農林委員会 第8号
- 発言数
- 69 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1950/12/08
会議録
○千賀委員長 これより農林委員会を開会いたします。 本日競馬法の一部を改正する法律案が本委員会に付託になりましたので、これより本案を議題といたし、審査を行います。 ―――――――――――――
○千賀委員長 この際本案の審査方法につきましてお諮りをいたします。本案は御承知の通り第八国会において衆議院を通過し、参議院において継続審査に付せられたも一のであります。従つて本案の趣旨並びに内容につきましては十分に御存じのところでございますので、理事会の申合せの通り、趣旨説明の聽取、質疑討論を省略いたしまして、ただちに採決いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 御異議なしと認めます。ただちに採決するに決しました。 これより競馬法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の御起立を求めます。 〔総員起立〕
○千賀委員長 起立総員。よつて本案は原案の通り可決すべきものと決定いたしました。(拍手) なおお諮りいたします。本案に対する委員会報告書の作成等につきましては委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 御異議なしと認めます。さようとりはからいます。 ―――――――――――――
○千賀委員長 次にこの機会に小委員会設置の件につきましてお諮りいたします。最近蚕糸に関する内外の諸情勢にかんがみまして、蚕糸に関する調査を行い、早急にその対策を樹立するため、蚕糸対策小委員会を設けたらどうかとの御意見が委員より述べられております。従いまして、この際蚕糸対策小委員会を設置いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 御異議なしと認めます。それではその小委員の数、並びに小委員及び小委員長の選任についてお諮りいたしますが、小委員の数は大名といたし、小委員及び小委員長は委員長において御指名することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 御異議なしと認め、それでは御指名を申し上げます。 八木 一郎君 松浦 東介君 遠藤 三郎君 小林 運美君 河野 謙三君 足鹿 覺君 以上でございます。次に小委員長は八木一郎君にお願いいたします。(拍手) ―――――――――――――
○河野(謙)委員 小委員会の問題ですが、実は肥料について、昨日の政府の本委員会の決議に対する回答を聞きますと、きわめて本委員会の意思を無視したものであります。これにつきましては、本日引続き主管の大臣から御説明をいただくごとになつておりますが、この答弁のいかんによりましては、肥料の問題について特に小委員会をつくつて、休会中も肥料問題を討議する必要があると思うので、この機会に肥料委員会をつくることについて皆さんの御賛成を得ていただきたいと思います。
○千賀委員長 ただいまの河野委員の動議について御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 御異議がないようでございますからこれを了承いたしまして、適当にとりはからいたいと思います。 ―――――――――――――
○千賀委員長 なお八木一郎君から発言を求められております。これを許します。
○八木委員 この際農業共済に関しまして提案があります。それは当委員会におきまして以下読み上げますような決議をしていただき、これを政府に強く申し入れ、その実行を期したいと存ずる次第であります。 決議文を読み上げます。 農業共済組合連合会事業不足金の整理に関する件 昭和二十二年農業災害補償制度実施以来、水稻、麦及び家畜に対する不測の異常災害が瀕発したため、制度の仕組みによつて都道府県農業共済組合連合会に事業不足金を生じ、これが逐年累増して農業共済団体の事業運営を圧迫し、この制度の将来に重大なる暗影を投ずるに至つたことにかんがみ、この不足金の整理は刻下の急務である。よつて政府は、これが整理に関し、速かに左記方途を講ずべきである。 記 一、掛金率を改訂すること。この場合、共済掛金の増加分はすべて国において負担することとし、農家負担分は現行以上に増加せしめないよう措置すること。 二、農業共済組合連合会の事業不足金(利子を含む)も一般会計から補填して整理するよう措置すること。なお、その整理時期まで、国において、事業不足金及び利子に対し低利資金を融資すること。 三、昭和二十五年度産麦及び稻の災害並に同年家畜の災害に対する農業共済組合連合会の負担すべき保険金支拂額の不足金並びに既往の不足金及び利子に対し、国において低利貸金を融通すること。 右決議する。 以上であります。
○千賀委員長 ただいまの御提案に対しまして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 御異議なしと認めまして、これを決定いたします。 なお関係閣僚に対する参考送付の件に委員長に御一任願いたいと思いますが御異議ございませんか。 〔「異一議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 御異議なしと認めまして、さようとりはからいます。 それでは暫時休憩いたします。 午後四時四十六分休憩 ――――◇――――― 午後四時五十八分開議
○野原委員長代理 休憩前に引続きまして会議を開きます。 この際肥料問題を議題といたします昨日島村農林政務次官から、一応政府の意向をお話がありましたが、幸いに周東安定本部長官及び廣川農林大臣もそろつお見えでありますので、この際両大臣に対しましての質問を願いたいと思います。
○河野(謙)委員 まずお尋ねしたいのですが、われわれ農林委員会は、去る二日の日に現下の緊迫した肥料事情にかんがみまして、特に数項目にわたりまして重要事項を連ねて決議をいたしました。政府に文書をもつて回答をしてもらうべく要求したのであります。しかもその同等は五日の日に求めるはずになつておりましたが、昨日本委員会におきまして、島村政務次官から、文書によらずして口頭をもつて、きわめて抽象的なあいまいな御答弁をいただいたのでありますが、本日もしお約束によりまして、文書による回答がいただけるならば、この際お示しをいただきたい、かように思います。 〔野原委員長代理退席、委員長着席〕
○周東国務大臣 私農林大臣にかわつてお答えします。政府は書面で回答するのだろうと思つておりましたところが、ちよつとかわつておりました。政府の方に来たものは書面で回答せいというのではなくて、むしろ農林委員会において口頭で説明するようにということであつたのです。書面の回答はできておつたようですが、それを御必要ならばいつでも差上げる準備はできております。
○河野(謙)委員 確かに口頭をもつてではありますけれども、文書による回答を求めておつたことは間違いないのであります。しかしこれから文書による回答を求めておりますと、会期も切迫しておりますし、時間的に論議を盡すひまがありませんので、この機会に私は昨日島村政務次官から御説明いただきました要旨を基本にして御質問したいと思います。 われわれがお尋ねいたしました数項目は、東亜の肥料市場における供給不足の点にかんがみまして、増産の対策いかんということが第一点であります。第二点は、肥料の行政の一元化の問題であります。第三点は、来年の春並びに秋を控えまして、肥料がまつたくの自由取引であつたならば、肥料の市価は混乱し、また配給も混乱するということを考えまして、需給調節の用意があるかどうかということもお尋ねしているわけです。これに対しまして、昨日の回答によりますと、電力の問題にいたしましても、その他資金の問題にたいしましても、増産対策の問題につきましても、何ら具体的な御回答がないのであります。また一元化の問題にいたしましても、需給調整の問題にいたしましても、考えております、さように思いますという抽象的なお話でありまして、少しも回答としての回答になつていないのであります。これら回答を通じましてわれわられが感ずることは、政府は現下の肥料事情に対してまつたく無知であります。めくらであります。かようなことで、春といわず、本年の暮れの肥料事情が一体どういうように急に悪化するかということさえも、政府は何らの感覚を持つていない。かような答弁をもつてしておられるならば、より以上われわれは農村のために、また日本の肥料工業業のために重大なる決意をして、さらに私たちはあらためての決議によつて、政府に善処方を要望しなければいかぬ、かように思うのであります。昨日の答弁は、あたかもよろしくということずけを受けたようなものであります。よろしくお伝えしますということではおなかがきつくならない。われわれの要求しておりますのは、たといいもでもせんべいでも届けてもらいたい、腹をきつくしていただきたい、こういうのであります。よろしくというような回答は、決してわれわれの要求している回答ではないのであります。 そこでまずお伺いいたします。肥料の増産に対する資金の問題でありますが、一体政府にはいかなる具体的な案があるか。また電力について、最近の電力事情からいたしまして、非常にきゆうくつなことはわかつておりますが、増産に対していかなる電力の割当の用意があるか、これをまず具体的に伺いたいと思います。特に資金の問題につきましては、最近見返り資金の問題も新聞に出ておりますが、肥料増産のための資金がどの程度引当になつているか、これもこの際に御発表いただければ、たいへんけつこうだと思います。
○周東国務大臣 書面の答弁が行き違いで口頭になつたというお話、これは恐縮でありますが、明らかに私どもは書面でなくして、みずから出て来て説明せいというお話であつたので、この点はよろしく御了承願いたいと思います。今の点についていろいろ御指摘でありましたが、まだ数量等を、たとえば電気について来年度どれだけ増配をするかというところまで、確たる見通しが立つていないのであります。しかしこの間の輸出をいろいろ無理算段をして出しましたときの條件にも考えまして、あとで政府委員の方から御答弁させますが、十一月、十二月の割当については、特に電気を増配して、これによつて大体四、五万トンの増加ができるということの見通しを立てて、輸出の問題を一部解決したのであります。私どもはお話のように、肥料増産資金については、相当に考えなければならぬと思います。ことに御指摘のように、東亜の市場における肥料の需要というものは相当あると思います。戦前における状況から見まして、これはある意味において、その市場を確保しておくことが、日本全体のための需給といいますか、自立経済の上においても役に立つ、せつかくの市場を外国に荒されることは考えなければならぬと思います。だからといつて、日本の国内の農民の犠牲において出したいとは考えておりません。従つて自立経済のためにも必要な、しかも東亜民族の必要なものを供給しつつ、日本が必要なものをとる裏づけからいつても、農民を犠牲にせずにやるためには、どうしても増産をしなければならぬということを考えております。これは肥料審議会等におきまして、肥料の増産計画を立てております。資金と資材の問題が関連いたします。資金のことについて具体的に言えというお話でありますが、数字は今手元にありませんが、今二十五年度におきましても、かなり肥料工業に対する必要資金を見返り資金で出した。ところが来年度は御承知のように、ただいま見返り資金から出すか、預金部資金から出すが、大きな問題にぶつかつておりますから、肥料資金を来年度何ぼ出すかということは申し上げかねますが、ぜひ努力して、何がしか見返り資金からも確保したい。同時に農林大臣が御苦心をして計画をされております農業金融の問題についても、これは短期になるか、中期になるか、長期になるか、設備あるいは運転資金等によつて違いましようが、農業金融に対してまとまつた金が出るように、来年度は考えております。これが出るとすれば、こういう方面に需給のつく限り活用することが必要であろうと考えております。 それからあなたのお話では当然含まれておると思いますが、私どもは、現在の状態においても何とかして増産のために必要な硫化鉱等の供給を確保する意味において、内地における硫化鉱の統制価格という問題をどうするかということについても今考究中であります。できるだけ早くこれは自由にして、そうして内地の増産をはかるとともに、暫定的にはやはりある程度のものを輸入することが必要であろうと考えて、その点も今計画を進め、いろいろと相談をいたしております。ことに私どもは硫安だけでなく過燐酸肥料あるいはカリ肥料についての問題を解決するためは、従来フロリダ燐鉱石については自動許可制がとられていなかつた。つまりアメリカの燐鉱石についてとられておらなかつた。ようやくこれが最近許されて来ました。燐鉱石はフロリダが一番いいことは御承知の通りであります。そういう問題でこれを解決しようとしておりましたが、これに対しては自動許可制ですから、今認められておる外貨に対して、できるだけ早く計画を進めるようにやらしております。カリについては、大体西独なりスペインが相当の産地でありまして、従来はこれのみからしか動かぬようでしたが、東独にいいカリがあるようであります。これもああいう国柄の関係もありますが、しかし貿易とそれとは違つておることで、これがフリー・ダラーで買えることが許されるならば、これも認めてもらおうと思つて努力しておりますが、これも大体見通しがつくようなかつこうであります。あらゆる硫化鉱、あるいは燐鉱石、カリというような原料についての輸入ということもあわせて考えつつ、今資金の問題も考えておりますが、それが具体的にまだちよつと数があげられませんので、電気についても増配するとか、資金についても考えるとかいうような、抽象的でおしかりを受けてまことに恐縮でありますが、真の腹はそういうことを進めて参るつもりでありますから、御了承願いたいと思います。
○河野(謙)委員 過燐酸、カリのお話まで伺いまして、非常に御親切なる御答弁は感謝します。重ねて私は申し上げますがわれわれの先日の決議は、決して遠い将来の肥料の理想を述べておるのではないのであります。きようあしたの現実に足元に迫つた問題をわれわれは述べておるわけであります。従いまして、われわれはここでどうしても具体的に増産の対策にしろ、行政の問題にしろ、需給の調整の問題にしろ、輸出の問題にしろ、すべて具体的に答弁をいただかなければならぬ。また具体的に答弁ができないはずはないのであります。これらの條項について具体的の施策がなければ、肥料行政を政府はやつていない、考えていないという結論に、われわれは結論はないと思う。今輸出の問題についてのお話がありましたが、これも決議の重大なる條項の一つでありますからお尋ねしますが、昨日の回答によりますと、輸出につきましては、われわれ委員会の決議は本肥料年度、すなわち明年の七月までは輸出されては困るという要求になつておりますが、昨日の回答は五月まではしないと一応書いてある。しかしそのあとで六月以降はするかもしらぬ。なお渇水期の電力事情等によつて考えるということが書いてある。一体政府は、五月までしないということは、五月三十日までしないのか、それとも渇水期の月なり二月、三月に意外に電気がよけいにまわつて、かねての生産計画以上に増産ができたときは、増産分だけ五月、六月を待たずに輸出の許可を與えよう、こういうのか、そこらの点をはつきりしてもらいたい。私は、少くともこの間の輸出の問題も非常にけしからぬと思うのですが、生産の方の計画だけ見て、需給の方の数字が何ら押えがつかないで、一方的に、生産計画と実績との比較においてのみ、余つたとか足らぬとか言うのは、私は非常に無責任だと思う。そこで昨日の回答によれば、五月三十日まではその間の生産がいかにどうあろうと出さないというのか、それとも渇水期の月、二月に電力がよけいまわつて、たとい五千トンでも一万トンでもよけい出まわつた場合にはよけい出すというのか、その点はつきりしてもらいたいと思います。 もう一つ輸出の問題で伺いたいのは、最近政府の一部、もつと具体的に言いますと通産省で、またまた過燐酸の輸出の問題を取上げておられると聞いております。かような事実があるのかないのか、これもあわせてお伺いします。もし過燐酸の輸出の問題を取上げておるとすればもちろんこれは大臣の手元まで行つておりません。事務当局でありましようけれども、かような問題を取上げておるとすれば、いかなる根拠によつてさような問題を取上げて、業界にいたずらなる波瀾を巻き起こしておるか、これもあわせてひとつお伺いいたしたいと思います。
○周東国務大臣 六月と書いてあるが、これは今肥料年度をさしておると私は思つておつたのですが、どう書いてあろうとも、わが国の農民に不便をかけて、犠牲にして輸出をしようとは思いません。しかし問題は需給推算の見通しの上に立つて、応今肥料年度における供給の推算、需要の推算を立つて、ぎりぎり結着のところこれだけしか出せぬということでこれまでやつております。関係方面にもその旨ははつきり伝えております。しかしそれ以上になつて来ると、これは農林大臣も同感だと思うのですが、自給肥料とか有機質肥料とかいうような問題を解決しつつ、農民の犠牲にならぬ程度の数量の問題は、輸出を許されてもいいのじやないか。はたして農民の犠牲になるかならないかということの認定はむずかしい問題であります。しかしおよその需給推算というものが、客観的に見て妥当性を帯びておる範囲に出れば、この輸出はむだにはならないのではない。そのものを出すことによつて農村に必要なものが入り、また国民生活に必要なものが入りますから、これはもう少し大きく考えていいと私は思います。しかし政府として、国内にある肥料を農村に不便をかけて輸出することは不可であり、それは出さないようにするというのが答弁の骨子であります。 それからつけ加えて申し上げますが、先ほどから行政機構の問題についてどういう御答弁をされたか私は知りませんが、これは私ども政府におきましては、できるだけ早い機会に単一化するということについては考えておりますが、目下全体的の問題を管理庁でやつておられますので、ああいう答弁が出たと思いますけれども、これはお気持の上においては、委員会の要求と違わないのではないかと私は考えております。
○河野(謙)委員 尊敬する両大臣にはなはだ失礼ですが、政府が需給推算云云というようなことはおこがましいのですよ。需給推算どころの騒ぎではないのです。過去の需要の実績さえも政府には出ないのです。手元に数字を集める材料はないのです。供給の方のものだけわかつても、需要の方の過去の数字さえも集まらないような政府が――今の機構においてやむを得ないのですけれども、そういう過去の問題がわからぬくらいの政府が、半年、年先の需給推算を立てて、そうしてこれだけ輸出ができるとかできないとかいうことはおこがましい。お改めにならなければ困る。われわれはこの間いろいろの事情で輸出の問題は了承したのでありますけれども、現にあの輸出の問題が今の市価に響いておることは御存じの通りだと思う。六百九十五円で全購連の契約は一部数最は押えたのでありますけれども、現実の市価は六百九十五円でも七百円でもない、現に七百十五円になつておる。これは何と言つても政府のあやまてる需給推算の数字によつて輸出をしたことが、この中に相当響いておるということは事実なのです。でありますから、そういう需給推算というようなことを言わないで、どこまでも市価によつて需給のバランスを私はにらんで行くよりしかたがないと思う。そういうような意味合いからいたしまして、この機会に来年の春の話を、少くとも政府は――その間に多少の増産があつたり減産があつたり波はあるでありましようが、来年の五月までは国内の農民に肥料を確保する意味において、出さないということをはつきり声明されること自体が、肥料の市価を安定するごとなのです。それを品答弁によりまして非常にあいまいなところがある。先ほど申し上げましたように、渇水期の電力事情云々によつてというようなこと、この渇水期というのは一月から三月までなんだ。そこらのところはもう少し明瞭にひとつ御答弁をいただきたい。同時に安本長官に申し上げたい。安本はとかく数字をいじるところでありますが、数字はけつこうでありますけれども、肥料に関する限りは、あまり根拠のない数字を扱つて肥料行政をあやまたないように、ひとつお考えを改めていただきたいということを私は強く希望しておきます。
○周東国務大臣 何か回答に六月までのことが書いてあるから御不満でありましよう。これは場合によつてはとつてもよいでしよう。しかし先ほども申し上げたように、農民の犠牲において輸出をしようとは思わないということで御了承願いたい。ただ肥料の問題については最も権威者であられる河野さんですから、今のお話は少し改めてもらわぬといかぬ。今の政府の需給推算が必ずしも正しいとは私は思わない。聞違つておるところはお直しを願わなければいかぬ。決定することはむずかしかろうと言つたのは、それをさしておるのであります。しかしそんな需給推算なんか立つていないと言われると、今度はあなたの言われる一番大切な増産計画を進める上において、資金を何ぼ出せ、原料を何ぼ出せということはむずかしくなる。いろいろむずかしゆうございましようけれども、価格だけで推量せいと言つても、これでは金を出させることもできませんし、これくらいの需要があるについてこれくらい工場をふやさなければならぬ、設備資金もこれだけいる、原料もこれだけいるというふうに、需給推算を立てないと困ると思いますので、その点は需給推算をあまり言うなというのではなしに、悪い点は御指摘になつて、一緒に直して計画を立てて進めることに意義があるので、需給推算なくして増産計画は立たぬと私は考えますから、ひとつ御了承を願います。
○河野(謙)委員 さつきの過燐酸の輸出の話は、これはあとで事務当局から伺うことにします。 次に肥料行政の一元化の問題ですが、安本長官から、大体裏の裏を読んだらわかるだろうというふうな含蓄のある御答弁でありましたが、私はこれはそうはいかぬと思います。そもそも今度のかようなあいまいな答弁しかで、きなかつたこの裏には、肥料行政が今のような二元化、三元化されているところに一この緊迫した肥料事情を目の前に控えて、かような回答さえできない、そういう事態がすでにもう肥料行政が今いかぬということを物語つているのです。私は決して政府の内部をすつぱ抜こうとは思いません。しかし少くともこの回答をまとめるまでには、通産省なり農林省なり安本なり、それぞれの御意見が出た。その御意見がまつたく白と黒、裏と表ほど違つて、それをまとめるのに安本長官は非常に御苦心なさつて、そうしてその御苦心の結果、白とも黒ともわけのわからぬものにして、われわれ農林委員会を瞞着しよう、そういうことになつた。しかしそうは行かぬでしよう。少くともこの御答弁そのものが肥料行政自体の弱体を物語つている。同時に私は、昨日もお尋ねしましたが、安本長官に特に伺いたい。この間の輸出の問題とからんで肥料市価安定の問題のときに、これと並行して至急に一定数量、必要量のものを放出すると言われたが、その後一箇月以上経過しております現在、まだ清算公田手持の放出の問題はきまつていない。どこで放出の問題の腰を折られて、どういうわけで今までに放出がきまらないか、この問題を私は伺いたい。これも肥料行政の今の問題にからんで来る。相場を安定させるためには、今日きめたら明日やらなければ相場の安定にならない。いまにいまにと言つて死んでしまつた人があるから、死なないうちにやらなければならぬ。もうすでにこの放出の問題は時期を失している。先ほど申し上げましたように、あのときにすぐにやれば全購連の相場が六百九十五円であり、同時に肥料の一般市価も六百九十五円内外におちついた。ところがその間一箇月、二箇月経過したために相場は七百十五円になつた、七百二十円になつた、こういうことです。この放出の問題さえもきまらぬ、政府の答弁もなかなか一致できない。そのほかにいろいろな問題を取上げると、必ずその根本は肥料行政の問題に端を発して、政府の肥料の政策がうまく行かないという結論であります。ですからわれわれは言うのです。決して私たちは農林省の肩を持つわけではない、安本の肩を持つわけではない、官僚のなわ張り争いの問題を取上げているのではない。もう少し肥料行政の問題をまじめに考えてもらいたい。われわれは農林省の肩を持つというようなけちなことをやつておるのではない。ですからこの肥料行政の一元化の問題は、安本長官が安本長官になられて、今日までの肥料行政の過去の経過をいろいろごらんになつて、このままで今後たとい一月でもおいていかぬということは、よくおわかりになつておるはずです。特に農林大臣は先日この委員会におきまして、行政管理庁長官として、肥料行政は一元化すべきであるということに方針はきまつておる、こう言われた。ですが、きまつたことはその後どうなつておるか、また今後それをどういうふうに、いつまでに具体化するか、これらの点についても私は御答弁を、いただきたいと思います。
○廣川国務大臣 肥料の行政機構一元化につきましては、この前私が述べた通りでありまして、関係各省と了解を得て来国会に案を出したいということで、目下進めて、おるのであります。
○河野(謙)委員 今非常に明確な御答弁をいただきました。私はそういう御答弁がいただければ問題はない。それならなぜあのきのうの回答にそういうふうなことを書いてくださらぬか。そういうことがすでに今の一元化の問題に、一面においてある勢力がブレーキをかけておる、こういうことになると思う。これは行政管理庁の長官であり、同時に農林大臣の御答弁でありますから、これによつて私は満足いたします。同様に肥料の需給調整の問題も、わずか八月以降今日までのものがあつても、輸送が悪いために農家にはいたずらに高いものをやつた。時期に間に合わなかつた。またこの狭い日本の国で、需給調整がないために、関東と関西とで値段において違つた。特に北海道のごときは、現存過燐酸が内地よりも一割以上高い。この問題は、私は昨日触れましたが、特に重要な問題でありますから一政府から御答弁をいただきたい。特に過燐酸については、公団を廃止して自由にするときに、司令部からメモに一項盛られておることがある。そのメモに盛られている大体の趣旨は、過燐酸に関しては燐鉱石に補給金をうける。同時に過燐酸に関してのみ十二月まで特に価格統制を一時やめるのだ、その間においても七割以上に過燐酸の価格が上つたときには、これはしかるべく政府は善処するのだという條項が入つてておるわけであります。しかるにこの間において、すでに北海道は八割アップの相場が出ておる。ここに北海道の全購連の会長さんの川口さんがおられる。川口さんは何をとぼけておられるかしらぬが、八割アップのものを平気で買つておられる。(笑声)」ういうことは買う方もどうかと思いますけれどもこういうことを看過される政府は一体いかなる責任を感じておられるか。同時に一月以降は過燐酸は価格統制を復活するのか、それともこの年内に過燐酸の価格について、何らかの方法によつて過燐酸の価格の調整をする用意があるか、これを具体的に私は伺いたい、かように思います。
○川上説明員 過燐酸の価格の問題につきまして、司令部の方からメモが出ておりますが、今お話がありましたように、北海道におきましては、七割の線をある程度上つておることは、私ども調査の方でわかつおりますけれども、全国平均いたしますとまだ七割の線になつておりません。これにつきましては、司令部のメモとしましては、また当時のいきさつからいいましても、全国平均価格が七割以上という場合におきまして、政府においては適当な措置をとるべしということになつておりますので、私どもの方としましては、今申し上げましたように、平均価格が七割以上アツプしましたときには、適当な措置をとらなければならないというふうに考えております。 それから現在停止価格であるわけなんですが、これも期限としまして十二月三十一日ということになつておりますが、私どもの方としましては、この停止価格をもつ一と続けて行きたいというふうに考えまして、目下司令部の方一と交渉いたしております。なお一月以降マル公にするか、すなわち公定価格制度にするかという問題につきましては、もつと愼重に研究いたしたいと考えております。 〔「議事進行について」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 河野君に許しました。
○河野(謙)委員 今平均価格が七割以上に上つておらぬと申されますが、内地が大体全部七割であつて、一部といえども北海道が八割になつておるということで、私は平均しても現に七割以上になつておると思うのです。これはよくお調べ願つたらいいのですが、あなたのおつしやる通り現在七割以上になつていないとすれば、あすにも七割以上になるかもしれないるそのときの具体的な対策は、当然お持ちにならな、ければならぬ。今の御答弁を一応了承しますが、しからば具体的に七割以上になつたときにはどうするかということを、具体的に答弁を願いたいと思います。
○川上説明員 あした七割以上になつた場合どういうような措置をとるかという問題でありますが、私どもの方としましては、すでにこのメモで一応の警告が業者に対して出されておりますので、もしさようなことがありますときには、業者に対してぜひともこの価格以下で売れという要求をいたしまして、それでもどうしてもいけない場合におきましては、あるいはマル公の制度を復活しなけばならぬという問題が出て来ると考えます。
○小林(運)委員 委員長に一体耳があるのかどうか、私は疑います。ようや発言を許されましたが、この際私は、はつきり委員長の態度を聞きたい。先ほどからの質疑を聞いておりますと、われわれは先般の委員会におきまして、政府に文書の答弁を求めておつたところが、口頭の説明だというようなことであります。ところが内容は、今安本長官のお話では、文書回答ならやつても、いいのだ、準備してあるというのをそのままで、こういう質疑の形式でやつておる。これはどうもおかしいと思う。ここに経済安定本部の答弁資料とかいうものがある。これは一体何だ。資料かどうか。われわれが求めたものは文書の回答なんだ。政府は一体出す気かどうか。安本だけでこんなものを出すのじやなくて、政府は農林省、安本、通産省、この三関係省が集まつて、はつきりした文書の回答をする気があるのかどうか。それをまず第一にきめてもらいたい。しかもこれによると、先ほど河野君がいろいろの質問の中で、うなぎをつかむようなこんなものではだめだと言うと、向うではは。きりしたものを出すと言う。たとえばこの答弁資料なるものを読んでみると、一行目から二行目に、「相当の増産を見込んでおる」とある。相当の増産とは一体何だ。そういうものをわれわれはこの委員会でほしい……。相当というのは十万トンか百万トンか、一体どういうことなんだ。そういうことを、はつきり数字の上でわれわれは求めておる。そういうものを何にもやらないで、やおちようだかどうだか知らぬけれども、ここでいいかげんな質問をやつていちや、われわれはどうもはつきりしない。委員長はその点をはつきりしてから、この質疑を継続してもらいたい。
○千賀委員長 委員長は、質問か何か知らぬが、今のあなたの発言に対して答弁をする責任を感じません。答弁いたしません。
○小林(運)委員 先ほど私が申し上げたことは、委員長は、この間この委員会で決議をして、政府に文書の回答を求めた。われわれはそれに賛成した。ところが昨日は、農林政務次官が何だかわけのわからぬものを読んで、これでという話だつた。ところがこれだけじやいかぬ。安本長官その他関係大臣の出席を求めて、ここでもつてはつきりしたものを聞こうというのが今日の会議なんだ。そこで来てみると、こんな答弁資料だ。こんなものではなくて、はつきりしたものを求めておる。それを交渉するのは委員長の責任なんだ。これをあなたはどうして行くか。私はそれを委員長に聞いておる。委員長はどうするのですか。この委員会の決議をその通りやるのかやらないのか、そこなんだ。それをはつきり返事してもらいたい。
○千賀委員長 依然として同じことであります。私の感想は同じことであります。
○井上(良)委員 議事進行について……。大体肥料問題に関する本委員会の審査は、委員長も御承知の通り、きわめて重大な案件として、公団小委員会から案をつくり、本委員会の総意による決議として、政府に数項目の質問書を出しておる。その質問書に対する答弁が、はなはだ抽象的にして、具体的なものでない。これでは農林委員が期日を切つて答弁を求めております内容に、はなはだ合致しないというところが問題になつておるのです。そこで河野君は掘り下げて質問をしておるわけなんです。それで今小林君が言うのは、この各項目にわたる答弁書はまつたく抽象的にして、具体的でない。こういうことはおそらく政治常識上の答弁であつて、農林委員会は、どうなるかという結論をほしがつておる。従つて委員長はこの答弁に満足するやいなや。これは委員会としては満足できませんから、従つてその増産の見込みであるとか、その増産に必要なところの電力の割当、資材の割当、金融の方法あるいはまた一元化に対する具体的な処置、あるいは需給調整に対する政府の具体的な方策あるいは命令的な処置、価格に対する処置、輸出に対する方法というものを、具体的に答弁してもらわなければ、委員会の意思は政府に通じていないのですよ。この答弁書によつては満足しないということで、こういう質疑が行われておるのです。あなたは委員会を代表せられる入です。その高い所にすわられて、ひげをはやしておられるのですから、そういう点でよく議事を進めてやつていただきたいと私は思うのです。これはあなたの責任です。もしあなたがそんな責任はない、答弁の限りでないと言うのなら、委員長としての職権を行つていないということですから、委員長不信任案を出しますよ。
○千賀委員長 答弁します。ただいまの答弁書に対していろいろ御質疑があり、御意見があると思うから、私はそれに対して委員諸君がただす機会を今ここで認めておる次第であります。この答弁書に対する委員の全体の意思がいかになりまするか、それはまだ今後の問題でありまするが、その多数の意思によつて、私は善処いたしたいと覚悟いたしております。
○平野委員 委員長に対する今の小林委員の議事進行に関する発言がありましたが、これに対する委員長の御答弁は、私は小林委員の要求を少し誤解しておられるのだろうと思います。小林委員の要求は、本日の農林委員会において政府から行われるところの先般の決議の申入れに対する答弁が、ここで口頭でもつて行われるのであるかどうかということなんです。実際今ここでこういうものが配られておる。昨日の本委員会における島村農林政務次官の口頭による御答弁とこの書面と、一字一句も違つていないのであるから、あるいはこういうものが準備せられてあつたということは明らかに指摘せられるのです。しかも本日安定本部長官がここにお見えになつて、あたかもこれを初めてごらんになるような御答弁であつたのですから、おそらくこれは政府の正式の答弁書でないと思う。政府の正式の答弁というものは、きようの委員会でもつて口頭で答弁せられるというつもりで大臣諸公は出席されておる、と思うのですが、こういうものが配られておるから、これは一体何の意味かという小林委員の御質問ですから、委員長としてはこれは一体何だということを聞かれて、それから初めて質疑に入るのが、私は正しい議事の運営であろうと思います。おそらく委員長は、小林委員の発言の仕方が、言葉に足りないところがあつたので誤解をされたかもしれませんが、その点……。
○千賀委員長 委員長かち申し上げます。ただいまの平野君の御発言で、今専門員から報告を受けたのでありますが、これはきのうの島村政務次官の答弁によつて、便宜上事務局で刷つたのだそうであります。そこでこれを政府、の意見とするかどうかということは、政府に意見があると思いまするから、まずこの措置につきまして、政府の意見を伺います。
○廣川国務大臣 何か委員会の総意が政府の方に伝わつていなかつたようであります。すなわち文書で答弁書を出してくれということと、あるいは口述にしてもらいたいということが、こんがらがつておるようであります。政府はあらためて書類を提出することにいたしたいと思います。
○平野委員 ただいまの廣川農林大臣の御答弁によりまして、問題がはつきりしたわけであります。政府の方では、書類で答弁するということでありますから議事の運営についてははつきりしたわけでありますが、あらためてそういうものにとらわれずに、ここで廣川農林大臣に、きわめて簡單に肥料行政一元化についてお尋ねしたいと思います。 先ほど河野委員の御質疑に対しまして、廣川農林大臣から、肥料行政の一元化については目下成案中であるから、第十国会に提出するという御答弁でありまして、これはまことにはつきりしたお答えを承つたような気持で非常に私も満足いたしますが、ただ問題は、一元化というのは一体農林省に元化するのであるか、あるいは通産省であるのかということを、ここではつきりいたしておきたいのであります。ということは、私は今回の肥料の不法輸出の問題をめぐつて、まつたくこの肥料の一元化はなつておらぬ。農林省に一元化されるのでなく、まつたくこれは通産省に一元化になつておるという状況である。すなわち農林大臣の同意を得なければならぬというのにかかわらず、通産省の方では、何ら農林大臣の同意も得ずして処置しておる。しかもあなたは、これに対して割合に憤慨せられたような気色が見られない。これはまつたく農林大臣の面目問題なのです。あなたのそのきれいなお顔に、どろを塗られたということなのです。そのどろを塗られたあなたは、顔を洗おうともせられないで、タバコを吸つておられる。これは普通なら、私は農林大臣としての面目の問題であると思う。憤慨して抗議でも申し込まれるのがあたりまえであると思う。割合に平然としておられるということは、あるいはもう現在の通産省に一元化された現状を認めるというような心持が、あなたの心の奥底にあるのではないかということを実は心配いたすわけでありますので、来国会に提出するという御言明は非常にけつこうでありますが、あなたはしばしば自分の言明を否定せられても平気な場合がありますし、この点もあわせて私は心配にたえませんので、ここで明確に肥料行政を一元化するのだ、これを第十国会に出す、そういう法案を出すのは農林省に一元化するのだということを、重ねて明らかにしていただきたいと思います。
○廣川国務大臣 われわれの草案におきましては、この肥料の実態的なことをよく勘案いたしま、て、農林省に一元化するように草案は決定いたしておりますが、まだ各省と相談する段階までには至つておりません。 〔委員長退席、野原委員長代理着席〕
○河野(謙)委員 先ほど質問の点で物価庁にお尋ねします。そうすると過燐酸の市価は、現在あなたと私の調査の結果とは違つておりますけれども、あなたの調査の結果によつて七割アツプまで行つていないとしても、とにかく七割アツプすれすれまで行つておることは間違いない。ただ市価が高騰しておるという場合に、今まで過燐酸のメーカーに対して、市価抑制のために警告を発せられた事実はありますか。
○川上説明員 私どもの方としましては、司令部のメモが出ましたときにも、この点は非常にやかましく言つておりますし、また最近におきましても、若干高騰しておるということが調査によりましてわかつておりますので、私どもとしても、業者に対しましては、再三自粛するように要望しております。
○河野(謙)委員 私は今まで警告を発せられた事実があるかないかということを伺つておるのですが、その具体的の御答弁がなかつたのです。さらに物価庁もお見えになりましたから伺いたいのは、過日私は本委員会で、物価庁に関連した問題で質問したことがあるのですが、かますの問題であります。公団の手持ちのかますを、市価が三十五、六円であるにかかわらず、大蔵省は物価庁に申請して特別価格を設定し、そうして製造会社の手取り四十三、四円のものになつておる、こういうような特別価格の申請があつたときに、あなたの方は、一体調査の結果それを許可されたのかどうか。私は少くとも、公団の手持ちのかますについて調査をされたならば、いかに政府内部の大蔵省の特別価格の申請といえども、許可されるわけがない。あなたの方の事務官が適当にめくら判を押したのではないかと思う。ところがこれが非常に大きな影響をしておる。政府の手持ちのかますが四十二、三円ということは、市価がそれにさや寄せするという結果になる。かような大きな問題を扱う場合に、何らの調査なくして、わずかかます一枚の問題で五円も七円も違うような特別価格の申請を、めくら判一つで許可されるということは、一体されていいのですかどうですか。もしそういうことをされたとするならば、どういう経過で、どういう理由でされたのですか、これを私は伺いたい。
○川上説明員 私からその問題につきまして答弁を申し上げることができないことをはなはだ残念に思つておるのです。そのかますの問題につきましては、実は第二部の所管でございまして、私は第三部でありますから、その問題については私もあまりよく知らないで、今日初めてお話を伺つたような次第であります。この点につきましては、どういう理由でそういう措置をとつたか、詳細に調べてみたいと思います。
○河野(謙)委員 その問題は明日ひとつ本委員会に御回答をいただきたい。二部ですか三部ですか知りませんが、特に私の疑問とするところを申し上げますと、公団の買取り価格は公定価格で買つておる。そのほかに運賃諸掛りとして、公団は六円それに加算しておる。これは架室な平均運賃であつて、六円かかつていない。三円か三円五十銭で扱つておる。それを單に初めから六円かかつたということにして、それに六円加えてやつておる。そういう事実がありますので、これについても具体的に御答弁いただきたいと思います。 なお最後に、先ほどお話しました過燐酸の輸出の問題についての今日までの経過を、ひとつ通産省から承りたいと思います。
○長村説明員 お答えいたします。過燐酸の輸出につきましては、実は台湾方面から、一万四、五千トンの過燐酸を輸出するようにという話があつたのであります。ただいまこれに対しましてどういうふうな処置をとつたらよろしいか農林当局、安本とも御相談申し上げ、検討中の問題であります。
○河野(謙)委員 それがいけない。通産省が安本なり農林省と相談するということは、通産省の意見は少くとも輸出すべきである、輸出を許可すべきであるということにまとまつた上での安本なり農林省への呼びかけだと思う。さように思つてよろしゆうございますか。もしそうであるならば通産省はいかなる根拠に基いて過燐酸を一万五千トン出すべきであるという結論が出たのか、その結論を出すまでの経過を伺いたい。
○長村説明員 これはまだほんの話が出たばかりでありますので、省としてかれこれの手続をしてきめたわけではありませんで、この問題を問題としてひとつ根本的に取上げまして、こういう問題についてどう取扱うかということを、事務的に関係者、安定本部と検討してやつておるわけであります。
○河野(謙)委員 質問を打切ろうと思つておりましたが、そういうことじや、困る、質問を続けますが、あなたの方は輸出の窓口でありますから、窓口である通産省が安本なり農林省に呼びかけるのには、少くともあなたの方で輸出の許可を與えたい、與えようということがきまらなければ呼びかけるわけがない。そうでなければ窓口で断れば問題は起つて来ない。少くともあなたの方が呼びかける以上は、輸出すべきであるということにきまつたから呼びかけておるのだ。どういうわけで輸出すべきであるということにきまつたか、その経過を伺いたい。先ほどからの物価げのお話によつても、過燐酸は七割の線を越えるか越えないかという状態であるように私は聞いておるこれに対して価格統制をやるかどうかという問題がある。そういう事態を一方においてながめながら、どうしてそういうふうに一万トンや一万五千トンを許可しようという結論に通産省は到達されたか、私はその点を非常に疑うのであるが、通産省が過燐酸を輸出しようという気持になつたその経過を、率直にお答え願いたいと思います。
○長村説明員 お答えいたします、一万四、五千トンの輸出ということでございますが、これは硫安の場合と同様に、先ほどお話の出ました今後の需給の問題も考えなければならぬと思うのであります。これに対しては、今後の過燐酸の需要の状況がどうなるであろうかということもまず考えなければならぬと思います。かような問題を考えて輸出し得るかどうかという態度をきめますために、今農林省なり安本なりに御相談申し上げておるような状態であります。
○河野(謙)委員 どうもそこがはつきりしないのでありますが、そうするとあなたの方は、省として輸出すべきであるという結論が出たのじやないのですね。あなたの方の省は輸出すべきであるという結論が出て、安本なり農林省に呼びかけたというわけではなくて、全然白紙でもつて、安本を中心にして燐酸肥料の需給バランスをつくつた上で幾らの過燐酸が輸出できるかどうかということを検討しようということであるならば、私は了承しますが、私はそうではないように承知しておる。
○長村説明員 通産省といたしまして輸出すべしという意見をきめまして、農林省の方の御意見を伺うということになりますと、通産省の方から農林省に輸出の同意を求めるということになると思いますが、さような手続には進んでおらないのでありまして、ただお話の後段にございましたように、ただいま安本で白紙の状態におきまして農林省に話をして、一体かような問題をどう取扱うかということをただしておるような状態であります。
○河野(謙)委員 最後に私はこの席ではつきりとお答え願いたいと思います。先ほどから燐酸肥料の価格の問題でお尋ねしておるようなわけで、すでに過燐酸は最高価格を突破せんとしておる。従つて一方において輸出の是か非かを論議すること自体がすでにおかしい。ここに安本も農林省もおられますが、この機会に過燐酸の輸出問題については、政府は全然取上げることを考えていないという明瞭なるお答えを、ここであらためてしていただきたいと思います。
○前谷説明員 お答えいたします。先ほど需給推産をやることが非常にナンセンスだというお話がありましたが、一応われわれといたしましては、過燐酸の需給推算をやろうとして今検討中であります。ただ私考えますのに、過燐酸につきましては、硫安の場合と多少趣を異にするのじやないかということを考えております。と申しますのは、過燐酸につきましては原料燐鉱石に対して補給金がございます。その補給金は大体公団の手持ち肥料も合せまして年間約百五十万トンの供給ができるように補給金が組んである。従いましてその範囲においては輸出はもちろんできないわけでありますが、輸出をいたします場合には補給金をとります。従つて価格関係でもつてはたして輸出ができるかどうかということは疑問だと思いますし、もしその輸出をやらないということになりますれば、おそらく現在強制的な生産計画もございませんので、それが内地によけいに出まわるが、結局、補給金の限度がありますので、その限度以上は他に利用なり、輸出なりしなければ生産がそこまで落ちるといいますか、そこにとどまるのじやないかというように考えられますので、そういう点について愼重、に検討したいと考えております。
○河野(謙)委員 これは今の場合来年の春の商売がどんどん進んでおる。しかもそれが順次上りつつある。来年の話であるから来年ゆつくり考えようというわけには行かない。特に議会は明日で一応休会に入りますから、私はこの機会にはりきりと、きようあしたのうちに政府の肥料に対する方針を伺つておかないと、われわれの責任が果せない。でありますから、もう少しはつきりした御答弁をいただきたいと思います。簡單な御答弁でよいのです。輸出をするとかしないとかはつきりしていただきたい。また需給推算の話が始まりましたが、需給推算がどうであろうと、過燐酸が七割以上になつた場合に一体どうするのか、たとい五千トンでも一万トンでも、過燐酸の輸出を許可すれば市価の上ることは間違いないのです。市価の問題を非常に中心にして考えますが、要するに農家がこれ以上の高い肥料を買わされては困る。また政府もこれ以上肥料を高くしないように、肥料行政を持つて行く責任がある。その観点に立つて、なぜ政府は今の硫安や過燐酸の市価をながめ、もつとはつきり輸出をするかしないかということを言わないのか。硫安の問題ははつきりいたしましたが、過燐酸の問題はきわめて重大でありますから、特に先ほど引合いに出しましたが、北海道のごときは過燐酸は窒素肥料以上に重大な問題であります。しかも北海道は年内から来年の一月一ぱいくらいに六、七割の過燐酸を引取つてしまう。こういうような状態でありますから、この際もつとはつきりと輸出の問題についてお答えいただきたい。もう前文句はどうでもよいのです。やるかやらないかということをこの際はつきり御答弁願いたいと思います。
○島村政府委員 安本の方からお答えいたさせます。
○前谷説明員 お答えいたします。繰返して申し上げますが、内地といたしましては、この春肥までは補給金が燐鉱石についている。その補給金のついているものにつきましては絶対に輸出はやれないわけであります。ところがその補給金にも限度がありますから、その補給金以上に生産ができた場合におきましては、国内では高過ぎて売れない。これは補給金が出ていませんから、それ以上のものというものは、七割以上ではなくて、ずつと高い肥料になるわけです。もし予定していた分よりもよけいにできました場合に、国内に流しても、今の市価より非常に高いから、もし輸出に引合いがあれば、これを輸出にまわしてもいい。しかしながら時期その他については十分考えなければならない。内地においては現在はそういう補給金がない過燐酸肥料を流すことは、意味がないのではなかろうかと考えております。
○河野(謙)委員 補給金の問題は私もわかつておりますけれども、補給金のついている過燐酸であろうが、ついていない過燐酸であろうが、要するに国外に肥料を出すならば、かりに補給金がついていなければ高くなるのは当り前です。そうして高くなつた過燐酸がよけい高くなるのは事実です。だから補給金がついている、いないの問題はもちろんありますけれども、いずれにしても出すか出さないか、出さない方が市価がより以上安定することは間違いない。補給金が切れた場合にそれ以後の高い過燐酸と補給金がついている安い過燐酸との市価の切りかえの問題はどうするか。これは時間がないから、いずれにあらためて伺いますが、実はこれらの処置も伺いたいのであります。しかし私にはあなたのおつしやることがよくわからない。補給金のついている肥料が内地農民に非常に高くなる。高くなつてはいけないから、場合によつたら輸出してもいいのではないかというように伺いましたが、補給金のつかない燐鉱石を便つた高い過燐酸を輸出することによつて内地の農民に安く売れるということになれば、輸出に賛成しますけれども、しかし輸出をすることによつてただでさえ高い過燐酸がよけい高くなるという結論がつくから伺うのです。
○前谷説明員 河野委員のお話はよくわかるのであります。実は私たちは現在の状態におきましては、補給金のつく限りはメーカーはこれをつくると思います。だからその範囲においてはもちろん輸出するということは考えておりません。ただここで輸出をとめますと、そういう高い補給金のつかない過燐酸石炭は国内へ流せないということで、メーカーはその分だけの生産しかやらない。補給金のついておるもの以上にできた場合には、これは国内に流れない。そうすれば結局その分はほかへ持つて行かざるを得ないのではなかろうかという感じがいたすわけであります。
○河野(謙)委員 そうすると、政府は肥料工業、特に過燐酸工業が引合わぬ場合には、生産サボをやる、その生産サボを是認しておられる態度なんですか。引合わぬ場合には生産を減らすことを前提にしておられるのですか。もしそうであれば政府は実に無責任だと思う。一体現在の肥料工業は、終戦後現在まで復興したのはだれのお陰か。国民の税金によつて復金の金を七割も八割も復興資金に使つて、極端に言えば国民の血税によつて復興した肥料工業であります。決して個人の資本によつて復興した肥料工業ではない。断じてそういうことは言わせない。そういうことはよく認識しておられるはずだ。それが一たび生産が上つて自由販売になつたからといつて、わがもの顔に引合うからつくるのだ、引合わぬからつくらぬのだという態度を、政府は一体是認なさるのか、そういう感覚で肥料行政をやつておられるのか。もしそういう感覚で肥料行政をやつておられるなら、肥料行政の責任をとる資格がないから、立ちどころにやめていただきたい。私は與党だけれども、そういうことでは困ります。この際肥料の生産サボは自由企業だから、やむを得ないことだということで放任される態度であるならば、非常に迷惑だ。これについて御答弁を願いたい。
○前谷説明員 私の答弁いたしましたのが多少誤解を招いたのかと思いますが、政府といたしましては、一定の計画を持つて、もちろん生産を進めておるわけであります。その生産の範囲におきまして聖産サボをやるというようなことを考えてもおりませんし、また許すべきではない。それ以上の増産意欲という問題を私申し上げたのですが、その点言葉が足りないために、非常に誤解を招いたことを潰憾といたします。
○平野委員 私はこの際農林政務次官にお尋ねをいたしますが、ただいま過燐酸の輸出問題をめぐつて、河野委員の質疑に対して答弁を回避されたのは、まことに了解に苦しむ。これは委員長も河野君の質問に対しては、政務次官が答弁するのが当然だという御見解があつたにもかかわらず、あなたが安本に答弁を譲つて回避されるということは、不可解きわまることである。農林省がそういう誠意のない態度だから、このような問題で通産省になめられる。先ほど廣川農林大臣は肥料行政を農林省に一元化するという決意を明らかにされた。そのもとにおられる政務次官としてのあなたが、この問題について態度を回避されるということは、そんなことで農林省が肥料行政を担当して行くことができますか。先ほど安本の政府委員と河野君の応答がありましたが、これは見解の相違であろうと思います。むろん私は河野君の意見が正当であると考えますが、問題は農林省が輸出に対して同意を書するかしないか。同意をしなければ問題はない。ですから、農林省として過燐酸の輸出に対して同意するかしないか、そのいずれかをはつきりしていたたきたい。
○島村政府委員 あらためてお答えを申し上げます。ただいまの問題は、実はよく調査いたしておりませんので、本日回答を求められるならば、安本にかわつていただく方が適当だと考えましたので、私に対してはつきりした答弁をお求めになりますれば、明日にお譲り々願いたいのです。
○河口委員 先ほど沖野委員が、北海道が燐酸の価格について八割アツプということになつておるのに、黙つて買つておるというような御注意を頂戴したのですが、北海道の実情は御承知の通りでありますが、この際一言申し上げたいのです。肥料の六年は前年度末に入れて置かなければ、肥料の需要期に間に合わないというのが北海道の従来の実情であります。と申しますことは、北海道では肥料工場がないということによつて、いつの年も六割程度は前年度前輸送をやつておつたわけであります。私ども価格問題で政府の一応きめられておる七割アップの線をオーバーすることは承知しながらも、需要期に間に合わすために入れなければならぬという実情にあつたわけであります。この際希望を申し上げたいことは、公団の手持ちが全体を通じて八十万トン余あるわけでありますが、北海道に肥料工場がないということと、公団のストツクも二、三万トン程度しかないということで、北海道は高い輸送費をかけて持つて行かなければならぬという苦境にあるわけであります。幸い農林省、安本あるいは通産省の各位がおられるのでありますから、この際公団の手持ち八十万トンを全国農民に売り渡す場合にこれを計算してみますと、大体北海道の消費最は、全国の約十分の一が北海道の消費でありまする従つてこの公団手持ちの肥料を農民に配付する場合、公団の、手持らの十分の一に近い数字を北海道に拂下げをするような処置をお考え願いたい。このことによつて先ほど河野君が言われている北海道の高い肥料の価格も、ある程度この公団の拂下げ肥料によつて埋合せをしていただきたい。こういう希望を持つているわけでありますが、いずれ機会を見て、十分それぞれお話を申し上げてきめたいと考えておりましたが、何分輸送関係で取急いだので、これらの具体的なお話をする機会を見なかつたのでありますが、河野委員からの発言がありましたので、この機会にひとつ公団の拂下げ肥料を公正に分配するようなことを、御配慮願いたいという希望を申し上げて終ります。
○藤田説明員 現在公団は約五十万トン程度の数量の肥料を持つております、われわれといたしましては、できるだけ早くこれを放出いたしたいということで現在安定本部とも御相談をいたしているわけであります。なお放出をいたします場合は、お説のごとく私どもといたしましては時期的な、あるいは季節的な調整を公団の放出肥料によつてやつて行きたいという趣旨でございます。北海道の事情はよくわかつておりますから、放出の具体的な計画の際には、十分お話のような点も考慮いたしたいと思います。
○野原委員長代理 委員長から一言発言いたします。先ほど来大分問題になりましたが、肥料に関する政府の見解に関しまして、先ほど農林大臣からはつきりした文書で出したいということでありますので、会期もいよいよ明日一日になつておりますので、明日の午前中に文書でもつて委員会に回答をお出し願うことをお願いいたします。なおその上で明日会議を続行いたしたいと思います。本日はこの程度で終りまして、明日の時間はいずれ公報で御通知申し上げます。 本日はこれで散会いたします。 午後六時十三分散会