予算委員会 第2号
- 発言数
- 79 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/11/27
会議録
○小坂委員長 これより会議を開きます。 昭和二十五年度一般会計予算補正(第1号)、昭和二十五年度特別会計予算補正(特第1号)及び昭和二十五年度政府関係機関予算補正(機第2号)の各案を一括して議題といたします。 まず政府の説明を求めます。池田大蔵大臣。
○池田国務大臣 昭和二十五年度補正予算の大綱につきましては、さきに本会議において説明いたしましたが、予算委員会の御審議を願うにつきまして、あらためて御説明申し上げたいと思います。 今回提出の補正予算は、目下編成中の来年度予算と一体的な構想のもとに編成されたものでありまして、その主眼といたしますところは、まず第一に国民負担の現状にかんがみまして、あとう限りの減税を行うこと、第二に輸出の増進等に処するため、外国為替特別会計の所要資金を一般会計から繰入れること、第三に当面緊要な産業資金の疏通をはかるため必要な経費を計上すること、第四に災害復旧費、失業対策費、地方財政平衡交付金の増額等、この際必要やむを得ない使途に充てるための所要の経費を計上すること、最後に国家公務員の給與の改善をはかることでありまして、その財源のおもなるものは価格調整費の不用額、一般行政費の節約、租税の自然増収等であります。 まず一般会計予算補正(第1号)について申し上げます。一般会計予算補正の内容は、歳入におきまして追加額三百五十億三千九百余万円、修正減少額三百十八億六千九百余万円、差引補正増加額三十一億七千余万円、歳出におきましては追加額三百六十三億三千三百余万円、修正減少額三百三十一億六千三百余万円、差引補正増加額三十一億七千余万円でありまして、この補正の結果、昭和三十五年度一般会計予算総額は、歳入歳出ともに六千六百四十五億七千六百余万円と相なる次第であります。 次に補正予算の内容についてその概要を説明いたします。 まず歳出の増加所要額は総額三百八十二億九千三百余万円でありまして、このうち師走経費の節約等による不用額をもつて流用処理いたしました金額が十八億六千三百余万円、予備費を使用いたしました金額が九千五百余万円でありまして、差引今回の補正予算に追加額として計上いたしました金額は三百六十三億三千三百余万円と相なつております。また価格調整費の不用額、その他既定経費の節約等による歳出不用額の総額は三百五十億二千六百余万円でありまして、このうち十八億六千三百余万円を歳出増加所要額に流用いたしました結果、補正予算に計上いたしました修正減少額は三百三十一億六千三百余万円と相なつております。 次に歳出の増加所要額のおもなるものを申し上げますと、輸出貿易の伸張に伴いまして、外国為替特別会計の外貨保有資金の不足を一般会計から繰入れるため百億円、日本輸出銀行出資金二十五億円、中小企業信用保險特別会計へ基金繰入れ五億円、国民金融公庫出資金の増加十億円、地方財政平衡歩付金の増加三十五億円、災害関係経費として五十九億八千余万円、その内訳は公共事業費の増加四十一億円、主要農作物災害応急対策費二億二千七百余万円、災害応急救助費三億六千四百余万円、文化財その他官庁建物等災害復旧費四億六百余万円、次に失業保險費の増加十二億二千六百余万円、失業対策応急事業費の増加十五億円、郵政事業特別会計への繰入れ十二億八千二百余万円、生活保護費の増加十億八千百余万円、租税等拂いもどし金の増加八億円、農業共済再保險特別会計への繰入れ八億八千七百余万円、食糧供出報償物資値下りによる損失補償五億六千四百余万円、国家公務員の給與改善に必要な経費三十五億四千六百余万円等でありまして、既定歳出の不用額の内訳は、価格調整費の減少二百六十億円、国債費の減少十三億六千三百余万円、配炭公団損失補償費の減少十三億円、大蔵省預金部特別会計への繰入れの減少三億三千三百余万円、同胞引揚費の減少二十一億五千三百余万円、商船管理委員会補助の減少八億六百余万円、その他既定経費の節約等による減少三十億八千余万円と相なつております。 次に歳入予算補正の内訳といたしましては、租税及び印紙收入の自然増加六十八億六千二百万円、病院收入の増加二億三千五百余万円、終戦処理收入の増加九十二億二千三百余万円、解除物件処理收入の増加五億九千三百余万円、その他雑収入の増加六億二千六百余万円、合計百七十五億四千百余万円を増加計上いたしましたが、高級タバコの売れ行き不振等による専売益金の減少七十九億七千四百余万円、所得税を中心とし、酒税、物品税等について減税を行いますために六十三億九千七百万円、合計百四十三億七千百余万円を減少いたしますので、差引三十一億七千余万円を増加いたしております。 次に特別会計予算補正(特第1号)は、今回新たに設置いたすこととなりました特別鉱害復旧及び中小企業信用保險の三つの特別会計と外国為替外十七の特別会計に関するものでありまして、輸出貿易の伸張、米価の改訂、国家公務員の給與改善その他本予算成立後生じました諸般の事情によりまして、必要やむを得ない予算補正の措置を講ずることといたしましたものでありまして、この補正の増加額は、歳入増加額三千四百三十五億六千百余万円、歳出増加額三千四百三十七億八千八百余万円であります。この補正の結果本年度特別会計の歳入歳出予算の総額は歳入二兆八百三十六億三千四百余万円、歳出三兆四百十三億九千五百余万円と相なりまして、特別会計の数も三十二と相なるのであります。 次に政府関係機関予算補正(機第2号)は、日本専売公社、日本国有鉄道及び国民金融公庫の三機関と、今回新たに設置いたしまする日本輸出銀行に関するものでありまして、これらは国家公務員の給與改善に準じまする職員の給與改善、鉄道輸送力増強措置、庶民金融の促進並びに生産設備の輸出促進措置等に伴いまして予算措置を講ずることといたしたものであります。 以上をもつて昭和二十五年度補正予算の説明といたします。なお詳細は政府委員をして説明をいたさせます。 何とぞ御審議をお願いいたします。
○有田(二)委員 今大臣の説明の中に、災害関係経費として五十九億と言われましたが、この書類には五十億九千万円とありますが、どちらが正しいのですか。
○池田国務大臣 五十億九千八百余万円が正しいのであります。
○小坂委員長 引続きまして事務当局より、さらに詳細なる説明の補足を聽取いたしたいと思います。河野主計局長。
○河野政府委員 補足的な御説明を申し上げます。今回の補正予算を提出いたしました事情につきましては、財政演説及びただいまの大蔵大臣の説明にありました通り、減税をいたしますること、それから輸出の増進に対処しまするために外国為替会計に繰入金を入れること、当面緊要な産業資金の疏通をはかること、及び災害復旧費等の経費を増額すること、それから公務員の給與改善を行うこと、これだけであります。 まず歳出の面から申し上げますると、外国為替特別会計に対する繰入金でありまするが、今年度の外貨の收支につきまして当初予算におきましては、受取りを七億三千八百万ドル、支拂いを六億四千四百万ドルと予定いたしておつたのでありますが、その後における輸出の増加等によりまして、受取りは十一億四千三百万ドル、支拂いが九億五千五百万ドル程度と予定せられるのであります。従いまして一億八千八百万ドルの受取り超過になるのでありますが、このうち一億八千七百万ドル程度は、いわゆる外貨ユーザンスの制度によりまして日銀に外貨を売ることによりまして、ある程度インベントリーは解消いたすのでありますが、他方当初予算におきましては五百億円の貿易会計から外為への繰入れがあつたのであります。貿易会計の資金繰り及び収支の状況からいたしまして、この金額が二百六十億円に減少いたしたのであります。また二十四年度及び二十五年度中におきまする資金繰りのために借入金をいたしておりますが、この借入金の利子の支拂いが予定以上に上つた等のため約八億円増加いたしております。それから二十四年度末におきまして輸出の増加等によりまして、約三百億円ほどの円資金不足があつたのであります。こういうような関係で百億円の繰入れを必要とするに至つたのであります。 次は産業資金の疏通という問題でありますが、この点につきましては中小企業信用保險特別会計というものを設置いたしまして、国が信用保險をいたすという制度を創設いたしておるのでありまして、今年度補正予算において五億円の基金の繰入れをいたしております。この制度はいずれ詳しく申し上げ得る機会もあると存じまするが、月額平均十二億円程度の融資と考えております。保險料は大体三%程度というふうに考えております。明年度においても十億円程度に資金をさらに増額したいと考えております。 次は輸出銀行でありますが、今年度におきまして一般会計より二十五億円、見返り資金より二十五億円、合計五十億円をもつて発足いたすはずでありますが、明年度においてはそれぞれ一般会計及び見返り資金より五十億円ずつを出資いたしまして、合計百五十億円程度となる予定であります。 次は災害の復旧費の問題でありますが、災害関係におきましては五十億九千万円ほど計上いたしておるのでありますが、このうち既定経費の流用等によりまして支弁いたす部分がございますので、予算として計上いたされておりますのは四十七億三千四百万円であります。このうち公共事業費が四十一億円でありますが、この四十一億円のうち直轄事業は大体二億円、補助事業が残りの三十九億円ということに相なつております。これを事業別で申しますと、今年数次にわたりまする災害のために、これが復旧のために二十六億円を計上いたしております。今年度当初の公共事業費の中には百億円の災害復旧費があるのでありますが、そのうち六月及び八月の災害のために約五十億円を使用いたしております。その後におけるジエーン、キジアの両台風の関係で、残りの五十億円と今回計上いたしました二十六億円によつて災害復旧が行われる予定であります。そのほか阪神地方における高潮対策のために十二億円を計上いたしております。さらに特別鉱害の災害復旧のために一億三千八百万円及び四国並びに和歌山県地方における水道の災害復旧のために八千万円程度のものを予定いたしております。それから本年度におきまする北陸地方の麦の商熱病等のために、動力噴霧器あるいは薬剤等の撒布用器に要した経費を二億二千七百万円を計上いたしております。それからジエーン、キジア等の災害の救助のためにたき出しあるいは小屋掛等のための経費を三億六千万円計上いたしております。また主としてジエーン、キジアでありますが、関西地方における国宝建造物あるいは史跡等の災害復旧対策の経費を四千万円ほど計上いたしておる次第であります。 次は失業対策でありますが、失業対策は二十七億円でありますが、そのうち失業保險費が十二億、最近におきまする失業保險の受給人員は四十二万人、一般の失業者で四十二万人、日雇い労務者で五万八千人となつております。失業対策応急事業費に十五億円を計上いたしておるのでありますが、これは当初予算として四十億円を計上いたしております。第一・四半期において約十億円、第二・四半期において約十三億円、第三・四半期において約十四億円、第四・四半期において約十六億円、すなわち十億、十三億、十四億、十六億円、こういうようなカーブによりまして予算を計上いたしたのでありまして、最近におきましては失業対策応念事業によりまして、十五万三千人ほどの失業者を救済いたしておるような次第であります。 さらに地方財政平衡交付金として三十五億円を計上いたしておりますが、この三十五億円は地方財政全体の状況を勘案し、節約していただくものは節約していただく、また雑收入等においても相当増收にある等の点を勘案いたしまして、また地方財政委員会の意見書も参考にいたしまして、この程度の金額が適当であろうと考えた次第であります。 それから国家公務員の給與改善でありますが、これは明年一月より平均月額千円程度の引上げを行う予定でありまして、この給與体系につきましては、人事院の勧告を極力尊重しまして行う予定であります。そのほか今年末におきまして半月分の年末手当を支給する予定でありますが、給與引上げに要する経費の総額は、年末手当におきましては一般会計において十七億、特別会計において二十億、国鉄その他の政府関係におきまして三十一億、合計いたしまして約五十九億であります。給與の引上げ、すなわちベース・アツプの方の金は、一般会計において十八億、特別会計において三十億、政府の関係機関におきまして三十八億、合計して七十六億、全体給與関係におきまして百三十六億円ということに相なつております。その他一般会計におきましては、当初予算編成後におきまして必要となつた諸種の経費を計上いたしております。生活保護費の増加、農業共済再保險への繰入れ、すなわち麦の赤字を繰入れる、あるいは前回の国会において成立いたしました法律案に基く農業協同組合の供出報償物資の損失補填あるいは食糧の一割増産に関係いたしまして、酸性土壌の改良等の麦の増産対策、あるいは今回の臨時国会の開会に伴い必要な経費、九十九里あるいは三沢等における連合軍関係の演習等によりまして、漁場の制限によりまして損失をこうむるものの補償あるいは陸海軍共済組合の年金の引上げといつたような経費がおもなるものであります。 歳入といたしましては、租税及び印紙收入におきまして六十八億の自然増收がございます。専売益金におきまして約八十億ほどの減收を見ておるのでありますが、これはタバコの売上げにおきまして、年度内百十億円ほどの減收が見込まれますが、一方節約によりまして約十億円、塩の黒字によりまして三十億円を差引きまして、結局八十億円程度の減收となる見込みであります。終戦場処理收入が九十二億円ほど増收になつておるのでありますが、このうち四十六億円は前年度の貿易会計特別会計からの繰入れに相当するものでありまして、二十四年度におきましては同会計の收支の状況からいたしまして、年度内繰入れができなかつたのでありまして、これは今年度に繰越された関係でありまする残りの四十六億円が最近までにおきまする連合国関係の業務によりまして、連合国側として負担すべきものをドルで受取りまして、それを外国為替特別会計に売却して得る連合国関係の收入であります。そういたしました結果、地方減税といたしまして約六十三億円の減税をいたしております。この減税の内容につきましては、先般来政府の決定にかかりますものと大した異動はないのであります。この内容については、後ほど主税局長から御説明をいたす予定であります。 以上をもつて一般会計を終りまして特別会計でありますが、今回の特別会計における予算の補正は、主として公務員の給與改訂に伴うものでありますが、そのほか特別なものといたしましては、先ほど申し上げました中小企業信用保險特別会計、それから新たに特別鉱害復旧という特別会計を設けております。その他貿易会計及び食糧管理特別会計において相当巨額の補正をいたしておりますが、貿易会計につきましては、当初の予定は、貿易会計による政府輸入が昨年の十二月末限りでない予定であつたのでありますが、その後におきまして、民間貿易以外によりまして入つて来たものがあること、及び十二月末の契約でありながら、到着が今年度になつたもの等によりまして補正をいたす必要が起つたのであります。また四月以降におきましても、対ソ貿易等による新たな政府輸入があつた等の関係で、補正予算を提出することになつたのであります。 食糧の問題でありますが、食糧管理特別会計の今回提出いたしました予算は、当初予算に予定いたしましたところに対しまして、食糧の買入れ、売渡し及び価格の点に変更があつたためでありまして、二十五年産米につきましては、当初一六八のパリテイーで予定いたしておつたのでありますが、これが一八二のパリテイーになります。従来これに対して、超過供出等の奨励金があつたのでありますが、この点を勘案いたしまして、基本価格に対して一五%程度の特別加算をいたすということで、二十五年産米については、五千五百二十九円、二十六年産米につきましては一九五のパリティーといたしまして、六千百六円ということに一応予算は予定いたしております。この消費者価格はまだ未決定でございまするが、明年一月より大体引上げをいたす予定でありまして、一応予算上に予定いたしておりまするものは、内地米につきまして、一キロ当り五百三十円、外米につきましては四百六十円、小麦粉につきましては四百二十五円、精麦につきましては四百円ということで、内地米及び外米については、多少増加引上げになるのでありますが、小麦粉及び精麦については、現行の価格をすえ置いております。この価格の問題については、米価審議会等において、さらに決定せられる予定でありまして、予算としては以上の一応の推定をもつてこのように積算してあるわけであります。この通りの価格といたしますと、主食の平均におきまして八・七八%、東京都のCPSで一・四七%程度の騰貴となるのでありますが、今回の減税措置によつてすべて吸收せられて、生計費への影響はないというふうに一応考えております。政府関係機関につきまして出しておる予算のおもなるものは、日本輸出銀行に関するものであります。給與引上げに関する経費は、政府関係機関においては、鉄道及び専売を除き、師走の予算の差繰り支弁によつてできますもので、今回は大部分を提出いたしておりません。 以上大体をもつて大綱を御説明申し上げた次第でございます。
○小坂委員長 さらに歳入につきまして、事務的な説明を求めたいと思います。平田主税局長。
○平田政府委員 歳入予算の概略につきまして御説明申し上げます。 歳入の見積りの前提にいたしましたのは、一つは最近の経済事情、並びに最近までの本年度の課税実績に基きまして、現行税法による收入見積り額を若干改訂した点であります。 それから第二の点は、先ほども大臣から御説明になりましたように、本年度六十三億円程度の減税をやる、その関係を織り込んでいる点でございます。減税案の内容につきましては、法案を近く提案いたしまして、御説明いたしたいと存じます。要点はすでに御承知かと思いますが、所得税を中心としまして減税をはかることでございます。所得税につきましては、基礎控除を三万五千円から三万円に、扶養控除を一万二千円から一万五千円に引上げて、税率につきましては、現在の税率の刻みが非常に小幅になつておりますのを若干大幅にいたしまして、現在八万円、十二万円といつたように累進税率の刻み方が非常にこまかになつておる。その階級区分を若干削ると同時に、上の方にずらしまして、最高百万円を越える金額百分の五十五、こういう税率にいたしたいと考えておるのでございます。こういう改正を行うことを前提といたしまして、さしあたり一月から三月までの給與所得につきまして、簡單な方法で暫定的軽減を行おうとするものでございます。この結果、大まかに申しますと、勤労所得税の総額は、控除によつて失格するものを含めますと、大体二割五分程度減るようでございます。現在も納税者であり、改正後も納税者である場合の税の負担は、一割五分から二割五分程度減少する人が大部分のようでございます。もちろん所得の大きさのいかん、家族の数のいかんによりまして、人によつて負担の差がありますことは御承知の通りでございます。 所得税の次は酒税でございますが、酒税につきましては、最近の需給状況等に照しまして、自由販売酒の税率を平均三割八分程度減税いたしております。しかして特に清酒の二級と合成酒の二級、並びにしようちゆうの小売価格が現在に比較しまして相当引下げになるような税率にいたしたのでございます。清酒について申し上げますと、現在六百四十五円の税込小売価格でございますが、それが四百六十円程度になるようにする。しようちゆうにつきましては、四百五十円の小売価格が三百三十円程度になるように税率を定めることにいたしておるのでございます。 次に物品税につきましては、これも御承知の通り経済事情、生活上の変遷等から見まして、生活必需的性質の強いもの、あるいはもつぱら事務的用品に使われるもの、こういうものにつきましては、課税から除外いたしたり、あるいは免税点を引上げまして、極力軽減をはかる考えであります。そのほかに税率につきましては、現在最低一割から最高七割になつておりますのを、最低は五%、これは例外税率でございますが、最高は五〇%にいたしまして、それぞれ各品目に応じまして、妥当と認める税率の引下げをはかりたい考えであります。また従価税率でなく、従量税率の定めてございます第三種物品等につきましても、あめ、サツカリン、清涼飲料等、それぞれ従量税率の五割ないし三分の二程度の引下げをはかつておるのでございます。 それから揮発油税、砂糖消費税等につきましても、それぞれ最近の実情等に照しまして、税率の引下げをはかることにいたしたいと考えておるのでございます。 以上が改正の大要でございますが、次に歳入見積りの内容につきまして御説明申し上げたいと思います。 まず所得税でございますが、所得税はお手元にお配りしております数字でわかりますように、現在の当初予算におきましては、源泉所得税を九百八十三億見込んでおるのでございますが、最近までの課税実績からいたしまして、二百五十六億の自然増を出しまして、千二百三十九億円程度現行税法で入る見込みでありますが、これに対しまして今申し上げました所得税の改正案を適用いたしますると、五十六億三千百万円だけの減税になりまして、差引予算額といたしましては千百八十三億円を計上いたしておるのであります。しこういたしまして、現行税法による見積額は、最近までの課税実績をもとにいたしたのであります。大分動いておりますので詳細に申し上げますと、ことしの四月から十月までの收入の実績が六百二十三億千八百万円になつております。これは実績でございます。これに対しまして十一月以降の收入見込みを算定いたしたのであります。しこういたしまして、十一月から三月までの普通の給與に対する、つまり賞與を除いた分に対しまする收入見込額は、最近の八月から十月までの一箇月の平均收入実績すなわち百一億六千七百万円、この実績額をもとにしまして、その五箇月分として五百八億三千五百万円をまず見込みました。次に年末の賞與に対する分といたしまして、一箇月平均の四七・四%、これは大体前年度実績をもとにして計算したのでございます。それに相当する額すなわち四十八億千九百万円を加え、さらに四月以降、御承知の通り歳入整理期間中に毎年入つて参りますが、その金額を、これも従来の実績等から照し合せまして、一月分の二五%、すなわち二十五億四千二百万円が入つて来るものと見込み、さらに公務員に対しましては、年末給と、一月以降給與改訂がございますので、その増加分を三十三億四千三百万円計上し、その合計額が千二百三十九億四千七百万円と相なるのでございます。これが税法を改正する前の当年度の收入見込額にいたしたわけであります。これから今申し上げました改正税法を適用いたしまして減少する税額、すなわち五十六億三千百万円を差引きまして、補正予算に計上いたしましたのが千百八十三億千六百万円、こういうことに相なるのでございます。従いまして勤労所得税に関する限りにおきましては、最近までの收入実績をもとにして算定いたしておりまするし、将来におきまする見込みも実績をもとにして計算いたしておりまするので、私どもとしましては確実な数字と考えておるのであります。 次は申告所得税であります。申告所得税につきましては当初予算で千五百三億五千百万円見込んでいたのでございますが、最近の実績、経済界の実情等に応じて三百三十三億四千三百万円の減少を見込みまして、補正予算といたしましては千百七十一億八百万円を計上することにいたしたのであります。その内訳、根拠を申し上げます。 御承知の通り、本年度からこの予定申告につきましては、大体二十四年度の実績を基準にして申告する制度を採用いたしたのであります。従いまして本年度の見込みは、予定申告に現われた数字をもとにいたしまして、それに対して最近の経済事情の指数を適用して算定いたしたのであります。しこういたしまして、その予定申告をもとにして機械的に計算しました税額の総額、それは七百二十一億四千八百万円程度になるのでありますが、それに対して所得がどの程度増加するかを見たのであります。これはいずれも最近の生産、物価等のフアクターを、それぞれ農業、営業等にわかちまして算定いたしました結果、農業におきましては、前年に比較して一割八分九厘の所得の増、営業におきましては、能率の増八%を加えまして二割五分二厘の増を見ております。その他も同様な方法で見込みまして、申告所得税の課税総所得金額におきまして二割一分の増加を見込んでおります。それによりましてそれぞれ税法を適用して計算した税額が、千百九十四億円に相なるのでございますが、これに対しまして、すでに今まで採用しておりましたと同じように、本年度内に入つて来る收入額を七五%と押え、その税額が八百九十五億五千三百万円に相なるのでございます。それに対して、さらに昭和二十四年度からの繰越分がございます。これは当初予算で計上いたしまし夫のと同額の二百七十五億五千六百万円を見込んだのでございます。そうしてすべて今申し上げました当年度分の收入見込額八百九十五億五千二百万円と、二十四年度からの繰越分の二百七十五億五千六百万円を加えました千百七十一億八百万円を補正予算に計上いたした次第であります。以上が申告所得税の算定の根拠であります。 次に法人税であります。法人税につきましては、当初予算で三百八十六億二百万円計上いたしております。これに対して百八十六億七千六百万円の自然増を見込むことにいたしました。こうしてこの自然増も最近までの收入実績によつて見込んでおるのであります。すなわち昭和二十四年の四月から十月までの收入実績が三百九十九億七千四百万円という実績をすでにあげております。これに対しまして今後十一月以降幾ら入つて来るかを推計したのでありますが、この推計は前年度の事績によつていたしたのでありまして、すなわち四月から十月までの收入実績は、年間の総税額の四六・三%と推計いたしました。四六・三%という数字を出しましたのは、前年同期における法人税の收入実績の、前年一箇年の法人税の收入実績総額に対する比率を求めまして、その比率を基礎といたしたのであります。ただ前年度におきましては、若干前年度以前の分の未決定の分が相当ございましたので、その点などをしんしやくいたしまして、十一月以降入つて来る分を少く見たのであります。すなわち前年度実績におきまして四月から十月までに入りました税收の金額は、前年度全体の牧人金額に対して四一・七%でございます。これを四六・三%に切上げ、従つて十一月以降の分を五三・七%とし、十一月以降の收入を三百四十六億七千九百万円見込んであるのでございますが、それからさらにこれは税法の改正で、下半期におきましては超過所得税の分が上半期分より少いということを見込みまして、三十四億六千七百万円をさらに差引いて一応六百十一億八千四百万円という数字を算定いたしました。それからさらに御承知の通り再評価によりまして減価償却額がふえますので、その分を三十九億四百万円だけ差引いた本年度の見込額を五百七十二億七千八百万円といたしたのであります。いずれも最近までの課税実績と前年度の実績をもとにしまして算定いたした次第であります。 それから次は再評価税でありまするが、再評価税につきましては、資産再評価の結果がおおむね判明いたしましたので、それをもとにいたしまして計算いたしたのであります。その結果、当初予算に計上しましたものに対しまして、再評価額は相当な減少を来すことに相なりまして、補正予算といたしましては九十七億千三百万円を減じまして、六十二億二千五百万円を計上することにいたしたのであります。これの原因の多くは、御承知の通り電気関係が再評価できなかつたのと、小さい法人が比較的再評価いたしておりません等の事情がこの大きな理由のようでございます。いずれも最近の実績報告をもとにしまして、若干の見込みを計上いたしまして算定いたした次第であります。 次は酒税でありますが、酒税につきましては、当初千三十億三百万円計上しているのでございまするが、これに対しまして、自然増を十五億五千百万円計上し、さらに税法を改正し、小売価格を引下げることによつて、酒類の売れ行きが相当増加するであろうということを見込み、その分といたしまして一億二千九百万円だけ見込んでおります。そういたしまして、補正予算といたしましては、当初予算に対しまして十六億八千万円増加して、千四十六億八千三百万円を計上いたしたのでございます。これはいずれも最近までの庫出実績に基きまする税收の実績に今後の庫出見込石数を算定いたしまして、それに新税率を適用いたしまして、それぞれ税收見込額を算定いたしたのであります。配給酒につきましては、今までの配給実績と今後の配給計画の残をもとにいたしまして、それによつて算定いたした次第でございます。石数を申し上げますと、自由販売酒におきましては、年間を通じまして三百七十六万八千石、その税額が九百二十七億七千七百万円、配給酒におきましては、年間で五十七万一千石、その税額が百十九億六百万円、合計いたしまして本年度の庫出見込総石数が三百三十三万九千石、その総税額が千四十六億八十三百万円に相なるわけでございます。そういうのをもとにいたしまして計算いたしておる次第であります。 次に砂糖消費税につきましては、税法改正なかりし場合におきましては、当初予算通り七億二千六百万円、これを動かす必要はないと最近の実績から見て、動かしておりません。それに改正税法を適用いたしまして、本年度八千五百万円の減收を計上いたしたのでございます。 物品税につきましても同様でありまして最近までの收入実績によりますると、当初予算の変更の必要を認めませんので、税法改正なかりし場合も当初予算通りの数字を採用し、それに対しまして、先ほど申し上げました改正策を適用しまして出て来る税額でございます。これは御承知の通り二箇月の余裕期間がございまするので、本年度に響きまするのは、一月強と見込んでおる次第でございます。 それから揮発油税につきましては若干の増收を見込んでおります。これはまつたく本年度の庫出実績に基く増收であります。しこういたしまして、税法の改正は一月から実行いたしまするが、この方は引取り課税にいたしまして、三月の徴收猶予を見ておりまするので、本年度は税法の改正によつて歳入減はございません。従つて税法改正による減は見込んでいないのであります。 その他の税につきましては、それぞれ最近までの課税実績をもとにいたしまして、いずれもなるべく的確を期する見積りにいたしたのであります。印紙收入等において三十億の増を見込み、さらに今まで廃止になつている織物消費税、取引高税等で本年度入つて来ました收入実績等をもとにいたしまして見込んで算定いたした次第でございます。 以上歳入予算につきまして、税收の見積りの内容を御説明いたした次第でございます。
○小坂委員長 次に本予算案に関しまして直接の関連を持ちませんが、これに関連いたしたものとしまして、金融事情について説明を求めたいと思います。舟山銀行局長。
○舟山説明員 最近の金融状況は特に予算の編成とも重大関係があるわけでございまして、ごく簡單に御説明申し上げたいと存じます。 昨年のちようど今ころと今年を比べてみますと、昨年はドツジ予算施行の年度でございまして、政府資金の吸い上げも経済界に相当の衝撃を與えたのでありますが、たまたま本年は六月朝鮮動乱の勃発がございまして、経済界に相当の刺激を與えたので、金融が相当円滑に動いているということも申せるかと思うのであります。九月から年末にかけましての金融情勢といたしましては、昨年は供米代金の支拂い等も、供米が非常に遅れました関係上、政府資金の散布も若干遅れたのでありますが、ことしは天候にも恵まれまして、供米代金関係の支拂いも円滑に進んでおります。それから貿易関係、特需関係、これらの資金の放出も昨年とは違いました金融的な要因をなしているのでございます。最近十一月初旬におきまして、本年度の日本銀行券の最高発行限度をきめます通貨発行審議会を開きましたが、そのときにも本年の年末の銀行券の発行高は大体四千百億程度内外に達するであろうという見込みを立てたのでございます。昨年は年末銀行券の発行高は三千五百五十三億でありましたので、大体一割に、三分の増加であるわけであります。昨年に比べまして、この程度の銀行券の増加を見るということは、通貨の量といたしまして大体適正であるというふうに考えるのでございます。ただ金融問題といたしまして、一部輸出産業方面あるいは特需関係方面の経済活動も盛んになりまして、従つてこちらの方面に対しましては、日本銀行からの信用の供與も円滑潤沢にする方針をとつておりますので、金融的に潤つておるのであります。しかしこの一部ゆるやかになりました金融をその他金融のきゆうくつな方向にまわす、いわば金融界の金融の繁閑のむらを生じておることはいなめない事実でございます。これをならしていくということが、当面の金融政策の重要点であろうと考えておるのでございます。すなわち銀行券の発行高をもつて表現せられております資金の総量というものは、現在の経済活動に比べまして、デイスインフレの立場から見て適正であると思うのでございますが、問題はこの金融の繁閑を調節して行くことであろうと思うのでございます。 金融問題ということについて概観をお尋ねになりましたので、ただいま御答弁申し上げた次第でございます。なお細目は御質問によりましてお答え申し上げたいと思います。
○小坂委員長 以上によりまして説明を終りますけれども、さらに先ほどの歳入見積りの内容等に関連いたしましては、至急資料としてこれを本委員会に御提出を願いたいのであります。さらに委員各位から資料の御要求等もあると存じますので、会期の関係もございまするから、至急委員長までお申出を願いたいと考えます。 午後は一時より正確に開会、質疑に入ることといたします。 これにて休憩いたします。 午前十一時三十二分休憩 —————・————— 午後二時十六分開議
○小坂委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 議事に入るに先だちまして特に政府側に要望したいことがあります。それは時間の嚴守についてであります。本委員会は時間に関しまして嚴格にこれを励行したいと思います。公報に予告いたしました本委員会開会の時刻は嚴重に守つて、関係閣僚の御出席を要望したいと考えます。もちろん委員長は議事に無関係の閣僚を、長くこの場所にとどめたいということは毛頭考えません。関係ある質疑の終つた際にはただちに御退席を願い、また要望によつて即刻御出席をいただければそれでよろしいのでありまするが、これによりまして委員長は、各委員会の中軸としての本委員会の機能を十分に高め、能率的にこれを運営したいと考えるのであります。特段の御配意を煩わしたいと思います。委員各位お聞き及びの通りであります。時間励行については特に御協力を願いたいと思います。なおけさほどの理事会におきまして、重複質問をなさざること、関連質問を行う場合にも、自党に他に質問者がある際にはこれに讓つて、質疑の際にはこれを織り込んでもらうこととし、期間の制限もある際、本委員会の能率を十二分に発揮いたしたいと申し合せた次第であります。これにつきましても御了承の上御協力願いたいと存じます。 これより質疑に入ります。鈴木正文君。
○鈴木(正)委員 最初に一点だけ総理にお尋ねいたしたいと思います。それはこの補正予算にいたしましても、前の国会に提出されました予算、それからそれ以前の予算にいたしましても、予算を通じての一貫した精神は国内の態勢を整えて、特に経済の自立をはかり、そうしてそれを基礎としてできるだけ早く講和会議に臨んで、そうして日本の新しい地位を確立するということに、基本のねらいがあつたのでありまして、かつて総理も参議院の本会議かで、講和はいつどうしてという問題の質問に答えて、講和とは今日の状態においては、今日ただいまの一つ一つの国内態勢整備の国民の努力それ自身が講和であつて、その累積の上に来るべき講和が行われるのである、こう答えられたのでありまして、まことにそうだと思います。そういう意味で見ますときに、いろいろな角度から、いろいろ批判はありますけれども、大体として本予算を通覧すると、この二年間累積して来た経済再建の基礎というものは、一応も二応もその軌道が敷かれたと私たちは考えるのであります。内外の情勢から考えまするときに、私たちは国内の治安の方も御承知のようにおちついて来ておる。今こそ講和会議という問題を真剣に取上げるべき時期であることはもちろんであり、この予算を審議するほんとうの国民的意義は、この予算と次に近く提出されるであろうところの明年度予算、その上に打立てられた新しい態勢、そうしてそれをもつて断固として講和会議に臨むのだという政府の決意というものを、国民が真に見てとることができましたならば、予算審議のほんとうの意義が出て来ると思うのであります。この点につきまして予算の細部については主管大臣その他にお伺いすることにいたしまして、予算の審議に入るにあたりまして、講和会議について総理はどういうお見通しを持つておられるかという問題一点をお伺いしたいのであります。もちろんこれはいろいろな條件によつて時期、方法等に変化はあるでありましようけれども、今は相当根本的の考え方について総理の考え方を、明確にこの委員会を通じて国民諸君に伝えていただきたいときであると考えるのでありますから、この点をお伺いしたいのであります。 なおお伺いしたい点は、われわれは超党派外交とか、そういう言葉がいいかどうかは私は存じませんけれども、考え方として志を同じくし、協同できるすべての政党と協力して、そうしてやつて行き、講和会議に臨むということが一番いい考え方であり、またできるならば総理も言う通り全面講和が一番いいと思います。もちろんわれわれは心をむなしくして、各党各派協力して講和会議を完成したいと思うことはもちろんでありまするけれども、もし審議紛々として、そうしてなかなかまとまらず、しかもこれだけ国内態勢が整備して来て、内外の情勢がその方に向いておるにかかわらず、いたずらに時を失するようなおそれのある場合におきましては、現内閣において、自由党において、講和会議の機会をつかむという決意を一方においては断固として持つておいて、そうして一方においては心をむなしくして各党と協力してやつて行くべきだと思うのであります。この最後の決意と見通しとを、総理はどういうふうに考えておられるかという一点をお伺いいたします。
○吉田国務大臣 お答えいたします。講和要請につきましてはしばしば議会その他で私の所信を述べておりますか、今日最も日本との間に早期講和を希望しておりますのは英、米であると思うのであります。ことにアメリカにおいてそういう感じがいたします。私も新聞以外に何の情報もないのでありますけれども、現在アメリカにおいては、この間日本に参られたダレス氏が、アメリカの七箇條の案を持つて来たとか新聞には出ておりますが、七箇條の案をもつて各別に話をし、最近においてはマリクと話をいたしておるようであります。これに対して列国からどういう返事が参つたか、これは私の知る限りではありませんけれども、まだ各国の回答は出そろわないようであり、また出そろうとしてどのくらいかかるかという予定も見通しも、米国政府自身にもないようでありますけれども、今日は各別にアメリカの考え方を基礎案として述べて、そうして意向を確かめておる程度と承知いたします。とにかくアメリカが主導者になつて、各連合国に対してこれだけの提案をなして、各国の意向を探るというまでの熱意を示しておるということは事実であり、またイギリス、オーストラリアその他の国の外相間において絶えず連絡をとつて講和問題を研究しており、またアメリカとの連絡もとつておる。これも私は外国電報以外の知識はないのでありますけれども、要するに主として英、米が早期講和を考えてあつせんしておる。これが現状であると思います。さてそうなつて、どういう形かにおいてかりに連合国がことごとくこれに応ずるとして、講和会議の招請に応ずる、どういう形で応ずるかということは何ら目当もなく、何ら私が確信をもつてお話をするだけの材料はないのでありますが、しかしアメリカとしては種々の方法をもつて連合国をいざなつておる、これはおおうべからざる事実である。さてそうなつて早期講和がどうなるか、朝鮮事変以来、ことに共産主義問題があるいは仏印に起りあるいはチベツトに起り、イランその他において起るために、一層極東においてはなるべく早く安定を持ち来すがよい、これが世界の平和の基礎をなすゆえんであるという考え方も促推されておると思います。この考え方からして、また日本の対日講和を早くいたしたいという考えになつておつて、その機運が熟しつつあるとともに、また一方においてはこれに対して反対な勢力といいますか、反動も起つておる、いろいろな論議が連合国の中にも起つておる、それをどう始末するか、これは私に断言する確信がございませんが、事実今日の状態はそういう状態であると思います。それで一にわれわれとしては、日本が政治においても経済においても安定するのみならず、講和が成立して日本が国際団体の一員となつて、世界の平和なり繁栄に貢献する力がありと認められることが、早期講和を一層促進するゆえんである、この信念はかわらないのでありまして、どうか国をあげてそういう方向に向つて行きたい、これがわれわれの希望である。さてどういう形になつて、いわゆる全面講和で行くか行かないかということは、これは講和條件の内容による話であつて、單に全面講和の見通しはいかんとかいうような見通しはお答えできないのがほんとうである。外交は占いではないのでありまして、講和條約の内容をなすものについて、どの国がどういうふうに同意し得るものか同意ができないか、これは内容によることでありますから、講和條約の内容が明瞭にならない限りは、全面講和が可能であるかどうか、その見通しをつけろといつてもつけられないのがほんとうだ、つけられないとお答えするのが正確なお答えであると私は考えます。従つて全面講和の見通しいかんとお尋ねを受けても、あるいは講和の形式はどうなるであろうかというお尋ねを受けても、今日の段階においてはお答えをするだけの資料が私にはないのでありますが、ただ大体の空気としては講和は促進せられつつある、さて時期はということになると、私においてもお答えはできませんが、しかしとにかくなるべく早く、なるべく多数の国と講和を成立したい、これが私の念願であります。
○鈴木(正)委員 総理に対する質問は一応これで打切りまして、次いで大蔵大臣その他に質問したいと思います。 昭和三十五年度一般、特別の両会計の補正予算の主要な点について質問いたしますが、なお二十六年度予算につきましてはまだ出ておりません。その間の事情はともかくといたしまして、これは補正予算と二十六年度予算と一体をなして再建の方式というものは完成されるだろうと思います。従つて予算そのものは発表になつておりませんから、これは要求いたしませんが、補正予算の説明にあたつて脈絡のある将来への計画につきまして、二十六年度は計画をも見通しをも織りまぜて、さしつかえないならばできるだけ数字をも、たとえば暫定的のものでもよろしいからして加えて、そうして説明をしていただければわかりやすいと思います。大体この予算は朝鮮の動乱、その他国情勢の推移からして、一面には財政の安全弁を残しながら、一方インフレを阻止し、そうして同時に党の公約たる諸政策を織り込んで行こうというところに、相当の苦心が拂われておるということはよくわかります。但し、同時にそういういろいろな要素を取入れなければならなかつたために、ある程度なりというような点もないではないと思います。まずそれらの点につきまして、歳入の方面からしてお聞きしますが、歳入見積りの基礎となつておるところの国民所得の推算の根拠、それから大体の数字というものを示していただきたいと思います。
○池田国務大臣 お話のように、本年度の補正予算をつくります上におきましては、いわゆる十五箇月予算という建前で、来年度の大体の見通しをつけてやつたのであります。そのうちきまつた問題に対しましてはできるだけその都度お話申し上げたいと思いまするが、全体のわくその他につきましては、まだ少し異動がありますので、いま少しくお待ちを願いたいと思います。 次に歳入の源でありまする国民所得を本年度どう見たかというお話でありまするが、今年度の国民所得の動きということよりも、午前中にお話申し上げましたように、各税目につきまして、今までの課税実績あるいは今後の見通し等を勘案いたしまして、今年度の補正予算の計算の材料にいたしたのであります。今年度の国民所得をどう見るかということでやらずに、補正でありますので、課税実績の見通しから算出いたした次第であります。
○鈴木(正)委員 歳入の見積りの基礎として課税実績の方をとつた、それならばどういうふうな実績をとつてしたかという問題でありますが、それはあとといたしまして、政府はそうであつたにいたしましても、この予算が国民経済再建の線に沿つて成功するためには、国民所得というものの実態はどういうふうになつているか、また見通されるかという問題は、きわめて緊密な関係にあると思いますが、この際国民所得についての一応の計算と見通しとは別個にあると思いますからして、それを示していただきたいと思います。
○周東国務大臣 大体におきましては昨年よりもふえる見込みでありますが、三兆八千億余でありましたか、詳しい数字は覚えておりませんが、もう一度調べて申し上げます。
○鈴木(正)委員 一応三兆八千億と承つておきます。同時にこの際生産の増加という問題がきわめて緊密な関係を持つて重要問題となつて参りましたが、最近日本の工業生産その他の生産の趨勢はどういうふうになつておるか。特にその中でもつていわゆる特需景気というものは、どういうふうな影響を今までに與えたかという問題についてお伺いします。
○周東国務大臣 大体生産力につきましては、最近におきまして、昭和七年を一〇〇といたしまして工業生産力におきましては、十月ごろにおきまして、約九七%余に上昇しております。それから農業生産におきましては、同様に約一〇〇%近くなつておりますが、これらにつきましては今の一時的な現象もございますので、今後の生産力増強につきまして愼重に今後も続行するように努力しております。この主たる目標はあくまでも輸入の増強がどこまで行くかということが、今後における生産力増強に影響するものであり、でき得べくんば生産力の上昇率をそのまま続けて行くように努力いたしたいと考えております。 〔発言する者あり〕
○小坂委員長 委員長は鈴木君に発言を許しております。鈴木君、どうぞ。
○鈴木(正)委員 生産の増強の大体の数字はただいま安定本部長官からお伺いいたしました。なおもう少し細密なものがあると思いますけれども、事務当局でけつこうでありまするからして、細密な各部門にわたつてのものがあつたならば示していただきたい。もしただいま持合せがありませんでしたならば、適当な、なるべく早い機会でよろしゆうございます。要望しておきます。 次に歳入の方面から聞きますけれども、当初のそれに比べると、税の自然増收が六十八億円となつておる。これは当初の予想よりも四十億円を増加しておるのであります。これは財政のつじつまを合せる場合に、一般には最も安易な方法であると見られております。けれどもこの重大な安定政策の最終段階において、そういう意味の安易な方法がとられるということが許されるはずはないのでありまして、政府はこの自然増收の見積りにつきましては、確固たる基礎と確信があつてやつたはずであります。その基礎というものについて、数字を上げて明確に示していただきたいと思います。
○池田国務大臣 当初本年度の補正予算を考えます場合におきましては、朝鮮事変の影響を織り込んでいなかつたのであります。しかるところ、予算審議の過程におきまして、大体朝鮮事変の影響が相当はつきりして参りましたので、それを組み入れた関係上、当初の二十五億円の自然増收よりも多くなつて参つたのであります。私の所管しておりまする租税收入並びに専売益金につきまして大体のことを申し上げますと、自然増收の最も出たものは源泉所得税と法人税であります。源泉所得税は当初九百八十億円の予算でありましたが、大体二百五、六十億の自然増收が出ました。これは御承知の通り、毎月の状況を見て参りますると、七月、八月、九月、十月と相当收入が伸びて来ておるのであります。大体上半期の分は実績がございまするが、下半期につきましては、八、九、十の三箇月平均を見まして、それに年末の賞與、いろいろなものを加算してみますると、少くとも二百五、六十億の收入を見込まれるのであります。法人につきましては百八十億ばかりの自然増收を見ております。これは最近の法人の利益状況は急速に伸びて来ておりまして、昨年の九月に比べまして今年の三月の決算期は相当上つて参りましたが、三月の決算期に比べまして九月の決算状況は、繊維関係その他特にいい物につきましても、二倍以上の会社が相当ある。こういうことを見込みまして百八十億円の自然増收を見たのであります。しかし一方におきましては自然減收のものもあるのであります。営業あるいは農業等のいわゆる申告納税につきましては、当初は千五百億円の予算でありましたものを三百三十億円の減少を見込んでおります。これは今年の申告状況その他から勘案いたしまして、千五百億円はとてもとれませんので、三百三十億円の減少を見込んでおります。また法人の資産再評価によりまする收入は、百六十億円ばかり見ておつたと思うのでありますが、これも日発が再評価いたしませんし、また再評価した各会社につきましても、われわれの予想しておつたように再評価が行われなかつた関係上、これにつきましても九十億ばかりの減少を見ております。こういうふうに増加すべきものは増加さし、減少すべく見込んだものは減少させまして、的確な数字を出したのが予算に盛つてあるような状況であるのであります。 なお所管の專売益金につきましても、初めはタバコの益金その他勘案しまして、專売益金は三十億円くらい減だ、こう見込んでおりましたところ、その後タバコの売れ行きが思うように行きません。そしてまた塩の方は四月から値下げするつもりであつたのを、一月から食料塩を値下げし、また工業塩の値下げは一月からすることにいたしまして、初めの二十億円の減收が、予算に計上してありますように七十九億何ぼの減少になりました。約八十億の減少で、三箇月前よりも五十億減つて来た。これはタバコの益金が千二百億円のうち大体百十億円の減少がありました。そしてこの百十億円の減少をカバーするのに塩の益金が当初よりも三十億円ばかりふえて参りました。それから事業分量の減つた等、経費の歳出の減か十億円でありまして、これで差引七十九億何ぼの專売益金の收入減となりまして、私としては、補正予算審議にあたりまして、政府の歳入はできるだけ確実にという趣旨のもとに、朝鮮事変を織り込みまして、またその後の状況を十分に織り込んで計算しております。
○鈴木(正)委員 ただいま專売益金の問題が出ましたけれども、酒の方は相当の減税をしても増收が見込まれるという際にあつて、專売益金が、塩の方は増収であるにもかかわらず、それだけタバコの方が減收するということは、タバコの專売制度に何か欠陥がありはしないかとも思われるのであります。むしろこの際酒と同じようにタバコをもう少し引下げて、そして質をよくして、この欠陥を救うというふうな計画を持つておりますかどうか。
○池田国務大臣 專売益金の方は、タバコは今の「ピース」「ひかり」のような商いものの売れ行きが不振であるのであります。従いまして、来年度からは「ピース」「ひかり」の方は十円ずつ値下げの考えでおるのであります。また塩は、輸入塩が昨年から今年の初めにかけましては、トン十四、五ドルという状況であつたのでありますが、最近の輸入塩は九ドルを割つておるというような、関係もありまして、制度そのものがいけないという問題ではなしに、やはり塩なんか外国の事情によつて変更するものでありますし、またタバコの方は、やはり高いものよりも低いものというふうになりまして、減少が来たのであります。
○鈴木(正)委員 歳入の方についてもう少し伺います。修正減少額の中で——歳入ではありませんで、歳出の方でありますが、これは準歳入と申しますか、修正減少額の中で価格調整費二百六十億というものが示されておるのはけつこうであります。本来価格調整費というものは切つて落して、そして新しい方面に向けて行くというのが最初からのねらいであつたことに間違いないのであります。それでこの点について伺いたいのは、これで本年度は修正額をも加えてどれだけ価格調整費というものが切つてとられたか。それから来年になるとこういうものはなくなるのか、残るならばどれだけのものがどこに残るのかという点を伺います。
○池田国務大臣 価格補給金は御承知の通り、前年度の予算では二千三十二億円だつたと記憶しております。昨年補正予算でこれを千七百価円にいたしました。今年度の当初予算では九百億円であつたのを、今回二百六十億円減らしまして、六百四十億円になると思います。従いまして、今年度におきまして、銑鉄とか肥料とかあるいはソーダ等の補給金を切りましたので、来年度は輸入食糧だけに補給金を出すことにいたしておるのであります。来年度の輸入食糧の補給金につきましては、ただいまのところ正確な数字は実は申し上げかねるのでありまするが、大体のところ三百数十億円ではないかと思います。なぜその計算ができないかと申しますると、外国の米あるいは小麦の相場、運賃がどのくらいになるかという問題があります。国内のものはきまりましても、そういう関係でただいま検討いたしております。
○鈴木(正)委員 同じく修正減少額の中で、既定経費の節約が十一億円ほど示されております。これはおそらく人件費及び物件費等の節約ではないかと思いますが、この経費は全体の予算の関係からして、もう少し切詰められるのではなかつたか。つまりもつとよけいこの数字が現われてよかつたのではないかと思います。特にこれは決定したのではないけれども、地方財政の方では四十億円前後のそういつたものが節約されなければならないということを予定もしておるらしいのであります。それに対比して政府のこの面における節約というものは、やや努力が足りなかつたように思うのでありますけれども、これはやむを得なかつたのであるかどうか。そして将来におきましては、この面における節約を、ずつと以前から引続いてやつて来ました行政整理等の精神をも取入れてもつとやるのであるかどうか。ここに広川国務大臣はおりませんけれども、財政の面からその考えを大蔵大臣から聞きたいし、そのあとで、行政整理は打切るのか、それからその線に沿つてどういう構想を持つておるかという問題を伺いたいのであります。
○池田国務大臣 既定経費の節約といたしまして掲げておる金額は、お話の通りに十一億でございまするが、これは人件費、物件脚で大体三十億近くの節約をいたしたのでありまするが、その金額をわれわれの手元で流用し得るだけは流用いたしまして、各省でつじつまを合せておるのであります。予算をつくります以前におきましても、予備金で出すかわりに流用でやつておる場合もございまして、実質的の人件費、物件費の節約は三十億円近くになつておるのであります。今後行政の整理、あるいはいわゆる歳出の節約につきましては、人件費、物件費のみならず、全般的に極力考えておるのであります。これは総理の施政演説にも言つておりますように、大蔵大臣といたしまして、経費の節約にはできるだけのくふうを凝らしておる次第であるのであります。
○鈴木(正)委員 歳入及び準歳入の方面につきましては、一応その程度で前の方に進んで、必要に応じてさらに伺いたいと思います。歳出の方面でありますが、この予算の大きな特色は、何といつてもいわゆるインベントリー・フアイナンスの方式といいますか、それを取入れたところにあると思うのであります。本来外国為替特別会計における円資金の不足というものは、建前としては、現在の状態におきましては、輸入を促進して再資金の回転を高率化するというところになければならないのでありまして、大蔵大臣も最初は必ずしもこういつた考えを持つておらなかつたのではないかとも思いますけれども、これがいわば国民の税金をもつてやつて行くところの一般会計からの繰入れによつてやつて行くという形にかわつて来ましたのは、その間にどうしてもそうしなければならないやむを得ない事情があつたのかどうか、この点をまずお伺いいたします。
○池田国務大臣 お話の通りに、輸出の増加に伴いまして、これと同様に輸入ができますれば、問題はないのでありまするが、なかなか世界の貿易市場でそうはうまく行かないのであります。従いまして、今年になりまして一月から今までの外貨のたまつたのが相当の額に上ります。もちろん輸入が遅れましたのにつきましては、日本銀行をしてユーザンス・ビルの方法によつて極力まかなつておりまするが、まかない切れない場合もございますので、ただいまのところ、昭和三十四年度までの外為の借入金等を考えまして、しかもまた今後の輸出入の状況を見まして、大体百億円程度の運転資金が必要となつて来たのであります。この運転資金を借入金でやるということになりますと、それだけ通貨の増発になりまして、インフレ懸念もありますので、一般会計から繰入れることにいたしたのであります。
○鈴木(正)委員 大蔵大臣のただいまの説明のような事情はあつたにいたしましても、円資金化されず、あるいはまた実際には外国からの物資の購入に充て得ないような外貨資金をきわめて多量に持つということは、これはどうしてもいわゆる変則的の飢餓輸出——日本の現在の実情におきましては、そういう状態にならざるを得ないと思うのであります。朝鮮なりその他なりに相当の物資が行くにいたしましても、国民経済上緊要欠くべからざる物資か行く。そうしてそのために得たところの外貨というものは、われわれの生活に必要なものに買えない。買えても必要でないようなものが買えて、必要なものは買えない、そして外貨がたまつて行くということは、どう考えても飢餓輸出の現象に陥らざるを得ないと思うのでありまして、戰後相当脆弱の点は改正されたといたしましても、日本の現在の国民経済の情勢においては、こういう状態には長くたえ得られないと思うのであります。従いまして、この間に幾多の事情もあり、苦心はあつたと思いますけれども、この問題につきましては、單にインベントリー・フアイナンスの制度を設定したから、それでいいんだというような形で推移いたして行くことは、とうてい日本経済としてはたえられない面がある。財政上の均衡、あるいはインフレに対する安全弁をつくるという意味におきましては、一応成功するかもしれませんけれども、他面におきましては、きわめて危険な状態が招来されるおそれがあると思うのであります。この点について、もしこの資金が——たとえばあとで見返り資金のことを伺いますけれども、見返り資金の運営のように、手続上、あるいは時期的に遅れて、そうして相当多量のものが固定して行くというふうなことになりますと、相当大きな問題になつて来ると思いますので、この点について大蔵大臣は、この制度を取入れるとともに、きわめてこれか円滑に、——財政上の均斉はともかくとして、国民経済の上に惡影響を及ぼさないような配慮と準備を持つておられるかどうか。持つておられるならば、たとえばどういうふうな方式でそれをやつて行きたいかという点をお伺いいたします。
○池田国務大臣 最近の外貨のたまりようは、さきにも申し上げましたように相当顕著なものがあるのであります。外貨のたまりますのは、貿易の関係と貿易外の関係から来ることは御承知の通りであります。輸出の方はかなり伸びて参りました。輸出の伸び方が早くて、輸入の伸び方がおそいのであります。そこへ持つて行つて、特需関係で労務その他の貿易外の外貨の收入が非常に多くなつて来た。ここがピークでございまして、われわれといたしましては、できるだけ早急に物資を輸入しようといたしておるのであります。大体今年度の外貨の收入が十一億四千万ドル、支拂いも大体十一億四千万ドル程度になる予定で、十一月、十二月、あるいは一、二、三月は、輸入の方が輸出よりも多くなるくらいな考えでおります。最近の状況は、十月は外貨の収入が一月に一億一千万ドルを越えました。また支拂いもそれを越えるというふうに、非常に輸出入貿易も伸び、従つて外貨収入も非常に伸びて来たのであります。従いまして、外為会計への繰入れのことがちよいちよい新聞に載つておりましたが、繰入れるか繰入れないかという問題と、繰入れるとすればどれくらいの金額にするかということが問題なので、私は朝鮮事変が起りますまでは、予算編成の閣議決定にありますように、インベントリー・フアイナンスをやらなくてもいいだろう、こういう考えでおつたのでありますが、その後の状況から見ますと、やはり安定のためにはある程度のインベントリー・フアイナンスは置くべきだという考えになつて来たのであります。しからば置くとすればどれだけ置くかという次の問題、百億がいいかどうか、二百億入れなければならぬかという問題につきましては、相当議論いたしましたが、今の実情から申しますと、今までの外為会計の借入金が三百億余りありますので、それを貿易会計の方から埋めましても、なおかつ今後の見通しによりまして百億円程度がいるということになつて入れたのであります。これは見返り資金とかなんとかいう問題とは違いまして外為会計の金が足りない、それを日本銀行から借りて来てどんどん出すということになると、それだけインフレートするわけでございますので、これを一般会計でまかなおうというわけであります。従いましてこの程度は少くとも入れておかなければ、安定のために支障があるという考えであります。
○鈴木(正)委員 広川国務大臣が見えましたから、さつきの点を一つ伺います。つまり十数億円の既知経費の節約、人件費、物件費の節約は少い、地方でも四十億円を簡約しようというのに……。その質問に対して大蔵大臣はほかの方に事前に流用したりした分があるから、実際には三十億円くらいになつているのだという説明であります。それはそれでいいといたしまして、三十数億円にいたしましても、今後の財政の状態を考えれば、この線はもつとしつかりやらなければならない一つの線だと思う。そうすると財政関係はともかくとして、行政整理とか——あるいは行政整理という言葉は当らないにしても、行政の合理化という方面、これは今後ももつと太く出して行く方針である、そうしてまたその計画なりはすでに持つておられるのかどうかという問題をお伺いいたします。
○廣川国務大臣 お答え申し上げます。行政整理のことにつきましては、われわれといたしましては行政の簡素化あるいはまたその他の点について十分これをやりたいと思つておりまして、案はただいま練つておる最中であります。まだ発表する程度に至つておりません。
○鈴木(正)委員 先ほどの問題にもどりまして、インベントリー・フアイナンス、これはやむを得ない事情であり、また当面の情勢からは、この程度のものは必要であるというふうに大蔵大臣は答えられたのであります。これを国民の租税をもつて充てるところのこういう方式にしたという以前に、第一の貿易のつじつまを合せて、そうして本格的にこの問題を解決するということは、今の段階においてはなかなかむずかしい、だからとりあえずこれだけのものが必要と認めた、そういう考えは一応そうといたしまして、それならば第二の問題として、本来こういう式のものは借入金によつてやつて行つていい問題であり、大蔵大臣はそうする場合にはインフレを云々と言われましたけれども、これは見解の問題になつて来ますけれども、なるほど朝鮮事変来、ある程度そういつた傾向のごく微弱なものくらいは見られますけれども、卒然として借入金による本来の方式を、国民の租税によりまして一般会計からの繰入れという問題に移して行くという方法をとつたことについては、必ずしもそれがよかつた、前の方式は絶対にやれない、いけないという説明にはならないように思うのでありますが、ここの方式をかえられた点はどういうふうな考えで、またどういうふうな事情であつたかということをひとつ伺います。
○池田国務大臣 先ほど申し上げました通り、政府は外貨を集中する建前になつておる。輸出が伸びて輸入がそれに応じて伸びないときには、政府が外資を持つことになる。持つためにこれを日本銀行からの借入金でやりますと、それだけインフレートするわけであるのであります。それで日本経済の安定をはかりますためには、どうしてもインフレを押えることが第一であります。従いまして一方では減税をいたしますと同時に、一方ではインフレを押える方法として、インベントリー・フアイナンスの問題を取上げたのであります。昭和二十四年度の予算、二十五年度の予算を振返つて見ますというと、この債務償還をしながら相当インベントリー・フアイナンスをしているのであります。私は来年度におきましては一般会計からの債務償還はやめますが、この状態では一般会計からのインベントリー・フアイナンスはしなければいかぬと思います。従来の例としてインベントリー・フアイナンスを見たのは御承知の通り貴金属特別会計におきまして、日本でできた金をわれわれが買い入れる、こういう場合においてこれは国の收支からいつたら問題ない、それでやはり一般会計の方から特別会計に繰入れております。私は当初は昭和二十四年、二十五年で、インペントリー・フアイナンスのテイピカルなケースである貴金属特別会計も、初めはやめようと思つておつたのでありますが、こういう朝鮮事変後の状況を見ますと、一方ではインフレを押える方法と、また一方では減税の方法、これで行つたのが一番いいという考えのもとに、やつたのであります。
○鈴木(正)委員 現在の外貨はどのくらいたまつているか。それから年度末になるとどれくらいになりそうかという問題をひとつ伺います。
○池田国務大臣 私から今公表する自由を持つていないかと思いますので、調べましてお答えすることにいたします。資料は持つておりまするが、発表の点はしばらくお待ち願いたいと思います。
○鈴木(正)委員 保有額についての発表は大蔵大臣の言を了承いたしました。 通産大臣にお伺いしたいのでありますが、先ほどから出ておりますこの問題の第一の基本的解決の方式の方にもどります。結局インベントリー・フアイナンスというふうな方式をとるよりも、この問題の根本的の解決は、貿易の改善にあるという考えは大蔵大臣も認めている通りであります。現状において一挙に解決し得るまでに貿易の改善、輸入の促進ができないという事情も一応考えられますけれども、現在までの特に朝鮮動乱以後の貿易の足取りから見て、ある程度、たとえば年度末あるいは来年の上半期程度の見通しとして、この面からは貿易の改善は相当望まれる見通しを持つておられるかどうか。さらに言うならば、インベントリー・フアイナンスの方式にあまりに多くたよりなくて、貿易改善の面からやつて行けるという見通しをつけ得る状態にあるかどうか。それからまたそうするためには、通産大臣としてはどういうふうな計画と努力を持つておられるか。一口に言えば、貿易の態度についてお伺いいたします。
○横尾国務大臣 貿易の輸入が現在相当に減つておるように表面見えますけれども、対日援助の輸入が減つて来ておりますので、一般輸入はむしろ昨年同期よりも増している……。 〔「じようだん言うなよ。朝鮮事変以後だよ」と呼ぶ声あり〕
○小坂委員長 静粛に願います。
○横尾国務大臣 朝鮮事変以後は極力原料輸入を促進したいために努力をいたしておるのであります。買付等にいたしましても、自動許可制等の制度をとりまして、自由に必要なる原料を輸入することに努めておる次第でございます。また最近におきまして、通商官を関係諸国にまわしまして、そして向うの事情も調べて来、こちらの事情も向うによく申し述べて、輸入促進に対処したいと考えております。
○周東国務大臣 今の点につき少し補足いたしておきます。ただいま通商産業大臣が申しましたように、今年に入りまして、四月がピークで、輸入がそれから一時落ちたことは御説の通りであります。しかしそれまでにおける輸入手続等について非常に複雑煩瑣であつて、たとえば各種の輸入品目について、一定の金額をどこの国から何をというところまで、一々決定されて行くという方式、また輸入許可に対しまして、四半期ごとに入るべき金額を予想して——これは輸出に見合うわけでありますが、入るべき金額を予想して輸出が決定されておつたということ、従つて四半期ごとに輸入契約をなさざるを得なかつたというような事柄、こういう面を解決すると同時に、輸入に関する外貨予算の組み方が少かつたということ等が非常に影響しておつたと思います。しかるに七—九以後の計画においては、まず第一に自動許可制の許可を得て、しかもそれはこの第三・四半期に入りまして、百二十品目くらいのものは、すべてどこの国から金額を限らず買い得るような形に持つて来たということ、同時にまた長期契約を認めて、この大事なときに必要なものを長期契約、先物契約をするということが認められまして、物によつては来年の十二月ごろまでの契約を認めておる、こういうようなことがある。しこうしてまたある程度四半期ごとの受取勘定のみを考えずに、先を見越しての受取勘定、そして現実における支拂わるべき時期等のずれというものを考えて、ある程度外質予算を大きく認めてもらうようになつた。こういう事柄が徐々に進捗して参りまして、九月以降はまた上昇をたどつております。おそらく年末から来年にかけまして、輸入が増加して行くものと考えまして、これに先ほど大蔵大臣の申されました金融的の措置に対する準備をいたしたことと相まつて、順次職人は好転して参ることと私は考えております。その他市場に関する問題、あるいは駐在員の問題等もあわせて極力輸入の促進に努めたいと考えております。 この際中曽根委員も非常に御勉強しておられまして、非常に御心配していただいて恐縮であります。先ほどの国民所得につきまして研究中の数字を申し上げますが、ただいま大体三兆二千億前後と考えております。
○鈴木(正)委員 次に少しこまかい問題でありますが、貿易特別会計からの繰入れの予定額五百億円、これが二百六十億円くらいに減少したのかと思いますけれども、そうだとしたならばそれはどういう理由だつたかお伺いいたします。
○池田国務大臣 当初は五百億円を貿易会計から入れることにいたしておつたのでありますが、滯貨の処分が今年度内に十分行かなかつた。翌年度へ繰越すのが四十数億円あつたと思います。それから処分いたしましても予定価格ほどに売れなかつたために、百数十億円見込み違いがあつたと思います。それで結局五百億円のところが二百六十億円の繰入れになつたものと記憶いたしておりますが、その点は事務当局の方から詳しくお答えいたします。
○河野政府委員 当初貿易会計から外為会計に五百億円を繰入れることにいたしておつたのでありますが、これが二百六十億円に減少いたしまして、結局二百四十億円ほど予定より減つたわけであります。これは放出綿布等の値下りによりまして、百三十四億円ほど減つております。それから鉱工品及び繊維公団の処分遅延等によりまして、約四十億円ほど減つております。その他連合軍放出物資の売拂代金の代り金とこの会計で支出しまするものが三十億、その他の理由で二百四十億円ほど繰入れが減つたわけであります。
○鈴木(正)委員 次に地方財政の交付金の問題であります。これは当初財政委員会では百三十四億円かを主張したけれども、年度末手当の半減などで、その半分くらいを現在考えておるのではないかと思うのであります。これに対して三十五億円が追加された、そういうことになつておるのであります。もちろんこれは先般本会議で大蔵大臣も言われましたように、どこまでが絶対的かという数字はなかなか押えにくいのであります。けれども、しかし三十五億円の数字をもつてしては、地方財政はなかなかやりにくいのではないかと思うし、また特にあとでお聞きしますけれども、国家公務員の給與の引上げに対応して、地方公務員をどういうふうにするかという問題があるのであり、これらの問題と照し合せますときに、三十五億という数字は、私個人といたしましてはやや少きに失したと思うのであります。この点について大蔵大臣はもちろんこれは明確に、ここまでならばよろしいが、これでは絶対だめだという線があるわけではありませんけれども、三十五億円という数字をはじき出した考え方について一応お伺いいたしたいのであります。
○池田国務大臣 お答え申し上げます。この問題はなかなかやつかいな問題でございます。実は本年度の補正予算並びに来年度の予算案をつくりますときに、こういう問題が重要な問題として起つて参りますので、予算編成に着手する前に昭和二十四年度の決算の状況を実は調べたかつたのであります。各府県にお願いいたしまして、二十四年度の決算状況をお知らせ願いたいということを申し入れたのでありますが、なかなか資料が集まりません。大蔵省としましては、各府県に対しまして財政上の監督権も何もございません。形式的にはありますけれども、実質的にはない。それでどういうふうにしたらいいか、その後二十四年度分は大分集まつて参りましたが、なかなか全部を集めてしさいに検討する余裕もなかつたし、またある程度は検討いたしましたが、なかなか結論が出ません。しかるところ二十五年度の府県の決算問題はどうかという問題を尋ねたのでありまするが、これもなかなかわからないのです。従いまして基準財政需要、基準財政收入というものははつきりしませんので、われわれとしましては地方財政委員会から交付金を出す材料として持つて来られました数字を見まして、あれは百七十億円程度だつたと思います。しかしこれはお話の通りに、年末の給與を一箇月出すことを予定しての計算であります。それからその地方財政委員会から出ました資料について検討を加え、年末手当が半箇月になつたこと、あるいは平衡交付金確定後、法令の改正があつたこと、また補正予算によりまして、当然地方の歳出がふえて来るもの、こういうものを災害救助費災害救助費は地方財政委員会にも五億何千万円と載つておりましたが、これはほかの方で出しますから落す、こういうふうにいたしまして経費の節約もある程度見込みましてあれこれして三十五億円出したのであります。この三十五億円を決定いたすにつきましても、これは政府の歳出、歳入等と兼ね合せまして、一応このくらいなら、少いけれどもがまんしていただけるのではないかというふうな気持で、三十五億円組んだのであります。御承知の通り当初内定いたしましたときには、地方平衡交付金としましては一—三月の義務教育費の教職員の方々のペース・アツプの半分の九億円だけを今度見込んでおつたのであります。その後いろいろなものを検討いたしまして、今申し上げたような状況で三十五億円と決定いたした次第であります。
○鈴木(正)委員 大蔵大臣の説明を承りまして私どもは一応はわかりますけれども、しかし今の考え方から行きますると、特にこの中に地方公務員の給與の問題が含まれておるのでありまして、それは地方財政委員会で出して来た資料あるいは当面の財政の許す範囲において、この程度が可能という線を押えたようにも聞えるのでありまして、この問題は逆に国家公務員の場合でもそうであります。けれども、地方公務員の場合でも最低どれくらいのものが必要かということを先の問題として、そうして財政の方を見て行くという建前がほんとうではないかと思うのであります。それも何百億というような厖大なものであるならば、問題の性質はそうであつたとしても、事実上予算の関係でできないという場合もありますけれども、三十五億か、五十億か、六十億かというような数字である場合におきましては、何千億の予算の中でもつてやれないことはないようと思いますけれども、この問題について大蔵大臣は、こういう場合においても財政の面から問題の解決点を見出して行くという基本的な考え方が正しいか、それとも勤労者の一般の問題と照し合せて、こういう場合にはどの程度必要であるかという問題の考え方が正しいかという問題、これはきわめて抽象的な問題でありますが、一応お考えを聞いておきたいと思います。
○池田国務大臣 給與の問題につきましては、財政面もさることながら、やはり経済に及ぼす影響も考えなければなりません。従いまして昨年の今ごろ、人事院の勧告によりまして給與の問題があつたのでありまするが、私は当時経済安定のためには、いましばらくがまんしていただかなければならぬというので推し進んで来たわけであるのであります。最近の状況によりまして、さいぜん申し上げましたように、平均千円アツプあるいは若干の年末手当を出し得る程度に至つたのであります。従いまして給與を幾ら上げるかという問題と、財政平衡交付金にどれだけ国から出すかという問題は、これはまた別の問題でございまして、われわれといたしましては国の経費からできるだけたくさん出したいとは思うのでありますが、地方におかれましても、できるだけ冗費の節約をしていただき、また片一方におきましては歳入を十分確保していただきまして、そうして中央、地方を通じて国民の負担ができるだけ少くなるように、しかもまたその間に中央と地方とでさしたる違いのないように努めて行きたいと考えておる次第であります。
○鈴木(正)委員 ただいまの御答弁の中でかんじんなところはちよつとそれておりましたけれども、大体大蔵大臣の考えておられる点はわかりました。ちようどここに給與の問題が出て参りましたからあとでお伺いしようと思いましたけれども、一緒に労働大臣もおられますから、公務員の給與の引上げの問題等につきましてお聞きしたいと思います。 この予算に十六億円というものが給與の引上げとして計上されることができたということは、私はいろいろな角度、立場によつて不足であるとかなんとかいろいろな批判はあろうと思いますけれども、まず一つの成功であつたと考えられると思うのであります。これによつて年来大蔵大臣も考えて来たところの給與の問題というものが、一応解決の方向に向つて前進したと考えております。これで十分だとは申しませんけれども、こういう考えが積極的に取入れられたということは一つの前進であると思います。大体見ておりますと、これは私の想像で大蔵大臣から聞いたのではございませんけれども、池田大蔵大臣の経済安定の大体の基本的な構想のその底の底を流れるものは、ドツジ氏の予算の線に沿つてインフレを押えながら、物価と賃金とをどこかで安定線というものを見つけて、その上に最終的な安定の線を引こうということが、最列からのねらいであつたように思います。その間に紆余曲折は幾多ありましたけれども、その方向に向つて二年間進んで来ておることは事実であります。特に賃金と物価と申しますけれども、物価の中の代表的な米価、端的に言うならば米価と賃金とをどこかの線でマツチさせる、そのとき初めて経済史定の線はでき上るのだという考え方が、基本的であつたと思うのであります。 〔発言する者あり〕
○小坂委員長 林君、私語を禁じます。
○鈴木(正)委員 そのねらいでもつて最近における米価の訂正が行われたかどうかは知りません。偶然的に時期を同じくしたのかもしれませんけれども、一方において米価の訂正が行われ、一方において給與のこの程度の訂正が行われたということは、この基本線が一歩前進したと、こういうふうに考えてもいいと思うのであります。そこで第一番に米価というものは、国際食糧の価格というものとにらみ合せながら安定線を見つけて行くというのでありますけれども、今度米価を引上げることによつて、国際的に将来はもう動かさなくていいという線まで来ておるとは思えないのでありまして、将来におきましてもさらに四囲の情勢を照し合せながら、米価の訂正ということは継続的に行われなければならないだろうと思うのであります。と同時にこの場合におきまして米価だけを上げつぱなしということはできないのでありまして、賃金の問題をどうするかという問題は当然出て来るだろうと思うのであります。最初にお伺いしたいのは、最近の物価の情勢その他から見て、あるいは特に米価の引上げという問題から見て、生計費を通じての実質賃金の変化というものは、どういうふうになつておるかという問題でありますが、これは労働大臣に御説明願いたいのでありますが、私どもの見るところでは、昨年の九月前後に比べると、三〇%前後引上げられておる。朝鮮事変以後少し停滞気味であるけれども、相当急速に引上げられておると見ておるのでありますけれども、この点についてまず第一に、池田大蔵大臣には今申しました考えのもとに米価という問題、賃金という問題は、将来にわたつても二つの重要な柱として彈力性を持つて、さらに妥当な線を決定するためには変動があるかもしれないという考えを持つておらるるかということを、まずお伺いしたいのであります。
○池田国務大臣 昨年大蔵大臣に就任いたしまして、日本の曲げられた経済をできるだけ早くすんなりとした経済に直したい。この曲げられた経済の元というのは、いわゆる価格調整交付金であるのであります。そのうちで最たるものは主食であるのであります。従いまして石炭とかあるいは肥料、鉄鋼等のあらゆる補給金を削りまして、来年度からは輸入主食だけということに相なつたのであります。 お話の通りに日本が国際貿易、国際経済に参加いたしますためには、あらゆるものが自由であり、あらゆるものが有無相通ずる状態にならなければならないのであります。しかるところ主食以外のものはもう統制を撤廃しましてほんとうの姿になりましたが、米、麦の問題になりますとなかなかそうは行きません。たとえば外米を輸入いたしますにしましても、タイ米とかビルマ米は百二十九ドルとかあるいは百三十三ドル程度に相なつております。予算は一応百四十ドルで行つておるのでありますが、百三十ドルとか百四十ドルと申しますと、やはりCIF価格で七十五百円程度に相なるのであります。しかるに米の出産者価格は御承知の通り四十三百五十円、今度五千五百三十九円にし、そうして来年は一九五のパリティーで計算をいたしまして、六千百円、こういうふうにまだ差があります。しかしこれを一挙にして国際価格に持つて行きますことは、賃金その他非常な影響があります。国民生活に影響がありますので、徐々に米価を上げながら、しこうしてまた片一方では米価が上つたために国民生活に影響のあるものは減税をしてこれをカバーして行こう。こういうのが私の考え方であるのであります。しこうして今回の減税によりまして、私は所得税におきまして、生計費が三・一五%、そうして酒、物品税の減税によりまして大体三・数パーセントの生計費が楽になつて参ります。しこうして主食の方はどうかと申しますると、大体価格の値上りが八・六ないし八・八%でありまして、生計費に占めまする主食の割合が一六%でございますから、実際の生活には一・四三%くらいしか響きません。減税で三・数パーセントであつて、片一方では一・四三%でございまするから、財政演説に申し上げましたように主食の値上りは十分カバーできるのであります。しかもまたこの米の値を上げるにつきましても、今までのように白米に対しまして外米が一〇〇である。あるいは小麦が九五であり大麦が八五である。こういうような間差は、これは日本の実態に沿わない。米の値は上げても麦の値は上げない、こういう考えのもとに農林大臣と相談しまして、今四百数十円の米が、今度は十キロ五百二十円であります。しかし小麦は今の十キロ四百二十五円をすえ置きます。また大麦の十キロ四百円を来年の一月からすえ置く。外米は内地米に対しまして一〇〇であつたのを九〇に下げる。そうしてそうすることがいわゆる戰前のわが国の主食事情にだんだん近づいて来ることであります。私は米と麦との間差を開かしながら、しこうしてまた徐々に国際価格にさや寄せながら、しかもまた一方では実質生計費が下らないように減税でやつて行こう、こういうのであります。日本の経済のほんとうの自立とほんとうの姿は、あらゆる統制を撤廃し、そうしてそれにマツチするような賃金体系ができてから初めてできるのだ。今日本の経済は仏をつくつたけれども、まだ眼が十分入つていない。だんだん眼が入つて来つつあるのであります。私は今後もう一回統制撤廃、賃金の補正をやり、そうして財政をこれにマツチさせて行つたならば、日本は安泰になると思うのであります。今でも相当治まりましたが、もう一歩というところまで参つたのであります。
○保利国務大臣 お答えいたします。正確な資料を持ち合せておりませんけれども、人体お話のように毎月勤労統計に現われております、それから生計費と引合せました実質賃金は、昨年の六月あたりに比べまして今年の六月ではお示しの通り約三〇%の向上を示しておる。七月、八月は朝鮮動乱等のために思惑が行われまして、幾らか物価の上昇を来し、実質賃金の上には多少響きをいたしまして低下いたしましたが、九月、十月に至つて大体おちついて参つたようであります。
○鈴木(正)委員 大蔵大臣のただいまの答弁の中には、決して固着した物価政策を基礎とした安定政策をとるのでなくして、相当機動性をもつて、必要なたとえば米価のごときは再修正をもする、それからそういう場合に、第一にはさらに減税をその吸收策の第一として極力やるけれども、なお必要な場合には賃金の再度の修正をも——もう一度と言いましたけれども、もう一度にしても三度にいたしましても、それは情勢次第でありますけれども、場合によつてはそういう観点において修正をも行つて安定線をつくるのだ、ただ賃金を現在のところくぎづけにするという政策をとつておらないのだという意味の答弁でありましたので、そうであるならば私どもの了承できるところであります。 ついでに農林大臣に伺いたいのでありますけれども、米価の問題は大体の見通しとしては今回の引上げをもつて終るのか、それともこれはやるという決定ではありませんけれども、なお必要に応じて米価というものは相当引上げられ、そうして妥当な線まで持つて行くべきであるという考えを持つておられるかどうかという点を一点伺います。
○廣川国務大臣 お答えいたします。米価はやはり農民の納得する価格まで持つて行かぬといかぬと思つておりますので、だんだんわれわれといたしましてはその線に近づけて行くようにいたしたいと考えます。
○鈴木(正)委員 次に労働大臣がおられますからついでに一点お伺いいたします。失業対策費が十五億円計上されて、原案通りに決定したということは、これは一つの成功だつたと思いますが、これによつてこれを年間に引伸ばせば六十五億円になつて、大体二十四年度に比べて五割増となると思います。詳しい来年度の見通しはまだ予算が発表されておりませんからお伺いいたしませんけれども、十五億円の失業対策費をもつて第四・四半期においては、どれだけの人たちを吸收する計画を立て得るかどうか、それからあわせて日雇い労働者のみではなくて、最中の雇用状態というものは一般的にどういう情勢をたどつておるか、公共事業費その他でもつて十分吸収できる計画であるかどうかという点をお伺いします。
○保利国務大臣 お答えいたします。第四・四半期分として補正予算をお願いいたしております十五億円が成立いたしまして、これを実行いたすといたしますならば、大体第四・四半期は今まで通りの方式によることにいたしておりますから、それによります失業対策事業の吸收率といたしましては、十四万四千人ぐらい大体これによつて吸收できるではないかという目算を立てております。御承知のように、ちようど今ごろから第四・四半期一ぱいくらいが、最も一般公共事業が盛んに全面的に行われる時期でございまするし、これの吸收率も相当高くなると存じまして、第四・四半期の職業安定所における日雇いの出勤労働者の推定を毎日三十二、三万、それに対して失業対策事業によつて十四万四千、その他公共事業あるいは民間需要によりまして、大体日雇い労務者の就労率を十九日から三十日くらいは保障できるのではないかという見通しを持つておるのであります。
○鈴木(正)委員 廣川農林大臣にもう一つお伺いしますが、興農国会という言葉を使つておられます。言葉はともかくといたしまして、これは本会議でも言つておられましたように、補正予算自体にはあまり農業関係の積極的な政策を盛られた項目はないようであります。農林大臣自身がそう言つておられる通りであります。もちろん明年度予算というものを今農林部門について示されたいということはむりでありますけれども、おそらく相当なものが盛られておるだろうと思いますが、一番かんじんなのは、現在の段階ではいろいろあるけれども、一番の弱点は、やはり農業金融の弱体というところに一つあると思うのであります。価格経済にいやでも応でも飛び込んで、そうしてとにかく相当高率な税金も負担しておる日本農業が、現在のような金融の面からいたしまして、弱体の中にさらされておつたのでは、容易なことでは立ち上れないと思うのであります。この点については、農業関係の一つの公庫というふうなものを設けるという案をもつて進んで来ておつたらしいのでありますが、これは何も公庫でなくても何でも私たちはよいと思うのであります。あえて公庫でなければならないという理由は毛頭ないのでありまして、要は他の方式によりましても、いかなる方式によりましても、農業金融の面がこの際相当広く開かれればよいと思うのでありまして、それも何もないというのでは、これは許されないことと思うのであります。この点について公庫の案のことはともかくといたしまして、農業金融自体について、どういうふうな構想を持つておられるか、たといそれがこの補正予算に現われておらないにいたしましても、明年度予算案自身を説明してくれという要望ではありませんが、重大な問題でありますから、構想をやや詳細に述べていただきたいと思うのであります。
○廣川国務大臣 お答え申し上げます。終戰後農村金融が市中銀行からほとんどとざされておつたことは御承知の通りであります。なおまた農村自体におきましての相互金融においても非常に逼迫しておることも事実であります。そこでわれわれといたしましては、今までの各内閣においてやらなかつた農村の長期金融をやりたいという考えからいたしまして、この金融公庫という構想をもつて来年度の予算を要求いたしておるのであります。われわれは大蔵省を通じてこの案を練つてもらつておるのでありますが、それによりますと、大体われわれの考えておる長期資金の機関ができ得るように承知いたしております。そしてその一つの機関と、もう一つは、農林中金の資金を充実して、中、短期の資金を充実し、そしてまた先ほど申し上げた金融公庫形式、あるいはその形式が多少かわるかもしれませんが、これによつて長期資金をまかないまして、農村金融の万全を期したい、こう思つております。
○鈴木(正)委員 具体的な計画が公庫とは別個に進んでおるということは、了承いたします。 次に大蔵大臣に伺いたいのでありますが、そういう場合に、たとえば見返り資金の程度の金利ではとても農業の金融としては問題にならないことは、これは明らかなのでありまして、そういう場合に相当低い金利の資金を提供する方針であるかどうか、それからまたこういう性質のものは、ある面においては国家が多少の会計の犠牲をもつてしても、援助しなければならない場面も出て来るかもしれない、たとえば純粹な市中の金融機関のような、ペイしないものはだめだというような考え方では、成立たないはずでありまして、そういう場合には、たとえば欠損をどうするとか、あるいは利子の補給についての援助をするとかいうふうな、積極的な意図を盛り込んだところのものをつくろうという考えを、持つておられるかどうかという点を伺います。
○池田国務大臣 農林漁業金融につきましては、中小企業とともに私の最も苦心をいたしておるところであるのであります。従来の農業金融と申しますと、農林中金とか、あるいは勧業銀行等があつたのでありますが、金融組織がかわつて参りまして、しかもかわつたままで今まで来ておるのであります。廣川農林大臣が言われたように、ここ三、四年間何もせずにおつたというふうな状況であるのであります。私はこの機会に中小企業に対してああいう制度をとつたように、農林漁業金融につきましても、画期的な措置をとらなければならぬと考えておるのであります。まず方法といたしましては、今の農業協同組合の金融信用業務が必ずしもうまく行つておりません。従いまして補正予算におきまして、農業協同組合の運営計画に関する協議会を開きまして、七百万円ばかり金を出しまして、今の農協の実態をよく見きわめて今後の運営方針を十分指示しなければいかぬと思います。任意設立でどんどんできて行く。かつて気ままとは申しませんが、各村にもどんどんできて行く。これが金を預る。金が抑えない。こういうのでは資金の吸收にも遺憾な点があるのでありまして、農業協同組合につきましても、十分検討を加え、また農林中金におきましても、農業手形の割引、その他短期資金の供給のみならず、また従来の関係で長期資金もある程度やつておるのであります。長期資金でもこれが一年とかあるいは平年で返る場合もありますし、あるいは五年ないし十年相当固定しなければならない場合もあります。また一方では公共事業によりまして土地改良なんかやつておりますが、これは政府が土地改良に金を出すといつても限度があります。農家自体で組合をこしらえて、相当低利の金を出してもらえるならば、広範囲に土地改良もできるが、予算で縛られた関係でできないというふうな点もありますので、私は農林中金を少し改組いたしまして、短期の金融部門と、それから少し長期の金融部門と、別個にほんとうの土地改良とか、あるいは漁業でいいますと冷蔵庫をつくるとか、また漁船をつくるとかいう相当の金融と、こういうふうに三段階くらいわけて、そうして政府の方から金をそこへつぎ込む、こう行こうと考えておるのであります。今金利の問題がありましたが、公庫をつくるとか何とかかんとかいいましても、金さえたくさん安い金利で出ればいいのでありまして、私は何も農林漁業金融公庫というものにとらわれておりません。安い金をたくさん出すような仕組みで行きたいと思つておるのであります。(「幾ら出すのだ」と呼び、その他発言する者あり)この問題につきましてはとやかくやじか飛んでおるようでありますが、吉田内閣におきまして初めて農業金融の確固たる制度を確立できる見通しがつきました。なお金利は、見返り資金から出します場合におきましても無利子にするか、あるいは低金利でする。一般会計から出すことになりますれば、これはもちろん無利子であるのでありますから、相当ここに画期的の農業漁金融ができ上るのではないかと思います。せつかく今努力中で、いずれきまりましたならば、できるだけ早い機会に発表いたしたいと考えておる次第であります。
○鈴木(正)委員 ただいまの問題のうちの最も緊要な問題でありますので、ぜひ急速にこの案を固めていただきたいのであります。形式論をとれば、公庫とか特別会計とか何とかかんとか問題はありますが、今大蔵大臣が言つたように、手取り早く多量のしかも安い金利の資金が農村に供給される道が開かれましたならばいいのでありまして、近いうちに実際にはつきりすることができる、と確信しております。 その次にこの予算の一つの特色は、輸出銀行、中小企業信用保険制度、または預金部資金の金融債の引受け等、これらに見られますように、財政と金融の調整を目標としておるところにあるのでありますけれども、しかしもし財政面の活動が遅れる——たとえばこれは財政面と言えますかどうか、従来の見返り資金のようなものが、手続の問題にしても何にしても、原因はどうであろうとも、財政面の活動が遅れるというような場合には、この予算をやつて行く上において、相当金融の方にその圧力がかかつて来るという傾向があると思うのであります。現に市中銀行の人たちはそういう点を心配しておるらしいのであります。従つてこの場合、一番その救助策として問題になつて来、また期待されるのは、新しく前進したところの預金部の資金の活用の問題がいつどの程度に行われるかという問題であります。 〔発言する者あり〕
○小坂委員長 静粛に願います。
○鈴木(正)委員 それからもう一つは、従来からの課題であるところの見返り資金の問題ということになつて来ると思うのであります。この二つがうまく行きましたならば、今申しましたような財政面の重圧を金融の方に持つて行くという、一般の金融業者の心配は解消されると思うのでありまして、この点につきましてはきわめて重要であると思うのであります。第一番に預金部の資金の使い方の方式については、御承知ように金融債その他を引受けるという新しい道が開かれておるのであります。これらにつきまして大蔵大臣はもう少し詳細にわたつて、預金部資金の運営の面につきまして、今の財政の圧迫を金融の方には持つて行かないという角度から、明確に説明していただきたいのであります。
○池田国務大臣 財政と金融の調整は最も考えなければならないのでございまして、財政が金融を圧迫するとかなんとかいうのは、これは私はあまりとらぬ議論であります。できるだけ財政も金融とマツチするように、また金融も財政状況に即応するようにやつて行つてこそ、初めて経済の自立安定が期し得られるのであります。先ほど農林関係への融資の問題につきまして実は落したのでありますが、今農林中央金庫は見返りから二十三億円を出資いたしまして、これの二十倍の債券発行ができるのであります。しかるところ、一般金融事情から農林中金が金を集めようと思いましても、なかなか十分に集りません。たまたま今は供出時期でありまして、農林中金は相当潤つておるのでありますが、この米の供出資金がだんだん四月ごろから引出される、こういうことになりますと、農林中金の債権発行につきまして、どうしても他から融資をする道を講じなければいかぬと思う。そこで私は預金部資金の金融債引受けということにつきまして、関係方面の了解を得たのであります。いつ出発をするかということになりますと、この預金部の改正につきましては、特別会計の設置等の法律を要します。従いまして私は来年度から進めて行きたいと思います。しからば来年度まで待てるかという問題でありますが、預金部の金で金融債を引受けることにつきましては、さしむき法律を要しません。従いまして早い機会に、できれば年度内に預金部が農林中金その他の金融債を引受ける制度を開始したいというので今努力をいたしておるのであります。農林中金に関しましては年度内は割合に金が余つておりますので、農林中金以外の問題で預金部の金融債引受けという制度を実施して行きたいというので、ただいま努力いたしておる次第であります。
○鈴木(正)委員 今の問題に関連いたしまして、もう一つ見返り資金の問題を伺つておきます。見返り資金の出し方が遅れるということは、これはもう周知の通りでありまして、そのために一方においては、特にそのうちの大きな部分が預金というような形でストツクされておりますと、相当デフレの原因になると思うのであります。この際本年度の見返り資金の出し方の予定はどうなつておるか、それから現実にはどれくらい出ておるか、そうして今見返り資金をかかえておる総計はどれくらいであるかというような問題につきまして、相当詳細に説明していただきたいと思います。
○池田国務大臣 見返り資金につきましては当初の計画がありますが、今こうなつておるということは資料でお配りした方がけつこうであると思います。大体お話の通りに、見返り資金は遅れて参つております。今大体七百億円ばかりでございますが、これはおおむね食糧証券を買つております。預金になつておりますのはごく小部分であるのであります。大体見返り資金の方は公企業と私企業と債務償還と繰越金ということになつておるのであります。公企業の方は鉄道、通信への貸付金は、これは順調に行つております。それから住宅金融公庫への貸付百億円、これは一般会計からの方の五十億円が先に出まして、今は百億円のうち二十六億円しか出ていなかつたと思います。これが少し遅れました。住宅金融公庫へは百億出すのでありますが、それが申込みがありまして、それを整理して実際出せるところまで行つてない、遅れておるためにこれは残つております。それから公共事業の二百十億円、これも一週間前は二十数億円しか出ておりませんでしたが、これもこれからどんどん出て参りましよう。公企業の方の分は大体こういう事情で、惡いほどのこともございません。順調に行つていると思います。それから私企業の方に対しましては、これは四百億円であつたのでありますが、御承知の通りに電力に予定しております百五十億円がほとんど出ていない。これはこれからはどんどん出るようになります。造船の方の分は六次造船もきまりましてから、これもやはり出て参りましよう。その他の産業部門につきましては、これは順調に出ております。四十三億円の計画であつたのを、先ほど十七億円ふやしまして、六十億円出すようにいたしておるのであります。債務償還の五百億、これをまだ債務償還しておりません。これは金融の状況から見まして、日本銀行の貸出しがどんどん出ておるときに、債務償還することはどうかという問題がありまして、また今後の財政金融政策をやつて行きます上におきまして、これか一つのクツシヨンでありますので、ただいまのところ、これを債務償還していないのでありますが、本年度中におきましてはこれをいたしたいと思います。しこうして私は今申し上げましたように、また財政演説にも申し上げましたように、中小企業に対する三億円を九億円にする、あるいは私企業に対しまして十七億円をふやすとか、こういう姑息なことでなしに、もつと思い切つた使い方をただいま検討中でございまして、年内には私がお話のできるようになると思うのであります。いずれにいたしましても、予算がきまりましたので、今後はできるだけ早い機会に見返り資金、預金部資金、その他金融関係につきまして、特段の措置をとりたい、こう考えておる次第でございます。
○鈴木(正)委員 見返り資金の問題まだ重要な点があるのでありますけれども、予算その他が決定しなければ明確な点は御説明不可能だと思います。ただ今も言いましたように、この段階におきましては、私企業への注入ということが一番力を入れらるべき段階になつて来ていると思うのであります。大蔵大臣がただいま近くそういつた方式が決定する場合におきまして、この私企業へできるだけ急速に大きな資金を注入して行くという手法を取入れていただきたいとの思うのでありますが、これは要望でございます。 まだございますけれども、関係の大臣がおられませんので、以上で私の質問は一応終ることといたします。
○小坂委員長 岡野国務大臣はどうされましたか——岡野国務大臣の分は留保されますか。
○鈴木(正)委員 そうします。
○勝間田委員 ちよつと議事進行について……。
○小坂委員長 勝間田君、あなたに議事進行に関してお許しますけれども、御承知のように手続を経て委員長にお申出を願つて、委員長の許可を得てやることになつておりますから御承知願います。
○勝間田委員 昭和二十六年度の予算というものがきまつて、十五箇月予算で審議されるわけでありますが、政府は今は三十六年度の問題についてはどうも成案ができておらないように実は先ほど来見受けられたのであります。従つて昭和二十六年度の予算の大綱なりあるいはある程度の要綱なりを、本国会のこの委員会に提出する者があるかどうか、ぜひひとつこれを至急出して、この補正予算が順調に審議できるように御配慮願いたいと思いますが、いかがでありますか。
○小坂委員長 お答え申し上げます。勝間田君の御提案は、十五箇月予算の趣旨に従う本予算が審議されるのであるから、政府はその大綱についてできる限りすみやかなる機会にこの国会に示すべきである。こういう御趣旨でありますので、委員長といたしましても同感であります。この点に関しましては、また池田大蔵大臣とも十分に話合いまして、御要望に沿いたい、かように考えております。
○川崎委員 本日は初めから間違いだらけの予算委員会でありまするが、先ほど労働大臣の答弁では、失業対策費によつて吸收し得る人口十四万四千人と言われましたが、午前中の大蔵省主計局長の説明によるならば、十五万三千人という九千人の差があるが、どちらがほんとうであるか、この際お答えがなければ明日でもお答えください。
○小坂委員長 川崎君に申し上げます。ただいまの御発言は議事進行に関しての御発言のようでありまするが、委員長におきましてはただいまの御趣旨につきまして理事会に諮り、関係閣僚とも話合いまして、何分のとりはからいをいたします。 本日はこれにて散会いたします。明日は十時より会議を続行いたします。 午後四時七分散会