P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
10回国会衆議院1951/05/10

厚生委員会 第23号

発言数
27
登壇者
6
会派数
2
開催日
1951/05/10

会議録

松永佛骨自由党

○松永委員長 これより会議を開きます。  まず当委員会に設置してあります厚生住宅に関する小委員会の亘小委員長より、その経過の説明について発言を求められておりますので、これを許しします。亘委員。

亘四郎自由党

○亘委員 三月下旬の本委員会におきまして、厚生住宅法案についての小委員会が設置されまして、四月の自然休会に入りますまでの間、数回会合いたしまして、当局より本案の内容、目的等について、説明を承つて参つたのでありますが、たまたま自然休会になりましたので、その後委員会を招集する機会もなかつたのでございます。ところが、一方におきまして、同じ趣旨の内容を持ちますところの公営住宅法案が、建設委員会の小委員会において審議されておりましたが、その公営住宅法案が、先に審議が完了いたしまして、法制局の方からGSに対して、案が提出になつたのであります。昨日それが許可になつて参つたと承つております。ここにおきまして、同様な趣旨の法案であります厚生住宅法案も、小委員会といたしましては、この際至急にこれを関係方面に提出する必要に迫られましたので、今回本案に対しまして準備を完了いたし、先ほどこれを提出する運びに相成つたのであります。  小委員会といたしましては、同じ内容の趣旨のものが、一方は建設委員会から、一方は厚生委員会からというような形で出ることに相なりまするので、この問題に関しましては、ひとつ委員長に十分御考慮をお願いしたい、かように考えまして、さきほど小委員会におきまして、そうした結論に到達いたしまして今回に及んだ次第であります。いささか立遅れの感がありましたので、この点憂慮いたしておる次第でありまするが、早急に厚生住宅法案が本厚生委員会の議に付されるよう、委員長の特別の御配慮を特にお願いしたい、かように考えておる次第でございます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 本件についての、政府当局の見解を聴取したいと存じます。木村政府委員。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 生活困難をいたしております収入の少い者に対しまする住宅につきましては、従来生活保護法による住宅提供施設以外には、その施設がございませんが、数年来、地方の民生部当局からも強い要望がありまするし、また実際に住宅に困つておりまする未亡人、傷痍者その他の生活困窮者の方々からも強い要望がございまして、これに対して何らかの措置を講じなければならないと考え、いろいろと検討いたして参つておつたのでございます。低額所得者の住宅としては、従来の庶民住宅のとつております家賃が高いために、低額所得者が、これを利用することができない。しかも国庫におきまして、住宅建設費の相当部分を補助して建設いたしまする住宅に対しても、低額所得者という特殊な生活環境にありまする者が、これを利用できないという、きわめて不公平な状態を是正する必要があると考え、昭和二十六年度の予算の際におきましては、厚生省といたしまして、この予算の要求をいたしました。これについてはいろいろと経緯がございまして、この予算が認められることになつたのでありますけれども、この予算を、庶民住宅一般の予算と合せまして予算化いたしました。そのうち低額所得者に対しまする住宅につきましては、その総建設数の三割をこれに充てることといたし、これが設置の場所等につきましては、厚生省の意見によりまして、建設省におきまして考え、地方に対して配当をする。なおこれの入居者の基準あるいは入居者の選定ということにつきましては、厚生省系統の考え方によりましてこれを行うというような申合せをいたしまして、この仕事を現在実施いたしておるのであります。こういう低額所得者といつたような人々に住居を提供することにつきましては、やはり厚生省系統の仕事とする。つまりこれらの人々の、生活問題につきまして、十分な関心を持つております所におきましてこれを処理することが、最も妥当であろうと私は考えております。厚生省としましては、そういうような見解を持つておる次第でございます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 次に、本件に関する委員の方の御発言はございませんか。——別にないようでございますから、ただいま小委員長の亘氏からの御希望もございまするし、ただいまの政府委員よりの御意見もあり、厚生住宅問題につきましては、建設委員会とも協議の上、十分善処したいと思いますから、どうぞその点御承知を願います。

松永佛骨自由党

○松永委員長 次に、金子委員より、医療法第十三条に関する問題について発言を求められておりますので、これを許します。金子委員。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 医療法第十三条の三箇年の期限がいよいよ参りまして、実施期間に入つておるわけであります。そこで医療法附則の第七十九条の第三項にありますところの、病院または診療所の改造のために、その当該知事の許可を受けると、それによつて二箇年を猶予することができるということ、もう一つは第四項にありますところの、病院の普及が十分でない地域にある診療所については、その所在地の都道府県知事の許可を受けたときは、さらに二箇年、十三条の規定によらないことができるということ、この二つが附則にあるのであります。これに対しまして、栃木県のごときは、この第三項の許可申請を全然県が受付けない、こういう苦情も来ておるのでおるのであります。大体この第十三条の適用ということに対しては、現在全国的にベッドの少い今日、これを本格的に本年度から適用する考えであるか、それとも何らかこの附則を十二分に適用いたしまして、国の全体のベッドの状態と勘案して法律を実施する考えであるか、その見解をひとつお聞きしたいのであります。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 医療法第十三条についてのお尋ねでございますが、御引例になりました医療法附則第七十九条第二項の規定は、お話にございましたけれども、これは第十三条とは直接関係のない規定であると存じますので、お尋ねの次第であります第十三条及び医療法第七十九条第四項の規定に関しまして、お答えを申し上げたいと存じます。  医療法第十三条の立法の趣旨につきましては、十分御了解をいただいておることと存するのであります。私どもといたしましても、わが国の医療の内容を向上し、国民の福祉を向上いたしますために、これは適当な規定であると考えておるのでございます。しかしながら、この法律制定のときにも、私どもの考え方を御説明申し上げました通り、医療法第十三条の規定を実施いたしますためには、その裏づけといたしまして病院の普及整備ということが当然伴つて行かなければならないと考えておる次第でございます。私どもといたしましては、その考え方に基きまして、またわが国の国民医療の実情からも考えまして、全国的に病院の整備を促進したい。そのためには極力政府も国庫の補助をいたしたいと考えておりまして、数年来努力を続けて参つたのでございます。御承知の通り昭和二十六年度にごくわずかな国庫の補助が、この方面において認められることに相なつたのであります。しかしながら、これはきわめて小額でございまして、法第十三条の完全実施をはかりますために不十分なことは、私から申し上げるまでもない次第でございます。お話の通り、法第十三条の三年間の期限というものは、さしあたりこの秋で切れることになります。そして、医療法第七十九条第四項の但書によりまして、病院の普及が十分でない地域につきましては、さらに二年間の猶予期間を置くということがございます。これを具体的にどうするかという問題が、私どもとしても差迫つた問題となつて来たわけでございます。  いろいろ経緯を申し上げましたが、そこで結論的に申し上げますと、私ども、病院の普及整備ということにつきましては、さらに一層の努力を重ねたいと思つておりますと同時に、医療法第十三条の実施に関連をいたします医療法第七十九条第四項但書の運用につきましては、国民一般の医療に支障のないように、善処いたしたいと思つておる次第でございます。具体的に申し上げますと、先ほど来申し上げておりますような実情から、医療法第七十九条第四項但書を適用しなければならない地域、すなわちさらに二箇年間第十三条の施行を延期しなければならない地域が、国内のほとんど大部分にわたるのではないかと私ども考えておるのでございます。具体的な決定はまだいたしておりませんが、以上申し上げましたような考え方に基きまして、法律の施行につきましては、事実上無理の生じないようにいたしたいというのが、現在の考えでございます。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 第十三条の適用については、今具体的なものはきまつておらないとおつしやいますが、そうすると、全国の特定な地域を除くか、あるいは特定な地域に限るかはとにかくとして、この法によつて、その一部分にはこの法を適用しようという考えでありますか、今年の段階で。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 ただいまは、その点につきまして具体的に申し上げる段階に達しておらないのでありまするけれども、私どもとしては、国内の限られた地域におきましては、この第七十九条第四項の但書に書いてありまするような、第十三条の規定の適用に関連して、病院の普及が十分であると考えられる所が若干あり得るということは考えております。その程度でございまして、具体的なことは、もう少し検討をさせていただきたいと思います。  なお、これは私が申し上げるまでもなく、法律的には都道府県知事の権限にまかされておることでございますが、都道府県知事自身も、この規定の適用につきましては、何か厚生省で標準を示してもらいたいというような希望もございますし、厚生省といたしましても、全国的な立場から見まして、都道府県によつて具体的な適用が違うということでも、適当でないと思いますから、近く関係地方の課長会議を開きまして、その際に十分地方の実情も伺い、意見も聞きまして、具体的な決定をするようにいたしたい、こう思つておる次第であります。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 もう一点。そうしますと、特殊な地域には、この法を適用してもさしつかえないところがあるかどうか知りませんが、私どもの常識から率直に言えば、全般的に見て、今即時にそうすることは、国民医療のためには理想に走つた一つの見方であつて、実際的には迷惑する面が非常に多いと考えております。それでこれをある適当な時期まで延ばすということに対しては、法律改正以外に方法はないかどうかをお伺いしたい。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 先ほど来申し上げておりまするように、またただいまのお話のように、大体私どもも考えておるのであります。すなわち全国的にわが国の実情を見ました場合に、今ただちに、この十月から、この法律の原則通りに、但書を適用せずにできるものとは私どもは考えておりません。むしろ逆に、相当多数の地域は、さらにあと二年間の猶予期間を待たなければならないような実情であろうと考えておる次第であります。その先のことにつきましては、ただいま私どもとしては考えておりません。ただ来年度の予算におきましても、また再来年度の予算におきましても、この規定を実施いたしますための一つの条件と考えております病院の整備普及ということにつきまして、さらに万全の措置をして参りまして、少くともこの法律の規定の精神が達せられるように、その裏づけをするように努力したいというのが、私どもの現在考えております態度でございます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 他に本件についての御発言はありませんか。——別にないようですから、この問題はこの程度にしておきます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 次に、金子委員よりアフター・ケアの制度の問題についての御発言を求められておりますので、これを許します。金子委員。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 その次に、アフター・ケアの問題でお尋ねしたいのであります。最近御承知のように、結核に対してたくさんの国費を出し、独立法をつくりまして、結核対策が一歩前進したのでありますが、実際におきましては、各TB病院の状態を見ますと、おそらく回復された患者たちが、一旦退院いたしましても、二度もどり、三度目には死んで行くというような状態が非常に多いのとアフター・ケアのような施設がないために、病院をなかなか出て行かないということで、悲鳴をあげておるのが各病院の実態であります。そこで今年一万数千床を増しましたところで、この現象はとれないと思うのです。そのゆえにアフター・ケアの問題が、最近いろいろの方面からやかましく取上げられておるのであります。これについて、厚生省は一体どの部課においてこの問題を担当しておるか、その担当の責任はどこにあるのか、私それをよく知らないのでありますが、その点をお伺いしたい。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 アフター・ケアの問題につきましては、これを結核対策の総合的な見地として扱うか、あるいは社会福祉の施設として扱うかという点につきまして、まだ厚生省として態度がきまつておらないのであります。社会局といたしましては、さしあたり昭和二十六年度におきまして、全国の府県に対しまして、三箇所アフター・ケアの施設をつくることを認め、生活保護の施設としてこれを実施してもらいたいと考えまして、相当大きな額の補助金を出してやらせております。アフター・ケアの施設はなかなか経営がむずかしくございまして、現在まで成功した例があまりないのであります。今度やつておりますもののうちの一箇所だけは、これは相当その県におきましても力を入れておりまするが、われわれとしてもこの成行きを十分見守りまして、もしうまく行きますれば、これを広めて行きたいと考えております。  なお、私どもといたしましては、一応生活保護施設といたしまして、アフター・ケアの施設を設けました。こういたしますると、生活保護法該当者が半分以上これに入らなければならないということになります。半分以上入りませんと、条件に該当しないことになります。それがはたして妥当であるかどうかという点も問題がございますので、将来といたしましては、身体障害者福祉法によるものにいたしたらどうだろうということを考えまして、目下研究中でございます。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 生活保護法の対象の形におけるアフター・ケアということになりますと、そこにおのずから非常に疑義が出て参る。患者——患者ではありませんけれども、アフター・ケアに入る人たちに、おのずから制約が生れて来るような状態になりますので、その点は私もどうかと思います。そこでそれに対しますところの予算は、一体どのくらい取つてあるのですか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 御承知の通りに、結核対策といたしましては、今年アフター・ケアの施設を相当拡充しての予算を出していただきたいと思いまして、その点につきましては、大分努力したのでありますが、結核対策の総額がきまりまして、その範囲内におきましては、アフター・ケアのところまで手が延びないということになりましたので、われわれといたしましては、一応生活保護法の保護施設の経費をさきまして、そちらの方にまわすということでやつてみよう。そういたしますと、生活保護法の保護施設でありまするから、制約は受けますが、アフター・ケアの施設に入ることを必要としまする者の中には、生活保護法の該当者が非常に多いように考えられますので、さしあたり生活保護法の保護施設としてやつてみるということにいたしたのであります。将来の問題といたしましては、十分研究してみたいと考えております。

堀川恭平自由党

○堀川委員 その三箇所とはどこどこですか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 一箇所は兵庫県でございます。それから一箇所は長野県だつたと思います。それからもう一つは茨城県じやないかと思いますが、大体その三箇所だと思います。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 実はそのアフター・ケアの問題につきまして、ただいま私も、これは現実の問題といたしまして、一つ問題にぶつかつておるわけであります。それは予算はさほどの要求はいらないのでありまするけれども、相当広い農地を対象にいたしますので、農地である以上、当然農地委員会の承認を得るという問題が生れて来るのであります。現在は、ほかの農業研究に使つておる土地でありまするが、アフター・ケアが生れるならばその方へ移管してもよろしい、しかしながら、移管をする場合に、権利を持つておる現団体と、次の、これをアフター・ケアとして使おうとする団体との話合いが、よしできたといたしましても、一つの土地問題にからみますので、こういう場合、どうしても厚生省なり、全部公の機関がこれを経営するという名においてでないと、実際上農地問題が解決つかないという現実にぶつかつておるわけであります。従つてこういつた問題に対しましても、アフター・ケアのような比較的土地を広く要するという場合には、このような事態もたくさんできると思いますので、直接政府に予算がなくてできない場合にも、民間の公益法人のようなものが資金を出しまして、経営の主体を厚生省が持ち、それを委任経営するような形において、このアフター・ケアに政府が協力したらどうかという考えを持つておりますが、それに対する見解はどうでございますか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 具体的な問題につきましてのお話でございますので、具体的な問題を詳しく承りませんと、何ともお答えしかねるのでありますが、現在のところ、国で直営でやる考えはまだもつておりません。国の直営でやりますものは、まだほかにいろいろの計画が先にございますので、さしあたり現在としましては、地方の県あたりが主体になりまして、これを民間に委託して経営させるということならできることではないかと思います。その場合におきまして、施設費について、生活保護法の保護施設でありまするならば、本年度としましては、その計画がうまくできるような見通しがつきますれば、できるだけいたしたいと考えております。

金子與重郎国民民主党

○金子委員 私はこれでよろしゆうございます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 他に本件についての御発言はありませんか。——別になければこの程度にいたします。     —————————————

松永佛骨自由党

○松永委員長 次に、小委員会設置の件についてお諮りいたします。委員の諸君より、遺家族、傷痍軍人等の援護につては、現下重要なる問題が山積しておりますので、本問題についての調査の円滑をはかるため小委員会を設置されたいとの要望がございましたが、当委員会に、小委員十名よりなる遺家族、傷痍軍人等の援護に関する小委員会を設けるに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永佛骨自由党

○松永委員長 御異議なしと認め、小委員会を設置することといたします。  次に当小委員会の小委員並びに小委員長選任の件についてお諮りいたします。小委員並びに小委員長選任の手続に関しましては、先例により委員長より指名するに御異議、ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永佛骨自由党

○松永委員長 御異議がなければ 青柳 一郎君  高橋  等君 亘  四郎君  丸山 直友君 堀川 恭平君  金子與重郎君 堤 ツルヨ君  松谷天光光君 竹村奈良一君  羽田野次郎君 をそれぞれ小委員に、高橋等君を小委員長に指名いたします。  次回は公報をもつて御通知することとし、本日はこれをもつて散会いたします。     午後三時三十六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗