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9回国会衆議院1950/12/07

郵政委員会 第2号

発言数
88
登壇者
12
会派数
3
開催日
1950/12/07

会議録

池田正之輔自由党

○池田委員長 これより会議を開きます。  議事に入る前に委員の異動がありましたので、その報告をいたしたいと思いますが、これは公報に出ておりますから、報告を省略いたします。  それでは前会に引続き、郵政行政に関する説明聽取に対する質疑を継続いたします。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 第一に委員長にお伺いしたいのでございますけれども、先日の郵政委員会で、まだ衆議院で予算の決定を見ない以前であつたと思いますが、この郵政関係の号俸調整、今度の給與法によりますところの号俸調整の削減は、まつたく現状を無視した不都合なものであるという私どもの見解をお取入れくださいまして、いろいろ御盡力くだすつたということも承つておりますが、そういう個人としての委員長の御努力ではなしに、当委員会の本委員長として正式に、参考意見等でなしに、要望として、ぜひ予算委員会に予算の組みかえを決定する前にやつていただきたい、そういうことを私どもが委員長に対しまして希望いたし、委員長はそれを快くお受けになりまして、そうして申入れをしていただいたはずでございますが、その経過につきまして御報告を願いたいと思います。

池田正之輔自由党

○池田委員長 あのときも申し上げましたようにこれは国政調査を受けていないために、委員会としての正式な活動に入ることができませんでしたが、お話のように、私から特に柄澤委員の意を受けて、予算委員長に申入れをしておきました。その後予算委員会がどういうふうに扱つたかということは、実はまだ聞いておりません。ただおそらく私の想像でありますけれども、ああいうふうに決定したところを見ると、われわれの意に満たないような結果になつた、かように考えております。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 承るところによりますと、参議院などでも、この問題は非常に重大な問題として、厚生委員会であるとか、人事委員会であるとか、電通委員会であるとか、郵政委員会であるとか、関係の委員会は、與党も含めましてこぞつて決議をもつて、非常に熱心に努力なさつているということを聞いておるのでございます。ですから、あれだけ私としては熱意を持つておられるように了解したのでございますけれども、受諾なすつた委員長としてはどうも活動が足りないように思うのでございます。まだ御存じないということはないと思うのでございますが、その点はいかがなんでございましようか。もつと積極的な御活動をなすつているが、ここでは言えないという事情が特別におありになるのでございましようか。満足ができかねますので、承りたいと思います。

池田正之輔自由党

○池田委員長 私の活動といいますか、やつたことに対して御不満だというのはむりもないのです。つまり参議院はまだ時間的にも余裕があります。ところが衆議院はあの場合もう時間が逼迫しまして——これは見方もあるかもしれませんけれども、実情は逼迫して、それ以上の実際効果をあげるような活動をする時間がなかつたのです。そういう意味で、あなたから見たら御不満だつたかもしれませんけれども、私個人としてはできるだけのことはしたつもりです。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 たしか一日であつたと思いますので、余裕がなかつたとは了解いたしかねますが、その点はそれで打切りたいと思います。  副官房長官がお見えになりましたので、御質問申し上げたいと思うのですが、今度の給與法につきましては、人事院の浅井総裁なども、これはとうてい実施の自身がないと申しますか、人事院としてはこの給與ベースを実施する上に、確信を持てないというようなことを発言なすつていると承つたのでございまするが、私ども当委員会として、関係官庁の総裁が、給與の実施の確信がないというような給與ベースを、あらゆる委員会が反対し、さらに関係当局である人事院が不満でありますものを、副官房長官はどういうお考えでこれを政府として強行なすつておられるのか、その点承わりたいと思います。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 お答え申し上げます。人事院は、国家公務員法で御承知の通り、公務員の給與につきましては、適当な時期に国会並びに内閣に対して勧告をするのが責任でございます。それから一般職の職員の給與に関する法律によりまして、その法律の実施について責めを負つているということも、法律に明らかなところでございます。そこで今回出しました政府の一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案でございますが、いろいろの関係上、必ずしも人事院が先般出されました給與改訂の勧告の通りではなかつたのでございます。相当部分勧告を尊重して、それを取入れたのでございますが、財源等に関係するものにつきましては、必ずしもその通りにはなつておらない。そこで人事院が自分の最善と思う勧告と比べまして、違つておる点について反対するのは当然のことでありまして、これは必ずしも異とするに足らない、非常に異常なことではないと私どもは考えております。そこで政府が自分のつくりました独自の案をそのまま人事院に押しつけて、そうしてこれの実施の責任を持たせるというならば、これはいかにも不合理なことでございまするが。政府は自分の考えと財政その他の百般の事情を考慮いたしまして、一つの独自の案をつくつて国会に提出いたします。国会は、政府が出しました改正案と、人事院から直接参りました勧告とを見比べまして、公正なる御判断でもつてこれを法律案といたすのでありますから、一旦最高の機関であるところの国会が法律案として決定いたしましたものについては、いかに人事院といえども、これが実施の責任が持てないというようなことは言えないと私は確信しております。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 聞くところによりますと、参議院に参考人を呼びまして意見を聽取したときに、関係の官僚の運輸省とか電通省、厚生省の人事課長、給與班長などは、一切相談を受けない、あずかり知らない問題だという陳述があつたということでございますが、さような経過をもつてこの案が出されたのでございましようか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 法律案をつくりますときには、政府部内の関係の機関の意見をよく取入れて出すということが望ましいことでありまして、この給與法の立案につきましても、そういう気持を持つておつたことは事実であります。現に二回にわたりまして、立案の前に関係省の人事担当の職員を呼びまして意見を聞き、相当な時間をかけまして意見の交換をやつて、立案の参考にいたしたことは事実であります。しかしながら、これをいよいよ案にいたしまして、これらの人事担当官の意見を聞きますと、給與の問題は必ずしも各省すべて同様に利益を受けるというものもございませんし、従前に比べて不利益になる点も多々あるのでございまして、これは人事担当官のような事務的な判断をする者に相談をしてきめるということは、非常に至難であります。そこで案ができましたのは、次官会議並びに閣議にかけまして決定をいたしたのでございまして、事前に考え方は聞きましたが、案をつくりましてから、その案を逐一細目にわたつて各省の人事担当官に相談いたしたということはありません。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 人事院が給與の問題についての担当の官庁であると、われわれ考えておるのでございますけれども、副官房長官はどういうようにお考になりますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 人事院の給與に関する問題は、国家公務員法にございますように、常に科学的な調査をやりまして、国会並びに内閣に勧告をするのが、一番大きな使命であると存じます。それから一般職の職員の給與に関する法律によりまして、その法律の実施について責任を持つておるのでございます。従いまして人事院は自分で法律案を立案して、国会に提出するというようなことはできないのでございまして、あくまで勧告並びに意見を述べると同時に、できました法律の実施にあたる、こういうふうに考えております。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 聞くところによりますと、大蔵省が各省の給與担当官の会議をお開きになつたということは承つたのでございますが、それは事実でございますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 大蔵省には御承知の通り予算の執行上、給與のことについては資料もまとめておりますし、また主計局には給與課という課もございまして、ここの担当官はこの法律案を立案するには、非常に努力したことは事実でございます。従いまして内閣が立案する責任を持つておりまするので、内閣官房長官が中心となりまして、大蔵省の意見を聞いたことは二、三度ございます。しかしながらその前に大蔵省も含めまして、各現業官庁たる運輸、郵政、電通というような、各省の人事担当官の意見を聞いたこともあつたということは、先ほど申し上げた通りであります。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 人事院浅井総裁が、政府はけしからぬということをしきりに強調されております。これは政府部内の意見の相違というものが、露骨に現われておると思うのでございますけれども、大体実施上の責任を担当しております人事院が、実施できない、責任が持てないというような事態を起したのは、政府の責任だと思うのでございますが、人事院の権限を越えて、大蔵省が各省の給與担当官の会議を開いて、前もつてそれを根拠にしておきめになるということはけしからぬと思うのでございますが、これは越権行為ではないのでございますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 お尋ねの件につきましては、先般衆議院の人事委員会でも問題になつたのでありますが、この実情はこういうわけであります。衆議院の本会議において通りましたただいま問題になつておる一般職の職員の給與に関する、法律の一部を改正する法律案につきまして、これが国会両院を通過した場合には、各省に対してどういう予算的措置が必要であるかということを大蔵省が検討するために、各省の人事担当官の方にお集まり願つて意見を聞いたのであります。これに対しまして、人事委員会の委員の方々から、これは人事院の権限を侵すものではないかというような御質問がありましたが、これに対して大蔵大臣は、法律案がいまだ国会を通らない前に、その法律の実施についていろいろ検討しておくということは、責任をもつて法律案を提出した政府の当然なすべきことでありまして、しかもたとえば税制の改正案を大蔵省が出しまして、減税なり何なりをした場合に、どういう影響を産業界に與えるかということを、通産省が関係の業者を集めて協議をいたしましたとて、決して大蔵省の権限を侵すものではなく、政府の当然とるべき措置であつて、財政上並びに予算上の措置について、現在審議中の法律案についての打合せをするということは、これは大蔵当局としては当然なすべき義務であつて、少しも異とするに足らない、こういう御答弁をした次第であります。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 いかなる御見解をお持ちになつておりましても、実施上の責任を持つておる人事院が、実施する責任が持てないというのは、どうも話を伺つておりますと、予算というものが先にきまつておつて、それに基いて、給與を割出して行くというふうにとれるのでございますが、そういうことから、人事院としてはとうてい忍び得ない、実情に合わない給與ベースを実施できない、責任を持てないということを言つておられると思いますが、国会議員としてはこれはやはりほつておけない問題だと私は思うのでございます。聞くところによりますと、いろいろ仰せになつておりますが、副官房長官の方でも、これを何とかしたいという御意見を持つていらつしやるように承つたのでありますが、このことにつきまして、どういうお考えを持つておいでになるのでございますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 法律案を立案する前におきましては、いろいろの方面から検討いたしますが、私どもも必ずしもこの案につきまして、最初から賛成したものではなく、反対意見も述べましたし、いろいろな意見が出るのは当然なことでありますが、一旦案としてきまりまして、閣議の決定をいたしました以上は、政府の責任ある案でございますので、今の国会の段階においてこれをどうしよう、こうしようという考えは、私ども今のところ持つておりません。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 この前郵政大臣もおつしやつたのでございますが、現業関係の者を一般職に近寄らせたいという考えから、これに賛成したというようなお話でありまして、しかもそれが現場でどうなるかあまり知らなかつた点は恐縮だということを、この委員会でおつしやつたのでございます。そういう閣僚がお集まりになつて、閣議でおきめになりましても、これはやはり現場の実情に照し合せまして、生活のできる、公務員として公務を執行するに足るだけの給與を国会がきめるべきだと私は思うのでございます。にもかかわらず、なぜ予算の中で正々堂々とこれが組まれないか。この委員会でも予算が決定する三日前に、委員長が申入れをなしたのでありますが、それが時間がなかつたというような形で、あの予算委員会でも、予算委員長の不信任案が出るような形で予算が生れたのでありますけれども、予算の方が先にきまつていて、それに給與も割当てられて行くということが、行われて来ておるのではないかと思います。どうしてもこれはかえられないものかどうか。私どもは国会は衆参両院があつて初めて成立つておるものだと思うのでありまして、予算はまだ参議院を通過しておらないのであります。副官房長官にぜひその点について腹を打割つたところを承りたいと思うのでございますが、副官房長官は、予算は組んでしまつてあるから、あとで他の半分を何とかして出したいというようなことを仰せられたと承つておりますが、その事実は偽りでございますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 最初の点でございますが、予算をきめてから法律案をきめたのでは決してございません。むしろ法律案をきめまして、それを国会に提出する準備をすると同時に、その法律案に基いて予算の積算をいたしまして、給與の予算ができるのであつて、ただいま提出しております補正予算は、この法律による予算が載つておるわけであります。従いまして、国会の段階におきましてこの法律をかえる場合には、同時に予算も改訂しなければならぬということになるのは、当然なわけでございます。  そこで第二の点の、一号俸は差がつけられないが、半分なら考えるという話でございますが、これは私が申し上げたのは事実であります。といいますのは、これはこの法律の問題ではないのでありまして、一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案をごらんになればわかるように、その別表第二というのは、そこにあげました特殊職員の現在の俸給から、今度の新しい八千円平均給の俸給表に切りかえるための切りかえ表でありまして、その本元をなしております調整号俸は、人事院規則または法律の委任によりまして、政令できめてあるわけであります。政令の規定によりまして、郵政、電通、その他印刷局というような方面の職員には、今まで一号俸の差をつけてあつたのでありますが、これは切りかえるときには一号俸をとつて切りかえますので、法律面におきましては全然なくなる形になりますが、その元をきめております政令で、ちようど〇・五号俸に相当するような金額、言いかえれば直込の上位の号俸との差額の二分の一の金額を、これにつけ加えるということをきめるということはさしつかえないのでありまして、そういうことは考えております。もちろん予算にも組んでございます。こういうふうに御返事いたしたのでございます。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 そうしますと、それだけの財源がなければ、そういう処置ができないのでございますが、財源があるということになるのですか。いわゆる一号俸の差額の財源はつけてございませんが、その半分の財源はつけてあるのであります。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 財源がありますのに、なぜ予算の中に正々堂々と組み、なおその給與法も正々堂々とそういうふうにできないのでございましようか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 ただいま申し上げました通り、予算はその基礎のもとに組まれておりまして、正々堂々と出ております。給與の予算の積算の基礎はそこにあるわけでございます。なぜ法律によつてそういうことを書かないかとと申しますと、先ほど御説明申し上げましたように、現在の法律では、調整号俸は時により随時加減できますように、法律の委任に基きまして、人事院規則または政令でもつてきめることになつておりますので、その本体の調整号俸をどれだけの程度につけるということは、法律には載つておらないのであります。従いまして従来のやり方を踏襲いたしまして、法律にはただ切りかえの表をつけてあるというだけでありまして、本体のものは、従来の通り人事院規則あるいは政令に讓つておるわけでございます。もちろん特別俸給表の方は、たとえば税務、警察、船員等の特別俸給等は、これは別についてございますから、それはそういうものではございません。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 ちよつと複雑で、一ぺんになかなか理解できないのでございますけれども、そういたしますと、五号俸、半分だけは今まできまつていた法律で出せるのだ、簡単に申しますとそういうふうに了解してよろしいのでございますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 もう少し詳しく申し上げますと、従来郵政、電通あるいは印刷庁、造幣庁のような現業職員は、一般の俸給表の上におおむね一号を増しまして、俸給をやつておるわけでございます。これをいわゆる調整号俸と申しまして、これをしておりますのは、法律の委任によりまして政令四百一号というものできまつておるわけでございます。そこで今般は切りかえるときに、その一号俸をとつて、そうして対応号俸といいますか、四級の二号なら四級の二号に切りかえる、こういうことをきめたのが法律の別表でございます。そこで法律面から見ますると、一号俸が違つておつたのに、一号俸をとつて切りかえるから、いかにも全然なくなつたように見えますが、そもそもこの一号俸をつけるということをきめましたのは、法律の委任によりまして政令できめてございますので、政令の方でもつて〇・五号俸に相当する金額を、一般の俸給表の上につけて、加俸して俸給をきめてやる。こういうことに、いたしますれば、従来は一号俸違つておつたけれども、今度は〇・五号俸ずつ違う、こういう結果になるのでございまして、結局一号俸の調整号俸がくつついておつたのが、今度はその半分の調整号俸がつく、こういう結果になるわけでございます。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 そういたしますと、〇・五号という根拠の基準は、どこにおありになるのでございましようか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 これは今回の調整号俸の一般俸給表との格差を、おおむね半分にしようという政府の方針にのつとりまして、従来ほかの職域で四号俸違つておりましたのは、二号俸にするというふうに、引いて切りかえる分が、大体半分になつておるのでございます。ところが郵政、電通とか、こういう現業の方のは、わずかに一号俸しか違つておりませんので、これを切りかえます場合において、一号俸以下のものはございませんから、一号俸引いて切りかえたわけでございます。従いまして法律の面におきましては、先ほど申し上げました通り、全然なくなつたような形になりますが、政令の面におきまして〇・五号俸に相当する金額を加えるということでございますから、これは一号の半分ということで、ほかの職域と同じようにしたということであります。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 一号俸を多くやつていたと申しますと、いかにも何か一般より優遇していたように承るのでございますが、これは時間が非常に長かつたのと、労働が非常にはげしかつたということによりまして、別に特別な待遇ではなかつたと思うのでございます。しかしそういうことをかつてにやつたりとつたりすることを、政令できめるというようなことは、不当だというふうにお考えになつておらないのでございましようか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 その点は法律の委任に基いてやつておるのでございます。それで人事院規則がきめるまでは、政令をもつてきめる——人事院規則できめたものもございます。たとえば職業安定所の調整号俸のごときは、人事院規則できめてございますが、郵政、電通その他の現業につきましては、従来政令できめてありますので、それを改正しなければならぬと思うのでございます。なおただいま現業員の人たちが、特に優遇されておるわけではない。時間が長いからだというお話でございましたが、御承知の通り一般の公務員は二千九百二十円ベースのときには、三十六時間半の実働でありましたが、現在は四十四時間になつておりまして、この点現業とちつともかわつておりません。従いましてこれを四十四時間にしたときに、この切りかえをすべきであつたのでございます。ベース改訂のときでなければ、こういうことをやりますと、実際の手取りが少くなるということになるのでございまして、便宜今回行つたのでございます。現実におきましては、現業職員と非現業職員とは、時間の差は全然でございません。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 〇・五にするというのは、政府の方針だというだけの御答弁では納得できかねるのでございますが、政府の方針の根拠は予算にあるのでございますか。従業員の実際の生活の実情、勤務の実情にあるのでございますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 特別俸給表及び調整号俸の一般俸給表との格差を、おおむね半分にいたしました理由、根拠と申しますと、先ほど申しました通り、これはこの特別俸給表あるいは調整号俸ができましたのが、二千九百二十円ベースの切りかえのときでございまして、当時におきましては、現業、非現業の間に非常な時間の差がございましたし、また食糧事情あるいは治安関係等で、今日の現状に比べますと相当はなはだしかつたのでありまして、仕事をする上におきましても、現業職員の労苦は今日の比ではなかつたのでございます。その実情に照しまして、調整号俸あるいは特別俸給表をきめられたのでございますが、それから比べますと、今日におきましては勤務時間の点については全然同一になりましたし、仕事の難易という点から比べましても、とうてい二千九百二十円ベースの時代の比ではなく、楽になつて参つておりますので、おおむねその格差を半分にするという方針を立てまして、全部の職域につきましてかような措置をとつたのでございます。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 そうしますと、年末調整が昨年もございまして、税金が引かれまして、手取りがほとんどなくなつたというようなことは御存じの通りだと思うのでございます。きのうの参考人のお話でも、地方税が引かれること、朝鮮動乱で物価が上つたことと、年末調整がまた来るだろうということで、これはほとんどまた政府のふところへ返つてしまうという結果になつてしまうのじやないかと思いますが、実質的には手取りが一割三分ぐらいしか上らないのじやないか。そういうようなことも、それで至当だというふうに菅野長官はお考えになつておるのでございましようか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 一割三分というのは、最低の平均の増加額でございまして、これは勤務地手当も入れましての場合でございます。それから郵政、電通のごときはわずかの差でございますから、そういうことはないと思いますが、従来六号俸とか八号俸とか違つておりました、のを半分にいたしますと従来とは相当違ふギヤツプになるので、勤務地手当を加えて手取りがかりに一〇%以下になる場合にはまず一〇までは保障するといふ、最低保障の規則が附則に書いてございまして、それ以下になるということは絶対にございません。しかしこういう例は非常にまれでございまして、念のためにつけ加えた最低保障でございます。いずれも一三%は少くとも増加するように考えられております。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 一三%と申しますと、一体幾らくらいになるのでございましようか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 従来の月額の給與に対しまして一三%でございますから、これはみんな給與の額によつて違うわけでございます。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 先ほどのお話では、二千九百二十円ベースのときよりも、仕事は楽になつたし、勤務時間も少くなつたし、質的にも楽になつたという御見解でございますが、これは私の知つておる郵政の実態とは、多少異なつておると思うのでございますが、そういう御見解でこれがやられたとすれば、今度の給與改訂も、その方針が正しいとせられて、あくまでも讓られないのは当然だと思うのでございます。しかし実質的には、この前の郵政委員会でも問題にいたしましたように、一般国民の結核は減つております。確かにこの四、五年は減つておりますが、しかし郵政省の逓信の従業員の結核だけは、一般国民と逆にふえておる。これは数学的にはつきり示されておるのですが、しかもその人たちは、われわれに郵便を配達したりまた電報を配達してくれたりするような、私どもの生活とも密接に関係のある人々です。一体何を根拠にして二千九百二十円べースのときよりも、仕事が楽になつたと断定なさるのですか、一体勤務時間は何時間になつておるのか、不拂いになつておる超過勤務手当はないのか、超過勤務手当は全部支拂つておられるのか、聞いておきたいと思います。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 勤務時間の点につきましては、先ほど申し上げました通り、一般の公務員が三十六時間半実働のときに、逓信従事員は四十四時間でございました。その後一般の公務員よりも四十四時間になりましたので、その点については差はございません。なお楽になつたと申しますのは、食糧事情あるいは輸送あるいは治安関係、交通状況というような点が、一般的に申し上げまして当時よりか比較的楽になつたということでありまして、この点は事実について御了承願えるのではないかと思うのであります。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 ちようど本会議の関係もございまして、残念でございますけれども、電通、厚生、郵政、また局長会議、次官会議などでも、おそらくこの線でまとまるのではないかと思いますが、年末手当は一箇月分、私どもこれでは不十分で、二箇月分はやるべきだと思いますが、号俸調整は削減するなというふうに大体の意向がまとまつておるように考えますが、官房副長官はこれについてどういうふうにお考えになつておりますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 号俸調整の点につきましては、国会に諮りまして御審議を願つておる段階でございますので、政府はこの案の通過を望む以外にはないのでございます。それから年末手当につきましては、半箇月分の年末手当の法律が出ておりまして、これを改正するというような考えはございません。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 これで打切りたいと思いますが、ひとつ委員会として、ぜひこの前の委員長の御趣旨を委員会の決議として、もう一度決定されるようにお願いしたいと思います。

池田正之輔自由党

○池田委員長 善処いたします。

受田新吉日本社会党

○受田委員 政務次官がおられるので、官房副長官とあわせてお尋ねしたいのでございます。電通及び郵政省関係の職員の調整号俸の問題は、目下全国からはせ参じた従業員の人たちの猛烈な運動を見てもおわかりの通り、非常に熾烈なものがあるのであります。今副長官の御答弁にもありましたような、現業職員の待遇は、一般職の人たちと同等でいいことになつたのだというこの御所見は、現実の問題としてこれは批判されなければならない問題だと思うのです。ことに現業職員の最近における生活、勤務の内容が、一般職と同等にまで達したのだというこのことは、現実をじつとにらんで見ると、柄澤君も言われましたが、相当の開きがあることを知らなければならない。特に郵政、電通というような職員が、一般職に比べてある程度の過重の労務負担、それから職務の内容が非常に複雑性を持つており、対外的に関連が多い部面があるというようなことで、その苦痛が決して軽減されていないことは、これははつきりしておるので、今回の給與改訂でその差をなくしたということは、非常に不当であると思うのであります。それからこの改訂にあたつて、この政令四百一号の内容、特に初任給、昇給等の基準に関する政令の内容を、もつと忠実に反映させるようにされてもいいのではなかろうか。現実に一〇%以下の実収の増加の者はないのだ、皆それ以上であるというように御答弁があつたのでありますが、現に増俸しないで、ほとんど原給にとどまるような者も出て来るように聞いておるのであります。これはさらに検討を加えて、一〇%以下の者はないのだということが言明できるかどうか。それともう一つは、現業職員の待遇は、一般職と比較して、もはや差異をつけることができなくなつたのだということに対して、今まで差異をつけていたものを、急激にここで同等にするということは、その根拠が單なる勤務時間、勤務内容が同等になつたというような問題でなくて、実情に即して考えらるべきものであると思うが、実情は現段階においてはもはや何ら差異がない。たとい全逓の諸君が実態としていることに対しても、もはや諸君はその叫びをあげるときではなくなつたという根拠をお持ちであるか。この点について特に電通省との関係もありますし、従来両省は一つとしての歩みを続けて来た。特に二千九百二十円ベースのときには、同一歩調をとつて歩んで来た職員でありますので、電通政務次官は郵政省とよく連絡されて、この現業職員の待遇改善には努力されたと思うのでありますが、そうした観点から、電通、郵政の職員の待遇についていかに努力されて来たか、政務次官としてこれを一般職と比較して、電通、郵政の職員は同等でいいのだという意見を持つておられるか、現実問題として御意見を伺いたいのであります。  それと関連して副長官に、現実の問題として現業職員のこの強烈な叫びは、もはや一笑に付していいときが来ておるのだという結論を持つておいでになるか、この点をお聞きしたいと思います。

加藤隆太郎自由党電気通信政務次官

○加藤政府委員 受田委員の御質問の御趣旨、まことに敬意を表する次第でありまして、私は電通省の政務次官として、現業官庁の作業能率の増進の上に、しこうしてその現業官庁が一般行政官庁と同一な給與体制によつて律せられることは、実ははなはだ遺憾に存じておる次第でありまして、従つて給與に関しましては、特殊な職場にある出先あるいは作業のそうした職員の待遇は、別表をもつて定むべきであるという観点に立つて、それぞれの官庁の方面に折衝に当つておるような次第でありますが、現段階におきましては、今回提案されました法律案を、一般職員の給與に関する法律に準じて、法律案として提出されたような次第でありまして、しかもこれはただいま菅野官房副長官の御説明の通り、あらゆる角度から考えて、この給與は国家の財政その他の面から考えて、この案が至当であるという観点に立つて提案されたという立場から、私どもも政府の一員といたしまして、これを了承した立場にある次第であります。従つてその根本にさかのぼつて考うるときに、しこうして将来この電通省の運営をする上に立ちましては、なお幾多研究すべき余地あることを承知いたしておるのでありまして、その点につきましては、かわらざる努力をいたすつもりでおる次第であります。ただ今回の給與あるいは手当という面につきましては、将来においてももちろんこれをもつて満足しているとは申しません。また従組その他の職員の熾烈な要望があることも承知いたしておる次第であります。どうかその点につきましては、国家の財政面とにらみ合せまして、妥当な解決を早急に見出したいということを、念願いたしておるような次第であります。もちろんこれは電通省の関係ばかりではありません。郵政とはもちろん一体であり、さらに他の厚生その他印刷庁等の関係もありまして、今最も焦点に叫ばれておる調整号俸の問題もございまして、この問題につきまして、今現に従組の方々の非常な、この復活といいますか、かような問題について熱烈な要求を受けておるような次第でありまして、当局としてはこれに対処するに実は誠意を持つて、今回はともかくとしましても、将来必ずやこの面につきましては、国家の財政面とにらみ合せて早急に解決するよう、最善の努力を傾注する考えでおる次第でありまして、その点につきましては、今や法律案は提出されておる次第でありまするから、ただ国会におきまして、正しい御認識の上に立つて、この法律案に対する措置を講ぜられんことを、切に期待しておるような次第であります。この点御了承を願いまして、何とぞわれわれ電通あるいは郵政、こうした現業官庁に対する正しい御認識を賜わらんことを、切にお願い申す次第であります。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 お答え申し上げます。先ほどのお答えで、私の言葉が足りないために、間違つて御解釈になつておるかもしれませんが、一般の公務員とまつたく同じ給與をやるようにしたというふうなお話でございますが、そうではないのでございまして、一般の公務員とはまつたく違う調整号俸を持つわけであります。しかしその一般俸給表との格差が一号俸であつたのが、半分になつたということであります。私ども、現業職員が一般の公務員とまつたく同じ給與を受けるということが至当であるというようなことは、毛頭考えておらないわけであります。  それから一割以下のものが必ず出ないかというお尋ねでございますが、これは法律の附則にはつきりいたしておりますように、かりにそういうものがありましたならば、必ず一割までは最低保障をするということが、明文にうたつてあるわけでありまするから、それによつて絶対手取り一割以下になるということはないわけです。しかしこの最低保障の條文によつて一割でとめるという例は、今考えましても非常にわずかな例であるということを申し添えておきます。

受田新吉日本社会党

○受田委員 この調整号俸の〇・五の問題でありますが、その差額が一から〇・五に下つただけ、これが一般職とのそうした勤務時間、勤務内容等の接近を物語るものであるという、そういうバロメーターであるという御結論でありますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 これは一号がいいか、二号がいいか、三号がいいか、いろいろ御議論があるところだと思いますが、二千九百二十円ベースのときに一号の差がついたのでございます。そのときと現在とを比べまして、勤務時間はまつたく同一になりましたし、当時の社会情勢に比べますると、今日におきましては比較的よくなつておりまするので、その事実と比べまして、おおむねその差を、他の職種も含めまして、半分にするという方針を立てたのでございます。

受田新吉日本社会党

○受田委員 この〇・五の残りの〇・五については、これは政府当局としてはその必要がなくなつたというこの副長官の説を、特に国会からかねて出ておられる政務次官としては了承されますか。調整号俸の一号俸を〇・五としたことに対して、電通の政務次官として国会から政府に出ておられるあなたとしまして、これは勤務時間、勤務内容等において接近したがゆえに、その点でよいのだという副長官の説に共鳴されますか。

加藤隆太郎自由党電気通信政務次官

○加藤政府委員 御質問の御趣旨、しこうしてその意図するお考えにつきましては、敬意を表しておる次第であります。もちろん私ども電通の関係者といたしましては、これを〇・五で満足するわけではございません。しかしながら官房副長官からも申される通り、調整号俸のよつて来る原因その他の事柄につきまして、今回この措置に出られたことに対しましては、政府委員としてこれを了承する次第であります。ただ、今内閣におきまして、あるいは大蔵当局におきまして、〇・五の処置について善処される点につきましては、一応敬意を表する次第でありますが、さらに問題の〇・五という問題なんですが、これにつきましては、願うことならもちろんこれを一号俸に復活するような措置をとられることを要望しておる次第であります。それはわれわれはいわゆる現業の立場におりまして、今それを事業運営の面から見まして、いわゆる職員が、切捨てられたという精神的な点から考え、さらにその職場にある現業の諸君の気持の上におきましても、能率の上に影響をもたらすであろうかというような点も考慮いたしまして、でき得るならば何らか方法を講じられないものかというようなことにつきましては、依然として実は折衝を重ねる考えではおりますが、結局今日法律案として提出され、われわれもその責任を持つておる立場から言いましたならば、この点につきましては、国会の議決にまつほかにたよりとするところはないということだけを申し上げておきたいと思います。     〔委員長退席、飯塚委員長代理着席〕

受田新吉日本社会党

○受田委員 これで質問を終りますが、私は一般職の公務員の方々が、現業の職員の一号俸の調整号俸が考慮されていることに対しては、むろん納得していることをここで訴えざるを得ないのであります。おれたちと同じ基準に近寄つてくれることを念願する一般職の人たちはほとんどいないだろう、こういうことを確信しております。この点で、現業職員の現在の調整号俸の一号の差額については、政令四百一号でこれが政府にそのまま運営をまかされておる現段階において、何とかもつと努力はできなかつたか、努力をしたがここまでしかできないのだという観点に立つならば、政府の苦衷を察することができるのでありますが、これでよいのだ、勤務時間、勤務内容等を勘案したら、一般職と基準を同じにしてもいいのだ、もちろん・〇五というその差はありますけれども、その考え方がそういうところに来ておることに対して、私は非常に遺憾に存ずるのであります。少くとも現業職員の待遇について、もつと同情のある措置がとらるべきではないか。政府自身の心構えが、そこまで努力したが、それはやむを得なかつたのだという立場でなくして、理論的に見てこれが最も正しいのだという結論に達しておられるということが、政治は非常に冷たいものであるという感覚を持たされるのであります。この点少くとも現業職員のあの現場における苦痛度というようなものを特に考慮して、この人たちに希望を失わしめないように、現在一号俸のその差額のあることに対して、非常な喜びを感じ——喜びではありませんけれども、とにかく一応の安定性をとつておるということは御承知のことと思うので、今後現業職員に相当の精神的な物質的な打撃が與えられて、その職場に働く能率の上に影響を及ぼすことを私はおそれるのであります。この点特に一般職と現業の職員との差について政府が考え直されて、少くとも調整号俸の問題については、あくまで政府は努力するのだという決意を持つていただくことを念願しておるのであります。この点について副長官のいま一層の決意をお伺いしたいと思います。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 ただいまの御意見まことにごもつともでございまして、現業職員の労苦というものについては、私も認識をいたしておるつもりでございます。将来政府は財政その他一般の方面をよく見比べまして、御意見は十分尊重いたして行きたい、かように考えております。

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 この席から御質問申します。  今度の号俸改正というか、べース・アップに際して、現業職員の方から非常に不安に感ずるような陳情、その他のことがわれわれの手元に参つておりますけれども、先ほど来の質疑応答の中で、二千九百二十円ベースの当時の一号を上げて支給しておつた時代と、今度の改訂による〇・五を附加した給與の実収入の点において、どれだけの差がありましようか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 これは各号俸によりましていろいろ違いますが、これを平均いたしますると、おおむね一人月額百円くらいであります。

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 月額百円くらいといいますと、前の一号上つておつた時代には百円であつて、現在も百円になるということになるのでありますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○菅野政府委員 今度の新しい俸給表を適用いたしまして、従来と同じ調整号俸を考えておりますが、平均二百円の差があるところは半分になりますと百円くらいになる、こういう意味でございます。

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 この点に関しましては、先ほど来一番長く質疑せられた共産党の柄澤君の御意見もございましたが、この点はひとり共産党の柄澤君の御意見ばかりではなく、われわれもこの点に関しましては強く要望をし、これからも要望したいと思つておりまするが、やむを得ず現在の給與をとらなければならないということになりますならば、将来必ずすみやかに給與の実收入のふえるようなことを考えていただきたいと思いまして、これで私の質問を終ります。     —————————————

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 それでは請願の審査に入ります。  今会期中に本委員会に付託になりました請願は本日の日程の通り二十四件であります。各請願の審査の方法は、まず紹介議員の説明を聽取し、次に政府の所見を伺いたいと存じます。なお各請願の可否は、後刻これを一括して決したいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。  それでは請願の審査に入ります。その日程の順序は、紹介議員の出席等で多少変更するかと存じますが、あらかじめ御了承を願つておきます。  日程第一、簡易生命保險及び郵便年金積立金の融資再開促進に関する請願を議題といたします。  なお日程第二ないし第四、第十及び第十七の各請願は、日程第一の趣旨と同一であります。以上の各請願を一括して議題といたしまして、その紹介説明を求めます。淺利三朗君。

淺利三朗自由党

○淺利三朗君 この請願は、すでに各方面からもたくさん出ておるのであります。またこの件は、昭和二十四年の五月十二日及び十八日の国会衆参両院の本会議で各党共同提案されて、郵政省で前記の積立金を運用せしめることを満場一致可決いたし、さらに閣議も承認せられたという報道を得たのであります。早急に郵政省で積立金の運用権が復活して、農村その他の方面に貸與されるものと期待いたしておつたのでありまするが、いまだこれが実現されないのは、まことに遺憾にたえないのであります。最近もまたこれが問題になりまして、従来通りの方針で進むかのように承つておるのであります。この最近の地方財政事情からいいますと、各地に災害その他の不幸が頻発し、また学校の改築その他のために、農村の財政はとうてい経常收入をもつてまかないきれぬので、常に政府の預金部資金の運用等に依存しておるのであります。しかしながら政府預金の運用においても、おのずから限度があるのであります。ことに本請願を出しておりまする岩手県の生母村のごときに至りましては、いわゆる東北の單作地帯であります。そしてこの中央の北上川は無堤防の状態だ、そういうありさまでありまして、昭和二十二年、二十三年の洪水の水害の惨状を見たのであります。その復旧等につきましても多額の費用を要するのでありまするから、ただいまのようにその財源の乏しい関係上、政府預金部資金に依存しておるのでありますが、これがほとんどできないのであります。そこで従来から見ますれば、郵便年金、簡易保險というようなものが地方に還元されるという期待のもとに、その魅力によつて地方の契約者を多くふやしておるのでありますが、最近においては、各地方においてこれに協力して、たくさんのりつぱな成績が上りましても、これはその地方に還元はできないということになつておるのであります。これは従来のごとく、この郵便年金あるいは保險金というものは、その地方に還元するということになつておりますれば、その成績の向上にも寄與するところは多いのであります。ことにこの事務に携わる人々は、地方の実情をよく知つておるのでありますから、これを還元する場合においても適切な運用ができると思うのでありまして、これは先の請願が可決されておるごとく、また閣議の決議にもありましたごとく、必ずこれを実現するように、この上とも国会のお力によつてその目的完徹せんことをお願いする次第であります。なおこれについて政府当局はどういうふうなお考えを持つておるか存じませんが、これは各地方の要望でありますから、ぜひ実現するようにお願いいたしたいと思います。

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 本請願に対する政府の所信をお尋ねします。金丸説明員。

金丸徳重郵政事務官(簡易保險局長)

○金丸説明員 この問題につきましては、第二国会以来、毎回同じようなお心持の請願が提出されて参りました。政府といたしましては、両事業の再建復興のためにも、これを早急に解決いたしたいというようなことで、必要な予算措置はもとより、実施の場合の具体的な運営方法につきましても、先般大蔵省側との間に話合いをつけまして、引続き関係方面に許可を要請しておつた次第でございます。ところが御存じのように、去る十一月二十一日に至りまして、政府資金の運用につきましては、ドツジ書簡が発せられまして、これによりまして政府資金は、新たに発足を予定されておりますところの大蔵省資金運用部において、一本にまとめて運用するという構想が示されまして、簡保、年金資金もまたこの運用部が発行する運用部証券を引受けるということになつておるのであります。ただいまのところ、こうした新しい今後の具体的な処置につきましては、まだ詳しく申し上げる段階に立ち至つてはおりませんけれども、従来われわれが御請願の趣旨に沿いたく努力して参りましたところの、郵政省において直接自主的に運営するというそのことは、一応この書簡で否定されておるような状態であります。しかしながら、ただいま御指摘になりましたように、従来から地方還元の要望はまことに熾烈なものがございます。特にまた御質疑の中にありましたように、風水害というような緊急な場合に、適時適切にこの金を運用いたすということは、地方財政の非常に窮迫しておる今日におきましてこそ、一層必要であると考えて、そういう状態に即応するためにも、われわれの従来から計画いたしておりましたところの、積立金の自主的運営を強く念願いたしておるのであります。ただいまのような状態にはなりましたものの、今後におきましてもこれが何とか打開の方法をとりまして、御趣旨に沿いたいと考えておる次第でございます。

石原登自由党

○石原(登)委員 ただいまの請願に関連いたしまして、ちよつと御質問申し上げたいと思います。ただいまの局長さんの御説明によりますと、何かこの運用がドツジ書簡によつて、大蔵省の資金運用部がといつたような御説明であつたと聞いたのでありますが、私どもが仄聞するところによりますると、ドツジ書簡の中には、またドツジさんの考えの中には、決して大蔵省という特定のところでこれをやれというような指示は、まだはつきりされていないと私は聞いているのであります。従いましてこの資金が一元的に運用されるということは、この書簡によつて承知いたしました。またこの書簡の趣旨による資金がきわめて重要で、しかも法的立場によつて運用されるということについても、私同意でございますけれども、これをただ單に大蔵省の資金運用部のみによつて行えとは決定してない。この問題については、国会並びに日本政府において——どこで運用するか、あるいは大蔵省と郵政省が共管になるか、そういうことは今後の問題だ、こういうふうに私は聞いておるのでありますが、この点はいかがでございますか。

金丸徳重郵政事務官(簡易保險局長)

○金丸説明員 新しく発足を予定されておるところの大蔵省の資金運用部においてと申し上げましたのは、ドツジ書簡をそのまま文面から見ますれば、従来の預金部を改組し、大蔵省の資金運用部においてと、こう書いてありますので、その文字をそのまま申し上げたつもりであります。今後これが具体的にどういうふうになりますかは、書簡の中にもありまする通り、詳しく法律できめるというように指示されてありまするので、いずれはその運用法とでも申しまするか、そういう法案において決定されるべきものだと思います。

石原登自由党

○石原(登)委員 よく了解いたしました。さようであれば——この問題については、ただいまも請願がありましたように、従来の国会においても衆参両院で数百件に上つて取上げられておりますし、また国会もその権威にかけて決議を行つておるのであります。従いまして私どもは国会の権威においても、また国民に対する義務からいいましても、この国民の総意に従いまして、この運用は最も近い機会において郵政省に還元さるべきものだ、かように考えております。この資金運用の実務をどこで行うのが、最も国民のために有益になるか、またどこで取扱うことによつて、こういうような零細な預金者、あるいは零細な契約者の権益が保護されるかということは、きわめて重要な問題でありまして、そういうような見解につきましては、衆参両院におきまして、郵政省が行うことが最もいい方法だ、こういう認識のもとに決議がなされておるのであります。従いまして政府といたしましても、この趣旨にかんがみられまして、この新しく発足するところの資金運用部につきましては、今後深甚の注意と監視を怠らないようにお願いいたしまして、是が非でも国民の要望に従いまして、運用の中心には郵政省が当る、こういうような方面に万全の努力を切に要望しておきたいと思う次第であります。

金丸徳重郵政事務官(簡易保險局長)

○金丸説明員 力強い激励の言葉を頂戴いたしまして、何とも感激にたえません。御趣旨に沿いまして、さらに努力を新たにいたしまして、何とかこの問題のよき解決をはかりたいと思つております。     —————————————

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 次に日程第一八、一関郵便局舎改築の請願を議題といたします。その説明を求めます。淺利三朗君。

淺利三朗自由党

○淺利三朗君 本請願は、岩手県一関市長並びに一関市市会議長の提出であります。一関市はカザリン台風以来、天下に名をなした有名な水害地であります。その地位は仙台、盛岡間のちようど中間に位しております。岩手県の関門として大船渡線並びに国有鉄道、宮城県の古川線、その他市営バス等四通発達して、県南における政治、経済、文化の中心地であります。その結果一関市郵便局は、御承知のごとくその事務分量は、岩手県において盛岡に次ぎ第二を占めておるにかかわらず、その局舎は昭和六年の建設でありますために、最も貧弱なる建物であります。しかもこの局舎においては、電報電話局が併設せられておりますために、局員は合せて二百余名ありますが、わずかに二百十四坪に対して、一人当り一坪の狹いところに執務いたしております関係上、その事務の能率を阻害しておることは御想像にまかせる次第であります。ことに昭和二十二年のカザリン台風、二十三年のアイオン台風は、一関市街において十何尺かの洪水になりました。当市は未曽有の損害をこうむつたのでありまして、局舎も二回の水害によりまして、その結果腐朽はなはだしく、まことに危險な状況にあるのであります。重要なる郵便並びに貯金事務、簡易保險、郵便年金等、金銭を取扱う官庁といたしましては最も不適当であります。なお当市においては、都市計画も実施いたそうとしておるのであります。また市街地建築物法も実施せられておるのであります。これらの面から見ましても、その改築が必要であるのであります。聞くところによりますれば、当局におかれてはすでに局舎の建築の御計画があるやに承つておるのでありますが、敷地につきしまては、地元といたしましてはあつせんの労を惜しまないつもりでありますから、至急その実施の促進をお願いいたしたいと思うのであります。なお当地は磐井川の堤防も完成いたしまして、近く水害のおそれはないとは思いまするけれども、万一の場合もありまするし、ことに市街地建築物法の実施等の関係よりして、堅牢なる鉄筋コンクリートづくりにしていただきたい、こういうことを地方一般を代表して、市長、議長から請願いたす次第であります。何とぞこの事情を御調査願いまして、すみやかに請願の趣旨を御採択あらんことをお願いいたす次第であります。

浦島喜久衞郵政事務官

○浦島説明員 御請願の岩手県一関郵便局舎は、老朽狹隘でありまして、さらにただいまお話のように再度にわたり水害によりまして、局舎がいたんでおりますことは事実でございます。従いまして現状からいたしまして、新築の必要は認められるのでございますが、何分予算等の関係もございまして、全国的の観点から逐次順を追いまして、各局の新築計画をいたして行きたいと思いますので、十分に実情を調査いたしまして、ほかとの権衡を考えまして、新築工事をいたしたいと考える次第であります。

淺利三朗自由党

○淺利三朗君 全国的にたくさんあるということは、私ども存じております。しかし実際問題といたしまして、二度の水害をこうむりまして、その当時は全市がすべての家財まで洗い去られ、ことに市中には二尺以上の泥土が大地を埋めたというようなさんたんたる現状であります。従つてこの古い木造の建物の腐朽というものは、まことに目をおおうばかりのものであります。ことに先刻申し上げました通り、二百十四坪の中に二百余名の人を收容しており、ほとんど空隙がないというような実情であります。これは緊要中の緊要なるものと私どもは見ているわけであります。どうぞ当局におかれてはこの点を特に御認識くださいまして、すみやかに完成するよう特にお願いいたす次第であります。     —————————————

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 次に日程第二三、逓信従業員の結核対策強化に関する請願、文書表第四七〇号、岡田春夫君紹介を議題といたします。  なお日程第二四、逓信従業員の結核対策強化に関する請願、文書表第四七一号、小川半次君紹介は、同一趣旨でありますので一括議題といたします。紹介議員の出席がありませんので、専門員をして文書表を朗読いたさせます。

稻田穰専門員

○稻田専門員 逓信従業員の結核対策強化に関する請願、文書表第四七〇号請願の要旨は、郵政、電通事業は、その業務上、いろいろな健康障害が多く、中でも結核疾患の罹病率は、他産業に比べて非常に高率であることは、別紙の詳細な調査の通りである。しかるに郵政、電通省における医療対策は貧弱であつて、全逓患者連絡会では過去四年間、結核撲滅対策を当局に要請し、あらゆる協力を惜しまず今日に至つた。今回、社会保障制度審議会から国会へ提出を予想される社会保障制度研究試案要綱を見ると、本制度の画期的意義に比して、その実質的内容は低調きわまるものである。郵政、電通事業における職業病的性格が、明らかになつて来る今日、結核対策は、單なる医療問題としてだけでなく、事業の復興の発展のため、必要不可欠な問題として考慮されたいというのであります。

松井一郎郵政事務官(大臣官房人事部長)

○松井説明員 本請願につきまして、私より考えを申し上げます。御指摘のごとく結核というものが、われわれの事業には大きな脅威を與えておるという点については、まつたく同感であります。しからばこれの撲滅という点につきましては、その発病の原因というようなものを考えてみますと、いろいろな社会條件がこれに反映しておると見なければならないのでありまして、私どもの役所限りにおいては、なかなかそこまで手がつけかねる不便が多々あります。といつてしかしわれわれとしても、これをただ一般政策にのみ放任しておくという考えは毛頭ございません。そこで何と申しましても結核の問題につきましては、まずわれわれの方といたしましては、これを早期に発見するという結核の感染の面、職場の状況もできるだけよくして、そうした事態を防がなければなりませんが、しかしその住居関係その他の関係が原因いたしますから、まず第一にわれわれの方で重点を注いでおりますのは、一齊の健康診断、しかもそれをありきたりの方法でなく、精密なレントゲンを使つてこれを検出して行く。本人はかぜを引いているくらいにしか意識しないものが、結核の精密な検査によれば、相当進んでおるというような事例が多々あるわけであります。一日も早くこれを発見して、その患者に対しましては出動を停止しまして、もつぱら家で療養してもらうというようなことによつて、感染した方々が一日も早くなおつていただくということが、まず第一に重点的に取上げて行く問題であります。それからそのためには全国各地の郵政省の関係の病院、診療所、そうしたものを十分に活用するほか、電通省関係の医療施設をも強力にしていただくことになると思いますが、何さま郵政省というのは、御承知のごとく非常に山間僻地にまでその従業員を持つております関係上、従来の医療施設というものは、どうしても都会偏重になりがちである。この欠陷をどうして補うかというような点も考えまして、本年度は携帶用のエツクス線といつたようなものも相当整備いたしまして、関係の医官の手すきなときには、それを持つて僻地をまわりたい。また現に療養中の方々に対する結核の生活指導という面を、こうした携帶上レントゲンというものを使つて進めて行きたい、かように考えております。なお予算が許し得ますれば、さらに発病された方方のための結核の病床といつたものも、逐次充実にして行きたいと思つておりますが、何さま結核のベツトは御承知のごとく非常に回転率が悪くて、一つのベツトを二年も三年もふさがれるといつたような関係上、ベツドの増設に要する費用に比して、收容患者数はなかなか思わしく上らないというのが今日の現状でございます。しかしわれわれは少い予算のうちからも、何とかして重点的にこれをして、そうして事業のある意味における防衞策といつた立場から、この結核の問題を考えておる次第であります。

加藤隆太郎自由党電気通信政務次官

○加藤政府委員 逓信従業員の結核対策に対する請願につきまして、電気通信省の立場からその方針等を申し上げたいと思います。  ただいま郵政当局からお話のありました点につきましては、結核対策に対する考え方として、電通省は全面的に共通しておる点でありますことを御了解願いたいと思います。ただこの問題につきましては、ことさら電通省として申し上げませんでもよろしいかと思いまするが、その内容が幾分当省としての施設その他につきまして相違の点もございましようから、その点等につきまして電通省の現在行つておること、あるいは考え方につきまして申し上げておきたいと思います。  第一項の、この療養期間三年を法的に延長して、出勤停止上の身分を保障するという点につきましては、療養期間は、実は昭和十九年の一月二十七日の次官会議で決定されておるところの官庁職員結核対策要網に基きまして、二の五号に、命令による休養または療養のため、執務することあたわざる者に対しては、一箇年を限り特殊のいわゆる取扱いをする、こういうようなことになつております。しかしその一箇年ということが、事実におきましてはゆとりをもちまして、二箇年程度現在認めておるような次第でありまして、従つてこの療養期間が過ぎましても、さらに職務に耐えられないような実情でありますとしますれば、これは当然休職ということになりますような次第でありまして、従つて現在の制度そのものをさらに法的に延長するという考えは、なお研究の余地があると考えておる次第であります。  第二項につきまして、休職者の即時復職という点は、ちよつとどういう御趣旨かわかりませんが、休職を命じたという理由は、すなわち療養期間が一箇年過ぎた場合におきまして、なお職務に耐えられないという方に対する休職の発令であります。従つて休職を命じた以上は、すなわち要員の不足というようなことにもなりますので、事務要員の補充をしまして、事務の円滑な運営をはかる処置をとることは当然でありまするから、この休職者の即時復職いうことは、ちよつと困難であることはもちろんであり、さらにその休職者が事実職務に耐えられないものを、すぐ復職させるということは、当然考えられないことでありまして、この点につきましては御了承いただきたいと思う次第であります。  第三項につきまして、医療施設の拡充強化という点でございますが、電通省としましては、医療施設の拡充強化につきましては、十分努力いたしておるところでありますが、御趣旨を体しまして、今後も一層これに対しましては善処いたしたい考えでおります。  また第四項の、健康管理の完全実施とアフター・ケアの確立の点につきましては、もちろん健康管理につきましては、結核対策を重点に、できるだけ精密な健康診断を定期的に実施いたしまして、患者の早期発見に努めるとともに、発見した疾病患者に対しましては、さらに精密な検診を行いまして、早期治療を目標としておる次第でありまして、事業能率の向上の意味からしましても、今後これらは当然一層徹底して行きたいと考えておる次第であります。次にアフター・ケアにつきましては、現在各出先の通信局に、一箇所ないし二箇所の健康補導所を設けてありまして、療養所出所後及び要注意者の生活指導を、二週間ないし一箇月にわたつて実施中でありまして、これらの点につきましては今後さらに拡充努力いたしたいと考えておる次第であります。  五項の、医療従業員の待遇改善、この点につきましては、医療関係従業員も国家公務員である関係上、給與その他の待遇につきましては、関係法令の適用を受けておるのでありますが、医療職員につきましては、その職務の関係上、他の一般公務員に比しましては、やや有利に待遇せられておるのであります。すなわちその格付は、現在一般に一級くらいは高くしてあるような実情でございますことを、御了承願いたいと思う次第であります。  第六項の、寮、住宅の改善と増築、この項に対しましては、むろん宿舎の増設につきましては、国家の費用と共済組合の資金によつて、新築あるいは買收及び一般民家の建物の借入れ等によつて、増設に努めておる次第であります。現在の電通省の総人員の一割一分くらいは收容しておる現状でありまして、本年度におきましても、実は戸数におきまして四百七十、人員におきまして千五百六十名を收容する施設を今実施中でございまして、現にその半分程度は完成いたしておるのであります。さらに二十六年度につきましては、より一層努力いたしたいと考えておるような次第でございまして、御理解をいただきたいと思います。  さらに最後の第七項の、社会保障制度(共済廃止)による既得権益の侵害反対、こういう問題につきましては、先般社会保障制度審議会から勧告案が提示されたので、公務員に適応したところの制度の早期実現を期しまして、鋭意努力いたしておる次第でありまして、逓信従業員が従来受けておるところの、いわゆる権利、利益の保護につきましては、もちろん当局といたしましては最善の努力をいたす考えでおりますから、どうか御了承いただきたいと思います。以上御報告申し上げます。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 関連して御質問したいと思うのですが、今の当局の御答弁は、発病した者に対する療養対策についての御意見をお述べになつたと思うのでありますが、結核が起きつつある状態が、特に電通、郵政関係では多いように承つております。これは大分の例だそうでございますが、一人の交換手が百五十台の電話を受持つておつて、便所へ行くひまもない。一日に必ず二、三人ずつの欠勤者があつて、それも非常に長期にわたる欠勤者である。その職場では十七、八名くらいの結核患者が長期欠勤をやつておる。お話にならない労働強化のための疲れ方で、その労働者の給與の平均は、大体三千ぐらいだということを承つております。三千円の給與で、健康保險を適用されましても、それは非常に少額しか充てられないで、従つて療養も十分ではないということになりますが、郵政、電通のいわゆる年少者や婦人が多い職場、低給者が非常に多い職場では、療養の実が兼ね備わらない。つまり非常に給與ベースの低い者が、專売公社とか郵政、電通関係は多い。そういう職階制の賃金と切り離せないところの状態が、こうした結核が——一般国民は下つていながら、特に郵政や電通の場合には上昇しておるということで、実に不即不離の密接な関係を持つておると思うのであります。そういうことにつきまして、関係当局ではもつと積極的な対策がなければ、ベツドをふやすとか、何だとかいうような問題では、とうてい解決できないのではなかろうかというふうに考えるのでございますか、そういう点につきましての御見解を承りたいと思います。

松井一郎郵政事務官(大臣官房人事部長)

○松井説明員 実は私、この前も柄澤委員から御質問がありまして、郵政省においては最近急激に結核患者がふえていはしないかというような御意見を承つたわけでございますが、ちようどその節あまり具体的な資料を持ち合せませんでしたので、御納得の行く説明ができなかつたのでありますが、きようはその問題に関連してお答えいたしたいと思います。  実は部内の結核職員に関する統計を見ますと、昭和二十三年度には——まだその当時は逓信省時代でありましたが、職員数に対しまして〇・九二%という数字が出ております。ところがこれに対して二十四年度の郵政部内の患者の統計を見ますと、一・四四%になつております。この数字から見ますると、なるほど非常にパーセンテージが上つております。そういう意味において、郵政省において急激に結核患者がふえているのではないかということが一応考えられるのでありますが、しかしその数字の裏づけといつたものを、ちよつと御説明申し上げたいのであります。御承知のように結核患者と申しまするのは、先ほど私も申し上げましたように、よそ目には必ずしも青い顔をしているわけではありません。私どもよりももつといい顔色をしておる結核患者も多数ございます。そこで結核患者の検出ということは、精密なるレントゲン検査を見なければわからないということが言い得るのであります。昭和二十三年におきましては、大体私どもの方でレントゲン検査をやつておりましたのは、普通局以上の職員、つまり職員総数の四六・二八%に対して健康管理をやつております。しかもそのうちで特にエツクス線を用いて検査したものは、七割ぐらいにすぎなくて、三割はエツクス線検査をやれなかつた。ところが先ほど申し上げましたように、結核対策としてまず第一に部内の問題として着手しなければならぬのは、早期検出であるという観点より、こうしたレントゲン検査というものに、非常にわれわれの方も意を注ぎました結果、昭和二十四年におきましては、先ほど申し上げました普通局以上の者はもちろん全部、それから特定局方面につきましても、大体その二割以上にレントゲン検査をしたわけであります。そうした事情がございますので、このパーセンテージが上つておるということだけで、はたして著しく結核患者がふえたと言い切れるだけの自身は、実は私ども持ち合せておりません。と申しますのは、昭和二十四年における一・四四%という数字と、ほかの役所と比較したときに、一体どんなになつておるかという点につきまして、最近人事院で各省関係のこうしたものを調べて参りました。そういたしますと、各省関係の総平均が一・七二%になつております。ことにそのうちで外務省が三・六四%、あるいは会計検査院が三・一四%、人事院が三・〇〇%、あるいは電気通信省が二・〇八%といつたような高い率を示しておるのに比べまして、私どもの方はそれよりずつと下まわつておるといつたような点をにらみ合せまして、特に郵政省がこの一、二年の間に、急激に結核患者がふえたかどうかという点については、実は私どももこの数字からにわかにそういう結論を下すのは、少し早急ではないかというふうな考えを持つております。それから先ほど御質問になられました若い人たちの結核の発病対策と申しますか、そういう問題につきましては、これは結局、大きく申し上げれば、社会環境をよくするということでありましようし、われわれの職場について申し上げれば、できるだけ労働強化をやらないような措置をとつて行くということが言い得ることだろうと思います。これにつきましては、私どももいろいろな角度から見まして、労働強化の問題、職場衞生の問題、非常に日当りの惡いところ、空気の悪いところといつたようなものを、組織的に直して行きたいというような計画で進んでおります。

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 柄澤さんにお諮りいたしますが、この問題は非常に重要な問題でありますし、今国会はきわめて時間もなし、委員の出席もごらんの通りでありますから、次の通常国会において十分御検討したらいかがかと思います。この請願の方をお進めになつてはいかがでしよう。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 それをやつていただくことを條件といたします。     —————————————

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 次に、日程第五、大川村浅内に無集配郵便局設置等に関する請願を議題とし、專門員をして文書表を朗読いたさせます。

稻田穰専門員

○稻田専門員 大川村浅内に無集配郵便局設置等に関する請願、第一七〇号、本請願の要旨は、岩手県下閉伊郡大川村浅内地方は、大川郵便局に十二キロ離れており、県道小本、沼宮内線及び岩泉、宮古線の分岐点であり、また岩手窯業者礦鉄道の分岐駅であるとともに、郡北一町五箇村の貨物の集散地である。また旅客の往復頻繁をきわめ、主要公共施設機関が散在しているにもかかわらず、通信機関に惠まれないため、地方産業経済、文化の発展に著しく支障を来している。ついては本地内に集配郵便局並びに電信電話架設を設置されたいというのである。

加藤隆太郎自由党電気通信政務次官

○加藤政府委員 本請願は、大川村浅内に無集配郵便局の設置に関する請願とともに、電通省に対する電信電話の通話事務を開始せよという御請願でありますので、電通省側の見解をこの際申し上げます。実は電通省としまして、現在いずれの加入区域にも所属しない地方で、通話事務を開始してくれという局が、全国で二百三十局もありまして、ただいまのところ予算等の制約もありまして、このうち二十六年度、すなわち来年度におきましては、一〇%程度しか実施ができない実情にあるのであります。従つて浅内にこの請願の通り無集配郵便局が設置せられるといたしましても、電通省としましては、この際同時に通話事務を開始するということは、ちよつと困難であることを御了承願いたいと思います。

浦島喜久衞郵政事務官

○浦島説明員 御請願の、岩手県大川村字浅内に無集配特定郵便局を設置します件につきましては、現在大川村には大川郵便局並びに釜津田郵便局の二つの局がありますが、御請願地の浅内在は、現在も大川局との距離が遠いので、窓口機関では相当御不便かと存じますが、浅内附近の享便戸数が非常に少いために、設置標準に達しない点があるわけでありまして、さしむき実現は困難と存ぜられますが、しかし簡易郵便局でございますと設置が可能でありますので、この点につきましては十分考慮いたしたいと考えております。     —————————————

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 残余の日程、すなわち第六ないし第九、第一一ないし第十六、及び第一九ないし第二二の各請願の紹介説明はこれを省略いたしまして、ただちに政府の所見を伺いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。浦島説明員。

浦島喜久衞郵政事務官

○浦島説明員 岩手県竜沢駅前局に集配事務を開始してほしいという御請願につきましては、もしこの竜沢駅前の郵便局に集配事務を開始いたしますと、竜沢村をどうしましても二つに分割せねば区域が構成できません関係上、従つて行政区を分割するという不便が生じまして、計画上むりではないかと考えられますが、しかしながら現在も厨川局との間が相当距離も遠くございまして、厨川郵便局の集配上非常に困難な点もございますので、この点を十分考えまして、将来の参考といたしたいと考える次第であります。  次は岩手県陸中中野郵便局に集配事務開始方についての御請願につきましては、もしこの中野局に集配事務を開始すれば、郵便物の速達上は多少効果がありますけれども、受持区域が狹小で施設標準に達しない上に、相当経費の増加を要しますので、早急に実現は困難かと存ずる次第であります。  次に岩手県一方井局に集配事務開始の御請願につきましては、これももし一方井局に集配事務を開始いたしますれば、郵便物の速達上は多少効果がありますけれども、相当経費の増加を要しますので、さしむき実現は困難かと存ずる次第であります。  次は岩手県鳥海郵便局に集配事務の開始方の御請願につきましては、もし鳥海局に集配事務を開始いたしますれば、郵便物の速達上は大して現在とかわりがありませんし、また定員の一名の増員等相当の経費を要し、さらに行政区を分割する難点もございますので、さしむき実現は困難かと存ぜられる次第であります。  次は福島県伏黒局区内保原町の大字小幡及び中瀬の部落を、保原郵便局に受持組みかえ方の御請願につきましては、御請願の小幡、中瀬につきましては、なるほど御請願ごもつともかと存ぜられるのでありますが、現在小幡及び中瀬の部落の中に、現在の受持局である伏黒村の飛地がたくさん散在しておりますので、この飛地が解決されませんければ、小幡、中瀬を保原の方に持つて行きますと、今度はかえつて伏黒の飛地の方が非常に御不便な結果になるのでありまして、この飛地問題が解決されない限りは、現行が至当ではないかと考える次第であります。  次は一戸郵便局の局舎を新築してほしいとの御請願でございますが、一戸郵便局の局舎は相当老朽、狹隘でありまして、年数もたつておりますので、新築の必要は認められるのでありますが、何分新築につきましては相当の経費を要しますので、早急に実現は困難かと存ぜられますが、全国的な観点から、将来他の局との権衡を見まして、新築方を考慮いたしたいと考えております。  次は兵庫県福田村古川に無集局特定郵便局を設置してほしいとの御請願につきましては、附近局との距離からいたしまして、一応設置標準に達しておるようでありますが、享便戸数があまり多くございませんので、早急に実現は困難かと存ぜられます。しかしながら簡易郵便局につきましては可能でございますので、その設置方につきましては将来考慮いたしたいと存じます。  次は山形県干布村字原町に郵便局を設置してほしいとの御請願につきましては、附近局との距離が近くして設置標準に達しませんので、早急に実現は困難かと存ぜられます。しかし簡易郵便局の設置につきましては可能でございますので、将来十分考慮いたしたいと存じます。  次は福岡県大牟田市旭町に無集配特定郵便局設置方の御請願につきましては、御請願地の附近の通信量からいたしましても、相当設置の必要が認められますので、これは将来設置万につきまして十分考慮いたしたいと考えております。  次は愛知県山中村に郵便局設置方の御請願につきましては、附近局との距離が近く、また利用戸数も少くて設置標準に達しませんので、早急に実現は困難かと存じます。しかしながら窓口利用上の御不便を救済するために、十二月十一日から簡易郵便局を設置する予定であります。  次は岡山県連島、福田両地域に特定郵便局設置方の御請願でございますが、戸数は相当あるようでございまするけれども、現在あります附近局との距離が近くて、設置標準に達しませんので、さしむき設置方実現は困難かと存ぜられます。しかしながら窓口機関利用上の御不便を救済するためには、簡易郵便局の設置につきましては、十分設置方を考慮いたしたいと存じます。  次は静岡市駒形郵便局の復活方に関する御請願につきましては、御請願地に駒形局を復活するといたしますと、現在ありまする静岡新通局への距離がわずか四百五メートルの近きにあるので、早急設置方実現は困難かと存ぜられます。  次は福岡県大牟田市大正町の郵便局の復活方の御請願につきましては、現在ありまする附近の郵便局との距離が近くて、設置標準に達しませんので、早急実現は困難かと存ぜられる次第でございます。しかしながら鹿児島本線以西の地域は、窓口機関利用上御不便があるかと考えますので、この附近の他の適当な地に郵便局設置方につきましては、将来十分考慮いたしたいと考えております。  次は特定郵便局を簡易郵便局に切りかえ反対の御請願につきましては、特定郵便局の中におきましては、事務量が非常に少くて、経営的に見ました場合には、はなはだ不経済なところもあるわけでありまして、郵便事業の合理的な経営という観点からいたしましたならば、かような小規模に過ぎまする経営方策につきましては、根本的に研究をしてみる必要があるわけでありまするけれども、しかしながら今ただちに現在の特定郵便局を簡易郵便局に切りかえる措置をとるということにつきましては、いまだ結論を得ておりませんので、さよう御了承願いたいと存ずる次第であります。

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 これにて各請願の紹介説明及び政府の所見の聽取は全部終了いたしました。  引続き日程第一より第二四までの各請願を一括議題とし、その可否を決します。すなわち日程第一ないし第六、第八、第一〇ないし第一八及び第二〇ないし第二四の各請願の趣旨は、いずれも至当と認められますので、これを採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 御異議なしと認めます。よつてさよう決しました。  なお本日議決いたしました各請願の整理につきましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。  なおこの際、委員会の報告書の件についてお諮りいたします。これは先例によりまして、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。     —————————————

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 次に、陳情書の審査に移ります。本会期中に送付になりました陳情書は、本日の日程通り六件であります。  ただいまより日程第一より第六までを一括議題といたします。これら各陳情書には種々問題のあるものもありますが、これはすべて国民の偽らざる声でありますので、本委員会に送付になりました陳情書全部を、委員会において了承いたしたいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

飯塚定輔自由党

○飯塚委員長代理 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時五分散会

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