運輸委員会 第4号
- 発言数
- 43 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/07/24
会議録
○委員長(佐々木鹿藏君) これより委員会を開会いたします。 速記を止めて。 午後一時三十九分速記中止 —————・————— 午後二時七分速記開始
○委員長(佐々木鹿藏君) 速記を始めて。
○参考人(星加要君) 一例を甲府という管理部にとつてみますと、この管理部は、長野或いは東京或いは新潟という方面へ分散して転勤をしなければならない。それが転勤をして来た場合、甲府から東京まで通勤をする必要がある。又長野へ参りますのに、長野への通勤はどうであろうか、又新潟へ参りますのにはどうであろうかという点を考える場合、やはりこういうふうに管理部がなくなつて、そうして外へ転勤をしなければならないという問題は非常な苦痛であります。又転勤をせざる限り、そこでじつとしておるというわけには行かないので、これは強制的にいやでも応でもそうした條件を目をつぶつて迭らねばならない。これはその從事員の住宅事情とか、或いは意思とかいうものを尊重してやるとは言うけれども、形は尊重をして貰うことになる。併し事実の問題は、その管理部がなくなるのであるから、無理やりにやはり転勤せざるを得ない。これ又強制配置転換と言わなければならないのであります。從いまして今日のところ、住宅ができるまでというものは、転勤をしたならば單身赴任という傾向になる。別居をするために生活費が嵩むということも当然であります。從いまして別居手当というものを我々は要求しておる。別居手当を要求するのに、組合は幾ら要求をしておるかというならば、一日につき百円貰いたい。そうして月額三千円貰いたい。そうしてそれを実施して貰うのは、転勤をしたその月から貰いたいということであります。転勤をして別れましたならば、別れた日から直ちに支給をして貰いたい。一日百円、月三千円、転勤をして家族と別れだならば、別れた日から貰いたい。ところがこれに対して当局側の言うことは、これは八十円、一日八十円出すと言う、そうして月額として最高金額は二千円を出す。そうしてそれの支給を始める期日というものは別居を始めてから三ケ月後にやると言う。別居を始めてから三ケ月経つても解決ができなかつたときは、四ケ月目からその別居手当をやると言う。それでこれは一体どういう感覚から出ておるかというと、今すぐに家が見付からん、親子が別れて住まなければならん、妻子と別れて住まなければいかん、そういうときに、別居するけれども、その別居をするために費用がかかるのである。三ケ月もすると、家も見付かろうということで、引越しも可能になるから、むしろ三ケ月経つたならば、別居手当というものは解消してよろしい。又解消するくらいの手段を講ぜねば、五ケ月も六ケ月も別居をしたままで、ぐずぐずして能率を下げておるということでは、これは相済まんと私は考える。從つてかくのごとき別居手当の当局の主張というものは、実はやるということにしておいてやらんということと同じではないか。この点は十分御判断願いたいと考えるのであります。こういうことになる原因というものは、要するに不明確な予算的措置からして生じた取扱と言わざるを得ないのであります。 次に配置転換の手当であります。それで、今回行われる配置転換というものは、強制配置転換であるということを私は申上げた。その論拠とするところは、職場がなくなるのであるから、どうしてもこうしても、迭らない限りこの人間が働いて行くということができない。一応意思が尊重されて、そこで或る期間残務を整理するということで残れるとしても、転勤をしなくて永久に済むのではないから、どうしても迭らなければならない。即ち配置転換は強制的となり、この強制的な配置転換を行うけれども、それの代償として、そうしてならば強制配置転換に対する手当を出そうということは、これは当然なことであると思う。然るに今回はそれを出さないと言うのであります。過去におきましては、二十一年九月十五日に国鉄が重要な人員の配置転換を行いました。それは各地方毎に、アンバランスがありますので、そのアンバランスを埋めまして、労働力の平均化を図り、馘首問題を避けたのであります。このアンバランスを埋めるところの、地方的なアンバランスを埋めて、過不足を平均いたしますが、その配置転換の際には、やはり配置転換手当を出しまして、そうして配置転換をされるその人間に対しての保障としたのであります。そういうことを今回当然行わなければならないにも拘らず、これを行わない。從つて組合側の要求は、昭和二十一年の九月にやりました配置転換当時の金額を、今日の給與ベースに引直しまして、これを支給して貰いたいということであります。 次に転勤旅費を支給して貰いたいということを言つた。転勤旅費は当然支給されるのであります。併しこの際我々は三割増の転勤旅費を貰いたいということを言つておる。この三割増を主張するところの原因は、本年の四月におきまして、各官庁は旅費三割増額をやつたのであります。全官庁は旅費三割増額を行いましたけれども、国鉄はこれが公共企業体、或いは独立採算制といつたような観点からして、各官庁に追付けずに、これが一割の旅費増額しかできておらないのであります。このことは我々といたしましても、残念であるけれども致し方がない。それで、併しながら今回配置転換ということでもあり、又別居を伴うので、そのためには費用も多く要するのであります。從いましてそれらの点につきましては、よその官庁並にこの配置転換をするときの転勤旅費だけは是非出して貰いたい。それで我々の別居手当、或いは配置転換に対するところの手当、それらの不足を多少とも補いまして、国鉄從業員が甚だ不満に思うであろうけれども、配置転換に対するところの慰めの一部ともして納得をして貰いまして、この配置転換に応じ、若しこの機構改正というものが、断行されましても、不満から来るところの能率低下、又はその配置転換その他が十分に行われずして、公共企業体の能率が下り、現下重大なるところの輸送の任務が停滯することのないように運びたいと考える次第であります。 次に国有鉄道の運営要綱を見た場合、民間企業の企業性の追及、或いは独立採算制の追及ということに汲々といたしまして、公共性の侵害というようなところが明かにされる次第であります。これは企業性のみを追及いたしまして公共性を軽視しておるというような実例は、やはり主要幹線のみにこれは力を入れ過ぎて、平易線或いは特殊線という地方のローカルの点を弱体化しております。本年から大事故が起りましたもの、或いは過般の水害の実例を振返つて見る場合、平易線区と見られるところの地方線に被害が甚大である。これで公共性が十分に保たれておるとは見られないのであります。又從事員に非常な不満を與えておりますことは、国鉄の人員の問題であります。これが定員法によりまして、実人員十万人を減らしました。他の如何なる官庁を見ましても、実人員を十万人も切つて捨てたというような事態はなかつた。それがために予算定員というものと、実人員というものがぴつたりしておりまして、むしろ予算定員を実人員の方がオーバーするのではないかと思われるくらいの窮屈な運営である。他の官庁の取扱というものは、やはりもつとゆつたりしたものであつて、我々の待遇は、同じ公社でありながらも專売等においてはうまく行つておる、又その他においてもそれぞれの給與が我々よりも進んでおるにも拘らず、国鉄労働組合だけが苦しい予算状態において、そうして待遇改善をしなければならないということが認められておりながら、一向にその待遇が改善し、又は補正されるということがないのは、この人員の面において、非常なその苦痛を帶びておるからであります。然るに今日行われるところの機構改正というものは管理部面を縮少するのであります。これは又五千人余つて来る、五千人冗員があるということを当局は盛んに宣伝をいたして、そうして又、この十万人減らして今日の仕事においては非常にオーバー労働になつておるにも拘らず管理部面を減らして、又ここに人が余つて来たというような印象を附け加えていることであります。それで今日管理部面の仕事を滯らしまして、そうして管理部を廃止いたしまして、管理部を縮小統合をいたしますところから出て来る人間というものは、これが現場に下されたところの、委讓された仕事を現場においてこれを行わねばならん。從つて現場における定員としてこれを使わねばならないのであります。そういう点も非常に誤つた孝であります。又その取扱等に当りましても待命制度というようなものを考えまして、そうしてこれには給料だけを拂つて凡そ五千人の余つた人間には仕事をさせないというようなことも言うておつたのであります。併しこの点は一応撤回したようであるけれども、又この問題を出して来まして、そうして再びこういうやり方をするのではなかろうかと思われて、從事員に対しては非常な不安を與えておる次第であります。 從いまして我々は結論といたしまして、今回の機構改正というものは、そのやり方が甚だ非民主的であつて、一般国民並びに国民の代表であるところの国会がこれを恐らく承認されるようには思われない。このやり方が非常にスムースに行つたものである、民主的なやり方によつてやつておると感ぜられる方もあるまいと思う。從いまして労働組合といたしましても、これに対して労働組合が参画し、そうしてこの管理部は涙をふるつてやめねばならん、又この管理部は鉄道の業務を運営するためには是非必要であるから残さねばならないという意見を出して、そうしてそれが通るか、通らんか知らんけれども、明かに鉄道運営の責任の一端を担うところの組合として、その責を果すことのできなかつたところの押付け的機構改革に対しては反対をせざるを得ないのであります。併しこれに反対しておるというものの、これを実力においで阻止するというような考もない。で、皆さん方がこの我々の趣旨をよく汲まれて、この機構改正というものを、もう一遍民主的な方法によつて出直せということをして貰つたならば我々としては理想である。併しそうではないというのであるならば、我々も敢てそれに対しては手段方法も持たないわけであるから、実はこれに対しまして、若しやられた場合と雖も從事員の労働條件の上から、或いは蒙むるところの不利から、できる限りこれを護りたいという考で、当局との間に機構改正対策委員会を持ちまして、その場合の補槽検的意味合いにおける別居手当、或いは配置転換手当、転勤旅費というものを現実に交渉をして、これは第二段の構えとしてこの話を進めておる次第であります。併しこれも殆んど無視をされているというような現実でありますから、若し皆さんがお考えになつて、この機構改正をここで止めてしまうというようなことが惡いようならば、尚一ケ月くらいの月日を藉して、そうしてこれらの惡い点を修正できるだけ修正させようにして貰いたい。又それに対しての要求の妥当なるところをお認め願うならば、当局に対して配置転換手当、別居手当を出して頂きたい、これの予算というものも十分明示して貰いたいと考えるのであります。 以上を以ちまして組合側が今回の機構改革というものに対しまして抱いておるところの考を申上げた次第であります。(拍手)
○内村清次君 只今国有鉄道の監理委員会の委員長め方から今回の国鉄改革の問題につきまして御説明を聽いたのでありますが、私は一、二点鈴木さんに御質問申上げたい。 その先ず第一点は、監理委員会は国鉄法の第十條によりまして国鉄の業務運営を指導し、而も統制をする責任を以て只今まで御努力なさつておることにつきましては、我々は常に敬意を表するところでありますが、併し今回の機構改革に当りまして先ず公社側の、これは委員会組織の一人でありますが、公社総裁がこの委員会に対しまして組織改革の提案をなされましてから、委員会は一体何回お開きになつたのであるか。 同時に又この資料の、勿論資料を提出して公社側としての意見を十分委員会においてお聽きになつたことだと思いまするが、この組織の内容の点に対して、指導的立場にあられるところの委員会の方々が、今回の国鉄の改組を以ちまして、いわゆる縱割制、この点におきまして相当有機的な一体となつた業務運営が困難ではないであろうか、而もそのこと自体が内部的にも非常に困難性があると同時に、影響するところは直ちに国鉄の公共性に影響して来はしないか、こういう点につきまして私たちは心配いたしておるものでありますが、この縱割制の点に対しまして、明確に委員会といたしましては、この責任態勢を以て完全なる運行ができるかどうかということを、如何なる論点によつて、如何なる理由によつて御決定になつたのであるか。これが二点です。 第三点は、北海道及び四国においてこの問題はすでにテスト的に実施されたことはこれはすでに存じております。併しながら不幸にしてその結果におきまして、我々はこの委員会におきまして十分その判定をする機会を政府みずからやつておらないという事態もありまして、十分存じておりませんが、恐らくこの問題は管理委員会におきましては十分なる御検討が得られたことだと存じまするが、この北海道のテスト問題、或いは制定された後においてのこの成績の工合はどういうふうに御審議なされたのであるか。 次に先程の御説明の中においては、経費は今回の機構改革に充当せられるに当りましては、二十五年度の既定予算の上において何ら変更するところなく、これで賄い得るものであるというような具体的な御説明が欠けておつたようでありまするが、この費用の点について、公社の方では一体幾らくらい要るものであるということを委員会に明示したのであるか。而もそれが予算款項の中におきまして流用その他というものが一切ないのであるかどうかという、こういう点につきましても、今少し詳しく御説明をお願いいたしたいと思います。 それから当時管理委員会といたしましては、この構成につきましても、これは私達の委員の立場といたしまして而も又私の気持といたしましては、この委員会の構成というものは当時立法中におきましてはやはりこれには相当経営の実態に当つておるところの労働者の代表も加えるべきであるというような意見も開陳いたしておりますが、而もその改正の点につきましても尚私達はそういう意見を堅持いたしております。そういうようなことはどういうことかと申しますることは、どうしてもああいう大きな組織形態におきましては管理者側と、それから即ち從事員の気持が一体とならなければいけない、この上に立つて十分企業の運営がなされると同時に、直ちにこれが公共的な大きな好影響となつて現れるものであるという観点の上に立つて、この仕事の任に当つておられるところの監理委員会の組織内容に加えるべきだということにつきましての所論は現在まで変つておりません。そういう考え方からいたしましてこの從業員の、この機構改革に対しての、即ち労務上の犠牲、或いは又はこの人権上の犠牲、こういうような点について、どういうふうな論議がなされたのであるか、そういう点を十分と御検討になつたのであるか、例えば具体的に申しますれば、このためにどのくらいの配置転換がなされ、而も又はどれくらいの節減がなされて、そういう節減をされたところの人員の身分というものはどういうふうになるのであるかということの具体的な論議がなされたかどうか。 以上私は、総合いたしまして六つの点につきまして御説明を更にお願いいたしたいと存じます。
○参考人(鈴木清秀君) 先程私が冒頭に申上げましたごとく、監理委員会は国有鉄道の中枢機関で、国有鉄道の総裁を指導し、統制する責任があるということを申上げました。併しながらその指導統制する上におきましては、いわゆる国有鉄道の自主性を保つことの趣旨をやはり採り入れてやることが最も国有鉄道の運営を円滑に図る上であり、能率が上るものと考え、從つて成るべく国有鉄道の総裁の創意を尊重し、これに誤りなきよう指導するように務めております。從つて詳細な具体的事務的案件に対しては細々と干渉はいたしておりません。併しながら大きな問題については、我々は注意深く愼重に審議しております。そういう観点から今御質問の諸点についでお答えいたします。 この機構改正の問題につきましては、先程申しましたごとく昨年九月において可なり論議をいたしたのであります。あの際国有鉄道の創設と、いわゆる人員整理の後でありまして、途中から始まつておりましたと思いました。私の記憶では……。そういうために可なり監理委員会も緊張しておつたのでありますが、可なりこの縱割制及び独立採算制について論議があつたのであります。從いましていわゆる運営の方は運輸総局で一本でやり、兵站部を別にやらせることがやはり企業体としてはよろしいということを我々は感じました。そういうわけでこの大体の制度、縱割の……私はこれを縱割とは実は言いたくないので、実際は縱割と横割の横断だと思うのです。というのは、若し純然たる縱割であれば、運輸送局の列車の系統のものは列車で行き、保線系統のものは保線で縱に行くべきなんです。ところがやはり保守関係及び運輸関係というものが一応絞つてありますから、純然たる縱割ではない。併しながらとにかくコーポレーシヨンの列車の運営、設備補修というものにおいては一つ統一して縱に割つてある、そういう意味だと思うのです。そういうことで、いわゆる純縱割でないが、そういう制度をやつて行くことが国有鉄道としてよろしい、殊に営業部面というものが分れて外から專門的に公共の福祉に適うような施設音画を立てて行く方がよい。又地方にも大体そういう人員がいて、よくよその御意見を聞いて見る人員が配置されることが望ましいものと我々は考え、この制度を大体承知しておつたのであります。又承認したのであります。そうして大体そういうふうにその構想をやる。又北海道のも二、三回委員会に報告を受け、又それに対して審議をいたしました。今度の場合においても今委員会は御存じのごとく一週間一回やつております。それでありますから、若し非常に緊急の場合がありますれば臨時招集いたしますけれども、やつておりますが、そういうわけでありますから、そう多事多端ではありません。併しながら私の記憶では三回ぐらいは委員会でやつておると思います。それから更に総裁と委員の一、二との間に、総裁自身出向いて補足的説明をされたこともあります。それでありまするから、委員会としての審議は十分時間も盡されておる。而もこの案件は一年有半に亘つて関連しておる問題の討議でありまして、具体的の個々の区域の問題は別ですけれども、これは監理委員会のちよつと関與するところでないと思いますが、大きなところはそういうふうに審議しております。それから北海道につきましては、固より北海道の経過につきまして今星加さんからの御説明がありました。実は組合でこういう調査をせられたということは私聞きません。併しながら我々が別個な方面から見るところは、不幸にして星加さんのと反対に非常に成績がいい。併しながら数字的にこれを採り上げて行くだけの資料は、又数学的にでき得るものでもないが、大体において責任性というものが十分になり、且つこの一年間において北海道の從事員諸君の企業努力というものが目覚ましきものになつたという報告を聞いております。或いは敢えてこの組織変更だけでなく從事員諸君みずからの発憤によるところ大だとは思いますけれども、そういう非常に能率が上つて来たということは順次その運転方法その他において説明を聞いております。それでありまするから北海道の組織変更のテストが不幸にして成績が惡いものだとは聞かず、却つてよきものだと聞き、又この北海道の成績は総裁みずから関係局のものと一緒になつて実地調査に行つております。調査後それに対する詳細な報告を我々も聞きました。その際においても組織の変更の欠点が全然なかつたとは言えないが、多く見て非常に良好であつたという報告を聞いておるのであります。 次に経費の問題でありますが、この経費についても固より監理委員会は、このために要するところの経費を聞きましたが、この経費は、これも星加さんの数字と違うのでありますが、我々の聞いた数字は大体七億と聞いております。主に住宅及び電話であると思います。併しながらこれは工事費におけるところの工事費の課目から出ております。損益勘定から出ておるものではありません。そうしてこれはいずれ、いずれと言つては何ですが、国有鉄道としてやらなければならんところの住宅の設置及び電話の、大きな数字、今年及び来年度に跨がつておる数字の中から出し、この金は本年の経費の中の或る部分から出しております、いわゆる補正予算を必要とするものでないということを聞いております。次に監理委員会の構成の問題であります。これは監理委員会の構成が、私は参議院だと思いますが、国有鉄道件の施行されるときに公聴会に出席いたしまして、そうしてその問題についての議論がありました際に或る公述人が、労働者の団体をも監理委員に入れたらいいだろうという議論をしておられたのを聞いたことがあります。私はこの構成について別に自分の意見は吐露しなかつた。併しながら、いわゆるこれは会社経営においても然りなのでありますが、平たく考えますれば、監理委員会は国有鉄道の外にあるものでなくつて、うちの中にあるものだ。いわゆる会社で言えば経営陣内にあるものである。從つて労働組合とは、本当に真劍に誠実を持つて交渉しなければならんものでありまするが、それはうちの機関である経営者と労働組合がすべきものである。監理委員会はいわば経営者側の構成組織の一つだと思います。そういう観点からだと私は今は考えておるのですが、労働組合の代表者が入つていないということは法律作成後私は知つたのでありまするが、多分そういうことである。これならば一応の尤もの理窟はあるものだと今申した通り考えております。 この機構改正につきまして配置転換その他に余剩人員があるかどうかということは総裁からも聞きました。併し我々は、それに対して総裁は最小限度の損害しかかけたくないというような口吻でおりました。我々も望ましいことだと思つております。併しながら、血もこの余剩人員に対しての待遇その他については、別にこれは事務的でありますから私達は議論しないし、今の誠実である総裁幹部がそう変なこともすると思いませんから質問もしないのですが、ただ監理委員としては、こういうふうに余剩の人達を今整理しないようにということだけは、私はこの席上で希望を述べておきます。 それからもう一言、公共性の問題が大分ございますが、私は一番大きな問題は独立採算制と公共性の問題であろうと思います。これは我々監理委員としても具体的案件におきまして非常に頭を悩ます一つの問題であります。併しながら公共性の問題の一番大きく描き出されるところのものは私は運賃、運送條件及び設備だと思います。国有鉄道内の機構の運営というものは公共という観点から私は割合に縁遠いものだと思つております。全然無関係だと私は考えておりませんが、割合に縁の薄いもので、一番大きいものはこの運送條件、運賃及び設備の事項だと思います。併しながらそれに伴うところのサービスの向上のために、先程申しました通り営業事務所を設置して外から大いに公共的の声を開きたいという組織でありますし、またただ機構は本当に経営内部の問題でありまして、それは公共性確立という点から見ると割合に薄いものではないかと、こういうふうに考えております。
○菊川孝夫君 星加君にお伺いいたしますが、縷々御説明願つたので、組合の見解並びにそれからどういう態度で臨んでおられるかということについては明瞭になりましたし、我々の考えておるところと殆んど一致いたしておるのでありますが、二三の点についてお伺いいたします。 第一点といたしまして、一時的にせよとにかくこの八月一日を期して全国的にこうした改正をやつた場合には、私共は相当にやはり能率の低下を来たすと考えるのであるが、あなたの所見はどうか。それから第二点といたしまして、幹部の職員が相当殖えると、私はこういうふうにどうしても機構改革をやつたり行政整理をやつた後には、必ず下級の職員がその犠牲になつておるけれども、幹部職員がややもすると殖えている。昨年公社と切離したために局長は現実においてもこれは二つできて、どこでも私は言つておるが、一応これは官庁を公社に切換えたから止むを得ないといたしましても、今回も局長クラスの人、部長クラスの人が必ず殖えている。こういうふうに我々は見るが、組合においてこの点について調査され或いは当局において検討されたかどうか、或いはその見通しであるが、どういう見通しを持つておるか、それを第二点にお尋ねいたします。 それから第三点といたしまして、盛んに今も鈴木さんから御発言で、北海道の方では能率が上つている、こういう御説明がありましたが、我々の見るところでは、私も北海道へ行つて組合におりました当時調査をいたして参りましたのですが、これは本当に納得して能率が上つておるというよりも、官僚性が強くなつて来て、そうしてまあ行政整理でがんとおどかされてしまつたので、まずうつかりするとまた首の座へ坐らされるので、止むを得ず黙つてうつむいて働け、いわゆる面從腹背的な考でやつておるために、労働強化によつての労働の能率の増加ではないか、私はそういう面が多々あるのではないかと考えるが、これについて労働組合の方ではどう考えておるか。或いは調査の結果、調査といつても向うへ行つて実際に組合に接して来られた感覚であると思うが、これについてどう考えるか。 次に使用される予算の点についてでありますが、当局側ではどうしても、これは七億といつて突張つておられる。七億以上は使わないというのですが、どう考えても、あなたの今の御発言でも、どうしても十八億ぐらいは推定されると言つておられますし、尚外の專門技術的に仕事をやつておられます、これはどちらかと言えば管理者側の立場に立つておられる人々に聞いて見ましても、七億なんかではとても及ぶものではない、例えば宿舎を建てるにいたしましても、宿舎の問題はこれは総裁は機構改革をやつてもやらなくても從事負の厚生施設になるんだといつて述べておられるが、例えば静岡で、今監理局をうんと設けるために、そこへ人を名古屋からどんどん持つて来るというために静岡に宿舎が殖えるのであつて、普遍的に宿舎を殖やすという考え方ではない。例えば水戸で管理部をなくするために今度は高崎で統制を取らなければならんから、デイスパツチ・アワーの変更というために、本当に監理局設置のために要する費用だと思うのですが、それも一般のいわゆる通信事務の改善というように擬装してやると七億で、後は費用を食うために、これは一つの擬装を凝らして七億ぐらいであると言つて、あとは一般業務に関して必要なようにして、表面だけは擬装と言つてはちよつと言い過ぎかも知れませんが、そういう決算の方法をしてやろうというふうに必ずやられるだろうと私はそう考えるのですが、あなたのお考えはどうか。 それから次に、労働組合の健全なる発展のためにも、今までは組合の方では、或いは以前のように何でも反対だというふうな態度を取つて来たのではなしに、今回の機構改革についても、公社になつた以上は從来のような考え方ではとてもいけないのであるから、新しい運営方式を考えなければならんといつて積極的に考えているときに、何回も組合としては恐らく当局に対しても申出をして、早くその案を示して共に相談をして、いいような方法でやろうじやないかというふうに私は申出をされていると思いますが、それにも拘らず発表直前に、こういうふうにやるのだといつて押付けられて、而も多くの人間が強制配置転換にかかり、而もこのような経費を、組合の推定によると十八億も金を使うというにも拘らず、僅かに三億円の金の問題で最高裁判所まで行つて労働組合と管理者側が争わなければならんというふうな、こういうような、一方においては組合の主張、これも正しく仲裁の裁定によつて強く、問題が最高裁判所まで行つて決裁をしなければならんというときに、当局の考えるところの機構改革がこのようなラフな、而も国会を通過した予算の中からでも流用できるに拘らず、組合側の要求をし、そして正しい判定を下されたものも、当局側が横にかぶりを振つたやつについては最高裁判所まで行つて争わなければならんという、こういう一つ一つの、皆の多くの人達の意見が蹂躙されているということに対して、吉田総理大臣も、外国から国際自由労連の使節団が来たときに、日本の労働組合の健全なる発展を祈るということを盛んに言つておられたのだが、この健全なる発展のために私は少くもいい影響を與えるものではないというふうに考えるのでありますが、この点についての星加君の見解を承りたい。 以上五点について……。
○参考人(星加要君) お答えいたします。一時的にせよ能率が低下するのではないかと言われることでありますが、これで配置転換をいたしまして局を新設をいたします。そういうことをいたしますと、その機構が十分呑み込めて、馴れで運営がされるというふうになるまでには、一〇〇%の能率を発揮するようになるまでには、二月三月の時を要するだろうと思う。お互いに寄合いました人間の顔を熟知し、円滑にその事務連絡ができるというためには、尚一ケ月或いは二ケ月の日を要するのではないか、又配置転換そのものが無理でありますので、別居をし、或いは通勤時間が延びて、そうして困難な労働條件の下に余分の勢力を費すことになるのですから、それも亦能率低下の原因となる。この点は十分に、予想される弊害を除くために準備を要すると考えます。又この際組合員に、表面上はとにかくとして内心に不満を持たしておいて、これを強制しておるというようなものがあつてはならないと考えるのであります。 第二番は、幹部が殖えるのではないか、幹部が得をして下の方の人間が損をするというような一方的な状態になつておるのではないかという御質問でありますが、実は現在九鉄道局であります。鉄道局長と名のつく数は九名であります。ところが今度当局の考えておるだけの数にいたしましても、まあ二十七鉄道局ということになりますので、二十七の局長のポストが要る。それの縱割制をして、そうして局長と対等の権限を持つたものが各局に又でき上るということでありますから、今や幹部のインフレ時代に入つたということができるのであります。 次は北海道においては能率が上つておる、それは本当かということでありますが、ここのところは私は敢えて鈴木さんの御見解が間違いであるとは言わんけれども、数字上、統計上これを取つて、忌憚なき投票の結論というものは、これは惡いという結論が出ておるのであります。從つて能率が上つておるとは私は考えられない。併し戰前一応協力態勢で我々が仕事をしたことがあります。併しその当時まあ能率が上つておるというような言い方をして、一億総蹶起というような新聞の宣伝をいたしました。けれどもその実は国民一億総罷業をやつておる、そのために大東亞戰争が敗けたのであります。このことは実状を知り、実際を見た人間なら敢えて否定することはできん実情であろう。やはり心から納得をいたしましてそうしてやらねば、一時的には糊塗できるかも知れない、併し長い年月、長期戰に備えるためには、一億総罷業の恰好では到底この国鉄の公共企業体としての精華を発揮することはできないと考えております。 次に、予算は七億である、これではできないではないかということでありますが、当局は先ず通信或いは官舎等の額を工事費から出すので、他に経費は要らんと考えておる。そういうことが果してできるかということを考えて貰いたい。例えば別居手当にいたしましても、当局の言うなりにしまして二千円出そうという、そうして三ケ月後に拂つて、それが年度末まで拂う。そういうことなら一体いくらの予算が要るか、三ケ月後に拂いまして、配置転換も八月一日からやる、それで三ケ月やつたら十一、十二、一、二、三、四の六ケ月間でありますから、例えばこれを一人当り二千円とすると、国鉄全部の人間にまあやるとして、そうしてまあ千円というものを支給するならば、これが五億という金が必要である。それがここで五千人ということになりましたならば、そうするとそれの十分の一になります。けれどもそれが二倍され、そうしてそれが六ケ月ですから十二倍される。そうすると丁度現在の国鉄の人間よりは少し多くなりますので、先ず六億円という予算が必要になります。配置転換に伴うところの別居手当の予算をどこから出して来るか。若しなかつたら拂えない。これは別の、こういうことをやるためにその手当を出さなければならん。当局の考えている通りに出しましても、これが六億円の準備を要するということは明かなことであります。 次に転勤旅費はこれはどうか。この転勤旅費になりますと、これを又平均いたしまして、その程度の金額であるということを言うならば、これで十二億ということになります。これらを入れましたらもはや二十億に近い金額になつて来ると思う。いずれにいたしましても旅費を、外の方を食うてしまつてこれをする、又外を節約さしておいてこれをするならば、それは予算は要らん。けれども外の方で取上げられてしまうのですから、これは不可能なんだ。これだけの仕事をするために、余分の仕事をするために普通の拂うべき予算というものを取込んでしまう。そこは実は工事の問題でありますとそういうことが言えるかも知れない。けれども当然今日の人間に待遇を與えるためにしてある費用というものを、そういうところから切込んだのでは外のものができなくなる。從つて予算というものは、是非、別居手当の支拂にしましても、転勤手当の支拂にしましても、普通の状態における転勤ではなしに、ここに集団的な大量の一時的に支拂わねばならないところの転勤旅費が要る、別居手当が要る。この予算は一体幾らか。私は、五千名という人数を対象として当局の言う通りの六月の予算、これをとつていますけれども、当然それだけの金額が必要でありますから、言う通りの七億の工事費、これにプラスをいたしまして、一応当局が考えている通りの別居手当及び転勤というようなものからしましても、十九億という計算ができます。 次は機構改革を押付ける。或いは三億円で裁判所で争うようなことになると、そこに又機構改革を押付けるというようなことで、所期しているような立派な組合運動ができるかどうかということをお尋ねになつているのですが、こういうことではやはり民主的な労働組合運動というものは栄えて行くまいと考える。やはり民主的な労働組合運動というものは、民主主義の立場に立つものですから、これは力ずくではない。力ずくでなかつたならば話合いでやる。話合いであるならば、やはり妥協であると思うのです、これは左翼労働組合の人間に言わすと、妥協するというようなことではダラ幹だというので、甚だやかましいと思いますが、私は力ずくで行くのでなかつたならばこれは話合い、話合いであるならば線の出るところは妥協であり、妥結点であると考える。これを言うて憚らないと思う。妥結であるならば双方が讓歩するところがなければならんと思う。然るに今回国鉄当局がとつているような態度というものは、労働組合の言い分を容れない。話は聞いているけれども、そのことは聞き置くという。それで局をこれだけに殖やして貰いたいということを言うてもそれはできん、それから手当にしてもまあこういうふうにしてくれんかと言うてもそれはできん。局を新設するとか、又外ずすというような問題については、てんから話にも乘れんというわけでありますから、こういうことでは妥協なり或いは話合いというものは成立をしませんので、極く形式的だけということでは、この労働組合運動が成功を見ずに、やはり我々としては失敗になろうと考えるのであります。そうして左翼的な色彩が再び芽生えて来るのではなかろうかという危惧を持つのであります。從いましてこれらの点は労働組合運動のみに限らず、我が国の民主主義というものがやはり成功するためには、話合いというものがやはり成功するようにしなければならない。その話合いが成功するためには、極端な力づくというような争い方をせずに、或る程度双方で讓歩し合いまして実現して行くということが望ましいのであります。機構改革を無理から押付けて見る。或いは僅か三億円ぐらいの金額を以て最高裁判所にまでこれを争う。又この裁判所において、これはちよつと余分のことのようですが、国を代表した代表者、国鉄の当局を代表したところの代表者が裁判所において述べておることであります。これは組合が民主的な組合になろうが、或いは左翼的暴力組合になろうが、それは組合の好きなようにすべきことであつて、国或いは当局というものの関知せざるところであるということを言うておるのであります。平和的に民主的に問題を解決して行き、そういう組合を念願するということ、そういうこと自体を念願するということは單に組合だけの問題である。一方の責任というものを感じておらない、我が国において民主主義が達成され、民主的な組合運動というものが起つて日本の再建に寄與するように取り運びたいということの責任というものを、国や或いは企業当局というものが全然関知せざるものである、そういうこれは非国民的態度と言わざるを得ない。よくも国の代表者であるとか、当局の代表者であるとかいうものが、非公式の場合ならばとにかく、最高裁判所の法廷においてこれを述べた、実は残念に思うておるような次第であります。労働組合のみにそういう責任を負わしてはならない。これは民主的な在り方というものは双方が協力をしてやらざる限り民主主義というものは達成できんからであります。從つて機構改革問題については、どうか一つこの点で認識を新たにされて労働組合の言うことを聞いて、これと讓歩をしてそして円満な解決点を見出して行くというふうにお考えを願いたい、又そういうように慫慂をして頂きたいと考える次第であります。
○内村清次君 本機構改革が、北海道及び四国の監理局の発表せられた日にちは六月の十三日であつたと記憶いたしておりまするが、星加君にちよつとお尋ねいたしますが、この六月の十三日後におきまして、組合と当局に具体的に現れました監理局設置によつて当然要員の異動があることはこれはもう自明の事でありまするからして、そういう配置転換の問題、労働條件の問題、こういう問題についての申入れがなされたことであろうと思いまするが、そういうような申入れに対する協議がどういうふうな経過になつておるかということを一つ率直にお願いしたい。それからその以前におきましていわゆる暗中摸索であつた、一つも組合の方に当局の方から具体的な案に対する打合せがなかつたどいうことの説明は聞いたのでありまするが、併し組合といたしましてもやはりこの問題については相当関心があつたものであると存じまするが、その以前におきまして当局に対してどういうような手続を取つておられたのであるか、それを一つ御簡潔に御説明をお願いしたい。それから鈴木さんに一点お伺いいたしますのは、先程私は最後の点につきまして説明をお願いいたしたわけでありまする。即ち只今申上げました組合の提案の労働條件の問題でありまするが、この問題が当然発生するようなことは、これはもう予測に難くないところでありまして、当然なことでありまするが、これはただ加賀山総裁に内部的の問題であるから一任するんだというようなお気持で、監理委員会の点についてはそういう具体的な問題に対しては何ら御審議或いは又御質問、或いは又御決定というようなことはなされなかつたのであるか、その点をもう少し詳しくお話し願いたいと思います。
○参考人(星加要君) 協議はいつから始めたかということであります。それでこの協議を始めるに当りましては、いろいろこれは次の問題でお答えすることになりますが、申入れをしておりまして、そうしてそれをやろうというふうに決まりましたのが先ず機構改革対策委員会ということでありまして、双方五名ずつやろう、それで労働條件に関することをやつて、我々の主とした希望を容れまして、その労働條件に関する希望をそこのところでやるのであるけれども、又その外の問題について今度は話合いをすることも妨げるものではないということで一応形はつけたのであります。それを始めましたのが七月の一日です。七月一日が第一回であります。この月の初めに第一高を持ちました。それから今日までにおきましては約四回程度その会合を持つておる。けれどもその内容というものは新設鉄道監理局をどのような数字にするかということが本質的な問題、第一義的な問題には触れず、先ず配置転換を必要とするから、そのときの條件をどういうふうにするかというどころで話合いをしておつて、漸く昨日に至りましてその配置転換の手当というものはこれくらいではないかというのが提示されたわけであります。それが協議の内容であります。 次は、組合はこの問題に対しで今までこういうことになるまでにどうしておつたかという御質問であります。これにつきましては私の方から正式に申入れもやり、或いは幹部の話合いとしまして、あなたの方がそういうふうに組合の意見を聞かんというようなことではいかん、又法律上経営に関するようなことについて組合に団体交渉を持ちかけられるということでは困るならば、研究会というような名称でもよいから、一つこれを持つて貰いたい、組合の意見を聞くその機会を作つて貰いたいということで来ましたけれども、それも採り入れなかつた。そうして我々が質問をした場合には、まだその機構改革ということについては成案を得ていない、それで新聞には二十三局にするとか四十局にするとかいろいろのことが出ておるけれども、それは不明確な新聞の観測である、実際問題として国鉄にはそういうことを決めようという肚はない、今日はどうしたらいいかということで未だ思い迷つておる、できたならばお話をして、そこで意見を聞くことはあるけれども、今では意見を聞けんというのが、それが発表されるまでずつと続いて来ておつたわけであります。從いまして、それを発表するときには、一ケ月前に発表をするというので、一ケ月前にはその案ができ上つて、それを組合に内示して、組合がそこに意見を述べて多少に拘らず組合の意見が採用される余地があると考えておつた。ところが豈はからんや、一ケ月前に成程発表をしたけれども、その発表はすでにもう固定的な案であつて、一歩も動くものではない。それを組合並びに世間に公表をしてしまつておる。動きの取れないものを発表したわけであります。それならば、事前一ケ月に発表をして組合の意見を聞くと言つたことと、大いに違うわけであります。ただその形式だけは、ほぼ一ケ月前にそれを組合に通知をしたというだけのことであります。從いまして、組合と協議をしてこの問題を民主的に取計らおうというような意思が、まあ全然なかつたように我々としては考えておる次第であります。
○参考人(鈴木清秀君) これは先程申上げましたごとく、この組織変更によりまして人員の増減がどういうふうであるかという点につきまして、可なり聞き、又それに伴うて鉄道從事員が余り犠牲にならんように処置されるような意向があつたのでありまするが、具体的に転勤の増額、別途手当、こういうような問題については、これは事務的のものでありまするから、監理委員会の議論にならずに、併しながらこういう労働條件のものでありましても、すべての労働條件ではありませんが、組合との交渉過程におきまして、或いは総裁の方から進んで説明される場合もあり、又我々の方から経過を聞く場合もあります。そうして、適当の指導をやつておるわけであります。
○菊川孝夫君 鈴木さんにお尋ねいたしますが、まあ縱割、横割の問題については、いろいろ議論もあるだろうと思いまするが、今回国有鉄道が行わんとする地方組織の改正については、私らの考え方からするならば、凡そ日本人の感覚に私は合致しない方法じやないか、現在民間の諸会社、或いは公団等においても、それぞれ地方組織を全部拂つております。併しながら、銀行におきましても、会社におきましても、支店長或いは工場長というのがありまして、その地域における販売、生産等の責任を全部一応掌握いたしまして、その支店長が本店に対して責任を明かにするという体制を採つておるのはこれはもう常識的になつております。どこでも殆ど、生産部門だけはどんどん生産するわ、販売の方は販売の方で別に本庁の方に直結しているというような会社の管理方式というのは、珍しいと思います。殆んど私の知つている範囲では、あるかも知れませんが、まあちよつと見当らんのでございます。そういう新しい管理方式を採ろうとしておることは事実だろうと思うのであります。例えば営業にいたしましたならば、地方の営業支配人が一つの営業の責任を持つて営業局長に直結しておると、こういう体制だと思うのであります。よく分らないのでございますが、説明を承つたところによればそうであります。例えば名古屋、或いは仙台等におきまして、鉄道監理局、経理事務所、資材事務所、こうできるわけです。ここで我々が今回機構改革一つを捉えましても、組合の方の発言を聞いておりますと、もう少し検討を要する、いろいろ無理があるという御発言です。ところがあなたの御発言だと、これは一つやつて見る自信があるというようなお話であります。從いまして、同じ管理者間におきましても、恐らく経理事務所の経理の仕事をやつておる事務所長と、資材の所長と、それから管理局長との意見対立というものが、必ず起るものだろうと思います。あなたも我々の先輩といたしまして、私が下級從事員当時に次官をしておられましたし、そうした下部における部長或いは課長の意見の対立を、局長として御調整になりましたし、本庁におきましても、各局長の意見の調整は、やはり次官としてされておるだろうと思いますが、そういう調整ができないやつは、本庁にやはり上つて来まして、営業局乃至輸送総局との意見の対立ということになつて、総裁は最後の決断をするという、こういう結果に私はならざるを得ないと思います。日本人はそういう欠陷を持つておる。その際に、加賀山さんのお話では、頭を入れ換えさしてしまうというお話ですが、それは加賀山さん一人いくら総裁室で頑張つておられても、地方を廻られても、それはここにおける議論としては誠に結構だと思いますが、私は必ずやこういう問題が起きるだろうと思います。 現に機構改革を行おうとして、四国の方に、幹部でしたか、或いは関係方面の重要な役人でしたか、おいでになつたときに、管理者側のいわゆる監理局長とかいうような恰好の人が、八項目の誠に核心を衝いた質問書を出しておられるのでありますが、責任体制を明かにするのだつたならば、このままでもできないことはない、むしろこのままの方がよくできるという質問をいたしておるのであります。今回ここにおいでになつて、責任体制、責任体制ということを盛に言おうとしておられるようでありますが、そういうところからいたしましても、この機構改革そのものについても、管理者側に立つような人達の間にさえもいろいろ意見があるだろうことは、否めない事実だろうと思います。ましてやこれがいよいよ一つの権限を持つて駐在するということになつたら、恐らくこの中に揉み合いの起るのは当り前でありまして、そのときに、人の意見をよく聞くというよりも、從来は国鉄においても、それを撥ねのけるのが元気のよい官僚ということになつておつたことは、事実であります。職階制の問題一つ取り上げましても、いわゆる国鉄が初めて職階制を探ろうとしたときに、運輸從事員の指導監督の立場をとつておる運輸局の連中と、運転の方の連中と、電気の方の連中が、局長同志、総務課長同志が、喧々囂々の議論をやつて、俺はこれを何するなら決鬪を申込むといつたような元気のよいことを言つた総務課長があつたそうであります。ましてや、どこに行つてもそういう問題が起きるだろうと思います。局長という一つの権限を以て調整してこそ統制もつくのだろうと思います。これはいいことか、惡いことか知りませんが、從来そうしておつた。この調整をどうするかということについて、私は非常に疑問がある。而も從来国鉄の機構は、私も三十年ばかりおりました間に、いろいろとられましたけれども、又逆戻りをしている。即ち、総務部長、或いは運転部長とか、列車部長とかというような、いろいろの判こを拵えた経験があるのでありますが、紫のゴム印を盛んに携えたが、いつの間にやら又元に戻つているという経験を何回も積んでおる。このことから見ましても、從来の例から徴しましても又ぼつぼつと元に戻るというような危險がないこともないと思いますが、折角、先程からも申上げましたように、三億円の問題でさえも最高裁判所へ行つて、組合と当局が、まあはつきり言うと兄弟争いみたいなことを最高裁判所でやらなければならんときに、あなたのおつしやるだけでも七億使うのでありまして、ましてや星加君の推定から言つたら、相当の金額を使つて又逆戻りをしなければならん、而も国会で論戰しなければならんというような問題を起して逆戻りをしなければならんというようなことであつたら、私は申訳ないと思うのですが、監理委員長として、飽くまでもこの方針を堅持して十分能率を上げてやり得るという自信を持つて総裁にこの承認を與えられたものであるかどうかといううことを、はつきりと御答弁願いたいと思います。 それから第二点といたしまして、責任体制ということを盛んに言われるのですが、この官庁の責任というやつは、よく言われるのでありますが、公団の問題にいたしましても、恐らく公団が設置されるときには、これはもう盛んに責任々々と言つて、あの法律はでぎたんだろうと思いますが、実際にああいう事件を起して見ると、一体どこに責任があるのか分らない。誰も俺が責任があるのだという人は一人もいない。日本中の国民の血の出るような金を、とにも角にもあれだけ使い込んで問題になり、批判の的になつております。ところが俺が責任があるのだというて名乘り出る人は一人もないのであります。これが日本人の官庁機構であり公団機構なんです、遺憾ながら。而もここで責任体制をはつきりするのだというならば、どうしてその責任を明確になされるかということは具体的にちつとも分らないのでございます。この点について監理委員長として確認を総裁にとつておられるだろうと思いますが、その責任を持つて下さつた具体的の一、二の例を挙げて……、我々どうもそういう幹部の職務をやつたことは遺憾ながらございませんので、下の方でばかりやつておりましたのでよく分らんので、これが責任の明確な、一つどういうふうにやるのであるかということについてお分りになつておつたら、一つ責任体制ということについて、もう少し、具体的な討論も恐らく監理委員会等において交わされて、その上で御承認を與えられたと思いますので、お話し願いたいと思います。
○参考人(鈴木清秀君) 只今お話がありましたのですが、いわゆる営業、資材方面と保守運転の方面とのいわゆる縱割制度の一つの考え方でありますが、一つは工場の例を引かれましたが、これに対して私却つて逆で、多くの会社においては本当に販売、その他は工場が持つておらないで本社が持つておる。工場は製品をしておる。そうして本社或いは本社の命令によつて工場で送つておる、だから営業方面と分れておる方が多いと思います。もう一つは工場と違いますのは……、いわゆる鉄道も工場がありますが、国鉄は組織が多くて関連することが多い。從つてその或る工場で生産したものをその場で売れるというのと違つて関連することが多いから、その関連するものだけ、密接な関連の度合だけを一つに固めておる。そういう点においてはやはりオペレーシヨンの関係の方を緊急に固めてしまう。それに資材及び営業の方を入れることは片方のオペレーシヨンの密接を却つて損う。殊に資材方面を別にしましたのは、鉄道の資材の購入が主に本省でやりますようになりましたから、本省の計画に基いて、そうして各局に流して使うものが、勝平に買うということになれば、割合に無駄使いも多くなり購入も大いにおろそかになる。こういう二つの観点から分けたのであります。こういうことが私は独立採算制を、漸次経費の節約を図る上にいいことと思いまするから、御議論ではありますが、私は反対にこういう制度の方がいいと、固よりおつしやる通りに今までは局長のところで物を買い、そうして局長のところでオペレーシヨンしておりました。それよりは縱割になるから議論が多いところがあり得ると思います。調整においてはそれは本省であるから、それだけ段階が上に行きましよう。調整においてはむづかしいことがあるか知れませんが、意見の対立そのものが或る点においては互い互いの節約になる要点である。その後の方を我々はいわゆる国有鉄道として、公共企業体として採るべき途だと考えております。 それからもう一つ責任という言葉を言われましたが、責任はいわゆる一番上は局長が今までのように大きな広いところをとつてやられる、実際その下に管理事務所があり、現場がありますが、形式上の責任があるのでありますが、実際は現場に飽くまで徹底して、そうして監察、監督がよくできなかつたのであります。それが今度の監理局長の広さでありますれば、十分なる実際上の監督ができ、及び指導ができる。從つてそれに対して責任を負わせることも無理でないということができますので、形式上の責任と実質上の責任が現場においてよく保ち得られるものと私はそういうふうに考えておる。
○菊川孝夫君 今の鈴木さんの、私がお聴きしたのは、こういう組織の決まつたやつを相当長くですね、やつて、むしろこいつを強行して行くという方針でしたね、承認されたのかどうかという点を一つお伺いいたしたいのです。とにかく今のは、工場の例につきましては、私の考は工場そのものの扱い方については別の問題として、この議論は暫く措きまして、これを恒久的に長くやるかどうか……。
○参考人(鈴木清秀君) もとより機構でありまするから、その時勢及び環境によつて多少の変更は免れないと思います。それは時代に即応し、又今後の組織そのものが企業体そのものの趣旨の法規上の改正、その他がありましたら仕方がない。併しながら現在の国有鉄道の公共性の上においては我々は今度の改正が最も今の時節に適したものであると思いますから、事情の変化のない限りこのまま押して行きたい、こう考えております。
○高木正夫君 組合側にちよつとお尋ねいたしたいと思いますが、数回この機構改革のことについて御意見を聞いております。組合としてはこの改革の趣旨については原則的には御反対じやないように聞いておるわけでありますが、尚先程から星加さんの御理論を拜聴しておつても、決して組合側の一方的な主張を固守されておるのではない。あくまで妥協を以て結論を出して行こうという御意見をお持ちになつておるようです。從つてそうした組合の態度で今後も団体交渉が進められると思いますが、局側が誠意を以てその交渉に応じてくれるとしましたならば、大体この機構改革に派生する労働條件に関する問題の妥結は、どの位の日数があれば結論が得られるだろうか、こういうことについて組合の見透しと言いますようなものを承りたい。
○参考人(星加要君) おつしやられる通りでありまして、趣旨につきましては組合側といたしましては、敢えて反対するものではないのであります。今回のものは理想であるということは申されないのであります。けれども現場を改革いたしましてですね、やりたい、それから又組合側の今日の力が足らんというような点でも、これは実現するというような点が何しましたならば、相当割引して主張しなければならないという自覚も持つておる次第であります。從いまして、若しこれが押し切られる、これが止むを得ないことであるとするならば、私としてはこれは一つ国会の力で阻止をして頂きたい。この点を第一番に強調しまして、若しそうでないとするならば第二の手段といたしまして、今機構改革対策委員会でやつておる從事員の配置転換に要するところの費用を、これを出すようにしたいと考えておるのであります。從いまして、これらの点につきまして、我々の待遇改善に要する費用というものが喰い込まないことが第一でありましてですね、あちらが金を持たずして、予算があるというようなことを言つで、そうして一般の待遇に支拂わねばならない金を使つて、そうして旅費を出して或いは別居手当を出して行くという危險を第一に防止をして貰わねばならん。そういうことができ上りましたならば、それは私はなるべく早い方がよろしかろうと思います。けれどもそういうことが早急にでき上るものではなかろうと思うから、少くともまあ一ケ月位はということを言うわけであります。組合側といたしましては一ケ月の延期ということを申入れしておるわけでありますが、これはできん、できんならばそれより早くやつても止むを得なかろうが、その時にはちやんとその予算を、成る程こちらの人件費を喰い、旅費を喰いして平常業務をいじめて、それから配置転換手当を持つて来てやるのだということでなしに、配置転換の手当それから別居手当というものをきつちりとして貰いましたならば、その日からでも私はよろしいと考えております。
○委員長(佐々木鹿藏君) 外に参考人の各位に御質問ございませんか。
○菊川孝夫君 鈴木さんにもう一つお尋ねいたしますが、先程星加さんの証言によつても明かなように、相当に幹部の職員がこれは殖えると思うのですが、この幹部職員が殖えるふうな数字になつでおるかどうか、これを御確認になつておるかどうかお尋ねすることが第一と、それで実は国鉄に対して国民の望むものは、決していわゆる局長さんや営業支配人さんの殖えるのを望んでおるのじやないのでありまして、実際は親切な現場の直接接する人達を望んでおるのだろうと思うのですが、ところがこの幹部職員が私はどうしてもまだ殖えろような傾向になつて来ると思うのですが、鈴木さんはどう考えておられるか。その見透しを当局側に資料の提出を求めたのですが、未だに提出がありませんが、これについてのお考を一つお伺いしたい。 それから第二番目に営業事務所、経理事務所、資材事務所、こういういろいろ事務所や権限の違うところができるのですが、今度国民大衆のこれを利用する立場といたしまして、ここに行つたら、それは営業事務所へ行くのだ、営業事務所に行つたら、俺の方じやないのだから、これは監理局の方へ行つてくれ、或いは資材の問題にいたしましても、これは一遍監理局に行つて判を貰つて来い、監理局に行つても半日位待たされて又今度は資材事務所の方へ行つて来い、そうすると、いや、それは今度は向うに行くのだというふうな非難を受けるようなことにはならんかどうか。これは私はその危險が極めて多いのだろうと思いますが、うるさい問題、それからいやな問題はそれぞれ、あつちへ行け、こつちへ行けというふうに追いまくり合いをして、良い方は、何か実績の上つたようなことは、俺の方がやつたのだというふうにどうもなりがちで、これまで從来の官庁とか、こういう大きな組織におきましては、そういう危險が極めて多いのでありますが、そういうことは起る危險性がないかどうか、この点についても十分監理委員会で検討されたかどうか。
○参考人(鈴木清秀君) 管理職員の増加でありますが、これは実は北海道、四国を除きまして現在七局、管理事務所が三十七でありますが、四十三あるところが監理局が二十三であります。営業事務所が十五でありますから、三十八と四十四でありますから、大体幹部数というものは監理局長という名前のものが今の局と比較すると非常に殖えたように思いまするけれども、全体としては大した増減はないものだと私は考えております。多少ありますけれども、大した増減はない。殊にこういう営業企業的色彩を多くしますれば、今までは、御承知の如く課長ができれば係長が殖え、その部下を從えて割合に大きな組織になつて来たのであります。今度の組織というものを見ますと、例えば支配人を置きましてもどのところに本当に事務的なものが少し、あとはタイピストとか、あとは十人くらいの部下を持つておる。いわゆる指導し、監督するところの人間が本当にその頭脳だけでやれるように、そうして直接責任を帶びるようになつておるのでありますから、こういう組織が日本にも今後行われて行くべきことが望ましいと自分では考えておるのであります。まあちよつと表向きはただポストが非常に目立つて来ましたので、多いように見えますが、全体としてはそんなに殖えておるとは思いません。それから……。
○菊川孝夫君 営業事務所、……一つこれを荷物を送つてくれ、事故を起したというようなときに……。
○参考人(鈴木清秀君) これは非常に御心配の向きが多いと思うように考えられますが、併しながら今度は本当に営業所等は今まで本当に現場はただ駅だけでございまして、この営業的公衆の声を聞くところが非常に少かつたのでありますが、今度は営業事務所が十五もあり、営業所が全国に五十七も、今までに例えば博多は駅しかなかつたのが営業所ができるようになりまして、却つて公衆の人の声を聞くことも多いし、公衆の側から陳情を受ける窓口が殖えたのであります。ただ機構改革早々の間は今までの観念に捉われておる人達がありますから、多少営業所の仕事が監理局でやると考えられる向きも一時は起るかも知れませんが、暫く慣れれば窓口は非常に殖えたと私達は考えております。
○菊川孝夫君 それで、まああなたのおつしやいましたように行くと誠に結構だと思いますが、実際にそういうふうに行かない、国民の中に相当批判が起きたという場合になつたらこれは国会で論議するものじやないというような御見解だろうと思うのでございますが、そうすると、さて実際にやつて見たところが不便になつて仕方がない、相当偉い人ばかり殖えてしまつて、仕事はちつとも捗らない、事故の賠償を要求してもちつとも金が貰えない、それから案内を頼んだり、或いは輸送を頼んでもうまく行かないというふうになつて、これは大変なことになつたというふうに、仮にですね、あなたの言われるようになつて、誠に理想的になつて変つて行けば非常に結構でありまして、我々もこのくらい結構なことはないと思いますが、そうでなくて反対の現象が起きたというふうになつたとき、この責任をどこがおとりになるか、これについてはつきり一つ……。
○参考人(鈴木清秀君) 我々もこの窓口を多くして、できるだけ公衆の人の陳情を聞ける場所を多くして、間違いのないように指導しろということを監理委員会も注意しておりました。併しながら今おつしやつたような間違いは、我々はできるとは考えて……暫くの間は組織の新しいために混乱が起るとは信じません。併し起つたらばどうかという仮定の下に……。
○菊川孝夫君 その責任ですね。
○参考人(鈴木清秀君) 一々その責任の論議を私はする必要はなかろうと思います。
○菊川孝夫君 あなたの方では起らないと……。
○参考人(鈴木清秀君) 信じております。
○菊川孝夫君 ところが若し来た場合に、これは運輸委員会は常にこれをやつぱり国民の代表として見届け、そうして文句を言つて置かなければならん。そのときに仮定と言われたときには……。
○参考人(鈴木清秀君) 我々は起らないと思いまするし、起つた場合においての仮定の下に議論することはできないと思います。というのは、その起り工合がいろいろの事情があるだろうから、その事情によつてその責任の所在、責任の研究というものは別途だと思いますから、漠然と起つたら誰が責任を負うかということは一概にお答はできない。
○菊川孝夫君 それで私の方では運輸委員会を開いたら、どうも変な陳情ばかり余計やつて来るということになつて誰か呼んで聽かなければならんが、そのときになつてから一遍誰の責任か決めようというお話でございましたが、監理委員会は少くとも国会に対して責任をお持ちになるだろうと思います。あなたは今日はこれはそういう心配もないし、起つた場合にはやつぱり責任を以てこれは承認したというふうに発言されると考えておるのですが、そうじやないのですか。
○参考人(鈴木清秀君) 監理委員会は国有鉄道の指導統制に誤りがあれば責任を負います。併しながら具体的の案件においてそれぞれ責任あるや否やは私は今明確にお答えできません。その具体的事例で……。
○委員長(佐々木鹿藏君) 外に参考人の各位に御質問ございませんか。ないようでありますから、参考人の方はお帰り願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木鹿藏君) 御苦労様でした。速記を止めて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(佐々木鹿藏君) 速記を始めて下さい。それでは前に戻りまして御質疑願いたいと思います。参考人の御両氏に御質問があり、いろいろ御意見もあつたと思いますが、この扱い方についてどうしたらよろしうございましようか、お諮りいたします。
○内村清次君 私は動議を提出した本人でありますが、この動議の撤回を今しようとは考えておりません。ただ、今回の説明によりまして、実は労働組合の説明によりまして非常に判明いたしましたことは、当局が九州及び本州の監理局設置発表をいたしましてから後におきまして、当局に対して組合から申入れの事項に対しての一応の妥協ができにおらない、妥協というと語弊ですが、とにかくその処理が一つもできておらないという現実、こういう点につきまして私達は国会の運輸委員の一人といたしましてあの点についてまだ当局に少し説明を要求したいような気持がいたしております。そこで、できればこの次の機会に更に加賀山総裁を喚んで頂きまして、二、三点質疑をさせて頂きたい、こういうふうに私は希望いたします。
○委員長(佐々木鹿藏君) 只今内村君の御意見はお聴きの通りでございますが、この上又加賀山総裁を喚んで質問したいという御意見なんですが、そういうもう一遍喚ぶ必要がありや否や、これは皆さんの総意によつて喚びたいと考えるのですが、皆さんの御意見は如何ですか。
○小泉秀吉君 私、今まで伺つた点の中で、一つ疑問に思つておるのは、今日の星加さんのお話で言うと、すでに対策委員会というのですか、協議委員会といいますか、その委員会で相当の旅費その他の、配置転換のための費用を出すようなふうに御当局との間に話がまとまつておるように伺つたわけなんですが、若しそうであるというと、この間私共の質問に対して、七億の費用がかかるが、それは予算の範囲で行くのだ、こういうことで私としては、総裁の御説明で了承して、そうかなと考えておりましたが、今日のお話を聞くと、すでに相互の間に、その外に現在予算の中では凡そ賄い切れないだろうと思う、十何億というような金が支出されることが話合いになつたように心得て、聽き取れておりますけれども、その点を若し事実だとすると当然補正予算なり何なり予算の措置がなければ、その話というものが架空になるだろうと思います。そういう意味において私はその点を、その意味からも鉄道当局のお話を伺うべきだと思うので、内村君の意見に賛成をするわけであります。
○委員長(佐々木鹿藏君) 只今、小泉君の御発議もございましたが、前の大臣及び総裁の明瞭なる開陳によつては相当了承できたと思いますが、今日の参考人の星加君の御意見によるというと、いま一度総裁を喚んで尋ねるということが可なり必要じやないかと思いますので、一応喚ぶことにしたらどうかと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐々木鹿藏君) それでは喚ぶことにいたします。
○岡田信次君 そうすると内村委員の提案の動議はどうなつたのですか。
○委員長(佐々木鹿藏君) これは只今申された通り、取消はないが、取上げて決議などをするという何も御意見もないようでありますから、これはもう一遍総裁の説明を聽いた上で然るべき措置を採りたいと思います。
○岡田信次君 大体国鉄当局は着々とその準備を進めていると考えるのですが、余日いくらもないので、若し内村委員の動議を申入れなり何なりするならば、時間的に総裁を喚んでいると間に合わなくなる虞れが多分にある。だから内村委員の動議を別として、総裁に来て貰つてもう一度話を聽くというなら賛成ですが、内村委員のあれをもとにしてするとなると、時間的に間に合わないことになると思いますが。
○委員長(佐々木鹿藏君) 別という意味でもありませんが、関連していますので、もう一度念を押すということが必要だろうと思います。やはり総裁も大臣も言つたように、惡ければ直すという考を持つている以上は、惡いという判断がつけば直さざるを得ない、今直ぐでなくても、という考もございますから、一応呼んでも余り支障はなかろうかと思います。 外に御意見ございませんか……。それではないようでありますから、今日の委員会はこれで散会いたします。 午後四時二分散会 出席者は左の通り。 委員長 佐々木鹿藏君 理事 植竹 春彦君 小泉 秀吉君 高田 寛君 委員 岡田 信次君 山縣 勝見君 内村 清次君 菊川 孝夫君 小酒井義男君 高木 正夫君 前田 穰君 村上 義一君 前之園喜一郎君 松浦 定義君 鈴木 清一君 参考人 日本国有鉄道監 理委員会委員長 鈴木 清秀君 日本国有鉄道労 働組合副執行委 員長 星加 要君