人事委員会 第6号
- 発言数
- 242 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1950/12/01
会議録
○田中委員長 これより人事委員会を開会いたします。 ただいまより一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案、内閣提出第十二号を議題といたしまして、審査を継続いたします。 本日は、特に本法案について多年の御経験と御研究を積んでおられる方々の貴重な御意見を拝聽することによつて、この法案の審査の万全を期して参りたいと考えまして、公共企業体仲裁委員会委員今井一男君、官庁労働組合給與共同闘争委員会議長佐藤忠夫君、官公庁労働組合協議会、全逓信従業員組合中央執行委員長永岡光治君、郵政省大臣官房人事部長松井一郎君の四君の方々を参考人として御出席を願つておるわけであります。参考人の各位におかせられましては、御多忙中にもかかわらず御出席いただきましたことを委員会を代表して委員長より厚くお礼申し上げますと同時に、本法案につきましては、恐縮でございますが、あらゆる角度から忌憚のない御意見を、時間の範囲内で御開陳を願いたいと存ずるのであります。 それではただいまより参考人の方々より御意見を聽取することにいたします。その前に御承知置き願つておきたいと思いますが、参考人の御発言はお一人当り十五分前後といたしまして、それが終りますと、その次に、本委員会の委員より、質疑があれば御発言の都度質疑を行うことにいたしたいと存じます。また参考人の方々の御都合で、発言の順序は委員長において随時指定をすることにいたしますから、最初にまずお名前と職業をお述べをいただいて、各参考人の方々は、それぞれ重複をなるべく避けていただいて、両点的に大切だとお考えになるところをお述べを願うことにいたしたいと思います。 まず郵政省大臣官房人事部長松井一郎君から御発言を願います。
○松井参考人 私はただいま御紹介いただきました郵政省大臣官房人事部長の松井でございます。私は、私の置かれておりまする立場上、今回の改正法律ヂにつきまして、そう立ち入つて批判がましいことを申し上げるわけには参りかねるのでありますが、せつかくこうした機会を與えられました関係上、今回の改正法律案が国家公務員一般、ことに国家公務員の過半数を占めておる現実の従業員に対してどのような影響を持つかといつた点について、一、二申し上げて御参考に供したいと存じます、 今回の改正の法律案のうちで、まず私どもとして第一に気がついた点は、その第八條の第六号におきまして、従来われわれ現業庁において非常な大きな悩みとたつておつたいわゆる頭打ち、給與ストップという問題が、ある程度解決の道を與えられたといつた点があるのであります。御承知のごとく、現業庁の方々というものは、同一の仕華を長年にわたつてやつていただいておるのであります。しかも現業庁というのは、その性質上いわゆる役づきというものがあまり多く置かないといつた関係もありまして、従来、私どもの役所に例をとりましても、非常に頭打ち、つまり給與の幅の最高まで上りまして、それ以上は昇給しないという方方がたくさん出ております。例をたとえば二級職から八級職あたりのところにとりましても、その三分の一が頭打ちになつておる。ことに現業員の中心である七級職といつた、ほんとうの現業の第一線に立つておる方々におきましては、実にその中分が頭打ちになつて、もう給與が上る見込みがない、特別に自分が役づきになるとか何とかいう場合は別でありますが、そうしたことは、給與が一般的に今日なお低い現状におきましては、非常に勤労意欲を阻害して、われわれこの問題については、かねがね非常に苦慮していたのでありますが、新しい法律案におきまして、ある程度これの打開の道が開かれたといつた点が、われわれとしては非常にこの改正案の趣旨をけつこうだとしておる点であります。 それから同じく第八條の五号におきまして、特に勤務成績が良好である場合には、二段跳びの昇給をも認めるといつた規定が置かれたのでありますが、これは従来の給與関係においてあまり例を見ない画期的な改正であろうと思います。現業におきましては、非常にその人たちの勤務成績というものが具体的にはつきりとつかめる関係もありまして、こうした制度を巧みに運用して行くことによりまして、各人の勤労意欲の向上に資する点があろうと思いまして、私どもこの規定には非常に賛成するのであります。ただずつと給與の関係を見て附則の方に参りますと、附則のうちに第二号でしたかに、括弧内におきまして、今度の切りかえの措置において、いわゆる調整号俸というものが大幅な削減を受けておるという点は非常に重要視しているのであります。一体この調整号俸というものが従来の俸給に関する規定のうちで、どういう意味合いをもつてつくられたものであるかという点について申し上げたいと思います。もつとも私はこの調整号俸がつくられた当時の直接関係者ではございませんので、あるいは後ほどここで御発言になられる今井一男さんがこの調整号俸をつくつた当時の直接の責任者として、より正確な知識をもつていらつしやると思いますか、私の知つておるところにして誤りがないといたしますならば、この調整号俸というものがそもそも置かれたのは、二千九百二十円べースというものが官庁職員に対する給與の体系として、今日歴史的にも一つの画期的な変革であつたわけでありますが、その当時の経緯というものにその根拠があるのであります。 まずその第一点は、大体においてこの調整号俸の適用を受けておる対象はいろいろありますが、多くは一般普通の仕事をする方ではなくして、現業員かとかあるいは特殊な危險労務に服する方々に対して與えられておるものでありますが、私はこの調整号俸の問題については、全部にわたる知識を持つておりませんので、そのうちで郵政、電通あるいは印刷等の現業員に対して適用せられている調整号俸の問題に限定して、御説明申し上げたいと思います。 この調整号俸が置かれた当初は、まず新しい給與の格付というものをめぐつて、いろいろな角度から論争されたのでありますが、現業員の方々は、御承知のごとく比較的に学歴といつたものは低いのであります。しかしその従事しておられる仕事というものは、実働時間におきましても充実した仕事であるし、また仕事の内容、勤務のあり方といつた点においても、これは非常に苦労の多い仕事をしておられる。一般的に申しまして、同じ年齢同じ学歴といつた場合においては、級の絡付においては同じような格付を受けるのでありますが、しかし單に机の上の仕事を処理しておるといつた者と、非常に困難な仕事をしておる者とを同一に取扱うというわけには参らないというところから、何かここに調整を必要とするということが言われたのであります。かたがた当時国鉄がまつ先に現業員の実態に即する別の給與の切りかえ表をつくつた関係もありまして、それと一般官庁の一般給與法との間の開きというものが相当大幅に出て来たのであります。そうした点を考慮しまして、そこに一号ないし二号といつたものを特に調整号俸として加算して来たというのが、大体その現業庁に対してなされた調整号俸のそもそものいわれであろうと私どもは承知しておるのであります。そうした関係から生れて来たものでありますかけに、私ども現業庁の立場にある者としては、この調整号俸の持つている意味というものを非常に重要視しておるのであります。ところが今回の改正案によりますると、その後の事情の変化といつたような理由のもとにこうした調整号俸が大幅な削減を受けるというようになつているのであります。一万国鉄はその当時一般公務員でありましたが、今日では企業体に切りかわつております。そしてその出時の給與体系をそのままかつぎ込んで、その上に新しいベース・アツプというものが考慮せられておる。ところがたまたま国家公務員として残つた人たちは、せつかく国鉄との間の調整という意味でつくられた現業庁の特異性というものが、今度は逆に削減されつつあるというのが今日の実態でありまして、こういたしますと、一般公企業体に比べて、制約のしにおいても非常に大きな制約を受けておるのにもかかわらず、給與の幅においては逆の方向に向つて行つた点が感じられまして、現業員の立場としていささか納得いたしかねる点であろうと思います。しかしこの調整号俸を受ける方々は、大体二級から七級と申しまして、比較的役所としては現業の第一線におられる低い方々であります。一般的に今何の俸給の切りかえというものが、人事院の原案に比べまして、下の方は若干低くなつております。従つてこの下の方々にとつては給與の切りかえは低くされ、その上になお調整号俸を削られる、勤務地手当を減されるといつた意味合いから、何かそこに追い討ちをかけられているような感じすら抱かせられておるといつたのも、むりからぬ感じだろうと思います。ことに私どもの現業庁といたしましては、この調整号俸の適用を受ける方々が、文字通り事業の第一線で働いておられる方でありますだけに、この問題の取扱いについては、愼重な御考慮をいただきたいということを念願してやまないものであります。 以上はなはだまとまりのないことを申しあげましたが、今回の給與の改正について、私として抱いておる考えの一、二を申し上げましで、御参考に供した次第一であります。
○田中委員長 ただいまの松井一郎君の参考人としての御意見について、委員各位で何か御質疑はございませんか。松澤君。
○松澤委員 ただいま調整号俸の問題で適切な、お話を承つたのでありますが、一応郵便電通の特別会計の支弁にかかわる職員で、一般俸給表の適用を受けている方々は、一号俸を調整されているのでありまして、これが今回の附則によりまして全部なくたつたということにたつておるのでありますが、その影響を瞬ける者は、ただいまの説明で相当多く、また生活の上におきましても困難を来すということは容易に想像ざれるのであります。従いまして、その調整をされましたその後におけるいろいろの事情の変化というものが、ただいまのお話であつたのでありますが、これをさらに詳細に言えば、どういう出精の変化のために政府は号俸調整をやらないことになつたのか、及び郵政電通などで、号俸調整をやらなくなつたにもかかわらず、職員の生活なり、あるいは勤務なりに及ぼす影響というものかどの程度のものであるか、あるいは実質的にどの程度の号俸調整をやらないことになれば、手取りもしくは俸給において減額になろうかというようなことを、もう少し詳細にお話願いたいと思います。
○松井参考人 その後の半価の変化というものがどういうものであるかという点につきましては、私の立場として御説明申しあげるわけには参りませんが、ただ往々言われることは、この調整号俸を定めたときには、勤務時間差によつてきめたのである、つまり当時は官庁従業員が大体四十八時間であつたのに対して、現業庁の者が五十時間あるいは五十何時間という関係があつて、それによつて換算したものだといつたような説明がなされておるようであります。しかし私どもの滅却している限りにおいては、この調整号俸というものは必ずしも時間差によつてのみきめられたものではない。もちろん時間差か給與の定め方の一点として考慮されたことは確かでありましよう。また便宜計算の基礎として使われたことも承知しております。しかし時間差のみによつて給與の関係が律せられたということは考えられないのみならず、大体において給與法の規定におきましても、俸給というものは、その仕事の複雑性、責任といつたようなものを基本にして考えるべきであるという規定に照しても、時間差のみでもつてこれを割切るということは、当らないことではないかと私どもは考えております。それからさらに次に、調整号俸の問題でどういう影響を受けるかというお話でございますが、私どもは、この調整号俸によつて、八級ないし二級の方々が、それぞれ俸給を一号ないし二号ずつ切下げられるという実態を、ことに中堅の方々であるだけに非常に憂慮しておるのでありますが、なかんずく五級、四級といつたところは、われわれの事業においては、文字通り第一線に立つて郵便物の配達をしていただくといつた方々が非常に多いのでありまして、ことに五級の方々のごときは、一号切り下げられるといつた実態におきまして、結局今度の改正案にお辞ましても、せいぜい実収におきましては一割二分程度の増加しか期待できないといつたような現状があるのであります。
○平川委員 松井さんにはなはだ御迷惑な御答弁を要求することになるかと思いますが、政府側の唯一の参考人でありますので、もしおさしつかえなければお話願いたいと思います。官房長官は各省のエキスパートの知能を集めてこれをおつくりになつたという答弁をしておいでになる。ところがけさほどの毎日新聞を見ますと、閣議決定のあとで次官会議へ持ち出されたために、各官庁は俸給表を見て驚いて、にわかに騒ぎ出したということが述べてあるが、事前にこの調整の問題について御意見を徴せられたりなどしたようなことはないのでありましたか。
○松井参考人 ございません。
○田中委員長 それでは次に公共企業体仲裁委員会委員今井一男君に御意見を伺います。
○今井参考人 突然のお呼出しでおそらく人事委員会の求めておられるところは、今回の政府案と人事院案との比較検討ではないかと拜察したのでありますが、時間の余裕もございませんので、あまりこまかい点まで意見を申し述べるだけの準備かできませんでした。従いまして、最初に公務員の給與に関する一般論を少し述べさせていただき、あとで少しくこまかい問題に触れたいと思います。 日本の官公吏の従来の給與のレベルは、大体におきまして工業労働者より下まわつたことはないと大ざつぱに見られると思います。しかもその公務員の勤務時間は非常に延長もされましたし、また賞與も廃止されました。またさらに労働運動といたしましても、いろいろの権利が制限されました。また政治活動の制限もございまするし、また天くだりの禁止等の規定もございます。こうして天皇の官吏から国民の公僕へ衣をかえました公務員といたしましては、やはり何らかの形でこれを見てやるということが根本的になければならぬのではなかろうか。昔の大名のお侍が当然に公務についたのと違いまして、職業の選択によりまして公務についたものであり、一個の勤労者にすぎない公務員に対しましては、そういつた見方が必要なのではなかろうかと思います。非常に妙な例でありますが、一応たとえますと、公務員の地位はべースボールにおける審判のような地位ではなかろうかと思うのであります。ルールに従つて審判をいたしますがゆえに、へたな審判でも一応ベースボールの進行はできますが、あまりへたな審判でありますと、アウトやセーフがあるいはストライクやボールが間違いまして、はなはだ興味索然たる試合になるのであります。しかしながら、決して審判のために選手があるのではなくて、選手のために審判があるのであります。公務員の中に、ときどき審判のために選手があるかのごとき間違いをいたしまして、よく世間のおしかりをこうむつておるのでありますか、しかしいい審判を雇いますれば、やはりゲームも愉快に進行できず。いい審判を使うか、惡い審判でがまんするかということは、もちろん国民がおきめになることであります。しかしながら、いいサービスを受けようと思えば、やはりある程度給與は見てやらなければならぬことになるかと思うのであります。人事院の勧告の成文にもございますように、民間給與と現在五割の開きがあるという点からいたしますると、どう見ましても、私はまず大ざつぱに考えまして九千円程度ということは、決して当を失したレベルではないと思います。むしろやるべきものをやつて、そのかわり公務員に対して強い注文を加える。規律に対しても要請をするということの方が、国家的にもかえつて経済になるのではなかろうかと考えます。むろん今の税の高いことも事実でありますが、しかしながらわれわれの生活におきまして相当高い物を買わされておる。民間の労務者であれば物価の中に賃金か包含されまして、物価でわれわれが拂うがゆえに、従つてそれが目につかない、それが税という形でとられるがゆえに非常に目につくという点も、考慮してやらなければならぬ点ではなかうかと思うのであります。特に労働運動に非常な制限を受けておる公務員が、制限を受けておるがゆえに賃金が低いということになりますと、これは労働運動の健全な発達のためにも問題であることは申し上げるまでもないかと思うのであります。せめて最小限度どういうふうにしたならば、與えらるべき賃金が與えられるようになるか、いつまで待つてくれ、こういつた希望を公務員に與えたいで、公務員から完璧な勤務を期待することは、少しむりではなかろうか、かように考えるものであります。今回の八月示されました人事院の勧告を見ますと、ごく大きく申しまして、二つばかり大なき疑問があると思います。一つは八千五十八円ベースというものをいつからやれという日にちが示されてないことであります。一体経済市場は常に動くものでありますから、いつまでということを頭におかないて勧告をされるということは、少し妙ではなかろうかという気がいたします。 それからもう一点は、ただいまの六千三百七円ベースは、御承知の通り二十三年七月が基準でありますが、二十三年七月におきましての民間の工業賃金は、修正値によりますと四千二百八十二円でありました。今年の五月にはそれが八千二百八十七円、従いましで、その間に九四%の民間賃金の増加でございます。従いましてもし二十二年七月に六十三百七円が科学的に正しいものであるといたしますれば、これに九割四分ということを考慮しますと、少くとも一万二千円を越す数字に相なります。公務員の給與というものが、單に生活費だけを見るという建前ならば別でありますか、民間給與の権衡も十分考えるという建前からいたしますと、この点は全然考慮されてない。しかも二十三年七月には民間の四千二百円に対して六千三百円でバランスしておつた。ところが今度は八千二百円に対して八千五十八円でバランスする、こういうことではおそらく職員は納得できないのではなかろうかということを、私ども部外から感ずるものであります。もちろん人事院のお立場といたしまして財政上のことはお考えになる立場ではございませんから、そういたしますると、特にこの数字につきましてそういつた感じを持つものであります。政府案の方は財政を理由にしてこれを千円程度にちびつておられます。もし減税ということが現存国民の輿論であるといたしますれば、財政上の理由から與えるべきものが與えられないということは、一つの理由になると思うのでありますが、ここで財政しのせんさくをすることは、私どもの任でもないようでありますからして、一応控えさせていただきますが、とにかく私の感じとしては、やはり民間とのバランスを考えると、低いことはどうしてもおおいがたいものがあると思うのであります。特に今回の人事院案と政府案との問題で感ぜられますことは、やはり人事院の性格がここで問題になつて来るように思うのであります。すなわち人事院のお立場といたしますれば、せつかく出しました勧告が少々直されて、直された通り立案するというわけには参るまいと思います。従つて政府がまたこれをいじつたものを国会に出すことにたる。政府としては財政上の責任を負わされている以上、やはりこれをいじるということは当然起つて来る。これまたやむを得ない、しかしその法律案が成立しました後に、その心ならずも人事院として不本意な法律を実施しなければならないということも、これも妙な関係になると思うのであります。人事院がせつかく政府の外に立ちまして、政府に対するいろいろの勧告をする、批判をする、あるいは観察をする、調査をする、あるいは職員からして提訴を受ける、こういつた立場はぜひ必要な立場でありますが、同時にそういう実施と兼ねるという点に、こういつた非常に矛盾した面が現われて来たのではなかろうか、簡單に申せば取締役と監査役をかねたような立場に、人事院が置かれているということに問題があつて、むしろ人事院のお立場は、会計検査院と同じように監査役收的なお立場に立つて、政府のそとから政府を絶えず監督する。政府は給與問題について国会へ意見を申し述べられるというお立場が、その本来の性質上最も合理的であり、また実際仕事をやつ、行く際に、あらゆる給與、人事につきまして、人の言う通りやらなければ仕事ができないということでは、責任ある内閣としてもまたお困りになるのではなかろうか、こういつた感じを持つものであります。 以下少しく両案につきましてこまかい点を申し上げます。政府案の方が人事院案よりも最低と最高が開いておる。約七倍と八倍でありますか、その点が一つの問題点だろうと思うのでありますが、今の八千円の高さでそれを実現するところに問題があるかもしれませんが、少くとも公務員におきましては、民間よりも、かなり上下の幅がくつつき過ぎておるということは一応事実のようであります。安本や労働省の調査におきましても、この点は如実に出ておるようであります。たとえば毎月の勤労統計によりますと、全体の平均賃金は、戰前に対して実質的に八九%まで回復しておるのにかかわらず、CPSの方が七五%しか回復しておらぬということ、あるいはFISの上昇率が相当に高いというところ等から見ましても、この点は一般の傾向として考えられると思うのであります。ただこういつた場合に、税引きの点をよく考慮において議論する必要があろうかと思うのであります。 次に政府案では、人事院案にない昇給の短縮ということをつけ加えられております。従来の昇給の期間は、これはあまりにも小さな金額を上げるのに、あまりにも長い期間を要したのでありまして、これは短縮した方がベターだと考えます。 次に地域給の問題でありますが、これも大きな問題になつておるように伺つておるのでありますが、大体上下の幅がくつつく傾向にあるということは事実と認められまするがゆえに、三十を二十五に下げようという方向は、まつたく同感であり、またそれをこまかに区分しようという人事院案の方向が正しいと考えます。しかしながらこれを昨年の十一月とかことしの五月とかいう特別調査で、それだけで一律に一本に片づけようということにやはり問題があるようであります。特に朝鮮動乱以後の動きということがかなり差を来しておりますし、さらに特別C・P・Sで調査しておらない地域をどうするかという問題もございます。結局地域給の問題はだれがやりましても、ほんとうに合理的な解決ということは、私は至難な問題だと思います。従いまして政府案は一応従来の案をそのまま踏襲するということをとられたのでありましようが、むしろこれはだれがやつても理想的なものはできない問題でありますがゆえに、こういつた資料で、こういつた方法で結論を出すからこれでよろしいか。はかにもつといい方法があるならばいい方法を聞きたいということで、職員側に納得させた上でおやりになることが、この問題について一番重点ではなかろうか。一箇月の調査を重ねましても、それだけで特に一年も前の調査上を基礎にいたしまして、それで今日正しいと押しつけようとすることは、やはりむりじやなかろうかと思います。政府案では年末給が削られております。これは人事院案の年末給の方が異論なく実情にかなつておると思います。特に昨年の一月からを考えましても、毎月勤労統計は二五%以上もしつております。従つて民間賃金との権衡を考えれば、ごく大ざつぱに申して、二箇月分くらいはやりたいところだと思われます。これが半月分に減つたそうでありますが、これでは今回の地方税等の関係から、あまりに公務員は気の毒のような感じがいたします。 それから次に調整号俸の問題がございます。先ほどもお話があつたようでありますが、この問題は私も当初関係した問題でありますが、問題は二千九百二十円ベースの設定の際にさかのぼります。二千九百二十円べースは、団体交渉によつて全官公との間に締結されたのが、二十三年の四月であります。その際に普通の一般俸給表で扱うことが適当でない職種、これは別に分科会をつくつて、各分科会におきまして政府側と組合側が団体交渉いたしましてその結果をさらに一般部会へ移しまして調整をして、それで結論を出して行つていろいろなものが生れて参つたのであります。その際中心点は、ちようど二千九百二十円ベースがそうでありました関係から、いわゆる時間差の問題が一番大きく取上げられたことは事実であります。その後たとえば労働條件の特殊な危險性、その他が考慮に加わつておることも事実であります。ところが初めの方は五月頃にきまりましたが、一番しまいの方は十月頃きまつた関係から、あとの分がきまりますと、前の分を直さなければならぬという問題が起つて参ります。しかしながら結局それが実現しないうちに二十四年の一月に四十八時間制ができたのであります。三十六時間から四十八時間べの切りかえがございまして、そこで従来の調整をさらにまた根本的にやり両さなければならぬ、こういつた問題が起りました。そこで当時ございました新給與実施本部におきましては、約三箇月を費しまして、各省の担当官でいろいろと議論をいたしまして、一応の結論を出した記憶がございます。この結論は不幸にして関係方面の了解を得ることができませんでしたし、かつまた人事院にもお願いいたしましたが、その後もそのままになつて参つたのであります。もつともその後勤務時間は、一般の分が四十八時間から四十四時間に減りましたので、もちろんその案はまたさらに直す必要がその後起つで来ておるだろうと思います。しかしながらいずれにいたしましても、そういつた見地から、従来直すべき問題であつたことは事実でありますが、しかし私も一年半以上、約二年近い前のことでありますので、はたしていくらが正しいかということを、今ただちに申し上げるだけの自信は持つておりません。 それからなおこまかいことでありますが、気がつきましたので、少し時間が過ぎましたが一言申し上げておきますと、十一條の二の二号でありますか、扶養手当のところで、私の誤解ならよろしゆうございますが、扶養手当が減つたことを遅れて届けても、遅れて届けた方か何だか得になるような意味に解される規定があるのでありますが、これはちよつとおかしいのじやないかと思うのです。私の誤解ならけつこうでありますが……。 最後に一言沿えたいことは、もし政府案がこれでそろばんをはじいてみますと、八千円になるということでありますと、これだけの俸給表の広い調整号俸の関係等からいたしまして、人事院案が八千五十八円では、どうも話が合わないと思うのであります。数学的にどつちか間違つてやせぬか、おそらく予算の数字は政府の方があるいは確かでありましようが、そうしますと人事院の八千五十何円というペースは、やはり目の子でやりましても、三百円くらいはしるという形になるのだろうということを感じました。 いろいろくだらぬことを申し上げましたが結局におきまして、いかに労働運動の制限はされておりましても、結局給與問題の要は、やはりこれをもらう人の納得をどういうふうにして得るかという点に帰着するのではないかと思います。その点から申しますと、両者の立案までの経過は、いずれも遺憾の点があるのではないか、かように感じます。
○田中委員長 ただいまの御意見について何か御質疑ございますか。
○岡田(春)委員 今井さんにちよつとお伺いしますが、最後にお話のように、政府案の場合の八千円と人事院案の八千五十八円、これは大体水準において似ている点自体がおかしいじやないか、われわれも実際そう思いまして、その点を今まで委員会等においてもいろいろ政府に問いただしておるのでありますが、結局八千円べースと政府の称しておるものは、本年の十二月の推定が六千九百数円になる。それで千円アツプするから七千円になるということで、事実において六三ベースというものになくなつてしまつたのだ。言葉をかえて言うならば、六千九百円べースが現状である。こういう点をもつとむずかしく言うと、平均給の制度ということにいつの間にか実はすりかえられておる。私たちの解釈とすると、これは当然法案において二十四年のあの当時に六三べースという法案が通つたのだから、あくまでもこれは六三ベースでなければならない、かように解釈いたします。そうなつて参りますと、当然それに千円アツプというならは七千三百円のベースである、こういうように考えられるのが当然でなければならないと思う。そこで問題になつて参ります点は、六三べースが決定される前後の経過として、千均給あるいはベースの点について査定をされましたときの経過、特に今申し上げましたような前後の事情から申しまして、その当時の事情等をお話願えるならばけつこうだと思います。
○今井参考人 とにかく最初二十三年の十二月に六五ベースが発足しましたときには、およそ平均給は確かにあの数字に近いものでございました。ほとんど差がたかつたと記憶いたします。ただその後行政整理等がございまして、特に下級者が多く切られたという関係から、平均給が上つて来た。昇給の関係ももちろんございましようが、とにかく新しい人が入るのが少かつた。今六千九百円であるというのはただいま伺つたのですが、もしそうなつておれば、そういつたところから出て来た事情だと思います。従いましてもしこれを毎月勤労統計等と比べる場合には、これは六千九百円の数字をそのまま使つても私はおかしくないと思います。もしも生計費等と比べまして、CPIなどの増加と比較する場合におきましては、これは六三に対する比率でいつて、六三できめたときからあと何割何分上つているから、従つて六九より何割上つて来る、こうした数字を引かなければ筋は通らないと思います。 なおもう一つの、最初にできたときの経過と申しましても、あのときの資料は発表になりませんでしたが、結局今回の人事院の算出方法と、ただ標準生計者の算出方法において若干違つておるだけでありまして、下は標準生計費でとり、上は民間賃金でとつて、その間を等比級数でつなぐという方式は、あのときも今回まつたく同様でございます。ただ予算が足りません関係から、一月と二月が若干減らされていることも御承知の通りであります。策定としては特に申し上げるほどのことはないのじやないかと考えます。
○松澤委員 今井さんにちよつとお伺いしたい、地域給の問題は非常に困難な問題で、ただいま現行の大蔵省政府案が出ております。それから人事院の勧告では、最高二割五分の五分刻み五段階というのが出ております。いずれはこの問題を根本的にきめなければならないことであります。今井さんがやつておられましたころ、地域給の審議会というものがあつたように思うのでありますが、いろいろ考えてみますと、やはり何かそういう審議会みたいなものが必要じやないかということが考えられるのですが、この点に対する今井さんのお考えと、もう一つは調整号俸の問題は、いきさつは承りましたが、どのくらいにしたらいいかということは言われないけれどもというお話があつたのでありますが、調整号俸が必要であるという点についていかがでございますか、政府の言う通り、調整号俸はもう削つてしまつてもいいというお考えでありますか、政府の言うその後の事情の、変化によつてもうこういうものは要らないものであるというふうにお考えになりますか、その辺の御意見を伺つておきたいと思います。
○今井参考人 地域給につきましては、実は二十三年のときの法律には、お活の地域給審議会というものをきめたのでございます。その問題が結局職員間における分配の問題でありまするがゆえに、特に予算等の関係がないわけでありまして、職員間の納得を得ること以外に方法はない。ほんとうの科学的真実を発見することは、人力をもつては現在不可能である、そういつたような立場から、各府県にそれぞれ委員会をもちまして、各府県の結論を中央でさらに調整する、そういつた仕組みで発足したのでありますが、それがどうも団体交渉くさいということで遂に消滅いたしたのであります。むろんこれはだれでも納得ができるいい方法が発見されたならば、それにまさるものはないと私思うのでありますけれども、いかにCPSの同じような調査をやられましても、その調査の対象に当つておらぬ町では、いやおれの所ではこういう事情が違うのだと言われたらそれきりでありまして、さらにまた一月々々では配給の状況によつて非常に違うことがございますし、また同じ月にやりましても、北の寒い方はまだ野菜が出て来ない、ある所は盛りになつている、こういつたような問題も起りますし、むりやりにうんと言えといつてもなかなかうんと言いにくい立場にあるのじやないか、そういつた意味合いから今お話の、そういつた意見をもたらせる機会を持つということは、方法としても民主的でもあるし、また職員としても非常にのみいい形ではなかろうか、かように思います。 それから調整号俸の問題につきましては、時間差が、設定当時の三十六時間が四十八時間にたり、さらに四十四時間になつたということでありましで、四十八時間の場合にはよほど時間に関する限りにおいて調整の必要が減りました、ほとんど皆無になつたかもしれませんが、四十四時間になつた以上は、やはり調整号俸というもりはある程度残さなければならないという問題は当然起ると思います。と同時に、ほかの労働條件、たとえば危險性でありますとかあるいは不愉快性と申しますか、そういつた條件で、とうてい一般俸給表をもつてまかなえない分は、これはその範囲内において残つておる限り、どうしても残さなければならない問題だと思います。
○田中委員長 それでは次に官庁給與共同闘争委員会議長佐藤忠夫君の御意見を伺います、
○佐藤参考人 官庁労働組合給與共同闘争委員会議長の佐藤であります。非現業の国家公務員の職員の立場から、これから御意見を申上げてみたいと思います。お手元に配りました給與に関する意見書という要旨のプリントがございますから、これを御参照いただけば、けつこうと存じます。 まず私たちが人事院の勧告案ならびに政府案を考えますときに、やはり基本的にはどうしてもこれは納得がいかない、そういう点が最も大きな問題になるわけであります。そこでまず原則といたしましては、何としても私たちが今まで要求して参りました九千七百円べース、これを実施していただきたい、そういうふうに考えるわけであります。まず重要な点は、この九千七百円ベースは働く者の全部がそろつて望んでおる要求であり、全額である。そういうことが第一点でございます。また第二点は、民間の給與に比較いたしましても、下まわつてはおるけれども、決して上まわつてはおらない、つつましい要求である、そういうふうに考えております。なおその算出の方法につきましては、別紙に九千七百円べースの算出の基礎として、便宜的に二つの算出をしたわけでありますけれども、その第一の数字では、もうすでに二万一千百九十四円というベースが出て参つております。第二番目の算出方法によりましても、最低ぎりぎりの線といたしましても、すでに九千七百三十四円という数字が出ております、ましてや最近の朝鮮動乱の関係、あるいはまつたく私たちのさいふを無視した地方税の問題とか、こういうことを考慮いたしますときに、この第一番目の結論でございまする一万一千百九十四円というような数字は、決して大ざつぱ架空な数字ではない、そういうふうに考えております。次はそういう大前提に立ちまして、ぜひとも九千七百円を実施していただきたいと考えるものでありますけれども、今かりに人事院の勧告案や政府の給與法案、これについてここで意見を言え、そういうことであるとすれば、多少その限りにおきまして意見があるわけであります。それを申し上げたいと思います。 まず政府は、現有の平均給與が大体六千九百なんぼ、七千円近くになつている、そういうふうに説明をいたしまして、いかにも現在すでに七千円ベースたのかというふうな印象を與えることによつて、一般の者に、すでに現在七千円になつているから、これに千円を加えることによつて、人事院の勧告に近い八千円ペースになるのだというふうな、そういう説明をあらゆる機会に用いておられるようであります。本質的にベースと平均給與とは違うという点につきましては、具体的な例かそこにイ、ロ、ハ、ニというふうに書いておきましたけれども、まずその第一点といたしましては、第一次行政整理以来、ほとんど下級職員の方におきまして、非常に多く整理されたわけであります。従いまして昇給者がなくても、数字的には平均給與が上つた、そういう結果になつている。そういたしますとわれわれとしては、これは政府の平均給與というものが、われわれの実態とは合致していない、こういうふうに考えざるを得ないわけであります。 第二点をいたしましては、大蔵省でとつた平均給與であろうと思いますが、これは各省の会計課からの報告に基いて、これを集計した。そういうようなふうに考えられるわけです。そういうものとすれば、それは各省独自の立場から予算の要求を配慮いたしました水増しの報告に基いて、それがたされているのではないか。もしそうとすれば、これは非常に重大で、すなわち数字的にわれわれの実質の平均給與よりは上まわつた数字が、政府の方に出ているのではないか、そういうことか第二点でございます。 それから第三点は、特殊勤務手当でございますが、これはもしこれを平均給に加えているとすれば、これはきわめて不適当である。そういうふうに考えております。 次は第四点といたしまして、昇給をして参りますと、六千三百円ベースの当時よりも上るのがむしろ当然なのでありまして、一十三年の七月あるいは三十四年の一月、二十九歳、二・五人の六三ベースの当時から、すでに一人の子供が二人になり、あるいは成績のよい方はもう三人にもなつている。そういうような事態があるのでありまして、当然平均給與の面におきましては上つている。しかるにわれわれの実際の生活というものは、子供がふえたり、病気になつたり、いろいろなことによりまして、生計費はぐんと上つておりまして、これが非常にわれわれの生活を苦しめている。政府が言う、平均給與が上つているから、生活は楽になつておるはずだというのでなくて、ますます逆に苦しくなつている。こういうことを特に指摘したいと考えます。 次は俸給表の関係でございますが、政府の給與表におきましては、現行の七倍から八・三倍とか、これはいろいろなふうに言われておりますが、これはわれわれはきわめて不満であります。といいますのは、八・三倍になるのだということは、これは局長の七十号におきまして八・三倍であり、次官の八十二号におきましては十二倍というふうになつているわけであります。こういう数字を私たちはここで明らかにしたいと考えます。 次は全体といたしまして、最低生活を保障しないで、單に能率給制度にしたのだということ、これが非常にわれわれにとつては不都合な次第になつております。政府の案によりますと、三千五十円を最低にしておりますけれども、人事院の案ですら、十八歳の男子が三千三百四十、そしてまた人事院の御当局の方の御説明では、これでは国民としての生活ができないのだ、そういうことを実に勧告で明白にうたつております。こういう点が非常に重要に考えられるわけであります。 次は人事院案と政府案との上昇率の比較を考えますときに――この二枚品の方に表を書いておきましたけれども、一級から十五級まであるうち、係長クラスでございますが、この八級の四号を境にいたしまして、人事院案よりも政府案の方が下まわつている。すなわち人事院案五〇%に対しまして政府案が三五%、人事院案三四%に対して政府案二六%しか上げていない。同時に八級一号は三四%の人事院案に対して三一%、ようやく八級四号、幹部職員に至りまして、そのパーセンテージが同じにたつて、それ以後はたいへんであります。それ以後十一級一号におきましては三五%か人事院案でありますけれども、政府案三九%とまさに逆転いたしまして、上昇させている。十四級六号におきましては、三六%の人事院案に対しまして、四八%上げております。十三級二号の次官クラスにおきましては、三九%の人事院案に対して、政府案は五五%という数字が出ているわけであります。つまり政府案は、人事院案よりも、上に厚く下に薄い、こういうことをここで明確にしたいと考えるわけであります。 次は民間給與と比較して、下の方だけが低過ぎるという事実をここでちよつと申し上げたいと思います。政府案と人事院案と比較いたしますときに、人事院案の勧告の場合は、ちようど民間の平均の中位を官吏の各号俸の一番最高に持つて行つているように考えられる。一方政府案におきましては、六級職以上の比較的上級職員以上を民間のちようどまん中のところに置きましてそれ以下、すなわち下部の職員に対しては民間より下まわつている、そういうふうに考えられるわけでございます。これは非常に重要な点として、われわれ特にこの際御考慮をいただきたいと考えるものであります。私どもの考えといたしましては、もしかりに当面現行の六千三百円にさらに一定の額を加えるといたしますならば、現行の六千三百円べースに一様に千円を各号俸にかぶせて行つてもらいたい。これが私たちのこの俸給表に対する考え方であります。 次は地域給の問題でありますが、地域給におきましては、まず朝鮮動乱以来、各消費地におきます物価か非常に上つているということ、それから第二点は、特にその中でもわれわれの生計費は比重の最も重い米価、それから家賃、それから電気料、ガス代、こういうものが非常に上つている。そういうことが最も特徴的だと考えます。それから第三点といたしまして、これが非常に重大な点でございますが、本俸をわずかながら引上げておいて、地域給を逆に引下げている。これを相殺して考えますと、最低の給與のものにつきましては、その上昇率がわずかに一三%にとどまる。一割三分程度しか上らない。これを金額に直しますとせいぜい三百円くらいと承知しております。そういうようなわずかな数字になる。また非常に極端な場合ではございますけれども、われわれの間における輿論としては重要なので申し上げますが、地域給が切下げられ、なおかつ先ほども問題になりました調整号俸が一号から四号まで減されるというようなこと等の事情を考えますと、あるいは下まわるものが出て来るのではないか、そういうふうに考えております。この点につきましては、結局は根本的にはわずかばかり一方の方で引上げて、一方の方でうんと下げている。こういう事実を特に指摘したいのであります。でありますから結論として、地域給に対しましては、現行の地域給は引下げていただいては困る。絶対に引下げてもらわないことが、われわれの最も重要な点であります。なお現在すでに地域給の率におきましても、不合理な点が多多あるわけであります。この不合理な点を考慮に入れまして、ぜひ是正していただきたい、そういうふうに考えているものであります。 次は昇給の期間を短縮しているということが、今非常に恩典的に考慮したのだ、こういうふうに言われておりますけれども、私どもは実例を上げて、そういうものではないということをちよつと申し上げたい。昇給期間は短縮しておりますけれども、それは一年半が一年になつている。ところが一年半で上りますものは、これは上級職員であります。下級職員は依然として同じである。いろいろあるわけでありますが、かりにもし予算が不足のために、二号俸というように、特別昇給をやらせる、そういたしますと、当然上るべき一号の定期昇給者の犠牲において、二号俸つまり上部職員とか、ごく特定の人たちだけが、その恩恵にあずかるのではないか。もしそうとすれば、多数の犠牲において、一部がやはり恩恵をこうむる結果になりはしないか。次は先ほども申しましたけれども、上級職員は一年半になつておつた。というのは、これは昇給金額が高かつたからだ。これは当然なのでありまして、この点についてもぜひ含んでいただきたい。でありますから、この法案によります第八條第七項の昇給は、予算の範囲内で行わなければならぬという点をとつていただきまして、それで前三項の昇給期間についての予算的措置を必ず行わなければならないという意味に、ひとつ御訂正いただきたいというのが、この政府の給與案に対する私どもの考え方でございます。 次は級別定数の問題であります。この給與法の第八條におきまして、職務の級の定数を人事院できめるというふうに規定しておるようでありますが、これはいろいろ私らも愼重に考慮いたしました結果、現在の人事院は必ずしも各省のこまかい詳細が、そして合理的な実情の上に立つていない。人事院は必ずしも各省の実態をつかんでいない。そういうきらいがあるから、当分は現行通りでやつていただきたい。各省で民主的に連絡運営の問題として当面は考えて行つてもらいたい。従つてこの第八條第三項におきまする人事院で定めるという級別定数の件につきましては、これをとつていただきたいというふうに考えます。 それから次に先ほども非常に問題になりました調整方法については、これはもう文句なしに反対をしたいものであります。特に私どもの組合におきまする医療の組合の、伝染病、癩病、精神病、それから結核、医療関係はそうですが、船員とか、税務とか、職安機関とか、一号から四号まで引かれる、ましてや下級職員の号俸の低いものを一号から四号まで引かれるのは、まつたくこれは致命的であります。この点につきましては先ほどから私が重ねて言う必要がないくらいな問題として、特に強調しておきたいところでありまして、御配慮いただきたいと思います。 次には法案に直接でありませんが、実質的には直接的な関係があるものといたしまして、超過勤務の問題があります。昇給をいたしますならば、必ず超勤も自動的にふやさなければならない。なお現在の超勤は一体どういうふうに支給されておるか。間違いがあれば訂正いたしますが、私の感じでは実動の三割前後ではないか、超勤はそれだけしかとつていない。ましてやその超勤の支拂い方法は必ずしも合理的ではないのじやないか、そういうような気がいたします。その上に超勤の予算をこれに加えないということであれば、その差がますますはさみ状に開いて行くのではないか、これをわれわれが非常に重要に考えております。でありますからベースの改訂に伴い、超勤手当の予算額はぜひともこれを確保すると同時に、完全に支給していただきたい、そういうふうに考えるものであります。それから特に年末の二箇月につきましては、先ほど今井さんの方からも一箇月では少いのではないか、ましてや半箇月では私は問題にならないと思うのであります。私たちは少くとも八千五十八円の二箇月分、特に第一期の地方税たんかまだ納められない人が、私どもの方の関係ではずいぶん多いわけであります。銀行から借金したけれども、税金を納めないで使つてしまつた、生活の方へ繰込んだ、こういう事態がたくさんございます。あとから私らの方でつくりました生活品書の統計をお手元に差上げたいと思います。そういうような実態があるわけであります。ぜひ年末の給與につきましても御配慮いただきたいということを申し上げます。 以上結論といたしまして、私どもは歴史的に非常に不遇でありまして、特に下級職員におきましては無意味であつたわけであります。人事院の勧告にいたしましても、政府の今回の案にいたしましても、結局は多数の犠牲において一部の上級者に厚くしておるような、そういう傾向が明白に出ておるような気がいたします。もちろん人事院の勧告にしろ、政府の今回の給與法にしろ、きわめて不満足ではあります。これを結論的に申し上げますと、国家の財政策の問題というよりは、これは人道的の問題というように考えるわけであります。即時これを改めていただきまして、人道的な問題として皆様に訴えたいというふうに考えるわけでございます。私どももいろいろ人事院の勧告案や政府の案、この両案に対する数字的に不備な点、あるいはあまりにも上手な技術的な点を、手元には持つて来ておりませんが、かなり用意して来ております。こういうものをもし国民がほんとうにそのやり方を知つたならば、必ず私どもの主張が採択される。そういうふうに考えて私の意見を結びたいと思います。
○田中委員長 ただいまの御意見に何か御質疑はございますか。
○加藤(充)委員 今超勤手当の問題を、直接このたびの給與ベースの提案の中に関係がないけれどもと言われて御意見を述べられましてまことにありがとうごさいました。年末手当の問題ですが、この点についても直接じやないのかもしれませんけれども、実質上の給與の問題として御意見があつたらお聞かせを願いたいと思います。
○佐藤参考人 私どもの委員会におきましては年末手当は八千五十八円の三箇月分を最低いただきたい。結論的にはそういう数字を出しているわけであります。この数字は決して誤りでないということも、実は二箇月というものは、今まで組合は單に三箇月くれ、あるいは四箇月くれとか、そういうようなことで、必ずしも説明が理論的でなかつたきらいがもしあるとすれば、私どもはこの一箇月の基礎は、人事院の意見書ですでに一箇月ということを言つている。それから他の一箇月というのは、人事院が本年八千五十八円を勧告した七月資料から十二月まで行きますと一箇月になります。そこに私どもの要求の根拠があつたのでありまして、ぜひ八千五十八円をお願いしたい。そういうように考えているわけであります。
○田中委員長 次に官公庁労働組合協議会全逓信従業員組合中央執行委員長永岡光治君の御意見を伺います。
○永岡参考人 永岡でございます。政治的に見ましても、また社会的に見ましても、非常に多くの軍票の問題を含んでおります給與法案につきまして愼重審議される意味で、私ども参考人としてお呼びくださいました各位に対しまして、敬意を表するものであります。僭越ではございますが、私も直接この給與法に非常に大きな影響も持つております国家公務員、また間接に影響を持つておりますその他の公務員官公労百六十万の従業員の声を代表して、皆さんの方へ訴えたいつもりでありまするし、またその方々の家庭で、二年間にわたつて給與改訂を待ち望んでおりますいわゆる家内その他の切なる声を直接皆さん方に訴えることができませんので、私を通じまして訴えるつもりでありますので、しやべることはまずいのでありますが、その意味でぜひお聞き取りあらんことをこの際お願いするわけであります。 それでこの案に流れておりますものの各所につきましては、私どもにとりましては、二年間にわたつて給與改訂を待ち望んでおつただけに、非常に不満なものがたくさんあるのであります。しかも政府の言われているその内容につきましても非常に欺瞞性がたくさんありますし、また従つて計画されておる内容につきましても、実際ほんとうの職場の実情を全然考慮してない。実体がわかつていない部面がたくさんあるのでありますが、しからばそういうものはどういうところから来ているかということについて、まず冒頭やはり一応問題にしなければならぬ。問題はやはり人事院案、それから政府の今度考えたところのこの立案の過程というものも考えてみなければならぬ。これは淺井総裁も特に言明しておるのであります。ことに給與政策に関する限りは、政府機関の他の機関の絶対これに介入を許さないということをしばしば言明しておりますが、私はまさにその通りであろうと思う。ところがそれが享受でなければ幸いと思うのでありますが、内閣審議室や、あるいは大蔵省の給與関係の当局などが集まつて、菅野副長官を中心として、何かこの給與審議会的なものをつくつてやつておるように聞いておるのでありますが、そりいたしますと、これはまたに民主国家のあり方として問題にする大きな点が残つております。汚点を残すのではないかと考えております。こういうことをやはりやられておるからこそ、いろいろの点において実情が無視された形で出て来るのではないか、こういうふうに考えておるのであります。これはしばしば今の政府が言われるのでありますが、マ書簡がどうだ、関係方面がどうだということを言われますが、この人事院の給與政策についての主体性といいますか、自主権というものについ、は、しばしば明確にされておるのであります。申し上げるまでもなく、すでに一九四八年七月二十二日のマ書簡に例をとりましても、この人事院制度というものは、人事行政という政治が、特権の圧迫に属しない意図のもとにつくられたのだということを明確に言明しておりますし、また同じく二十八日に苫米地官房長官あるいは福島官房次長、あるいは淺井総裁、こういう方々とフーヴアー公務員制度課長との会見の結果にも、明らかに言われておりますように、政府職員の給與問題、福利問題は、すべて人事委員会において審議するのだということを明確に言つておりますし、また政令二百一号が七月三十一日に出されておりますし、臨時人事委員会――これは今の前身でありますが、これは公務員の利益を保護する責任を有する機関である。こういうことを明確に言つておりますし、重ねて政府声明をそのあとに出しまして、臨時人事委員会に必要な組織を設けで、時宜に応じで給與、幅利、厚生の適正を期する、こういう点まで明確にしておるのであります。 こういういきさつから人事院がいろいろ政府に勧告するのでありますが、その勧告はやはり依然として現在尊重されていないというのが、この法案の内容に具体的に出て来ておるのであります。すでに人事院の勧告は三回にわたつて出されておりますし、意見書も九月九日には出ておりますが、こういう問題につきましても、やはり政府はちつとも尊重していない態度が出てれるわけであります。公務良の給與というものについては、先ほどの三氏の参考人の方々から言われたように、この問題について一番適切な例を引けば、フーヴアー氏あたりでも――やはりこれは一九四八年の八月三日に特別発表を渉外局から出されておりますが、そのときにも言われております。公益上から政府使用人には団体交渉権がたく、政府に対し争議行為に訴えることもできないために、政府はその待遇、一般労働條件はもとより、給與、賃金、不当、年金等、一切のそうした報酬の類の件については、公正に、取扱う特別な義務を持つておる。給料だけでは食べて行けない政府使用人に対して、能率とか、忠実なサービスを求めることはまつたく見当違いである。問題は軍に食べて行けるというだけで解決されるものではなく、給料は公務員としての能力、品性、地位などを具現するに足るものでなければならない。こういうことまで言つておるのでありますが、こういう点から考えてみましても、ここに政府が出されました案の第一條に「昭和二十五年八月九日付で人事院が国会及び内閣に対し勧告した給與計画を原則的に尊重し、」というような文句を書いてありますけれども、こういう点を考えるならば、ほんとうに今政府が考えておるようなことを率直に表わすとすれば、むしろこれを尊重するのではなくて、否定し、一部都合のよいことを取上げたということに訂正するのが、ほんとうの気持を表わした條文でないか、私はそれすら非常に不満に思うわけであります。そこでしからばこういうものは具体的にどういう形で出ておるかということを、若干重要な問題について触れてみたいと思うのであります。 まず政府はいわゆる八千円べースだ、八千円になるのだということを言われておりますし、人事院勧告が八千五十八円ということで、大体一致しておるというようなことを言われておりますが、私どもの主張するところは、もちろん九千七百円が正しいと考えてこれを主張しておりますが、かりにここでこの二つの案についでどういうマジツクがあるかということを考えなければならぬと思うのでありますが、先ほどのどなたかの御質問にもありましたように、どうも八千円というけれども、何かそこに間違いがあるのではないかということを言われておつたようでありますが、少くとも私どもが計算した限りにおいては、政府案においては本俸は五千八百九十八円、扶養手当が八百二十円、勤務地手当が六百六十円、特勤手当が四十七円、大体一応計算してみますと七千四百三十五円、これが政府案の、実態だろうと考えております。人事院勧告案は本俸が六千二百九十六円、扶養手当が八百三十円、勤務地手当が七百二十四円、特勤手当が二百八円、計八千五十八円ということになるわけでございます。それではこうした違いがどこから出て来るのかということを私ども検討したわけでありますが、人事院の方ではこの八千五十八円の内容に含まれるものは、本俸と扶養手当と勤務地手当だけだということを明確に言つておりますし、そういうことを九月九日にも重ねて政府に意見書を出しておるわけであります。ところが政府の八千円と称するのは、おそらくそれだけでは足りないので、超勤手当であるとか、休日給であるとか、夜勤給であるとか、年末手当であるとか、非常勤不当であるとか、寒冷地給であるとか、そういうものも含んでおるのではないか、どうもこの点はふに落ちないのであります。 さらに人事院案と政府案の差異でありますが、これはこの点さえ政府が考え改めれば、大体私どもの考えておるものとそうかわりないものが出ると考えでおりますが、成年独身者の生計費を基準として、これを最近の実効価格で計算したところが、政府の資料によりますと三千六百五十円になるのだということを言つておる。これは政府は実は三級三号に持つて来ておるわけでそこに統制をとるからこそ、ひとつの棒を持たせ、ひとつの制服を着せるということになつていると思いますので、どうかこういう観念的な案には絶対賛成していただきたくないことをお願いするわけであります。 それから次は昇級、昇格の問題でありますが、これは頭打ちを是正するためにまず考えなければならぬことは、今松井参考人からも話されておりましたが、郵政、電通の場合に例をとりましても、非常にたくさんの頭打ちが出て来ております。旅年の九月人事院資料に基きましても、約五十パーセントぐらいの頭打ちが出ておりますか、これはとりもなおさず現在の職級の定義とか、号俸の刻み方がやはり間違つておるのでありますから、これはできるだけ範囲を広く持たしていただくような形にしてもらいたいということと、それからこの頭打ちの場合は、特別昇級はその級の勤務成績が非常にいいということで拔擢するというようなことだけでは、過去の例から考えますと大きな問題になるようなことを残すわけです。それはたとえばその所属長の一つの下部に対する感情問題でそれを左右してみたり、従つて下の職員は上の方におべつか使つてみたり、あるいは自分の官僚の職権をふやすために利用してみたり、いろいろ弊害が考えられますので、この点については十分愼重に考えてやらなければならぬと思うのでありますが、従つてそういう考え方からするならば、どうしても頭打ちが出れば救済されなければならぬことも事実でありますので、この点につきましては、そのきめられた級の昇給期間の五割程度さらにつけ加えたもので、昇給するということにしてもらえばよろしい、こう考えておるわけであります。 それから次はこの予算の範囲内で、昇給とかあるいは級別定員をきめるとかいうことがいろいろありますが、先ほども佐藤参考人から言われておりましたが、私の方の考えもまつたくその通りでありまして、予算の範囲内ということで縛られておりますと、どういう規定がありましても、結局これは意味がなくなつて来る、各省でアンバランスがまた起きて来るということでありますので、この予算の範囲内ということは、実際に当つて必要なものはどんどん措置をとつて示せ、予算の補正措置を講ずるということにしていただきたいと思うわけであります。 それから前後いたしますが、この給與法の効力の問題であります。給與準則が決定されるまで有効とするということになつておりますが、これは私どもとしては非常に大きな疑問を持つておるわけであります。むしろ毎年必ず一回人事院は政府へ報告し、必要がおれば勧告しなければならない建前をとつております関係上、ぜひこれは一年一年刻んでもらつて、その都度これははたして妥当なりやいなやということを検討する余地が残されておらなければならぬと思いますので、その点につきましては、ぜひ期限を切つてもらいたいということをお願いするわけであります。 それから地域給の問題でありますが、この点につきましても、先ほどいろいろ申された通りでありますが、まず私どもとしては先ほど政府の俸給体系の中で指摘いたしましたように、非常に不合理な内容を持つておりますし、下部には非常に薄くなつておる。そこで地域給の問題をこの際落されたということについては一大脅威でありますので、最高はやはりどうしても三割、五分刻みについては異論はありません。従つてこれは七段階に切れば五分刻みでちようどいいかつこうになりますので、七段階にしていただいて、しかもその何割がどういう地域に該当するか、こういう問題につきまして、かつて持つておられましたように、地域給審議会というものをぜひ設けてもらつて、ほんとうにそこでみなの納得の行くような形をつくつていただきたい。そういうことができるまでは、さしむき現在のままで行くということにぜひお願いしたい、こう考えておるわけであります。 それから勤務時間の問題か出ておりますが、これも勤務時間の内容が俸給の算定の基礎になつているときには、四十八時間を越えてもそれはさしつかえないというような規定があるわけでありますがいそれでは無制限に延ばされる危險性があります。特に私どもの場合そういう例がたくさんあるのでありますが、そういう点からいたしましても、勤務時間はやはり最高は四十八時間ということでぜひ押えてもらいたい、これもお願いするわけであります。 それからあとは俸給のあと拂いの問題かちよつと出て来るおそれもあるわけでありますが、一日から十五日分、それから十六日から月末までの分は別々に区切つて渡して、その期によつて支給するということになつているのですが、ところで明確に期日をとつてもらえないと、現在は中間拂いになつているが、それをあと拂いにするということにかつてにされるおそれもありますので、この点も十分念を押していただきたいと考えておるわけであります。 それから最後に、またこの年末の問題で一番重要な問題になつております年末一時金の問題でありますが、これにつきましても、人事院の意見書では十三箇月分に組んでくれということを九月九日に政府に意見書を出しておりますが、この給與法では全然それが取入れられておりません。従つてこの点はぜひ給與法として明確にこの中にうたつてもらいたいということを、これも重要な問題でありますので、お願いするわけであります。 あとこまかい問題につきましても、十分お話したいと思うのでありますが、許された時間も経過いたしておりますので……。
○田中委員長 永岡君、時間はかまいませんから、どうぞお話ください。
○永岡参考人 それでは税金とか物価の問題についても多少触れてみたいと思うわけであります。これは政府の方では、現在の給與で組合の方では非常に低い低いと言つておるけれども、税金が今度一月から低くなるので、それで給與べースは実質上多少上つて来るのだということをしきりに言つておるわけであります。しかしながら私どもが考えてみますと、一つの例をとつてもごくこまかい資料を持ち合しておりませんので、ここで十分意を盡せませんが、ここで四千円の給與をとつている人を例にとつてみましてもそうであります。今度二万五千円で、これは三万円になりますが、五千円、そうすると、それは二割で千円です。こういうふうに考えますと、それだけでは今度の地方税をカバーするだけの金額にならない。特にこれが中堅層になつて来ますと、この政府のいわゆる税金だけでは、これは先ほど今井参考人からも言われましたように、物価の上にもかかつて来るだろうし、それからその他目に見えないところからもたくさん出て来るのだが、それを私どもは一応拔きにいたしましても、こういうふうに実際地方税というものが非常にたくさん出ております。六千、七千、八千というのは中堅層には、ざらにあるのでありまして、ほんとうに政府の考えておるところの税法が実際現実に行われた場合には、考えとは大きに異つた結果が生れておるということを指摘したいと考えておるわけであります。これは今度の地方税法にも出て参ります。私どもも役所にお願いしたのでありますが、非常にあわてました。どうしてこんなふうになるだろうということをある自由党の代議士や政府の代表も言つておるくらい、実際と計画とは大きな開きがあるということをこの際訴えたいと思うわけでおります。しかも物価につきましても、朝鮮事変を契機といたしまして、相当上つて来ております。こういう点から考えましても、政府の言うところの、税金が今度来年一月から下るからそれで実質上給與はよくなるというのは、その通り受取れない事実がたくさんあるということをここで指摘しておきたいと思うわけであります。 それから次は昇給の問題でございますが、昇給の問題について、先ほど佐藤参考人からも指摘しておりましたように、今度は昇給期間が短縮されたというようなことを言つておりますが、私どもの実際の例で言いますと、六月で昇給するというものは大体現在の四級の五号までになつております。差額主百円以上六百円未満で上る、つまり九箇月以上で上るものは八級三号まで、十級一号までがさらに十箇月、十級二号から十一級の六号までが一年三箇月、それを越えるものは一年六箇月というように、高給者には昇給の期間が非常に長かつたのでありますが、この給與法では上級者が非常に短縮されましてしかもその昇給金額は非常に大きい金額になるわけでありますが、下の方は落されて、上に比較してさして救済されていないということも指摘したければならぬと思うわけであります。 それから最後にお願いしたいのは、こうして私どもは政府の案をいろいろ指摘して、非常に不満の意を表しておるわけでありますが、先ほど申し上げましたように、二年半待つてやつと給與が改訂になろうかという時期にたつておるにもかかわらず、政府の案が人事院勧告の線にも沿わない。しかしもし非常に厚く、下には薄く、さらにそれを調整号俸でいためつけて、地域給もさらに落して、下にますます犠牲をしいようという形になつて来ておりますが、特にこの調整号俸の問題につきましては、私どもはいろいろ組合運動もやつでおるわけでありますが、その中でも警察職員を例にとつてみましても、ああいう組合運動もできない。私どもこうして特に一つの意見を発表する機会を與えられる立場にありますが、ああいう人にはそういう立場も與えられておりません。立場上私ども非常に衝突する相手でありますけれども、しかしそういう人々が何も団結の権利もなければ、上にそういう意見を中出る、反発の気勢も拔かれておるような立場の人があるにもかかわらず、そういう人がこうした調整号俸でどんどんと落されて行く、こういう政府のやり方は私どもは非常に考えなければならぬ。こういうことがかつてのいわゆる軍閥内閣当時の、言いたいことも甘えないままに押し込められた結果、ああいう悲惨な目を見たのでありますが、こういうことにつながらないとも限らない、つながる一つの現われではないかとさえ私は考えておりますので、どうかこの点ひとつそういうことがないようにしてもらいたい。しかも私は国会議員の方々の歳費が今度相当大幅な金額に改訂されるということを聞いておるのであります。国民としてはそれは国民の代表としてよい政治をするために必要とあれば、幾らでも国民としてこれを出すのでありますが、ただ印象として、自分できめられるものはどんどん上げるが、さて下の給與法のごとき例を見れば、下にだけはちつとも上げないということになつては、国民も納得しないだろうし、それではほんとうのいい政治もできないと思いますので、そういう非難が当らないように、ぜひこの際根本的のお考えを願いまして、私どものこの切なる要望が全部入れられるように、重ねてこの百六十万の従業員とその家族を含めてのおかみさんの気持も皆さん方に率直にお願いいたしまして、簡單ではございますが、これをもつて参考人としての意見を終るわけであります。御清聽ありがとうございました。
○田中委員長 ただいまの御意見について何か御質疑はございませんか。
○成田委員 ちよつとお尋ねしますが、政府が現行の平均給與を七千円としまして、それに約一千円の引上げで、八千円ベースになるのだ、人事院の勧告とほとんどかわりない、こういうことを育つておるのですが、その八千円ベースに対する批判として、今御批判もあつたわけでありますが、資料をいただきました中に、八千円ベースに対する批判の二のところに、昇給等による平均給の増加があつたとしてもという文句がありますが、昇給によるところの平均給の増加というのは、はたしてベースの引上げと見ていいかどうか。皆さんに全部関連しておると思いますが、一応お答え願いまして、今井さんにもひとりその点べースの関係について御説明願いたいと思います。
○永岡参考人 お答え申し上げます。私どもは六千三百円ベースがきめられても、それで昇給ストツプをしていいということにはなつておりませんし、今後たとえば八千円ベース、九千円ベースが施行されましても、昇給しなくてもいいということはできないわけであります。従つて昇給とはベースのアップを意味しないと考えておるわけであります。
○今井参考人 その点は先ほど岡田さんからも御質問がございましたのですが、今の永田さんのお話の通り、基準が別に上つたと解することは当らない。ただ毎月の勤労統計などを比較する場合においては、要するに現在が六千九百円であるならば、六千九百円の数字をそのままぶつつけて行つてもこれはさしつかえありません。しかしながら生計費などを見る場合に、六三と比較したければ不合理である、こういつたことになろうかと思います。
○加藤(充)委員 どなたでもいいのですが、特に永岡さんが最後に述べられて、しかも家族の意見まで代表するということまで言われたから、永岡さんでもいいのですが、大体十八歳の独身男子の連中が三千五十円ですか、今度それが人事院案では三千三百四十円になつておりますが、いずれにしても大体足りないということは自分たちの経験からもわかるのですが、職場の十八歳ぐらいの独身青年の連中がどんな生活をやつているか。それから全逓だつたら寮なんかにほうり込まれておる人も多いと思うのですが、寮生活なんかの実態はどうなのか。それからなお全逓関係は勤務の性格上もそうだと思うのですが、労働強化や、低い給料なんかで長期疾患の欠勤者が非常に多いというようなことも、再々の国政調査で私どもも聞いておるのですが、そのような点で、いま少し生活面に触れた実情をお聞かせ願いたいと思います。
○永岡参考人 これは非常に私どもの言いたいことを御質問していただいたと思うわけですが、その前にもう一同指摘しておきたいのですが政府案の成年独身者の生計費の算出は三千六百五十円に相なつております。これはほんとうは二級一号に持つて行かなければならないところを三級三号に政府は持つて来ているわけであります。そこに問題があるわけであります。三千六百五十円を二級一号に持つて来れば、相当上もかわつて来るわけであります。その点は私ども先ほど御指摘申し上げたところであります。 それから職場の実態でありますが、これは非常にみじめな生活をいたしております。寮に入つておりましても、寒々とした部屋で、夜遅く帰つて来る。先ほど私が申し上げましたように、職場の勤務というものは三審交替というようなことで強行されておりまして、朝四時半には役所へ出勤しなければならない。夜中には十一時半にも帰らなければならぬというような服務でありまして、帰つて来てからのその生活内容を見ましても、給料が足らないために借金をする。借金で首がまわらないということでいろいろなまたおかしな方向にも走るというような者も出ております。中には配給された配給物もとれないというような実態もたくさん出て来ております。 それから職場の中の病気でありますが、これも最近は非常に欠勤率がふえて参つておりますし、特に職場病とも言うべき結核病が非常にふえております。これも病棟の施設も十分でありませんし、従つてやめれば食つて行けないから、むりに勤める。その病原菌をまたまかなければならない。従つて病気はますますふえて行く、こういうようなみじめな形がやはり私どもの職場にもたくさん出て来ておる。こういう実情でございます。
○加藤(充)委員 この前大阪の全逓関係の寮生活をやつておる若い連中が、寮施設の改善でいろいろな刑事問題まで起したことがあるのですが、その中で言われていたことに、食糧が寮生活では足りない。二食しか当らない。一食分は自分で苦労しなければいかぬ。それでも足りないので、寮に帰つて来ると、寮ではパンを売つている商人がおる。これは直営でやるのか、請負でやらせるのかわからぬけれども、パンを前貸しで売つている。腹が減つているから、パンを前借りで食う、それは給料で差引かれる。そうすると、向学心に燃えた連中も、働いてパン代を差引かれてしまうと、学校の月謝なども拂えなくなつて来て、夜間の通学もやめたというような悲痛な話もあるし、向学青年が寮に入りながら、職場で勤労しながら通学しておるその意図まで放棄せざるを得なかつた。しかも寮生活の中には、たくさん病気欠勤者が出て来ておる、しかもそれが結核だというようなことを訴えられたのですが、あなたの見聞なり、あるいは労働組合の幹部としての末端からの報告の中に、寮生活の中でパンを前売りさせている、しかもそれが直営か請負か、そういうふうなことについての不便不満などが上つて来ていますか。
○永岡参考人 私直接そういうことは文書や何かでは見ておりませんが、そういうことはたくさん例があるやに聞いております。私の方でもそういう実例がたくさん出て来ていることは事実であります。
○岡田(春)委員 さつきから大分問題になつておる点ですが、調整号俸の問題です。この点については、先ほど給與共同の方から配付されました資料に大分詳しく数字が出ているようでありましたけれども、この機会に簡單に伺いたいのですが、先ほどの給與局の御説明の中に、ベースが上らないで、下つて来るような場合も出て来るのではないか、こういうようなお話もありましたので、この数字が大分こまかく出ておりますので、この中から例を引いてひとつお話を願えればけつこうだと思います。 それから今加藤君の御質問で現況のお話がありましたが、これに関連して、一般職の関係について給與共闘においてもいろいろそういう実情があろうと思います。そういう点もお話願えればけつこうだと思います。ここの一番うしろに資料が出ておりますが……。
○佐藤参考人 調整号俸につきましては非常に大きな問題でありますが、極端な場合は下まわるものがあも。実はこまかい計算は事務局の方でやつて、まだ私の手元にはないのであります。私の予想では、全逓方面にもかなりありますが、今手元に資料がありませんので、お答えできないのですけれども、船員の場合、それから病院の場合――病院なんか、調整号俸の全医療の組合のお医者さんとか看護婦さんの場合が資料に出ておりますが、これと、それから地域給が減りましたり、そういうものをひつくるめますと、とんとんか、ないしは下まわつでおる、そういうふうに先ほど御説明したので、計数的にはまだちよつと出ておりません。
○岡田(春)委員 一般職でも今永岡参考人のお話のような実情があれば……。
○佐藤参考人 私どもの方は今のところ聞いておりません。
○田中委員長 他に御質疑はございませんか。――参考人の四人の方々はたいへん熱心に御経験や御体験からお話をいただきまして、ありがとう存じました。お礼を申し上げます。 午前の質疑はこの程度にとどめまして、午後は、きようは本会議もございませんから、午後一時三十分より正確に、昨日の質疑の残部を続行いたします。 これで休憩いたします。 午後零時四十二分休憩 ――――◇――――― 午後二時十分開議
○田中委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 一般職の職員の給與に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一二号)を議題として質疑を継続いたします。加藤充君。
○加藤(充)委員 大分質疑も重ねられて、問題は根本的なところに残されておりますけれども、案件に対する質問としては大分進んでおりますので、簡單に一、二点お尋ねしたいと思うのです。まず税務、警察、船員などの特殊職域の職員などについては、勤務時間差、職務内容による従来の取扱い云々というようなことで、俸給の是正が問題になつているようですが、このことについて是正の理由、それから是正の額、しかもまたどういうところで是正が必要になつて来ているのか、最近の事例で詳細を承りたいと思う。
○菅野政府委員 一般俸給表を受取ることによつて、給與を受けるものと、特別俸給表またはいわゆる調整号俸によりまして、特別職域の人たちが受取る特別俸給との間の較差を縮めようというのは非常に長い間の懸案であつたのでございます。これをつくりました理由は、二千九百二十円ベースの切りかえのときでございまして、その当時に比べますと、一般俸給表を受ける職員の勤務時間が相当上つておりまして、そういう特殊職域の人たちの勤務時間の差は、非常に少くなつているか、むしろ同じようになつているものが多いのでございます。もちろんこういう特殊の俸給を受ける理由は、決して勤務時間だけではないのでありましてそり仕事の危險の程度といつたようなものが種々考慮されてあるのでございますが、その当時に比べますと、最近におきましては治安の状況も安定いたしましたし、また食糧事情その他が比較にならないほど楽になりまして、そういう方面に従事しております仕事のむずかしさというものも相当緩和されておるのでございます。従いましてべース・アツプを機会にこういう較差を縮めるという操作をいたしませんと、絶対の手取り額が減るという結果になりますので、今回の千円平均給引上げに伴いまして、おおむね従来の差の半分程度にその差を縮めたのでございます。
○加藤(充)委員 朝鮮における戰争以来、物価指数などが全般的に、また地域給との関連におきまして、特殊な地域にはべらぼうな影響をもつて来ておるのは公知の事実でありまするけれども、このたびのいわゆる給與改訂にはそれらのことが勘案されていないという答弁を聞いたのですが、今例示的にあげました警察、船員あるいは税務というような問題についても、朝鮮における戰争の問題と関連いたしまして、政府の考えているようなふうに、ただ危險がなくなつたとは言われないと思うのであります。そういう点についての御配慮はどういうものか承りたいと思います。
○菅野政府委員 先ほど申し上げましたように、決して危險とかむずかしさというものが全然なくなつた、普通の公務員と同じであるというふうなことには考えておらないのでございます。ただしかしながら二千九百二十円ベースのときに比べますと、相当程度緩和されてれるということから勤務時間のことも考慮いたしまして、おおむね年分くらいに切り下げたのでございます。 なお御参考に申し上げますが、この俸給炎上はそういうふうに較差が半分くらいになるのでございますが、切りかえるときにそういう現業に携わつておる職員の給與は、一般の公務員に比べますと相当有利に切りかえておりますので、俸給表の上では今までの差の半分くらいになつておりますが、実際におきましては、現実に受ける給與につきましては、一般の公務員とは相当の隔たりがあるのでございます。
○加藤(充)委員 その問題はこの程度でやめまして淺井さんに聞きたいのですが、人事院のおはこの科学的、合理的、あるいは能率的というような意味を持つた、いわゆる給與勧告案が、このたびの政府案によつては、強くいえば否定された。上に厚く下に軽いというような問題は、最低三千五十円というようなこの基準からして問題にならないのであります。そこへもつて来て今申し上げたような上に厚く下に軽いというような問題は、あたかも極端な表現をもつてすれば、公務員に対する人殺し的な給與だといい得ると思うのであります。そういうふうなことになつて参つた、今日実際上は人事院がこれを実施する、監督するということになるのですが、科学的、合理的というようなことをいつも主張されまする人事院といたしましては、それを施行機関として、熱意と責任を持つてこれを実際上実行されることが可能かどうか。法制上はそういう職制になつておるから明らかでありましようけれども、ひとつつき進んで淺井さんの考えのほどを承つておきたいと思います。
○淺井政府委員 御質疑ごもつともと存じます。人事院は町家公務員法上、実施の責を持つておりますので、このままこの法案が通過するものといたしますれば、非常に人事院としては良心に恥じるわけでございます。人事院といたしまして反対しておりまする点は、昨日申し上げましたように主として二点、第一点は俸給表のカーブの問題、第二点はただいまお示しになりました特別号俸の切り下げの問題、従いましてこの三点につきましては、人事院は反対の見解を国会において申し述べて御考慮を仰いでおる次第であります。
○加藤(充)委員 そうなつて参りますと、当然これは明らかなんですが、計数上は二証の増額があるようには出ておるかもしれません。しかしながら具体的な適用実施におきまして、いろいろな問題で転勤というようなものがきつかけになりますると、今までの既得権がぐつと侵害されて、劣惡なことになる場合がある。そうなりますると、千円のベース・アツプだというような声の中には、ベースという問題が引下げられて来るというような問題がある。実際人間としてはばかくさくてそういうことで勤務はできないのですが、勤務しなければやはり昨今の経済情勢としては困りますからして、何とかそこで勤務はしたい。しかも食わずには働けないということになれば、人事院のせめてもの勧告が科学的、合理的だという看板で売り出しているのですから、それくらいはやつてもらいたい、やらなければ困るという一つの公務員の大きな動き方が私は出て参ると思うのであります。こういうときに、あなた方は相かわらず政治活動の制限だとかあるいは禁止だとかいうような名目をつけて、いわゆるレツド・パージというようなものをさらに拡大し、そしてこれに臨むつもりであるかどうか。そういう場合にいわゆるレツド・パージで押えつけられる者が惡いのか。レツド・パージとしてやられる方が惡いという点は、面目がないと言われた言葉で表現されておりますが、私はやる方がむちやだ、少くともあまりに無慈悲だというような見解に立たざるを得ないのですが、そういうことについてもいわゆる人事院規則だとかいうようなもので、せめてもの生きて行く声を圧殺してしまうつもりかどうか、その点について重ねて御意見を聞いておきたいと思います。
○淺井政府委員 レツド・パージの問題につきましては、ただいまこれに対する審議をいたしておりまするからして、この審議の結論において人事院の意思を表明すべきであつて、裁判所が裁判の前に意見を表明するということは私はいかがと思いますから、この点は申し述べないのであります。なお御参考のために申し上げるとすれば、第一回の事案は大阪について近く公開審理を開くことになつております。
○加藤(充)委員 私は今まで起きているいわゆるレツド・パージの問題でなしに、かつこ付のレツド・パージのこと、将来のことについて聞いているのです。科学的、合理的でない給與が政府の案で通されれば、人事院は面目をつぶされ、二つの面においては不満である、こう言つておるのです。しかもその実施において責任を持つのは人事院なのですが、それについて当然に給與ベースのアツプでなしにダウンが行われるような場合が、個別的には具体的な事例としては予想されるのであります。必ずそれは起きますが、こういう場合に当然の不満か起る。こういうむちやくちやなやり方というものは、人間だつたらしんぼうしきれないのですが、そういうふうなものが今後起きて来ます場合に、やはりかつこ付のレツド・パージで、文句を言うやつはいかぬというようなことで、食えるだけでもいいから働きたい、今までのせめてもの給料は維持したいという者に対して臨むつもりかどうか。足をもぎつてしまつたゆでがにのようになつておる公務員の、せめてもの生きるための悲痛の動き方というものを押えつけて、人事院規則可能で相かわらずやられるつもりかどうか、そこを給與の問題に関連して意見を聞いておきたいと思います。
○淺井政府委員 お尋ねの中には三つのことが一緒になつて来ているように思います。給與に関する問題、レツド・パージの問題、人事院規則の問題と三つでございまするが、給與の問題につきましては、御質疑にいくらでもこの場合に応じたいと思います。しかしながら、レツド・パージの問題は、何も人事院はいささかもこれに関係したことはございません。ただその審理を判定するだけであると存じておりまするから、この点については内閣の当局者よりお聞きになるのが適当かと存じます。 なお人事院規則というのはどれをおさしになるか存じませんけれども、そのいかなる規則についておつしやるかを承わまして、お答えを申し上げます。
○加藤(充)委員 きめられたものは無理でも何でも言うことを聞かなければならぬ。言うことを開かないやつは公務員たる資格を持たないというようなことは、私は人事院の專門家であり、責任のある淺井さんに條文を一々提示するあつかましさを持ちませんが、提示しなくてもあなた自身おわかりだと思うが、そういうようなことで人事院規則ということでやはりやるつもりか、それだつたらいくらここで政府の案には不満であるとか、一つの点か三つの点か知りませんけれども、文句があるというようなことを言つたところで、結局それは自分たちのその場の責任をのがれるだけの話であつて惡質な給與べースを押しつけて来る政府と全く根本においては同じ穴のむじなだと言われてもしかたがないと思います。
○淺井政府委員 お答えを申し上げますが、やるつもりかというのは何をおさしになるかよくわからないのでありますが、もし人事院がレツド・パージを是認するつもりかと仰せられるならば、人事院は裁判の前にこの点について見解を申し上げることはできないと、ここでお答え申し上げるよりしかたかありません。また人事院規則によつてレツド・パージをやるつもりかと仰せられるならば、そのような人事院規則は出した覚えがないということを御記憶願いたいと思います。
○加藤(充)委員 そういう形の上でごたごた言つたつてしようがないので、新たにもう一ぺん聞きたいのは、あなたもむりだと言つているのだ、科学的、合理的な給與べースではない、こう言つているのです。こういうときに、科学的、合理的でない給與ベースの取扱いを受けちやつた者が、しかもひどいことになればいわゆるかつこ付のべース・ダウンまでやられるというような問題がいろいろ起きて来たときに、それに対する国民の不平、不満というものは当然予想されなければならない。そういうふうなことが公務員の中に起きて来た場合に、そのことに処するところの態度なり心構えなりを承つておきたいということだけなのです。
○淺井政府委員 まだこの法案は国会で御審議の途中でありまして、一体私は加藤さんにお聞きしたいことは、国会でこれをどのようにお取扱いになるかということが、先決問題であろうと思つております。
○加藤(充)委員 それではこの法案がこのまま通つた場合のあなたの意見を聞きたい。
○淺井政府委員 かりにこの法案か通つたということは、国会における御審議を無視することでありまするからして、かりに通つたとか通らぬとかいうことをここで申し上げることはできません。
○加藤(充)委員 今の淺井さんの言葉で私は人事院の心の中がわかつたと思う。口でどんなりつぱなことを言つたつて、こういうようなことでは働けない、食えないというのならば、淺井さんの生命なんかなげうつてもやつて行かなければ、将来の人事院の勧告と、人事院の権威というものは、この問題で無になつてしまうことを私はあえて警告する。そして今のようにぬらりくらりとした、政府当局の連中が答弁するようなことを淺井さんまでやられているのだつたら、これ以上人事院の責任者としての淺井さんとの問答は無用だと私は思う。そのことで大体人事院の腹も私どもには読めました。これで質問は打切ります。
○岡田(春)委員 大分各委員から質問があつたのですが、それの補足的な意味でもう二、三伺つて参りたいと思いますから、従つて重複するような点があるかもしれませんが、その点はひとつ御了解を願いたいと存じます。 まず第一に、これは再三菅野副長官には皆さんから伺つているのですが、いまだにわれわれとしてははつきりのみ込めないのであります。人事院の勧告を尊重するということを盛んに強調もされ、法案の中にも書いておられますが、具体的に、それではどういう点で尊重しておられるのか、私たちが見ている限りにおいては、尊重されている点は非常に少いどころか、惡用されているが、尊重されている点はまつたくないといつてもいいように感じられます。具体的な点でお示しを願いたいと思う。
○菅野政府委員 一々條文について御説明申し上げればいいのですが、概略申し上げます。財源に関係する問題につきましては、財源との関係もありまして、そのまま勧告を受けとつておりませんが、そういうものにつきましても、人事院の出した数字、あるいは人事院のとつた方法等は、全部そのまま取入れております。それから技術的のものにつきましては、條文の体裁、文句もそのまま取入れておるものが多いのであります。要するに違つております点は、俸給表の点と、それから先ほどから問題になりました特別俸給表との差の問題、それから検察官の俸給を一般職の職員と一緒にしたかつた点、これだけでございまして、あとは全部取入れておるつもりであります。
○岡田(春)委員 あなたの御答弁では、千円アツプというようなことを盛んに言われるのですが、千円アツプになつて、大体政府案としては八千円にたる、こういうお説があるのですが、この千円アツプで、八千円という人事院の勧告に大体財政面においてもマツチさせるという意味なのでありますか、どうでありますか。
○菅野政府委員 一つの俸給表を、ある一定の方式によりましてつくりまして、それを現在の公務員に当てはめて、総体の給與額を算出いたしまして、そうしてそれを人員で割つた、いわゆる平均額の給與が千円上るということでありまして、これはたまたま今の財政状態から負担し得る、一人当り千円くらいの金額と一致しましたので、この方法を採用いたしたのであります。
○岡田(春)委員 千円が事実上俸給表の平均から上つて来ておる、しかも人事院の勧告の算定の骨子に従つてやられている、こういうことであるならば、これは一番根本の問題だと思うのですが、今度の給與改訂の一番基準になるのは、何と申しましても本俸の問題であろうと思う。この本俸の問題で、人事院の勧告におきましては、本俸にその他を加えまして、八千五十三円になるのでありますが、この八千五十三円の算定を人事院が勧告される場合には、これはこの勧告の内容にもある通り、基準として六千三百円が基準になつて勧告をされておる。これは勧告の説明を副長官がごらんになればおわかりなのでありますが、この点もし基準というものが違つておるとするならば、これは根本的な点に実は違いがある。こういう点で、数字の上では八千五十三円と大体似かよつた数字であつても、給與改訂以前の現行法の基準が六千三百円で人事院は勧告しておりながら、政府の場合は、六千三百円の基準という点は、人事院の勧告を考えられないで勧告をされたのですか、どうですか。
○菅野政府委員 勧告が六千三百円を基準にしたという意味がちよつとわかりかねるのでございますが、基準にいたしましたのは、人事院がカロリー計算とかその他いろいろこまかい計算をいたしまして、一人当りの成年男子の独身者の生計費の三千三百四十円という数字を基準にいたしたのでございまして、それが六三べースにおきまして、二千四百七十円であつたということではないかと思います。
○岡田(春)委員 それでは三千三百四十円の話がただいま出ましたから伺いますが、三千三百四十円の場合にはCPSを採用してこれは算定いたしておるようであります。政府の場合には、今度の政府案の算定にあたつては、やはりCPSなり、CPIなり科学的の根拠にお立ちになつておるかどうか、伺いたい。
○菅野政府委員 政府の三千三百四十円の案は、便宜上三千三百五十円にいたしておりますが、これは人事院の勧告をそのままとつたのでありまして、人事院の提供いたしました資料によりますと、やはりCPSの平均支出金額を一世帯に換算して、被服費とか、住居費、光熱費等を計算いたしております。
○岡田(春)委員 そうしますと、CPSを算出の一つの要素としておられるということならば、もう一つ、三千三百四十円の基礎になつておる場合、これは大体いつを基準にして政府側はCPSを算出されておるのか。
○菅野政府委員 これは勧告に基くものでございますから、五月のCPSだと思います。
○岡田(春)委員 私はこれは政府の算出を伺つておるのです。政府の算出がもし人事院の勧告の通り、二級の一号が三千三百四十円というように、人事院の勧告と同じ数字になつておるならば、あなたのその御説明でよろしいわけでありますが、政府案によると、二級の一号はたしか三千五十円のはずです。この数字の違いはどこから出ておるか。CPSをお使いになつておるならば、何の基準で、どのような数字が出て来ておるか、その点を伺いたい。
○菅野政府委員 政府案では三千三百四十円の基準になります数字を、三級の一号にとつておりたいのでありまして、二級の四号にとつているのであります。その理由は繰返して申しますように、二級の年齢構成を見ますと、十六ないし十九歳で、平均が十八歳になつておりますので、そのまん中の四号をとつたのであります。
○岡田(春)委員 それでは淺井さんに伺いたいのですが、十八歳の基準を二級の三号に政府はとつでおるというのですが、人事院が勧告される場合、二級の一号をもつて十八歳とされる限りにおいて、何らか具体的な根拠なり、実態調さに基く具体的な根拠があろうと思う。先ほども実は参考人のいろんな説明を伺いましたが、ここの点が実は一番問題になつておる。十八歳の基準を二級三号に置くか、一号に置くか、べース全体としての大きな違いが出て来るわけです。私たちがここでこれを審議いたして行きます場合に、はたして二級の一号が、淺井さんのいつも言われるよう科学的の根拠の上に立つておるものであるか。政府が二級三号と耳つているものが科学的に安当なものであるかどうか。この点がはつきりしませんと、たとえば、かりに政府の二級三号が要当であるとするならば、人事院の勧告というものは、科学的な根拠に立つと絶えず口では言われておりながらも、実際にはきわめて非科学的であると言わざるを得なくなつて来ますから、この点を明確に、しかも具体的な形でお示しを願いたいと思います。
○淺井政府委員 ごもつともな御質問でございますが、これは科学的ということよりも、むしろ一つの給與政策であろうかと考えております。二級一号に当てましても、三号に当てましても、四号に当てましてもりくつは立つでありましよう。しかしながら、いわゆる下に厚く、上に薄くする――人事院は決して上に薄くした覚えはございません、下に厚く、上に薄からざる線を引いておると思うのでありますが、その場合に、国家公務員を保護するという立場から見ますれば、二級一号に当てるということは、これは一つの給與政策として是認し得るかと思います。ここで私がひとつ政府の案を批判いたしますれば、人事院の三千三百四十円、または五十円でもよろしいのですが、それを平均年齢で、一級から離して四級に上げられておるというならば、一番上をなぜ一番高いところにおとりになつておるかという点は、一つの矛盾であろうと思つております。つまり高級な官吏だけ人事院の一番高い数字をとつて、そうして低いところは人事院の数字を上に引上げておるという点は、これは合理的な給與政策としては一つの矛盾であろう。人事院は、低いところは厚くとつて、高いところは中位数で当てておる、その違いでございまするから、これは科学的とか非科学的とかいう問題ではなくて、政府が百万人に近い労務者を持つておる使用人として、どれほどまでの善良なる管理者として給與政策をやるかどうかという問題だろうと思います。
○岡田(春)委員 今、私の伺おうと思つた点を大分淺井さんが言つてくださつたのでありますが、政府の財政政策がもし二級四号を下の一つの基準にするならば、当然上の基準も人事院の勧告と違つた科学的な足場が求められなければならないにもかかわらず、上の足場については、これは人事院の勧告通りで行かれて、下をことさらに二級四号にしたということについて、私どもは、その結果として現われて参ります限りにおいて、きわめて上に厚く、下に薄いという数字しか出て来ない。その結果を見ました場合においても、現在の政府案というものは、淺井さんの言葉をもつてするならば、きわめて上の人に厚いような財政政策の意図をもつてつくられた、このように私どもは言わざるを得ないわけであります。こういう点は私の意見になつて来るから、これ以上は申し上げませんけれども、しかしながら、ここでもう一つ伺つておきたいのは、それでは六三べースの場合において基準になつているのは何号でありますか。
○慶徳説明員 六三ベースにおきまして、人事院の勧告は四級一号となつております。国会における修正によりまして一級二号、二千四百七十円でありますか、一級二号というふうに修正に相なつております。
○岡田(春)委員 今伺いましたように、六三べースの場合には一級三号、この基準が今度は十八歳の場合として二級四号というように、六三ベースをかえられて、ことさらに別な基準をつくられたというところに、政府として何らかのお考えがあつたのではないですか、どうですか。
○菅野政府委員 六三べースのときの半価は、これは大蔵省の方から説明していただくといたしまして、今回の基準を二級の四号にとりましたのは、年齢十八歳の男子の独身者の標準生計費ということになりましたので、その人員層からとつたのでございます。なお先ほど、それならば上の方もどうして平均をとらないかというような総裁からのお話並びに岡田委員からのお話がございましたが、上の方は平均ではないのでございます。最高をとる。これは人事院の勧告もその通りであります。最高というのは一つしかない。下は平均であるからまん中をとつておるのでこれは間違いないと思います。
○岡田(春)委員 そこまでまた元へもどらなければならぬのなら、またもう一度伺いますが、それでは、人事院の勧告では、二級一号を基準にしておるのでありますが、それをことさらに十八歳のものを平均として、二級四号に持つて行かれた具体的な何か根拠になるべきものをお持ちなんでありますかどうですか。
○菅野政府委員 人事院の示された資料の第五表というところをごらんになれば、級別平均給與と標準生活費とありまして、一級は十六歳ないし一九歳であります。従いまして、私の方ではまん中のところを見て、十八歳をとつております。
○田中委員長 岡田君、岡野さんがお急ぎですから……。
○岡田(春)委員 菅野さん、ちよつと待つてください。あとでやりますから……。それでは岡野さんがお急ぎだそうですから、二、三伺いますが、実は今問題になつておりまする地方公務員に対する給與べースの引上げに関連しで、平衡交付金が五十五億円しか出されていない、にもかかわらず給與ベースに必要な分は、地方財政委員会においては八十八億が最低としておる、実はこういうことの国会に対する意見書が出ておる。このギヤツプをいかにして埋めるかということについて、昨日あなたの下の小野政務次官から答弁をわれわれ伺つたのですが、いまだに明確な答弁がないのであります。この点特に主管大臣として、地方自治体が今危機に立つていると、地方財政委員会の意見書にも明確に書かれておりますだけに、ここに大臣から責任のある御答弁を伺いたいと思います。
○岡野国務大臣 御答弁申し上げます。お説のように、地方財政委員会といたしましては、平衡交付金を八十三億要求しております。そのほかに起債として百九十五億要求しておる次第でございます。ところが中央財政のいろいろな都合によりまして、平衡交付金は三十五億しか出ぬということになつております。それと並行しまして、また地方財政委員会から国会に対して意見書が出ておる次第でございます。でございますから、国会でおそらくこの補正予算がきまるごろまでには、適当な御意見が発表されることと思いますが、最惡の場合といたしまして、三十五億で、あとの四十八億のギヤツプをいかにして押えるかということが別題になるわけであります。言葉がたいへんきついようなほかの方面の御説明があつたようでございますけれども、御承知の通りに、一万四百幾つかの地方公共団体があるものでございますから、そのうちには今度税法改正になつて相当の收入があるところもございますし、また逆に今度の改正によつて非常に減つたところもございまして、国のように一本で行つておるわけでございません。でありますから、どうしても三十五億でがまんしなければならないという事態を予想いたしまして、地方財政委員会といたしましては、いろいろな策を今練つております。と申しますことは、平衡交付金が今仮決定でございまして、来年の一月に本決定をすることになつておりますから、そのときに仮決定の分から本決定に移す場合にいろいろ差引きしましたり、それからもう一つは、ただいま出でおります意見書でごらんの通りに、三十九億九千万円という節約をすることになつておりますが、四千八百億になんなんとする厖大なる全国の予算でございますから、もう少し節約のできるところはないだろうかということも考えてみましたり、来たこれもやはり最惡の場合でございますけれども、一応新規にやらなければならぬ事業がございますが、これを一時繰延べしておいてでも、何とかして中央の公務員がベース・アツプなり年末賞與をいただくということになれば、法規の関係上やはり地方公務員もそれにならわなければなりませんから、これはぜひ遺憾なく行きわたるようにしたい、こういう策を今研究中でございます。また財政委員会としても、非常に努力して、その方策を考えておるような目下の情勢でございます。
○岡田(春)委員 地方財政委員会あるいは自治庁としての努力の点を私今伺つたのでありますが、そこで特にここではつきり何つておかなければならない点は、地方平衡交付金の点は、一月までに何とかやつて行こう、こういうようなお話で、それまでの努力にわれわれ期待をかけておる。しかしながら、少くとも年末手当の問題に関しては、一月でお待ちするわけには行かない。この点だけは少くとも、三十五億円の中ではつきり確保ができるか、あるいは地方自治体において何とかしてもらえるように、地方自治庁として万全の措置をおとり願わなければならないと思うのですが、この点について現在のところ、この三十五億の中から出すという御方針なり決定がありましたならば、その点を明確にお話願いたい。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。三十五億は新規に追加されたものでありまして、御承知の通りに千五十億本年度はとつてございますから、そのまだやつてないのが三百幾十億あるということになりますから、三十五億で所要の年末手当をやるということは、これは勘定をしましても足りないことはわかつております。でございますから、そういうようなやりくりをしましても、中央の公務員が半箇月分いただくならば、やはり地方公務員にも半箇月分をぜひ均霑させたいという方向に向つて、いろいろ数字なり、各種公共団体の情勢なりを検討中でございまして、私の考えでは、ぜひそうしたいという方向に向つて自治庁も財政委員会も努力しておる次第でございます。
○岡田(春)委員 やはり岡野さんの関係で、地方公務員の関係とはやや違うのでありますが、しかし同じ所管で、同時に給與ベースの関係になつて参りますから、この際伺つておきたいと思いますが、特調関係の、いわゆる進駐軍関係の労務者のべースであります。このベースについては、今のところ特調関係でもいまだ組合側に対して具体的なことを話しておらないようでありますが、現在この点についてどのように進んでいるのか。特にこれは千八百円ベースのときに、進駐軍関係の労組については、公務員の給與よりも大体一〇%上にたらなければならないというような、内示か、メモランダムか、明確にはちよつと忘れましたが、そういうものもあるようでありますから、この進駐軍労務者の給與について、どのような方針を持つておられるか、財源はどういうようになつておるか、伺いたいと思います。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。特別調達庁の関係におきましては、実は私担当はしておりますけれども、こまかいことはよく存じません。ただ長官からその事情はよく同つておりまして、ただいまそういうような要求がございまして、大蔵省に対して申入れをして、大蔵省と協議中であるという報告も受けておりますし、そう了承しておりますから、追つて長官あるいは大蔵大臣とよく相談の上、私もそれに参加しまして何とか考えたい、こう考えております。
○岡田(春)委員 根本方針だけ岡野さんに伺つておきたいと思うのですが、私といたしましては、政府の原案である千円アツプ、あるいは年末手当半箇月分というのは、私自身としては反対でありますけれども、しかし政府の方針としては、ほかの事業官庁、たとえば特調関係にもこの線で大体きめて行きたいという考え方のように私は聞いておるのでありますが、岡野さんの考え方としては、やはりこの線で進駐軍労務者の関係も行かれるというお考えでありますか、どうでありますか。
○岡野国務大臣 私もその通り考えております。
○岡田(春)委員 最後に伺つておきますが、私の調べておる限りでは、この関係の財源としては、大体予備費が百億ぐらいあるように聞いておるのであります。予備費の関係から申しますならば、今政府がおきめになろうとしている進駐軍労務者の賃金ベースのアツプも当然可能で、むしろ余つて来るわけであります。こういうような状態でありますから、岡野さんの努力さえ十分やつていただきますならば、当然一般公務員に準じて進駐軍労務者の関係のアツプも行われ得ると思うのであります。この点について、われわれが聞く限りにおいては、特調ではいまだに具体的方針が立つておらないと言われておりますだけに、この際岡野さんからも特調関係を十分督励されまして、この点についてすみやかに明確な態度が決定されるように御努力を願いたいと思います。
○岡野国務大臣 お答え申し上げます。お説ごもつともでございまして、御努力申し上げたいと存じておりますが、聞くところによれば、特調関係は特に関係方面の御許可を得なければならないことが非常に強く現われて来るものでございまして、それで相当困難をしておるやに聞いております。はつきりその点についてはまだ突きとめてはおりませんけれども、やりつつあることは事実であります。
○岡田(春)委員 政府では最近新聞等に千円アツプで八千円になるということ々盛んにいうのですが、一体どういうところから千円アツプで八千円になるのですか。
○菅野政府委員 あまり宣伝しているつもりはないのですけれども、八千円ベースということが言われておりますが、その意味は、人事院の言う意味とまつたく同じでありまして、月額の給與の平均が八千円になるということであります。それを八千円べースと言われておりますが、私どもは平均給與といつております。
○岡田(春)委員 これはこの前も菅野さんとやり合つた点なので、またむし返すのもどうかと思うのですが、十二月の推定給與が六千九百七十三再、約七千円にたる。この七千円が平均給であるから、これに千円アツプして八千円になるのだ、こういうことを再三政府は発表されているようであります。それでは、六千九百七十三円というものは推定給與として算出されておりますが、これは具体的に本俸以外どういうものが加わつて、そしてどういうような内容になつているかを伺いたいと思います。
○菅野政府委員 申し上げます。俸給が四千九百八十八円、扶養手当が八百六十四円、勤務地手当が八百三十六円、小計して六千六百八十八円、それに特殊勤務手当が二百八十五円つきまして、合計六千九百七十三円ということになるのであります。
○岡田(春)委員 そうするとこれは淺井さんにお伺いいたしたいのですが、昇給によつて相当べースがアツプになつて給與額が上つているのですが、昇給されたことが、別に言うとベース・アツプになつた――別に申しますれば、昇給によつて、あるいはまた扶養家族の増加によつて、六千三百円の給與額が今度は六千九百円になつた、この場合には六千九百円の給與基準になつたと言い得るでしようか。
○淺井政府委員 これはベースというものをどう考えるかということの最も根本的な問題であろうと思つております。しかしながら現在給與法の第一條に書いてございますところのベースは、そういうふうになるわけであります。すなわちさつき官房副長官からお答申し上げたと同じであります。
○田中委員長 岡田君、ちよつと申し上げますが、その点は昨日大分長時間やりましたから、その他の点をどうぞ……。
○岡田(春)委員 大分昨日やつたようでありますが、私はまだ納得が行かないので実は伺つているようなわけですが、私たちとしては、六千三百円というのが基準になつている。六千三百円が基準になつて千円アツプならば七千三百円で、八千円になるわけはない。ところが政府の方は、平均給だからといつて六千九百円を基礎にして八千円だと言つている。そこで問題になつて参りますのは、六千九百円にいかにしてなつて行つているか、その構成の計算の内沢は、どういうところでこういう数字が出て来たかというところに問題が出て来ると思います。そこで問題になりますのは、六三ベースの当時の政府職員の実人員と現在の実人員との差によつて、現在の実人員が少い場合には、当然平均給というのは上つて来ることになると思います。そこで六三ペースの場合の実人員と現在の実人員との実数なり、あるいは対比でもよろしゆうございますが、そういう点がわかればお伺いしたい。
○淺井政府委員 ただいま菅野副長官からお答えになる前に一言さしていただきたいと思いますか、そもそも千円しか上げないということがおかしいだろうと思うのです。そのおかしい意味は、その言葉がおかしい。これは初めに大蔵大臣が千円しか上げないということを申されたからで、千円しか上げないと言われれば、だれしも六三ベースから千円しか上げない、すなわち七千五百七円べースになるというふうにとるのは当然のことであります。政府の言つておられる千円アツプというのは、新たに給與に対して振り向ける金が一人平均千円あるということだろうと思うのです。その意味に解釈していただきますれば、現在政府の提出されておるところの俸給表を適用されますれば、約八千円になると政府は言つておられるのでございますし、人事院が勧告いたしました俸給表を適用されれば八千五十八円にたる、こういうように言つておる。そこできわめて率直に岡田さんのお心の中にあるものを突きとめてこちらから申し上げますれば、要するに昇給で上つたものは当然リザーブして持つておるのだ、そうしてベースを上げて、昇給で上つたものと一緒にして、これが今の正しいべースだ、こういうことになるのでありますが、それは一つのお考えでありまするから、反対はいたしませんけれども、人事院の勧告なり、また政府の提出しておりまする給與法におけるベースは、そうではない。さつき官房副長官から申し上げましたものだということを御了承願いたいと思います。
○菅野政府委員 六三ベース施行のときの人員と現在の人員の数字を今持つておりませんので、後ほど書面にしてお答え申し上げます。
○岡田(春)委員 そういう点でははつきり言われるのですが、実際に実行される政府側にそういう点をどんどん要求して、人事院の権限を発揮していただきたいと私は思うのでありまして、ここでの御説明だけではなかなか実現は困難でございますから、その点はくれぐれもひとつ実況のために御努力を願いたいと思うのであります。 これも実は昨日質問したので、委員長から二番せんじたからやめろと言われるかもしれませんけれども、重要な点でありますから、もう一度何つておきます。人事院の勧告は、ことしの五月が基準です。そうすると、その後における朝鮮動乱の影響というものは当然見込まれておらないわけですね。
○淺井政府委員 その通りであります。これはデータが五月でありまするから、不可能であります。
○岡田(春)委員 勧告案の基準の五月から七箇月目の一月からこれは実施されるわけです。その間に重大なる国内情勢の変化ができて参つたわけです。特に数字的に見ましても、九月のCPSではすでに一三〇を越えておる。こうなつて参りますと、当初人事院が勧告された八千五十三円では、今の官公吏の生活を保障することは不可能であるとわれわれ、は考えるのでありますが、この点についていかにお考えになつておりますか。
○淺井政府委員 その点は目下調査中でありまするけれども、人事院が勧告をなし得るのは、俸給表に定めた額を百分の五以上動かすことを必要と認めた場合でありまして、また百分の五以上動かす必要を認めるという結論には達していないのでございますが、人事院といたしましては、もちろんその後の利用し得べきデーターについて研究中でありまするが、大体データーというものは即時に使用できるものではなくて、CPSその他どうしても二箇月ぐらいの期間を経過することはやむを得ない。
○岡田(春)委員 そうしますと、大体二箇月間くらいの見通しを持つていなければならないと思うのですが、すでに相当の違いが実は出て来ているわけです。正式の勧告ができないにしても、少くとも今度の給與べースがきめられる場合百において政府に対してこの点を考慮しろというような努力が携われる必要があつたと私は思うのでありますが、これについて何らかの努力を今までになすつておられるでしようか。
○淺井政府委員 この勧告に対して、その後のデーターをどうなされるかということは、国会及び政府におまかせをしておるのでありますが、ただ人事院として、その後俸給表をさらにもつと上げるとか、どうするとかいうところまでまだ行つておりません。何となれば、そこのところは岡田さんと私との認識の相違かもしれませんが、はたして俸給表を百分の五以上動かす必要を生じでおるかどうかということが問題でございます。これは現有のいわゆる特需景気というもののあり方等に対していろいろ見方もあるようでございますから、人事院といたしましては、研究中ではありまするけれども、まだその後については結論を申し上げる時期に達しておりません。
○岡田(春)委員 この点については最後でありまするが、どうも今度の勧告で私は非常にふしぎに思う点なんですが、勧告をする場合において、もし人事院がほんとうに働く者の立場に立つてやつてくださるとするたらば、いつの時期をもつてこれを実施すべきであるという勧告がなされない限りにおいて、半年も一年近くもその時期が遷延しておつて、そのあとでこの勧告が政府において行われる場合において、たまたま人事院の八千円なら八千円という数字が採用されるということで、政府にいたずらに名をなさしめてしまうという結果になる。表面だけでは同じことであつて中身の全然違つたものがそのような結果になることは、淺井さん自身がかえつて御迷惑をなすつておるのではないかと思うのです。そこでやはり人事院が勧告される場合において、なぜいつまでにこの給與ベースをきめるべきであるというところまで親切な勧告をなされたかつたか。今後においてもその点については十分お考えを願いたいと思うのでありますが、今後の勧告の場合等においてこの点をどのようにお考えになるか、もし今から御意見を伺えるならば伺つておきたい。
○淺井政府委員 その点でございまするが、人事院は国家の財政を考慮しないで何が適切、なる給與かを勧告するものでありまするから、いつから行えとか、あるいはいつにさかのぼつて行えとか言うことはかつてでございまするけれども、そこにはおのずから限界があるだろうと思つております。この勧告をいつから実施するかいうことは、国家の財政に非常に大きな影響を及ぼすものでございまするから、これは国会及び内閣におまかせをするという立場はここに一つあつてもいいんじやないかと思つております。これは結局岡田さんと私のものの見方の相違になる。但しもし人事院の勧告がいたずらに政府に名をなさしめて、人事院は自分の言つたほんとうの基本方針というものを踏みにじられてしまつておるということの御懸念でございますれば、必ずしもそうではないと思います。もし政府がただいまの人事院の勧告を、その実行の時期を書きませんために、今から一年後においで初めて採用するというような事態になりますならば、同時に公務員法二十九條の勧告権も当然一年間動いておるのでございまするから、人事院は前の勧告を破棄して新しい勧告を出すことに躊躇するものではないと思つております。
○岡田(春)委員 昨日の淺井さんの御答弁では、不満の点について三点をあげられております。ところがわれわれから見ると、まだまだ人事院が不満に思つてもいいはずだと私は思うのでありますが、ほかの点は、たとえば具体的に申し上げますと、昇給期間の問題であります。この昇給期間の問題も昨日不満の第一点としてあげられた。上に厚く下に薄い。この点とかみ合せるならば、ますます上に厚く、有利になる。昇給期間は大体係長級以上ばかりが早くなるような結果になつてしまう。このような基準になつて来るのですが、こういう御不満はないのでございますか、どうですが。
○淺井政府委員 ごもつともの御質疑でありますけれども、この昇給期間等につきましては、これは現行制度をそのままここに入れてあるものでありまして、これはそう大きな期間は人事院としては考えでおりません。大体この程度にしてよろしいのじやないか。 それから下に薄く上に厚くなると言われるのでございますけれども、私は下ばかりを厚くしまして上に薄くするということは、これはいかがかと思つている。つまり人事院の申したいことは、下に厚く上に薄からざるということ、これが七倍くらいの俸級を言つているのであります。これを政府案のように、八倍にされたことに対しては、人事院は反対するものであるということは昨日申し上げた通りであります。
○岡田(春)委員 答弁技術がなかなかうまいのですが、しかし答弁技術がうまいということと、大衆か救われるか救われないかということとは別問題でありましようから、これは淺井さんが今御答弁なさるとなさるまいとにかかわらず、はつきり腹にすえておいていただきたいと思う。 そこで次へ進みますが、調整号俸が先ほど大分問題になつておりましたが、調整号俸を今度はとつてしまうというような点で、現行法の場合と比較して予算上どれくらいの開きが出て来るか。この点と地域給による予算の違い、こういう点が大蔵省の方で明らかになつているならば伺いたいと思います。
○磯田説明員 ただいま御賛同の、今岡の調整号俸の切下げをした際におきます場合と、それから従来のままの調整号俸を存続した場合におけるところの予算院の差額はどの程度になるかという問題でありますが、私どもが一応推算いたしましたところによりますと、一人当り平均にいたしまして大体百六十数円になると思つております。なお地域給の問題につきましては、これを従来の率をそのまま存続すると仮定いたしますならば、大体におきまして、二百六、七十円程度の財源を要すると見ております。
○岡田(春)委員 一人当りばかりじやなくて、予算上財源としてどれくらいの総額になるか、それを伺いたい。
○磯田説明員 ただいまの調整号俸、特別俸給表の率をそのまま存続すると仮定いたしますならば、一箇年間約二十億くらいの財源がいると思つております。 それから地域手当につきましては、実は計算したものを手元に持つておりませんので、計算していただけば大体出ると思います。
○岡田(春)委員 たしか二、三日前の質問で磯田課長からも答弁があつたと思いますが、本俸と地域級とを相殺してどれくらいアツプになるか。この点についていろいろ質疑応答があつたのでありますが、両方相殺しても、最低の場合で一三%が一番下だ、こういうことに御答弁があつたと思う。ところが、この一三%から調整財源の点で今百六十円という問題か出て参りましたが、この調整号俸の点がそのときは考慮されておらなかつた。もしこの点が一緒に起るような人の場合、下級職員の場合ですが、こういう人の場合には一三%のアツプにならないで、おそらく実際上ダウンになるというような場合が出て来ると思うのでありますが、その数字がありましたら、具体的に伺いたい。
○磯田説明員 地域給の引下げと調整号俸の切下げと合せました場合におきまして、どの程度実際上手取りが減るかというような御質問だと思いますが、この点につきましては、本日の午前中におきまして、その道の各代表者からも御意見の出た点でございますが、この両方をあわせ行いましても、手取りの減るような人は絶対にございません。ただ現在の俸給表に比べまして一割未満しかふえないというような例がほんの二、三ございます。しかしその点につきましては、附則にありますように、最低手取りは現在の一割以上ふえるようにというような規定を置いているわけでありまして、この規定によりまして救済することになつているわけであります。
○岡田(春)委員 もう一つ調整号俸についてお尋ねいたしますが、たとえば医療関係の場合などを見ましても、結核の患者の関係の看護婦、あるいは特に癩病院の看護婦の場合などは、調整号俸が今度下げられたために、そうでなくとも今までなかなかこういうような国立病院関係に看護婦の充実をすることが非常に困難であつたりに、ますますこれが困難になつて来るということは必至であります。これについて政府側として調整号俸の切下げを行われてこういうような結果になつた場合に、看護婦の応募が減つて来る、そうして事実上癩病院の経営が行われない、こういうような場合等について予想されておられるでありましようか。あるいはまたこれに対して具体的な対策をお持ちでございましようか。この点副長官からはつきり伺いたいと思います。
○菅野政府委員 癩病院あるいは結核病棟等に勤務する看護婦、医師等の較差はなるべく救済したい。一般的には中分にいたしておりますが、これは考慮いたしまして、なるべくその差を多くするように考えております。なおこの程度の差の切下げではそういう人たちの補給に対してはなはだしく困難するというふうには考えておりません。
○岡田(春)委員 しかしあなたは数字をお持ちになつてお話になつているのでありますか。ここだけの答弁では私は困るのですが、私かここに持つている数字をもつてするならば、そんなあまつちよろい話ではないのであります。今までは、たとえば一号のAという人の場合には十五%の調整財源が実はあつたのでありまするが、今度の場合には九%になつておる。実際額にしても一万二百円がたしか九百円くらいに下つてしまうというような数字まで実はしつているのであります。それで今のお話ですと、きわめてあいまいな点もありますが、別途に何かお考えになるというお考えでもあるのですかどうなんですか。
○菅野政府委員 ちよつとこまかい数字ですから、大蔵省の方か答弁いたします。
○磯田説明員 ただいま御指摘の、たとえば癩療養所等の場合におきまして、従来の調整号俸が一万数千円のものが九百円に下るというようなお話でありましたが、そういうことではないのでありまして、たとえば今御指摘の九級の一号におきまして、従来千三十四円の調整号俸がついておつた、それが今回の調整の結果といたしましては九百円に減るという問題であります。約百円ばかり減るわけでありますが、この点につきましては、まず各調整号俸の適用のある職種についてこれを申しますれば、二九ベースの切りかえのときにおきまして、その根つこといたしまして、級別推定表というものによりまして相当有利の取扱いを受けているのであります。その上にさらにこの調整号俸というものが乗つかつているのでありまして、その分につきまして、今回癩療養所につきましては大体三分の一程度減ずみという結果になつております。その点は今回各特別俸給表あるいは調整号俸の適用ありますところの各職種につきまして、全体の権衡を考えまして、これを調整することにいたしたわけでありまして、その結果として、従来の千三十四円の調整号俸が乗つておつたものが九百円程度になることはある程度やむを得ないのじやないかと思つております。しかしながらなおこの問題につきましては今後よく検討いたしたいと思つております。
○岡田(春)委員 この点についてなお検討されるというお話でありますが、政府としては何か具体的な方法をお考えになつておられますか。
○菅野政府委員 今回出しました改正法の別表の二というのは切りかえの表でございまして、結局ここにある何号俸というのはこの号俸を引いて切りかえるということでありまして本体はやはり人事院規則なりあるいは政令によつてきめることになつているのでございます。従いまして、一号以下の差というのはこの法律には書けませんので、かりに今回一号の差のものが全然なくなつたような形になつておりますものも、大体の方針は二分の一程度に切り下げるということでありますので、それは政令でもつて何らかの考慮をいたしたい、こういうふうに考えております。なおこれは全般の問題でありますが、今回の法律改正によりまして、較差が縮小された職員に対しましては、この法律の本文に書いてあります昇給の規則を適用いたしまして、現在の俸給の昇給につきまして昇給資金の配分等について十分考慮いたしたい、こういうふうに考えております。
○岡田(春)委員 その昇給資金の配分というのは、昇給期間の問題その他を考慮して配分するというのですか。そんなに簡單に昇給資金を出しておいて――給與法の中に昇給の期間その他もきめられているわけでありますが、そういう点も全然度外視されてそういう昇給資金を使つて行くというような御説明なんですか、いかがですか。
○菅野政府委員 ここに書いてある規則によりますと、昇給のいろいろの條件がございます。期間も一つでありますが、たとえば成績のいい者とかいりような條件もございますか、なお特に成績のいい者は期間を無視してもてきるようになつております。また一号俸ばかりでなく、二号俸ということもてきるようになつておりますので、そういうような点をいろいろ考えているのであります。
○松澤委員 この調整号俸の問題は非常にむずかしい問題で、先ほど来いろいろあつたのでありますが、政府のそういうお考えはけつこうなんですが、しかしこれを実施して行く面から言えば、やはり人事院でなされると思う。政府からそう簡單に何か規則をかえて特別昇給させてそして号俸で削つたものは埋合せをするというようなお話を承りましても、それは政府かおやりになるならばともかくも、人事院でおやりになるということになると、それは政府だけの見解では何とも行かないじやないかと思うのでありますが、実施面を担当される人事院の御意向を伺いたい。そういう簡單なことでやつて行けるかどうか。
○淺井政府委員 お示しのごとく、これは実施官庁として人事院が非常にやりにくいと思います。つまりその跡始末に人事院がやるということになるので、これは非常に困る。大体私どもの考えといたしましては、この調整号俸というものはそれぞれ由来があつているのでありまして、それはいわば一木一草ことごとく存在理由があつて今日に、至つている。そこで将来職階制というようなものができまして、精密に職務内容の分析をいたしますれば、それはまたおのおのそれにふさわしい給與がついてしかるべきと思いますが、ただいままだその職階制も確立いたしませんのに、ただきわめて漠然と、勤務時間が同じになつたとか、職務内容がよりよいようになつたとかでは、これはむしろ調整される額がたとい一銭にしましても、二銭にしましても、働いている人間の気持には大きな影響を及ぼす意味におきまして、これは実施官庁としては非常にこの跡始末はやりにくい、こう思います。
○岡田(春)委員 これは実際問題としては、人事院できわめて重要な問題になつて参りますから、もう少し具体的に、淺井さんがそういう具体的な話は甘えないとするならば、次長からでもけつこうでありますが、御説明を願いたい。この点は重要ですから……。
○慶徳説明員 私の方といたしましては、この法律が通過いたしますと、当然実施面についてその発令な実施を確保し、その責に任ずるという権限を與えられておりますので、事務的には万全の策を講ずる意味におきまして、政府案についていろいろ検討を加えてみたのであります。まず要約いたしてみますると、四点について実施面における非常に大きな困難性があろうという結論に達したのであります。 まず第一点について申し上げますれば、御承知の通り規正の俸給表は二級、三級、四級と級がわかれておりますが、それぞれの級の間におきましては重なり合つている号俸がございます。これを例示的に申し上げますれば、政府の今回の調整号俸におきましては、二級の人は一号調整されることになり、三級の者は三号調整されることになります。従いまして、二級と三級で壺なり合うことによりまして、まつたく同じ号俸の俸給をもらつておりました方が、二級の方がむしろ高くなりまして、三級の者は二号低くなるということはだれが見ても明白であると思います。そういたしますと、俗に言う先のかりがあとになるというようなことにたりまして、これは実際の運営上においては非常に困難性があるのではだかろうか。さらにこれと、昇給の問題についてちよつと話が出たようでありますが、現存の昇給制度ば、この法律にも書いてありますごとく、成績の良好な者についてのみ昇給させる、短縮する場合、あるいは二号俸上げる場合におきましては、特に優良な、かつての例で言うならば、金鵄勲章該当者のごとき者についてのみ引上げをするというようなりくつに運用上においてはならざるを得ないのでありまして、この根本をぶちこわしてまでも調整号俸による欠陥是正のために津川することは、冒頭に申し上げましたこの法律の完全な実施を確保し、その責に任じ、かつまた一方罰則の條項もある現在の法律構成下においてはとうていでき得ないと申し上げざるを得ないと思います。これが第一点でございます。 それから第二点といたしましては、人事院規則の九の六によりまして調整を受けている人の問題でありますが、現在検察事務官その他につきまして相当の調整額を與えておるのであります。これは方法論の問題にも関連があると思うのでありますが、この法律によりますと、本俸を引下げまして調整して行くということになつております。これを、一つの例で申し上げますと、七級三号をもらつておりまする人は、今回の調整号俸によりまして七級一号になります。それに調整額を加えますると、所期するところの手取りにおきましては同額になるかもしれませんが、問題は転勤した場合であります。調整額をもらつておらなかつた人は七級三号そのままで切りかえになりまするので、どこまで行つても七級三号でございます。ところがこの方法によつてやりますると、二号差引きになるので七級一号になります。たとえば検察事務官から人事院に転勤いたしますると、とたんに二号減つてまたアンバランスが起つて来るというようなことに相なりまして、これにも実施面において非常に困難性があるのではなかろうかというふうに考えまするのが第二点でございます。 同様な意味におきまして、この問題にもう一つつけ加えて申し上げる必要があるのであります。現在規則九の六によりまするところの職業宏定所の職員につきましても、同様の調整額があるのでありますが、これは甲と乙とありまして一号だけの調整号俸のものがあるわけであります。これはその一号が俸給によりまして調整いたしまするのと、もう一つには、この人々は四月一日までしか人事院規則の調整額はつけない建前をとつております。四月一日以後になりますと、本然の姿にもどるということになりまするので、本然の姿にもどりました場合においては俸給そのものが減額する場合があるというのも、今の問題に関連するところの問題でございます。 それからその次の第三の点につきましては、午前中参考人からいろいろ御意見がありましたように、郵政、電通あるいは印刷、造幣等の現業官庁のものでありますが、現在の政令四百一号の制度からいたしますると、二九二〇の切りかえ当時におきましては、一号ないし二号有利の切りかえを受けたことはその通りでございます。ところが政令四百一号におきましては、その後における新規採用者は有利な取扱いをいたしませんで、一般原則で取扱いをすると明確に規定いたされております。さらにまた、最初一号俸有利な待遇を受けた者でありましても、その後において、たとえば六級六号から七級に昇格したというような場合におきましては、現在の政令としては当然七級一号を受けることにたつております。ぽんと飛ぶことになつております。従いまして当初一号有利な待遇を受けた者は、その受けました既得権はすでになくなりまして、昇格の場合においては各省共通の一般原則の取扱いを受けるということになるわけであります。この法律の附則第二項を拜見いたしますると、これは法律解釈の問題とも関連するのではなかろうかと思いまするが、政令四百一号第十二條の三第一項各号に掲げる職員についての号俸は云云と書いてございます。おそらく掲げる職員という法律解釈は、先ほど申し上げました新規採用者であろうと、その後に昇格された者であろうと、ひとしく掲げる職員であると私は当然解釈せねばならぬだろうと思います。そういたしますと、格別一号俸高く切りかえられておらないような人につきましても、一号俸差引きをするという法解釈にならざるを得ないのでありまして、これまた先ほど申し上げました罰則をも伴うところの法律の完全なる実施を確保し、その責に任ずべき人事院といたしましては、厳正な解釈のもとに運営せざるを得ないのではないかと思うのが第三点でございます。 それから第四点といたしましては附則第三項の問題であります。附則第三項の問題といたしましては、切りかえ後におきまして俸給と勤務地不当を合せまして一割以上減收をせしめない。ところがその場合に、勤務地不当を含めまして本俸に換算いたしまして一級上位に格付発するということに相なつております。私どもの研究からいたしますると、一般の職員につきましては、この條項に概当するものはほとんどないのであります。ただ船員であるとか、あるいは先ほど御指摘になりました癩病関係の人その他につきまして若干実例が出て来るものと考えます。その場合に問題になりまする点は、勤務地手当を含めまして最低保障をし、しかも上位に格付をしてその人の本俸ということになりますので、従来丙地区におりました人と特地区におりました人との関係におきまして相当のギヤツプを生じます。つまり特地におりました者は、この最低保障の制度があることによりまして、少くとも本俸において若干有利な取扱いを受ける。内地におりまする者は本然の姿において切りかえになりますので、一般と同様それが転勤等になりました場合においては、また上と下とがばらばらの状態になつて参りまして、これまた人事管理上なかなか問題であるのではなかろうか。政治的な問題は離れまして、純然たる事務執行の面に当ります立場におきまして、研究いたしましたおもたる点は大体以上の四点でありまして、非常に困る点であろうと考えます。
○岡田(春)委員 淺井さんが心配してやきもきするほどはつきり言われたので、大部事態がはつきりいたしたのであります。先ほど淺井さんは、やんわりと困難と言われたが、事実上実施困難であるのみならず、これは明かに不公平を招来する点において改惡であります。政府側としては、今御答弁がうまつた点をはつきりお知りになりながらも、あえてこれを断行されて、しかも特に成績優良な者というので実際に逃げている。こういうような方法でお行きになるお考えでありますかどうですか。
○菅野政府委員 この点につきまして、ただいま人事院から御答弁申したことは全部承知の上でやつたのでございます。どうしてもべース改訂のときにこういう差は少くして行かなければそれこそ将来の人事管理上ゆゆしきことになります。今転勤等の場合のことを非常に言つておりますが、もしかりにこれをこのままにしておけば、おそらく人事の交流ということはできない較差の高いものになつてしまいます。しかもこういうものをつくりました大きな原因になつておりまするところのその当時の社会情勢、あるいは勤務時間等の違いが現在非常に少くなつております以上、どうしてもいろいろな弊害がございますけれども、思い切つてその差はやはり少くして千円べース・アツプをいたしませんとずつと残る。このままの差でもつてべース・アツプいたしますると、現在以上に実際の価額におきましてさらに大きな違いが起つて参りますので、この際相当の支障があるということは承知の上でやつたのでございまして、その支障につきましては、先ほどから申します通りでき得る限りのことはいたしまして調整をして行きたい、こういうふうに考えております。
○岡田(春)委員 それでは、政府としてはこういう不公平といものはもうはつきり認められておる、それでもかまわない、こういうお考えでやられるというお話でありますが、これによつて出て来るいろいろな支障は全部政府が責任を負われる覚悟を持つておやりになつておるのだろうと思いますが、その点はいかがでございますか。
○菅野政府委員 いろいろこまかい点の実施上の点でございますから、なおこれに補足いたしまして大蔵省か
○磯田説明員 先ほど来人事院から実施上のこまかい点につきまして、いろいろと困難な問題があるという点々御指摘されたのでございますが、先ほど慶徳給與局次長からお話のありました終りの方から申し上げますと、まず調整号俸の適用を受ける者が、その手取り額が従来の俸給に比べてその地域不当を含めて一割に満たない場合においでは、これを保障するという規定があるのでありますが、この点において特地あるいは内地との場合において不公平が起るじやないかという問題でございますが、この点につきましては先ほどの御質問にお答えしたと思うのでありますが、調整号俸の切下げのみによりまして一側を割る例は絶対にございません。たまたま地域手当を合せてこれを行いました場合においては、一割を割るという事態が出まするから、こういう規定を入れておるのでございます。従いましてその点につきましての問題は解消するかと思うのでございます。 それから次に政令四百一号におきまして、現に四百一号によりますところの新規採用者と、それから今までの二九ベース切りかえ当時におきまするところの者との関係が不公平じやないかというような話かあつたのでございまするが、少くとも二九べース採用後今日に至るまで、いわゆる級別推定表に基く有利な取扱い並びに調整号俸に基くところの有利な取扱いの者は、新規の採用の者といなとにかかわらず同じような取扱いを受けておるのでありまして、その点先ほど慶徳次長からお話のあつた点については、私は納得できないのであります。 それから転勤の際につきまして問題が起るという話があつたのでございますが、これはたまたま調整号俸のつくところにおきまして、その職域によつて調整号俸がつけば有利な取扱いを受けるということに相なつておるのでありましてその調整号俸の適用を受けなくなりましてほかの一般の職域に行つた場合におきまして俸給の差があることは当然のことであろうと思うのであります。 それから第一点でお話のありました私務職員等につきまして、たまたま三級におきましては調整号俸の切下げが二号であつて一級においては一号である、従つてたまたま三級において従来有利な二級の者よりも高い給與の支給を受けておつた者が、この調整の結果として従来よりも手取りが減るというようなことがあるというお話でございますが、そういう事例はあると思うのであります。これはわれわれから言わしめまするならば、従来の不合理な、あるいは不当に有利であつたところの調整号俸を整理した結果として、合理化した結果としてそういう結果が起るのでありまして、これはやむを得ない結果だと思うのでございます。
○加藤(充)委員 ちよつと関連して……。今むずかしい計数の問題や事例の問題についてもいろいろお聞きしたいこともあるのですが、それにも増して一点これは人事院と政府、とりわけ人事院側にひとつお尋ねしておかなければならぬ、というのは御答弁いかんによつては人事院の沽券に関する問題だと思う。それは今の政府側の御答弁の中にいろいろ人事院側か指摘した困難な諸点や矛盾の点は納得が行かないと言われたことと、それからそういう事例があつてもそれは人事管理上ゆゆしき大事であるから、今のうちに人事院や何かの意見も無視してそれを強行する必要があるということを強調されたと思うのであります。これは單に人事院の勧告が政府に採用されなかつたかどうかという問題にも関連しますが、根本的に国家公務員の人事の管理、あるいは実施機関というような点から見て、人心院に一言なかるべからざる点だと思いますし、その点につきまして私の方からも特に人事院の御意見と御見解を承つておきたいと思いま
○淺井政府委員 この席上で政府委員の述べましたことを政府委員か反駁とするのはいかがかと思いまするが、人事院の立場は、すでに先ごろから申しました通りでございましてなお慶徳次長から申し述べましたことは人事院の見解としてお聞きとりくだすつてよろしいと思います。
○加藤(充)委員 慶徳次長の方から例示された問題について、大蔵省の方では了解が行かない、納得が行かない、それはうそだろう、あるいは人事院の説明なり理解が間違つているんだというふうにとれるような御答弁があつたと思うのですが、その点について人事院側より今指摘されて政府が了解かむかないと言つた点をもう一度われわれにも了解が行くように、また大蔵側にも了解が行くように説明をお願いをしたらと思います。
○淺井政府委員 この御判断はこの委員会でなすつていただきたいと思うのであり幸するが、特にお尋ねが人事院にあつたものと了解しますから、もう一回だけ慶徳次長の発言を許させていただきまして、それ以上は当委員会で御判断願いたいと思います。
○田中委員長 諸君にも諮りをいたしますが、大いに論議をすることはいいが、何か政府委員間で討論をやらしておるようで……。具体的に双方の御意見が出たのですから、あとは委員会において愼重審議の上態度をきめるということでは……。
○岡田(春)委員 議事進行について。委員長はそんな相撲の行司みたいなまねをしなくてもいいんだ。やはりここにおいて食い違いかあるならば、その食い違いの点を、まだわれわれにも明確になつておらないから慶徳次長にもう一度だけ発言を許されて、(「何回でもやれ」と呼ぶ者あり)それはもう一度に限らぬけれども、ともかく発言を許されて明確にされんことが望ましい。われわれもうやむやのままで判断しろと言われてもわれわれの判断は不可能であります。ですから委員長はもう一度発言を許されるように議事進行にかりて……。
○田中委員長 それでは簡單に慶徳次長。
○慶徳説明員 ただいまの点は、おそらく郵政、電通、あるいは造幣、印刷等の初任給につきまして実際上は相当待遇がよく九つである。従つて若干調整額を減らすことは実質的には適当とするのではないかという意味合いの問題であつたかと思います。その点につきましては、政令四百一号の第十二條の三の第三項に、新規採用者については適用しないと法律的に明白に書いておるわけであります。私は法律説を申し上げたわけであります。もしかりに実質的にこの法律に違反してやつておるという場合においては、先ほど申し上げました罰則の規定並びに人事院に與えられました権限、いわゆる更正決定の権限を行使いたしまし、そちらの方において処理するのが当然法律的な解釈であろうと考えます。
○田中委員長 政府委員たれか発言せられますか、大いにやつてよろしい。
○菅野政府委員 先ほど大蔵省の方から御答弁申しましたのは、慶徳次長の答弁を批判したりなんかする意味ではなく、その説明を補足したという意味でございますからどうぞ……。
○岡田(春)委員 えらい補足もあるもので、さかさまの補足をなさる補足は、私は生れてから初めて伺いましたが、まあこういう点はいいとして私一人であまりしやべるのもいけないので次に移ります。 今度は少し角度をかえますが、千円アツプの場合で、前回たしか地域給について、千円の中の大体額を伺つたのでありますが、もう少し具体的に本俸、地域給その他家族手当、そういう内訳を伺いたいと思います。
○菅野政府委員 お答え申し上げます。これは推定が入りますが、十二月三十一日現在の給與の内訳を申しあげたのが六千九百七十三円で、先ほど申し上げた通りでございますが、それが給與改訂後どうなるかという点をそれに対応して申し上げますと、本俸が六千百三十二円になります。それから扶養手当は同じでもつて八百六十四円、勤務地手当が前のは八百三十六円でございましたが、今度は七百円になります。小計いたしまして七千六百九十六円、それに特殊勤務手当は前と同様二百八十五円加わりまして、合評七千九百八十一円、こういう内訳でございます。
○岡田(春)委員 特殊勤務手当三百八十五円の内容を伺います。
○磯田説明員 この特殊勤務手当の内容というお話でございますが、現在の三百八十五円と申しますのは、本年度予算におきまするところの各特殊職域におきまするところの特殊勤務手当を総合いたしました結果として、平均二百八十五円というふうになるのでございます。この内訳の、どこどこの省のものか幾らである。あるいはどういう種類のものが幾らになつたというような数字はここに持ち合せておりません。
○松澤委員 二百八十五円の内容でありますが、政府職員の一部の人たちにいろいろ話を聞きますと、実は特殊勤務不当と申しましても、実際に相当に費用のいるものも含まれていて、たとえば集金であるとか、あるいは出納事務であるとかいつたもの、出納事務に従事している者は、收支のバランスが合わないで、金がなくなつていたということを発見した場合には、自分でそれを補填しなければならないというようなこともあつたり、あるいはまた集金に行けば、それ相当に経費も必要であるというところから、特殊勤務手当というものがついているということに私は聞いているのであります。しかるに今回は、特殊勤務として支拂われる総額をここにつつ込んで、一百八十五円というふうにしているのじやないか。そうなりますと、今申しました特待勤務のほんとうの特殊性というものに従つて支拂われる金額そのものは、やはり経費か必要であるというので、町殊勤務手当として支拂われる六〇%に対して課税せられるというようなこともあるのでありまして、税務署自身が特殊勤務手当というものは一般ので、つつ込んで二百八十五円ということになると、これまでそういう取扱いをしておらなかつた人たちが非常に不利な取扱いを受けるというようなことを聞いているのであります。そのために私は、岡田君もおそらくそうであろうと思うのでありますが、二百八十五円の特殊勤務手当の内容が、ほんとうに特殊のものである。それは給與の内容から別にすべきものであるにもかかわらず、この中へつつ込んで支給されているというようなことはないであろうかということの心配のために質問したわけであります。
○菅野政府委員 お話の点まことにごもつともでございまして平均給をきめます場合に、特に危險な仕事に当つておる者とか、特別な業務に携わつでおります者の特殊勤務手当を平均給に入れるということについては種々議論があるところでありますが、政府といたしましては人事院の勧告におきまして八千五十八円ベースの勧告にもやはりそれが載つておりますので、その例にならつてこれは入れて計算したのでございます。
○松澤委員 人事院の勧告を見ますと、なるほど二百八円というものは入つております。しかしたとえば六三ベースの場合には、特殊勤務手当というものはきわめてわずかであつた。だんだんこれが本俸化して、八千五十八円の場合には、二百八円という相当高額のものが特殊勤務手当として、この給與の内容の中に入つている。この八千五十八円に、三百八円の特殊勤務手当というものは人事院では計上されているのでありますが、今度は千円のべース・アツプで、七千九百八十一円の場合に二百八十五円というと、特殊勤務手当としての部分が相当大きいために、ベースの総額が七千九百八十一円というふうにふくらんだという感じがするのでありますが、人事院が二百八円と計算し、それから政府が二百八十五円、総額においては人事院の方が高いにかかわらず、特殊勤務手当か政府の案では八十円ほど高いというその理由はどこにあるか。
○菅野政府委員 人事院の提供されました資料の第六表にもはつきり出ておりますが、二十五年度の予算額におきましては、一人一箇月当り二百八十四円という数字になつておるのであります。この数字をとつたのでございます。
○松澤委員 しかし人事院が出しました八千五十八円の給與の内容には、二百八円しか計上していない。ですから、そういたしますと、人事院ではそのうち八十円は別にして、二百八円だけは計上してある。ところが政府の案では二百八十円そのままそつくり特殊勤務手当としてつつ込んで、ベースをふくらましているという感じがするのです。その点はいかがでございますか。
○菅野政府委員 これは人事院の勧告のことでございますから、私の方ではよくわかりません。こちらはただいま申し上げた通り二十五年度の予算の上に計上されております三百へ十四円をそのままとつたのでございまして、予算で一人当りの平均価額がこうたつておりますので、これをそのまま採用したみのでございます。二百八円というのはちよつと私の方ではわかりません。
○松澤委員 二百八円というのは、勧告のときに人事院か出しました給與の内容というものは、総額が八千五十八円で、本俸が六千二百九十六円、その内容のうち、ここでは二百八円というものが特殊勤務手当として計上されている。政府の方では二百八十五円とおつしやるから、そこで八十円というものは、どういうふうにして差が生じて来たかということをお聞きしておるのであります。
○菅野政府委員 政府の方では先ほど申しました通り、予算の平均額をとつたのですが、二百八円という数字は人事院の方で勧告に載せた数字ですから人事院からお聞き願いたい。二百八十四円という数字はここにありますように、二十五年度の予算でもつて計上されております。一人当りの特殊勤務手当であります。
○松澤委員 そうなりますと、私が前に申しましたように、予算として計上せられている特殊勤務不当は全部計上して二百八十五円という数字ができている。そういたしますと、先ほど申しましたようなその業務の特殊性、あるいは危險性とか、あるいは出納関係のような会計上の危險、そういつた危險のために当然支拂われておりますものが、本俸の中に入れられ、実際はそれに対する経費なり、危險なりというものを考慮してやらなければならぬ部分が、考慮せられずに、そつくりそのままそこに載つているという感じがするわけです。こういうことは別に考えるべきではないか、こういうことを先ほど申したわけです。
○菅野政府委員 先ほど申しました通り、その点については議論があるのですが、人事院の勧告も、それを加えて八千五十八円という勧告になつておりますので、私の方でもその加える種別につきましてはまつたく同じにして、平均八千円ということにしてあるのでございます。
○淺井政府委員 一言私の方から補足さしていただきたいと思うのでありまするが、一体特殊勤務手当というきわめて特殊なもので、ベースをふくらますことがいいか惡いかという根本問題であろうと思います。そこでただ入院といたしましては、この特殊勤務手当というものをベースに加えない方がいいかとも思いますのでありますけれども、現行の給與法に、べースの計算の中に特殊勤務手当を入れると書いてありまするから、やむなく入れるのでございます。但し特殊勤務手当をもらつていない者もきわめて多い。そこでなるべく少く特殊勤務手当をベースに加える方がよろしいのだ。こういう形で、たとい予算に二百八十円とありましても、これを減すのであります。現行ベースにおいては、これを極度に圧縮したのでありますが、それでは歩まりに圧縮し過ぎるというりで、入れておるのでありまして、これは実はベース計算の本旨ではないのでありますけれども、現行法上さようになるのはしかたがない。ただ人事院としては、この特殊たものでペース全体がふくらんでおるかのごとく見えるということはあまり好みません。そこで予算の中から一定額を差引いて入れておる、こういう次第でございます。
○岡田(春)委員 今特殊勤務手当の問題が出ましたが、それに関連して伺います。きのうもたしかだれかから質問があつたと思うのですけれども、超過勤務手当の問題であります。これは今度の予算の中に見込まれておりますか、見込まれておるならば、その額はどういうふうにたつておりますか。
○磯田説明員 今度の給與改訂に伴います補正予算につきまして、超過勤務につきましても、それに相応する計算はしてあるのでございます。今ここに資料を持つておりません。
○岡田(春)委員 その額は今ここに資料をお持ちでないというならば、あとで御提出を願いたいと思います。よろしゆうございますか。
○磯田説明員 はい。
○岡田(春)委員 それからこれもきのう出ているようですが、大体超過勤務手当が未佛いになつているのが相当あるのであります。大体われわれが調べた限りでは、三割程度しか拂つておらない。残り七割というものが、未拂いになつているのでありますが、これはどういうわけでこういうふうに未拂いになつているのか、予算額がもうないのであるかどうか、こういう点、政府として御答弁願いたい。
○菅野政府委員 超過勤務手当につきましてはこれは予想することが非常に困難でございますので、勢いそれのためにとります予算を的確に判断して配賦することはできないのでございますが、政府といたしましては、配賦された予算の中でもつて麦かなえるものにつきましては、超過勤務を命じまして、超過勤務を命じた者につきましては、超過勤務手当を支拂うようにいたしております。
○岡田(春)委員 といたしますと、命ぜられましてもまだ拂われておらない。すでに超過勤務をいたしまして、それで拂われておらないものが相当ある、こういう点はどうなつているかということをお伺いいたします。
○菅野政府委員 超過勤務を命ずる場合には、一定の命令簿によつてやるのでございますが、そういう命令を実際にいたしまして超過勤務手当の拂えないものはないと思つております。
○岡田(春)委員 昨日の質疑においても、労働省にすでに勧告のあつた事例すらあるのでありますが、こういう点は昨日菅野さんもお聞きになつたはずでありますが、こういう点はどうなんですか。
○菅野政府委員 これは非常にまれな例でありましで、そういうことがありましで、人事院の方から御注意を受けたことはございますが、一般的に申しまして、命令を出した以上は、超過勤務手当を拂うという建前で、予算の範囲内で命令を出すようにしております。もちろん私は、それだからといつて、命令は出さないけれども、実際は残つておるということを否定するものではございません。けれども、これはまた別の問題であります。
○岡田(春)委員 実はその点が一番問題なんで、最近のような状態になつて参りますと、命令はしないが、実際にそうしなければやつて行けないというような労働強化が事実においてたくさん出ているのであります。こういう点は、お前らかつてに働いたんだから、おれは知らぬということになりますと、組合の方で定時退庁してもあなた方は文句を言うことができないはずだ。特にもう命令をしない分についでは、予算の計上をしておらないというのですから、それ以上は出る必要もないと考えるのであります。そういうような場合が起つて参りましても、ひいて労働時間の強化になつて来ても、その点については全然政府は責任を負わない、こういうようにお考えになつておるのですか、どうなんですか。
○菅野政府委員 政府の方では、命令をいたした超過勤務だけが、ここにいう超過勤務といたしまして、その手当の対象になる、こういうふうに考えております。
○岡田(春)委員 最後に、もう総括的に入りますが、今までの質疑応答でも大分明らかになつて参りましたように、人事院総裁か昨日答弁をされた三点の不満、こればかりじやなくて、それ以外の点においても、ずいぶんわれわれとしては不満な点があるのであります。これは明らかにインチキベースといつても間違いないと思うのでありますが、特にここでお伺いしたい点は、前回私が山下人事官に質問いたしました場合においても、三千三百四十円の二級一号、この二級一号が三千三百四十円以下であつた場合は、山下人事官は明らかに十八歳の人は国民生活の水準以下になつてしまう。ところがそういうような仮定については、その当時言えないといつて、大分言われましたが、最後にそういうように言われたのでありますが、現実に今度の給與法を見ますと、二級一号の場合には国民の生活の水準を割ることに実はなつてしまう。三千五十円になつてしまう。この点は人事院としては山下さんが言われる通りに、あなた方のお立場から言うならば、当然今度の給與べースというものは、国民の生活の水準を割つたものという山下さんの御答弁と、総裁も同一御趣旨であろうと思いますが、その点を伺つておきたいと思います。
○淺井政府委員 その通りでございます。一言つけ加えますならば、この三千三百四十円というのは、これは十分慣用に考えてつくつてございますので、その点は提出しました資料で御了承願いたいと思います。
○岡田(春)委員 公務員の生活の保障については、前回マ書簡においても、明らかに団体交渉その他の基本的な人権をとるかわりに、最低生活は保障されたければならない。国民生活の最低限度は保障されたければならないということをはつきりうたわれでおり、それによつて公務員法の改正その他が行われたということになつておるのでありますが、明らかに私今の御答弁をもつてするならば、政府は給與ベースを通じて公務員に対して十分の義務を果しておらないと考えますが、淺井人事院総裁の先ほどの御答弁を述じて、再度淺井さんに御答弁を願いたい。
○淺井政府委員 政府の政策を、私政府委員として批判することはできないと思いまするし、ただいまのお話の中には、岡田さんの御意見が含まれておりまするので、それを御批判することもできないのでありまするが、ただ公務員が一方におきまして、団体行動その他に非常な制限を受けておる、そのかわりに善良なる管理者としてその船脚に十分努力をしなければならぬということは、公務員法の本旨でもございまするし、この公務員法の改正を促しましたマツカーサー元帥の書簡にも、その通り書いてあるということを回想いたすものであります。
○岡田(春)委員 回想したら、何か御感想があるだろうと思いますが、その御感想を実は伺いたかつたのであります。まあ大体御感想を伺わなくても、回想ということで含みは十分わかりますから、それはこの程度にとどめまして、最後にもう一度だけ同つておきますが、先ほど、国会がこれをどういうようにきめるか、きめる前において、人事院がとやかく言うことは違憲ではないか、こういうようにお話になりましたけれども、これはきわめて市変な点でありますが、あなたは勧告をされた限りにおいては、私は責任があると思う。そればかりではない、その勧告をされた給與ベースが政府において適当に直されて、あなた方の考えよりも惡いべースあるいは給與で決定されて、しかもその実施の責任は一切合財人事院が負わなければならない、こういうような場合に、きわめて人事院の麦作は里人なのであります。市大ばかりじやない、先ほどの具体的な例としては、慶徳さんの言われるように、罰則の規定まで負わなくてはならないというような実情になつておる。そこでもしこの給與べースというものが、ここで実施をされたとするならば、人事院としてはこれをいかように、不満を前回に表されおるのでありますが、これについていかなる措置をとられるか、この点について再度、特に不満を具体的にどういうようにされるか、もう一度伺つておきたい。
○淺井政府委員 重大な御質疑でございまするが、一番初めの点は、私そのようなことを申した覚えはないのでございまして、また国会でおきめを願う前にこそ、われわれかようにまかり出交して、人事院の立場を十分国会に訴え、できるだけ人事院の勧告が実況するようにお願いをしておるわけでございます。この法案が通りましたならばという仮定では、私はものが言いかねるのでございますが、人事院の勧告が実現しますように、この点に、どうぞぜひ一会の御決定を願いたいという熱意においては、少しもかわるものではございません。
○岡田(春)委員 そういう熱意はよくわかりましたが、もし通らなかつた場合に再度御勧告になるお考えがございますか。
○淺井政府委員 公務員法に許された條規に従いまして、いつにても勧告はいたします。
○平川委員 二、三こぼれた点を補足的にお伺いいたしますが、政府関係機関の給與の改訂はどういうふうに相なつておるのでございますか。
○磯田説明員 政府関係機関という言葉をどういうふうに解釈いたしますかが問題だと思われますが、まず公団が政府機関であるといたしますると、公団は御承知のように、現在一般職の職員の給與の適用されるところの公団と、特別職の給與法の適用されるところの公団とがおります。これらにつきましては、一般職の給與及び特別職の給與の上るにつれてその俸給がしるということに相なつております。ただ公団につきましては、従来二〇%の特別手当がついておりましたが、これが大体一〇%に下るということになつております。なお政府関係機関といたしましての、いわゆる閉鎖機関、持株整理委員会、復興金融金庫等のいわゆる四機関と称するものかあるのでございますが、こういうものにつきましては、その給與の実態調査に基きますと、現在おおむね民間の給與と大体同様のべースにたつております。なお一般の公務員に比較いたしますならば、大体におきまして、その平均給が現在二〇〇%ないし一二〇%ぐらいに相なつております。従いましてかかる政府機関につきましては、現在のところ政府といたしましては、給與改訂を今回は行うことは考えておりません。
○平川委員 それでこの補正予算の政府関係機内の給與改訂分、年末手当等の数字の中には、今の閉鎖四機関の予算は全然含まれておらないのでありますか。
○磯田説明員 さようでございます。ただ年末手当の方につきましては、政府関係四機関につきましても、これを含めております。
○平川委員 それでは、この人事院の勧告についても政府は検討せられたことと思いますが、もし人事院勧告通り八千五十八円べースといたしますと、国家公務員に対する給與の総額、地方公務員に対する給與の総額は幾らになるのか、資料がございましたらいただきたい。なおそれにつけ加えまして、現在の給與の総額とどれだけの差額があるか、これもお示し願います。
○磯田説明員 ただいま手元に資料を持つておりませんが、一応私どもが来年度の予算として推定いたしました数字によりますと、八千五十八円ベースといたした場合における来年度予算におきます一応の予算の所要額というものは、八百八十億見当になると記憶いたしております。しかしこの数字につきましては、なお取調べました上提出いたしたいと思います。
○平川委員 明日の朝までにひとつお願いをしたいと思います。 それからこれは人事院総裁がおいでになりませんので、慶徳次長でもけつこうでありますが、地域給の勧告を通常国会に提出せられるということでありますが、事実でありますか。
○慶徳説明員 先日淺井総裁からお答え申し上げました通り、事実でございます。
○平川委員 地域給の勧告を通常国会に出されるということになりますと、人事院としては、現在の政府の法案がかりに通過をしたといたしまして、実施中にその勧告が出されると、一体政府はそれに対してどういうふうな態度をとるか、お見通しをどういうふうにつけておやりになつておるのでありますか。
○慶徳説明員 その見通しにつきましては、ただいまの法案が御審議中でございまして、どういう結論になるか、それこそ越権行為になりますので、ちよつとお答え申し上げかねるのではないかと思います。
○平川委員 なかなか名答弁ではありまするが、私が聞きたいのは、人事院が、この給與体系全体として、総合的に地域給というものをお考えになつておるので勘ろうということはわかるのであります。というのは、結局今度の二制五分から五段階にするというような考えにしても、一般の地域給を受けていないところの公務員の待遇をよくするという意味においてお考えになつておると思うのでありますが、そういうときに別個にこの地域給だけを摘出して勧告なさるということは、そこに自己矛盾があるのではないかということをお伺いいたします。
○淺井政府委員 地域給の問題は非常に苦心をいたしておりまするけれども、どうも技術的に見ましてまだまだ完成をいたしておりません。これは人事院に対しまして、目下地域給について各地方から非常に陳情が多いのでございまして、いやしくも陳情のありました以上は、その一々につきまして人事院としては毎調査の手段をとつて、たるべく完全なものを国会及び内閣に出したい、そういうつもりでおりまするので、これはどうしてももう少し時日をお貸しくださるより仕方がないのでございます。もしこの際給與体系の一環であるからという理由で軽率に別表を出すといたしますれば、かえつて給與体系そのものに非常に混乱を来すのじやないか、よつて暫定的な措置ということは、きわめて短期間でありますから、私はやむを得ないのじやないかと思つております。ただその暫定措置の内容については別問題でございます。
○平川委員 ただいま政府の予算で申せば、結局一人当り平均七百円の地域給というわくがあるわけであります。このわくの中で、はなはだ合理的であるというので人事院の勧告で取上げられるということになると、たいへんだ迷惑をこうむる者がたくさん出て来るのではないかと思うから、私はその時期について心配いたしておるのであります。そこで今総裁の言われますように、時日をかすというのは、幾らでも私はかしたいと思うのです。ほんとうに根本的に基本的な給與というものが高くなりまして、多少地域給の方面における減俸があつたにしても、実質的にあまり響かないというような段階になつてこそ、初めてやるべきだ。これは政治的な考慮かもしれませんけれども、そういうふうでありたいと思うのです。今岡のように、本俸の方は、人事院の勧告に及ばないようにしておきたがら、しかも工率に五分ずつ引下げるというような態度を政府がとつておりますので、勧告せられる時期については非常に危險がある。その点についてどういうふうに御了解になつておるかということをお聞きしたい。
○淺井政府委員 政府は七百円のわくしかないということでございますけれども、人事院の八千五十八円のベースでも勤務地手当は七百二十四円入つておるのでございますから、額といたしましては、私は問題になるまいと思つております。ただ最前から申しましたように、五段階、最高二割五分、以下五分刻みという制度は、八千五十八円のべースと不可分のものであるわけなのでございます。これが同時に実現することは最も望ましいのでございますが、この方はどうしても時期的に遅らすより仕方がない。さればといつてベース改訂の方も遅らすということはこれはかえつておかしいというのでございまするから、これはどうも技術的にやむを得ないように思つております。ただ政府が附則においてとつておりまする暫定措置がいいものかどうか、これは問題がある点だろうと思つております。
○平川委員 地域給を具体的に提案されることは非常にむずかしいと思うのでありますが、一体今度通常国会に提案をせられようと思うその根拠はいつの数字をおとりになるおつもりでありますか。そしてまたそれがいつから実施せられ、それから大体いつごろまで実効を持つものとしてお考えになつて行くのか。そういう基本的なことでけつこうでありますから、お伺いしたいと思います。
○淺井政府委員 これは毎年五月、十一月等に行いまする特別消費者価格、これが基礎にたつておりまするが、これに対して人事院といたしましては、いろいろな方面から修正すべきものは修正いたしております。特別消費者価格必ずしも完全なる実情を描き出していたいのでございますから、これは各地方の実情に即していろいろ修正すべき点があると思います。従つて修正して人事院が完全と思いましたときに国会に出すのでございますから、いつのデータというふうに、ベースのようには参りません。いろいろ修正して出したいと思つております。これは通常国会に提出するつもりでおります。そうしていつまで有効かということは、結局これは法律の一部でございますから、この法律はいつでも改正しようと思えば、国会の御決定があればできるわけでございます。
○平川委員 今度大蔵当局にお尋ねしたいのでおりますが、現在地域給をもらつていない地域をあらためてお加えになることはできますか、どうですか。
○磯田説明員 ただい季御質問の点につきましては、人事院の勧告によつてどういう結果が出るかという、その結果によるわけであります。その結果によりまして、現在のし百円のわくの中に納まれば、可能だと思います。
○平川委員 それでは最後に資料をお願いたいのでありますが、大蔵当局から先ほど御説明のありました閉鎖四機関の現在の給與の平均が二〇〇%ないし二二〇%というようなことでございましたが、この点についての資料をできれば一緒にお願いしたいと思います。
○松澤委員 第一にお伺いいたしたいことは人事院総裁について、今度のような給與法というものが政府から出されるということになると、先ほどもいろいろお話がありましたように、人事院としては、非常に困る立場に置かれるのではないかということの心配であります。従いまして、今後人事院が勧告される場合は、政府において予算上人事院の勧告そのものを全部のむわけに行かないということであるならば、政府からあらためて予算のわくを示して、その範囲内において人事院が独自の見地に立つて給與法を立案する。その立案の責任はどこまでも人事院で確保するという立場に行かなければ、人事院の権威というものを高めるわけに行かないと思うのであります。従いまして、今回とられました措置が、従来の給與の体系を科学的な根拠に置くという趣旨から考えてみると、はなはだこれは私も不満であるし、おそらく淺井人事院総裁の三つの不満以上の最大の不満ではないかと私は考える。従いまして、お聞きいたしたいことは、人事院総裁は、もし予算のわくが政府において決定されているならば、その範囲内で給與法の立案をする権限を人事院総裁はおとりになるか、もしくはそれを実際におやりになるお考えがありますか、どうですか。
○淺井政府委員 ごもつとものお尋ねでありまして、もし政府の方におきまして、これだけしか財源がないから、あとの給與政策に基く立案は人事院でやれと仰せになれば、人事院でやりたいと思います。ただここに問題がありまするのは、国会というものを除外しまして、政府と人事院とさようにいたしますと、これだけしか財源がないということがはたしてほんとうかうそかということは、これは人事院で判定することができないというところがございます。そうすると、外部の方から見ますると、人事院は初めに高いベースを勧告しながら、政府と妥協してたちまち安いべースで立案をし面したという非難もまたあろうかと思います。そこで今回人事院がとりました措置は、この国会で法案が出されましたときに、人事院の立場をこの委員会その他において率直に述べまして、はたして財源があるのかないのかという点まで、国会の方でよくお調べを願つて、それからにしたいというような考えで参つた次第でございます。
○松澤委員 その点はよくわかるのでありまして、国会に出て参りましても、予算がどれだけあるのかということは、われわれにはよくわからないのです。そこで政府がこれだけしかないと言われれば、あるいはそうかというふうに考えるわけであります。もちろん科学的な根拠を研究して勧告されたのでありますから、政府が予算がないと言つて妥協の案をつくるということは、人事院としては不満足であろうということはよくわかるのであります。しかし政府がつくられて、しかも人事院としては不満である給與法によつて実施をされるということは、よけい人事院としてはお困りになる。そういうことを考えれば、やはり第二案と申しますか、一応は十分に検討されて立案されることが適当ではないか、こう考えているのであります。 そこで人来院総裁のお考えはわかりましたが、官房副長官にお伺いいたしたいことは、政府がこういう方式で――給與の実施は人事院にあるのにもかかわらず、給與法の立案をなさるということは、公務員法その他の別係からいつて、どうもおもしろくないのであります。その点につきまして、官房副長官はどういうふうにお考えになつておりますか。
○菅野政府委員 先ほど人事院かられ答え申し上げましたのと、多少違うかもしれませんが、私どもの方ではこういうふうにみえております。人事院はあくまで人事管理の科学的の方法によつて、財源等に関係なく理想的な勧告をする、その場合に財源等を考慮する必要はないと思います。政府はその勧告を受けまして、一般財政等と較量いたしまして、また実施案をつくるのでございますが、現在の国家公務員法の建前から言いますと、法律の提案はあくまで内閣でございまして、内閣の責任において法律案を提案するのでございます。ただ結果といたしまして、その実施についでは人事院が責任を持つということになつておりますので、私どもといたしましては、できるだけ人事院の趣旨を尊重し、また立案をする場合におきましても、お考え等は十分聞くのでございますけれども、建前といたしましては、人事院の勧告というものはただ一つ最善のものしかたい、従つて財源がこれだけしかないから別の案というふうなことは案えられないと私たちは思うのであります。その点につきましては、政府が全責任を負いまして、財源と見合せて一つの案をつくつて、国会に提出して御審議を願う、こういうことになるのではないかと思います。
○松澤委員 そこで最初から問題になつておりました政府はこれだけしか財源がない、その範囲内で給與法をつくるのだという場合において、人事院と政府の間に十分の了解が得られれば、今日いろいろ問題となつておりますような実施の部面における問題というものは起つて来ない。そこでどの程度の御了解を得られたか、その点お答え願いたい。
○菅野政府委員 その点は人事院の方からたびたび繰返して申し上げております通り、大体三、三点につきましては、人事院の方では賛成いたしかねるという御意見のように承つております。なおこの点は、勧告をそのまま実施しない以上は、人事院の方で御不満を持つのは当然のことでございまして、この辺の御裁定はやはり国会でなさつていただくよりしかたがないと考えております。
○松澤委員 もし現在のような給與法の立案という過程が、今後ともとられて行くとするならば、人事院は何のために存在するかということをいわなければならないと思います。そこまではだれしも考えることであります。おそらくは公務員のほとんど全部の人たちは、人事院が何のために存在するかということについて、深い疑惑を持つているだろうと思うのであります。わざわざ国家公務員法によりましで人事院というものができて、これが公務員の給與あるいは福利厚生の面においても、十分な信頼できる仕事をやつて行くであろうと考えられておりましたものが、せつかく六千三百七円ベースのときに科学的な基礎の上に立つて給與法というものの新しい体系ができたのでありますから、ここで私どもはこういう方法で立案せられたとなると、その原則が打ちこわされたような感じがするのであります。これならばいつそ実施の面においても、大蔵省なり、あるいはまた内閣において、実施本部をお置きになつてやられた方が、終始一貫して政府のお考えか実施できるのであります。そういうここもやらずに、ただどこまでも人事院の勧告を尊重する、人事院は人事院の特殊な職能を持つているのかということでありますならば、私どもとしては、現在のような政府のやり方に対して非常な不満を持つているのであります。従いまして、これまで大蔵省に給與局のあつた場合と現在のように人事院において勧告をし、その実施を人事院がやるという制度と、どちらが政府として適当であるとお考えになりますか。
○菅野政府委員 現在の法律の建前は、人事院は勧告をいたしまして、政府がその勧告を吟味いたしまして、財政状態等とにらみ合せて法律案をつくるのでございますが、その場合に吟味する機関といたしまして人員を要するということは、これは国会等の御審議の場合におきましても、相当な調査機関がいるのと同様であると思います。そういたしまして、一つの人事院の勧告と違つた案が出て参りました場合に、これを国会の御審議によつて議決せられました以上は、これは人事院といえども、国権の最高機関である国会がきめたものについて、実施の責に任ずるのは当然のことであると思います。政府が出してそれが法律になつた場合に、独立の機関であるところの人事院がその実施の責に任ずるという現在の建前は、最も妥当であるというふうに考えております。
○松澤委員 平川君からも質問があつたのでありますが、審議室というのは給與問題以外にあらゆる面の審議をやつておるのだろうと思うが、どういう仕事をやつていらつしやいますか、承りたい。
○菅野政府委員 内閣は各省に属しない点につきまして、調査審議及び法律の立案をいたすのでありますが、その機関といたしまして内閣官房に審議室があるのであります。従いまして、ひとり給與の問題はかりでなく、各省に属しないもの、あるいは多くの省に関係のあるもの等につきましては、内閣においで調整したり、あるいは連絡したりいたしておるのでございますから、必ずしも給與の問題だけをやる機関ではございません。
○松澤委員 どうも私いろいろ経緯を聞いておりますと、結局内閣にまた給與局的なものをお持ちになりたい意思があるのではないかということがうかがわれるのであります。そういうことがありますと、いわゆる科学的な給與体系というものがくずされてしまうおそれがあるということを心配しているのであります。従いまして、どこまでもやはり人事院の勧告か中心で、しかも法律の立案も人事院においてし、かつまたその実施の面も人事院がするということが、最も適当であるという信念は依然として私どもは持つているのであります。従いましで、もし今後勧告が出されるというような場合には、どこまでもやはり人事院の勧告を尊重する。もつともこの法律も尊重しているのでおりますが、しかも実施の面で著しい不便を受けやというような法律は、少くとも人事院の了解が得られない限りは、政府としてはこれを強行すべきじやない、こう考えます。この点につきまして、将来どういうふうにお考えになるか。実施の面においてどうしても人事院の了解を得られない場合は、やはり人事院の意見に従うべきじやないかと考えろのでありますが、官房副長官はどうお考えになりますか。
○菅野政府委員 先ほど来問題になりましたいろいろな点につきまして、人事院の方からお答えを申し上げております通り、困難の点はございますが、全然実施ができないというような点ではないように考えております。それからもう一つは、政府の案をそのまま人事院に押しつけて、そうしてこれに対して実施の責任を負わせるというのならば、非常な問違いでございますけれども、その間に最高機関であるところの一会の意思が入りまして法律になつた以上は、人事院といえどもその実施の責に任ずるのが当然であるという意味でございます。
○松澤委員 先ほど承りました七千九百八十一円のベースの内容はよくわかつたので刈ります。しかしいろいろ資料によりますと、この基礎となる六千九百八十一円のこの根拠が非常にあいまいになつていると思うのでありまして、前にも申し上げましたように、その計算の根拠となるものは私どもは知りたいと思います。つまり政府といたしましてどういう物価、あるいは生活費というようなものによつて計算されたのか、この点もう少し詳細に計算の根拠というものをお示し願いたいと思います。
○磯田説明員 七千九百八十一円の計算の根拠というお尋ねでございますか、これはたびたび人事院からお話がありましたのと、まつたく同じような方法で計算いたしておるのでありまして、十二月末におきまするところの公務員の人的構成、その現実の各級別構成というものを基礎はいたしまして、それに対しまして今度の新しい俸給表を適用いたしますればこういうふうな結果になるということでございます。
○松澤委員 そうしたしますと、政府の方といたしましては、その当時の生活費、その他計算の根拠となるものはお調べにならずに、現状において支給されていた額がそうであつたから、その上に千円を足して七千九百八十一円にしたということでございますか。
○菅野政府委員 その辺は少し違うのでありまして、人事院でも勧告に示しておりました辺り、俸給表のつくり方か生活費というようなものを考慮に入れまして、基本になる級額をきめてつくつておるのでありまして、政府の方でもそれと同じ方法をとつたのであります。その結果俸給表がつくられまして、その俸給表を現在の人員構成にあてはめてみると、その結果が千円増額したような結果になる、そういうことでございます。
○松澤委員 そういたしますと、人事院の計算と政府の計算とでは、生活費その他の計算は全然同じ方法によつて計算したものである、こう了解してよろしゆうございますか。
○菅野政府委員 さようでございます。
○松澤委員 どうも私どもはその辺のところがはつきりしたいのでありまして、付か上の方はかわらを載せて吃るようですが、下の方がどうも柱が弱くて、うまくその上にかわら屋根のりつはな二階建ができるかという点を非常に心配するのでありまして、現実になるほど計算からいえば、七千九百八十一円になりそうなように思う。しかしての下を構成するものがどうもしつかりしていないので、うまくその上に載つからないじやないか。実際言うならば、千円上つただけの生活ができないじやないか、こういうことを懸念するのです。この点はいかかですか。
○菅野政府委員 人事院の勧告とまつたく同じ数字を用いたのでございますが、しばしば申し上げますように、基準になる号俸が政府では最善と思うところに置いておるわけでありまして、ここが少し違うわけであります。あとはまつたく人事院と同じ方法でもつてカーブを描いて俸給表をつくつたのであります。その納采が平均給千円増額ということになつたのでありまして、この点につきましては、この三千三百四十円という国民の平均水準の生活費をどこにとるかという点についての違いがあるのでありますが、あとはまつたく同じでございまして、私どもの方では人事院の勧告をそういう点につきましても十分尊重してやつたつもりでございます。
○平川委員 今同じだと言われましたが、このカーブのいわゆる等比級数をお使いにたつたと思いますが、その係数は日じなんでありますか。
○磯田説明員 カーブの数は少しかわります。すなわちカーブ自体がかわりますから、各号俸間の数字もかわつて来ます。しかしそのつくり方といたしましては二級の四号を三千三百四十円という標準生計費にとりまして、これに対して最高の七十号俸というものを三万五千円といたしまして、その間の等比を求めましでつくつたのがこの俸給表でございます。
○平川委員 基礎の置き方が違い、カーブの比率の数字が違うということにたつたらこれは同じ方法ではないと思います。この数字の違いというものには私は意味があると思います。その点について人事院当局の御見解を承りたい。
○淺井政府委員 お示しの通りでございます。
○松澤委員 先ほど平川君から質問がありました勤務地手当の問題であります。まだ案が出て参りませんから、いろいろこれに対して批判や希望を申しあげるわけにも行きませんが、單なるCPSだけできめるということの不可能であるということはわかりました。人事院としてはどういう要素をとられて地域給をきめられますか、その詳細の点をひとつ付いたのであります。
○慶徳説明員 大体の方針といたしましては、御承知のようにCPSがありますので、CPSはつとめて尊重いたしたいと思いますが、CPSのないところにつきましては特別CPSがございますので、これを十分尊重いたしまして、ただ総裁が言われました通り、特別CPSそのものが必ずしも完全でないと言われるようなところもございますので、これは諸般の情勢を考慮いたしまして、若干修正を加える場合もあろうかと考えております。それらを基本といたしまして、その周辺におけるものにつきましては、各都道府県知事の御意見あるいは各地方における御意見というようなことを十分参酌をいたしまして、結論としては合理的構成のものをつくり上げたいという基本方針でございます。
○松澤委員 各地方の意見というのはどういう方法でお聞きになりておりますか。
○慶徳説明員 各地方につきましては、特にたとえばある特定の官庁がある特定の市にあります場合に、その近辺の同じような状態の所にどのような官庁があるかというようなことが、われわれの方でははつきりしていない点もございますので、そういう意見を所在地ごとに各地方から伺いまして、その各地方の分布状態に応じまして、あわせて合理的な線を描きたいという意味の資料でございます。
○松澤委員 当分の間は、もし政府の案が通れば現行の三割、二割一割の五分減らしでやるということであります。これはいつごろまで政府の案で行くか、いつ最高二割五分の五分刻み五段階が実施されるか、その辺の見通しはいかがですか。
○淺井政府委員 その点はここでちよつと申し上げるのは困難でございますが、人事院といたしましては通常国会にぜひ出したいと思つております。その先、国会の御審議がどのようになりますか、それによつてきまる問題だと思います。
○松澤委員 官房副長官にお伺いしたいのでありますが、人事院の方としましては特別CPSその他の調査ができておりまして、当然上らなければならないというところがあると思うのであります。しかし暫定的には、政府の案は現行の九分減らしということになつているのでありまして、これが将来人事院の勧告が実現すればともかくもでありますが、その不合理はどういうふうにして調整なさるお考えでありますか。
○菅野政府委員 先ほども総裁からお話がありましたように、この勤務地手当の問題は非常に愼重を要すべき問題でありまして、今軽々しく地域の区別の表に手をつけるということはなかなかできないのでありまして、政府といたしましては一応静止措置でありますから、今のままでもつて多少の不合理はありましても、このままでしばらく行きまして、人事院の勧告を待つて法律案を提出したい、こういうふうに考えております。
○松澤委員 俸給の切りかえのときには、いつも地域給の問題か大きな問題になるのでありまして、六三のときにも人事院の勧告があつたのでありますが、そのときには現行通りということで、三割、二割、一割ということになつておつた。もしそういうふうに政府として、人事院の研究しております地域給の制度ができるまでは、多少の不合理があつても、現状のままでやつて行かれるということでありますたらば、この点は現行通りの方かかえつていいのではないかと思いますが、その点はいかがですか。
○菅野政府委員 地域給を支給するそもそもの趣旨は、物価の差があるということでございまして、従いまして全然地域給を支給しない所と最高の地域給を支給する所の物価差というものが基準になるのであろうと思います。それが人事院の勧告にあります通り、二五%となつております以上は、これを三〇%の地域給をやるということは、明らかに五%だけ不当に特地の者に利益を與えて、かたがた全然地域給をもらわない者との均衡を失するのじやないかというふうに考えましたので、この点のパーセントは数字に基いて訂正いたしたのでございます。
○松澤委員 なるほど最高はそういうことになりましようが、その間にはさまれたいわゆる五分刻みで間にはさまれているというその五分だけのものは、結局人事院の勧告通りには行かないわけです。上はなるほど人事院の勧告一割五分ということにして尊重したような形になりますが、その間にはさまれるものはやはり不合理であるということは疑いない。
○菅野政府委員 その点につきまして、私どもの方ではもちろん人事院のようにいろいろな要素を取入れて、正確に計算した結果ではないのでありますが、特別CPSの数字を根拠にいたしまして、大体用地の生計費の地域差がどのくらいあるかということを計算いたしますと、甲地が一一四・九という数字になるのでございます。それに対応しまして乙地は一〇三・七という数字になりまして、特地はもちろん二一五になります。そこで最高を一二五としまして、この数字を整理いたしまして、甲地を一一五、乙地が多少ふえておりますが一〇五・五%以下の区切りはつけたくないものでございますから一〇五、こういうふうにいたしましたのでございます。
○松澤委員 そういうことならば、結局不合理の点はやはり是正されておらないので、現行でおやりになるということが適当である、こう思つているのでありまして、特に私どもはこの現行五分引きの制度をさらに相当期間続ける、まあ来年のまでかかるかもしれないということになれば、結局特別CPSその他で新しく地域給がつくとか、あるいはまたは増加になるというところがそのまま無視されておるのですが、そういう不合理も目をつぶつて行くということならば、やはり現行通りの方が各方面に問題がなくて済む、こう思うのでありますが、この点はいかがですか。
○菅野政府委員 先ほど申しましたように、生活費の地域差が少くなつた以上は、やはり政府といたしましては、それ以上の差をつけてやるのは妥当でないというように考えております。
○松澤委員 先ほどちよつと承りましたが、特殊勤務手当の問題でありますが、結局私どもは特殊勤務手当というものはできるだけ幅を狭く給與の中に入れるべき問題である、こう思つているのでありまして、しかもそれらのは実際経費の必要のものもあるのであります。それから特殊勤務手当が税金の対象にならないという部分がある。この点だけはぜひはすしてもらいたいと思うのですが、いかがでしようか。
○菅野政府委員 特殊勤務手当を入れましたのは、平均給を計算する便宜の上でございまして、現在の法律の一條にも特殊勤務手当を入れて六千三百円の平均給を計算してございますので、平均給を計算するために同様の方法をとつたかけでございまして、必ずしもこれを入れたからどうの、あるいははずして何円にたるというような計算をこの法律にうたうつもりはないのでございます。
○松澤委員 税金の問題はいかがでありましようか。税金のかかるものはやはりその中につつ込んでありますか。
○菅野政府委員 税金は本俸と同じようにやはりかかると見ております。
○松澤委員 かからない部分がある。その点もつつ込んであるのですか。たとえば必要経費として税務署の方で四〇%か控除しておるという話を聞くのですが、それもやはり一緒に入れてありますか。
○菅野政府委員 もちろん俸給につきましても控除額というものはございまして、かからない部分もございますが、控除という方法になりますと、同じことだと思います。
○松澤委員 その点私もはつきりわかりません。 そこでその次に承りたいことは、上下の幅でありますが、どうも私どもは人事院のカーブの方が適当のように考えられる。できるだけ上下の幅を狭くするということが給與政策の上からいつて適当であるこう考えるのでありますが、この点官房副長官いかがでありましようか。
○菅野政府委員 上下の幅が八・三倍になりましたのは、その結果でございまして、私どもの方では初めから何倍にしなければならぬという意識的な気持でもつて計算したりではありません。先般から申し上げましたような方法でもつて人事院の資料に基いて俸給表をつくりまして計算しました結果、上下の差が八・三倍になつたのでございます、何かゆえに人事院の勧告の方は七・三倍になつたかと申しますと、その違いの点は基準になる生計費をどこにとるかという問題と、最高の七十号のところを二万三千円にするか、二万五千円にするかという点が違つたのでございまして、一倍だけ多くなつたのであります。八倍になりましたので、人事院の勧告より一倍多くなつたということにつきまして検討いたしましたが、これは最近の六三べースにおきましては七倍くらいでございますけれども、その前におきましては十倍になつておるのでございます。それから戰前のごときは比べものになりませんが、最近戰後のものにおきましても、二九べースにおきましても十倍になつておりますので、経済の安定もだんだんよくなつて参りました今日、八倍くらいの差は能率給という意味を加えまして適当でないかと判断した結果であります。
○松澤委員 人事院総裁はやはりそのカーブは人事院の方でお出しになつたものが正しいとお考えになつておられると思うのですが将来の給與政策として、人事院としては幅を縮める方針でありますか、あるいは幅を広くなさるお考えでありますか。
○淺井政府委員 ただいまのところは人事院のカーブ、すなわち七倍余り、この程度が適切であろうと思つております。つまり政府は最高の俸給をきめますときに民間給與の最高額、これは人事院で調べたものでありますが、それに当てられ、おるのであります、人事院はその中位数をとつて二万三千円に当てておるのでございます。ただ問題はペースを上げます場合は上給の方の俸給を上げましても、ベースは上ります。下の方の俸給を上げましても、べースはしるのでありますが、どれが適切かという政策の問題になろうかと思つております。
○田中委員長 この際御報告申し上げます。先日本委員会において決定いたしました地方公務員法案に関する地方行政委員会との連合審査会は文部委員会、労働委員会とともに明日午前十時から開くことになりましたので御報告申し上げます。大体の予定の時間は一時間足らずで行けるものと推定をいたします。 なお明日は午前十時五十分から理事会、少しむりかもわかりませんが、午前十一時より委員会を開催することにいたします。なお政府委員ごとに官房、大蔵省関係の諸君に特に強く要求をいたしておきますが、この委員会で要求いたしました資料、その資料をおそくとも明日午前十一時十分前までに御提出願います。この御提出がないときは本委員会の審理には重大なさしさわりが生ずるおそれがあります。特にお願いを申し上げます。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時八分散会