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8回国会参議院1950/07/30

運輸委員会 第10号

発言数
22
登壇者
9
会派数
3
開催日
1950/07/30

会議録

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) 只今より委員会を開会いたします。  先ず請願及び陳情に関する小委員会における審査の経過について御報告をお願いいたします。

植竹春彦自由党

○植竹春彦君 請願及び陳情に関する小委員会の経過及び結果を御報告いたします。  請願第百八十四号、石川県羽咋町、富山県氷見町間に鉄道敷設の請願、請願の要旨は本線路は戰争のため中止になつたが、石川富山両県延いては裏日本における産業、文化の開発の根幹をなす重要路線であるから、速かに本線を敷設せられたいというのであります。  請願第百九十一号、白河、仙台両駅間鉄道電化に関する請願、請願の要旨は東北本線は関東と北海道を連絡する動脈線であるが、白河、仙台両駅間の線路状態は、急勾配が多く、多量の石炭を消費するにも拘わらず速度も低く、輸送上非常な損失をみている実情であり、一方奧羽線福島、米沢両駅間の電化実現により同方面の客貨は福島を中心に東北本線に殺到して甚だしく混雑しているから、白河、仙台両駅間の鉄道電化を図られたいというのであります。  請願第二百一号、同二百二号、同二百七十六号、赤穂線敷設促進に関する請願、請願の要旨は赤穂線の敷設は播備内海沿岸地方の産業経済の発展並びに文化の向上に及ぼす影響は多大であるから、本鉄道の敷設を促進せられたいというのであります。  請願第二百二十五号、都井岬を主局とする無線標識施設実現に関する請願、請願の要旨は都井岬の燈台は気象的特殊性から夏、秋季においては霧、雨、風浪により視界透明度が低下し、機能が発揮できないから無線標識を設置されたいというのであります。  請願第二百五十九号、野岩羽鉄道線中一部路線変更に関する請願、請願の要旨は現在の予定線には長大なトンネルがあり難工事であるから、予定線の一部を変更し、速かに着工せられたいというのであります。  請願第二百六十四号、志佐、吉井両駅間に鉄道敷設促進の請願、請願の要旨は長崎県志佐駅より上志佐を経て吉井駅に至る請願の経路によれば、現在の平戸経由と比較して距離を大幅に短縮し勾配も緩和でき、交通輸送、沿線の資源開発等に多大の利便を与えるから、速かに本鉄道の敷設を促進して欲しいというのであります。  請願第二百六十五号、深浦港湾修築に関する請願、同第二百七十二号、銚子名洗避難港修築に関する請願、右はいずれも海難防止のため避難港の修築工事を促進されたいとの趣旨であります。  請願第二百七十一号、機巾船燃料油増量に関する請願、熊本県は天然資源に恵まれ、産業界に多大の寄与をしているが、海上輸送は地形的惡条件のため小型機巾船を唯一の輸送機関としている実情にあるにも拘わらず燃料油の配給が極めて少く、輸塗上支障を生じているから、燃料油の増配をせられたいとのことであります。  請願第二百七十四号、岩切、品井沼両駅間の山手線存置に関する請願、請願の要旨は岩切、品井沼間の山手線を独立採算を理由に廃止し、海岸線に変更するような計画がある由であるが、これが実現すれば松原、利府両駅間を利用する宮城、黒川両郡下の町村民は勿論、宮城県延いては東北地方民の経済生活に多大の影響を及ぼすから、同区間の線路は撤去することなく、存置せられたというのであります。  請願第三百十三号、知頭、上郡両駅間に鉄道敷設の請願、請願の要旨は鳥取県知頭町から上郡町に達する約五十八キロの線路は、鳥取、大阪を結ぶ最短距離線の一部であり、沿線は豊富な農林産物を産し、人馬の往来も多いから、産業の開発及び地方民の福祉のため、速かに本鉄道の敷設を実現されたいというのであります。  請願第三百十五号、日南市油津海上保安部に無線通信所設置の請願、請願の要旨は油津海上保安部は管轄区域が宮崎県下並びに鹿児島県大隅半島東岸を包含する広大な海域であるに反して、現在無線施設がなく、船舶の遭難、密輸、密漁船等の取締に不便が多いから、早急に無線通信所を設置せられたいというのであります。  請願第三百三十四号、雫石、生保内両駅間鉄道完通に関する請願、請願の要旨は盛岡駅を起点とする橋場線が生保内線生保内駅まで完通すると、山田線の復旧と相俟つて岩手、秋田両県を結ぶ重要な線となり、同沿線の資源開発上益するところ頗る大であるから、速かにこれを出成されたいというのであります。  請願第三百三十七号、積雪寒冷地帶の未開発地域に鉄道敷設特別措置の請願、請願の要旨は積雪寒冷地帶である北海道及び北部七県は交通運輸施設が極めて貧弱であるため、豊富な資源を輸送することができず放任されているのは遺憾であるから、積雪寒冷地帶の資源開発を目的とする鉄道新設のため独立採算制の原則に特例を設け、又助成の途を講ずる等特別の処置を講ぜられたいというのであります。  請願第三百五十五号、同四百十六号、三陸沿岸鉄道敷設促進に関する請願、請願の要旨は三陸海岸地帶は非常に交通不便の地であるので、海陸無尽の資源は死蔵され、風光明媚な景勝地も真価を発揮できない状態にあるので、三陸縦貫鉄道を速かに敷設せられたいというのであります。  請願第三百五十七号、日詰、古館両駅間に簡易停留所設置の請願、請願の要旨は日詰町は産業文化、商業の中心地でもあり、貨客の集散は活發を極めているが、現在の日詰駅は町はずれにあつて非常に不便であり、特に通勤、通学者が急激に増加しているので、日詰駅と古館駅の中間に簡易停留所を設置せられたいというのであります。  請願第二百六十六号、澁川、上田両駅間に鉄道敷設の請願、請願の要旨は長野原、上田両駅間が未開通のため沿線に包蔵する産業資源の開発が阻害されており、又観光上からも本線の開通は緊急であるから、速かに敷設せられたいというのであります。  請願第四百十四号、急行列車の一本を神戸始発とするの請願、請願の要旨は現在東海道の急行は全部大阪始発となつているため、神戸在住者が東京方面へ往来するのに非常に不便であるから、神戸が近来産業貿易並びに観光都市としての現状を考慮して急行列車一本を神戸始発とせられたいというのであります。  請願第四百十五号、甲府市に鉄道監理局設置の請願、請願の要旨は中央線は重要な線であり、管理部や保線、通信及び電気の各区がある甲府市に鉄道監理局を設置せられたいというのであります。  請願第四百十七号、北海道花咲燈台に霧信号設置の請願、請願の要旨は北海道根室町花咲港は太平洋方面遠洋漁業の基地として重要な使命を帶びているが、同港燈台の設備が不充分のため出入船舶の不便が大きく、殊に五月から八月にかけての猛烈な霧のため海難事故が多いので、霧信号を附設せられたいというのであります。  請願第四百四十二号、尼崎港改修工事促進に関する請願、請願の要旨は、本港は戰災、高潮による水害或いは工場の賠償指定等により港湾機能が著しく低下し、五ヶ年計画の実施だより逐日その機能を発揮しつつあるが、臨港鉄道の敷設、公共岸壁の改修、船舶の荷役航行の保安上の防波堤築設残余の防災工事が施行されていないため、早急にこれらの諸施設を実現されたいというのであります。  請願第四百四十九号、湯沢、羽後矢島両駅間に鉄道敷設の請願、請願の要旨は東北地方の交通は他地方に比して極めて閑却されているので、羽後鉄道雄勝線を延長して矢島線に連結し、鳥海山ろくの山林、鉱業資源を開発し、県民の生活及び文化の発達を図られたいというのであります。  請願第四百五十号、尼崎港に臨港鉄道敷設促進の請願、請願の要旨は尼崎港は大工業港として逐次発展しつつあるが、臨港鉄道が敷設されていないため、非常な障害となつているから、速かに臨港鉄道を敷設せられたいというのであります。  請願第四百九十六号、下関市に鉄道監理局設置の請願、請願の要旨は下関市は山陽、山陰及び九州の三大線の交点に位し、運輸、通信及び工機に関する重要設備を有し、庁舎等も拡張できる実情にあるから、当市に鉄道監理局を設置せられたいというのであります。陳情第二十六号、志布志港修築工事促進に関する陳情、陳情の要旨は本港は昭和二十年の台風のため港湾としての機能を全く失い、木材、竹材等の移出或いは輸出にも利用することができなくなつているので、昭和二十四年度より継続事業として実施中の改修工事を速かに完成せられたいというのであります。  陳情第二十八号、小名浜港を重要港湾に指定の陳情、陳情の要旨は本港は化学肥料工場を初め各種工場を控え、加うるに古見川電源開発計画の実現に伴い、その使命は増大しているから、港湾法に基き重要港湾に指定せられたいというのであります。  陳情第四十号、加古川線を大阪鉄道監理局所管に編入の陳情、陳情の要旨は国鉄の機構改革により加古川線を福知山鉄道監理局所管となすとのことであるが、地理的にも又経済的にも大阪、神戸との連繋が強いから、同線を大阪鉄道監理局の所管にせられたいというのであります。  以上請願二十七件、陳情三件は審議の結果願意は妥当と認め、全会一致これを議院の会議に付し、内閣に送付を要するものと決定いたしました。請願第百八十六号、同二百十四号、日本国有鉄道法中一部改正に関する請願、請願の要旨は日本国有鉄道法によつて国鉄職員は地方公共団体の議会の議員を兼職することが認められなくなつたため、住民の大部分が国鉄職員である場合一人の議員も出せなくなるから、地方議会議員の兼職が認められるよう日本国有鉄道法を改正して欲しいというのであります。  以上請願二件は審議の結果、願意を妥当と認め、全会一致これを議院の会議に付するを要するものと決定いたしました。以上御報告いたします。

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) 只今の小委員長の報告通り決定して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) ではさよう決定いたします。速記を止めて下さい。    午前十一時十七分速記中止    —————・—————    午後零時二十一分速記開始

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) 速記を始めて……。

石井昭正運輸事務官(国有鉄道部長)

○説明員(石井昭正君) 三十五条、これは大臣のお答えを私が敷衍して申上げるというようなことではございませんが、三十五条、十六条という意味においての御質問がございましたので申上げまするが、先程内村委員にお答えいたしましたように、三十五条の問題として国鉄公社において当然この尊重した裁定をいたすという意味におきまして、相当の財源ができるというこはこれは勿論それだけで以て裁定の履行に充てることができればお話のように三十五条の国鉄公社の三十五条の問題というふうに言えるかと思います。先程内村委員にお答えいたしましたように、本年度の予算につきましては、人件費の総額が国会の御承認を得ました予算総則の中で枠が決められておりますので、実質的にはそういうことに相成りましても、やはり形式的には十六条の問題といたしまして、国会の御審議を仰がなければならないというような結果になる、かように思うのでございます。そういう意味でございますので、只今の御質問に対しましては、結局実質的には三十五条であつても十六条ではないかと思うのであります。それから若し三十五条の問題として解決されるならば、国鉄公社は勝手に使いたいものは使つて、残りを裁定にというふうにするのじやないかというお話でございまするが、これは御質問の中にもございましたが、併し私共は国鉄公社といたしましてやらないでもいいと申しますか、緊急度の少い施設等に経費を廻わして、而も残つたら人件費にというような考え方をいたすことはない。現在列車の運行等を確保いたしまして、その又安全度を低下いたさないだけの十分な施設をいたしまして、而も運賃に相応したサービスを旅客、荷主に提供するということが確保せられましたならば、それ以上は挙げて給与の増加等に振向けたいという念願におきましては、これは当局側も組合側も決してその間に意見の相違はないものと私は考える次第であります。

鈴木清一労働者農民党

○鈴木清君 ちよつと満足できなかつたので、二度目の質問なんですが、十六条を三十五条で承知できることを希望するけれども、将来それについては今のところちよつと見通しもつかないので、結論的には十六条の発動ということに、十六条によつて国会に承認を求める。それが予算が決められておるからという一つの条件をこういうふうに作られたことは、予算を作られても私は儲かるということを前提にしないで予算を作つて大体その予算の中でこれだけ儲かる。それで人事院にはそういうことをするということが政府の予算の中に含めておる予算を国会で審議して、年度予算を審議して貰うときにそういう問題を区画をつけてやつておるならば別にこういう大きな問題は起きない。併し現在予算を国会に承認を求める上においては、是非ともこの点については人事院の待遇というようなことは一つも含まれていないそういう予算を作つて置いて、そういう予算でやつて置いて、その中で予算から余剰が出たときに初めて、最低に賄つて行くような結果になる。現在の実情はですね。御承知のように昨年の賃金は必ずしも今年の賃金ではないということは御承知だと思う。そういうことの一定不変でないことを御承知の上で予算というものを盾に取られておる御答弁は困る。そういう御答弁に対して不満である。結論的には十六条の結論にはつきりと直しておる。十六条の結論を得なければならないというお考え方を、政府の方々自身が持つておられるとすると、今後に対しまして私はやはり仲裁委員会の権威に対して重大であると思う。そういう考えが若しあるとするならば、どうか廃止して頂きたい。これは仲裁委員会の権威というものを全然無視している。私はそういうふうに考えます。そういたしますると、私共が心配いたしまするのは、昨年の賃金が必ずしも今年の生活補給度でない。賄いの上において御承知のように賄えないということは今申上げたようなわけでありまして、問題はすでに裁定がされたのは御承知のように第一次、第二次の裁定、第二次といたしましても又四月以前になる。その当時からこれに対しましての措置を講せずに。今日まで来ておるのであり、そうしてこれを十六条の問題として来国会に持つて行く。来国会におきましても、予算上補正予算を作るために、大蔵大臣に権限を与えて何とかするということを目安として頂くならば、私共その点に対してはつきり運輸大臣が何と言いましたか、確約とまでは申しませんができると考えるならば、政府の一員として責任をとるならば考えようはありましようけれども、それがはつきりできないとなると、もう今年の四月で苦しむ人達が、又次の国会まで持つて行く、又次の国会に持つて行かれるということでは、いつまで経つても十六条に絡まつて解決ができないということであります。私は大臣にはつきりお伺いしたいのは、先にもちよつと触れましたように、曾て大蔵大臣が新聞でちよつと報道されたように見ましたが、この公務員の給与を来議会頃に何とか考慮しなければならないということを言われた、言われたことがあるのでありますが、その点に含めましてたまたま大臣も先程言われた来国会頃にはとこう言われたのでありますから、それと関連して、大臣には十分の決意によつて言われた言葉と我々は解釈していいのか、そういうことを十分御期待申上げていいのか、確言とまでは申しませんが、大臣の責任において承わりたい。そういたしますると、これは現場にでも参りましたときに、組織から出た者はこの問題につきましては非常に関心を持つておりますので、聞かれる場合、これを納得させる一つの根拠もありませんので、そういたしますると、それに対しまする私の指導態度としては、それでは君らが一つの大きな力で以て交渉しないかということに持つて行くことも、成る程度私共も民主的な労働組合の在り方として考えなければならんと思いますので、それにはやはり当事者がそれだけの責任を持つて確答をして頂かなければ、我々はばつたい言い方かも知れんが、いわば指導者の立場にある者としては非常に都合が惡いわけです。どうぞ大臣として、その点をはつきりお話を願つて置きたい。

山崎猛自由党運輸大臣

○国務大臣(山崎猛君) お話の趣旨は私もよく了承いたします。率直に有り体に申上げますけれども、私もあなたのお言葉の通りに確約とはつきり申上げたいのですが、万般さように胸の中では思つておるのでありますけれども、御存知の通りまだ運輸行政において表裏徹底した自分の知識も持たず、従つて確信が持ち得ないのであります。この点は十分議員諸君において御諒察を願わなければならないのであります。その意味において、私はこの席上においては最善を尽し、その線に沿うて最善を尽すというところで御了解願いたいのであります。心持では確約を考えておりますけれども、右様の次第でありますから一歩を譲つて頂きたい。この線に沿い最善を尽すということで御了解願いたいと思います。

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) どうでしようか、御相談ですが……。

菊川孝夫日本社会党

○菊川孝夫君 実は四月一日からまあ実施せよという仲裁委員会の裁定であることは大臣御承知の通りでありますが、そこでこの国会において仮に結論が出ずに継続審査というような恰好になつたといたしましても、国会の閉会中に若し……大臣も大蔵大臣と折衝中であるということを言われました。尚又朝鮮事変等、これはまあこう言うことはどうかと思いますが、事実起つておるので朝鮮事変等とも関連いたしまして、将来荷動き等も多くなつて来る。それから特殊輸送の要請もございまして、それに応じましたその運賃も入つて来る。従いまして予定いたしましたよりも運輸收入も上がり、尚従事員の方におきましてもより一層節約、能率の向上に努めまして成績が挙つたと仮にして、国会の閉会中においてもその見通しがはつきり立つたといたしますならば、あなたは今これは予算上、資金上不可能な場合には国会の承認を求めるということになつておるのでありますが、その可能性が生れて来た場合には、この提案が国会には出してあるけれども、併し組合側と国鉄総裁が団体交渉に上つてやるということをお認めになるかどうか。そうしてこの議案を一応そのままにして置いてでも実際に実施されるだけの心持があるかということを一つお伺いしたいと思います。

山崎猛自由党運輸大臣

○国務大臣(山崎猛君) 只今その線に沿うて最善を尽すということを申上げて置きましたが、その最善の範囲において善処したいと思います。そういう場合においてできるだけのことを尽したいと思います。

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) 本件は予備審査でございまして、その後衆議院の方での審査の経過を調べて見ますと、衆議院は委員会におきまして昨日継続審査の要求を提出することに決まつた模様であります。本院におきましても会期の日にちがございませんので、継続審議の手続をとつたらどうかと存じまするが、継続審議にすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内村清次日本社会党

○内村清次君 この際私は只今の委員長の御提案に対しまして一言申上げて置きたい点があるのであります。これは申すまでもないことでありましようが、憲法の第三章「国民の権利及び義務」の第二十八条におきまして勤労者の団結する権利、及び団体交渉、その他の団体行動をする権利はこれを保障するという明確なる規定がなされてあります。これは民主国民といたしまして、国会といたしましても最大の尊重をして、法律の設定に当りましてもこの基本線を崩さないということが原則になることは、これは申すまでもないことでありまするが、併しながら昨年の七月におきまして公共企業体に移行いたしました国鉄の企業は、これは又公共企業体の労働関係法規におきまして、この憲法基本的人権が制限をせられまして、団体行動の権利が抑圧されておることであります。こういう段階におきまして勤労者の生活権というものはどこまでもこれは平和的に、而も仲裁、裁定によつて守られて行かなくてはならないというこの原則の下において、憲法の団体行動の権利というものが抑圧せられておることはこれ又申上げるまでもないことであります。併しながら、遺憾ながら政府は第一次裁定におきましても今回の第二次裁定におきましても、とつて来ましたところの態度というものは、皆憲法の精神を、これを蹂躪するばかりでなくしてこの平和的な解決をして行こうという生活権擁護に対する本法の精神をも無視して来たことは、これは私が更に又ここに強く強調する必要もない。すでに参議院の院議を以ちましても同会一致において、この仲裁裁定の尊重の決議がなされたことは、ここで披瀝するまでもないことであります。然るに今回の第二次裁定の取扱いにつきまして当委員会は、第七前国会におきましては、先程私が質問の内容のときに申しましたように、日本国有鉄道の運営に及ぼす影響も甚大である、又民主的な労働運動の健全な発達に対しましても、極めて重大な関係があるというようなことにおきまして、継続審査を以でこの公務法の精神を尊重した上においての、政府の態度の変化を私達は希望して、審議をこの国会に集中いたして来たことであります。同時にこれは国鉄企業の職員の方々も一様にこの国会の正当な判定を希望いたしておりまする気持におきましては、これは余程私達といたしまして本当にこの健全なる労働運動を守り続けております一人としての従業員の気持につきましても、私達は何らなしておらないような痛切な気持になつておるわけであります。然るに本国会におきましても、この問題の結論を得なかつたということにつきましては、私はここに不満を表します。これはどうしても早く解決してやらなくちやいかん、而も又この解決の方法というものも、先程申しましたような憲法の基本的人権を擁護するようなこの立場におきまして、そうして而も又この抑圧されておりまする現実においては、公労法の第二条にもありまするように、関係者は最大の努力を盡して、そうしてこの経済的紛争を防止して、企業の健全なる発達を守つて行かなくてはならないというこの法律の条項を重大視して行かなくてはならないところの、この関係者の大きな義務が課せられてあると私は存じます。こういうような観点からいたしますと私は、新大臣でありますところの山崎運輸大臣が、最後に述べられましたところの精神の尊重の意味、及び又は先程申されましたところの、次の国会におきましてはこれは全面的に解決する、即ち希望を持ち、又はそういう確信の下に行かれておるような御心境に対しまして私は甚だ、本国会で結末のできなかつたということにつきましては、誠に不満ではありまするがそれを期待をいたしまして、そうしてこの継続審査に対しまして、不満ではありまするが、賛成の意を表して置きたいと存じます。どうか願わくば政府におきましても、繰返して申しますが、この国会の従業員の気持の存するところ、又生活状態のこの窮迫の状態を是非察知せられまして、そうしてこの健全なる民主的な労働運動がますます発達して行くような方向に努力せられまするように特に私は希望を申上げまして賛成の理由といたす次第でありまを。

岡田信次自由党

○岡田信次君 私甚だ新米でございますので或いは見当違いのことを申上げるかも知れません。この点は御了承を願います。この国鉄裁定のこういう極めて重要な問題、而も前国会から懸案となつておつた問題を会期の切迫した今日初めて議するということに対しまして甚だ私は不可解だと存ずるのであります。併しもう事ここに至つては仕方がないので継続審議をすることに対しては賛成でございますが、私のこの際の要望といたしまして、是非次期国会には劈頭に坂上げられて、速かに裁定の線を尊重して解決するようにいたしたい。この点を強く要望する次第であります。

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) 重ねてお諮りいたします。継続審議の手続をとるこりとに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) 御異議ないと認めます。さようにいたします。そこで審査要求書の案文を用意してありますから、朗読し、專門員から説明を申上げます。

岡本忠雄常任委員会專門員

○專門員(岡本忠雄君) 要求書は形式がございますので、一応主要のところは理由のところでありますので、そこを読上げます。  「昭和二十五年四月以降の賃金ベース改訂に関する紛争」に関する昭和二十五年三月十五日仲裁裁定第三号による公共企業体仲裁委員会の裁定は、その意議の重大さと、又その及ぼす影響の甚大さのため第七国会以来審査を継続し第八国会に及んだが、今国会においても遂に成案を得るに至らなかつた。然るに事件の性質上これが審査未了に終ることは好ましくないから閉会中も引続き審査を継続したい。  以下は一定の形式がございますので形式によりまして要求いたします。省略いたします。

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) 只今朗読いたしました文案につきまして御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) それではこれを提出いたします。   —————————————

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) 先程国鉄機構の問題につきまして継続審査の御意見がありましたが如何いたしましようか。八月一日から実施をすると、直ぐ継続審査をするという場合において調査の内容が少し早過ぎやせんかと思うのでありますが、併しこれは継続審査をすることにして置けばできんこともないわけりであります。やつぱりその前に御決定になつた通りにいたしましようか。

内村清次日本社会党

○内村清次君 その通りでいいと思いますが。

佐々木鹿藏自由党

○委員長(佐々木鹿藏君) それでは案文はお委せ願えますか。……それでは御異議ないようでありますから、私に御一任を願います。  これを以て閉会いたします。    午後零時四十四分散会  出席者は左の通り。    委員長     佐々木鹿藏君    理事            植竹 春彦君            小泉 秀吉君            高田  寛君    委員            岡田 信次君            山縣 勝見君            内村 清次君            菊川 孝夫君            小酒井義男君            高木 正夫君            前田  穰君            村上 義一君           前之園喜一郎君            松浦 定義君            鈴木 清一君   国務大臣    運 輸 大 臣 山崎  猛君   政府委員    運輸省鉄道監督   局国有鉄道部長  石井 昭正君   事務局側    常任委員会專門    員       岡本 忠雄君

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