厚生委員会 第4号
- 発言数
- 45 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/07/22
会議録
○委員長(山下義信君) これより本日の厚生委員会を開会いたします。 先ずお諮り申上げることがございます。理事の藤森眞治君から都合によりまして、理事辞任いたしたい旨の届出がございました。これを承認するのに御異議ございませんですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下義信君) 御異議ないものと認めます。つきましては、藤森君の後任といたしまして、理事一名を本日選任いたしたいと存じますが、如何いたしましようか。
○有馬英二君 藤森さんと同じ党の井上なつゑ女史を御推薦いたしたいと思います。
○委員長(山下義信君) 只今有馬君から井上なつゑ君を後任にいたしたいとの推薦の、選任の動議が提出されましたが、有馬君の御動議に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山下義信君) 御異議ないもりのと認めます。それでは井上なつゑ君を後任の理事に選任いたします。 ―――――――――――――
○委員長(山下義信君) 引続きまして本日は先ず国立公園部の所管事項につきまして、当局の説明を求めることにいたします。国立公園部の管理課長が参つておりまするので、森課長から説明をさせます。
○説明員(森直一君) 私の方の部長が先週アメリカに行きましたので、私から簡単に御説明を申上げます。お手許に差上げました国立公園法、それからそれの資料がございますが、国立公園法が昭和六年にできましたので、そのときは大体国民の健康増進と、外客誘致に関連いたしまして国際親善の増進というような二つの大きな目的を以ちまして国立公園法が制定せられたわけでございますが、その後戰争その他の関係がありましたために、昭和九年に殆んどの国立公園が指定になつた後、国立公園のいろいろの施設につきましては手が付いておらないというのが現在の状況でございます。両国立公園の現在の数は十六ございまして、尚懸案となつております国立公園の問題といたしましては、磐梯、朝日地区が近く指定の運びになろうかと存じておりますが、只今それぞれ関係各省並びに関係方面と折衝中でございます。そういたしますと、国立公園が本年度中に十七になる。それ以外の国立公園になるような候補はだんだんございますけれども、国立公園として採り上げるかどうかというようなことにつきましては、多少議論があつて大体一応国立公園としては十七ぐらいに落着くのではなかろうか、かように考える次第でございます。尚国立公園に準ずる地域と申しましても、国立公園法の十一条の二の規定によりまして、国立公園より少し程度が落ちるが、併しリクリエーシヨンか或いは観光利用の面で、その風景地の保護というようなことで、国立公園に準ずる区域を指定することができるように相成つておるわけでございますが、この間新聞等にも出ておつたようでございまするが、佐渡彌彦地区と琵琶湖地区、それから耶馬渓を中心といたしました英彦山から日田一帶の地域、それが国立公園に準ずる地域として過般指定に相成つております。その方の国立公園に準ずる地域等につきましては図面をお手許に差上げてございますが、全国からの要望が大体五十ケ所ぐらいございますので、なかなかこれがそのどういうふうにしたらよろしいかというふうな、いろいろな科学的な面、その他風景地或いは事業の面というふうなことで大分問題があろうかと存じます。又当委員会におきましても、国立公園に指定してくれ、或いは準国立公園に指定してくれ、というような希望は或いは参るかも知れませんが、具体的にこの際御説明いたしたいと存じます。尚国立公園の地域は現在大体百四十六万ヘクタールでございまして、国土の総面積の大体四%位になつているようでございます。尚利用者は御手許に差上げてございますけれども、昭和二十四年度で大体のところ約千二百万人くらいであろう、こういうふうに推測されておるのでございます。その中外国人の利用の数は大体のところでございますが、一約三十万人、これは日光、富士、箱根伊勢、志摩、この地区が最も利用せられておる。この三十万人と申しますのは、向うからの観光客の大体の推計を立てて見たのでございますが、だんだんと日光地区、箱根地区、伊勢志摩、この三地区を外国人が利用するのは殖えて参つております。尚その外に多少利用しておるところといたしましては、今度上信越方面の国立公園の軽井沢地区或いは志賀高原地区というようなところが多少利用せられておる。或いは瀬戸内海地区というふうなところが国立公園として利用せられております。尚国立公園の、今申上げましたように大体富士箱根とか、日光、伊勢志摩というふうな地帶は、日本人も外国人も、相当のそれぞれ利用度がありますが、国立公園関係のいろいろな施設を整備するということについて重点を置こうじやないかというふうに実は内部でも話をしております。この十六の国立公園の中、その三公園に特に重点を置きたいというふうに考えておる次第でございます。 尚予算関係の方と関連いたしますが、公共事業等も、昭和二十四年度で八百六十万円程認めておつたのでございますが、これは大体、日光と富士箱根、伊勢志摩、この三ケ所に舗道を作りましたり、或は広場を作つたり、というような経費を認められておるわけでございますが、それに関連いたしまして、できる限りそこの公園の内部を充実したいというふうに我々考えておる次第でございます。次に国立公園部の仕事の中では、温泉に関する仕事を取扱つておるのでございますが、温泉法が一昨年の八月から施行せられまして、泉源保護と、それから公衆の利用の適正化というようなことで、いろいろ保護の面を講じて、利用の面も考えておるのでございますが、実体は大体府県知事に許可或はその他のことをお任せしておるので、こちらといたしましては、それを指導するというふうな態勢になつておるわけでございます。尚温泉法によりまして、指定温泉地を作るというふうなことになつておりますが、その指定温泉地の作り方、それからどういう性格というふうなことは只今検討中でございまして、現在まで指定温泉地を作つてはございません。それから特に先般の議会で別府、熱海等三温泉地につきまして、国際温泉文化都市建設法というものが制定に相成りましたのでありますが、温泉法と、三法律との関連、協力というふうなことで、只今いろいろなことについて調査準備中でございます。 次に国立公園部の主宰いたしておりますることといたしまして、御承知でございましようが、国民公園であります。皇居前の外苑、それから新宿の御苑、京都の御苑、この三国民公園を先般公共福祉用財産として厚生省に移管になりましたので、それを解放して一般の利用に供するというふうな措置を講じている次第でございますが、段々と利用者の増加等がございます。特に新宿御苑につきましては、去年の五月の二十一日から公開になつたわけでございますが、丸一ケ年間の利用者は、七十三万五千人余りになつております。それからこれに伴いまして、新宿御苑におきましては一応入場料を取つてあすこの維持経営をやるというふうなことをしておりますので、これについて收入が約一千万円程に相成るのでございます。尚、皇居前外苑につきましては、物納になりました当時、その後東京都に委託になつておつたわけでありますが、相当に荒れておつたのでございますが、こちらに参りまして、移管になりましてから、いろいろ不十分な予算でございますが、できるだけ清掃、維持というふうなことに努力いたしまして、漸く少し見られるような段階に至つたと私共は実は喜んでおる次第でございます。 尚あの近辺、丸の内附近の会社とか、或いは銀行というふうな人たちの利用が非常にあすこはあるわけでございまして、今度そういつたような会社或いは銀行というような皆様の協力を得まして、皇居前整備保存協力会というふうな純然たる民間団体ができまして、この団体は大体あすこの清掃とか、便所を作るとか、或いは屑籠を置くというふうなことで協力しようということで先般発足した次第でございます。又新宿御苑におきましては、新宿御苑保存協会というものが去年できまして、これは今申上げました皇居前と同じような目的のために政府の施策に協力するというふうなことを目的といたして現在いろいろな仕事をやつておる次第でございます。 それからその他の事柄といたしましては、国立公園の、さつき申上げましたのでありますが、将来の方向といたしまして、どういう施設をどういうふうにするか、というふうな考え方の問題でございますけれども、できるだけ重点的にもつと利用度の高いところの施設を整備するというような考え方を実は採つたわけでございます。国立公園に指定になつてから大体二十年ぐらいになつておるのでございますが、殆んど手がついておらんというふうな非難等もございますが、勿論少い予算でございますので、十分なことは勿論できませんのでございますが、それでも重点的にこれをやるということの方針を実は事務当局として立てておる次第でございまして、今二十五年度におきましては先ず日光の湯本に集団施設を作つて、それはいろいろな、例えば広場でございますとか、或いはキヤンプ場でありますとか、そういうふうな施設を重点的にそこに整備するというような方法を先ず手始めにやつてみたわけでございます。これは七月初めにようやく手が著いたわけでございますが、十月の初めぐらいには完成いたすと思うのであります。適当な機会に当委員会におかれましても御覧いただければ誠に幸いだと存ずる次第でございます。荷二十六年二十七年ずつと後年度におきましては、段々そういつたような重点的に施設をして行くというふうな方針を採りたいと実は考えておる次第でございます。 それから見返資金の問題でございますが、御承知のように、段々と観光客が参ります関係上、その施設といたしましてどうしてもホテルが足りないという声があるわけでございますので、国立公園とか或いは温泉関係のことを取扱つております私の方といたしまして、成るべく国立公園なり或いは温泉地といつた所にホテルを建てるなり、或いは現在のホテルを改造して要求に応ずるというふうな態勢にしたいということで、いろいろ関係の方と御連絡いたして、見返資金等の斡旋をお願いしておるのでございますが、まだ懸案になつておりまして決定はいたしておりません。大体申上げますと、伊勢志摩国立公園の中の伊勢志摩観光ホテル、それから日光国立公園の中の日光パレス・ホテル、それから箱根富士国立公園の中の山の上ホテルというところで、一応要求額を出しておりますが、現在決まつておらんような次第でございます。大体簡単でございますけれども、国立公園部のやつております仕事の大要について御説明申上げました次第でございます。御質問がございましたら御説明いたします。
○委員長(山下義信君) 御質疑がございましたらどうぞ。機構の問題をちよつと……。
○説明員(森直一君) それからちよつと申し落しましたのでございますが、過般の行政整理の審議会で、観光関係の行政を一本にしたらどうかというふうな答申があるそうでございますが、現在のところでは、ただ国立公園部とか、或いは観光部というふうなものをまとめるだけであれば、我々といたしましては余り賛成せん、現在通りでいいじやないかという気もするのですが、特に国立公園区域内の道路の問題とか、或いはそれ以外の名勝保存というふうなことが一本になるというふうな態勢でありますれば、これは再検討してもいいじやないかと思いますが、これは尚上司に御相談しなければならない問題だと考えておる次第でございます。大体私の方としては、先ず現状通りというふうな希望を持つておるわけであります。
○委員長(山下義信君) 今観光関係の仕事の方とあなたの方はどういうふうに関係してやつておりますか。
○説明員(森直一君) 設置法にはですね、国立公園区域内、それから温泉地の観光事業を指導するというふうな規定がございますので、実は御承知の国立公園そのものが観光の拠点となるという、いろんな点で深く各関係省と折衝する。道路の問題でございますと建設省とか、或いはいろいろ関係がございますが、史蹟名勝の問題になると文部省の関係ということになつておりますが、常に問題があります都度、関係各省とは密接に連絡して例えば道路をどうつけるかということになればおのおの相談してやる、或いは向うにお願いするというふうなことになつております。
○委員長(山下義信君) 観光関係の仕事はですね、あなたの方に委任してしまつているのですか。運輸省の方で観光事業は主導的な立場をとつていつもちよいよい観光のことであなたの方が呼び出されるという程度ですか。どういう程度あなたの方の仕事と結びついているかという点を……。国立公園というものの仕事がうんと拡充強化されるためには、相当向うの方に引きずられ、お座なりに呼ばれているという程度ではいかんのじやないかと思うので、そういう関係どうなつているかということを率直にお伺いしたい。
○説明員(森直一君) 主として問題になりますのが、運輸省との関係についてはホテルの問題がまああるわけでございます。ホテルの問題は国立公園であろうとそうでなかろうと、一応今のところは運輸省で実際やつておるわけでございます。と申しますのは、例えば交通関係、その他の関係上、実際ホテル関係とか旅館関係の業者は、常に運輸省との連絡は緊密であるわけであります。私の方といたしましては、国立公園区域内のホテルとか旅館等については大体私共でやつておるという形にはなつております。
○委員長(山下義信君) 例えば観光客を誘致する一つのいろいろな施策を総合的に立てて、大いに国立公園を見せよう、観光客を誘致しようと。從つて外貨の獲得とか、外人達を誘致して外貨の獲得に努めようとか、国民で言えば、国民のレクリエーシヨンを大いに増そう、そういう観光客を誘致しようという施策はどこが立てるのですか。
○説明員(森直一君) それは交通関係等いろいろありますので、関係四省が月に二回ぐらい寄りまして。
○委員長(山下義信君) 月に二回どこに寄つているのですか。
○説明員(森直一君) 持廻りと申しますか、交通公社に寄つたり、文部省に寄つたり、建設省に寄つたり、安本も多少入りますが、つまりこの四省が相談いたしまして、そうしていろいろなことをやるということになつております。
○委員長(山下義信君) 音頭取るのはどこになつておりますか。
○説明員(森直一君) 音頭は交通公社とか、そういうところでやつております。
○井上なつゑ君 ちよつと一つ承りたいのですが、この間の熱海の火事でございますが、火事のあと、この国際観光温泉文化都市建設法がどの程度建設に役に立つているでございましようか。この法律によつて熱海の復興が少し予算的に援助されているものでございましようか。
○説明員(森直一君) まだ予算的にはどうこうという段階にはなつておりませんのですけれども、あれは私共といたしましては、主として温泉の主管ということで、市と連絡をいろいろいたしまして、協議と申しますか、指導と申しますか、そういうことをやつている。それから熱海の方からもこれだけの程度欲しいという実は要求がございますけれども、まだ私共の方と関係するところが各省ありますので、どういうふうにするか決まつておりません。決まりますれば二十六年度ぐらいに一つ要求してみようかと思つております。
○深川タマヱ君 二十五年度の国立公園の予算は幾らになつておりますか。
○説明員(森直一君) 二十五年度の予算は大体二千四百万円ございまして、それは人件費、それから国立公園の関係の管理の経費全部合せて二千四百万円でございます。その内例えば標識板、案内板、門柱、そういつた純然たる国立公園施設に関する経費約七百万円、その外先程ちよつと申上げましたのですが、公共事業で鋪道とか、広場でございますとか、そういつたような施設の整備に当てられるのが八百五十万円程ございますので、大体千五百万円ぐらいになるかと考えております。
○深川タマヱ君 大した仕事ができそうもありませんね、予算が少くて……。
○委員長(山下義信君) これはあなたのところの弱体で、いろいろ前から非常に悩みを持つているのですが、今度部長が外国へ行つて、いろいろ勉強をして帰られるのですが、どうですか、どういうふうに国立公園部の、大いに仕事をするためには、こういうふうな機構とか、或いは予算とかやつて行きたいような、何かお考えがあるのですか。ただ公園の指定とかいうようなことの運動で、いい気になつていたり、それを指定するなんということを、鬼の首を取つたような仕事にしてみたり、それからベンチを置いたり、道標を立てたりする程度のことじや仕事にならんのじやないかと思う。もつとしつかりした根本計画を立てて、そうして機構を拡充、一遍縮小されているのですから、虐待されているのですから、あなたの方の部の方では、何かしつかりした考えを持つておりますか。
○説明員(森直一君) 私の方といたしましては、まあ例えば部じやなしに、局にして貰いたい。これはまあアメリカの国立公園局から来られたチャールス・A・リツチという人の勧告にもあるのでございます。現在、二課ございますので、これはとても二課では仕事ができんわけでありますから、それを少くとも四課か五課くらいにして、そうしてまあ国立公園の道路については、全部こちらがやる、入つた途端に違うというふうな形、それからいろいろなそれ以外に、国立公園の関係についても一課欲しいというようなこと、それから全般的にその国立公園の一般計画というようなことをお手許に差上げてございますけれども、その計画の下で予算を毎年相当なものを出しているわけでありますが、なかなか大蔵省でも認めてくれませんので、しつかりした一応の方針でございますけれども、財政関係等で実現しないというふうなのが現在の実態でございます。私共としては是非国立公園局くらいにして相当なスタッフを揃えて予算も欲しい。七百万円やそこらではできませんのが本当の我々の本音でございます。何とか予算を獲得したいと努力しているわけであります。
○委員長(山下義信君) ちよつと速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(山下義信君) 速記を始めて。
○深川タマヱ君 国立公園の発展もやはり平和が基礎にならなければいけないので、東洋の風雲がこんな急な時にはとても外客を誘致することも困難と思います。そうしてやはり長期に亘る一つの投資事業として、必ずそれだけ金を投じたら返つて来るというような見込みも当分立ちにくいし、国家予算も非常に困窮している時だから、余り国立公園に沢山投資もできないと思います。千二百万人利用者があつたそうでありますけれども、その中で僅か外人が三十万人その外人も必ずしも、日本の国立公園が立派だからといつて来た人ではないと思います。多数の日本人が来るのであつて、国内の人の利用になつているらしい。それにしても余り国立公園を見に来いということを奨励しても贅沢になつて国民の生活を脅かす、学校の子供を誘うてくれても親が困るから、当分この程度で、鳴かず飛ばすでじつとしているのがいいのではないかと思いますけれども、何か発展させる方法がありますか。
○説明員(森直一君) 今三十万小という外人の客は、これはもつぱら観光スケールの中に入つている人数を押さえましたのでございます。一つの国立公園を見ようという目的を持つた人だけ捉えたわけであります。それから千二百万人、これは多少数字は或いはうかつかも知れませんが、一応私の方で調べた数字であります。実際国立公園の方から金がどのくらい入つているかと申しますと、これも余りはつきりした金額の数字はございませんけれども、二十四年度は約二百万円と踏んでいるのであります。その中、目に立つものが外人の客、こういうことになるわけであります。大体三割乃至四割くらいは入るだろう。これは実際押さえるわけには行きませんが……。
○深川タマヱ君 こんなことは国立公園というよりも、個人経営に任せる方が発展させるにはいいのではないかと思います。税金の担税力等の関係もあるし、お金を持つて相場をしている人もあるのだから、そういう人によくやつて貰いたい。個人経営にした方がいいのではないかと思います。余りこの御時世に有利な事業でないかも知れませんね。
○説明員(森直一君) アメリカのことを申上げて恐縮ですが、アメリカの国立公園というものは全部国有にしておりまして、何か使用料を多少でも取つているらしいのです。日本の国立公園は民有、公有、国有、三つの段階に所有別にはなつておるのであります。個人経営にしたらどうかということも、実は研究しておりません。もつぱら国が全部やりたいというふうな気持を持つておるわけであります。
○井上なつゑ君 新宿御苑で入園料を取つておりますが、入園料は普通の経常費に繰入れられるのですか、どういう目的に使われるのですか。
○説明員(森直一君) 大蔵省に入るわけでございます。大蔵省ではそれを見合いにいたしまして、予算を認めるというふうな恰好になつているわけであります。全部国費に入るわけであります。
○委員長(山下義信君) 別に御質疑もないようでございますから、国立公園部の所管事業をこれで終ることにいたします。 次は統計調査部の仕事につきまして報告を求めます。
○説明員(曾田長宗君) 差上げました資料の中に「統計調査部の所管行政について」という表題をつけましたものがございまするが、これに要点を載せておきましたのでありますが、大体厚生省には從来統計を專管する機関がございませんので、昭和二十二年の八月から、当時の公衆衞生局に衞生統計課が設けられまして、これよりさき二十一年の暮に公衆保健局に調査課というのが設けられたのでありますけれどもこれは必ずしも衞生統計專管ではございませんでして、只今御説明になりました国立公園の事業あたりもその庶務課が初め所管しておつたというようなこそ、いろいろな他の事務をも合せ所管しておりまして、統計專管の課ができましたのは二十二年の八月ということになつております。これよりさき司令部から早くより人口動態統計を当時所管しておりました総理庁の統計局より厚生省に所管督するよう、この人口動態統計はその性質上衞生行政その他の厚生行政に極めて緊密な関係のあるものであるから、ただ国家に必要な資料を中央で集めるということだけでなしに府県、或いは市、郡町村というようなものにおきましても衞生行政、厚生行政を運営して行くというこの資料にも使わなければ非常にむだであるというような考から、これを厚生省に所管替するよう勧告があつたのであります。関係の厚生省、それから総理庁の統計局及び法務府あたりと連絡をいたしまして協議いたしました結果、昭和二十二年の九月からこの事務を厚生省に移すことと相成りまして、県におきましては十月、それから保健所におきましては二十三年の一月一日からこの事務を処理するということになりましたのであります。今日の制度は二十三年の一月からの新しい制度によつておるわけであります。 それから二十三年八月には衞生統計部が予防局に移りまして、そうしてこの衞生統計課が衞生統計部に昇格いたしたのであります。二十四年の六月に厚生省設置法が施行されましたに伴いまして、この所管の事務が幾分変り、衞生統計だけではなしに、厚生省内全般に亘り統計調査事務を所管するということに相成りました。從来医務、薬務、公衆衞生及び予防というような四局の仕事だけをやつておりましたのでありますが、この衞生関係諸局の仕事だけではなしに、社会局、兒童局その他社会行政関係の統計をも私共のところで調整し、取りまとめるということに相成つた次第であります。それで今日は、二は大体飛ばしまして、三に参りまして、指導課及び計析課、製表課という三課より成り立つておりまして、総員は九百二十一名ということになつております。このうち大部分は製表課に所属いたしまして、手数のかかる製表事務に從事いたしておる次第であります。各課の細かい所管につきましてはここに列挙してございますので、それを御覧願うことにいたします。ただちよつと変つておりますのは指導課という名前でございますが、これは各府県及び保健所、こういうところがまだ統計事務に慣れておりませんので、これを十分に指導監督するというような意味において、厚生省に十八名の現地指導官というものを設けまして、これが今日は全体といたしまして八ブロツクに分れておりまして、二人の一組だけは本省に直属しておるというような形になつておりまして、担当の各府県を廻つてその指導監督に当つておるということになつております。 尚人口動態統計は御承知のように戸籍法に基く出生、死亡、婚姻、離婚という届出、それにその外死産が入つておりますが、死産はこれは戸籍法にはございませんで、厚生省の特別な政令に基いておるわけであります。こういうような、大体が戸籍法に基く届出、これを基礎としておるものでありまするから、この戸籍事務が完備しておりませんと完全なものができません。又戸籍事務を担当しておる市町村の吏員以外に人口動態統計所管の職員を置くということは重複になります、又無駄でございますので、その市町村の戸籍係に人口動態統計の基礎になります調査表を作成させておるわけであります。この市町村の人口動態統計事務を指導監督いたしますために、戸籍事務の指導監督に当つておる法務府関係の事務官であります法務事務官、これは概ね三百人余りでございますが、これを厚生事務官兼務にいたしまして、そうしてこれに厚生省からの人口動態現地指導をも命じておるというような形を採つております。こういうような現地指導組織というものが、一連の組織がございますことを御承知願いたいと思うのであります。 それからその次に事務の内容について申上げますが、先ず第一に最も重要なものは人口動態統計調査でございます。これは年間約六百万件に当るわけでありますが、從つて月概ね五十万ずつ事件が起るのであります。この起りました事件を各市町村から保健所に調査票を二通送つて参りまして、その一通は県に送り県から一ケ月分取りまとめまして厚生省に送つて参ります。それを中央で集計する。この事務が大体二ケ月後の末日にこの集計が完成することになつております。それからそれより先保健所におきまして出生、死亡、死産、婚姻、離婚という五つの事件について総数だけを保健所単位に取りまとめた数字を一ケ月後に送つて参ることになつております。從つて二ケ月後には重要な死亡原因或いは年齢別の関係、かなりいろいろな細かい点にまで入りました統計が発表になつておるわけであります。それよりも先即ち一ケ月後には当該別の総数だけは中央に全国的集計が可能となるというような仕組になつております。このスピードの点におきましては外国におきましても失して劣らない程度に事務は進んでおるということになつております。それから公表いたしましたものは、直ちに一般の閲覧に供するわけでございますけれども、その便利のために極く簡単な謄写版刷りにいたしまして新聞発表を直ちに行つております。それから又それと同時に本印刷に廻しまして、印刷にいたした人口動態統計毎月概数というようなものを発表しております。本年は実は正月からこの死亡原因の分類が国際的に変つて参りましたので、その新しい死因、それから古い從来からの死因、この照合をいたすという意味で、司令部の方で一応の指示があるまで発表を暫く待てということを命ぜられたので、この印刷が幾分遅れたのでございました。併しこれも話が最近つきましたので近く印刷にいたしまして、一月から四月分のものは皆さんのお手許に差上げられると考えております。その後は從来通り毎月々々二月遅れにこの詳細な概数、それから簡単なものはそれよりも一月前に発表ができるというようになつております。 それからその次にはそれ以外の統計でございますが、そのうちの一つは衞生年報として上げておきました。これはこちらにもございますのですが、毎年これは内務省の衞生局時代からこの衞生年報というものが出ておりましたが、それの継続ともいうべきものでありまして、衞生行政関係の基礎になります統計数及び行政上の活動状況を示します。数字を取りまとめたもので簡単な説明を加えております。年に一遍ずつ発表いたしております。 それからその次は伝染病関係の統計でございますが、そのうち一つは伝染病簡速統計と申しております。これは簡単で迅速な統計という意味でございます。これを伝染病届出規則に大体基きまして医師から届出られました法定伝染病、届出伝染病、性病というようなものにつきまして、保健所においてこれを受理いたすのでありますが、これを県に直ちに毎日送付いたしまして県において受付順に從つて週報を作ります。その週報の数字を中央に、遅くなります虞れのある場合には電報で通報して参りますこの数字を全国的に重ねまして伝染病週報というものを、これは謄写版刷りでいたしておりますけれども、毎週出しております。 それから一月経過いたしますれば、この週報を軍ね、一つの週が両月に跨がるような場合にはこれを両月に切つて報告をさせますので、これを重ね合せますれば一ケ月分の数字が出て参りましてそれを月報として発表いたしております。非常に厄介なのは、あとで訂正報告が参りますのでこれを加味して行くことが非常に技術的にむずかしいのでございますが、最近はまず正確にこの週報、月報が発表できるという状態になつております。勿論この月報は今度一年を通じまして年報としても発表いたすようにいたしております。 それからその次のハの伝染病精密統計と申しますのは、法定伝染病及び結核の一部分かなり殆んど半分に近いと思うのでありますが、結核の一部分、それから性病、こういうものにつきましては、医師から届出が保健所に出ますと、保健所において伝染病調査票というものを作成いたしまして、保健婦或いはその他の保健所職員及び市町村の防疫職員というものが発生地に参りまして、その患者の状況、或いは発生の状況、周囲の家庭的及び自然的、社会的な状況というようなものを取調べまして、そしてこれを伝染病防遏、或いは結核予防、性病予防の資料に使つておるのであります、そのうち重要な項目につきましては伝染病調査小票と称しまして、この調査小票を県を通じまして中央に送つているのでございます。私共のところではその一人々々の単名票に基いて、この伝染病の精密統計を又作るというようにいたしておるのであります。いろいろな細かいことは申上げませんが、例えば簡速統計のごときは、この患者の発生地或いは診断の場所で集計いたしませんと遅くなつてしまいますので、非常に難点はございましてもさような方法でスピードに重点を置いておるわけであります。精密統計となりまするのは、その平生の居住地というようなものを基礎にしてどこに住んでおる人間からどれだけの病気が出たかというような、より正確な集計方法を採る。その代り時期が若干ずれるというようなことになつております。この伝染病精密統計も事件の起りました大体二ケ月後に集計発表いたすということになつております。これも印刷の上公表するということになつております。 それから次の病院月報は、これは全国におきましての各種類の病院について、その病院の数の増減及び病床の数及びこれを利用しております入院患者及び外来患者の状況というようなものを毎月報告を取りまして、取りまとめ、これも印刷の上定期に公表いたしておるような次第であります。 それからその他のものといたしましては、私共のところで全面的に責任を負うておるという形ではございませんが、他の局或いは他の所管事務、そのうち統計事務を私共の方でお引受けをしておるというようなものが多々ございまして、そのうちの若干のものを例示いたしますれば、公衆衞生局関係の栄養調査、これは年に四回いたしておるのでありますが、この調査の統計的な企画及びその結果の取りまとめ製表というようなことをやつております。又保健所各般の業務報告というようなものも、統計として取りまとめますのは私共の方でいたしております。その外医務局関係の幾多の統計事務というようなものもお引受けいたしております。私共の人員或いは設備の許します限りはできるだけ方々の他局或いは課の御要望に副うようにお手伝いをするつもりでおります。 それからその外、今度社会福祉統計でございますが、これは先程申しましたように割合に新しく私共がお引受けするということに方針が決まつた統計でございます。今日のところ社会局、兒童局から被保護者世帶の調査、或いは身体障害者の調査、その他兒童福祉関係の統計調査をお引受けいたしておりますが、今のところまだ全面的に私共のところでこの資料の取りまとめから責任をお引受けするというようになりましたものはまだはつきり決定いたしておりません。いずれ司令部の方からも御意見があるということになつておりますが、まだ確定は必ずしもしておりません。むしろこの第二番目のホに掲げましたごとく、むしろ他局の所管の仕事であるが私共の方で製表事務、或いは簡単な統計的な計算をお引受けしておるというような段階が今日の状況であります。この点につきましては、この社会福祉基本法の制定というような問題もあり、社会局方面で社会福祉事務所の設立というようなことも考えられてございますので、各府県或いはその福祉事務所等に統計職員を配置して、社会統計の最末端、最前線の組織を強化するという必要があるものと考えて、予算等につきましても今折衝いたしておるのでありますが、皆さんからも十分に御研究を願いまして然るべく御援助を願いたいと考えるものであります。 最後に社会保障関係調査というのがございますが、これは昭和二十五年度におきまして社会保障の基礎になるべき各種の統計調査がございますので、そのうちの可成りな部分を私共のところが大体主になつて実施するということになつておりまして、例えば一つは医療調査と申しております。これは国民の間における疾病の量及びその疾病に対して如何なる治療を行なつておるか、又その間医療に要する経費が如何ばかりであるか、そうしてその経費を如何ような方法で支弁しておるかというような点の実態を掴みたいというのでありまして、この診療所、病院等の施設の面から患者についての調査をいたしますものと、今度医者にかからない患者というものも拾い出す意味で世帶の面から調査を進めるというような、二方面からこの問題を追及いたしております。又その外必ずしも医療に要する経費だけではなしに、この社会保障の対象厚生になるべきものの收支の状況、生活の実態を掴むという必要がございますので、特に生計調査というものを本年実施いたすごとになりまして、九月の一日からこれを採り上げることになつておるのであります。なかなかむずかしい調査でございますが、農林省で実施しております農家経済調査、或いは総理府の統計局で計画いたしております。即ち今日のC・P・Sを幾分規模を変えまして生計調査に組み替えようというような案も進んでおるようでございますが、今日、全国民を含めた生計調査がございませんし、又厚生省といたしましては、被保護者或いは結核家族、或いは母子家庭、或いは身体不自由者の家庭というような具合な特殊世帶というものに対して、相当はつきりとした実態を掴む必要がございますが、こういうようなものは、一般の他省におきましての計画の中には入つて参りませんので、これを厚生省で実施することにして頂いた次第であります。尚この種類の調査といたしましては、昭和二十三年以来これに類する小規模の調査も若干進めておりまして、又昭和二十六年以降におきましても、社会保障の準備調査としては一応二十三年だけしか頂けないかも知れませんが、今後社会保障を運営して行く、或いは厚生行政万般の推進ということのためには、この種類の調査をまだ二十六年からも継続して参らなければならんのではないかというような具合にも考えておりまして、その外間計画されております、厚生省として必要と思われる、統計調査事務は多くございますのでありますが、人員或いは機械設備というようなもので、一度には担当いたしかねますので、この程度のことを計画いたしておるのであります。尚本年は事務能率を上げますために、機械川を、細かくは申上げませんが、全体を合せまして百三十七台ばかりの機械を八月から九月に亘つてアメリカより輸入借上げをいたすことになつておりまして、こうなりますと、事務の能率が相当捗つて参るものと思うのでありまして、ここに掲げましたいろいろの箇条というものは、実はそういう機械を輸入した上で消化し得るという計画になつておるわけでございます。 大体只今やらております事務の梗概を御報告申上げたのであります。その個々の統計の内容等につきましては、時間がございませんでしたので省略いたしました。御質問がございますれば、最近の数字等についても御説明申上げます。
○深川タマヱ君 十月に国勢調査が行われると聞いておりますけれども、その時に調査なさる内容の項目が今大体お分りになつておりますか。
○説明員(曾田長宗君) 大体分つておりますが、これは総理府の統計局で所管しておりますので、正確なことは統計局で、決定いたすことになつております。併し大体の筋は越美も聞かされております。
○深川タマヱ君 希望といたしまして、国勢調査等に沢山経費が要ると聞いておりますので、初中終できませんし、やはり調査いたす以上は、それがこれからの政治の上に参考になるというための調査でなければならないと思いますので、どういうものを調査なさるかというようなことを小部分の人で決めないで、各所に聞き合わせて、是非これを調査して貰いたいというような問題を沢山出して貰つて、一挙に調査なさることが経費の点でもいいと思うのですが……。
○説明員(曾田長宗君) 実は役所の間におきましても、いろいろな打合わがございまして、私共の方からも統計局の招きに応じて参つて、厚生省としてのいろいろな要望項目を申述べたのでありますが、向うのやはり予算とか人員とかの関係で、最後には殆んど大部分が却下されたような次第でございまして、私共非常に残念に思つておりますが、御意見には私共も同感でございまして、役所だけではなしに、むしろその他の方々からも御意見を伺つて、できるだけそれを加味して貰うことが望ましいと私共も存じております。
○深川タマヱ君 今おつしやつたように、農林省で農業経済調査も別にするし、それからどこかで生計調査もするということがあつたり、それから厚生省でも、いろいろ調査を別になさるということですが、そういうことをすると余計経費がかかるので、なるべく一緒に能率的になさる方がいいと思うのですが……。
○説明員(曾田長宗君) 尚御承知のように、総理府に統計委員会というのがございまして、これが各省のこういう統計事務の重複を避け、その調整を図るという役目を担当しておりましてそちらでいろいろな連絡はいたしておりますのですが、先程申上げましたように、国勢調査の内容なんかにつきましては、私共が了解いたしますのでは、その人手とか予算とかという関係で、各省の要望を全部採り上げるわけには行かないということのようでございます。それから又今の生計調査の問題も、やはり統計委員会で採り上げら れておりますのですが、これが各省で必要とする事項がこの調査において得られるかどうかというようないろいろな吟味を慎重にいたしませんと、一つにまとめても、今度方々で役に立たない、從つて又非常に不完全な調査を改めて方々の省がいたさねばならんとい うようなことになりますので、この点は相当いろいろな人達の御意見を加味して慎重に決めて頂かなければならないものだと思つております。
○井上なつゑ君 これらの統計はどの程度にまでお出しになつておられましようか、お出しになつている範囲、報告書の範囲を伺いたいと思います。私共は大変有難く結構に頂戴しておりますが……。
○説明員(曾田長宗君) できるだけ広く差上げたいと思つておるのでありますが、急ぎます刊行物というようなものは、どうしても謄写版になつたりするものでございますから、部数が限られて、私共の望んでおりますように参らないのが実情なんであります。動態統計関係のもの、殊に本印刷にいたしましたものは、皆さんにも差上げるつもりでおりますし、又差上げておつたつもりでありますが、参つておりませんですか、若しおりませんでしたら更に注意してお配りいたすようにいたします。
○委員長(山下義信君) 速記を止めて。 午前十一時十九分速記中止 ―――――・――――― 午前十一時四十四分速記開始 ○委員長(山下義信君)速記を始めて……。本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十五分散会。 出席者は左の通り。 委員長 山下 義信君 理事 小杉 繁安君 井上なつゑ君 有馬 英二君 委員 河崎 ナツ君 堂森 芳夫君 藤森 眞治君 深川タマヱ君 松原 一彦君 説明員 厚生省大臣官房 統計調査部長 曾田 長宗君 厚生省国立公園 部管理課長 森 直一君