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10回国会衆議院1951/02/07

厚生委員会 第3号

発言数
16
登壇者
6
会派数
3
開催日
1951/02/07

会議録

松永佛骨自由党

○松永委員長 これより開会いたします。  この際簡単にごあいさつ申し上げます。このたび、はからずも議員諸君の御推挙によりまして厚生委員長に就任いたしましたことは、まことに光栄の至りでございまして、衷心より感謝いたしておる次第であります。  終戦以来早くも五年有余の年月を経ました今日、社会情勢の推移とともに、本委員会の所管であります厚生行政の持つ意義はまことに重大であると考えるのでございまして、社会の福祉保障、衛生、医療等、すこぶる広汎にわたります諸問題につきましての対策を樹立すること、あるいは法制的解決の方途を講ずること等につきましては、国民の皆さんすべてが切に希望するところと存ずるのでありまして、微力でありますが、委員会の活動に全力を注ぎたいと念願いたしておる次第でございます。しかしながら委員会の運営につきましては、もとより不なれの点が多かろうと案じておるような次第でございまして、理事並びに委員各位の御協力によりまして大過なきを期したいと存じます。  言うまでもなく、時により当面いたします重要なる諸問題につきましては、せいぜい御検討していただくとともに、当委員会の性格を十分考慮いたしまして、和気あいあいのうちに、円満に議事を進めたいと心から希望しておるのでございます。何分にもよろしくお願い申し上げまして、あいさつにかえる次第でございます。     —————————————

松永佛骨自由党

○松永委員長 まず理事の互選についてお諮りいたします。理事の大石武一君と岡良一君が旅行のため理事の辞任を申し出ており、金子與重郎君が委員を辞任され、私が委員長に選任されましたのを加えまして、都合四名の理事の欠員になりますので、その補欠選任を行わねばなりません。それでこの際二人の理事の辞任を許可するとともに、理事四名の補欠選任は委員長において指名いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永佛骨自由党

○松永委員長 御異議なければ、丸山直友君、中川俊思君、柳原三郎君及び福田昌子君をそれぞれ理事に指名いたします。     —————————————

松永佛骨自由党

○松永委員長 次に、あん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、まず黒川厚生大臣より提案理由の説明を聽取いたしたいと存じます。黒川厚生大臣。

黒川武雄自由党厚生大臣

○黒川国務大臣 ただいま議題となりましたあん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法の一部改正する法律案の提案の理由を説明いたします。  内地以外の地で、その地の法令によつて、あん摩術、はり術、きゆう術または柔道整復術の免許鑑札を得た者であつて、昭和二十年八月十五日以後に内地に引揚げた者に対しましては、免許の特例として、昭和二十三年末日までは、その履歴を審査してそれぞれその免許を与えることができたのでありますが、御承知のように外地より引揚げが二十三年をもつて完了せず、それ以後においても続行せられ、いまだに未帰還者のある現状でありますので、その間の事情を考えまして、当分の間免許の特例を引続き与え得るようにしましたのが改正の第一点であります。  次に、あす摩業、はり業、きゆう業または柔道整復業に関する広告につきましては、医業に関する広告取締りの例にならいまして、一定の事項以外について広告をなし得ないように、規定を警備したのであります。  その他、これら施術者の身分法たることを明確にするため題名を改め、また審議会等につきまして、所要の改正を加えた次第であります。  以上が改正の概略でありますが、何とぞ御審議の上すみやかに可決せられるようお願い申し上げます。

松永佛骨自由党

○松永委員長 本案の質疑はいかがとりはからいましようか——本日別に御質疑がなければ、次会に十分御質疑を願うことにいたします。     —————————————

松永佛骨自由党

○松永委員長 次に、昭和二十六年度予算案中、厚生省が関係を持つものについて、政府より説明を聽取いたします。太宰政府委員。

太宰博邦厚生事務官(大臣官房会計課長)

○太宰政府委員 明年度の厚生省所管の予算につきまして、簡単に概略を御説明申し上げたいと思います。  お手元に「昭和二十六年度歳出事項別予算書」というものがございますが、これは二十六年度二般会計予算、この部厚いものの項目を書きましたものでございまして、簡単な説明をつけるようにという御注意がありましたのですが、手違いを生じましてそちらの方が抜けておりますので、おわび申し上げておきます。その一番うしろの方を見てくださいますと、厚生省所管の分の合計といたしまして、昭和二十六年度の予算額が、締めて四百四十二億七千二百四万七千円になり、これを昭和二十五年度の予算と比較いたしますと、二十五年度の予算が三百四十一億八千九十五万四千円でございますので、差引百億九千百九万三千円の支出増になつておるのでございます。  以下特別に目新しい分、ないしは非常に額の違いました点を申し上げたいと存じます。  最初のページ——左側の方に番号が打つてございますが——最初は厚生大臣官房でございまして、ここは格別取上げて申し上げることもございませんので、略させていただきまして、次の十二番、公衆衛生局に入ります。  公衆衛生局の方におきまして、十二から三十までのところは、大体本省費でございまして、三十一から以降が補助費というようなぐあいにわかれてございます。その中で目新しいものといたしまして、二十番に精神衛生対策強化に必要な経費というのがございます。これは先般、昨年の国会で通りましたところの精神衛生法、これに基きました予算措置でございまして、これはその中の本省の審議会、講習会、協議会というような事務費でございます。なおこのほかに、ついでにこの精神衛生だけ申し上げさせていただきますと、一枚めくつていただきました三十七番目のところに精神衛生事業費補助に必要な経費、一億二百六十三万円というのがございます。これは府県におきましての患者の強制入院の措置費、あるいは病院の経営費がこれでございます。それともう一つずつとうしろの方に参りまして、百二十八番のところに国立精神衛生研究所という項目が新たにございます。それに必要な経費といたしまして一千十二万三千円、これが計上せられてございます。さしあたり明年度といたしましては、この三つの項目の経費をもつて精神衛生対策の強化に向けよう、こういう考えでございます。  それから前へもどりまして、公衆衛生の項で、三十二番目に保健所費補助に必要な経費という項目がございます。これは御案内の通り、現在の保健所がA級とC級と二色ございます。A級の保健所が百五十箇所、C級が五百五十四箇所、合せまして七百四箇所ございまするが、それを明年度におきましては、A級の保健所を百八十箇所にいたします。それからC級とA級との間に、まあB級という中間のものを設けまして、これを六十箇所新たに格上げいたします。それからC級が四百八十四箇所、合せまして七百二十四箇所、つまり本年度より二十箇所ほど増設しますと同時に、格上げを若干いたしまして、結核対策の第一線機関としての保健所の機構を整備して行きたい、こういう考えでございます。同時に保健所のお医者様の待遇改善の一助にという考えで、研究費を少し組みました。大体各保健所のお医者様一人当り約七、八千円見当で予算を組んでございます。これはまあ待遇改善と申しましても、要するに保健所のお医者様が研究をいたしますその費用でございます。と同時に、なお従来保健所につきまして、近郷をまわりますのに、足がないというような声を聞いておりまするので、A級の百八十箇所の保健所には、せめてダツトサンくらいの自動車でもというので、自動車を一台ずつ百八十台備える、こういうことにいたしたのでございます。そういうものが目新しいものでございますが、それを含めて九億四千四百八十五万六千円であります。  それから三十五番でございます。これは結核予防費補助に必要な経費、十一億三千三百八万円でございます。これが前年度と比較いたしまして、大幅に十億ほど増加してございます。これは後ほど社会保障の方でちよつと申し上げますが、社会保障の一環として結核対策を強化して行くというので、この予算面に現わしたものでございます。  それから三十九番に参りまして、公衆衛生関係施設整備に必要な経費、これは社会保障制度を漸進的に進めて行きますその政策の現われといたしまして、結核ベツドないしは保健所の増床というようなものの施設費でございます。この内訳の中には、おもなものは結核のベツドの増床といたしまして、公立の分六千九百床、それから公益法人の分千八百床の建設増築費、それから先ほど申し上げました保健所の新設分二十箇所、それから拡張八十一箇所分の費用、それから精神病院で、公立精神病院で五百床ほどふやす費用、それからもう一つ、伝染病の隔離病舎でございまするが、これは御案内のように、地方に行きますると、明治何年に建てたという隔離病舎がございまして、ほとんど隔離施設として、また医療施設として用をなしていない、それが腐朽いたしまして今にも倒れんとするところが間々ございまするので、これをおそまきではございまするが、新しく建て直して行く。同時に昔のような墓地のそばに隔離病舎があるというような、ああいう式のものを改めまして、市町村が一つでつくりますより、幾つか集まつて連合いたしてつくりますれば、相当りつぱな病室ができるというようなことで、連合でつくるようなふうに指導して行く、こういう考えでございまするが、その隔離病舎二千八百床をこれで新しくつくり直して行く、こういう費用がこの中に組まれてございます。  それかそらの次の医務局のところでございまするが、大体この辺に出ておりますのは、本省の事務費、人件費、そういうようなものでございます。そこで五十番目の国立病院の指導監督に必要な経費、これが九億八千二百万円、これは後ほど申し上げまするが、国立病院特別会計に対しまして一般会計からの繰入れがそのほとんど全部でございます。  それから五十六番目、五十七番目、この辺は、例の医師、歯科医師、保健婦助産婦等の国家試験でございまするが、大体前年度と同じ回数のものを実施するという建前になつておりますことをつけ加えて申し上げます。  それから五十八番目に、公的医療機菊整備に必要な経費五千万円というのがございますが、これは社会保障制度の一環といたしまして、医療対策の審議会、医療整備の審議会というのがございまして、そこで一応今後の医療計画、病院の配置はこういうふうにやつて行くべきだという計画を立てたのであります。それは同時に審議会の勧告となつても出ておりまするが、それを受継ぎまして、わずか五千万円でありまするが、ここに新たに計上いたした次第であります。前年度の三百万円と申いましたが、そういうものではなしに、医療整備という意味でとりましたもので、新しいものでございます。これは数年前からの問題でありますが、ようやく明年度に頭を出したというところでございます。大体六箇所三百床ほどのものを予定してございます。  それから薬務局に入りまして、七十というところに医薬品用具化粧品の国家試験とございますが、これは国家検定でございまして、必要な経費四百四万円、これは前年度はゼロになつております。これに見合いまする分は、恐縮でございますが、うしろの方の百四十一番というところをちよつとごらんくださいますと、そこに国立衛生試験所というところの三番目に、医薬品の国家検定に必要な経費三千四百七十八万三千円というのが出ております、これと見合いまする分でございまして、これは昨年の夏ごろでございましたか、関係方面の方から、メモランダムが出まして、医薬品用具化粧品というものについても、極力国家検定をやるようにという要望がございまして、それを予算化したものでございます。前の方のものは、府県に対しまして、そういうものの抜きとりの費用、あるいはその不合格なものの廃棄というような、国家検定に伴う府県の事務費、委託費というものでございます。それから百四十一番目の方の費用は、国立衛生試験所でそれを検定いたしますので、その検定のための経費でございます。さしあたりましてやる品目は、ぶどう糖、注射薬、避妊薬、ビタミン剤、ホルモン剤というようなものを予定して予算を計上してございます。それからその薬務局の一番最後の七十七というところに、重要医薬品の供給確保に必要な経費九億六千三百三十万六千円というのがございます。これは例のストマイの国家買上げの費用九億円と、発疹チフスのワクチン、コレラ・ワクチン、インフルエンザ・ワクチンというように、国として常備しておきませんと、いざ必要という場合に、間に合わないような筋合いのものを買い上げておきます費用が、約六千万円がそれに含めてございます。ストレプトマイシンの方は、なお国産と輸入との価格が非常に違つておりまするために、国産の企業を培養する必要がございまするので、この九億円の費用をもちまして、買い上げて、輸入のものとプールいたしまして、安い値段でもつて国民に配給する、こういう考えで計上しているのでございます。ストマイの単価は現在は九百六十円までに下つております。これは二月一日にそれで実施になると存じます。来年度は当初五百五十円ぐらいで初まりまして、三・四半期で全部生産が軌道に乗りますと、四百円を割つて三百円代に入つて来る。そうしますと、もう国産と輸入とが大体同じような値段になりますので、そこで今のような価格操作をはずしまして、今度は自由競争にさせるという考えでおります。大体そういうことで来年度の三—四半期までに、この九億円の金でもつて操作する、こういう考えでございます。  次に社会局に参りまして、社会局は大体八十六番目ぐらいまでは、本省の事務費がおもでございます。生活保護法の施行に必要な経費、二百十億六千三百四十五万六千円、前年と比較いたしまして大幅に四十七億二千八百万円ほど増加になつております。このうち大体生活扶助が百十五億ほど、住宅扶助が約九億三千万円ほど、教育扶助が十六億八千万円、医療扶助が六十一億ほどを占めております。前年との比較は生活扶助の方は、百十五億に対しまして、前年度は八十六億でございます。住宅扶助が九億三千万円に対して前年度が六億、教育扶助は十六億に対しまして、前年度が八億九千万円、医療扶助が、六十一億に対しまして前年度が五十一億、そのほかに小さな項目に出産、生業がございますが、おもなものは大体そういうようなものでございます。そのほかに明年度の予算といたしまして、従来と目新しい点は、地方の方の事務費  地方の府県庁などが使います事務費が足りなくて、とかく非難があつたのでございますが、その費用を三億二千五百万円ほど計上いたしまして、これを府県にわけて事務費に充ててもらうという考えを持つております。  その次は八十八番、身体障害者の保護更生に必要な経費、これが一億五千三十六万六千円ございます。これは大体身体障害者に義手、義足というような介護用具を与える費用、援護措置費と申しておりますが、そういう費用、あるいは地方におきまして巡回相談をして指導するというような費用がこれでございます。  その次の八十九番で災害救助に必要な経費が前年度に比較いたしまして三億三千万円と大幅に減つておりますが、これは前年度はジエーン台風でもつて補正予算で相当ふくらんでおりましたので、その結果この予算との比較では非常に減つたように見えるのでありますが、そういう意味でございます。  次に九十一番目に参りまして、更生資金貸付に必要な経費が三億円、これは前年度が五億円でございまして、二億円の減になつております。これは御承知の国民金融公庫を通じまするが、特に引揚者あるいは戦災者のような困窮者に対しましての、普通の一般庶民金融よりも、なお保護的な色彩を持つた貸付の資金でございます。二億減りました理由は、すでに約四十何億、五十億近くのものが過去数年間で貸付になつておりまして、それがそろそろ回収の時期に入りまして、その回収の金が来年度はほぼ五億近くのものがもどる予定になりますので、合せまして大体八億近くのものが動くのではないかというような考えで、漸次国から新たに持ち出す分が減つて来る、こういう考えでここに減らしたのでございます。  それから九十二番の社会事業施設整備に必要な経費が三億二千二百三十八万円、これが前年度に比較いたしまして二億五千万円ほど増になつておりますが、これもやはり社会保障制度の一環といたしまして、こういう国家補助の面を拡充して行きたいという政策の現われの一つであります。その中で生活保護施設が約三億円ほどございます。そのほかに身体障害者の収容、授産施設を二千二百万円ほどで六箇所新たにふやしたい、その施設費がここに出ておるのでございます。九十三番は、公益質屋法の施行に必要な経費一千十万円、金額としてはわずかでございますが、公益質屋を拡充してくれという声が相当強くなつておりまして、これもようやく頼みまして頭だけ出してもらつたということであります。大体戦災にあつた古い質屋さんなどに、この金でもつて補助いたしまして、修理して再開するという、何と申しますか、調弁費みたいなものでございます。  児童局に参りまして、御承知の児童局の一番大きな児童保護費はあとで申し上げますが、昨年から平衡交付金に入りまして、今年もこの問題は解決してございませんので、ここに掲げましたものは主として本省費と、それから若干の補助費でございます。従いまして、ここでは格別大きな項目はございませんが、九十九番目そのページの一番最後でございますが、児童福祉施設の整備に必要な経費五億六千二百二十万三千円、前年度に比較いたしまして一億二千二百九十七万円ほど増になつております。これは児童福祉関係は、なお現在の施設では足りませんので、どんどんこれをふやして行かなければならない状況でございますので、これを増額した次第でございます。それと同時に、その次の百一番の身体障害児対策に必要な経費、これは先ほどの社会局にございました身体障害者の保護対策と相通ずるものでございまして、こちらの方は子供に対しましてやはり松葉づえというような介護用具を出しますのと、それからこういう人たちを収容して療養させますところの施設を一箇所東京都内に設けまして、委託経営するという費用がここに計上してございます。  それから次の保険局、これはやはり事業費の方は保険の特別会計の中に入つておりますので、本省費がおもでございまして、ここで取上げて申し上げまするのは、百十番に社会保険国庫負担金に必要な経費十八億三千四百九十一万円、これは前年度と比較いたしまして九億四千一百万円と、大幅にふえてございます。これは大体社会保障の方で申し上げたいと存じますが、保険の事務費の負担率をふやしました。その負担率は従来健康保険が、事務費につきましては、国が十分の五を負担しておりましたものを十分の八にふやした、その事務費の負担率増加に伴います費用と、それから結核対策の一環といたしまして、結核べツド七千床をこの保険を通じて増設いたしまするので、それの補助繰入金がここに入つて、かように大幅にふくれたのでございます。それからその次の百十一番の国民健康保険の補助に必要な経費二十億七千七十一万二千円、これはやはり同じ社会保障制度の漸進的な政策を進めて参ります現われでありまして、事務費につきまして従来十分の七を国庫が補助しておりましたものを、全額十分の十国庫が補助する、こういう立場をとりましたその費用、それから直営診療施設を四億円をもちまして、これを大幅にふやして行きます。同時に、これをもつて一つには無医村対策にも資したいという考えで、ここに計上したのでございます。  その次、引揚援護庁に参りまして、これは上から六番目までが大体人件費、事務費でございまして、それからあとは事業費になります。引揚げの方は、大体毎年引揚げが順調に進んで来ますにつれまして、今後の引揚げ見込みというものにつきましては少くなりますので、予算面としては、その面からいえば減つて参つてしかるべきなのでございまして、来年度におきましても、そういう面で相当減つて来ておるのでございます。百十八番の引揚援護庁の事業に必要な経費、これは内地に引揚げて参りました方々が、上陸港から郷里に帰りますまでの間の、途中の駅におきまするいろいろ援護、あるいは郷里に帰られましてから、さしあたつて冬を越すのに寝具がないというような問題、あるいはまた定着するところがなくてどこかへ移ります際に、その定着するまでに要します経費というのがそこに入つております。  その次の地方引揚援護局の事業に必要な経費、これは内地に上陸いたしました方々が、上陸地においていろいろな復員、引揚げ手続を終え、医療を受け、あるいは必要な衣服その他の給与を受けるというような経費がそこに計上されております。  それから次の一番最後に、未復員者給与法施行に必要な経費というのがございますが、これが十九億七千百七十六万円で、前年度に比較いたしまして三億六千六百万円の増になつております。それと同時に、その次の特別未帰還者給与法施行に必要な経費三億一千七百四十八万七千円、一億五千二百六十一万円の増になつておりますが、いずれも先般の臨時国会で御決議をいただきました法律改正によりまして、俸給その他の手当の増額によりまするところの増でございまして、俸給の方が三百円から千円になり、埋葬経費が千五百円から三千円になり、遺骨の引取り経費が千七百円から二千七百円というふうに御訂正いただいたのでありますが、そういうものが含まれまして、これが非常に大きな増額になつております。  それからあとは、厚生省の施設でございます。人口問題研究所に必要な経費、国立公衆衛生院、国立栄養研究所、国立予防衛生研究所、先ほどちよつと申し上げました国立精神衛生研究所、検疫所というのがございます。  次の国立療養所、これをちよつと結核対策の一環として申し上げたいと存じますが、百三十一番の国立結核療養所の経営に必要な経費五十一億二千五百九十一万円、これが前年度に比較して十二億円大幅に出ておりますが、これは百六十六箇所の国立結核療養所の経営の費用でございまして、ベツド数が来年度は千五百床ふえる予定でございます。  その次は百三十二番、癩療養所の経営に必要な経費、これは十箇所の癩療養所の経営に必要な経費が載せてございます。  次は精神頭部療養所でございますが、これは三箇所でございます。その次の脊髄療養所は一箇所。以上の経費がそこに載せてある次第でございます。  その次に百三十五番に、特殊医薬品購入に必要な経費、一億百八十三万一千円ございますが、これは癩患者の特効薬でありますプロミンの購入の費用、それから結核の特効薬でありますところのパスの購入の費用、それぞれこれを必要といたします患者のパーセンテージをとりまして、それを購入するようになつております。  次に百三十六番、国立療養所施設整備に必要な経費、四億五千四百七十一万四千円でございますが、これは前年度に比較いたしまして一億四千九百万円ほど減になつております。これは増床の関係でそのような関係になつておるのでございます。これでは大体結核は千五百床、癩が一千床、それの整備に必要な経費がそこに載せてございます。  その次の百三十七番、国立療養所の拘置病棟設置に必要な経費、一千七十五万円、金額はわずかでございますが、これは例の癩患者であつて犯罪を犯した人を、一般の刑務所などに収容いたしますことが適切でございませんので、これを国立療養所の中に新たに拘置病棟を設けまして、そこでこれを管理する。管理の面は法務府の方でいたしまして、厚生省の方は医療の面ないしは予防の面だけをするという申合せで、予算としては一応こちらに計上せられることになつたものであります。  それからあとは、先ほど申しました国立衛生試験所がちよつとございます。格別あと申し上げるものはございませんが、百四十二番の国立光明寮でございます。これは金額としては大したことはございませんが、明年度から一箇所ふやしまして、神戸に光明寮を設ける建前をとつておりますことを、この際申し上げておきたいと存じます。従いまして東京と塩原と神戸と三箇所になるというふうに御了承を願つたらけつこうだと存じます。以上が大体明年度の一般会計の予算でございます。それからついでに特別会計の方は、厚生保険と船員保険の特別会計、それから国立病院の特別会計とございまするが、保険の方は、大体社会保障制度の対策としまして、事務費の補助率を非常にふやしたということと、それから結核のベツドを保険でも結核対策をになわせまして、七千床負わせた。そのうち四千床を政府管掌でやる、組合で三千床やるというのが、事項としては目新しいことでございまして、格別申し上げることはないと存じます。  それから国立病院特別会計におきましても、明年度は大体歳入出とも四十四億二千七百六十一万四千円を計上してございますが、ここでは一般会計からの繰入れ、これが問題であろうかと存じます。昨年度の決算をいたしたところが、一般会計からの繰入れを受けまして、二億三千六百万円だつたと思いますが、二億三千六百万円ほどのものが黒字になりまして積立金となりました。そのうち三千六百万円を二十五年度の補正予算の方へ繰入れまして、なお二億の積立金が余りましたので、これを明年度は財源の一部として積立金から繰入れを受けた。そのほかなお一般会計からの九億八千万円というものをさらに繰入れた、こういうふうにしてバランスを合せておるような次第でございます。  このほかに、もう一つお手元に社会保障経費というものが配つてあると存じますが、これは例の社会保障制度審議会の勧告が少し遅れましたのと、それから財政的な理由から、政府といたしましては漸進的にこれを進めて行くということでございまして、私どもといたしまして、はなはだ満足いたしかねる点があるのでございまするが、一応ここで計上いたしましたのが、締めまして、一番最後を見ていただきますと、三百九十二億七千万円。これは従来の社会保障的なものと予算を検討して比較してみますると、前年度は二百九十七億で、約九十五億ほど厚生省関係だけの社会保障の経費としては増になつております。もつともこの社会保障の経費をどの面まで取入れるか。これを狭い範囲に解釈いたしまするか、きわめて広い範囲に解釈して取入れるかによりまして、数字が違つて参ろうかと存じます。あるいは皆さん方のお手元に、その他の大蔵省などから出ました経費の内訳は、違つた数字が若干出るかもしれませんが、それは取上げ方を広くとるとか、どの程度とるかということでかわつて来るかと思います。これは御了承願いたいと思うのでありますが、大体審議会の勧告に出ました項目を私どもの方で拾つてみますと、今申しましたように、厚生省関係だけ約三百九十二億になりまして、前年度に比しますれば九十五億ほど進歩しておるということになつております。そこの左の方にずつと項目が書いてございますが、社会保険の方は、そのおもなものは、先ほど申しましたように、事務費の補助率の増と、結核ベツドの関係でふえておるということでございます。なおそのほかに、給付費の問題があつたのでございますが、これは遺憾ながら二十六年度には給付費に対する補助費というものは計上せられるに至らなかつたのでございます。それから……。

高橋等自由党

○高橋(等)委員 ちよつとこの括弧して「内施」としてあるのは。

太宰博邦厚生事務官(大臣官房会計課長)

○太宰政府委員 これは内書でございまして、それは施設費でございます。いわば従来の公共事業費的なものでございます。今年度の予算におきましては、公共事業というものを非常に狭く限定いたしまして、厚生省所管では水道と住宅しか入りませんものでございますから、施設費という名前でございますが、大体公共事業的なものとお考えを願います。内書でございますので、たとえば社会保険の三十八億の中に三億五千万円が含まれておるのだと、かように御了承を願います。  それから国家扶助及び社会福祉費の方では、生活保護、身体障害者の保護あるいは児童保護の経費、先ほどずつと申し上げて来ましたものを、数字としてもう一ぺんここにまとめたわけでございます。  それからお手元に二枚刷りでございますが、「昭和二十六年度総理府所管厚生省主管歳出予算明細書」というものが行つておりましようか。——これははつきりと平衡交付金とは書いてございませんが、これが大体平衡交付金の方になる予定でございまして、平衡交付金につきましては、来年度は政府の方は千百億というものを予算に計上しております。なお聞くところによりますと、地方財政委員会は千二百億余でもつて、国会に勧告するという由に聞いておりますが、この案は大体政府の方の案によりました。最後にございますように、二十六年度は政府から繰入れます分が、大体三十二億九千六百万円ほどでございまして、その中で一番大きな問題は、例の児童保護費を、平衡交付金から保護費に、とりもどす問題でございましたが、これは遺憾ながら二十六年度予算につきましては、政府部内では話がつきませんで、従来と同様に、平衡交付金としてこれを計上するということに相なりましたことを御報告申し上げておきます。  そのうち従来補助金であつたもので、今度新たに二十六年度予算で平衡交付金に入つたものがございます。それを項目だけ申し上げますと、五番目の寄生虫予防に必要な経費、これが従来補助金でございましたのが、今度は平衡交付金に入りました。それからそのページの下にゼロというのが二つございます。屠場に於ける原皮の取締監瞥事務職員に必要な経費、これは統制が解除になりましたので、ゼロになりました。その次の結核予防接種(定期分)施行に必要な経費、これも昨年度は平衡交付金でございましたが、今度結核対策を実施いたすにつきまして、これを補助金の方に振り向けましたので、この平衡交付金の欄ではゼロに相なつております。  それから社会局の方に入りまして、十五番目の地方身体障害者福祉審議会に必要な経費、これは昨年度は補助金でございまして、ゼロでありましたが、これがまた今年平衡交付金の方に組みかえられたのでございます。  それから保険局でございますが、二十三番と二十四番、国民健康保険委員会に必要な経費、国民健康保険調整協議会に必要な経費、これはやはり昨年は補助金でございますが、今年は平衡交付金の方に組みかえになつた分でございます。  以上の点は、大体政府部内におきまして、いろいろ、検討いたしました結果、これを平衡交付金に入れてもいいのではないかというので、入れた分でございます。なお御案内の地方行政調査委員会議におきまして、補助金を整理するという問題について、政府に勧告をいたしております。政府の方で、目下これを検討しておりますので、それが固まりますと、また若干補助金と平衡交付金との間に、移動があるかとも存じますので、その際は多少動くものと存じております。  駄弁を弄しましたが、一応申し上げますのは、以上の通りであります。

松永佛骨自由党

○松永委員長 本件に関連しての御発言はございませんか。

堤ツルヨ日本社会党

○堤委員 大体のアウト・ラインを御説明願つたのでありますが、もう少し詳しい資料をいただけますでしようか。——もう少し詳しい資料をこの委員会で皆さん御希望だろうと思いますので、諮つていただいて、もしそちらの方で何でしたら、政府側に要求していただくように、委員長からおとりはからい願いたいと思います。

松永佛骨自由党

○松永委員長 ただいま堤委員からの御発言もございまして、ただいま当局の説明を受けました昭和二十六年度の予算案に、いま少し詳細なる説明を加えたものを配付していただくことを要求いたします。御了承願います。——ほかに御発言は……。

松谷天光光労働者農民党

○松谷委員 こまかな点でございますが、先ほど御説明の中の百三十五番のプロミン、パスの予算のところでございますが、もしきようおわかりでございますれば、プロミン、パスの内訳を承りたいと思います。

太宰博邦厚生事務官(大臣官房会計課長)

○太宰政府委員 プロミンの方は七千七百九十人、約七千八百人分を計上してございます。これは大体患者の七五%になると存じます。それはつまり患者の中でもプロミンをほんとうに必要とする、プロミン適用の都合のいい状態にある方が大体それくらいでありまして、一応そういうプロミンを必要とする方には行き渡るように計上してあります。單価は九千六百円ほどであります。それからパスの方は大体患者全体の五%程度のものをここに見ております。人数は二千八百人ほどでございます。これはパスは非常に高うございまして、一クールが約九千五百円ほどかかります。これは結核対策を来年の下半期から実施することになつておりますので、一応ここではそれの半年分というものが計上せられております。ただいまわかります内訳は大体そのようなものであります。

松永佛骨自由党

○松永委員長 お諮りいたしますが、ただいま堤委員の御希望もございましたし、この詳細なる内容をできるだけ詳細に御説明書をいただきまして、その際関係局長の御出席を得て御説明を願う、詳細なる御発言はそのときにしていただくということにいたしたいと存じます。  次会は公報をもつて御通知申し上げることとし、本日はこの程度にて散会いたします。     午後二時五十一分散会

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