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10回国会衆議院1951/03/13

厚生委員会 第9号

発言数
18
登壇者
6
会派数
3
開催日
1951/03/13

会議録

松永佛骨自由党委員長

○松永委員長 これより会議を開きます。  本日はまず社会福祉事業に関する件を議題とし、本件に関連して、今会期に立案される予定の社会福祉事業法案について、厚生省当局より説明を聴取いたしたいと存じます。木村社会局長。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 社会福祉事業法案につきまして、この法案の作成の経過と内容につきまして、御説明申し上げたいと存じます。  この法案を作成するようになりましたのは、昭和二十三年の初めに、従来ありました社会事業法が、昭和十三年にできた法律でありまして、その後終戦後の各種の社会立法ができて来ましたのに伴つて、従来の社会事業法が大体死文となつてしまつて、その他の社会立法と歩調がそろつていないという状態に対しまして、新しい社会情勢に即応いたしまして、社会事業法を改正しなければならぬということを痛感して、これが立案について研究を始めたのであります。ちようどそのころに、国会の内部におかれましても、また民間におきましても、その前の年に始まりました共同募金につきまして、共同募金の基礎になるような法律をつくる企画もございました。またこれをさらに広めまして、社会事業全般にわたります社会事業基本法として、その中に社会事業金庫の制度でありますとか、あるいは社会事業団体の連合体につきましての規定を設けまして、私的社会事業の法制をつくろうという企画が行われました。これにつきましては、各種の法案がつくられておつたのであります。その後シヤウプ勧告に基きまするところの法人に関する整理の問題が、一つの解決策でありましようともに、政府の民間社会事業団体に対しまする助成が打切られておりますることに対する打開策といたしまして、特別法人の創設ということが、各方面で要望されるようになつて参つておつたのであります。  さらに生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法、こういう社会福祉事業に関しまする基本的な各種の法制が整備せられまして、公共の社会事業につきましての事業の内容が、相当充実いたして参りまするとともに、これを施行いたしますところの機構の問題が、問題として取上げられるようになつて参つたのであります。  従来社会福祉事業の中で、公共の機関でもつてやります行政面におきまする社会事業、この方は府県市町村の事務組織は持つておつたのでありますが、これが実施の第一線は、各種の法制が整備いたしましたけれども、主として民生委員という民間のヴオランテイアに依存するような状態でありまして、だんだん事業の内容が高度化いたして参りましたのに対しまして、その技術の面におきましても、また事務の整理の面におきましても、他の業務を持つております者が、片手間にやつて行くということが、困難な実情になつて参りました。特に昨年生活保護法が全面的に改正せられまして、この改正保護法の施行、特にこれが国民の権利といたしまして、最低生活の保障がされるということになりますると、これを受けます者の側におきまして、平等にこれを行わなければならぬ。つまり、その間に何らの差別も設けてはならないということが、特にはつきりいたして参りました。そのためにも、専門の有給職員がこの仕事に当らなければならないというような情勢になつて参つたのであります。この傾向は、終戦後つとに強くなつて参つておりまして、そのために、まず大都市におきまして民生事務所を設けまして、そこに専任の職員を配置するという方策をとつて参つたのでありまするが、さらにこれを引続きまして逐次拡充するという方向へ進んで参つたのであります。さらに一昨年の暮れからこれを全面的に広げるという目途のもとに、従来民生委員の手にまかせられておりました現業的な仕事を、逐次有給職員に移すという方針を立てまして、この方向に仕事を進めて参つたのであります。こういたしまして、本年度つまり昨年の初めに、生活保護法改正に際しまして、社会福祉主事という制度を設けまして、全国的に社会福祉主事という特殊の技術を持ちました職員を配置いたしまして、これによつてこの福祉の仕事をやつて行くことにいたしたのでありまするが、これを展開いたして行きます上におきまして、従来の町村あるいは市の組織というものの、再編成をしなければならないということが明らかになつたのであります。そこでその再編成の一つのやり方といたしまして、民生安定所または福祉事務所という問題が出て参りまして、その方向についての研究を進めまして、やはりある程度の組織を持つた福祉事務所あるいは民生安定所というもので、今後の福祉行政をやらざるを得ないという結論に到達いたしたのであります。その他公共の社会事業が進化いたしまするにつれまして、公私の社会事業の責任分野を明確にしなければならないといつたような問題も出て参りまして、ここにわれわれといたしましては、一応社会福祉事業法の構想が成り立ちましたので、これによりまして、昨年数次にわたりまして案をつくりまして、これを一般に公表いたしまして、各方面の意見を求め、さらに昨年の九月に第二次民間案が社会事業大会で議決いたしましたのを参照いたしまして、関係方面の意向、また各省の意向を考慮しつつ最終案を作成いたしたのであります。この最終案の作成にあたりましては、特に地方行政調査委員会議の勧告につきましては、これが非常に重大な問題であるという点を考慮いたしまして、この勧告の線を十分尊重いたしまして、その線に沿うように努力いたしたのであります。ただ一方社会保障制度審議会におきましても、社会保障制度に関する勧告の中で、社会福祉という章を設けまして、そこに大体人口十万という単位をもつて民生安定所を設置するということが勧告せられておりますので、これらの両者を相勘案いたしまして、現在の実情に最も適応すると考えられる方途を選んだのでございます。かようにいたしまして、各種の意見を参酌いたしました上法案ができまして、近く国会に提案せられる運びに相なつておるのであります。  お手元に法案の最終案を差上げたのでありまするが、この内容は若干かわつております。それはその後にさらに地方行政委員会議の勧告等に基きます若干の修正をいたしております。一つは、第十三条に、町村が福祉事務所をつくる規定がございまするが、このあとに町村が一部事務組合を設けて福祉に関する事務所を設置することができる旨の規定を加えました。  また第十六条のあとに第十六条におきましては、福祉に関する事務所の所長は、福祉に関する事務所の仕事以外の仕事を兼ねることができるということが規定されているのでありますが、所長以外の者でも、その所の職務に妨げない限り、その町村の社会福祉に関する事務を行うことができるという規定を設けまして、実情に即するようにいたした点が、お手元に差上げましたものの中でかわつているのでございます。  次に、法案の内容を簡単に御説明申し上げますと、この法案は、第一に、社会福祉事業はどういうものであるかという、この法律の適用範囲を明らかにいたしますと同時に、社会福祉事業の経営主体について、ある程度の制限の規定を設けました。次に、ただいま申し上げました福祉に関する事務所を設置する規定、それから先般制定せられました社会主事設置に関する法律をこの法律の中に取入れまして、社会福祉主事制度の規定と、この福祉主事制度というものが、その質が向上しなければならぬという点にかんがみまして、その指導訓練の規定を設け、社会福祉事業の主体といたしまして、先ほど申しました社会福祉法人という特殊法人の制度を創設いたしまして、これの規定を設けました。なお各方面から強い要望のございました共同募金と社会福祉協議会の規定を、この法案の中に入れたのであります。  まず、社会福祉事業の範囲につきましては、法案の第二条におきまして、社会福祉事業の範囲をきめてございます。ここでは第一種社会福祉事業と第二種社会福祉事業の二つに事業をわけまして、第一種社会福祉事業におきましては、主として人を施設の中に入れまして、その施設でもつて生活をさせるといつたものにつきましては、これが人権に及ぼす影響が重大でございます。特にそこに入ります者が社会的に弱い環境にありますものであることを考慮いたしまして、この点につきましては、特に厳重なる監督の必要があると考えまして、これは第一種社会福祉事業として、特別な取扱いをすることにいたしました。なお更生保護事業といたしまして、資金を融通いたしますとか、あるいは仕事をさせまして、それから収入を得させますとかいつたふうな事業につきましては、その対象となりますものが、特に経済的に弱い立場にあるという点を考慮いたしまして、これらの者が、その施設によりまして搾取せられることがないようにするために、これを特別なる監督のもとに置く必要があると考えられますので、これらのものを第一種社会福祉事業といたしたのであります。その他の社会福祉事業は、大体網羅いたしまして第二種社会福祉事業といたしました。これにつきましては、割合に自由にこの仕事を行うことができるようにいたさせました。そしてこれによつて、こういう福祉の増進という仕事が、民間の意向によつて伸びるような考慮を払つたのでございます。  なお更生保護事業は更生緊急保護法によるものでありまするので、この法律から除外いたしました、また非常に期間の短い仕事、あるいは取扱いまする人の非常に少いものにつきましては、この法律でもつていろいろな手続をいたしますることが、かえつて煩瑣であるという点もございまするので、これらにつきましては、この法律から一応省いたのでございます。  なお、この法律に基きます社会福祉事業の経営主体といつたようなものにつきましては、生活保護法とか、あるいは児童福祉法、あるいは身体障害者福祉法とかいうような法律よりも優先する法律がございますので、その方で優先される場合についても、そういうもとの法律の改正が必要であろうと考えられます。  次に、福祉に関する事務所でございまするが、その前に法案には、第二章で社会福祉審議会というものが設けられております。この社会福祉審議会は、現在の社会事業法にありまするところの中央社会事業審議会というものを受継いだものでございまするが、さらにその仕事の内容を明確化いたしますとともに、生活保護法の施行に関する事項の調査審議ということが特に重要であると考えられますので、その方を扱いまする専門分科会を設けることを、特に法律に規定いたしたのでございます。もちろんそれ以外にも専門分科会を設けることができますることは、言うまでもないのでありまするが、生活保護法に関しまする専門分科会を特に設ける規定を設けたのでございます。  福祉に関する事務所の設置の必要につきましては、先ほど申し上げました通りに、法的扶助制度の確定と。その専門技術化の要請によりまして、さきに生活保護法が改正せられ、また社会福祉主事の設置に関する法律が制定せられたのでありまするが、社会保障制度審議会の勧告の線に沿いまして、この法的扶助制度の運営の合理化、経済的な組織の必要といつたようなところから、この三法の施行に関する現業の行政機関といたしまして、福祉に関する事務所を設置することにいたしたのであります。社会保障制度審議会の勧告によりますれば、先ほど申しましたように人口十万を単位といたしまして、福祉に関する事務所を設けることに相なつておりまするが、一方地方行政調査委員会議からの勧告によりますると、これらの事業は、できるだけ市町村でやらせるようにすべきであるという勧告を受けておるのでございます。これらの両者を勘案いたしまして、また福祉に関する行政事務というものを、個人々々に実際上まかせてしまうといつたようなことをなくする意味からいたしまして、つまりその運用を、ある程度のチームでもつてこの仕事をやらせる必要があるというところから、いかなる場合におきましても、福祉に関する事務所という組織ができる最低の単位というものを考えまして、それができるところにおきましては、町村でありましても、その組織をつくらせることにいたしました。もちろん市につきましては、そういうものをつくることができる実情にございまするので、市には福祉事務所をつくる。なお町村におきましても、これができますところにおきましては、福祉に関する事務所をつくることができるようにし、また先ほど申し上げましたように、町村の一つ一つの組合でもつて福祉に関する事務所を設けるということもできるようにいたしました。それらのできないものにつきましては、都道府県におきまして、大体人口十万ぐらいの単位、すなわち現在の地方事務所の地域を基礎といたしまして、福祉に関する事務所を設けさせることにいたしたいと存ずるのでございます。その最低の単位と申しますのは、現業に直接当るものと、これを指導監督いたしまするものとの組織によりまして、仕事をやらせるという形をとりたいと考えております。  次に、社会福祉主事制度の問題でございますが、これは先般国会で御議決になりました社会福祉主事の設置に関する法律、これを受継ぎまして、大体その規定をそのまま取入れたのでございます。  なお、先ほど申し上げましたように、その指導、訓練ということが特に重要であると考えられますので、第五章に指導監督及び訓練という規定を設けまして、計画的にこれを施行いたしまして、その質を向上させるということを、法律上明らかにいたしたのでございます。これは特にそういう現業の仕事のやり方、福祉主事そのものの質の向上といつた点に重点を置いたのでありまして、行政の監督の面は、それぞれ関係の法律でもつてやることに相なるわけであります。  次に、社会福祉法人につきましては、これも社会保障制度審議会の勧告に従いまして、社会福祉事業の純粋性を保ちましてその公共性を高め、社会的信頼を得まするために、特別な法人を設けまして、民法の公益法人にかえようといたしておるのでございます。民法の公益法人は、現在では非常にこれが多数設立せられておりまして、その現在の規定が不備でありまするために、これに対する監督が十分行われない。そのために適当でないものが公益法人としてできて来る可能性が相当多く、また実際にも公益法人の中で適当でないものが相当あるように考えられるのであります。そのために社会福祉事業を行いますところの法人が、対外的にそれだけでは信用がない、またこれに対する各種の助長をいたすことも困難であるといつたような点からいたしまして、こういう法人を設けようといたしておるのでございます。この中におきましては、第二十三条のような名称の保護の規定、財政的基礎の強化のために第二十四条のような規定を設け、定款の必要記載事項につきましても、第二十九条におきまして、従来の民法よりはさらに整備されたものにいたしました。役員につきましても、第三十四条でもつて民法と異なる規定にいたしました。さらに四十条で評議員会という規定を設けまして、この運営の適正を期することができるようにいたしまして、これら法人の機関の整備強化という規定を設けたのであります。  なお現在のような経済状態におきましては、社会福祉事業をやります法人におきまして、収益事業を営みまして、その収益事業によりまして、その財源を得ることが必要でありますけれども、これについての監督の規定というものが、従来の収益事業についてはないのであります。それでこういう実情に応じまして、収益事業に関する規定を新たに設けまして、これに対する監督を厳にするとともに、これが育成され得るような措置を第二十五条と第五十五条とに設けました。  また弱小法人を強化するためには、法人の合併が必要である場合もあるのでありますが、これにつきましても従来規定がございませんので、この制度を新たに設けました。これは四十六条から五十二条まででありますが、その規定を設けたのであります。また解散した際におきまするところの財産処分を適正にする必要もございますので、第二十九条第三項にその規定を設けました。なお公の支配に属します社会福祉法人に対します助成の必要があるというように考えますので、とりあえず災害におきまする緊急復旧に限りまして、公の支配に属する社会福祉法人に対する助成の道を新たに設けたのでございます。その他免税につきまして各種の考慮をいたしまして、この法人が健全に育成されるようにいたしたいと考えておるのでございます。  なお社会福祉法人につきましては、先ほど申しました社会福祉事業の中の第一種社会福祉事業を営みますところのものは、原則といたしまして、国、地方公共団体及び社会福祉法人に限ることにいたしました。もちろんこれ以外のもので適当なものが第一種社会福祉事業を行うことは、とめるべきものとも考えられませんので、その場合につきましては、許可を受けてこれをやることができるようにいたしまして、社会福祉法人におきましては、その場合に届出でいいということにいたしてあります。社会福祉法人以外のものがいたします場合につきましては、社会福祉法人とは別に、各種の限定の規定が設けられております。  次は共同募金と社会福祉協議会でありますが、これにつきましては、第八章にこの規定を設けました。都道府県の区域内におきまして、現在共同募金委員会が設けられまして、共同募金を行つております。またその地域内におけるところの社会福祉事業の計画化、経済的な運営といつたような関係を考慮いたしまして、現在各地に社会福祉協議会が設置されつつあるのでありますが、この両者につきましての法的の根拠及びこれの大きな原則を規定いたしますと同時に、共同募金と社会福祉協議会とが表裏一体の関係を持ち、しかも社会事業に対しまする一方的な支配を排除するといつたような点から、規定を設けたような次第でございます。ただ共同募金につきましても、社会福祉協議会につきましても、ともにこれは実際の社会事業の自発的な、自由な、また円滑な活動というものを促進する必要がございますので、いたずらにこれに対しまする制限を設けることなく、必要最小限度の規定を設けるにとどめたのであります。つまり共同募金につきましては、共同募金の原則的な事項、またたとえば自発的な協力あるいは配分についての公明な措置といつたような規定を設けてあるだけでございまして、これにつきましては、国、地方公共団体が不当なる干渉をしないように配慮いたしてあるのであります。  最後に、社会福祉事業と免税の関係におきましては、登録税につきましては、社会福祉法人は全免することにいたしてございます。法人の収益事業に関しましては、これはこの法案には直接出ていないのでありますけれども、現在財政当局との了解では、損金算入を三〇%から五〇%に引上げることに話合いをつけておるのでございます。但し、これは政令でもつてその規定をすることになつております。また寄付金に対しますところの法人税の損金算入につきましても、これに準じた取扱いをするようにいたしたいというので、話合いをいたしております。これも法律の方には関係ございません。その他現在各種の法人に認められておりますところの税に関する利益というものが、これよりも多く認めておるものがございましても、少くはなつておらないのでございます。大体以上申し上げましたような内容を持ちまして公私の社会福祉事業の組織と社会事業施設並びに事業の経営といつた点につきましての根本的な規定を盛り込みまして、この法案を作成いたしてあるような次第でございます。  最後にこの法律の施行の予定を申し上げますと、社会福祉主事の設置に関する法律は、今年の四月一日から全部の町村に社会福祉主事を置かなければならないということにいたしておりまするが、この法案によりますと、町村の中で福祉に関する事務所を設けるところだけ社会福祉主事を置けばよろしいということに相なつておりますので、その規定だけは四月一日に施行いたさないと町村が困るというような事態に相なつております。それでその規定だけは四月一日から施行いたすことにいたしたいと考えております。  それからその他の点につきましては、二箇月の猶予期間を置きまして、六月一日から施行するようにいたしたい。福祉に関する事務所につきましては、これは設置の準備もございますので、半年余裕を置きまして、十月一日から施行するようにいたしたい。これにつきましては、地方財政委員会あたりとも協議いたしまして、平衡交付金の内容等を勘案いたしまして、半年分程度しか一応金がないというところて、十月一日から施行することにいたしたわけであります。  なお、先ほど申しましたように、この社会福祉事業法案におきましては、主としてここで考えておりまする法の組織が、生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法、この三法の施行というものを主として考えておりますので、この三法につきましてもこの法を制定いたしますと同時に、改正しなければならぬ部面が多々あるのでございます。これにつきましては、この法案を作成いたしますまでに間に合いませんので、その三法の改正につきましては、別に法案をつくりまして提案いたしたいと考えておるのであります。これは先ほど申しましたように、福祉に関する事務所の規定が十月一日から施行いたしますことに相なりますれば、十月一日までに間に合えば大体よろしかろうというふうに考えておるのでございます。  以上まことに簡単でありますが説明を終ります。

松永佛骨自由党委員長

○松永委員長 本件につきましての御質疑はありませんか。  委員外の金子與重郎君から発言を求められましたが、これを許すに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永佛骨自由党委員長

○松永委員長 御異議なければ金子與重郎君。

金子與重郎国民民主党

○金子與重郎君 こまかいところは、あとで質問させていただくことにしまして、ちよつと今の説明の中で思いついた点を、御質問申し上げたいと思います。  この事務所の問題が、町村で置いてもよろしいし、町村で置かなければ人口十万単位、いわゆる地方事務所単位で設けてもよろしいということになりますれば、そういつた場合には、地方事務所単位の中で、かりに十箇村のうち三箇村は設けておる、あとの七箇村は設けておらぬということになりますと、その地方事務所単位程度の福祉事務所の管轄というものは、残された七箇村に限つてやるということになりますか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 ただいま御質問の通りでありまして、第十三条に、府県が設ける場合におきましては、市及び福祉に関する事務所を設ける町村の区域を除いた区域を管轄区域といたすことにしております。

金子與重郎国民民主党

○金子與重郎君 やり方はそういうことだといたしましても、その意味がちよつと了解に苦しむのであります。たとえば今度の福祉事業を大きく二つにわけて、直接その人を収容するようないわゆる第一種、それ以外の福祉事業というものは第二種、いわゆる生活保護法というものを主体にしたものを第二種というふうな形になりますと、町村ごとに福祉主事というものがあつても、そこに何らか福祉主事を援助するというふうな形のものが、審議会の形なり、かつての民生委員の形なりなければ、実際上運用できないと思います。そうしますと、今度は福祉主事を置かない町村があるということになりますと、各町村末端の部落の生活保護を要するか要せぬかという問題まで、これは郡単位での福祉主事がこれを福祉事務所において処理するということになりますか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 福祉事務所におきまする職員は、福祉事務所の中にすわつておるのではないのでありまして、これは常にその管轄区域をまわりまして、そこでもつてそういう人の発見をいたしましたり、あるいは相談に応ずる、あるいは申出がありましたものにつきましては、ただちに出かけて行つてその調査をするというようなことにするつもりであります。もちろん市町村につきましては、現在生活保護法の改正で考えておりますが、町村にその申出がございました場合には、町村からただちにそれを連絡するようにという規定を設けまして、そういう町村が福祉に関する事務所に協力する義務の規定も設けまして、その運営に遺憾なきようにいたしたいと考えております。現在の状況から申しますると、やはり逐次被保護者あるいは被保護者にかわる者から、積極的に保護を求めて来るというようなふうにいたしたいと考えておりまして、こちらから出かけて探すということもいたしますけれども、むしろそれよりは、本人の自発的な希望をできるだけ出すようなふうにいたしたいという考えであります。これにつきまして、従来の民生委員でございますが、これは役所の方の代表といたしましてそういう者を探すのではなくして、むしろそういう困つた人の味方としてこういうものがあるということを通報すると同時に、それらの手続等につきまして民間側として、これに対する助力をするといつたふうな形にいたしたい。つまり従来役所の出先でありましたものが、むしろ要保護者の方の側に立つようなふうになるべくいたしたい、かように考えておるわけであります。従いまして、現在町村におきまして、福祉主事をつくらねばならぬというところまでは考えておりません。

金子與重郎国民民主党

○金子與重郎君 その点は、あなたのお話としてはわかつたのでありますが、実際問題として、かつての民生委員のようなもの、これは受ける方の側、今度の福祉主事は役人として施す方の側というふうな見解でこの仕事をおやりになることが、はたしていいか、あるいは官だとかあるいは民だとかいうことではなしに、一つの町村が自主的にこれをやる方がいいかということに対しては、多分に私は割り切れない問題が、また農村の実態を見たときに、あるいは都市の末端の長屋階級を見たときに、はたして福祉主事という役人が、そういうような形で働くことがいい結果が来るかどうかということに対しては、私としてはまだ多分に疑問があると思うのであります。  とにかく、それはそれといたしまして、そうしますと、この法といたしましては、こういう場合はありませんですか。たとえば、生活保護法のような場合で、その町村の一部負担になる場合と、一つの負担が町村なり、国というものとわかれるような場合も、この中にはあると思うのでございますが、その点はどうなんですか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 生活保護法の改正案がここに出ておりませんので、まことに申訳ないと思うのでございますけれども、大体現在までわれわれとしまして持つております結論は、従来国が八割、市町村が一割、県が一割、こういう負担割合であつたわけであります。今度改正いたしまして、国が八割、残りの部分はそれを実際に実施する場所が受持つ。ですから、府県が二割持つところもありますし、市町村が二割持つところもございます。福祉に関する事務所を設けます所は、二割を持たなければならない、それから国が残りの八割を持つ、こういうふうに二つに分ける。大体そういうふうに考えております。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 法文の読み方だけちよつとお聞きしたいのですが、三十四条の4の一ですね。「生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法又はこの法律の規定に違反して刑に処せられ」というふうに書いてありますが、そうしますと、これは生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法の規定に違反してというのと、またはこの法律の規定に違反してと、こういうふうに読んで行くのでしようか。

木村忠二郎厚生事務官(社会局長)

○木村(忠)政府委員 その通りでございます。

松永佛骨自由党委員長

○松永委員長 他に本件についての御発言はありませんか。      ————◇—————

松永佛骨自由党委員長

○松永委員長 それではこの際、小川結核予防課長より発言を求められておりますから、これを許します。小川結核予防課長。

小川朝吉厚生技官(公衆衛生局結核予防課長)

○小川説明員 お許しを得まして、去る十日の本委員会におきまして、丸山委員からの御質疑に対しまして御説明した際に、若干誤りがありましたので、御訂正させていただきたいと思います。その際に、丸山委員からは、病床二十床に満たない診療所の結核病床は幾らくらいあるかというお尋ねであつたかと存じますが、私間違えまして、これを二十床以上の病院、二十人以下の結核患者を収容している所というふうに誤解いたしまして、御答弁いたしたかと存ずるのであります。先般申し上げましたのは、二十床以上の病院として開設せられている病床のうち、二十人以下の結核患者を収容する所がおよそ一万ぐらいである、こういうふうに申し上げたのでございまして、御質問の趣旨がもし病院でないいわゆる診療所で二十床以下の病床を有するものという御質問でありましたならば、誤りでありますので、御訂正いたしたいと存じます。従いまして、将来医療法の十三条の規定が発動せられましても、過日申し上げました一万床というものは、減少するわけではないのでございますから、さよう御了承願いたいど存じます。

丸山直友自由党

○丸山委員 そういたしますと、二十床以下の病床を持つている診療所、この診療所の全国のベツド数は約六万あります。その六万のうち、結核病床として使われているものの数はどのくらいあるかということは、おわかりになりますか。

小川朝吉厚生技官(公衆衛生局結核予防課長)

○小川説明員 私どもの手元ではまだはつきりした数字がございません。

松永佛骨自由党委員長

○松永委員長 他に御発言もないようでございますから、本日はこの程度で散会し、明十四日は午後一時より開会をいたします。それでは散会いたします。     午後零時十一分散会

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