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9回国会衆議院1950/11/22

電気通信委員会 第2号

発言数
51
登壇者
10
会派数
2
開催日
1950/11/22

会議録

關内正一自由党

○關内委員長 これより電気通信委員会を開会いたします。  漁業無線に関しまして、説明を聽取いたしたいと存ずるのであります。私から一応趣旨を申し述べたいと存ずるのでありまするが、電波管理の問題、なかんずく漁業無線についてお尋ねするのであります。  電波法の施行以来、約半年を経過しておるのでありまするが、同法の精神たる電波の公平かつ能率的な利用を確保することによりまして、公共の福祉を増進すること、すなわちこの場合、直接には漁業の発達に寄與するよう、関係行政官庁において、それぞれの所管を通じて必要な措置がとられていることと思うのであります。本委員会はさきに電波監理委員会から、電波法の施行関係についてとり来つた経過の一般的説明を聞いたのでありまするが、本日は主として水産庁から漁業用海岸局免許の條件について、電波監理委員会との折衝の経過、及び地方漁業関係方面に向つてとられた措置等の経過をまず概括的に承つて、順次お尋ねしたいと存ずるのであります。まずこの点につきまして、水産庁より御説明願いたいと思うのであります。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 漁業無線につきましての、いろいろの従来の沿革並びに電波法実施以来、電波監理委員会に対しまするいろいろの御要望等の経過につきまして御説明を申し上げます。  現在漁業無線につきましては、御承知の通り海岸陸上局が六十二ございまして、そのうち県営の主体のものが二十四ございます。それから組合経営のものが三十三ございます。その他の経営のものが五ほどございまして、全体の陸上局の中で五六%のウエートを占めておるのでございます。それから漁船の無線局につきましては、約二千九百ほどの無線施設があるのでございまして、これも船舶の無線局の中で七七%というようなウエートを占めておるような状態でございます。漁案無線につきましては、水産庁の関係といたしましては、一貫いたしまして漁業経営の合理化の関係、並びに近代化というような観点から、漁業無線をなるべく全国に普及いたしまして、その効率的な利用をはかつて参る、かように考えていたのでございます。その点につきましていろいろ漁業政策の上からの問題と、それから電波行政というような問題からいたしまして、おのおの漁業生産の方からする要望と、電波管理の方からする要請というような、多少立場の違つた見方からいたしまして、無線局の配置の問題でありますとか、あるいは無線局経営の問題というような事項をめぐりまして、折衝が重ねられて参つておつたのでございます。このことは昭和二十三年の二月ごろ関係方面から、漁業無線というものが世界各国に類を見ないような形態で日本においては行われている。何らそこに全体の無線系統の中に組織的に運用されておらぬのではないかというような意味合いから申しまして、漁業無線を全国的に、一つの有機体としての機能を発揮し得るような組織に、再編成するというような考え方はどうであろうかというようなサゼスチシヨンと申しますか、勧告と申しまするか、そういうようなお話がありまして、水産通信委員会というような專門家の集まりをつくりまして、そこで数年この問題について検討をしたのでございます。それがちようど電波監理委員会の発足の前月末に、大体案ができまして答申されたのでございまするが、その答申につきましてもおのおのその立場がまとまつている点と、それから多少見解の相違した点等を、そのまま少数意見としてつけ加えて出ているのでございます。  そこでこの問題は、昭和三十五年の六月に電波法が実施になり、委員会が発足されました後におきまして、御承知の通り無線局の開設の根本基準案というようなものにつきまして、公聴会が開催されたのでございます。その場合におきましては、水産の関係の立場といたしましては、なるべく漁業無線というものが漁業生産なり、漁業経営の有効な手段として取扱われるようと申しまするか、漁業無線を利用することによりまして、漁業生産が助長され、漁業経営が合理化されるというような意味合いからいたしまして、従来地域々々に発達して参りました漁業無線そのものの形をなるべく尊重していただきまして、この電波法の解釈に沿つてこの基準案が作成できますようにということを申し上げておつたのでございます。  その問題をさらに端的にわけてみますると、水産庁の意見といたしましては、全国の各地の関係漁業者の要望等もありますので、第一は従来の体制の切りかえということは、当然に漁業者の負担を増加いたしまするし、また権利、義務に関係する問題でありまするから、法律でもつて規制するということが適当であろう、すなわち電波管理の建前と漁業行政の建前とを結び合せまして、統一した漁業無線の体系をつくり上げることは、非常に賛成ではありまするが、その切りかえの場合におきましては、やはり法律を要するのではなかろうかというようなことを前提といたしまして、その法律ができまするまでは、電波法の解釈運用によつて現状を救済していただきたいということを、いろいろの観点から申し述べたのでございます。具体的な問題といたしましては、県営の陸上無線局の運営といつたようなもの、並びに組合の陸上無線局の運営というものは、要するに一つの專用通信というような取扱いを従来は受けておつたのでありまするが、その專用通信の範囲内におきまして、多少大目に見ていただいて運用をはかつていた点があつたのでございます。そういつた点につきましても、できるならば電波法の解釈等によりまして、そのまま認めていただきましたならば、非常に幸いであるというふうな意味合いのことを申し上げたわけでございます。と申しますのは、この公聽会の問題になつておりました無線局の開設の根本基準案というものが、国の公衆通信というものと專用通信というものとの取扱いにつきまして、これはなるべく嚴格に解釈したいというような委員会の方の御方針でございますので、従来利用しておりましたこの水産の專用通信というものを非常に規制するか、あるいは非常に制限するか、あるいはだれでもが利用できる任意組合というものをつくつて、その任意組合の組織の構成関係でもつて、專用通信を認めようというような御趣旨でございましたので、でき得るならば電波法の解釈、あるいは專用通信なり公衆通信の取扱い方針というものを緩和していただきまして、その取扱いをやつていただけぬか、従来のままやつていただけぬかということをお話申し上げたのでございます。そこで水産庁といたしましては、これと並行いたしまして、とにかく現在の水産のそういつた無線施設の経営なり配置の問題なりが、現状でもつて完備しているとは考えておりませんし、また現在におきましても、各地に水産無線施設を設置してくれという要望がございまして、それを將来どういうふうに編成がえして参るかというようなことにつきましても、かたがた研究を進めておつたのでございまして、そういつた將来の方針につきましては、一つの要綱をつくりまして、委員会の方にも御連絡申し上げ、御説明を申し上げたこともあつたのでございます。  その大体の方針と申しますのは、漁業無線の運用体制といたしまして、陸上施設を中心とする管理組合というようなものと、それから漁船施設を中心とする利用組合というにような二つの組織によりまして、漁船が利用組合を通じて、管理組合の陸上施設を、どこの場所でも利用できるというような関係を考慮する。そういつた形をつくるために、いろいろの現在の無線施設のあり方を規制して参るというようなことを、その要綱の内容としておつたのでございます。そういうような考え方をもちまして、公聽会にも御説明申し上げたのでございますが、公聽会の審理官の意見書等をあとで拜見いたしますと、国の公衆通信と軍用通信の取扱い方については、これは一つの通信政策のいかんによつて方向づけらるべきであるというような意味合いのことを前提とされまして、とにかくこの電波の割当の確保なり、あるいは公平、能率的な利用による合理化というような立場に立ちますと、そういう団体組織をつくることが妥当であろうというような結論のもとに、ただ水産の現状の施設をただちにそういうように切りかえるというようなことについては、混乱が起るかもしれぬから、そのために一定の準備期間を設けるべきではなかろうかという意味合いのことが、審理官の意見としてつけられておるのでございます。  そういうような公聽会の後に、いろいろの御事情があつたとも思うのでございますが、委員会規則が公布されたのでございます。この委員会規則と申しますのは、先ほど申しました無線局の開設の根本基準に関する委員会規則でございます。従いまして、この規則が施行されますと、漁業の專用通信の組織といたしましては、県営であれ、あるいは従来の組合営であれ、これを御破算にいたしまして、利用者の加入、脱退の自由なと申しますか、任意団体をつくつて、その範囲でもつて專用通信が許されるというようなことになつたのでございます。そこで全国の関係漁業者の方々から水産庁の方にも、現状をかえるということは非常にむずかしいという陳情がございました。と申しますのは、漁業の経営の実態が最近、昨年以来非常に悪くなつて参つております。それは資材の補給金が撤廃になりました一面、魚の統制撤廃によりまして、魚の値段が漸次暴落するというような現象を呈しまして、経費の膨脹と販売物の低廉化というようなことによりまして、経営が非常にきゆうくつになつておるというような状況でございますので、新しい任意組合をつくるという負担関係、あるいは従来県営でやりまして、県がある程度の経費を持つておつたものを、すべて漁業者の負担になるというようなことになりますると、耐え切れない負担になるというようなことからいたしまして、陳情がありまして、できることならば県営の無線施設の利用関係なり、あるいは水産業の協同組合の無線施設の利用関係というものが、従来通りできるようにしてほしいということの陳情があつたのでございます。  この問題は考えてみますると、三つの問題があるのでございまして、御承知の通り、沿岸なり、沖合い漁業といつたようなものを振興するというような建前、あるいは中小零細な漁業者を保護育成するというような建前から、従来の漁業会というものがすべて解消になりまして、水産業協同組合というものにかわつたのでございます。これは農業とまつたく同じような形でございますが、そういつた協同組合を中心にいろいろの沿岸、沖合いの漁業の育成をして参るというような組織になつておるのでございますが、電波法の関係から申しますると、漁業会の持つておつた無線施設を協同組合に讓渡するというようなことになりますると、新たに免許を受けなければならぬという問題が一つありますことと、第二点は、先ほど申しましたように、県営のものが従来通りの無線施設の利用ができなくなつて参るというようなことで、漁業者が非常に不便になるというようなことが第二点、第三点は、これは役所の関係でございますが、大正十二年以来水産当局といたしまして、民間の要望に応じまして陸上の無線局をつくる場合におきましては、三分の一ないし二分の一の助成をしておるのでございますが、この助成の関係も、年度近くになりまするし、早く民間の申請にこたえて指令をしなければいかぬということ、そういつた三点の具体的な問題を含んでおりまして、何か早急に解決しなければいかぬというようなことになつておつたのでございます。  そこで水産庁といたしましても極力電波監理委員会の方にもそういつた実情を申し上げ、できることならば、この開設基準が訂正できぬかどうかというようなお話でございますとか、あるいは今申しました三点の具体的な問題が、一応は支障なく実施できるようにお考え願えぬかというようなことについて、折衝いたしたのであります。そこで水産関係業者といたしましては、水産庁のみならず、国会の方にも陳情をいたしたのでございます。そこでいろいろと国会の水産委員会でも、この問題を取上げられるというような実情に相なつたと思うのでございます。  大体そういつたふうな経過をたどりまして、この問題があつたのでございますが、いろいろとその後の折衝等によりまして、水産庁関係といたしましても、できました規則をなるべく尊重いたしまして、むしろ協同組合の方を改組いたしまして、電波委員会が要求しておられるような任意組合というものの條件に合うような改正をやつたらどうか。と申しますのは、現在の漁業協同組合におきましては、中小零細な漁業者の保護育成、福利増進といつたような組織になつておりますので、特定の法人の加入を制限しておるのでございます。すなわち従業員を三百人以上使つたり、あるいは漁船所有トン数が三百トン以上である法人につきましては、これは組合員として認めないというような規程になつておるのでございます。こういつた加入の制限のある協同組合という本質を、むしろ、漁業無線の面のみについて緩和いたしまして、この漁業無線を利用する場合におきましては、その加入を法人といえども認めて行こうというような考え方をもちまして、法律の改正をはかつたらどうかというようなことで、考えておるのでございます。それと同時に、それができますまでの間におきましては、この開設の根本基準に関する規則を、そのまま嚴格に適用するというようなことのないように、お願いを申し上げるというようなことに相なつておるのでございます。  そこで現在そういうふうな処置をすることによりまして、応急的な問題の解決ができると思うのでございますが、さらに先ほど申し上げました根本的な問題につきましては、また別途にいろいろと電波管理委員会の方と御協議申し上げて、解決して参りたい、かように存じておるのでございます。大体さようないきさつになつております。

關内正一自由党

○關内委員長 なお電波監理委員の方からは、先ほど申し上げたように、電波法の施行関係についてとり来りました経過につきましては、先般その御説明を聽取いたしましたが、さらにこの際要点のみを、特に電波監理委員会の方より御説明を願いたいと存ずるのであります。

長谷愼一電波監理長官

○長谷政府委員 ただいま委員長からお話がありましたので、要点だけを申し上げます。  この問題は前回の委員会でも私どもから経過を申し上げましたし、ただいま水産庁の方からるる水産庁の立場からこの問題をながめた見解を述べられたのでありますが、前に申し上げました通り、漁業無線につきましては、電波管理の上から、漁業無線の利用が漁業者のために最大限度に利用できるように、また電波法その他の法律の上において許される範囲内において、それが最大限度に利用できるようにするのには、どういう形でなければならないか。電波法の第七條によりまして、無線局の開設の許認可をする場合に基準となるべき規則において、できるだけ漁業界の無線の利用ということが、電波の公平にして能率的な使用が達せられ、業界の利用が円満に行くように広げられるだけ広げたならば、どういうふうになるかという観点から定められておりまして、先ほど水産庁の方の関係官から話が出ましたが、公聽会におきましても、ほとんど出席者の半数を占める水産関係の方々の意見も、審理官は採用されまして、適当な意見書が提出されましたが、この意見書に盛られた意見も、電波監理委員会におきましては最大限度にこれを取入れて、予定の事案も業界の利益になるように、これを取入れてあらためて制定されたのであります。と申しますのは、先ほど話に出ました期間の問題であります。これは九月末日で改正をしなければならぬということになつておりましたのが、三箇月間延長されまして、今年の十二月三十一日までというぐあいに、三箇月間の延長がされたことが一つであります。またもう一つは、漁業協同組合が、先ほど水産庁の関係官も申されたように、電波管理上、またただいま申し上げました規則の上から申しますと、遺憾ながらそれに適合しない形になるのであります。しかしながら協同組合がそのままの形で、この規則で要求しておりますところの任意団体の構成員になれる、何も協同組合を解体してすつかり別なものになる必要はないその構成員になれるという道も開かれたのであります。これらの規則の事案が決定される道程におきまして、また聽聞会を開き、その聽聞会の結果によつて、最後的に規則がきめられる段階におきましても、電波監理委員会とされましては、十分関係方面の意見を聞き、最後のできるだけの線までそういう意見も取入れられたものとわれわれは信じておるのでありまして、この規則が制定されましてから、地方におきまして、関係の県当局あるいは業界の方々にいろいろ御説明もし、御通絡もとつて、この規則の線に沿うような形で行くことについて御相談をしましたところ、いずれも非常に了解をされまして、過般来県当局の方方が中心になりまして、任意組合なり任意団体の結成に順調に進んで来ておつたのであります。  この点で水産庁の方が指摘されましたように、一番問題になりましたのは、こういう規則の制定のために、業界に対して新たな負担がかからないかという点であつたのであります。この負担の点は、先ほど申し上げましたように電波監理委員会としても非常に問題にされまして、愼重に考慮されました。具体的に一、二の例を申し上げますと、従来県当局が施設を持つておつたものを、目的外使用でありますけれども、附近の水産者の方々が、県の無線局を通じて、いわゆる私の通信を委託して通信をしてもらつておつたのであります。これは目的外でありますが、今度はこれは一つの団体組織にしてもらえば、その団体の構成員の同士の通信であれば、いわゆる專用通信ということで、公衆通信との間に線が引かれるのではないか、そういう考え方から規則ができておりますが、この県のものも、従来県独自の使用のために免許を得られ、しかも一方、その附近でこの県の無線の恩沢に浴したい、これを利用したいと思う者は、この人々が、いわゆる利用組合と申しましようか、そういう組合をつくつて、県のものを無償で使わしていただくような手続をとり、その組合が県の無線局を借りて使うという免許の手続をとるならば、言葉をかえますと、二重免許とでも申しましようか、そういう方法をとれば、何ら漁民の負担にはならずに、従来のままで合法的に自分たちの通信を、この県の施設を経てやれるような形になるのであります。また協同組合が従来持つておつたもので任意組合になる場合に、財産の移管とかその他のために、新たに任意組合のメンバーとなる漁業家に負担がかかるというような点もお話に出たようでありますが、この点は、無線局の許認可あるいは免許人というものは、その無線局の施設の所有者とは別個に考え得る建前になつております。これは何人が持つておつても、これを運用しようとする別人が免許の申請ができるのでありますから、先ほど申し上げましたように、協同組合が新たな団体組織の組合そのままでメンバーになり、その施設は協同組合が従来通り持つておつてできるならば、おそらく従来協同組合がその運用あるいは維持費も支弁しておつたのですから、そのままの形で進むこともできるのであります。單に免許人の名義だけを新たな団体にすればよろしいのでありますから、何ら負担が増さないような方途もそこに見出されるのでありまして、われわれは負担の増加には必らずしもなるのではない、そう考えております。先ほど申し上げましたように、県当局その他業界の方に申し上げたときも、その点もよく了解され、多少この切りかえによりまして、経費が負担になるようなことがあつても、合理的に、また平たい言葉で申しますと、漁民の方々が大いばりで無線による通信ができるようになるのであるから、これはこうするのは賛成であるということで、実は順調に進んでおりまして、すでに任意組合の結成を見たところも、一、二にとどまらないくらいであります。従いまして、私どもはこの点は順調に年内に片づいて、来年の元旦からは明朗な気持で、この漁業無線というものは行くものと期待しておつたのでございます。ところが十月半ばごろから、ただいま水産庁の方も指摘になりましたけれども、二、三協同組合の問題を中心にされまして、いろいろ陳情あるいは国会の水産委員会等におきましても、問題になされておるようであります。その結果、目下この規則は変更されるのではないかというようなうわさも地方に流されまして、ただいまこの問題は行き悩みになつておりまして、私ども関係者として非常に困却しているとこでございます。また業界の方々にも、そのために御迷惑がかからないようにありたいものだと思つておるのでございます。  最後にちよつとつけ加えて申し上げたいことは、先ほど水産庁の方から、この電波管理に基く、先ほど申し上げました開設の根本基準に合うように、協同組合法を多少修正することも考えておる、こういうお話でありましたが、これは私、水産庁の方から本日初めて伺うのでありますが、これができますれば、もちろんこの規則の線に沿うのでありますけれども、先ほども申し上げましたように、この規則は聽聞会の手続も経まして、今年一ぱいに変更しなければならなぬという期限がございますので、この協同組合の改正等も近々のうちに至急とりはからうのでありまして、いろいろの困難な問題が起つて来はしないかと、非常に心配いたしておることをつけ加えて申し上げておきます。

關内正一自由党

○關内委員長 お諮りいたします。水産庁松任谷漁政部長の説明に対しまして、議員中村純一君より委員外発言を求められております。これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

關内正一自由党

○關内委員長 御異議なしと認め、さよう決します。中村純一君。

中村純一自由党

○中村純一君 お許しを得まして、水産庁並びに電波庁の方々に、二、三お尋ねをいたしたいと思うのでございます。本件はただいまいろいろお話のありましたことく、漁業用のいわゆる專用通信の施設並びに運用に関する問題なのでございますが、まず私どもといたしましては、この專用通信というものがどういう内容を持つておるものであるか、これと一般の公衆通信との関係と申しますか、その境目と申しますか、そういうことからまず一応伺つてかからないと、次の問題に入れないと思うのでございまするが、これはあるいは電気通信省の御関係かとも存じまするけれども、あるいは電波庁にもむろん関係がございます。すなわち電波法第五十二條によりますると、無線局というものは、すべてどの無線局でありましても、免許状に記載されておるところの目的、あるいはその通信の相手方、もしくはきめられたところの通信事項の範囲を越えて運用してはならないという原則が規定されておるのでございまするが、漁業に関する專用通信というものは、この原則の範囲をさすものであるかどうか。すなわち專用通信というものの内容及びそれと公衆通信との境目、もしくは関連という点について、まずお尋ねをいたしたいのでございます。

山下知二郎電気通信監

○山下説明員 專用と公衆通信という点につきましては、私どもは、特定の人が特定の目的を持つて自己の用に供する通信を專用と申しますし、それ以外のものはすべて公衆通信と考えております。従いまして、特定の施設者が特定の通信目的以外に他の通信を扱う場合には、これは公衆通信に入るべきもの、さように解釈いたしております。

中村純一自由党

○中村純一君 そういたしますと漁業用無線につきましては、漁業に関してその無線を利用し得る許可と申しますか、免許を得たその特定の人が、その特定の人同士の間において漁業に関してやる通信だけを、この場合において專用通信と認める、こういうことでありますが。

山下知二郎電気通信監

○山下説明員 電気通信省に関する限り、さように解釈いたしております。

庄司一郎自由党

○庄司委員 ただいまの中村君の質問に対するお答えに直接関連して伺いますが、ただいまの御回答によつて、漁業関係は專用通信のライン内とは承りましたけれども、具体的な例をもつてお尋ねすると、無電の装置を持つておる漁船が、難破船となつてS・O・Sを訴える場合、さらに水難救済所とか海上保安庁に救命艇を出してくれと救いを請うような意味の通信は、不可能に相なることに解されますが、この例に対する具体的なお答えを承つておきたいと思います。

山下知二郎電気通信監

○山下説明員 ただいまの御指摘のような非常の場合においては、前に私が申し上げたこと以外のことでございます。

中村純一自由党

○中村純一君 先ほど水産庁並びに電波庁の方々の御説明を承つておりますと、電波の最も公平にしてかつ能率的な利用を目的とするところの電波法の運用の方針、並びにその方針を具体的に示されておりまするいわゆる根本的基準に関する規則の制定にあたりましては、承るところにとよれば、政府部内の関係官の間におきまして水産通信委員会というようなものが設けられまして、十分その間の問題を討議、検討せられ、さらにまた根本的基準の制定にあたりましては、水産関係の人をも加えましたところの公聽会まで開きまして、この規則が制定せられたと承るのでございます。しからばただいま問題になつておりまするような、漁業用專用通信施設並びに運用に関する諸般の問題は、すでに十分話合いがついて、御解決になつておるはずだと私どもは心得ておるのでございます。しかるにこれが今日に至つて、この根本的基準が制定を見ました後に至つていろいろな問題が出て来るということは、われわれといたしましてははなはだ理解に苦しむところでございます。その間にいかなる経過、いかなる事情があつたのか、これをまず承りたいと存じます。

網島毅電波管理委員会副委員長

○網島政府委員 ただいまの御質問にお答えいたします。先ほど長谷電波監理長官から申し上げましたように、この根本基準によりまして、地方のこの基準の適用は、大体私どもとしては順調に進んでおつたと考えておつたのであります。もちろんその前には、この基準がきまりましてから、こういうふうに基準がきまつたからよろしくお願いするという連絡は、水産当局の方にも申し上げてございます。それと同時に各県知事にも依頼状を出しまして、この基準によつて進められるようにお願いしたのであります。従いまして、地方におきましては順調に進んでおつたのでございまするが、先ほど水産庁及び長谷長官からのお話がございましたように、漁業者の方々から、多分国会の水産委員会だと存じまするが、そちらの方に陳情があつたそうでございまして、私ども水産委員会からいろいろ質問を受けまして、今までの経過その他を御説明申し上げたのであります。それと相前後いたしまして、多分それから間もなくのことだろうと思いますが、私ども地方から聞いたところによりますと、この問題は今中央においていろいろ論議されておるから、地方のこの基準による諸般の事務に対しましては、見合せた方がいいじやないか、あるいはちよつと待つたらどうかというような意味合いの話が地方に流れておつたそうでございまするが、それが原因したかどうかわかりませんが、地方の方の事務の運び方が停頓したのであります。このことは、私ども先般この根本基準の進め方につきまして、その後の経過を聽取するために、各電波監理局長を中央に集めまして、いろいろ事情を聞いたときに、そういう話がございました。あれやこれやのことから現状では、この問題は地方においてちよつと停頓しておる形でございまして、私どもとしましても、こういうことでは困ると思いますので、何らか早急に打開しなければならないと考えておる次第でございます。いろいろこれに関係した方々と連絡をとつておる次第でございます。しかしながら一方、この附則によりまして、この問題は何といたしましても十二月中には決定しなければいかぬことになつておりますので、私どもとしても至急この問題を解決するために、今奔走しておる次第でございます。以上御説明申し上げます。

中村純一自由党

○中村純一君 水産庁の御答弁は…。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 先ほど御説明申し上げましたように、この公聽会の審理官の意見書によりますると、要するに漁業の現状にかんがみまして、できるだけ漁業の混乱を避けるために、一定の準備期間を設けるべきではないかというような結論を出されておりまして、その具体的な取扱いにつきましては、時期については、とにかく国または地方公共団体の指導を必要としないようなところまで発達したとき、または漁業者が公営から民営への切りかえの必要を認めるに至つたときまで待つべしとの主張は極端であつて、それをとるべきではないが、開設の條件と利害を異にする各地の無線局を一律に、しかも同時に上述の団体に——上述の団体と申しますのは任意団体でございますが、任意に結成せしめることはむりであつて、この問題を解決するためには関係官民の間に誠意ある協議を必要とし、しかもこれには相当の期間を要するものと思われるので、漁業無線の円満なる運用と漁業無線局運営の一応の見通しをつけて後実施に移すのが、最も適切な方策と定められるであろうというような結論を下されて、審理官は意見書をつくつておるのであります。水産当局といたしましても、実はこういうような処置を要望いたしたのでございまするが、いろいろの御事情でこの基準案が出されたようでございます。この基準案が出た後において、不幸にして漁業者がいろいろな問題を持つて参つたというような結果になるので、われわれの方といたしましては、そういう問題がなるべく早く解決できますように、電波監理委員会の方ともお話申し上げた次第なのでございます。それが先ほど申しましたように国会の水産委員会の方に陳情になりまして、水産委員会の方とせられましてこの問題をお取上げになり、さらに水産委員會小委員会の委員の方が、さらに電波監理委員会の方に御折衝をされたというようなことを承つておるのでございます。

松本善壽自由党

○松本(善)委員 中村君にかわつて私は……。

關内正一自由党

○關内委員長 中村君に発言を許しました。

中村純一自由党

○中村純一君 私どもはこの法案なり、また電波法なり、またそれの施行規則が制定せらるるまでにおいては、政府部内の関係庁間において十分打合せ、連絡が逐げられたものと考えておつたのでありまするが、ただいまのお話を承りますと、両当事者間において多少食い違い、齟齬と申しますか、あつたやにも感じられるのでございます。しかしながらすでに電波法は国会の議決を経て成立をいたしておるものであり、またそれを施行するための根本的な基準と申しまするものも、電波法の委任を受けて関係者を集めました公聽会を経て、すでに決定を見て施行されておるのでございます。しかるにその間、あるいはその後において、いろいろな事柄が起きて来たのかもしれませんが、われわれも耳にいたしておるのでございますけれども、水産庁側から、この電波法並びにそれに伴う施行規則に関しては相当変革を見るらしいから、この法律並びに施行現則の線における諸般の措置についてはこれを待てとか、これをやめろというような通牒と申しますか、指令と申しますか、そういうものが各地方に流れておるのごときうわさを承つておるのであますが、はたしてそれは事実であるかどうか。もし事実であればいかなる内容の指令を発せられたのであるか、その点を承りたいのであります。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 その問題につきまして、いろいろとほかの方面からもお尋ねがあつたのでございまするが、われわれの方といたしましては、漁業無線というものが、漁業生産なり漁業経営の一つの大きな手段といたしまして、常に活用されるといつたような建前からいたしまして、その成行きなり、現在までの経過なりについて、各地方の方々が陳情に来られたり、あるいは照会に来られたときに、逐次御説明申し上げておるようなわけでございます。あるいはそういつた関係からいたしまして、係の方からその照会のあつた係官に対しまして、手紙等の形におきまして、その現状及び交渉のいきさつといつたような事実をお知らせ申し上げたようなことであると思うのでありまして、それに対してどうしろこうしろといつたようなおよそ指示めいた、通牒がましいようなことは、公文では出しておらないと記憶しております。

高塩三郎自由党

○高塩委員 ただいまの説明について一点お聞きいたします。漁業界全部をあげての陳情であるかどうかという点と、その陳情そのものは、公式には指令を流していないというお話があつたが、それではあるいは非公式にこうと察知されるような意味のことを漁業界に指令したような気があるかどうか。自主的に陳情したのか、何かの関連において陳情に来たものか、その点はつきり御答弁願いたいと思います。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 具体的に一例を申し上げますと、公聽会がありました八月十八日の日におきまして、あとで公聽会に出席いたしました陳述者が私どものところへ来まして、何らかこれは対策を講じてもらわなければ困る。それからまたその取扱いいかんによつては、將来非常に重大な影響を與えるものでございますので、水産庁が逐次この間のいきさつ等も報告してほしい。でき得るならば一ぺんぐらいは会議を開いて、いろいろ相談してほしいというような要望もあつたのでございます。しかしわれわれの方といたしましては、いろいろと電波管理委員会との交渉等もございますし、お話合いしましたことでもございますので、全国的にそういつた方々を集めて、どうするこうすると相談をするということは、差控えた方がよかろうということで、そういう会合は公聽会以来今日まで開いておらないのでありますが、先ほど申し上げましたように、地方からいろいろの照会が参り、また陳情に参る際に、逐次説明をいたしたような次第でございまして、われわれの方から積極的に県に対してこうしろああしろというようなことは、申し上げたことは記憶がないのでございます。

高塩三郎自由党

○高塩委員 さらに掘り下げてお伺いいたしますが、それではこういうような通牒をお出しになつた覚えがおありになるかどうか。それは十月二十一日付で、水産庁長官、知事殿というのですが、その要旨を読みますと、衆議院水産委員会においては、昼下電波監理委員会に対し諮問を出しているので、近日中その血管があるものを思われるから、それまで本経営問題につき、手をつけないようにせられたいというようなのですが、水産庁長官が各府県知事に出した覚えがありやいなや、はつきり御答弁を願いたい。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 水産庁長官からは、さような公文は出していないと記憶しております。

高塩三郎自由党

○高塩委員 部長は出していないという答弁でありますが、これは必ず出しております。これは法律でいうと偽証罪でありますから、その点は委員長、もう少し掘り下げてひとつお聞きを願いたいと思います。

松本善壽自由党

○松本(善)委員 関連して……。

關内正一自由党

○關内委員長 あなたの発言は関連ですか、それとも議事進行に関してですか。

松本善壽自由党

○松本(善)委員 関連質問でありますが、場合によつては議事運営についても発言をいたしたい。

關内正一自由党

○關内委員長 それでは中村君の発言がまだ終つておりませんから、終つてからひとつお願いいたしたい。

中村純一自由党

○中村純一君 元来この問題は、政府部内における連絡の不十分と、思想の不統一から出て来ておるものでございますから、さような原因で出て来ておる事柄を、いろいろな団体とか何とかから陳情がありまして、国会に持ち込まれるということは、われわれとしてははなはだ困ることと思うのであります。ことに今の水産庁から何だか指令のようなものを流したか流さないか、ただいまの御答弁によりますれば、そういうことはないというお話でありましたけれども、われわれの承知いたしておりますところでは、必ずしもただいまの御答弁と同様とは思わないのであります。もしこれが單なる経過を説明するとか、あるいは事実を説明するとかというようなことであれば、これはまあ恕すべきであると思いますが、それ以上の措置が何らかとられているということでありますれば、これははなはだ遺憾である。電波法なり、またそれに伴うところの施行規則がある以上は、それがぐあいが悪くて直そうというなら別でありますが、嚴として存在しているものに対して、それと反対の線の出るような指令がましきものが出るということでありますれば、これは官僚の措置として、はなはだ行き過ぎであると私は思います。ただいまの御答弁によりますれば、さようなことがないということでありますが、なければけつこうございます。もしあつたとすれば、私どもはこれははなはだ遺憾千万に思うのであります。今後ともひとつ政府当局としては、さような点は十分御注意を願いたいのであります。  それから次にお尋ねいたしたいことは、この根本基準に定めておるところによりますれば、この漁業用の專用通信の施設をなし、またこれを運用するにつきましては、そのための団体組織をつくれということが定められておるのでございます。この規則に定めておりますところの団体組織というものは、今日すでに存在しておる漁業協合組合、これが適格であるかないかは第二の問題といたしまして、これがかりに適格であるとするならば、その既存のものであつてもよろしいのか、あるいはそれはいけないのであつて、どうしても別個の団体をつくらなければならないのであるか、その点を政府側にお尋ねをいたしたいのであります。

網島毅電波管理委員会副委員長

○網島政府委員 お答えいたします。私どもは新しくこの漁業の無線局の免許を受けるものが、ただいま御指摘の漁業協同組合であつてはいけないというようなことは、毛頭考えておらないのでございます。もしこの協同組合が、無線に関する限り、無差別にだれでも利用できるというような性質を持つたものでありますならば、もちろんこれは電波法第一條の精神にも適合いたしますので、従つてその精神によつてできましたこの根本基準にも適合するのであります。従つて私どもとしては、そういうような性質の協同組合ができますならば、これに対して免許を與えることについて躊躇しないつもりであります。

中村純一自由党

○中村純一君 ただいま電波庁の御答弁を承つたのでありますが、しからば、次にお尋ねをいたしたいのは、現在の漁業協同組合は、水産庁の立場から見られまして、この電波を無差別、公平に利用する母体として適当であるとお考えになるかどうか。もしこれが今日の漁業協同組合においてはまだ不十分であるということでありますならば、これはどういうふうにすれば今日の漁業協同組合がこれに適するようなものになり得るのであるかどうか。あるいはどうしてもなり得ないのか、その点水産庁側の御意見を承りたい。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 水産庁の立場といたしましては、先ほども申し上げましたように、沿岸漁業なりあるいは沖合い漁業というものを経営する漁業者の福利増進、あるいは生産上、経営上の改善ということをはかります場合には、どうしても協同組合というような形でもつて將来やつて行かなければ、中小零細な漁業者として立つて行かぬであろうというような考え方を持つておるのでございまして、この協同組合が自覚してりつぱなものにつくり上げて、それによつて無線等の近代的な施設を利用できるというような態勢ができましたならば、漁業者も非常に進歩して参るのであろうと考えておるのでございまして、もちろん無線施設の経営主体として、漁業協同組合がまことに適当であるというふうに存じておるのでございます。ただ先ほど申し上げましたように、現在は協同組合というものが中小零細な漁業経営者というものを主体にして、なるべく資本家的な組合員というものを、事業関係からして参加させない方が適当であろうというところからいたしまして、漁民についての加入制限と申しますか、組合員の資格に制限がございますので、たまたまその制限がありますために、電波監理委員会のお考えになられました根本基準である任意組合に、構成関係が合致しないということもあるのであります。

松本善壽自由党

○松本(善)委員 関連して——。水産庁の役人がまことに懸命な努力をしておる。ことに二十三年から、安本の通信の課長初め各関係官吏諸君が、漁業無線に対して心をいたされて今日まで来られたという事実に関しましては、電気通信委員会の一人といたしまして、まことに敬服この限りでございます。今日も熱心なる御答弁をいただいておることに関しましては、満腔の敬意を表するものでございます。     〔委員長退席、高塩委員長代理着席〕 かくの通りでありながら、文化委員会であるといわれるこの電気通信委員会におきまして、なぜ一言申さなければならぬかというと、水産庁の各官吏諸君も、電波という観点に立ち、国際條約もあるところ電波の公共性に立つて、少くとも電波は文化のあり方である、かような意味において御審議を今日までいただいて、二十三年以来二十五年に相なりました二年間におきまして、種々なる御討議をいただき、種々なる御研究をいただきましたことにつきましては、私どもその所管といたしまして御礼を申し上げる次第でありますが、本件につきましては二十五年に電波法、放送法、電波監理委員会設置法、この三法案がわれわれの手によつて審議されたことは御承知の通りであります。その際におきまして、私どもは安本の通信の担当部、その当時の課長の御意見も聞き、かつまた電気通信の所管でありますところの電波関係の各位にも忌憚なく御意見を聞き、第一国会から今日まで、その難点であるといわれているところの電波行政に関しまして、電波の持つ公共性を普遍的に行うところの電波法を行おうではないか、かような見地に立つてやつたのでありますが、先ほど水産庁の一役人が言われたごときことが今日起るであろうということは、その当時においてすでに想像したところの事実でございますし、かつまた二十三年からいわれたところの水産行政、ことに漁業無線に関しては、いかなる方途をもつてすべきであるかということは、国会議員のあり方として、一人として考えなかつた者はなかつたと思うのでございます。従いましてかわいい子供が、涙を流して訴える気持、これは親として知らざるものはないと言わざるを得ないのであります。その当初におけるところの委員会の諸公は、この叫びを知らない者は一人としてなかつたと思うのであります。それで電波は公平無私である。ことに水産庁が言われるところの趣意はよくわかります。根本原因は、現在の法的な処置から申しますならば、現在の組合法の精神から申しますならば、無線という條項がかれらの組合の規程にはないのであります。これはもともと私どもが遺憾とした点でございまして、少くとも小さなところの組合は、むしろ私らの考えと逆でございます。小さな組合が無線に対する認可を得られる場合があつたにいたしましても、会社とかあるいは大きなものたちが、この無線を利用する機会が得られなかつた。むしろ得られないというのが、現実の電波法の大局的な規定であるだろうということは、私ども想像に余りあるのでありますが、     〔高塩委員長代理退席、委員長着席〕 しかしわれわれは少くとも共産党の代議士ではない。だからして大きな組合とか会社の利益を、私どもがなおざりにしていないということは、その基盤に立つておる私どもが弁解するまでもないけれども、現在の電波法のあり方、施行の内容については、組合だけがその恩典に浴して、大会社あるいは大きなものが、無線を利用する機会を失つておるということは、ふしぎじやないかといわれるのは、これはまことに当然なことであると思うのでございます。従いましてその当時におきましても、お前は自由党の代議士じやないか、利益の代表をお前方やらぬか。それはよろしくわれわれがわかつていることである。さらさら言うことはおかしいと言つたが、おかしいことが今起るということはまことにおかしいと思う。当然かくのごときことは予期されたことである。従つて私たちの心の中にも、(「簡單」と呼ぶ者あり)大きな会社で無線を利用するケースがあるのだということを、私どもはその当時において考えていたが、三法案を計画したのはわれわれであるがために、そういうことはわれわれの掌中にあるのだということを、御認識をいただきたい。かような意味において、水産庁の、法律というものが文章だけしかわかつておらぬ役人を相手にして、私はこれ以上論議する必要はないと思いますけれども、法律の文章に現われた面だけしか知らぬ役人を考えた場合において、私たちは実に同情にたえないものである。かような考えにおいて、私どもの考え方があまりにも粗雑であつた。

關内正一自由党

○關内委員長 松本君、御注意します。関連質問の範囲を逸脱しておりますから、関連質問にもどつて簡單に願います。

松本善壽自由党

○松本(善)委員 結論を申し上げますが、従つて水産庁のうしろにあるところの任意組合も、本法案が、本年一ぱいをもつてその何たるかを知る今日において、早急なる処置と誠意をお示し願いたい。水産庁において、業者に対して役人の考えることがはたして実現性があるかどうか。実現するというても思惑的な情報をこれ以上流していただきたくない、かような考えに立つて私は一言申したいのであります。ことに漁業無線に対しては、私たちその当時の委員といたしまして、現実になおざりにしておることは絶対にないと思うのでございます。従いまして私が今回中国、近畿、第二班の班長といたしまして、その漁業関係についてどうであろうかということを、私たちは非常に懸念して参つたのでありますけれども、その業者に対して私たちが呼びかけたときにおいても、また今日までわれわれ電波法に関係した委員に対して何らの陳情もなかつたということは、むしろこれはわれわれ電波法に当つた委員に関係なくやられたということ、あるいはまた民間の方々が、電気通信委員会というものは何をやつているのかわからぬというような観点に立つているということは、まことにわれわれとしてはむずかしい次第であるとみずから感ずるのであります。しかしながらわれわれとしては、彼らの陳情を聞く。われわれはかような欠点に対しては、もう少し言つてもらいたい。治安維持法あるいはその他種々——ことに民間通信法においては、放送法においてただ三つの法律しかなかつた。これもまた陳情あつてしかるべきものであると思うのにもかかわらず、まだ今もつて陳情がない。かような段階に至つて、われわれが地方を行脚した場合においても何らなかつたということは、まことに私ども議員としてはずかしい次第である。

關内正一自由党

○關内委員長 松本君、結論を願います。

松本善壽自由党

○松本(善)委員 結論として申し上げたいが、電気通信委員会は何もやつてない委員会であるというようにいわれる段階である。ことに電波関係については、電気通信委員会に大元締めであるということを世の中に示したいというのが、私が中村君の説明する途上において言わんとするところのものであります。国民各位は、無線に関しては少くとも電気通信委員会の所管であり、かつまた当然考慮し、当然利用すべき段階にあるということをさらさらながら申し上げて、中村君の意見を聞きたい。三法案が通る当時においての電波法案の担任者たる中村君に発言があると思うから、次に中村君の発言を許してもらいたい。

中村純一自由党

○中村純一君 ただいま水産庁並びに電波庁の御意見を承つておりますと、要するに問題は結論的に申しますと、この漁業用無線の施設並びに運用のために特別の団体組織をつくるか、あるいは今日の漁業協同組合なるものがまだ不適格ならば、これを適当に改造して、そうしてこの受入れ態勢とするか。その二つに一つだと思うのであります。そうして電波庁側の意見によりますれば、そのいずれであつてもよろしい、こういうことであるのでありますが、それならばひとつ水産庁にお尋ねいたしたいのでありますが、水産庁といたしましては、そのいずれの方向によることを適当と考えられるか。今日の漁業協同組合を適当に改造するということを考えておられるのであるかどうか。もしそうであるならば、その見通しいかん、この点をお尋ねいたしたいのであります。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 この問題につきましては、二つの解決方法があると思うのでございます。第一点の解決方法といたしましては、現在の水産協同組合というものをお認め願いまして、現行法規のもとに員外利用、しかも継続利用というような形の利用関係でもつて、その根本基準の解釈に合せて参るというようなやり方が一つと、第二点は、ただいま中村さんから仰せられましたように、根本基準の任意組合のような水産業団体に直す、こういう二つの解決よりないと思うのであります。われわれといたしましては、従来から第一点の方向につきまして努力をいたして参つたのでございまするが、遺憾ながら電波管理の建前、あるいは專用無線、專用通信という行政上の取扱い方針の範囲を逸脱するというようなお取扱いになつておられますので、現在私どもの考えておりますのは、第二点の協同組合法というものをどういうふうに直したら、その任意組合的なことになるのかどうかということを考究しておるのでございます。ただ問題となりますのは、協同組合の本質が中小企業と申しまするか、中小零細業者の福利増進組織として認めておりますので、その本質を失うような改正になりますると、いろいろとほかに影響があるということでございますのと、それからこの無線経営というものと、販売、購買あるいは信用というような、各種の経済行為との関係を、いかなる場合において判別できるかということにいろいろの問題を含んでおりますので、実は愼重に検討を加えておるのでございます。従いまして現在でも、この第一点の解決と第二点の解決と並行していろいろと考えておるのでございまするが、とりあえず救済していただく策といたしましては、もしも第一点を願えればやつていただけないかということを要望しているのでございます。

中村純一自由党

○中村純一君 今お話を承りました、が、いわゆる水産庁側の考えておられるところの第一点の方向における解決というものは、私どもの理解いたしますところでは、これはもう十分研究をいたしてみましたけれども、非常に困難な、不可能な問題ではないかと思うのであります。従つてこの際の解決の方法といたしましては、この漁業協同組合を適当な姿に改組するということが、残された唯一の解決方法であろうと私どもは考えておるのであります。しかしてこの漁業協同組合は、今お話のありましたことく、中小業者を内容とする本質を持つておる。これはむろんよくわかつておるのでありますが、しかしながら電波の利用ということは、單にこの中小業者ばかりでなくて、大業者もむろんやらなければならぬのであります。そこでその漁業協同組合の本質を害さない範囲において、すなわちこの無線の利用という面に関する限りにおいて、公平な無差別な利用のできるような姿に、この漁業協同組合を改組することは、必ずしも不可能でないと私どもは考えておるのであります。その点に対する水産庁の御見解を承りたいと思います。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 ただいまお話申し上げましたように、中村さんのお話の線に沿いまして、現存関係方面との折衝等を続けておるのでございまして、これが見通しがはつきりいたしますればどういう具体的なことで、本質を失わずに改正できるかというようなことにつきまして、また御説明を申し上げたいと思います。

中村純一自由党

○中村純一君 今承りますと、すでにその線に沿つて関係方面との折衝を続けられておるというお話でありました。また私どももさように仄聞をしておるのでありまして、かつ私どもの承知いたしておりますところでは、その点に関しては関係方面との折衝、あるいは了解が順調に進んでおるやに承つておるのであります。そこで今は非常に用心深いお話でありましたが、もう少し率直にその辺のことを伺いたい。またわれわれはそれが最も円満にして完全なる解決方法であるう思いまするから、ぜひその線で急速にひとつお進め願うように希望をいたすのでありますが、その点に対するお見通しを承りたい。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 ただいまお話の通り、現在の折衝段階におきましては、順調に進んでおるのでございます。ただ責任者がちよつと留守になつておりますので、最終段階の御返事をいただくまでにはなつていないのでございます。従いまして、こういうようにきまつたということも、今のところ申し上げかねるのでございますが、その線に沿つて努力して参るというところで申し上げたいと思います。

中村純一自由党

○中村純一君 今お見通しを承りましたが、私どもの希望といたしまして、また漁業界全般といたしましても同様だろうと思いまするが、その漁業協同組合の政組が順調に進みまして、早くできますならば、この根本的基準において予定いたしておりまするところの期限内において、十分に問題を解決し得ると思う。ぜひその線において今後もお進めを願いたい。そうすれば、その間に時間的なギヤツプも何にもない。万々一多少その改組が遅れて、この予定されておるところの期限に間に合わない場合においては、これはやはり電波法並びにその根本的基準に定めておる線において、一応問題を処理しておいて、しかる後に根本的な解決をすべきものだと私どもは考えておるのでありまして、その点に対する御意見を伺つておきたいのであります。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 ただいまのお話でございますまするが、県の経営する無線施設と、それから協同組合で経営しておりまする無線施設と二種類あるのでございまして、問題は協同組合法の改正が完成できますれば、組合の関係につきましては、そのまま認められる。しかし県の関係につきましては、これは県の施設なり経営を、その組合に委任するかどうかというような問題が別にあるのでありまして、そういう点も、私ども委員会の方と御相談しまして、至急に割切るように考えて参りたい、かように考えております。

田島ひで日本共産党

○田島(ひ)委員 私は今自由党の方と政府の方と、いろいろやつていらつしやることについては、こまかい点は申し上げませんけれども、電波法案ができますときに、この法案は官僚統制である。この法案ができますれば、軍事的の方にどんどん使われて、漁業には来なくなつて、日本の漁業関係の者がお困りになるということで、共産党は反対をして来たのであります。この問題は非常に重大な問題だと思います。なぜかというと、最近の国際情勢からいたしまして、日本の水産は破壞状態に来ていると思います。それで日本の民族産業である水産業を守るという点から、ぜひともこれをお取上げになつて、国際的に日本に許されている周波数の中から、水産の方面にどれだけまわつているのか、できれば水産委員会とも合同審査会なり何なりを持つて、真劍にこの問題を取り上げていただきたいということを申し上げておきます。

中村純一自由党

○中村純一君 今水産庁の御答弁を承りましたが、実はまだふに落ちない点もあります。しかし要するに現在の組合法の改正の線において、まつしぐらにお進み願いたいということを希望申し上げますとともに、今ちよつと水産庁からお話のありました県の持つておる施設の処理に関しましては、私どもの考えるところによれば、比較的簡單に、便法をもつて処理し得るのではないかと思うのでありますが、その点について電波庁側の御意見を承つておきたいと思います。

長谷愼一電波監理長官

○長谷説明員 お答えいたします。従来県営で行われておりました無線局を、新たに根本基準によりまして整理される場合には、一つの団体の中に含まれることが、一番真正面から基準に合うのでありますけれども、先ほども御説明申し上げましたように、そういうことが非常に困難な場合には、二重免許という手があるということを申し上げたのであります。しかしながら各地方の事情をよく聽取いたしますと、同じ県の中で、ある漁業根拠地には、県営の無線局がある。ある根拠地には、もつぱら漁民の負担に基くところの民営のものがあるということで、同じ無線の利用でありながら、きわめて不公平な形になつておるから、この際やはり、新しい団体の中に県のものも移讓していただいて、平等な負担において利用できるようにというような戸が上つておるところもございまして、すでに先ほども御報告申し上げましたように、県営の施設も含めた任意組合というものは結成されておる状態でありますので、必ずしも二重免許でなければ解決ができないとは思いませんけれども、重ねて申し上げますが、もし非常に漁業界の負担が増加となるような点を重く見られて、困難視される、現実に困難となるようなところは、そういう方法もなし得るのだということを申し上げたいと思います。

中村純一自由党

○中村純一君 終りました。

關内正一自由党

○關内委員長 それでは本日はこの程度にとどめまして、次会は公報をもつて御通知いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時四十分散会

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