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8回国会衆議院1950/07/28

水産委員会 第9号

発言数
33
登壇者
11
会派数
2
開催日
1950/07/28

会議録

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 これより会議を開きます。  漁業制度に関する件を議題といたします。商品取引所法に関してと漁船保険に関して御質疑を願います。

川端佳夫自由党

○川端委員 先刻商品取引所法の制定を見たのでありますが、これに関連いたしまして海産物取引所法の構想についてお伺いいたしたいと思います。何かお考えを持つておられれば、それを詳細に御説明願いたいと思います。

倉八正通商産業事務官(通商企業局商務課長)

○倉八説明員 今のお尋ねについて御説明申し上げたいと思います。昨日通過いたしました商品取引所法の第二条の第二項十号に、政令で規定するという一項があるのでありますが、この場合水産物を指定するかという御質問に対しまして、われわれの方としましては、この水産物の指定につきましては、水産物自体が農林省の所管でありますから、農林省の方で正式に取引所をつくる。そして指定したいという御相談がありまして、初めてわれわれはその内容をつぶさに検討いたします。その内容と申しますのは、それの制式とかあるいは数量とか、あるいは取引高というものを勘案いたしまして、農林省とつぶさに協議いたして指定いたしたいと思うのであります。私どもの方で一般的に指定したり、あるいは業会の要望もないのに官庁等の独得の立場から指定するような態度は、毛頭ございません。

川端佳夫自由党

○川端委員 水産庁の方からこの問題についてお考えの点を承りたいと思います。

水野彦治郎国民民主党

○水野説明員 ただいま川端委員からの質問でありますが、水産物の商品取引所を設置する考えがあるかどうかという問題であります。水産物のような非常につくつてみて、売つて初めて値段がわかるというような原始的な取引をしておる商品につきまして、取引所の取引というような近代化された取引ができますれば、非常にわれわれとしてもけつこうじやないかと思つております。というのは、これによりまして商品取引所の相場が一般に周知することによつて、その上場されました海産物の相場というものが公正なものになつて来まするから、従来のように商人から買いたたかれるという憂いはなくなるだろうと思うのであります。先般も水産庁に函舘の市並びに商工会議所からこんぶ、するめ、魚油、魚かすを上場品目に指定して、函舘に海産物の商品取引所を設置してくれるようにというような要望があつたのであります。われわれといたしましては、非常にもつともなことであると思つて、まずその品目について検討してみたのでありますが、どうも現在のところ品種の点、それからまた数量の点からみましても、取引所の上場品目として適当ではないのではないかという感じを現在まで持つておるのであります。  それからまた品物自体について見ましても、以前魚かすは上場品目になつておつたのでありますが、現在の魚かすの数量は、その当時の魚かすの数量に比べまして半量にも満たない。当時は樺太方面のにしんもありましたし、北海道のにしんも大量にとれておつたし、いわしもその六割が肥料になつておつたのでありますが、近似性をこんぶ、するめよりも最もよく備えておる魚かすですら数最が少いというようなことがありまして、そういう面から言つても、従来上場品目に指定されておつて商品市場が成立つておつたということがありましたとしても、これを今すぐ上場品目に指定するということは、ちよつと疑問があるのではないかという感じがしておるのであります。また品目に指定しましていよいよ取引所を開設することになりますれば、その取引所の維持というような点についても考えなければなりません。そういう場合について、まだ十分検討をして行く点もありまして、今ただちにこれを指定するかどうかという点につきましては、もう少し検討を要するのではないかと、現在のところ考えております。

石原圓吉自由党

○石原(圓)委員 本委員会の劈頭におきまして問題となりました、中央海区調整委員の問題、並びに久宗、松元両君の問題について、当時家坂長官は、善処するということを本委員会において言明しておるのでありますが、いまだそれに対する何らの措置がないようであります。八月十五日には地方海区調整委員の選挙があるので、各都道府県とも猛烈な情勢にあるのであります。これらはいずれもかの非難の的となつておる漁業法案の説明文書、その他によりまして、共産党的指導が大いにあるとわれわれは見ておるのでありまして、この二つの問題は、あくまでも八月十五日の選挙以前に措置しなければならないという強い意見を持つておるものであります。従つて長官はいかような措置をとりつつあるか、この点の御説明を希望するものであります。

家坂孝平水産庁長官

○家坂政府委員 ただいまの石原委員の御質問にお答えいたします。この問題は、本国会で委員会が開かれました当初から話が出て参つたのでありまして、私どもとしましても、これに対して善処をいたしたいと申し上げておるのであります。その後大臣もいろいろこの点につきまして苦慮せられまして、目下大臣ともいろいろ御相談申し上げ、できるだけ早く措置を講じたい、かように考えております。できるならばただいま御指摘のありました期日ぐらいまでには、間に合したいという考えでおりますが、若干延びるようなことがあるかもしれぬと思つております。

石原圓吉自由党

○石原(圓)委員 私は、前委員長として、漁業法案については、その内容において不満の点がありましたけれども、涙をのんでそれの通過をはかつたものであります。従つて、その後においても、その不都合なる点を是正せなければならぬといふ心持は、常に去らないのであります。いくらかずつ改善の実は示しつつありまするが、その根元をなしたところの人々がそのままであり、また地方海区調整委員が赤化的な気分を持つてこれに当るというようなことを容赦される場合、わが国のこの急迫せる漁村の救済には絶対にならないと見るのでありまして、人情的に個人の感情や義理というものをさしはさむべき問題でないと思うのであります。また公人として、是正すべきものは一身を賭してでもあくまでもせなければならぬという覚悟を持つておるのであります。どうかこの問題を、すでに会期もわずか数日しか残つていないので、その間に絶対にその善処の実を示してもらいたい。もしそれができないということになるならば、われわれはさらに次の工作をとらなければならぬほどの、やむを得ない時期に入つておると思うのであります。よつて強くこの点を要望いたしておきたいと思います。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 漁船保険に関する御質疑を願います。川端委員。

川端佳夫自由党

○川端委員 それではただいま議題になりました漁船保険の問題について、政府当局の御意見を伺いたいと思います。  漁船保険は、御承知の通り負担の関係等にもいろいろ難点がございまするが、これをこの際拡充して、保険の利用の上に効果あらしめなければならないと考えるのであります。聞くところによりますと、政府当局では、これの拡充の方途についてお考え中であるとかいうことでありますので、そのお考えのほどをまず伺つてみたいと思うのであります。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 漁船保険につきましては、漁船保険本来の目的でございまする漁業者の持つ漁船につきまして、何らか物的担保力を與えて、金融の道をも開きたいというようなことでございますとか、あるいは危険にさらされておりまする漁船につきましての、共済制度を考えなくてはいかぬというような点から出発をしました程度でございまして、いわば社会保険的な色彩を持つておるものと考えておるのでございます。しかしながら、現在の機構の運用によりましては、いかにしましても加入率が向上いたしませず、漁船保険の会計の内容につきましても、はなはだ意に満たぬような結果になつておりますので、こういつた点につきまして、もつぱら制度的な改革をこの際行いまして、漁船保険制度の本来の趣旨を十分伸ばしたいというような目的をもちまして、検討いたしておるのでございます。その線に沿いまして、現在のところ、たとえて申しますと、漁船保険の特別会計が、当初におきまして、何らの基金を持たずに出発したというようなことによりまして、一度異常の災害がございますると、そういつた会計も非常にきゆうくつになる。また借入金をやつて、その場を糊塗しなければならぬというようなこと等もございますので、来年度等の予算につきましても、この漁船保険特別会計が、一定の基金を持ちまして、災害がありましても、保険経理の上に立つて、十分円滑に運用のできるような方途を講じて参りたいといつたような問題でございますとか、あるいは現在農業保険と異なりまして、漁船保険の方は一般会計からの繰入額というものが非常に少うございますので、せめて農業保険並に、この漁船保険特別会計といつたようなものを盛り立てて行くような処置を、予算的にも講じて参りたいというようなことを、考えておるのであります。そういつた予算的な要求とあわせまして、制度の改革、法令の改正というような点につきまして、検討を加えておるのでございます。

川端佳夫自由党

○川端委員 ただいま大体の構想を伺つたのでありますが、さらに政府当局の、具体的にその改正の方向にのつとつての計畫を伺いたいと思うのであります。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 ただいま具体的な問題といたしましては、来年度の予算要求の問題にもつぱら集中されておるのでございます。数字的にわたりましては、あとで資料をつくりまして、御連絡申し上げたいとは思いまするが、大ざつぱに申しますると、基金というものをつくります根拠といたしましては、現在漁船保険の保険料の払込み未納といつたようなものが、予定の約半分くらいに達しておるのでございます。すなわち保険料関係から申しますと、二億以上にわたるのでございますが、それが一億程度しか入つておらないというようなこともございますし、そういつた場合に、その未納の部分を、ある程度円滑に、保険金の支払の部面とにらみ合せて考えて行く場合には、基金でもつてまかなつて行くというような構想と、さらにデラ台風その他台風が続きまして、非常に異常災害があつた場合、あるいはインフレ等によりまして、救助費分損といつたようなことによりまして、保険会計の赤字が二百万円以上も出ておるのでございますが、こういつた関係は、現在のところ預金部あるいは日銀の借入金というものは五千万円程度ございますが、それで辛うじてやつておるというふうな状態になつておるのでございます。従いまして、少くとも基金を一億円以上は設定していただいて、この特別会計を円滑に運用するということによりまして、現在非常に経営の苦しくなつておりまする中小零細な漁業者の、保険料負担といつたようなことを考慮することができたならば、いいのではないかというふうに考えておるのでございます。  さらに先ほど第二段の問題として申し上げました、一般会計から特別会計への繰入れの問題につきましては、現在普及宣伝費でありますとか、その他通常の漁船保険普及に要する経費まで、純粋な保険料部面でまかなつておるような状態でございますので、こういつた経費の部面を、何らか一般会計からまわしていただくというふうな処置をとりまして、この会計の健全化をはかりますと同時に、漁業者の経営の安定の部面を考慮して参りたい、かように存じておるのでございます。

鈴木善幸自由党

○鈴木(善)委員 私からも、漁船保険のことにつきましてお尋ねしたいと思います。ただいまの漁政部長の御説明によりますと、戦争及び暴風等の異常災害によるものが二百万円程度あつたような御説明でありましたが、私どもの承知いたしておりますところでは、約八千万円程度になんなんとするのではないかと承知いたしておるわけであります。先般も農林次官の御出席を求めまして、一般会計からの繰入れをやつてもらいたい、一億の基金と、従来における戦争災害及び台風等の異常災害の合計八千万円の赤字、これを一般会計から繰入れてもらいたいということを強調いたしてあるのでありますが、このことにつきまして、農林省の省議、あるいは農林大臣等に対して、どの程度まで話が進んでおりますかどうか。なおまた農林大臣等より、大蔵当局、安本等に対して御折衝を、もしすでになさつておりますならば、その見通し等につきましても御報告を得たいと思うのであります。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 はなはだ失礼申し上げましたが、私が二百万円と申し上げましたのは、二千万円の間違いでございましたので、訂正申し上げておきます。  お話のように、再保険支払い基金設定の関係といたしましては、先ほど申しました再保険料未收の関係といたしまして一億円以上、それから異常災害等の基金といたしまして二千万円、それから借入金の償還充当の二千万円、合せまして一億八千万円程度のものを、何とか基金に設定して参りたいということで、事務的に、また省議等におきましても主張いたしておるのでございまして、現在の進行状況から申しますると、会計課では大体その予算をのんでいただいたわけでございます。従いまして次の段階といたしましては、これを担当の大蔵当局の方に強力に説明し、折衝するという段階が来るわけでございまして、われわれといたしましては、是が非でも大臣なり次官なりを通じまして、大蔵省に強力に折衝して参りたいと考えているわけであります。

鈴木善幸自由党

○鈴木(善)委員 この問題はきわめて重要な問題でありまして、国会側といたしましても、この当局の御要求であるところの一億八千万円を、農業災害保険と同様に政府が重視いたしまして、漁船保険の内容の充実をはかりますために、全面的に水産庁の主張を支持いたしまして、国会側としても、委員長を中心として、大蔵大臣その他とも強力に折衝いたしまして、早急に来るべき補正予算等において、実現をはかるべきものだと考えるものであります。この点につきましては、委員長において適当に御処置あらんことをお願いいたします。

田口長治郎自由党

○田口委員 漁船保険に関連いたしまして、私からも一言政府の御意見をお伺いしたいと思うのであります。ただいま御承知の通り、朝鮮動乱のために、東支那海から玄海灘にかけまして、国籍不明の潜水艦が出没しておる、あるいは漁船の頭上に飛行機が飛んで来るというような実情でございまして、このままに放任しておきますと、船員も船主も非常におびえまして、国家としては食糧をできるだけ確保しなければならないという時期に、生産意欲がどうかいたしますと低下してしまう、こういうような実情に差迫つております。従つてこれが対策といたしましては、私らはこの漁船あるいは乗組員の戦時保険と申しますか、あるいは特殊保険と申しますか、さような制度を設定いたしまして、すみやかにこれを実施し、たといいかなることがありましても、漁業者あるいは船員が個々として著しき損害をこうむらない、また生産意欲をそのために低下させないというような処置をとらなければならぬと思うのでございますが、この戦時保険あるいは特殊損害保険というようなものに対する、政府のお考えがどこにありますか、その点をお伺いしたいと思います。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 お話のような点につきまして、すでに民間の方からも要望が出ておりまして、漁船保険協会を中心にして、役所の方で具体案をつくりつつあるのでございます。水産庁といたしましては、十分そういつた戦乱に備えまして、漁業者の経営が安定するような道が開かれますように、大蔵当局その他関係方面と現在折衝中でございまして、一般の保険制度あるいは経済関係の問題とともに、その特殊な保険制度が創設されるようなことに相なるかと思うのでありまして、そういうふうな方向で今努力しておる次第でございます。

田口長治郎自由党

○田口委員 この点に関する限り、事態が相当逼迫しておりますが、いずれ法律を制定される必要のある制度と思います。時期につきましてお伺いしたいのでございますが、政府提出案といたしまして、今国会に提出されるかどうか、その点お伺いいたします。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 現在、具体的に申しますと、大蔵省方面と折衝しておるのでございまして、水産庁としての原案を持ち、その実施の見通し等も述べまして、早急に国会提出に相なるように努力はいたしておるのでございますが、今国会に今のところ間に合わなければ、来国会、聞くところによりますれば九月にも国会が開催されるというようなことも聞いておりますので、そういつた次の国会にはぜひ間に合せて参りたい、かように存じておるのでございます。

田口長治郎自由党

○田口委員 大体今国会は期間が非常に短かいですから、おそらくむずかしいと思うのでございますが、次の国会にはぜひ提出されるように、御配慮願いたいと思うのであります。ただいま折衝されております案につきまして、ほんとうに重要なポイントだけでよろしゆうございますから、内容について御説明願います。

伊藤茂農林技官(水産庁漁政部漁船保険課長)

○伊藤説明員 大体の構想は、漁船保険制度のもとに、特殊損害保険という名称で、戦乱その他による損害を補償するという道を開くつもりでありますが、この行き方といたしましては、各漁船保険組合で引受けまして、政府の再保険特別会計が一〇〇%の再保をいたします。支払い関係におきまして、このために特別会計にもし最後に決算をした上に穴が明きますれば、全額一般会計から繰入れてこれを埋める、もし剰余金が出たと仮定いたしますれば、半額特別会計にとどめまして、半額は一般会計へ逆繰入れをする、こういう構想の下に立案しております。料率につきましては、農林大臣と大蔵大臣とが協議の上決定することにしておりますが、大略一箇月百円につきまして十銭程度を目標にして考慮しております。契約は六箇月、三箇月という短期をねらつております。大体の考え方は以上のようなことであります。

川端佳夫自由党

○川端委員 ただいま漁船保険の関係について種々お伺いいたしたのでありますが、御承知のごとくわが国の漁業は非常に不安定な産業と目されておりまして、そのために共済制度、保障制度というようなものが裏づけされる必要が大いにあることは、周知の事実になつておるのであります。漁船保険の関係も、お考えのように拡充されて、この全きを期せられたいということはわれわれの熱望するところでありますが、この問題に関連いたしまして、大蔵省当局の方では、中小企業信用保険あるいは協同組合中央金庫法または農林漁業資金融通特別会計法案というものを考えられつつあるやに聞くのでありますが、こういうことについて、水産庁当局のお考えを伺い、これの事情を御説明願えれば、この際伺つておきたいと思います。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 委員長から水産庁当局に御要望申し上げておきます。ただいまの漁船保険に関する御説明の内容を伺つておりますと、具体的な点が欠如しているように思われるので、そういう面を整備いたしまして、至急それを御提出願います。  なお現在大蔵省と折衝中の一億八千万円の補正予算に関連する問題は、当委員会としても重大な関心を持つておるものでありますだけに、これまたその内容を明細にお示しをいただきまして、私どもも必要な努力をいたしたいと思いますから、申入れをいたしておきます。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 お話のありました中小企業信用保険制度の点につきましては、現在大蔵省の銀行局におきまして、まだ立案中でございまして、現在われわれにその案を示された程度であります。従いまいて、今後いろいろと案の内容もかわつて来るかとも思うのでございますが、われわれの知り得た大体の構想と申しますのは、国が見返り資金から十億程度出資いたしまして、これを基金に設定することになるわけであります。その基金を元にいたしまして一般の銀行あるいは特定の金融機関というものが、中小企業者に長期に資金の貸付けをするという場合に、基金と保険契約を結びまして、一定の保険料を納めまして、その貸付にもし回收不能といつたような損害がありました場合には、基金の中から保険金額を受けるということによつてその貸付自体を保障するというような建前になるのでございます。従いまして、この現在の案を中心にして考えてみますと、水産関係の中小企業というような方々が、この制度を活用できるということが非常に有利なようにも考えておりますので、極力水産関係もこの制度を活用できますように、具体的に申しますと、この融資の対象になる相手方の範囲を、漁業者あるいは協同組合といつたようなものをも含めてもらう点でございます。あるいは金融機関自体に農林中央金庫、あるいは水産業協同組合というものを入れていただく問題であります。そういうふうな点について、事務的に折衝しておるのでございますが、われわれの申入れに対して、まだはつきりと案がまとまつておらないのでございます。従いまして、この中小企業信用保険制度につきましては、今後水産庁といたしましては、水産関係が十分にその基金を利用できますように、努力して参りたいと存じておるのでございます。

奥田孝農林事務官(水産庁漁政部経済課長)

○奥田説明員 ただいまの最後の御質問の、農林漁業資金融通特別会計についてお答えを申し上げます。  農林漁業に長期資金を供給する特別の金融機構といたしまして、ただいま農林省の官房の方で、この農林漁業資金特別会計法案というものを立案中でございます。これにつきましては、実は本日午前中に、水産庁と官房の方とで相談するということになつておるのでございますが、ただいまのところ、大体次のような構想で案はでき上つておるのでございます。すなわち農林漁業に長期の資金を供給し、その健全な発達に資するために特別会計を設置いたします。そうしてこの会計による資金はどういう方面に出すかといいますと、たとえば農業協同組合法による団体とか、あるいは水産業協同組合法による団体、そういう団体が次のような事業に資金がいります場合に融通をするということになつております。その事業は、水産関係で申し上げますれば、漁港の修築とか、あるいは農林漁業者の共同利用に供します施設の増修、または取得、こういうふうな事業に水産業協同組合が資金を出す際に、この特別会計から融通が受けられる、こういう構想で進んでおるわけであります。そうしてその詳細なことにつきましては、本日いろいろ打合せをいたしまして、水産庁としての意見をその上でまとめまして、水産業にこの長期の資金が潤沢に、円滑にまわりますように、できるだけ努力をいたしたいと考えております。ただいまのところはそういう経過になつております。

鈴木善幸自由党

○鈴木(善)委員 政府におきましては、現在補正予算を含めまして、いわゆる十五箇月予算編成の作業を進めておると思うのでありますが、水産当局におきまして、補正予算を含めたところの明年度予算の編成について、いろいろ御構想があるだろうと思うのであります。その案が大体まとまつておりまするならば、できるだけ早く委員会に御内示をいただきまして、そうして省議その他安本、大蔵当局等との折衝につきましても、あらかじめ国会側の意見もその中に盛りまして、国会、水産庁が一体になつて、水産予算の十分なる確保に万全を期したいと思うのであります。つきましては、水産当局の十五箇月予算に対するところの準備が、どの程度進んでおりますか、いつごろ委員会に御内示がいただけるか、そういう見当についてお伺いをいたします。  もう一点は、かねて第七国会の最終の委員会において、私から当局に対して御要望申し上げておきましたところの、漁業経営の実態調査をすみやかに進められまして、いわゆる水産白書とも称すべき、現在の窮迫せる漁業の実態を計数的に、具体的に把握いたしまして、そうして水産業の危殆に瀕している現状の打開のための、あらゆる対策を確立いたしたい。こういうことを申し上げておいたのでありますが、今国会に入りましてから、何ら当局から中間報告もいまだになされていないわけでありますが、これは現在どのように進行いたしておりますか、いつごろその資料等が本委員会に御提出いただけるか、その点についてもあわせてお尋ねいたしたいと思うのであります。

松任谷健太郎農林事務官(水産庁漁政部長)

○松任谷説明員 お話の予算につきましては、前国会以来いろいろと御協力をいただきまして、水産予算の拡充ということにつきましてお力添えを願つたのでございますが、現在組んでおりまする来年度の予算につきましては、先ほど漁船保険の点でお話申し上げました通り、大体水産庁の案を本省の会計課と具体的に折御中でありまして、その案の中にいろいろと、水産庁といたしまして来年度はどうしてもやらなければいかぬというような項目を組んで、折衝しておる状態でございますが、至急にそれらの点につきまして、今国会に間に合いますれば御説明の機会を得たいというふうに考えておる次第でございます。  それから第二番目の、漁業経営の実態調査の点につきまして、水産庁といたしましては、御承知の通り本年度から漁家経済の調査の関係、あるいは企業体調査の関係ということを推進して参りまして、部分的にはいろいろと資料も出て来ておるわけでございます。これを総合いたしまして、お話のようなまとまつた資料といたしまして、漁業全体の動向をきめて参る資料にするというところには、まだ現在の資料では不十分でございますので、もう少しこの調査関係等を促進いたしましてその資料をまとめ上げまして、お話のような御趣旨に沿つて参りたい、かように考えておるのであります。

鈴木善幸自由党

○鈴木(善)委員 まず水産庁の予算関係についてでありますが、これは経営的な予算は別といたしまして、当面の大きな問題になつておりまするところの以西底びきの国家補償に関する予算でありますとか、あるいはまた漁港法の制定に伴いまして、従来の運輸省所管にありましたところの地方港湾が、おそらく数百以上漁港に指定を受けることと相なると思うのでありまして、それに伴つて、従来運輸省関係に配付されておりました相当部分の予算が、当然農林省に追加されなければならぬわけであります。私どもの見るところでは、少くとも二十六年度予算におきましては、三十億以上の漁港予算を確保するのでなければ、とうてい漁港法制定に伴うところの漁港整備の計画が遂行できない、こう考えておるのであります。先般本委員会の強い主張によりまして、漁港災害の一億八千万円の追加は大体見通しがついたのでありますが、二十六年度予算におけるところの三十億以上の漁港予算の確保という問題も、これは大きな問題であると思うのであります。また先般来論議されましたところの漁船保険の一億八千万円の一般会計からの繰入れの問題、このような当面水産庁のぜひとも実施しなければならぬところの大きな問題についての予算化につきましては早急に具体的計画をお立ていただきまして、委員会方面においても、党の政務調査会その他と連絡をとりまして、政治的に強力に推進する必要を認めておるわけであります。つきましては、早急に、経営予算のこまかい点は別でよろしいのでありますから、おもな懸案の予算化については、できますれば本国会中に、当委員会に対して御内示をいただくように、委員長からも特段の御配慮を煩わしたいと思うのであります。また水産業の実態を、計数的に具体的に把握するための水産白書の問題につきましては、水産庁だけの調査ではなかなか時間を要すると思うのであります。現下の漁村の窮状、水産業の危機に瀕しております現況からいたしまして、早急にその調査をまとめる必要があると考えまするから、各業種別漁業団体等を動員されまして、一日も早くそのおまとめを願うように、特にこの点に御希望を申し上げておく次第であります。

田口長治郎自由党

○田口委員 今日の漁業状態からいたしまして、生産費を低減させるという問題は最も緊要なるものと存ずるのでありますが、生産費が非常にかさばつておる一つの大きな要素といたしましては、油の問題があると思います。今日全国の漁船が油の不足のために百パーセント操業しなければならないときに、各漁船ともに六〇%ないし七〇%操業しておるにすぎない。この操業の短縮ということが、生産費を非常に高く持つて来ておるのであります。従つてこの油の問題はあらゆる方面から考えまして、何とか打開の道を講じなければならぬ、かように考える次第でございますが、私が調査したところによりますと、最近の原油の輸入がアメリカ原油に依存することが非常に多い。そのためにC重油が結果として非常にたくさん出る。その数量が現在滯貨しておる部分だけでも四万トン近く日本で滯貨しておる。御承知の通り油はタールあるいはクレオソート、そういうようなものを混合して使用しておつた時代もあつたのでありますから、このC重油をB重油に混合して使うということはこれは上々でございます。少くとも四万トンのC重油が滯貨をしておる、そうして製油業者は一日も早くこれを売りさばきたい、こういうようなことであせつておる。こういうような実情にあることを聞いておるのでありますが、これに対して水産庁はいかなる手を打たれてわが水産界にこの油を引くかということについて努力をされたか、まず第一にその点をお伺いします。

水野彦治郎国民民主党

○水野説明員 漁業経営の重要な部面をしめておりますところの資材、特に漁業用燃油の確保につきましては、本年度の春以来しばしばGHQその他関係方面と折衝しておるのでありますが、いまだ十分な成果をあげておらないのであります。実は最近経済調査庁の査察の結果、これは昨年の十一月から本年の三月に至る間の重油の——これはただ漁業だけではありません、運輸その他の部面も含めておるのでありますが、そういう重油の配給状況につきましていろいろ調査しておつたのであります。最近その結果がまとまりましたところによりますと、漁民は水産庁で割当てられた重油では足りないので、前借りをして使つておるという実情があるのであります。ただいま御指摘のように、ほとんど半量程度のものが前借りないしはその他の方法で入手しておる状況であります。これに対しましては、調査庁はその結果をもつてただちに取締るということではなしに、需要官庁であるところの水産庁、農林省、運輸省それから供給の方の官庁でありますところの通産省というものと共同して、ひとつこういうふうに足りないから増配してくれというような意味で、その資料を関係方面に提出すると言つております。われわれもこれに呼応いたしまして、この際機を逸せずに、油の増配ということに努めたいと思つておるのであります。  また先ほど御指摘のC重油の四万トンの滯貨をB重油に混入して活用に努力しておるかどうかというお話でありますが、私ただいまのところまだこの点について聞いておりませんので、もしこういうことが技術的に可能であり、また現にそういう滯貨があるということであれば、そういう方面に対して努力して行きたい、こういうふうに考えております。

田口長治郎自由党

○田口委員 C重油をB重油に混合して使用するということは、技術的にどうだこうだという問題ではなしに、これは一点の疑いなしに十分信用できるのでありますから、その点はひとつ確信をもつて進んでいただきたいのであります。  それからただいまの御答弁で十分な点もないようでございますが、ただいま調査中と思いますから、そういうような事実がありますし、四万トンを急いで金にかえたい、それには水産の方にまわすのが一番早いだろう、こういうような意向のようでありますから、水産庁から強力に折衝していただいて、一日も早くその四万トンを水産の方にとつていただき、漁業者が使用できるように御努力をお願いしておきます。

冨永格五郎自由党

○冨永委員長 本日はこの程度にて散会いたします。なお明日は午前十時から請願陳情の取扱いをいたしたいと思いますから、関係委員の各位はぜひ御出席をいただきたいと思います。     午前十一時三十八分散会

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