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10回国会衆議院1951/06/01

厚生委員会 第34号

発言数
91
登壇者
8
会派数
4
開催日
1951/06/01

会議録

松永佛骨自由党

○松永委員長 これより会議を開きます。  まず理事の互選についてお諮りいたします。理事の高橋等君は理事の辞任を申し出られておるのでございますが、これを許可し、その補欠選任の手続に関しましては、先例により委員長より指名する御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永佛骨自由党

○松永委員長 御異議なしと認め、亘四郎君を理事に指名いたします。     ―――――――――――――

松永佛骨自由党

○松永委員長 次に閉会中審査の件に関しまして御了承を得ておきたいのでございますが、本件に関しましては、先般すべて委員長に一任されたということに相なつておりますが、審査事件が付託されまして審査いたします必要上、小委員会を設置しなければならなくなりましたような場合におきましては、小委員選任等の手続に関しましても、すべて委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永佛骨自由党

○松永委員長 御異議がなければ委員長に一任されたものと認めます     ―――――――――――――

松永佛骨自由党

○松永委員長 次に看護婦制度に関する件を議題とし、まず本件について政府よりその後の経過について、御説明を聴取いたしたいと存じます。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 先般改正されました看護婦制度に関する法律の施行規則のうち、准看護婦養成所の指定基準に関しますもの、それからいわゆる認定講習に関しますものは、本委員会におきまして省令公布前に御審議をいただくことになつておりましたので、すでに先般お手元にその要綱案を差上げてあると存じますが、それに基きまして御説明申し上げたいと存じます。なお内容の説明に入ります前に、私どもの方といたしましては、国会側からの前もつての御要望等がございましたので、それらの点につきましては、本案を作成いたします上におきまして、十分考慮をいたしましたつもりでございます。  まず第一に、准看護婦養成所の指定基準に関する省令案の要綱を御説明申し上げます。一応項目ごとに朗読をいたしまして御説明をいたしたいと思います。  「第一、入所資格は学校教育法第四十七條の規定に該当する者又は従前の規定による国民学校高等科の卒業者又は中等学校の二年の課程を終つた者であること。」これは前々からのお話の通りに、学校教育法第四十七條と申しますのは、いわゆる新制中学の卒業者であります。すなわち六・三の九年の課程を終りました者でございまして従前の高等小学校に該当いたすのでございます。そうしてそれと同等の資格があります国民学校高等科の卒業者、または中学校二年の修了者を同様に扱うことにいたしたのでございます。  「第二、修業年限は二年であること。」これも特に御説明申し上げるまでもなく、前々からのお話合いになつておりました通りであると考えておるのであります。  「第三、別表の学科課程を有すること。」これは別表に学科目とその各科目の週の時間数を書いてございます。こまかくなりますので省略いたしますが、いわゆる学科と実習にわけまして、二年間の教育を受けられるようにいたしました。  「第四、前号の学科課程の各科目を教授するに適当な教員の数を有し、そのうち一人以上は看護婦たる專任教員であり、且教育に関する主任者であること。」これは新しい看護婦制度ができまして以来、私どもとしてはかような方針を従来でもとつております。必要な教員数のありますことは当然でありますが、そのうち特に看護婦である專任教員ということを、数年前からの新制度のもとにおきまして、ずつととつて来ております。またその成果が非常によろしいように思いましたので、かようなことになつていたのであります。  「第五、生徒の定員は各学級につき十人以上であること。」この数字のきめ方につきましては、別に非常な厳格な基準があるわけでは、ございません。大体十人未満でありますと、学校の教育の体をなしませんので、この程度が適当ではないかと考えておるのであります。  「第六、生徒の教育に必要な教室及び実習室を各一以上有すること。」これも従来乙種看護婦の養成所につきましてとつておりました方針そのままでございまして、すなわち二年間の教育でありますので、二学級あるわけでありますから、実際は教室も二つあることが望ましいのでありますが、やりくりをして使いますれば、実習室と教室と二つありますれば十分できるであろうという考えのもとに、最少限度の基準を定めたらどうか、かように考えておる次第であります。  「第七、試験室及び調理室を有すること。但し、適当な他の室と兼用してもよいこと。」これは准看護婦養成所が多くの場合病院に設けられるであろうということもありますので、この但書によりまして、病院の他の適切なる施設を使つてよろしいという考え方でございますが、同時にまた場合によりましては、余裕があれば実習室の一隅に試験室及び調理室というものができるようにしてもいいという意味が含めてあるつもりであります。これはいずれも実習室、試験室、調理室というのは、看護婦としての教育上ぜひ必要なものであります。だから特別に全部をつくることを要求せず、従来他の目的に使つておりますものを教育のために兼用してさしつかないというふうにいたしました。これも最少限度の要求だと考える次第であります。  「第八、教育上必要な器具、器械、図書等を有すること。」というのは、あまり意味がないのでございます。教育をいたしまする以上、それに必要なものがあつてほしいという程度のものであります。「第九、臨床実習施設は第三号の学科課程のうち、臨床実習を行うのに適当なものであつて、生徒定員の二倍以上の病床数を有すること。」これは相当基本的な規定でありますので、また表現がやや抽象的でありますから、もう少しこまかく御説明申し上げたいと思います。この考え方は、先ほど申し上げました別表の学科課程の中に入れることを要求しておりますし、また当然必要なことでありますが、その臨床実習の施設のことを書いてあるのであります。まず第一に、理想的に申しますれば入院患者のあります病院が適当なのでございますが、先般来当委員会の御要望も、ございまして、たとえば医師会などが養成施設を持つて、適当な他の病院を実習施設に使うというような場合も入れられるようお話でございましたので、そのこともこの言葉によつて入り得るように考えておる次第でございます。そういうことを含めます意味で、臨床実習を行うのに適当なものであるということにいたしまして、二以上の他の入院施設を持つておりますものを使えるように考えておるのであります。それから「生徒定員の二倍以上の病床数を有すること。」と相なつておりますが、これは生徒の実習をいたしますために、ベツト数が少いと、所要の教育を行うのに不便でございまするので、さような基準を定めてみたのであります。この程度でございましたならば、実際これは教育上も必要な最少限度であり、また実際の面にあまり無理のないように行えるのではないかというように考えている次第でございます。  「第十、なるべく寄宿舎の設備を有すること。」これは従来は乙種看護婦養成所でありましても、寄宿舎というものは一つの必須條件にしておつたのでありますが、先ほど来申し上げておりますように、医師会等で設けます場合、あるいはその他の場合でありましても、寄宿舎というものは教育上あつた方がいいという程度に考えまして、あまりむずかしい要求をせずに、「なるべく」という言葉で精神だけを表わしましたものであります。この点は従来の甲種看護婦養成所などの方針から比べますと、はなはだしく緩和されておるものと思つている次第であります。  「第十一、管理及び維持の方法が確実であること。」これは特別意味はありませんので、教育施設もありまするから、当然さようなことも具体的にしたいというだけの意味でございます。この程度のことを准看護婦養成所の指定基準として、省令で定めたいと思つている次第でございます。  次にはいわゆる認定講習に関する案でございます。認定講習は前々からお話もございました通りに、一箇月間ということにいたしたいと考えております。その意味におきまして、その一箇月間の講習を行いますのに、どの程度の科目と時間が必要であるかというので、ここに総計百四十五時間以上、科目としては看護倫理、一般基礎看護法、各科看護法、食餌療法、公衆衛生概論、社会学概論、心理学概論、このうち一般基礎看護法と各科看護法に重点を置きまして、それぞれ五十時間ずつやるように考えておる次第であります。  なおこの講習の実施主体といたしましては、「厚生大臣又は都道府県知事が之を行うこと。」と書きましてさらにそのほかに「前項以外の者が行う講習であつても、厚生大臣又は都道府県知事が適当と認めた場合には、之を行うことが出来る」ようにいたしてありますので、結局言いかえますると、だれがやつても必要の学科課程を一箇月間の教育ができますればよろしいのでありますが、それを全然放任することはいかがと思いまして、厚生大臣または都道府県知事が認めることにいたした次第であります。  なお厚生大臣を特に入れましたのは、本年度の予算の関係から、かように特に書きましたものであります。と申しますのは、御承知の通り、本年度の決定をしていただいております予算といたしましては、看護婦養成所の專任教員の講習の予算、幹部看護婦の講習の予算、一般看護婦の講習の予算、さらに別にいわゆる結核対策に即応いたしますために欠格看護婦の再教育の費用、この四種類のものが認められておるのでございますが、そのうち最初に申し上げました專任教員の養成の講習は、従来とも四箇月間やつております。これはこの講習とは別に従来通り続けて参りたいと思つております。そのほかのもののうち、いわゆる幹部看護婦の養成と申しますのは、各地区で全国を九地区にわかちまして、その各地区で厚生省が直接お世話をして、三箇月間の講習をやつておつたのであります。その後引続き本年もやる予定でございましたが、認定講習という制度が設けられましたので、これに関します予算は、全額認定講習の方にまわし得るように、財務当局の承認も得ました次第でございます。それから一般看護婦の講習につきましては、二分の一の補助金を各都道府県に出しまして、都道府県が主体となつて一般看護婦の講習をやつておつたのであります。これは講習の基準といたしましては、一箇月以上ということになつております。これはこのまま補助金として、内容的には、これに切りかえてやつていただくように、各都道府県にお願いをいたしたいと思つておる次第であります。  それからもう一つは、欠格看護婦の講習は、全国的に各地区で二回ずつ行い得るようになつておつたのでございますが、そのうち一回分だけはやはりこの認定講習の方にまわすように、これも財務当局の承認を得たのであります。従いまして本年度の実施の上から申しますると、看護婦の再教育に関します予算は、実際の執行上は專任教員の養成の講習、それから欠格看護婦の特別講習、あとは全部認定講習の方につぎ込むように、大蔵当局の承認を得た次第でございます。ただこの予算は、総額全部つぎ込みまして、先ほど申し上げました府県に対する補助金が二倍になつて動くわけでありますから、それを換算してみますと、約三百万円近い金がとりあえず認定講習のために使用できるようになつておる次第でございます。  なお私どもといたしましては、先般来国会におけるお話合い等もございましたりいたしましたので、今後本年度の途中におきましても追加予算の編成の機会でも、ございましたならば、その際に追加予算をぜひこの認定講習のために獲得をいたしますように、努力をいたしたいと思つておる次第でございます。  きわめて簡単でございましたが、以上御説明を申し上げた次第でございます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 本件に関しましてただいまの説明に対する御質疑、御発言等はございませんか。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 准看護婦の講習というか、その養成基準は、こまかい点については、私かつての旧看護婦制度時代におけるその内容をよく存じておらないのでありますが、旧看護婦制度において、地方長官のもとにおいて行われました看護婦養成と、今度の准看護婦のものと、その学科内容なり、あるいはいろいろな規制されている條件は、一体ゆるくなつておりますか、きつくなつておりますか、どの点がきつくなつておるか、それをお伺いしたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 御質問に対して、二つにわけてお答え申し上げたいと思います。新しい看護婦制度が数年前できまするまでの、いわゆる旧看護婦養成所の時代と、それからその後の乙種看護婦のものとわけまして、御説明を申し上げた方がよろしいかと思います。旧時代の看護婦規則に基きます私立看護婦学校講習所標準という、内務省訓令で大正四年に出ているものがございます。これによつてやつておつたのでございますが、修業年限や学科目につきましては、きわめて抽象的な規定たけしかございません。要するに全体として学科実習を通じて二年以上であるということが掲示されております。学科目につきましては、修身、人体の構造及び、主要器官の機能、看護方法、側生及び伝染病大意、消毒方法、繃帶術及び治療器械取扱法大意、救急処置というような科目があげられて、必須科目として少くとも持たなければならないというような規定になつておりました。時間数もこまかい制限は当時はいたしておらないのであります。従いましてそういう点から申しますると、新しい基準は学科目につきましては、かなり詳細に時間数をきめておりますので、きつくなつたとも言えるかと思いますが、これは旧時代の看護婦制度と違いまして、新しい時代の看護学につきましては、こういうものをお示しした方がむしろ教育をする方におかれましても御便宜だろうと考えておりますし、また時間数と申しますか、教育の年限の二年ということはかわつておりません。そういう意味から申すると、別段この点はきつくなつているようには考えられません。  それからもう一つ寄宿舎の問題につきましては、旧時代には寄宿生に対して相当な寄宿舎の設けのあること、こういうことが書いてございます。今度は、なるべく寄宿舎をということでありまして、その点はむしろゆるくなつておると見てよろしいかと思います。  それから臨床実習施設、これが相当問題でございますが、実習施設につきましては、私どもの考え方では、実際問題としてはなるべく病院を持ちたいという気持でございます。つまり病院でないところの病床を持つておる診療所だけでやるのは、できるだけ避けていただいだ方が教育上便宜ではないかと思つておるのであります。しかしながら文字の上では、先ほども御説明申し上げたように、そこまではきつく縛つてございません。実情に応じましてそういう精神で運用するようにいたしたいと考えておりますが、旧時代の制度から申しますと、実習に必要な病院を持たなければならぬ、こういうふうになつております。従つて表現の上から申しますと、若干の差がございますが、実際の運用としては、やはり一つくらいは実習施設として病院がある方が、いろいろな患者の取扱いもできますし、実習上便宜ではないかというふうに考えておりますが、この点は大差ないと考えてよろしいかと思います。  もう一つは、教員の規定でありますが、旧時代はお医者さんが先生であるようにということになつておりまして、看護婦が先生であるという要件はなかつた。これは先ほども申し上げたように、最近数年間は、実際看護婦教育の上から、看護のことを知つておる看護婦が先生になつておる方が適当であると思いまして、この方針をとつております。それは見方によりますときつくなつておりますが、実質から申しますと、こういたすことが適当であると考えております。  次に最近までございました乙種看護婦の養成所と、新しい准看護婦の養成所との規定の基準を比べますと、これは御説明のときにもちよいく申し上げましたように、准看護婦は標準としてはよほど緩和されております。まず第一に臨床実習の面は、今申し上げた通りでありますが、従来は病院を必ず持たなければならぬことになつておりました。しかしごく最近までは、乙種看護婦におきましても、いわゆる各科のある一般病院でなければならぬというふうになつておりました。結核療養所などには乙種看護婦養成所を認めないという方針を続けておりました。もつとも取扱いを昨年の秋にかえまして、結核療養所でも他の病院と協力して、患者の取扱いの実習のできる場合にはよろしいというふうにかえておりますので、そういう点から申しますと、旧時代の看護婦学校と、最近までの乙種看護婦養成所とはやや似ております。新しい准看護婦の標準は著しく緩和されておると思います。  もう一つ、寄宿舎は従来は乙種看護婦でも、必ず持たなければならぬという取扱いをいたしておりました。これがかなり財政的にも養成所をつくります場合に、今日のことでありますから、相当金がかかりまして因つておつたようであります。その点で先ほどから申し上げておりますように、なるべくということになつておりますから、これはよほど緩和になつておると思つておる次第であります。  学科目、修業年限等は、従来の乙種看護婦養成所とほとんど大差ございません。  大体さようなことでございます。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 たとえば従来の地方長官の時代における看護婦養成は、医師会のようなものが、各お医者さん方のところで働いております人たちを、医師会が主催して学科を一定のところで教えて、そうして後に病院で実習するというようなことがあつたのでありますが、そういう問題は今度の規定によりますと、どういうふうに取扱われますか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 この点先ほども申し上げましたのでございますが、さような場合でも今度の准看護婦養成はできるように考えております。つまり乙種看護婦でありますと、必ず病院でなければならぬ、こういう條件がありましたが、今度養成施設の経営主体が、病院であることを條件といたしておりませんから、お話の通りに他の病院によつて実習できるようになつておれば、それでよろしいということになつております。従つて医師会等でやりますものも、この基準でやりますればできると思います。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 これはこの問題と直接関連した問題ではありませんけれども、同じような問題で最近非常にやかましく言われておる癩療養所が、今度の新制度によるところの乙種看護婦が養成されないために、非常に不都合だが、そういう点をどうにかしてほしいという要望が多いのでありますが、癩療養所に対する看護婦養成ということについて、御説明を願いたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 そういう要望につきましては、私どもよく伺つております。問題はただ癩療養所におきまして、看護実習がどの程度できるかということが問題だと考えます。先ほど来申し上げておりますように、付近の病院に実習に出かけて行くようにすれば、そういうことも当然できるようになります。またそうすべきだと考えております。つまり癩患者の中には、もちろん癩以外に各科の併発した病気がございまして、外科的な疾患もございますし、あるいは産婦人科の患者も若干はおります。全然できないことはないと思つておりますけれども、実際上准看護婦として世の中に立つて行きますためには、各科につきまして、内科、外科、産婦人科等につきまして、それぞれ相当病室勤務及び外来勤務が必要でありますが、外来はございませんので、できるだけこれができるようにいたしていというつもりでございます。実情によりましては付近の病院に実習にだけは出ていただく――療養所に設立を認めまして、そうして実習の場合に付近の病院に行つて、実習するという程度のことはさせなければならないかと思つております。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 これは要望になりますが、そこによし一つの基準がありましても、とにかく癩療養所というものは、御承知のように非常に特殊な気の毒な立場にありますので、従つて看護要員の問題も非常に困難しておりますので、この点だけについては、政府はこの規定がよしきまつた後におきましても、その規定を逸脱する意味では全然なくて、ただいま次長の説明されるように、癩病惑者の中にも外科もあり、内科もあるのでありますから、広義に解釈して、病院のベツト数あるいは内容をある程度までしんしやくして、それらの要望を遂げさしてやつてほしいということをこの際要望いたしておきます。

松谷天光光無所属

○松谷委員 遅れまして前の質問を伺つておりませんので、重複した点がありますれば、委員長から御注意いただきまして省かせていただきたいと思います。医務局から御提出いただきました認定講習の内容の問題について伺つておきたいと思いますが、この要網によりますと、大体当局のお考えでは百四十五時間をもつて、その講習の内容の充実をはかられるというようなお考えのようでございますが、この場合に、前回法律を制定いたしました際にいろいろと論議になりました、旧既得権者の看護婦への切りかえの場合に、認定講習の扱い方、あるいは新教育による内容と過去に既得権者が受けられて来たところの講習その他と、どういうふうな関係を持たせるかということが、相当問題であつたと思うのでございますが、お示しをいただいております百四十五時間、この時間数を基準どいたしまして、過去に医師会だとか、あるいはその他の機関において行われました二箇月講習あるいは一箇月の講習、こういうものをすでに既得権者は講習を受けられておる、その時間数とこの百四十五時間という今後規定されて行こうとする認定講習、それとの関連性をどういうふうにお考えになつておられるか伺いたいと思うのでございます。その初めに大体ここにお示しくださいました学科目あるいは時間数、ことに学科目について初めに伺いたいと思いますが、旧来の講習の内容とほぼ相違はないかどうか、あるいは相違があるのかどうか、その点を一番初めに伺つておきたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 学科目の内容についてのお尋ねでございますが、御承知の通り、従来いろいろ議案ございまして、ちよつと一概に申し上げかねるのでございますが、おそらくお尋ねの趣旨は、一般看護婦の講習として一箇月間やつておりましたものについてのお尋ねだろうと存じますが、ほとんど大差はないのでありますけれども、何分これは補助金を出して、地方にまかしてやつておりましたので、地方々々によつていろいろ違いがあるようでございます。また当局といたしましては、一応基準を示しておりますけれども、地方の実情によりまして、それぞれ適当に――と言つては語弊がありますけれども、たとえば期間も四十時間、一週間ことに区切つてやるというようなやり方をしておる所もあるようでありまして、ちよつとお答を申し上げかねるのでありますけれども、一般的に申しますと、ここにあります公衆衛生概論、社会学概論、心理学概論、こういうふうな科目につきましては、従来あまり一般的にはやつておらなかつたように承知をいたしております。

松谷天光光無所属

○松谷委員 ここに出されております時間数の問題でございますが、この百四十五時間という基準から考えまして、過去の二箇月講習の場合でございますならば、大体時間数が充当されるのではないかと思いますが、その点いかがでございますか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 大体私ども、従来の講習の扱いにつきましては、まだお尋ねがございませんでしたが、むしろお答え申し上げた方がよろしいかと思います。国が直接やつておりました看護婦養成所の專任教員の講習会、これは先ほど申し上げたのでありますが、四箇月間やつておりますが、これは無條件に新しい制度による認定講習をやつたものと認めるようにいたしたいと考えております。  それから次に各地区で幹部看護婦講習という名目をつけて、厚生省が三箇月講習をいたしております。これも当然認定講習を受けたものと認めて取扱いたいと思つております。次に政府から補助を出しまして、各府県でいわゆる一般看護婦の講習というので、一箇月間の講習をやつておつたのであります。これは今ちよつと申し上げたのでありますが、この講習会につきましては、私どもは大体において認定講習を受けたものとして取扱いたいと思つております。ただこの間もちよつと触れて申し上げましたように、実際は一週間くらいしかやつていないというような例もございますので、これにつきましては、実際にやりました講習の内容を検討いたしてみたいと思つております。もう一つは最初のお尋ねにあつたようでありましたが、それ以外の、国とか都道府県とかがやりました以外の、一般の病院などが行つた講習会などであります。これも内容を検討いたしまして、適当なものでありますれば認めるようにとりはからいたいと思つております。これは大体基準をここに掲げましたようなところに置きまして、そうかといつて非常に厳密にこれを扱うという意思も実はないのであります。できるだけ看護婦さん方の都合のよくなりますように、適当な扱いをいたしたいというのが、私どもの考えであります。

松谷天光光無所属

○松谷委員 そういたしますと、話が少し飛ぶかわかりませんが、当局とされては、過去に行われたただいま御説明の四箇月講習あるいは三箇月講習については、これは無條件認定講習と認める。そうしてこれを無條件に切りかえるという結論と解釈してよろしゆうございましようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 お話の通りであります。

松谷天光光無所属

○松谷委員 次にただいま御説明がありました補助金を出して、一箇月講習いたしました場合に、その講習時間をこの百四十五時間から引いて、あとの不足の分だけを講習すればよろしいというようなお考えもございましようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 ちよつとその点は今はつきりとお答えができないのであります。と申しますのは、時間だけでは参らないものでありまして、一つの系統、教育の筋道がございますので、時間が足りなかつたから、つけ加えるというようなぐあいに参らない部分もあると思います。従いましてそれらをまたどういうふうに扱いますか、こまかい点は考えておりませんが、一応私どもの考え方といたしましては、たとえば一般看護法を三十時間しかやつていないから、あと二十時間必要だ、四十五時間しかやつていないから、五時間足りないから、もう五時間追加するというような扱いよりも、やはり一般的に申しましたならば、大体においてこの基準に達しております分につきましては、新しい省令でそれを認め得るような制度をつくりまして、今例に申し上げました三十時間きりやつていなくて、二十時間足りなかつたというようなものにつきましては、むしろ新しく、あらためて講習に出ていただくという方が適当ではないかと思つておる次第でございます。

松谷天光光無所属

○松谷委員 ただいまの御説明について少し伺いたいのですが、それは次にまわさしていただいて、その前にただいま御説明が、ございました四箇月講習あるいは三箇月講習、これはいつごろから、期間はどのくらい実施されておつて、大体どのくらいの人員をすでに講習しておられたかということを、きよう出ませんでしたら、次の機会でもよろしゆうございますから、それを出していただきたいと思います。  それから次にお伺いしたいのは、ただいま御説明のございましたように、ただ時間数だけでなく、内容その他の系統立つた教育というものが必要なので、新しい教育をやはり受けてほしいという次長のお考えのようでございますが、その場合にいろいろ問題になりますのは、まず当局がたびたび言われる予算の問題もあろうかと思います。あるいはまたこれから行われる講習の方法、その他の問題が、またここで重要な点になつて来るのではないかと思うのでございますが、その場合に、第一に場所的の問題については、どういうふうにお考えになつておられるか。従来のような行き方を続けておられますと、なかなか地域的にそういう講習をかりになすつても、それを受講できるところの者というものが、ある程度制限されて来るおそれがあるのではないかという懸念がございますが、そういう場所あるいはその時間というのは、これはもつと細目になりますから、あるいはきよう伺うのは無理かと思います。そういう点については当局のお考えがございましたら伺いたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 講習の場所につきましては、あまり嚴密なことは考えておらないのでありまして、この要綱にもございますように、受講生が十分な看護の実習を受けられるように準備すると書いてございますのは、これは私どもの気持は、病院で実習のできるような形でやつていただきたい、あるいは病院の付近の当該病院で実習を受けられるように、こういうような気持でおるのでありまして、別段それ以上の嚴密な考え方は持つておらないのであります。ただ実際問題といたしましては、五十人も百人も集まるというような講習を開くといたしますと実習のために、相当規模の大きい病院でございませんと、実際上看護の実習ができないのが従来の事例でございます。自然さような関係から、場所的に若干の制限を受けますことは、いたし方がないのではないかというふうに考えております。これは実際問題としての障害でございまして、私どもとしては別段それを限定的に考えるというようなつもりはございません。

松谷天光光無所属

○松谷委員 その場所の場合に、当局とされては保健所のある区域、そういうものを基準にしてなさろうなどというようなお考えはございませんでしようか。あるいはまたそういう講習を医師会その他に委嘱してなさるというお考えがおありかどうか伺いたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 先ほどとりあえず本年度のやり方について御説明申し上げたのであります。本年度はきまつておりますので、幹部看護婦の講習の予算と、一般看護婦の補助金、それから欠格看護婦は二回講習をやることになつておりますのに、一回であります。これだけの部分は総額で約三百万円近い金が使えることになりますが、これは全部認定講習のために使いたいと思つております。従つてこれによつて行われます認定講習は、まず第一に全国を九地区にわけました各地区で、厚生省が直接にお世話をいたしまして、これをやつて行くようにいたしたいと思つております。大体九地区で二回ぐらいはこの予算でできる見込みであります。それから各府県に補助をいたしますのは、それをそのまま認定講習に切りかえるようにお願いをするつもりであります。その他の一般の各病院がやります講習につきましては、この規準要綱にも書いてございますように、内容を知事に認定をしてもらいまして、大体適当と思えば、これを認めて行くようにいたしたいという考えであります。

松谷天光光無所属

○松谷委員 なお医務局の方々の中には、この認定講習というものが、なかなかはかどらないということを非常に懸念されての上のこととは思いますが、非常にそういうお考えをもつて、あらゆる場所に臨んでおいでになられるようなことも伺いますが、医務局はスピードをかけて、最大限度の能力を発揮して、この講習をなさる御意思が一体あるのかどうかということも、念のために伺わさしていただきたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 実はさような意味のことを誤解を受けるような言葉があつたように、私も他の機会に伺つておるのでありますが、物は私どもは大いにやりたいという熱意がありますために――非常に予算をとるのがむずかしいということを申し上げておつたのでありまして、先日もおしかりを受けたのでありますが、今日まで私どもとしては、今申し上げたような既定予算を振りかえて承認を受ける程度では、実は満足しなかつたのでありまして、大いに大蔵省を納得さして、今のうちに本年度何百万円でもいいから、追加予算の了解を得ようとして、実は努力して参つたのであります。それが追加予算の時期でもありませんものですから、なかなか承認を得られなくて、遅れておしかりを受けたようなわけであります。実は熱意は非常にあるのでありますが、金がないものでございますから、そういうことになつたのであります。

松谷天光光無所属

○松谷委員 熱意がおありになるということを伺わせていただいて、ぜひひとつそうあつていただきたいと念願いたします。また予算の点について、これはもちろん本委員会も全力をあげて厚生省と協力の上、大蔵当局にも再折衝をする機会も、また持たせていただきたいと考えてもおりますし、できる限りこの認定講習がどういうふうにはかどつて行くかということが、前回決定したあの法律改正の効果が、どこまで上げられて行くかという一つの問題点だろうとも考えますし、既得権者が一番心配し悩んでおる問題も、やはりこの認定講習がどういうふうに規定されて行くか、あるいはどう行われて行くかの点にあると思いますので、この点はひとつ御当局も十二分の御注意と御熱意をもつて、できる限りのスピードをもつて、より多数の方々を収容でき得るところのよき方法を一層お考えをいただき、実施していただきたいと思うのでございます。希望を付しまして一応質問を終ります。

松永佛骨自由党

○松永委員長 福田委員。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 旧看護婦規則による認定講習の件でお尋ねしたいのですが、講習を大体全国九地区で、一年に二回くらいというお話でございましたが、私どもは僻村の地に勤めておられる看護婦さんに対しましては、こういう全国九地区にわかれた都会中心の認定講習というものは、非常にお気の毒光と思うのでございます。従つて予算の関係もございましようが、なるべく講習の場所を何箇所もたくさんおとりいただくことを切望する次第でございます。  それからこの講習の方法でありますが、これは直接講習を受けなければならないものであるか、あるいはまたその間に講義録みたいなものもお考えになつておられるか、あるいはまた先生の代理のような形のもの、伝達講習というものをお考えておられるかどうか、こういうようなことについて、今のところのお考えを承りたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 前段の御希望につきましては、事情の許す限り、さようにとりはかるようにいたします。なおこの点は、従来とも各都道府県は、厚生省からのわずかばかりの補助金ではありますが、これをもとにして相当熱心にやつていただいておるところもありますので、近く関係係長会議を開きたいと思つております。その際にも私から特に各府県の御協力もお願いして、御要望に沿うようにいたしたいと思います。  それから伝達講習についての、今の考え方ということでありましたが、私どもといたしましては、これは私が申すまでもなく、看護婦の教育というものは、どうしても理論と同時に実習を伴わなければならないものでありますので、伝達講習ではなかなかうまく行かないのであります。ひとつ系統的にそれぞれ専門の教師がまとめた教育をするということでございませんと、どうも従来伝達講習ということを考えて、各看護婦の、いわゆる地区の講習で、あとでその看護婦が各病院に帰つて、それぞれ教育をしてもらうというような組織を始めたものでありますけれども、どうも直接講習でありませんと、なかなか成果が上らないように考えております。従いまして私どもの今の考えでは、間接の教育ということでなしに、極力直接の教育をするようにいたしたい。もちろんそれは厚生省なり、あるいは都道府県の面接やるものだけでなくともよろしい、各病院等でやられますものも、内容さえよければ、ここで申し上げたように要網で認め得るようにしたいと思います。ただいまさような線で、できるだけ直接講習で行くようにいたしたいと思つております。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 伝達講習は全然考えられないということになりますと、いなかの看護婦さんも出て来て、一応この認定講習を受けなければならないことになりますが、そういたしますと、交通費とかあるいは宿泊料というようなものが問題になつて来ますが、一体そういうものに対する御配慮はお考えになつておられのですか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 実は従来とても若干の予算を使つてやつて来ておるのでありまするが、この予算の費用は、会場の借上げ等に要しまする費用、あるいは講師に対する謝礼、さらに教材によりましてはこちらから配分するものがあります。そういう度程の費用だけしか出せないのであります。従来とも御承知のように厚生省でやつております講習も、あるいは府県でやつております講習も、旅費並びに滞在中の食費などは、それぞれ自弁をしていただいておるようなわけであります。そういう点から申しますと、お話の通り、確かに看護婦さんが全部この講習を受けられるような状況にあるとは私も考えておりませんので、この点は何とかいたしたいと思つておりますけれども、従来のいきさつ等もありまして、なかなか滯在費や旅費まで、こちらが負担をしてやるという段取りには参つておりません。これは各病院に御協力をいただきまして、看護婦さん御本人の負担でなしに、ほとんど全部が病院から金を出していただいてやつておりまするが、そういう筋道で取運ぶようにいたしたいと考えております。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 看護婦さんの細々とした経済生活から、こういう認定講習に対しまする旅費とか、宿泊料といつたようなものを、自弁しなければならないということになりますると、非常にお気の毒な立場に置かれるわけでございますから、どうか当局におかれましては、そういう細々とした看護婦さんの経済を援助する意味で、予算上からそういう自弁になるものをなるべく少くするように、また講習会場となつたような、またこれを引受けた地元の病院なり、あるいはまた関係官庁が、幾分でも看護婦さんの個人負担分が少くなるよう配慮していただくように、厚生省当局も十分の御注意を願いたいと思うのでございます。  次にこの認定講習をしていただきますことを厚生省当局が非常に御熱心に進めていただくといたしまして、大体年間どれくらいの認定講習を終了することができるか、この点もお尋ねいたしておきます。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 今ただちに正確な数字を申し上げかねるのでありますが、とりあえず先ほど来申し上げておりますような予算を、ほとんどの認定講習のために注ぎ込みまして、それによつて教育ができる見込みの数は、厚生省が直接やります部分は、一回五十人程度と考えております。かりに一回五十人といたしますると、約千人くらいの程度であると思います。それと、府県の方に補助をしてやつていただきます分につきましては、これは府県の計画ができませんと、一向わからないのでありまするが、予算の金額そのままの二分の一補助が使われるといたしますると、そう多くの数は期待できないと思いますが、各府県一回ずつかりにやつていただく、少くとも一回はやつていただくというようなことになりますれば、約二千人くらいはその分でできるのではないか。補助金はもちろん十分ございませんが、各府県にかりに五十人といたしますれば、四十五都道府県でありますから、二千人を越える、大体その程度がさしあたりはできるのではないかと考えております。なおこの点は先ほど申し上げておりますように、追加予算の機会がありましたら、追加予算で直接やつて参ります。あるいは補助金の増額もいたしまして、さらにより多くの数字が上げられますように努力するつもりであります。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 先刻九地区というお話だつたのですが、私うつかりしていて聞き漏らしていたのかもしれませんが、各都道府県でこの講習をおやりになるのでございますね、ブロツクにわけて。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 実は先ほど申し上げたのは二つあるのでございます。九地区でやりますのは厚生省が直接やります。これは予算の関係から、とても各県ごとにこちらが直接やるわけに参らないのであります。九つの地区というのは従来も使つておりますので、この九つの地区でことし中に既定予算だけでも二回できるつもりであります。そのほかに申し上げましたのは、各府県に若干の補助金があげられますので、これをもとにいたしまして、少くとも各府県一回はやつていただきたいということは、これは各府県にお願いできるだろうと思いまして、それで各府県ということを申し上げたのであります。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 厚生省が直接やる講習と、各都道府県で県別にやる講習というのは、どの講習を受けるかということは任意なんでございますか。それとも国立病院関係が厚生省の直轄ということになるのでございましようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 厚生省が直接やります各地区の講習会は、もちろん国立病院も出席しますし、一般の看護婦さんも、これは適当に私の方で国立病院から何人、一般の病院から何人という程度のことは指示をいたして、不公平にならないように取扱つております。各府県の方は少しばかりの補助金を出して府県にまかしておりますけれども、国立病院はこれにも参加しておるようでありますが、大体は各府県の一般病院その他の国立病院以外のものを、主としてやつていただいておるように思います。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 その講習を受けました権威とか内容については、いささかも差異がないわけでございましようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 私どもは制度上の取扱いとしては、差異のないものにいたしておるのであります。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 そういたしますると、古い看護婦さんが新しい看護婦さんの資格に切りかえられまするためには、新たな認定講習を受けたいと考えておられる看護婦さんの希望を全部滿たしてあげるためには、大体どのくらいの年数がかかる御予定でございましようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 ただいま既定予算に振りかえてやつて行きます程度でございますと、年三、四千人ぐらいしかできないのではないかと考えております。これでは十年以上もかかるのではないかと思います。しかしながら先ほど申し上げておりますように、これをやる以上はとうていこんな予算ではできないのは承知いたしております。しかもこれをできるだけ短期間に数多くの人をやることが必要であるということも十分認識いたしております。従つてこれは今後また厚生委員会の御援助を得まして、できるだけ予算を獲得いたしまして、御希望に沿うようにやりたいと思います。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 御努力いただいておりますことは、非常に感謝にたえないところでございますが、しかし厚生当局としては、少くともそういうような希望的なお考えはお持ちだろうと思うのでございます。従つてこの認定講習に対しては、どういう希望を持ち、どういう期間内においてやつて行きたいというような構想をお持ちでございましたら、その点を具体的にお示し願いたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 これは前の国会の法律の御審議の際に、厚生省としての考え方を申し述べた機会があるように私は聞いておるのでありますが、私どもとしては、この認定講習を一通りやりますためには、ただいままで申し上げたような予算、補助金等を厚生省で直接やる場合と並行して能率を上げて、やりますようにいたしますと、五千万円ぐらいの金が必要であるという考えであります。このくらいありましたら――これは結局予算を一年にとれるか、三年にとれるかというところに問題がきまつて参ります。要するに金額としては、そのくらいはどうしても獲得いたしたいというつもりでおります。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 看護婦法の改正のときにその点十分伺つておるのでありますが、この五千万円獲得のその後の交渉の経過をお伺いしたいのであります。すでに二箇月あのころからたつておりますが、その間これに対して厚生当局はどういうようなお話合いをしていだだいておるかということを承りたいのであります。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 実は私どもといたしましては、そういうようなことを申し上げた責任もございますので、実は国会で法律がきまりましたあと、ずつと大蔵当局と交渉しておつたのであります。ところがこれは御了解いただけると思いますが、追加予算の承認を受けるためには、財源がなければできないのであります。追加予算はほかのつれでもありませんと、なかなか大蔵事務当局としては、次の機会があつたら幾ら幾ら出すという約束を、どうしてもしてくれないのであります。とりあえずこれは先ほど申し上げましたように、臨時国会等の追加予算の機会がありましたならば、その際に今申しました希望を、できるだけ短期間に成就できますように要求を出してその際に折衝いたしたい。とりあえず今は既定予算に振りかえて出発して行かざるを得ないという状態であります。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 聞くところによりますると、来年からはまた厚生予算が非常に問題になつて、削減されるかもしれないというような意向も、私どもはとぎどき聞くのでございますが、そういうように追加予算が問題になつておりまするとき、前々から看護婦さんの認定講習に対しては、少くともこれくらいの費用はほしいということを、看護婦全員の要望として叫ばれておつたのでございます。従つて私どもは補正予算あるいはまた次の年度の予算の編成にあたりまして、厚生当局は従来と同じようなきわめてのんびりとした、と申し上げますると失礼かと存じますが、あまりにも紳士的な態度で、予算獲得に臨まれますと、おそらく看護婦さんたちの、こういう認定講習に対する予算というものは、全然とれないのではないかということを懸念するのであります。私どもはこの新しい制度への切りかえのために、旧看護婦さんたちが望んでおりまする唯一の綱であるこの認定講習に対して、厚生当局がもつと積極的な熱意をお示しになりまして、予算獲得のために一層の御努力をしていただきますよう、お願い申し上げたいのでございます。  それから、もう一つお尋ねいたしたいのは、准看護婦養成所の指定基準のことでございまするが、第九のところの関連といたしまして、ベツドを相当持つておりまする病院、ことにプライべートな病院なんかの人たちが二、三人集まつて、とにかくベツド数だけは、定員生徒の二倍くらいのベツド数になりました場合においては、そういう二、三の病院が集まつて看護婦養成所を持つことができるのでありましようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 私どもは先ほどそのつもりで申し上げたのでありますが、二、三の病院が集まつてできるように考えております。

丸山直友自由党

○丸山委員 ただいまの御答弁で、第九でそれが明らかであるというお話なのでございますが、第九の規定は、これは臨床実習施設というものがそういうことであつて、養成所そのものの指定の基準を御説明になる材料に、第九をお使いになるのは少しおかしいのじやないかと思います。これは養成所の施設の中の臨床実習の施設、その部分に関してはというような意味にとるのでございますが、そういう場合には臨床実習にあらざる講義をする場所は、ぜひ一箇所でしなければならぬというような趣旨に解釈してよろしいのでございますか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 大体おつしやるような趣旨ではありますけれども、結局こういう第一から第十一まで書いてありまする條件に合致いたしますれば、どこから申請が参りましても認めるという考え方でございます。従つて結果的に申しますると、臨床実習に関連しまして病院でなければ養成所を認めないという方針をとつておりましたが、今度はこれを改め、臨床実習にはほかのものを使つてもいいという意味を含むような表現を使つております。結果から申しまして、たとえば具体的にお尋ねのありました医師会などでも、看護婦の養成所をお持ちになつてもいいというようなことを申し上げたのであります。

丸山直友自由党

○丸山委員 御趣旨はよくわかりましたが、そうしますと、省令ではこの程度でとどめておきましても、その趣旨を下の方までもよく普及徹底させる意味で、別に告示等をもつてそういう意味であるということを、お伝えになる意思はございますかどうか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 告示と申しますか、通牒で出したいと思つております。なおこれは来月の中ごろ、全国都道府県の看護婦課長あるいは看護婦係長会議を開く予定であります。その際にも直接口頭で徹底いたすようにいたしたいと思います。

松谷天光光無所属

○松谷委員 先ほどの福田委員の御質問に関連してでございますが、久下次長のお話の大蔵省との折衝の五千万円の件で、先ほど御説明の、食費を含めての滞在費、これは自費でというお話でございましたが、これを自費にいたしました場合の予算が五千万円と解釈してよろしゆうございましようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 お話の通りであります。それを含めますと、厖大な額になるのでございます。

松谷天光光無所属

○松谷委員 それを含めて当局の御予定はどんなものでございましようか。厖大とおつしやるのは。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 ちよつと計算をいたしておりませんので、何とも今申し上げられませんが、ただ私どもは従来ともこう考えておるのであります。つまり出席をいたします方々につきましては、当該病院におきまして、当然その骨の月給を、働かなくても払つていただく、国立病院ではそういたしております。その上さらによそのところへ行くこともありますので、若干の手当を加えて出しております。そういうふうなことにして、各病院で御協力をいただいて、今までやつて来ておりますので、俸給をもらつておるのでありまするから、こちらから食事の費用等まで心配する必要はないだろうという考えでございます。

松谷天光光無所属

○松谷委員 そうすると、何か先ほどの次長のお話と、ちよつと食い違いがあるような気がするのであります。当局は原則として自費ということを基準に考えでおられて、出すというお考えはない、そういう考えは根本的に相違するんだというふうな解釈で、当局は進んでおられるのでございますか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 私は先ほどそういう趣旨で申し上げたつもりはないのでありましたが、滞在の一切の費用まで要求しましても、これは従来のいきさつもありまするし、おそらくむずかしいのではないかと考えております。もちろん出せれば出したに越したことはないのでありますけれども、講習費からあるいは滞在の食事の費用まで、一切合財政府が持つということは、少し無理ではないかと思つております。

松谷天光光無所属

○松谷委員 この自費にするか、あるいは国家がそれを補償するかという問題については、根本的な考え方からの議論は相当あると思います。きようそれをいたす場合でないと思いますので、他の機会に譲りますが、とにかく当局は、厖大だからとてもだめだろうという弱腰ではなくて、一応当局が責任を持つてやる場合には、どのくらいの予算が必要かというくらいの御研究はしておいていただきたいと思うのでございます。そういうとれるとれないは別の問題でございまして、少くとも厚生当局が看護婦さんの立場を守られる立場とされて、そこまでの御熱意を近い日に御研究の上、一応そういう予算的な考慮もぜひ払つておいていただきたいと思います。それをできるだけ早く御指示いただきたいと思うのでございます。  それからなお伺いたいのは、先ほど大蔵当局の方との、交渉の結果を伺いましたが、これは追加予算の場合にと、こう言われるのは、追加予算の場合に、あらためて考えようという大蔵省の今日のお考えでおありになるのか、あるいは追加予算が組まれるならば、この程度の五千万円のものは大体よかろうというふうな含みを持つての追加予算へ、という御交渉の結果になつておられるのか、その点も伺いたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 私どもが交渉いたしましたところでは、大蔵当局はまだ出すということを全然言つておりません。従つて金額の問題にも触れておらない。私どもとしては幾らでもいいから、とにかく何百万円かとりたいというので交渉しておりました。こちらもそのために何とかして回答を得よう、約束をとろうというのでやつておりましたところ、実は当厚生委員会において、早く基準を示してほしいというお話が、ございましたので、とりあえずすでに獲得されている予算を、その方面に流用するということに承認だけ得まして、この要網をつくつた次第であります。従つてこの問題はまだ将来の問題として残つているのであります。

松谷天光光無所属

○松谷委員 福田委員からすでに御要望もございましたが、打つてみますと、だんだん心細くなるので、ございまして、どうかもつと積極的に大蔵当局とこの五千万円獲得のために、御交渉を重ねていただきたいということを、強く要望して御質問を終ることにいたします。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 たつた一点でございますが、この問題は先ほどから福田委員あるいは松谷委員と次長との問答を聞いているのですが、私は少し次長に考え方をかえていただいたらどうかと思つておる。予算がないからできない、予算がないからできないということになつて、一箇年間に二千万円や三千万円の予算では、これはあつてもなくても同じことになるわけです。問題は、予算がなければ動かないということは、お役所としては当然考えられることではあるが、かりにこの講習会を知事がその責任でやるといつたような場合には、知事が講習会をして認定をするぞの権限を、ときにはある程度の病院の院長なり、あるいは医師会長なりが、こういう條件でやつたときには、知事の代行としてこの講習ができるのだ、そうしてそれに対する事務費を幾らくれるということになりますれば、医師会にいたしましても、自分で雇つております看護婦さんたちのためには、相当犠牲を払つてもくれるだろうし、また病院自体としても、自分のところにおる看護婦さんたちに早く認定講習をやらして、そうして資格をとらしてあげたいというのは、これは当然考えられるところでありますので、官自体が予算を使つてやるという考え方から一歩出て――それは信用できぬといえば信用できぬことになるかもしれませんが、病院とかあるいは医師会とかいうような純然たる営利機関というよりか、むしろ公益的な性格を持つておるのでありますから、これらの機関にこういう條件をつけてある程度までまかしたらどうか、そうするならば、一年に一万でも一万五千でも出て来る。私は予算がないからやれない、予算をとつてということになれば、厚生の予算というものは、なかなか今後とれるものじやない。だから、私はむしろこの法を生かすためには、そういうふうに考え方をかえて行つたらどうかと思う。そのためには、この説明の一番しりにありますところへ、その点をもう少しはつきり明示したらどうかと考えるのですが、どうでしようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 実はお話の通りに考えておるのでございます。そういうことができますように、書き方としてはあるいは弱いかもしれませんが、都道府県知事が適当と認めたときに、この認定講習と認めるということにいたしたのはその趣旨であります。ただ実際問題としては、各都道府県にいたしましても、従来の事例から見まして、こちらから補助が行くと予算がとれるが、補助が行かないと予算がとれないということを、非常にやかましく言つて来る実情もあります。これは予算のあります方が確実に期待できますので、その部分だけに触れて申しているので、もちろんお話の通りに各方面の御協力を得まして、早く成果を上げるようにするつもりではおります。

高橋等自由党

○高橋(等)委員 ちよつと伺いますが、先ほど御質問があつたかと思うのでありますが、一体現在看護婦の中で試験に合格してない、いわゆる既得権者は何人くらいあるのですか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 御承知の通り既得権看護婦の総数は約八万人であります。そのうち昨年の秋国家試験を受けましても合格いたしました看護婦さんの数が七千人でございます。それから本年この春行いました試験を、既得権者約一万五千人ほど受験いたしております。これはまだ結果がわかりません。合格者がどのくらいになりますかわかりませんが、昨年の例で申しますと、八割ぐらい合格いたします。そうしますと、一万人以上の者が合格するということになり、残る者がまだ六万人ぐらいはあるということになります。

高橋等自由党

○高橋(等)委員 その六万人というのは、試験を受ける資格のある人ですか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 お話の通りであります。従来の既得権看護婦は、全部無條件で試験が受けられるようになつております。

高橋等自由党

○高橋(等)委員 ただいまの御説明によると、講習はブロツク及び府県を合せて大体年間三千人、こういうことでありますね。そうすると、もちろん六万人の中にも試験を受ける人があるでしようが、相当長い月日を要さなければ講習は終了しないことになる。結局この前ここで問題になりました、例のあなたの方の係官が、講習会等の会合の席へ行かれて、認定講習ということをやるけれども、実際はとてもそんなにはできないのでむしろそれは、実際は試験を受けることになるというような、もつと激しい表現をされても――そういうことを裏書きする通りの計画になつていることは、私はまことに遺憾で、あなたも遺憾だろうと思うのです。そこで先ほど金子さんが言われたような便法を十分にお考えになる必要がある。そうして予算の範囲内で、できるだけ多数の者にこの講習を受ける機会を与えてやることが必要だ。これは御同感だろうと思うのです。そういう意味から行きますと、この通信講習というようなこと、こういうことはいけないでしようか。あなたはどうお考えになつておりますか、それを伺わせていただきます。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 先ほどもその点に対してお答え申し上げたのでありますが、私どもとして看護婦の教育をいたしますためには、通信教育ではどうも不十分ではなかろうかというのが、現在の考え方であります。と申しますのは、学課も教育しながら、同時に患者につきまして実習をするというようなことが必要でありまするので、できればそういうふうな方針で進みたいと、ただいまのところは考えております。そうむずかしいことばかり言つていたんでは、いつまでたつてもできぬではないかというお話でありますけれども、この点につきましては、金子先生のお話のような便法ももちろん考え、各方面の御協力を得なければならぬと思つております。同時にまた予算のことも、私どもとしては今後努力を続ける考えでありますし、また皆様方の御援助もいただきたいというふうに考えているようなわけであります。そういう方面から全面的な努力をすることによつて――教育の内容をよいものにするためには、どうも通信教育だけでは不十分ではないかというのが、ただいまの考えであります。

高橋等自由党

○高橋(等)委員 通信教育が不完全だとおつしやるのですが、実地は実地でやらして、学問の方は通信教育でやらせる――この百四十五時間は実地も含むのですか、含まないのですか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 この時間の中に実習は含んでおります。百四十五時間のうち、五十時間以上を実習にしていただきたいという備考がつけてございます。

高橋等自由党

○高橋(等)委員 それだけを実習にして、あとは通信教育でいけないのですか。たとえば公衆衛生概論十時間、社会学概論十時間、心理学概論十時間、こういうものは通信教育でかまわぬと思うのですが、どうですか。われわれは、今までの既得権者はなるべく恩典に浴さして、早く一人前にしておきたいという考え方を持つているのです。その点厚生省で非常に潔癖な考え方を持たれているのと、いくぶん従来から食い違いがあつたので、何かの方法を講じませんと、三千人ずつやると十年やつても三万人上かできない。そんなばかな制度を置くことはないと思うのです。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 確かにお話の点はごもつともなところもございますので、私どももその点十分研究をさしていただきたいと思います。

高橋等自由党

○高橋(等)委員 十分御研究を願います。  次に、講習を受けました場合には、ただちに修了証書を授与されるのですか。そういうように私は解釈をいたしますが、それともそこで何か試験のようなことをなさるのかどうか、それを伺わしていただきます。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 これは試験を要件といたしておりません。終りましたら修了証書を出す建前になつております。

高橋等自由党

○高橋(等)委員 試験を行われるのですか。それを伺わしていただきたい。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 試験を行わなければならないと書いてございませんのも、私どもとしては、試験を必要とは考えておりません。

高橋等自由党

○高橋(等)委員 次に、零細なる収入を持つておられる看護婦さんたちを、一定のブロツク、ブロツクに集合さして、先ほどから問題になつているように経費を支出さす、これはよほどお考え願わなければいかぬと思う。現実に講習を受けることを阻む面がこういうところからも出て来るし、また看護婦さんが従来から主張しておりましたように、非常に忙しくて、試験を受けに行くのですから、全部そろつて行くことはもちろんできない。いわんや長期にわたる講習を受けるには、やはり病院の定員のかげんなり何なりで、みんなで差繰つて行かなければならぬと思います。今の経費の点で、実際は講習会をしましても、非常な犠牲があつて、案外実効が上らないのじやないかと思う。ブロツク別で無理におやりにならなくてもいいのです。むしろ金子さんが指摘されたように、便宜な方法でおやりくださつて、ブロツク別でおやりになるのは、一つのモデルというくらいの考えで、年に二回もブロツク別におやりにならぬでも、一回でいいから残りの経費はできるだけ看護婦に負担をかけない方法で、しかもたくさんの人がやれるようにお考えになつた方がいいのです。これはなかなか役所の指導の立場にあられる方としては、踏み切りにくい線があることを承知の上で申し上げておるわけです。なお従来国家公務員が講習会に出る、たとえば警察官が警察学校に入つて、いろいろの講習会があるが、これはみんな旅費をもらつて来ておるだろうと思います。ひとり国立病院の看護婦であるとか、あるいは官に勤めておる看護婦が、その技術の向上をはかりますために講習に行く場合に、大蔵省がその講習旅費を出さぬだろうというような御遠慮はいらぬだろうと思う。よそにもたくさん例があることだから、どんどんとつていただきたい。そうして使い方はその人たちにやらないでも、その受けに来た人に実費で、現物支給をやつてもいいわけですから、できるだけそうやつて、そういう点も十分御主張になつていただきたい。経費を何でも有効に使つて、一年に二万人くらいは少くともこの講習を受けるだけのことにしてもらわなければならぬ。ここ二、三年でこういうことは済ましてもらいたいと思うのですが、どうですか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 いろいろ具体的な点にわたつての御注意でありますが、十分御趣旨に沿うように努力いたしたいと存じております。

松谷天光光無所属

○松谷委員 恐れ入りますが、なお伺つておきたいことは、試験を受けられた方々、そうして切りかえられた方々には試験合格証が出ると思います。また講習を受けられた方々には、講習修了証書がおそらく出るようにここにもございますが、そうした場合に、当局がいろいろそうした御説明に立たれる場合に、その試験合格証書を持たれて、切りかえられました者、あるいは認定講習によつて切りかえられた者、そこにはその持たれる証書は異なつて参りますが、しかしその内容、あるいは当局が看護婦として見る場合、あるいは各病院その他の採用一切の点において、これは全然相違はしないということの上に当局が立たれて、この試験、あるいは認定講習の問題を御説明していてくださるのか、あるいはその点にやはり幾分の違いがあるというような含みをもつて、御説明をなすつておられるのか、その点の厚生省側のお考えも承つておきたいと思います。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 認定講習を受けました後におきましての取扱いに触れてのお話でありますが、私どもは、これは結局現われますのは、免許証の表に表わすかどうかということだろうと思います。従来は国家試験一本だけでありましたので、たしか国家試験に合格したということで、免許証の中に書いてあるわけであります。ところがこういうふうなものが別にできましたので、そういう区別をすることは、事務的にもたいへんである。免許証は同じ形式のものを出したいと思つております。そういたしますと、申請をいたす場合に、認定講習を受けた方は、認定講習の終了証書を添付いたしまして、新しい看護婦の免許申請をいたすわけでございます。試験に合格した者は試験合格証書を添付いたしまして、免許証の下付申請をしていただく、そういうふうな扱いの違いだけがありますが、結果としてお渡しする免許証は、同じ形式のものにして行きたいと思います。従つて御本人の履歴書でも見なければ、免許証だけ見たのではわからない。その方が事務的にも簡単でありますので、そういうふうに扱いたいと思つております。

松谷天光光無所属

○松谷委員 免許証を一本になさるというお考えは全然私も同感であります。またぜひそうあつていただきたいと思います。この問題は、かりに免許証が同じで、ございましても、やはりそこに試験と認定という二つの道が存在し、そうしてまた具体的にそういう合格証書と認定修了証書というものとの相違が出て参りますと、これは非常に微妙な問題が、今後いろいろな面に現われて来るのではないかという点も、やはり考えられる向きがございますので、当局はそういう点について、あの法律が改正を見ましたときの委員会の考え方を、十二分にお考えいただきまして、御説明その他において、ともすればそこに差異を持ちがちな、あるいはまた世間がそう見がちなそうした点を、十二分に除去していただくように全力をあげていただきたいとお願いいたします。

福田昌子日本社会党

○福田(昌)委員 この准看護婦の養成所の最低基準の問題でございますが、第九に関係するかとも存じますが、病院の中の施設の改善というような意味から、最近完全看護ということが叫ばれておりまして、付添婦とか、あるいは家庭の手伝いを置いておりますと、どうも完全看護の精神にもとるというようなことからいたしまして、そういう付添い、世話人というようなものにおられては困るというような声が、准看護婦養成所をつくらんとする施設の問題になつておると聞くのでありますが、厚生当局におかれましてはこの点重々、ことに久下次長さんにおかれましては、御配慮、御心配いただいておることではございますが、さらにこの末梢機関が、そういう当面した問題で行き過ぎて考えておつて、そのために准看護婦養成所ができがたい状態が多力にあるのでございます。そういう点につきまして、どうか御当局からその施設の設置の基準というものを、あまり行き過ぎて考えないようにというような意味におきまして、一つの指令を出しいただきたいと思うのであります。重ねて、こういうような養成所が一箇所でもたくさんできて、当面しております看護婦さんの非常な不足を補うことができるよう、一層の積極的な御努力をお願いしたいと思うのでございます。  次に旧看護婦の人たちの認定講習の件でありますが、まあ行つたり来たり同じことをシーソー・ゲームみたいに聞いておりますが、要しまするところ、御当局がいかに熱意があるかということを、私ども十分お伺いしたいだけのことなのでございますが、先般問題になりました看護課のある係官の方の陳弁書を読ましていただきますと、認定講習を受けた人でも、試験を受けなければならないというようなことが書いてあつたやに覚えておるのでございます。このことは、今、次長さんの御答弁によりますと、まつたく試験はないのだという適切な御答弁であつて、私どももさようなと思つておるのでございますが、次長さんのこの意思に反しまして、部下であるところの看取課の係員が、そうかつてな解釈をするということになりますと、末梢の看護婦にとつてははなはだ困るわけでございます。従つてこういうような同じ局内において、それぞれで意見が違うということが今後ないように、ことに看護課の方々がいかにもこの認定講習を非常な困難な姿に考えておられますが、そういう困難な姿に放置することなく、願わくは既得権者八万の看護婦さんが早急に、でき得べくんばここ二、三年のうちに全部認定講習によつて、この新しい制度の看護婦さんに切りかえられるような方法をお考えいただくということを、私どもはお願いしたいのでございます。予算の獲得も非常に困難でございましようが、予算の獲得に一層の御努力を願うことをさることながら、そのほかに、とにかく八万の看護婦さんを新しい制度の看護婦さんに切りかえて、新しい看護婦さんの待遇をするのだという熱意をもつて、せつかくお考えいただきましたこの省令を積極的に意義あらしむべく、活用していただきたいと思うのでございます。

堤ツルヨ日本社会党

○堤委員 私も他の委員から御発言がございましたのに、あまりくどくど申し上げますと、まことに次長に失礼かと思うのでございますけれども、私は至つて口の悪い方でございますので、あるいは失礼なことを申し上げるかもしれませんが、他の委員の方々は実に婉曲に次長に迫つておるようでございますけれども、私はあの陳弁書と申しますか、私たちの要請によるところの看護課の方々の弁明の書類を見せていただきましたが、それときようの他の委員と次長との問答を聞き、あれやこれやと勘案いたしますと、どうも厚生省の次長も局長も、みな認定講習というものは、実際はこうして委員会によつて法律をきめたけれども、しかし実際においては困難なものである、というのは、大蔵省に折衝してもなかなか予算がとれないのであつて、他の委員もおつしやるように、ここ二、三年のうちに私たちの理想としては、すべての人たちが片がつくように何とかしてもらいたいと思いますけれども、十年も十五年もかかつてでなければやれぬような予算しか、どうせないという前提のもとに立つて、何ら積極的な努力をなさることなく、医務局全体にそうした空気があつて、こうした委員会における要請に応じて、こういう御説明を一応おつくり上げになりましたけれども、実際は投げていらつしやるのではないかというように、ひがめで見るのでございますが、実際そうじやないでしようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 私が申し上げましたことが、もしさように響きましたのでありますれば、たいへん申訳ないのであります。私どもはきめていただきましたこの制度を実施する熱意を、大いに持つているつもりであります。ただ先ほど来申し上げておりますのは、既定予算で一体どれくらいの教育ができるかということで、確実なところの数字を申し上げたにすぎないのでありまして、もちろん私はそれをもつて足れりとするのではないのであります。先ほど来申し上げておりますように、予算の獲得につきましても、また金子委員から御注意のありましたような面への努力につきましても、十分いたす覚悟であります。もし私どもの努力の足りません点がございましたならば、なお大いに叱咤鞭撻をしていただきまして、御注意を願いたいと思つております。

堤ツルヨ日本社会党

○堤委員 まことにくどく申し上げて恐縮でございますけれども、昨日問題になりました理容師法の問題と同様に、女子の職業といたしましては、天性を生かす意味におきましても、看護婦という職業は男子の方々にはとうていかわり得ない、実に社会的な大きな使命を持つたところの、女子に適した大切な職業でございます。これを厚生省がただ消極的なお考えだけをお持ちになつて、積極策を持つてくださらないとするならば、私たちは働く婦人の立場から、ここに大きな御忠告をしなければならないのであります。ゆえに私たちはくどくどとこうした意見を申し上げ、希望を申し上げるのでありまして、どうかこういう働く特殊な、ことに女子の職業といたしましては大切な看護婦の既得権者八万のために、厚生省はさじをお投げになることなく、次長におかれましては各末端の部下を督励せられまして、積極的な成果を上げていただきたい。私たちもできるだけの協力をさしていただきますので、くどいようでありますがつけ加えておきます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 本件に関し、先般厚生大臣よりの回答文書について、丸山委員より発言を求められておりますので、これを許します。丸山委員。

丸山直友自由党

○丸山委員 去る五月の二十五日の厚生委員会の理事会におきまして、松谷委員、福田委員、金子委員と私に、看護婦法に関しまして国会を侮辱したような発言をなした者がある、そのことに関する調査書の回答文――報告書でありますが、これに対する調査を御命令になりましたので、四人の者が数回参集いたしまして、これを仔細に検討いたしました。その結果を御報告申し上げます。  厚生省発医第六十二号の厚生大臣臨時代理国務大臣保利茂の名をもつて、本委員長松永氏に出されたものでありまして、その書類は本文とこれに添付されました別紙が七種類あります。すなわち本文のほかに添付せられましたものは、第一は四月二十八日神田共立講堂で開催されました日本助産婦看護婦保護婦協会総会における速記録でございます。別紙の第二は厚生省医務局看護課長金子光の陳述書であります。第三は関東地区看護婦指導者講習会受講者名簿(五十三名)と称するものであります。この名称は多分錯誤であると考えますが、他の部分を見ますと、関東信越地区となつておりまして、この文書には単に関東地区となつて名簿が出ておるのであります。その次の別紙は厚生省医務局看護課厚生技官須古都の陳述書であります。その次の別紙は厚生事務官曽根田郁夫と受講者三上勝栄(東京共済病院)との質問及び応答の記録であります。その次の別紙は厚生事務官曽根田郁夫と受講者松木はつゑ(済生会中央病院)との質問応答の記録であります。次の別紙は昭和二十六年四月二十九日法政大学における看護婦部会の速記録、こういうふうなものであります。そうしましてその発言の行われましたのは、ただいま申し上げましたように四月二十八日の神田の共立講堂と、四月十三日の国立東京第一病院と四月二十九日の法政大学の講堂における演説の内容であるのであります。  この本文の結論を申しますと、国務大臣保利茂氏の見解においては、これらの発言の中においては、何ら国会の権威を傷つけるようなものはないと思料するという結論が下されておるのであります。その結論を立証いたしまする引例といたしまして取上げてありますのは、近く法律改正を行う必要があるとの発言は、いわゆる既得権者である保健婦、助産婦についても、看護婦と同様に措置するよう考慮する必要があることを意味するものと認められるということで、これを全然国会の権威を傷つけるような発言がなかつたという立論の根拠としておられるのであります。しかしただいま申し上げましたことは、別紙第二段にあります金子課長の陳述書に、ただそれと同様な文句が記載せられておるのを転記せられただけでありまして、深くこれを、あるいは他の部分を検討いたしますと、それの根拠があるものかないものかということに関する検討が行われたということは何らの記載がございません。たとえてみますると、その速記録の中にありまする他の部分、金子課長の意見でありますが、国家試験の問題につきましては、せつかく勉強している者に国家試験はしなくてもいいようになつたというような言葉が明記してあるのであります。こういう事実は、私ども法律を改正いたしましたのは、せつかく勉強している者に国家試験を受けなくてもいいように改正した覚えはないのであります。しかるにはつきりとそういうことが書いてあるのであります。しかもそのためにあなた方が非常に不満であろうということを述べておるのであります。そういう事実に反したことを述べて、あなた方聽講者は不満であろうというようなことを言つておられることについては、何ら取上げて本文には検討してございません。また古い方の看護婦法におきましては、看護婦は甲種乙種の区別及びそのほかにただ看護婦と称するいわゆる既得権者があつたのでありますが、その間のいろいろな関連していることに不都合な点もありますので、これらを是正するということも、われわれの法律を改正いたしました一つの目的であつたのであります。その際に保健婦、助産婦にはこういうような区別がございませんので、わずかの改正のみで事は済んだということは、皆様方も御承知の通りでありますが、この金子課長の発言は看護婦法の改正をする場合に、さらに改正する必要があるということを言うたのは、保健婦、助産婦に関して何も改正が行われておらないから、それを改正しなければならぬという意味で言うたのであるというのでありますが、はたして真意は、保健婦、助産婦というものの方を、どういうふうに改正すればいいのであるかという意味で、それを言われたのであるかということに対しては、何ら検討せられておりません。私どもの考えでは、あらためてこの看護婦法の改正において、保健婦助産婦法の改正は必要であるという理由を了解しがたいのであります。しかしこれに対しては何らこの文書には取上げていないのであります。  次に須古係長の発言の中に、今回の法律改正は、研究会や医療組合の圧力によつて行われたものであるという一部分がありますが、これも本文におきましては、これは本人の悪意のある発言とは認めがたいと、ただ断定してあるのでありまして、どういうわけでこれが本人の悪意のある発言とは認めがたいのかという理由に関しては、何ら説明してございませすので、私はその結論の出たわけを了解するのに苦しんでおるものであります。たとえば本人の陳述書には、そういうような侮辱する意味ではないのである、こういうふうにただ言うておるだけでありまして、侮辱するような心持があつて言うたのか、なくて言うたのかということに関しては、何もこれを立証することはない、ただ本人の陳述があるのみであります。それをそのまま本文に取上げて、本人がそう言うのであるから、これは侮辱する意思がなかつたのだと、ただ断定しておるのでありまして、その断定の根拠を何ら示しておられないことを、はなはだわれわれは遺憾と感じたのであります。  なお引例してございません部分で、そのあとに、圧力によつて通つた法案でございますがゆえに、非常に困難がございます、という発言をしておりますが、この法の運用に係長が非常な困難を感じておるという事実を、はつきりここで明言しておるにもかかわらず、この本文においては、この点に関しては何ら取上げておらず、問題にもしておられないのであります。かようにその他いろいろ指摘いたしますると、この本文の断定は何ら根拠を、私どもとしては認められないということと、のみならず、本報告書の欠点といたしますることは、私どもの委員の間にも話は出たのでございますが、この会合以外の場所においても、これよりもさらに過激な非常な、国会を侮辱するような発言が行われたということが、委員の間で話し合われたのであります。そういうような問題に対しては、何ら取上げておられません。またこれらの速記録に載つておらなかつた部分、懇談会の部分、その他においても、これ以上の、ここで明言するのをはばかるほど、ひどい言葉が吐かれたということを伝聞しておるのであります。そういうようなことに関しては、この本文を見ますと、この三つの会合の速記録以外には何らここに手を伸べて調査せられたという証拠は、ちつとも書いてありません。そういうような意味から申しまして、この報告書は、今度の発言の内容に関します問題の回答、厚生大臣臨時代理の回答といたしましては、われわれに全面的な了解を与えるに足る報告書と認めがたいという結論になつたのであります。そのゆえに、この文書はこのまま委員長の手元において保管せられて、本問題に対しては、この文書の報告をもつて満足せず、本委員会において――四人の者でなく、本委員会において、正式にさらにお取上げくださいまして、結論をお出しくださるように希望する。これが私ども四人の者の得ました本文書の取扱い方に関する結論がございます。以上御報告申し上げます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 ただいまの丸山委員の御発言に対し、何か御意見がありませんか。――なければ丸山委員の御要望にあつたように、委員長において善処いたします。  なおこの際、全日本国立医療労働組合婦人部一同の名をもつて、看護婦法改正に関し、厚生委員会に対して涙ぐましい感謝と感激の礼状が参つておりますことを、委員各位に御報告を申し国数万の看護婦を失望せしめるようなことのないよう、法の運用の上には、民意を代表する国会の意思を十分尊重し、ごうも非民主的なことのないよう、強く要望いたしておきます。  本日はこれをもつて散会し、明日は午前十時より委員会を開会いたします。     午後五時五十六分散会

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