地方行政委員会 閉会後第13号
- 発言数
- 98 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1950/11/18
会議録
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。 今日は先ず二十五年度の補正予算措置につきまして、かねて各方面から要望のあります地方財政平衡交付金の増額の問題、起債の枠の拡大の問題、災害復旧事業費の増額の問題、そういう問題がその後どうなつたか。この委員会におきましても過般要望事項を議決 いたしまして政府の善処方を強硬に要望したのであります。その後の経過につきまして先ず野村委員長から御説明を承わりたいと思います。
○説明員(野村秀雄君) 先般当委員会から要望を御決議下さいまして政府当局へ申出て頂いたことは、我々地方財政委員会として非常に力強く思いました。どうしてもあの要望の御趣旨によつてこの問題を解決して貰いたいということを、我々としても政府の方へ更に要望いたしておるのであります。大蔵当局におきましては、いろいろの数字を以て地方財政委員会の数字に反駁をいたしておりますけれども、私共地方財政に関係しておる者といたしましては、地方財政委員会の数字は、地方の財政の実態を把握したものであつて、最も権威があり、又責任のあるものと信じておりまして、大蔵当局の数字に対しては、常にその誤つていることを指摘してその整理を求めているのであります。併しただそういう事務的の折衝だけではなかなか埒があきませんから、私共としては、政府当局、閣僚の方々に対してもいろいろ地方財政の実情について説明してその努力を要望しておりますが、同時に司令部方面に対して、これまで出しているいろいろの資料に基いて説明をいたし、そうして司令部の了解を求め、この問題の解決に当つて貰いたいということを要望しているところであります。経済科学局の当局並びに先般来朝のドツジ氏に対してもよくその事情を申上げておりますが、未だ今日の場合具体的にどういう状態になつておるかということを、我々も捕捉いたしかねております。併しこの問題は、地方財政としても、又地方自治体のためにも極めて重大なる問題であるということを信じておりまするが故に、今後ともその努力を継続いたしまして、補正予算の上に我々の要望が容れられるように、私共も最善を盡して行きたいと考えております。どうか当委員会におかせられましても、あの要望の御決議の通りに我々を御鞭撻督励下さると同時に、又関係各方面に対して力強い御推進をお願い申上げまして、この機会に特に懇願申上げる次第であります。
○西郷吉之助君 只今野村地方財政委員長から経過の御説明がありましたが、それに関連いたしまして、今日目の前に臨時国会を控えて、その最大眼目は補正予算でありまするが、従つて先般地方の要望のありまする三百八十九億の予算の問題でありまするが、それに特に重点を置いて伺いたいと思います。 先般新聞で拝見いたしますると、地方財政委員会当局は、この補正予算につきましても対大蔵省との交渉の結果、地方の要望が容れられないで補正予算に組むところの数字も、大蔵省との食違いを生じた結果、地方財政平衡交付金法に基き、地方財政委員会では、内閣を通じて国会にも又政府にも意見書を提出するということを拝見いたしました。それはそうでありまするから、この数字が、補正予算の地方の要望は三百八十九億に対して大蔵省はどういう結論を出したのか、一先般来地方行政委員会並びに予算委員会におきましても、当局から項目別のいろいろ数字を頂きまして、それについてこの前財務部長から内容の説明があつたのですが、最初の分と、先般予算委員会で説明した折とは非常にもう変化を来たしておりますので、新聞で拝見したときとの相違点は、その後強力に要請した三百八十九億について御訂正があるならば、訂正された金額を項目別に成るべく詳しく言つて頂きたい。尚且つそれに対して大蔵省との食違いの項目、金額、その内容を御説明願いたいと思うのです。でそれに関しましては、実際政府に出されたその数字を先ず書面で御提出になつておると非常に都合がいいのですが、この前この委員会で拝見しました数字と、私がこの間予算委員会で頂きました数字は、地方財政委員会の数字が可なり大きく違つておる。総額においては違つておりませんが、項目別の、例えば地方災害関係の百億であつたのが先般はもう六十七億七千万円に減つておりますが、その他においても多少移動があつたように思う。もうすでに意見書を提出するというようなことも拝見しましたから、地方財政委員会の数字はもう結論が出ておるはずでありますからそれを伺いたいのです。又大蔵省はどういう結論を出して、先般来この委員会でこの食違いについて詳しく検討しましたが、だんだんその食違いの数字も縮まつて、もう僅かなところだというお話もあつたのですが、結局財政委員会の数字と、大蔵省の最後的に出した数字との両者を対照して御説明を願い、且つ違う点につきましては、双方の意見の相違等につきましても、この際ここで明らかにして頂きたいと思うのであります。それを伺つて置きませんと、もう来たるべき臨時国会におきましても当初から予算が出ると思うのですか、我々の審査上からも成るべく早い機会にそれを伺つて置きたいと思うので、今日この席で御説明ができますれば、事務当局からも詳しく説明して頂きたいと思う。
○委員長(岡本愛祐君) 西郷君にちよつと申上げますが、只今御質問の災害関係單独事業費の問題でありますが、最初地方財政委員会から提出されたものは百億になつておりますが、十月十八日附で更に提出されたものがあります。それによりますと、今おつしやつた六十七億にもうすでになつておるのです。その書類がお手許に回つている筈です。
○説明員(萩田保君) この災害関係單独事業費は百億から六十七億七千万円に減りましたのは、公共事業関係の災害復旧費、これの地方負担が殖えましたので、こちらに振替えてあります。これは主といたしまして普通の災害、いわゆる災害復旧事業費国庫負担法によりますと、災害復旧ではなくて、大阪等のいわゆる防潮堤の施設、こういう経費が入りましたので、こちらの方の数字に振向けたわけです。それから大蔵省との違いでありますが、大体給與関係におきましては、極く少し人数等において食違いがあります外は、教員の待遇改善に要する経費が大蔵省のほうでは全然ないと見ております。それがこちらは五億円ぐらい出ております。それから次の本年度の当初予算の平衡交付金は、起債額が決定しましたあとで殖えました。これに対しては、これを我々のほうは百億余りに見ておりますが、大蔵省は五十六億しか見ていないわけです。次の災害関係経費、大蔵省のほうは先ほども申しましたように公共事業関係の災害復旧、これは二十七億しか見ておりませんが、これは恐らくその後、公共事業費の内訳が変りましたので、当然殖えるべきものでありましようが、まだ殖やしていない経費であります。災害関係の前に失業対策費として十五億ばかり我々は見ておりますが、大蔵省は六億五千万円しか見ておりません。これは失業対策に要しまする労務費しか大蔵省は見てなく、これに伴う物件費を見ていないのであります。先ほどの災害関係の單独経費、これにつきましては我々は六十七億見ておりますが、大蔵省は三十億程度しか見ておりません。それからその他、今回の補正予算関係に要します地方負担、これは大体合つております。従いまして総額におきまして、こちらが三百八十九億でございますが、それに対しまして大蔵省は二百六十八億、百億余りの違いがあります。
○西郷吉之助君 今の御説明はわかりました。両者の食違いについて、今すぐというわけには行きませんでしようが、来週は臨時国会が開かれますから、その数字を項目別に大蔵省の数字と財政委員会の数字とを並べて、それにおのおの理由を附して、大蔵省の意見はこうだ、地方財政委員会の意見はこうだと、個々の食違いについてその理由を明白に成るべく詳細に書いたものを御面倒ながら一つ御提出願いたいと思います。
○委員長(岡本愛祐君) 只今の西郷君の御要求を出して頂きたいと思います。
○説明員(萩田保君) ただ大蔵省の意見といいましても、我々が最近まで承知しております意見は、或いは予算の組替等によつて変つておるかも知れませんので、それを我々のほうで出すことはちよつと工合が惡いと思います。
○西郷吉之助君 今の荻田局長の意見はよくわかりますから、それでは私委員長を通して大蔵省に、地方財政委員会と大蔵省の間の数字の開きはどういうところから出たのか、それを項目別に細目に分けたものを、財政委員会と同じものを大蔵省から当委員会に提出するように委員長から向うに申出て頂きます。それを委員長に特にお願いします。向うはそういうものは、従来の関係から出したがらない。それは補正予算の地方財政に関する審議の上に特に必要であり、どうしてもそれが出せんようでは私は非常に妙なことだと思いますから、大蔵省が削つた理由、数字を成るべく詳細に一つこちらに書面で出すように委員長から嚴命して頂きます。
○委員長(岡本愛祐君) 只今西郷君から御要求のありました事項を大蔵省から書面で出して頂くことにいたしたいと思いますが、異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡本愛祐君) では、そういうふうに取計らいます。
○西郷吉之助君 今の荻田局長の御説明のうちで、一番最初の項目の三の教員の分は、大蔵省は削つてしまつたが、この分は実はもう前からの行きがかりの数字で、当然これは上るべき数字じやないかと思うのですが。
○説明員(萩田保君) 教員の待遇改善に要する経費といいますが、教員に対しまする俸給表の内容を変える今度の給與べース引上げとは別の問題であります。これにつきまして、つまり国の教員、これは小学校、中学校で極く少数だと思いますが、それに対しまする俸給表を今度変えるということになりましたので、それに応じまして地方でも変えなければなりませんから、その金を一月から三月分だけ見ておりますのが四億九千万円で、これに対しまして大蔵省の考えは、そういうものはもう一般の経費で特に殖やさないでやつて行くことになつておるのだ、こういうことになつておりますというので削つておるようでございます。
○西郷吉之助君 この前ちよつと伺つたのですが、教員に対する前の年末手当、それを政府はあとで都合するということであつたので、借入れてそれを拂つたら、それが現在まで政府が約束を履行していないので非常に困つているような金が何億かあるように伺つておるのでありますが、それはここに入つておるのですか。入つておればどの項目に入つておるのですか。
○説明員(萩田保君) 只今の金は、補正予算の政府原案の中には入つておりますが、この表の中には、これは去年の穴埋めでございますので、全然入れてございません。七億ぐらいの金だと思います。
○西郷吉之助君 そうすると、この案で見ますと、大蔵省と一番よく数字が合つているのは、一番下の第四の十三億二千四百万円は、これはこの通り大体いいのですね。そうするとその次に第一の項目の給與関係増加額、これが多少は減るけれども、その中の項目の二、三はいいですね。
○説明員(萩田保君) 少し人数等の関係で違つておりますが、合計五億円ぐらい違つておりますが、大した違いはございません。
○西郷吉之助君 そうするとその中の給與ベースの改訂は、これは政府もまだ腹がきまつておらんから、これがどうなるかということなんですね。そうすると取りあえず補正予算のほうではどうなるのですかね。
○説明員(萩田保君) 一応政府の原案としましては、国の官吏に対しまして、ここにやつておりますような、この給與ベースの改訂と年末手当の支給、この二つが国家公務員について見られるだけの国家予算に計上されておるわけです。
○西郷吉之助君 そうすると当然に地、 方財政の四十三億の、この前の説明で何か四十億ぐらいになるかもしれんというようなお話があつたと思うのですが、大体四十億程度はこれはもう法律の上からも当然のことだと思うのですが。これは当然載つて来るわけですね、国家公務員の場合が載れば……。
○説明員(萩田保君) これは当然地方で出さなければならなくなります。
○西郷吉之助君 更らにさつきすべての御説明がありましたが、一番金額が大きく開いているものは、その他の中でどれなんですか。
○説明員(萩田保君) 一つは、この大体臨時的経費でございまして、いわゆる平衡交付金に対する経費はそう開いていないのでございますが、この臨時的経費のうち、一つは今年の起債額がきまりまして、あとでいろいろの法律等の関係、例えば予算の公共事業費の内容の決定等によりまして出て来た経費、これを我々は九十二億と見ております。大蔵省は五十五億しか見ていない。これは一つの大きな違いでございます。もう一つは、災害の單独事業としてでありますが、これは一つ現在の調査で、今年新たに起りました災害に対する起債を單独の、補助金のない單独の経費を大体三ケ年くらいで拂うという趣旨で、我々はこの程度を見ておりますが、大蔵省では一応三十億しか見ていない。
○西郷吉之助君 今の最後に説明された三の、小さい三の單独事業ですが、この分は非常に大蔵省等の意見の食違いが大きいようですが、主計局長なども單独事業というものの意味をどうもとり違えているのじやないかというふうに我々は思うのですが、その点は、最後の折衝のときには、地方財政委員会がこの單独事業というものはこういうものに使う金だということについては十分向うは納得したわけですか。
○説明員(萩田保君) これは内容はよく知つておられるはずでおりますが、ただその方針としまして、まあ大体我我は災害のようなものは二、三年間で終るべきだ、こういうふうに考えておりますのが、向うは国のほうの公共事業者も、なかなかこの額は、今年の災害も二、三年で終るというわけに行かない、だから單独事業もやはり相当数年に亘つてやるというような意味で、今年の額を減らしているわけでございます。
○西郷吉之助君 そうすると更に二百六十八億というふうに大蔵省が出した金額は、大別すると地方財政委員会のこの数字の一、二、三ですね、それに振当てるとどういうことになつておりますか。その点をもう一つ三大別に分けるやつを……。
○説明員(萩田保君) 一の項目は、これは十億くらい、二の項目は五十億、それから三の項目はやはり三十億、ちよつと四十億違いまして、合計百十億くらい違つております。
○小笠原二三男君 どうもはつきりわからんのですが、そうすると二百六十八億の大蔵省の計算によれば、年末手当の部分に要する経費は幾らと見ておるのですか。
○説明員(萩田保君) これは大体まあ我々の見ておりますと同じような九十億程度でございます。
○小笠原二三男君 これは平衡交付金のほうで賄うということにはきまつているんですね。
○説明員(萩田保君) これに対して大蔵省は九億だけしか、給與関係全体で九億くらいしか見ていないのでありまして、その外は歳出がこれだけ殖えることは認めるけれども、その外に節約をもつとすればいいとか、或いは雑收入にたくさんゆとりがあるとか、まあこういう財源があるから平衡交付金を廻す必要はない、こういう議論であります。
○小笠原二三男君 そうすると必要経費としては認めるけれども、出す分は別だということは従来通り変りない、そういうわけですか。
○説明員(萩田保君) その通りであります。
○小笠原二三男君 教職員の待遇改善費は、国家公務員の給與改訂の法律の場合に教員のために別表を作ることができるという理由から、これは推定表が別にできて、それに要する差額の経費になるのかと思つているんですが、その意味のものですか。
○説明員(萩田保君) おつしやる通りだと思います。併しそれを大蔵省では今度給與べース改訂等の中で突込んで行う、このために別の財源は要らない、こういう考えでおるわけであります。
○小笠原二三男君 それに必要な平衡交付金は今日必要でなくて、一般地方経費で賄え、こういうことですか。
○説明員(萩田保君) と申しますより、教員の別表を改正するのと、今度給與べース改訂をいたしますのと、この二つを一緒にしてしまつて考える、別には考えない、こういうふうな趣旨だと思います。
○小笠原二三男君 別だとは考えないということは、千円なら千円の範囲と、こみにしてもうやつてしまうということですね。
○説明員(萩田保君) そういうふうに聞いております。
○小笠原二三男君 こみにして、而も教職員の別表そのものが一部ベース・アツプをする、こういうことですか。
○説明員(萩田保君) これは私も詳しくは存じないわけでございますが、我我は別に要るものはそれぞれ別の待遇改善をやらなければならん、やるのだということで、我々は別々の経費を出しているんですが、大蔵省は一つでいい、千円上げる範囲でやるのだ、こういうふうに言つております。
○小笠原二三男君 大蔵省自体は、四億九千万の金そのものも歳出としても認めないということになるんですか。
○説明員(萩田保君) そうでございます。
○西郷吉之助君 野村委員長に伺つて置きますが、結局三百八十九億対二百六十八億という大体最後的な数字が出て、両者の要望金額が相違を来たして、それでその結果、財政委員会は所定の法律によつて意見書を国会並びに政府にお出しになると思うのですが、それはもうお出しになつたのか、もう出すことに決定されておるのか、それを伺うのと、お出しになるということになれば、国会としましては、一方に補正予算総額については大蔵大臣が主として司令部と折衝してそれをきめて出して参りまするが、財政委員会のほうは、その要望の金額が大変大蔵省と違つた結果、所定の法律に基いて意見書を別個に提出することになりますが、実際にお取扱いになる場合に、その内容は、国会並びに政府にお出しになる前に、これはそれとしてやはり司令部に相談されてなさるのか、それはもう自動的に法律に従つてなさるのか、その点を非常に重要なことですから伺いたいのですが、一方司令部としては、大蔵省の補正予算総額にOKを與えてから出して来るわけでありますが、こういう点は、例えば実際にドツジ公使を大蔵大臣が始終折衝してその数字を出すのですが、野村委員長のほうは、やはり司令部の中心になつてやつておるドツジ公使にお会いになつて、そうしてそれをお出しになるのか、そういうふうな点が法律以外の実際のむずかしい点であり、そういうことは非常に重要な結果になつて来ると思うのですが、そういう点を一つ明白にして頂きたいと思うのです。
○説明員(野村秀雄君) 財政委員会といたしましては、意見書は政府へ提出いたしております。政府はその意見書に基いて審議決定いたすことと存じておりますから、この政府の決定によつてこれが国会へ、我々の要望しておるところと異つておつた場合には国会のほうに私共は意見書を提出いたしたいと考えております。ドツジ公使との問題については、今のところ如何にするかということは申上げる段階に至つていないのであります。御了承願います。
○西郷吉之助君 財政委員長の説明で、今までの段階のところはわかるのでありまするか、さつき申上げましたように、補正予算総額については大蔵省は向うのOKを取つて出すわけなんですが、そうすると今の御説明だと、この意見書が出て来ると、ドツジ公使と会うかどうかということはまだ今後のことになるのですが、そうすると一応我々としては、この意見書の数字は、そういうようなOKを別に取つたとか、そういうふうなことでなく、その点は対司令部との関係の、若しそれを国会で取上げる場合は、新たに国会のほうで向うとの交渉を要する結果になるわけですね。
○説明員(野村秀雄君) 或いは国会と司令部との御交渉をやつて頂かなければならんかも知らんと存じております。我々としては、できるだけ我々の手の届く範囲において行なつて行きたいと思います。
○西郷吉之助君 その点は又実際面には最も重要な要素なんですが、今自治庁長官もお見えになりましたから、自治庁長官は国務大臣で閣議に列席せられておりますから、そういう点をどういうふうにお考えになつておるか、自治庁長官の御意見もこの際伺つて置きたいと思います。今岡野さんが途中からお見えになつたのですが、今財政委員長に私こういうことを伺つたのです。補正予算は、議会提出前に司令部のOKを取つて大蔵省が出すわけですが、今度地方財政委員会のほうの補正予算の総額が大蔵省と食違つたために、意見書を国会の方にお出しになるのですが、そういう場合には、やはり地方財政の非常に重要な要望の金額ですから、その前に財政委員会は財政委員会として司会部の意向をお聞きになつてお出しになるのか、そういう点を伺つたのですが、そうでなく財政委員会のほうでは向うと相談なしに一応国会へお出しになるようですが、その点が実際の場合に、補正予算の総額のほうは今は折衝中であつて、最後的にきまつて出すわけですが、その点が非常にデリケートな点なんですが、そういう点は岡野さんはどういうふうにお考えになつておられますか。
○国務大臣(岡野清豪君) 只今の御質問にお答え申上げますが、補正予算を出します際には、まだシヤウプ第二次勧告が出ておりませんですから、シヤウプ第二次勧告が出ましたら、それを尊重して考慮しようと、こういうような閣議決定となつておりまして、その後シヤウプ勧告が出まして、まだ閣議ではそれは継続審議中でございます。と申しますことは、補正予算のきまりますのが、やはり関係方面との折衝になつておりますから、ペンデイングになつております。その意味におきまして、私といたしましては、地方財政委員長の委託を受けまして閣内に地方財政委員会の要望を反映し、同時に財政委員会が関係方面との折衝に当られておりますそれを側面的に援助して今日に至つたと、これが実情でございます。
○鈴木直人君 只今大臣から、平衡交付金を補正予算に組むか組まんかという点についての決定が、まだ継続中の案件であつてわからんということでありますが、見通しは如何ですか。
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。只今のところ見通しがどうもよくわかりませんで、最後のところにまで実はまだ行つていない。この両三日中に最後のところへ行くはずでございます。その関係方面のいろいろな方面の各係に、財政委員会のほうでは非常な努力をせられて折衝されておる次第でございます。私も側面的にはいろいろやつておりますけれども、まだ補正予算そのものの見通しもわかりませんし、従つて地方財政に関する見通しも只今のところでははつきり申上げられない段階でございます。
○鈴木直人君 只今の御答弁は、主として関係方面との折衝過程における御答弁のようでありますが、政府部内において、平衡交付金などの程度のものにするかという政府部内における決定というものに対する見通しはどんな形になつておるのですか。
○国務大臣(岡野清豪君) 政府部内におきましても、補正予算が如何になるかというところの見通しがまだついておらない。そういたしますと、やはり地方財政委員会の提出されました意見書に対する取扱がまだきまらないと、こういうことでございます。
○鈴木直人君 政府部内において先ずきめて、そうしてそれについて関係方面と折衝するというのが普通予算の組み方の行き方だと思うのですけれども、今のように政府部内においてもまだ決定していないということでは、関係方面でも又決定しかねるのではないでしようか。そのために、関係方面に要請するにしても、先ず政府部内において一定の額を決定するということが必要だと思うのですが、その点について、大臣の御努力にもかかわらずまだどうも遺憾な点があるように思うのですが、その点をもう一度お聞きしたいと思います。
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。仰せの通り遺憾の点があるのでございます。でございますけれども、先般出しました補正予算は、その当時概算額として関係方面に出しまして、その補正予算に対して如何なる裁断を下されるかということで大蔵省のほうでは折衝を続けておるわけであります。それと並行しまして、大蔵省と我々のほうといろいろ折衝しておるのでございます。でございますから、いよいよ関係方面の意向がはつきりすれば、改めて閣議決定をしなければならんと思つておりますが、まだそこまで行つておりません。
○鈴木直人君 くどいようですが、この前の御答弁でも、只今の御答弁でも同じでありますけれども、先般一応閣議決定をする場合においては、第二次シヤウプ勧告というものが発せられなかつた。従つて第二次のシヤウプ勧告が発せられたならば、その勧告に従つて、もう一度政府部内において閣議決定でありますか、政府部内において一つ検討するという條件の下に、一応政府部内における補正予算がきまつたように御答弁されておるわけですから、結局第二次シヤウプ勧告案が出ました限りにおいては、閣議決定の條件付きが、政府部内において当然それは解決されるべきものであつて、関係方面のみを頭に置いて、関係方面から何らかの内示があれば、それによつて政府部内において考えるというよりも、むしろこの前の閣議決定の線に沿うて、政府部内においてやはり速急に考え方とうものをまとめる必要があると考えておるわけでありますが、その点について……。
○国務大臣(岡野清豪君) 政府部内において、私と大蔵大臣との間、又関係の建設大臣並びに文部大臣あたりも関係がございますから、そういう方面とも寄り寄り協議をいたしておるのでございます。でございますから、いわゆる閣議決定にはなりませんけれども、閣議といたしましてそれを検討はしつつあるのでございますが、併し先ほども申上げましたように、補正予算に対してどういうふうに、まあ端的に申上げますれば、今までの補正予算の方向を、公共事業費をどれくらい増すとか増さんとかというようなことが、ほぼ見当がつかなければ、それに対して、地方財政に対してどれくらいのしわが寄つて来るかということの見当がつきませんから、それがわかり次第閣議で俎上に乘せようと、こういうことになつております。ですから続行はしておりますけれども、決定までには参りません。いずれ関係方面の裁断が来れば、そのときに決定をしなければならん、こう考えております。
○鈴木直人君 臨時国会ももうすぐになつておりますし、臨時国会の期間も非常に短いのですが、一体これは平衡交付金だけではありませんが、補正予算全般について、国会に提案するというような時期は、臨時国会の終り頃になりそうにも考えられるのですが、その見通しはどうでありますか。
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。この補正予算につきましては、主管大臣でございませんから、これははつきりと私の申上げたことが当つておるかどうかはわかりませんけれども、併し十六、七日頃、即ち一昨日若しくは一昨々日ぐらいに大体の様子がわかるはずであつたのでございますけれども、只今のところわかりませんけれども、今日も私も出て行つたような次第でございまして、明日か明後日ぐらいにはその裁断が出て来はせんかと思う。そういたしますと、大体総理大臣の演説の日、即ち二十四日頃には補正予算が出せるんじやないかというような私の感じでございます。併しその感じは、この前には十五、六日頃と考えて、それがだんだん延びまして十六、七日頃になり、十六、七日も過ぎまして、まだ私も朝晩向うに通つておるような状況でございまして、感じとしましては、二十四日頃に補正予算を出せるという感じを持つておるのであります。併し主管大臣でございませんから、これは責任を持つて見通しを申上げるというわけには参りません。ただ国務大臣といたしましての私の見通しを申上げる次第であります。
○西郷吉之助君 ちよつと伺つて置きますが、この補正予算を出すについては、大蔵省の側も二十六年度の予算とかね合せていろいろ考えておると思うんですが、まあ地方財政の分についても又然りであると考えますが、御参考までに伺うんですが、地方財政委員会としましては、二十六年度の平衡交付金の総額というものはどういうふうに決定しておられて、二十六年度の予算折衝については、大蔵省には平衡交付金は幾ら、それから地方の起債の枠ですな、これは大体どういうような数字を出しておられるのか、それを承わつて置きたいと思います。 尚地方財政委員会のほうに先ほど資料のことを申上げましたが、更に地方財政委員会のほうにお願いして置くのは、この金額の、さつき事務局長から御説明伺つたように、項目別にいろいろ内容が複雑なんですが、この挙げてある項目の数字の内容を、やはり今度お出しになる際には、書面で書いて置いて頂きたいと思うのです。それを一つ併せて先ほどの資料に附加えてお願いいたします。
○説明員(萩田保君) 来年度の平衡交付金の額といたしましては、今年に比べまして三百億増加、大体千三百五十億ぐらいの数字を出しております。それから起債につきましては、今年に比べて二百十三億増加の五百十三億という数字を出しております。
○安井謙君 先月の末か、この委員会で以て今の平衡交付金に関する要望事項を決議いたしましたそれ以後の、地方財政委員会として、委員会というより、委員長として、具体的にどういう経過を辿つて今度のこの意見書が出るようになつたか、具体的に御活動の経過をちよつと伺いたいと思います。それと自治庁との連絡はどういうふうなことになつておりますか。
○委員長(岡本愛祐君) 先ほど極く抽象的でしたが御説明があつたのですが、もう少し詳しく……。
○安井謙君 具体的に伺いたいと申しますのは、非常に最近この意見書が出たような感じで、遅いような感じがするんでございます、大変失礼ですけれども……。
○説明員(野村秀雄君) 先ほど一通りお話申上げましたが、具体的にと申しますれば、先ず事務当局同志の間で大蔵省との折衝をずつと続けて、数字の食違いのないように、その数字の打合せをいたすと同時に、委員会といたしましては、岡野国務大臣を通じて政府のほうにいろいろ折衝して頂いております。又委員会といたしましても、委員がいろいろの方面に折衝いたしております。又一方自由党のほうにおいてもこの問題の特別委員会が設けられる、或いは又幹部会なんかも開かれてこの問題を如何に処理するかということを連日努力して頂いているということを聞いておりまして、事務当局が財政委員会として扱つている数字を説明に参つております。又同時に司令部のほうに対しても私共、経済科学局、或いは又その他の方面へ直接お会いしていろいろ地方財政委員会の資料に基いて、その要望を達成するように努力いたしているのであります。これは今日までとつて来た経過でありますが、今後とも尚この努力を続けて行きたいと考えております。
○安井謙君 今のお話ですが、この意見書はいつの日附で御提出になつたでございましようか。
○説明員(野村秀雄君) この財政委員会の意見なり要望は、岡野国務大臣を通じて、文書ではありませんけれども、すべて閣内に反映して頂いております。従つて政府のほうの情勢によつて、大体の見通しがついたときにこの意見書を提出したいという考えから、その意見書の提出は、或いは時間的には遅れておつたような感はありますけれども、併しもはや政府としてもこの補正予算を決定せられねばならん時期に際していると考えましたから、この際意見書を提出する必要があると思いまして、数日前これを提出したわけであります。
○安井謙君 自治庁の国務大臣や、それから財政委員会の事務局でもその筋に当つて御折衝をなさつておられる経過はよくわかるのでございますが、形として見て、財政委員会として正式な意思表示は、まあこの意見書……その場合に最も強力な自治庁を通じていろいろ御意見の御披露があることはよくわかりますが、財政委員会としてもつとこういう形のものを強く押出して頂くということが必要じやないかというような気がするのでございますが、時期的に見てもつと早くすべきじやなかつたかどうかという気がするのですが、その点はどうですか。
○説明員(野村秀雄君) この意見書は、形の上では意見書でありまするけれども、地方財政委員会としては、すでに正式の予算要求を、意見書と内容を同じうしたものを提出しているのでありまして、この意見書は、今申したような事情で時間的には遅れておりまするけれども、内容的には要求書において盡してあると考えておつたのであります。
○西郷吉之助君 今安井委員が要望されました点は私も極めて同感でありまして、実際は大蔵省にしても、自治庁にしても、大臣がおられるけれども、同じ閣僚ですからなかなかやりにくい点があるのでありまするから、野村財政委員長は閣僚でもなく、自由な立場から強くやり得ると思うのですが、そういう点はむしろ地方財政委員長が大蔵大臣、岡野国務大臣の間を斡旋するような一つ太いに奮発をお願いし、尚且つ総理あたりにもその辺のところを大いに強調して頂くことを希望いたしますが一つ今後も格段の御努力をお願いしたいと思うのです。 更に私は伺いますが、この補正予算についていろいろ大蔵省側の意見を聞いた際にも、やはりいろいろな点を挙げまして、例えば今回の地方税の税收入の成績、そういう点がまだ一向に成績が挙つておらんというふうなことを相当向うも重視しておつて、補正予算にいろいろ要求するけれども、そういうふうな成績であつては努力が足りないというようなことを向うは強く常に理由として挙げるのですが、他面補正予算の問題が真近に参りましたから、一つ大綱でいいのですが、大体大きい税目別に、非常に問題のあつた住民税とか、固定資産税とか、遊興飲食税、そういうようなものが現段階においてはどの程度の成績を挙げているかという数字を、いろいろな細かい数でなくてもいいから伺いたい。 尚且つそれに関連いたしまして、特に岡野国務大臣、財政委員長の御意見を承りたい点は、たまたま本日の毎日新聞を見ますと、これは国税の場合であると思いますが、税務署が非常に行過ぎをやつて、政府としても、毎年年末を控えれば、預金の、貯蓄運動を国民運動として過去においても行なつて参りましたし、又今日も大蔵省は貯蓄の奨励に相当力を入れておるわけでありまするが、この新聞を見ますと、税務署が非常に行過ぎて、各地において滞納者のみならず、一つの銀行にある預金者の数字の提出を求めたり、非常に行過ぎがあつた。ためにさなきだに地方税の審議中にも予算委員会においても、この委員会においても随分みんなの意見が出たのですが、然るに一向にそれが改められないのである。今回は地方税が非常に増税のために国民は困つていることは御承知の通りでありまするが、今十一月の第二次の納税の時期であり、すぐ翌月は年末に際し、又正月を迎えるとすぐ一月には第三期分を支拂うというような、地方税は非常に重い、且つ苦しい立場にあるのですが、然るにこの国税のほうは非常な惡質な滞納者に対して、その預金等を調べるならば、これは話はわかりますが、そうでなく一斉に非常な行過ぎをやつて、銀行に対しその預金高を明示をしろというようなことがあつたために、各地で問題を起し、舟山銀行局長その他日銀政策委員会の意見等も出たので、これはいずれも非常に行過ぎであるというふうな意見でありまするが、こういうことがないようにして頂かないと、御承知の通り非常に重い税金を拂うのに苦心をしておるのですから、そう惡質でもない、拂おうとしているが重いためになかなか拂えないのが現状なのですが、そういう者に対してもやたらにその預金を調べたりすることは、地方税の場合でもそういうことは嚴に愼しんで頂きたいと思うのです。そうでないと、この日銀政策委員会の委員なんかの意見なども、こういうことをすると、預金はもう全然せんようになるのではないかというようなことで、当然そういうことになりますから、特に地方税の場合においては、現在非常に苦しい立場にあるのですから、国税の場合に税務署が行過ぎて実に馬鹿げたことをやつて、国民を何か犯罪者のごとく扱うようなことをやつて、これは一ケ所でなく数ケ所にあるようなことを書いてありますが、そういうことは地方税の場合において格段の御注意を願いたいと思います。そういう点は若し地方税の場合にすでにそういうことがあつたかどうか、そういうことも御承知ならばお聞きしたい。
○説明員(萩田保君) 先ず今年の徴税の見込でございますが、御承知のように千九百億を予定しておるのであります。ところが一般的に申しまして税法の施行が遅くなつて、後半期にしわ寄せになつているというようなことと、もう一つは、何分にも大きな改革でありましたので、地方の徴税方法の不馴れ等もありまして、なかなかこの千九百億の総額は確保することは非常にむつかしいのじやないかと思います。細かい数字としましては、また各県から集まつております資料は、相当前の数字でございますので、これはいずれ国会か開かれましたらお出しいたしたいと思いますが……。でありますから、それから全般を推すことはできませんので、全体の感じを申上げて置きますと、大きな例といたしまして、事業税、それから市町村民税につきましては、御承知のように前年度の国税の所得税というのを基礎にしておるわけであります。ところが予算当時見積つておりました国税の所得税が、御承知のように申告納税が非常に惡くて、減損更訂で相当落ちておりまするので、どうも見積りが少し多過ぎたのじやないかというくらいの感じをしております。ただ事業税のうち法人税につきましては、まあ最近法人の利益も上つております。又地方税におきましても、最もその徴税事務として手ぬるいと申しますか、下手な方面でございますので、これにつきましては改善する余地が相当あると思います。これから固定資産税につきましては、これは御承知のように五百二十億を予定しておりまして、若し五百二十億が上らなければ百分の一・六という税率を変えなければならないわけでございます。従いましてこれは予想の五百二十億を徴收できるものと考えております。それから入場税につきましては、これは大体予想の通りになると思います。それから遊興飲食税について、これはもうたびたび議論のございますように、何分にも相当高率の税でありますが、この税の徴税につきにましては、最もトラブルを起しておるのでありまするが、予定額を徴收いたしますのにはなかなか努力を要するものと思つております。いずれにいたしましても、この千九百億が非常に楽な数字ではなくて、相当この徴税側の努力及び納税者側の協力を得なければ確保できない数字でございますので、地方財政委員会として十分努力いたしたいと思つております。 第二の銀行の問題につきでましては、これは地方税につきましてはそこまで調べる必要は、大体現在の税法としましてはございませんので、そういうことはないと思います。まあ現在までもそういうような実例について我々聞いておりませんです。
○委員長(岡本愛祐君) ちよつと申上げますが、野村委員長は十二時までにGHQへ行く約束があるそうですから、簡單に一つ……。
○西郷吉之助君 じや、その前に、財政委員会に、退席される前に一点伺つて置きたいのは、地方財政の問題は、この補正予算にございましたけれども、昭和二十六年度の予算につきましても非常に重要でありまするが、過去において財政委員長として、ドツジ公使ともお会いになつていろいろ意見を徴されたと思うのですが、そういう際にはどういうふうな意見の交換があつたか、発表しても差支ない程度に一つお話願いたいと思いますが。
○説明員(野村秀雄君) ドツジ公使との会見の内容については、私共が財政委員会としてとつて来た今までの経過を述べ、又地方の財政状態をつぶさに説明いたしまして、地方の財政が国の財政より、もややもすれば大きくなるということに対してのいろいろな批評があるが、これはこういう事情である、又地方には冗費が多いということをよく言うけれども、地方の冗費というものはこういうものであつて、我々としてはこの地方の冗費は節約すべきものは十分節約するように指導して行こうと思うものである、又地方の公務員がこの頃多くなつているということの事情は、こういう事情であつて、地方が好んで人を増しているわけではない、国の仕事のために止むを得ず増すのである、又地方の公務員の給與状態はこういう状態であるというようなことをつぶさに説明いたしまして、殊に最近災害が頻発いたしまして、地方は積極、消極両方面において大きなる被害を受けておるので、地方の財政というものはこれがために非常に困窮になつておるのである、それと又この税收関係につきましても、第七国会において地方税が不成立になつたために、その間空白状態もあつて、地方としてはこの大きなる地方財政の変革に際していろいろ困惑の状態であつた、又日本が戰争等のために、又敗戰になつたために地方はなすべきと仕事もなさずに手控えておつたのが、今後はますます仕事をして行かなければならないというようないろいろ事情をつぶさに説明いたしまして、どうかこの我々が政府へ要望しておるところの、要求しておるところの平衡交付金の増額並びに起債の枠の拡大ということについて十分な理解を持つてこの問題の処理に御協力を願いたいということを詳細申上げまして、これに対してドツジ公使は、具体的にどうということは我々に答えられなかつたのでありますが、とにかくいわゆるドツジ・ラインというものを堅持しておられるのではないかということを我々は看取したのであります。具体的にドツジ公使の意見ということは、我々としてここに申上げるほどのものもありません。
○西郷吉之助君 もう一点、委員長にちよつと伺いますが、御承知の通り地方税は今のように非常に難航しまして前議会で通りましたが、実際に実施して見ますと、徴税面で非常に国民はその負担に苦しんでいるのですが、然るに一方におきましては、いやしくも大蔵大臣ともあろうものが、その後、二十六年度予算編成に際して、来年度は三百億ぐらいは地方も減税すきべであるというような御説を新聞に出された。こういう点は、委員長としてシヤウプ使節団の勧告に基いて地方税をやつたのでありますが、例えば固定資産税の場合でも一十倍が九百倍になつたにしても、ああいうふうに繁華な所も、田舎も、山村も同じ倍数で行くということは、重いにきまつておるのですが、そういう地方税についてもドツジ公使との間に意見の交換はおありになりましたか。おありになりましたらその状況を一つ……。
○説明員(野村秀雄君) そういうことについて詳しいことは申さなかつたのでありますが、ただ地方税というものが今度の大きな変革でなかなか……先ほど局長が申したような意味のことは一通りに説明して置いたわけであります。
○委員長(岡本愛祐君) それじや野村委員長、どうぞおいで下さい。……岡野国務大臣に御質問願います。
○西郷吉之助君 岡野国務大臣に伺いますが、先ほど来財政委員長からいろいろ補正予算の数字について御意見を承わつたのですが、もう来週早々にも臨時国会が再開されますが、まだ大蔵省としても補正予算の全額の数字がきまつてないという先ほどの大臣のお話ですが、そうしますと二十一日から始まりますが、今の政府全体の意向としますと、この補正予算の提出は今月末くらいになるでしようか、その点お見通しは大体どういうふうになりますか。
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。補正予算は二十四日に出したいという希望で晝夜兼行で努力をしておるのであります。でございますから、先ほど申しましたように、大体ドツジさんの裁定が十三、四日頃に出るだろうと思つて、それなら開会の二十、一日でも出せる、こういう考えでおつたのでございますが、それが延び延びになりまして、十六、七日頃ということになりまして、十六、七日過ぎましてもまだきまらないということで、今日も向うを休まずにやつております。明日も休まずにやる、こういうことになつております。大体の見通しとしましては、私の感じだけで申しますれば、二十四日頃に出せるという見通しを持つております。併しこれは主管大臣でございませんから、十分な責任を以つて申上げられません。私の閣僚としての感じだけを申上げます。
○岩木哲夫君 ちよつとお尋ねしますが、大蔵省並びに政府側が平衡交付金の増額予算のことについて御折衝しているという御答弁を承わつておるのですが、地財が出しておる百三十何億ですかに対して、大蔵省が雑收入その他が四、五百億あるからそんなに殖やす必要がないという問題について、地財その他が大蔵省及び司令部を説得し得るような資料というものは十分あるのかないのが。雑收入が四、五百億もある、だから平衡交付金を殖やす必要がない、こういつたところが問題点のように聞いておりますが、如伺でございますか。
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。この点は大蔵省側において少し誤解があつたんじやないかと存じます。財政委員会の事務当局が関係方面並びに大蔵省に対して、この雑收入というものは、こういうような目的のために雑收入があるのであつて、もうすでにそれは目的のために使わるべきものであつて、ただ空にそれだけの收入が殖えて、そして外の方面に廻せるという性質のものでないということを極力説明に努めておりまして、その後その説明の結果がどうなつたかということはまだ私聞いておりませんけれども、十分その点は財政委員会に努力して頂いて、両方面に了解の行くような説明資料を作つて折衝いたしております。
○岩木哲夫君 それから地方公務員のベース・アツプ並びに年末手当を国家公務員同様に渡したいという地方自治体の要望、又その実情も我々はわかるのでありますが、問題は、補正予算ではそれが計上できないという場合にそれではどうなる、どうするかという問題でございますが、どうなるか、どうするかという問題について、地方自治体としては到底收まらんから、殊に地方公務員法の制定などの状態等から鑑みて到底收まらんから渡さにやなるまい。結局国家公務員に準じて渡さにやなるまいということが地方自治体の意見でもある。又自治庁及び地方財政委員会もそれは止むを得ざるものであるという判定に立つのかどうか。若しその場合に渡すということはよいが、その財源の問題で、地方自治体は財源がないから平衡交付金を殖やしてくれ、或いは雑收入は多いけれども、それはこういう日当てのものであつて、何ら余剰ではないのだ。然るに地方公務員にそれだけのものを渡さなければならん、その出所というものが、よつて生じて他の事業他の部面に流用、活用されることによる地方自治体の運営の問題、或いはそれだけの余裕があるということの印象を與えるといこうことが、地方自治財政を操作する上においてなかなか微妙な問題も生ずるだろうと思いますが、これらに対してどういうお考えを持つておられますか。
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。そういう点におきまして、中央の国家公務員が年末手当を貰い、同時にベース・アツプをされるということになれば、法規によりましてやはり右へ習えということになつておりますから、地方公務員にも相当の待遇をしなければならん、こういうことは当然のことであります。それなればこそ、我々としましては平衡交付金を増して貰いたい。又起債の枠を増して貰いたいという要望をしているのでございます。それが若しできなかつたらどうするかという点につきましては、ぜひ何とかでかす積りで今努力しているのでございまして、そういうことを考えることも又惡いことではございませんが、若しもできなかつたという場合には、やはり年末に際していろいろ公務員が困るだろうという私の私心から、地方財政委員会に対して何とか年末を越すについて事業の繰延べをして、その繰延べによつて出た余裕を以てでも何とかなりはせんかという、いろいろな方法の地方財政のやりくりのことを考えてくれといつて、事務当局では頻りにそれに対して努力されているようでございます。私自身としましては、正道を踏んでできるだけその公務員の待遇に対して、十分とは行かなくても、できるだけのことをしたいとこういう方向に一生懸命になつて毎日廻つているくらい、あつちこつち走り廻つているような情勢でございます。
○委員長(岡本愛祐君) 大臣に伺つて置くのですが、大蔵省側は地方公共団体の贅費が非常にたくさんある、その贅費を節約すれば、今度の増額分がカバーできるというような心持がどうしてもある、我々が公平に見ましても贅費はあるように思うのです。大蔵省が思つているほどあるとは言えませんが……。それでこの間新聞紙の報ずるところによれば、内閣のほうから、政府側から地方公共団体の陳情、請願には成るべく書面で以てするように、多くの県会議員とか、市町村議員とかまでが陳情に来ないように希望するというようなことを出されたということは、私共としては非常に結構だと思うのですが、地方財政委員会で四十億の節約をせよ、既定経費の節約をせよ、こう言つておるのですが、この点はもつと節約ができると、こういうように地方自治庁のほうではお思いになつておるのかどうか。又これは二十五年は三分の二も済んでしまつたのでむずかしいと思いますが、二十六年度の節約についてどういうような制度を講じようとしておられるか、そういうことを伺つて置きたいと思います。
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。今年度は的四十億の節約をして頂きたい、それから来年度に対しては八十七億、約九十億の簡約をして頂きたい、こういうようなことを要望して、地方財政委員会のほうでもそれに対して極力いろいろ数字なり実情なりを検討しておられるはずでございます。ただこれは地方行政委員会の各位に一つお願いしたいのでございますが、冗費がある、冗費があるということをよく言われるのでございますが、これは成るほど、普通に考えて如何にも冗費があるような陳情とか宴会とかがあるのでございますが、地方の四千八百億の予算に比較しますれば、私の立場といたしましては、そう大した冗費とも見られないのでございます。殊に冗費のあるのは、東京とか大阪とかいうような富裕県、殊に中央の官吏並びに当局の目に触れる大県、大都市におけるものでございまして、一般の地方にはそんな冗費はないのだ、こういう感じを持つておるのであります。併しながら一万数目の地方公共団体でございますから、これはおしなべて物件費のうちの五分乃至一割くらいの節約は大体やはりやつて頂きまして、そうしてできるだけ公務員の給與もよくしてやり、それから外の能率を挙げるような仕事をして貰いたい、こういう考えを持つております。でございますから私は冗費が多いということは、大都市における方面に、又皆様方にお日につく点において少し多過ぎるのじやないか、使い過ぎるのじやないかということが日につくだけでありまして、一般の大多数の都道府県、市町村においてはそれほど冗費を使つているとは私は見ておりません。そういう意味におきまして、今年四十億、来年約九十億ぐらいの節約が限度じやないかと、こう考えております。
○委員長(岡本愛祐君) 尚岡野国務大臣に申上げますが、これに関連して、出張だけでなくて、出張のときに名官庁、殊に補助金を貰つたりするところには土産を持つて行くということを盛んにやつていることは事実でありまして、運輸省とか、それから農林省とかいろいろなところはもう土産で埋まつていると言つていいくらい、これはもう事実なんです。こういうことは是非廃止しなければいけないと思うのでありますが、こういうことは、閣議で強く岡野国務大臣からも要望して頂いて、そういうことがもうなくていいようにして頂かなければいかんのじやないか。週刊朝日にも、福井県とか、鹿兒島県とか、それから北海道について詳しく事実を調べて出してありますが、つまり補助を貰う投資をするために土産を持つて行つたり、又課長とか事務官が来るというと大宴会をやつているのですから、これは贅費がなければ私はできないと思うのです。これは何とかして頂かんと、我々地方自治の確立には飽くまで努力をし、協力をしたいと思いますが、こういう贅費もあるんじやないかという危惧は我々も多分に持つておるのでありまして、その点地方自治庁を主管しておられる国務大臣において身びいきじやないですけれども、できるだけの努力をして頂いて、国民の要望に応えて頂きたい、こういうふうに私共から要望して置きたいと思います。
○岩木哲夫君 大臣の発言に関連して、私も一応僣越でありますが、大臣に御配慮を願いたい問題は、最近衆議院その地各方面でも問題になつて来ているのは、来年四月、五月の自治体の首長及び議会の議員の選挙に対して、特に地方自治体の首長等がいろいろの調査費、統計費、臨時費等から捻出せしめ、その他捻出し得べきものを以て、例えばその知事が木村なら木村会というような会を作つて、直接間接に役人を指導し、或いは地方町村の自治体の者を駆使して結成し、或いは地方財政が非常に因つていると言いながら、必要以上の会議、会合をして、必要以上の酒食を供し、或いは金品を供し、いろいろの名目で選挙対策を官費、官有物を持つてやるということが非常に全国的に今問題になりつつあるのでありまして、我々もその実例を見ぬでもないのであります。こうした実情は、又一面地方議会の議員とも馴合つてやつている点もあるというようなことでやはり問題化しつつある気配もあります。よつて大臣はこの際、そういう謗り、誤解を受けるような、又それに類したようなことは嚴に愼しむべきであつて、明年度の選挙対策的な、予備運動的な、かようなことは絶対禁ずる旨の戒告的な示達と言いますか、勧告を地方自治体それぞれに発すべきが妥当である、問題になつて出すよりは……。もう問題になる気配が濃厚であります。これらを事前に大臣の立場として出されるということが私は非常にいいと思う。又これが放任されますと、相当な問題になることが明らかであろうと思いますから、この際これにつきまして大臣の所感を承わつて、又その措置もとつて頂きたい、かように思いますが、如何ですか。
○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。私はそれほどまでにいろいろな惡いことが起りつつあるという情報をまだ得ておりません。得ておりませんが、併しながら来年の春の地方選挙については、或いはそんなことが起り得るのじやないかというようなことも感じておりますものですから、それとも競合しまして先ほど委員長の御注意もありましたように、いろいろ地方で冗費を使うというようなこともあるのですから、この前の閣議で決定しまして、陳情の封鎖ということに閣議の決定を見ましたのも、実はそこに原因を発しているわけでございます。今後、先般閣議で選挙期日も大体決定いたしましたから、この次の臨時国会には選挙期日変更の法案も出そうと思つておりますから、極く最近にそういうような自粛自戒をして貰うというような何かの所作をしたい、こういう考えで自治庁でも寄り寄りそういうことを研究しておりますから、御懸念の点をできるだけなくするというような所作を何かの方法でとりたいとは思つておりますが、まだ具体的の通達も何も実はできていない次第でございます。
○委員長(岡本愛祐君) 他に御質問ございませんか。
○西郷吉之助君 自治庁長官に伺つて置きますが、今度の臨時国会は、補正予算は別個としまして、この委員会にかけるものは地方公務員法の外に何かまだあるかないかということをちよつと伺つて置きたい。
○説明員(小野哲君) お答えいたしますが、私共が今準備しておりますのは、地方公務員法案と選挙の特例に関する法律案、これを出したいと思つております。その他につきましては、今のところまだ準備の段階には至つておりません。
○吉川末次郎君 今小野次官が言われた選挙の特例に関する法律案というのは、どういうものを目的とした、どういう内容のものでございますか。
○説明員(小野哲君) 只今岡野大臣からもお話がございましたが、来年度の地方選挙につきまして選挙期日が変ることに決定いたしておりますので、それに伴つて公職選挙法の特例に関する法律案を出す必要があるわけであります。従つて地方議会の議員については四月二十九日、団体の長につきましては五月二十日という期日の変更に伴う特例の法制措置をとらなければなりませんし、これに附帯した所要の事項について法制化して参りたいと、かように考えております。
○委員長(岡本愛祐君) 尚伺つて置きますが、そういたしますと、市町村長の任期を延長するのであるか、或いは延長はしないが、欠員のままで置いて他の者を代理させるのか。その点を伺つて置きたいと思います。
○説明員(小野哲君) 私共の考えておりまする法律案の内容におきましては、地方団体の長の任期の延長をいたさないで、選挙期日の延期をいたしたいと、かように考えております。
○吉川末次郎君 そうすると空間は生じないのですか。
○説明員(小野哲君) 空間が生じました場合におきましては、適当な代理者によつてその間執行せしめる手続を考えております。
○委員長(岡本愛祐君) 他に御質問ございませんか。 それではこれで散会いたしたいと思います。 午後零時十九分散会 出席者は左の通り。 委員長 岡本 愛祐君 理事 堀 末治君 吉川末次郎君 委員 安井 謙君 小笠原二三男君 相馬 助治君 西郷吉之助君 鈴木 直人君 岩木 哲夫君 国務大臣 国 務 大 臣 岡野 清豪君 説明員 地方財政委員会 委員長 野村 秀雄君 地方財政委員会 事務局長 萩田 保君 地方自治庁政務 次官 小野 哲君