建設委員会 第5号
- 発言数
- 27 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1950/07/24
会議録
○内海委員長代理 これより会議を開きます。 災害復旧に関する件を議題といたして、政府の説明を求めるはずでありましたが、これに先だちまして、この前の委員会において首都建設法施行に関する本年度予算について、田中委員より質問がありました。これに対して、主計局長不在のために答弁は保留となつておりましたが、本日主計局長よりこの予算の運営について御説明がありますから、しばらく御清聴願います。河野主計局長。
○河野政府委員 首都建設法の施行に当りまする首都建設委員会でありますが、この委員会は予算的な措置ができ上つたときから発足するというふうに相なつておるのであります。しかし現在の予算にはこの経費はございませんので、はなはだ遺憾でありますが、まだ発足を見ずにおるわけであります。この経費につきましては、できるだけ最近の機会に予算を提出しまして、委員会が発足できる運びにいたしたいと考えております。
○前田(榮)委員 この特別都市に関連して、せつかく大蔵省からおいでになつたので、お尋ね申し上げますが、特別都市についていろいろな、たとえば旧軍港の特別都市の施行に際しましても、それぞれ委員会を設けることになつておるわけでありますが、すでに公布されたこれらの特別都市について、まだこの委員の任命については国会に承認を得けなればならぬ部面もありまするので、それらはすでに会期も相当迫つておるのでありますが、どの辺まで進捗いたしておるか、御様子がわかつたらお知らせ願いたい。
○河野政府委員 旧軍港都市の関係は、建設委員会という役所でなしに、審議会というふうにたしかなつておると思うのでありますが、ただいま人選をいたしておる段階でありまして、大体関係の官吏の方面は決定しておるのでありますが、おつしやつた国会方面のいろいろな関係、それから民間の方というようなものにつきましては、なかなかまだ決定に至つておりません。今議会に承認をお求めするということに多分なるというふうに私は聞いております。
○内海委員長代理 ほかに御質問はありませんか。——御質問がなければ主計局長に対する質問はこの程度で打切ります。 —————————————
○内海委員長代理 それでは災害復旧に関する件を議題といたします。先般のグレイス台風によりまして、九州各地に相当の被害が出ておるようでございます。この際被害状況について建設当局より御説明を聴取いたします。賀屋説明員。
○賀屋説明員 グレイス台風の概況について申し上げます。グレイス台風は七月十四日ごろに沖繩の南方でキヤツチされたのでございますが、これが漸次北上いたしまして、十七日には沖繩南方の四百キロの海上に来まして、さらに北上して七月の十八日には、沖繩南方の百キロの地点まで来たわけでございまして、日本の本土に近づくに従つて、中心示度の気圧が自然に下り、また中心の風速も非常に上りまして、十八日の状況では中心の風速は三十メートル以上、それから速力は毎時三十キロという速さで北進して来たのであります、十九日にはさらにそれが内地本土に近づくに従いまして、中心地帶の風速は三十五メートルというふうな台風になつたわけでございますが、本土に上陸することなく九州の西海岸を通りまして、最も近いときは天草の西方百キロというところをかすめて通りまして、二十二日には南朝鮮に上陸しまして日本海に拔け去つたわけでございます。非常に風速が早かつたのでございますが、比較的中心付近の雨量は少うございまして、九州で考えましても台風の中心に近い熊本とか長崎とかいう方面は比較的雨量が少うございまして、かえつて東側の宮崎県、大分県の方が雨量が非常に多かつたのでございます。気象台の予報では、二十日ごろには四国の吉野川流域は、五百ミリ内外の降雨があるだろうということを予想しておつたのでございますが、実は連絡はいたしておるのでありますが、まだ四国の方面からは実際の状況が入つて参らないのでございます。今まで入りました——これはただいまお手元に差上げましたのは二十二日の現在でございますが、けさの状況は、被害状況も多少かわつておりますので、これをつけ加えて申し上げますと、被害の一番大きかつたのは宮崎県でございまして、差上げましたものによりますと、二億円程度になつておるのでございますが、けさ持つて来られました状況によりますと、土木被害は四億八千万ということになつております。その他の県につきましては、異動はございませんが、次の大きなものは大分県で、土木被害は一億七千万、鹿児島県につきましてはただいま差上げました調書には金額が書いてございませんが、その後電報で参りましたのを見ますと、五千四百万の被害という電報であります。熊本県はこの調書の通り、約二百七十万程度でございます。今まで入つている状況はこの程度でございまして、その他一般被害は、この調書にありますのは警察に入つて来ました警察報告でございます。 以上がグレイス台風の土木被害の状況でございます。
○内海委員長代理 以上に対して御質疑がありましたら、どうぞ……。
○瀬戸山委員 ただいまグレイス台風に関する現在までに判明いたしております被害状況の御説明があつたのでありますが、私ども事前に予定されておりましたよりも、比較的被害の少かつたことを衷心より喜んでおるわけでございます。しかしながら、今後詳細に調査いたしますれば、あるいはこれより上まわるということがあり得るのでありますが、いずれにいたしましても現在農耕地その他重要なる面がありますので、起りました災害は早急にこれを復旧しなければならないのは申すまでもないことであります。さきに起りました風雪災害、それから関東地方に起りました風水害に対する政府の処置も今日まだとられておらないという実情は、私ども常に遺憾に思つておるのでありますが、今後台風時期をひかえておりますので、こういう起りました災害は早急に対策を講じなければならないのであります。そのために二十五年度予算には、少いのでありますけれども百億の災害復旧費をとつておるのでありますから、緊急に対処しなければならないと思います。大体このグレイス台風以前の措置につきましては現在成案が進行中でありますが、このグレイス台風に対する災害復旧対策について、政府、特に建設省当局はどういうふうな考えを持つておられるか、具体的に御説明を願いたいと思います。
○賀屋説明員 ただいまの御意見でございますが、建設省といたしましては、実は今度の災害につきましては、宮崎県が最も災害が多いと実は思つておるのであります。それでこの台風が発生しまして、ただちに向うへ係官を出そうという考えであつたのでございますが、実は数日前から府県の土木の当局も上京しておられますし、本日台風の状況をさらに詳細なものを持つて来るというふうな状況でございますので、この状況を聞きました上で、ただちに調査に参りますか、あるいは県に調査せしめてこの査定ができるまで待つか、これを一応見きわめた上で方針をきめようと実は思つているわけでございます。なおわれわれといたしましては相当被害はあるものと考えますので、ぜひとも予備費の要求等をいたしまして、速急に予備費の支出を決定してもらいたいという考えを持つております。まだ上司にこの点は十分に説明もいたしませんし、指示も受けておりませんので、はつきり申し上げかねるのでありますが、そういうふうに考えておる次第であります。
○瀬戸山委員 早急に調査をしてもらうことは当然でありますが、問題は常に資金の問題で復旧が遅れている実情であります。先ほども申し上げましたように、この台風以前の災害に対する予備費の支出も今日行われておらないのでありますが、聞くところによると、現在の予備費の支出の大体の案は四十二億、そのうち建設省関係分として二十二億五千万というものを折衝中であるということであります。そこで、二十二億五千万がかりに認められたといたしましたならば、そのうちにグレイス台風の災害復旧を含めて使用される考えであるか。私はそれだけでは少いと思いますので、満足なことは行かないと思いますけれども、先ほどの御説明のように、もちろん災害予備費を出したい、当然国は出さなくちやならないのでありますが、三、四箇月もかかつて出されたのでは、これはもうまた台風が経過いたした後に災害復旧をする、こういう状態になるおそれがあるのでありますが、その点はどういうふうに考えておられますか。
○賀屋説明員 宮崎県の災害につきましては、実は六月に局地の降雨がありまして、この関係は、査定をするに当りまして、このたび決定してもらいました予備費の中に、約六千万程度だと思いますが、要求してあるわけでございます。今度のグレイス台風につきましてはまだ調査もしませんし、要求をいたしてないのでございますが、できれば応急的にでもこの中に入れ込みたい気はするのでございますが、ほかの府県の関係もそう多くの率に予備費がならぬものでございますから、これがさき得るかどうかということは、実はそれまで考えていなかつたのでありますが、帰りましてよく上司と相談いたしまして、でき得ればそういうことをやれということならば、そういうことをやることが一番速急じやないかと思うのでございます。要求してないものでございますから、この措置ができるかできぬか、ちよつと疑問に思つておりますが、でき得ればこれをすることが一番早道じやないかと思つておりますけれども、よく相談して決定いたしたいと思います。
○瀬戸山委員 九州は昨年の六月十九日から始まつて、四回の台風を受けて、きわめて甚大なる損害を受けておるのであります。その損害の復旧は今日また三〇%くらいの経費しか支出されておらない。大部分は崩壞されたままになつておるのでありますが、さらに今日、昨年の被害に比べると比較的軽いのでありますけれども、今後当然二、三回の台風を予想しなければならないのであります。そこで私どもはただこのグレイス台風だけの被害を頭に入れないで、昨年から放置されている未復旧部分の大部分を含めて早急に対処しなければ、整備が行われないというふうに考えておるのであります。御答弁はいりませんから、相当な覚悟をしておられるようでありますので、早く調査を済ませていただきたい。ただ單にグレイス台風の被害を復旧するのだという、さような部分的な考えでなしに昨年のあの厖大な被害がそのままに放置せられておるということを考えていただいて、すみやかなる対処をされんことを要望いたして私の質疑を終ります。
○前田(榮)委員 災害に関連した問題として、予備費の流用執行につきましては、せつかく予備費が計上されておるのにかかわらず、予備費が計上された価値がほとんどないのではないかと思われるような状態になつておることは非常に遺憾なことでありまして、これは委員長並びに委員各位に御相談申し上げるわけでありますが、ややもすると、災害の問題を建設委員会が十分に取扱わないというようなことから、災害対策特別委員会等をつくるような変則的な状態になつておることをも考えますと、建設委員会はこれらを力強く処理しなければならぬ重大な責任があると思うのであります。従つて予備費の活用について、当該委員会が決議をもつて建設大臣あるいは安本長官、こういう政府側へ要求すべきものではないかと思うのであります。ひとつ委員長から各委員にお諮りを願つて、形式はいかなる形式でもよろしゆうございますから、当委員会から予備費の流用を早く実施するように政府側へ要求をされるようおとりはからいをお願いいたしたいと思うのであります。
○内海委員長代理 ただいま前田委員より災害予備費の流用について、建設大臣並びに安本長官に当委員会の希望として、委員長より要請せよという御希望がありますが、これに対して、皆さんどうお考えでありますか。もし御賛成であるとすれば、委員長においてそうとりはからいたいと思いますがいかがでしよう。
○逢澤委員 私も今の前田君の動議というか、要望には大賛成であります。一体予備費の活用ということと、予備費を充実するということは、災害を防止するのには最も必要なことであろうと思う。一体災害というものがどういうようなことによつて起きるかということを考えてみれば、すぐわかることなのであります。事前にこれを防止すれば、被害は三分の一でも済むようなことを放つておくから、次第にその穴が大きくなつて、大きな損害を及ぼすということになるのであるから、この委員会の要望としては、かなり豊富な予備費をそこに盛つておくということが、結局日本の国土を安全にする、しかもその被害を最少に食い止めることになることは、これはだれが考えてもわかつておることなのであります。従つてこの委員会としては今前田君のお話のごとく、相当強力な要望をそれぞれの筋にいたしまして、その充実をはかつていただくということに、私も同感であります。従つてこれを強く要望したいと思います。
○内海委員長代理 ほかに御意見なり御希望なりありませんか。
○池田(峯)委員 予備費の流用もけつこうですが、私はもつと根本的な問題があるのではないかと思う。この報告を読んでみても、やれ台風がどつちの方から来て、何ミリバールになつてということだけで、先ほど瀬戸山委員が申されましたように、昨年の災害の復旧工事がどういうふうに進んでおり、それに対して政府がどれだけの予算的措置を講じ、技術的にもその災害を未然に防止するためにどういう対策がとられていたか。さらに進んでは、九百九十億のこの公共事業費全般をどういうふうに使われる政府の方針であるか。少くとも河川に対する対策というものは、第一にやらなければならないことであるのに、不急不要の方面に、この貴重な金が使われているような傾向がないかどうか。こういつたような根本的な問題をわれわれは検討しなければならぬと思う。そうでなければ、私議員になつてから経験が浅いですが、議員になつてから毎年々々雨期が来れば、災害の問題で、国会で金を出せ、いやなかなか出せない、こういう問題ばかりやつております。それでいつ果てるとも知らない。これは賽の河原の石積みだと建設白書に書いてありますが、まつたくその通り、こういう問題を一体どうするのか、根本的にどうしたらいいかという対策を、この委員会で十分に検討しなければならぬと思います。応急的に、予備費があるから、この予備費から十分の支出をするということについては、私賛成でありますけれども、それにとどまることなく、建設行政並びに予算が十分であるか不十分であるか、適当であるか適当でないかという問題、その予算の使い方がどういうふうに使われて、適切に使われているのか、そうでないのか、こういう根本的な問題について、あらためて検討されるような機会を委員長の方でとりはからつていただかんことを私はお願いしておきたいと思う。
○内海委員長代理 ほかに御希望なり御意見なりありませんか。——それでは前田委員初め逢澤委員、池田委員等より、予備費の流用につきまして、関係大臣に委員長より強く要請してもらいたいという希望がありますが、この問題につきましては委員長に御一任を願いたいと思いますが、いかがでございましよう。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○内海委員長代理 御異議なしと認めます。それではさようにとりはからいます。
○瀬戸山委員 関連して……。ただいま災害復旧に関する問題が論じられておりますので、この際聞くところによりますと、二十五年度に限り災害復旧は全額国庫負担ということになつておつたのでありますが、二十六年度はこれを打切りたいという閣議の決定がなされております。私どもはこれは実に意外であつたのでありますが、どういう操作でそういうことをされるのか、深く内容を個々に検討いたしておりませんが、もしただ單に二十五年度限りの法律であるからこれを打切るということになりますれば、あの法案の審議の際に私どもが問題にいたしましたように、二十二年度、二十三年度、二十四年度の災害の復旧に、きわめて不公平な状態が各地方々々に起るということを申しておいたのでありますが、その事態が来る傾向に相なつておるわけであります。非公式でありますけれども、先ほど大蔵省の主計局長に、どういう意味でそういうことになつたかと聞きましたら、簡單でありましたが、きわめて弊害が多かつた。どういう弊害が多かつたかということは聞きただす余裕がなかつたのでありますが、もし弊害があつたかなかつたかということが建設省当局でわかりましたら、この際明らかにしていただきたいと思います。その弊害を是正することができるかできないか。できるのであつたならば、これを継続してやるべきであると私は思うのでありますが、その点を御説明を願いたいと思います。
○賀屋説明員 私は実はまだ閣議の決定は聞いていないのでございますが、ただ弊害があるか、ないかということにつきましては、まだこれは本年度実施しただけでありまして、あまり適切なことは申し上げかねるのでございます。ただ一つ、われわれといたしましては、全額国庫負担になりますと、国の予算に計上されたその金額だけしか支出ができないのでありますから、幾分でも地方に負担が持たされるものなら、それだけ事業量が進んで行く。今の災害の現状から見まして、事業の進捗が非常に遅れるということが一番難点なのでありまして、少しでも事業を進ませたいということから、もし一部でも地方に負担のできる程度持つてもらつて、それだけでもプラスして行けたらというふうな実は考えがあるだけでございます。弊害の具体的なものにつきましては、まだ実施されて間もなくでございますので、申し上げる程度まであまり研究してはおりませんが、それが弊害といいますならば、その点を是正できるようにしたいというふうなことを考えております。
○瀬戸山委員 委員長に要望いたしておきます。この問題はきわめて地方自治体に対して重要な関連があります。今年あの法案を審議いたすときにも、二十五年度限りといたしたのは実施の状況を見て、地方財政並びに国家財政の振合いを考える必要があるから、一応二十五年度に限るのであるという政府の答弁であります。そこでただこれを打切るということになつて、ただいま防災課長が御説明になりましたように、地方自治体に一部を負担させる方が仕事の量がふえるというようなことが考えられる、これは当然であります。ところが今度の地方税制改革は地方自治体の標準税率を目標にいたしております。平衡交付金もその通りであります。その以上に災害復旧の経費を地方に負担させるということになりますと、財源がないということに相なつて来るのでありますが、政府はどういう考え方でおられるか。ちようど予算編成時期でありますので、関係各省の大臣の見解を聞く機会をつくつていただきたいことをお願いいたします。
○内海委員長代理 池田委員から公共事業費をさらに根本的に検討するという大きな要望もありますし、ただいまはまた瀬戸山委員より災害復旧に関する金額国庫負担の問題について、根本的な御質問あるいは御協議をしたいといつたような要望もありますし、さらに前田委員より予備費の流用等について関係大臣に強く要請してもらいたいというような御希望がありまして、しごくごもつともな要望であると考えるのであります。そこでこの次の機会において、とりあえず建設大臣並びに安本長官の出席を求めまして、活発なる質問応答なり、あるいは方針を聞いてみたいと思いますが、いかがでありますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○内海委員長代理 御異議なしと認めます。さようにとりはからいます。
○瀬戸山委員 地方自治庁長官も加えてもらいたい。
○内海委員長代理 それでは地方自治庁長官も加えましよう。 それでは本日の災害復旧に関する問題はこの程度をもつて打切ります。次会は公報をもつてお知らせいたします。 これをもつて本日は散会いたします。 午前十一時四十六分散会