりはからいをここに切に希望するものであります。
○廣川国務大臣 ただいまのお言葉はまつたくその通りであります。ただいわゆる金融資本家といわれるような人たちが反対するということでありますが、私は反対する理由がないと思うのであります。われわれの構想等の一部を申し上げると、一般漁業者と金融機関との間に、ほんとうの血のつながりをつけたいというのが私の念願であるのでありまして、単に金を貸して、それで資本を蓄積しようという人たちの考えとこれとはまつたく違つておるのであります。 それから大きな資本を擁した大漁業家と零細漁民とを対蹠的に考えるかということでありますが、そんな考えもないのであります。それよりもつと広く、大小漁業はもちろんのこと、これを基礎にして生活をしているところのいわゆる加工業者、あるいはまた輸出業者、そこまでわれわれは考えなければならぬと思つておるようなわけであります。 それから協同組合の問題でありますが、これを農業協同組合と別に分離してまま子扱いにするという考えは、決して私にはございません。農業協同組合再建整備に関する法律案は今作成中でありますが、これと全く同じ構想で、協同組合再編成による移行に伴う、いわゆる焦げつきとでも申しましようか、これについては別途の方法を考えているようなわけでありまして、決して別な考えを持つていないことを表明いたします。
○井之口委員 農林大臣がお見えになりましたので、およそ二つの点について御質問申し上げたいと思います。
○冨永委員長 井之口委員に申し上げますが、金融の問題ですか。金融の問題でなかつたら、あとでお願いいたします。金融の問題に限つてこの場合お進めを願います。
○井之口委員 金融の問題を裏づけているところの漁業行政全般の問題について……。
○冨永委員長 関連があるならお許しいたします。
○井之口委員 その前にちよつと一言委員長にも申しておきたいと思います。この委員会がとかくわれわれ野党の発言を押えられる。そうして重要な問題として、ダレス氏が講和条約締結について今度お見えになつたということについて、こちらからの一つの懇請が行く、こういう場合でも、理事会からわれわれははずされている。そのためにこうして出て来る内容を見ましても、ちよつとわれわれの賛成しかねるような重大問題が入つている。こういうふうでありますと、この委員会というものがまつたくなれ合い的なものになつてしまつて、真に漁業行政全般を審議するというふうなことがなかなか困難になつて来る状態であります。その点をひとつ委員長によく考えていただきまして、十分野党側の意見も反映するように、ひとつおとりはからいのほどをお願いいたします。(「その点十分努力しろ」と呼ぶ者あり)大いにひとつ努力して発言しますから、聞いておいてもらいたい。 第一、この金融問題も裏づけておりますが、今度のこの要請の問題について政府がどういう意見を抱いておられるか、この問題を先にひとつ述べてみたいと思うのです。要請される内容といたしまして、千島その他の領土の帰属というふうな考えが皆さん方にあるようであります。政府においてははたしてそういう考えがあるかどうか。
○冨永委員長 井之口さん、金融に関してひとつ発言してください。
○井之口委員 それに今言及して来ます。言及して来ますが、そうせくな、あせるな、こういう重要な問題については、そうあせつたつてなかなかできるものではない。(「結論を出せ」と呼ぶ者あり)結論は最後に出すもので……。(「僕らは頭が悪いから、結論を先に言つてくれ」と呼ぶ者あり)結論はだんだん出しますが、金融問題で今廣川さんのお話を聞きますと、作文程度のものであるというふうなことでありましたが、その作文も、しかも国家資本をもつてやるか、商業資本をもつてやるか、あるいは信用組合でやるか、この問題もまだきまつていないというふうなことであります。こういうふうな問題も漁業行政の根本にみな連関している問題でありまして、今日本の漁業が税金で困つている、あるいは油がない、その他資源が枯渇して来る、一切の問題が——とりわけこの資源の枯渇というものは重大問題です。このために今度の場合でも、あるいは千島の返還を要求する、あるいは樺太の返還を要求するというふうな考えが、自然とここに委員の方々にも浮かんで来るような状態でありますが、政府といたしましては、たとえば北千島の問題、あるいは樺太の問題につきましては、これはヤルタ協定によつてルーズヴエルト氏が提出して、そうしてスターリン氏との間にちやんと前もつて協定されているのだ。ルーズヴエルト氏の提案になつているものだ。そうしてソ同盟においては、すでにこの帰属を向うの国会において決議しているものだ。もしもこういうふうなことを政府において要求されますならば、全面講和を阻害し、そうして当然日本を戦争に引込んで行く、こういう結果に立ち至るということを、十分政府において御考慮なさつていらつしやるかどうか、この点をひとつ聞いておきたいと思います。こういうふうなことがきまつておりませんと、小さな問題を解決しても、必ずいろいろな点において、大きな点において日本の全漁業家に大きな打撃を与えることになりますが、政府としてはどういう方針であるか、これをひとつ聞いておきたい。 それからこの北千島の帰属に対しましては、なぜルーズヴエルト氏がこれをソ同盟に返すということを主張しておるか。
○冨永委員長 金融問題に関連して質問するように申し上げておりますから、そこからお始め願います。全然的をはずしてお話になつておるから御注意を申し上げておるわけです。お話の内容が金融に行く前提として話し合つておるものだなということに考えられる点があれば御発言を許します。それ以外は御遠慮を願います。
○井之口委員 それならそういう問題をひとつ政府の方で決定して、そうしてダレス氏に出す意思があるかどうか、これが一つと、それから金融問題についても——これは国内の問題でありますが、しかしこういう問題についても、あるいは外国からの援助を得たいとか何とかいうふうな意見を持つておられるのかどうか、その点をひとつお伺いしておきたい。(「簡単々々」と呼ぶ者あり)それならば簡単に申し上げまして、この次の機会に譲ることにいたしますが、第一、金融問題についてであります。この金融問題は、先ほども大臣が仰せられた通り、国家資本をもつてこれをやる方法、あるいは商業銀行として経営する方法、あるいは信用組合として経営する方法、こういう三つの策を出されております。しかも今日まだそれが決定していないというふうな話である。この日本の重大な漁業対策に対して、政府はいまだにこうした問題を具体的に決定していないということは、われわれとしてまことに驚き入つた次第でありますが、第一、信用組合をもつてする場合には、必然に今日の漁業協同組合その他のものは、経営状態を見てみましてもみんな非常に苦しい。また漁民の生活が非常に苦しい。そういう点から、たとい協同組合の制度をもつてして金融方面を解決しようといたしましても、資金の点が非常に困る。資金の点でもうすぐ翌日から困つて来るというふうな状態になつて来る。この根本は当然国家資本をもつてこれを補わなければならぬものである。そこで商業資本をもつてするといたしますれば、当然今日の零細漁民に対しては何らの金融機構にならないのであります。もしこの方面をさらに一部採用されんとするならば、どうやつて補つて行こうとされるか。さらに、国家資本をもつてするということになりましたら、先ほどの松田さんの発言もあつた通り、国家資本をもつてすれば、例の復興金融金庫のあの問題においてわれわれ国民が苦い経験をしておる通り、国家の税金で取立てたこの大きな金をむだに使われる。実にその取締りというものが、今日の官僚的な機構をもつてしては行届かない。どうしてもこれは人民管理の方式をもつて推し進めて行かなければやれないものである。この根本問題に現に国民はぶつつかつておる。それゆえ、どうしても金融機構を国営に移し、そうして同時にこれを英国式でなくして人民が管理するという、ひとつ大いに日本的な民主主義を実行する。そうすることによつてこの根本問題が解決されると思うのですが、これなんかもやはり全面講和の線をかちとつて、われわれ日本が独立国としての実際の権力を持ち、そうして真に漁民をして生計にいそしませ、繁栄せしめるような方法に全部結びつけた漁業行政を徹底的にやらなければならないと思うのですが、この点に対して農林大臣の御意見を承りたいと思います。
○冨永委員長 井之口委員に申し上げます。先ほど委員長に対する要請の二、三の問題のうち、理事にならせておいてもらえないから、われわれが発言する機会を得ない、こういうお話がございましたが、これは水産委員会が少くとも井之口委員を理事からはずしたのではなく、運営委員会で共産党を代表する理事が出ておらないからだということを御承知おき願います。 それからこの水産委員会において野党の発言を封じておる云々ということがございましたが、そういう事実は絶対ございません。その一例としてダレス特使に対する申入れ云々というお話もございましたが、これも本委員会は十時半から開会いたしまして、委員の皆さんにおはかり申し上げまして、どういう内容をいかなる方法でどういうふうにして取扱うかということの協議が済んだあとにあなたが御出席になつて、それをまたむし返そうとするから、この発言を認めがたいと、こう思うのでありますから、御了承を願いたいと思います。
○廣川国務大臣 千島その他の帰属の問題は、私の職務権限外で、外務大臣の権限であります。 それから金融問題について、あなた方の立場からいつたいろいろ特殊な案をお持ちのようでありますが、われわれといたしましては、決してイデオロギーに拘泥せず、漁民の真の福祉になるような方途で、せつかく検討中であります。
○松田委員 私は、先ほど農林大臣に対して御質問を申し上げたことを、井之口委員が曲解して考えておられるようでありますから、一言御説明を申し上げたいのであります。要するに水産金融機関をつくるべきであるという農林大臣の考えで、第六国会において制定された漁業法によつて各種漁業権を国が買上げになつた。それで今年の八月、十二月にその漁業証券が交付される。この漁業証券は二十五箇年の年賦である。この証券をこのままにしておいた日には、あらゆる金融機関その他から、これを農地証券のようにとられるようなことがあつても困るし、今日本の産業の中で一番金融の道が封ぜられているのは水産関係じやないかと思う。そこにおいて農林大臣は漁業証券を金融化することによつて水産金融機関をつくつて行きたいという抱負を持つておられ、われわれ水産委員会としては、これに越したいい方法はないじやないかというので、農林大臣にはつきりとその抱負を実現してもらえるかどうかということを私が御質問を申し上げたのである。また復金のごときは水産の金融機関として立つて行くものを、ある方面からやはり開発銀行にするとか、または農林中金に持つて行こうというような議論もされておるのであつて、さようなことで復金をつくつた当初の目的と異つた方にその金融を持つて行つたがために、復金のああしたざまになるのであるから、どこまでもこの漁業証券をもつて金融機関をつくり、これに対する国家としての裏づけをしてもらえるような方法によつて、たとえば百七十億がただちに五百億になるとか七百億になるというふうにやつて行くことによつて、これを他の方面に使わないように、水産関係における貿易であつても、または水産加工においても、水産設備においても、こういうものに持つて行けるようにというわれわれの希望であり、農林大臣はそういう御抱負を持つておられるかどうかということを聞いたのであつて、私の言うたことが間違われないように一言申し上げておきたいと思います。
○冨永委員長 それではこの場合質問の通告があります。これを許します。田口委員。
○田口委員 私は昨今の石油の配給問題について、それから第二に漁業用燃油の見通しについて、この際資源庁の方に御質問いたしたいと思うのでございます。ちようどあらゆる漁業が漁期に入つておりまして、一年中で最も重大な時期に遭遇しております。このときにあたりまして九州地方をまわつてみますと、油がないために停船している船が各漁港に非常にたくさんある。いろいろ内容を研究してみますと、油の配給規定で来るべきものが途中で航路を変更いたしまして、ほかの地方に石油を荷おろしておる。こういうようなことで、極端な例を申しますと、長崎港なんかでは、非常にたくさんの石油タンクがあるのでありますが、このタンクに一滴も石油がない、こういうような実情になつております。これがために長崎港では底びき網にいたしましてもあるいは揚繰網にいたしましても、仕事ができないで、たくさんの船が停船しておる、こういうような状態になつておるのであります。その後地元の方からいろいろ資源庁の方に運動をいたしました結果、大阪に寄港しているところのタンカーを長崎の方にまわす、しかもその数量は千五百キロの重油をまわす、あるいは佐世保のアメリカ軍から軽油の配給をする、こういうことで大体見通しがついたのではないか、こういうふうに考えられる実情に至つたのでございますが、一昨日ぐらいの情報によりますと、大阪からまわつて来る千五百キロの重油、それから佐世保のアメリカ軍からまわしてもらう軽油の問題も、数量において当初の場合と実際の配給量というものに大きな相異がある。こういうようなことで、また地元で非常に騒いでおるのでありますが、この点は実際にどうなつておりますか。はつきりと数字的に御説明願いたいと思います。それから一、二順を追うて質問いたします。
○百武説明員 御質問によりまして、先般の重油の一月の状況を御説明いたします。昨年の十二月末におきまして、従来月平均約十万キロ・リツターの重油——これは水産部門以外の各部門の需要量を含めましての需要量がございましたが、それに対しまして、民間に対して製品としての輸入が全然期待できないということを関係方面から連絡を受けたのであります。そういう状況になりますると、国内で生産いたします予定の約五万七千キロ程度の重油をもつて国内の配給をまかなわなければいけないという次第になりますので、これは重大問題と考えまして、さらに年末及び正月にかけまして関係方面と連絡いたしました結果、従来需要量の約半分程度を輸入によつて補つていたのでありますが、それが全然期待できないという状況のもとにおきまして、八軍の製品の貯蔵量の中から放出してもらう、しかも重油としてはほとんど供給できないので、軽油を供給してやるという話がありましたが、この問題は一月に入りましてからも、逐次関係方面と連絡をして、ようやく十万キロ程度の月々の需要に対して供給量が確保できる事態になつたのであります。そうして実際の現物がそのうちに大阪に、交渉によつてきまりました船が一ぱい入りましたので、その中からただちに九州地区その他にも配分いたしたのでありまするが、それがたまたま現在長崎県におきましては漁業の最も盛んな時期であるということから、これは漁業用に振り向けられたんだということのうわさが立ちまして、それをただちに漁業用に出してもらいたいということになつたのでありまするが、これは単に漁業用だけではありませんで、八幡の製鉄所その他の九州地区の工業用に使うもの、その他の用途に使うものも含んでおるのでございます。それで現在長崎の事態も非常に逼迫しておるという状況でありましたので、さらに追加の現物の配船をいたしまして、近いうちに大体事態は解決できる、こう考えておる次第でございます。
○田口委員 ただいまの話によりますと大体大阪の配船を長崎の方にまわして、そうして逼迫しておる事情を緩和するということでございますが、実は数学的に御説明を願いたいのであります。大体一時的に大阪からまわされました重油の数量、近く補給せんとする重油の数量、またその実行時期がいつになりますか、その点をはつきりお願いしたいと思います。
○百武説明員 説明をいたします。第一回分としまして、現在配船いたしましたのが千五百キロでございます。千五百キロというのは長崎地区にありまする一配給の元売業者の貯油所に持つて行きました数字であります。それ以外の元売業者も一月中に約三千キロないし四千キロの重油を長崎地区に持つて行つております。しかし現在さしあたつての長崎における需要に対しまして、補給いたしますために、先ほど申し上げました千五百キロ以外に、さらに千五百キロ追加を配船いたしております。それでその中からどの程度水産用に販売して行くかということは、現地に係官を派遣いたしまして解決するようにいたしております。
○田口委員 最初の千五百キロのうちで一千キロは水産外の方にまわされて、わずかにあとの五百キロだけが水産の方にまわる、こういうような話を聞いておるのでありますが、これは事実でありますかどうか。 それから追加分の千五百キロのうちに水産の方にまわされる部分がどれだけあるか、その点をはつきりお願いしたいと思います。
○百武説明員 説明いたします。最初の千五百キロのうちの五百キロを水産にまわし、その他は水産にまわさないというお話がありましたが、これは何ら関知しておりません。その中からどの程度まわすかは、現在長崎県の水産関係の方とも連路をとつております。現地で適当な解決策をとつてもらうように話しております。それから追加の数量と申しましたのは、説明が重復すると思いますが、実は追加のものを持つて行かなくても、一月分として各社が持つて行くべき、また現に持ち運びつつある数字は、先ほど申しましたように三千キロ以上になる予定でありますが、ただその現物の到着がおそくなることを心配いたしまして、追加分といいますか、現物補給をただちに手を打つという意味におきまして、千五百キロを補給いたしまして、さしあたりの長崎において各販売会社が売ります数量をそれで補給しておいて、千五百キロは調節用に使つて行くつもりでおりますので、そのうち何キロということは、現在のところやはり現地において解決して行くと思つております。
○田口委員 長崎における一商社が持つておる油をとりあえず水産の方にまわしてよろしい、しかし資源庁の方であとを見てくれなければ困る、こういうような話があるように承つておるのでございますが、今はとにかく一年中で最も重大な時期でございますから、油がないために今仕事ができないということは、ほとんど一箇年間の水産業者の大きな打撃になる事情からいたしまして、業者が一時立てかえて、急場を間に合わせるということに対しては、資源庁といたしましてはあとで見てやる、こういうような方策をとられてしかるべきと思うのでございますが、この点についてどのようにお考えになつておりますか。 また根本問題といたしまして日本の製油能力が六万キロ程度しかない。そうして日本で月々使います必需量は十万キロである。こうなりますと、あまりに製油業者を保護される意味におきまして、製油工場設備以上に製油ができる。こういうような前提のもとに製油されたものを輸入することを少くして、原油を輸入されて、日本で製油してそれを供給する、こういうような現在の方向はどうかいたしますと、月に四万キロ程度どうしても足らないのでございますから、この点再考をお願いいたしまして、ほんとうに日本内地において製油のできる量、これにプラスの輸入する製油された油、こういうことでやつてもらわなければ、自給度からいつて非常にあぶないのではないか、この問題が一つ。 それからもう一つは、そのストツクを少くとも一箇月くらいは、漁業用燃油の場合におきましては、内地に置いておかなければ円滑に配油ができない、こういうふうに考えますが、この三点につきまして資源庁ではいかにお考えになつておりますかお伺いいたします。
○百武説明員 すでに第一の項目につきましては、私の方では昨日現地と連絡済みでございまして、あとから追加的に千五百キロ持つて行くという裏づけで、現地の供給になるべく支障がないようにということで、同時にそういう考えをもつて連絡しております。その具体的の数量につきましては、現地の実情もあると思いますので、ただちに私の方から係官を派遣いたしまして、すぐ解決するという構想でおります。 それから第二の製品の輸入の問題でございますが、これは約四万キロ程度の製品の輸入がないと、全体の需給の関係が円滑に行かないと考えているのでありまして、それだけの製品の輸入が非常に不円滑な見通しであるならば、根本的にまた考え直さなければいけないという考えで、今年初め以来いろいろ折衝をいたしておりましたところが、二月以降におきまして、四万キロを補充する程度の配船計画が大体六月までの見通しがつきましたので、その計画が実行できますれば、支障はないと考えております。 それから第三の御質問は、備蓄という意味だと解釈したのでありますが、その問題につきましては、現在の石油製品の在庫状況よりいたしましても、ある程度の貯蔵を持つ方が完全な配給ができると考えておりますので、われわれ自身そういうことを望んでおりますが、この問題につきましては、現在通産省としましても、事務的にいろいろ計画をしております。また他の関係官庁などにおいても善処しておると考えております。
○冨永委員長 永田委員より海区漁業調整委員会の費用並びに小型底びき転換に関する費用について質問の通告があります。これを許します。
○永田委員 時間の関係上きわめて簡単に質問をいたします。小型機船の底びき法案というものが目下水産庁において立案中と承つておりますが、この法案を制定するにあたりまして、結論から申し上げますと、予算の裏づけがあるかどうかという問題ですが、もちろんこの問題を解決するにあたりましては、無許可のものを補償するということで、若干矛盾もありますけれども、法の解釈と行政の面において大いに留意しなければ、たまたまわれわれの予想し得ないところの問題が起るものである。従いまして、一応政治的に解決するる意味におきまして、補償というようななまぬるいことではなく、法案をつくるということが、要するに業者を救うという意味である以上は、全面的に、国家の予算がどれくらい必要であるかということをまず算出しまして、しかる後にそれと並行して立案すべきであろうと思う。従いましてこの法案は、今日の段階ではどういうような実情にあるかということを、一応御説明願いたい。 次に海区漁業調整委員会の予算でございますが、昨年度は百八十海区に割当てまして、約一億五千二百というような数字が出ているようでございます。業者の間におきましては、今日これを約三倍に増額してもらいたいという活発な陳情を受けておるのでありますが、水産庁においては、一体どういうふうな見解のもとに海区漁業調整委員会の予算をお考えになつているか、今日の段階においては、これらの団体からどのくらいの金額を要求されているのか、また水産庁がどのくらいの案を持つているのか、今日ここでつまびらかにしてもらいたい。 なおまたこの性格からいたしますと、当然大蔵省、あるいは安本、それぞれの大臣も一応この委員会に出席を求めて、責任のある答弁を求めなければならないと思うのでありますが、これは委員長に一任いたします。きわめて近いうちに、安本、大蔵それぞれの大臣を本委員会に出席を求め、水産庁も立合いのもとに委員会を開くように、適当な処置を講じてもらいたい。海区調整委員会の任務というものは、実に大きいものである。これはすでにわれわれ十分に承知しておるのでありますが、この大きな任務を果してもらうのには、そこに相当の予算を認めてやらないと、ちようどそれは種をまかずして秋の実りを待つようなものである。そこにまたいろいろのボス的な活動に変化して行く危険がある。従つて当然さような団体がある以上は、国家の予算で許す範囲において、十二分に予算をつくらなければいけない。この点について長官でもよろしい、あるいは久宗君でもよろしいが、責任のある答弁をお願いいたします。
○久宗説明員 まず第一の問題からお答えいたします。 この小型底びきの整理の問題は、非常に重大な問題でございまして、漁業法制定当時からすでに問題があつたわけでありますが、この問題につきましては、あらためて法律の改正を要しますので、本委員会におはかりするという形になると思うのであります。ただその前に、私どもといたしましては、この小型整理の問題につきましては、ただいま永田委員から御発言がありましたように、法律上の問題と実際的な解決という点でいろいろな難点がございます。そこでどういうふうにしたらよいかという問題につきまして、一応行政官庁の面で考えられます案をつくりまして、これを広く漁民の方々にお配りいたしまして、今その御意見を伺つておるわけであります。その大きな改正をもつてこれを法制化して行くということに、段取りをとつておるわけであります。ただその場合に、御指摘のありましたような許可、無許可というような問題はあろうが、これは行政官庁にも責任のあることでございますし、内容的にこの問題を考えなければいけない場合がある。またそれについて当然に国家的な予算がそれに伴うべきではないかという御意見でございます。これにつきましては、御指摘のありましたように、法律的に申しますと、許可、無許可というような問題が若干問題になるのでございますが、私どもといたしましては、これには当然に転換についての何らかの経済的な裏づけが必要なのでありますが、これをほんとうに実現いたしますためには、はつきり全漁民の御了承を得て、大きなバツクがなければ通し得ないというように考えまして、第一段の措置といたしまして、いかなる措置をすべきかという問題について、水産庁の試案を発表いたしたわけであります。そこで現在の段階におきましては、これにつきまして具体的な予算の計上はいたしておらないわけであります。しかしながら、この問題についての水産庁の見解といたしましては、補償というような形のものは、法の形式上あるいはできないかと思うのであります。しかしながら実際にこの整理を断行して行くということにつきまして、何らかの経済的な裏づけが必要であることは当然に考えられますので、これにつきましては、今それをいかなる形で具体化するかということを、漁民の大きな支援の声のあるのと合せまして考慮いたしておるわけであります。方法といたしましてはいろいろあろうかと思うのでありますが、ただそれが整理だけの問題、転換という問題だけではなしに、何かそこに積極的な増産とか、生産力の増進という問題と結びつけてこれをお願いするということでなければ、やはり大きな御協力は得られないというふうに考えますので、そういうような形でこの裏づけにくつつけて参りたいというふうに考えておりまして、今事務当局におきましてせつかくその具体的な内容を検討して、案を固めつつあるわけでございます。 第二点の、海区の調整委員会の費用の問題でございますが、これは漁業法の制定当時から、これまた問題になつておりまして、私から御説明するまでもなく、制度改革の成否は、その海区の委員会が十分に活動しているかいないかにかかつておると思うのであります。そこでこの予算につきましては、予算編成の際に、大蔵当局とはたびたびそれこそ大げんかをいたすような形におきまして、この活動が十分できるような予算を要求して参つたわけでございますが、御承知の通り各種の委員会がございまして、これについてそれぞれの標準があるわけでございます。そこで私どもといたしましては、この委員会は普通の委員会と違いまして、非常にむずかしい問題、ことに初年度におきましては非常にむずかしい問題があるわけでございますが、そういうことから、一般的な委員会の基準というようなことでなしに、この法律の重要性なり、その海区の委員会の具体的な仕事なりを考えて、十分な予算的な処置をしてほしいということで要求して参つたわけであります。法律の上におきましては、この委員会の性格は、これは地方の機関でございますが、この漁業制度改革の仕事は国の仕事であるということにおきまして、全額を国庫で見るというふうに書いてあるわけでございます。しかしどの委員会におきましてもこういう問題はあるわけでございますが、必ずしも全額は裏づけられない。特にこの海区委員会におきましては、そのほんとうのむずかしい仕事の内容から考えまして、まことに不十分なものなのでございます。そこで私どもといたしましては、これの増額にはあらゆる努力を傾倒して参つたわけでございます。一方地方におきましても、各県におきましてこの仕事をやりますのに、これでは足りないから、法律の上では全額が国庫負担になつておつても、さらにこれを加えようというような御意見も出ておるわけでございます。しかしこれも国の委託費というような形式を従来とつておりましたので、県としてはこれに形式的につけ加えることができないという問題がございましたので、第一段階といたしまして、これは大蔵当局との話合いをつけまして、従来委託費という形でまかなつておりましたものを補助金にかえたわけでございますが、これは二十六会計年度からさようとりはからうようになつております。こうなりますと、少くとも委託費という場合には処置のつかなかつた問題が、一応形式的には解決する道が開かれるわけでございますが、しかし全額を国庫で負担しているといつた建前におきまして、府県の中においてもまた議論がわかれる可能性があるわけでございます。従つて、どうしてもやはりこの絶対額をふやすということが一番の問題であるわけでございまして、この点につきましては、事務当局としてはできるだけ研究をいたしておりますが、とうていそれでは海区の委員会のほんとうの活動はできないという段階にはつきり来ておりますので、この漁業制度の改革の完遂のために、国会におきましてこの問題をお取上げを願いまして、十分その裏づけをいたしていただくようにお願いいたしたいと思います。
○永田委員 ただいまの久宗君の御意見は、なかなかわれわれ了承できない。そこでこの次の委員会においては、委員長にこの二つの問題を十分に審議するように処置をとつていただきたい。 それから機船底びきの転換の問題も、いろいろな難点も予想されまするが、もし難点があるとしたならば、法の実施において多少のギヤツプを認めるとか、何とか緩急よろしきを得るところの処置を講じないと、たいへんな地方問題になつてくる。それから海区調整委員会の予算にいたしましても、地方に委託するというふうな問題もあるように伺つておりまするが、根本問題は、国家の予算として、一日わずかに九十五銭やそこらでは、大の男を使つて何が働けるか、こういう問題まで起つて来るのであります。そこで今日の段階では、水産庁が大蔵省に幾らの予算を要求してやるのかということをわれわれは聞きたい。
○久宗説明員 ただいま私手元に二十六会計年度の予算の数字を持つておりませんので、お答えしかねるわけでございますが、この委員会の費用につきましては、二十五会計年度におきまして若干のずれがあつたわけでございます。つまり八月からこの委員会が開かれるかつこうになつておりましたものが、予算が四月から計上されておりましたので、初年度におきましては、そのうちの若干をふやしてもらいまして、とにかく初年度における委員会の費用といたしましては、普通に月割りで参りますものよりも、相当追加されたものが加わつたわけでございます。しかしながら二十六年度におきましては普通のベースに帰りまして、たとえば月に何回開くといつたような計算から計上されておりますので、いよいよ切りかえの実施の段階といたしましては、まことに不足な金額になつております。それが実情でございます。
○冨永委員長 川村委員より質問の通告があります。これを許します。
○川村委員 私の承りたいことは漁業権の補償についてでありますが、長官並びに当時から今日まで担当して来られました久宗連絡官の両氏に対して、一問一答の形式で伺いたいと思います。 申すまでもなく、漁業制度改革に伴つて、国は個人といわずあるいは団体といわず、各種の漁業権に対しまして百七十億の補償をする、そして白紙にして新たなる漁業権をとるということになつたのでありますが、漁業法の制定に伴つて、当時の久宗課長の説明では、百七十億を補償するという説明で、しかも大体そのうち第一次の補償をするということを発表したそうでありますが、その百七十億の漁業権に対する補償は、全額を国家が、すなわち政府が認めたかどうかという点について、まずお答えを願いたいのであります。
○久宗説明員 お答えいたします。この補償金の総額につきましては、立案当時百七十億という御説明をして参つたのでありますが、これは一応推定でございます。つまり法律によりますと、ここに基準年度その他の規定がございまして、これによつて具体的に計算をずつとやるわけでございます。しかもそのやりました結果を報告いたしまして、これについて異議のある方の問題を解決した上で最終的に決定いたしますので、この補償金額の最終的な決定は、大体八月の末ごろになると思うのであります。そこで初めて具体的に決定するわけでございますが、しかしその金額の大体の推定は、漁獲高その他から計算いたしまして大体百七十億という推定を立てておるわけであります。
○川村委員 結論は八月でなければ出ないことはわれわれも承知しております。従つて百七十億という推定の金額を、第一次百二十数億各府県に割当てたということでありますが、その数の確実なところは、一体どのくらいはつきり割当てておるか、この点お伺いします。
○久宗説明員 この第一次仮割当の問題につきましては、私直接の担当官でございませんが、総括いたしておりますのでお答えいたします。第一次仮割当の問題が、地方におきまして非常に各種の誤解を生じておるわけでございますが、これは法律そのものによりますと、個々の漁業権につきましてだんだん計算されて行きまして、それで総額が出て来る形になるわけでございますが、ここで一番大事なことは、各県同士の公平、あるいは個々の漁業権者の間の実質的な公平ということが大事でざいますので、主として客観的な資料と一応考えられます各種の統計資料によりまして、補償の基礎計算をいたしました数をまずつくつたわけでございます。それを一応仮割当という形で実施したわけでございますが、これはもちろん必ずしも決定的なものではございません。これと各県で持つておられます具体的な資料このつき合せをして参りまして、なお計算その他の間違いといつたようなものもあるいはございましようし、あるいはデーターそのものの間違いもございましようし、また基準にとります公定価格の計算、その他の問題にも、いろいろな技術的な問題が含まれるのでございます。そこで、そういうような形でこれをだんだん補正して参りまして、おそらくその結論は百七十億のところに大体一致して来るであろうという見解を持つておるわけであります。
○川村委員 ただいまの説明で、大体百七十億の推定線まで行けるのだというような御説明でありますが、私の今聞いておることは、第一次仮割当といいましようか、それは幾らやつたのかということです。簡単にお答え願いたい。
○久宗説明員 正確な数字を覚えておりませんが、百二十八億程度であつたと思います。
○川村委員 そうしますと、大体推定の線から行くと、まだ四十二億程度残つておることになつております。ところが私地方をまわつてみまして、いろいろ御意見を拝聴いたしましたところ、大体第一次割当で納めなければならないというような感じを持つて、今まで漁業権の評価をしておる向きがたくさんあるのであります。そこで、大体百七十億という推定の線で補償されるならばということで、漁業法の制定のときにわれわれは承認したのであります。ところで久宗君の説明から行きますと、間違いもあるだろう、あるいは評価のいろいろな関係もあるだろう、そうしたいろいろなことをにらみ合せて、八月までには百七十億の線まで持つて行くということでありますから、大体了承できるのでありますが、もしデーターに間違いがあつた、あるいは落ちておつたというようなことがありまするならば、それを取上げて、そして第一次の仮割当に追加する意思があるかどうか、この点をお伺いいたします。
○久宗説明員 データーの間違いは当然これは直さなければならぬと思うのでございますが、そのデーターにいたしましても、Aのデーター、Bのデーターというものがありますので、そこで調整をしなければならぬところもあります。また落ちておつたものという御質問があつたのでありますが、これが漁業法の規定によりまして確実に補償の対象になり得るものでございますならば、当然に入れるべきでございます。ただその場合に、入れる内容について、関係者の方は落ちておるというふうにお考えになつても、それが漁業の規定によりまして、補償の対象にならないというものもあろうかと思いますので、一般的にはお答えできないと思うのであります。
○川村委員 落ちておるものの具体的な問題を申し上げます。渡島管内のうちの一部でありますが、かつての漁業会がいかの一本づりの専用漁業権を代表漁業会として獲得しておるのであります。ところがその漁業会が代表だということを忘れて、データーに載せなかつたという事実が北海道にあつたのであります。もちろんこのことにつきましては、具体的には水産庁に書類を出して審議を受けるのでありますが、そういう事実がはつきり現われて、道庁がすでに水産庁にその書類を提出しておるはずであります。その総額は大体五億三千万ほどになつておりますが、そのうちで落ちておつた事実、それから金額、これらについては検討を要するものと思いますけれども、水産庁にその書類が届いておつて、それを水産庁が検討したかどうか、こうした問題について伺います。
○久宗説明員 これは直接の担当官がここに来ておりません。また私自身まだはつきりこの問題を聞いておりません。
○川村委員 長官は。
○家坂政府委員 聞いておりません。
○川村委員 それでは長官も久宗君も担当官でないから知らないということでありますが、私はすでに関係部長に書類を提出しておるのであります。いつも水産庁はその通り、縦の連絡もとれない、横の連絡もとれない。私が提出したのはもうすでに一週間ほど前であります。しかるにそれを長官に通ぜずして、各部長が握りつぶしをしておるというような感じがするのであります。この問題は重要でありますので、いずれ関係漁業会から代表が来るはずでありますけれども、一応その前に私が道庁よりその書類を持つて来て、水産庁に提出しておるのでありますから、どうか関係課長並びに部長等を呼んで、長官のところでまずもつて協議をしてもらいたいのであります。その後に、結論が出ましたら、本委員会に報告なり、あるいは私を水産庁に呼んで報告していただきたい。 それから次にお伺いしたいのは、漁業権の補償に対して、当時税金の対象にならないという久宗君の説明であつたのであります。ところが最近財務局等におきましては、現法律から行くと対象になるという見解を持つて、それぞれ調査をしておる事実があります。もちろんこのことについては、久宗君の苦労されていることは十分わかります。また詳細の内容につつ込んで質問をいたしたいのでありますけれども、これらはむしろ久宗君よりも、要するに水産庁よりも、大蔵省当局に責任のあることでございますので、大蔵当局をこの委員会に呼んで質問をするのが当然でありますが、しかしまだおそらくはつきりした線が出ておらないというような考えもありますので、あまり細部にはつつ込んで質問はいたしません。それがためにかえつてやぶからへびが出るようなことがあると漁業者の不利になりますので、大体水産庁といたしましては、当初の約束通り税の対象にしないという解はもちろん持つておるでありましようが、対象にならないという見通しがついておるかどうかというとを、水産庁の立場でどうか詳細に御説明を願いたいのであります。もしそのお答えに、今後の大蔵省との折衝に支障があるとするならば、速記を止めてお話すれば記録に残らないので、かえつて水産庁と大蔵省の折衝に都合がよい部面もあると思いますので、速記をとめてもけつこうであります。漁民各位がたくさん来ておりますので、おそらくこの税の対象になつた場合においては、せつかく補償してもらつてもほとんどが税にとられてしまつて、得るところが何もないということになると、当初われわれが漁業権を設定するとき、すなわち漁業制度改革の場合において、この本委員会に説明をされたことがうそになつたということになりますと、一官僚の説明のうそが、国会議員われわれ全体のうそになりますので、この点どうかよく含んで当局の説明を願いたいのであります。
○久宗説明員 お答えをいたします。この問題につきまして、見通しはどうかというお話でございますが、理論的にはもちろん通ると思うのであります。しかしながらこういう問題につきましては、やはり最後には国会の方にごやつかいになつて、ここでお話をきめていただかなければならぬという場面があろうと思います。ちよつと速記をとめていただきたいと思います。
○冨永委員長 ちよつと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○冨永委員長 速記を始めてください。
○川村委員 次にお伺いしたいことはは先ほど永田委員からお話のありました小型機船底びき綱の整理に伴う補償の問題、それからさらに海区調整委員会の費用の問題につきましては、委員長において適当な機会にその問題のみ取上げて、委員会で審議するならば、これは質問いたしません。
○冨永委員長 了承いたしました。
○川村委員 でありますから、どうかそれまでにその点をさらに事務当局において十分案を練つて確答せられるようにお願いします。
○冨永委員長 石原委員から質問の通告があります。これを許します。
○石原(圓)委員 私の方にも補償金に対する免税の請願が参つておるのでありますが、この漁業法制定のときに、私は委員長として久宗君その他より、これは税の対象にはならないということをしばしば説明を受けたのでありまして、それが今税をとられるそうだ。それにもかかわらず、水産当局は大蔵省と折衝がない。これはどうもはなはだ聞えぬことであつて、漁民のほんとうの苦しみを理解しておるのかという点に疑いをもつものであります。この漁業法案を制定するときに、この税の対象になる、ならぬということについての根拠となる理論があつたと思うのであります。その根拠となるべき理論はどういう理論であつたということを、今日はお尋ねをしませんから、次の委員会にはつきりと説明願いたいと存じます。それから私はこの問題については多数の疑義質問がありまするが、本日は時間の関係上、要点だけを申し述べて、その説明は次の委員会に求めたいと思います。 漁業補償金を百七十幾億円ときめたのはどこに根拠があるのか。日本全国の漁業権を百七十幾億円ときめたところの根拠が、私は不可解でならぬのであります。その十倍あるいはその百倍の価値があると私は思うのであります。それをわずかに百七十幾億円にきめたという根拠はいずれにあるかということを、はつきりと次の機会に説明を求めたいのであります。それからまた各都道府県へ割当てるについて、公平を欠くという点があつたならばそれはどうするのか。ことに川村議員の申されたように、全然忘れておるものがある。たとえば真珠の養殖の漁業権のごときは忘れておるように思うのであります。すでに三年後には百億円の輸出をしようかというこの漁業権が、漁業協同組合より養殖業者に区画漁業権が移るというような、重大な権利を失うような、一つの重大なる真珠養殖の区画漁業権に対して、当局はその補償金を忘れていないか、私は忘れておると思うのです。この問題は後日忘れておるかおらぬかの説明を求めます。 次に瀬戸内海の小型底びきの整理の問題であります。私も多数の人の陳情を一昨日か承つて、実に驚いたのでありまするが、ただいま久宗君の説明によりますと、水産庁当局の試案であるということでありますが、これはもつてのほかの話であります。一試案を公表して、そうして瀬戸内海関係全部の漁業者を騒がせて、しかも東京まで多勢の人が陳情にやつて来て、多数の経費と時間とを費す。こういうことは、どうして水産庁の一事務官吏が試案を公表するために起る問題であるか。これは一つの綱紀の紊乱であるといつてもよいと私は思うのであります。根拠をきめて、やや実行可能という程度になつて初めて公表すべきである。それを水産庁の一官吏の試案を公表して多勢の人を騒がす。しかも漁業権というような重大な問題に触れて動揺さすということは、もつてのほかだと思うのであります。これに対する答弁も次の機会に譲ります。これをもつて終ります。
○冨永委員長 この場合質問の通告があります。これを許します。平井委員。
○平井委員 有明海区漁業調整委員会事務局設置の件について御質問申し上げます。 去る第九国会の最終委員会において、次の国会には必ず通過させるように懇請しておいたのでありますが、第十国会の初の委員会におきまして、委員長の信念をお聞きし、と同時に予算措置等について水産当局の努力を要望いたします。有明海区漁業調整委員会事務局を置くということは、たしか昨年の一月と思いますが、当委員会において有明海十数万の漁民の要望にこたえて、必ず置くということを決議しておるのであります。(「うそを言うな」と呼ぶ者あり)そのとき永田委員は欠席しておつたのであります。その後におきまして紀伊水道の問題が台頭して来まして、紀伊水道は衆議院から、有明海は不幸にして参議院からというような食い違いにおきまして、遂に両方とも流れたことは皆さん御承知の通りであります。今国会におきましては、すでに猛烈な反対をしておりました松田委員、永田委員、田淵委員がやはり紀伊水道は離されなければならぬというようなお気持になつておると思うのでありますが、お互い委員会の間において、血で血を洗うごとき抗争をやめて、有明海一本で、議員提出の暁には、すかみやに衆参両院を通過して、有明海十数万の漁民を救つていただきたい。これに対して委員長はいかなる信念をお持ちになつておるか。この問題につきましては、もしも本国会を通らないときは、私は悲壮な決意をしなければならぬ。(「議員をやめるか」と呼ぶ者あり)議員まではやめませんが、悲壮なる決意をもつて闘うということを、特に委員長に申し入れておきますが、これが本水産委員会の一大問題となつておることは、申し上げるまでもなく十分御承知の通りであります。 なお有明海区漁業調整委員会事務局が設置されるまで、四県連合会区漁業調整委員会というものを設置しておるのでありまして、この事務局が設置されるまで、ひとつこれに予算をふやしていただきたいということを、水産庁長官にお願いする次第であります。この水産委員会を傍聴している方々の半数以上は、有明海の漁民を代表した陳情団であります。この陳情団の代表といたしましても、よろしくすみやかな御通過を私は本委員会にお願いをする次第であります。
○冨永委員長 お答え申し上げます。平井委員がただいまお述べになりました有明海の問題につきましては、平井委員が熱心に提唱せられておるところは、委員長も了承しておる次第であります。御承知の通り、国政調査に関する小委員会並びに議員提出法案に関する受持ち議員の氏名それぞれにつきましては、またさらによく御懇談をして決定をいたしまして、その趣旨の浸透するよう努力いたしたいと考えております。 井之口君。簡単に願います。
○井之口委員 小型機船底びきの問題であります。先ほど各委員の方からも御発言がございましたが、水産庁の案を発表して世間を騒がしたというような石原委員の意見に対しましては、やはりそういうものはみな公表して、国民全体が前もつて知つて、十分輿論を喚起して、そうして練つて行くのがこれが民主主義のやり方だと思うので、これはむしろ水産庁でやつている方のやり方にわれわれは賛成いたします。そういう意味で、瀬戸内海の漁業調整委員会並びにそのほかの漁業協同組合の方々が全部東京においでになりまして、そうしてこれに対する意見を開陳しておられるのであります。それはここにおいでになる委員の方々も、大分その陳情を受けておられる通りでありますが、さてこの問題は非常に重大でありまして、水産庁の方々においては、一体予算の方面をどう解釈しておるか、予算の裏づけなくしてこういう法案が出されたならば、漁業に携わつておられるところのこれだけ多くの方々がただちに翌日から路頭に迷う結果になる。厳重なる取締りが励行せらるときになりましたならば、ただちに彼らは一家離散しなければならぬという悲惨なる状態になるのであります。この間の請願の趣も、承つておりますと、この問題はわれわれにとつて生きるか死ぬかの重大問題である。予算の裏づけなくしてぼそつとこういう法案が出されたならば、自分らは翌日から事業ができなくなつて、親や女房、子供を飢え死にさせなければならぬ状態に立ち至る、こういうことをみんな痛切に声明しておられます。この点はわれわれがもつともつとこの委員会においても取上げ、そうしてこの問題を中心に委員会が態度を決定して、一日も早く漁民を安堵させたい、こう思う次第でありますが、水産庁長官の御意見はどうでありましようか。海区漁業調整委員会なんかに立ち会われて、これをごらんになつていかなる感想を持つておられるか、これが一つ。 もう一つは、無許可船に対しては補償しないというふうな方針を持たれておるのかどうか、この点をひとつ明確にしてもらいたい。もし現に今実際やつておる人たちで、無許可船といいましたところで、実に零細なものである。現実にこの人たちがそれによつて生活を維持しております以上、これも補償しなければ、この人たちの生活があしたからすぐ困るという状態である。たとえば千葉県の沖合いにおいて、アメリカの演習のために漁業がほとんどできなくなる。ああいう場合もその漁民が生計を失うために、これに対して補償を出しておる。災害の場合でさえもいろいろな補償を出す。これは人為的になされるところの一つの災害みたいなものである。だからして、こういう無許可の人たちに対しましても補償すべきであるとわれわれは考えるのであります。またこの間請願においでになつた各代表の方々も、この点を非常に強く主張されております。単に許可船だけの補償では何にもならぬ。無許可船も現実にこれによつて生活を維持しておるのであるから、この零細漁民に対して補償してくれということを、あの人たちは要求しておるのでありますが、これに対して政府の意見はどんなものであるか承りたい。さらに補償するといたしまして、どれくらいの補償をなしてくださるか。
○冨永委員長 井之口君、時間が来ましたから簡単に願います。
○井之口委員 おとなしく、もう少しだから……。(「今まで何回もやつた問題だ。君は出席していないから知らないんだ」と呼ぶ者あり)いや、ちやんと知つているんだ。幾らぐらいの補償をこれで出すものであるか。 なお参考にお尋ねいたしますが、さきに以西底びきに対してわれわれは補償しております。ここにおいて通過して、補償しております。あの問題ともこれは関係することであつて、あの時分にトン当り幾らぐらい実際に渡つておるか。かつあの時分に、労働者一人当り幾らぐらいの金をもらつておるか。今度の問題に対しては、もしそれを出すという意見があるならばどのくらい出すか。出さないならば出さないということを、はつきり長官の口からひとつ御答弁願います。
○冨永委員長 井之口君に対する答弁は次会に譲りたいと思います。
○平井委員 有明海関係の四県連合海区漁業調整委員会事務局に対する予算の増額をお願いしたのでありますが、これに対する長官の御所信を承つておきたい。
○家坂政府委員 平井委員のお尋ねにお答えいたします。現在の予算におきましては、有明海の海区を離すその組織に対しましては予算はないわけであります。しかし委員会ではたしてその実現方を要望せられまして、事務局設置の方向を決定されるならば、私どももそれによつて考慮いたしたいと思つております。
○松田委員 私は各委員の発言に対し対して、しかも最も民主化されておるという共産党の井之口委員から、漁業法そのものの精神を全然没却した議論の出ることを非常に不可思議に思うのであります。今後においては、最も民主化されておる共産党として自負されておることであつたならば、そこでよく漁業法の精神を判断されて御質問願えばはつきりすることでなかろうかと考えるのであります。それがただいまのような議論が出るということになれば、これは最も非民主化されておる政党ではなかろうかと考えるのでありまして、この点今後の発言に対して御注意を申し上げておきます。
○冨永委員長 本日はこの程度にいたしまして、次会は来る二十九日、月曜日、午前十時より開会いたします。 この際委員各位の了解を得たいと思います。今度は二十九日、月曜日に開きたいのでありますが、大体においては火曜日、木曜日、土曜日を定例開会日と考えておりますので、御了承願いたいと思います。もちろんそのときの問題によりまして日をかえるような場合には、公報によつて御通知申し上げます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十七分散会