農林委員会 第7号
- 発言数
- 17 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/12/07
会議録
○千賀委員長 これより農林委員会を開会いたします。 肥料に関する件を議題といたします。先般本委員会におきまして、肥料対策に関する決議をいたしまして政府に送付いたしましたが、この際本決議に対して政府においてとられた措置について説明を求めます。島村政務次官。
○島村政府委員 先般衆議院農林委員会の肥料対策に関する件の決議に関し、政府におきましては、関係各省協議の結果次に申し上げるような同等を本委員会に申し上げるということに決定をいたしましたので、私から御報告を申し上げたいと存じます。 一、本肥料年度における化学肥料の岳産計画については、昨肥料年度に比し相当の増殖を見込んでおり、これが生産に必要な電力については優先的に確保することといたしており、さらに電力の全般的需給を考慮の上、電力使用の合理化並びに余剩電力の汎用等によりなお一層の増産をはかる所存である。肥料工業の設備資金についても、見返り貸金の運用等に特に考慮を拂い、企業の合理化を促進することといたしたい。なお今後の化学肥料の長期的増産計画については、目下自立経済審議会において検討中であるので、その成案を待つて肥料の増産並びに製造原価の逓減をはかりたいと考えている。 二、肥料行政の一元化については、目下行政官理庁で行政機構全般の整備強化について検討中であるので、その機会に考究決定したい。 三、先般明年五月末までの肥料輸出可能限度を窒素質肥料において十一万六千トンとしたが、この数量は国内の肥料消費に支障なきよう十分検討の上決定したものであり、日本政府としては右期間内にさらにそれ以上の輸出を行うことは考えていない。なお明年六月以降に輸出を行うかどうかということは、生産及び消費状況の推移、販売業者の手持ちの状況等を愼重検討の上、渇水期以後に決定いたしたいと考えているが、国内需要を優先確保することはもちろんである。 四、肥料の生産と消費との季節的地域的不均衡に基き、その価格及び需給に混乱を来す場合も予想されるので、各関係方面の協力を得て肥料の増産、企業の合理化、販売機構の整備状況並びに肥料金融の実情等経済諸般の事情を根本的に検討し、需給の調整方策に関し可及的すみやかに結論を得たいと考えている。以上であります。
○千賀委員長 この際政府の説明に対しまして御質疑があればお許しをいたします。
○河野(謙)委員 ただいまの御回答につきましては、あらためて安本長官並びに他の関係大臣の御出席の上で御質疑を申し上げることにいたしまして、この機会に私は農林政務次官に一、二お尋ねいたしますが、放出の問題でもります。先般輸出の許可にあたりまして、條件として、政府は責任を持つて国内の肥料市価は上げないように努力する。その一つの方法として、公団手持ちのものを、年内に急ぎ放出するということを約束しておられるのでありますが、いまだに放出についての決定を見ていないように聞いております。これはいかなる理由によつてこの放出の手続が遅れておるか。また遅れましてもここ一両日中にこれを決定するというのか。これをまず第一に伺いたいと思います。と申しますのは、御承知のように政府は肥料の市価は抑圧すると言いながら、現実にもうすでに一箇月間に二十円、二十五円と上つておる事実は御承知のはずです。こういう事実を目の前に控えて、どうしてこの放出の問題に躊躇しておるかということを私は非常に疑うものであります。この点ひとつお伺いいたします。 それから輸出の問題につきましては、ただいまもお話がありましたように、またかねて本委員会において、政府から来年の五月までは出さないという御答弁をいただいておるのでありますが、聞くところによりますと、燐酸肥料の輸出をやりたいというような声が政府の一部に起つておるということを聞いておりますが、これは事実であるかどうか。私はこういうようなことはあり得ないことだと思いますけれども、それかデマであればいいのでありますが、もし事実であれば、いかなる理由によつてそういう問題が起つておるか、それを伺いたい、かように考えます。 それから第三には過燐酸の価格の問題であります。従来とかく肥料問題というと、窒素質肥料の問題ばかり取上げておりますが、燐酸質肥料につきましては、公団廃止にあたりまして、司令部からたしかメモが出まして、そのメモの内容に、燐酸質肥料につきましては、燐鉱石で補給金をつける。価格については十二月までとりあえず価格統制を撤廃する。それ以後については、すなわち来年の一月以降については、あらためて方針を決定する。その内容においては燐酸質肥料は年内に七割アツプ以上に上げないこと、もしそれ以上に上るような場合には、再び価格統制をやらなければならぬであろう。こういうような意味のメモが出ておるように私は承知しております。しかるに現在すでに北海道等におきましては、七割アツプを越えまして、八割アツプの取引が行われております。一方において補給金をつけておりながら、八割アツプ以上の価格が生まれておるということは、司令部のメモの趣旨によりますと、すでに価格統制をやらなければならぬという事態さえも起つておる。従いまして、この燐酸の価格について、一月以降政府はいかなる方針を持つておられるか。これをひとつこの機会に伺いたいと思います。
○島村政府委員 第一の放出に関する問題でありますが、これは当委員会のかねての御要求もありますし、農林省といたしましては、さつそくこの放出に関して、それぞれの関係当局と打合せをいたしておりますが、現在安本においてまだ決定になつておりませんので、この点は至急にさらに申し上げまして、それぞれの手続を早急に運びたいと存じます。 第二の輸出のうち燐酸肥料に関しましては、さような意向が事務的に通産省の方に多少あつたようでありますが、諸情勢を勘案してでなければ、もちろんこの問題は決定すべき性質のものでもありませんし、愼重に考慮いたしたいと思うのでありますが、農林省といたしましては、正式にこれらの問題についての相談は、現在では受けておりません。なお最後の過燐酸肥料の価格の点につきましては、さような情勢のあることは承つておるのでありまして、この点は至急に関係省と協議をいたしまして、結論を出した上で何らかの措置を講じたいと思います。
○河野(謙)委員 私がお尋ねいたしましたことは、いずれもデマにあらずして、現実に安本なり通産省からさような動きがあるということがはつきりしたのであります。つきましては明日関係の安本なり通産の責任者からこの御答弁を求めたいと思います。国会の会期もないことでありますから、明日御回答をいただいて、さらに考慮するというようなことでは困りますから、本日のうちに農林省の方から安本の方に、いかなる理由で放出を躊躇しておるか、放出を躊躇しておる理由をここに説明をしてもらうように、質問の趣意をお伝えを願いたい、かように思います。同様に通産省に向つては、いかなる理由でこのやかましい肥料の輸出の問題を、特に燐酸肥料につきましては、まだ需給推算さえも政府ではつきりできていないというのに、軽々に燐酸肥料を輸出すべきであるというような声が通産省に出ておるか、この燐酸肥料の輸出の問題についていかなる根拠に基いてかようなことを言うのであるか、これも明日はつきりと通産省の責任者から御答弁をいただきたいということを、御連絡願いたい。いずれ明日答弁をいただくことにいたしまして、質問を保留して本日はこれで終ります。 —————————————
○千賀委員長 この際畜産に関する小委員長より発言の要求があります。これをお許しいたします。遠藤三郎君。
○遠藤委員 この際畜産小委員会の報告を申し上げておきたいと存じます。畜産小委員会は去る四日、五日、六日の三日間にわたりまして、畜産のあらゆる問題について検討をして参つたのでありますが、なかんずく畜産資金の問題が焦眉の大問題になつておりまして、この問題について特に力を集中して検討して参つたのであります。御承知のように、二十六年度の予算はただいま編成中でありますが、この予算の編成に対しまして、当委員会としましては、先般の国会の際に畜産の飛躍的な増強をはかれという決議をしておるのでありまして、その決議の趣旨にのつとつて二十六年度の予算の編成をするように、強硬なる申入れをしてあつたのでありますが、その予算の編成がだんだん進んで参りましたが、畜産の方の予算に対しては、きわめて不満な状態で現在進行しつつあるのであります。そのおもなるものを申し上げますと、家畜の導入をする。今日食糧増産が日本の農業の上から見ましても、日本の国民生活全体の上からいつても、最も基本的な問題でありますが、その食糧増産を獲得するためには、畜産を強力に振興することが基本である。その建前から無畜農家に家畜を持たせる、これがあらゆる問題の基本的なものであるということを強調いたしまして、これに対して所要の予算の要求をしておつたのでありますが、その予算もなかなか財政の現状からいいまして思うように参りません。そこでこれらの問題は、あげて資金を融通することによつて各農家に家畜を持たせるという方向に進んで参つたのでありますが、さらに最近の情勢から判断いたしますと、畜産に対する資金の融通さえも非常に困難であるというような状況になつて来ておるようであります。最近農林、漁業に関する特別会計を設けて、その特別会計から低利、しかも長期の資金の融通をするという計画が進んでおりますが、その特別会計においてさえも、畜産の資金を捻出することができないというような空気になつておりますので、これは畜産業のために、さらに広くは日本の農業のために、はなはだ寒心にたえない。そこでこの際畜産小委員会としましては、この資金の獲得をあくまで強硬に主張しなければならぬということになつて参りまして、この資金問題を論議して参りましたところが、これは單に畜産の資金だけでなくして、農業全体の資金のわくを拡大しなければ、所期の目的を達成することができないという結論になつて参りましたので、畜産の問題から多少逸脱して参りますけれども、農業資金の融通措置の強化に関する問題として一応の結論に達して参りました。その結論をここで申し上げまして、願わくばこれを本委員会の決議にいたしまして、委員会全体の意見としてそれぞれの方面にこれを要求することを御賛同を願いたい。ここで私は決議案を朗読いたします。 農業資金融通措置強化に関する件(案) 自己調達資金の極度に貧弱な我が国農業は国家資本の援助によつて辛うじて再生産を続けている。然るに近時国家資本の投下も累年低下し、また今般新たに設置を見んとする農林漁業資金融通特別会計においても、その融通決定額は極めて少額である。仍つて本委員会は資金融通強化のため、左記事項の即刻実現方を要望する。 一、農林漁業資金融通特別会計の資令枠を十百三十億円(一般会計繰入二十億円、見返資金四十億円、預金部資金七十億円)に拡大すること。 二、畜産関係資金、農業倉庫建設費金等をも、特に本特別会計の融資対象とすること。 三、貸付利率を年六分以内とすること。 右決議する。満場の御賛成を得ましてこれを本委員会の決議にしたいと思いますが、御賛成を希望する次第であります。
○千賀委員長 お諮りをいたします。ただいま遠藤君の動議を農林委員会において採択することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 御異議なしと認めます。採択に決しました。 なお関係各省大臣に対してこの決議の通達をする手続に関しましては、委員長に御一任をいただきたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 御異議なしと認めます。さように決します。 —————————————
○千賀委員長 これより請願の審査に入ります。本委員会に付託になりました請願は、本日の請願日程に掲げてあります通り、三十九件であります。まず請願の審査方針についてお諮りいたします。各請願の趣旨については文書表によつて十分御承知のことと思われますし、また先ほど理事会において詳細に検討いたしましたところでありますので、この際ただちに採否の決定をいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 異議なしと認めます。 日程第二以外の各請願は、その趣旨とするところはいずれも妥当なるものと思いますので、採択の上内閣に送付することにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 異議なしと認めます。 なおただいま採択と決しました請願に関する報告書に関しましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 異議なしと認めます、右のように決定をいたしました。 —————————————
○千賀委員長 次に陳情書の審査に入ります。本委員会に選付に相なりました陳情書は、本日の日程に掲げておきました通り四十五件であります。各陳情書の内容につきましては、文書表によつて御承知のことと存じますが、農林金融に関するもの、土地改良の促進、その他農業関係公共事業に関するもの、農業協同組合の振興に関するもの、家畜衞生に関するもの、競馬に関するもの等々、現下の農村の実情を如実に反映いたしております。われわれ農業の振興政策の樹立をいたす立場にあります本委員会といたしましては、これらの陳情書の趣旨を了承いたしまして、今後とも農村の振興に努力する、こういうような取扱いにいたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千賀委員長 異議なしと認めます、さよう決定いたします。 明日は午後四時から委員会を開会することといたしまして、今日はこれで散会をいたします。 午後四時四十八分散会