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8回国会参議院1950/10/03

大蔵委員会 閉会後第3号

発言数
16
登壇者
6
会派数
4
開催日
1950/10/03

会議録

小串清一自由党

○委員長(小串清一君) これより大蔵委員会を開会いたします。本日は租税行政に関する調査、金融政策並びに制度に関する調査をやる予定でありますが、これに関連しまして租税行政の現状並びに現下の金融状況調査のために各派遣議員の諸君より報告を聞きたいと存じます。順次御指名を申上げますから、それで報告はもう御随意に願いますが、余り後になつて重複の分がありましたら簡潔に願いたいと存じます。  尚昨日油井委員から御要求になりました明四日に大蔵大臣の出席を要求した問題に対しまして、大蔵省から補正予算、税制改正案共に確定の段階に至つていませんから、二、三日中には御説明いたしかねるが、来週に延ばして頂ければいつでも御説明することができると思う、こういう御答弁でありました。御了承願います。  それではこれより御報告を順次願います。木村委員おいでになりませんか……それでは中部並びに北陸班にお出でになりました大矢委員の御説明を求めます。

大矢半次郎自由党

○大矢半次郎君 私の方の第二班は租税行政については名古屋国税局、金沢の国税管内について調査いたして来ました。租税行政全般について申しますれば税務職員の勤続年数は今尚短いのでありまして、三年以下の者が大半を占めておるのであります。そればかりでなく公務員法施行後は予算の関係もありまして従来行われていた拔擢、昇級が殆んど行い得ない状況となりましたので、ややもすれば職員の志気が沈滯勝ちであるということが言われております。これに対処するために名古屋国税局においては表彰制度を設けまして永年勤続者、精勤者等を表彰したところ相当の効果があつたとのことでございました。尚同局長の意見によりますれば、税務職員の永年勤続を勧奨し、且つ職務能率の向上に資する意味よりいたしまして国税庁長官又は大蔵大臣の名で表彰したならば、尚一層効果があろうとのことでありました。根本的には給與全体の改善を図り、従前通り拔擢、昇級をなし得る予算的措置を講ずる必要があるのは言うを俟たんと思うのであります。次に税務職員の教育及び訓練については相当意を用いてあるようでありまして、昨年以来実施している通信教育のごときもその効果が期待せられておるのであります。籍すに相当の時を以てすれば職員の素質が漸次向上して参ることと存じます。尚、職員に対する監察状況も漸次滲透して参りまして、非行事件の摘発のごときも税務官庁みずから行なつたものが相当件数に上つている状態であります。これを要するに税務官庁の執務態勢は終戰直後の混乱状態を脱却して、漸次改善への途上にあると言つてよいのであります。最近の新規採用者のうちには大学、高專の卒業者も多くなり、又実業界等からも相当の経験とか教養のある人を採り得るようになつたことも好ましい傾向と思われるのであります。租税の滯納の多いことは現下の税務行政の癌とも言われておるのでありますが、名古屋国税局管内の状況はこの点に関して大体において全国平均の地位にあると申して差支ないのであります。名古屋国税局の徴收税額は全国の割程度であります。滯納額もほぼ全国の一割程度を示しておるのであります。即ち昭和二十四年度末の滯納額は百十五億円ほどであります。そうして各税のうち申告所得税の滯納が最も多く、八十五億円を算しておりまして、徴收歩合六五%に過ぎないのであります。申告所得税のうち滯納は中小商工業方面が最も多く農村の方面はさほどではあらません。金沢国税局管内においては成績は比較的良好でありまして、昭和二十四年末の滯納額は十三億円余でありまして、そのうち申告所得税の滯納は十億円余、徴收歩合は八一%になつております。この地方においても農村の方面の成績は概してよいのであります。  次に両地方における公聴会において出ました意見や希望等のうち主なるものにもいて御報告いたします。所得税については扶養控除、基礎控除の引上、税率の引下等によつてできるだけ減税して欲しい。殊に所得十五万円以上三十万円以下のところは負担が過重であるから考慮して欲しいということであります。申告所得税の納期は現行法では三期となつているのでありますが、料理飲食業者のごときはこれでは納税が容易でないから、毎月取ることに改められたいとのことであります。納税者の選択によつて毎月納付の方法によるのも一策かと考えられるのであります。青色申告者の備付帳簿の記載要件をもつと簡素化して貰いたい、なかんずく農業所得においてその感が深いとのことでありました。固定資産の公定の耐用年数は現実の耐用年数と一致しない憾みがある。殊に染色業者等の化学工業において著しい、十分検討して改正して欲しいとのことでありました。国税局における調査部と査察部との仕事の範囲は明確を欠いている、査察部の活動は十分の資料に基いてやるようにして貰いたい、漠然たる嫌疑で直ちに強権を発動せられては迷惑至極との意見がありました。  物品税については廃止乃至は軽減の希望が強く、できるなら軽度な一律課税にして欲しいとのことでありました。具体的意見としては家具は高級品以外は非課税に、楽器は少くとも運動具程度に税率を引下げ、尚清涼飲料につき相当の減税をせられたいとのことでありました。織物については五分程度の課税を復活すること、又織物消費税撤廃に伴うストック品に対する戻税をすることなどの要望がありました。酒税については各酒類の税率を大幅に引下げられたいとのことでありました。名古屋、金沢両国税局管内の酒造組合長から具体案を示して要望がありましたが、これは全国共通の要望と思われますので詳細は省略して置きます。尚右に関連いたしまして密造酒の取締経費の増額の要求が強かつたのであります。地方税についても二、三の要望がありましたが省略いたして置きます。次に金融のことについて申上げます。  先ず地方銀行について申しますれば、東海財務局管内には東海、百五、三重、十六、大垣共立、静岡、駿河及び清水の八銀行、北陸財務局管内には北陸、北国及び福井の三銀行があつて、いずれも本店所在地を基盤として各地に営業網を張り、地方産業の発展に少からぬ貢献をしておるのであります。本年七月末現在の両局管内のこれら銀行の預金は総額一千八十億七千四百万円、貸出金は総額九百十四億四千万円、預金に対する貸出金の割合は八割四分であります。貸出割合の最も高いのは北国銀行の九割四分、大垣共立銀行、清水銀行これに次ぎ九割、最も低いのは三重銀行の六割一分であるが、総じて貸出は殆んど極限に達しておるのであります。一時地元産業界から非難の的となつた都会銀行の地方資金吸上げの問題も北陸財務局管内の事実が示すごとく預金三十七億五千九百万円に対し貸出金が三十六億六千万円、貸出割合が九割七分というように殆んど全部をその地方に還元しており、今日ではすでに解消しておる地方もあるのであります。各銀行とも大体順調な業績を示しており、朝鮮事変の勃発によつても特に顕著な変化もありませんでした。  次に無盡会社及び殖産無盡会社の東海財務局管内には無盡会社七社及び殖産無盡会社一社があり、その店舗数は百四十七で、その外に日本無盡及び幸福無盡の支店がそれぞれ一つずつあるのであります。北陸財務局管内には無盡会社三社があり、その店舗数が四十で、その外に昭和産業無盡の支店が一つあるのであります。本年七月末現在の営業状況を見ると、東海財務局管内におけるその資本金の総額は一億九千七百万円、資金量総額は五十六億六千九百万円、給付、貸付高総額は五十六億五千三百万円、無盡契約高は百七十七億八千二百万円となつており、北陸財務局管内におけるその資本金総額は三千万円、資金量総額は十五億六千四百万円、給付、貸付高総額は十五億九千七百万円、無盡契約高は四十三億百万円となつております。各社の損益計算を見ますと前期末決算に当り各社とも相当の利益を計上しておる。ただ、名古屋殖産無盡は創業日浅きため多数の欠損金を計上したが、現在の業績から推して今期は四百万円程度の利益を予想し得る状況であります。終戰後の無盡会社はその業績において他の金融機関に見られぬほどの進展を見せ、資本金、資金量、給付、貸付高、無盡契約高の上昇も目覚しいものがあつたのでありますが、無盡契約募集を急いだ結果といたしまして解約、欠口並びに掛金の延滯が急増しつつあるのと、民間の金詰りから満会契約を補う新規契約の募集難から契約高は横這いの状況にあります。資金繰りに相当の困難を来たしつつあるものもあります。  次に信用協同組合について申上げます。東海、北陸両財務局管内には愛知県十六組合、三重県十三組合、岐阜県十五組合、静岡県十七組合、石川県十五組合、富山県十七組合、福井県九組合、合計百二組合あつて、うち、市街地信用組合から改組したもの五十五組合、産業組合及び商工協同組合から改組したもの三十七組合、新たに設立されたもの十組合である。一般に業績は順調に伸びていて預金高は本年七月末現在で東海財務局管内四十二億千四百万円、北陸財務局管内十二億九千七百万円、合計五十五億千百万円で一組合当り、東海財務局管内七千万円、北陸財務局管内三千百万円、全国平均は五千四百万円で、愛知県の蒲郡信用協同組合のごとき、職員一人当り預金高五百七十四万円という地方銀行顔負けのものもあるのであります。貸出金は東海財務局管内二十九億千七百万円、北陸財務管内九億八千九百万円、合計三十九億六百万円で、一組合当り東海財務局管内四千八百万円、北陸財務局管内二千四百万円で、再資金も東海財務局管内億七千二百万円、北陸駐務局管内六千百万円で、一組合当り、東海財務局管内は二百万円、北陸財務局管内百万円で、総じて、東海財務局管内の組合は全国平均を遙かに超え、北陸財務局管内の組合は未だ全国平均の線に達しないが、これを一年前に比較すると著しく健全性を加えて来たと言えるのであります。尤も預金二千万円未満の組合は人件費等支出の面で経営に相当困難があり、又、一部産業組合等から改組した組合の中には資金量僅少で、而も経営者にその人を得ないため経営困難と思われるものもないでもない。一般的傾向として預金は本年に入り漸く鈍化の趨勢を辿り、一部組合には減少を見ているものさえあります。併し貸出は引締めがなかなか容易でないので、組合経営の苦心もこの点にあるのであります。預金に対する貸出の割合は、東海財務局管内七割六分で、預金に対する貸出の割合が八割を超える組合が東海財務局管内で九組合、北陸財務局管内で七組合もあり、これらに対しては、当局がそれぞれ預金の増加を勧奨しておるのであります。  次に貸金業等の取締に関する法律施行後の状況について申上げます。昨年五月三十一日法律第百七十号を以てこの法律が施行せられて以来今日までの状況を見ると、貸金業者で届出た者は当時の推定の半ばにも過ぎない状態であつて、東海財務局管内の受理件数二百六十五、廃業件数三十一で、現在業者数二百三十四、北陸財務局管内の受理件数百三十三、廃業件数十で、現在業者数百二十三であります。これについて、東海財務当局は不正利得に対する課税を恐れたのと、経済事情の変遷に伴い経営が成立たない慮れがあるため廃業したためで、無届業者は少いようであるとの説明でありましたが、北陸財務当局はもぐりが相当あり、無届業者は恐らく届出業者の二倍もあろうかとの説明でありました。東海財務局においては届出業者をして自発的に金融業組合を結成させ、この組合を通じ経営の合理化、経理の指導を行う方針の下にすでに愛知県及び静岡県においてその結成を終え、他県もそれぞれ組合結成の気運にあるとのことであつたが機宜の措置と考えます。貸金業等の取締に関する法律の脱法行為が相当行われているようであります。即ち、東海財務局管内での例でありまするが、事業に出資の名目で一般から資金身集め、これに対して配当の名目で月々金を拂うという形式のもので、一ケ所で相当の資金を獲得すると、そこは中止して他所に移す、名古屋だけで一億円以上の資金を集めたものもあるらしいとのことでありました。又北陸財務局管内の例でありますが、この管内には十社に余る割賦販売業者なるものがありまして、株式組織のものが大部分で、資本金は十万円から五十万円までのものである。これは一定期間掛金を先掛しまして、希望商品を先渡し、後一定期間の日賦掛金により完済する方法によるもので、殖産無盡と相違する点は金銭給付が物品給付に変つた点であります。而も内実は希望商品を渡した形式を整えて置いて、現金給付を行なつておるとの風聞があるが、確証を握ることが困難であるとのことでありました。私の申述べたことは一、二の事例に過ぎないのでありますが、この際、正規金融機関の育成、大衆擁護の立場から至急対策を講ずる要があると思われます。  次に、中小金融特別店舗について申上げます。東海、北陸両財務局を通じて中小金融特別店舗のあるのは名古屋市だけであります。第一次分として東海銀行今池、内田橋の両支店がこれに指定され本年四月二十日開業し、次いで第二次分として東海銀行笹島支店、大阪銀行駅前支店が指定され六月二十日開業し、現在四店舖が営業を続けておるのであります。第一次分店舖の開設の当初は、不まじめの客、僥倖を頼む客等が殺到し、延々長蛇の列をなす有様であつたが、昨今は真摯な客のみが詰掛けている。本年八月末までの貸付申込は総額四億千六百万円、貸付は二億五千万円で、貸付割合は六割となつており、一件当り貸付金額は約二十五万円であります。貸付金を業種別に見ると、製造業一億四千七百万円で、全体の五割九分に相当し、卸売業及び小売業これに次いで七千二百万円で二割九分に相当しております。又これを用途別に見ると、設備資金千三百万円、運転資金二億三千六百万円で大部分が運転資金となつておるのであります。けだし償還期限の関係上止むを得ないことでありましよう。貸高残高は件数五百九十六、金額一億六千五百万円で、資本金五十万円を超え二百万円未満のものの貸出が件数三百五十八、金額九千三百万円で、件数で六割、金額で五割六分を占め、従業員三十人未満のものの貸出が件数五百二十二、金額一億三千八百万円で件数で八割七分、金額で八割三分を占めております。  回收の状況を東海銀行今池支店について調査する八月末における貸出額八千七百万円に対し回收済額三千百万円で、回收率三割六分、回收延滯四百万円で延滯率四分、この良好な回收成績に行員の並々ならぬ苦心の程度が察せられるのであります。一体中小金融特別店舗の貸付資金はそれぞれの銀行の自己資金を以て賄うものであり、貸付に当つてはその調査に、貸付後はその回收に非常な手数と費用とを要するものでありますが、それは銀行にとつて大変な負担であるのであります。又万一回收不能ともなれば更に大きな犠牲を拂うことを余儀なくせられるのでありまして、この点を考え、更に又この種金融の緊要性を思い合せますと、国家としてこの事業に低利資金の導入を図る等助長の面において特別の考慮を要するがあると痛感するものであります。  中小企業に対する金融につきましては時節柄一般に関心深く、特に名古屋における公聴会は場所柄もあつて極めて活発な意見を聽くことができたのは幸甚でありました。今その主なるもの一、二を挙げて見ますれば第一が、中小金融に対する国家保証制度を確立せられたい。第二が、貸出の手続を簡素化せられたい。第三が、設備資金をでき得る限り貸付けられたい。第四が、中小金融特別店舗を利用し得ざる者のために專門の金融機関を設けられたい。第五が、一宮市、豊橋市などにも中小金融特別店舗を開設せられたい——等であります。尚北陸財務局管内には、中小金融特別店舗が一店もないので、金沢、富山及び福井の各市にこれを開設せられたいとの強い要望がありました。   その他名古屋における公聴会では(1)国民金融公庫名古屋支所の新規貸出資金は本年九月で皆無となるので、その資金の手当、(2)国民金融公庫資金貸付の普遍化、(3)無盡会社に対する預金部の預託金の増額、(4)商工組合中央金庫の直接個人貸付の開始等に関し、それぞれ要望意見が述べられておつたのであります。このことを附加えて置きます。

小串清一自由党

○委員長(小串清一君) 何かお尋ねはありませんか。  それでは、次に愛知委員のをやりましようか、九州班。

愛知揆一自由党

○愛知揆一君 私共の九州班は、福岡と長崎と熊本と、この三地を中心にいたしまして、税制と金融の調査をいたして参つたのでありますが、その中で特に御報告する価値があると思われますものを掻い摘んで申上げたいと思います。  先ず第一は、北九州方面の納税の関係の問題でございますが、私共も意外に思いましたのは、今以て北九州方面では、反税運動に対して当局が相当悩まされておるという事実であります。福岡の国税局の管内には税務署が三十ございますが、この三月から六月までの間でも、その殆んど全部の三十の税務署か、一回ならず反税運動のために集団的な包囲その他の抗議に押掛けられておるわけであります。それで例えば三月は二十一の税務署が四十四回に亘つて包囲をされておる。四月は、十七の税務署が二十四回に亘つて攻撃を受けておる。五月は十四の税務署が二十四回に亘つて攻撃を受けておる。六月には四つの税務署が五回に亘り押掛けられておる。こういうわけでいろいろと政治的その他の関係はありますが、恐らくは他の地域に比べ、この福岡国税局管内というものが未だに反税運動に悩まされておるという事実が指摘できると思うのであります。ごく最近になりましてから事務所に対して押掛けて来る件数はだんだんに減つておるようでありますが、同時にいわゆる長屋闘争というので、税務官吏が出先の調査に参りますと、その出先を囲んで吊し上げを行うというそのことを称して長屋闘争と言つておるのでございますが、この長屋闘争が相当頻繁にあるようでございまして、ともすると税務官吏の志気を沮喪するということで当局者が非常に心配しておつたようなわけであります。で、現在のところその運動の中心になつておりますのは生活擁護連盟というものでありまして、これは全国的な組織でございましようが、特に北九州にその重点を置いておるように考えられるわけであります。  その次に税に関する問題で最も私が注目すべき問題と思いましたのは酒税の問題であります。先程大矢委員の御報告の中にも全国的な問題であるという御指摘がありましたが、私は特に九州方面におきまして酒税の引下の問題が各方面において要望されておるということを痛切に感じたのでございます。と申しますのは、これは詳しく具体的な数字を申上げる必要はなかろうかと思うのでありますが、成る人達の話によりますと、正規のルートによつて供給せられる清酒及び焼酎に対しまして密造の濁酒と焼酎の比率が二倍になつておる。要するに二対一くらいに現在密造の方の供給量が多いということが言われております。でそのことは的確な資料はないのでありまするし、又話も多少大袈裟かとも思いまするけれども、大体一対一くらいには見てよいのではなかろうかそこでいろいろの面にこの問題が影響を及ぼしておるのでありますが、シヤウプ流に言わせれば密造の取締をやればいいということで簡單に片付けられると思うのでありますけれども、密造の取締もおのずから限界があるのであつて、余りにも経済原則を無視した取締ということは私は意味がないと思うのであります。これはやはり経済原則に従つて、現在自家消費ではなくて商行為として行われておる密造に対しまして、経済的にこれは圧迫するより外に方法はない、そのためには業者からのいろいろの陳情がございますけれども、大体のところ、問題は清酒であれば二級酒以下、合成酒のやはり二級、それと燒酎との最終販売価格を次のようにして貰いたいということが各業者の一致した希望でありますが、清酒の二級について一升四百円以下、合成二級について一升三百五十円以下、燒酎一升三百円以下、こういうことになつておるのでありますが、これを国税局あたりの調査と対照して見ますると、要するに密造のコストの計算については、性質上的確な資料がございませんけれども、大体この程度に正規のルートの酒と燒酎の価格が決まりますれば、密造対策として十分の効果をもたらすであろうということが言われておるのであります。従つて酒税の引下ということは、私の考えといたしましては、税制問題中の最も大きな問題であります。今後税法の改正の問題につきましては、十分当委員会におきましても愼重に御審議をお願いしたいということを痛切に感じたわけでございます。でこの問題は東京で全体として取上げられる問題でございましようが、特に私共の調査団に対しまして、福岡県、長崎県、佐賀県その他北九州全体の酒造関係の協会から正式に陳情もあり、陳情書その他資料の提出もございました。又南九州におきましては、熊本におきまして、私共が参りますのを待ち構えまして、北九州酒造協会として南九州四県のそれぞれの関係の協会から正式の非常に熱心な要望がいたされたわけでございまして、この酒税の問題を特に強調して皆さんに御報告する次第でございます。  それから柳か細かいことになるのでございまするが、国税局当局からの希望といたしまして、いろいろと税の民主化とか或いは納税思想の普及高揚というようなことに力を入れておるが、例えば税金の過誤納のあつたという場合、誤まつて多く納めた場合にこれを直ぐ返してやるというようなことが非常に効果があると思うのであるけれども、これが現在の制度では、御承知のように拂戻しをするのには支拂予算に組んで拂わなければならない。でこれを歳入金から拂うということにすれば、各国税局なり税務署で極めて簡單に処理することができるので、これは国税徴收法を是非国会においても改正することを考えて頂きたいという熱心な希望があつたわけでございます。それから税金の問題の最後の点として御報告いたしたいと思いまするのは、預金の機密性保持の問題でございます。この問題は従来でも税の徴收に当る立場の人とそれから資本の蓄積ということに重点を置く人との間に、当局間におきましても非常に紛争の絶えない問題でございますが、特に今回地方税法の改正に伴いまして、地方公共団体の税務当局が全く非常識にとも思われるほど、銀行その他の金融機関に対して預金の資料の提出を求める事例が頻々と起つて来ておるようでございます。従来は国税だけの関係でございますから、役所にいたしましても大蔵省の中で打合せができて、そうして具体的には銀行局と国税庁との間の話合がまとまれば、それによつて通牒その他ができたのでございますが、地方税の関係では地方公共団体かそれぞれ自主的な立場でやる関係上、なかなか金融機関との連繋ということが画一的に十分に行かないという点で、金融機関側が非常にこの点について将来の不安を感じておるわけでございます。この点を併せて御報告いたして置きたいと思います。  それから次は金融関係の問題でございまするが、金融関係の問題につきましては、只今大矢委員が御報告になりましたことと大同小異の問題のみでございまするので、その詳細は集收して参りました資料等によりまして、必要によつては御覧を頂きたいと思うのでございます。ただやはり最も注目すべきものとして感じましたことの二、三を簡單に御説明いたして置きたいと思います。長崎におきましては、特に小林委員の御希望もございまして、水産金融ということに特に限りまして公聴会も開き、又特別に調査もいたしたわけでございます。御承知のように長崎県は北海道に次いでの水産県でございまするし、又金融といたしましても、長崎県下の各金融機関の貸出の総体の中の大体八割以上が水産関係に出ておるわけでございまして、長崎県としては正しく水産金融の問題が非常に大きな問題でございます。そこで各業界並びに県庁等から、一致した希望として我々に届けられましたところの水産金融問題としての一つの考え方を御披露いたしますならば、先ず第一に漁業金庫というものを特別に設置して貰いたいということでございます。これは申上げるまでもございませんが、最近不漁続きの関係もあつたようでございまするが、主として設備資金について県下の金融機関から、今まで申しましたように八割以上というような非常な大量の資金を出して貰つてはおるのでありますが、二年、三年に亘る長期の設備資金、或いは場合によつては運転資金でありましても、保証を要するような金融について、是非とも特別の金庫を設立して貰いたいというとでございます。でこの点は第二の要望である農林漁業金庫とも関連があるのでありますが、新聞に伝えられておりますところの、昭和二十六年度に農林漁業金庫について一般会計から三十億の出資をするということが伝えられておるのを中心にしての陳情でございますが、その場合におきましても、伝えられるようであれば、農林漁業金庫も漁礁、船溜りといつたような公共的な設備資金に出るものであつて、網とか船とかいうようなものについての設備資金というものについては、考えられておりそうもない。そこでそれを保管し、そうして業界の希望する企業をやるためには、漁業金庫という特殊の金庫が是非必要であるということが非常に熱心に要望されておりました。尚これに関連して非常に興味があると思いましたことは、業界の人達の非常に熱心な金融々々という主張が、公聴会でもそういう声が上がるのでありますが、これはむしろ金融というものではないのであつて、財政的な保証、或いは補助金、交付金といつたようなものをこの漁業界の人達が非常に要望しておる。その名前を金融ということで、金詰りという名においてその要望を言つておられるのだということが私共によく分るような感じがしたわけでございまして、普通のいわゆる金融では現在長崎県その他における水産の問題は私は解決しない、少くともその人達の要望しておるものに対処するためには財政的な措置でなければ解決できないというような感じがいたしますここを附言いたして置きたいと思います。  それからやはり水産金融の問題では御多聞に洩れませんが、預金部資金の放出を非常に要望されております。これは長崎の水産金融だけに限りませず、各地とも郵便貯金の増勢は私共の参りました当初までは非常な勢いでございました。その貯金が溜つても地方に還元されないということについては、誰もどうしてこれが放出が許されないのだということについてはその理由が納得できないということがどこへ行つても話が出るのでございまして、私もこれは全く納得ができないと言わざるを得ない問題であると思うのであります。  それから水産につきまして漁業共済組合基金制度でございますが、これは御承知のように一昨年の末あたりから実現されておるものでありまするが、これは長崎の業界の希望としては、統制が実施されておつた当時に構想されたもので、一部最近改正はされたけれども統制が撤廃されたという根本的な事態に際しまして改革の必要があるということを特に強調しで説明されたわけでございます。尚又漁業権証券というものによりまして百七十億円程度の証券の発行が予想されておるわけでありますが、その現金化とこれを担保として融資を特に図るということを中央において特にお考え願いたいということが要望されたわけでございます。  それから與えられました調査の対象の土地以外のことになりまして恐縮でございますが、その外帰途佐世保、佐賀等に寄つたのでございますが、佐世保におきましては御承知のように現在仁川作戰等の関係で大艦隊が集結いたしております。従つて人間の出入も非常に多いのでございますが、為替銀行の許可を受けておる銀行が一つもないことがいろいろな点で内外の関係で不便であるようでございます。この点は政府に対しましてもその事情を注意した方がよかろうかと思うのであります。  又佐賀におきましては御承知のごとくあの土地においては水道があつてもなきがごとき状態で、夏の盛りにおきましても水道は一日のうちの僅か一二時間の給水というような状態であります。起債の問題が非常に熾烈な要望となつておるのでございます。併せて御報告いたして置きます。極めて簡單でございますが以上を以ちまして私の報告といたします。

小串清一自由党

○委員長(小串清一君) お尋ねありませんか。  それでは、関西、四国班にお出でになりました杉山委員から税制の関係の御報告を求めます。

杉山昌作緑風会

○杉山昌作君 私は油井委員と一緒に参つたのであります。大阪、神戸、京都、高松というふうなことを予定いたしておりましたのですが、丁度高松はキジア台風ですかが参りまして船が出なかつたというようなことで、高松へ行くことができませんでその間関西に留まつておりまして、関西地方だけを廻つて帰つたような次第でございます。金融関係の事項につきましては、油井委員の方から御報告を申上げますので、私は租税行政に関する分についてだけの御報告を申上げたいと存じます。  調査いたしましたのは、大阪の国税局と西宮の税務署に参りましてそれぞれ国税の徴收状況その他を調査いたしました。別に大阪におきましては金融産業界の人々三十数名の出席を願つて税務行政に関する懇談会を開催いたしました。又西宮におきまして酒造業者十数名の方々が出席して酒税に関する懇談会を開催してひとしく業者の声を聽いて参つたのでございます。その調査の内容について簡單に御報告申上げますが、本年度大阪財務局の管内におきましては申告納税者は二十四年度の百八万六千人に対して六十一万九千人というふうに約六割ぐらいに税法の改正の関係で減少している。非常に納税者の数は減つて参つたのでございますが、この申告納税者の第一期の納税の実状等を見ますると、第一期分の予定額は四十七億四千二百万円というふうなことになつていたけれども、八月の第二旬末の分につきましては漸く十九億一千七百万円、約四十%が納入されただけでありまして、これを前年の同期の実績七〇%程度に比較いたしますると、本年度の成績は非常に落ちているというふうなことがありました。この本年度の納入成績の落ちているのと関連いたしまして滯納の状況でありまするが、これは二十四年度、前年度の滯納状況を仔細に調べてみたのでありますが、二十三年夏から滯納として越して参つたいわゆる過年度の滯納が二百三十億、二十四年度のうちに発生した滯納が六百六十億ある。二十四年度のうちに処理したものが五百六十億あつて、従つて二十五年度へ滯納のまま繰越しになつて来ているものが三百二十億ある、結局二十四年度のうちにおいて百億だけ滯納額が殖えて来たというふうな状況でありまして、二十五年度に入りましても、この滯納の整理ということはなかなか遅々として進んでいない。今後のこの滯納の処理というふうなものは、実に頭痛の種子であるというふうなことでございました。これは全国どこでも同じようなことかと存ずるのであります。この滯納その他の問題については、申告を正確にし、そうしてうまく納めればいいのができないのであつて、結局申告が不当であつたり、或いは申告に対するところの更生決定というものが相当無理があつて滯納が起るという場合もありましようと思います。更正決定の状況も見ましたのですが、前年度においての更正決定の件数は大十九万六千件、実に申告納税人員の約七割の者は更正決定をしているというような状況でありました。それに対して申告の請求が四十万件というふうなことでございました。実際問題といたしまして申告が悪いから更正決定をするというのか、どうせ申告をしても更正決定が来るのだから申告はいい加減にやつて覆いていいのだということになりますか。この間の状況は鶏と卵の関係のようなものでありますが、これが非常に申告が十全でないというふうなことで更正決定をされる、更正決定が又ちやんとした非常に正確な調査に基いているというよりも、税務署が相当頭ではじいた金額で更正決定をするというふうなことになる。こういうふうな状況がやはり滯納の問題に非常に大きな影響があるのだと思います。併しながら大阪国税局等の実情につきましても、申告に対して非常に精密な調査をするというふうなだけの人員は無論揃つておりませんので、問題は税務官吏をもう少し殖やす、或いは仕事の仕方を変えるというふうなことによりまして申告額に対するところの調査をたとえ件数は少くてもいいが、非常に精密にやる、精密にやつた結果によつて更正決定を、動きのとれないような更正決定をする。そしてぎゆつと押えるというふうなことをもしないならば、今言つたような鶏と卵の関係のようなことでいつまででもこの問題をぐずぐずされるのではないかというような印象を持つて参つたのであります。  それから次に酒の税の問題でありますが、これは先程来御報告がありましたと同じような状況でありまして、大阪の管内におきましても、非常に密造酒が多い、それから酒の税が高く、従つて酒の価格が高いから酒が売れにくい、納税もそれだけ少くて困るというふうなこと、全国一般の問題でありますが、これにつきまして密造の取締というようなことは最も必要なことだと思うのでありますが、今日までのこの取締経費というものは全国で三千万円くらいの経費しかない、その程度の予算を持つてしてはなかなか取締が十分にできないというふうなことを言つておりましたので、今後更にこの取締の強化というふうなことが一段と必要になると思いますが、ただ取締について一つ特殊な問題、これはもつと大きな眼から考えるべきごとかと思いますのですが、こういう話がございました。農民の密造は別といたしまして、商売的にやつているところの密造の取締でありますが、これをうんとやるためには、いずれも警察当局の応援を得なければできにくいのでありますが、それに対して警察当局が応援を澁ると言いますのは、密造を現在相当大仕掛にやつている連中は、それが正業である人が多い、その外には現在の情勢として何ら仕事かないのだ、若し密造部落を徹底的に取締りをやりまして、その人達の密造ができなくなると、正業を失うからして、従つて外の窃盗、強盗というふうな方面に走るより外にない、却つて附近の治安が乱れるので、密造による治安の乱れ方の方がもつといい、こういつた考え方が地方の警察当局にありまして、このために警察当局の援助を得にくいというふうな実情がある。と言いましたが、酒の税金の問題というよりもつと大きな問題として苦慮を要する問題でありますが、現実にこういうふうなことは、外の地域にもあるのではないかと思います。特別の問題として聞いて参つた次第でございます。  それから納税者との懇談会の模様でありますが、懇談会におきましては、いろんな活発な意見なり希望なり出ましたが、先程来お話のありましたことと大体大同小異の問題であります。税金が高い、或いは税務署のやり方が不親切苛酷であるというふうな問題であつたのでありますが、先程申上げました申告を正しくしてもそれに輪を掛けて更正決定をする。それだから申告は正直にはできないのだ、むしろ内輪に申告して置く方がいいんだというふうなことの問題、或いは期日通りに税金を完納いたしますると、税務署の方では、あそこは税金が安かつた、余裕があつたから早く納めたのだというふうな考え方をして、その次の税金のときには又相当高い更正決定をして来る、だから税金は延ばせるだけ延ばして、しまいに、うやむやになるなら、むしろその方が得だというふうな納税者の考えにもなるのである。こういうふうなことで以て、これはどちらが賢明かということはできないことでありますが、そういうふうな実情にあるということにつきましては、税務当局としても相当注意をした徴税の仕方、仕事の運び方をしなければならん問題だと思うのでありますが、この税務行政のやり方につきまして、大阪で特に目新らしく聞いて参りましたのは、納税協会と税務代理士との確執が大阪にあるように見たのであります。納税協会の理事者に聞きますと、これは税務官署の外郭団体のようなつもりで、道義の高揚と民意の増進を旨として、主として納税に協力をしている団体である、というふうなことの意味で活動しておるのだと思います。税務代理士側におきましては、納税協会は、税務署に対するところのボスの巣窟であつて、租税逋脱の温床であるというふうな、温床などと非常に鋭い言葉を以て論難をしておつたのであります。これは或いは業者の間に、特に大阪におきまして、何か特別な感情問題があるのかも知らんと思いましたが、今後の税務行政をやつて行く上におきまして、納税協会、税務代理士等を利用するということが非常に多いと思いますので、大阪のような大きなところでこういうふうな問題があるということは、東京その他にも類した問題があるのではないか。私の考えでは、納税協会というふうなものが、納税者のためにいろいろ親切な取扱をして、それが税務代理士の職域を侵すというような問題でもあるのではあるまいかと考えて参つたのでありますが、この間の調整といいますか、上手に使つて行くことについては、税務当局において十分の注意が必要であるというふうに考えております。もう一つの、税務行政の問題といたしましては、西宮税務署が標準税務署というふうなことになつております。この標準税務署という制度を、昨年から作つたという話でありますが、これは各地に、全国二十幾つかと思いました、の税務署を標準税務署ということにして、それに中央、或いは国税局からの指令を、一々細かい指令までは出さないので、大綱だけを伝えて、そこで勝手にいろいろな工夫をするというふうなことにして指示される、その工夫についての打合せの報告をやつて、税務行政の改善に努めるというふうなことであるようでありまして、西宮税務署等におきましては、職員の配置、或いは、上の、下の仕事の分担、或いは関連の問題、小さい問題では、机の並べ方の問題というふうな、主として内部関係のことでありましたけれども、能率増進なり事務の連絡の円滑というふうなことに対していろいろな工夫をやつているようであります。或いは更に納税者に対する種々の点につきましても、必ずしも中央の命令通りでなしに、もつと自由裁量でやるという点が出て来るだろうと思いますが、こういうふうな方法で、税務官署がだんだんやり方を変えて行くということは甚だいいことだと思いました。たまたま西宮税務署でそれを聞いたので、国税局で全般的な構想なり成績なりということを聞く暇がなかつたのでありますが、面白い問題だというふうに考えて参つたのであります。懇談会におきまするいろんな民間の意見はありましたが、税法上の問題として税金が高いというふうなことに対しましては、国税については発言がなかつたのでありまして、地方税につきましては丁度地方税改正の直後でもあつた関係でありましようが、いろいろ発言がありました。殊に鉄道関係の業者から地方税改正のために、特に固定資産税の創設によつて、鉄道会社は従来の四倍の税負担になる、国税が幾分安くなつて、それを差引いても三倍強の税負担になるというふうなことで、非常な過重であるというふうな陳情がありました。又物品税につきまして、個別の問題になりますが、レースの製造業者から、レースの物品税は廃止、若しくは減税をして貰いたいというふうな要望もあつたのであります。その他の事項は全国的にほぼ同様な希望なり要望がありましたが省略いたします。  次に我々が参りましたときは、丁度ジエーン台風の被害があつた直後でありまして、大阪の被害を中心としまして、その損害の程度は新聞紙上で見るのと比べまして、実際行つて参りますとひどいものがあります。これに対しまして全体的に減免税の問題は無論問題になつておりました。当時は被害調査も十分でないという事情で十分には分りません。懇談会においてもその問題の発言もありましたが、法令によりましてできるだけ減免税をするというふうなことで、これから調査を進めるという段取りでありました。  それからこの税務関係の官署の被害でありますが、国税局、或いは税務署等では大したことはありませんでした。大阪税関は丁度場所柄一番港の傍でありましたので、この被害は非常にひどかつたのでありまして、我々実際その場に臨んだのでありますが、元の監視部の建物、大して大きくはないと思いますが、それだけが鉄筋コンクリートで残つておりましたが、その他の本館、木造の建物は全部流された。それから附近にありました官舎も全部流されてしまつたような状態であります。それが復興につきましては、あそこの場所柄から考えても、鉄筋コンクリートのような丈夫な建物を造らなければいかんだろうというふうなことを考えて参りましたし、又税関当局もそういうふうなことにして貰いたいというふうな強い要望がありました。それから專売公社ですが、この方は建物等の被害は大してありませんが、商品が流されたというふうな問題がありました。それよりも煙草の小売店等でやはり商品が流された、煙草が流されたというふうなことで、煙草が水に浸つて残つておればそれは取替えてくれると、流れてしまつたものはそのままだという規則になつているが、これは甚だ困る。流れたものに関しても水に浸つて売れなくなつたのと同じような取扱をして貰わなければ、むしろ不公平であるという陳情があつたのであります。この問題については專売公社で、それぞれ考えていることと思います。そういうふうな一部的でありますが、被害につきましての問題がありましたことを申添えまして、簡單ながら御報告を終ります。

小串清一自由党

○委員長(小串清一君) 次に油井委員から金融関係のことについて……。

油井賢太郎国民民主党

○油井賢太郎君 只今杉山委員から御報告がありましたように、私御一緒に行きまして金融方面のことを担当いたしまして、ここに御報告申上げたいと思います。大体今回の調査しましたところは大阪、神戸、並びに京都でありましたが、丁度先程のお話のようにジエーン台風の後であつたものでして、何しろ千八百億になんなんとする被害を蒙つた、その復旧なり何なりは、すぐにも金の問題で以て、国家でこれを処理して貰わなくてはならないというのが一番大きな問題でありました。そんな関係を織込んで各方面の要望を御報告申上げたいと思うのであります。  第一番は官庁方面等の意見でありましたが、官庁から見た関西方面の状況というのは、今度の朝鮮動乱を契機としまして、相当特需関係の発注等で纖維、鉄鋼、海運というようなものが非常に活気を呈しておる。併しながら一般大衆の購買力は比較的堅実であつて、インフレというような誇脹は今のところは見受けられない。併し金融界の推移といたしましては、銀行の預金が昨年は非常に大幅に増加しておつて、目標額が三百四十四億三千万に対して、実に二〇五%に当つた七百八億五千四百万円の増加があつたのでありますが、最近は日本銀行の金融の引締め政策、及び租税の徴收、專売收入の増加等、いわゆる引揚げ超過によつて、第一四半期で以ては、却つて預金の減少を示しておるような状態である。併し郵便貯金がその反対に非常な増加の一途を辿つておる状況から見て、金融難のこの打開策としては、やはり預金部資金の地方還元を特に図つて貰うより外ないのではあるまいか、これはどこへ行つても、共通の意見であつたのであります。そこで関西地方といたしましては、この災害の早急の回復は、絶対に必要であるから、金融面の措置からしましても、復興に支障のないような方法を十分考究されて貰いたい、一つ預金部資金を、復旧に要する運転資金として使用させて貰いたい。  第二としては現在一ケ月ごとに借替えの形を取つておる政府の預託金を当分長期の資金に形を変更して貰いたい。  第三番目には見返資金をこの際復旧の設備資金として、見返資金が七、市中銀行三の割合程度に、市中銀行との協力融資というような方法を政府でとつて貰いたい。  第四番目には国庫の余裕金が相当ある筈だが、こういうものを長期に亘つて貸出をやつて貰いたいというような意見が相当あつたのであります。  又第五番目として取敢えず応急対策としては、日銀の災害スタンプ手形制を採用して、日銀のこの借入れに対しては、別枠の扱いとして貰いたい。  第六番目が、国家又は地方公共団体の強力な保証制度を、又は臨時特殊金融機関を設けて貰いたいというような、災害を中心として要望があつたのであります。又一般の点に関しましては、国民金融金庫の基金が十三億ではもう余り少な過ぎる、これはとつくに融資済みであるから、零細な商工資金に、或いは又生業資金の供給源として、基金の増加を図つて貰いたいというような意見があつたのであります。更に中小企業者に対する一般的の金融対策としては、地方信用保証制度に対して、先程どなたからかお話があつたように、再保証、再保険というような制度を地方で以てとつて貰いたいという意見があつたのであります。それから先程中小金融特別担保の話ですが、これは大都市ばかりではなく、その衞星都市にも設置して貰わなくては、大都市、いわゆる大阪とか京都、神戸というようなところから見て不公平ではないかという意見が開陳されました。以上が官庁側の要望でありました。  日本銀行側といたしまして、関西方面の金融状況のことを、元締側として意見が述べられたのでありますが、これに対しては現在貿易の金融が最も重要な役割を占めており、四月以降約三百億円もこういう方面に貸出が増加しておる現在では千五百六十億円の貸出になつているそうですが、関西方面では纖維を初めとして、大分思惑買の資金に貿易資金が流用されておる向きが多い、そういうふうな噂があるが思惑資金が思うようにならないということで金詰りであるというようなことを言われるのはこれは筋違いであるということを日銀当局から話があつたのであります。尚日銀といたしまして銀行の預金の増加が上つておるが、そうすると当然貸出の資金が不足することになつて、預金の増加を図ることがやはり金融難打開の最も肝要な点である。そういう点から見て政府資金の引揚げ超過が八月中でも三百五十億もあつて企業資金の不足となつて事業意欲の減退となる虞れがあるが、これではとても日本銀行から市中銀行に対して貸出を増加するというようなことで賄うわけには行かないのであつて、政府においても当然この点をよく研究して金融難の打開を図るべきである、こういうような意見があつたのであります。  その次に関西側の三大銀行の各社の意見を要約いたしますというと、今回改正される銀行業法が当然臨時国会で問題になるでありましようが、次の條項について銀行側の要望を是非入れて貰いたい。第一、実質資本という点、第二に監査役の権限、第三番目に貸出の制限、四番目不動産抵当の制限、五番目支拂準備制度の件、こういう点が要望されたのであります。更にその次に金融機関の確立ということを速かに自主性を持たせるということで以て解決すべきである、余り大蔵大臣の制圧が強くなる傾向があつて日本銀行に折角設けられた政策委員会というようなものが無駄になる傾向もある。この政策委員会をもつと強化して行けばいいではないかというようなことが述べられまして、経済界が自由経済となつた今日金融機関も本質的に自由事業とすべきではないかという意見があつたのであります。  次は大体日本の金融政策の在り方が東京を中心として行われておるのは甚だ関西側から見て感服しない、やはりこれは地方も均霑させる方式をとつて貰いたい。例えば政府側の撒布資金が東京は非常に早く撒布させるが関西は手続上大変遅れる、こういう場合のこともよく考慮して、今日経済界に関西のウエイトが増大されておる際であるから早急に改めて貰いたい。以上のような点が述べられたのでありますが、尚銀行側として金利の引下についての意見があつたのですが、金利の引下ということは、今貸付金のいわゆる潜在的弱点ということも考慮すれば現在の利率が必ずしも高いわけではない、これは金融側からの意見でありますが、そういつたような意見が述べられたのであります。  次に無盡会社と信用組合の代表の方方の意見がありましたが、昨日ここでお見えになつた代表の方々がお話になつたと大同小異でありますからこれは省略させて頂きます。  次に生命保険界の意見といたしまして保険料の性質は長期に亘つておるのであつて、当然貸付についても長期的の貸付を主としておるから、政府の短期資金というものを保険界に廻して長期設備資金等としていわゆる生命保険界の自己資金と組合せて有効に使えば大変いい金融ができるのではないか、こういうような意見がありました。  その次は証券業界の意見でありますが、証券業界といたしましては金融機関と証券業者の連繋が少いが、証券の担保の貸出を大幅に拡大して貰いたい。戰前銀行の貸付金の二七%が條件担保であつたのが現在では僅かにたつた一%に過ぎない、こういうものを活用することによつて相当金詰りの打開策が講じられるのではないか。又株式については長期取引ということを復活させて行くこともやはり相当金融界に貢献することが多いと思う。税金との関連でありますが、手持の有価証券の買入金のいわゆるどこ出たかということを税務署が追求するということは証券取引の円滑を阻ばむことで、結局金融界に悪影響を及ぼす、こういうことを止めて貰いたい。こんなような意見が述べられたのであります。  更に事業界の代表及び経済団体の代表の意見といたしまして箇條的に申上げますというと、通貨が果して適正に発行されておるか、生産の増大に伴つて通貨の増発の必要ありと思うのだが……。通貨の膨脹を当局者は非常に恐れ過ぎていやしないか。やはり相当生産の増強に伴つて通貨の発行というものを増大してもいいのじやないかという意見があつたのであります。第二番目には、相対的に見て資本の分布というものが適正か否かを検討して貰いたい。地域的から見て関西地方は生産資金の需要が大きいところであるから、他の方から資金を廻しても国家的に一つ関西の事業というものを面倒みて貰いたい。こういうような意見もありました。更に民間会社の社債発行の大幅の認可を図つて貰いたい。それから滯貨の増減を自由にして貰いたい。無記名銀行預金を復活させて貰いたい。問屋金融の積極化を図つて貰いたい。それから勧業銀行等の不動産金融を一段と積極化して貰いたい、こういうような意見が開陳されたのであります。  それから大阪における最後の問題として追加したいのは造幣庁の意見なのでありますが、現在の日本においてはどうも通貨に対する国民の信頼感が非常に少い、これは粗末な小額紙幣が氾濫しておる結果であつて、これに対して早く硬貨に変えまして通貨に対する国民の認識を改めるべきだ、そうしてやはりそれに伴つて貯金であるとか、預金というようなものに対する意識の観念も変つて来るのではないか、又これを処理する金融機関の今の小額紙幣は非常に粗末であつて手数が掛かる、能率も上らない、これを硬貨にすれば、大変そういう弊害を切り除くことができる、それには五十円、十円、五円、一円というような硬貨の体系にいたしましてやれば十分できる、そのための資材というようなものは造幣庁にも十分に確保してあるから当局においてもこれを活用して貰いたいというような意見があつた。以上が大阪におけるところの諸般の方面の意見でありましたが、次に神戸におきまして貿易金融問題について検討会を開いたのであります。丁度ユーザンス問題が解決される一両日前の会合であつたのでありまして、輸入の点について大分ユーザンス問題を取上げられまして、政府当局の弱腰を衝いておりましたが、それはすぐ解決されたのでありますからここには省略いたします。ただ輸出の問題でありますが、輸出貿易金融の点についてはやはり現在でも甚だ思うように行つておらない。殊に貿易というものは時期的に相当のブレがあつて、年が年中同じように生産が継続されるものではない、或る程度思惑というものもやはり必要だ、正当な思惑に対する金融ということは国家的から見て何もこれは不当ではないのであるから当局においても十分にこの解決を図つて貰いたい、こういうような意見があつたのであります。而も現在貿手の制度が変りまして複名制度というようなことをしておりますが、これはいわゆる思惑防止のためと言われておりますけれども、実際上運営に当つては大変な支障を来しておるのであります。つまり今までと変りましで複名手形となりますというと、生産者と貿易業者との両方連名で金融を受けなければならないということになつていわゆる商取引の祕密ということも保たれないし、又手数も掛かりますし、又時間的にも非常な煩雑を加える。こういうことは一刻も早く解決いたしまして、貿易の伸展上支障のないようにして貰いたいというような意見が強く述べられたのであります。更にオーバー・ローンの関係でありますが、貿易業者に対しての金融がオーバー・ローンとなつてすぐ引締めるというようなことはこれは考えものではないか。貿易については或る程度輸出業者の信用状態がよければ決して危險ではないのであるから、数字的に見てオーバー・ローンとなつても、内容的に見て、よく検討をして、貿易面だけは別枠の金融方法をとつて貰いたい。或いは商品別の金融というようなことを拡大するとかというふうなことも考えて貰いたい。尚、金利の点でありますが、貿易資金は金利が外国と比べて非常に高いので、どうしても競争上敗れるようなことがあるので、これだけは別に一つ考えて低利にする方法をとつて貰いたいというのが大体神戸におけるところの要望だつたのであります。  もう一つ、問屋の金融という点でありますが、今まで貿易ということはすべて問屋で以て金融を図つたのでありますけれども、今御承知のように問屋というものは税金の攻勢或いは差益金というようなものによつて自己資本というものの増大が来しておらない。結局金融機関にのみ依存しておるような状態であるが、問屋制度というものをやはり相当重要視して、そういうところに自己資金を蓄積できるような政府の方策を立てて貰いたいというのが大きな希望として述べられたのであります。  最後に京都の方へ参りまして、公聽会を開催したのでありますが、京都では大体中小企業者が多く問題になつておりまして、中小企業者の意見としましては、どうも自分らは銀行に行つても十分に金を借りることができない。それはどうも銀行の裏口営業というのが非常に盛んであつて、弱小のものは到底金融を図つて貰うことができないようなことになつておる。こういう点は嚴重に監視をして貰いたいというような希望があつたのであります。その他京都におきましては大体大阪におきました要望と大同小異でありますので、省略さして頂きますけれども、以上の関西方面におけるところの金融機関についての、或いは金融状態についての大体の御報告であります。

小串清一自由党

○委員長(小串清一君) では木村委員がお見えになりましたので、東北班の方の御報告を求めます。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 東北方面は社会党の清澤俊英氏と私と二人で担当いたしました。九月の十七日から二十二日まで調査いたしました。仙台、青森、秋田、山形の四市を訪れまして国税庁、財務局、県、市当局或いは日銀支店長からシヤウプ勧告に基く中央、地方の税制改革の実施状況、それから金融情勢等を調査いたしますると共に、財界及びいわゆる中小業者、農民、漁民、勤労者、金融界等の代表と懇談会を開きまして、税制金融等に対する忌憚なき意見を聞いたのであります。時間の制約もありますので、その要点について御報告申上げたいと思います。  先ず東北地方の一般的経済情勢について申上げなければなりません。と申しますのは、東北地方は特に積雪單作地帶であり、更に又原始生産物が非常に多いのでありまして、他の地域と非常に異なつておりまして、その経済情勢も他の地域と著しく異なつた特色を持つておりますので、又その特色に基いて税の徴收とか、或いは税制に関する意見とか、或いは金融の問題も著しく他と異なつた特色を持つておりますので、簡單に東北地方の一般経済情勢がどうなつておるかを先ず御報告申上げたいと思います。  御承知のように東北地方は食料とかその他原始生産物の生産地である関係上、インフレの收束、或いは食料事情の好転等による食料価格の低落、又シエーレの拡大等によつて悪くなつておるのであります。朝鮮動乱を契機といたしまして特需とか、或いは輸出増加という情勢が現われて来ておりますけれども、東北地方に対しては却つてこれは悪く影響しております。勿論木材とか、その他一部業者においては特需とか輸出増加の好況に惠まれておりますが、大部分は原料高の製品安、そうして金詰りというものが非常に深刻になつておるのであります。このことが徴税とか金融面に反映しておるのであります。例えば東北六県の税の先ず滯納の状態を見ますと、本年七月末におきまして三十五億八千五十三万円、このうち過年度分が三十一億百三十二万円、本年度分が四億二千九百二十一万円になつております。この過年度分は大部分が二十四年度でありまして、二十四年度は徴税が如何に激しかつたか、又実情にそぐわなかつたかということがここに現われておるのであります。東北六県の滯納は全国の大体三%でありまして、東北六県が全国の税額の大体五%にあるのに比しまして滯納の割合は少いのでありますが、併しながら大体の徴税の実績はやはり他の府県もそうでありましたように東北六県においてもよろしくないのであります。税の徴收状況を見ますと、本県におきましても税制改革の結果、五万、十万くらいの農業所得者、こういうのが大体一町五反程度の農家でありますが、大体非課税となりまして、六十四万くらいの納税人員でありましたのが、二十万人に減じておるのであります。本年度の大体徴收予定税額は四十億であります。そのうち農家が十二億、非農家が約二十八億であります。この非農家の二十八億のうち、第一期、本年度の第一期分の納税額が九億三千六百万円になつておるのでありますが、この納めた分、八月二十日までに納めた分は五億二千五百万円で、その比率は五六%であります。前年、即ち昨年の七月十日までの税徴收率は六三・一%でありまして、それに比べると著しく税の徴收状況はやはり悪くなつております。特に注目すべきは青色申告の状況が著しく悪いということでありまして、青色申告は全国的に悪いのでありますが、特に東北地方においては悪いのであります。大体全国平均が申告した人は個人においては四%となつております。仙台の国税局、即ち東北六県平均は一・六%であります。特に青森などは〇・四%でありまして、青色申告が殆んど実施されましたけれども、有名無実の状態になつております。これはシヤウプ税制改革の重要な一つの制度であつたのでありますが、このような状態にあるということはこれは根本的に再検討されなければならんと思うのであります。又これに対して何らかの対策を講じなければならないのじやないかと思うのでありますが、そういう状況なんであります。こういうような状態でありますので、こういう実情を反映しましてシヤウプ税制改革、中央地方を通ずる税制改革に対して東北地方の意見は評判がよくない。相当不満があり、批判が強いのでありまして、その主なる理由は二つあるのであります。その第一は、今回の税制改革は都市中心に片寄り過ぎておるということにあるのであります。例えば県税は附加価値税、入場税、遊興飲食税、こういうものが主なる税收になりまして、本年度は附加価値税は延期されて事業税、特別所得税が税收になつておりますけれども、こういう税種は都市中心のものであつて、東北のような單作農村地帶では財源が十分確保できないのであります。特に農林業が県税では対象外となりましたために東北六県の県税はいずれも激減することになつたのであります。宮城県の例をとりますと、二十五年度は二十四年度に比較しまして、二億二千二百万円の減收になります。青森県は六億三千四百万円の減收になります。秋田県は一億七千万円の減收、山形県は一億三千八百万円の減收になるのであります。勿論これには附加価値税を延期した影響も相当あるのであります。若し附加価値税を実施しましたならば三千万円乃至四千万円は減收を免がれるだろうという話であります。この点附加価値税を取るということは他面において住民税において法人は所得割を免ぜられておるのです。ところが住民税のうち所得割は免税されながら附加価値税が延期されましたために、それが事業税及び特別所得税になりまして、非常に法人は税を納める額が激減したのであります。従つて住民税と附加価値税延期による恩典が著しく法人に多くなりまして、この点非常な不均衡を生じておるのであります。これに対する批判も非常に強かつたのであります。こういう点、やはり都市中心の税制改革であるという証拠であるといわれるところなのであります。又附加価値税、入場税、遊興飲食税は景気変動に著しく左右されまして、安定性がない、そういう点もやはり都市中心の税制になつておる。又住民税を見ましても法人に所得割がかからない、均等割も著しく低い。こういう点は都市において非常に法人が有利になる。  又固定資産税、これは東北地方には実際大工場がありませんので、固定資産税のうち償却資産が著しく少いのであります。従つて東北地方では固定資産税を実施するために税收が非常に多くなると思いましたところが、農地が多いために大工場がない。償却資産が少いために思つたほど市町村民税においては増收を来していないのでありまして、皆がつかりしておる。シヤウプ税制改革の結果市町村は税收において相当よくなるものと思いましたところが、そうでないので、相当税制改革において批判的なものがありました。こういう点が先ず指摘されたのであります。  第二に東北の積雪單作地帶の特殊性は十分考慮されていない。こういう点が大分指摘されました。特に東北地方は国民所得に対する税負担が全国平均から見ますと、著しく重いのでありまして、青森の例を一つとつて見ますと、二十三年度において青森の県民所得は二百二十億でありまして、一人当りの收入は一万八千百四円、これに対して全国平均の一人当りの国民所得が二万七千六百七十九円、このように全国平均より著しく国民所得が少いにもかかわらず、税金の方を見ますと、国民所得に対する税負担が二一・七%、全国の国民所得に対する税負担の割合は二〇・五%、国民所得が少いにもかかわらず青森県における国税の国民所得に対する割合は多い。特に地方税においては八・三%でありまして、全国平均の四・三%の約倍になるのであります。このように国民所得が少いのに税負担が全国平均に対して著しく重い。こういうような情勢になつたので、これはやはり東北地帶がいわゆる所得の蓄積が著しく低い、貧乏であるにもかかわらずいろいろ積雪地帶であり、或いは又災害が非常に多くあるので、そういう支出が特にこの地方では多いのでありますが、こういうことに対する配慮が税制改革において十分なされていない。こういうことが大分強調されたのであります。例えば地方財政交付金を貰う場合にも、補正計数などは非常にそういう点が考慮されていない。又固定資産税の場合など、家屋などは普通の温暖地帶における家屋と違うのであります。或いは又農家における作業場など温暖地帶においては必要はありませんけれども、そういう積雪地方においては必要なのでありますが、そういうことなどについて特別の措置が考えられていない。こういうようなことが指摘されました。  こういうように都市中心主義の税制改革であつたということと、それから東北の積雪單作地帶の特殊性が反映されていない。その二点から中央地方を通ずる税制改革に対して非常に批判的でありまして、その結果として非常に多くの改正意見が開陳されたのであります。  先ずその改正意見の主なるものを挙げて見たいと思います。  国税に関する改正意見、それから府県税、府県税制に関する改正意見、或いは市町村税に関する改正意見、この三つに分けてその要点だけを御報告申上げたいと思うのであります。  先ず国税に対する改正意見でありますが、これは秋田の税務署の改正意見は非常に総合的であり、又他の税務署から出されました改正意見と重複する点もあります。そこで秋田税務署から提出されました国税関係の改正意見について御報告申上げたいと思うのです。先ず国税の基礎控除につきまして現行の二万五千円を五万円まで引上げる必要があるという意見であります。これは青森県の税務署からもこういう意見が出ましたが、その理由は一世帶扶養親族三人としまして基礎控除を五万円、扶養控除は一応現行通りとしまして三万六千円、合計八万六千円。これをまあ実際上の免税点とすべきである。これは一世帶当り一ケ年の所得七万円とみまして、その一人当りの收入が一千七百五十円、こういうことに計算の基礎がなつておりますが、この程度の所得者は現在の経済状態の下では実質的に租税の負担能力がない。従つて少くとも基礎控除を五万円まで引上げる要がある。これは税務署の方の税務担当者の意見であるので、我々は相当傾聽いたしたのであります。第二に扶養親族の控除、これは一応一万二千円とする。併しながら所得金額の階級に応じて相当程度のスライドを行う必要がある、こういう意見でございます。その理由は社会正義の原則からしても現行法は妥当でない、所得の階層によつて軽減割合の懸隔が余りに多過ぎる。第三に小所得者に大きく、大所得者に少くすることが理想である。その具体案としまして控除前の所得金額一万五千円以下は一人当り控除金額一万二千円、三万円以下は一万円、三万円を超えるものは八千円、こういうふうに扶養控除においても段階をつけるべきであるという意見であります。  更に所得の合算課税制度の改善に関する具体的な意見が提出されたのであります。その第一は資産の合算規定を廃止すること、その理由はこれは実益が立法当時査定した程多くない、それから徴收者、納税者共に非常に煩雑で能率を阻害する、又本制度を廃止することによつて負担軽減を目的として今後資産を移転したと認められる者に対しては、現行所得税の合算規定の本旨に従つて相続税等の面から捕捉、防止することを考慮する必要がある。それから次に扶養合算の改善、扶養合算の制度を廃止する、但し扶養控除所得金額現行の一万二千円について特別の調整を行う。例えば一万円の所得のある扶養親族について控除すべき扶養控除は、一人当り扶養控除所得金額即ち現行一万二千円から一万円を引いた二千円とする。このように総合事務の簡素化を図る必要がある。それから税率も根本的に改正する必要がある。五万円以下については現行の二割を一割五分にする、五万円超に対しては現行二割五分を二割にする、八万円超に対しては現行三割を二割五分、十万円超に対しては三割五分を三割、十二万円超に対しては四割を三割、十五万円超に対しては四割五分を三割五分、二十万円超に対しては五割を四割、三十万円超に対しては五割を四割五分、五十万円超に対しては五割五分を五割、百万円超に対しては五割五分を……五割五分を百万円超には課税する代りに、低額所得に対する税率を更に低めるという意見であります。  更に平均課税の改善に対する意見が提出されたのであります。その第一は、変動所得に対する平均課税について第二ケ月目以降の調整はこれを廃止する、その理由は実務が煩瑣でその実益が乏しい、それから景気の変動と実質的負担の変動によつて必ずしも公正な負担の調整をする結果にならない、そういうことがあるのであります。更に又平均課税の改正としましては、一時的変動所得の平均課税については、課税の年を含む過去五年間の平均所得に一時的変動所得の五分の一の額の増積計算を行なつて税額を調整する、そういう意見が提出されました。  次に資本的支出と修繕費の区分規定の改善、時間がありませんので理由は省略します。更に又重要な点は青色申告制度を改善すること、これは各地においても意見が述べられましたが、先ず青色申告者の申告所得であつて、政府の調査所得金額と一致する場合は一定限度の所得金額を特別控除することを法律化する、但し当面過渡的措置として二、三年間これを行うというふうにしたならば青色申告の成績がよくなるのじやないかという意見であります。更に又青色申告者の記録規定を緩和して青色申告の不正化を防ぐ、そういう意見が出ました。尚他の府県におきましては青色申告した者に対しては金融的に何か便宜措置を與えるようなことをしたらというふうな、何か報奬的なことをしなければ青色申告の成績はよくならないのじやないかという意見が圧倒的でありました。  又法人税につきましては資本的支出及び修繕費の区分規定について所得税法と同様な措置を講ずる必要がある。更に相続税につきまして共同相続に際しまして相続を放棄した者がある場合、一定條件の者について放棄者一人当り一定額の特別控除を認めることとする、こういう意見がありました。  尚税務行政運営に関する意見としましていろいろ具体的な対策が提起されたのでありますが、時間がございませんからこれは省略します。  国税に対する意見は、秋田税務署から提出されたものが以上の通りでありますが、その他先程お話のありました酒税の問題についても、各地でたびたび意見を聞かされたのであります。この点については先程の報告者からも御意見がありましたので詳しく触れませんが、特に東北地方は密造が全国で一番多いと言われておるのでありまして、一月から七月までの全国の密造の検挙件数は一万六千四百二十七件、このうち宮城県だけで五千二百十一件、熊本県が多いと言われていますが、相当隔たつて二千六百六十四件、こういうような状況で、約二百五十万石乃至三百万石の米が密造されていると言われ、その約一割が東北地方の密造であると言われておるのであります。この対策としては、やはり税金を低くしなければならない、こういう意見が圧倒的でありました。その他米と酒との交換制度をやつたらどうかとか、或いは又もつと取締を強化する必要があるという意見も述べられましたが、それにしても、先程の杉山氏のお話のように、全く人手が不足でありまして、又予算も不足でありまして、実際問題としては密造に対して検挙できないというような状態なのであります。やはり税金を下げるということが、そして買易くするということが、対策の根本ではないか。大体農民は一升酒が三、四百円くらいにならなければ密造を止めないだろうと、こういうような意見を聞かされたのであります。併し、密造を徹底的になくしてしまうことは困難でありましようが、犯罪、特に第三国人が非常に大規模に行う密造に対する防止対策としては、どうしても値段を安くするということが必要ではないか、そういう意見が圧倒的でありました。  尚国税関係でありますが、煙草の税金をかける場合の收益率についての査定が苛酷であるという意見が、これは二つの県から聞かされたのであります。例えば税金をかける場合の所得の捕捉、これを大割五分くらいに見ておりますが、これは福島地方を中心にして決めるそうでありますけれども、実際はそれと逆でありまして、三割五分乃至四割くらいが実際の收入になるのであります。従つて税金をかける場合の收益率、これをもつと下げて欲しいという要望があります。  それから関税の問題につきまして陳情を受けたのでありますが、それは関税法によりますと、昭和二十四年六月一日以後二ケ年間、港において一定の貿易額或いは出入船舶トン数に達しませんと、その貿易港は閉鎖すると、こういう規定になつておるそうであります。そこで青森とか秋田におきましては、その條項に触れることになりまして、このままの状態が続きますと、来年の五月末までには閉港しなければならないということになるので、その閉鎖期間を四、五年間延期してくれと、こういう陳情があつたのであります。これは極めて重要な問題でありますので、更によく検討してみたいと考えたのでありますが、そういう要望もありました。  尚更に府県税に対する改正の意見があります。府県税に対する改正の意見というのは、先ほど申上げましたように、東北單作地帶では、漁業、林業、そういうものが県税の対象外にありまして、特に青森県におきましては、りんご税を取ることができなくなりました。青森県では、りんご税は年約二億円くらいの税收があつたのでありますが、それが取れなくなつた。そのために、県税が著しく少なくなりました。この少なくなる県税收入をどうしてこれを補うかということに対する意見、或いはその対策が提出されたのであります。その対策の理由は、時間がございませんから省略いたします。その項目について申上げますが、第一に、各県とも軽度の県民税を創設する必要があるという意見であります。又この減税対策としまして、木材引取税及び鉱産税を道府県税として存置して貰いたい、或いは附加価値税の課税標準に特例を設けて貰いたい、又附加価値税の免税点の引下げ、或いは又鉱区税の前納主義を採用して貰いたい、或いは遊興飲食税の税率引下げ、或いは又入場税及び遊興飲食税の特別徴收義務者を納税義務者に改めるようにして貰いたい、或いは又、これは前にも問題になりましたが、酒の消費税を復活してくれとか、こういう意見が開陳されましたが、これは県が如何に今度の税制改革で減收に悩んでおるかということを裏書する意見であると思うのであります。更に又いろいろその他具体的な細かい意見が提案されましたけれども、時間がございませんので省略いたします。  次に市町村税の改革につきまして提出された意見を述べたいと思います。これは公聽会において聞いた議論でありまするが、市町村民税につきまして一番多く聞いた議論であります。それは、住民税の令書が来てから初めて所得税が如何に不公平であるかということがはつきりした、こういうことが公聽会で多くの人によつて述べられたのであります。住民税は、御承知の通り、均等割と所得割とになつておるわけでありますが、前年度の所得に一割八分を掛けたものが所得割でありますが、隣近所で住民税を聞いて見ますと、だんだんそれが分つて来て、律義の元になる所得税というものを聞いて見ると、如何に不合理であるかということが分つて来た。こういう意見が多いのであります。特にこれは国鉄の従業員の意見でありましたが、月收一万以下の人です。自分の親戚の三町二反を耕している農家の住民税と自分の住民税と同じである。又町の三人小僧さんを使つておる商店の親父さんの住民税と自分の住民税と同じである。その勤労者所得が正確に捕捉され、勤労者の住民税が著しく多い。それで住民税においては多額納税者であるという感じが特に深いということが力説されたのであります。この住民税を通じて所得の捕捉の不公平、所得税の課税の不公平がここではつきり暴露されたように思われるのであります。この点が非常に注目されたのであります。更に地方税改革の意見としましては、山形市から具体的な意見が提案されました。それで山形にはシヤウプさんも参りまして、シヤウプさんにこの税制改正意見を開陳したそうであります。そのせいか山形では非常に整理して、地方税に関する改正意見をまとめてありますので、又これが東北地方における地方税改正に関する意見の代表的なものであると思われますので、それに基いて御報告申上げたいと思います。  先ずこの住民税につきましては、法人に対しても個人同様所得割を課税せられるように改正せられたい、こういう意見であります。それで、旧法によれば個人が八割六分、法人が一割四分の負担割合でありましたが、新法によりますと個人が九割九分、法人が一%の割合になるのであります。尤も法人組織は個人である株主の單なる活動の集団に過ぎないもので、税を負担させる性質のものではないと、こういうシヤウプさんの見解でありますけれども、市町村から受ける恩惠又は各所の施設を利用することは、従来の法人、個人の負担割合から考えても、法人が均等割のみということでは、あまり不公平である、外形標準を対象に所得割を課税するのを適当と思われる、従つてそのように法規を改正されたい、そういう意見であります。又他の府県におきましては、この所得割をかけなければ法人の均等割をもつと殖やせと、こういう意見もありました。それからもう一つ市民税につきましては、市民税の課税標準は、前年度所得を取り、源泉徴收及び申告納税制度を採用せられるように改正せられたい。この税金は市町村税の主な税源で而も従来の市町村民税に比べて大幅の増徴でありますが、実績課税のため現在の経済情勢下においては、納税の担税力にズレを生じ、税收確保は全く困難である。且つ又空売りの関係からも、源泉徴收及び申告納税制度の方法に改められたいというのが理由であります。更に又市民税につきまして寡婦の非課税範囲拡張のため、法律第二百九十五号第一項並びに第二項中「十八年以上の子女を有する場合」を削除せられるように改正せられたい、これは寡婦で十万以下の所得者の場合は、住民税が免除されるのでありますが、併しながらこの法律二百九十五條第一項及び第二項中の「十八年以上の子女を有する場合」は免税されない、これは非常に不合理であるから、これは「十八年以上の子女を有する場合」を削除して、そうして十万以下の所得がある寡婦については、住民税を免税すると、こういうふうにはつきりとされたいというのであります。この住民税においては、その他いろいろ不合理が出て来ているのでありまして、例えば市から扶助を受けておる者が、これは住民税は免税されますが、固定資産税は免税されない、こういうことになるわけでありまして、寡婦が自分の連れ合が亡くなつて、相当な家に住んでおりますが、收入が無いので、扶助を受けておる、従つて住民税は免税されますが、固定資産税は免税されない、それならその家を売つて他所に住めといつても、すぐに家を売つて他所に住めないと、こういう事情がある場合、非常にそれが不合理であるというような点があるわけです。又寡婦につきましては、その夫と別れた場合、夫が生きていたんでは寡婦と認めない、夫が死亡してなければ寡婦と認めないと、非常に不合理が沢山あるのでありまして、こういう点も改正されるように要望されたのであります。  更に固定資産税につきまして、單作地帶の農地の倍数を軽減されたい、こういうことであります。その理由は二毛作地帶と單作地帶との所得面から見ましても、その負担を同率に取扱うことは適当でない、従つて單作地帶に対する農地の買收を軽減された、これに対しては具体的に意見が農民の団体から述べられたのでありますが、大体これから設定される小作料、これに対して五分五厘の金利から、キヤピタライズした金額、これは大体公定価格の十二倍程度であるという意見であります。従つて二二・五倍の倍数は高過ぎるから、これを約十二倍程度に低めて貰いたい、こういう具体的意見がございました。その他の税につきましては、自転車、荷車税については改正前のように月割課税を認めて貰いたい。課税の適正と脱税防止の見地から月割制度を行わなければ駄目であるいう理由であります。又接客、客に接する人の税です。サービス・ガール、そういうような者の税ですが、その徴收方法を普通徴收と特別徴收とにして貰いたい、この税金は課税客体の動きが甚だしく、その把握が全く困難である現状から、これが完全徴收を期するため、雇用関係並びに雇主を特別徴收義務者として貰いたい、こういうまあ意見であります。例えば宿屋の女中さんの税金は、その雇主がこれを納めると、こういうふうにして貰いたい、こういうことであります。

小串清一自由党

○委員長(小串清一君) ちよつと木村さん、時間の御都合でなんでしたら午後やつてもよろしいですが、もう少しで終れば、もう一時になりますから……。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 まだ金融関係も残つておるのですが、皆さん、併し御迷惑でしようが、ではスピードをかけますからもう少し御辛抱を願いたいと思います。成るべくこれを……尚この東北地帶は農村地帶でございますので、農村方面から地方税に対する改正要望が非常に多く出されたのであります。これは秋田県の生産農業協同組合連合会から出された要望でありますが、その第一は附加価値税は農業協同組合及び農業協同組合連合会に対してはかけて貰いたくない。それから第二が市町村民税につきましては農業專従者として扶養控除の対象になつておるものは飽くまで独立の生計を営む者でないから、その性格から見て市町村民税の均等割は非課税として貰いたい。この要望は各方面にありました。而も今年度の税制改革においては農業專従者が扶養控除、農業專従者の扶養控除を認めながら今度の住民税におきましては、独立の所得のあるものとして均等割がかかる。他の市町村においては大体所得あるものと認めて農業專従者に均等割をかけるように決めたと、こういう話でありました。恐らくこれは今後非常に問題になるのではないか。農業專従者を所得あるものとして認めるか認めないか、これは認定によるのでありまして、若しこれが所得あるものと認められますと、折角国税、その他で農民に減税しても、特に一町以下の零細農民に対しては專従者が多いのでありますから、却つて重税となるのでこれは相当問題にされております。それから次に個人の均等割です。これは現在のような区分でなくもつと細かく区分すべきである。即ち人口五十万以上の都市は四百円、人口五万以上五十万未満の都市が三百円、人口一万以上五万未満のものが二百円、その他の市町村は百円と、こういうふうに税金を低めると共にもつと細かく区分すべきである。こういう意見であります。第三は所得税額等を課税標準とする市町村民税の標準税率は所得税額の百分の十八に統一すること。これは市町村民税の課税方法は三つありますけれども、この三つを一つに百分の十八に統一する、こういうことであります。そうしませんと、地方によつて又特に窮乏町村においては非常な重税になる危險があるので、こういうふうに統一せよという意見であります。それから農業協同組合には法人單位に課税することとし、同一町村内に二つ以上の事務所又は事業所を有する場合には主たる事務所又は事業所に課税して、従たる事務所又は事業所には課税しないこと、更に固定資産税につきまして、農業協同組合並びに土地改良区のような公共的性格を有する法人の所有する公共の用に供する固定資産については非課税とする。昭和二十五年度の固定資産税を課する農地の価格については農地調整法第六條の二第一項の規定によつて主務大臣の定めた額に十二を乘じて得た額とすること。これは先程申上げた倍率であります。更に昭和二十五年度分の固定資産税を課する農地以外の土地及び家屋についてはそれぞれ賃貸価格の六百倍を以て課税標準とすること。寒冷地單作地帶の昭和二十五年度の固定資産税を課する農地の価格は主務大臣の定めた額に十を乘じて得た額とすること。それから農業用償却資産については農業が附加価値税を免税されている原始産業であり、又農業の零細資産としての担税力より勘案しまして特に個々の償危資産の免税点を單価三万円とすること。こういうような要望がございました。この詳細の理由につきましては時間がありませんから省略いたします。  尚漁民からも地方税の対策に対する要望がございましたので簡單に申上げたいと思います。

油井賢太郎国民民主党

○油井賢太郎君 議事進行について……この大蔵委員会の調査は国税が主であつて、地方税は地方行政委員会の分野になつておるので、成るべく簡單に願うようにお計らい願いたいと思います。

小串清一自由党

○委員長(小串清一君) ちよつと木村君に御注意しますが、御熱心に御研究になつておるので私もそのまま何しておりましたが、今の御注意があるように、地方税の方は地方行政委員会の方でやつておる関係がありますから、成るべくその要領を一つ御説明願いたい。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 成る程油井さんの御意見は御尤もでありますが、併し今度は総合的な税制改革でありますので、総合的に見なければならない。その場合にやはり地方税が非常に重要で、中央の税制を見る上にやはり地方税を見て置かないと中央の税をよく検討できないのです。その総合的な矛盾が相当出ておりまして、この点は我々は特に注意を拂つておるので検討したのですが、併し時間もかかつて御迷惑でありますから極めて簡單にいたします。漁民からも附加価値税、固定資産税についての改正の要望がございましたが、それは時間がございませんから省略いたします。  更に直接この税の問題ではございませんが、財政支出の面につきまして地方において特に指摘された点、又は今後問題になるだろうという点を申上げて置かなければならないと思うのです。その第一は災害対策費の使い方であります。これは山形県から要望されたのでありますけれども、この水害の復旧の進捗状態が著しく遅いのでありまして、昭和二十三年度の分が本年度において大体六割三分の復旧である。昭和二十四年度の分は四割大分、本年度の分は一割四分、漸く完了したのは昭和二十二年の水害復旧が完成したのでありまして、昭和二十三年度の分は本年度において漸く大割三分の完成の進捗状態にある。こういうような非常な遅い状態で、それではあとからあとから金をかけても実効がないというので、災害復旧全額国庫負担法の継続実施と共に短年度完成のために国庫負担の総額支出をして貰いたい。又そのために地方起債の増額を認めて貰いたい。その他必要資金の融資を斡旋して貰いたいという要望がございました。次に公共事業費の使い方について意見が述べられたのであります。御承知の通り今後は終戰処理費に次いで公共事業費は非常に多くなり、更に又いろいろな増築が予定されておりますが、公共事業費が額が多くなることは決して悪いことではないと思うのでありますけれども、その末端における使い方、これが非常に問題になつて来ると思うのであります。現に大蔵省の財務局司計課において目下各方面で公共事業費の使途について調査しているようであります。私も東北六県に参りましてその方の司計課の人に事情を聞きましたが、相当遺憾の点が沢山あります。時間がございませんからここで詳細のことを述べることは省略いたします。この点は国会においても徹底的に検討する必要がある。ただ公共事業費の額が多くなればいいというのではない。恐らく仔細に検討して見ますれば二割か三割くらい節約する余地があるのではないか、こういうように私は感じたのであります。非常に無駄に使う、又使うべき方面に流した公共事業費が他に流用されている。こういう事例があるのであります。更に又見返資金の使い方についても問題があると思います。見返資金が中小業者に対する枠が與えられておりますが、現地に、東北の方に参りますと一つ非常に妙に使われているのを発見しました。私はここで申述べませんけれども、ああいうような形において見返資金が使われてはこれは中小金融のためにちつともならないと思います。いろいろな運動その他によつて適切ならざる方面に見返資金が使われるような傾向がある。これも今後我々は大いに注意しなければならないのではないか。こういう点を気が付いたのであります。最後に金融問題でありますが、時間がなくなりましたのでこれも又極めて簡單に要約して御報告申上げたいと思います。東北の金融情勢につきまして、結論を言いますれば預金の増加が著しく鈍つている。勿論東北地帶は季節的に預金が減る時期でありますけれども、前年同期に比べて著しく減つております。そうして金詰りが非常に深刻になつておる。このために、金融難打開のためにいろいろな要望を受けたのでありますが、特に東北地帶は国庫金勘定としては非常に巨額の引揚超加になつておるようであります。百数十億も毎年引揚超加になつておる。国庫金関係では東北地方ではそういうふうになつております。そういう方面からも東北地方の金融難を打開するためにこれは考えなければならない問題ではないかと思います。又要望としてはこれは他の県も同じでありましようが、預金部資金、見返資金、こういうものを特に設備資金の方に多く廻して貰いたい。それから財政收支の時期的なズレが地方金融の面に及ぼす影響が多いからこの均衡調整に努力して貰いたい。それから県内の貯蓄資金は県産業育成のために全面的に活用できるようにして貰いたい。政府の預託金は豊富に地方銀行に廻わすようにして貰いたい。又県外銀行は預金を地方に還元するようにして貰いたい。こういうような要望があつたのであります。全体として東北單作地帶の金融は季節関係を除いても非常に最近窮迫しておりまして、銀行は殆んどオーバー・ローンになつております。而も他の温暖地帶における銀行のオーバー・ローンよりも遥かにこのオーバー・ローンの程度がひどいようでありまして、その県内の銀行の貸出超過は特に著しい。県外の市中銀行においてはオーバー・ローンは少いのでありまして、むしろ県内から集めた資金を中央に持つて行くという傾向にあるので、こういう点を是正して貰いたいという意見があつたのであります。又漁業金融についてもいろいろ要望がございました。漁業手形は農業手形と違つて十分まだいろいろな問題があつて、活用されていないようです。漁業保險というものが確立されませんと、十分活用し難い危險性が多いので、十分活用し難いので、漁業者は相当に金融難に悩んでおるということが報告されましたが、それについては先程も誰方かから御意見がありましたように、漁業金融については何か水産金融公庫そういうようなものを設置して貰いたいという要望がございました。その他税制或いは金融政策の面について国税局或いは財務局或いは又公聽会における民間方面からいろいろ沢山の意見が出されたのでございますが、時間がございませんので、甚だ簡單でございましたが以上を以て報告を終りたいと思います。

小串清一自由党

○委員長(小串清一君) 大体時間も何しましたが、本日はこの程度で委員会を閉会いたします。    午後零時五十八分散会  出席者は左の通り。    委員長     小串 清一君    理事            大矢半次郎君            佐多 忠隆君    委員            愛知 揆一君            岡崎 真一君            黒田 英雄君            野溝  勝君            松永 義雄君            森下 政一君            小林 政夫君            小宮山常吉君            杉山 昌作君            油井賢太郎君            森 八三一君            木村禧八郎君

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