文部委員会 第8号
- 発言数
- 49 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/12/08
会議録
○長野委員長 これより会議を開きます。 前会に引続き請願日程の審査に入ります。本日の請願日程中、まだ政府の意見聽取が残つておるものがありますので、この際群馬大学工学部の問題について政府の意見を求めます。
○稻田政府委員 大学におきまして一般教育課程をいかに実施するかという問題は、学校教育法及び大挙基準の趣旨に従いまして、最もよろしい教育効果をあげるように、大学自体が計画すべきものであると考えております。 〔委員長退席、岡(延)委員長代理着席〕ただ一般に学部が分散しておる大学におきましては、いろいろな見方もございますけれども、教授力の充実、設備の活用というようないろいろ面を考えまして大学として統一的な一般教育を実施する中心を置くのが普通でございます。現在の財政事情その他から見れば、さしあたりはこの法によつて行くのが最も教育効果をあげることと考えております。当該大学につきましても、開設当時大学設置審議会から、そういう趣旨のもとに設置を認可せられておるわけでございます。われわれといたしましては、従来のような形において一般教育を行うのが、この大学においては最も適当な形であると、現在のところ考えております。
○岡(延)委員長代理 これにて請願の紹介説明及び政府の意見聽取を終了いたしました。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 この際本日の請願日程を一括して議題といたします。
○佐藤(重)委員 動議を提出いたします。日程第二、第三、第四、第五、第六、第七、第八、第一〇、第一一、第一二、第一三、第一四、第一五、第一六、第一八、第一九、第二一、第二二、第二三、第二五、第二六、第二七、第二八、第二九、第三三、第三四、第三五、第三六、第三七の各請願は、議院の会議に付することを要するものとし、これを採択の上内閣に送付すべきものと議決されんことを望みます。なお残余の請願はその決定を保留し、審査をこの程度にとどめられんことを望みます。
○岡(延)委員長代理 お諮りいたしますが、ただいまの佐藤重遠君の動議に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡(延)委員長代理 それではさように決しました。
○渡部委員 残余というのはどういうものですか。
○岡(延)委員長代理 残余と申しますのは、日程第一及び第三〇の、官立商船学校を国立商船高等学校とする云々の請願でありますが、これは御案内の通りすでに本委員会を通過し、また衆議院本金議を通過しておるのでありますから、その請願の対象がなくなつたという意味、次に第九は、群馬大学工学部に教養課程存置の請願でありますが、これはこれをやりますと、各大学においてその単部及び科の体系を乱す、根本においてそういうおそれがあるという文部省の御意見があり、われわれとしてもさように考えますがゆえに、現在の制限の中に入つたわけであります。それから二四、三一、三二は、これは平和擁護に関する云々という請願でございますが、この問題は現下きわめてデリケートでありますから、研究を要するものとして、しばらくこれを留保しようというのであります。
○渡部委員 平和擁護に関するものですが、これは戦争の原因がどこにあるかということについては、おのおのみんなその見方や立場を異にすると思うのです。しかし戦争の危機がひしひしと感ぜられる、どうにかしてこの際平和を擁護しなければならないという考え方は、戦争の原因がどこにあるかという考え方を超越して、すべての人が一致する念願であると思うのです。だからこういう意味では、やはりわれわれとしてもこれを採択するようにして、これは党派を越えた問題として取上げたらどうかというふうに考えるのですが、どうでしようか。
○岡(延)委員長代理 渡部君の御意見でございますが、ただいま実は動議が可決されたのであります。これは御承知の通り十日には通常国会も召集されておりますから、その機会にあらためて御相談申し上げたいと存じます。
○岡(延)委員長代理 次に本日の陳情書の日程全部を一括して議題といたします。 陳情書に関しましては、すでに各位におかれましても、文書表をもつて御精査のことと存じますし、今までの当委員会における委員諸君の御意見や、請願の審査において審議を尽した同趣旨の陳情が、ほとんど全部を占めておりますし、各陳情書中には種々問題のあるものもありますが、これらは国民の声の反映でもあり、傾聽すべき点も多いのであるから、民意を尊重するとともに、これを本委員会の議案審査の上に反映せしむる意味において各陳情書は全部これを本委員会において了承することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡(延)委員長代理 御異議なしと認めます。それではさように決しました。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に坪内議員より、国立学校問題に関連して、委員外発言を要求せられております。これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なしと」呼ぶ者あり〕
○岡(延)委員長代理 御異議なしと認めます。坪内八郎君。
○坪内八郎君 お許しを得まして、ちよつと発言させていただきたいと思います。 実は私の発言は、現在文部省所管になつておる大学の校舎の一部、建物、土地が、もともと地方公共団体の所有であつたから、この際もとの所有者である地方公共団体に返還してもらいたいということにつきまして、当局の御意見を伺い、かつまた御協力をいただきまして、すみやかにこの問題を解決していただきたい、かような問題なのであります。 元来、私は長崎県第一区の選出議員でございまして、この問題については非常な密接な関係があるわけでございます。と申しますのは、長崎に御承知のごとく長崎総合大学がございます。これは総合大学になる前には、長崎医科大学であつたのでありますが、御承知のごとく、あの原爆によつて長崎が廃墟と化した、当時長崎の浦上というところに、この医科大学の校舎があつつたのでありますが、原子爆弾によつてこれがふつ飛んでしまつたわけであります。そこであの原爆によつて長崎市は十万以上の死者あるいは重傷者が出ましてこれが早急に治療を施し、あるいは看護治療の必要に迫られたわけであります。そこで原爆の被害を比較的こうむらなかつた市の中央部に、そういつた患者の診療所の必要が伴つて参りましたので、当時長崎市の所有であつた長崎市新興善小学校という校舎を、この診療所に充てることがいいのではないかというような大学側の申出がありまして、市の方にそういう要求があつたのであります。市の方でも、ただちに市会を招集いたしましてこの重病患者、そういう者をあまりにも長く町に横たえておくというのも事緊急を要しますので、市会の承認を得てこれを文部省側に貸そうということに相なつたそうであります。ところが文部省側といたしましては、これはある程度の予算を組んで、設備を施さなくてはならぬから、借りものではどうもぐあいが悪いということで、土地、建物一切を文部省に寄付してしまつたというようなことでございます。その後長崎県といたしましても、あるいは地元の長崎市といたしましても、大学の復興につきましては、経済的にも、あるいは精神的にも、極力努力をいたして参つたのであります。そこで新興善小学校は、校舎を大学にとられたような形で、その学童は勉強にも支障を来しましてそうして婚台寺というお寺で細々たる寺子屋教育によつて授業を受けておつたわけであります。そこで大学がだんだん復興して参りまして、これを何とかして元通り返してもらいたいという要望が、PTA、あるいは地元の関係者から強くあつたのであります。私は当時県会議員、市会議員をいしておりまして直接の文教委員長というような関係で、元通り復帰方を要望いたしておつたのでありますが、たまたま画期的な学制改革によつて長崎にも新制の総合大学ができる。それについては大学の設置についての基準が必要であるというようなことから、この点をあまり強く要望いたしますと、われわれは大学の復興も望んでおるし、また小学校の復興も望んでおる建前上、あぶはちとらずになるので、今日までこの問題は伏せて参つたのであります。ところが、今日大学が元通り復興いたしまして、原爆によつて倒した元の校舎に移転したわけであります。従つて極端に申し上げますと、現在の新興善小学校の校舎を使つておつたものでありますが、がらあきになつたというような状態にありますので、この際はもともと長崎市の小学校であつたから、長崎市にひとつ無償で払い下げてもらいたいというような要望なのであります。ところが大学あるいは文部省の一部に、市の中央部に診療所を持ちたいという意向がございましてこの問題がまだ解決されていないというような状態になつておるのであります。われわれ地元民といたしましては、文部省なり、あるいは大学の要求によつては、そういつた診療所の建物が必要であるといたしますならば、われわれは他にそういう建物を別に考慮してもいいというような協力的な気持でおりますので、この際御承知の通り新制中学校、あるいは小学校の校舎が非常に少くて、学校の教育運営に支障を来しておる現状でありますので、どうしてもこの際は、もう五年間もこれがためにわれわれはあらゆる物心両面の援助を長崎総合大学あるいは文部省にも尽して参つたのでありますから、元通りひとつ長崎市に返してもらいたいというのが、私の今日大学当局に対する意見であり、あるいは御協力をお願いし、要望を申し上げる点でございます。この問題につきまして文部省当局がどういう御意見でございますやら、その点をお伺いいたしたい、かように考えておるわけであります。
○稻田政府委員 ただいまのお尋ねの、長崎大学医学部の診療所の問題でありますが、お話のように、長崎医大が戦災を受けまして、その当時の応急措置及び復旧の点につきましては、長崎市及び長崎県に非常にごやつかいになつて参つております。なおまた、さらに長崎大学として統合整備するにつきましても、市及び県の御尽力を受けているわけでありますが、その間に市から御提供になりました元新興善小学校の校舎、敷地――ただいまお話のように、従来病室及び診療所として使用して参つたようでありますが、だんだんに長崎大学医学部の浦上におきまする校舎が復興して参りまして、すでに病室は移つて、外来診療だけをお話の場所において現在いたしておるような状況だそうでございます。ただいまのお話のように、市といたしましても、小学校の建物として御希望もあり、外来診療として必要な施設は、市で考慮してもよろしいというようなお話でありますれば、さらに解決は早いかと考えられますので、私どもよく市御局、大学当局及び省内関係者協議いたしましてできる限りすみやかによい解決に到達するように努力いたしたいと考えております。
○坪内八郎君 局長のお話で大体了承いたしましたが、そういつたぐあいにひとつ極力善処方をお願い申し上げたいと思います。そこでわれわれは来年の四月を期して小学校としてこれが発足するようにということを念願しておりますので、なるべく可及的すみやかにこれが解決されるように、それぞれ御処置くださいますよう、特にお願いいたしまして、私の発言を終りたいと思います。ありがとうございました。
○小林(信)委員 今質問なされたような問題は、全国的にたくさんある問題でありまして、私この点について当局のお考えをお聞きしようと思つておつたのですが、はからずも今そういうお話が出ましたから、関連してお伺いしたいのですが、実は私の山梨県あたりも――山梨県は学校が少いものですから、大学ができましても、総合整備しなければならぬものが一つあるところですが、これはかつて女学校に使つておつたものを師範学校に提供しまして、従つて、物は持つて行かれないから全部師範学校に提供したわけです。結局地方の所有が国庫に移つた。ところが現在大学が整備されたために、大学の所有物であるからということで、の師範学校の形がどんどん拡充されて行くわけです。そうすると併設されてあるところの高等学校がいよいよ狭険を感じて結局来年度においては十一学級の教室をつくらなければ、やつて行けないような状態になつておる。そこで実情からして、やむを得ないから建てようという地元の運動が起きたわけです。ところが、もつと県下全体の問題として考えてみると、これは結局大学の整備の問題であるから、当然本省においても、分離されておる分校的なものを、本校の位置に整備されるだろう。そういう場合は、国庫としても相当支出があるだろうから、われわれが建てようとする予算をその方へある程度出して、県の方へも出して、あるいは地元民も協力して、早くそういうことを促進していただいて、今使つておるものは全部現在の高等学校に使つてもらつたらどうか、こういう形になると一挙両得という形になるわけですが、これを県当局でも最近決議したらしいのです。私はそのことについていろいろその人たちから話を聞いたのですが、これは全国的な問題で、各府県とも統合整備は相当大きな予算でしなければならぬし、しかも一応発足した以上、なるべく急速に解決しなければならぬ問題だと思う。従つて文部省では、これに対してどういうふうな考えでおられるか、全国的な問題として、地元民が積極的に出て来るならば、それに便乗して整備して行くというような考えで行くよりほかに、今のところ文部省の予算ではできないのではないかと思うのですが、もつとこういう問題を大きく、六、三と同じように取上げて、大学整備の予算をとつて行かなければ、地元の方でも相当大きい運動になつて出て来はしないか、こんなことを思つて、関連してなるべく全国的な問題について当局のお考えをお伺いし、あわせて私の県の実情なんかもおわかりでしたら、お伺いしたいと思います。
○稻田政府委員 ただいまのお話の国立大学の設備の統合充実の問題でありますが、お話のように従来の高等学校、専門学校ないしは師範学校というような建物、その他の設備をそのまま利用してつくりました今の新しい大学の施設でありますので、将来国費を投じ、あるいは地元の応援を得て恒久的な教育目的にかなつた施設といたしまするためには、どうしてもそこにもう一段新らしい観点に立つての統合計画がなければならないりくつであります。そういうような点からいたしまして、大学設置審議会におきましても、先般来特別委員会を特にこの目的のために設けられまして、一つ一つの国立大学ごとに、教育的に、また経済的に、またその土地々々の事情に従つて、どういうふうに施設を統合整備するのが理想であるかという、その理想形式を一応勘案してみようということで、審議を重ねておるわけであります。おそらく来年の春ごろ一応の結論出るかと思うのでありますが、これは各国立大学ごとの将来の理想計画でありまして、将来その線に沿うて国の予算も投じて参り、また地元の御協力も仰いで充実して参る、その線に沿うたものは、永久的な建築をする、線にはずれたものは、漸次財政上許すに従つて理想に近づけて行く、こういうような評価でおるわけであります。お尋ねの山梨大学の関係の加納岩分校の問題につきましても、地元からの御要望があり、まことにごもつともな筋とも考えております。また御承知のように、現在山梨大学は施設が非常に乏しいのでありまして、それをお返しいたしました場合に、はたしてどういう方法をもつてそれを学芸学部に吸収できるかというような点につきましては、なお大学当局とも、また地元ともいろいろ御相談申し上げて目下研究中でございます。できるだけ早い機会に解決いたしたいと考えております。
○小林(信)委員 そういう審議会をつくつて、この整備統合の一つの理想形式を持たれるというふうなお話ですが、それからでなければ――こういうふうなものが、全国的に徐々に行われておるのですが、予算というものは文部省から支出されないのですか。
○稻田政府委員 今までも年々十億程度予算を振り向けて参つております。明年度におきましても、それはもちろん提供いたします。かたがた急速にその計画は進めますけれども、必ずしもその計画が決定いたさないでも、おおよそ将来にかけてむだのないと思われるような施設は、着々充実して参りたいと存じております。
○小林(信)委員 その十億という金は聞いたのですが、これはやはりこういう形のものですが、それとも戦災復旧の形の予算なんですか、あるいはあわせて使つておられるのですか。
○稻田政府委員 おおよそ戦前百五十万坪ばかりの国立学校のうち、四十万坪が戦災を受けまして、戦災復旧としては、すでにそのうち二十万坪を復旧いたしましたから、あと二十万坪ほど復旧すればよいのでありますけれども、同時に国立大学整備という問題をひつくるめて考えますと、将来にかけて七十万坪ばかり復旧する。それはやはり一つの予算を、両様の目的に使用して参るつもりでおります。
○小林(信)委員 そこで局長のお考えになつておられるところでけつこうでありますが、大体理想的に仕上げて行くということは困難だと思いますが、一応の整備をここでするとすれば、全国的にどれくらいの予算が必要であるか。そうしてそういう予算をお立てになつて、これを実際行う場合には、何箇年計画というふうなことになると思うのですが、局長の考えておられる程度でけつこうでありますから、どれくらいの年限でもつて仕上げて行くことが可能であるか、また必要であるか。
○稻田政府委員 今申し上げました七十万坪不足であるという点から出発して考えますれば、将来目標は全体でざつと二百万坪になるわけであります。二百万坪までにまだ七十万坪不足であるということで考えますれば、さしあたり来年度予算として予想せられるのが、約十億でありまして、十億では五万坪ばかりしかできませんから、一年で五万坪できるとして、七十万坪成就するまでには、今の調子で参りましたら、相当年月がかかるのでございます。将来財政上の余裕、予算の獲得等、格別な御配慮をいただきたいと考えております。
○渡部委員 この請願第一一号、東京水産大学校舎に関する請願書というものが、御採択になつたようでありますが、これに関連しまして、同様の事柄が他の学校にも行われておるということを、しばしば聞いておるわけです。たとえば、東京商船大学なども、八月二十一日に財務局から使用停止の通達を受けてその校舎がやはり予備隊の方に切りかえられるというようなことを聞いておるわけですが、この点はどうなんですか。
○稻田政府委員 ただいまのお話の、商船大学の、今日清水において使つておりまする建物につきましては、お話のような事実は耳にいたしておりません。
○渡部委員 ないのですか。
○稻田政府委員 ありません。
○渡部委員 そうすると、八月二十一日に財務局から使用停止の通達があつたと、私は新聞で見たのですが、これはどういう関係になつておるのですか。
○稻田政府委員 商船大学については、予備隊との問題は、この東京の校舎以外には起つておりません。
○渡部委員 東京の校舎の関係は、どういうふうに進行しておりますか。
○稻田政府委員 東京の校舎は、戦後におきまして、関係方面において使用するということで、運輸省所管でありました当時でありますが、商船学校が滑水に移つて、その後清水において六学になつて、今日に至つております。
○渡部委員 文部省管下の大学校舎が、諸方でこのように調達を受けるということについて、それでなくてさえ校舎その他の施設が非常に困難である際、文部当局としては、これに対してどういう処置をとつておられますか。
○稻田政府委員 根本的の方針といたしましては、適法に学校が学校施設として使つておる部分につきましては、他の目的に使用しないという方針を、いろいろ関係官庁、関係方面との間に似本方針といたしております。ただ従来学校が使つておりました施設でも、ての間に使用目的がなくなつて参りまました部分もありまするし、またこの際移転することによつてさらに一箇所集中統合して適当だと思われるような場合には、そうした統合を行つて、あいた施設を予備隊に提供したというような例はあるのであります。前者の例といたしましては、たとえば広島大学の水産学部でありますが、多くの建物のごく一部を水産学部として使つておつて、他はさしあたり同学部に対して使う見込かないというものを提供した例があります。あるいはまた愛知における例のごとく、高等師範学校の教育がだんだん縮小して参りましてもう不要に帰するというものを提供した例もあります。あるいはまた松山のごとく、県及び市の建物と交換いたしまして、大学といたしましても教育上適当な統合を行つてそのあいたものを予備隊に提供する、こういう例はありまするけれども、教育上支障のあるような方法をもつて使用するという点につきましては、極力そういうことのないように、われわれとしては努めております。
○渡部委員 そうしますと、たとえば広島でしたか、今のお話の、余分のところ、現に使用していないところを予備隊の力にまわしたとおつしやいますが、その場合に、その地方の文部省管下のいろいろな学校なんかについて、非常に不足しておるというようなものにまわさないで、予備隊の方にまわしたとすると、その予算なんかの面はどうなつておるのですか。
○稻田政府委員 別に予算はございません。非常に大きな一つの施設区域のその一部を学校が硬つておるために、他の施設もあわせて学校が管理せよという命令を受けて管理している場合があります。この場合におきましては、学校は自分の使うところだけ使つていればいいので、あとはただ管理しているだけで、その管理しているところに、新しく予備隊は予備隊の予算をもつてそれを使用する、こういう関係になるわけであります。
○渡部委員 茨城県の土浦の日本体育大学、同霞浦の農科大学について、やはり立ちのき等の命令が、財務局からであるか、その他からであるかわからないが、来ている。そういうことについてはどうですか。
○稻田政府委員 お話の学校につきましては、そういう計画はあつたのであります。しかし教育上困るという点、またいろいろ勘案せられまして、その計画は中止になりました。
○渡部委員 宇都宮大学では、校舎と敷地が取上げられることに内定しておつて、しかもそこでピストルや自動火器の演習が行われているというような新聞報道がありますが、これはどうですか。
○稻田政府委員 そういう事実は、耳にいたしておりません。
○渡部委員 その点を、どういうふうになつているか、ひとつ調査をして御報告願いたいと思います。
○稻田政府委員 昨日も宇都宮大学の施設の問題では、学校当局と話しましたが、その点は一言も述べられておりませんから、まつたく事実がないものと信じております。
○渡部委員 文部省管轄のいろいろな学校施設等が、たとい急を要するにせよ、予備隊等に取上げられていることのために、水産大学で問題になつたように、現に問題も起きており、将来もそういうふうな予定もある、また予定があつたというようなことでありますと、今後も既設の学校に対して、そういうふうな要求等があり、その結果は、文部省で非常に予算が少いのに、しかもいろいろの学校が不便を感じなければならぬ。しかもその学校というものは、その地方財政によつて大部分がまかなわれて、ようやくにして設立されたような学校であるというような場合には、警察予備隊のために、日本の文教的な施設及び文教の発展が、非常に阻害されることになるので、文部当局としては、こういう場合に、やはりその文教の責任当局として、十分の対策を立てられて、今後ますます校舎も設立し増設して行かなければならぬ折からでありますから、十分の御配慮をもつて、決してそのようなことのないように努力されることを、希望したいわけでありますが、今後のいろいろあり得べき状態が、新聞に出ておりますが、そういうことに対して、文部省の確固としたお考えを伺いたい。
○稻田政府委員 ただいままで申し上げましたように、かわりの建物を市なり県なりが提供されるとか、あるいは学校として不要に帰すべき建物を譲るというようなことでなくて、ただ学校り教育施設が困つてしまうのに、むりにそれを割愛するというようなことは、今までもございませんでしたし、将来に対してもなからしめるように努めたいと思います。
○渡部委員 予備隊が既設の学校を使う場合には、予備隊の予算で、何か適当な支払いをするとかいうようなことは、なされていないのですか。
○稻田政府委員 従来予備隊に提供いたしました施設は、文部省所管として、まだ移管を受けていない建物でありますので、警察予備隊関係の官庁との間の保管転換施設は、いまだそのはないのであります。
○岡(延)委員長代理 ほかに御発言ございませんか。――御発言がなければ、本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十五分散会