郵政委員会 第2号
- 発言数
- 36 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/07/30
会議録
○委員長(大野幸一君) 只今より委員会を開会いたします。 本日議題となつております郵政事業の独立採算制等に関する調査に入ります。深水さん……。
○深水六郎君 この前の委員会のとき、私今度の人事院の試験に関連していろいろ御質問をしておいたのですが、答弁を留保されておりますが、その点について御所見をお伺いしたい。
○説明員(松井一郎君) 私この前の委員会のときちよつと出張しておりまして、深水委員の御質問の要旨を了承しておりませんので、できますれば御質問の要旨を……。
○深水六郎君 実はいろいろ最近耳にしますことが、人事院の試験の結果、もともと私も逓信省におつた人間ですからいろいろな知つている人が相当いるんですで、そういう言わば何十年からのエキスパートとして非常に優秀な人として認められておつたような人人が試験で落ちたというような噂を非常に聞いている。だからその人事院のああいう試験、それと逓信関係の事業というものについての、これは打ち割つた、当局のざつくばらんのお話を、試験に関する御感想を伺いたいということをこの前申しておつたわけですが。
○委員長(大野幸一君) ちよつと注意しますが、若し差支えあれば速記を止めますから……。
○説明員(松井一郎君) 人事院の試験の結果、私共の役所に関しましても、只今深水委員の御質議になられましたように、長年事業に貢献し、事業人としては、極めて立派な手腕力量を持つていると認められるような方々を、ああした試験の一つの止むを得ざる結果と申しますか、必ずしもいい成績を得られなかつた、その結果、一応現在の指定官職というものから外ずれなければならないということになつた方々も少くございません。これは私共といたしましても、大変どうも遺憾に思つておるところでございます。併し試験の結果たとえそれが不合格ということになりましても、それは必ずしも本人を辞めさすというような意味を持つものではございません。又あの任用名簿もそう長く続くものとも我々は考えておりませんで、この際は一応その方々を指定官職以外の適当なポストに就いて頂きまして、いずれ又職階制その他の問題の起きて参りました場合に相当な地位に復活して頂くというようなことをお答えしておきます。
○深水六郎君 速記止めてでもいいですが、あなたの方の本当の試験に対する感想は何かないですか。
○説明員(松井一郎君) 速記止めて……。
○委員長(大野幸一君) 速記中止。 〔速記中止〕
○委員長(大野幸一君) 速記始めて。
○深水六郎君 私達が最近いろいろ地方にいるとき、又こつちへ来てからもですが、たまたま私達が知つている従事員の方から郵政関係についての待遇の問題を非常にいろいろ訴えられる点が多いのですが、それはまあ他の官庁においてもそうだというのですけれども、特に電気通信省と分れて、同じ局の中におりながら、郵政の従業員の方が非常に待遇というか、給与というか、いろいろな名目で出されるそういう待遇に関達した経費の問題について非常に訴えられるし、特に私は地方に帰りますと、実際局の中で具体的な数字まで挙げて訴えられる点が非常に多いのですが、この独立採算制とか、いろいろむつかしい問題があり、なかなか困難と思いますが、少くとも他の官庁並、或いは電通あたりの、そういうような待遇と申しますか、増收対策とか何とか言つておるようですが、そういう形で出されるので非常に懸隔があつて面白くないというようなことを非常に訴えられております。これは私は地方で聞いたときに必ずしもそうでないかとも思つておりましたが、東京へ来て関係の人に聴いてみると非常にそういう声を聞きますが、大体どの程度位電通と郵政と懸隔があるのか、それは分りませんか。
○説明員(松井一郎君) 私共もそういうことは、恐らく表面に現れた本俸とかそうした関係ではなくして、本来給与であるかどうかということはいろいろ議論もございましようが、何らかの意味において実質給与的なものだという点について差異があるということだろうと思います。その点になりますとどの範囲までのものをとつてそれを比較考慮するかという点はいろいろ問題があるだろうと思います。例えば従事員の被服費というような点についてもいろいろ差がある。併しそこまで見るかどうかということは別といたしまして、例えば電気通信省としては非常な予定收入以上に上廻るという関係上、増收の報奨費といつたようなものが出される。併し郵政の方は御承知のように会計が今日赤字の現象でございまして、そういうものは所詮出しきれないといつたことがこれはもう当然起きて来る考えでございまして、これはもう給与の差だからどうこうしろと言つても、恐らく両省が会計を異にしておる建前上できないことだろうと思います。その上に尚従来の差異として言われておる問題は、今日超過勤務手当の問題があるだろうと思います。これも現在超過勤務手当というものは一様に不自由しているので、各省共決して十分であるとは思いませんが、ただその間に若干の差異というものは各省の予算の立て方からそこに出て来るだろうと思います。それが正確にどの程度の差異を持つておるかということはちよつと私共としては承知しておりません問題でございます。
○深水六郎君 大体非常に懸隔が多い。……そして現在の給与ペースが低いと申しますか、それは適当であるかどうかは別問題として、とにかく非常に困つておる、どうかしてくれというような話を度々郵便配達に来る人からも聞くんですがね。それでまあ大臣なりその他の幹部の方々がこれは特に郵便関係に多いと思いますが、外のものはそうまでもないのじやないかと思いますが、何かこの大臣の肚一つでそこに差繰るべき経費というものはないのですか。或いは繰上げて支給するとか、或いはそういうような経費をいろいろ差繰ると、予算を差繰るというと言葉が変ですが、そういう点で幾らかでも他の官庁並、或いは少くとも大蔵省とか、その他聞いてみましても若干あるようですが、そういうことは大臣のお力ではできないものですか。
○国務大臣(田村文吉君) この問題は御承知の通り給与ベースの改訂という問題がありまして、私両省の大臣として是非、この際給与べースを一日も早く改訂して頂くということが至当であろう、こう考えておつたのでありますが、御承知のようないろいろの事情で、その問題は至急にできなくなりまして、そこで組合の諸君としても何とか一つ省内だけなり、或いはその他の手を尽すなりして便法を考えられないかということで、私も可なり一生懸命でその問題を検討して参つたのですが、今お話のありましたように外の官庁より著しく惡いということは私は考えておりません。ただ如何にも現業官庁として特殊の事情がありますので、そういう場合に、現業官庁としての従事員の給与に関する見方を見て貰つていないという点が、同じような種類であります。公共企業体とか、鉄道にしましても専売公社にしましても、そういうような方は或る程度まで多少の融通がつくのです。ところが私共の所管の関係の方から行くというと、いわゆる一般公務員でありまして、そういうような点が非常につきずらい、それから郵政と電通とではどうかというと、今申しましたように、若干の相違があるとは思います。御承知のようにこの郵政は経費の大部分が人件費でありまして、割合に材料関係の費用というものが少いのでありまして、そういうような関係がありますから、非常にそういう点について融通性が殊に少いということなんです。それに関しましても何か便法はないかと考えて、連日実は研究しておりますわけです。研究しておりますわけですが、例えば組合の諸君から給料の前払というような問題が出ましても、これは簡單にその省だけでやるわけにも行かないような事情がありまして、実は大いに苦心をしておるのであります。これは何とか根本的にもう少し現業官庁である、殊に電気通信もそうでありますが、殊に郵政省の関係については何か救済する方法を見つけたい、こんなふうに努力をして行こうと思つております。当面としてまだ絶対できないという絶望したわけではないのでありまして、少しでも何か方法があつたらしてやりたい、こんなふうに考えておるわけであります。
○深水六郎君 絶望の状態にないということでお考えになつておるならば、特に同じ局舎におるのですけれども、非常に比較を……、これは本当か嘘か知りませんが、田舎にも東京にも個人個人で知つた人がありますが、そういうことを聞きますものですから、何とかその同額とまで行かんでも増收対策その他というような形で、電通あたりで出ておるということですから、増收対策費というのは何だと私は聴いたのですが、それは金だけではないようですけれども、いろいろの形で支給されるようですが、それはとにかく金銭的に換算しても相当な額にいつているように聞いております。七、八倍くらいあるんじやないか。郵政関係から比較するとそういうふうに聞きますが、どの程度くらいありますか。それは大臣は両方やつていらつしやるから……。
○国務大臣(田村文吉君) あまりそういうふうには聞いておらんのですが、若干まああれば増收対策とかというようなことでやり得る範囲内のものであれば一部分だけについてはできるんですけれども、そういう点を比べても今おつしやつたようなそんなに著しい違いがあるとは考えておりません。併し御承知のようにこれは気は心でありまして、若干でもあるということは非常にいいという場合もありますし、被服の点等については、今人事部長がお話しになりましたように、ちよつと服を見てみましても、電報の配達する人と郵便を配達する人とは服装が違う、こういつた点も眼につく。そういつた点のあればあると思いますけれども、お話のようなその大きい開きがあるということは考えてもおりませんし、聞いてもありません。
○深水六郎君 被服とか何とかは別として、そういう対策費とかいうような名目で大臣はたいして開きがないというふうなことをおつしやつておりますが、私の聞くところでは非常に懸隔があるように聞きますが…。
○国務大臣(田村文吉君) 尚そういう点につきまして御注意もございましたからよく一つ研究して見まして、私は大体儲かる官庁だからどうだ、儲からない官庁だからどうというふうに差別があるべきものではない。これは国家の公務員として働いている限りは同じ仕事に対しては同じものを払わるべきだと、こう考えております。そういういわゆる不公正なことは甚だ遺憾に考えますので、そういう点を成るべく是正して参りたい、こういうふうに考えております。今の場合ですから、片つ方の方を是正するというわけで、いい方を惡くされては大変だ。こういうふうになりますから、いい方はいいなりに、惡い方は何とかそういう差があるならこの問題を考えて行きたい、そういう気持には少しも変りはないのです。今お話のそんなふうに違うということは、私もまだ勉強が足りませんためかそこまでは考えておりませんから……。尚御質問がありましたら…。
○深水六郎君 私達資料を持つてのお話でなく、ただ時々会う人がそういうことを局の人が言つておるわけですから、正確かどうか知りませんが、大臣は余り懸隔がないように言われますけれども、局の人は非常に懸隔があるようなことを言つておりますよ。恐らく調べられたことがあるのじやないでしようかな。
○国務大臣(田村文吉君) いや、その問題は同じような人が同じような場所に勤めて、同じような仕事をしている場合、それから期間的に考えまして二月、三月の問題じやなくて、一年なら一年という場合をずつと見ますと、そうひどいあれがあるとは考えませんけれども、あなたからそういう御注意があつたのですから、尚突込んで一つ調べてみたいと思います。思いますが、私は今のところではそういうふうには思つていないものですから……。
○深水六郎君 一番私達が聞きますのは、随分細かい例かも知れませんが、電報配達なんかは誰でもできるものですけれども、電配なんかに行く際、初めて入つたような人の場合も、長い間おつた人の場合も、道順見立とかいうようなことに精通しているような古い人の場合にも、こんなに開いておるような話を聞きますと、その開いておるということは、いい方はいいのですが、いい方に近ずけるように大臣のお力で何とかやつて頂かんと、これは私は郵便従事員の志気が本当に衰えて仕事を投げて行きはせんかと心配しているわけです。
○国務大臣(田村文吉君) その問題少し速記を止めて頂いて、大野説明員の方から説明を聞いて頂きたい。
○委員長(大野幸一君) 速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(大野幸一君) 速記を始めて。
○三木治朗君 今給與に関する問題で御質問があつたようでございますから、それに関連してお伺いするのですが、先日中央郵便局を視察さして頂いて親しく聞いて来た事柄なんですが、給與ペースの問題についてはやはり人事院の勧告なり何なりが採用されていくんで、なければ容易に直すことができないということならば、これはまあ御尤もだと思うのですが、施設に関する問題については、これは何も法律で縛つているわけではないのであつて施設を拝見して見ると、随分寒中の郵便物の上げ下しをやるところなどは、吹きさらしのひどいところで、殆んど電球につかまつて手の凍えるのを防ぎながら仕事をやるというような話も聞いておるし、暖房の設備も至つて少くて殆んど午前中ちよつと焚けばもう後は焚けない。或いは割当てられた炭が一月分のものが、もう四日か五日で焚いてしまうというような状態で、能率の上にも非常に惡い影響があるし、これは何とか爆房装置をすれば能率も上るし、損ではないのであつて、而も来るだけの仕事は必ず片附けねばならないという何か追われるような仕事に従事している仕事の性質から見ても実際気の毒だと思うし、これじや誠心誠意職務に励むという気持になれないで、やけくその気持になるというようなことも考えられるのであります。又何というのですか、袋を修繕しているところなどに入つて行つても非常に空気が惡く、すでに臭気を帶びている。あれは地下室でやつているのですが、換気装置なども、これは当然民間の工場あたりでも危害予防の装置だとか、衞生に関する施設というものが相当政府がやかましく言つてこれを改善させているのに、政府のやつている事業で以てああいう状態に放置して顧みないということはこれはどうかと思われる。この点はこれもまあ予算には勿論関係があるでしようけれども、法律で縛られていないのですから、少くとも施設に対しては最善の御注意を払うべきだと思うのですが、これに対する大臣の御所見を伺つておきたいと思います。
○国務大臣(田村文吉君) 今の働いている場所の設備の改善、厚生施設等につきましての御指摘を頂いたことは、実はむしろ私は有難いと考えております。御承知のように終戰後の混乱状態及び国民が耐乏生活にありましたためにすべてのものが十分にいかなかつたということは私或る程度止むを得なかつたと考えておりますが、だんだん秩序も立つて参りましたし、財政もインフレから安定に向つて来ているという、こういう状況になつておる場合でありますし、一方に給與の増額、これは無論考えていかなければならないと同時に、今の御指摘になりましたような点についてはできるだけ一つ最善を尽しまして働いている人達の明るく気持よく働けるような場所に一つしてあげるということに努力して参りたいと考えております。
○委員長(大野幸一君) ちよつとこのところで私からお尋ねいたしますが、問題が契約による郵便局という問題でありますが、現在簡易郵便局法による簡易郵便局の申請者は役場とか、又は協同組合になつておるけれども、今度はこれを個人まで拡張して公務員法によらず、民法の請負契約で一定の幅で郵便貯金とか保険の事業をやらせるようなことを聞きますのですが、この点についての政府の現在までの経過又検討中ならばその経緯を一つ聞かして頂きたいと思います。
○説明員(大野勝三君) お尋ねになりました簡易郵便局の契約の対象範囲を拡げるかどうかという点でございますが、今日までのところは只今のお言葉の中にもありましたように、主として市町村その他の公共団体を契約の相手方といたしまして、かなりこの施設も殖えつつありまして、実績も挙げておるのでありますが、併し尚且つ場所によりましてはただそれだけの契約対象でいいか惡いかということについて多少研究の余地のあるような場合もあろうかというふうに考えてはおります。併しまだこれについてどうこうという具体的の考が出ておるわけじやございませんし、これがいずれ仮に拡げるといたしますれば当然にこれは法律の改正を要する問題でございますので、いずれその節には国会でいろいろ御審議を煩わすことになろうと思いますが、今日までのところではまだどうとも決まつていないというのが実情でございます。
○委員長(大野幸一君) 従来この請負制度によつては実際に従事する人達が一定の人に非常に搾取されていたというような日本における弊害があつたのですが、この点についてこれから政府としても十分に考慮される用意はあるかどうかということを一つお伺いして置きたい。
○説明員(大野勝三君) まあ古い時代におきましては、場合によりましては只今お話のありましたような例もあつたかも知れませんが、今日におきましてはすでにこういう民主化の時代でございますし、たとえ契約制度の郵便局が、例えば今の簡易郵便局ができたどいたしましても、そこに旧来のような、旧時代のような不正、或いは不公正なことがあり得ようとは考え得ませんけれども、併し尚そういうことがないように我々といたしましても十分にこれは用意をしなければならんと考えております。
○委員長(大野幸一君) それじや今まだ具体的にこの問題について政府が立案しておるのじやないわけですね。
○説明員(大野勝三君) さようでございます。 —————————————
○委員長(大野幸一君) それでは第二議案についての第二一五号、第二一六号、第二一七号、第二一八号、第二三二号、第二六二号、第三一六号、第三一七号、第四八二号、第四八三号、第四八四号、第四八五号、第四八六号、第四八七号、第四八八号、第四八九号、簡易生命保険および郵便年金積立金運用再開に関する請願、紹介者油井賢太郎君、栗山良夫君、橋本萬右衞門君、山本米治君、北村一男君、古池信三君、九鬼紋十郎君、柏木庫治君、鈴木安孝君、前田穰君、野田卯一君、草葉隆圓君紹介の分の請願を一括して議題に供します。 これは前回に通つた趣旨の請願を採択いたしましたのに追加するわけでありますが、前回通り採択に決しまして御異議ありませんでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大野幸一君) 御異議ないと認めます。それではさよう決定いたします。採択された請願については、本会議に御報告することにいたします。さよう決しまして御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大野幸一君) 御異議ないと認めます。それではさよう報告いたします。ちよつと速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(大野幸一君) 速記を始めて下さい。 それでは本日はこの程度で散会いたします。 午前十一時五十五分散会 出席者は左の通り 委員長 大野 幸一君 理事 深水 六郎君 柏木 庫治君 委員 三木 治朗君 徳川 宗敬君 星 一君 国務大臣 郵政大臣 電気通信大臣 田村 文吉君 政府委員 郵政政務次官 山本 武雄君 説明員 郵政省事務次官 大野 勝三君 郵政省人事部長 松井 一郎君