決算委員会 第2号
- 発言数
- 54 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1950/07/22
会議録
○菅家委員長 ただいまより決算委員会を開きます。 本日は、昭和二十三年度一般会計並びに特別会計の歳入歳出決算を審議いたすのでありますが、かねて前国会でも委員諸君より御要望のありました艦艇の解撤及び廃兵器の処理、右二事項を議題に供したいと存じます。右の二つは、御承知の通り特殊物件の処理とともに、終戦後決算検査面に現われた特徴でありまして、その適否はひいてわが国の再建にも影響するところ少くないのであります。大体の業務も最近終了したようでありますので、この際五局よりその説明を聴取したく存ずるのであります。すなわち、政府及び公団の関係者よりはそれぞれその沿革、業務内容と、引継ぎ監査の状況、経理面の概略説明を述べられ、なお現況に及ばれんことを希望いたします会計検査院からは、検査の実情について説明せられ、率直な意見を承りたいと思います。検査報告書の二十三ページに艦艇の解撤、二十五ページに廃兵器の処理が掲記されておりますので、御参照を願います。 それではまず艦艇の解撤に関する件を議題とし、運輸当局から説明をお願いいたします。船橋説明員。
○船橋説明員 ただいま御指名にあずかりまして、運輸省から説明いたします。 昭和二十一年終戦処理の一環といたしまして艦艇解撤を連合軍から命ぜられまして、初めて政府におきましてこれを艦艇のまま業者に払下げをいたしまして業者に解撤させ、その作業費と発生材の売上げを差引きいたしましてその払下げ価格とすることにきめておつたのでありますが、その後会計検査院からは收支混淆を言われまして、昭和二十三年以降におきましては政府は予算措置をとり、作業費は作業費として政府より支出し、発生したものは発生したものとして政府からあらためて払い下げるという方針に切りかえました。そうして二十一年以来やつておりましたいわゆる在来艦につきましては、大蔵省の管財局におきましてその実際の仕事をなし、二十三年度以降に発生いたしました艦艇解撤作業につきましては、運輸省の各地方海運局長が大蔵大臣の委任を受けまして、委任支出官並びに委任徴收官として作業をいたしました。 〔委員長退席、三宅(則)委員代理着席〕 運輸省の仕事といたしましては、大蔵大臣より各地方海運局長がこの支出並びに徴收を委任され、それに基いて業者と契約をなし、昭和二十三年度以降にやりましたものは、二十三年十月までに作業は一応完了いたしまして、精算は一部二十三年度中に行つたのでありますが、大部分は二十四年度に繰越しまして、二十四年度末までに全部精算を完了いたしました。発生材の払下げにつきましては、これにも二十四年度に大部分完了いたしまして、二十五年度に一部まだ残つて未処分のものがございます。 運輸省の説明といたしましては、これだけであります。
○三宅(則)委員長代理 それでは次に海上保安庁より御説明を願います。
○野澤説明員 海上保安庁所管の終戦処理費解撤作業関係につきまして、御説明いたします。 海上保安庁におきまして、解撤予算といたしまして二十三年度に計上いたしましたものは二千二百九十九万二百四十一円でございます。この解撤費は輸送艦十九号以下十三隻の解撤作業費でございまして、同年におきまする解撤作業費でございまして、同年におきまする解撤の契約は、浦賀ドツク外数社に指名競争をいたしましてやつております。当該二十三年度におきまして概算を払いましたのは、うち千七百四十三万七千八百六十二円でございます。決算額といたしましては概算払いの金額を加算いたしまして千七百五十二万七千四百六十二円を当該二十三年度の決算といたしまして、翌年度すなわち二十四年度に繰越した額は五百四十六万二千七百七十九円でございます。 以上二十三隻の解体作業の進行状況を申し上げますと、大体二十三年の七月以降契約いたしまして、大体二十四年の三月に終了いたしております。この概算額に対しましては、一応昭和二十一年法律第六十号に基きまして、政府の適正を認める金類を指定されることになつておりますので、関係の省庁と協議いたしまして、その指定額の指定を受けましたのが二十四年の十一月でございます。この指定額を受けましたのが二千七十七万九千八百二十六円でございます。従いましてこの概算額と政府適正支払指定額との差額は、精算額といたしまして業者浦賀ドツク外数社に支払うことになつております。その間取引高税の廃止というようなことがございまして、取引高税の減額が八千二百六十八円ございますので、差引二十五年度におきましてこの精算追求といたしましたのは二百七十六万一千六百九十六円ということになつております。発生材の状況は鉄くずその他機械類でございまして、鉄くずはトン数にいたしますと千九百十四トン、ほか機械類が約十九件というふうになつております。この発生材の払下代といたしましては、七百四十七万五千六百六十円というものが二十四年度までに政府の歳入になつておりまして、この十三隻の終戦処理費関係の決算は終了いたしておるのであります。以上御説明申し上げます。
○三宅(則)委員長代理 委員長より各関係官庁に御忠告申し上げたいと思います。この決算委員会というものは、今御承知の通り昭和二十三年をやるわけでありますが、過去のこととは申しながら、政府といたしましてもこれについて重大な関心を持ち、またその実績が将来の参考になるべきものと思うのです。つきましては、各省ともなるべく責任のある政府委員の方が御出席願いたいということが第一と、第二番目は明細なる御説明があるわけでありますが、何せ数字を根幹といたしているのでありますから、この書類に書いてありますが、なお一段と皆様の御協力を得るために、今説明員の御説明なさつたようなことは紙に書いて委員に配付を願いたいと思います。特に本日できなければ、次の決算委員会までに本日御説明になつたことをプリントにいたしまして、簡単でよろしゆうございますから、数字だけを御配付願たいいということを、委員長から各官庁の係の方に特にお願い申し上げます。 次は大蔵当局から説明を求めます。小川説明員。
○小川説明員 会計課長の小川でございます。今委員長から特に御注意がありましたが、まだ政府委員の発令がありませんが、政府委員に毎回なりますから、この点はお許し願います。 艦艇解撤問題に関しましては、ただいま運輸省並びに保安庁の方から説明があつたのでございますが、決算委員会といたしまして、会計検査院から特に決算の問題について指摘されておりますところは、二十三年度分に関しましてはただいま説明のありましたように、予算において六億三千二百万円という艦艇の作業費というものが出ておるにかかわらず、実際はその三割ぐらいしかやつていない。大部分はその年度に使つていないという点が、ことに決算委員会の問題点ではないかと思われます。この点に関しましては検査院からも指摘されたのでありまして、実に大きな額をぐうたらで翌年に繰越しておるではないかというふうに指摘されておるのでございますが、この点は実はただいま御説明のありましたように、司令部からの命令によりまして、一般国有艦艇も一種の国有財産でございますので、国有財産の所管としての大蔵省がやるべきところ、やはり海に関することであり、船に関することであるというので、運輸省並びに保安庁でそれぞれ大蔵省の身がわりとしてやつていただいたのでございますが、中途になりましてどうもやれないという事情が、それぞれの担当省よりの申出がありまして、大蔵省としては年度の半ば過ぎまして引継ぎましたので、この点政府部内における不統一があつたということは、どうも申訳ないのでございますが、その間いろいろのいきさつは、きつとここにおいでになる説明員は御承知と思いますので、あとからまたお尋ねしていただきたいと思います。いずれにいたしましても、政府としてはこの仕事はやり通さなければならないというので、遅れたことは申訳ないと思いましたけれども、とにかく二十四年度におきましてはその埋め合せをすべく早急に処理いたしまして、この二十三年度の予算の六億三千万円というものは、一応二十四年度に至りまして完全に処理いたしておりますので、その点はおわびかたがた御報告申し上げたいと思います。委員長がさつき言われましたように、この二十三年度分のみならず、二十二年度艦艇解撤という問題は、とにかく六億円のいわゆる伊勢、榛名、日向、出雲というような大きな軍艦の解撤をめぐつての問題でございますので、いろいろ業者も錯綜いたしておりまして、ほとんど一流の造船会社はみんな加わつておりますので、この点は決算委員会としてもはつきり説明申し上げなければなりませんので、いずれ委員長の御指示通り詳しく資料をプリントにいたしまして、委員の方々にお配りいたすように準備いたしたいと思いますが二十二年度はまつたくなかなかなかやり手がないので、結局業者に、とにかくお前それをこわして持つて行けばいいというようなやり方で、予算も出さないかわりにお金を取上げるということもやつておらなくて、ただこわして持つて行け、適当にしろというようなやり方をやりました。これは終戦後のその当時としてはやむを得なかつた措置と思いますが、やはり検査院の方から、そういうやり方はけしからぬではないか、歳入と歳出とは入口と出口で全然別でありますから、きつと区別してやつて行かなければ間違いが起きるもとではないかというような御忠告に相なりまして、二十三年度は今申しますように六億三千万円の歳出を予想し、またあるいは精算いたしますとそれ以上の歳入予算をみることによつて整理いたして来たのでございますが、今申し上げましたように、所管省の政府部内における不統一というような問題がありまして、問題は二十四年度へ繰越したということは、はなはだ遺憾とするところでございます。 以上大蔵省からの御報告を終ります。
○井之口委員 廃兵器の処理につきましては、第六回か第七回国会以来の当委員会の重要な問題になつておりまして、会計検査院からのいろいろな御報告をその当時から承つたのでございますが、今の大蔵省のお話を聞きますると、六億数千万円の金の使い方が、十分に使い切つていないというのが、中心の問題であるというふうにお話になつているようでございます。しかしこの問題はそうではなくして今もちよつとあなたがお漏らしになりました通り、ほとんど何らの契約もなくして、ただ軍艦なり何なりを解撤しろというただ一つの指令によつてやつたもので、当然それによつてできて来た、解撤された武器、あるいはエンジンもありましようし、あるいはモーターもありましよう、ボイラーも甲板も鉄板もありましようが、そういう一切のものはどこの所有になるものかということを、会計検査院に質問いたしましたところが、会計検査院長も、これは政府の所有であるという明瞭なる御返事であります。それならばそれが今日解撤を委託されたところの造船所に保管されているかということを質問しましたら、その点はわからぬという。もしそれがないとするならば、当然背任罪が成立するが、それは御承知かと言いましたところが、それはまあそういうことになりましようという御返事であります。でありますから、大蔵省がこの問題に総括的な資料をくだされるといたしまするならばその問題が中心である。ただどうなつたかわからぬが、過ぎたことだから、二十一年や二十二年のことだから、何とかこれは荒立てずにほうつておくという態度をとらずに、その責任を明らかにして、事実背任罪が成立しているなら成立しているように、その点に対しても大蔵省の意見を明瞭に述べてもらいたいと思うのですが、それができるでしようか。そういう点をひとつ十分考慮に入れてお願いいたしたい。
○三宅(則)委員長代理 井之口さん、委員長から申し上げます。なお質問の前に説明を聞きますから、しばらく御猶予を願います。 次は以上に対しまして、会計検査院当局から御説明を伺いたいと思います。
○綿貫会計檢査院説明員 ただいまの艦艇解撤の件について御説明申し上げます。政府当局からすでにいろいろと説明になりましたようにこの艦艇の解撤につきましては、ざつくばらんに申し上げますならば、当初かなりルーズな取扱いであつたのであります。従いまして、本院においても、すでに検査報告で述べておりまするように、予算措置をとつて、発生したものは国の財産として処分すべきであるという意思を表明いたした次第でございます。従いまして、爾後二十三年になりましてから予算をとられました。そしてその線に向つて処理されつつあるのであります。でありますから、その点についはここで再び繰返して申し上げませんが、大体この検査報告に述べてございまする通り、政府におきましては、二十三年度において、艦艇解撤作業費として、四百六十八隻分、六十七万七千三百余トンその予算の総額は八億二千六百三十万余円を歳出予算に計上されました、それから二十二年度以前に着手いたしました艦艇三百二隻、五十九万九千余トンにつきましては、各財務局長がその衝に当られました。それから二十三年度において着手いたしました艦艇百六十六隻、七万七千余トンにつきましては、海運局長及び海上保安本部長がそれぞれ大蔵大臣の委任を受けて支出することになつたのであります。そのうちの一億三千四百八十七万余円が運輸省及び海上保安庁関係において二十三年度中に支出せられましたが、残りの六億九千百四十四万余円が、先ほど大蔵省から御説明になりましたように、二十四年度に繰越されたのであります。従いまして、大蔵省関係としては、二十三年度中には六億なにがしの予算を全然使用しなかつたということになつておるのであります。そこで会計検査院といたしましては、こういうふうに予算措置がとられるに至りました後におきましては、会計検査院法の二十三條の規定によりまして、解撤をいたします業者の解撤作業に関する会計を検査するということを指定いたしました。各関係業者五十六会社中おもなるものの三十五社を検査するということに指定いたしました。それからそれらの業者が解撤いたしました三百五十隻、六十三万六千余トンの検査をいたしたのであります。それで解撤作業は二十三年度までには大体全部終了いたしたのでありまするが、政府の支払いは、先ほど申しましたように、その大部分が二十四年度に繰越されましたので、私どもの検査いとたしましても、暦年の二十四年中には、つまり二十三年度の検査報告を提出いたします当時までにおいては、その内容の当否について検査が完了いたさなかつたのであります。従いまして、その当時検査報告を提出いたします当時までに判明いたした限度において、この検査報告の二十三ページないし二十四ページにその現況において記載してあるのでございます。従いまして、その後の分につきましては、その後引続いて検査を執行いたし、現在なお検査を続行いたしております。従いまして、検査を完了いたしません現在におきましては、どれだけ不当であるという点の確たる計数は申し上げかねるのでありますが、検査を終了いたしまして、不当と認めた事項がありますれば、二十四年度の検査報告としてこちらに御報告いたすことになるのであります。 大体以上が現況でございまするが、今までの検査の程度において検査院の見るところでは大体どのくらい支払いが多過ぎると申しますか、つまり業者の要求額が大き過ぎるかという点を説明しろというお話になるかと思いまするので、大体の点を申し上げますると大蔵省所管におきまして、業者の艦艇解撤に要します経費はこれだけかかりますと言つて、当局に提出いたしましたのが約六億六千万円ぐらいあるのであります。これに対しまして、今まだ途中でありますから、もちろん計数は確定はいたしておりませんが、約一億ぐらいは大き過ぎるんじやないかという目途をつけております。それから運輸省所管におきましては、業者の請求額は約一億二千万円――一億千九百余万円でございますが、これに対して約二割ぐらいは、つまり二千万円程度は業者の請求が多過ぎるんじやないかという目途をつけております。それから海上保安庁所管におきましては、業者の請求額は二千二百万円ばかりでございます。これに対して三百万円ほど多くありはせぬか、こういう目途をつけております。この三者を合計いたしますと、業者の請求が約八億六百万円になつておるが、これに対しましてただいまのところ一億四千万円ぐらいこの請求が多過ぎはせぬかという目途をもつて検査を続行中でございます。これをもつて検査院の説明をいたします。
○三宅(則)委員長代理 ただいま会計検査院当局より御説明がありました。それではこれより質疑を許可いたします。井之口君。
○井之口委員 ただいまの会計検査院の報告によつては、廃兵器類の処理も艦船の解撤状態も、ほとんどその内容はわからないという一言を申し上げるよりしかたがないと思う。この問題はもつと詳細なる御報告を願いたい。もつと詳細なる報告を会計検査院においては当然お持ちのはずなのだ。今五十六社のうち三十五社を取調べたというようなこともございましたが、それらのものに対しても、その内容がどうなつているか、この点を十分に会計検査院としては報告あるのが当然の義務だと思います。いろいろな公団事件に対ししまして、当然会計検査院が監督権を持つてないがら、最近われわれが聞くところの問題は、諸公団の腐敗堕落である厖大なる金が不正に使用されている。それに対して会計検査院がどういうことをやつたかほとんどその資料を押えていない。この解撤問題に対しましては、その意味におきましてもつともつと詳細なる報告書が出されるべきだと思いますが、それを出されることができますかどうでしようか。
○綿貫会計檢査院説明員 ただいまの御質問でございますが私どもといたしましては先ほど申し上げましたように、目下検査を続行中なのであります。従いまして結論は御承知でもございましようが、会計検査院の―失礼に当るかもしれませんが、組織を申し上げますならば、つまり検査官会議を経て初めて検査院の意思が決定されるのでありままして、われわれ事務当局といたしましては、一応検査をいたしますが、検査官会議で意思が決定されました部分が、外部に検査院の意見として発表されるのでございます。従いましてわれわれ事務当局は、先ほど以来申し上げております通り、調べてはおります。現在もなお引続いて調べておりましてその結果を見まして、それが不当である、あるいは違法であるというような問題になりますれば、それを検査報告として御報告いたすことになるのでありまして、調べた結果を申し述べろというお話でありますれば、これはまたその意味におきまして、できるだけの御説明はいたしたい、こう考えておる次第でございます。 なお公団のお話がございましたが、これは実は第四局の所管でありまして、四局長はただいま外国へ行つておりますので、私は次長として事務取扱いをいたしております関係上御説明申し上げておるのです。公団の関係もお話のようにいろいろ問題が起きておりまして、これも検査院として相当程度の検査をいたしてございます。ただいま申し上げましたように、検査院の組織そのものが、検査官会議で最後の決定をされまするので、それ以前にわれわれ事務当局としてやつてはおります。全然やつておらぬというわけではございません。いろいろやつております。またわれわれ事務当局から見ますれば、相当いろいろの問題もつかまえてございます。しかしまだこれは最後の決定、つまり外部に発表していい程度にまではかどつておりません。そういう意味において発表いたしませんから、何もやつておらぬというおしかりを受けるのであろうと思いますが、現実に相当新聞報道以外の事項といえども、われわれ事務当局としては不都合ではないかという考えを持ちまして、調べておるものもあるわけでございます。その点は黙つておるから何もやつておらぬでおろうというおしかりはごもつともでありますが、御了承願いたいと存じます、
○三宅(則)委員長代理 委員長から政府当局に御忠告を申し上げます。今井之口委員の御質問もありましたが、もちろん政府といたしましては、いろいろの機関もございましようから、早急とは言いませんが、何しろ国会は最高の権威でありますから、委員の質疑に対しましてなるべく懇切丁寧に説明をなさるとともに、資料等につきましても、許す範囲内においてひとつ本委員会に提出されることが、これを審議するに最も便利であると思いますから、特に御注意申し上げておきます。
○井之口委員 ただいま委員長からの所見もございましたが、まつたくその通りでございまして、この解撤のごときも、もうすでに二十三年に終つておるということをおつしやつておるから、二十三年には終つておるはずなのに、まだ進行中、進行中と言われ、一体いつになつて解決がつくのやら、もう二十五年度の年内に入つておるのに、そういうことでは国民がこれに疑惑の念を持つことは当然である。いつも会計検査院はしりからくつついておつて、ほかの方面から問題になつて来たらしかたく調べる。あの昭電事件でもそうである。あとからちよびちよび出して来るだけであつて、これでは会計検査院としての役目は勤まらぬ。調査されましたならば、検査官会議ですか、そういうものも一回だけのものでなく、たびたび行れるものでありましようから、その行われるたびに中間的な報告をどしどし出していただかないと、こういうものをただ単に結論だけを出して、そうして国会にこれで審議しろと言うても、これは言うべくしてできないことになつて来る。それをもうまとめてしまつて世間に発表して都合の悪いものは何らかの形でごまかしてしまつて、そうして体裁のいいものだけ発表されるものでは、これは決算委員会としての役は勤まらない。そこで発見されたら、どしどし報告してもらわなければならない。そうすることによつて、日本の政治というものは明るくなつて来ると思うのであります。これは会計検査員の任務と思いますが、どうですか、そういうことはできますか。事務当局であるから、そういう根本的な問題には返事できないとおつしやいますけれども、この決算委員会にそういう権限しか持つていない方が出てきて、そうしていろいろ言われたからといつて、これはどうすることもできない。この点も先ほど委員長の言われた通りであろうと思います。もつと責任のある方が出て来られ、もつと責任のある資料を出して、いろいろさまざまな、尨大なる資料を出してもらわないと、こちらとしては国民から預かつておる多くの富がどう正しく使われておるか、あるいは不正に使われておるか、それを判断する資料なしでは、やみの中に鉄砲を撃つようなもので、どうにもできないと思う。税金の取立てに対しましても、約五十万円以上の未納者がたくさんあるはずであります。今日まで取立ててないものがたくさんある。これをこれまでこの委員会で、何べん提出してくれということを申し上げているかわからないのに、政府の方でも出してくれない、会計検査院の方でもこれに協力されようとしないのでありまして、国民はこの点からも、今日の租税制度に対して大きな疑惑を持つておる。これは一自由党内閣だけの問題ではない。今までの各内閣のものだから、これは超党派的にやれると思う。その点におきましては委員長ももつとこの点を御考慮願いまして、どしどしこういう資料を出してもらうように骨折つていただきたいと思います。
○綿貫会計檢査院説明員 ただいまのお話でございますが。私の申し上げようが悪かつたのであるいはそういうお話になつたかと存じますが、私の申し上げますのは、ここに出ておりますのは二十三年度の決算検査報告であります。すなわち国会に提出いたしますのは、これは毎年度の決算確定の際に、その二十三年度の決算で、こういう悪いことがあつた、あるいはこういうことがあつたということを、憲法で命ぜられて決算検査報告を提出いたすわけであります。従いましてその時々にこれを国会に報告しろという、つまり問題は何でもかまわぬ、とにかく何か経理上の不都合があつたら国会へ報告しろ、こういう仰せでございますと、その根本をかえていただかぬと、ちよつとそういう道がないのでございます。ただ参考として聞きたいから話せということでございますれば、これは何でございますけれども、検査報告として提出いたしますものは、これは憲法の定めたところに従いまして、毎年度確定いたしますその決算について、検査報告を提出いたします次第でございますから、その点私の説明が足らなかつた点で、あるいはその御趣旨に沿わない御説明を申したかと思いまするので、重ねて申し上げます。
○井之口委員 決算委員会では、二十二年度とか二十三年度とか過ぎたことだけをやるのではなくして、新しいところのこともやるというのが、先の委員長以来のこの委員会の方針なのであります。新しいところも一緒にこれを折り重ねてやつて行くというのが方針だし、それから会計検査院といたしましても、そのときそのときのいろいろな問題に立入つて行つて、時々刻々調査して行くというのが。今日の方針になつておるだろうと思うのです。決して二十二年度だから、二十二年分だけ調査して、あとは知らないというふうなものでないのでありますから、これは当然できなければならぬ性質のものだと思いますが、これからこちらから要求いたしましたならば、それに対してはどしどし出されますのでしようか、どうでしようか。
○綿貫会計檢査院説明員 ただいまのお話でございまするが、それはものによつては出せるものもございましよう。しかしながら正式の検査決算報告といたしましては、これはその道がない、つまりその時々国会に報告しろという仰せがございましても、これは検査院の組織なり法律機構をかえていただかぬと、公団が悪いことがあつた、きようすぐに報告しろ、こういう仰せがございましても、これはちよつとただいまの組織ではできかねるわけでございまして、これは御趣旨に沿うようになるべく新しいこともやりたいというつもりで、われわれといたしましても、二十三年度検査報告におきましても、二十三年度と関係を持ちます二十四年度の事項も中には掲げてあります。それは御趣旨に沿うようになるべく新しいところを申し上げたいという気持は十分持つておる次第でございまして、決して御趣旨に沿わない気持は毛頭ないのであります。しかしながら二十三年度に全然足がかりのない、関係のないものを、二十三年度の決算検査報告でございますというのもどうかというわけで、そういう点は二十四年度、つまりこれはどうしても決算でございますので、一年遅れるのはやむを得ぬことでございまして、つまり支出をいたしましたその後、一体その支出が正当かどうかという点を見ておるのであります。しかしながら決算が確定いたしませんでも、その事前におきましても、ただいまで申しますならば二十五年度中支出いたしました分につきましても、できるだけ常時的に検査をしろという院法の建前になつております。その時々の問題については調べてございます。先ほどお話になりました公団の事件なども、かなりいろいろ調べてはございますが、しかしながらこちらへ検査報告として提出いたします時期がどうしても遅れるのでございますので、その点をひとつ御了承を願いたいと思います。
○三宅(則)委員長代理 委員長から申し上げます。たびたび御注意申しまして恐縮でございますが、決算委員会というものは、過去の問題もありますが、現在の昭和二十五年度に関係いたしまして、これを四半期ごとに検査せしめてこれを見るということが会計検査院の建前だろうと思います。井之口君の御質問があるまでもなく、本委員会といたしましては、場合によりましては、ときどき決算確定の報告でなくても、その審査資料といたしまして委員から御要求になつた場合には、なるべく出していただきたいと思うのであります。本委員会といたしましては、過去のことばかりを審査するばかりではなく、現在行いつつあることに対しても、これについて意見を申し述べ、将来を戒めますことが当然であると考えますから、嚴重に委員長から御注意申し上げておきます。
○高橋(權)委員 第一にお願いいたしますのは、資料にナンバーを打つていただきたい。どちらの方面から出される書類でも、ナンバーを打つておいていただくと、何番の何ページということで、開くのにも都合がいいし、質疑応答にも都合がいいと思いますから、これを第一にお願いいたします。 その次にお伺いいたしたいのは、大蔵省から資料をいただいておる中に、全国について言うと時間がありませんが、ただ福岡県関係の三百四十八、三百七十九、四百二十一、四百二十九、これはみな福岡県に関連しておるようでありますが、先ほどからのお話によりますと、解体軍艦のような場合、その他あつたようでありますが、私は終戦後ただちにいろいろ調査いたしまして、陸軍あるいは海軍に関係した軍需物資、軍艦に使うもの、あるいはいろいろな方面に使う品物の行方不明になつておるもの、また持つておるものも調べまして、私は相当検察当局にも行つて闘つておつたのでありますが、どうもいろいろここでは申し上げかねるような問題があつたり、検察当局に相当働いていただまきしたが、中に介在する者がおつて、その調査を妨害したのではないかと思われるようなこともあつたのであります。第一にお伺いしたいのは、福岡県のみでもよいですが、終戦後福岡県にどのくらいの軍需物資があつたと思うか。私調べると海軍の輸送隊長あたりが一個人のうちに品物を持ち込んだというようなことも調べております。それから陸軍関係の品物並びに揮発油のごとき相当量持つて来た個人もある。これは名誉職の人にしていろいろ持つて来ておるのもあるのであります。物品を金にかえておつたとすれば、それは司法関係になるとは思いますが、今後会計検査院としては、過去にさかのぼつてそういう方面をも追究して現金でもこちらに出さしめるような方法はないか。相当の金にかえて山を買つたり、あるいは大きな会社を組織するというようなことをやつておる者が私はなきにしもあらずと考えております。もしそれが御不審であつたならば、私は証人を申請してここで明らかにするとともに、そういう方面を追究していただく御意思がありやいなや、お伺いしたいのであります。
○綿貫会計檢査院説明員 ただいまのおでございますが、実はそういうことを伺つたのは私としては今日が初めてでございますので、そういう事実がございますかどうか、担当の方へ申しまして、なお確かめはいたしますが、しかしこの点だけは御了承願いたいと思うのであります。検査院としてはそういう処置をした官庁のやり方がいい悪いを申し上げまするのが筋になつておりまして、もしもそれを返させるとかどうとかいうことになりますと、担当の官庁でやつていただくことになりまするので、検査院から第三者に向つて直接返還せよということはただいまのところでは困離と申しますか、できかねる次第でございます。なおお話のようなことがありますれば、主任担当官の方に申し伝えて、調べてからお答えいたしたいと存じます。
○高橋(權)委員 ありがたい答弁であります。実例を申し上げると、佐伯保からボール・ベアリングを自動車で幾台持つて来たとか、小倉工廠の北の方でここの工廠の移してあつたところからガソリンをどのくらい持つて来たとかいろいろな機械を持つて来たとかある場合には占領軍が来るからと言つて、いろいろ軍需物資を持ち込んでいるから証拠隠滅のためにこわしたとか、軍部でなければない旋盤のようなものも――それはうそを言う男ではない。私の後には正直なやつが控えておりますから、そういう関係を申し上げる。はなはだしきに至つては、堂門の天皇陛下の御紋章、あれは純金張りである。あれを持ち込んで来て金の入歯をしているようなやつもある。はなはだけしからぬやつである。そういうことを知つておる連中が、いつの間にかそういうやつから金をつかまされて今じやだまつている。そのうちのあまりありがたくないやつは、「先生あなたはよく調べられているか」、「東京見物に来るならやつて来い」、「いつでも行く」というような人間もなきにしもあらずである。私はあなたが今おつしやるように、あなたとしてはそれを出せとか出すなとかいう御職務ではないと思うが、よければ検察当局あたりにお願いくださつて、金にかえておるやつ、あるいは山をたくさん買つているやつはこれを売り払わして、その金をきれいに出させるようなことをしてもらわぬと、まじめな人間がそういう方面から思想の悪化を来しはせぬか。思想の悪いのは大きらいです。私は武人の血を引いておりますから、曲つたことは大きらいである。そういうのがまだまだたくさんある。驚くほどの物資を福岡に運んだり、熊本に運んだり、熊本のを福岡に運んだり、いろいろやつておる者がある。そういうときに、取締るところの検察当局にお手伝いでもしなければならないような人間が、もしかすると洋服の地でも、何かありがたいごりやくでもあつたかないが知らぬが、おとなしくし過ぎておつた者もあつたかのように思つている。鹿児島あたりから持つて来ている者もあるかもしれない。それは私と神様が一番知つているのであります。そういうことを会計検査院としてせつかく御心労をお願いするなら有意義に――先ほど税務口者関係について井之口委員から質問がありましたが、税務署の催告の方法のごとき、納めないからと言つてしやにむにむりなことをしないよう、また個人として納税の力がない者により以上の課税を言つて来たならば、これを申告する方法も簡単にできるように、大蔵省並びに会計検査院方面は内輪で折衝ができるならば、そういう方面にも意を用いていただきたい。そうしないから、地方の税務署にちよつと意見を述べればいいものを、税務監督局に行かなければならぬというようなことで、資力のない人間はいつも泣いているのであります。私第一に納税の義務を率先躬行したいのでありますが、またでき得ない者の味方になることもほんとうだと思う。その点について御留意をしていただけるやいなやをちよつとお伺いしてみたいのであります。
○綿貫会計檢査院説明員 ただいまのお話ごもつともと存じます。私どもは、そういう制度上の欠陷については相当研究して、関係当局に勧告する道もございますので、だんだん考えてみたいと存じます。しかし、何せ直接お当りになるのは大蔵省の方でございますが、幸い大蔵省の会計課長もお見えになつているようでありますから、大蔵省の方からお話願えばけつこうと思います。
○高橋(權)委員 大蔵省は一番にくまれ役をしておりますので、私はあなた方のお手伝いをする考えでありますから、なるべく思想が悪化しないようにより以上にお願いします。今申し上げたように、税務署の中にもいろいろな思想の方がおるかもわかりません。それは自由意思でどうでもよいが、なるべく人情味の催告をやるようにお願いしたいのであります。とともに、今申し上げたように、必ずしも局長に手続をしなくても、地元々々の税務署で処理のできるようなお法にしていただけるやいなやお伺いいたします。私の話はあまりに地味であつて通俗であるかもしれないが、世の中は通俗から始まつて偉い人ができるので、そういうことをしていただきたいのであります。 もう一つ申し上げたいのは、私は山口県並びに九州で、終戦後軍需物資を取締る大官と連絡をとつて非常に尽した男であります。私は金をもらおうとはしない、もらわぬでもやつた男でありますから、相当軍需物資の移動を知つております。福岡県知事の名前があつて材木が数十万円にすぎないようなことになつているが、これは九牛の一毛でまだまだたたくさんある。二十三年度から前にさかのぼつて九州方面で取上げた品物を開けばいろいろ答えてもよろしゆうございます。そうすると私は違つているのを御注意申し上げる。よければどんどん追究して出していただく。現金を出させる方法は司法当局にお願いします。そういうことをお伺いしたいのであります。
○小川説明員 高橋さんのお話でありますが、私会計課長で、税務の問題に関しまして実は国税庁関係の者がおりませんから、省内におりましていろいろ聞いておるところを御説明申し上げます。 今御指摘になりましたように、不当な課税に対しては気安く話に行けるように、例のシヤウプさんも勧告の中で指摘されて行かれたと見えまして、このたび新しく協議団というようなものが発足いたしまして、苦情は一切公平に処理して行くということで支部がこの六月でしたかから発足しております。協議団のみならず、署長その他のところに行かれて十分にお話されるように、もう少し権利に眠らずに、積極的に役所を利用して行く方向に進んでいいのではないかと、省内の空気から推察されます。なおいろいろ税務の職員組合の人などと接しておりますと、税をとりに行くのは、あまりにむごたらしくてできないというような声が非常にあります。しかし任務としては、法律で課せられたものはとらなければならないということで、非常に悩んでおりまして、きのうなども、よほどわれわれの気分を気持よくしてくれる施設なり、給料をくれなければ、かなわぬということを、職員組合の代表などが言つて来ておるような状況でありまして、この点は私よく知らないのでございますが、適正なる課税をするということは、実際大蔵省の任務だろうと思いまして、私ら省内では、いつもそういう空気を醸成すべくやつております。税務の問題に関しましては以上のような状況で、極力省内でもそういう方向に努力するような状況でありますが、またそれを、そうかといつて情実というのではないのですけれども、ほんとうにこれはとれないからと言つて帰つて来たのでは非常に困るらしくて、現在御承知ように千億以上の滞納があるというような状態で、大蔵省幹部としては、みな非常にこの問題はあわてているような状況でございまして、なかなか痛しかゆしのところで、非常に行政もやりにくいだろうと私は横から見ております。 〔三宅(則)委員長代理退席、委員長着席〕 高橋さんの九州方面のいろいろな情報ということは、特に今井之口先生から御指摘になりましたように、二十二年度の歳入歳出の混淆の問題というようなことに対しては、処分問題は会計検査院並びに決算委員会と、もつとじつくり、関係者も集めまして御相談して、やむを得なかつたのか、あるいは責任をとらなければならないのかというような点は、研究していただくべきではないかと思いますので、私所管の会計課長といたしましては、この問題についてはきようはここではこの処分に対してどうこうということはちよつと遠慮させていただきたいと思います。
○高橋(權)委員 こういうことはもうあまり話しませんが、今申されました税務署の皆さんが御苦心になつておることは十分知つております。但し点々変なものがありまして、苛酷に過ぎることがあつたり、または私らみたいにまじめな者の言うことは割合にとつてはいただいているが、またそのほかに変なものをとられたり、涜職罪などが世間に現われるようなことがある。それで今後は、正直な人間の言うことを用いて、煽動する者の言うことを聞かぬことにしていただきたいと思います。それからもう一つ、われわれ国民がこれはまじめにならなければならぬということはわかつております。英国あたりでは、かりに百万円の納税義務のある者に七十万円言つて来たら、言分はまだ三十万円の納税の資格があると言つて、これは神を偽らぬというりつばな精神から正直にやられる。日本人もそうあつてほしいということを私は望んでおります。今後どうぞでき得る限り国民のほんとうの叫びを聞いて、そして公平な処置をされるようにお願いしておきます。
○田中(角)委員 高橋、井之口両君から、兵器処理の問題に対してしていろいろ御質問があつたようでありますが、私もかつて隠退蔵物資等に関する特別委員会で、これに対し相当深く研究し、調査もいたしたこともあります。しかし決算委員会といたしましては、もちろんただいまのような重要な問題は、これを追究し、研究し、調査をするということも、重要な議題ではあると思いますが、私の申し上げたいことは、もうすではこの兵器処理の問題は、いろいろなスキヤンダルその他は検察庁が手を入れつつある、手を入れつつあると言うよりも、一番大きな問題は、すでに最高検に移つているというようなことでありますので、この問題に対しては、私たちが今ここで論議をするよりも、もちろん検察当局の方針によつてやられることが、私はよろしいというふうに考えております。なおまだ検察当局が関知しないような事件があつた場合、これは当然検察当局を鞭撻して行わしめるのがよろしいのでありまして、私が当局にお聞きしたいのは、主として決算委員としての立場からお聞きをしたいと思います。それは日本の決算が、常に時期的に非常にずれがある。これは先ほど会計検査院で言われた通りでありまして、会計検査院の行う職務というものは、支出をせられたものの当不当を論じ、決算を行い、確定した決算を国会に報告するという現在の法律的な規定でありますので、これが時間的に遅れるということは、やむを得ないのでありますが、私は決算委員になりましてから、当初から、会計検査院の方々に申し上げておるのでありますが、現在の経済事情は非常にテンポが早いときでありまして、二年、三年前の決算を見ているときに、いわゆる決算の当、不当、批難事項を研究することによつて、後者の戒めとなすというところにあるのでありまして、これが国費の適正支出、効率なる支出というものをねらうための決算であるということを考えますときには、なるべくすみやかに決算を確定せられたいということを申し上げたいのであります。その意味におきまして、兵器処理委員会が、昭和二十三年五月に解散命令を受けて、すでに二年になつております。しかも決算検査報告の二十五ページの第八廃兵器の処理というところを見ますと、大蔵省はすでに二十四年三月末に一億五千二百六十一万余円の概算補助指令を出しております。それに対しては、残りの六千二百六十一万余円を二十四年度に、主管官庁の建設省が繰越しているのでございますが、これが現在まで全然精算になつておらぬというのでありまして、これはどうして精算になつておらぬのかということを建設当局並びに大蔵、通産当局にただす前に、これは先ほど申されましたように、会計検査院の立場といたしましても、いろいろな支障もあるし、また是正をしなければならぬというところもあると言われておつたのでありますが、早く決算をするという立場から言うと、会計検査院が今まで――もちろんこういう汚職その他の者があつたり、不正なる支出があるという場合は、告発をしなければならぬのでありますが、そういうことをやつたようにも聞いておりません。しかもこの問題に対しては、すでに検察庁が手を入れたということでありますので、この方面の問題は最高検の努力に待つことにして、決算をすみやかに確定するという方針になれないものかどうかということを、私は考えておるのであります。これをやらないと、いつまでもこのような――公団などは特にそうでありますが、今年度に公団を廃止するどころか、もう二年、三年、五年とかかるということになると――もちろんこのような事件が出ておりますので、これは会計検査院当局並びにわれわれ決算委員の立場から見まして、これは真相究明には当然当らなければなりません。しかしこの真相の究明に当るということだけをもつて、何年も決算を長引かせて行くということになると、これには当然事務処理費もかかつて参るのであります。国費の節減という意味においても、大体目途のついたものに対しては、適切にひとつ処理するという御方針になつた方がいいと私たちは考えておるのでありますが、これに対するお考えを承りたいと思うのであります。同時になぜ二年余を過ぎておりながら、これを精算を完了することができないかということに対して、簡単に建設並びに通産、大蔵当局から御説明を願いたいと思うのであります。 最後に申し上げておきたいのは、その説明の中にぜひ入れていただきたいのは、この六千二百六十一万余円というものは、すでに最高検にこの処理が移つておるようでありまして事件は決算とは別の問題でありまして、この問題に対して最高検と、建設、通産、大蔵当局並びに会計検査院との間に一つの一致点を見出して、私は決算的な問題に対してはすみやかに処理ができるのではないか。そうしてこの兵器処理、艦艇解撤という問題の中に包蔵するところのさまざまなものに対しては当然とるべき処理手段がある。もちろんそれにゆだぬべきである、こう考えるのでありますが、以上のことを基準として関係当局の意見を聴取したいと思います。
○綿貫会計檢査院説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。御説まことにごもつともで、早期に決算を確定するということは、われわれとしてもせひやらなければならぬことなのであります。従いまして着々と申してはおしかりを受けるかもしれませんが、一生懸命やつておるのであります。ただいま兵器の問題が出ましたので、その点を例に申し上げますと、お話のように二十四年度中に九千万円概算払いいたしたのであります。あとの残りにつきまして本年三月のたしか二十九日ごろと記憶いたしておりますか、残りの五千何百万円かを支払つたのであります。そこでその書類が六月の中ごろに私の方に提出されたのでございます。それで今それを急いで検査に当つておるのでございます。こういう状況であります。お話のように二十四年度に済んだものがなぜまだお前の方で確定ができぬか、こういうお話でまことにごもつともなのでありますが、日取りの順序から申し上げますと、三月の二十九日に五千何百万円払つてあるのであります。しかしながら私の方に証明が出て参りましたのが、先月の十五日か十何日と記憶いたしております。従いましてこれはただいま鋭意研究調査をいたしております。御存じのようにとにかくああいう大きな仕事の結末を全部調べますので、私の方としてもあらかじめいろいろの方法をもちまして検討はいたしておりますが、しかしながらこちらが不当だと言いますと、影響するところが大きいものでありますから、うのみにするのはわけはないのであります。しかしながらいろいろ各方面から観察いたしまして、それがどうあるべきか、あるいはどうならなければならないのじやないかという点を結論いたしますには、相当時間を要しますので、その点ひとつ御了承をお願いいたしたいと思います。これはもちろん二十四年度の検査報告、つまり今年の三月まで二十四年度でありますから、二十四年度の検査報告として結論はもちろんお出しいたすわけであります。従いまして今年の十一月か十二月ごろには必ず結論を出したい、こういうふうに努めております。その点御了承願いたいと存じます。
○菅家委員長 時間もたちましたので、今田中委員から種々御質問もありますが、引続いて廃兵器の処理に関し建設省から説明を聴取して、しかる後に御質問を願いたいと思います。建設省植田説明員。
○植田説明員 私会計課長で、まだ政府委員に任命になつておりませんが、通常の会でございますと政府委員になつておりますので、よろしく願いたいと思います。この兵器処理委員会の最近の方針につきましては、管理局の方の総務課長がやつておるのでございますが、実は私は終戦以来特殊物件ばかり手がけて参りまして、昨年一月までこればかりやつて参つたのであります。従いまして兵器処理の問題につきましても、初めから直接間接に関係いたしておりますので、政府側では私がまず一番詳しく事情を知つておるということになろうかと思いますので、ひとつ遠慮なしに説明をさしていただきたい。言葉が足らぬ点はお許し願いたいと思います。 兵器処理委員会の性格とか、それと内務省との契約の締結状況いかんというような問題につきましては、二十二年度の批難事項にも出て参りまして、そのとき申し上げましたので省略さしていただきたいと思いますが、政府がと申しますよりは、私がと申した方があるいは適当かと思いますが、私が兵器処理の終結をどういうふうにはかるかということにつきまして、処理しました事柄を一応順序立てて申し上げた方が御参考になるかと思います。 兵器処理の仕事は二十年の秋から始まつて二十一年の初めが最盛期でありました。これは御承知のように全国の兵器処理をまかせております五つの会社が全国のおそらく数万の作業場におきまして、進駐軍と協力して兵器を解体し、それを層化いたしまして民需に充てるべく努力いたしたのであります。この兵器につきましては会計検査院の書類の中にお書きになつておる程度の経費を使い、またここに書いてあります程度の数量を解体いたしたわけであります。だんだんとこの仕事が減つて参りますにつれまして、一方人件費はなかなか減つて参らぬわけでございます。これはよほど早く人件費の節約をはからなければ、兵器処理委員会は赤字になりはしないかという点が私ども最もおそれた点でございます。当時といたしましては、兵器処理委員会は一応利益になる計算になつておりますが。人の整理を早くしなければならないというので、二十一年の夏ごろからその準備をいたして、二十二年秋には兵器処理委員会に対して、ひとつ解散の手続をやつてくれというので始めまして、二十二年九月には清算の段階に入るという決議を兵器処理委員会がいたしまして、相当の人員を整理いたしまして、残りました者はただ精算の人員だけというぐあいに持つて参つたのであります。兵器処理員会の仕事が終りましたあとの、その業務の引継ぎにつきましては、兵器処理委員会が持つておりますものを産業復興公団に引継ぎまして、まだ残つております兵器がありましたならば、それを産業復興公団に処理していただくという線で、だんだん国内的にもまた連合軍当局にも了解を速めて参つたのでありますが、だんだん時期が遅れまして、昭和二十三年の二月の二十日ごろになりまして、大体目途がつくところまで参りましたので、兵器処理委員会の作業は二十三年の二月二十日をもつて一切打切るというところまで参つたのであります。その後事情が若干かわりまして、兵器処理委員会から産業復興公団に直接引渡すのはいけない、一応残つた資材は全部政府に返還せしめよ、そのかわりに政府はそのために兵器処理委員会がこうむる損失は政府から支払つてやる。それから兵器処理委員会の経理とか財産は一切最高検の監督によつてやれ。それからこれは正式な話ではございませんでしたが、決算については会計検査院が見よ、こういうところまで参つたのであります。従いまして今の残つておりました四十万トン余の資材につきましては、一度政府へ返還させたのでありますが、返還の手続につきましては、兵器処理委員会、建設省、商工省並びに検察庁の立会いを求めまして、一つ一つの個所につきまして数量な検査をいたしまして、この四者がすべて調印して初めて引継ぎができるというかつこうでやつたのであります。申し遅れましたが、そのほかに産業復興公団も参加しております。そうして四十万トンという帳簿につきまして、場合によつては実地に看貫したこともありますが、看貫した結果によりましても、数量においてはほとんど狂いがなくて、兵器処理委員会がその当時持つておつた残存した物件についての数量については、大体間違いがないということに相なつたのでございます。また御承知の通り、当時は隠退蔵物資の委員会が衆議院にございまして、その方でも嚴密に御審査になつたと思つております。なお最高検察庁が全国にわたりまして捜査をいたされまして、事件は相当出たのでございます。この点は私どもといたしましてもまことに申訳ないと思つておりますが、大筋の問題といたしましては兵器処理委員会の問題に二つの系統の事件が起つたのでございます。 一つは各種の会合その他のために若干の経費を要したのでございます。交際的な経費、あるいは宣伝的な経費、たとえば品物を売りますために、どうしても宣伝会を開いたり何かいたさなければならないものですから、そういう経費がかかる、あるいは現場の作業を円滑にやるためには相当の経費がかかる、あるいは作業を非常に急いでやりますためには、作業奨励金を出さなければならぬ。こういつた相当の経費がかかりたのでありますが、作業奨励金の問題は別としまして、そういう交際的な経費は背任じやないかというので、当初の兵器処理委員会の委員長でありました小松さんが起訴になつたのでございます。 もう一つの問題は軽金属の方を担当いたしました扶桑金属と神戸製鋼所、この二つの会社は兵器処理委員会から兵器を解体したあとの軽金属のスクラツプを溶解しまして、インゴツトにするという作業を下請けして、その仕事をやつたわけでございますが、この下請契約は契約じやない。実費主義で行くべきだ、従つて請負契約というものが高過ぎた。だからこれは背任だというので、これも起訴になつたのであります。兵器処理委員会の性格に関するというふうな大きな問題としましては三つ、――この二つでございます。三つと申しますのは扶桑金属と神戸製鋼が起訴されたからそう申しました。この三つの事件とも裁判が係属中でありますが、第一審につきましてはいずれも無罪になつておりますが、すべて控訴審になることになつております。一方検察庁が捜査をされますために、すべての書類が検察庁に押收せられまして、会計検査院で調べていただく余裕がなかつたのでございますが、それが逐次帰つて参りましたので、その後会計検査院で調べていただく機会もできて、この点は相当会計検査院の方でも御審査願つたと思つております。現在までどういう処置をいたしたかと申しますと、この予算は二十三年度の予算でございましたが、全般の情勢から見まして全部を支払うことができなかつたものでございますから、この記録に書いてございまするように、二十三年度末に九千万円の支払いを兵器処理委員会がいたしました。この兵器処理委員会が、復興金融金庫から借りておりました金を返すためでございます。なお検査報告に出ております数量が、二十四年度はその金額が残つておつたわけでございますが、諸般の事情を参酌いたしまして、五千六百二十二万二千円というものを兵器処理委員会あてに支払つたのでございます。これも実はこの予算の繰越しがきかないものでございますから、一応兵器処理委員会名儀で支払いまして、その金は現在最高検が預かつて、ただいまのところは兵器処理委員会には渡つていない。従いまして兵器処理委員会は二十三年五月に解散いたしましてから、今まで精算いたしておるのでございますが、この金が来ない限りは決算ができない。従つて残務整理の人も新しい職場にもつくことができない、こういう状態になつております。これは何とか早く解決してやりませんと、兵器処理委員会に対して非常に気の毒な結果になり、また私ども政府の側といたしましても、民間の業者に対しまして終戦以来いろいろ迷惑をかけ、仕事をさせておきながら、最後のめんどうを見てやらないということも、実際私どもの立場としても非常につらいわけでございますので、何とか早くこの支払いが最終的に促進できるように、御尽力願いたいと思つておる次第でございます。
○菅家委員長 次に通産省側よりの説明を聴取いたします。通産省企業局の田中説明員。
○田中説明員 本日そこへお配りしております一枚刷りの産業復興公団における廃兵器処理概況というのについて御説明申し上げます。 ただいま建設省の方から御説明がありましたように、二十三年の六月一日をもちまして、兵器処理委員会から当時の建設院を通じて通産省、当時の商工省でありますが、それに委員会が持つておりましたところの物件が保管転嫁されました。それを商工省が産業復興公団に受領させて、その処理を委託したという形になつておるわけでございますが、その当時におきます在庫数量、引継ぎました数量と申しますのが、この表にございます期首在庫数量という欄の昭和二十三年度、計の四十三万八千五百八十九トンという数字になつております。その大きな内訳といたしましては、鉄鋼の一万七千百余トン、以下くず鉄、非鉄、雑品ということになつておるわけでございます。なおそこで御説明申し上げたいことは、この四十三万八千五百八十九トンという数字でございますが、これにつきましては当初四十四万一千二十九トンという数字で一応出ていたわけでございますが、その後受託いたしました物件をいろいろ調査いたましたところが、その中には委員会当時すでに代金を受領しておつて、ただ現品の出荷が遅れておるというような、いわゆる預り品というものがございまして、清算の結果今申し上げましたこの数字になつたわけでございます。なお六月以降二十四年の三月末までの動きを申し上げますと、そこにございます新規受入れ数量の四千六百九十、それとその次にございますたなおろし増減数量という数字になつておるわけであります。なおこれに対しましてその期間中に販売いたしました数量は、次にございます二十一万三千百九十ということになつております。この販売の物件につきましては、統制物資につきましては当時の需給計画の数量をもちまして配当いたしました。統制外の物資につきましては、一般の共同入札という方法をとつてやつたわけでございます。なおこの販売数量に対する販売金額と申しますのは、その下の收支一覧表をごらん願いますとわかるように。五億四千百万余円という数字になつて来ております。二十四年もそのようにいたしまして、ここにございますような数字になつておるわけでございます。新規受入れが二万二千余トン、それからたなおろし増減数量が一万余トン、それに対する販売数量と申しますのが十四万九千余トンでございまして、その販売金額が五億三千万円ということになつておるわけでございます。なおこの販売金頭はすべて産業復興公団から国庫に納入済みになつております。なおこれに対する処理経費の問題でございますが、処理経費につきましては、次の欄にございますように、二十三年度に三億五百万余円、それから二十四年度に三億四千二百万余円という数字になつておるわけでございまして、この経費につきましても、すべて産業復興公団に対して支払い済みのものでございます。なお最後の差益の欄にございますように、二十三年、二十四年を通じまして四億二千三百八十一万一千余円というものが差益として上つて来ておるわけでございます。なお本年度の処理の計画でございますが、また上を見ていただいて、恐縮でございますが、そのちよつと上にございますように、二十四年度末における残量は十二万五千六百六十五トン、これだけのものが本年度に繰越されて来ておるわけでございます。これの処理については九月末までに全部処理するという方針で現在進んでおるわけでございます。なおこれを販売することによつて国庫に納入されるであろう金額は約二億六千五百万円、それからそれに対する処理経費、すなわち公団に支払われる金額は、約二億九百万円と予想しておるわけでございます。
○菅家委員長 あとは、産業復興公団関係者と会計検査院より、一通り簡単な説明を求めて、それから御質問を願つたらいかがでしよう――それでは次に、産業復興公団関係者の説明を求めます。産業復興公団資材局業務課長の卜部君。
○卜部説明員 ただいま通産省から御説明があつた通りでございますが、補足的に御説明さしていただきます。 先ほどの表の中で、品種変更及びたなおろし増減数量という欄がございます。この欄について御説明申し上げます。現在まで合計二方三千トンの引継ぎ数量より増加が来しております。これは、実は引継ぎましたときは、建設省からも御説明がございましたが、検察庁、建設省、通産省、兵器処理委員会、それから私どもと、五者立会で引継いだわけでありますが、何分全国の置場所が八百八十箇所というたくさんな所にありました関係と、何分兵器のスクラツプのことでございますので、一々看貫すると経費も非常にかかるというので、ある程度計算で出した。それから実際計算して出したところが、その土地に置いてあるスクテツプの中身が、予想しておつたものと違つて来た、こういつたことからその誤差が約二万三千トンという増加になつて来ております。それだけ補足説明いたします。
○菅家委員長 以上で当局よりの一応の説明があつたのでありますが、これに対する会計検査院当局の意見を求めたいと思います。会計検査院事務総局次長綿貫説明員。
○綿貫会計檢査院説明員 それでは御説明申し上げますが、大体のいきさつなり何なりは、ただいま各関係方面から御説明がありましたので、省略いたしまして、結局ここにあります通り、二十三年度に九千万円概算払いをいたしまして、そうしてその残りの五千六百万円は本年の三月の末日に払いました。これを通算いたしますと、一億四千六百万円ほど支払いが完了いたしまはた。私の方には、それに対して本年の六月、先月の半ばごろに支払つたという証明が参りました。ただいまその支払つた金額の当否について鋭意研究いたしている次第でございます。いずれ結論は検査報告として提出いたすこととなるかと考えております。
○井之口委員 ちよつと処理委員会が三月に決算をしたときの最後の結論だけお聞きしたいのですが、やはり差益が四億二千三百万円ですか。
○植田説明員 その点についてお答えいたしますが、実は兵器処理委員会の業績というものは、そのときに販売いたしますスクラツプの価格に非常に影響されるわけであります。実は兵器処理委員会が仕事を始めました当時は、スクラツプの価格が非常に安うございました。その後におきましても、兵器処理委員会の処理いたしましたスクラツプの公定価格が嚴守されまして、持込み渡しで千百円という、当時の作業費よりもずつと安い価格であつたのであります。従いましてその当時手持ちしていた数量をどういうふうに評価するかということは、なかなか困難であつたのでございますが、作業実費をそのまま原価として計算いたしました結果、当時の兵器処理委員会の経費としては、一億円余の経費増ということになつておりますが、しかしただいま申しましたに千百円というスクラツプの価格が維持されれば、これは赤字になる状態であります。率直に申し上げまして、その通りでございます。但しその当時は、スクラツプ価格をこれではいけないので、これを倍以上に値上げしなければならぬという話がありまして、それが実現されれば、兵器処理委員会の全般として、決して赤字にならないで黒字になつたわけでございます。その関連から引合いとして申し上げますが、ただいま通産省からお配りがあつた資料によりますと、二十四年末までに兵器処理委員会の利益が四億二千三百万円国庫に入つております。一方国の方から兵器処理委員会に払う金は、約一億五千万円でありますから、その差額が兵器処理全体を通じての国庫の利益ということになるわけであります。私ども兵器処理委員会の仕事に初めから関係して参りました者は、兵器処理という仕事は、利益の出る仕事ではない、何とか損を少いようにさせたいと思つておりましたが、ただいま通産省から、二億以上の利益が出たという数字を見まして、私ども非常に心強く感じておる次第でございます。
○井之口委員 これは通産省の、二十四年度の合計ですね。そして四億二千三百万円の差益と、そのほかになお十二万六千トンの現物が残つているわけですね。そうしてこれを処理して、その経費一切を引いて、約二億くらいの純益が出るだろう、そうしますと、両所一切解決してしまつたならば、六億くらいの利益になるのじやないかという予想なんでございますか、どうですか。
○田中説明員 二十四年度の数字はその通りでございますが、本年度の予想といたしましては……。
○井之口委員 そのほかになお十二万トン現物が残つている……。
○田中説明員 約五千万円の差益でございます。十二万トンで、要するに販売金額が二億六千五百万円でございまして、それに対する処理経費が二億九百万円かかるから、その差額は……。
○井之口委員 二億ですか。
○田中説明員 差額は五千万円でございます。
○井之口委員 すると、四億に五千万円加えるだけですか。
○田中説明員 詳しくは五千六百万円が加わるわけです。
○井之口委員 そうすると総決算をやつて残るところのぎりぎりの利益を約五億と計算されておるのですか。
○田中説明員 そういうことであります。
○井之口委員 あれほど軍部が持つておつた厖大な兵器類がいくら廃兵器とはいえども、それを処理し、いろいろな費用を出してみて黒字が出るのがむしろふしぎなくらいだつたというような御感想でありますが国民としてはあれだけの厖大なものであるからいくら処理経費を出したところで、厖大な收入を国庫において得たことは明らかなことと思います。こういう期待を非常に国民は持つておりますが、今のお話を聞いてみますと、收支決算は一切やつた終りが五億見当くらいのものであるということを聞きましたならば、国民はさだめし奇々の感を抱くだろうと思うのであります。実は会計検査院からしばしばこの経費の点の支払いだけは要求されているところの状態が報告されておりましたが、この收支の決算の結果が黒字になるのか、赤字になるのかは、私たち委員といたしましても今までわからない。黒字になつて来ることは将来において報告されるであろうということを期待しておつたのでありますが、たつたこれくらいのものであつたかという感を深くするものであります。今度のこの決算委員会は、廃兵器の問題、それから公団内部の問題、これが非常に重大なる審議の項目になると思うのであります。われわれはまたそれを楽しみにしてこの委員会に出席して参つておるのでりますが、きようの報告だけでは資料も不十分でございますので、さらに会計検査院からもつと検査をされたところの内容を詳しく本国会中に早急に出していただいて、審議の歩を進めることができるであろうかどうかということをひとつ会計検査院にお尋ねいたします。そうでありませんと、あとからあとからまた追つかけて問題が出て来た都度これをつくろうために会計検査院の報告が出て来るということになると、会計検査院は無用の長物としか考えられなくなりますので、この点は周囲に右顧左眄せず、政治的な考慮、犯罪的な考慮をしないで、あるものはあるもののように出して報告してもらいたい。そうした場合にこの決算委員会の審議も非常に権威あるものになるだろうと思いますが、それができるかどうか、ひとつ会計検査院にお尋ねいたします。近日中に廃兵器問題の中間的な報告でもよいが出してもらえるかどうか。現に今度の二十三年度の決算配付になつているものによりますれば、艦艇の解撤なんかに対しましては、二十四年度末までにはすべて精算を終了する予定であるということはすでにここにうたわれている。だから今日はそれができていなければならぬはずであります。でありますからもしできていないとすれば中間的なものでもあるのか、あれば相当確実なものを近日中に大至急に出してもらえるかどうか、この点を伺います。
○綿貫会計檢査院説明員 艦艇解撤だけで申し上げますれば、先刻来申しました通り、ただいま大体の目途は約一七%ほど業者の請求が大きい、つまり一億数千万円大きいと見ております。それについてどの会社がどうというお話でありますれば、どの会社はどうという資料は差上げることができると考えております。 それから廃兵器の問題でございますが、これはお話のように先ほどから私繰返して申し上げておりますように、目下着々やりつつありますので、もうしばらく御容赦願いたい、こう存じている次第でございます。と申しますのは、先ほどから繰返して申し上げておりまするように、先月の半ば過ぎに書類が私の方へ出て参りました。それを一々検討いたしつつありまするので、私の方としては、もとの委員会なり、最高検なりへ行つて一々調べて参りませんと、その計数が固まらないのでございます。そういう点と、それから先ほども建設省からお話がございましたように、書類も一時検察庁へ行つておつたというような関係もございまして、私の方で調べに着手するのが遅れたような次第でございます。かたがた実際の兵器処理委員会に対する最終の支払いというものが遅れたわけであります。それから産業復興公団の方も目下調べておる次第でございます。そういう関係もございますので、ちよつとこれは早急にお出ししかねるような状態であります。その点あしからず御了承願いたいと思います。
○井之口委員 そうでございますか。それではそのほかに大至急ひとつ知らしていただきたいものがあるのでございます。それは廃兵器類が処理され、販売されたときの価格でございますが、何年において、どういうものを、何トンぐらい、どういう価格で処理したのかというふうな一覧表を、至急製作して提出していただけませんか。
○植田説明員 当時製鉄用のスクラツプについては公定価格がございました。ただこの公定価格云々につきましても、品目別にそれぞれ価格は違わざるを得ないのであります。これはいたんでおるものもありますし、不純物を含んでいるとそれだけ労力を使わなければなりませんし、また運搬距離が近いと遠いとでは、若干値段の差もつけなければならないということがございまして、すべて一件ごとに違うとは申し上げませんが、販売先ごとに価格が違うわけでありまして、ただいまお話しようなことは、急速にはできかねると思うのでございます。 それから先ほどのお話に対して私が申し上げた点ですが、世間では廃兵器という観念の中に、従来兵器扱いをしておつた物品をすべて含んでいたかのような感が若干あつたろうかと思うのでありますが、兵器処理委員会が扱いましたものは、大砲とか、戦車のこわれたものとか、そういうスクラツプ化しなければならぬものを中心にして処理いたしましたが、これでは初めからとうていそろばんが合わないというので、実は兵器理処委員会のメンバーもしり込みをしたというわけでございまして、政府に、損をしたならばどうしてくれるかというようなことを言つておつたのであります。当初仕事初めといたしましては、会社としても、政府としても、とても利益が出ないであろう、赤字が出なければありがたいことだというようなことで始めたような事情でございます。それを私がだんだんと引継いで聞いておりましたので、そういうようなお答えを申し上げた次第でございます。
○井之口委員 急にはできないにしても、幾らぐらいの期間があつたら、販売相手方の会社についての資料の提出ができますか。そう詳しいものでなくても、概略的なものだけでもけつこうです。
○植田説明員 この販売先につきましては、実は建設省及びその前身であります内務省が管轄しておつたのではないのでありまして、この配分につきましては、商工省、現在の通産省が管轄いたしておつたのであります。それから販売先の全部を出すということになると、非常に厖大なものになると思いますので、何百もつくらなければならないと思います。それを要約したいいものができますかどうか、通産省の方とも連絡いたしまして、できるものでございましたならば提出いたしたいと思います。
○菅家委員長 次回の委員会は公報をもつて通知いたすことにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十分散会