経済安定委員会 第5号
- 発言数
- 109 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/12/06
会議録
○圖司委員長 ただいまより会議を開きます。 これより国土総合開発計画に関する件を議題とし、国土総合開発審議会会長飯沼一省君より説明を聽取します。
○飯沼説明員 私審議会会長をしておる飯沼でございます。どうぞよろしく御指導をお願いいたします。 国土開発法の運用につきまして、その後の経過を御説明申し上げたいと思います。国土総合開発法が施行されましたのは六月一日でございます。この法律によりまして委員が任命されまして、初めて国土総合開発審議会を開きましたのは八月の終りでございました。今日まで委員会を開くこと九回、だんだん問題の研究が進んで参りまして、部会を設け、さらに分科会を設けられまして、近ごろでは連日どの会合かが行われておるという状態でございます。この国土総合開発法によつて立てることを予想されております国土総合開発計画、これは申すまでもありませんが、法律に規定してあります通り、全国の総合開発計画、それから都府県総合開発計画、地方総合開発計画、特定地域開発計画、こういう四つになつております。そのうち私ども考えておりますのは、全国総合開発計画、これは国が全国の区域にわたつて立てるものでありますが、これは第二の段階と申しますか、第三の段階と申しますか、一番初めに立てられるべきものは、やはり都府県の総合開発計画であろうと思いまするし、さらにまた府県の間の協議が整いました場合には、さらに中央総合開発計画というものが実現することになろうと思います。この都府県の総合開発計画、それから地方総合開発計画、この中で特に内閣総理大臣が指定します区域に関するものにつきましては、特定地域総合開発計画というものが問題になつて来ることと考えます。そこで国土開発審議会の当面の仕事といたしましては、これらの総合開発計画の作成の準備をいたさなければならぬわけでありますが、法律の第四條に規定してあります通り、第四條の第二項に「総合開発計画の作成の基準となるべき事項」を審議会において調査審議するということ、それからまた「特定地域の指定の基準となるべき事項」を調査審議する、また「産業の適正な立地の基準となるべき事項」を調査審議する、それから「総合開発計画に伴うべき資金及び資材に関する事項」を調査審議するように規定されております。そこで審議会といたしましては、それぞれ部会を設け、また分科会をつくりまして、これらの総合開発計画作成に必要な基準となるべきものの研究をただいま進めておるところでございます。すでに決定いたしましたものもございまするし、目下研究を急いでおるものもあるようなわけでございます。今後の見込みと申しますか、計画といたしましては、都府県の総合開発計画の基準となるべき事項、あるいはまた特定地域の指定に関する基準、そういうようなものを審議会においてきめまして、これを各府県に示しまして、それによつてそれぞれ計画を立ててもらい、その総合調整をいたしまして、来年の四、五月までにまとまるものはまとめて行きたい、かように考えておるところでございます。なお詳細のことにつきましては山崎君から御説明申し上げますし、なおまた御質問によりましてお答えを申し上げます。
○山崎説明員 ただいま会長より御説明いたしましたことにつきまして、なお補足いたしまして事務的な御説明を申し上げたいと思います。ただいま会長から御説明いたしましたように、第一回から九回の審議会を開催したのでございますが、第一回に会長の互選並びにその審議会の議事運営規則等をきめまして、八月二十九日にこの審議会は第一回を発足した次第でございます二回、三回及び四回は、各省が今までやつおりますところの、いろいろ開発計画に関します現況をお聞きいたしました。そういう点もいろいろ審議を聽取いたしました結果、第五回並びに第六回の審議会におきまして、国土総合開発計画の基本方針を決定いたしたわけでございます。それから第七回及び第八回におきまして、その基本方針に基きまして、国土総合開発計画に必要なるいろいろの基礎調査の方法を決定いたしまして、さらにただいま会長から説明いたしました、あらかじめ審議会として準備いたさなくてはなりませんいろいろの基準を審議するための、必要なる部会及び分科会を設置いたしまして、これの吏員及び專門委員を御選任願いまして、今それぞれ具体的な仕事に入つておるのでございます。まず皆様の方に御説明を申し上げておかなければなりません問題は、第五回並びに第六回におきまして決定いたしました国土総合開発計画の運営方針でございます。これはお手元に資料が差上げてございますので、ごらんを願いたいと思いますが、今後いろいろ具体的な国土総合開発計画が出て参りましたときに、それを総合調整いたします審議会といたしましては、日本の国土総合開発計画の大体の方向と、そのやり方あるいはいろいろの取捨選択をいたします算定の基準というふうなものが統一されておりませんと、考え方いかんによりまして非常に意見が合い違うことができますので、この基本方針をきめてもらつた次第でございます。第一に日本の国土総合開発計画の方向と申しますか、骨格と申しますか、国土総合開発計画において大体中心となります問題点を考えたのが、その基本方針でありますが、その基本方針として考えられました点は、第一が国内資源の高度開発と合理的利用による経済自立基盤の育成ということになつたわけでございます。この国内資源の高度開発によつて経済自立の基盤を育成するというのでございますが、具体的にどういう国内資源を、どの程度開発して行くことがよろしいかということは、今日経済安定本部に経済自立審議会というものがございまして、二十八年度を基本として生産目標が研究されておりますので、その得た結論によつて国内の開発によつて出さなければならない資源を、どういう地方からどういうスケールで開発して行くかということがきまるわけでございます。 次に治山、治水の恒久対策自立による経済安定の基礎確立ということでございますが、御承知の通り年々国内を襲う災害のため、公共事業につきましては千億を越えるような状況でございまして、いかに積極的に開発をやりましても、消極的な方面において穴が明いておりますと、経済安定の基礎を非常におびやかすことになりますので、治山、治水対策というものを取上げたわけでございます。 以上二つの点を骨格といたしましてこれをやると同時に、これに関連するいろいろ総合開発計画をあわせて考えて行くということに、審議会としては方針が決定されたわけでございます。 次に総合開発計画を、どういうふうな方法でやつて行くかということになりますが、これはただいま会長が説明いたしましたように、都府県計画と、地方計画と、特定地域の開発計画というものがまず取上げられたわけであります。都府県計画は、大体その地方において県独自の立場において開発計画を立てるのでございますが、もちろん府県計画においても、その県の持ちます特殊性を十分生かして、それが日本全体の立場から見ても好ましいというふうな方法で開発計画を立ててもらつて、これを中央において調整、促進するということになつたわけであります。 次に地方計画については、二府県以上にわたる開発計画で、いろいろな地方計画というものが考えられるわけでございますが、審議会としては大体地方計画として取上げたらどうかと考えられるものといたしまして、大体重要河川流域において、二府県の区域にわたる場合の開発計画は、地方開発計画として取上げたらどうかということになつたわけであります。その次は大都市及びその周辺府県を含む地域の開発計画でございますが、これは日本の相当重要な鉱業地帶等において、そこを合理的にやりませんと、非常に生産のネックになる。こういうものの開発計画を立てる場合に、地方計画として考えたらどうか。以上の二つの範疇に入らなくても、先ほど御説明いたしましたような重要な資源の開発のために、これを緊急に開発するために、二府県以上にわたつて開発計画を立てないと、思うように行かないというような地域を、大体地方計画として取上げたらどうかというふうにきまつたわけでございます。 次に特定地域の総合開発計画でございますが、これは法律にも、特定地域の開発計画については、特別にそのものについて助成をするということにもなつております関係上、特定地の選定ということについては、やはりこれには考え方を統一しておく必要があるわけでありますが、審議会として審議されました結果、大体特定地域は、電力とか食糧、その他重要なる資源の開発上、非常に緊要にして効果的なもの、それからいろいろ鉱業地帶等におきまして、非常にネックになつている地域の開発計画を立てて、産業の合理化、振興に寄與する効果の大きいところ、それから国土保全、災害防除をやりまして、災害防除をやることによりまして、日本の経済的な損失を防ぐことが非常に重要なもの、こういうふうなものが大体特定地域として考えられるであろうということに、思想が統一したわけであります。 次に国土開発計画の期間でありますこれはいろいろの御議論もございましたが、一応十年というものが常識的に考えられまして、十年計画になつたのでございます。ただ治山、治水等の、一応長期の計画を必要とするものにつきましては、十年を越えてもよろしいと考えたのであります。ただ十年計画ということでやりますと、すべての開発計画が十年先でないと経済効果を発揮して来ないことになりますので、現実の間に合わない問題も起りますから、十年の期間を、第一計画と第二計画にわけたわけであります。一応経済自立審議会の関係もありまして、二十八年度を基礎としていろいろの見通しなどもされておりますので、国土計画におきましても、これと歩調を合せまして、第一計画は二十八年ということにしたのでございます。 次に総合開発計画に取上げられますところの具体的なものは、大体生産関係といたしましては、発電、送電、開墾、干拓、土地改良、農業水利、工業用水、林道造林、漁港その他。国土保全施設及び災害防除施設としては、治山、治水、その他災害防除施設。交通、通信及び氣象観測施設として鉄道、道路、港湾、通信、航路標識、気象観測施設その他。都市計画、住宅、公共建築施設その他。それから厚生文化および観光施設というふうなものが、一応その対象として考えてはどうかということに原則的にはなつております。 次に国土総合開発計画の基準、これは先ほど会長から説明いたしましたように、地方がそれぞれ開発計画を具体的にお立てになる場合、中央からいろいろ勧告なり助言をいたすに必要な基準と、具体的にできました開発計画の取捨選択、総合調整をいたします場合に必要な基準と、二つ必要でございまするが、その基準として一応とりあえず取上げました問題は、第一に経済自立促進におきます緊急開発すべき物資別目標、これは先ほど説明いたしました通り経済自立審議会から、開発によりまして生産いたします大体の目標が出ているのであります。 次に資源の総合開発、高度利用上必要な技術的基準、これは技術的に、たとえば同じダムをつくるにいたしましても、日本の技術でできる場合と、あるいはアメリカ等の援助を必要とするような問題もあるそうでございまして、地方の開発計画を立てる際に、どういうところにその技術的な水準を立てて行くかということがきまつておりませんと、いろいろの経済効果等を判定いたす場合に問題になりますので、その基準を一応きめて行く。 次に総合開発計画の経済性評価の基準でございます。これは非常にむずかしい問題でございまして、まだ世界各国でもあまりいい案がないようでございます。今後地方の具体的な開発計画が出て参りました場合に、それの甲乙をつけます場合の一つの重要なる基準として、その経済性評価の基準を、曲りなりにも一応つくつておく必要があるということになりまして、経済性評価の基準をつくることに一応態度をきめたわけであります。 次が共同費用振りわけの基準でございます。これは申すまでもなく一つのダムをつくります場合にこれが国または地方団体あるいは発送電等のダムを利用いたしまして電気を起すような会社等の共同費用のふりわけの基準というようなものも、必要になつて参ります。こういうのも大体今まで日本ではあまり統一しておりませんで、その地方の特殊事情あるいは具体的な話合いによつていろいろまちまちになつておりますので、これも一応考え方といたしましては統一して考えて行こうということになつたわけでございます。 次に総合開発投資の財政的限度、総合開発に必要な資金の源泉別供給見込み、総合開発に必要な主要資材供給見込み、これは申すまでもなく開発計画を立てましても、それを具体的に実施に移す裏づけとなる資金並びに資材の見込みがありませんと、結局絵に書いたもちになりますので、一応日本の現在から、財政一般、金融その他外資の導入等を考えてもらいまして、どの程度の財政、金融的にこういう建設投資が日本としては可能であるかというふうな点の研究を、お願いすることになつたわけであります。これは資材についても同様な事情で一応取上げていただくことになつたわけであります。 最後にこの審議会として政府に要望いたしましたことは、審議会でせつかくいろいろ研究努力をいたしまして、その研究いたしきたいろいろな結果は、政府においても十分これを具体的に実施に移す措置を講じてもらいたい。のみならず政府としては総合開発計画を立てて、それを実施に移した後に、それがどういう実績をあげているかということを、ぜひ政府において把握しておいてもらつて、審議会の方にも報告していただきたい。そのほか政府各省間におきまして、いろいろな調査研究等が行われておりますが、できるだけ審議会の調査研究をいたしましたものを利用されると同時に、またそれをやる場合に、政府各省において協議してもらいたいという措置を要望されたわけでございます。 これが大体の運営方針でございまして、あと、こういうような基準をつくりまして、さらに具体的な開発計画が出て来るのに必要な場合に、いろいろその価値判断をいたします基礎資料の要求をしたのでございます。これはお手元に一つの案ができておりますので、具体的な内容の説明は省略いたしまして、おひまの折にごらんおきを願いたいと思いますが、大体人口、地方の財政関係、農業、林業、水産、鉱業部門と、一般の工業、電力、交通、建設部門につきまして、相当基礎的なデータを各省に今要求をいたしているのでございます。従来は日本においてはいろいろ局部的な調査、研究というものがある程度できたところもございますが、限られたる資金をもつて、どういうものから、どういう順序でいろいろな開発計画をやるかというようなものを算定するいろいろな基礎材料というものが案外欠けているのでございまして、今度審議会としてある程度権威をもつて、ある一つの基準を決定いたします場合には、どうしても、そういう価値判断をいたしますところの資料を必要といたしますので、この基礎資料の要求を各省にしたわけでございます。もうこの調査につきましては安定本部、各省を動員いたしまして、ブロック別にいろいろ説明会、打合せ会をやりまして、一月の下旬までに、その資料が一応出て来るようなことになつている次第であります。 それから現在部会で活動をいたしておりますのは、総合部会の中に開発目標分科会、地域設定分科会、経済効果分科会、人口分科会、技術分科会、資金部会、これだけの部会ができまして、ほとんど連日にわたりまして、いろいろの分科会に付せられ、いろいろの基準の草案の作成に当つているような次第でございます。
○圖司委員長 ただいまの説明に対し質疑があればこれを許します。志田委員。
○志田委員 まず一番先に私は安本当局にお尋ね申し上げます。われわれ経済委員といたしましては、国土の開発計画の審議がきわめて重大であると思いまして、委員会を通じまして再三資料の提出の一日も早からんことを要望いたしたのでありますが、本委員会の当日まで資料が得られなかつたという理由について御説明を願いたい。
○山崎説明員 実は私の方もこの資料が今でき上りましたので、あとからお手元に差上げます。資料といたしまして地方の現況分析というのと、あそこに掲げてある地図がございますが、これも実は最近できたのでございまして、この資料の説明を申し上げましたのは、昨日参議院の建設委員会と今日ここで御説明申し上げます二回になつているような状況でございます。それをつくりますまでの過程におきますいろいろのデータは集めてありますが、資料もある程度整理、オーソライズされたもの、あるいは形を整えたものを差上げませんと、ばらばらになると思つてやつていた点もございます。今後十分気をつけまして重要なる資料につきましては、できるだけ御提出いたしまして御批判を仰ぎたいとし存ずる次第であります。
○志田委員 これはいろいろと検討しなければならないので、資料を今日の委員会に出されましても、われわれ委員は十分納得の行くまでに、内容を拜見して御説明いただくわけにいかないのであります。かようなことでは、きわめて重大な国土の復興に関する問題に、われわれ国会人が持つている審議の権能を傾注するわけに行かないと思うのであります。どうか今後におきましては、委員会の招集を受ける前に、あらかじめ安本当局ではいつ何時でも資料を提出できるように御留意くださるように、お願い申し上げておきます。 それからただいまばらばらと資料を拜見いたしまして、あたう限り克明に見たいのでありますけれども、人力のよくするところではございませんので、私はこの資料はどういうことが書いてあるかわかりませんけれども、一応御質問を申し上げたいと思うのであります。私は安本長官の出席を特に求めているめでありますが、参議院に行つておられるそうでありますから、関係官の方々において御説明を願えればそれでもいいと思いますが、第十通常国会におきまして、この国土開発法に基く国土開発の実施法を御提案なさるというお話を聞いているのであります。安本ではその成案を急いでいる、そして一部その内容も巷間の早耳筋には傳えられております。そこで国土審議会を通じて今コンクリートのものを急いでおられるのではないかと思いますが、これに対する開発計画実施法の内容をこの機会に御説明いただきたいと思います。
○山崎説明員 実は建設委員会でございますかどこかで、やはりそういうような御質問があつたわけでございますが、私ども事務当局といたしましては、そういうふうなものを実は考えたことはないのでありまして、全然説明いたす材料は持たぬどころか、今までそういうことは何にも用意していないのであります。
○志田委員 安本当局が全然そういうことを考えてもいなければ、また成案を急いでいることもないというお話を聞くのでありますが、飯沼委員長にお尋ね申し上げます。国土開発審議会の会長になられましてから、すでに九回の委員会を開かれておるそうであります。前回私ども委員をいたしておりまするとき以来、飯沼会長とは懇親の仲でありますので、でき得るだけ御質問を丁寧に、人事を盡してお尋ね申し上げたいと思いますから、どうかひとつ虚心坦懐にお語り願いたいと思います審議会としては開発計画実施法を、政府の要望に基いて成案に着手し、あるいは成案に着手する前提の何らかの小委員会を開かれた事実があるかどうか、それをお尋ね申し上げます。
○飯沼説明員 お答えを申し上げます。ただいまの御質問、実施法と伺つたのでありますが、おそらく御質問の法案なるものは、総合開発計画を実現するための、何かこれを容易ならしむる方法について規定するところの法律かと想像するのでありますが、そういうものについて会議を開いたことは一ぺんもございません。ただいま山崎君がお答え申し上げました通り、実はわれわれそういう問題について関與いたしたこともございませんし、また話し合つたことも実はないのであります。はなはだ時務にうといそしりを免れぬかもしれせんが、そういうようなわけで、全然そういう問題につきまして関與いたしたことはございません。
○志田委員 それでは巷間伝えられておるそういう会合は事実無根であると私も了承いたします。そこでこれを事実無根といたしまして、国土開発法というものが制定せられてようやく軌道に乗つて、安本にもその機関ができたのでありますが、国土を開発するに必要な、それらの実施に必要な法的根拠を與える何らかの必要があると考えておるかいないか。あるとすれば、将来それを法律とすべく、政府提案として国会に提案される考えがあるかどうか、その点をお尋ねいたしたい、
○飯沼説明員 ただいまの御質問、これは法律の第十條を読んでみますると、その第六項に「国は、地方公共団体が行う特定地域総合開発計画の事業について、国が負担すべき経費の割合に関し、別に法律の定めるところに上り特例を設け」云々という規定がございます。従つてこの法律制定当時から、すでにある種の法律をつくりまして、そうして地方公共団体が実施いたしますところの特定地域総合開発計画の事業を容易ならしめる考えのあつたことは、当然伺われるのでありまして、目下のところは、審議会としては総合開発計画の樹立を急いでおりまして、そこまで手が伸びておりませんが、ある段階に達しました場合には、この法律の根拠といたしまする法律の制定ということが、当然問題になるものと私どもは予想いたしております。
○志田委員 安本当局のこれに対する御意見を伺いたいと思います。
○山崎説明員 ただいま会長から御説明申し上げましたように、この法律で、特定地域の開発につき必要な場合に法律を出すということになつておりますが、こういうふうな実施に必要なる法律というのは、やはり開発計画の内容が、もう少し具体的になりまして、しかもその審議会で勧告をいたしましたものを、政府におきまして取上げるという決意をいたします場合でございませんと、その内容を実はきめようがないのでありまして、時期が来れば、そういう準備が必要と私ども思つてはおりますけれども、今のところ、まだどういうものが開発計画として取上げられるかということが、具体的にはつきりいたしておりませんので、そういうものを考える段階に至つていないのであります。
○志田委員 私たちは新聞等によりましていろいろと承知しておるところによりますと、それが事実であるかどうかわかりませんが、そういう意味できよう私は建設大臣の御出席を要望いたしておる次第なのでありますが、建設大臣はさきに利根川方面の視察を行いましてから、利根川開発法というものを地元から要望されまして、これを出そうとする動きが、建設省方面に非常にあるということを聞いておるのであります。これに対する安本当局のお考えをお尋ね申し上げたい。
○山崎説明員 その法案の内容も実は私どもはつきりいたしておりませんので、ちよつと批判ができかねるのでございますが、審議会並びに安本といたしましては、日本の国土開発計画で、どういう地域の開発計画を、どういう方法でやつて行くかということがきまりましてから、態度をはつきりすべき問題でありまして、国土開発計画の全貌の具体的なものがきまらないうちに、法律だけが先走ることは、われわれ事務当局としてはどうかと思つております。
○志田委員 本員もまた同様な考えを持つております。たとえば局地的なそういう開発法のようなものは出さぬといつても、これは全国で必要なところが出て来れば、結局法律を出さなければならぬということになつております。国土開発法によりますれば、今飯沼会長の御指摘のように、十條その他によつて、特定地域の法律は出し得るような規定があるのでありますから、もし出すとすれば、全国的な特定地域の法律を出すということでは、私どもも同感なんであります。さような特定地域の開発法に対しては、安本は考慮しておるかどうか、その点をお尋ね申し上げたい。
○山崎説明員 これもただいま御説明いたしましたように、当然考慮しなくちやならぬのでございますが、とりあえず開発計画というふうなものを、先ほど会長から説明いたしましたように、五月前後までに、地方から具体的な開発計画が出て来るので、それに間に合うようにと思つて、いろいろ今地方に示します基準、具体的に取上げて調整する基準案というようなものをつくつておりまして、私どもいろいろ事務的に考えたのでございますが、その法律の内容が、どういう地域がどういうふうに特定地域に取上げられて、どういうふうにしてそれを実施に移して行くかという根本的な態度がきまりませんと、この法律の内容につきましても考え方がまとまりません。それから大体国土計画の方で非常に急いでおりますけれども二十六年度の予算には間に合わないというふうになつておりまして、見返り資金等が出ますれば別でございますが、一般の公共事業費でやる、二十七年度の予算から具体的になつて来るということになりますると、特定地域に必要なる法律というものも、大体二十七年度の予算の審議をする議会で御審議を願えば、間に合うのではないか、こう存じておるような次第でございます。
○志田委員 そこで私はさらにお尋ね申し上げます。さきに安本当局から御説明がありました特定地域についての問題でありますが、御承知の通り特定地域は昭和二十二年以来、関係省がいろいろ全国に設定をし、二十三年におきまして四十六地域の中から、十地域が設定せられておつたと思うのであります。そうして開発の有効性が確認されておつたと思うのであります。その確認の結果、政府は予算の中から、乏しいながらも多少の調査費を出しておるのでございまするが、聞くところによりますると最近発足いたした国土開発審議会において、この特定地域を再指定するという考えを持つて再審査するのだというようなことが伝えられておる。そのために特定地域としてすでにその開発の経済的有効性が確認せられて、国家の費用が投ぜられておる地方まで、この中央における再審査があるかないかの問題について、非常な憂いを持つておるのであります。飯沼会長にお尋ね申し上げまするが、会長は、国土開発審議会が、今後特定地域の再審査をするという考えを持つておるかどうか、その点をお尋ね申し上げます。
○飯沼説明員 特定地域という制度が国土開発法により設けられたのでありますが、すでに前からただいま仰せのような特定地域というものが——同じ名称を持つておりますが、関係省の指導によつてできております。これを法律的に申し上げますと、前の特定地域と今度の法律による特定地域との間には当然のつながりというか、それをそのまま今回の新しい法律による特定地域に引継いで来るという根拠はどうも成立たぬように思います。やはりこの法律による特定地域は、この法律によつて定められました指定の基準なり、その他の方針によりまして定めらるべきものと、法律の解釈上はいわなければならぬのではないかと私は考えております。ただ実際問題といたしましては、今日までせつかく中央、地方の方が努力されました特定地域のことでございますから、その地方の開発ということについては、私は今後審議会としては十分意を用いて参らなければならないと考えております。
○志田委員 法律上の解釈の問題につましては、まだ特定の地域開発の法律がないのでありますから、ない法律の解釈を云々されることはおかしいのでありまして、国土総合開発法では、そこまでは法律の範囲に入つておらないのであります。特定開発は、特別な法律によつてやることができると書いてあるだけでありまして、法律的には別段再審査権があるということは、もちろんないのであります。そういうことを国土開発審議会あるいは事務局から地方に流布されますと、今ようやくこの特定地域開発について輿論がまとまつて、開発の実体を一日も早く成就せんことを願つておる地方民を、非常にまどわす結果になることを私はおそれるのであります。従いまして法律的な解釈の問題はもちろん問題になりませんが、審議会として将来この特定地域の指定の問題については、過去において国家が指定した有効な開発を必要とする、その開発ができた場合における有効性は確認されて、これに対する予算化のできた特定地域は、当然これは継承して何らさしつかえないのではないかと私は考えております。審議会としても十分その点を考慮くださいまして、審議会で再指定するなどという越権行為にひとしいようなことは、今後やらぬようにお願い申し上げたい。ことに特定地域の問題については、これは公共事業費に関しましても、この地域における公共事業に十分に調整されるいわゆるひもつきという形で、いろいろと関係省がこの特定地域に対しては、すでに予算の処置をいたしております。河川の問題にいたしましても、治山の問題にいたしましても、港湾の問題にいたしましても、いずれもこの特定城地を念頭に置いてこれに重点的に、ひもつき的な予算措置をしておる現段階におきまして、それをくつがえすがごとき審議を審議会でやるということになれば、これはゆゆしき問題であります。審議会はいわゆる性格の上において、そのプロパーな面で審議され、それを答申されればよろしいのでありまして、あたかも国会の上に、また国会があるようなことにならないように、今から私御注意を申し上げておきたいと思うのであります。そこでこの特定地域について、單に公共事業にとどまらず、一般企業にわたる総合計画すらも立てられなければならぬ段階に来ておると思うのでありまするが、これに対する安本当局のお考えをお漏らし願いたいと思います。
○佐々木政府委員 公共事業についてはただいま御指摘の通りでありますが、一般産業に関しては、今までの安定計画の傾向から申しますと、各金融機関を通じて、企業のそれぞれの独自の判断で、それぞれの立地を選んで、企業を伸ばして行くというふうな傾向になつておりますので、これに対して何らかの計画的な要素を加えるという方向は不分明でありますが、しかしながら今までのところ見返り資金等を通じまして、特に必要と思われる電力あるいは造船等に関して、それの補足と申しますか、企業自体の助長方を、ある程度計画的に伸ばすという方向で達成方を実施しつつある現状であります。
○志田委員 あなたの今のお答えでありますと、一般産業としての総合計画の樹立を考えて、すでにプランにしておるというようなお話でありましたが、私は東北の出身でありますから、特に東北の奥地産業地帶においての特殊性を、どういうふうに考えて、この一般企業としての総合計画の樹立に当ろうとしておるのか、それをお尋ね申し上げます。
○佐々木政府委員 特定地帶内における私企業の今後の助成方につきましては、山崎技官から説明がありましたように、その地帶の助成方策等、いろいろ助成の方法があると思いますが、それによつてきまるものだと思います。
○志田委員 そんなことじやさつぱりわからぬ。あなたは東北人のようでありますから、私はその点よく話はわかつておると思いますが、できるだけ標準語で申し上げます。一般企業としての総合計画の樹立にあたつて東北の奥地産業地帶の特殊性というものを認めて、そのお仕事を続けられるつもりであるかどうか、その点についてお尋ね申し上げておるのであります。詳しく申し上げれば、農村の人口が東北においては非常に偏在いたしております。この事実をどういうふうにお取上げなさつておるか、あるいは工業と商業等の立ち遅れを、これによつて来しておる。その立ち遅れの現状を、やはりそのケースの中に入れてお考えになつておるかどうか、つまり人口構成の不均衡を是正する計画を立てておるかどうか、その点お尋ね申し上げたのであります。
○佐々木政府委員 東北等の特殊的な事情を考慮いたしまして計画を立てるという方針に関しましては、御説の通りでございまして、そういうふうにいたしたいと思います。但し先ほどの御質問は、一般産業の助長方針の計画はどうして達成するのだという御質問かと誤認いたしましたので、先ほどのようなお答えをいたした次第であります。
○志田委員 それでは少し詳しく入りまして、東北の農業の特徴として、経営が近代化されていない点や、あるいは米作に偏しておる、それから労働の生産性が少いという点なんかも、非常に考慮して計画の中に入らなければならぬと思いまするが、それに対しての内容を承りたいと思います。
○佐々木政府委員 ただいまのところまだそういう細部の点に関しましては、調査の段階でありまして、内容を詳しく説明いたすまでの計画はできておりませんので、ちよつと御説明は省きたいと思います。
○志田委員 私はこの厖大な資料を見ても、一つも数字が入つておらない。どれを見ても数字が一つもない。さつき山崎さんは、治山治水の計画に対しては大いにやつて行きたいと言うから、農林事業の点を見ても、治山事業のところを見ても、みなブランクです。これは調査研究した途中においてブランクであるということも考えられるのでありますけれども、本委員会で説明せられる資料ならば、こういう○○流域、○○地区というような資料は、ぼくはあまりほしくないのであります。こんな○○流域とか○○地区とは何ですか。治山事業を行おうとするならば、いわゆる農林の五箇年計画——昭和二十四年から二十八年度に向つて治山計画が進められておる、この五箇年の治山計画の、二十六年度はこういうふうにやつて行きたい、二十七年度はこういうふうにしてやつて行きたい、少くともそういう想定ぐらいは私は書けるのではないかと思う。しかるに今特に山崎さんから御指摘のあつた治山事業の一ページを開いてみても、○○流域、○○地区では私にはさつぱりわからない。これは一体どういう意味の資料でありますか。こういう資料に基いて私たちに審議を進めてくれといつても、非常に無理ではないかと思います。これに対するお答えをいただきたいと思います。
○山崎政府委員 今までやつておりますもので、数字のわかつたもので整理をしたものは、一冊の本になつておりまして、それはその方で御らんに供することになつておりますが、今志田委員から御指摘になりましたのは少し連絡が早過ぎまして、こういう方法で調査に入つておるという調査の構想を出しましたので、それの数字は一月一ぱいに入ることになつておりますので、これは少し早過ぎましてたいへん恐縮でございますが、そういう趣旨で御了承願いたいと思います。
○志田委員 これはスタイルだそうですから、スタイルはニュースタイルも古いスタイルもあるでしようから、それはけつこうです。そこでもう一度お尋ね申し上げます。先ほど農業についてお尋ね申し上げましたが、水産業につきまして、東北の人口の十三、四。パーセント近くは、漁業従事人口でありますが、これは全国の従業員の人口の約一割を占めております。それで漁獲高におきましても、全国の一六・六%になつておりまするから、私は非常に高率だと思つておる。この東北の水産業に対して、国土計画の立地條件から考えての漁港あるいは避難港その他に対する計画について、どういうふうにお考えになつておるか、お尋ねいたしたいと思います。
○佐々木政府委員 進行状況を申し上げますと、ただいま全国の水産ののび、あるいは漁港等の三箇年ののびを計画中でございまして、これを今おつしやるように地方の特殊性等を勘案いたしまして、地方別にどういうふうに考えるかという問題は今後の問題でありますけれども、先ほどからお話のありましたように、北海道、東北等の民度を高め、今まで低い所得を、今後何らかの形で高めざるを得ないだろうという考えを持つておりますので、その配分の際には、ただいまの点等を十分考慮いたしまして作業いたしたいと考えております。
○志田委員 ぜひそういう点は、作業員の方々におきましては遺漏なくやつていただきたいと思います。 それから、あまり私だけで質問していても何ですからできるだけ早く切上げますが、先ほど安本の山崎さんからの御説明の中に、資金、資材の面がございました。私は国土計画の審議会におきましても、あるいは安本におきましても、一つの盲点があるとすれば、この資金の面、資材の面だろうと思います。そこで、資金の面で予算的な処置が財政圧縮の折からできないとして、先ほど見返り資金等によつてもやりたいというお話がありましたが、見返り資金を国土の開発にどういうふうに持つて来て、どういうふうにつぎ込むつもりであるか、その点をひとつお伺いしたい。
○山崎政府委員 安本といたしましては、昨年度も公共事業費に見返り資金が大体百億程度つきました。昨年度つきました見返り資金は、いろいろ公共事業費等の継続等もございまして、今年も最初から百二、三十ないし百四、五十の要求をし、事務当局といたしましては非常に努力をいたしております。大体見返り資金は二十六年度の見返り資金計画になりますので、そこに見返り資金の大体出る時期までには、国土計画の方の審議会といたしましても、ある程度国土計画の見通しをつけまして、できるだけその方面にも見返り資金をというふうな考え方を持つておつたのでございますが、どうも今私どもが聞いておりますところでは見返り資金があまり有望でないという状況のようでございましてわれわれといたしましては非常に残念に思つておるような次第でございます。
○志田委員 あまり見返り資金のことを言うとおかしくなりますから、それはその点でやめておきまして、さつき安本では、農業公共事業に対しまして大いに考えておる、土地改良の促進等について大いに考えておる——公共事業の河川、橋梁、道路その他についても、もちろんお考えになつておるのでありましようが、農業公共事業についても考えている、この事業を国土開発の計画として進めて行きたい、こういう御あいさつがあつたように思うのでありますが、土地改良の問題は、今非常に重大な問題に逢着いたしております。ことに国が全部まかなつてやる土地改良のほかに、県営並びに小規模の団体営の土地改良、しかもこれが一番農民の生産意欲を事実において減退させるような状態になつておるのであります。安本が日本の経済の安定のために、ややもしますると超均衡主義的な予算の配分をするおそれが従来あつたと思うのでありますが、その点を、国土計画に関しては是正して行くお考えがあるかどうか、お尋ね申し上げたいと思います。
○山崎政府委員 先ほど運営の基本方針で申しましたように、日本の現実といたしまして食糧増産ということが、日本経済の立場から相当重要なる問題になつて来ております。国土計画におきましても、食糧増産というものは一つの大きな柱になつて行くだろうと思います。それは当然国といたしましてもその方向に従うべきでございまして、安本といたしましては、そういう公共事業費をつけて行きます場合に、最も合理的で、経済的に金がつけられまするような計画が早くできることを望んでおるわけでございますので、この点国土審議会の方の具体的な国土開発計画ができ上ることを大いに望んでおる次第でございまして、今後の公共事業費の方向も、当然それと歩調を合せて行きたいと思つております。
○志田委員 ここ数年来における国家財政の支出面から見ますると、土地改良関係の予算が非常に少くなつております。これはわれわれも予算獲得の上において残念に思つておることでありますが、県営あるいは団体営の土地改良に対して、今後国土計画を進めて行く上におきまして、この物価騰貴率を考慮した実質投資額をどの程度に見ておるか、お尋ね申し上げたい。
○佐々木政府委員 ただいまのところ、長期の、十箇年程度の計画がまだできておりませんが、ここ二、三年の大体の中間案ができておりますので、それを御説明いたしますと、二十六年度公共事業費、見返り資金融資を合せまして、概略二百二十億程度に組みたいと思います。二十七年度は三百六十四億、二十八年度四百一億というふうに考えております。それは開墾、干拓、土地改良三者を合せての数字でございます。但し御指摘のございました物価の騰貴率に関しましては、ただいま国際物価の変動がはげしく、それに上つて国内物価が変動しつつある最中でございますので、その変動を見通して、その数字を出すことは非常に危険でありますので、大体現在の価格を基準にして計数をはじいております。
○志田委員 これは計画ですから、必ずしも実質投資額をはじかなくても推計できるのでございますから、それでもけつこうでありますが、しかしどうですか、実際問題として、これは安本でそういうことをおつしやつておるかどうかわかりませんけれども、最近GHQの天然資源局あたりの座談会におきまして、政府は、朝鮮動乱にあたつて、朝鮮の復興に木材が非常に多く要望されておる、しかし日本の治山治水の関係から行くと、朝鮮に木材を出すことは不可能であるということを、天然資源局あたりに答えておりまして、朝鮮に対しては木材の輸出を禁ずる方向に行つているやに聞いておるのでありますが、安本当局はそれに対してどのような御処置をなさつておるか、お伺いいたします。
○佐々木政府委員 ただいまの点に関しましては詳細なことを聞き及んでおりままんので、調べてからお答え申し上げたいと思います。
○志田委員 朝鮮の復興は二十年を要するということになつております。ことに木材関係は非常に緊急を要するのでありまして、もし日本から来ないとすれば、カナダその他の外国に依存しなければならぬということを、韓国の政府筋では申しておるのであります。そこで日本の森林が十年、二十年の壽命がないから、朝鮮に輸出できないという考え方だけで、そういう政策をとられては困るのでありまして、場合によつては朝鮮に出す材木に関する限りは、日本の災害費、先ほど安本がいわれた二千億に上るという災害費の割当を、木一本に加えて売つてやつてもいいと思います。そうしてその余剰額を災害の方にまわせばいいのでありますから、その点も考えていただかなければならないと思います。その点は御答弁がないようでありますから、それは農林関係の方にもお尋ね申し上げたいと思いますので、その質問はそれだけにしておきます。 それからいろいろな点で、皆さんの方でこういういうふうな作案をしてくださることは非常にけつこうでありまして、できるだけ早い機会に実を結ばさなければならぬと思いますが、何といつても国土開発の盲点になつておる点は、やはり資金の対象の問題なのでありますから、資金の対象が予算化されないような場合、見返り資金でもどうにもならぬというような場合に、さらに何か考えて行く点があるか、お尋ねしたい。
○佐々木政府委員 予算の面に関しましては、ただいまのところ国土総合開発審議会に資金部会、自立経済審議会の方でも財政金融部会と、ほぼ歩調を合せて同時にやつておりますので、私からその経過を御説明いたしたいと思いますが、それによりますと、ただいまのところ大体生産ののびをある程度想定いたしまして、そののびによりまして生産国民所得を出しまして、その生産国民所得を基礎にいたしまして、資金の総体的な支出予算、言いかえますと、国家経済予算をつくりまして、それを個人消費部門あるいは国家投資部門、国家財政部門あるいは民間の資本形成部門にこれを分別いたしまして、その中から国家財政部門として、公共事業等にどれほど出し得るか、あるいは民間資本形成の部門、言いかえますと預金を通して銀行からどのくらい、あるいは企業の自己蓄積部門と申しますか、自己保留部門いくらというふうな、大体大ざつぱな見当をつけまして、ただ計数のみでは御説の通りなかなか実際に乗りませんので、問題はむしろそれをどうして、どういうふうにするかという、ドツジさんの方の言葉によりますと、動員という言葉を使つておりますが、それをどうしてレールに乗せるかという動員の方法を考えるべきだと思いますので、ただいまのところその対策面に重点を置きまして、個人消費をいかにセーブして蓄積を増すかといつた問題、あるいは企業の自己蓄積部門をどういうふうにして増大すべきかという問題、あるいは特に造船、あるいは農業、あるいは電力等に必要な長期資金を、どういうふうな特殊な機関でこれを出すべきかという機構の点につきまして、蓄積の方法並びに機構の問題等に関しまして目下検討中でありまして、大体近くある種の成案が出ると思つております。それを基礎にいたしまして、先ほど山崎さんからお話のありましたように、国土開発計画等の計数を整えまして、その優先順位等が出て参りますれば、それとの調合を考えながら、できるだけ実施段階にいたしたいというふうに考えております。
○志田委員 長期資金の問題が出ましたから重ねてお尋ね申し上げておきたいと思いますが、昨日外資導入の問題につきましても、本員からお尋ね申し上げたのでありますが、今の長期資金に外資を導入するお考えがあるかどうか、お考えがあるとすれば、どういう方策を考えておられるかお伺いしたいと思います。
○佐々木政府委員 ただいままでの外資の動向は、きのうの委員会でお話のあつた通りでございまして、主として見返り資金で、そのほか若干民間資本の投資がございますが、今後御承知のように援助資金が、ある程度、短期間に——何年の後かわかりませんが、次第に減りながらなくなるということは、既定の事実でございますので、これにかわる何らかの借款と申しますか、投資と申しますか、これはいろいろ形態があるだろうと思います。たとえば開発銀行あるいはポイント・フオアの方式とか、あるいはマーシヤル・プラン的な何かのイージーな考え方でやつてもらうとか、いろいろな形態があると思いますけれども、何らかの方式で日本の開発のために外資の導入をはかりたいと考えております。その方法等に関しましては、まだ具体的に、これが政府の最後の原案で、それで向うに折衝するのだという原案はできておらないと思います。
○志田委員 最近アメリカから只見川その他の融資が来るやに聞いておりますが、それは外資の導入に関係があると考えた方がいいか、全然そういう考えはないと考えた方がいいか、その点をお尋ねいたします。
○佐々木政府委員 聞き及んでおるところによりますと、調査のためというふうに聞いておりますけれども、その調査の対象が非常に有望なものでありますならば、おそらくは外資の問題も実現するのではないかと考えております。
○志田委員 最後にお尋ね申し上げます。安本は今後この国土計画を立てて行く上に、資金の充当を考えます場合、ことに公共事業費の増大は必至に見込まなければならぬと思いますが、ややもすると最近インフレその他を懸念いたしまして、減税の方を優先的に考えられているように聞くのでありますが、これはひとつ考えを大きくお持ちになつていただきまして、この際アダム・スミスの自由主義だけでなく、カーンの乗数理論くらいを取入れた自由主義をとつてもらいまして、減税よりも公共事業に多くの国家予算を投入して、一本の川によつて灌漑用水ができる、あるいは農業利水ができる、それによつて農民の所得を増して行くというような考え方に持つて行くお考えがあるかないか、お尋ね申し上げます。
○佐々木政府委員 公共事業と減税との問題を関連づけることは、どうもよくわからないのでありますけれども、少くとも公共事業に関しましては、今までの経費と同じ経費であつても、もつと工事の効果をあげるには、どうしたらいいかを考えるということが一つあると思います。同時に御指摘のように、ただいままでの公共事業費では、少くとも自立経済、あるいは国土総合開発計画を施行いたすに際しまして、十分だとはとうてい考えられませんので、あとうべくんば、何とかしてこれをもう少し増しまして、こういうふうな計画の達成に努力したいというふうに考えております。
○志田委員 いろいろありがとうございました。どうも佐々木室長をして大蔵大臣にさせたり、安本長官にさせたりして、この上総理大臣にさせることはまことに御同情にたえませんので、私の質問はそれら関係閣僚が出席いたしましてから続行するといたしまして、ひとまず質問を打切ります。
○圖司委員長 森山欽司君。
○森山委員 国土総合開発の重要なことはいまさら申すまでもないことでありますが、現吉田内閣は、はなはだ計画がおきらいのような感じをわれわれに與えておりますし、現にさきの五箇年計画にいたしましても見なかつたというようなことがありまして、私どもはこの国土総合開発計画の進捗状況がどうなつているかということを非常に心配しております。われわればかりでなく與党におきましても、自由主義経済は、かつてのアダム・スミスからケインズの乗数理論まで前進すべきであるという、きわめて進歩的な御意見を與党側から伺いまして、まことに御同慶にたえない次第であります。 そこでこの際私お伺いしたいことは国土総合開発法ができましてから今日まで、約半年経過いたしたわけでございます。ところでこの間いただきました議事録を拜見いたしますと、毎月相当一生懸命やつておられるようでありますが、先ほど志田委員が申されましたごとく、形式あるいは方法論を論議した程度にとどまつておつて、実態にあまり入つておらないような印象を受けております。もとより部会その他については、それぞれ多少の仕事はしておられるのかもしれませんけれども、まだ具体的な何物もあまりないのではないかというような感じをいたしているのでありますが、まずもつて私がお伺いいたしたいことは、国土総合開発計画なるものは、一体いつごろできるのであるか。計画期間は長期をもつて大体十年後というようなことを考えておられるが、これは十年後に計画ができるという意味ではないかと思うので、一体いつごろ実現ができるか、お伺いいたしたい。
○飯沼説明員 お尋ねの第一点は、どうも具体的な問題に入らずに、抽象的な形式だけの問題を取扱つているのではないかというお尋ねのように承りました。これは見ようによりまして確かにそういう批評が生じ得ると考えます。しかしながらこの国土総合開発計画と申します以上、これはなかなかむずかしい問題ではありますが、できるだけ科学的な根拠の上に立つた計画でなければならぬと、われわれ考えているのでありまして、これは法律の第一條にもうたわれております通り、どこまでも合理的な国土の利用開発ということを目的としております以上、当然そうでなければならぬことと考えます。初めはこういうことを取扱つておりますことが、いかにも貴重な時間を費しているように思われますが、しかしながらこれはやはりわれわれといたしましても問題を取扱う初めにおいて、どこまでも科学的な根拠をはつきりさせておきたい、できるだけそういう方面に力を入れたいという考えを持つておりますことを御了承願いたいと思います。 第二のお尋ねは、いつごろまでにこの計画ができるかというお尋ねでありますが、これは一番初めに申し上げました通りに、ただいまいろいろ計画をつくります基準を研究いたしておりまして、これができ上りましたならば、地方に示すわけでありますけれども、ただいまのところ大体明年の四月もしくは五月ごろまでに、府県によりましては計画ができまして、そしてそれを中央の方に提出するものはどの程度になるかわかりませんが、若干そういうものが出て来ることであろうと考えております。それが一番初め早くでき上つた計画ということになろうかと考えております。
○森山委員 来年の四月にできるという御計画は、それは府県にその一定の基準を示して、それによる府県別のができるというお話でありますか。
○飯沼説明員 そうです。
○森山委員 もしそうだといたしますと、昭和二十八年度を目標とする第一期年次別計画なるものが完成するのは大体いつごろになるのですか。こういう調子でやつて行きますと、昭和二十六年は一ぱいかかつてしまうのではないかというような印象な受けまして、経済自立三箇年計画なるものが、すでに実施段階に入つて来ているときに、国土計画の方があとからおつついて行くことになるのではないかと思われますが、その点いかがでありますか。
○佐々木政府委員 ただいまの御質問でありますが、少くとも府県計画の一番主流になりますものは、国費あるいは地方費を通じました公共事業費でありますので、来年の七月くらいまでにこの大綱ができますと、二十七年の予算にはこの方針にのつとつた予算が組めるのではないかと思いますので、自立計画の方は大体今年一ぱいくらいである程度やつてしまいますけれども、それを一つの基準にいたしまして、地方から出て来た資料等を調整しながら、府県計画の大体できますのが七月でありますと、二十七年、二十八年の公共事業には、大体間に合うのではなかろうかと思います。
○森山委員 配付いただきました業務予定表によれば、十二月上旬、すなわち現在でありますが、自立経済計画の中間報告があるという御予定になつております。しかるに先般本委員会において志田委員を初めてとしていろいろ御説を伺いましたところ、確たるお返事はなかなか得られなかつた。官庁の仕事の常といたしまして非常にお急ぎではあろうけれども、これは予定より遅れるものとわれわれは了承しております。そこで私はこういうような状況下にあつて、昭和二十七年度から実行に移し得るような短期の計画ができるというお話を伺いましたが、できるだけすみやかに、成案をわれわれにお示し願いたいということをお願いするにとどめたいと思います。 次に伺いたいのは、昭和二十八年度を目標とする第一期の年次別計画を作成するほかに、十年後の開発目標という大計画があるのでありますが、この計画は一体いつごろおできになる予定ですか。
○佐々木政府委員 計画は同時に進めるのでありますけれども、長期計画の十箇年の方は、大綱的な面にとどめたいと思います。これは長い見通しの上に立つた計画というものにあくまでも問題を持つて行かないと、将来の国土計画の一助になりませんので、同時にこれをやりたいと考えております。
○森山委員 先ほど志田委員も言われました通り、国土開発計画の資料等につきましては、本日初めていただいたような次第で、実際問題として私もまたこの内容を検討するいとまが全然ないのであります。ただここで国土総合開発計画の運営方針の基本方針といたしまして、国内資源の高度開発と、合理的利用による経済自立基盤の育成という言葉がありますが、ここに書いてある経済自立とは、いかなることを意味しておられるかを伺います。
○佐々木政府委員 ただいま考えております自立経済の内容は、單に国際収支がバランスするという単純な関係ばかりではなくして、一定の高い生活水準、従つて高い生活水準を伴いました自立経済というふうに考えております。同時に国際情勢等も勘案いたしまして、国内資源の自給度を極力高め、輸入の節約という面をわらいまして、諸要素を織り込んだ大きな経済自立の態勢を自立経済ということに考えようということで、ただいま自立経済の方は進めております。1
○森山委員 自立経済三箇年計画の自立経済と同じ意味ですか。
○佐々木政府委員 とりあえずの概念長期計画の面に関しましては、国内の最も豊富な資源を極力活用し、将来国際場裡であるいは困難かと思われる産業にかわつて、日本の将来の産業を育成して行くというような面も、当然その中に含まれ得るというふうに解釈しております。
○森山委員 当面の経済自立の意味はわかりましたが、将来の経済自立の意味については、室長の話は非常に抽象的でありますが、これについては具体的な数字等による何かのデータをお持ちですか。
○佐々木政府委員 ただいまはそこまでできているものはまだありません。
○森山委員 そういたしますと、目標自体が不明確なる長期計画というような印象を私は受けますが、いかがですか。
○佐々木政府委員 十箇年の見通しを立てる際におきましては、当然十箇年後の人口の増加なり、生活水準の向上なり、あるいは完全雇用なり、いろいろな要素があると思いますが、そういうものを織り込み、あるいはまた国内の資源開発等が計画に織り込まるべきだと思いますが、ただいまのところは、三箇年計画の方に追われまして、その方を主にいたしておりますので、地方からいろいろ集まつて来る資料などと見合いまして、逐次そういう面に重点を置いて行きたいと考えております。
○森山委員 先ほどのお話ですと、二十八年度を目標とする短期の計画と十年計画は、平行してお進めだそうですから、できるならば、できるだけ早い機会に、この長期のさしあたりの経済自立基盤の育成の目標をわれわれにお示し願えれば幸いだと思います。これに平行して第二項に、治山治水の恒久対策樹立に基く経済安定の基礎確立というのがありますが、この経済安定の意味をお聞きいたしたい。
○佐々木政府委員 経済安定の意味は、モリタリ・レスターレーシヨンと申しますか、單なる通貨面の安定のみを意味するのではなく、もう少し深い意味で、少くとも生活水準を高め、雇用水準が高まりまして、歓会的不安を経済面からかもし出すことのないような状態を称して安定した経済というふうに思つております。
○森山委員 これはまことに心強いお話を承りました。現吉田内閣の政策を見ると、ドツジ氏の御指導によるモリタリ・レスターレーシヨンの一辺倒というような感じがいたしますが、この非にいち早くかかる長期計画の担当者がお気づきになりましたことは、まことに慶祝にたえないところであります。 それからこの資料の中に国土総合開発事務所というのがありますが、これは官制上どういうふうになつておりますか。
○佐々木政府委員 法律によりますと、この国土開発審議会は内閣にありまして、計画の事務は安定本部がこれをつかさどるというふうに政令できまつておりますので、安定本部におきましては、安定本部全体がこの事務局を担当しておりますので、安定本部全体を総動員いたしまして、この総合的な業務に当ろうというわけで、安定本部の中に官制によらざる臨時的な機構を設けた。その機構がこの事務所であります。 事務所の長は副長官がこれに当りまして、三人の局長がございまして、その下に主幹があり、その下に何十人かのメンバーがあつてこれをやつております。
○森山委員 かかる重大なる問題を処理すべき事務組織が、官庁機構上の私生兒と伺いましたことは、まことに遺憾であります。これは官制にある程度まで明記すべきものではないかと考えるわけであります。 それから機構の関係でもう一つ伺いたいのですが、国土総合開発法を審議いたします際に、ここに小野瀬前委員長もおられるようでありますが、私委員として一つの注文をしたい。と申しますことは、国土総合開発審議会ができます前に、内閣にこれまたきわめて私生兒的な、総合国土開発審議会というものがありまして、そこに與党のみの、あるいはその色彩の強い方々をお集めになつた審議会ができておつたのであります。そこで私はこの際こういう法律のできることによつて、それが明確なものとなるということでわれわれ大いに歓迎いたしました。そうしてそこに加わるべき委員等については、時の安本政務次官のお話では、国会からも委員が加わるというお話であつたのであります。しかもその人選は超党派的におやりになるというお話であつたのでありますが、今拜見いたしますと、国土総合開発審議会の委員名簿がございまして、ここに二十七名の方が上つております。あと五名欠員がありますが、これは国会議員の方は落ちておりますのか、ち上つとお伺いしたい。
○飯沼説明員 実はこれは審議会のできます前のことでありまして、私らもどうも一向その辺のことを存じませんので、私からお答えを申し上げることは不適当かと思います。どうぞお許しを願います。
○森山委員 現委員長も前委員長もおられるわけでありますが、どうかこういう事情等について、ひとつ委員会としてお調べを願えれば幸いです。ほんとうは本日調べたいのでございますが、遺憾ながら責任ある答弁をなさる政府当局の御出席がないのでありますから、次の機会までこの問題を留保いたしたいと思います。 なおもう一つお伺いいたしたいことは、この国土総合開発の実際の業務に携わるものとして、何か外郭団体等を御利用の御予定があるのでありますか。
○佐々木政府委員 ただいまのところでは、主として官庁側が中心になつてやつておりまして、民間の団体としましては、既存のそれぞれ建設省等で御培養を願つた機関に御参加を願いまして、こういう機関と協力して調査を進めております。
○森山委員 実はこの問題について、私はある団体にぶつかつたわけでありますが、その団体は九州あるいは関東という各地区ごとに、たとえば何々経済調査協会といつた名前の各地区別の団体に、これをおやらせになろうとしておるかのごとき形勢があるわけであります。とし申しますのは、その某地区協会の内容を拜見いたしますと、その中に建設省、安定本部等からの補助金といいますか、調査費と申しますか、その種のものが、はつきりした額は覚えておりませんが、五十万円程度計上いたしておりました。そうして、そういう団体にいたしましても、たとえばある地区の協会におきましては、相当活発な活躍をしておるということでありますが、ある地区はこれからつくろうとしておる。そしてある地区のごときはできたばかりで、常勤者は三名ぐらいしかおりません。そうしてそういう地区協会の全国連合体なるものは、常勤役職員は会長さん一人しかない。この種の団体のうち、実力のないものに調査費なりあるいは補助費というものを万が一出すようなことがあつたとするならば、これは要するにそういう職員に対する失業救済費に出すのではないか。この際われわれは税金の行方をあらためて検討し直さなければならない問題があると存じます。これは建設省か安定本部か知りませんが、とにかくそれから入る調査費を対象にした団体が載つておりますし、そういうことについて私は現に見ましたので、それについてちよつとお伺いいたしたい。
○佐々木政府委員 どうもお話の点明確ではございませんので、もう少し具体的に取調べまして、後ほどお答え申し上げます。
○森山委員 私は実力ある経済団体を御利用になるということは一向さしつかえない、むしろある意味においては奨励すべきであると思うのでありますが、名目的な、あるいはできたばかりでどうなるかわからないような、しかも官庁補助を主たる基体とするような団体というものに、この種の重大なる事務の一部を委嘱して調査するなどということは、不適当だと思います。よろしく御調査をひとつお願いいたしたいと思う次第であります。
○志田委員 先ほど建設省から、どなたもお見えになつておりませんでしたので、建設省に関する部分を質問申し上げませんでしたが、幸いに建設省から管理局長が見えておるようですから、ちよつとお尋ね申し上げたいと思います。 実は先ほど来国土開発審議会会長飯沼一省氏及び安本当局に御説明をお願い申し上げました特定地域の問題なのでありますけれども、建設省としては、すでに特定地域として開発すれば、将来の有効性が確認せられたという地域十箇所に対しての調査費その他も出しておられるのでございますが、建設省自身としては、国土開発審議会が、これを再審査するということに対してどういうお考えを持つておるか、建設当局のお考えをお漏らし願いたいと思います。
○澁江説明員 ただいまの建設当局に対するお尋ねでありますが、この点につきましては各方面からいろいろの御関心があるのであります。ことに従来建設省といたしましては、全国的に十四の地域を、それぞれ特定地域という名前をもちまして、相当の事業計画なり、あるいはそれに必要な調査をいたして現在まで至つております。それを今後の問題としてどうするかというお尋ねでありますが、これは実は国土総合開発法の法律から崩しますれば、そのほかに国土開発審議会もできたわけでありまして、その結果といたしまして、審議会の審議を経て、いわゆる今度の法律の規定によります特定地域として指定されるという問題が決定されるわけであります。ただ従来そういう取扱いを政府としていたして参りましたことは、ある意味におきましては、建設省、さらに安本におきましても、法律上の問題としてでなくて、予算審議の上等におきまして、十分利用しておつたところでありまして、そういつた意味合いから申しまして、事実問題として、これを新しい法律によります特定地域として、できるだけ優先的に取扱つてもらいたい。かような氣持を建設省の立場としては持つております。また安本にも、この点の意見を申し上げて、できるだけ御協力を願いたいというふうに考えております。
○志田委員 それでは特定地域開発法というような法律を将来出すということに対しまして、建設省としてはぜひ出してもらいたいと思つておるかどうか、その点お尋ね申し上げます。
○澁江説明員 特定地域開発法の問題でありますが、これは実はいろいろの形で世上問題になつておるわけであります。たとえば利根水域を開発いたします開発法案、あるいは北上水域に関する開発法案、その他の地域についても、やはり同じような問題が論議されておるわけでありますが、これはあるいは私参ります前に、安本としましても、開発審議会としましても、いろいろな御意見があつたかと思いますが、私の考えといたしましては、特定地域を主体とした、特定地域だけを問題にする開発法のごときは、これは現在の国土総合開発法というものが運営されておる前提から申しまして、できるだけ避けるべきであるというふうに実は考えております。むしろこれは現在の国土総合開発法の運営を強化することによりまして、その目的を達する部分も相当あるのでございます。しかしてまた特定地域の問題等につきましては一つの基準もあると思うのであります。それらが審議会においてそれぞれ審議されておるわけでありまして、その基準のもとに計画も検討されますし、あるいは地域の優先順位等もきめられるべき筋のものでありますから、そういうような意味合いにおきまして、総合開発法の本来の目的に従つて、今の審議会の運営等によりまして問題を解決して行くのが本筋ではないかと考えております。
○志田委員 その点ちよつと私は違つておるのであります。先ほど飯沼国土開発審議会会長、安本当局は、そういう場合には、国土開発法第十條の規定もあるのであるから、特定地域法というようなものが望ましいということを、この委員会において述べております。私もまた同様な考えを持つておるのでありますが、たとえばそういう特定法律がない場合に、内閣がかわつたり、あるいはそのときの国土開発審議会のメンバーの考え方いかんによつて、一度、この公共事業費等から、特別の予算措置を講ずる特定地域の地域的な変化を来すような場合があると、非常に困るのでありますが、その点についてはいかがでありますか。
○澁江説明員 ただいまの御質問の要旨、私の聞きとつたところが多少間違つておるかもしれませんが、お話の要点は、特定地域というものを、ある程度恒久的に取扱うという前提からすれば、法律その他によつてはつきりした方がいい、こういう御趣旨のようにも思うのであります。その点は、総合開発法の第十條によつて規定された地域につきまして、あるいは内閣の更迭その他によつて、これがかわるべき筋のものとも考えないのであります。そのためにこそ、一つの特定地域を選定いたします規準等についての、精密な検討がされていると思うのであります。そういう内閣その他の更迭によつて、主観的に問題がきめられないようにということが、むしろ開発法自体の精神でもあるように考えるわけでございます。
○志田委員 重要な点ですから重ねてお尋ねいたしますが、特定地域の開発事業費というものは、公共事業との緊密な調整を欠いてはできないと思うのでありまして、ある意味では、これはひもつきの予算の配分をしていただかなければならぬと思いますが、これに対する管理局長のお考えはいかがでございましようか。
○澁江説明員 予算的な措置の問題でございますが、これはむしろ安本等が主体になつてお考えになるべまものであります。ただ建設省の立場として、あえて私どもの考えを申し述べろということでございますれば、できるだけそういう形が望ましいとは考えております。しかし総合開発の関係いたしますいろいろな施設なり、部門につきましては、これは建設省自体の問題もございますが、農林省関係もあり、建設省の中におきましても、道路もあり、河川もあり、そういうような関係もございますから、特定のわくという意味での費目のつけ方、それのみを中心として、はたして運営できるかどうか、必要に応じてはほかの河川あるいは道路の部門の、予算の優先順位その他につきましては、総合計画の線に沿つて、できるだけ配分を加える、こういつたような予算の立て方もおそらく可能であろうというふうに考えるわけであります。
○志田委員 最近私の手元に来た国土開発時報という新聞に、ちよつと出ているのでありますが、四国に開発公庁という開発組合的なものができているようでありますが、これは安本やあるいは建設省方面で、内面指導をしてつくらせたものがどうか、それとも高知、愛媛の両県が、自発的にこういうものをつくつたのかどうか、こういう行き方はいいかどうか、それをお尋ね申し上げます。
○山崎説明員 その点は、従来四国は各県総合して四国の開発計画をやろう、それの実施機関はどんなものがいいか、これは電気会社にやらした方がいいか、あるいは新しい会社をつくつた方がいいかということについて、どういうふうに合理的に開発をやるかということが、相当問題になつておるということだけは承知いたしておりますが、今の御指摘の開発公庁というものは、私どもの方には今のところ全然御連絡がないのであります。
○志田委員 もう一つお尋ね申し上げます。総合開発のことにつきまして、最近東北七県の知事あるいは副知事が会合して、骨幹計画研究会を開いたということが、やはりこの新聞に出ておりまするが、これにはやはり安本から御出席なさつたのでございましようか。
○山崎説明員 安本からは出ておりません。
○志田委員 総合開発の主務官庁は、経済安定本部の設置法の一部を改正してわれわれはこれを安本の窓口につけたのでありますが、こういう東北七県の総合開発にきわめて必要な会合に、安本当局からどなたも出ないという理由を、ひとつ御明示願いたいと思います。
○山崎説明員 意識的に出ないのではございませんで、御連絡がなかつたから出なかつたわけであります。
○志田委員 こういう機会には、ひとつ安本のこの方面のエキスパートにぜひ出ていただきまして、そうしてできるだけ知能を傾けて——たといあまり多い知能でなくも傾けていただいて、こういう骨幹計画を完成していただきたい。特にその点をお願い申し上げます。 それから米国の調査団で、エバスコ会社どかいう会社の技師さんが七名ほど最近来朝して、すでに各地を見て歩いているようでありますが、安本当局で御案内して歩いておりますかどうか、その点お伺いいたします。
○山崎説明員 その点もまだ私どもの方へは御連絡がないのでございます。
○志田委員 内外にわたつて連絡が非常に不十分であるという点が、これではつきりいたしたのであります。このエバスコ会社の方々の七名はいずれも技師でありまして、これは日発の招請によつた形はとつておりまするけれども、国外の資源調査を目的とする機関の人たちを集めて出して来ているように聞いておるのであります。こういう重要な、外資によつて国土開発をしようという遠大な希望を持つ安本当局の方々が、こういう方々が日本に来たことを知らずにいるようでは、心もとないのであります。こういう人たちが調査に来ましたとき、あるいは調査を終了して東京に集まられたときは、ぜひひとつ安本当局がおせわ役になつて、少くともレセプシヨンくらいは聞いてやつた方がいいと思う。もしわれわれを必要とする場合には、わが委員会からも十分に出席いたしまして、国土開発の必要なゆえんを力説したいと思います。あるいは国土開発審議会からも、飯沼会長その他の知能を集めて、日本の国土開発に外資が必要なる点を力説する必要があろうかと思うのであります。どうかその点をぜひとも今後お忘れなく、内外にわたつお気をつけていただきたいことを、特に希望を申し上げておきます。私の質問はこれで終ります。
○圖司委員長 多田勇君。
○多田委員 非常に熱心な質問がありましたが、私は二つだけお伺いをいたしておきます。 第一の点は、先ほど森山委員からお話がありましたように、国土開発のためのいろいろな調査につきましては、民間団体を起用しあるいはまた国土審議会の手で、これが調査をされておると聞いておりますが、幸いに安本の中に経済調査庁がありますので、経済調査庁の機能を、日本の総合国土開発の基礎となる調査のために動員することが、最も合理的ではないかというように考えますが、それに対する安本当局並びに委員会の見解をお伺いしたい。 第二の点は、先ほどお話がありました特殊地域の立法的な措置のことでありますが、北海道総合開発と同じような形においてたとえば東北、四国等の場合のように、北海道と同じような形の立法的な措置を考えられておるか、あるいはまた先ほど建設省の方からお話がありましたような、利根川その他の特殊な地域のみの立法的な措置を考えることが適当であるか、これに対する見解をお伺いしたいと思います。
○山崎説明員 第一の御質問の経済調査庁を活用するということでございますが、国土計画の関係は、これは各省から御協力を願いませんと、なかなかできない問題でございまして、安本の中でも、さらに各省から非常に今御協力を願つておるような状況でございまして、必要に応じまして、経済調査庁の方にも、いろいろ御調査をお願いする問題も起つて来ることがあると思つております。これは私どもとしては、あらゆる方面の御協力をお願いしておるような状況でございます。 それからもう一つの方の御質問の、今後の開発の方向として、北海道開発庁とか、東北開発庁とか、四国開発庁とか、いろいろそういつた組織がありましようが、それに対してどういう意見を持つておるかというお尋ねでございますが、こういう問題もやはり私どもといたしましては、実際の開発計画というものを具体的にある程度考えてつくりませんと、ただ機構ばかりが先にできましても、一体日本の開発のために、どれだけのスケールの仕事ができるのか、あるいは具体的にどういうものを、どういう方向でやられたら最も合理的であるかという考え方をきめませんと、だんだん抽象的になつて参りますので、そういうような問題につきましては、いずれ審議会で日本の国土総合開発計画を取上げました場合に、それに応じて考える筋合いのものと考えております。
○多田委員 ただいまの御説明非常に当を得た御説明かもしれませんが、今までいろいろな統計資料等が、関係各省から安本に提出されておりまして、それに対して、その資料を基本にした計画が今まで立てられていたために、いろいろな面で問題が起つたことを聞いておるのであります。調査の点につきましてはそれぞれ各省は各省の考え方において、いろいろ調査をされるというような点が相当問題を起す点ではないかというように考えておりますが安本自体が一つの調査機関としての手足を持つておるのでございますから、この手足を十二分に活用して、国土総合開発の、真に理想的な計画を立てる基礎的な作業を達成することが、経済調査庁を活用することによつてできるのだというように私どもは考えております。もし経済調査庁がそういつた調査の面にまで仕事をすることがなくなつた場合には、調査庁の存在意義が、近い将来なくなるということも考えておりますし、将来企画官庁としての安本の手足となつての調査的な役割を、経済調査庁に担当させることの第一の段階として、国土総合開発計画の調査を経済調査庁に担当させることがいいと考えておりますが、それに対して安本当局としての調査庁の活用に対する十分なる御考慮を煩わしたい。その点だけもう一言申し上げておきます。
○森山委員 関連して質問いたします。 今経済調査庁の話が出ましたが、今まで経済調査庁にそういうようなことで接触された機会があつたかどうかをお伺いしたいと思います。
○山崎説明員 今まで経済調査庁の方は、本来の仕事が相当御多忙でございまして、私どもの方としましても、一応資料を体系的に整備して行くという方向に全力を注いでおりましたために、経済調査庁にいろいろ具体的の問題で御意見を承り、あるいは御協力を仰ぐというようなことは、まだやつていないのであります。ただ今回経済調査庁の地方の局が、前の経済安定局と合体いたしまして、一つの局にもなつておることがございまして、地方といたしましても、地方の経済局の手足として動いていただきますことが必要でございますので、今の御趣旨に沿いまして、十分これから効力を上げるようにいたしたいと思います。 —————————————
○圖司委員長 引続き事業者団体法に関する件を議題に供し質疑を行います。多田勇君。
○多田委員 主食の関係ですが、公団の企業を民間企業に切りかえるということは、すでに法的措置を講じて現在小売の登録が行われ、さらに卸売業者の登録が行われるというような経過をたどつておるのでありますが、ただ問題になる点は、末端価格を一本にしなければならないという関係上、運賃諸掛の調整をどうするかということが、まだ解決されていないように思つておりますが、これをどういうような形で調整して行くか、その方法について食糧庁の考え方、同時に当然独占禁止法あるいは事業者団体法に関連があると思いますので、それに対する公正取引委員会の御見解を承りたい。
○横田説明員 ただいまお話の食糧問題でございますが、これはたしか大分前の委員会で多田委員から御質問でありました。当時農林省としましてはいろいろ検討しておる最中のようでありまして、案ができ次第、公正取引委員会にも連絡するというような御答弁があつたと思います。ところがその後大部時間もたちましたが、いろいろな関係でなかなか案がきまらないしゆうございまして、実は公正取引委員会としまして、正式にまだ最近の案をいただいておりません。つい二、三日前に、やや非公式の形において、事務局まで一種の案が来ておるように聞いておりますが、まだ委員会としまして、それについて十分の検討をいたす時間がございません。その案の内容自体についてまで十分に心得ておりませんので、それに対する私たちの考え方をここで申し上げる時期に達しておらないと思います。
○多田委員 今食糧庁の考えられておる案を私どもそれとなしに聞いておりますが、食糧庁の考えておられる案としましては、特別な立法措置を講ずることによつて、団体法に関する適用除外をしてもらう。従つて特別な立法措置としましては、卸売業者を会員とする各府県の団体を政府が指定して、その団体に都道府県内のチヤージのプールをさせるというような考え方を、一つの考え方として聞いておるのでございますが、そういつた方法が現在可能かどうか。これは非常に急を要する問題でございますので、公正取引委員会の考え方として、こういつた民間の統制的な作業をする団体を指定するところの立法措置が可能であるという見通しがあるかどうか、その点をお伺いいたします。
○横田説明員 ただいま案のきわめて大綱的なことをお話くださいましたが、結局事業者団体に、価格の一種の調整をさせるという形に帰すると思います。御承知のように、独占禁止法ある円いは事業者団体法の本来の建前からいたしますると、そういう形式はあまり好ましくないのでございますが、しかし他にどうしてもしかるべき案がないとという場合には、もちろん御承知のように独占禁止法、事業者団体法の特殊なものにつきましては、その必要に応じまして適用除外の措置をいたしておりますので、ただいまの主食の問題につきましても、われわれの納得し得るやむを得ない事情がございますればその点はわれわれとしましても十分考える余地があると思います。なおこの点につきましては案をよく見まして、農林当局その他から、その必要性の説明をよく聞きました上で、十分検討いたしたいと思つております。
○多田委員 どうしても、やらなければならぬという絶対的な必要性のある問題で、ただ單に主食のみでなしに、砂糖につきましても、あるいはその他の統制物資が、公団の扱いから民間の扱いになるという段階において、依然として価格統制が継続されるという場合には、これらの問題が当然起つて参りますので、統制物資といいますか、統制的な面から、独禁法並びに団体法に対して、主食と同じような考え方で、一応全面的に特定な措置を講じなければ、不都合が大いにあるということがはつきりしておると思うのであります。それに対して全般的に、單に主食のみでなしに、これも公正取引委員会で、十分これらの問題については御承知のことでございまして、あらためて食糧庁の御意見を聞くまでもなく御研究が積まれておることと思いますが、統制物資に対する全般的な措置として、主食と同じような形における、民間の統制機構を活用するような考え方を持つておるというふうに了承してさしつかえないかどうか。
○横田説明員 そういう考え方を公取が持つておるということをはつきり申し上げられませんが、そういう点につきまして、その向き向きによりまして実態をよく検討いたしまして、一番日本の経済に合致するような形に、問題を落ちつけたいと私自身も考えております。
○森山委員 きよう「事業者団体法に関する各般の意見調査」という。パンフレットをいただきました。本調査は、事業者団体法改正に関する小委員会多田勇委員の、非常な御盡力を中心として成つたのでありまして、私深く敬意を表する次第でありますが、この種の意見について、ぜひ各方面にこの調査の結果を一応知らせる必要があるのではないか。あるいは公正取引、あるいは調査に参られております関係地方自治体、あるいは各商社、あるいは事業者団体等、そういう関係方面の意見、これをできるだけ親切に御配付願えるように、委員長よりおとりはからいを願いたいと思います。
○圖司委員長 さようとりはからいます。 他に御質疑がなければ、本日はこれにて散会いたします。次会は明七日午後一時より本委員室において開会いたします。 午後三時五十九分散会