文部委員会 第7号
- 発言数
- 104 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1950/12/07
会議録
○岡(延)委員長代理 これより会議を開きます。 本日は請願日程を順次議題とし、審査を行います。 日程第一、官立商船学校を国立商船高等学校として序置に関する請願を議題といたします。
○笹森委員 官立商船学校を国立商船高等学校として序置に関する請願。請願者、富山県高岡市、高岡源蔵。 この請願は、実は昨日の本会議の議場において決定をされておるのでありますがゆえに、委員会としての取扱い上どうなるかは、これは委員長の御判断にお願いすることといたしまして、一応これを議題としていただきたいと思います。 本請願の要旨は、官立商船学校は、永年にわたつて海員を志す中産階級の子弟を収容して中堅海員を養成し、わが国海運界の発展に大なる貢献をなしている今日、これが廃止または整理統合が伝えられているが、今後に許されるわが国海運界の将来を思うとき、商船学校の存続は絶対に必要であるから、次の理由により新学制に基く国立商船高等学校として存置されたいというのである。(一)わが国海運界の将来と船員の需給関係より見て必要である。(二)海員を志望する中産階級の子弟は経済的に大挙への進学は困難である。(三)海員教育の体系と特殊性にかんがみ、新学制に基く国立の商船大学と商船高等学校は必要である。 ただいま読み上げました通りであります。御審議の上御採択くださるよう、なお取扱いは委員長において適当にお参はからいを願います。
○岡(延)委員長代理 了承いたしました。
○岡(延)委員長代理 次に日程第二、六・三制校舎建設、算増額の請願を議題といたします。請願の紹介説明を願います。
○笹森委員 六・三制校舎建設予算増額の請願。請願者、茨城県金塚豊外十省。 本請願の要旨は、終戦後の日本を建て直し、民主的で平和的な文化国家を建設するという国家の理想を実現するためには、根本において、教育の力にまたねばなならないが、新制中学校の発足以来四年目を迎えた今日においても、なお二部授業、臨時仮教室使用等の変則的な授業形態をたどつていることは、はなはだ遺憾である。ついては、日本国家再建のため、これら六三制校舎建設予算を大幅に増額されたいというのである。以上であります。
○岡(延)委員長代理 政府の意見を聽取いたします。
○太田説明員 国家財政の許す範囲内で、従来も努力して参りましたが、今後も一層増額に努めたいと考えます。
○岡(延)委員長代理 次に日程第三、無縁寺建立に関する請願を議題といたします。
○笹森委員 無縁寺建立に関する請願。請願者、東京都宮内陽肇。 本請願の要旨は、終戦後今日の社会道徳興揚のためには、社会事業として、戦死、戦災死、引揚げについて死に絶えた無縁仏の霊を祭ることは国民精神作興であり、また天下大平の泉である。ついては海外軍人及び戦死者、戦災死者、復員引揚者で引取り縁者のない仏をまつる等のため、無縁寺を建立されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 飼政府の意見を求めます。
○太田説明員 無縁寺を建立し、死者の菩提をということは、信教の自由の建前から申しまして、尊重すべきであります。しかし神道に関する指令並びにこれに基く諸通達の趣旨によりまして、建立費の募集や祭儀の執行などにあたりましては、公の支援を受けたり、強制寄付にわたるようなことなどのないように、留意しなければならぬと考えております。
○岡(延)委員長代理 次に、日程第四、小、中学校教職員の災害補償に関する請願を議題といた上、紹介説明を願います。
○笹森委員 小、中学校教職員の災害補償に関する請願、請願者、北海道市長会長、高田富與。 本請願の要旨は、市町村立小、中学校教職員の公務災害補償の負担については、その負担区分が明らかでないが、市町村立学校職員給與負担法第一条において、小、中学校教職員の総体的な給與と解される俸給並びに給與については、列挙主義をもつて、都道府県の負担とすべき旨明記されており、小、中学校教職員の公務上の災害補償についても給與に準ずるものであり、同法の精神より当然都道府県の負担とすべきものである。なお同法における厳格な列挙主義をもつて、それ以外の災害補償に関する負担を都道府県の負担でないと断定でき得るものであれば、同法の不備によるものであるから、すみやかに同法に災害補償に関する一項を加えられたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 政府の意見を聽取いたします。
○太田説明員 小、中学校教職員の災害補償の請願につきまして、小、中手校の教職員の公務災害に対する費用の負担につきましては、これを都道府県の負担とするよう、市町村立学校職員給與負担法の改正を行いたいと考えまして、目下法律案を準備中でございます。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に日程第五、教員保養所創設費国庫補助の請願を議題といたし、紹介説明を願います。
○笹森委員 教員保養所創設費国庫補助の請願、請願者、大阪府大手前之町大阪府教育委員会代表、水川清一。 本請願の要旨は、教職員の結核病は、教職員自身の健康に関するだけでなく、日常接触する生徒に直接影響するので、この撲滅は、学校保健上はもちろん、わが国現下の国策である結核対策上、実に重大であるという見地から、大阪府教員保養所は、これら患者の早期治療の目的で昭和二十一年に国立療養所大阪厚生園へ委託したのであるが、委託契約期限も昭和二十五年三月三十一日限りで満了になり、現在では大阪府立教員保養所としての機能を果していない実情である。ついては新たに教職員の保養所を設置し、軽度の結核患者を収容して十分なる療養を受けさせるとともに、将来日本を背負う児童の教育指導に必要な健全なる教職員たらしめるため、これが設置に対し国庫をもつて補助されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 政府の御意見を求めます。
○太田説明員 昭和二十六年度において、大阪府教育委員会に対して、教員保養所の創設費として二百米分、三百万円の国嘩補助を予定しております。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に日程第六、教育財政確立に関する請願外三件を議題といたします。紹介説明を願います。
○笹森委員 教育財政確立に関する請願外三件、請願者、福井県武生市池の上町六十七の二十番地、東出すえ蔵外一万四千九百十六名。 本請願の要旨は、今回の税制改革により、従来よりとられていた義務教育に対する国庫負担制度が廃止され、平衡交付金の中に扱収されて、全然特例も設けられず、地方自治体に移されることになつたのであるが、かかることになると、地方税方の改革による税負担の増加に伴い予想される徴税難と相てまつて地方自治体の財政は、極度の危機に陥り、従つて教育費が著しく削減されるうき目となり、教育の危機がさらに増大することは必至である。ついては教育の危機を克服し、教育の機会均等を保障するため、教育費の大幅国庫負担制度確立するとともに、義務教育費は全額無償にされたいというの であります。
○岡(延)委員長代理 政府の意見を聽取いたします。
○水谷政府委員 請願の通り、義務教育に対する国庫負担制度が廃止され、平衡交付金制度に吸収された結果、義務教育費の確保の問題は、義務教育の将来に対しまして、大きな不安を抱かせております。政府といたしましては、さきに標準義務教育費の確保に関する法律案を立案いたしまして、これを国会に提出すべく努力したのでありますが、実現になつておりません。しかしながら、これは文教政策上重要な問題でありますから、政府といたしましては、何らかの方法によつて、義務教育を中心とする教育財政の確立について、具体的な措置を講じたいと考え、研究中であります。 なお、義務教育費の全額無償については、その第一着手といたしまして、明年度から教科用図書の無償配布を実施することにいたしております。将来はさらに学用品等を含めた完全な意味の無償に到達したいと考えております。従つてPTA等の寄付による学校維持という問題も、逐次改められることとなると思います。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に日程第七、教育財政確立等に関する請願外三件を議題といたします。紹介説明を願います。
○笹森委員 教育財政確立等に関する請願外三件、請願者、福井県遠敷郡小浜町上竹原、西村芳夫外一万六千二十三名。 本請願の要旨は、今回の税制改革により、従来よりとられていた義務教育に対する国庫負担制度が廃止され、平衡交付金の中に吸収されて、全然特例を設けられず、地方自治体に移されることになつたが、かかることになると、地方税法の改革による税負担の増加に伴い、予想される徴税難と相まつで、地方自治体の財政は、極度の危機に陥り、従つて教育費が著しく削減されることは必至である。ついては教育の危機を克服し、教育の機会均等を保障するため、(一)教育費の大幅国庫負担制度の確立と義務教育費の全額無償(二)改悪地方税法並びに強制寄付反対を実施されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 政府の意見を聽取たします。
○水谷政府委員 ただいまのは、前回の請願に対しましてお答えした通りでありまして、請願の趣旨は同趣旨であると思いますから、お答えもまた同様であります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に日程第八、六・三制校舎建設費国庫補助継続等に関する請願を議題といたします。紹介説明を願います。
○笹森委員 六・三制校舎建設費国庫補助継続等に関する請願、請願者、青森県議会議長桜田清芽。 本請願の要旨は、最近聞くところによると、六・三制校舎建設費国庫補助を打切るとのことであるが、もしこの補助を打切ることになると、市町村の学校整備計画に一頓挫を来し、ひいては六・三制の存立に重大なる影響を与えるものである。また東北のごとき積雪地帯にあつては、屋内運動場の利用価値は、教室以上の重要性を持つもので、義務制の完全実施に欠くぺからざる設備であり、本年度より雪中避難所を補助対象とされたものの、その補助額がきわめて少い。ついては屋内運動場として高率補助されるとともに、前記学校建築費に対し、国庫補助されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 政府の意見を求めます。
○水谷政府委員 御請願の趣旨に対してお答えをいたします。六・三制予算につきましては、明年度も継続いたしておるのでありますが、明後年以降にも打切ることはないという確信を持つております。それから屋内運動場につきましても、現在補助をしておるのでありますが、今後はそのわくの拡大について、一層努力したいと存じております。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 公報掲載の日程は、これで終了いたしましたが、これより日程を順次追加いたしまして議題といたします。 群馬大学工学部に教養課程存置の請願を議題といたします。紹介説明を求めます。
○浦口委員 請願者は桐生市長前原一治外一万五千百十一名、紹介議員長谷川四郎君であります。 本請願の要旨は、群馬大学工学部は、今より三十五年前桐生高等染織学校として設立され以来地方文化の発達に貢献しつつ高等工業専門学校に発展し、新学制の実施により群馬大学工学部として、新発足を見るに至つたが、本工学部に既存する教養課程の前期二箇年を群馬大学の既定方針なりとして、前橋の学芸学部に集中併置し、二箇年の専門学部のみとなつており、地方学生の通学を不便かつ困難にし、父兄の負担をも著しく増加し、進学希望を放棄する者も生じているばかりでなく、教育の機会均等文化施設の地方分散の趣旨にも反するものであり、教養課程を本工学部に存置することは群馬大学内で最も充実せる本学部の設備を活用することとなり教育上理想的である。ついては、群馬大学工学部に教養課程を存置をされたいというのであります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に国立きつ音矯正所新設の請願を議題といたします。
○浦口委員 国立きつ音矯正所設置の請願、第七五号、紹介議員松澤兼人君が御出席がございませんので、かわつて御紹介を申し上げます。請願者は兵庫県知事岸田幸雄外一名であります。 本請願の要旨は、全国に百万人と推算される吃音者の悲痛なる実情を考えるとき、これが救済は、人道上、教育上、社会政策上きわめて緊要なことであると信ずる。ついては、すみやかに国立吃音矯正所を設立するとともに、これが設立にあたつては、過去三十年間これを研究実施し、大なる成績をあげている神戸市に本院を設立し、年中無休の開設所とし、教師養成の講習会を開いて全国普及をはかる算すみやかに実施されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 政府の意見を求めます。
○太田説明員 請願の御趣旨の通り、吃音者の教育は非常に大切でありますが、これを救済するためには、一地方における国立吃畜矯正所のみでは、全国におきまする吃音者を全部救済することは不可能でございます。それで小、中、高等学校の特殊学級の中において、吃音者の矯正指導を考えておりますので、でき得る限りこれを強化する方針でございます。こういう方針を徹底するために、教員の吃音者に対する指導力の養成につきましては、本年度特殊教育研究集会を全国五つの地区で行いましたが、この研究集会でも、一つの分野といたしまして取上げて研究をいたしておりますが、まだ不足の感がありますので、明年度も引続いてこの研究集会を行いまして、さらに教員の指導力を向上させたいと考えております。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に、東京水産大学校舎の施設対策に関する請願を議題といたします。紹介説明を願います。
○浦口委員 請願第一三七号、請願者は東京都世田谷区世田谷一丁目百六十五番地、鍋島熊道外二十名、紹介議員冨永格五郎君外四名。 本請願の要旨は、東京水産大学は、昭和二十二年四月連国軍に接収され、横須賀市久里浜に移転開校中であつたが、本年八月再びその大部分が国警予備隊庁舎として接収されたので、従前通り水産教育を継続することができないのみならず、本邦唯一の水産単科大学として使命を果すことはとうてい不可能な状態である。ついては、同大学校舎施設に対し、すみやかに適切なる処置を講ぜられたいというのであります。非常に重要な問題と思いますので、政府の御意見をお願いいたします。
○岡(延)委員長代理 政府の説明を願います。
○水谷政府委員 東京水産大学の久里浜校舎は、本年八月、警察予備隊庁舎としてその大部分を接収され、事業の継続に支障を来したので、文部省といたしましても、大学と緊密なる連絡のもとに、適当なる候補地を物色中でありますが、水産大学の性質上、既設施設を転用することは非常に困難で、いまだ適当なる校舎施設は決定していない現状であります。しかし、この大学の重要性にかんがみまして、早急に適切なる校舎を決定するように、ただいま努力中であります。
○松本(七)委員 これは文部省が、国警予備隊の庁舎として接収されるときに、措置方その他の交渉か何かされたのですか。
○水谷政府委員 交渉はしたようでありますが、見込みがつかなかつたので、候補地をただいま物色いたしておる次第であります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願一六八号、国宝霞ケ城復興に関する請願を議題といたします。紹介説明を願います。
○浦口委員 請願者は、福井県坂井郡丸岡町長友影賢世君、紹介議員若林義孝君外四名であります。 本請願の要旨は、国宝霞ケ城は、天正三年柴田勝豊の築城になり、星霜実に三百六十有余年、その後昭和九年一月国宝として指定されたもので、わが国最古の名城であるが、昭和二十三年六月に当地方に襲来した未曽有の大震災によつて根底から倒壊した。ついては、すみやかに霞ケ城を再建されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 本件に対しては、後刻政府の意見を開陳したいとのことであります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に第一八九、錦帯橋再建費全額国庫負担の請願を議題といたします。紹介説明を願います。
○浦口委員 錦帯橋再建費全額国庫負担の請願、請願者、山口県知事 田中竜夫外に名、紹介議員 佐藤榮作君。 本請願の要旨は、山口県の錦帯橋が世界的な名橋で、その建築技術の優秀さと、環境山水の美との調和は、長く内外人の驚嘆するところである。しかるにキジや台風に伴う錦川未曽有の氾濫のため、遂に流失の惨事を引起したことは、火に遺憾にたえない。ついては、全額国庫負担をもつて本橋を再建されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 本件についても、後刻意見の開陳を行いたいとのこ とであります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第二一三号、六・三制校舎建設予算増額の請願を議題といたします。
○笹森委員 六・三制校舎建設予算増額の請願、請願者、福島県三池郡中学校P・T・A連合会長松藤源内外七名、紹介議員 高橋權六君、本請願の要旨は、第三十号に同じであります。
○太田説明員 本請願の回答は、先ほど申し上げました第三十号請願のお答えと同じであります。
○岡(延)委員長代理 次に請願第二五〇号、大阪府下学校施設の災害復旧に関する請願を議題といたします。
○笹森委員 大阪府下学校施設の災害復旧に関する請願、請願者、布施布教育部長、奥井良三外十四名、紹介議員、田中萬逸君。 本請願の要旨は、去る九月三日近畿を襲来したジェーン台風は、大阪府下一帯に猛威を振い、その被害は膨大で、現在までに判明した学校関係の災害だけでも、府下七百二十校中六百五十八校の多きを数えている実状であり、これが復旧は、緊急事である。ついては、大阪府が文化的経済的にも枢要な地位を占めている実状にかんがみ、(一)大阪府下都市における学校施設の復旧建築はもちろん、向後の建築をすべて鉄筋化する。(二)公共事業としての坪単位を引上げて四万円程度とし、補助金起債額を増額する等、すみやかに実施されたいというのであります。
○水谷政府委員 学校建物の鉄筋化につきましては、災害復旧はもちろん、その他につきましても、早急にその実現をはかりたいのでありますが、現在諸般の情勢から見まして、これらの計画に対して、全面的に財政援助を与えることは困難であります。しかしこのことについては、できるだけ早い機会にその実現を期したいと努力中であります。 それから第二の噴に対しましては、本年度公共事業による建築単価は、木造一万六千円、鉄筋が三万八千円でありますが、これを変更することは、現在のところ考えておりません。災害復円費のための補助起債の増額につき走しては、極力努力中でありますが、本年度分としては、大なる期待は持てな状況にあります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第二七〇号、奈良女子大学に教育学部設置の請願を議題といたします。
○笹森委員 奈良女子大学に教育学部設置の請願、請願者、奈良市東向中町奈良県商工会議所会頭 越智岩太郎外十七名、紹介議員 前田正男君、若林義孝君。 本請願の要旨は、奈良女子高等師笥学校は、創立以来四十数年、西日本における女子の最高学府として、わが国教育界に多大の貢献をなして来たのであり、先般の学制改革に伴い、女子単独の国立大学として設置されたのであるが、同大学設置当時、諸般の事情から、教育学部はもとより、教育学科及び教職課程をも欠いているため、同大学在掌中の九割以上の学生が教員免許状を得ることを希望しており、同大学独自の力によつて教育者を養成することは不可能となつている。ついては、同大学内外の情勢にかんがみ、すみやかに奈良女子大学に教育学部を設置し、学術研究とあわせて教育者を養成されたいというのであります。
○水谷政府委員 奈良女子大学は、設置当初奈良学芸大学と相近接しておりますために、教職課程につきましては、両津学生が共通に履修し得るように措置することが、両学とも教職課程陣容の不十分であつた当時の事情にかんがみまして、適当であると考えまして、奈良女子大学の教職課程の陣容を含めて、奈良学芸大学に教職課程を置いたのであります。従いまして、今日では両学の協定によつて、教員志望の学生が単位を修得するのに不都合はないようになつておりますが、二つの大学にわかれておるために、単科課程の編成に多少の不便のあることは想像されるのであります。本省といたしましては、実地の事情を調査の上、著しく支障があるような場合には、適当な時期に大学設置審議会にお諮りをいたしまして、予算措置等をいたして、適当な措置をとるようにいたしたいと存じておる次第であります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願二七一号、学校教育法及び私立学校法の一部改正に関する請願を議題といたします。
○笹森委員 学校教育法及び私立学校法の一部改正に関する請願、請願者、東京都、全国高等学校夜間教育協会代表委員長鈴木佐市、紹介議員福井勇君。 本請願の要旨は、夜間教育の特質を発揮し、かつその顕著な進展をはかるため、学校教育法及び私立学校法の一部を次の通り改正されたいというのであります。(一)学校教育法第四十四条第一噴「夜間その他特別の時間又は時期において授業を行う課程(以下定時制の課程と称する)」を「夜間において毎日授業を行う課程(以下夜間の課程と称する)又は特別の時期及時間において授業を行う課程(以下定時制の課程と称する)」に改め、同条第二項「高等学校には通常の課程を置かず、又は前項の課程の一つのみを置くことがでぎる」に改める。(二)学校教育法第四十六条但書「但し定時制の課程を置く場合はその修業年限は四年以上とする」を「但し第四十四条第一項の課程を置く場合はその修業年限を三年を超えるものとすることができる」に改める等。
○太田説明員 学校教育法第四十四条第一噴は、従来定時制の課程と夜間の課程とにはつきり区別しておりましたが、この二つの課程は、ともに働きつつ学ぶ勤労青年を対象とする教育でありまして、本質的にはこの二つをはつきりと区別することはできないものでありますし、すでに実質的には一本として取扱われておる現状でありましたので、昭和三十五年四月十九日法律第百三号をもちまして、「夜間その他特別の時間又は時期において授業を行う課程」というのを「定時制の課程」と称することに改正したのであります。さらにこれを両課程にわけるように改正することは、適当でないと考えます。修業年限につきましては、特別の技能教育を施す場合及び夜間において授業を行う課程並びに特別の時期及び時間において授業を行う課程にあつては「その修業年限は三年を超えるものとすることができる」と、従来定められておりましたが、定時制の課程について申しますと、この課程は勤労青年を対象とする課程でありまして、通常の課程の三年分の教育を、これとまつたく同等の程度の教育内容をもつて行うとしますと、最低四年を要するのでございます。もしもこれを三年にいたしまするならば、学習指導上、それから勤労青年の保健上、生徒の負担が非常に過重になりまして、ひいては勤労青年がこの課程から締め出されるような結果になりますので、定時制の課程の修業年限につきましても、昭和二十五年四月十九日法律第百三号をもつて、四年以上に改正いたしたのでございます。でありますので「三年を超えるものとすることができる」と改正いたしますることは、勤労青年の教育上適当でないと考えるのでございます。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第二七三号、同じぐ第二七四号、同じく第三四二号、同じく第三八四号、同じく第四五一号、同じく第五二一号、すなわち教職員の結核対策強化に関する請願を一括して議題といたします。紹介議員の説明を願います。笹森順造君。
○笹森委員 教職員の結核対策強化に関する請願、請願者、青森県、松橋岩福君外四千九百九十六名、紹介議員、笹森順造。 本請願の要旨は、現在教職員の結核罹病率は、他の職業より高く、さらに増加の一途をたどつている。このことは、教育尊重の文化国家にとつて悲しむべき重大問題であるばかりでなく、学生、生徒に及ぼす影響も甚大で、民族保護上からもまことに憂慮すべきことである。ついては、教職員の結核対策を強化し、教育公務員特例法第十四条を「現職三年療養」に改正されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 政府の意見を聽取いたします。
○水谷政府委員 教員の結核のための休職期間を三年といたしますことにつきましては、他の一般公務員との均衡もあり、かつは地方財政との関連におきまして、現職教員の数を減少させるような結果を生ずるおそれもありますので、目下慎重に研究をしておるのであります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員 長代理次に請願第三三九号、教育委員会法等の一部改正に関する請願を議題といたします。
○松本(七)委員 本請願の請願者は、愛知県の県会議長をしておられます太田光二君外二名になつております。紹介議員は中村清君でございますが、おられませんから、かわつてその請願の要旨を申し上げますると、教育委員会の委員は、教育委員会法の規定によりまして、住民の直接選挙で選出することになつておりまするが、これでは多額の経費と労力を費して、これを直接選挙とする理由が乏しいのではないか。むしろ監査委員とか公安委員のように、普通地方公共団体の長が議会の、同意を得て選任することの方が、適格者を求めることができて経費の節約を期することができる。ついては、右のように教育委員会法及び公職選挙法を改正されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 本件に関する政府の意見開陳は次回に行いたいとのことであります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第三七九号、教職員の給与改訂並びに年末手当支給に関する請願を議題といたします。
○松本(七)委員 本請願の請願者は、長崎県の県会議長岡本直行になつております。紹介議員は岡西明貞君でございますが、おられませんので、かわつて本請願の要旨を申し上げますと、長崎県における教職員の賃金ベースは、国家公務員のそれに比して下まわる現状であるが、特に最近の朝鮮動乱による特需景気は一般俸給生活者にも当然影響するところ大きく、一般生活必需物資のうち特に衣料品等の価格高騰は、在住教職員の生活に苦痛を感じせしめており、さらに地方税法の改正に基く公租公課負担の激増により、事態はますます深刻の度を加え、窮地に追い込まれている。ついては、教職員に対しては、国家公務員と同様に年末給与並びにベース改訂財源の確保につき考慮されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 本件に関しても、政府の意見開陳は次回に行いたいとのことであります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四三一号、平和擁護に関する請願外一件を議題といたします。
○笹森委員 平和擁護に関する請願外一件、請願者、東京都台東区入谷町二百九番地 五木田三郎外九百四十八名、紹介議員 風早八十二君。 本請願の要旨は、朝鮮動乱の勃発に伴い戦争の危機が増大しているとき、国会の名において平和擁護の態度を内外に表明されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 本件に関する政府の意見開情は、先ほど同様次回に行いたいとのことであります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四五〇号、八築中学校の一部接収に伴う対策確立の請願を議題といたします。
○笹森委員 八築中学校の一部接収に伴う対策確立の請願、請願者、福岡県築上郡八築中学校組合長 有本種吉、紹介議員 平井義一君。 本請願の要旨は、今般福岡県築上郡築城航空隊設営拡充に伴い、同隊に隣接している八築中学校は運動場が接収され、さらに今後朝鮮動乱の情勢によつては全敷地を接収されるかもしれないとのことであるが、かくては本校生徒の教育上に及ぼす影響は大きいから、政府は何らかの適当な手段を講ぜられたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 本件に関する政府の意見開陳は、次回に行いたいとのことであります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四五二号、教育財政確立に関する請願外七件を議題といたします。 本請願は先に審査した日程第七と同一趣旨でありますので、紹介説明及び政府の意見開陳を省略いたします。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四五三号、遠刈田少学校雨天体操場建設費国庫補助の請願を議題といたします。
○笹森委員 遠刈田小草校雨天体操場建設費国庫補助の請願、請願者、宮城県刈田郡宮村長 佐藤清四郎、紹介議員 庄司一郎君。 本請願の要旨は、宮城県刈田郡宮村所在の遠刈田小学校児童は、初秋より冬に至る時雨季と冬期間は、室内運動が全くできず、かくては児童の発育と体力増進に及ぼす影響は大きいので、本村において雨天体操場の建設を企図しているが、貧弱な村財政をもつてはその実現は困難である。ついては、当校雨天体操場建設費に対し国庫をもつて補助されたいというのであります。
○岡(延)委員長代理 水谷政府委員。
○水谷政府委員 本請願は、請願第七二号にお答えしたと同様でありまして、屋内運動場につきましても、現在補助しておるのでありますが、そのわくが非常に小さいものでありますから、今後はそのわくの拡大に努力したいと存じております。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四五三号、官立商船学校を国立商船高等学校として存置に関する請願を議題といたします。 本請願はさきの請願第二九号と同一趣旨でありますので、紹介説明及び政府の意見開陳を省略いたします。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四五六号及び第四九五号、国民平和運動展開に関する請願を一括議題といたします。
○笹森委員 国民平和運動展開に関する請願、請願者、日本青年祖国戦線全国委員会議長上条昭三、紹介議員 小林進君、風早八十二君、今野武男君。 本請願の要旨は、昭和二十五年十一月十七日、国際青年学生親善のつどいに集まつた日本及び中国、朝鮮の青年学生は、それぞれの政治的な立場、宗教的立場から平和を守るために、全員共通な決意として、ゆたかな生活を目ざし、人類を解放せしめるための民族の差なき社会、愛と誠と、平和と希望に満つる世界の創造等を満場一致採択した。またこの運動は、全国的に盛り上つて来ており、かかる目標に向つて強力な平和運動を推し進めることにしたから、国会がこの訴えに全面的に賛同されんいというのであります。
○岡(延)委員長代理 本件に関する政府の意見開陳は、次回に行いたいとのことであります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四八一号、教員の定員増加に関する請願を議題といたします。笹森順造君。
○笹森委員 教員の定員増加に関する請願、請願者、青森県弘前市蔵主町中村勇、紹介議員笹森順造。 本請願の要旨は、定時制が実施せられて以来三年間、その発展拡充のために努力しているが、その体験を通じてその目的を達し、その運吊の効果をあげるためには、どうしても現在の教員の定員を増加する必要がある。ついては、教員の定員を増加されたいというのであ」ります。
○太田説明員 定時制課程の教員につきましては、年々少しずつ増加するような措置を講じております。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四八二号、国立大学に夜間部設置の請願を議題といたします。笹森順造君。
○笹森委員 国立大学に夜間部設置の請願、請願者、青森県北部地区定時制研究協議会(北海道東北七県を含む)理事中村勇、紹介議員 笹森順造。 本請願の要旨は、定時制高等学校を卒業して上級学校に進む者のたあ、国立大学に夜間部を設置せられたいというのであります。
○水谷政府委員 本請願の御趣旨は、私も賛成でありますので、将来その方向に進みたいと思います。現に二十六年度におきましては、四箇所これを設置することに、大体内定をしておる次第であります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四八三号、国立弘前大学に夜間部設置の請願を議題といたします。
○笹森委員 請願者、青森県北部地反定時制研究協議会(北海道東北七県を含む)理事中村勇、紹介議員 笹森順造。 本請願の要旨は、国立大学に夜間部を開設することは、教育の機会均等に恵まれない北海道、東北地区にあつては、絶対に必要である。ついては、国立弘前大学に夜間部を設置されたい、いうのであります。
○水谷政府委員 御趣旨の点はよく了解いたしますが、この点につきましては、具体的でありますので、とくとよく協議してみたいと思います。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第四八四号、定時制課程の設備費及び建築費国庫補助増額の請願を議題といたします。
○笹森委員 定時制課程の設備費及び建築費国庫補助増額の請願、請願者、青森県北部地区定時制研究協議会(北海道、東北七県を含む)理事中村勇、紹介議員 笹森順造。 本請願の要旨は、定時制が実施せられて以来三年間、その発展拡充のために努力しているが、その体験を通じて、同制度の目的を達し、その運用の効果をあげるためには、現在の設備及び建築費の補助を大幅に増額する必要がある。ついては、すみやかにこれが実現を期せられたいというのであります。
○水谷政府委員 御請願の御趣旨は了解をいたしました。なお私も賛成でありますが、目下のところは六・三建築の完備が先決でありますので、この点を進めて、その後にこれを実現したいと考えております。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 次に請願第五四九号、教職員の待遇改善に関する請願を議題といたします。
○笹森委員 教職員の待遇改善に関する請願、請願者、千葉県鈴木荘三外二万四千二百二十八名、紹介議員 島村一郎君。 本請願の要旨は、現在、教職員の実質的待遇は、重責と激務に比し、あまりにも低く教職員の物心両面の不安と不満が、やがて教育の危局をかもさんとしていることは事実である。ついては、(1)地方まで均嘉するよう教職員の実質給与を大幅に引上げること、(2)教育財政を確立して、教職員の待遇に確実なる基礎を置くこと、(3)教職員の待遇を低下するおそれのある教育費の地方負担は、当分実施しないこと等を実現されたいというのであります。
○水谷政府委員 御請願の第一でありますが、実質給与を大幅に引上げることとありますが、この臨時国会におきましても、教員の給与は来年の一月から増額することに衆議院では決定したのでありまして、漸を逐うてこれが実現をはかりたいと存じておる次第であります。 第二番目の点は、先刻お答えをいたしましたように、本省といたしましては、標準義務教育費の確立をはかりたいと考えて、ただいま努力を続けておる次第であります。 第三の点につきましては、現益地方の負担は、これはやむを得ないと考えておる次第であります。 ―――――――――――――
○岡(延)委員長代理 文化財保護委員会事務局長森田孝君より、請願第一六八号、国宝霞ケ城復興に関する請願並びに第一八九号錦帯橋再建費全額国庫負担の請願につきまして、当局としての意見の開陳を求められております。これを許します。森田孝君。
○森田説明員 第一の霞ケ城、これは通称丸岡城と申しております福井県の坂井郡にあるお城であります。昭和二十三年の北陸地方の大震災によりまして、根底から倒壊いたしたのでありますが、城廓の構築材料が非常に貴重なまのでありますので、全額国庫補助でもつてこれが解体をいたしまして、格納庫をつくりまして、保管を行つて参つたのであります。従いまして、文化財保護委員会といたしましては、この城廓の再建は十分可能であり、また、しなければならないものとして考えておるのでありまして、近き将来におきまして、これが再建に着手して参りたいと考えておるのであります、ただこの際に地元の丸岡町あるいは福井県当局におきまして熱意を示されて、大いに御協力あらんことを希望しておるのであります。 第二番目の錦帯橋の再建につきましては、先般のキジア台風で流失してしまつたのでありますが、災害復旧予算の中におきまして、文化財保護委員会といたしましては、これが国庫補助について考えて参つたのでありますが、遺憾ながら今回の補正予算においては実現を見なかつたのであります。その原因は、災害の基礎調査が明確じないのが一つの大きな原因になつて従つて復旧に対しての方法及び復旧に対しての費用が明確に出て来なかつた点が、一つの大きな難点になつたのであります。 〔岡(延)委員長代理退席、委員長着席〕 しかしながら、文化財保護委員会といたしましては、これが復旧につきましては、名勝保存上必要と考えておりますので、目下経費の見通しにつきまして、できるだけ早急にこれに善処して参りたいと思つて努力しておるような次第であります。
○長野委員長 以上で本委員会に付託中の請願を一応審査いたしたわけでありますが、採否の決定は、明日午後一時より開会の委員会において行いたいと存じます。 なおこの際、全国の実業高等学校の学校長の代表者が見えられまして、実業教育促進に関しまして、各位に陳情を申し上げたいということであります。これを許すことにいたしましたから、しばらく御清聽をお願いいたします。 本委員会は一応散会いたしまして、懇談の形において進行いたしたいと思います。 午後零時三十二分散会